JP2002534115A - 植物細胞から単離された組成物及び植物細胞シグナル伝達の改変におけるその利用 - Google Patents

植物細胞から単離された組成物及び植物細胞シグナル伝達の改変におけるその利用

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Abstract

(57)【要約】 植物細胞シグナル伝達に関与するポリペプチドをエンコードする新規な単離ポリヌクレオチドが、かかるポリヌクレオチドを含むDNAコントラストとともに提供される。かかるコントラストを植物における細胞シグナル伝達の改変に用いる方法も、かかるコントラストを含むトランスジェニック植物とともに開示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明の技術分野 本発明は、環境の変化のような外界からの信号及び発生過程での合図に対する
植物細胞の応答を改変することに関する。より具体的には本発明は、植物細胞膜
に内在し細胞のシグナル伝達の過程を媒介するポリペプチドをエンコードする、
単離されたポリヌクレオチドを提供する。
【0002】 本発明の背景 植物はその生涯にわたり所定の発生プログラムを経て成長する。この点は特に
胚発生と花の発生において顕著である。植物の特定の細胞によって産生され、他
の細胞、特に分裂組織領域での細胞が応答準備を整えている、さまざまなシグナ
ル分子が存在する。これらのシグナル分子は、他と全く別な、例えば花や子葉の
形成につながる発生プログラムを、特定の時に開始する引き金となる。前記のプ
ログラム化された発生経路に加えて植物は、温度変化、日照量、水分補給の可能
性、機械的な損傷による創傷及び病原体による攻撃のような、さまざまな環境的
な刺激に曝されている。光、熱、寒冷、乾燥等への曝露のような環境的因子は、
環境シグナルへの適切な応答及びこれを通じての植物の健全な発生に必須な、遺
伝子の発現及びタンパク質その他の化合物の合成を活性化する。これらの応答は
、発生経路と同様にシグナル分子により媒介される。
【0003】 これらのシグナル分子に応答するために植物細胞は細胞シグナルの検出器、調
節器及び/又は変換器としての役割を果たす表面受容体タンパク質を産生する。
シグナルの細胞内伝達は、正常発生のため又は環境からの挑戦に対抗するために
適切な細胞の応答を誘発する遺伝子の転写において頂点に達する、分子のリン酸
化カスケードを介してしばしば伝えられる。
【0004】 受容体タンパク質の1つの大きなクラスは1回膜貫通型ファミリーで、これに
はいくつかのサブクラスがある。これらのタンパク質は、細胞外シグナル(又は
リガンド)の認識/結合ドメインと、細胞膜を1回貫通するドメインと、通常は
タンパク質キナーゼである細胞内のシグナル伝達ドメインとの3つのドメインが
特徴である。全てではないが多くの植物の1回膜貫通型タンパク質は受容体様キ
ナーゼ(receptor−like kinase、RLK)として知られる
サブクラスに属する。植物RLKの細胞内キナーゼドメインは全てセリン/スレ
オニンタンパク質キナーゼであるが、RLKの細胞外ドメインは異なるタイプで
ある。RLKの1つのタイプは、自家受粉を阻害する自家不和合性座位糖タンパ
ク質(self−incompatibility−locus glycop
roteins)において最初に記載された細胞外Sドメインの存在が特徴であ
る。Sドメインは他の保存された残基と組み合わせられた10個のシステイン残
基の配列(array)により認識される。別のクラスのRLKは、タンパク質
−タンパク質間相互作用に関与するロイシン含量の高い繰り返し配列(leuc
ine rich repeat、LRR)により識別される細胞外ドメインを
有する。リガンドの細胞外ドメインへの結合に続いて受容体の2量体化、自己リ
ン酸化及びシグナルの核への伝達に役立つ一連の細胞内タンパク質の活性化が起
こる。植物のRLKの構造は動物の細胞シグナル伝達経路に見られる受容体と非
常に類似している。
【0005】 植物PLKの1つの例は、植物の病原体Xanthomonas oryza
e pv. oryzae race 6に対する耐性を与えるXa21遺伝子
である。この遺伝子はXanthomonas菌感受性と耐性のイネの系統を比
較する遺伝的な手段を用いてクローン化され(Songら、Science 2
70:1804−1806、1995)、その後シロイヌナズナにおいてもXa
nthomonas菌への耐性を与えることが示された。1025個のアミノ酸
からなるこのタンパク質は、アミノ末端の23個のアミノ酸残基のシグナルペプ
チドを含む既知タンパク質ドメインと類似する多数の特徴を示し、このタンパク
質は形質膜に局在することを表す。81番目から634番目のアミノ酸は24個
のアミノ酸のLRRの23回の不完全な繰り返し(copy)を含む。651番
目から676番目のアミノ酸は膜貫通ドメインを形成する可能性のある26個の
アミノ酸の疎水性セグメントをエンコードする。C末端アミノ酸はタンパク質キ
ナーゼに典型的な15個の不変の(invariant)アミノ酸からなる11
個のサブドメインを含む細胞内セリンスレオニンキナーゼドメインと予測される
ものを含む。サブドメインVI及びVIIIはセリンスレオニンリン酸化の特異
性を表す。Xa21はシロイヌナズナの受容体様キナーゼタンパク質RLK5及
びTMK1のような、他のRLKと類似性が高く、LRR及びタンパク質キナー
ゼの両ドメインの保存が見られる。Xa21がその病原体認識シグナルをいかな
るタンパク質に伝達するかは不明である。
【0006】 植物細胞で発現される膜受容体分子の別のファミリーは、ヒスチジンキナーゼ
(HK)である。HKは、2要素(two−component)シグナルシス
テムの一方の片割れとなる、細菌のシグナル伝達系においてしばらく前から知ら
れてきた。細菌のHKは浸透圧調整物(osmoticum)、栄養素及び毒物
の変化のような細胞外シグナルに対する検出器分子として役立つ。HKはリガン
ドの結合に反応してヒスチジン残基に自己リン酸化する。このホスホヒスチジン
は自らのリン酸基を応答調節体(response regulator、RR
)として知られる2要素システムの第2の構成要素のアスパラギン酸基に供与す
る。リン酸化されたRRは配列特異的にDNAに結合し、前記細胞外刺激に対す
る応答を媒介するタンパク質をコードする特異的な遺伝子を直的的に活性化する
役割を果たす。一定の場合にはHKは複合的な構造を有する。具体的には、これ
らのタンパク質はRRドメインをカルボキシル末端に含む。HKのホスホヒスチ
ジンはそのリン酸基をこのRRドメインの活性部位のアスパラギン酸残基に転移
する。これらの場合においては、前記RRドメインは膜に結合しているため、シ
グナルはRRがDNAに結合することにより直接的に伝達されることはありえな
い。かわりに、ヒスチジンリン酸転移(HPt)タンパク質がさらにシグナルを
伝達するのに役割を果たす。複合的なHK/RRタンパク質のホスホアスパラギ
ン酸はリン酸基をHPtタンパク質の活性部位ヒスチジンに供与する。このHP
tのホスホヒスチジンは今度はリン酸基を真のRRに供与し、その後RRは外界
のシグナルに反応して遺伝子発現を活性化させる。
【0007】 細菌と同様に植物細胞は検出器の要素を持つHKとRRとからなる2要素シグ
ナル伝達システムを有する。さらに、カルボキシル末端にRRドメインを持つ複
合的なHKタンパク質(以下ハイブリッドHK/RRタンパク質という)は細菌
と植物の両方に見いだされる。HKタンパク質は特異的な順序で生起する良く保
存されたアミノ酸モチーフにより識別される。アミノ末端から前記の保存された
領域はH、N、G1、F及びG2ボックスとして識別される。これらのモチーフ
は通常は前記タンパク質の200ないし250個のアミノ酸の範囲に見いだされ
る。細菌におけるのと同様に、細胞外シグナルを受け取るとHKはHボックスに
含まれるヒスチジン残基を自己リン酸化する。このリン酸基はその後前記RRに
転移される。代替策として、一部のHKは自らのヒスチジン残基を構成的に自己
リン酸化し、この活性は細胞外シグナルの結合により抑制される。全てのHKは
シグナル伝達の絶対的な(obligate)一部としてRRをリン酸化すると
信じられている。RRはHKのホスホヒスチジンによりリン酸化されるアスパラ
ギン酸とリジン残基との絶対的な保存が特徴である。細菌とは異なり、植物のR
RはDNAと直接は結合しないことが示されている。むしろ、今日までに調べら
れた全ての植物のRRは、一見してシグナルをタンパク質キナーゼカスケードに
伝達するようであり、ついにはこのカスケードが転写因子をリン酸化して遺伝子
発現を活性化するか不活性化するかのいずれかをする。細菌と同様に、植物はタ
ンパク質のカルボキシル末端にRRドメインを含む複合的HKをも含む。この観
察にもとづいて予測されるように、植物ゲノムはHPt遺伝子も有することも見
いだされている。しかし、いずれかの植物HPtタンパク質が複合的HKあるい
は可溶性のRRとの間で相互作用していることは未だに直接示されてはいない。
【0008】 エチレン受容体(ETR1、Changら、Science 262:539
−544、1993)は最も周知の植物の2要素シグナル伝達システムである。
エチレンは受精の調整、老化、暗/光形態形成及び病原体と機械的な損傷に対す
る応答とともに植物の発生の調節に関与する周知のシグナル分子である。エチレ
ン受容体はハイブリッドHK/RRタンパク質である。前記シグナルはRaf類
似タンパク質キナーゼであるCTR1タンパク質を介して伝達される。CTR1
はシグナル伝達経路の下流のステップの負の調節因子である。この経路の詳細は
未だ明らかではないが、HKはエチレン非存在下で構成的に活性があり、そして
常にCTR1をリン酸化し、CTR1はエチレン応答経路の他の遺伝子を抑制す
る。エチレンのETR1への結合は前記受容体のHK機能を阻害し、エチレンシ
グナル伝達カスケードの下流のタンパク質の活性化を可能にする。これはエチレ
ン応答遺伝子の活性化で頂点に達する。
【0009】 植物成長調節因子サイトカイニンに応答して誘導されるIBC6とIBC7と
いう2個のRR遺伝子が、最近シロイヌナズナからクローン化され解析された(
BrandstatterとKieber、Plant Cell 10:10
09−1019、1998)。IBC6とIBC7は植物におけるサイトカイニ
ンシグナルの伝達に関与するらしい。ハイブリッドHK/RRタンパク質CKI
1をエンコードする遺伝子(Kakimoto、Science 274:98
2−985、1996)がトランスジェニック植物で異所的に発現されたときに
サイトカイニン様の効果を生じる事実に照らしてこれは特に興味深い。したがっ
て2要素HK/RRシステムはサイトカイニンシグナル伝達に関与することもあ
り得るようである。サイトカイニンは、栄養代謝、葉の伸長と老化及び側方分枝
のような生理学的な事象を含む植物の成長と発生を調節することが知られている
【0010】 植物細胞シグナル伝達に関与するタンパク質をエンコードするポリヌクレオチ
ドは一定の植物種については単離されてきたが、多くのかかるタンパク質をエン
コードする遺伝子は広範囲の植物種において未だ同定されていない。そこで、こ
の技術分野における細胞シグナル伝達の改変に有効に用いられる材料についての
必要性はまだある。
【0011】 発明の概要 簡潔には本発明は、ユーカリとマツから単離され細胞シグナル伝達に関与する
ポリペプチドをエンコードするポリヌクレオチドを、かかるオリゴヌクレオチド
及びポリペプチドの利用方法とともに提供する。かかるポリペプチドは検出器−
調節器又は受容体キナーゼとして機能する。前記の単離されたポリヌクレオチド
とポリペプチドは、植物の成長及び発生のにおいてかあるいは病原体又は環境因
子を原因とするストレス条件下かのいずれかでの植物細胞応答の改変に有効に用
いられる。
【0012】 第1の局面では本発明は、RLK、HK、RR、HPt又はハイブリッドHK
/RRタンパク質をエンコードする、ユーカリとマツから入手可能な単離精製さ
れたポリヌクレオチドを提供する。1の実施態様では、前記単離されたポリヌク
レオチドは、(a)配列識別番号第1−67、131−481及び833−88
8番に列挙された配列、(b)配列識別番号第1−67、131−481及び8
33−888番に列挙された配列の相補体、(c)配列識別番号第1−67、1
31−481及び833−888番に列挙された配列の逆相補体、(d)配列識
別番号第1−67、131−481及び833−888番に列挙された配列の逆
配列及び(e)(a)ないし(d)の配列と以下に定義されるところにより40
%、60%、75%又は90%同一である配列を有する配列からなるグループか
ら選択されたDNA配列を含む。
【0013】 さらなる局面では、本発明のDNA配列にエンコードされた単離されたポリペ
プチドが提供される。ある実施態様ではかかるポリペプチドは配列識別番号第6
8−130、482−832及び889−945番からなるグループから選択さ
れたアミノ酸配列を含む。
【0014】 別の局面では本発明は、本発明のポリヌクレオチドを含むDNAコントラスト
を単独でか、ここで開示される1以上のポリヌクレオチドとの組合せあるいは1
以上の既知のDNA配列との組合せで、かかるコントラストを含むトランスジェ
ニック細胞とともに提供する。
【0015】 関連した局面では本発明は、5’から3’の方向に、遺伝子プロモーター配列
、本発明のポリペプチドの少なくとも機能的な部分をコードするオープン・リー
ディング・フレーム及び遺伝子ターミネーション配列を含むDNAコントラスト
を提供する。前記オープン・リーディング・フレームはセンス方向又はアンチセ
ンス方向に配列されてもよい。上記のポリヌクレオチドにエンコードされた酵素
をコードする遺伝子の、ノンコーディング領域又はノンコーディング領域に相補
的なヌクレオチド配列を、遺伝子プロモーター配列と遺伝子ターミネーター配列
とともに含む遺伝子コンストラクトも提供される。遺伝子プロモーターとターミ
ネーション配列は宿主植物で機能するものであることが好ましい。遺伝子プロモ
ーターとターミネーション配列は本来の(original)遺伝子のものが最
も好ましいが、その他のカリフラワーモザイクウィルス(CaMV)プロモータ
ーのような本発明の技術分野で一般に用いられるものも、Kozak配列又はオ
メガエンハンサーのようなエンハンサー及びアグロバクテリウム・ツメファシエ
ンス(Agrobacterium tumefaciens)菌のノパリンシ
ンターゼ(nopalin synthase)遺伝子のターミネーターととも
にあるいは単独で、本発明において有効に利用できる。組織特異的なプロモータ
ーは1以上の所望の組織を標的として発現させるための用いられる。DNAコン
トラストはさらに形質転換細胞の同定のためのマーカーを含むこともある。
【0016】 さらなる局面では、本発明のDNAコントラストを含むトランスジェニック細
胞、好ましくは植物細胞が、かかるトランスジェニック細胞を含む生物、好まし
くは植物と、かかる植物の果実、種子その他の生産物、由来物あるいは子孫とと
もに提供される。かかるトランスジェニック植物の零余子(むかご、propa
gule)も本発明に含まれる。ここで用いられる「零余子」という語は挿し木
を含む有性的あるいは無性的な繁殖又は増殖に利用される植物のいかなる部分を
も意味する。
【0017】 さらに別の局面では、植物のような標的生物における細胞シグナル伝達を改変
するための方法であって、本発明のDNAコントラストを該植物のゲノムに安定
的に取り込むことを含む方法が提供される。好ましい実施態様においては標的植
物は木本植物であり、ユーカリとマツの種からなるグループから選択されるもの
が好ましく、Eucalyptus grandis及びPinus radi
ataからなるグループから選択されるものが最も好ましい。関連した局面では
、細胞シグナル伝達の改変された、植物のような標的生物を作出するための方法
であって、トランスジェニック細胞を提供するために本発明のDNAコントラス
トで形質転換することと前記トランスジェニック細胞を再生及び成熟植物の成長
に導く条件下で培養することとを含む方法が提供される。
【0018】 又更なる局面では本発明は、本発明のDNAコントラストを植物のゲノムに安
定的に取り込むことを含む、植物のような標的生物におけるポリペプチドの活性
を改変するための方法を提供する。好ましい実施態様においては、標的植物は木
本植物であり、ユーカリとマツの種からなるグループから選択されるものが好ま
しく、Eucalyptus grandis及びPinus radiata
からなるグループから選択されるものが最も好ましい。
【0019】 以下の詳細な説明を参照することにより、本発明の上記の及びさらなる特徴及
びその入手法は明らかとなり、本発明は最も良く理解される。ここで開示された
全ての引用文献は、引用によりそれらの全体があたかも各々が個別に取り込まれ
たかのごとくに取り込まれる。
【0020】 詳細な説明 本発明は植物細胞シグナル伝達に関与するポリペプチドをエンコードする単離
精製されたポリヌクレオチドを提供する。上記の通り細胞シグナル伝達は、植物
の成長と発生及び環境因子と病原体のような外界刺激に対する細胞の応答に重大
な役割を果たすことが知られている。そこで、細胞シグナル伝達に関与するポリ
ペプチドをエンコードするポリヌクレオチドで植物を形質転換することは、細胞
の増殖、分化、伸長及び生存、疾病抵抗性及び栄養代謝のような性質を改変する
ために利用される。
【0021】 例えばハイブリッドHK/RRタンパク質ETR1は、エチレンシグナル伝達
に関与することが知られている。したがってETR1の発現の改変は、果実の熟
成のようなエチレンで調節される生理学的な性質及び葉と花の老化を改変するこ
とにつながる。そこでトランスジェニック植物におけるこのタンパク質の発現の
改変は、老化の遅延により切り花の有効期間(useful life)を延長
するために用いられる。さらにETR1の発現の改変は、生殖器官の老化を選択
的に促進するために用いられ、工学的な不稔植物の作出をもたらす。
【0022】 ハイブリッドHK/RRタンパク質CKI1はサイトカイニンのシグナル伝達
に関与するとされてきた。このタンパク質の過剰発現は突然変異植物でサイトカ
イニン様の効果をもたらすことが知られている。サイトカイニンは、生理学的現
象の中でも側方分枝、発現の伸展(expansion)、細胞分裂、栄養の分
配及び老化の遅延に重要な役割を果たすことが示されてきた。したがってCKI
1の発現の改変は、例えば選択された細胞タイプ又は器官での老化の遅延をもた
らす。これは収穫から消費までの果実と野菜の貯蔵期間を延長することにつなが
る。代替策としてCKI1の発現の改変は、林産木種での分枝頻度を減少させる
のに用いられて、堅い木の家具と合板用の節のない無傷の(clear)長い材
木を得ることにつながる。
【0023】 本発明の方法と材料を用いて、ポリペプチドをエンコードする遺伝子の追加の
コピーを植物のような標的生物のゲノムに取り込むことにより、特定の植物細胞
ポリペプチドの量を増加又は減少させることができる。同様に、かかる遺伝子の
アンチセンスコピーで標的生物を形質転換することによりポリペプチドを増加又
は減少させることもできる。
【0024】 1の実施態様では本発明は、細胞シグナル伝達に関与する植物ポリペプチドを
エンコードし又は部分的にエンコードする単離されたポリヌクレオチドであって
、ユーカリとマツ由来のポリヌクレオチドを提供する。具体的には、本発明はE
ucalyptus grandis由来(配列識別番号第2、8、9、11、
15、18、19、21−25、33、34、38、131−301、448−
463、848、858−874及び882−887番)及びPinus ra
diata由来(配列識別番号第1、3−7、10、12−14、16、17、
20、26−32、35−37、39−41、302−447、833−847
、875−881及び888番)のRLKをエンコードする単離ポリヌクレオチ
ドと、Eucalyptus grandis由来(配列識別番号第42、48
−52、55−58、67、464−471、474−478及び850−85
7番)及びPinus radiata由来(配列識別番号第43−47、53
、54、59−66、472、473、479−481及び849番)の2要素
シグナル伝達システムの少なくとも1つの構成要素(HK、RR又はハイブリッ
ドHK/RRタンパク質)をエンコードする単離ポリヌクレオチドを提供する。
かかる単離ポリヌクレオチドの相補体、かかる単離ポリヌクレオチドの逆相補体
及びかかる単離ポリヌクレオチドの逆配列も以下に定義するかかる配列の変異体
とともに提供される。
【0025】 別の実施態様では本発明は、本発明のポリヌクレオチドにエンコードされた単
離されたポリペプチドを提供する。配列識別番号第1−59、63、64、66
、67、131−481、833−848、851及び853−888番のDN
A配列にエンコードされたアミノ酸配列は、それぞれ配列識別番号第68−13
0、482−832及び889−945番に提供される。そこで一定の実施態様
では本発明のポリペプチドは、第68ないし130、482ないし832、88
9ないし945番からなるグループから選択されたアミノ酸配列とその変異体を
含む。
【0026】 ここで開示されるポリペプチドは、林産植物資源、主にEucalyptus
grandisとPinus radiataに由来した。本発明のポリヌク
レオチドの一部は、完全長ポリペプチドをエンコードする完全長遺伝子を意味し
ないという点で、「部分的な(partial)」配列である。ここで用いられ
る「ポリヌクレオチドにエンコードされたポリペプチド」という用語は、本発明
の部分的な単離されたDNA配列を含むヌクレオチド配列にエンコードされたポ
リペプチドを含む。かかる部分配列は、プライマー及び/又はプローブと周知の
雑種形成技術及び/又はPCR技術とを用いて様々なDNAライブラリを分析し
配列決定することにより拡張できる。部分配列は、ポリペプチドをエンコードす
るオープン・リーディング・フレーム、完全長ポリヌクレオチド及び/又はポリ
ペプチドを発現可能な遺伝子あるいは別のゲノムの有用な部分が同定されるまで
拡張できる。完全長ポリヌクレオチド及び遺伝子を含むかかる拡張配列は、前記
拡張配列が同定された配列又はその変異体あるいはここで開示された配列の1つ
の連続した部分(x−マー)又はその変異体を含むとき、ここで開示された配列
又はその変異体あるいはここで開示された配列の1つの部分又はその変異体に「
対応する(corresponding to)」と記載される。同様に、本発
明のポリヌクレオチドに対応するRNA配列、逆配列、相補配列、アンチセンス
配列等は、配列識別番号第1−67、131−481及び833−888番に列
挙された配列として同定されたcDNA配列を用いて決まり切った手順で(ro
utinely)確認し取得することができる。
【0027】 上記の通りここに開示されたポリヌクレオチドは、オープン・リーディング・
フレーム(ORF)又はポリペプチドをエンコードする部分的なオープン・リー
ディング・フレームを含む。さらにポリペプチドをエンコードするオープン・リ
ーディング・フレームは、配列識別番号第1−67、131−481及び833
−888番として提示された配列に対応する拡張配列又は完全長配列の中に同定
できることもある。オープン・リーディング・フレームは当業者に周知の技術を
用いて同定できる。これらの技術は、例えば既知の開始及び終了コドンの位置の
解析、コドン頻度にもとづく最も可能性の高い読み枠の同定その他これらに類す
るものを含む。ORF解析のために適当なツールとソフトウェアは、例えばイン
ターネット上http://www.ncbi.nlm.nih.gov/go
rf/gorf.htmlで入手可能である。オープン・リーディング・フレー
ム及びオープン・リーディング・フレームの部分(portion)は本発明の
ポリヌクレオチドの中に同定できる。ひとたび部分的なオープン・リーディング
・フレームが同定されると、ポリヌクレオチドは、完全なオープン・リーディン
グ・フレームのポリヌクレオチドが同定できるまで、当業者に周知の技術を用い
て部分オープン・リーディング・フレームの領域を拡張することができる。よっ
て、ポリペプチドをエンコードするオープン・リーディング・フレームは本発明
のポリヌクレオチドを用いて同定できる。
【0028】 ひとたびオープン・リーディング・フレームが本発明のポリヌクレオチドで同
定されると、該オープン・リーディング・フレームは単離及び/又は合成できる
。前記オープン・リーディング・フレームと、当業者に周知の適当なプロモータ
ー、イニシエーター、ターミネーター等とを含む、発現可能なDNAコンストラ
クトが構築できる。かかる遺伝子コンストラクトは、前記オープン・リーディン
グ・フレームにエンコードされたポリペプチドを発現するために宿主細胞に導入
される。適当な宿主細胞は植物細胞、哺乳類細胞、細菌細胞、藻類等を含む様々
な前核及び真核細胞を含む。
【0029】 本発明のポリヌクレオチドにエンコードされたポリペプチドは、その生物活性
を決定するために発現され様々な分析法に使用される。かかるポリペプチドは抗
体作成に、相互作用する相手の蛋白質又はその他の化合物の単離に及び相互作用
する蛋白質又はその他の化合物のレベルの定量的な測定に用いることができる。
【0030】 ここで用いられる「ポリヌクレオチド」という用語はデオキシリボヌクレオチ
ド又はリボヌクレオチドの塩基の1本鎖又は2本鎖のポリマーを意味し、DNA
及び対応するセンス鎖とアンチセンス鎖の両方のRNA分子でHnRNAとmR
NA分子を入れたRNA分子とを含み、全合成又は部分合成されたポリヌクレオ
チドとともにcDNA、ゲノムDNA及び組み換えDNAを含む。HnRNAは
イントロンを含み、DNA分子と一般的に1対1に対応する。mRNAはイント
ロンが切り出されたHnRNA及びDNA分子に対応する。ポリヌクレオチドは
遺伝子全体又はその部分を含む。操作可能なアンチセンスポリヌクレオチドは対
応するポリヌクレオチドの断片を含み、「ポリヌクレオチド」の定義は全てのか
かる操作可能なアンチセンス断片を含む。アンチセンスポリヌクレオチド及びア
ンチセンスポリヌクレオチドが関与する技術は当業者に周知で例えば、Robi
nson−Benionら、Methods in Enzymol. 254
(23):363−375、1995及びKawasakiら、Artific
.Organs 20(8):836−848、1996に記載される。
【0031】 ここで使用されたところの「ポリペプチド」という用語は、アミノ酸残基が共
有結合で連結された、完全長を含むいかなる長さのアミノ酸鎖をも含む。本発明
のポリペプチドは、精製された天然物であっても、組み換え技術又は合成技術を
用いて部分的にあるいは全面的に生産されてもよい。
【0032】 ここで記載されたポリヌクレオチドとポリペプチドの全ては当業者に慣用され
る条件で単離精製される。
【0033】 ここで使用されたところの「相補体」、「逆相補体」、及び「逆配列」とい
う用語の定義は以下の例で最も良く示されている。5’AGGACC3’という
配列に対して、相補体、逆相補体及び逆配列は以下の通りである。 相補体 3’TCCTGG5’ 逆相補体 3’GGTCCT5’ 逆配列 5’CCAGGA3’
【0034】 ここで使用されるところの「変異体」という用語は、約40%以上、より好ま
しくは約60%以上、さらにより好ましくは約75%以上、最も好ましくは約9
0%以上本発明の配列と同一性を示す(ヌクレオチド又はアミノ酸のいずれかの
)残基をいう。同一性の百分率は、以下に記載の通り比較する2つの配列のアラ
イメントをとり(align)、アライメントがとれた部分の同一残基の数を決
定し、該同一残基の数を本発明の又はクエリーの配列中の全長で除算し、その結
果を100倍したものをいう。
【0035】 公開で入手可能なコンピューターアルゴリズムを用いて、ポリヌクレオチド配
列又はポリペプチド配列のアライメントをとることもでき、特定の領域の同一ヌ
クレオチドの百分率を別の配列に対して決定することもできる。ポリヌクレオチ
ド配列のアライメントと類似性同定とのための2つの代表的なアルゴリズムは、
BLASTN及びFASTAアルゴリズムである。ポリペプチド配列の同一性の
百分率は、BLASTPアルゴリズムを用いて調べることができる。前記BLA
STNとBLASTPの両方のソフトウェアとも、NCBIの匿名FTPサーバ
ー(ftp://ncbi.nlm.nih.gov)上の/blast/ex
ecutables/で入手可能である。説明書に記載され、前記アルゴリズム
とともに配布された、デフォルトのパラメーター値に設定したBLASTNアル
ゴリズムバージョン2.0.6(1998年9月16日)を、本発明による変異
体の決定に用いるのが好ましい。BLASTN及びBLASTPを含むBLAS
Tファミリーのアルゴリズムの使用法は、NCBIのウェッブサイトのURL(
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/BLAST/ne
wblast.html)と、AltschulらによるNucleic Ac
ids Res.25:3389−3402、1997の刊行物とに記載されて
いる。コンピューターアルゴリズムのFASTAは、インターネット上のftp
サイトftp://ftp.virginia.edu/pub/fasta/
で入手可能である。説明書に記載され、アルゴリズムとともに配布されたデフォ
ルトのパラメーター値に設定された、1998年8月のバージョン3.1t11
を、本発明による変異体の決定に用いるのが好ましい。FASTAアルゴリズム
の使用法は、Pearson WRとLipman DJのProc.Natl
.Acad.Sci.USA 85:2444−2448、1988と、Pea
rson WRのMethods in Enzymol.183:63−98
、1990とに記載される。
【0036】 以下のランニングパラメーターを、ポリヌクレオチド配列の以下に説明するE
値(E values)及び同一性百分率に寄与する、BLASTNを使うアラ
イメント及び類似性の決定に用いるのが好ましい。Unix(登録商標)のラン
ニングコマンドは、「blastall p blastn d embldb
e 10 G 0 E 0 r 1 v 30b 30 i query
seq o results」、パラメーターは以下の通りである。 p プログラムの名称 [文字列] d データベース [文字列] e 期待値 (E) [実数] G ギャップを空けるためのコスト (ゼロはデフォルトの行動を呼び起こす
) [整数] E ギャップを拡張するためのコスト (ゼロはデフォルトの行動を呼び起こ
す) [整数] r ヌクレオチドのマッチの報酬 (blastnのみ) [整数] v 1行説明(one−line descriptions)の数 (V)
[整数] b 表示するアライメントの数 (B) [整数] i クェリーファイル [File In] o BLASTレポートアウトプットファイル [File Out] 任
意 BLASTPについては「blastall p blastp d swis
sprotdb e 10 G 0E 0 v 30 b 30 i quer
yseq o results」というランニングパラメータが好ましい。 p プログラムの名称 [文字列] d データベース [文字列] e 期待値 (E) [実数] G ギャップを空けるためのコスト (ゼロはデフォルトの行動を呼び起こす
) [整数] E ギャップを拡張するためのコスト (ゼロはデフォルトの行動を呼び起こ
す) [整数] r ヌクレオチドのマッチの報酬 (blastnのみ) [整数] v 1行説明(one−line descriptions)の数 (V)
[整数] b 表示するアライメントの数 (B) [整数] i クェリーファイル [File In] o BLASTレポートアウトプットファイル [File Out] 任
【0037】 BLASTN、BLASTP、FASTA又は同様のアルゴリズムにより作成
された、クエリー配列による1以上のデータベース配列への「ヒット」は、配列
の類似部分のアライメントをとって同定する。前記のヒットは類似性の程度と重
複する配列の長さの順に並べられる。データベース配列へのヒットは、前記クエ
リー配列の配列長の一部としか重複しないことを意味するのが一般的である。
【0038】 BLASTN及びFASTAアルゴリズムは、アライメントの「期待」(E)
値をも算出する。E値は、一定の規模のデータベースを検索したときに偶然一定
数の隣接した配列にわたって発見が「期待」できるヒットの数を示す。E値は、
好ましいEMBLデータベースのようなデータベースへのヒットが真の類似性を
表すかどうかを決定するための、有意性の閾値として用いられる。例えば、ある
ポリヌクレオチドのヒットに付与されたE値0.1は、EMBLデータベースの
規模のデータベースにおいて、同様のスコアの配列のアライメントをとった部分
にわたって、偶然0.1回マッチすることが期待できると解釈される。この判定
基準により、当該ポリヌクレオチド配列のアライメントがとれてマッチした部分
は、90%が同一である確率を有することになる。アライメントがとれてマッチ
した部分にわたって0.01未満のE値を有する配列については、BLASTN
又はFASTAアルゴリズムを用いてEMBLデータベースで偶然マッチするも
のを見つける確率は1%未満である。
【0039】 1の実施態様によると、本発明のポリヌクレオチドのそれぞれに関して「変異
体」のポリヌクレオチドは、本発明のポリヌクレオチドのそれぞれよりも核酸の
数が同じか少ない配列で、かつ本発明のポリヌクレオチドと比べて0.01以下
のE値となる配列を含むのが好ましい。すなわち、変異体ポリヌクレオチドは、
本発明のポリヌクレオチドと同一である確率が99%以上あり、上記のパラメー
ター設定でBLASTN又はFASTAアルゴリズムを用いてE値が0.01以
下となる、いかなる配列をもいう。
【0040】 変異体ポリヌクレオチドは、前記の列挙されたポリヌクレオチド配列と、スト
リンジェントな条件下で雑種形成するのが一般的である。ここで用いられるとこ
ろの「ストリンジェントな条件」とは、6X SSC及び0.2% SDSの溶
液で前洗浄し、6X SSC及び0.2% SDS中で65°C、終夜(ove
rnight)雑種形成させ、その後1X SSC及び0.1% SDS中で6
5°C、各30分ずつ2回洗浄し、0.2X SSC及び0.1% SDS中で
65°C、各30分ずつ2回洗浄することを指す。
【0041】 本発明は、開示された配列とは相違するが、ここに開示されるポリヌクレオチ
ドによりエンコードされるポリペプチドと遺伝暗号の縮退の結果同一のポリペプ
チドをエンコードするポリヌクレオチドとともに前記の開示された配列の対立変
異体遺伝子も含む。したがって、保存的置換の結果、配列識別番号第1−67、
131−481及び833−888番として列挙されたポリヌクレオチド配列又
はこれらの配列の相補体、逆配列又は逆相補体と異なる配列を含むポリヌクレオ
チドは本発明により意図され本発明に含まれる。さらに、合計が前配列長の10
%未満の欠失及び/又は挿入の結果として、配列識別番号第1−67、131−
481及び833−888番に列挙された配列、又はこれらの配列の相補体、逆
配列又は逆相補体と異なる配列を含むポリヌクレオチドも本発明により意図され
、かつ本発明に含まれる。同様に、合計が全配列長の10%未満のアミノ酸置換
、挿入及び/又は欠失の結果として、配列識別番号第68−130、482−8
32及び889−945番に列挙された配列と異なる配列を含むポリペプチドは
、当該変異体ポリペプチドがリグニン生合成経路で活性を有することを条件とし
て、本発明により意図され、かつ本発明に含まれる。
【0042】 ここで用いられるところの「x−マー」という用語は、「x」の特定の値に関
して、配列識別番号第1−67、131−481及び833−888番として同
定されたポリヌクレオチドいずれかの少なくとも特定された数(「x」)の連続
した残基を含むポリヌクレオチドを指す。xの値は、特定の配列に依存して、約
20から約600までである。
【0043】 本発明のポリヌクレオチドは、配列識別番号第1−67、131−481及び
833−888番として同定されたポリヌクレオチド又はそれらの変異体のいず
れかの少なくとも特定された数の連続した残基(x−マー)を含むポリヌクレオ
チドを含む。好ましい実施態様によると、xの値は20以上が好ましく、40以
上がより好ましく、60以上がさらに好ましく、80以上が最も好ましい。よっ
て、本発明のポリヌクレオチドは配列識別番号第1−67、131−481及び
833−888番として同定されたポリヌクレオチド及び配列識別番号第1−6
7、131−481及び833−888番として同定されたポリヌクレオチドの
中の1つの変異体の20マー、40マー、60マー、80マー、100マー、1
20マー、150マー、180マー、220マー、250マー又は300マー、
400マー、500マー又は600マーを含むポリヌクレオチドを含む。
【0044】 本発明のポリヌクレオチドは、以下の実施例1及び2に記載される通り、Eu
calyptus grandis及びPinus radiataから調製さ
れたcDNAライブラリのハイスループットシーケンシングにより単離されたも
のでもよい。代替策として、配列識別番号第1−67、131−481及び83
3−888番に提供された配列にもとづくオリゴヌクレオチドプローブが合成さ
れ、雑種形成又はPCR技術を用いてEucalyptus grandis及
びPinus radiataからのcDNA又はゲノムDNAライブラリのど
ちらかの中で陽性クローンを同定するのに用いられる。プローブはここに提供さ
れた配列より短くてもよいが、少なくとも10個、好ましくは少なくとも約15
個、最も好ましくは少なくとも20個のヌクレオチド長である。かかるオリゴヌ
クレオチドプローブで用いるのに適する雑種形成及びPCR技術は本発明の技術
分野で周知であり、Sambrookら、「分子クローニング:実験室マニュア
ル(Molecular cloning: a laboratory ma
nual)」Cold Spring Harbor Laboratory
Press社(ニューヨーク州、Cold Spring Harbor)刊、
1989年に教示するものを含む。陽性クローンは制限酵素消化、DNA配列決
定等により解析される。
【0045】 さらに、本発明のDNA配列は本発明の技術分野で周知の技術を用いる合成手
段によって生成することができる。オリゴヌクレオチドの自動合成用の設備はP
erkin Elmer/Applied Biosystems Divis
ion (カリフォルニア州、Foster City)のような供給者から商
業的に入手可能であり、製造者の指示に従って運転するとよい。
【0046】 1の実施態様では本発明のDNAコントラストは、本発明のポリヌクレオチド
又はその変異体にエンコードされるポリペプチドの少なくとも機能性のある部分
をコードするオープン・リーディング・フレームを含む。ここで使用されるとこ
ろのポリペプチドの「機能性のある部分」とは、該ポリペプチドの結合部位又は
触媒的なシグナル伝達部位を含む部分をいう。ポリペプチドの機能性のある部分
は、本発明の技術分野で周知のプロトコールを用いる標的突然変異解析と改変さ
れたポリペプチド産物のスクリーニングとにより決定することができる。正常で
は機能性のある部分は10個ないし20個のアミノ酸長であるが、より長くても
短くてもよい。活性部位は、1以上のポリペプチド鎖上に存在する離れた部分か
ら構成されることもあり、一般的には高い結合親和性を示す。
【0047】 オープン・リーディング・フレームは、標的植物への該DNAコンストラクト
の形質転換が野生型植物に比較したポリペプチド量の変化をもたらすように、D
NAコンストラクトにセンス又はアンチセンス方向に挿入される。オープン・リ
ーディング・フレームをセンス方向に含むDNAコンストラクトでの形質転換は
、選択された遺伝子の発現の改変という結果をもたらすのが一般的であり、オー
プン・リーディング・フレームをアンチセンス方向に含む遺伝子コンストラクト
での形質転換は、選択された遺伝子の発現の減少をもたらすのが一般的である。
本発明のオープン・リーディング・フレームをセンス又はアンチセンス方向のど
ちらかに含むDNAコンストラクトで形質転換された植物の集団は、当業者に周
知の技術を用いて、問題の遺伝子の発現が増大又は減少していることについてス
クリーニングされ、所望の表現型を有する植物が単離される。
【0048】 代替策として植物細胞のシグナル伝達に関与する遺伝子の発現は、本発明の
オープン・リーディング・フレームの部分をセンス又はアンチセンスのいずれか
の方向に挿入することにより阻害できる。かかる部分は完全長である必要はない
が、本発明のポリヌクレオチドの25個の残基以上を含むことが好ましく、50
個以上を含むことがより好ましい。しかし、より長い部分又は完全なオープン・
リーディング・フレームに対応する完全長ポリヌクレオチドも用いることができ
る。前記のオープン・リーディング・フレームの部分は、標的遺伝子の阻害を達
成するのに十分な配列類似性があることを条件として、内在配列と正確に同一で
ある必要はない。したがって、1つの種由来の配列が異なる種の遺伝子の発現を
阻害するのに用いられてもよい。
【0049】 別の実施態様では本発明のDNAコンストラクトは、本発明のポリヌクレオチ
ドにエンコードされたポリペプチドをコードする遺伝子のノンコーディング領域
を含むDNA配列又はかかるノンコーディング領域に相補的なDNA配列を含む
。かかるコンストラクトに有効に用いることができるノンコーディング領域の例
は、イントロン及び5’ノンコーディングリーダー配列を含む。かかるDNAコ
ンストラクトによる標的植物の形質転換は、例えばNapoliら、Plant
Cell 2:279−290、1990及びde Carvalho Ni
ebelら、Plant Cell 7:347−358、1995によって論
じられたのと同様の手法の、コサプレッションのプロセスによる植物の合成する
イソプレノイド化合物の量の減少をもたらす。
【0050】 代替策としてポリペプチド発現の調節は、適当な配列又はサブ配列(例えばD
NA又はRNA)をリボザイムコンストラクトに挿入することにより達成できる
(McIntyre CLとManners JM、Transgenic R
es. 5(4):257−262、1996)。リボザイムは2つの領域に相
補的な雑種形成領域を含む合成RNA分子である。各々の領域は、本発明のポリ
ヌクレオチドの1つにエンコードされるmRNA分子の少なくとも5個以上の連
続したヌクレオチドを含むのが好ましい。リボザイムは非常に特異性の高いエン
ドヌクレアーゼ活性を有し、自己触媒的に前記mRNAを切断する。
【0051】 本発明の遺伝子コンストラクトは、さらに、転写されるべきDNA配列に操作
可能に結合させた遺伝子プロモーター配列及び遺伝子ターミネーション配列を含
み、遺伝子発現を制御する。遺伝子プロモーター配列は一般的には転写されるD
NA配列の5’末端に位置して、該DNA配列の転写の開始に用いられる。遺伝
子プロモーター配列は一般的には遺伝子の5’ノンコーディング領域に見いださ
れるが、オープン・リーディング・フレームの下流又はイントロン内に存在する
こともあり(Luehrsen KR、Mol.Gen.Genet.225:
81−93、1991)、例えば植物防御遺伝子のようにコーディング領域内に
存在することもある(Douglasら、EMBO J. 10:1767−1
775、1991)。
【0052】 本発明のDNAコンストラクトに有効に利用できる様々な遺伝子プロモーター
配列は本発明の技術分野で周知である。遺伝子プロモーター配列及び遺伝子ター
ミネーション配列は、標的植物宿主に内在するものでもよく、該標的宿主内で機
能性を有するときは、外来のものでもよい。例えば、プロモーター及びターミネ
ーション配列は他の植物種、植物ウィルス、細菌プラスミドその他これらに類す
るもの由来のものでもよい。遺伝子プロモーター及びターミネーション配列は本
発明の配列自体由来であることが好ましい。
【0053】 プロモーターの選択に影響を与える要因には、コンストラクトの所望の組織特
異性及び転写と翻訳のタイミングが含まれる。例えば、35Sカリフラワーモザ
イクウィルス(CaMV35S)プロモーターのような構成的なプロモーターは
、植物の全ての部分における酵素活性に影響を及ぼす。組織特異的なプロモータ
ーを使うことは、関心のある組織においてのみ所望のセンス又はアンチセンスR
NAを産生することになる。誘導可能な遺伝子プロモーター配列を用いる遺伝子
コンストラクトでは、RNAポリメラーゼ結合及び転写開始の速度は、光、熱、
嫌気性ストレス、栄養条件の変化等のような外界の刺激により変動させることが
できる。時間的に調節されたプロモーターは、形質転換細胞の発生の間の特定の
時にRNAポリメラーゼ結合及び転写開始の速度の変動に影響を与えるために用
いられる。問題の酵素遺伝子由来の本来のプロモーターか、ユーカリ又はマツの
ような形質転換される生物の特定の組織にだけ発現する遺伝子由来のプロモータ
ーかを使うのが好ましい。本発明に有効に利用できる遺伝子プロモーターの他の
例には、マンノピンシンターゼ(mannopine synthase、ma
s)、オクトピンシンターゼ(octopine synthase、ocs)
及びChuaら、Science 244:174181、1989により総説
されたものが含まれる。
【0054】 転写されるDNA配列の3’側に位置する遺伝子ターミネーション配列は、遺
伝子プロモーター配列と同じ遺伝子由来のものでもよく、異なる遺伝子由来のも
のでもよい。アグロバクテリウム・ツメファシエンスのノパリンシンターゼ遺伝
子の3’末端のように当業者に周知の多くの遺伝子ターミネーション配列が本発
明に有効に利用できる。1の実施態様では遺伝子ターミネーター配列は、本来の
酵素遺伝子又は形質転換される標的の種に由来するものである。
【0055】 本発明のDNAコンストラクトは、本発明のコンストラクトを含む形質転換細
胞の検出ができるように、植物細胞で有効な選択マーカーを含むこともある。本
発明の技術分野で周知のかかるマーカーは、1以上の毒素の耐性を有するのが典
型的である。かかるマーカーの1つの例は、その発現により中程度の濃度で植物
細胞に通常は毒性のあるカナマイシン又はハイグロマイシンの耐性をもたらすN
PTII遺伝子である(Rogersら、Weissbach AとWeiss
bach H編集、「植物分子生物学の方法(Methods for Pla
nt Molecular Biology)」Academic Press
Inc.社(カリフォルニア州 San Diego)刊、1988年)。形
質転換細胞は問題の抗生物質を含む培地中で増殖する能力により同定できる。代
替策として、形質転換細胞中に所望のコンストラクトが存在することは、サザン
及びウェスタンブロット法のような本発明の技術分野に周知の他の技術によって
決定することができる。
【0056】 本発明のDNAコンストラクトの構成要素を操作可能に結合させるための技術
は本発明の技術分野で周知であり、例えば、Sambrookら、「分子クロー
ニング:実験室マニュアル(Molecular cloning: a la
boratory manual)」Cold Spring Harbor
Laboratory Press社(ニューヨーク州、Cold Sprin
g Harbor)刊、1989年)に記載された、1以上の制限エンドヌクレ
アーゼ部位を含む合成リンカーの利用を含む。本発明のDNAコンストラクトは
、各操作毎の後に出来上がったコンストラクトがクローン化され配列決定されて
操作の正確さを決定することが可能な、例えば、大腸菌のような1以上の複製シ
ステムを有するベクターと連結されてもよい。
【0057】 本発明の遺伝子コンストラクトは、単子葉類被子植物(例、牧草、トウモロコ
シ、穀類、カラスムギ、コムギ、オオムギ)と双子葉類被子植物(例、シロイヌ
ナズナ、タバコ、マメ科植物、アルファルファ、オーク、ユーカリ、カエデ)及
び裸子植物(例、オウシュウアカマツ(Aronen、Finnish For
est Res. Papers、第595巻、1996)、ホワイトスプルー
ス(Ellisら、Biotechnology 11:84−89、1993
)、及びカラマツ(Huangら、In vitro Cell 27:201
−207、1991)の両方を含むさまざまな植物の形質転換に使われる。好ま
しい実施態様においては、本発明のDNAコンストラクトは、その茎が複数年生
存して木質組織の追加により毎年直径が増大するような樹木又は潅木とここでは
定義される、木本植物の形質転換に用いられる。標的植物は、好ましくはユーカ
リ及びマツの種を含むグループから選択され、最も好ましくはEucalypt
us grandisとPinus radiataからなるグループから選択
される。本発明のDNAコンストラクトで有用に形質転換される他の種には、P
inus banksiana、Pinus brutia、Pinus ca
ribaea、Pinus clausa、Pinus contorta、P
inus coulteri、Pinus echinata、Pinus e
ldarica、Pinus ellioti、Pinus jeffreyi
、Pinus lambertiana、Pinus monticola、P
inus nigra、Pinus palustrus、Pinus pin
aster、Pinus ponderosa、Pinus resinosa
、Pinus rigida、Pinus serotina、Pinus s
trobus、Pinus sylvestris、Pinus taeda、
Pinus virginianaのようなマツと、Abies amabil
is、Abies balsamea、Abies concolor、Abi
es grandis、Abies lasiocarpa、Abies ma
gnifica、Abies procera、Chamaecyparis
lawsoniona、Chamaecyparis nootkatensi
s、Chamaecyparis thyoides、Huniperus v
irginiana、Larix decidua、Larix larici
na、Larix leptolepis、Larix occidental
is、Larix siberica、Libocedrus decurre
ns、Picea abies、Picea engelmanni、Pice
a glauca、Picea mariana、Picea pungens
、Picea rubens、Picea sitchensis、Pseud
otsuga menziesii、Sequoia gigantea、Se
quoia sempervirens、Taxodium distichu
m、Tsuga canadensis、Tsuga heterophyll
a、Tsuga mertensiana、Thuja occidental
is、Thuja plicataのような他の裸子植物と、Eucalypt
us alba、Eucalyptus bancroftii、Eucaly
ptus botyroides、Eucalyptus bridgesia
na、Eucalyptus calophylla、Eucalyptus
camaldulensis、Eucalyptus citriodora、
Eucalyptus cladocalyx、Eucalyptus coc
cifera、Eucalyptus curtisii、Eucalyptu
s dalrympleana、Eucalyptus deglupta、E
ucalyptus delagatensis、Eucalyptus di
versicolor、Eucalyptus dunnii、Eucalyp
tus ficifolia、Eucalyptus globulus、Eu
calyptus gomphocephala、Eucalyptus gu
nnii、Eucalyptus henryi、Eucalyptus la
evopinea、Eucalyptus macarthurii、Euca
lyptus macrorhyncha、Eucalyptus macul
ata、Eucalyptus marginata、Eucalyptus
megacarpa、Eucalyptus melliodora、Euca
lyptus nicholii、Eucalyptus nitens、Eu
calyptus nova−anglica、Eucalyptus obl
iqua、Eucalyptus obtusiflora、Eucalypt
us oreades、Eucalyptus pauciflora、Euc
alyptus polybractea、Eucalyptus regna
ns、Eucalyptus resinifera、Eucalyptus
robusta、Eucalyptus rudis、Eucalyptus
saligna、Eucalyptus sideroxylon、Eucal
yptus stuartiana、Eucalyptus teretico
rnis、Eucalyptus torelliana、Eucalyptu
s urnigera、Eucalyptus urophylla、Euca
lyptus viminalis、Eucalyptus viridis、
Eucalyptus wandoo、Eucalyptus youmann
iのようなユーカリと、上記の種のいずれかのハイブリッドとを含むが、これら
に限定されない。
【0058】 DNAコンストラクトを標的植物のゲノムに安定的に取り込むための技術は本
発明の技術分野で周知であり、アグロバクテリウム・ツメファシエンス菌を介し
た導入法、エレクトロポレーション法、プロトプラスト融合法、生殖器官注入法
、未熟胚注入法、高速発射体導入法(high velocity proje
ctile introduction)、その他これらに類するものが含まれ
る。技術の選択は、形質転換される標的植物に依存する。例えば、双子葉類植物
及びある種の単子葉類及び裸子植物は、例えばBevan(Nucleic A
cids Res.12:8711−8721、1984)により記載されたよ
うに、アグロバクテリウムTiプラスミド技術によって形質転換できる。本発明
の遺伝子コンストラクトの導入の標的には、葉組織のような組織、散布された細
胞、プロトプラスト、種子、胚、分裂組織領域、子葉、胚軸およびこれらに類す
るものが含まれる。ユーカリ及びマツを形質転換する1つの方法は、花粉(例え
ば、Aronen、Finnish Forest Res. Papers、
Vol. 595:53、1996を参照)又は容易に再生可能な胚組織を用い
るバイオリスティック(biolistic)な方法である。
【0059】 ひとたび細胞が形質転換されると、ゲノムに取り込まれた本発明のDNAコン
ストラクトを有する細胞は、上記のカナマイシン耐性マーカーのようなマーカー
により選択できる。トランスジェニックな細胞は、本発明の技術分野で周知の技
術を用いて、植物全体を再生するための適当な培地中で培養される。プロトプラ
ストの場合は細胞壁は適当な浸透圧条件下で再生させられる。種子又は胚の場合
には、適当な発芽又はカルス誘導培地が用いられる。外植体については適当な再
生培地が用いられる。植物の再生は、多くの種について十分に確立している。林
木の再生の総説としては、Dunstanら、「木本植物における体細胞的胚形
成(Somatic embryogenesis in woody pla
nts)」、(Thorpe TA編集、植物の試験管内胚形成(In vit
ro embryogenesis of plants)、Current
Plant Science and Biotechnology in A
griculture 20(12):471−540、1995)を参照のこ
と。スプルースの再生についての具体的なプロトコールはRobertsの「ト
ウヒ(spruce)の体細胞的胚形成(Somatic embryogen
esis of spruce)」(Redenbaugh K編集、「シンシ
ード:人工的な種子の収穫の改善への応用(Synseed: applica
tions of synthetic seed to crop impr
ovement)」、CRC Press社刊:第23章、427−449頁,
1993年)に説明されている。得られた形質転換植物は、本発明の分野で周知
の技術を用いて、次世代以降のトランスジェニック植物を得るために、有性的又
は無性的な生殖で増やされることもある。
【0060】 前記の説明の通り、標的細胞中のRNA産生は、プロモーター配列の選択によ
り制御できる。標的植物は、2以上の本発明のコンストラクトで形質転換され、
2以上のポリペプチド活性を改変し、2以上の組織でのポリペプチド活性に影響
を与え、又は2以上の発現時でのポリペプチド活性に影響を与えることもある。
同様に遺伝子コンストラクトは、本発明のポリペプチドをコードする2以上のオ
ープン・リーディング・フレームを含むように、又はかかるポリペプチドをコー
ドする遺伝子の2以上のノンコーディング領域を含むように構築されてもよい。
本発明のポリヌクレオチドは、また、植物細胞シグナル伝達に関与するポリペプ
チドをエンコードする他の既知配列との組み合わせで用いてもよい。
【0061】 本発明の単離されたポリヌクレオチドは、DNA雑種形成及びPCR技術で決
まり切って用いられるような本発明の技術分野で周知の技術を用いて、他の植物
種由来の細胞シグナル伝達に関与するポリペプチドをエンコードするDNA配列
を単離するためのプローブとして用いることもできる。
【0062】 本発明のポリヌクレオチド、ポリペプチド及びかかるポリペプチドに対する抗
体はかかるポリヌクレオチド及び/又はポリペプチドと相互作用し、それにより
細胞シグナル伝達を改変する分子をスクリーニングするために用いられる。かか
る検定法を実施するための技術は本発明の技術分野で周知である。同様に、本発
明のポリヌクレオチドとポリペプチドは細胞シグナル伝達経路を解明するために
デザインされた研究に用いられることもある。
【0063】 以下の実施例は例示として与えられ、限定として与えられるのではない。
【0064】 実施例1 Eucalyptus grandis由来のcDNAクローンの単離とキャ
ラクタリゼーション Eucalyptus grandiscDNA発現ライブラリは、以下の通
り構築されスクリーニングされた。
【0065】 mRNAは、Changら(Plant Molecular Biolog
y Reporter 11:113−116、1993)のプロトコールに少
し修正を加えたものを用いて、幹の木部のような特定の植物組織から抽出された
。具体的にはサンプルは、CPC−RNAXB(100mM Tris−Cl、
pH8.0、25mM EDTA、2.0M NaCl、2% CTAB、2%
PVP及び0.05% スペルミジン3塩酸塩)に溶解し、クロロフォルム:
イソアミルアルコールが24:1の混合液で抽出された。mRNAはエタノール
で沈殿され、全RNA調製物はポリ(A)クイックmRNAアイソレーションキ
ット(Stratagene社、カリフォルニア州La Jolla)を用いて
精製された。cDNA発現ライブラリは、前記精製mRNAから製造者のプロト
コールに従ってZAPエキスプレスcDNA合成キット(Stratagene
)を用いて逆転写酵素合成した後、cDNAクローンをラムダZAPへ挿入して
構築された。得られたcDNAは、5μlのライゲーションミックスに1μlの
サンプルDNAを用いて、ギガパックIIパッケージングエキストラクト(St
ratagene)でパッケージングをした。ライブラリの大量切り出し(ma
ss excision)は、XL1−Blue MRF’細胞及びXLOLR
細胞(Stratagene)をExAssistヘルパーファージ(Stra
tagene)とともに用いて行われた。切り出されたファージミドは、NZY
ブロス(Gibco BRL社、メリーランド州Gaithersburg)で
希釈され、X−gal及びイソプロピルチオ−ベータ−ガラクトシド(IPTG
)を含むLB−カナマイシン寒天プレート上に播かれた。
【0066】 DNAミニプレップ用にプレートされ釣り上げられたコロニーのうち、99%
は配列決定に適したインサートを含んでいた。陽性クローンはカナマイシン入り
のNZYブロス中で培養され、cDNAはアルカリ溶菌法とポリエチレングリコ
ール(PEG)沈殿法により精製された。1%のアガロースゲルがシーケンシン
グ用鋳型に染色体の混入があるかどうかをスクリーニングするために用いられた
。ダイプライマー配列はターボカタリスト800マシン(Perkin Elm
er/Applied Biosystems Division、カリフォル
ニア州 Foster City)を製造者のプロトコールに従って用いて調製
された。
【0067】 陽性クローンのDNA配列は、Perkin Elmer/Applied
Biosystems DivisionのPrism377シーケンサーを用
いて得られた。cDNAクローンは、まず5’末端側から、そして場合によって
は3’末端側からも配列決定された。いくつかのクローンについては、既知配列
の末端と雑種形成するプライマーを設計し、これらを配列情報量を拡張するため
の配列決定用プライマーとして用いることにより、内部の配列が得られた。代替
策として内部配列は、公開された方法(Henikoff、Gene 28:3
51−359、1984)を用いて、関心のある遺伝子の「入れ子になった(n
ested)」欠失クローンを生成することにより得られた。
【0068】 配列決定されたcDNA配列は、コンピュータアルゴリズムFASTA及び/
又はBLASTNを用いて、EMBLデータベース(リリース58,1999年
3月)の既知配列と比較された。冗長な配列のマルチプルアライメントが、信頼
できるコンセンサス配列を組み立てるために用いられた。他の植物種由来の既知
配列との類似性にもとづき、単離されたDNAは、RLK(配列識別番号第2、
8、9、11、15、18、19、21−25、33、34、38、131−3
01、448−463、848、858−874及び882−887番)又は2
要素シグナル伝達システムの少なくとも1の構成要素(HK、RR又はハイブリ
ッドHK/RRタンパク質、配列識別番号第42、48−52、55−58、6
7、464−471、474−478及び850−857番)をエンコードする
ものとして同定された。配列識別番号第2、8、9、11、15、18、19、
21−25、33、34及び38番は(上記の通りの決定法により)既知配列と
同一の残基が10%未満しか見つからなかった。配列識別番号第848、854
、855、856、859、860、862、863、864、865、866
、867、868、869、871、872、873、874、882、883
及び885番は、それぞれ配列識別番号第232、467、468、48、28
2、288、488、453、289、268、297、278、290、44
9、299、301、270、269、276、454及び300番の拡張配列
を表し、配列識別番号第848、854−856、859、860、862−8
65、868、869及び871−874番は完全長配列である。
【0069】 実施例2 Pinus radiata由来のcDNAクローンの単離とキャラクタリゼ
ーション Pinus radiataのcDNA発現ライブラリが実施例1に記載の通
り木部のような特定の組織から構築され、スクリーニングされた。陽性クローン
のDNA配列はPerkin Elmer/Applied Biosyste
ms DivisionのPrism377シーケンサーで順方向及び逆方向プ
ライマーを用いて得られ、決定された配列は上記の通りデータベース中の既知配
列と比較された。
【0070】 他の植物種由来の既知配列との類似性にもとづき単離されたDNA配列は、R
LK(配列識別番号第1、3−7、10、12−14、16、17、20、26
−32、35−37、39−41、302−447、833−847、875−
881及び888番)又は2要素シグナル伝達システムの少なくとも1の構成要
素(HK、RR又はハイブリッドHK/RRタンパク質、配列識別番号第43−
47、53、54、59−66、472、473、479−481及び849番
)をエンコードするものとして同定された。配列識別番号第3−7、10、12
−14、16、17、20、26、28−32、35−37及び39−41番の
配列は(上記の通り決定された)既知配列と同一の残基が10%未満であること
がわかった。配列識別番号第480番の配列はスプライシングされなかったイン
トロンと予測されるものを含むことがみつかり、翻訳は2つのオープン・リーデ
ィング・フレームに切り離される。これらの2つのオープン・リーディング・フ
レームにエンコードされたアミノ酸配列は配列識別番号第830及び831番に
提供される。配列識別番号第411、413、317、421、415、434
及び416番はそれぞれ配列識別番号第26、17、28、39、16、30及
び41番の拡張配列を表す。配列識別番号第833、834、835、836、
837、838、839、840、841、842、843、844、875、
876、877、878、879、880及び888番はそれぞれ配列識別番号
第411、413、317、29、421、415、434、416、35、3
7、36、40、438、426、445、418、435、411及び427
番の拡張配列を表し、第833−837、839−841、844及び878−
881番は完全長配列である。
【0071】 実施例3 植物の成長を改変するためのエチレン受容体遺伝子の利用 タバコ植物体のPinus radiataエチレン受容体遺伝子ホモログに
よる形質転換は以下の通りに行われる。Pinus radiata由来のエチ
レン受容体ホモログ(配列識別番号第43番)のコーディング領域を含むDNA
配列を含むセンス及びアンチセンスコントラストを含むDNAコントラストが構
築され、公開された方法(An、バイナリーベクター(Binary Vect
ors.)、Gelvin SBとSchilperoort RA編集、植物
分子生物学マニュアル(Plant Molecular Biology M
anual)、Kluwer Academic Publishers社刊、
Dordrecht、1988年)を用いて直接形質転換法によりアグロバクテ
リウム・ツメファシエンス菌に挿入する。センスDNAのコントラストはPBK
−CMVプラスミドのcDNA挿入配列をpART7プラスミドにクローン化し
、次に該pART7ベクターからNotIで消化した35S−インサート−OC
S3’UTR断片をpART27植物発現ベクターにクローン化することにより
作製される(Gleave、Plant Mol. Biol. 20: 12
03−1207、1992)。トランスジェニックコントラストの存在と完全性
(integrity)は、制限酵素消化とDNA配列決定により確認される。
【0072】 タバコ(Nicotiana tabacum cv. Samsun)の葉
の切片はHorschら、Science 227:1229−1231、19
85の方法にもとづく方法を用いて前記のセンス及びアンチセンスのエチレン受
容体コントラストで形質転換される。適当なコントラストを含む形質転換植物は
サザンブロット実験を用いて確認される。前記Pinus属のエチレン受容体ホ
モログの形質転換植物での発現はセンス及びアンチセンスコントラストを用いて
作出された独立の形質転換植物株のそれぞれから全RNAを単離することにより
確認される。該RNAサンプルはノザンブロット実験で分析されそれぞれの形質
転換株での外来遺伝子の発現レベルを決定する。センス及びアンチセンスコント
ラストで作出されたそれぞれの形質転換植物株について、Pinus属のエチレ
ン受容体遺伝子と内在性のタバコのエチレン受容体遺伝子とによりエンコードさ
れたエチレン受容体ポリペプチドの発現レベルが、野生型対照実験の植物の発現
レベルと比較される。
【0073】 本発明は明解にするため例示の目的である程度の詳細が説明されているが、請
求の範囲のみにより制限されることが意図されている本発明の範囲から逸脱する
ことなく、変更及び改変はなされうる。
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 9/12 C12N 15/00 ZNAA //(C12N 9/12 5/00 C C12R 1:91) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 2B030 AA03 AB03 AD20 CA06 CA17 CA19 CB03 CD03 CD07 CD10 4B024 AA08 BA10 BA63 CA04 CA07 DA01 DA05 EA05 FA02 FA07 GA11 4B050 CC03 CC05 DD09 LL10 4B065 AA11X AA88X AA88Y AB01 BA02 CA24 CA29 CA53 4H045 AA10 AA30 CA30 CA33 DA50 DA89 EA05 FA74

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)配列識別番号第1−67、131−481及び833
    −888番に提供された配列と、(b)配列識別番号第1−67、131−48
    1及び833−888番に列挙された配列の相補体と、(c)配列識別番号第1
    −67、131−481及び833−888番に列挙された配列の逆相補体と、
    (d)配列識別番号第1−67、131−481及び833−888番に列挙さ
    れた配列の逆配列と、(e)配列識別番号第1−67、131−481及び83
    3−888番に提供された配列に対し、コンピューターアルゴリズムBLAST
    Nを用いて、少なくとも40%同一のヌクレオチドを有する配列と、(f)配列
    識別番号第1−67、131−481及び833−888番に提供された配列に
    対し、コンピューターアルゴリズムBLASTNを用いて、少なくとも60%同
    一のヌクレオチドを有する配列と、(g)配列識別番号第1−67、131−4
    81及び833−888番に提供された配列に対し、コンピューターアルゴリズ
    ムBLASTNを用いて、少なくとも75%同一のヌクレオチドを有する配列と
    、(h)配列識別番号第1−67、131−481及び833−888番に提供
    された配列に対し、コンピューターアルゴリズムBLASTNを用いて、少なく
    とも90%同一のヌクレオチドを有する配列と、(i)上記の(a)ないし(d
    )に列挙された配列の200マーのヌクレオチド配列と、(j)上記の(a)な
    いし(d)に列挙された配列の100マーのヌクレオチド配列と、(k)上記の
    (a)ないし(d)に列挙された配列の40マーのヌクレオチド配列と、(l)
    上記の(a)ないし(d)に列挙された配列の20マーのヌクレオチド配列とか
    らなるグループから選択される配列を含む、単離されたポリヌクレオチド。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のポリヌクレオチドにエンコードされる、単
    離されたポリペプチド。
  3. 【請求項3】 (a)配列識別番号第68−130、482−832及び8
    89−945番の配列と、(b)(a)の配列に対し少なくとも50%同一の残
    基を有する配列と、(c)(a)の配列に対し少なくとも70%同一の残基を有
    する配列と、(d)(a)の配列に対し少なくとも90%同一の残基を有する配
    列とからなるグループから選択されるアミノ酸配列を含む、単離されたポリペプ
    チド。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のポリペプチドをエンコードする、単離され
    たポリヌクレオチド。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のポリヌクレオチドを含む、DNAコントラ
    スト。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のDNAコントラストを含む、トランスジェ
    ニック細胞。
  7. 【請求項7】 5’から3’の方向に、(a)遺伝子プロモーター配列と、
    (b)請求項1に記載の単離されたポリヌクレオチドにエンコードされるポリペ
    プチドの少なくとも機能性のある部分をコードするオープン・リーディング・フ
    レームと、(c)遺伝子ターミネーション配列とを含む、DNAコントラスト。
  8. 【請求項8】 オープン・リーディング・フレームはセンス方向である、請
    求項7に記載のDNAコントラスト。
  9. 【請求項9】 オープン・リーディング・フレームはアンチセンス方向であ
    る、請求項7に記載のDNAコントラスト。
  10. 【請求項10】 遺伝子プロモーター配列と遺伝子ターミネーション配列は
    植物宿主で機能性がある、請求項7に記載のDNAコントラスト。
  11. 【請求項11】形質転換細胞の同定用のマーカーを含む、請求項7に記載の
    DNAコントラスト。
  12. 【請求項12】5’から3’への方向に、(a)遺伝子プロモーター配列と
    、(b)請求項1ないし6及び9のいずれか1つの単離されたポリヌクレオチド
    のノンコーディング領域と、(c)遺伝子ターミネーション配列とを含む、DN
    Aコントラスト。
  13. 【請求項13】 ノンコーディング領域はセンス方向である、請求項12に
    記載のDNAコントラスト。
  14. 【請求項14】 ノンコーディング領域はアンチセンス方向である、請求項
    12に記載のDNAコントラスト。
  15. 【請求項15】 遺伝子プロモーター配列と遺伝子ターミネーション配列は
    植物宿主において機能性がある、請求項12に記載のDNAコントラスト。
  16. 【請求項16】 請求項7ないし15のいずれか1つのDNAコントラスト
    を含む、トランスジェニック植物細胞。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載のトランスジェニック植物細胞を含む植
    物あるいはその部分、零余子又は子孫。
  18. 【請求項18】 植物は木本植物である、請求項17に記載の植物。
  19. 【請求項19】 植物はユーカリ、マツ、アカシア、ポプラ、スイートゴム
    、チーク及びマホガニーの種からなるグループから選択される、請求項18に記
    載の植物。
  20. 【請求項20】 請求項7ないし15のいずれか1つに記載のDNAコント
    ラストを植物ゲノムに安定的に取り込むことを含む、植物の細胞シグナル伝達を
    改変するための方法。
  21. 【請求項21】 植物は木本植物である、請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 植物はユーカリ、マツ、アカシア、ポプラ、スイートゴム
    、チーク及びマホガニーの種からなるグループから選択される、請求項21に記
    載の方法。
  23. 【請求項23】 (a)トランスジェニック細胞を提供するために請求項7
    ないし15のいずれか1つに記載のDNAコントラストで植物細胞を形質転換す
    ることと、(b)再生及び成熟した植物の成長に導く条件下で前記トランスジェ
    ニック細胞を培養することを含む、細胞シグナル伝達を改変された植物を作出す
    る方法。
  24. 【請求項24】 植物は木本植物である、請求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】 植物はユーカリ、マツ、アカシア、ポプラ、スイートゴム
    、チーク及びマホガニーの種からなるグループから選択される、請求項24に記
    載の方法。
  26. 【請求項26】 請求項7ないし15のいずれか1つに記載のDNAコント
    ラストを植物ゲノムに安定的に取り込むことを含む、植物のポリペプチドの活性
    を改変するための方法。
  27. 【請求項27】 植物は木本植物である、請求項26に記載の方法。
  28. 【請求項28】 植物はユーカリ、マツ、アカシア、ポプラ、スイートゴム
    、チーク及びマホガニーの種からなるグループから選択される、請求項27に記
    載の方法。
  29. 【請求項29】 請求項1に列挙されたヌクレオチド配列の10個の連続し
    た残基と相補的な少なくとも10個の連続した残基を含む、単離されたオリゴヌ
    クレオチドプローブ又はプライマー。
  30. 【請求項30】 請求項29に記載の複数のオリゴヌクレオチドプローブ又
    はプライマーを含むキット。
  31. 【請求項31】 複数のポリヌクレオチドを記録した記録媒体であって、少
    なくとも1つのポリヌクレオチドは請求項1に列挙されたヌクレオチド配列を含
    む、記録媒体。
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