JP2002541096A - 医薬組成物および使用 - Google Patents

医薬組成物および使用

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フランソワ−レジ・バタイユ
マルティーヌ・ロランス・アミオ
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Abstract

(57)【要約】 同時の、連続したまたは別々の使用のためのビスホスホネートとマトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤を組合わせで含むが、ただし、MMP阻害剤がTIMP−2であるとき、ビスホスホネートはイバンドロネートではない医薬組成物が、悪性腫瘍の処置のために、例えば、ビスホスホネートでの処置が増加したMMP分泌をもたらす、ビスホスホネートでの悪性疾患の処置の間の柔組織転移の発症の阻害のために提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、医薬組成物および使用、特に悪性疾患、特に骨転移または過剰の骨
再吸収の発症が付随した、悪性疾患の予防および処置のために使用する医薬組成
物に関する。
【0002】 ビスホスホネートは、近年、多発性骨髄腫(MM)の患者の長期処置に利用可能
になってきている。これらのピロホスフェートアナログは、骨格関連事象の発症
を減少するだけでなく、患者に臨床的利点も提供し、生存率を改善する。ビスホ
スフォネートは、インビボで骨再吸収を阻害できる;ビスホスホネートの治療的
効果は、骨のページェット病、腫瘍誘導高カルシウム血症、および、より最近は
骨転移および多発性骨髄腫(MM)の治療において証明されている(レビューのた
めに、Fleisch H 1997 Bisphosphonates clinical. In Bisphosphonates in Bon
e Disease. From the Laboratory to the Patient. Eds:The Parthenon Publis
hing Group, New York/London pp68-163参照)。ビスホスホネートが骨再吸収を
阻害する機構はまだ殆ど理解されておらず、試験するビスホスネートによって変
わるように見える。ビスホスホネートは、骨のヒドロキシアパタイト結晶に強く
結合し、骨ターンオーバーおよび再吸収を減少させ、血中におけるヒドロキシプ
ロリンまたはアルカリホスファターゼのレベルを減少させ、加えて、破骨細胞の
活性化および活性の両方を阻害することが示されている。
【0003】 MMは、骨髄内の悪性プラズマ細胞の増殖および蓄積により特徴付けられるプ
ラズマ細胞悪性腫瘍である。主要な臨床的結果は、病的骨折および骨痛が付随す
る融解性骨病変である。これらの病変は、過剰の骨再吸収に起因し、しばしば高
カルシウム血症を導く。ビスホスホネートは、MMの長期治療に、慣用の化学療
法と組合わせて導入されている。近年、クロドロネートおよびパミドロネートの
ようなビスホスホネートが、融解性骨病変および病的骨折のような骨格関連事象
を減少でき、骨痛を軽減でき、患者の生活の質を改善することが示されている。
【0004】 腫瘍環境、および特に骨髄間質細胞(BMSC)は、MM病因およびデキサメタ
ゾンのような処置への耐性の両方に重要な役割を担う。骨髄腫細胞の最も強力な
生存および生育因子であるIL−6は、この腫瘍細胞環境に、特に、パラクリン
ループに従って骨髄腫細胞に応答してIL−6を製造するために誘導されたBM
SCに殆ど由来する。更に、我々は、最近、骨リモデリングおよび腫瘍侵入に重
要な役割を担うマトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)もMM病因に関与す
ることを示している。MMP−1は中性pHでタイプ1コラーゲンの分解を開始
することが知られている唯一のプロテアーゼである。コラーゲン1は骨マトリッ
クスの主要な成分であり、MMP−1によるその分解は、骨再吸収の第1段階を
成す。MMP−1による分解の後、変性タイプIコラーゲンはMMP−2の基質
となる。更に、MMP−2およびMMP−9(即ち、各々ゼラチナーゼAおよび
B)の両方とも、基底膜の主要成分であるコラーゲンIVの分解を担い、腫瘍拡散
に関与する。BMSCはMMP−1(間質性コラゲナーゼ)およびMMP−2(ゼ
ラチナーゼA)を分泌する。加えて、我々は、悪性プラズマ細胞が、プロMMP
−2からMMP−2への活性化をでき、またBMSCと骨髄腫細胞の間の共培養
システムにおけるMMP−1の製造を上方制御できることを示している。
【0005】 Teronen et al. (USP 5,652,227)は、ビスホスホネートがMMPにおいて著し
い阻害作用を有し、クロドロネート、エチドロネート、パミドロネートおよびア
レンドロネートを含むビスホスホネートが、患者における病理学的に過剰の哺乳
類コラーゲン分解性酵素活性の、および結合組織マトリックスタンパク質の過剰
な分解の減少のための処置法において、MMPの阻害剤として使用できるという
、彼らの発見を記載している。他の疾患の中で、ビスホスホネートは癌における
結合組織マトリックスタンパク質の過剰な分解、および結合組織の転移進行の処
置に使用し得ることが示されている。
【0006】 殆どの場合、癌は原発腫瘍が起こった場所に依存して、特定の臓器への、選択
的な転移の非ランダムパターンを示す。例えば、乳および前立腺癌は骨への拡散
に強い偏好を有することが知られている。
【0007】 近年、StearnsおよびWang(Invasion Metastasis 1996;16:116-131)は、SCID
マウスに尾静脈を介して静脈内注射したヒトPC-3ML前立腺癌サブクローンの確立
および生育における、アレンドロネートとタキソールの組合わせ作用の試験を記
載している。
【0008】 アレンドロネートでのSCIDマウスの前処理は、骨転移の確立を一部分遮断し、
腹膜および他の柔組織における腫瘍形成をもたらす;一方、タキソールとのアレ
ンドロネート前処理および投与は、骨髄および柔組織におけるPC-3ML腫瘍の生育
を遮断する。イバンドロネートとタキソールのMMPレベルにおける効果は、ザ
イモグラフィーおよびMMP−2に特異的な抗体でのELISAにより測定し、アレ
ンドロネートとタキソールは、独立して、一部、インビトロおよびインビボの両
方でPC-3ML細胞によるプロテアーゼの製造および分泌を減少し、タキソールと組
み合わさったアレンドロネートは、MMP−2製造および分泌を完全に遮断する
ことが判明した。
【0009】 Yoneda et al.は、ヒトエストロゲン非依存的乳癌MDA−231細胞の、雌
ヌードマウスの左心室への接種が骨の溶骨性病変をもたらす、実験モデルを使用
した試験を報告している(J Clin Invest 99:2509-2517)。癌侵襲性を阻害するた
めに、MMPの天然阻害剤であるMMP−2の組織阻害剤(TIMP−2)を、M
DA−231細胞中に過発現させた。再吸収を阻害するために、イバンドロネー
トを毎日皮下的に投与した。ヌードマウスは;(a)非トランスフェクトMDA−
231細胞;(b)非トランスフェクトMDA−231細胞およびイバンドロネー
ト;TIMP−2−トランスフェクトMDA−231細胞;または(d)TIMP
−2−トランスフェクトMDA−231細胞およびイバンドロネートのいずれか
を投与された。グループ(a)からのマウスにおいて、ラジオグラフは複数の溶骨
性病変を確認した。しかし、グループ(b)またはグループ(c)からのマウスにお
いて、溶骨性病変は著しく減少した。イバンドロネートとTIMP−2−トラン
スフェクトMDA−231細胞の両方を投与されたグループ(d)からの動物にお
いて、ラジオグラフで検出可能な溶骨性病変はなかった。
【0010】 我々は、IL−1β刺激BMSCによるMMPの製造における、ビスホスホネ
ートであるパミドロネートおよびゾレドロネートの効果を試験しており、パミド
ロネートではなく、ゾレドロネートがこれらの細胞によるMMP−1製造を阻害
することを発見した。しかし、最も驚くべきことに、我々はまたパミドロネート
およびより特には、ゾレドロネートがBMSCによるMMP−2分泌の上方制御
を担うことを発見した。このように、先の指摘と全く逆に、ビスホスホネートは
分泌されるMMP、特にMMP−2のレベルの減少よりむしろ増加を導き得、腫
瘍細胞拡散および転移の増加した危険性が付随する。
【0011】 したがって、本発明は、同時の、連続したまたは別々の使用のための組み合わ
せでビスホスホネートとマトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤を含む、悪性
腫瘍の処置のための医薬組成物を提供するが、ただしMMP阻害剤がTIMP−
2であるとき、ビスホスホネートはイバンドロネートではない。
【0012】 更に、本発明は、医薬の製造のための、悪性疾患の処置のためにビスホスホネ
ートと組合わせて使用するための、ビスホスホネートによりもたらされるMMP
活性の阻害に使用するための、MMP阻害剤の使用を提供するが、ただしMMP
阻害剤がTIMP−2であるとき、ビスホスホネートはイバンドロネートではな
い。
【0013】 更なる態様において、本発明は、患者に有効量のビスホスホネートと、ビスホ
スホネートによりもたらされるMMP活性を阻害するのに有効な量のMMP阻害
剤を患者に投与することを含む、悪性疾患に罹患している患者の処置法を提供す
るが、ただしMMP阻害剤がTIMP−2である場合、ビスホスホネートはイバ
ンドロネートではない。
【0014】 更に別に、本発明は、ビスホスホネートを悪性疾患の処置に使用したときのビ
スホスホネートによりもたらされるMMP活性を阻害するためのMMP阻害剤の
使用を提供するが、ただしMMP阻害剤がTIMP−2である場合、ビスホスホ
ネートはイバンドロネートではない。
【0015】 本明細書において、“処置”なる用語は予防的または防止的処置、ならびに治
療的または疾患修飾処置の両方を含み、疾患に接触する危険性のある患者の処置
、ならびに疾患に罹患している疑いのある患者、ならびに病気の患者の処置を含
む。
【0016】 本発明は、一般に、ビスホスホネート処置が指示される悪性疾患の処置に適用
可能である。このように、典型的に、疾患は骨転移または過剰骨再吸収の発症が
付随する悪性疾患である。このような疾患の例は、乳および前立腺癌、多発性骨
髄腫(MM)、腫瘍誘導高血圧(TIH)および類似の疾患および状態である。特に
、本発明は乳癌のような癌に付随する骨転移(BM)の処置に適用可能である。
【0017】 本発明の組成物、使用および方法は、ビスホスホネートを骨転移または過剰な
骨再吸収の発症を予防または阻止するために使用する、および(本発明により発
見されたように)ビスホスホネート処置が1個以上の分泌されるMMP酵素、例
えばMMP−2のレベルの増加をもたらす、悪性疾患の現存の治療の改善を示す
。MMP阻害剤の、ビスホスホネートと組合わせた使用は、簡便にはビスホスホ
ネートでの処理に応答して製造されるMMP活性、ならびに、もしあれば、悪性
疾患に付随した上昇したMMPレベルを阻害する。有利に、骨転移または過剰な
骨再吸収の発症の阻害と一緒のMMP活性の全体的阻害は、本発明の組合わせM
MP阻害剤/ビスホスホネート処置により達成され、患者の改善された処置結果
および生活の質を導く。特に、MMP活性の阻害は、柔組織への転移の発生の低
い発生率または低い重症度を導き、これは好ましくは改善された患者生存率およ
び/または減少した、化学療法または他の細胞毒性処置のような付加処置の必要
性を導く。
【0018】 したがって、好ましい態様において、本発明は: a)ビスホスホネートでの処置が増加したMMP分泌をもたらす悪性疾患の処置
の間の柔組織転移の発症の阻害のための、同時に、連続して、または別々に使用
するためのビスホスホネートおよびMMP阻害剤を組合わせて含む医薬組成物; b)ビスホスホネートでの処置が増加したMMP分泌をもたらす、ビスホスホネ
ートおよびMMP阻害剤の組合わせでの悪性疾患の処置の間の柔組織転移を阻害
するための医薬の製造における、MMP阻害剤の使用; c)有効量のビスホスホネートおよび有効量のMMP阻害剤を患者に投与するこ
とを含む、悪性疾患の処置の間の患者における柔組織転移の発症を阻害する方法
を提供する。
【0019】 本発明の医薬組成物および処置法に使用するビスホスホネートは、典型的に、
1個以上の分泌されるMMP酵素、例えばMMP−2のレベルの増加を、ビスホ
スホネートを骨転移または過剰の骨再吸収の発症の予防または阻害に使用する投
与量でもたらし得るものである。
【0020】 したがって、例えば、本発明での使用に適したビスホスホネートは、以下の化
合物またはそれらの薬学的に許容される塩、またはそれらの水和物を含み得る:
3−アミノ−1−ヒドロキシプロパン−1,1−ジホスホン酸(パミドロン酸(pam
idronic acid))、例えばパミドロネート(APD);3−(N,N−ジメチルアミノ
)−1−ヒドロキシプロパン−1,1−ジホスホン酸、例えばジメチル−APD;
4−アミノ−1−ヒドロキシブタン−1,1−ジホスホン酸(アレンドロン酸)、
例えばアレンドロネート;1−ヒドロキシ−エチデン−ビスホスホン酸、例えば
エチンドロネート;1−ヒドロキシ−3−(メチルペンチルアミノ)−プロピリデ
ン−ビスホスホン酸、イバンドロン酸(ibandronic acid)、例えばイバンドロネ
ート;6−アミノ−1−ヒドロキシヘキサン−1,1−ジホスホン酸、例えばア
ミノ−ヘキシル−BP;3−(N−メチル−N−n−ペンチルアミノ)−1−ヒド
ロキシプロパン−1,1−ジホスホン酸、例えばメチル−ペンチル−APD(=B
M 21.0955);1−ヒドロキシ−2−(イミダゾール−1−イル)エタン−
1,1−ジホスホン酸;1−ヒドロキシ−2−(3−ピリジル)エタン−1,1−ジ
ホスホン酸(リセドロン酸(risedronic acid))、例えばリセドロネート、そのN
−メチルピリジニウム塩、例えば、NE−10244またはNE−10446の
ようなN−メチルピリジニウムヨウジドを含む;1−(4−クロロフェニルチオ)
メタン−1,1−ジホスホン酸(チルドロン酸(tiludronic acid))、例えばチルド
ロネート;3−[N−(2−フェニルチオエチル)−N−メチルアミノ]−1−ヒド
ロキシプロパン−1,1−ジホスホン酸;1−ヒドロキシ−3−(ピロリジン−1
−イル)プロパン−1,1−ジホスホン酸、例えばEB 1053(Leo);1−(N
−フェニル−アミノチオカルボニル)メタン−1,1−ジホスホン酸、例えばFR
78844(Fujisawa);5−ベンゾイル−3,4−ジヒドロ−2H−ピラゾー
ル−3,3−ジホスホン酸テトラエチルエステル、例えばU−81581(Upjohn
);1−ヒドロキシ−2−(イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−イル)エタン−1
,1−ジホスホン酸、例えばYM 529;および1,1−ジクロロメタン−1,
1−ジホスホン酸(クロドロン酸)、例えばクロドロネート。
【0021】 薬学的に許容される塩は、好ましくは塩基との塩、簡便には、アルカリ金属塩
、例えば、カリウムおよび特にナトリウム塩、またはアルカリ土類金属、好まし
くはカルシウムまたはマグネシウム塩を含む、元素周期表のグループIa、Ib
、IIaおよびIIb由来の金属塩、およびまたアンモニアまたは有機アミンとのア
ンモニウム塩である。
【0022】 特に好ましい薬学的に許容される塩は、ビスホスホン酸の酸性水素の1個、2
個、3個または4個、特に1個または2個が、薬学的に許容されるカチオン、特
にナトリウム、カリウムまたはアンモニウムで置換されており、最初の例はナト
リウムである。
【0023】 薬学的に許容される塩の非常に好ましいグループは、1個の酸性水素および1
個の薬学的に許容されるカチオン、特にナトリウムを各ホスホン酸基に有するこ
とにより特徴付けられる。
【0024】 上記の全てのビスホスホン酸誘導体は、文献から既知である。これは、その製
造を含む(例えば、EP-A-513760, pp. 13-48参照)。例えば、3−アミノ−1−ヒ
ドロキシプロパン−1,1−ジホスホン酸は、例えば、US特許3,962,43
2、ならびにUS特許4,639,338および4,711,880に記載のように
製造し、1−ヒドロキシ−2−(イミダゾール−1−イル)エタン−1,1−ジホ
スホン酸は、例えばUS特許4,939,130に記載のように製造する。
【0025】 本発明の特定の態様は、3−アミノ−1−ヒドロキシプロパン−1,1−ジホ
スホン酸、3−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ヒドロキシプロパン−1,1−ジ
ホスホン酸;4−アミノ−1−ヒドロキシブタン−1,1−ジホスホン酸;6−
アミノ−1−ヒドロキシヘキサン−1,1−ジホスホン酸、3−(N−メチル−N
−n−ペンチルアミノ)−1−ヒドロキシプロパン−1,1−ジホスホン酸;1−
ヒドロキシ−2−(イミダゾール−1−イル)エタン−1,1−ジホスホン酸;1
−ヒドロキシ−2−(3−ピリジル)エタン−1,1−ジホスホン酸、およびそれ
らのN−メチルピリジニウム塩;1−(4−クロロフェニルチオ)メタン−1,1
−ジホスホン酸;3−[N−(2−フェニルチオエチル)−N−メチルアミノ]−1
−ヒドロキシプロパン−1,1−ジホスホン酸;1−ヒドロキシ−3−(ピロリジ
ン−1−イル)プロパン−1,1−ジホスホン酸;1−(N−フェニルアミノチオ
カルボニル)メタン−1,1−ジホスホン酸;5−ベンゾイル−3,4−ジヒドロ
−2H−ピラゾール−3,3−ジホスホン酸テトラエチルエステル;1−ヒドロ
キシ−2−(イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−イル)エタン−1,1−ジホスホ
ン酸;またはそれらの薬学的に許容される塩、およびそれらの水和物からなる群
から選択される、ビホスホン酸誘導体の使用により代表される。
【0026】 本発明の好ましい態様は、3−アミノ−1−ヒドロキシプロパン−1,1−ジ
ホスホン酸;3−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ヒドロキシプロパン−1,1−
ジホスホン酸;4−アミノ−1−ヒドロキシブタン−1,1−ジホスホン酸;6
−アミノ−1−ヒドロキシヘキサン−1,1−ジホスホン酸;3−(N−メチル−
N−n−ペンチルアミノ)−1−ヒドロキシプロパン−1,1−ジホスホン酸、1
−ヒドロキシ−2−(イミダゾール−1−イル)エタン−1,1−ジホスホン酸;
1−ヒドロキシ−2−(3−ピリジル)エタン−1,1−ジホスホン酸;3−[N−
(2−フェニルチオ−エチル)−N−メチルアミノ]−1−ヒドロキシプロパン−
1,1−ジホスホン酸;1−ヒドロキシ−3−(ピロリジン−1−イル)−プロパ
ン−1,1−ジホスホン酸;1−ヒドロキシ−2−(イミダゾ[1,2−a]ピリジ
ン−3−イル)エタン−1,1−ジホスホン酸;またはそれらの薬学的に許容され
る塩およびそれらの水和物からなる群から選択されるビホスホン酸誘導体の使用
により代表される。
【0027】 本発明の非常に好ましい態様は、パミドロン酸、アレンドロン酸、イバンドロ
ン酸、3−(N−メチル−N−n−ペンチルアミノ)−1−ヒドロキシプロパン−
1,1−ジホスホン酸;1−ヒドロキシ−2−(イミダゾール−1−イル)−エタ
ン−1,1−ジホスホン酸;レシドロン酸およびチルドロン酸;またはそれらの
薬学的に許容される塩およびそれらの水和物から選択されるビスホスホン酸誘導
体の使用により代表される。
【0028】 本発明の特に好ましい態様は、1−ヒドロキシ−2−(イミダゾール−1−イ
ル)エタン−1,1−ジホスホン酸および3−アミノ−1−ヒドロキシプロパン−
1,1−ジホスホン酸またはそれらの薬学的に許容される塩およびそれらの水和
物から選択されるビスホスホン酸誘導体の使用により代表される。
【0029】 更に、本発明は3−アミノ−1−ヒドロキシプロパン−1,1−ジホスホン酸
、またはそれらの薬学的に許容される塩またはそれらの水和物、例えばパミドロ
ン酸二ナトリウムまたはパミドロネートの使用に関する。
【0030】 更に、本発明は1−ヒドロキシ−2−(イミダゾール−1−イル)エタン−1,
1−ジホスホン酸、またはそれらの薬学的に許容される塩またはそれらの水和物
、例えば、ゾレドロネートの使用に関する。
【0031】 本発明の医薬組成物および処置法において使用されるMMP阻害剤は、天然お
よび合成MMP阻害剤の両方を含む。このように、MMP阻害剤は、天然のメタ
ロプロテイナーゼの組織阻害剤(TIMP)またはMMP阻害部分またはアナログ
、例えば、TIMP−1、TIMP−2またはそれらの機能的部分またはアナロ
グを含み得る。
【0032】 簡便には、またMMP阻害剤は合成MMP阻害剤、例えばヒドロキサム酸また
はヒドロキサム酸誘導体MMP阻害剤であり得る。このような阻害剤の例は、Br
itish Biotechnology公開国際特許出願WO98/52910、WO98/46
563、WO/98/24759、WO98/23588、WO97/1905
3、WO97/03783、WO97/1950、WO96/16931、WO
95/19961、WO95/19956、WO95/09841、WO94/
21625、WO94/24140、WO94/10990、WO94/024
47、WO94/02446、WO93/20047、WO92/13831、
WO90/05719、WO90/05716;Hoffmann La Roche公開特許出
願EP0684240A1、EP0575844A2、EPO575844A2
およびEPO497192A2;Syntex公開特許出願WO95/12603;Me
rck公開特許出願WO97/11936、US5403952、WO94/07
481およびWO93/14112;Glaxo公開出願WO94/00119およ
びWO98/38179;Celltech公開出願番号WO94/25435、WO9
4/25434およびWO93/24475;Immunex公開出願WO95/06
031およびWO/96/41624;Glycomed公開出願WO95/19965
;EPO606046A1(Ciba);Chiroscience公開出願WO95/13289
およびWO97/17088;WO96/02240およびWO97/4325
0(SmithKline Beecham);WO97/15553(Sankyo);WO97/4216
8およびWO98/43959(Zeneca);WO95/09260、WO95/0
4715およびW097/09066(Kanebo);WO95/09833およびW
O95/09260(Florida State University);WO95/15959(Scher
ing);WO97/22587、WO98/14424およびWO98/4266
2(Novartis);WO97/24117(Rhone-Poulenc Rorer);WO97/47
599およびWO98/27069(Fujisawa);WO97/48688およびW
O97/49674、WO98/13340、WO98/17645およびWO
98/31664(Pharmacia & Upjohn);WO98/07697、WO98/3
0566、WO98/33768、WO98/34915、WO98/3491
8、EP0895988およびWO99/07675(Pfizer);WO98/03
164、WO98/39313、WO98/39315、WO98/39316
、WO98/39326およびWO98/39329(Monsanto);WO98/0
8853、WO98/08827、WO98/08825、WO98/0882
3、WO98/08822、WO98/08815およびWO99/09003
(Procter & Gamble);WO98/09957、WO98/09940およびWO
98/09934(Warner Lambert);WO98/16503、WO98/165
06、WO98/16514、WO98/16520、WO98/37877お
よびWO98/38163(American Cyanamid);WO98/43963、WO
98/50348(Agouron);EP877018およびEP877019(Hoechs
t);WO99/06410(Amgen)に記載されている。
【0033】 好ましくは、MMP阻害剤は、MMP−2の阻害剤である。
【0034】 本発明で使用するのに特に好ましいMMP阻害は、Ro 32,3555(Trocade)、MMI
270、BB 2516(Marimistat)、RS 1308030、AG 3340、BAY 12,95666、より特には
EPO606046A1(Ciba)、およびWO97/22587、WO98/14
424およびWO98/42662(Novartis)に記載のMMP阻害剤、例えば、
MMP 090およびTNF 484、特にMMI270である。
【0035】 ビスホスホネートおよびMMP阻害剤(以後、本発明の薬剤と呼ぶ)は、異性体
の形、または適当な場合、異性体の混合物の形、典型的に、エナンチオマーまた
はジアステレオアイソマー、または幾何異性、典型的にcis-trans異性体として
使用し得る。光学異性体は、純粋アンチポードおよび/またはラセミ体として得
る。
【0036】 本発明の薬剤は、その水和物の形で使用でき、またはその結晶化に使用した他
の溶媒を含むことができる。
【0037】 本発明の薬剤(ビスホスホネートおよびMMP阻害剤)は、好ましくは、治療的
有効量の活性成分を、所望により、投与に適した無機または有機、固体または液
体の薬学的に許容される担体と共に、または混合物として含む医薬製剤の形で使
用する。ビスホスホネートおよびMMP阻害剤活性成分は、同じ医薬組成物中に
存在し得るが、別々の医薬組成物中にあるのが好ましい。このように、活性成分
は同じ時(例えば、同時)または異なった時(例えば、連続的)および、互いに別々
であるか、重なり得る異なる時期に渡り投与し得る。
【0038】 医薬組成物は、例えば、経口、直腸、エアロゾール吸入または経鼻投与のよう
な経腸組成物、非経腸組成物、例えば、静脈内または皮下投与、または経皮投与
(例えば、受動的またはイオントフォレティック(iontophoretic))のための組成
物であり得る。
【0039】 好ましくは、医薬組成物は経口または非経腸(特に静脈内または経皮)投与に適
している。静脈内および経口、まず第一に静脈内投与が、特に重要であると考え
られる。好ましくは、ビスホスホネート活性成分は非経腸の形であり、最も好ま
しくは静脈内形である。好ましくは、MMP阻害剤は経口形である。
【0040】 投与の特定の形式および投与量は、特定の患者、特に年齢、体重、ライフスタ
イル、活動レベル、ホルモン状態(例えば、閉経後)および骨鉱物密度を適当に考
慮して、主治医により選択され得る。
【0041】 本発明の薬剤の投与量は、活性成分の有効性および作用の期間、投与の形態、
温血動物種、および/または性別、年齢、体重、および温血動物の個々の状態の
ような種々の因子に依存し得る。
【0042】 通常、投与量は、ビスホスホネートおよびMMP阻害剤活性成分の1回投与量
0.002−3.40mg/kg、特に0.01−2.40mg/kgが、約75kgの体重の
温血動物に投与されるようなものである。所望により、この投与量は数回の、所
望により等量の分割投与量も取り得る。
【0043】 “mg/kg”は、処置する哺乳類−ヒトを含む−の体重kgあたりの医薬mgを意味
する。
【0044】 上記の投与量−1回(好ましい)または複数回のいずれかで投与−は、例えば、
1日に1回、1週間に1回、1ヶ月に1回、3ヶ月に1回、6ヶ月に1回または
1年に1回、繰り返し得る。言いかえると、医薬組成物は、継続的な毎日の治療
から断続的な臨床治療の範囲のレジメで投与し得る。
【0045】 好ましくは、ビスホスホネートは、ページェット病、腫瘍誘導高カルシウム血
症または骨粗鬆症のようなビスホスホネート誘導体で伝統的に処置されている疾
患の処置に使用するのと同じ桁である投与量を投与する。言いかえると、好まし
くは、ビスホスホン酸誘導体はページェット病、腫瘍誘導高カルシウム血症また
は骨粗鬆症において治療的に有用であるのと同様の投与量を投与する、即ち、好
ましくは、それらは骨再吸収の阻害に同様に有効である投与量を投与する。
【0046】 好ましくは、MMP阻害剤、例えば、癌処置に伝統的に使用されているのと同
様の投与量を、ビスホスホネートによりもたらされるMMP活性を阻害するのに
十分な付加的なMMP阻害剤と共に投与する。
【0047】 1回投与単位の製剤は、好ましくは約1%から約90%の活性成分を、そして
1回投与単位ではない製剤は、約0.1%から約20%の活性成分を含む。カプ
セル、錠剤または糖衣錠のような1回投与単位形は、例えば、約1mgから約50
0mgの活性成分を含む。
【0048】 経腸および非経腸投与用医薬製剤は、例えば、糖衣錠、錠剤またはカプセルの
ような投与単位形、およびまたアンプルである。それらはそれ自体既知の方法で
、例えば、慣用の混合、造粒、糖衣、溶解または凍結乾燥工程の手段により製造
する。例えば、経口投与用医薬製剤は、活性成分を固体担体と組合わせ、適当な
場合、得られた混合物を造流し、所望によりまたは必要な場合、適当な添加剤の
添加後、混合物または顆粒を錠剤または糖衣錠コアに加工する。
【0049】 適当な担体は、特に糖、例えばラクトース、サッカロース、マンニトールまた
はソルビトール、セルロース製剤および/またはリン酸カルシウム、例えば三リ
ン酸カルシウムまたはリン酸水素カルシウム、およびまた例えばコーン、小麦、
コメまたはジャガイモ澱粉を使用した澱粉ペースト、ゼラチン、トラガカント、
メチルセルロースおよび/またはポリビニルピロリドンのような結合剤、および
所望により、上記の澱粉、カルボキシメチル澱粉、架橋ポリビニルピロリドン、
寒天またはアルギン酸もしくはアルギン酸ナトリウムのようなその塩のような崩
壊剤である。添加剤は、特に流動調節剤および滑沢剤、例えば、ケイ酸、タルク
、ステアリン酸またはステアリン酸マグネシウムもしくはカルシウムのようなそ
れらの塩、および/またはポリエチレングリコールである。糖衣錠コアは、とり
わけ、胃液に耐性のコーティングを製造するのに適当な有機溶媒または溶媒混合
物、アセチルセルロースフタレートまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース
フタレートのような適当なセルロース製品の溶液、所望によりアラビアガム、タ
ルク、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールおよび/または二酸化チ
タンを含む濃縮糖溶液、またはラッカー溶液が使用される、胃液に耐性である適
当なコーティングを備えて提供される。着色物質または色素を、例えば、異なる
量の活性成分の同定の目的で、または指示のために錠剤または糖衣錠コーティン
グに添加し得る。
【0050】 他の経口投与可能医薬製剤は、ゼラチンから成る乾燥充填カプセル、およびま
たゼラチンと、グリセロールまたはソルビトールのような可塑剤から成る軟、密
封カプセルである。乾燥充填カプセルは、例えば、ラクトースのような充填剤、
澱粉のような結合剤、および/またはタルクまたはステアリン酸マグネシウムの
ような滑剤、および適当な場合、安定化剤との混合物の顆粒の形の活性成分を含
み得る。軟カプセルにおいて、活性成分は好ましくは脂肪油、パラフィン油また
は液体ポリエチレングルコールのような適当な液体に溶解または懸濁し、また安
定化剤の添加も可能である。
【0051】 非経腸製剤は、特に、静脈内、筋肉内、腹腔内、鼻腔内、皮内または皮下のよ
うな種々の方法で有用な注射用液体である。このような液体は、好ましくは使用
前に、例えば、活性成分単独の、または薬学的に許容される担体を共に含む凍結
乾燥製剤から、使用前に製造できる等張性水溶液または懸濁液である。医薬製剤
は滅菌し得および/または、例えば防腐剤、安定化剤、湿潤剤および/または乳
化剤、溶解剤、浸透圧調整用塩および/または緩衝剤を含み得る。
【0052】 経皮投与に適した製剤は、有効量の活性成分を担体と共に含む。有利な担体は
、宿主の皮膚を介した通過を助ける吸収性の薬理学的に許容される溶媒を含む。
特徴的に、経皮デバイスは裏打ちメンバー、所望により担体と共に化合物を含む
貯蔵部、所望により制御された予定された速度で長期間宿主の皮膚の活性成分を
送達するための速度制御バリア、および皮膚にデバイスを固定する手段を含むバ
ンデージの形である。
【0053】 以下の実施例は前記の本発明を説明する。“活性成分”なる用語は、本発明に
したがって有用である前記のビホスホン酸誘導体またはMMP阻害剤の一つであ
ると理解される。実施例7は添付の図1−9を引用し、その中で 図1はビスホスホネート:(A)パミドロネートによるおよび(B)ゾレドロネート
による骨髄腫増殖の阻害を示すグラフである。[H]−TdRの取り込みはコ
ントロール±SEとして示す; 図2はゾレドロネートにより誘導される種々のHMCLのアポトーシスを示すグ
ラフである; 図3はBMSCによる構造的IL−6製造におけるパミドロネートまたはゾレド
ロネートの効果を示すグラフである; 図4はパミドロネートまたはゾレドロネートによるり誘導されたBMSCによる
MMP−1製造の阻害を示すグラフである;そして 図5はMMP−2分泌におけるビスホスホネートの効果の定量的分析を示すグラ
フである。
【0054】 実施例 実施例1:活性成分として、例えば活性成分パミドロン酸二ナトリウム五水和物
の被覆ペレットを含むカプセル: コアペレット: 活性成分(粉砕) 197.3mg 微結晶性セルロース 52.7mg (Avicel(登録商標)PH 105) 250.0mg +内部コーティング: セルロースHP-M 603 10.0mg ポリエチレングリコール 2.0mg タルク 8.0mg 270.0mg +胃液耐性外部コーティング: Eudragits(登録商標)L 30 D(固体) 90.0mg クエン酸トリエチル 21.0mg Antifoam(登録商標)AF 2.0mg 水 タルク 7.0mg 390.0mg
【0055】 パミドロン酸二ナトリウムとAvicel(登録商標)PH 105の混合物を水で湿らせ、
練り、押し出し成型して球形に形作る。乾燥ペレットを次いで、セルロースHP-M
603、ポリエチレングリコール(PEG)8000およびタルクを含む内部コーティン
グ、およびEudragite(登録商標)L 30 D、クエン酸トリエチルおよびAntifoam(登
録商標)AFを含む水性胃液耐性コーティングを含む流動床で連続的にコートす
る。コートしてペレットをタルクと共に粉末にし、商品カプセル充填機、例えば
Hoefliger and Kargの手段により、カプセル(カプセルサイズ0)に充填する。
【0056】 実施例2:活性成分として、例えば、1−ヒドロキシ−2−(イミダゾール−1
−イル)−エタン−1,1−ジホスホン酸を含む、モノリス接着性経皮デバイス: 組成: ポリイソブチレン(PIB)300 5.0g (Oppanol B1, BASF) PIB35000 3.0g (Oppanol B10, BASF) PIB1200000 9.0g (Oppanol B100, BASF) 水素化炭化水素樹脂 43.0g (Escorez 5320, Exxon) 1−ドデシルアザシクロヘプタ−2−オン 20.0g (Azone, Nelson Res., Irvine/CA) 活性成分 20.0g 合成 100.0g
【0057】 製剤: 上記成分を150gの特異的沸点石油フラクション100−125に、ローラ
ーギア床上での回転により一緒に溶解した。溶液を、300mmドクターブレード
を使用した拡散の手段によりポリエステルフィルム(Hostapham, Kalle)に適用し
、約75g/mのコーティングを得る。乾燥(15分、60℃)後、シリコン処理
ポリエステルフィルム(厚さ75mm、Laufenberg)を、はぎとり式フィルムとして
適用する。完了したシステムを5から30cmの望ましい形のサイズに、穴あけ
器を使用して穴を開ける。完全なシステムを、個々にアルミニウム処理紙のサシ
ェットに密封する。
【0058】 実施例3:1.0mg乾燥、凍結乾燥1−ヒドロキシ−2−(イミダゾール−1−イ
ル)エタン−1,1−ジホスホン酸(その混合ナトリウム塩)を含むバイアル。1ml
の水で希釈後、i.v.輸液のための溶液(濃度1mg/ml)を得る。 組成: 活性成分(遊離ジホスホン酸) 1.0mg マンニトール 46.0mg クエン酸三ナトリウム×2HO 約3.0mg 水 1ml 注射用水 1ml。
【0059】 1mlの水に、活性成分をクエン酸三ナトリウム×2HOと共に、pH6.0
まで滴定する。次いで、マンニトールを添加し、溶液を凍結乾燥し、凍結乾燥物
をバイアルに充填する。
【0060】 実施例4:活性成分、例えば、パルミドロン酸二ナトリウム五水和物を水中に含
むアンプル。溶液(濃度3mg/ml)は、希釈後i.v.用である。
【0061】 組成: 活性成分 19.73mg (5.0mgの無水活性成分) マンニトール 250mg 注射用水 5ml。
【0062】 実施例5:各々50mgの3−[N−(2−フェニルチオエチル)−N−メチルアミ
ノ]−1−ヒドロキシプロパン−1,1−ジホスホン酸またはMMI 270(N−ヒドロ
キシ−2 (R)−[[4−メトキシベンゼンスルホニル](3−ピコリル)−アミノ]
−3−メチルブタンアミド塩酸塩)を含む錠剤は、下記の通り製造できる: 組成(10,000錠) 活性成分 500.0g ラクトース 500.0g ジャガイモ澱粉 325.0g ゼラチン 8.0g タルク 60.0g ステアリン酸マグネシウム 10.0g 二酸化珪素(微粉) 20.0g エタノール 適量
【0063】 活性成分をラクトースおよび292gのジャガイモ澱粉と混合し、混合物をゼ
ラチンのエタノール性溶液で湿らせ、ふるいを通して造粒する。顆粒を乾燥させ
た後、ジャガイモ澱粉の残り、ステアリン酸マグネシウムおよび二酸化珪素を添
加して圧縮し、各々145.0mgであり、混合物を50.0mgの活性成分を含む錠
剤を得、それは、所望により、投与量をより精密に調節するために割線を有する
【0064】 実施例6:各々25mgの活性成分、例えば、N−ヒドロキシ−2(R)−[[4−メ
トキシベンゼンスルホニル](3−ピコリル)−アミノ]−3−メチルブタンアミド
塩酸塩を含む3000カプセルの製造: 活性成分 75.0g ラクトース 750.0g Avicel PH 102 325.0g (微結晶性セルロース) Polyplasdone XL 30.0g (ポリビニルピロリドン) 精製水 適量 ステアリン酸マグネシウム 9.0g
【0065】 活性成分を30番手動ふるいを通す。 活性成分、ラクトース、Avicel PH 102およびPolyplasdone XLを、15分間ミ
キサーで混合する。混合物を十分な水(約500ml)と共に造粒し、35℃で一晩
オーブンで乾燥させ、20番ふるいを通す。
【0066】 ステアリン酸マグネシウムを20番ふるいを通し、顆粒混合物に添加し、混合
物を5分間ミキサーで混合する。混合物を0番硬ゼラチンカプセルに入れ、各々
25mgの活性成分と同等な混合物の量を含む。
【0067】 実施例7−腫瘍細胞および腫瘍細胞環境の試験 材料および方法 試薬 二つのビスホスホネートを使用する:MMの処置に使用されている参照分子で
あるパミドロネートまたは(3−アミノ−1−ヒドロキシプロピリデン)ビスホス
ホネート(APD)、およびゾレドロネートまたは(1−ヒドロキシ−2−(lH−
イミダゾール−1−イル)エチリデン)ビスホスホネート、両方ともNovartis(Bas
el, Switzerland)。ビスホスホネートをPBS(リン酸緩衝化食塩水)に溶解し、
使用するまで−20℃で貯蔵する。
【0068】 細胞単離および培養条件 ヒト骨髄腫細胞系(HMCL)LP−1およびOPM−2をDSM(Braunschwei
g, Germany)から得た。JJN−3は、B Van Camp (VUB, Belgium)から貰った。
細胞を10%ウシ胎児血清(FCS)、2mMグルタミン、抗生物質(100IU/m
lペニシリンおよび100μg/mlストレプトマイシン)および10μM 2−β
−メルカプトエタノールを添加したRPMI 1640培養培地に維持する。
【0069】 BMSCは、MMの患者から、骨髄サンプルの長期培養後得る。細胞を10%
FCSを添加したDMEMで平板培養し、3日間接着させ、その後、培地を新
しくする。2から3週間の培養後、コンフルエント接着細胞単層を得、次いで、
トリプシン/EDTA溶液を使用した2回の継代後、BMSCを試験のために回
収する。細胞を10% FCS、2mmol/Lグルタミン、100g/mlストレプ
トマイシン、100U/mlペニシリンおよび5.10−5Mol/L 2−β−メル
カプトエタノールを添加したDMEMに維持する。
【0070】 HMCLの増殖 3つのHMCL、即ちLP−1、OPM−2およびJJN−3を試験する。増
殖アッセイを96ウェル丸底マイクロタイタープレートで、10細胞/mlの細
胞密度で行う。細胞を3日間、37℃で5%COの湿潤雰囲気下に、5ng/ml
組換えヒトIL−6(rhIL−6)の存在下または非存在下で、目的のビスホス
ホネートの存在下(または非存在下)にインキュベートする。次いで、0,5MC
iの[H]−チミジンを最後の18時間の間添加する。[H]−チミジン取り込
みを液体シンチレーションスペクトロスコピーで測定する。
【0071】 HMCLのアポトーシスの検出 アポトーシス細胞の存在を、ビスホスホネート存在下または非存在下のHMC
Lの1から5日間の培養の後に評価する。アポトーシス細胞の割合を、PE(Immun
otech, Marseilles, France)に結合したAPO 2.7モノクローナル抗体(mAb)を
使用したフローサイトメトリーにより測定する(Zhang et al. 1996, J. Immunol
. 157:3980-3987)。
【0072】 細胞サイクルの分析 24ウェルプレートに平板培養したLP−1細胞(2×10細胞)を、5×1
Mol/Lのパミドロネートまたはゾレドロネートの存在下でインキュベート
する。ビスホスホネートなしのコントロールを行う。細胞を4日間のインキュベ
ーション期間後に回収し、洗浄する。次いで、それらを40分、37℃でTriton
X 100 0.1%、クエン酸ナトリウム0.1%、5IUのRNAseとインキュ
ベートし、ヨウ化プロピジウム(PI)50mg/Lで染色する。フローサイトメト
リー分析をFACSCaliburで、CELLQuestプログラム(Becton Dickinson)を使用して
行う。データをF12-Area対FL2-Widthサイトグラム上にゲート制御し、ダブレッ
トおよび凝集を排除し、最小2.5×10ゲート制御細胞をサンプルあたり回
収する。細胞サイクルの分析をModfit LT for Mac V2.01プログラム(Verity Sof
tware House, Inc)を使用して行った。アポトーシス細胞をZamai et al. (1993,
Cytometry 14:891-897)が記載のように、サブディプロイドピークとして検出し
た。
【0073】 生存実験 接着性BMSC(3×10細胞)を25cmフラスコに入れ、以下の濃度のパ
ミドロネート(APD)またはゾレドロネートとインキュベートする:10−4
よび10−5Mol/L。ビスホスホネートなしのコントロールを行う。3日間の
インキュベーションの後、細胞をPBSで洗浄し、トリプシン−EDTAを20
秒使用して、フラスコから回収する。アポトーシス細胞の割合を、APO 2.7 mAb
(Immunotech, Marseilles, France)(同書)を使用したフローサイトメトリーによ
り測定する。
【0074】 IL−6濃度の測定 96ウェルプレートで培養した接着性BMSC(10細胞)を、24時間パミ
ドロネートまたはゾレドロネートのいずれかと予備インキュベートする。培地を
、2%FCSおよび、種々の濃度の各ビスホスホネート:各々10−6、10 、10−8、10−9、10−10、10−11Mol/Lのゾレ泥ネートおよ
び10−6、10−7、10−8、10−9、10−10Mol/Lのパミドロネ
ートを含む新しいものに変える。48時間のインキュベーションの後、上清を回
収し、分析するまで−20℃で貯蔵する。IL−6製造をELISA(10から
500pg/mlの範囲のELISA試験濃度)で測定する(Innotest, Besancon, Fr
ance)。ビスホスホネートとELISAの間に干渉は観察されない(データは示し
ていない)。7つ中6つのBMSCを、ビスホスホネート存在下でIL−6の製
造の試験をする。
【0075】 間質性コラゲナーゼ(MMP−1)レベルの測定 96ウェルプレートで培養した付着性BMSC(15×10細胞)を、パミド
ロネートまたはゾレドロネートと共に24時間プレインキュベートする。次いで
、細胞を、異なる濃度の各ビスホスホネート(10−6、10−7、10−8
よび10−9Mol/L)の存在下、FCSなしでIL−1β(10ng/mL)で刺激す
る。48時間のインキュベーションの後、上清を回収し、分析するまで−20℃
で貯蔵する。MMP−1レベルをELISAにより測定する(Amersham, Les Uli
s, France)。このアッセイは、その提示の形態(即ち、遊離または結合、反応性
または非反応性)に関係なくMMP−1を測定する。
【0076】 ゼラチン基質ゲルザイモグラフィーによるゼラチナーゼA(MMP−2)レベルの
測定 96ウェルプレートで培養した付着性BMSC(10細胞) を、パミドロネ
ートまたはゾレドロネートと共に24時間プレインキュベートする。次いで、培
地を、FCSは含まないが、種々の濃度(10−6、10−7、10−8、10
−9Mol/L)の各ビスホスホネートの存在下で新しいものに変える。48時間の
インキュベーション後、上清を回収し、分析するまで−20℃で貯蔵する。MM
P−2製造は、ゼラチン基質ゲルザイモグラフィーにより示す。上清をドデシル
硫酸ナトリウム(SDS)サンプル緩衝液と、還元剤無しで混合し、次いで、タン
パク質を、Heussen and Dowdle (1980 Ann. Biochem. 102:196-202)が先に記載
のように、そしてミニゲルフォーマットに調節した、1mg/mlのゼラチンを含む
7.5%ポリアクリルアミドゲルでSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動を
する。,電気泳動後、SDSをゲルから2.5% Triton X-100中で、半時間室温
でインキュベーションすることにより回収する。次いで、ゲルを37℃で50mM
/L Tris-HCl 5mM/L CaCl含有緩衝液、pH7.6で24時間イン
キュベートする。ゲルをクーマシーブルーR250(0.25%)で染色した。染色ゼ
ラチンの青色バックグラウンドに対する明らかな72kDaバンドは、MMP−2
タンパク質分解活性を証明する。ゼラチン分解性バンドの強度は、デンシトメト
リーにより分析する。ビスホスホネートとゼラチン基質ゲルザイモグラフィーの
間の干渉は、本アッセイを使用して観察されない(データは示していない)。
【0077】 統計的分析: データは平均±標準偏差として示す。ウィルコクスン符号付き順位検定を、検
出した差異の統計的有意の決定に使用する。
【0078】 結果 A.パミドロネートおよびゾレドロネートはHMCLの増殖を阻害する 我々は、3種のHMCL、即ちLP−1、OPM−2およびJJN−3の増殖
を、パミドロネートまたはゾレドロネートの存在下で試験している。パミドロネ
ートおよびゾレドロネートの両方とも試験した3種のHMCLの増殖の阻害を誘
導する。5×10−4Mol/Lの存在下で、3つの細胞系の増殖の割合は、コン
トロールの25%である。(図1A)増殖の阻害は、用量依存的であり、5×10 −5 Mol/Lのパミドロネートの濃度まで観察される(コントロールと同等の増殖
レベルに回復するのに1×10−5Mol/Lのパミドロネートの濃度を必要とす
る、より感受性であるJJN−3以外)。更に、我々は増殖の阻害に、ゾレドロ
ネートはパミドロネートよりも強力であることを示す。5×10Mol/Lのゾ
レドロネートの存在下、全てのHMCLにおいて、パミドロネートでの75%(
図1A)に対して、約95%の増殖の阻害が観察される(図1B)。正常増殖速度
への回復が、LP−1およびOPM−2に関して5×10−5Mol/Lのゾレド
ロネートで、およびJJN−3に対して1x10−5Mol/Lで観察される。3
種のHMCLのIC50は、パミドロネートの存在下で非常に類似である(IC
50 LP−1=2,07×10−4Mol/L、IC50 JJN−3=1,07×
10Mol/LおよびIC50 OPM−2=2,93×10Mol/L)。更に、
ゾレドロネート存在下での細胞系のIC50(IC50 LP−1=1,93×1
Mol/L、IC50 J1N−3=2,33.10−5Mol/LおよびIC50 OPM−2 =1,55×10Mol/L)は、パミドロネートと有意な差は示さな
かった。IL−6が骨髄腫細胞の増殖に重要な役割を担うため、我々はヒトrI
L−6(5ng/mL)が、HMCL増殖の阻害を回復する能力を試験した。二つのビ
スホスホネートで、HMCL増殖において観察される阻害効果は、5ng/mlのヒ
トrIL−6の添加で回復しない。
【0079】 B.パミドロネートではなくゾレドロネートがHMCLのアポトーシスを誘導す
る これらのビスホスホネートがHMCL増殖の阻害をどのように誘導するかを説
明するために、我々はAPO 2.7染色を使用してアポトーシスのを誘導する能力を
評価している。図2において、我々は3つのHMCLにおいて、ゾレドロネート
が強い用量および時間依存的アポトーシスを誘導することを示しているが、一方
パミドロネートはしない(データは示していない)。最大のアポトーシスは、5×
10Mol/Lで、OPM−2およびJJN−3に関して4日のインキュベーシ
ョン後、およびLP−1に関して5日のインキュベーション後に観察される。J
JN3のみが、1×10−4Mol/Lの濃度でAPO 2.7で標識する。アポトーシス
細胞の割合は図2に示す。
【0080】 C.ゾレドロネートは細胞サイクルにおいてS相遮断を誘導する LP−1の細胞サイクルを、パミドロネートの存在下でDNA含量により分析
した場合、細胞サイクルの異なる相の修飾は観察されない。他方、ゾレドロネー
トは、細胞サイクル相における著しい修飾を誘導する。S相の割合の増加(ゾレ
ドロネートサンプルにおける60%対コントロールにおける36%)、付随する
G1相の細胞の減少およびサブG1ピークの出現が観察される。サブG1ピーク
の存在は、アポトーシス細胞の存在に対応する。
【0081】 D.パミドロネートおよびゾレドロネートはヒトBMSCでアポトーシスを誘導
する あるビスホスホネートが、単核細胞および破骨細胞におけるようにHMCLで
アポトーシスを誘導することが先に示されていることを考慮して、我々はBMS
Cにおけるその効果を評価している。我々は、パミドロネートおよびゾレドロネ
ートの両方が、10−4mol/Lの濃度で、BMSCの用量依存的アポトーシス
を誘導することを発見している。興味深いことに、BMSCアポトーシスの誘導
において、10−4mol/Lの濃度で、パミドロエートはゾレドロネートよりも
有効である:パミドロネートは、97%のAPO 2.7染色細胞を誘導し、一方ゾレ
ドロネートでは24%のAPO 2.7陽性細胞。1×10−5Mol/Lの各ビスホスホ
ネートの存在下で、パミドロネートもゾレドロネートも有意なBMSCアポトー
シスを担わない。更なる実験において、細胞生存能とビスホスホネートの間の干
渉を避けるために、10−6mol/Lより低いまたは同等なビスホスホネート濃
度を使用する。
【0082】 E.パミドロネートおよびゾレドロネートのr方法が、MMの患者からのBMS
CによるIL−6の構造的製造を阻害する 我々は、パミドロネートおよびゾレドロネートの、骨髄MMサンプルの長期培
養から得たBMSCによる、IL−6の構造的製造における効果を試験している
。BMSCの6個の異なるサンプルを試験する。BMSCは、500から400
0pg/mlの範囲の構造的に高いレベルのIL−6を製造する。パミドロネートは
、BMSCによるIL−6製造を有意に阻害する(40%±14%;p=0.05
)。この阻害は用量と比例はしないが、基底レベルへの回復が10−11mol/L
の濃度のパミドロネートで観察される(図3)。対照的に、ゾレドロネートはBM
SCによるIL−6製造の強い阻害を誘導し、この効果は用量依存的であり、1
−6mol/L(p=0.05)の濃度で最大阻害(60%±10%;p=0.05)
が得られる。BMSCによるIL−6の基底製造への回復は、10−9mol/L
のゾレドロネートの存在下で観察される(図3)。
【0083】 F.パミドロネートではなくゾレドロネートが、MMの患者から取ったBMSC
によるIL−1β誘導間質性コラゲナーゼ(MMP−1)を阻害する。 次ぎに、我々はBMSCによるMMP−1の製造におけるパミドロネートおよ
びゾレドロネート両方の効果を試験している。BMSCの6個の異なるサンプル
を、ゾレドロネートで試験し、その中の4個をパミドロネートで同じ方法で試験
する。MMP−1の基底分泌は、患者サンプルに依存して3から22ng/mlの範
囲である。パミドロネートまたはゾレドロネートで試験した6名の患者の内、5
名が10ng/mL以下の基底レベルを示す。BMSCによるMMP−1の基底製造
が非常に弱いため、IL−1β刺激後のMMP−1分泌におけるビスホスホネー
トの効果を分析し、最小5倍のMMP−1上方制御が観察される。IL−1β刺
激後のMMP−1分泌は、MMP−1分泌の基底レベルに依存し、それに逆比例
する。図4は、パミドロネートまたはゾレドロネートによるMMP−1分泌の阻
害を説明する。ゾレドロネートの添加は、6名中5名の患者のMMP−1分泌を
有意に阻害し(44%±14%;p=.05)、この阻害は用量依存的である。対
照的に、パミドロネートはMMP−1分泌に有意な効果はなく(平均阻害=21
%±20%)、大きな個体間変化が見られ、4名中2名の患者サンプルのみがパ
ミドロネートへの感受性を示す。ゾレドロネートによる粗阻害は、MMP−1分
泌の基底レベルに依存しないことに注目するのは興味深い。
【0084】 G.パミドロネートおよび特にゾレドロネートの両方が、MMの患者から取った
BMSCによるゼラチナーゼA(MMP−2)発現を促進する 我々は、次いで、他のマトリックスメタロプロテイナーゼであるMMP−2(
またはゼラチナーゼA)の分泌におけるビスホスホネートの効果を、ゼラチン基
質ゲルザイモグラフィーにより試験する。MMP−2は、試験した全7名の患者
サンプルにおいて観察される。72kDaゼラチナーゼ活性の定量は、デンシトメ
トリーにより得る(図5に示すように)。パミドロネートおよびゾレドロネートの
両方とも、10−6mol/Lの濃度で強い上方制御を誘導する(パミドロネートお
よびゾレドロネート、各々165%±27%および180%±12%;p=0.
05)。パミドロネートにより誘導される弱いMMP−2上方制御が、試験した
全患者サンプルにおいて10−7から10−9mol/のL範囲の濃度で観察され
る。対照的に、ゾレドロネートは、10−6mol/L(205%±7%)から10
−9mol/L(159%±16%)の範囲の全ての濃度でMMP−2分泌の強い増
加を誘導する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ビスホスホネート:(A)パミドロネートによるおよび(B)ゾレド
ロネートによる骨髄腫増殖の阻害を示すグラフである。[H]−TdRの取り
込みはコントロール±SEとして示す。
【図2】 ゾレドロネートにより誘導される種々のHMCLのアポトーシス
を示すグラフである。
【図3】 BMSCによる構造的IL−6製造におけるパミドロネートまた
はゾレドロネートの効果を示すグラフである。
【図4】 パミドロネートまたはゾレドロネートによるり誘導されたBMS
CによるMMP−1製造の阻害を示すグラフである。
【図5】 MMP−2分泌におけるビスホスホネートの効果の定量的分析を
示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 111 A61P 43/00 111 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4C084 AA20 ZA42 ZA96 ZB26 ZC20 4C086 AA01 AA02 DA34 MA02 MA04 NA05 ZA42 ZA96 ZB26 ZC20 ZC75

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同時、連続または別の使用のためのビスホスホネートとマト
    リックスメタロプロテイナーゼ阻害剤の組合わせを含み、MMP阻害剤がTIM
    P−2であるとき、ビスホスホネートはイバンドロネートではない、悪性腫瘍の
    処置のための医薬組成物。
  2. 【請求項2】 医薬の製造のための、悪性疾患の処置のためにビスホスホネ
    ートと組み合わせて使用するための、ビスホスホネートによりもたらされるMM
    P活性の阻害に使用するための、MMP阻害剤の使用(ただしMMP阻害剤がT
    IMP−2であるとき、ビスホスホネートはイバンドロネートではない。)。
  3. 【請求項3】 患者に有効量のビスホスホネートと、ビスホスホネートによ
    りもたらされるMMP活性を阻害するのに有効な量のMMP阻害剤を投与するこ
    とを含む、悪性疾患に罹患している患者の処置法(ただしMMP阻害剤がTIM
    P−2であるとき、ビスホスホネートはイバンドロネートではない。)。
  4. 【請求項4】 ビスホスホネートを悪性疾患の処置に使用したとき、ビスホ
    スホネートによりもたらされるMMP活性を阻害するためであるが、ただしMM
    P阻害剤がTIMP−2であるとき、ビスホスホネートはイバンドロネートでは
    ない、MMP阻害剤の使用。
  5. 【請求項5】 a)ビスホスホネートでの処置が増加したMMP分泌をもた
    らす悪性疾患の処置の間の柔組織転移の発症の阻害のための同時に、連続して、
    または別々に使用するためのビスホスホネートおよびMMP阻害剤を組合わせて
    含む、医薬組成物; b)ビスホスホネートでの処置が増加したMMP分泌をもたらす、ビスホスホネ
    ートおよびMMP阻害剤の組合わせでの悪性疾患の処置の間の柔組織転移を阻害
    するための医薬の製造における、MMP阻害剤の使用;または c)有効量のビスホスホネートおよび有効量のMMP阻害剤を患者に投与するこ
    とを含む、悪性疾患の処置の間の患者における柔組織転移の発症を阻害する方法
  6. 【請求項6】 MMP阻害剤がMMP−2の阻害剤である、請求項1記載の
    方法。
  7. 【請求項7】 ビスホスホネートがパミドロネートまたはゾレドロネートで
    ある、請求項1記載の方法。
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