JP2002535989A - カンジダ・アルビカンスsrb‐7 - Google Patents

カンジダ・アルビカンスsrb‐7

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JP2002535989A
JP2002535989A JP2000597434A JP2000597434A JP2002535989A JP 2002535989 A JP2002535989 A JP 2002535989A JP 2000597434 A JP2000597434 A JP 2000597434A JP 2000597434 A JP2000597434 A JP 2000597434A JP 2002535989 A JP2002535989 A JP 2002535989A
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トンプソン,クレイグ,エム
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アナディーズ・ファーマスーティカルズ,インコーポレイテッド
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    • C07K14/39Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from fungi from yeasts
    • C07K14/40Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from fungi from yeasts from Candida

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、RNAポリメラーゼIIホロ酵素複合体の一部を形成するCandida albicans SRB−7(CaSRB−7)をコードする核酸の単離、およびその使用に基づいている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、真菌における活性化された転写に必要とされるタンパク質、これら
のタンパク質をコードする核酸、およびこれらのタンパク質を使用する方法に関
する。
【0002】 発明の背景 ほとんどの真菌は日和見真菌であり、易感染性個体でしか重篤な疾患を引き起
こさない。人口の高齢化と、免疫無防備状態の患者(例えば、後天性免疫不全症
候群(AIDS)患者、ガン化学療法または免疫抑制療法(例えば、副腎皮質ホ
ルモンを用いた治療)を受けている患者、および臓器移植を受けている患者)の
数の増加の結果として、真菌感染症が急速に増加している。
【0003】 ほとんどの感染症は、皮膚、粘膜、または呼吸上皮いずれかのコロニー化によ
り始まる。一次表面バリアーの通過は、上皮における機械的破壊により達成され
る。ほとんどの真菌は好中球により容易に死滅されるが、種のなかには、食細胞
による殺作用に耐性があり、易感染性個体の外に健康な個体に感染できるものも
ある。
【0004】 真菌は、多くの異なる組織に寄生する。表在性真菌は、皮膚の無痛性病変を引
き起こす。皮下病原菌は、皮膚を通過して感染症を引き起こし、皮下経路または
リンパ経路により広まる。Aspergillusなどの日和見真菌は自然環境
に広く蔓延し、常在細菌叢に存在する。真菌は、主として免疫無防備状態の個体
において疾患を引き起こす。全身性真菌は最も毒性があり、免疫無防備状態の個
体の外に健康な個体において、深部内臓感染症につながる進行性疾患を引き起こ
す可能性がある(例えば、Sherris Medical Microbio
logy,第3版,Kenneth J.Ryan編,Appleton&La
nge,Norwalk,CT,1994を参照のこと)。
【0005】 北米で主要な真菌病原菌は、Histoplasma capsulatum
、Coccidioides immitis、Blastomyces de
rmatitidis、Cryptococcus neoformans、C
andida種(Candida albicansなどがあるが、これに限定
されない)、およびAspergillus種である(Medically I
mportant Fungi,第2版,Davise H.Larone編,
American Society for Microbiology,Wa
shington,D.C.)。C.albicansは、カンジタ病の最も多
い原因である。症状は、身体のあらゆる部分に関与する急性感染症から慢性感染
症までの多岐に及ぶ。
【0006】 真菌は、微生物のなかの別個の種類であり、この大部分は独立生活をしている
。真菌は、核膜、ミトコンドリア、および小胞体を含む真核生物である。この細
胞構造として、マンナン、グルカン、およびキチンからなる堅い細胞壁と、大き
な割合のエルゴステロールを含む細胞膜が挙げられる。真菌の大きさおよび形態
は様々である。Candida属は単一形酵母であり、酵母様生物としてCan
dida属、Cryptococcus属、およびSaccharomyces
属が挙げられる。
【0007】 ほんの一握りの薬剤が真菌に対して活性である。これらの真菌のいずれかによ
り引き起こされる生命を脅かす疾患に対して、アンホテリシンBが第一選択の薬
剤である。しかしながら、この薬物は、非常に多くの重篤な副作用(例えば、発
熱、呼吸困難、および頻脈)と関連し、腎毒性のために患者の一生涯にわたる投
薬量は制限されている。同時によく用いられる薬剤は、ヌクレオシド類似体であ
るフルシトシンである。フルシトシンは、急速に耐性が現れるために他の薬剤と
独立して使用することができない。フルシトシンによる治療の不都合な効果とし
て、白血球減少、血小板減少、発疹、悪心、嘔吐、下痢、および重篤な全腸炎が
挙げられる。
【0008】 患者の生命が脅かされていない状態では、ケトコナゾールを、ブラストミセス
症、ヒストプラスマ症、またはコクシジオイデス症の長期治療として使用するこ
とができる。フルコナゾールもまた、表在性真菌感染症の治療において重要な役
割を有する。両化合物は、同じ種類であるトリアゾールに由来し、細胞増殖を抑
制する。耐性および肝毒性の出現が、フルコナゾールおよびケトコナゾールなど
のトリアゾールの使用を制限する。最も新しいトリアゾールであるイトラコナゾ
ールは、フルコナゾールに似た薬物動力学および活性スペクトルを有する。アゾ
ールのいずれも、生命を脅かす真菌感染症または深部真菌感染症に用いることが
できない。これらは、真菌(例えば、Candida属)のコロニー化の低減と
表在性真菌症の治療に有効なだけである。
【0009】 全ての主要な抗真菌薬が、細胞壁成分であるエルゴステロールを直接的または
間接的に攻撃する。アンホテリシンBおよび他のポリエンマクロライドは細胞膜
中のエルゴステロールと反応し、膜透過性を増大させる孔またはチャンネルを形
成する。変異株におけるアンホテリシンB耐性は、細胞膜中のエルゴステロール
濃度の減少に付随する。イミダゾールおよびトリアゾールは、ミクロソームシト
クロムP450依存性酵素系であるステロール14−α−デメチラーゼを阻害する
。従って、イミダゾールおよびトリアゾールは、細胞膜用のエルゴステロールの
生合成を低下させ、ある特定の膜結合酵素系を損なう14−α−メチルステロー
ルを蓄積する(The Pharmacological Basis of
Therapeutics,第8版,Goodman and Gilman,
Pergamon Press,1990を参照のこと)。
【0010】 真菌感染症の治療に有効な方法および組成物の開発は、製薬産業の重要な目標
である。真菌に特異的な薬物を同定するために、製薬産業はかなりの努力をして
きたが、現在まで限定的にしか成功していない。エルゴステロール以外の真菌標
的をブロックする新たなクラスの抗真菌薬を同定することは非常に重要なことで
あろう。この標的は真菌特異的であるべきであり、現在の治療に対して耐性のあ
る生物に有効な薬物の開発につながらなければならない。
【0011】 薬物開発は、多くの場合、特定のリード化合物阻害剤を発見する前に、多数の
阻害剤となりうるものをスクリーニングすることに頼る。このようなスクリーニ
ングのために開発されたアッセイは複雑であり、標的タンパク質の生理学的活性
を模倣しなければならない。従って、標的にされたプロセスに関与するタンパク
質を明確にし、アッセイの必要な成分を精製する手段を発見していることが、こ
れらのスクリーニングの開発には重要である。さらに、これらの真菌特異的成分
の産生を容易にするために、アッセイのタンパク質成分のクローンを有している
ことは有用である。
【0012】 従って、当該分野には、薬物介入に有用な標的、ならびに有用な抗真菌薬を識
別し、真菌感染症を治療するための方法および組成物に有用な標的として役立つ
可能性のある1または複数の真菌成分(好ましくは、ポリペプチド)を識別する
必要がある。
【0013】 本発明は、C.albicansにおける転写装置の成分に関する。RNAポ
リメラーゼIIホロ酵素は、(i)転写段階のいくつかまたは全てに必要とされ
るが、個々のプロモーターには特異的でないRNAポリメラーゼのサブユニット
、(ii)RNAポリメラーゼを結合し、全てのプロモーターでの転写開始を調
節する一般転写因子(SRBと呼ぶ)を含む。さらに、特定のプロモーターにお
ける特定の配列に結合する特異的転写因子が、RNAポリメラーゼIIの転写活
性をさらに調節する。これらの因子の全てが抗真菌薬の標的となりうるものであ
る。
【0014】 発明の要約 本発明は、RNAポリメラーゼIIホロ酵素複合体の一部を形成するCand
ida albicans SRB−7(CaSRB−7)をコードする核酸の
単離に基づいている。1つの態様では、本発明は、図2、配列番号1に示す配列
を有する単離された核酸、ならびにその配列保存変異体および機能保存変異体を
提供する。本発明はまた、これらの配列を含むベクターおよび前記ベクターを含
む細胞を提供する。(i)前記細胞を培養することと、(ii)前記ポリペプチ
ドを培養物から回収することを含む、前記ポリペプチドを産生する方法もまた提
供される。
【0015】 別の態様では、本発明は、図2、配列番号2に示すアミノ酸配列を有する単離
されたポリペプチド、およびその機能保存変異体を提供する。
【0016】 発明の詳細な説明 本明細書で引用された全ての特許出願、特許、および参考文献は、それらの全
体が参照により本明細書中に援用される。
【0017】 定義 1.本明細書中で使用する「核酸」または「ポリヌクレオチド」は、プリンお
よびピリミジンを含む任意の長さのポリマー、ポリリボヌクレオチドまたはポリ
デオキシリボヌクレオチドまたは混合ポリリボヌクレオチド−ポリデオキシリボ
ヌクレオチドを意味する。これは、一本鎖分子および二本鎖分子、すなわち、D
NA−DNA、DNA−RNA、およびRNA−RNAハイブリッドならびに塩
基とアミノ酸バックボーンとの結合により形成される「タンパク質核酸」(PN
A)を含む。これはまた、修飾塩基を含む核酸を含む。
【0018】 2.本明細書中で使用する「単離された」核酸またはポリペプチドは、その最
初の環境(例えば、天然に生じる場合、その天然環境)から取り出された核酸ま
たはポリペプチドを意味する。単離された核酸またはポリペプチドは、最初に結
合していた細胞成分の約50%未満、好ましくは約75%未満、最も好ましくは
約90%未満を含む。
【0019】 3.指定された配列に「由来する」核酸配列またはポリペプチド配列は、その
指定された配列のある領域に対応する配列を意味する。核酸配列について、これ
は、配列に相同または相補的な配列、ならびに「配列保存変異体」および「機能
保存変異体」を含む。ポリペプチド配列について、これは「機能保存変異体」を
含む。配列保存変異体は、あるコドン位置の1または複数のヌクレオチドが変化
しても、その位置でコードされるアミノ酸が変化しない変異体である。機能保存
変異体は、ポリペプチドのあるアミノ酸残基が変化しているが、未変性ポリペプ
チドと、全体のコンホメーション及び機能が変化していない変異体(類似した物
理化学的特性(例えば、酸性、塩基性、疎水性など)を有するアミノ酸による、
あるアミノ酸の置換を含むが、これに限定されない)である。「機能保存」変異
体はまた、指定されたポリペプチドに特異的な抗体を誘発する能力を有する任意
のポリペプチドを含む。
【0020】 4.定義されたストリンジェンシー条件下で、核酸の少なくとも1本の鎖が別
の核酸鎖とアニールすることができる場合、核酸は互いに「ハイブリダイズ」す
ることができる。ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーは、例えば、a
)ハイブリダイゼーションおよび/または洗浄を行う温度、及びb)ハイブリダ
イゼーション溶液および洗浄溶液のイオン強度および極性(例えば、ホルムアミ
ド)、ならびに他のパラメーターによって決定される。ハイブリダイゼーション
は、2つの核酸が実質的に相補的な配列を含むことを必要とする。しかしながら
、ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーに応じて、ミスマッチを許容す
ることができる。核酸をハイブリダイズするのに適したストリンジェンシーは、
当該分野で周知の変数である核酸の長さと相補性の程度によって決まる。
【0021】 一般に、本発明の実施において用いられる核酸操作は、例えば、Molecu
lar Cloning,A Laboratory Manual(第2版,
Sambrook,Fritsch、およびManiatis,Cold Sp
ring Harbor)およびCurrent Protocols in
Molecular Biology(Ausubel,Brent,King
ston,More,Feidman,SmithおよびStuhl編,Gre
ene Publ.Assoc.,Wiley−Interscience,N
Y,NY,1997)に開示される通りの、当該分野で周知の方法を用いる。
【0022】 本発明は、Candida albicans(CaSRB−7)に由来する
SRB−7をコードするDNAの単離に基づいている。CaSRB−7は、RN
AポリメラーゼIIホロ酵素の一成分であり、この酵素の転写活性を制御する。
CaSRB−7の発見および特徴付けと、真菌バージョンと哺乳動物バージョン
との差異の解明から、このタンパク質は、真菌感染症治療の新たな方法および組
成物の開発に重要な標的であることが分かった。以下の実施例1に示すように、
欠失分析により、SRB−7が細胞生存能力に必須であることが証明された。従
って、CaSRB−7活性を選択的に妨げる薬剤は、抗C.albicans治
療薬の候補である可能性がある。本発明はまた、CaSRB−7活性を選択的に
妨げる化合物を識別する方法を含み、従って、有用な抗真菌薬を含み得る。
【0023】 CaSRB−7をコードする遺伝子を、以下のとおりに単離した(以下の実施
例1を参照のこと)。簡単にいうと、C.albicansに由来するゲノムラ
イブラリーを用いて、機能的SRB−7遺伝子を欠くS.cerevisiae
株を形質転換した。SRB−7欠損表現型を補うことができるC.albica
ns由来DNAフラグメントを同定および単離した。この手順で同定されたDN
Aのヌクレオチド配列決定(図2)は、178アミノ酸のタンパク質をコードす
る534bpのオープンリーディングフレームを明らかにした。このタンパク質
は、S.cerevisiaeおよびヒトに由来するSRB−7ポリペプチドと
顕著な相同性を示す。しかしながら、特に、この推論されたCaSRB−7アミ
ノ酸配列は、S.cerevisiaeおよびヒトとはかなり異なる。C.al
bicansおよびS.cerevisiaeは、完全長タンパク質に関して4
5%同一であるが、一方、この2つの真菌種は、ヒトSRB−7と約25%の配
列相同性を示す。
【0024】 本発明は、CaSRB−7をコードする単離された核酸(例えば、図2に示す
核酸配列)を提供する。本発明はまた、それに由来する、酵素的に活性なフラグ
メントをコードする単離された核酸および関連配列を含む。本明細書中で用いる
、ある配列に「由来する」核酸は、その配列のある領域に対応する核酸配列、そ
の配列に相同または相補的な配列、配列保存変異体、および機能保存変異体を意
味する。CaSRB−7の重要な領域は、その遺伝子をクローニングするために
用いられた技術(すなわち、S.cerevisiaeにおける機能相補)を使
用することにより同定することができる。点変異および点欠失を、当業者に周知
の技術を用いてCaSRB−7遺伝子に作成することができ、例えば、下記の実
施例1に記載のプラスミドシャッフル(plasmid shuffle)技術
を用いて、これらの変異遺伝子が機能的にS.cerevisiae SRB−
7の代わりとなるかどうかを決定することができる。
【0025】 本発明はまた、前記CaSRB−7配列にハイブリダイズすることができる核
酸または前記CaSRB−7配列に由来する核酸を含む。1つの実施態様では、
本発明は、以下で定義されるハイブリダイゼーション条件下でCaSRB−7配
列またはその相補物とハイブリダイズすることができる単離された核酸に関する
【0026】 −以下の組成:4×SSC、10×Denhardt(1×Denhardt
は、1%Ficoll、1%ポリビニルピロリドン、1%BSA(ウシ血清アル
ブミン)である。1×SSCは、0.15M NaClおよび0.015Mクエ
ン酸ナトリウムからなり、pH7)を有する溶液を用いた、CaSRB−7をコ
ードする核酸とハイブリダイズすることができる核酸が結合している支持体(ニ
トロセルロースフィルターまたはナイロン膜)の65℃6時間のプレハイブリダ
イゼーション処理。
【0027】 −以下の組成:4×SSC、1×Denhardt、25mM NaPO4
pH7、2mM EDTA、0.5%SDS、100μg/mlの超音波処理サ
ケ精子DNA(プローブ、特に、放射性プローブとしてCaSRB−7配列に由
来する核酸を含み、100℃3分の処理により予め変性されている)を有する緩
衝液による、支持体と接触しているプレハイブリダイゼーション溶液の交換。
【0028】 −65℃12時間のインキュベーション。
【0029】 −以下の溶液:(i)65℃45分の2×SSC、1×Denhardt、0
.5%SDSによる4回の洗浄、(ii)65℃45分の0.2×SSC、0.
1×SSCによる2回の洗浄、および(iii)65℃45分の0.1×SSC
、0.1%SDSによる、連続洗浄。
【0030】 本発明はまた、前記の条件下で(しかし40℃では、45℃15分の2×SS
Cによる連続洗浄を含む)、前記CaSRB−7をコードするDNAと特異的に
ハイブリダイズする性質を示す任意の核酸を含む。
【0031】 前記で定義されたハイブリダイゼーション条件は好ましいハイブリダイゼーシ
ョン条件を構成するが、決して制限するものでなく、前記のプローブおよび核酸
の認識およびハイブリダイゼーションの特性に決して影響を及ぼすことなく変更
することができることが理解されよう。
【0032】 ハイブリダイゼーションおよび膜洗浄の間の塩条件および温度は、ハイブリダ
イゼーションの検出に影響を及ぼすことなく、より大きなまたは小さなストリン
ジェンシーという意味で変更することができる。例えば、ハイブリダイゼーショ
ン間の温度を下げるために、ホルムアミドを添加することができる。
【0033】 本発明はまた、CaSRB−7をコードする配列を含むベクター、前記ベクタ
ーを含む細胞、および前記細胞を培養することを含むCaSRB−7を産生する
方法を含む。
【0034】 様々な真核生物宿主および原核生物宿主における発現用のプラスミドおよび真
菌ベクターを含む多数のベクターが述べられている。便利なことに、ベクターは
また、CaSRB−7コード部分に操作可能に連結されるプロモーターを含んで
もよい。コードされているCaSRB−7を、本明細書中に開示または引用され
た方法、あるいは他に関連分野の当業者に周知の方法を用いて、任意の適切なベ
クターおよび宿主細胞を用いることにより発現することができる。ベクター/宿
主を個々に選択することは、本発明に重要ではない。
【0035】 ベクターは、しばしば、クローニングまたは発現のための1または複数の複製
系、宿主における選択のための1または複数のマーカー、例えば、抗生物質耐性
、および1または複数の発現カセットを含む。挿入されるCaSRB−7コード
配列は、合成してもよいし、天然供給源から単離してもよいし、ハイブリッドと
して調製などしてもよい。周知の方法により、コード配列を転写調節配列にライ
ゲーションすることができる。適切な宿主細胞を、エレクトロポレーション、C
aCl2により媒介されるDNA取り込み、真菌感染、マイクロインジェクショ
ン、マイクロプロジェクタイル、または他の確立した方法を含む任意の適切な方
法により形質転換/トランスフェクト/感染することができる。
【0036】 適切な宿主細胞として、細菌、古細菌、真菌特に、酵母、ならびに植物細胞お
よび動物細胞特に哺乳動物細胞、が挙げられた。特に関心が持たれるのは、E.
coli、B.subtilis、S.cerevisiae、SF9細胞、C
129細胞、293細胞、Neurospora属、CHO細胞、COS細胞、
HeLa細胞、不死化された哺乳動物骨髄細胞株およびリンパ細胞株である。好
ましい複製系として、M13、ColE1、SV40、バキュロウイルス、λ、
アデノウイルスなどが挙げられる。多数の転写開始調節領域および転写終結調節
領域が単離され、様々な宿主における異種タンパク質の転写および翻訳に効果的
であることが示されている。これらの領域、単離方法、操作方法などの例は当該
分野で周知である。適切な発現条件下で、宿主細胞を、組換えにより産生される
CaSRB−7の供給源として使用することができる。
【0037】 野生型または変異体CaSRB−7ポリペプチドをコードする核酸はまた、組
換え事象により細胞に導入することもできる。例えば、このような配列を細胞に
導入し、それにより、内因遺伝子またはこの遺伝子と実質的同一性を有する配列
の部位で相同組換えをもたらすことができる。他の組換えに基づく方法、例えば
、非相同組換え、または相同組換えによる内因遺伝子の欠失も使用してよい。
【0038】 本発明はまた、単離および精製されたCaSRB−7ポリペプチド、例えば、
図2に示すアミノ酸配列を有するポリペプチド、ならびにこのポリペプチドの機
能保存変異体(前記のように転写調節活性を保持するフラグメントを含む)を含
む。
【0039】 機能保存変異体を含む、本発明によるCaSRB−7由来ポリペプチドは、野
生型または変異体C.albicans細胞から、あるいはCaSRB−7由来
タンパク質をコードする配列が導入および発現されている異種生物または細胞(
細菌、真菌、昆虫、植物、哺乳動物細胞が挙げられるが、これらに限定されない
)から単離することができる。さらに、前記ポリペプチドは、組換え融合タンパ
ク質の一部でもよい。あるいは、排他的固相合成、部分的固相合成、フラグメン
ト縮合、または古典的溶液合成を含むがこれらに限定されない市販の自動化手順
により、ポリペプチドを化学合成してもよい。
【0040】 「精製された」CaSRB−7ポリペプチドを、従来技術を用いることにより
得ることができる。調製ディスクゲル電気泳動、等電点電気泳動、HPLC、逆
相HPLC、ゲル濾過、イオン交換クロマトグラフィーおよび分配クロマトグラ
フィー、ならびに向流分配を含むがこれらに限定されないポリペプチド精製法は
、当該分野で周知である。目的によっては、組換え系においてポリペプチドを産
生することが好ましい。ここで、タンパク質は、精製を容易にする付加配列タグ
(例えば、ポリヒスチジン配列であるが、これに限定されない)を含んでいる。
次いで、ポリペプチドを、適切な固相マトリクスでのクロマトグラフィーにより
宿主細胞の粗溶解物から精製することができる。あるいは、CaSRB−7また
はそれに由来するペプチドに対して産生された抗体を、精製試薬として使用する
ことができる。他の精製法が可能である。
【0041】 単離されたポリペプチドを、例えば、リン酸化、硫酸化、アシル化、または他
のタンパク質修飾により修飾することができる。単離されたポリペプチドを、検
出可能なシグナルを生じることができる標識(放射性同位体および蛍光化合物が
挙げられるが、これらに限定されない)で直接的または間接的に修飾してもよい
【0042】 本発明は、CaSRB−7または前記の通り同定されるフラグメントに特異的
な抗体を含む。本明細書において、CaSRB−7に「特異的な」抗体としては
、CaSRB−7を他の核タンパク質と区別する抗体、CaSRB−7を異なる
種と区別する抗体、関連ドメインまたは他の機能ドメインを同定する抗体などが
挙げられるが、これらに限定されない。抗体は、ポリクローナルでもモノクロー
ナルでもよい。抗体を、CaSRB−7またはそれに由来するフラグメントによ
る免疫化により動物宿主において誘発してもよいし、免疫細胞のin vitr
o免疫化により形成してもよい。抗体を誘発するのに用いる免疫原を、C.al
bicans細胞から単離してもよいし、組換え系において産生してもよい。抗
体をまた、適切な抗体をコードするDNAが組み込まれた組換え系において産生
してもよい。あるいは、抗体を、精製された重鎖および軽鎖の生化学的再構築に
より構築してもよい。抗体としては、ハイブリッド抗体(すなわち、2組の重鎖
/軽鎖の組み合わせを含む。重鎖/軽鎖の組み合わせのそれぞれが異なる抗原を
認識する)、キメラ抗体(すなわち、重鎖、軽鎖、またはその両方のいずれかが
融合タンパク質である)、および1価抗体(すなわち、第2の重鎖の定常領域に
結合した重鎖/軽鎖複合体からなる)が挙げられる。抗体のFab’およびF(
ab)2フラグメントを含むFabフラグメントもまた含まれる。
【0043】 前記タイプの抗体および誘導体の全てを産生する方法は当該分野で周知であり
、以下でさらに詳細に議論される。例えば、ポリクローナル抗血清を産生および
処理する技術は、MayerおよびWalker,1987,Immunoch
emical Methods In Cell and Molecular
Biology,(Academic Press,London)に開示さ
れている。このような抗体は、HarlowおよびLane,Antibodi
es,A Laboratory Manual,Cold Spring H
arbor Laboratory,1988に開示される方法および組成物、
ならびに当業者に知られた免疫学的技術およびハイブリドーマ技術を用いて都合
よく作成される。天然または合成のCaSRB−7由来ペプチドを用いて、Ca
SRB−7特異的免疫反応を誘導する場合、このペプチドを、KLHなどの適切
な担体に都合よく結合し、フロイントなどの適切なアジュバントに溶解して投与
してもよい。実質的にTam(Proc Natl Acad Sci USA
85:5409,1988)の方法に従って、選択されたペプチドをリジンコ
ア担体に結合することが好ましい。
【0044】 1つの実施態様では、当該分野で標準的な技術に従って、精製された組換えC
aSRB−7を用いてマウスを免疫化し、この後、マウスの脾臓を取り出し、脾
臓細胞を用いてミエローマ細胞との細胞ハイブリッドを形成し、抗体分泌細胞の
クローンを得る。結果として生じるモノクローナル抗体を、in vitroア
ッセイ、例えば、CaSRB−7への結合、またはCaSRB−7のRNAホロ
酵素II型への結合の阻害について前記に記載されたアッセイを用いてスクリー
ニングする。
【0045】 イムノアッセイ(ELISAなどがあるが、これに限定されない)を用いてC
aSRB−7を定量するために、抗CaSRB−7抗体を用いることができる。
CaSRB−7サブユニット間の複合体または集合されたRNAポリメラーゼI
I複合体と他の転写成分との間の複合体の形成を阻害することにより、あるいは
細胞抽出物またはCaSRB−7の転写反応物を免疫枯渇することにより、RN
AポリメラーゼIIの転写機能をブロックするために、抗CaSRB−7抗体を
用いてもよい。さらに、これらの抗体を用いて、異なる供給源からCaSRB−
7を同定、単離、および精製することができ、細胞下および組織化学的局在研究
を行うことができる。
【0046】 転写を改変する方法 本発明は、CaSRB−7タンパク質またはCaSRB−7タンパク質をコー
ドするDNA/RNAに結合するか、またはそれらと相互作用する物質により遺
伝子転写を改変する方法を提供する。これらの物質は、RNAポリメラーゼII
または遺伝子転写に必須の他の転写因子に対するCaSRB−7タンパク質の影
響を変える。CaSRB−7タンパク質またはCaSRB−7タンパク質をコー
ドするDNA/RNAに結合するか、またはそれらと相互作用する物質は、RN
AポリメラーゼIIホロ酵素複合体の形成を妨害または増強することができ、従
って、遺伝子転写を阻害または増強することができる。例えば、CaSRB−7
DNAまたはRNAとハイブリダイズし、それらの転写または翻訳を完全に阻
害または減少するアンチセンスまたはナンセンスヌクレオチド配列は、ホロ酵素
複合体の形成を妨害し、遺伝子転写を阻害することができる。あるいは、ホロ酵
素複合体が形成されても、CaSRB−7タンパク質に結合できるか、またはそ
れと相互作用することができる物質は、転写プロセスにおける複合体の機能を妨
害または増強することができる。これらの物質として、CaSRB−7タンパク
質と反応するか、またはそれに結合する抗体が挙げられる。
【0047】 ハイスループット薬物スクリーニング 本発明は、真菌遺伝子転写、特に、RNAポリメラーゼIIによるCaSRB
−7依存的様式の遺伝子転写の調節に有用な薬剤を識別することを含む。好まし
い実施態様では、CaSRB−7依存性プロセスを妨げる能力について多数の試
験化合物を調べるために、ハイスループットスクリーニングプロトコールが用い
られる。
【0048】 試験阻害化合物を、合成化合物または天然化合物の大きなライブラリーからス
クリーニングする。糖類、ペプチド、および核酸に基づく化合物のランダム合成
および制御された合成のために、現在、非常に多くの手段が用いされている。合
成化合物ライブラリーは、Maybridge Chemical Co.(T
revillet,Cornwall,UK)、Comgenex(Princ
eton,NJ)、Brandon Associates(Merrimac
k,NH)、およびMicrosource(New Milford,CT)
から市販されている。レアケミカルライブラリーは、Aldrich(Milw
aukee,WI)から入手可能である。あるいは、細菌、真菌、植物、および
動物抽出物の形での天然化合物ライブラリーは、例えば、Pan Labora
tories(Bothell,WA)またはMycoSearch(NC)か
ら入手可能であるか、あるいは容易に生産することができる。さらに、天然のお
よび合成により生成されたライブラリーおよび化合物は、従来の化学的、物理的
、および生化学的手段により容易に改変される。
【0049】 CaSRB−7をコードする核酸を使用するアッセイを用いて、有用な阻害剤
を識別することができる。例として、タンパク質結合アッセイ、核酸結合アッセ
イ、およびゲルシフトアッセイが有用なアプローチである。好ましくは、CaS
RB−7のみを用いた、あるいはCaSRB−7ならびに他の一般転写因子(例
えば、SRB−2、4、5、6、8、9、10、11など)の組み合わせまたは
サブコンビネーションを用いたin vitro結合アッセイにおいて、RNA
ポリメラーゼII複合体またはサブユニット(Kimら,1994;Henga
rtnerら,1995)を用いてもよい。
【0050】 例えば、RNAポリメラーゼII複合体またはサブユニットを、当該分野で標
準的な方法を用いてマイクロタイターディッシュ上に固定してもよい。次いで、
このプレートを、候補化合物の非存在下または存在下で放射性標識CaSRB−
7(例えば、32P−CaSRB−7)に暴露する。逆に、CaSRB−7を固定
化し、候補化合物の非存在下または存在下で放射性標識RNAポリメラーゼII
と共にインキュベートしてもよい。CaSRB−7標的配列を含むオリゴヌクレ
オチドを、RNAポリメラーゼIIと共に用いてもよい。ポジティブな「ヒット
」化合物は、CaSRB−7/RNAポリメラーゼII相互作用を阻害する化合
物である。これらの場合、インキュベーション、洗浄、および放射能検出のステ
ップを自動化することができる。これにより、多数の化合物、好ましくは、1週
間あたり少なくとも約1000個の化合物をスクリーニングすることができる。
【0051】 CaSRB−7タンパク質を結合するリガンドを識別するために、米国特許第
5,585,277号および同第5,679,582号、米国特許出願番号08
/547,889(現在、米国特許 号)、公開PCT出願PCT/US
96/19698に記載のハイスループットスクリーニング方法を用いてもよい
。これらの方法によれば、CaSRB−7標的タンパク質の1または複数のリガ
ンドが、標的タンパク質のフォールディングの程度あるいはフォールディングま
たはアンフォールディングの割合に影響を及ぼす能力により識別される。標的タ
ンパク質が(可逆的でも不可逆的でも)アンフォールディングされるように、実
験条件を選択する。これらの条件下で試験リガンドが標的タンパク質に結合する
場合、試験リガンド存在下での、フォールディングされた標的タンパク質:アン
フォールディングされた標的タンパク質の相対量、あるいは標的タンパク質のフ
ォールディングまたはアンフォールディングの速度は、試験リガンドの非存在下
で観察されたものとは異なる、すなわち、試験リガンドの非存在下で観察された
ものより大きい、または小さい。従って、本方法は、(リガンドの非存在下では
)CaSRB−7タンパク質が部分的または完全にアンフォールディングする条
件下で、1または複数のリガンドの存在下または非存在下でCaSRB−7をイ
ンキュベートすることを含む。この後に、フォールディングされた標的タンパク
質対アンフォールディングされた標的タンパク質の絶対量または相対量、あるい
は標的タンパク質のフォールディングまたはアンフォールディングの速度を分析
する。
【0052】 この方法の重要な特徴は、生物学的活性または機能に密接に関与する配列また
はドメインだけでなく、CaSRB−7の任意の配列またはドメインに結合する
任意の化合物を検出することである。結合する配列、領域、またはドメインは、
フォールディングされた状態にある時にCaSRB−7の表面上に存在してもよ
く、タンパク質の内部に埋められていてもよい。結合部位のなかには、タンパク
質が部分的または完全にアンフォールディングされた時にだけ、リガンドが結合
できるようになるものもある。
【0053】 簡単に言うと、この方法を行うためには、1または複数の試験リガンドをCa
SRB−7と組み合わせ、試験リガンドを結合させるのに適切な条件でかつ十分
な時間で、混合物を維持する。経験に基づいて実験条件を決定する。複数の試験
リガンドを試験する場合、ほとんどのリガンドとCaSRB−7タンパク質の相
互作用が完了するまで進行すると期待されるように、インキュベーション条件を
選択する。試験リガンドは、CaSRB−7と比較してモル過剰に存在する。標
的タンパク質は可溶性形態でもよく、あるいは固相マトリクスに結合していても
よい。マトリクスは、ビーズ、膜フィルター、プラスチック表面、または他の適
切な固体支持体を含んでもよいが、それらに限定されない。
【0054】 好ましい実施態様では、1または複数の試験リガンドのCaSRB−7への結
合を、タンパク質分解を用いることにより検出する。このアッセイは、フォール
ディングされたタンパク質と比較して、アンフォールディングされた変性ポリペ
プチドのプロテアーゼ消化に対する感受性が増加することに基づいている。この
場合、試験リガンド−CaSRB−7タンパク質の組み合わせと、試験リガンド
を欠く対照組み合わせを、アンフォールディングされた標的タンパク質に選択的
に作用する1または複数のプロテアーゼで処理する。適切な期間のインキュベー
ションの後、未変性、すなわち、タンパク質分解されていない標的タンパク質の
レベルを、下記の例えばゲル電気泳動および/またはイムノアッセイの方法の1
つを用いて評価する。
【0055】 試験リガンドが標的タンパク質を結合したことを示す2つの可能な結果がある
。リガンドの存在下では、リガンドの非存在下より1)有意に多い、または2)
有意に少ない未変性タンパク質または分解タンパク質の絶対量を観察することが
できる。
【0056】 本発明の実施に有用なプロテアーゼとしては、トリプシン、キモトリプシン、
V8プロテアーゼ、エラスターゼ、カルボキシペプチダーゼ、プロテイナーゼK
、サーモリシン、パパイン、およびズブチリシンが挙げられるが、これらに限定
されない(これらの全てが、Sigma Chemical Co.,St.L
ouis,MOから入手可能である)。本発明の実施において使用するための1
または複数のプロテアーゼの選択に最も重要な基準は、この1または複数のプロ
テアーゼが、選択したインキュベーション条件下でCaSRB−7タンパク質を
消化できなければならないことと、この活性が、CaSRB−7タンパク質のア
ンフォールディング形態に選択的に向けられることである。プロテアーゼを直接
阻害する試験リガンドにより引き起こされる「偽陽性」結果を避けるために、1
を超えるプロテアーゼ、特に、異なる酵素作用機構を有する複数のプロテアーゼ
を、同時に、または並列アッセイにおいて用いることができる。さらに、補因子
を隔離する可能性のある試験リガンドによる偽陽性結果を避けるために、1また
は複数のプロテアーゼの活性に必要とされる補因子を過剰に供給する。
【0057】 この方法の代表的な実施態様では、最初に、精製されたCaSRB−7タンパ
ク質を、1〜100μg/mlの最終濃度まで、50mM Tris−HCl、
pH7.5、10%DMSO、50mM NaCl、10%グリセロール、およ
び1.0mM DTTを含む緩衝液に溶解する。次いで、例えば、プロテイナー
ゼKまたはサーモリシン(異なる作用機構を有するプロテアーゼ)などのプロテ
アーゼを、0.2〜10.0μg/mlの最終濃度まで個々に添加する。4℃、
15℃、25℃、および35℃で、5分〜1時間の異なる期間(好ましくは30
分間)、並列インキュベーションを行う。適切なプロテアーゼ阻害剤を添加する
ことにより、例えば、(セリンプロテアーゼについては)塩化フェニルメチルス
ルホニル(PMSF)を1mMの最終濃度まで添加することにより、(メタロプ
ロテアーゼについては)エチレンジアミノ四酢酸(EDTA)を20mMの最終
濃度まで添加することにより、または(システインプロテアーゼについては)ヨ
ードアセトアミドを添加することにより、反応を終結させる。次いで、インキュ
ベーション期間の終わりに反応混合物に残っている未変性タンパク質の量を、任
意の方法(ポリアクリルアミドゲル電気泳動、ELISA、またはニトロセルロ
ースフィルターへの結合が挙げられるが、これらに限定されない)により評価す
ることができる。適切な条件を確立するために、さらに狭い範囲の温度を用いた
追加実験を行うことができることが理解されよう。このプロトコールを用いると
、30分のインキュベーション期間内に標的タンパク質の約70%を消化する(
有意な程度のアンフォールディングが起こったことを示す)、適切な条件(例え
ば、プロテアーゼ濃度および消化温度)を選択することができる。
【0058】 別の実施態様では、試験リガンドの存在下および非存在下での、フォールディ
ングされたCaSRB−7タンパク質とアンフォールディングされたCaSRB
−7タンパク質の相対量を、適切な表面に結合するタンパク質の相対量を測定す
ることにより評価する。この方法は、表面積の増加によるアンフォールディング
されたタンパク質の表面接着性の増加傾向と、アンフォールディングから生じる
疎水性残基のマスキングの減少とを利用している。試験リガンドがCaSRB−
7を結合する(すなわちリガンドである)場合、標的タンパク質のフォールディ
ング形態を安定化し、固体表面への結合を減少させる可能性がある。あるいは、
リガンドは、タンパク質のアンフォールディング形態を安定化し、固体表面への
結合を増加させる可能性がある。
【0059】 この目的に適した表面として、様々な処理または未処理プラスチックから作成
されたマイクロタイタープレート、組織培養用または高タンパク質結合用に処理
されたプレート、ニトロセルロースフィルターおよびPVDFフィルターが挙げ
られるが、これらに限定されない。
【0060】 別の実施態様では、フォールディングされた標的タンパク質とアンフォールデ
ィングされた標的タンパク質が試験組み合わせに存在する程度を、アンフォール
ディング状態またはフォールディング状態の標的タンパク質に特異的な抗体(す
なわち、それぞれ、変性特異的(DS)抗体または未変性特異的(NS)抗体)
を用いることにより評価する(Breyer,1989,J.Biol.Che
m.,264:(5)13348−13354)。ポリクローナル抗体またはモ
ノクローナル抗体を前記のように調製する。結果として生じる抗体を、変性状態
にあるCaSRB−7タンパク質への選択的な結合についてスクリーニングする
。これらの抗体を用いて、これらの相互作用の阻害剤をスクリーニングする。
【0061】 別の実施態様では、分子シャペロンを用いて、試験組み合わせにおけるフォー
ルディングされたタンパク質とアンフォールディングされたタンパク質の相対レ
ベルを評価する。シャペロンは、その正常な生理学的機能の一部として、アンフ
ォールディングされたタンパク質を結合する既知のタンパク質を含む。この実施
態様では、試験リガンドとCaSRB−7を含む試験組み合わせを、CaSRB
−7とそのリガンドとの結合と、分子シャペロンとアンフォールディングされた
標的タンパク質との結合に適した条件下で、分子シャペロンでコートされた固体
支持体(例えば、マイクロタイタープレートまたは他の適切な表面)に暴露する
。リガンドで安定化されたフォールディングされた標的タンパク質と比較して、
溶液中のアンフォールディングされた標的タンパク質は、分子シャペロンで覆わ
れた表面に結合する傾向がより大きい。従って、結合していない標的タンパク質
の量、すなわちシャペロンでコートされた表面に結合した量を決定することによ
り、標的タンパク質を結合する試験リガンドの能力を決定することができる。あ
るいは、分子シャペロンへの結合についての競合アッセイを利用することができ
る。
【0062】 前記のようにハイスループットスクリーニングの条件が確立したら、このプロ
トコールを、20〜200μMの濃度の多数の試験リガンドを用いて同時に繰り
返す。標的タンパク質の消化程度の少なくとも2倍の増加または1/2の減少を
観察することが、「ヒット」化合物、すなわち、標的タンパク質を結合するリガ
ンドを意味している。好ましい条件は、この手順を用いて試験リガンドの0.1
%〜1%が「ヒット」化合物として識別される条件である。
【0063】 さらに別の実施態様では、前記の試験組み合わせと対照組み合わせを、コンホ
メーション感受性蛍光プローブ、すなわち、フォールディングされた状態、アン
フォールディングされた状態、またはモルテングロビュール状態のCaSRB−
7に選択的に結合するプローブ、あるいは蛍光特性がCaSRB−7タンパク質
のフォールディング状態により何かの方法で影響されるプローブと接触させるこ
とができる。
【0064】 特定の試験化合物が前記の通り識別されたら、in vitro転写アッセイ
を用いて、試験化合物をin vitro転写反応物に添加し、CaSRB−7
により媒介される活性化転写に対するその影響を測定することにより、その活性
を確認する。例えば、目的のDNA(すなわち、転写しようとするDNA)を、
(i)精製されたDNAポリメラーゼII、(ii)SRBタンパク質、(ii
i)転写因子b,e,g,またはa(KoleskeおよびYoung,Nat
ure 368:466−469,1994)、(iv)CaSRB−7、(v
)試験しようとする物質と混合することができる。混合物を、転写が起こるのに
十分な条件下で維持する。結果として生じる組み合わせを試験混合物と呼ぶ。産
生されるmRNAの量を決定することにより、DNA転写を評価することができ
る。試験物質の存在下での転写を測定し、同一条件下で起こる試験物質の非存在
下(例えば、対照混合物)でのDNA転写と比較する。試験混合物における(す
なわち、評価する物質の存在下での)転写が、対照混合物より少ない程度で起こ
った場合、その物質は、転写を阻害する様式で、1または複数のSRBタンパク
質、好ましくはCaSRB−7と相互作用している。試験混合物における転写が
、対照混合物より大きな程度で起こった場合、その物質は、転写を刺激する様式
で、1または複数のSRBタンパク質、好ましくはCaSRB−7と相互作用し
ている。
【0065】 CaSRB−7タンパク質をコードするDNA配列の転写またはmRNA配列
の翻訳を阻害するか、または減少させて、CaSRB−7の産生を減少させるか
、CaSRB−7を完全に無くすこともできる。CaSRB−7遺伝子の転写を
阻害するか、CaSRB−7遺伝子産物をコードするmRNAの翻訳を阻害する
有効量の物質を細胞に導入することにより、遺伝子転写を改変することができる
。例えば、CaSRB−7タンパク質をコードする遺伝子とハイブリダイズし、
その遺伝子の転写を阻害するアンチセンスヌクレオチド配列を、細胞に導入する
ことができる(Current Protocols in Molecula
r Biology,Ausubelら編,Greene Publ.Asso
c.,Wiley−Interscience,NY,NY,1997を参照の
こと)。あるいは、CaSRB−7タンパク質をコードするmRNAの翻訳を妨
げるアンチセンス配列を細胞に導入することができる。
【0066】 さらに、前記のように識別された試験化合物を、2つの性質:1)真菌増殖を
阻害する能力と;2)哺乳動物転写に影響を及ぼさないことについて試験する。
真菌増殖を、当該分野で周知の任意の方法(例えば、液体培養物の光学密度また
は寒天上でのコロニー形成)により測定する。Chaoら,1996と同様に、
酵母成分を類似するヒトin vitro転写系に置き換えることにより、試験
化合物が哺乳動物SRB−7−RNAポリメラーゼII相互作用に影響を及ぼさ
ないことを試験する。
【0067】 試験化合物の識別に有用な、さらなる転写アッセイがPCT公報番号WO97
/09301に開示されている。
【0068】 以下の実施例は、本発明の非限定例示として意図される。
【0069】 実施例1:Candida Albicans SRB−7をコードするDNA
の単離および配列決定 SRB−7をコードするC.albicansに由来するDNAを同定するた
めに、以下の実験を行った。
【0070】 DNA法および遺伝子操作 酵母株、プラスミド、およびオリゴヌクレオチドを、それぞれ表1、2、およ
び3に列挙する。全てのDNA操作を、Sambrookら(1989)に従っ
て行った。酵母培地を、記載(GuthrieおよびFink,1991)のよ
うに調製した。Saccharomyces cerevisiaeの形質転換
を、酢酸リチウム法を用いて行った(SchiestlおよびGietz,19
89)。Candida albicansの形質転換を、記載(Elble,
1992)の通りに行った。プラスミドシャッフル技術を、記載(Boekeら
,1987)の通りに、URA3プラスミドに対する選択剤として5−フルオロ
−オロチン酸(5−FOA)を用いて行った。
【0071】 C.albicansゲノムライブラリーをSC5314株から調製した(F
onziおよびIrwin,1993)。Phillippsenら(1991
)に記載のように、ゲノムDNAを単離し、部分的にSau3Aで消化し、0.
7%アガロースゲルで分離し、4〜8kbフラグメントをGeneClean(
BIO101,La Jolla,Ca)により精製し、末端を、Klenow
を用いてd(AG)TPで部分的にフィルインした。LEU2 2μプラスミド
(pCT538)をXhoIで消化し、その末端をSau3A消化ゲノムDNA
の末端と適合するように、d(CT)TPで部分的にフィルインした。ライゲー
ション後、SURE細胞(Stratagene,La Jolla,CA)を
エレクトロポレーションにより形質転換した。90%の挿入効率および5kbの
平均挿入物サイズで、約25,000個の個々のクローンを得た。
【0072】 DNA配列決定反応を、Taq DNAポリメラーゼおよびサーモサイクラー
を用いて行い、ABIシークエンシングゲルにおいて行った。配列アラインメン
トを、DNASTAR Inc(Madison,WI)のLasergene
ソフトウェアパッケージを用いて行った。
【0073】 C.albicans SRB−7のクローニングおよび配列分析 完全長Candida albicans SRB−7ホモログを、プラスミ
ドシャッフル技術を用いて、S.cerevisiae SRB−7欠失変異体
(Z704)の機能相補により単離した。S.cerevisiae LEU2
2マイクロンプラスミド(pCT538)中に構築されたC.albican
s SC5314ゲノムDNAライブラリーを用いて、Z704(Chaoら,
1996)細胞を形質転換した。ScSRB−7 URA3プラスミドの損失を
可能にするように、ロイシンを欠く液体培地中で形質転換細胞を12時間培養し
、次いで、ロイシンを欠き、5−FOAを含む寒天培地上に置いた。重複する制
限酵素フラグメントを有する10個のC.albicansゲノムクローンを、
5−FOAの存在下で増殖することができるLeu+形質転換体から単離した。
最も小さなゲノムDNA挿入物を有するクローン(pCT568)を、さらなる
分析のために選択した。
【0074】 pCT568が、S.cerevisiae SRB−7の代わりとなること
を確認するために、Z704を、ぞれぞれ、pCT538(ベクターのみ)、p
CH50(ScSRB−7)、およびpCT568(CaSRB−7)を用いて
形質転換した。細胞をロイシンを欠く寒天培地上に置き、5−FOAの非存在下
(図1A)または存在下(図1B)での形質転換LEU2標識プラスミドについ
て選択した。3つ全ての細胞型は、5−FOAの非存在下で等しく良好に増殖し
た。5−FOAの存在によりURA3 ScSRB−7を含むプラスミドを選択
した場合、LEU2プラスミド上のScSRB−7またはCaSRB−7により
形質転換された細胞は等しく良好に増殖したが、ベクターのみで形質転換された
細胞は増殖しなかった。この実験により、pCT568は、S.cerevis
iae SRB−7欠失を相補するC.albicans遺伝子を含むことが確
認された。
【0075】 pCT568の4.3kbゲノム挿入物を完全に配列決定し、534bpオー
プンリーディングフレームを同定した。このオープンリーディングフレームから
、S.cerevisiaeおよびヒトSRB−7と顕著な配列同一性を有する
(図3)、178アミノ酸のタンパク質が推定される(図2)。C.albic
ansおよびS.cerevisiae SRB−7は、完全長タンパク質に関
しては45%同一であるが、この2つの真菌種は、ヒトSRB−7と約25%の
配列同一性を示す。
【0076】 C.albicans SRB−7の欠失分析 C.albicans SRB−7の欠失分析を用いて、CaSRB−7が細
胞生存能力に必須であることを証明した。プラスミドpCT578(Δcasr
b7)を、2ステップPCRにより作成した。1回目の合成では、オリゴCaS
RB−7p15(フォワード方向、ATGの約570ヌクレオチド上流)とCa
SRB−7p20(リバース方向、ATGのすぐ上流)を用いて、5'末端およ
び3’末端に、それぞれNotIおよびSpeI部位を含むCaSRB−7 5
'隣接領域を含むフラグメントを作成した。オリゴCaSRB−7p21(フォ
ワード方向、ORFのすぐ3’側)とCaSRB−7p19(リバース方向、S
RB−7停止コドンの500ヌクレオチド下流)を用いて、5'末端および3’
末端で、それぞれSalIおよびXhoI部位により枠決めされた3'隣接領域
を作成した。この2つの生成物を、プライマーCaSRB−7p15およびCa
SRB−7p19と組み合わせて、1.1Kb CaSRB−7フラグメントを
増幅し、これをNotIおよびXhoIで消化し、pBSIISK(+)(St
ratagene,La Jolla,CA)に挿入した。S.cerevis
iae欠失体の相補により単離したC.albicans SRB−7クローン
であるpCT568を、PCR反応の鋳型として用いた。
【0077】 プラスミドpCT580(Δcasrb7::CaURA3)を、pCT57
0からの1.4Kb SalI−SpeI CaURA3フラグメントを、pC
T578のSalI−SpeIに挿入することにより作成した。プラスミドpC
T570を、pDBV51(Brownら,1996)からのCaURA3を含
む1.4Kb HindIII−BamHIフラグメントを、pBSIISK(
+)(Stratagene,La Jolla,Ca)の HindIII−
BamHIに挿入することにより作成した。
【0078】 最初に、C.albicans SC5314株(FonziおよびIrwi
n,1993)に由来するゲノムDNAからの2.2Kb CaADE2フラグ
メントをPCR増幅することにより、プラスミドpSH209(CaADE2)
を作成した。使用したプライマーpCaADE2fおよびpCaADE2bには
、それぞれPstIおよびBalII部位が含まれていた。PCR産物をPst
IおよびBalIIで消化し、pRS315(SikorskiおよびHiet
er,1989)のPstI−BamHIに挿入した。pSH209の2.2K
b SalI−SpeI CaADE2フラグメントをpCT578のSalI
−SpeIに挿入することにより、プラスミドpSH210(Δcasrb7:
:ADE2)を作成した。
【0079】 C.albicans CA18株(FonziおよびIrwin,1993
)においてSRB−7を単一破壊するために、細胞を、NotI/XhoIで消
化されているプラスミドpSH210(Δcasrb7::ADE2)を用いて
形質転換し、ADE+原栄養体を選択した。SRB−7におけるΔcasrb7
::ADE2カセットの組み込みを、CaSRB−7 5'隣接領域を含むプロ
ーブを用いたサザンにより確認した。4つのAde+形質転換体のうち4つが、
2.6Kbの破壊されていない野生型バンドに加えて、期待された4.2Kbの
NcoI/SnaBIΔcasrb7::ADE2バンドを示した(データ示さ
ず)。これらの単一破壊された株の1つ(SHC1)を、さらなる分析のために
選択した。
【0080】 次いで、第2のSRB−7対立遺伝子を欠失しようという試みを行った。No
tI/XhoIで消化されているpCT580(Δcasrb7::URA3)
を用いて、単一破壊されているSHC1株(SRB−7/Δcasrb7::A
DE2)を形質転換し、Ade+Ura+形質転換体を選択した。Ura+Ad
e+形質転換体を、前記SRB−7 5'プローブを用いたサザンブロットによ
りスクリーニングした。SRB−7の第2のコピーの欠失は、新たな3.5Kb
NcoI/SnaBIΔcasrb7::URA3フラグメントをもたらし、
2.6kb野生型バンドを消失させるはずである。しかしながら、20の形質転
換体のうち20で、2.6Kb野生型バンドはまだ存在していた。このことは、
第2の遺伝子座を欠失することは不可能であり、SRB−7は細胞生存能力に必
須であることを強く示唆している。図4は、20の形質転換体のうち5つについ
ての、こののサザンブロット分析の結果を示す。対照として、NotI/Xho
Iで消化したpCT580(Δcasrb7::URA3)を用いてCA18を
形質転換し、Ura+形質転換体を選択した。これらの形質転換体のうちの1つ
(SCH2)の分析を図4に示す。
【0081】
【表1】
【0082】
【表2】
【0083】
【表3】
【0084】 参考文献の例 Bjorklund, S., and Kim, Y.-J. (1996). Mediator of transcriptional regula
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merase II holoenzymes in vivo. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 92, 4587-4590.
【図面の簡単な説明】
【図1】 URA3プラスミドに対する選択剤として5−フルオロ−オロチ
ン酸(5−FOA)を用いるプラスミドシャッフル技術の結果を示す。SRB−
7欠失を有するS.cerevisiaeを、ロイシンを欠く寒天培地に置き、
5−FOAの非存在下(図1A)または存在下(図1B)で、形質転換されたL
EU2標識プラスミドについて選択した。
【図2】 C.albicans SRB−7のDNA配列およびタンパク
質配列を示す。
【図3】 C.albicans、S.cerevisiae、およびヒト
のSRB−7タンパク質配列間の配列同一性を示す。
【図4】 SRB−7が細胞生存能力に必須であることを示す、サザンブロ
ット分析の結果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/21 G01N 33/15 Z 5/10 33/50 Z G01N 33/15 33/566 33/50 C12N 15/00 ZNAA 33/566 5/00 B (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,HR,HU,ID,IL,IN, IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,L K,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK ,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO, RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,T M,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN ,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 2G045 BB14 BB50 CB21 FB02 FB08 4B024 AA01 AA13 BA10 CA03 DA12 HA14 4B065 AA73Y AA80X AB01 CA24 CA29 CA44 CA46 4H045 AA10 AA11 AA20 BA10 CA15 DA75 DA89 EA29 EA52 FA74

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 図2、配列番号1に示す配列を有する単離された核酸。
  2. 【請求項2】 ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で、請求
    項1に記載の核酸にハイブリダイズする単離された核酸。
  3. 【請求項3】 転写調節エレメントに操作可能に連結された請求項1に記載
    の核酸を含む核酸ベクター。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のベクターを含む細胞。
  5. 【請求項5】 前記細胞が、細菌細胞、真菌細胞、昆虫細胞、および哺乳動
    物細胞からなる群から選択される、請求項4に記載の細胞。
  6. 【請求項6】 ポリペプチドを産生する方法であって、前記方法は、 (i)CaSRB−7ポリペプチドの発現に適した条件下で、請求項5に記載の
    細胞を培養すること;及び (ii)前記培養物から前記ポリペプチドを回収することを含む方法。
  7. 【請求項7】 図2、配列番号2に示すアミノ酸配列を有する単離されたポ
    リペプチド。
  8. 【請求項8】 CaSRB−7ポリペプチドを特異的に認識する抗体。
  9. 【請求項9】 フォールディングされたCaSRB−7タンパク質に結合す
    るリガンドを、フォールディングされたCaSRB−7タンパク質を結合するこ
    とが知られていない複数の試験リガンドから識別するための迅速な大規模スクリ
    ーニング方法であって、前記CaSRB−7タンパク質は、複数の試験リガンド
    の存在下および非存在下でインキュベートされ、その後、アンフォールディング
    条件にかけられており、前記方法は、 フォールディングされた状態のCaSRB−7タンパク質の量の増加または減
    少を検出することを含み、前記増加または減少により前記CaSRB−7タンパ
    ク質に結合する試験リガンドが識別される方法。
  10. 【請求項10】 フォールディングされたCaSRB−7タンパク質に結合
    するリガンドを、前記フォールディングされたCaSRB−7タンパク質に結合
    することが知られていない複数の試験リガンドから識別するための迅速な大規模
    スクリーニング方法であって、前記CaSRB−7タンパク質は、複数の試験リ
    ガンドの存在下および非存在下でインキュベートされており、前記方法は、 前記CaSRB−7タンパク質をアンフォールディング条件にかけること;及
    び フォールディングされた状態のCaSRB−7タンパク質の量の増加または減
    少を検出することを含み、前記増加または減少により前記CaSRB−7タンパ
    ク質に結合する試験リガンドが識別される、方法。
  11. 【請求項11】 フォールディングされたCaSRB−7タンパク質に結合
    するリガンドを、フォールディングされたCaSRB−7タンパク質に結合する
    ことが知られていない複数の試験リガンドから識別するための迅速な大規模スク
    リーニング方法であって、前記方法は、 前記CaSRB−7タンパク質を複数の試験リガンドの存在下および非存在下
    でインキュベートすること; 前記CaSRBタンパク質をアンフォールディング条件にかけること;及び フォールディングされた状態のCaSRB−7タンパク質の量の増加または減
    少を検出することを含み、前記増加または減少により前記CaSRB−7タンパ
    ク質に結合する試験リガンドが識別される、方法。
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