JP2002538903A - 改良された連結ハウジングを備えたカテーテル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ルアー嵌合部材を備えた複数の流入管を有しているカテーテル用連結ハウジングは、特別に形成された連結ハウジングに対して種々の流体を提供し、個々の管は、患者の静脈組織内に配置されるようになされた多数の内腔を有するカニューレ内の個々の内腔に接続される。連結ハウジングは、患者の皮膚に対して快適に配置できる２つの鏡像の凸状面を有するように、特別に作られている。連結ハウジングの外周には、縫い付け用の孔が設けられて、ハウジングを患者の皮膚に縫い付けることができるようになされている。同一の外側に湾曲した面を有することによって、連結ハウジングは、自由な向きで患者に固定することができる。すなわち、連結ハウジングのどちらかの面も患者の皮膚に対して快適に配置することができ、皮膚及び患者に対する破壊を最少にする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 （発明の背景） 本発明は、静脈挿入カテーテルの分野に関し、より特定すると、カテーテルを
自由な向きで患者に固定でき且つ患者に優れた快適さを提供する改良された連結
ハウジング構造を有する留置カテーテルに関する。

【０００２】 一般的に、典型的な留置カテーテルは、患者の静脈組織へのアクセスを得るた
めに使用され且つ種々の流体を患者の体内に注入し及び／又は患者の体内から抜
き取るために使用される。このカテーテルは、通常は、特に多腔カテーテルを備
えた連結ハウジングを含んでおり、この連結ハウジングは、複数の流入管と、患
者の静脈組織と連通するために患者の体内へ挿入される単一の多腔カテーテルと
、の間の連通を容易にする。

【０００３】 このようなカテーテルを使用する一般的なプラクティスにおいては、多腔留置
カテーテルは、セルディンガー（Ｓｅｌｄｉｎｇｅｒ）技術又はその他の手段に
よって患者の静脈組織内に挿入され、次いで、連結ハウジングが患者に固定され
て、カテーテルが継続した期間に亘って定位置に保持できるようになされている
。従って、流体は、患者の静脈組織にカテーテルを挿入し或いはカテーテルを抜
き取ることなく、たくさんの流入管を介して患者に流体を投与することができる
。流入管の自由端部は、便利なように、流体の種々の供給装置又はその他の装置
に接続する助けとするために、ルアー嵌合部材を備えているのが好ましい。

【０００４】 従って、カテーテル連結ハウジングは、患者の皮膚に対して接着テープで貼り
付けられるか又は好ましくは皮膚に縫い付けられ、いずれの場合にも、連結ハウ
ジングは、縫い糸によって同連結ハウジングを患者の皮膚に固定するために使用
される縫い付け孔を有している。明らかに、患者の皮膚に固定されたカテーテル
を有するという単なる事実は、不愉快な環境であり、従って、連結ハウジングの
取り付け及び縫い付けが患者に対する不愉快さが最少であることは有利である。
このようなカテーテルの多くにおいては、縫い付け用の孔は、患者の皮膚の表面
から離れる方向に動かされ、縫い糸が締め付けられると、カテーテル連結ハウジ
ングが皮膚の方へと引っ張られ、それに応じて、皮膚は、連結ハウジング及び同
ハウジング内の縫い付け孔に向かって上方へと引っ張られる。

【０００５】 患者の皮膚が持ち上げられ又は引っ張られることは、比較的痛みを伴い、この
ような引っ張りを避けることが有利である。従って、連結ハウジングの形状は、
快適で且つ適合した面によって皮膚の出来るだけ近くに適合されるのが好ましい
。より近接して適合するという特徴は、患者にとってより快適なものであるばか
りでなく、更に、細菌の成長が起こり易いカテーテルの連結ハウジングと患者の
皮膚との間の自由な空間を減らす。

【０００６】 更に、従来のカテーテルの連結ハウジングは、患者に縫い付けられるときに必
要とされる向きを有するように設計されており、すなわち、この連結ハウジング
の形状は、ハウジングが一つの向きでのみ固定されることを必要とし、このよう
な限定は、連結ハウジングを患者に縫い付ける作業者にとっては、ときどき不便
なものである。

【０００７】 （発明の概要） 本発明に従って、患者の皮膚に対して平らに横たわり且つ皮膚の通常の曲線に
ほぼ合致して患者に快適な向きを提供するために、若干凸状に湾曲した表面が形
成された連結ハウジングを備えた留置カテーテルが設けられている。従って、カ
テーテルの連結部の表面と患者の皮膚との間には最少の空間が存在する。更に、
カテーテルハウジングは、鏡像で若干湾曲した両方の表面領域を有していて、連
結ハウジングは、向きが自由な形態で患者に縫い付けることができる。

【０００８】 従って、主治医は、連結ハウジングを患者のどの場所にも縫い付けることがで
き、多腔カニューレを一般的な技術により患者の静脈組織内へ容易に挿入するこ
とができ、カテーテルは最少量だけ捻ってその表面の一方を患者の皮膚に対して
快適なように当て付けられるので、治療担当員にとって更に便利である。

【０００９】 本発明の上記の及びその他の目的は、詳細な説明及び同様の部品が同様の参照
番号によって示されている図面から明らかになるであろう。 （詳細な説明） 図１及び２を参照すると、典型的な従来技術によるカテーテルを示している斜
視図及び断面図が、各々、示されている。図からわかるように、留置カテーテル
１０は、ハウジング１２を有し、ハウジング１２は、同ハウジングから外方に延
びており且つ患者の体内へ挿入されるように意図され且つ流体を静脈組織内に注
入し又は静脈組織内から抜き取るために患者の静脈組織内に配置される末端１６
を有している単一のカテーテル１４を備えている。流入管１８がハウジング１２
から基端方向に延びており、この流入管１８は、患者の体内へ導入するための流
体を供給する種々の医療用チューブに容易に取り付けるためのルアー係止嵌合部
材２０を含んでいてもよい。

【００１０】 同じく図から明らかなように、ハウジング１２は、複数の縫合用孔２２を有し
ており、好ましい実施形態においては、そのうちの２つが使用されている。留置
カテーテル１０を患者に取り付ける際に、縫合糸が患者の皮膚内に配置され次い
で縫合用孔２２の各々の孔を通されて、カテーテルが患者上の定位置にしっかり
と固定される。

【００１１】 図２を特に参照すると、ハウジングの形状において、下方面は平らな面２４で
あり、一方、反対側の上方面２６は、若干凸状である湾曲した面である。使用時
には、平らな面２４は患者の皮膚表面に面するように意図されており、湾曲した
面２６は患者の皮膚と反対側に面する。図からわかるように、従来の留置カテー
テル１２は、平らな面２４が患者に面するようにして患者に縫い付けられるよう
な唯一の適切な設計位置となるようにユーザーによって配向されることが重要で
ある。

【００１２】 図２からわかるように、通路２８がハウジング１２内を通過してルアー嵌合部
２０から留置カテーテル１０の末端１６までの流通の一部分を形成して、流体が
留置カテーテル１０を介して患者の体内へ導入されるようになされている。

【００１３】 図３を参照すると、留置カテーテル３２において使用されるように本発明に従
って作られた連結ハウジング３０の拡大斜視図が示されている。図示されている
ように、連結ハウジング３０から末端方向に延びており且つ例えば流体を患者の
体内に投与し及び／又は抜き取るための５つの別個の内腔を含んでいる単一の多
腔カテーテル３４が設けられている。複数の流入管３６が連結ハウジング３０か
ら基端方向に延びており、図示された実施形態においては５つの流入管３６が設
けられているけれども、よりたくさんの又はより少ない流入管３６を使用するこ
とができる。このカテーテル構造においては、連結ハウジング３０は、流入管３
６の各々が多腔カニューレ３４内に含まれる個々の内腔と流体連通するようにイ
ンサート成形されている。従って、流入管３６の各々は、流入管内に導入される
特定の流体を有することができ、この流体は、カテーテルの連結ハウジング３０
を通過して多腔カニューレ３４内の特定の内腔内へ入り、その末端から患者の種
々の組織内へと流れ込むであろう。

【００１４】 図からわかるように、連結ハウジング３０の外側面３８は、若干外側に湾曲し
ており、すなわち、若干凸状の滑らかな面であり、従って、患者の皮膚の表面に
良好に適合し且つ合致する面である。連結ハウジング３０のほぼ円形形状の外周
には一対の縫合用孔４０が設けられている。

【００１５】 図４を参照すると、留置カテーテル３２の一部分の斜視図が示されており、こ
の図は、便利なものとするために、患者に流体を投与し又は患者から流体を受け
取るために他の医療用チューブ又は装置に取り付けられるルアー嵌合部材４２に
よって終端処理されている基端を有している複数の流入管３６を図示している。
一般的に、この流入管は、用途に耐えるのに十分な可撓性を有するように、ポリ
マー材料によって作ることができる。

【００１６】 最後に図５ないし７を参照すると、連結ハウジング３０の平面図、連結ハウジ
ング３０の側面図、及び連結ハウジング３０の端面図が、各々、示されており、
これらは全て、本発明による留置カテーテル３２内で使用されるように作られて
いる。これらの図面においては、留置カテーテル３２の外側面３８同士が鏡像で
あり、両方とも若干外方へ湾曲しており、すなわち若干凸状であることがわかる
。従って、外側面３８は、留置カテーテルを患者の上に位置決めすることに関し
て互換性であり、従って、留置カテーテルは向きが自由であり且つ患者のどこの
場所にでも縫い付けることができる。従って、この留置カテーテルの患者への位
置決めに際して、多腔カテーテル３４が一度患者の静脈組織と連通した所望の位
置に配置されると、患者の皮膚に面するのにはいずれの面が正しいかどうかは関
係せずに、連結ハウジングを迅速に定位置に縫い付けることができるので、担当
医は、カテーテルをどのような特定の状態にも予め配向する必要はない。

【００１７】 多くのその他の変形及び上記に説明した特徴の組み合わせを、特許請求の範囲
に規定された本発明の精神から逸脱することなく利用することができる。従って
、上記の好ましい実施形態の説明は、請求された本発明を限定することによるよ
りもむしろ例示と考えられるべきものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】 従来技術において知られている典型的な従来の留置カテーテルの前方斜視図で
ある。

【図２】 図１の線２−２に沿った図１の従来の留置カテーテルの断面図である。

【図３】 本発明に従って作られた留置カテーテルのための連結ハウジングの拡大斜視図
である。

【図４】 本発明による留置カテーテルの平面図であり、図３の連結ハウジングを複数の
流入管と共に示している。

【図５】 本発明に従って作られた連結ハウジングの平面図である。

【図６】 図５の連結ハウジングの側面図である。

【図７】 図５の連結ハウジングの端面図である。

【手続補正書】特許協力条約第３４条補正の翻訳文提出書

【提出日】平成１３年２月５日（２００１．２．５）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】特許請求の範囲

【補正方法】変更

【補正の内容】

【特許請求の範囲】

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ，ＺＷ )，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ， ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ， ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，Ｃ Ｕ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ， ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，Ｌ Ｋ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ， ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，Ｔ Ｍ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ ，ＺＷ (72)発明者 ビント，スティーブン イギリス国ウィルトシャー エスエヌ６・ ７ビーワイ，スウィンドン，ハイウォー ス，ウェストヒル・クローズ ９ Ｆターム(参考） 4C066 AA07 BB01 CC01 FF01 JJ05 JJ06 JJ07 JJ10 LL07 LL16 4C167 AA02 AA04 AA24 AA33 BB04 BB10 BB17 BB24 BB40 CC01 CC08 GG02 GG36 HH08 HH30

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 留置カテーテルであって、 外周を有し、患者の皮膚に縫い付けるようになされた成形された連結ハウジン
   グと、同成形された連結ハウジングから末端方向に延びている多腔カニューレと
   、前記成形された連結ハウジングから基端方向に延びている複数の流入管と、を
   含み、 前記成形された連結ハウジングは、前記流入管と前記多腔カニューレ内の内腔
   との間の流体結合部を包囲し、前記成形された連結ハウジングは、若干凸状の相
   互に類似した形状の対向する外側面を有し、前記成形された連結ハウジングは、
   いずれかの外側面が患者の皮膚に対して密接して合致する関係で患者に固定され
   るのを可能にするために対称的な断面を有する、ようになされた留置カテーテル
   。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の留置カテーテルであって、 前記成形された連結ハウジングが、外周を有し且つ前記成形された連結ハウジ
   ングを患者の皮膚に縫い付けるために、前記成形された連結ハウジングの外周の
   近くに少なくとも一つの孔を有する、留置カテーテル。
3. 【請求項３】 請求項２に記載の留置カテーテルであって、 前記成形された連結ハウジングの本体の前記外周が、ほぼ湾曲した形状である
   、留置カテーテル。
4. 【請求項４】 請求項３に記載の留置カテーテルであって、 前記外周がほぼ円形である、留置カテーテル。
5. 【請求項５】 請求項４に記載の留置カテーテルであって、 前記連結ハウジングが、縫い付けを提供するために前記外周に複数の孔を有し
   、同孔の各々が、円形形状の中心からほぼ等距離である、留置カテーテル。
6. 【請求項６】 カテーテル用の連結ハウジングであって、 成形された本体と、同本体から延びている少なくとも一つの入口カテーテルと
   、患者の体内へ導入するために前記本体から外方に延びている出口カテーテルと
   、を含み、前記本体は、前記少なくとも一つの入口カテーテルと前記出口カテー
   テルとの間の連通を提供するための内側導管を含み、同本体は、患者の皮膚に接
   触せしめられるようになされ且つ患者の皮膚に合致するように若干凸状になされ
   た面と、前記本体を患者の皮膚に縫い付けるために前記本体の外周に設けられた
   孔と、を有する、カテーテル用の連結ハウジング。
7. 【請求項７】 請求項６に記載のカテーテル用の連結ハウジングであって、 前記ハウジングは複数の入口を有し、前記出口は、前記複数の入口のうちの一
   つと連通している内腔を有する多腔カテーテルである、カテーテル用の連結ハウ
   ジング。
8. 【請求項８】 請求項６に記載のカテーテル用の連結ハウジングであって、 前記入口と前記出口とが、前記本体に成形されたカテーテルを含んでいる、カ
   テーテル用の連結ハウジング。
9. 【請求項９】 請求項６に記載のカテーテル用の連結ハウジングであって、 前記本体は２つの対向する面を有し、同面の各々が、患者の表面に押しつけら
   れたときに患者の表面に合致するように若干凸状である、カテーテル用の連結ハ
   ウジング。