JP2002535497A - 電磁界によって掃引される電解槽とそのプロセス - Google Patents

電磁界によって掃引される電解槽とそのプロセス

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クロード,フォルタン
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、溶融電解質電解装置及びプロセス、金属鉱物の還元に適用されるその実施態様に関する。本発明による装置は、亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、チタン等といった主要な工業的金属の生産に適用することができる。電解槽は、電解質と、少なくとも1つの陽極と、少なくとも1つの陰極とを有し、前記電解質は、電解質中の電流の経路に一般に直交する磁界を印加することによって、前記1又は複数の陰極と前記1又は複数の陽極との間で循環を生じることを特徴とし、前記電解質の流れを2つの流れの経路に分割する1又はいくつかのデフレクタと連係されている。その第1の流れ経路は前記陽極を通過し、第2の流れは前記陰極を通過する。本発明によって、この槽は、鉱石を処理して内部に含まれる異なった金属を分離するのに適用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、溶融電解質電解装置とプロセス、及び金属無機物の還元に対して適
応させる態様に関するものである。本発明に関する装置は、亜鉛、マグネシウム
、アルミニウム、チタン、そしてまた、ジルコニウム、タングステン、鉛等の主
要な産業上の金属の生産に適応されうる。発明の態様のうちある物は、鉱石の共
通の構成物である異なった金属を同時に分離することを可能にし、従って、従来
の伝統的な工業的技術と有利に競争することができるように、生産の経済性が改
善されている。
【0002】 金属を得るために加工される主要な鉱石は、一般に酸化物、硫酸塩あるいは炭
酸塩を含んでいる。焼成することにより、硫酸塩は酸化物に変換する一方、炭酸
塩は一般的に脱炭酸化をうけ、これもまた酸化物に変換する。一般に、純粋な金
属を生産するのは、これら酸化物の還元である。酸化物の還元は、熱−金属反応
によって、あるいは電解によってなされる。
【0003】 熱−金属反応は、酸化物からの酸素を別のより還元的な物質と置き換える、あ
るいは炭素を含むガスの生産で、炭素によって固定することを含むが、後者の場
合、熱-炭素反応と呼ばれる。電気分解は、ある分子の分解を起こす。この場合
、酸化物は、例えばマグネシウムや亜鉛の場合のように、しばしば塩化物に変換
される。別の方法としては、酸化アルミニウムの場合、高温で溶融した氷晶石の
中で溶融状態にされるように、酸化物が、溶融塩槽中で、溶解状態にされる。電
解槽のなかで、金属は陰極上に堆積し、酸素やハロゲンは陽極で放出され、その
後陽極との反応に加わることもある。
【0004】 工業において、各タイプの酸化物の還元に適応した特別なタイプの処理槽があ
る。各金属は、特別なタイプの槽に対応しているが、それにも関わらず、異なる
タイプに従って、電解槽を分類することができる。
【0005】 まずはじめに、電解槽を、多電極槽と単一陰極槽とに分けることができる。 多電極槽では、電極は一般的に垂直に置かれ、陰極と陽極とが交互に置かれて
いるが、単一陰極槽では、槽の底部に電極が含まれており、その底部は水平方向
としておく必要がある。
【0006】 例えば、液体媒体中で、塩化亜鉛の電解は、低温多電極槽を使うと言われてお
り、亜鉛は直接陰極に固定される。同様に、溶融した塩化亜鉛の電解のため、多
電極槽が使われる。この場合、電解の温度で、マグネシウムは液体であり、より
密度は小さいので、陰極の長さまで上がっていき、浴の表面を浮遊している。も
し、ダイヤフラムが陽極と陰極とを隔てていなかったら、陽極から解放された塩
素がマグネシウムと再び結合し、槽の効果はゼロになる。
【0007】 前述した電解槽とは違って、単一陰極電解槽は槽の底部を作りあげているただ
一つの陰極しか含まないが、一つ以上の陽極が、その陰極の上方を電解質の中に
浸漬されている。最も良く知られた単一極槽の一つは、アルミニウム電解槽であ
る。この装置は、高温の電解で、アルミニウムの電解に対し、特によく適応して
いる。アルミニウムの密度は槽中の電解質の密度より少し大きいので、アルミニ
ウムは、槽の底部に蓄積しうる一方、上部の陽極から放出された酸素が、槽の底
部に堆積する金属と再結合する危険性はなく、炭素性のガス(carbon-bearing g
as)を形成する。
【0008】 理論上、槽の底に陽極を、上部に一つ以上の陰極を含む配置、すなわち逆にな
った配置は、可能でないだろう。問題は、ある金属が電解質の密度より低い密度
であった場合、陽極で放出された物質は金属と再結合するようになることである
【0009】 他の方法の分類によると、電解が液体媒体中で低温で行われるか、溶融塩の浴
で高温で行われるか、によって、電解を区別することもまた、可能である。
【0010】 別の方法として、電解質の性質、あるいはそれが循環しているかどうかに従っ
て分類することもまた可能である。しかし、この最後の分類は、前述した分類と
重なり得る。
【0011】 実際、(titrage)浴が制御され、濾過され、調節されているように、液体媒
体中で、電解の間、電解質はポンプの助けを借りて、連続して循環させてもよい
。さらに、電解質が掃く(sweeping)ような動きや流れるような動きは陽極の脱
分極化の助けとなり、陰極でも堆積を改善する。
【0012】 これに対し、電解槽(ignee)あるいは溶融塩の槽の中では、高温での電解質
の侵食性は、事実上、機械的ポンプや、遠心器や、他のポンプを使っても電解質
を循環させることは不可能である。その上、電解質槽、特に溶融塩の槽に過度の
不安を持つことは好ましくない。そして、一般的に、溶融した電解質をもつ電解
槽では、電解質の循環はない。こうして、例えば、アルミニウムの電解において
、槽中の異なる構成分子の密度が非常に近く、槽の振動が陰極と陽極との間での
衝突を起こしうる。これらの衝突は、それから、破壊的な電磁的反応を起こしう
る。
【0013】 磁界用いて電解槽の電解質を運動させることができることが知られているが、
問題は、現実では、工業用の電解槽中で、電流が通過することによって生起され
る磁界によっては、認識できるほどの効果を持たないことである。多電極槽に関
しては、磁界は一般に、他の効果のために補填されてしまうか、他の効果によっ
て打ち消されてしまう。一方、アルミニウム加水分解槽のような単一陰極槽にお
いて、電解質における電流の通過は、軸方向の中心に垂直な磁気的圧力を起こし
、ほとんど効果はなく(あるいは安定化させる効果を生じ)、電極の間における
電解質の循環を起こすのは不可能である。
【0014】 ここで、電解質槽の陽極と陰極との間で、電解質を強制的に循環させる装置と
プロセスが提供されうることが明らかとなった。 従って本発明は、電解質、少なくとも一つの陽極及び少なくとも一つの陰極を
含み、磁界を与えることによって電解質を陰極と陽極との間で循環させることを
特徴とする電磁気槽を提供するものである。特に、磁界は電解質の流れの経路に
対し垂直である。特に、デフレクタが電解質の流れを導く装置に含まれている。
【0015】 本発明はまた、磁界を印加する段階を含む、電解槽の陰極と陽極との間で電解
質を循環させる方法もまた提供する。さらに、本発明は、本発明の装置及びプロ
セスを用いて、金属や金属無機物等を処理するユニークな方法もまた提供する。
【0016】 電解質の強制循環や電極の掃引から来る利点や効果は、陽極の脱分極のために
電解槽の効率が改善されることである。効果のさらなる利益は、掃くように動か
すと、形成される酸素やハロゲンによる陽極への直接的攻撃が減るので、陽極の
摩耗が減少することである。
【0017】 下部に水平な陽極があるような電解質槽の構成の場合、電解質の循環は、横方
向にかき回すことができるくらい十分激しい。酸素やハロゲンの気泡は、陰極で
の金属の堆積に障害を与えることのないように作られているデフレクタによって
分離される。この構成は、特に槽の底部の陽極の位置が、脱分極や、陽極で作ら
れる酸素やハロゲンが陽極に付着することを減少させるのに対し、すでに当然好
適であるという事実によって特に有利である。
【0018】 本発明の装置において、主要な特徴は、電極の周りにある閉鎖系の電解質の循
環である。電解質を循環させるために、電極電流を産み出す誘導伝導体を配置す
る際、電解質中の電流の経路に垂直な磁界が作り出され、その磁界は、ラプラス
の法則に従って、電極の間を電解質を循環させるというように、陽極及び陰極は
、電磁力電動ポンプの電極としての機能を持つと考えられる。電極の端部には、
デフレクタが電解質の流れを2つの流れの経路に分割している。陽極を通る第1
の流れと陰極を通る第2の流れである。陽極を通って流れる電解質は、気泡を追
い払い、一方陰極を通って流れる電解質には還元された金属が加えられる。
【0019】 2つの流れがそれぞれ陽極及び陰極を通った後で、これらの二つの流れの経路
は、電極の間で再び一つとなり、閉鎖系を完成させる。
【0020】 好ましい態様において、上部の陽極が使われる構成が使用され、堆積した金属
の密度が溶融塩の浴より大きいか小さいかによって、異なるデフレクタが使用さ
れる。実際、これらのデフレクタは上部に陽極を持つ槽を用いてより軽い金属を
分離するために使われるとき、あるいはそうではなくて、下部に陰極を持つ槽を
用いてより重い金属を分離するとき、特に単純な構造であり得る。反対に、それ
ぞれの逆の場合、デフレクタは流れの経路が出会うことを容易にするために適応
されることができ、こうして電解質の循環によって起きる機械的摩耗を著しく減
少させうる。
【0021】 この中では、本発明の装置とプロセスが、異なる態様に関して述べられている
。以下の異なる態様の記述は、さらなる図示と、産業界においてよく知られた電
解質のタイプに対するそのプロセスと装置の可能な適応例を提示している。例え
ば、発明に従った装置の最初の単純な態様は、塩化亜鉛の電解(ignee)に対し
て提供することができる。
【0022】 本発明の装置及びプロセスを、以下図面を参照して説明する。 図1は、本発明の第1実施例の装置を簡略化して示す図である。この槽は円環
形状であり、電解質の再循環は、電解質の流れがその円環を通って直交するよう
に配置されている。前記磁界は、陽極又は陰極への電流が直列に供給される環状
コイルの形態のコイル導体によって誘起される。前記陽極は、槽の底部に配置さ
れた王冠形状の塊状化黒鉛を備える。前記陰極は、槽のカバーに隣接した中実な
王冠部材のセグメントを有する。流れのデフレクタは、円環の最大径の部分に配
置される。この実施例では、回路のコイルの方向は電極間で同じであり、電解質
に遠心力を与えるが、陰極の上では、循環を反対方向とする必要があるからであ
る。デフレクタは流れを分離するのに適した断面を有し、液体亜鉛を回収するシ
ステムを備える。回収チューブは液体亜鉛をまとめて円形排出口の方へ案内し、
そこで定期的に汲み上げてもよい。陰極王冠の分割は、槽カバーの配置を容易と
するために特に有用であり、また電極間の距離をセグメントごとに調整すること
ができるようにしている。カバーは塩化物回収器の上に配置されている。亜鉛回
収用ポンプの他に、塩化亜鉛を供給するコンジットを設ける。
【0023】 関連するコイルの電流の向きを反転させたり、巻線の向きを変えることによっ
て、電解質に作用する力を逆転させ、求心的な流れを生じさせることができるこ
とが明らかである。前記デフレクタはそれにしたがって移動したり、配置を変え
たりしなければならない。
【0024】 図2は、塩化マグネシウムの電解に用いられる槽の一実施例を簡略化して示し
たものである。前述の槽と同様に、この槽は鉛直軸を有する円環状を呈しており
、電解質の再循環はその円環と直交する方向で起こる。磁界は、陰極に誘起され
る電流が直列に供給される環状コイルを形成する巻回された導体によって誘起さ
れる。陽極は、槽の底部にある塊状化黒鉛によって構成される。陰極は又、王冠
状を呈し、磁気誘導する円環の上に張り出している。流れのデフレクタは、陰極
と互いに依存する単純な板とされている。陰極の活性な表面は、マグネシウムの
通路を残した格子によって形成され、空所が設けられた陰極の上側の部分の上に
積み重ねることができる。側面は、循環方向が遠心的、又は求心的となるように
適応される。槽のカバーは塩化物回収器の上に取り付けられるが、酸化マグネシ
ウムと炭素粉末とが連続的に供給される炭素化塩化物のバスケットの上にも取り
付けられ、塩化マグネシウムを生成するとともに、塩素気体を単離させるように
している。マグネシウムポンプ装置は、この技術分野で知られている多くの適当
なポンプ装置のいかなるものであってもよく、図示はされていない。
【0025】 上述の2つの説明において、本発明の実施例は非常に類似しており、第1の実
施例とわずかに異なるのは、生産された金属が溶融塩の浴よりも重く、陽極及び
陰極を通過する流れ分離デフレクタを設ける必要があるのに対し、第2の実施例
では、金属が溶融浴よりも軽く、金属は陰極を横切る際に捕捉され、デフレクタ
がはるかに簡易化されることである。本実施例は、概してマグネシウム、カルシ
ウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、バリウム等の、より低密度の塩及び酸
化金属を電解するのに有用である。これらすべての金属は、原理的にその塩、又
は酸化物よりも軽いからである。これらの比較的低密度な金属は又、もっとも還
元的な金属であり、金属酸化物の還元に対する熱−金属的な反応においてもっと
も頻繁に用いられる金属である。これは、電磁気的な掃引を行う第1の逆電解装
置を熱金属学、あるいは電解を用いる第2の還元槽と結合するのが特に有利とな
るからである。この2つを組み合わせることで、熱−金属還元器をその場で生産
することができる。この組合せによって、古典的なプロセスを目に見えて改善す
ることができるばかりか、特に還元することが困難である、酸化チタン又は酸化
ジルコニウム等の金属酸化物を還元することができる。
【0026】 図3は、軽金属還元器の生産槽及び古典的なアルミニウム電解槽を結合する第
1段階を、簡略化して示している。第1のアプローチでは、生産された還元器は
リチウムであり、これはアルミニウムと代替可能である。掃引された電解槽によ
って生産されたリチウムは、電解槽の陰極に隣接して配置されているアルミニウ
ム浴の底部に射出される。リチウムはアルミニウムよりも密度が小さいため浴の
内部を上昇する傾向があり、酸化アルミニウムとの熱−金属還元反応に直接入っ
ていくことが可能である。この反応によって生産されるアルミニウムは、底部に
堆積しがちである一方、より密度の小さい酸化リチウムは、表面に移動していく
傾向があり、そこで炭素と反応し、浮遊する液状炭酸リチウムを形成することが
できて、それは溢れさせることによって除去される。この組合せは、当然アルミ
ニウム槽の陽極を形成する黒鉛の消費を減少させることになり、たとえ炭素粉末
の消費に取って代わられるにしてもそうである。第2のアプローチを通じて、氷
晶石の浴のほとんど全体をアルミナが懸濁されている炭酸リチウム浴によって置
き換えることができるであろう。そうすることによって、蛍石の煙霧が相当低減
される一方、黒鉛の消費も減少するであろう。
【0027】 図4は、還元合金を生産するための掃引能力を有する電解槽の初期の構成を示
しており、なお電極が設けられた金属−熱槽(metallo-thermical cell)を備え
る。どちらの槽も、唯一の槽を形成するために密に結合されている。この槽は、
アルミナの還元プロセスに適用することができるが、以後、二酸化チタンの還元
に適用する場合を説明したいと考える。
【0028】 この槽は、中間にある同じ垂直軸を共有する2つのコアを内部に有する円筒形
のタンクとして示され、それらの中心で塩素化反応が生じる。下側の円環は、合
金還元器を有する還元槽に対応する。これは、図2に示す槽と同様の手法で構成
されている。環状コイルは、電極間の電流経路に直交する磁界を誘起する。タン
クの底部には陽極があり、陰極は中空の王冠形状でこれに対向しており、同時に
デフレクタの機能も果たす。
【0029】 上側の円環は熱−金属槽に対応し、円環の下半分を有していて、同時に下側円
環を確実に密閉する。それは、槽の密閉カバーでもあるカバーによって蓋がされ
る。この上側円環は又、環状タンクの底部に配置されている王冠形陰極とともに
、電解タンク内で機能する。前記槽カバーから、いくつかの浸漬陽極が垂設され
ている。熱−金属電極により、二酸化チタンを還元するのに好ましい電界が発生
するようになり、槽を始動させるのに有用である。カバーを、還元の最終段階で
発生する炭素性ガスの回収器としてもよい。
【0030】 下側の槽には、塩化リチウムと塩化ナトリウムとの混合物が補充される。塩素
系電解生成物は反応領域の方へ向かう一方、リチウム及びナトリウムは連産品で
あって、中空陰極によって回収され、汲み上げられて上側槽の液体陰極の中へ射
出される。
【0031】 この上側槽には炭酸リチウム及び炭酸ナトリウムが補給され、酸化チタンに対
する電解質及び分散剤として機能する。上側槽の底部では、合金浴によって液体
陰極が構成される。合金浴は、基本的により融点が低い重金属であって、槽の基
部で合金を連続的に還元するために射出されるが、液体陰極は又、チタンリッチ
な合金を連続的に抽出する。実際、この陰極の合金還元剤は、浴中に懸濁してい
る酸化チタンを還元する際に酸化される。形成された酸化物は浴の表面に向かっ
て移動して行き、そこで炭素の存在下に液状炭酸塩を生成し、槽の中心及び塩素
化反応領域へ移動する。したがって、このため同時に炭素を含むガスの解離と塩
化物の再生が生じる。
【0032】 サイクルの途中で塩化物が再生されることから理論的に塩化物が消費されない
かその消費が最小であるならば、陰極合金のチタンを徐々に抽出して熱−金属槽
に二酸化チタンと炭素粉末とを補給する必要がある。
【0033】 図5は、上記槽と類似の槽を示すが、鉄マンガン重石(wolframite)の還元に
応用されるものである。この二重槽にあっては、下側の円環が還元槽に対応して
おり、合金還元器が設けられている。上側の円環は熱−金属槽に対応する、下側
の槽は、塩化ナトリウムと塩化リチウムとの混合物で満たされている。電解によ
って塩素が生成され、塩素は塩化物再生領域へ向かう一方、ナトリウム及びリチ
ウムがともに生成されて、中空陰極により回収され、汲み上げられて上側槽の液
体電極内へ射出される。鉄マンガン重石は、上側槽の浴の中心に導入される。鉄
マンガン重石は、酸化タングステンと酸化鉄とに分解される。酸化タングステン
及び酸化ナトリウムは、鉄マンガン重石を溶液の中へ置くための浴の不可欠な部
分である液体成分を生成する。懸濁されている酸化鉄は還元される。酸化タング
ステンは、電極と接触して還元される。前記図4に関して説明した構成とは逆に
、本実施例では上側タンクに電極があって交流電流が供給されて、さらに円環状
の磁気誘導が直列に結合されて電極間で循環を作り出している。これにより浴の
デカンテーションが向上し、酸化ナトリウムの表面集中が促進されるとともに、
鉄スラグが除去されることになる。さらに、タングステンは液体電極を貫通して
、もっとも低い部分に集まる。タングステンの密度は、存在しているもっとも重
要な金属の密度と著しく異なるからである。
【0034】 酸化ナトリウムは表面に戻り、中央の再生領域内を徐々に移動して行く。そし
て、塩素及び炭素粉末の存在下、反応して塩素及び炭素性ガスを生成する。槽カ
バーは、炭素性ガスの回収器となる。
【0035】 このように、この槽は同時に鉄を分離し、タングステン合金、例えばタングス
テン−鉛−ビスマス合金や製造された製品中のタングステン利用を促進する合金
を生成することができる。本発明によるこの実施例は、亜鉛や鉛の精鉱を直接処
理することを可能とする。予備的な焙焼処理は行われないが、存在する鉄不純物
が分離され、硫黄が凝縮される。
【0036】 例えば、図6は、亜鉛及び硫化鉛の濃縮された混合物を処理する槽の部分的な
模式図である。この槽は垂直軸を有する円環形状であり、電解質の循環は、その
円環内で直交する流れが生じるように構成されている。陽極又は陰極への電流が
直列に供給される環状コイル形態の巻回された導体が電解を誘起する。図1に示
す槽と同様に、この槽は、上側陰極と王冠形状の下側陽極とを備えるが、図1と
は対照的に、ディフューザやデフレクタは中央にあって、循環は陽極の下にある
。中央のディフューザは、塩化物濃度を希釈するためのバスケットの機能を果た
す。このバスケットの上部では塩化物が硫酸亜鉛や硫酸鉛を攻撃し、下部では、
塩化物は電解質中で薄められる。この反応によって生成された硫黄は、図示され
ていない装置によって凝縮される。循環している塩化物は、陰極によって還元さ
れ、槽の底部に堆積される。
【0037】 亜鉛が引き抜かれるプロセスを考えることも可能であり、亜鉛を熱−金属的に
処理してまず鉛を濃縮させ、その後鉛を生産し硫酸亜鉛の濃度を高める第1フェ
ーズを続け、第2フェーズで上記の槽を用いて予備的に処理した純度の亜鉛、鉛
を生産する。前記したこの種の改良によって、さらに鉄及び存在している不純物
を分離することができる。
【0038】 この発明の第7の実施例は、苦灰石の処理に関する。苦灰石は、マグネシウム
及びカルシウムの複炭酸塩である。苦灰石は、マグネシウム鉱物と同様に又は同
時に用いることができる豊富な鉱物であるが、脱炭酸及び炭酸カルシウムの分離
を行う必要がある。本発明の一実施例によれば、脱炭酸の後に直接苦灰石を処理
することができるが、予備的処理によって炭酸カルシウムを分離する必要はない
。この適応により、マグネシウム及びカルシウムを単離することができる。例え
ば、第1の熱−金属槽又は熱−カルシウム槽(thermo-calcic)は、脱炭酸され
た苦灰石のマグネシウムを利用する。苦灰石が浮遊する鉛−カルシウム浴を有す
る回転式オーブンを用いることも可能である。このオーブンは、マグネシウムを
凝縮させる区画を備えている。
【0039】 そのオーブンは、熱カルシウム的処理の後に続く脱炭酸に用いることもできる
。マグネシウムが用い尽くされ、抜き取られた後に、石灰が取出され、オーブン
は新たな処理のために再度装荷される。
【0040】 この処理によって生成された石灰は、完全に、あるいはカルシウム生産のため
の掃引槽によって部分的に処理される。生産されたカルシウムは鉛とともに合金
化され、前記回転式オーブンに戻される。この鉛−カルシウム合金は回転式オー
ブンに戻されるが、一部は直接他の用途の金属熱的還元器として用いることがで
き、あるいは蓄電池の板を製造するための合金として直接用いることもできる。
【0041】 前記の例にあっては、磁界を形成するための巻回された機構部分を含むコア形
状を有するものとして説明したが、円筒形状に形成することもできる。コアを開
放しておき巻回しないことを考えることもできる。この場合には、磁気的な封止
によって磁界を閉じる必要があるが、互いに隣り合う2つの円筒を対にして、そ
れらの頭部の閉鎖を非常に簡単な設計とされるだろう。
【0042】 本発明により、同様の手法で電極を垂直にあるいは傾斜させて設置する応用例
を考えることもでき、電解質の循環やデフレクタの配置は思慮深く計画される。
【0043】 チタン鉄鉱の鉄分離処理をするために、他の実施例を構想することもできる。
他の鉱物の処理及び還元に適用すべく、他の多くの変形を示すことができるが、
それにより既存の処理及び従来の技術と比較して経済的に顕著な改良がもたらさ
れることもしばしばである。鉱物学的プロセスの装置の実施例に関する前記説明
は、網羅的なものではなく、関連技術の専門家にとって明らかな他の実施例も、
本発明の範囲及び精神の中にある。本発明は、記載された実施例に限定されるも
のと考えてはならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例の装置を簡略化して示す図である。
【図2】 塩化マグネシウムの電解に用いられる槽の一実施例を簡略化して
示した図である。
【図3】 軽金属還元器の生産槽及び古典的なアルミニウム電解槽を結合す
る第1段階を、簡略化して示す図である。
【図4】 還元合金を生産するための掃引能力を有する電解槽の初期の構成
を示す図である。
【図5】 鉄マンガン重石の還元に応用される類似の槽を示す図である。
【図6】 亜鉛及び硫化鉛の濃縮された混合物を処理する槽の部分的な模式
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4K058 AA30 BA05 BA08 BA10 BA25 BA31 CB03 CB05 CB27 DD01 DD05 DD30 GC20

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解質と、少なくとも1つの陽極と、少なくとも1つの陰極
    と、1つ以上のデバイダとを備え、前記電解質の電気の流れに一般に直交する磁
    界を印加することによって、前記電解質は、前記少なくとも1つの陰極と前記少
    なくとも1つの陽極との間で循環を生じ、前記1つ以上のデフレクタは前記電解
    質の流れを2つの流れの経路に分割するように作用し、その第1の流れ経路は前
    記陽極の方へ向かい、第2の流れは前記陰極の方へ向かう電解槽。
  2. 【請求項2】 前記2つの流れの経路が閉鎖系を完結する電極の間で合流す
    る請求項1に記載の電解槽。
  3. 【請求項3】 前記槽は円環形状であり、電解質の垂直な再循環は電解質が
    前記円筒を通って直角に流れるように構成されており、前記磁界は円筒状コイル
    の形態の導体によって誘起され、磁気的ブロックは磁界を閉じるべくその端部を
    連結している請求項1又は2のいずれかに記載の電解槽。
  4. 【請求項4】 前記槽は円筒形状であり、電解質の垂直な再循環は電解質が
    前記円筒を通って直角に流れるように構成されており、前記磁界は円筒状コイル
    の形態の導体によって誘起され、磁気的ブロックは磁界を閉じるべくその端部を
    連結している請求項1又は2のいずれかに記載の電解槽。
  5. 【請求項5】 前記槽が、磁界を閉止するために、他の槽及び2つの磁気的
    ブロックと関係付けられている請求項4に記載の電解槽。
  6. 【請求項6】 前記金属は溶融浴よりも軽く、前記金属は陰極を横切るとき
    に捕捉される請求項1に記載の電解槽。
  7. 【請求項7】 前記デフレクタは前記陰極と関係付けられている請求項6に
    記載の電解槽。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の電解槽を用いたプロセスであって、 前記電解質の電気の流れに一般的に直交する磁界を印加して、前記少なくとも
    1つの陰極と前記少なくとも1つの陽極との間で前記電解質に循環を生じさせる
    段階と、 前記電解質の流れを2つの流れの経路に分割し、その第1の流れ経路は前記陽
    極の方へ向かい、第2の流れは前記陰極の方へ向かう段階と を有するプロセス。
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