JP2002540440A - エナンチオ選択性を決定するための高スループットスクリーニング法 - Google Patents

エナンチオ選択性を決定するための高スループットスクリーニング法

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JP2002540440A JP2000608782A JP2000608782A JP2002540440A JP 2002540440 A JP2002540440 A JP 2002540440A JP 2000608782 A JP2000608782 A JP 2000608782A JP 2000608782 A JP2000608782 A JP 2000608782A JP 2002540440 A JP2002540440 A JP 2002540440A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、動力学的ラセミ化合物分割およびエナンチオトピック基を有するプロキラル化合物の不斉反応のエナンチオ選択性を決定する方法に関する。本発明の方法によると、同位体基質を同位体特異的検出系、例えば、ESI質量分析計が反応生成物の量を決定できるような方法で使用される。該方法は、自動化サンプリングと組み合わせることができ、よって、高スループットスクリーニングに使用できる。該過程に関連するエナンチオ選択的物質変換は、キラル均一または不均一触媒、生体触媒または化学量論量の光学活性試薬によって誘導されることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、反応生成物を同位体特異的検出系、例えば、ESI質量分析計で定
量的に決定できるように、同位体標識された基質を用いることによって、動力学
的光学分割過程およびエナンチオトピック基を有するプロキラル化合物の不斉に
進行する反応のエナンチオ選択性を決定する方法に関する。自動化試料充填と連
結して、該方法は高スループットスクリーニングに用いることができる。関連す
るエナンチオ選択的変換は、キラル均一または不均一触媒、生体触媒または化学
量論量の光学活性試薬によって誘導することができる。
【0002】 (背景技術) コンビナトリアル化学の方法によるキラル化学触媒の広範囲のライブラリーを
作成するため[a)G. Liu, J.A. Ellman, J. Org. Chem. 1995, 60, 7712-7713
; b) K. Burgess, H.-J. Lim, A.M. Porte, G.A. Sulikowski, Angew. Chem. 19
96, 108, 192-194; Angew. Chem. Int., Ed. Engl. 1996, 35, 220-222; c) B.M
. Cole, K.D. Shimizu, C.A. Krueger, J.P.A.Harrity, M.L. Snapper, A.H. Ho
veyda, Angew. Chem. 1996, 108, 1776-1779; Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 19
96, 35, 1668-1671; d) C. Gennari, H.P. Nestler, U. Piarulli, B. Salom, L
iebigs, Ann./Recl. 1997, 637-647]またはイン・ビトロ進化によるエナンチオ
選択的生体触媒のライブラリーの調製のため(M.T. Reetz, A. Zonta, K. Schim
ossek, K. Liebeton, K.-E. Jaeger, Angew. Chem. 1997, 109, 2961-2963; Ang
ew. Chem., Int. Ed. Engl. 1997, 36, 2830-2932)の有効な方法の開発は、現
在、研究中である。これらの新規なテクノロジーの成功の重大な態様は、各触媒
ライブラリーからエナンチオ選択的触媒または生体触媒をスクリーニングするた
めの有効かつ迅速な方法の存在である。生物学的に活性な化合物の大きなライブ
ラリーをスクリーニングするための多くの有効な方法が、活性物質のコンビナト
リアル化学において利用可能であるが[a) F. Balkenhohl, C. von dem Bussche
-Huennefeld, A. Lansky, C. Zechel, Angew. Chem. 1996, 108, 2436-2488; An
gew. Chem., Int. Ed. Engl. 1996, 35, 2288-2337; b) J.S. Fuechtel, G. Jun
g, Angew. Chem. 1996, 108, 19-46; Angew. Chem., Int. Ed. Engl. 1996, 35,
17-42; c) Chem. Rev. 1997, 97 (2), 347-510(コンビナトリアル化学に関す
る特別版);d) S.R. Wilson, A.W. Czarnick, Combinatorial Chemistry: Synt
hesis and Application, Wiley, New York, 1997]、エナンチオ選択的触媒、生
体触媒または光学活性試薬の高スループットスクリーニングのための方法の開発
は、まだ初期段階である。立体選択的変換の生成物のエナンチオマー過剰率(e
e)の決定は、通常、キラルな固定相上のガスまたは液体クロマトグラフィーに
よって古典的に行われる(G. Schomburg, Gaschromatographie: Grundlagen, Pr
axis, Kapillartechnik, 2nd Ed., VCH, Weinheim, 1987; K.K. Unger, Packing
s and stationary phases in chromatographic technique, Series Chromatogra
phic science; Vol. 47, Marcel Dekker, New York, 1990)。それにより正確な
ee値を決定できるが、かかる従来法は、分析に必要な時間が各保持時間に依存
するので、単位時間あたり限られた数の試料しか試験することができないという
欠点を有する。
【0003】 近年、この種の分析上の問題を解決するための第一の提案がなされた。したが
って、例えば、エナンチオ選択的リパーゼのイン・ビトロ進化における研究の範
囲において、それによってキラルなカルボン酸エステルのエナンチオ選択的加水
分解の推移を決定できる比較的粗野な試験方法が開発された(M.T. Reetz, A. Z
onta, K. Schimossek, K. Liebeton, K.-E. Jaeger, Angew. Chem. 1997, 109,
2961-2963; Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 1997, 36, 2830-2932)。したがって
、リパーゼ変異体によって触媒される(R)−および(S)−配置のカルボン酸
p−ニトロフェノールエステルの加水分解の時間的推移は、ミクロタイトレーシ
ョンプレート上で分光光度計によってモニターされ、それにより、最もエナンチ
オ選択的な変異体を迅速に同定できる。該方法は、正確なee値が求められない
という事実に加えて、キラルなカルボン酸の種類の物質に限定される。同じこと
が関連する試験方法に適用される(L.E. Janes, R.J. Kazlauskas, J. Org. Che
m. 1997, 62, 4560-4561)。また、この限定は、エステル加水分解の間のpH指
示薬の色の変化に基づく関連方法にも適用される(L.E. Janes, A.C. Loewendah
l, R.J. Kazlauskas, Chem. -Eur. J. 1998, 4, 2324-2331)。キラル触媒の同
定のための全体として異なるアプローチは、赤外線サーモグラフィーに基づいて
いる(M.T. Reetz, M.H. Becker, K.M.Kuehling, A. Holzwarth, Angew. Chem.
1998, 110, 2792-2795; Angew. Chem., Int. Ed. 1998, 37, 2547-2650)。しか
しながら、エナンチオ選択的反応の定量分析を可能にするためのこの方法のさら
なる開発はまだ、するべきことが残っている。
【0004】 (発明の開示) 本発明は、部分的または完全に同位体標識された基質または天然の分布を逸脱
する同位体分布を有する基質を動力学的光学分割過程またはエナンチオトピック
基を含有するプロキラルな基質との立体選択的反応に用いることによって、これ
らの欠点を改善する。これは、擬似エナンチオマーの変換または相対的割合ある
いはエナンチオマー過剰率の定量的決定のための同位体特異的検出系、例えば、
質量分析イオン化法の使用を可能にする。
【0005】 以前のアプローチと比べて、本発明は下記の利益を提供する。 1)動力学的光学分割過程およびエナンチオトピック基を有するプロキラル化
合物の不斉に進行する変換のee値の正確な決定。物質の種類または反応型に関
して制限されることはない。 2)1)に記載の反応の下での変換の正確な決定。 3)1)および2)に記載のデータの下での迅速かつ高スループット試験。特
に、一日に少なくとも1000個の決定が可能である。
【0006】 本発明に用いられる検出系は質量分析計であり、特に、エレクトロスプレーイ
オン化(ESI)[J.B. Fenn, M. Mann, C.K. Meng, S.F. Wong, C.M. Whiteho
use, Science (Washington, DC) 1989, 246, 64-71]またはマトリックス添加レ
ーザー脱離/イオン化(MALDI)[a) K. Tanaka, H. Waki, Y. Ido, S. Ak
ita, Y. Yoshida, T. Yoshida, Rapid Commun. Mass Spectrom. 1988, 2, 151-1
53; b) M. Karas, F. Hillenkamp, Anal. Chem. 1988, 60, 2299-2301]を用い
る。本発明の方法は、自動化試料充填と連結して(1以上の試料充填ロボットお
よびミクロタイトレーションプレートの使用)、必要ならばいくつかの質量分析
計の使用下で、高スループットスクリーニング法として適当である。
【0007】 該方法は、不斉に進行する反応のためのキラル触媒またはキラル試薬を見出す
ため、または最適化するために使用できる。これらは、 a)アルコール、カルボン酸、カルボン酸エステル、アミン、アミド、オレフ
ィン、アルキン、ホスフィン、ホスホナイト、亜リン酸塩、リン酸塩、ハロゲン
化物、オキシラン、チオール、硫化物、スルホン、スルホキシド、スルホンアミ
ドおよびそれらの誘導体の動力学的光学分割のためのキラル触媒またはキラル試
薬; b)そのエナンチオトピック基がアルコール、カルボン酸、カルボン酸エステ
ル、アミン、アミド、オレフィン、アルキン、ホスフィン、ホスホナイト、亜リ
ン酸塩、リン酸塩、ハロゲン化物、オキシラン、チオール、硫化物、スルホン、
スルホキシド、スルホンアミドまたはそれらの誘導体のクラスからの1以上の官
能基を包含するプロキラル化合物の立体選択的変換のためのキラル触媒(例えば
、キラル均一またはキラルに修飾された不均一触媒、キラル金属錯体)またはキ
ラル試薬; c)アルコール、カルボン酸、カルボン酸エステル、アミン、アミド、オレフ
ィン、アルキン、ホスフィン、ホスホナイト、亜リン酸塩、リン酸塩、ハロゲン
化物、オキシラン、チオール、硫化物、スルホン、スルホキシド、スルホンアミ
ドおよびそれらの誘導体の動力学的光学分割のための、およびそのエナンチオト
ピック基がアルコール、カルボン酸、カルボン酸エステル、アミン、アミド、オ
レフィン、アルキン、ホスフィン、ホスホナイト、亜リン酸塩、リン酸塩、ハロ
ゲン化物、オキシラン、チオール、硫化物、スルホン、スルホキシド、スルホン
アミドまたはそれらの誘導体の物質のクラスからの1以上の官能基を包含するプ
ロキラル化合物の立体選択的変換のための生体触媒、例えば、酵素、抗体、蛋白
質、ホルモン、ファージ、リボザイム、ペプチドまたは他のバイオポリマー を包含する。
【0008】 本発明の基礎をなす原理は、スキーム1に示されるように、擬似エナンチオマ
ーまたは擬似プロキラル化合物の形態における同位体標識した基質の使用に基づ
く。
【0009】 通常のラセミ化合物において1のエナンチオマー形態が同位体標識される場合
、かかる化合物は擬似エナンチオマーと呼ばれる。プロキラルな基質の1のエナ
ンチオトピック基が同位体で標識される場合、該化合物は擬似プロキラル、例え
ば、擬似メソと呼ばれる。どの型のエナンチオ選択的変換が本発明によって検査
または試験されるべきであるかによって、スキーム1におけるケースa、ケース
b、ケースcおよびケースdのような異なる状況が関連する。いずれかのキラル
化合物の動力学的光学分割過程において、絶対的配置および官能基における同位
体標識FGが異なる1および2を光学的に純粋な形態で調製し、ラセミ化合物
をシミュレートするために1:1の比率で混合する(スキーム1a)。化学反応
が官能基にて起こるエナンチオ選択的変換の後(動力学的光学分割の理想的ケー
スにおいて50%の変換まで)、真のエナンチオマー3および4が各々、非標識
および標識されたアキラル副産物5および6と一緒に形成する。
【0010】 質量スペクトルにおける1/2および5/6の強度の比率(準分子イオンのm
/z強度)は、エナンチオ選択性(ee値)および変換の定量的決定を可能にす
る。所望により、内部標準を本発明にしたがって使用してもよい。スキーム1b
に概説されるように、事情により、基質の官能基ではなく、R残基に同位体標
識をもたらすことが有利な場合もある。この場合、擬似エナンチオマーの新規な
ペア3/8が生じ(スキーム1b)、エナンチオ選択性および変換は、1/7お
よび3/8の準分子イオンのm/z強度を測定することによって、本発明にした
がって確定されている。したがって、どちらの場合も、いわゆる選択性因子(s
またはE値)が自動的に利用可能である(H.B. Kagan, J.C. Fiaud in Top. Ste
reochem., Vol. 18 (Eds.: E.L. Eliel, S.H. Wilen), Wiley, New York, 1988,
p. 249-330)。
【0011】 エナンチオトピック基を有するプロキラルな基質の場合、単一の擬似プロキラ
ル化合物の合成が本発明のスクリーニング系に必要とされる。関連する基質がメ
ソ化合物である場合、試験されるべき立体区別反応は2つのMS−検出可能な擬
似エナンチオマー10および11の混合物を生じるので、対応するメソ化合物9
をまず、調製する(スキーム1c)。本発明によると、類似の手法がエナンチオ
トピック基を有する他のプロキラルな基質、例えば、型12の擬似プロキラル基
質の使用に適用される(スキーム1d)。
【0012】 スキーム1におけるFG単位は、有機化学の幅広く種々の官能基であってもよ
い。典型的な代表例は、加水分解のような分裂反応の場合、アシルオキシ残基(
−OC(O)R)、チオアシルオキシ残基(−SC(O)R)、アミド残基(−
NHC(O)R)、カルボキシ残基(−COR)であり、さらに、アシル化ま
たはエステル化のような結合形成反応の場合、ヒドロキシ残基(−OH)、チオ
ール残基(−SH)、アミノ残基(−NHまたは−NHR)またはカルボキシ
残基(−COH)である。
【0013】 スキーム1は、単に、本発明の方法を説明または記載するためのものであり、
いかなる方法においてもそれを制限するものではない。むしろ、基質が動力学的
光学分割において天然にキラルであるか、またはそれらがプロキラルであって、
エナンチオトピック基を含有するかぎり、いずれの種類の基質およびいずれの型
の反応も可能である。
【0014】 高い試料スループットを確実にするために、本発明は、スキーム2における例
示的方法において概要されるような器具の設計を提供する。市販の装置または装
置の部品のこの組み合わせにより、1日あたり少なくとも1000個のee決定
を±5%の精度で行うことができる。
【0015】 実施例1. 1−フェニルエチルアセテートの動力学的光学分割 例えば、リパーゼ(野生型または変異体)のような酵素によって触媒される1
−フェニルエチルアセテートの加水分解的動力学的光学分割は、高スループット
スクリーニングの範囲内で、スキーム2に記載の構成でモニターされる。すなわ
ち、eeおよび変換決定が行われる。
【0016】
【化1】
【0017】 (1S)−1−フェニルエチルアセテート(15)の合成: 空気および水分を排除した25mlの窒素パージしたフラスコ中において、8
.28ミリモル(1.01g、1.00ml)の(S)−1−フェニルエタノー
ル(Fluka, 99%ee)、12.4ミリモル(1.50当量、983mg、1
.00ml)のピリジンおよび15mlのジクロロメタンを充填し、0℃に冷却
する(氷浴)。攪拌しながら、10.8ミリモル(1.30当量、1.10g、
1.02ミリモル)の無水酢酸を10分にわたって滴下する。12時間以内に、
混合物を室温に加温し、20mlの1M塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム溶
液および飽和塩化ナトリウム溶液を用いて各2回、連続的に抽出する。有機相を
硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過によって乾燥剤から分離し、回転式蒸発器中に
おいて溶媒を除去する。粗生成物をシリカゲルに付し、クロマトグラフィー(移
動溶媒: ヘキサン:酢酸エチル=9:1)によって精製する。生成物フラクシ
ョンを合わせ、回転式蒸発器において溶媒を除去する。オイルポンプ真空中で乾
燥後、透明の液体が残存する(1.25g、7.62ミリモル、92%)。 分析:1H-NMR (CDCl3, 200 MHz): δ=1.52 (d) 3J=6.6 Hz [3H], 2.06 (s) [3H]
, 5.94 (q) 3J=6.6 Hz [1H], 7.24-7.38 (m) [5H]; 13C-{1H}-NMR (CDCl3, 50 M
Hz): δ=21.4 (s), 22.2 (s), 72.3 (s), 126.1 (s), 127.9 (s), 128.5 (s), 1
41.7 (s), 170.3 (s); MS (EI, 70 eV, 陽イオン): m/z (%相対強度):164 (2
5) [M+], 122 (77), 107 (36), 105 (69), 104 (100), 103 (24), 79 (27), 78
(27), 77 (43), 51 (24), 43 (90); EA: C: 72.95% (計算値73.15%), H: 7.28%
(計算値7.37%); GC (Hewlett Packard 5890, 25m 溶融シリカ, 0.25内径,2,
6−ジメチル−3−フェニル−β−CD(95%メチル−/5%フェニルポリシ
ロキサン),FID, 80℃,4℃ 分−1,120℃ 0.2分イソ,0.63バ
ール水素):99.8%ee
【0018】 (1R)−1−フェニルエチルトリジュウテロアセテート(16)の合成: 空気および水分を排除した25mlの窒素パージしたフラスコ中において、8
.28ミリモル(1.01g、1.00ml)の(R)−1−フェニルエタノー
ル(Fluka, 99%ee)、12.4ミリモル(1.50当量、983mg、1
.00ml)のピリジンおよび15mlのジクロロメタンを充填し、0℃に冷却
する(氷浴)。攪拌しながら、10.8ミリモル(1.3当量、1.16g、1
.02ミリモル)のd−無水酢酸(99原子%のD、Aldrich)を10分にわ
たって滴下する。12時間以内に、混合物を室温に加温し、20mlの1M塩酸
水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム溶液および飽和塩化ナトリウム溶液を用いて各
々2回、連続的に抽出する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過によって
乾燥剤から分離し、回転式蒸発器中において溶媒を除去する。粗生成物をシリカ
ゲルに付し、クロマトグラフィー(移動溶媒: ヘキサン:酢酸エチル=9:1
)によって精製する。生成物フラクションを合わせ、回転式蒸発器中において溶
媒を除去する。オイルポンプ真空中で乾燥後、透明の液体が残存する(1.28
g、7.65ミリモル、92%)。 分析:1H-NMR (CDCl3, 200 MHz): δ=1.53 (d) 3J=6.6 Hz [3H], 5.88 (q) 3J=6
.6 Hz [1H], 7.24-7.36 (m) [5H]; 13C-{1H}-NMR (CDCl3, 50 MHz): δ=22.2 (s
), 72.3 (s), 126.1 (s), 127.7 (s), 128.5 (s), 141.7 (s), 170.3 (s); MS (
EI, 70 eV, 陽イオン): m/z (%相対強度):167 (24) [M+], 123 (77), 108 (3
9), 105 (67), 104 (100), 103 (25), 78 (27), 77 (35), 51 (19), 46 (65), 4
3 (14); EA: C: 71.77% (計算値71.83%), H+D: 6.98% (計算値7.23%); GC (Hewl
ett Packard 5890, 25m 溶融シリカ, 0.25内径,2,6−ジメチル−3−フェニ
ル−β−CD(95%メチル−/5%フェニルポリシロキサン),FID, 80℃
,4℃ 分−1,120℃ 0.2分イソ,0.63バール水素):99.8%
ee
【0019】 予備実験において、擬似エナンチオマー15および16を異なる割合で混合し
た。得られた混合物をまず、キラル固相上における従来のガスクロマトグラフィ
ーによって試験して、擬似ee値を確定した。次いで、同じ試料をESI−MS
によって試験した。典型的なESI質量スペクトルを図1に示す。2セットのデ
ータ間の比較は、±5%以内の一致を示す(表1)。
【0020】
【表1】
【0021】 次いで、擬似エナンチオマー15/16の1:1混合物をミクロタイトレーシ
ョンプレート上で異なるリパーゼ(野生型および変異体、例えば、P. aeruginos
a由来)を用いて加水分解し、スキーム2に記載のスクリーニング系を用いてエ
ナンチオ選択性および変換について試験した。一日あたり約1000個の正確な
ee決定を行うことができた。詳細には、CHOH中における15および16
の1mM 1:1混合物10μlをESI−MS系のレオダイン(RheodyneR)バ
ルブ中に注入した(ESI−MS条件:六重極イオン誘導を有するHP 59987A AP
Iエレクトロスプレー源II(Analytica of Branford)およびケモステーション(
ChemoStationR)を装備したHP 5989B MSエンジン四重極質量分析計(Engine Qua
drupole Mass Spectrometer);データ記録:陽イオンモードにおけるスキャン
スペクトル;m/z90−300;0.1m/z段階において、単位分割、ガウ
スのマスフィルターm/z0.3分;ガウスの時間フィルター0.05分;AP
I源条件:スプレー針と第一電極間の電位差:−5250V、Nネブライザー
ガスの圧力:80psi、N乾燥ガスの流速約91分−1(150℃)、溶媒
流速0.06ml分−1、CHOH:HO=8:2)。約20−30個のE
SI質量スペクトルを合計し、15と16の割合を対応するナトリウム付加物の
シグナルの絶対強度によって決定した([15+Na]および[16+Na] 、図1)。シグナルの比率(およびしたがって、15および16の合成混合物
のee値)を自動的に、マクロ命令を用いて個々の測定値のm/z強度リストか
らエクセル(ExcelR)表中に移動させた。
【0022】 実施例2. 2−フェニルプロピオン酸の動力学的光学分割 該実施例において、リパーゼで触媒される動力学的光学分割の範囲内での2−
フェニルプロピオン酸のエナンチオ選択的エステル化を記載する。したがって、
擬似エナンチオマー21/22を最初に合成した。
【0023】
【化2】
【0024】 22の合成: (4R)−ベンジル−3−N−ベンジルオキシ−2−オキサゾリジン−2−オ
ンの合成: 空気および水分を排除した250mlの窒素パージしたフラスコ中において、
24.0ミリモル(4.52g)の(4R)−ベンジルオキサゾリジン−2−オ
ン(Fluka)を80mlのテトラヒドロフラン中に溶解し、−78℃に冷却する
(ドライアイス浴)。攪拌しながら、ヘキサン中における24.0ミリモル(1
.6M溶液を15.0ml)のn−ブチルリチウムを15分にわたって滴下する
。90分後、新たに蒸留して得たフェニル酢酸塩化物の溶液(24.0ミリモル
、3.71g、3.18ml)および10mlのテトラヒドロフランを−78℃
で10分にわたって滴下する。滴下完了後、ドライアイス浴を氷浴に置き換える
。0℃で1時間攪拌後、25mlの飽和塩化アンモニウム溶液の添加によって反
応を止め、次いで、0℃でさらに1時間攪拌する。次いで、反応混合物を250
mlフラスコに移し、回転式蒸発器中において有機溶媒を除去する。残渣を60
mlのジエチルエーテルで3回、各70mlの1M水酸化ナトリウム水溶液、1
M塩酸水溶液および飽和塩化ナトリウム溶液で2回抽出する。合わせた有機相を
硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過によって乾燥剤から分離し、回転式蒸発器中
において溶媒を除去する。粗生成物をシリカゲルに付し、クロマトグラフィー(
移動溶媒: ヘキサン:酢酸エチル=3:1)によって精製する。生成物フラク
ションを合わせ、回転式蒸発器中において溶媒を除去する。オイルポンプ真空中
で乾燥後、透明の液体が残存する(5.88g、19.9ミリモル、83%)。
分析:1H-NMR (CDCl3, 300 MHz): δ=2.67 (dd) 3J=9.5 Hz, 3J=13.4 Hz [1H],
3.27 (dd) 3J=3.3 Hz, 2J=13.4 Hz [1H], 4.14-4.23 (m) [1H], 4.26 (d) 2J=15
.7 Hz [1H], 4.35 (d) 2J=15.7 Hz [1H], 4.65-4.70 (m) [1H], 7.25-7.36 (m)
[10H]; 13C-{1H}-NMR (CDCl3, 75 MHz): δ=37.7 (s), 41.6 (s), 55.3 (s), 66
.1 (s), 127.26 (s), 127.34 (s), 128.3 (s), 128.6 (s), 128.9 (s), 129.4 (
s), 129.8 (s), 130.0 (s), 133.5 (s), 135.1 (s), 153.4 (s), 171.2 (s); MS
(EI, 70 eV, 陽イオン): m/z (%相対強度):295 (44) [M+], 178 (6), 119 (
16), 118 (100), 117 (9), 91 (88), 90 (11), 65 (12); EA: C: 73.31% (計算
値73.20%), H: 5.72% (計算値5.80%); N: 4.68% (計算値4.74%)
【0025】 (4R)−ベンジル−3−N−((2R)−3,3,3−トリジュウテロ−2
−フェニルプロピオニル)オキサゾリジン−2−オンの合成: 空気および水分を排除した250mlの窒素パージしたフラスコ中において、
18.0ミリモル(3.29g)のナトリウムヘキサメチルジシラジドを約50
mlのテトラヒドロフラン中に溶解し、−78℃に冷却する(ドライアイス浴)
。攪拌しながら、25mlのテトラヒドロフラン中における18.0ミリモル(
5.30g)の(4R)−ベンジル−3−N−ベンジルオキシ−2−オキサゾリ
ジン−2−オンの溶液を30分にわたって滴下する。−78℃で90分攪拌後、
90.0ミリモル(13.0g、5.60ml)のd−ヨウ化メチル(99原
子%のD、Aldrich)および20mlのテトラヒドロフランの溶液を30分にわた
って滴下する。攪拌を−78℃でさらに12時間続け、次いで、30mlの飽和
塩化アンモニウム溶液の添加によって反応を止める。室温に加温後、反応混合物
を250mlフラスコに移し、回転式蒸発器中において有機溶媒を除去する。残
渣を60mlのジエチルエーテルで3回抽出する。合わせたエーテル相を各50
mlの10%塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム溶液および飽和塩化水素溶液
で2回抽出する。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過によって
乾燥剤から分離し、回転式蒸発器中において溶媒を除去する。粗生成物をエーテ
ル/酢酸エチルから再結晶化する。ろ過およびオイルポンプ真空中での乾燥後、
無色固体を得る(4.67g、14.9ミリモル、83%)。 分析:1H-NMR (CDCl3, 300 MHz): δ=2.80 (dd) 3J=9.8 Hz, 2J=13.3 Hz [1H],
3.35 (dd) 3J=3.2 Hz, 2J=13.3 Hz [1H], 4.02-4.13 (m) [2H], 4.55-4.62 (m)
[2H], 5.10 (s) [1H], 7.21-7.38 (m) [10H]; 13C-{1H}-NMR (CDCl3, 75 MHz):
δ=37.9 (s), 42.9 (s), 55.8 (s), 65.9 (s), 127.3 (s), 127.4 (s), 128.1 (
s), 128.7 (s), 129.0 (s), 129.4 (s), 135.3 (s), 140.2 (s), 152.9 (s), 17
4.6; MS (EI, 70 eV, 陽イオン): m/z (%相対強度):312 (34) [M+], 135 (10
0), 108 (72), 107 (18), 91 (14); EA: C: 73.16% (計算値73.05%), H+D: 6.00
% (計算値6.13%); N: 4.41% (計算値4.48%)
【0026】 (2R)−3,3,3−トリジュウテロ−2−フェニルプロピオン酸(22)
の合成: 250mlの窒素パージしたフラスコ中において、11.6ミリモル(3.6
4g)の(4R)−ベンジル−3−N−((2R)−3,3,3−トリジュウテ
ロ−2−フェニルプロピオニル)オキサゾリジン−2−オンを約100mlのテ
トラヒドロフラン中に溶解し、得られた溶液を0℃に冷却する。18.0mlの
30%過酸化水素水溶液中における23.3ミリモル(978mg)の水酸化リ
チウム一水化物の溶液を攪拌しながら加える。次いで、0℃で18時間攪拌する
。0℃で20mlの飽和硫酸ナトリウム溶液を滴下することによって反応を止め
、反応混合物を250mlフラスコ中に移し、回転式蒸発器中において有機溶媒
を除去する。残渣を各70mlのジクロロメタンで3回、抽出する。10%塩酸
を用いて水相をpH5に酸性化し、次いで、各70mlのジエチルエーテルで3
回抽出する。合わせたエーテル相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過によって
乾燥剤から分離し、回転式蒸発器中において溶媒を除去する。オイルポンプ真空
中において乾燥後、無色の液体が残存する(8.60ミリモル、1.32g、7
4%)。 分析:1H-NMR (CDCl3, 300 MHz): δ=3.72 (s) [1H], 7.24-7.35 (m) [5H], 11.
5 (s) [1H]; 13C-{1H}-NMR (CDCl3, 75 MHz): δ=45.2 (s), 127.4 (s), 127.6
(s), 128.7 (s), 139.7 (s), 180.8 (s); MS (EI, 70 eV, 陽イオン): m/z (%
相対強度):153 (24) [M+], 108 (100), 91 (8), 82 (5), 81 (8), 80 (5), 79
(10), 78 (8), 77 (6), 43 (11); EA: C: 70.35% (計算値73.56%), H+D: 6.62%
(計算値6.58%); HPLC (Varian 5560, 固相:250mm キラルOD-H, 4.6mm 内径,
移動相: n−ヘプタン:2−プロパノール:トリフルオロ酢酸=98:2:0.1, 298K
, 1.2MPa, 0.5ml 分−1,検出:UV254nm):99.4%ee
【0027】 いずれかの妨害する二次同位体効果を排除するために、予備実験において擬似
エナンチオマー21/22の反応を21の真のラセミ化合物と比較した。図2の
データは、いずれの本質的な差も示さず、その結果、変換の結果を曲げることの
できる二次動力学的同位体効果を排除できる。 次いで、リパーゼ(野生型および変異体)を用いるスキーム2における構成を
用いて、一日に約1000個のeeおよび変換決定を行った。
【0028】 実施例3. メソ−1,4−ジアセトキシ−2−シクロペンテンのエナンチオ
選択的加水分解 該実施例は、エナンチオトピック基(この場合、アセトキシ基)を有するプロ
キラル化合物の反応に関する。
【0029】
【化3】
【0030】 (1S,4R)−シス−1−アセトキシ−4−トリジュウテロアセトキシ−2
−シクロペンテン(25)の合成: 空気および水分を排除した100mlの窒素パージしたフラスコ中において、
5.79ミリモル(823mg)の(1S,4R)−シス−4−アセトキシ−2
−シクロペンテン−1−オール(Fluka、99%ee)、6.95ミリモル(1
.20当量、550mg、0.560ml)のピリジンおよび50mlのジクロ
ロメタンを充填し、0℃に冷却する(氷浴)。攪拌しながら、6.36ミリモル
(1.10当量、688mg、600μl)のd−無水酢酸(99原子%のD
、Aldrich)を10分にわたって滴下する。12時間以内に、混合物を室温に加
温し、40mlの1M塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム溶液および飽和塩化
ナトリウム溶液で各2回、連続抽出する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ
、ろ過によって乾燥剤から分離し、回転式蒸発器中において溶媒を除去する。粗
生成物をシリカゲルに付し、クロマトグラフィー(移動溶媒: ヘキサン:酢酸
エチル=3:1)によって精製する。生成物フラクションを合わせ、回転式蒸発
器中において溶媒を除去する。オイルポンプ真空中で乾燥後、透明の液体が残存
する(1.01g、5.40ミリモル、93%)。 分析:1H-NMR (CDCl3, 300 MHz): δ=1.71-1.78 (m) [2H], 2.07 (s) [3H], 2.8
3-2.93 (m) [2H], 5.55 (dd) 3J=3.8 Hz, 2J=7.5 Hz [2H], 6.10 (s) [2H]; 13C
-{1H}-NMR (CDCl3, 75 MHz): δ=21.5 (s), 37.5 (s), 76.9 (s), 135.0 (s), 1
71.1 (s); MS (EI, 70 eV, 陽イオン): m/z (%相対強度):128 (9), 127 (3),
125 (9), 124 (3), 84 (17), 83 (81), 82 (82), 81 (16), 55 (6), 54 (24),
46 (100), 43 (92); EA: C: 57.75% (計算値57.74%), H+D: 6.52% (計算値6.46%
)
【0031】 次いで、予備実験において、不活性リパーゼ変異体(P. aeruginosa変異体)
および活性酵素(ブタ肝臓エステラーゼ、Sigma)を用いる基質25の加水分解
を試験した。各質量スペクトルを図3aおよび3bに示す。 図3aのデータは反応の不在を確かにし、一方、図3bのデータは73%のe
e値を導く。従来のガスクロマトグラフィーによる独立した分析は、ESI−M
S分析と非常によく一致して、73%のee値をもたらした。次いで、一日あた
り100個の試料をee値について分析した。
【0032】 実施例4. ビスナフチルアセテートのエナンチオ選択的加水分解 該実施例において、擬似エナンチオマー28および29の1:1混合物のエナ
ンチオ選択的加水分解を調べた。
【0033】
【化4】
【0034】 したがって、擬似エナンチオマー28および29を光学的に純粋な形態で調製
した。
【0035】 (S,S)−1,1’−ビスナフチル−2,2’−ジアセテート(28)の合
成: 空気および水分を排除した50mlの窒素パージしたフラスコ中において、5
.00ミリモル(1.43g)の(S,S)−1,1’−ビス−2−ナフトール
(>99.9%ee)を20mlのジクロロメタン中に溶解し、15.0ミリモ
ル(3.00当量、1.19g、1.21ml)のピリジンと混合し、0℃に冷
却した(氷浴)。攪拌しながら、12.5ミリモル(2.50当量、985mg
、888μl)の塩化アセチルを5分にわたって滴下する。12時間以内に、混
合物を室温に加温し、20mlの1M塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム溶液
および飽和塩化ナトリウム溶液で各2回、連続抽出する。有機相を硫酸マグネシ
ウムで乾燥させ、ろ過によって乾燥剤から分離し、回転式蒸発器中において溶媒
を除去する。粗生成物をシリカゲルに付し、クロマトグラフィー(移動溶媒:
ヘキサン:酢酸エチル=7:3)によって精製する。生成物フラクションを合わ
せ、回転式蒸発器中において溶媒を除去する。オイルポンプ真空中で乾燥後、無
色の固体が残存する(1.88g、4.99ミリモル、99%)。 分析:1H-NMR (d6-DMSO, 300 MHz): δ=1.83 (s) [2H], 6.94 (d) J=8.3 Hz [2H
], 7.29-7.34 (m) [2H], 7.48-7.55 (m) [4H], 8.05-8.15 (m) [4H]; 13C-{1H}-
NMR (d6-DMSO, 75 MHz): δ=20.4 (s), 122.4 (s), 122.6 (s), 125.4 (s), 125
.7 (s), 126.8 (s), 128.2 (s), 129.5 (s), 131.0 (s), 132.7 (s), 146.6 (s
), 168.8 (s); MS (EI, 70 eV, 陽イオン): m/z (%相対強度):370 (13) [M+]
, 328 (37), 286 (100), 268 (9), 257 (7), 239 (10), 46 (11); IR (KBr): 波
数(cm-1)=3055 (w), 3019 (w), 2936 (w), 1760 (s), 1622 (m), 1595 (m), 150
8 (m), 1472 (m), 1430 (m), 1367 (s), 1215 (s), 1130 (s), 1074 (m), 1012
(m), 813 (m), 761 (m); EA: C: 77.53% (計算値77.82%), H: 4.92% (計算値4.9
0%)
【0036】 (R,R)−1,1’−ビスナフチル−2,2’−ビス(トリジュウテロアセ
テート)(29)の合成: 空気および水分を排除した50mlの窒素パージしたフラスコ中において、5
.00ミリモル(1.43g)の(R,R)−1,1’−ビス−2−ナフトール
(>99.9%ee)を20mlのジクロロメタン中に溶解し、15.0ミリモ
ル(3.00当量、1.19g、1.21ml)のピリジンと混合し、0℃に冷
却した(氷浴)。攪拌しながら、12.5ミリモル(2.50当量、1.019
g、889μl)のd−塩化アセチル(>99原子%のD、Aldrich)を5分
にわたって滴下する。12時間以内に、混合物を室温に加温し、20mlの1M
塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム溶液および飽和塩化水素溶液で各2回、連
続抽出する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過によって乾燥剤から分
離し、回転式蒸発器中において溶媒を除去する。粗生成物をシリカゲルに付し、
クロマトグラフィー(移動溶媒: ヘキサン:酢酸エチル=7:3)によって精
製する。生成物フラクションを合わせ、回転式蒸発器中において溶媒を除去する
。オイルポンプ真空中で乾燥後、無色の固体が残存する(1.85g、4.99
ミリモル、99%)。 分析:1H-NMR (d6-DMSO, 300 MHz): δ=6.94 (d) J=8.3 Hz, 7.27-.34 (m) [2H]
, 7.48-7.55 (m) [4H], 8.05-8.15 (m) [4H]; 13C-{1H}-NMR (d6-DMSO, 75 MHz)
: δ=20.4 (s), 122.4 (s), 122.6 (s), 125.4 (s), 125.7 (s), 126.8 (s), 12
8.2 (s), 129.5 (s), 131.0 (s), 132.7 (s), 146.6 (s), 168.8 (s); MS (EI,
70 eV, 陽イオン): m/z (%相対強度):376 (17) [M+], 332 (41), 288 (100),
268 (6), 259 (5), 240 (5), 46 (11); IR (KBr): 波数(cm-1)=3054 (w), 3019
(w), 2268 (w), 2147 (w), 2092 (w), 1755 (s), 1622 (m), 1595 (m), 1509 (
m), 1471 (m), 1231 (s), 1146 (s), 1075 (s), 1059 (s), 819 (s), 804 (s),
755 (s); EA: C: 76.23% (計算値76.85%), H+D: 4.89% (計算値4.82%)
【0037】 eeおよび変換決定のための高スループットスクリーニングの範囲内で、スキ
ーム3に記載のような装置の設計が使用された。 さらに、擬似エナンチオマーの1:1混合物を調製し、リパーゼによって触媒
される動力学的光学分割過程の高スループットスクリーニングにおいて使用した
【0038】 したがって、ドイツ連邦共和国ブレーメンのBruker-Franzen Analytik GmbHの
リフレックスII MALDI−TOF MS(マトリックス添加レーザー脱離/
イオン化飛行時間型質量分析計)を用いた。該装置は、Nレーザー(264n
m)および1GHzデジタイザーを備え付けている。最大40スペクトルを自動
的に記録し、合計した。 試料調製ロボットを用いて、各試料をマトリックス溶液(CHOH中におけ
る5%トリヒドロキシアセトフェノン溶液)と1:1(v/v)で混合し、MA
LDI標的上にピペットで移した。 図4において、擬似エナンチオマー28および29とブタ肝臓エステラーゼ(
Sigma)との反応の選択されたMALDI質量スペクトルの断片を示す。[28
+Na]および[29+Na]のシグナル強度から、エナンチオマー過剰率
を決定した(図4a:40%ee、図4b:54%ee)。
【0039】
【化5】
【0040】
【化6】
【0041】
【化7】
【図面の簡単な説明】
【図1】 擬似エナンチオマー15および16の混合物のESI質量スペク
トルを示す。
【図2】 擬似エナンチオマー21/22の反応と21の真のラセミ化合物
との比較。
【図3】 不活性リパーゼ変異体(a)および活性酵素(b)を用いる基質
25の加水分解を示す質量スペクトル。
【図4】 擬似エナンチオマー28および29とブタ肝臓エステラーゼとの
反応の選択されたMALDI質量スペクトルの断片。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 37/00 103 G01N 37/00 103 // C07M 5:00 C07M 5:00 (72)発明者 マンフレート・テオドル・レーツ ドイツ連邦共和国デー−45470ミュールハ イム・アン・デア・ルール、カイザー−ビ ルヘルム−プラッツ1番 (72)発明者 ミヒャエル・ハインリッヒ・ベッカー ドイツ連邦共和国デー−45470ミュールハ イム・アン・デア・ルール、カイザー−ビ ルヘルム−プラッツ1番 (72)発明者 デトレフ・シュテッキヒト ドイツ連邦共和国デー−45470ミュールハ イム・アン・デア・ルール、カイザー−ビ ルヘルム−プラッツ1番 (72)発明者 ハインツ−ベルナー・クライン ドイツ連邦共和国デー−45470ミュールハ イム・アン・デア・ルール、カイザー−ビ ルヘルム−プラッツ1番 Fターム(参考) 2G042 AA01 BD01 BD04 BD10 BD13 BD15 CA02 CB03 DA06 DA07 FA07 FB02 4B063 QA01 QA18 QQ32 QQ73 QR12 QR41 QR47 QS14 QS17 QS40 QX04 4G069 AA06 AA20 BA27A CB01 CB57 DA05 4H006 AA05 AB91 AC84 【要約の続き】

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キラルな基質の動力学的光学分割またはエナンチオトピック
    基を有するプロキラルな基質との立体選択的反応の反応生成物である試料のエナ
    ンチオ選択性を決定する方法であって、 a)天然の分布から逸脱する同位体分布を有するか、または部分的もしくは完
    全に同位体標識された基質を用い、次いで b)同位体特異的検出系を用いて、擬似エナンチオマーの変換または相対的割
    合あるいはエナンチオマー過剰率を定量的に決定する ことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 同位体特異的検出系として質量分析イオン化法を用いる請求
    項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 試料充填ロボットを用いて一連の試料について定量的決定を
    行う請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 1以上の試料充填ロボットによって、1以上のミクロタイト
    レーションプレートから1以上の質量分析計へ試料を移動させる請求項3記載の
    方法。
  5. 【請求項5】 APCI(大気圧化学イオン化)、CI(化学イオン化)、
    EI(電子イオン化)、ESI(エレクトロスプレーイオン化)、FAB(高速
    原子衝撃)、FD(フィールドデソープション)、FI(フィールドイオン化)
    、LILBID(レーザー誘起液体ビームイオン化デソープション)、LSIM
    S(液体二次イオン質量分析)、MALDI(マトリックス添加レーザー脱離/
    イオン化)、PB(粒子ビーム)、PD(プラズマ脱離)、SIMS(2次イオ
    ン質量分析)またはTSP(サーモスプレー)あるいはかかるイオン化法の組み
    合わせを質量分析イオン化法として用いる請求項3または4記載の方法。
  6. 【請求項6】 反応を不斉に触媒する触媒を見出すため、または最適化する
    ための請求項1〜5のいずれか1項記載の方法の使用。
  7. 【請求項7】 反応において1のエナンチオマーの豊富をもたらすキラル試
    薬を見出すための請求項1〜5のいずれか1項記載の方法の使用。
  8. 【請求項8】 アルコール、カルボン酸、カルボン酸エステル、アミン、ア
    ミド、オレフィン、アルキン、ホスフィン、ホスホナイト、亜リン酸塩、リン酸
    塩、ハロゲン化物、オキシラン、チオール、硫化物、スルホン、スルホキシド、
    スルホンアミドおよびそれらの誘導体の動力学的光学分割のための触媒を見出す
    ための請求項6記載の使用。
  9. 【請求項9】 エナンチオトピック基がアルコール、カルボン酸、カルボン
    酸エステル、アミン、アミド、オレフィン、アルキン、ホスフィン、ホスホナイ
    ト、亜リン酸塩、リン酸塩、ハロゲン化物、オキシラン、チオール、硫化物、ス
    ルホン、スルホキシド、スルホンアミドまたはそれらの誘導体のクラスからの1
    以上の官能基を包含するプロキラル化合物の立体選択的変換のためのキラル触媒
    または試薬を見出すための請求項6記載の使用。
  10. 【請求項10】 立体選択的合成の生体触媒を見出すための請求項6記載の
    使用。
  11. 【請求項11】 生体触媒が酵素、抗体、蛋白質、ホルモン、ファージ、リ
    ボザイム、ペプチドまたは他のバイオポリマーであってもよい請求項10記載の
    使用。
  12. 【請求項12】 立体選択的合成のためのキラル均一触媒を見出すための請
    求項6記載の使用。
  13. 【請求項13】 立体選択的合成のためのキラル金属錯体を見出すための請
    求項6記載の使用。
  14. 【請求項14】 立体選択的合成のためのキラルに修飾された不均一触媒を
    見出すための請求項6記載の使用。
JP2000608782A 1999-03-26 2000-03-10 エナンチオ選択性を決定するための高スループットスクリーニング法 Pending JP2002540440A (ja)

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