JP2002532567A - 不死化内皮細胞を含有する医薬組成物 - Google Patents

不死化内皮細胞を含有する医薬組成物

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Abstract

(57)【要約】 患者に全身投与して、血管形成源の診断及び/又は治療に使用する医薬組成物に関し、該組成物が、任意に血管形成源の診断及び/又は治療に有用な活性物質を含む哺乳類細胞を含有する。本発明は該細胞が不死化されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、患者に注射された内皮細胞の一次的又は二次的血管形成源を標的化す
る特性に基づく、血管形成源そして特に腫瘍の検出及び治療に採用する医薬組成
物に関する。
【0002】 血管形成、即ち新しい血管の形成は、腫瘍の発展に必要な段階である(1)。
生理的な状況では、生殖機能(子宮の再生、黄体及び胎盤の形成)、創傷及び虚
血時の組織修復、更に胚発育において基本的な役目を果たしている。網膜症、小
児血管腫、リウマチ性多発関節炎、十二指腸潰瘍、そして当然腫瘍の発展等の疾
患にも関与している。
【0003】 通常の癌治療は、多くの学問領域に渡るアプローチによるものであり、手術、
放射線療法、ホルモン療法及び化学療法を組み合わせている。これらの治療法は
、潜在的な有毒性のみならず、癌により様々な効果を有す。例えば、(小児)急
性リンパ芽球性白血病又は精巣癌には最も効果的な化学療法がある。しかし、現
在の化学療法は固形腫瘍、特に移転後のものに対して効果的なものはまれにしか
ない。この状況で、他の新規アプローチである遺伝子療法が提案された。これら
は次の様に概要できる(4):i)ヌクレオチド対策:オリゴヌクレオチドを使用
するアンチセンス、オリゴリボヌクレオチド及びリボザイム;ii)腫瘍制御遺伝
子(抗癌遺伝子)を使用する遺伝子療法;iii)サイトカイン又は腫瘍ワクチン
を用いた遺伝子療法;iv)医薬前駆体上酵素活性を誘発させるウイルス療法;v
)誘導抗体による療法。
【0004】 i)〜iv)のアプローチは、選択性がないこと、即ち、生体内にて腫瘍の標的
化が不可能であることを特徴とする。逆に、誘導抗体によるアプローチでは、腫
瘍を標的化することが可能である。数多くの単クローン抗体は、ドキソルビシン
、メトトレキセート、リシンのA毒素、シュードモナスの外毒素及び放射性同位
体等の細胞傷害剤、又は医薬前駆体に活用する酵素と結合した場合、生体外及び
生体内にて抗癌活性を有す。これら全てのアプローチは、癌細胞を破壊すること
を目的とする。
【0005】 別のアプローチは、癌発生に属する血管の形成を標的化することを試みること
から成る(2)。数多くの議論により、非制御的な血管形成が、腫瘍の発展にお
いて基本的な役目を果たしていることが裏付けされており、血管から供給されな
い腫瘍の生育は、血管網により栄養補給が提供されない場合即時に中断される。
この場合、腫瘍は1 mm3を超えない(1)。これらのデータは、一次腫瘍及び転移
の両方において確認されるものである。尚、腫瘍性血管形成の密度は、転移の発
生及び/又は患者の生存性の減少によって測定される、腫瘍の侵略性に関連する
【0006】 この血管形成は、一方ではbFGF(basic fibroblast growh factor塩基性線維
芽細胞成長因子)及びVEGF(vascular endothelial growth factor血管内皮細胞
成長因子)を含む血管形成因子、他方ではこれらの標的である内皮細胞に依存す
る。これら因子の内皮細胞における効果は、増殖効果と同時に化学誘引効果であ
る。この腫瘍細胞により合成された血管形成因子による内皮細胞の誘引は、例え
ばWO93/13807号として公開されたPCT国際特許出願にて記述されてある。
【0007】 従来では、血管形成源の治療において、腫瘍血管形成の抑制を可能とする各種
組成物が提案された。これらの一部は、既に人体実験の段階にある(3)。これ
らの組成物は幾つかの群に分類できる:
【0008】 a)インターフェロン等の血管形成因子の放出を抑制する組成物。これらは有
毛細胞白血病、慢性骨髄性白血病及びカポジ肉腫において効果的に使用されてい
る。
【0009】 b)テコガラン・ナトリウム(D-グルコ-D-ガラクタン)、ペントサン・ポリ硫
酸(へパリン類似体)、スラミン等の遊離血管形成因子を結合する組成物。テコ
ガラン及びペントサン・ポリ硫酸の人体治療における経験は極めて少ない。逆に
スラミンでは、前立腺癌移転の患者において腫瘍の退行を示す結果を得、より多
くの経験を得た。しかし、スラミンは有毒性の高いものであろう。
【0010】 c)血小板因子4(PF-4)、TNP-470、サリドマイド等の血管形成因子の効果を
遮断する組成物。PF-4の人体治療における経験は極めて少ない。TNP-470は、子
宮頸癌患者又は前立腺癌患者において、第I相試験が実行された。サリドマイド
は第I相試験が実行中である。
【0011】 d)Batimastat等の、細胞外基質と内皮細胞の間の相互作用を抑制する組成物
。癌性腹水患者における腹腔内経路による治療の第I相試験、及び癌性胸水患者
における別の第I相試験が実行中である。
【0012】 e)CM-101、外毒素(B群連鎖球菌)等の内皮細胞を標的化する組成物、又はリ
ノマイド、オクトレオチド又はレチノイド類等の他の組成物。CM-101は、不治の
腫瘍患者において第I相試験が既に実行され、一部の患者においては有意な腫瘍
の減少が認められた。リノマイドは、既に腎癌、直腸黒色腫及び癌において第I
/II相試験で使用された。坑腫瘍性活性は一切認められなかった。実行中の試験
は、タモキシフェンにより治療された乳癌患者におけるオクトレオチド(サンド
スタチン)の有用性を評価中である。尚、インターフェロン・アルファ2aによる
治療と併用された場合に、レチノイド類の坑腫瘍活性が頸癌又は皮膚癌患者にお
いて認められた。
【0013】 坑血管形成治療は極めて期待できるが、人間におけるその効果は未だに認めら
れていない。
【0014】 血管形成源の治療法及び検出法に関しては、抗体の使用に基づいたアプローチ
が、例えば米国特許5776427号及び5660827号に提案されてある。これらの抗体は
、形成中の血管の表面に存在する抗原に対して誘導されたものである。近年Sipk
inら(12)は、ガドリニウムにより標識化したアルファvベータ3インテグリンを
使用することにより、動物において腫瘍性血管形成源を同定することに成功した
【0015】 本発明は、血管形成源による内皮細胞の選択的誘引に基づいた新しい医薬組成
物又は血管形成源、そして特に癌の診断用組成物を提供することを目的とする。
【0016】 しかし、全ての内皮細胞が同一であるとは限らないことに注意すべきである。
即ち、成人の内皮細胞は、臓器間のみならず、同一臓器にて各種直径の血管間で
も極めて不均一な細胞個体群となっている。内皮の不均一性は形態差のみならず
、一つ又は複数の内皮細胞個体群に対して特異性を有す分子標識を発現すること
も特徴となる。例えば、中央神経系において、脳微細血管の内皮細胞は、脳柔組
織の星状細胞と一緒に血液脳関門を形成する。
【0017】 血液脳関門と接触した時、脳内皮細胞は、他の臓器では観られない、例えば密
着結合等の形態的及び機能的に特殊化される。これら脳血管網の特殊化(血液脳
関門の名称で記述されたもの)は、循環中の因子(分子、イオン及び循環中の細
胞)の血液区画と組織区画の間における交換を、脳内皮細胞が正確にかつ両方向
に制御することを可能とする。
【0018】 遺伝子療法用哺乳類細胞の調製物を開発するには、該細胞の均一性及び特徴付
けが問題となる。この問題の効果的な解決法は、細胞を不死化させることにある
。従って、従来のものには、腫瘍も含めた神経疾患の治療に有用である移入遺伝
子を任意に有する不死化脳内皮細胞株又は網膜の内皮及び上皮細胞株が記述され
てある。特に、出願者のPCT国際特許出願WO96/11278号及びWO97/40139号に報告
されてある研究が挙げられる。
【0019】 これら特許に記述したラットの脳から由来した不死化内皮細胞株、及び脳又は
網膜由来のヒト細胞株は、脳腫瘍、特に膠芽細胞腫患者における脳腫瘍の治療に
使用できる。
【0020】 即ち、ラットの脳微細血管内皮細胞は、一次培養をアデノウイルスのE1A抗体
をコードする遺伝子、及びネオマイシン耐性遺伝子であるneo遺伝子の移転によ
り不死化した。複数のクローンを得、その内RBE4と名付けた1種は、上記の特許
において記述されてある。これらの不死化細胞は、非形質転換の、正常な表現型
である:培養では単層を形成し、それらの増殖は接触により抑制され、血清及び
bFGFの添加に依存し、ヌードマウスにおいて、生体内では腫瘍化的ではない。こ
れらの細胞による内皮的分化の標識である第VIII因子に結合した抗原及びアンギ
オテンシン変換酵素の発現が、免疫組織化学的に観察された。これら不死化細胞
は、由来の元である一次細胞と同様、血液脳関門では内皮特徴的な標識の一部、
即ちガンマ・グルタミルトランスフェラーゼ及びアルカリホスファターゼを構成
的に発現しない。しかし、この発現は星状細胞により条件付けされた倍地におい
て誘導することができ、これら不死化細胞が生体内では脳内皮のものと類似した
表現形へ分化する潜在能力を保存したことが推薦される(10)。
【0021】 これらの脳内皮株は、生体外及び脳内移植後に、これらの特殊化を発揮する可
能性を有す。ラット脳内に移植されたこれらの細胞は、長期間生き延び、脳組織
及びその血管網と統合する。特に優位的なことに、これらの細胞の宿主の血管壁
内及び実質内での統合能力が、電子顕微鏡を用いた観察により証明された(9)
。マウスNGF成長因子を発現するように遺伝子操作したこれらの細胞は、更に、
脳組織と統合し、この因子を局所的に分泌することができ、その生物活性は、コ
リン作用性の神経細胞に対して神経栄養的であり、移植後数週間観察することが
可能であった(9)。
【0022】 Fischer 344系ラットの脳内に、神経膠腫の9L細胞と同時移植した後の、これ
らの内皮細胞の統合能力及び増殖能力も証明された(5)。同じ実験モデルにお
いて、マウスのインターロイキン−2(IL-2)を生成するために遺伝子変更した
脳内皮株には、同時移植した9L細胞の腫瘍成長を顕著に減少する能力があり、移
植を受けたラットの寿命が有意に延長することが証明された(6)。これらの結
果に基づき、ラットにおける膠芽細胞腫のモデルに関する研究が出願者により実
行された。片方の株はヒト・インターロイキン−2を生成し、もう片方の株はHSV
-1 TK酵素(自殺遺伝子)を発現する、二つのラット脳内皮株が使用される。
【0023】 哺乳類細胞、特に脳内皮細胞に関する出願者の研究により、患者の疾患に対す
る遺伝子療法の効果的な工程の実施を可能とする、大量かつ均一であり、完璧に
特徴付けされた移植用又は注射用の資料を得ることが出来た。従って、本発明に
おいて、中央神経系を灌注する血液区画内に注射した後、移入遺伝子を発現しな
いRBE4細胞、移入遺伝子を発現するRBEZ及びRBE4/GFP細胞等の遺伝子変更不死
化脳内皮細胞は生き延び、脳微細血管の血管壁及び脳柔組織と統合する能力があ
る。このアプローチの利点を確証するには、細胞の調製物及びこれらを含有し、
注射された組成物の開発と注射の手順において、技術を極める必要があった。
【0024】 出願者の動物内への細胞の注射に関する研究は、注射された組成物においての
細胞凝集体の存在による、例えば脳血管障害又は肺塞栓症等の有毒効果を明確に
した。しかし、意外にも、注射時に細胞凝集体が存在することにより誘導される
有毒効果は、今まで考慮されていなかったようである。しかしながら、従来の技
術において、診断又は治療を実行する為に活性分子と結合した、又は結合してい
ない粒子を注射することが提案されている。例えば、以下の、サイズが正確に定
義された合成微球体に関して行われた研究が挙げられる: - 75〜150ミクロンの球体を心臓血管内へ注射すると心筋壊死が発生する(Bat
tlerら、1993、J. Am Coll. Cardiol.、22:2001-2006)、 - 7ミクロンの球体を心筋1グラム当り粒子105個の割合で豚の動脈内へ注射し
ても、心筋組織における有毒効果は発生しない(Arrasら、1998、Nature Biotec
hnology、16:159-162)、 - 直径48ミクロンの微球体(900個の微球体)を右内頚動脈内に注射すると、
頭頂側頭皮質内で脳梗塞が発生する(Miyakeら、1993、Stroke、24:415-420)
【0025】 更に、断層撮影法により脳の梗塞領域を検出する為に、放射標識されたサイズ
15〜30ミクロンのアルブミン微球体を、人間の総頚動脈内又は内頚動脈内に注射
したことが記述されてある(Verhasら、1976、J. Nucl. Med.、17:170-174)が
、有毒効果は一切報告されていない。
【0026】 生成した粒子が、生体に有毒効果を及ぼす可能性がある体外循環の分野では、
潜在的に有毒な粒子の数を90%低下させる為に、20ミクロンのフィルターを使用
することが提案されている(Loopら、1976、Ann. Thorac. Surg.、21:412-420
)。
【0027】 しかしながら上記の如く、従来の技術の数少ない実績における細胞、特に内皮
細胞の注射に関する研究は、細胞凝集体の存在に起因する、注射された細胞組成
物の有毒効果は報告されていない。従って、PCT国際特許出願WO93/13807号では
、2 x 106の非不死化内皮細胞のマウス尾の静脈を介した静脈注射を記述し、細
胞凝集体の形成に関連する有毒効果の観察は挙げていない(7)。実際に、有毒
効果が一切観察されなかったことと仮定した場合、30gのマウスに注射した細胞
数が2 x 106程度の少数、即ち、本発明において300gのラットで実行されたもの
の半分では、細胞凝集体が形成されても有毒効果が誘導されない可能性がある。
【0028】 同じく、2 x 106の非不死化細胞をラットの下肢内に(大腿内的に)動脈注射
した研究の著者は、有毒効果を報告せず、細胞凝集体形成による問題も全く報告
していない(Messinaら、1992、Proc. Natl. Acad. Sci.、89:12018-12022)。
これらの研究は、注射に起因する有毒効果に関するものではないが、注射された
細胞の数が、本発明での場合よりも50倍少ないことに注意すべきである。更に、
これらの研究の対象となる標的は、虚血に対する耐性が他の臓器よりも高い下肢
の血管である。尚、実験者が、大腿動脈を一時間鉗子で締め付けたことにより血
流の減少を可能とし、これにより細胞の血管障壁での接着が有利になったことが
示されている。
【0029】 従って、本発明の目的は、内皮細胞調製物の注射による有毒効果を妨害するこ
とを可能とする、効果的で簡単な解決法を提供し、これにより内皮細胞調製物の
血管形成源、そして特に癌の診断又は治療での適用を可能とすることである。驚
くべきことに、この目的は、i)不死化したものであり、ii)任意に、血管形成
源の診断又は治療に有用な活性物質をコードする遺伝子を少なくとも一つ移入し
、iii)血管形成源に接着可能である血管形成源、そして特に癌の診断又は治療
に用いる医薬組成物の調製での内皮細胞の使用により達成する。
【0030】 好ましく上記内皮細胞は、不死化かつ非腫瘍形成性のものである。
【0031】 特に好ましい外組成物は、一時的又は永続的な機能障害を生じさせる可能性が
あるサイズの該細胞の凝集体を含有しない。
【0032】 好ましくは内皮細胞は、血管形成源そして特に癌の診断又は治療に有用な活性
物質を含有する。即ち細胞は: - 該活性物質をコードする遺伝子、例えば自殺遺伝子を少なくとも一つ移入し
、及び/又は - その様な物質、例えば常磁性の標識化組成物、又は抗癌物質を負荷したもの
である。
【0033】 診断に有用な活性物質とは、直接に、又は患者に投与した別の物質により活性
化され、又は活性化されず間接的に、例えば画像装置又は血液等の体液の試料か
らの検定により検出可能のあらゆる医薬剤を示す。
【0034】 同じく、治療に有用な活性物質とは、直接に、又は患者に投与した別の物質に
より活性化され、又は活性化されず間接的に、血管形成源に対する活性を発揮す
るあらゆる医薬剤を示す。
【0035】 本発明は血管形成源の検出又は治療に関するものであり、乳癌、大腸癌、脳癌
、肝臓癌、肺癌等の癌を特に対象とするが、炎症領域、組織傷害、移植体、網膜
症等の他のいかなる活性血管形成源の治療、そして特に検出にも関する。
【0036】 本発明の組成物は更に、血管形成源、そして特に癌の診断及び治療を同時に実
行できることを特徴とする。これは当然内皮細胞が含有する活性物質に依存する
【0037】 即ち、本発明の組成物は、直接に又は間接的に検出可能の活性物質により標識
化した内皮細胞の使用により、手術中に手術者を診断及び/又は治療において誘
導することを利点の一つとして提供する。
【0038】 従来の技術では、腫瘍の治療における非不死化細胞の静脈注射を記述したPCT
国際特許出願WO93/13807が知られている。しかし、この文書に記述された内皮細
胞は不死化されてなく、結果的にそれぞれの患者に同じ調製物を送達することが
出来ない。反対に、本発明の不死化細胞は規準化できるものであり、癌の診断及
び治療用の医薬組成物として使用できる。
【0039】 従って本発明は特に、患者への全身投与による血管形成源の診断及び治療に使
用する医薬組成物であって、該組成物が、任意に血管形成源そして特に癌の診断
及び/又は治療に有用な活性物質を含む哺乳類細胞を含有し、該細胞が不死化さ
れてあること特徴をとする医薬組成物に関する。
【0040】 好ましくは該細胞は、不死化かつ非腫瘍形成性のものである。
【0041】 好ましくは内皮細胞は、血管形成源、そして特に癌の診断及び/又は治療に有
用な活性物質を含む。この場合、上記の如く、該活性物質をコードする遺伝子を
少なくとも一つ移入した、又はその様な物質を負荷した細胞を示す。
【0042】 細胞の不死化は、WO96/11278号及びWO97/40139号として公開されたPCT特許出
願に記述されている如く、当業者に既知のいかなる方法によって実行しても良い
。生成の規準化及び高度な資質の大量生成を可能とするという利点があるため、
本発明において特に好ましいのは不死化細胞である。更に、不死化細胞の非腫瘍
形成的特性は、上記PCT出願に記述の如く、当業者に既知のあらゆる方法によっ
て得ることが出来る。
【0043】 本発明の特に好ましい実施様態では、該組成物は、一時的又は永続的な機能障
害を生じさせる可能性があるサイズの該細胞の凝集体を含有しない。
【0044】 従って、本発明の組成物は、組成物1マイクロリットル当り細胞1000〜300000
個程度の大量の、即ち従来の技術において可能であったよりもはるかに多くの細
胞を含有でき、肺塞栓症、脳虚血傷害、末梢性虚血、更に死亡のような、一時的
又は永続的な臓器の血液供給の減少を引き起こすような有毒効果を誘導せずに、
診断又は治療において効果的な生物効果を得ることができる。
【0045】 好ましくは本発明の組成物は、医薬的に許容され、該細胞の生存を可能とし、
これらの再凝集を促進させない運搬体を含有する。
【0046】 本発明において実行された実験により、細胞を含有する組成物の全身注射時に
、有毒効果を誘導する可能性がある凝集体のサイズを特徴付けできた。従って本
発明の調製物は、有利的にはサイズが約200ミクロン以上、好ましくは50ミクロ
ン以上、特に好ましくは30ミクロン以上の細胞凝集体を含有しない。
【0047】 本発明は、ヒトを含めた哺乳類のいかなる種類の臓器又は組織から得た内皮細
胞、特に好ましくは脳又は網膜から得た内皮細胞に関する。
【0048】 本発明の組成物を投与された患者において、一時的又は永続的な機能障害を引
き起こす可能性のある細胞凝集体の非存在は、あらゆる生物的、化学的又は物理
的な細胞処理により、凝集体の形成を妨害する、又はサイズが約200ミクロン以
上、好ましくは50ミクロン以上、特に好ましくは30ミクロン以上の該細胞の凝集
体を特異的に除去する処理によって達成できる。この処理後、好ましくは細胞は
、これらの生存を可能とし、該細胞の再凝集を促進させない倍液で懸濁する。こ
のような倍液の例として、カルシウムもマグネシウムも含まないグルコース含有
PBS等のいかなる凝集をも促進させない栄養倍液が挙げられる。
【0049】 本発明による細胞の生物的処理は、例えば凝集体の形成を妨害する物質を発現
する、又は該細胞の凝集を促進させる物質の発現を抑制する核酸配列により、該
細胞を遺伝子的に変更することから成る。
【0050】 即ち、二つのアプローチが実施できる: - ZO1、ZO2、E-セレクチン、V.E. カドヘリン、ICAM-1、オクルディン、P-CAM
等の接着分子をコードする配列の削除、又は - 上記接着分子の優性陰性のもの等、凝集体の形成を妨害する分子をコードす
る配列、又は擬似蛋白質をコードする配列の挿入。
【0051】 本発明による細胞の物理的処理は、例えば、ろ過又は篩分けから成る。このろ
過又は篩分けは、凝集体の排除の他に、サイズが均一の細胞個体群が得られると
いう利点を提供する。このろ過又は篩分けは、次の手順で行われる:細胞は、好
ましくは30ミクロンの篩い分け用フィルターによりろ過され、例えば多数のピペ
ット操作により希釈して緩やかに解離し、次に細胞の懸濁液を注射器により吸引
させる。フィルターは予め無菌生理食塩水でに浸しておき、100度のアルコール
で殺菌し、空気乾燥し、無菌生理食塩水に再度浸した。次にフィルターを、針と
、細胞を含有する注射器の先端の間に配置する。ピストンは、希釈した細胞の流
動が一滴ずつになるように注意深く押す。
【0052】 しかし、物理的処理は「Fluorescent Analysis Cell Sorting(蛍光活性化細
胞分類法)」FACS型の分類法から構成してもよい。
【0053】 本発明による細胞の化学的処理は、例えば、細胞をトリプシン処理したり、他
の蛋白質分解酵素で処理することから成る。
【0054】 本発明の組成物の内皮細胞は、血管形成源の診断又は治療に有用な活性物質を
コードする遺伝子を一つ又は複数移入したもの、又はしていないものでも良い。
本発明において、血管形成源の診断又は治療に有用な活性物質をコードする遺伝
子を一つ又は複数移入することとは、ゲノムと統合した、又は細胞の細胞質内に
存在し、直接或いは間接的に活性物質と成るウィルス・ベクター、ポリペプチド
、又は蛋白質を発現できることを可能とする発現用ベクター等の核酸断片を細胞
に移入することを意味する。例として、内容を参考として本出願に含めたPCT特
許出願WO96/11278号に記述された、組成物の活性物質をコードする遺伝子を移入
した非腫瘍形成性の不死化脳内皮細胞が挙げられる。
【0055】 本発明の組成物を患者に注射したとき、一時的又は永続的な機能障害を生じさ
せる可能性がない凝集体のサイズは、投与経路に基づく。即ち、臓器選択的動脈
注射物質は、予め肺等のろ過性臓器を通過することなく該臓器内に到達する。従
って、動脈注射用の妥当な凝集体のサイズは、静脈注射用のものよりも小さい。
即ち、肘静脈に注射した後、肺のろ過器が機能し、他の臓器内に凝集体が存在す
ることを制限できる。しかし、予めろ過処理を受けていない内皮細胞を注射した
時、恐らく肺塞栓症による動物の死亡を出願者が観察していることから、静脈注
射に際しての有毒効果の危険は存在する。
【0056】 更に、従来の技術におけるデータの分析、及び出願者により実行された実験は
、サイズが40ミクロン以上の球体が、動脈経路で標的細胞に有毒効果を及ぼす可
能性があることを示している。従って、例えば内皮細胞の細胞群が、球体と同様
に作用すると考えると、本発明において30ミクロン以上の凝集体を除去すること
が望ましい。しかし、微少血管内における細胞の変形性の物理的基準は、合成粒
子のものと異なり、このパラメータは細胞処理時に考慮する必要がある。細胞処
理は、例えばろ過であり、30ミクロンのフィルターの使用により、最高で30ミク
ロン以上の凝集体を除去でき、従って、最低90%残った細胞は個別の細胞であり
、その平均直径は、例えば内皮細胞の場合10ミクロンである。
【0057】 従って、本発明は特に、 - 一方では、サイズが50ミクロン以上、好ましくは30ミクロン以上の細胞の凝
集体を含まないことを特徴とする、患者に動脈内経路、好ましくは頚動脈内経路
で投与するための組成物、及び - 他方では、サイズが200ミクロン以上、好ましくは100ミクロン以上の細胞凝
集体を含まないことを特徴とする、患者に静脈内経路で投与するための組成物に
関する。
【0058】 標的となる臓器又は組織に注射する細胞の選択に際して、これら二つの投与経
路を考慮するべきである。即ち、標的となる臓器を直接に灌注する動脈に、本発
明の組成物を注射して、臓器を標的化することが好ましい。
【0059】 逆に、該組成物の静脈内経路の注射において、標的となる臓器又は組織に対し
て、特異性を有す細胞を選択する又は該特異性を細胞に与えることが必要となる
。例えば、特異的接着性を有す内皮細胞の選択、又は標的臓器で要求される特性
を該細胞に与える遺伝子変更が挙げられる。
【0060】 動脈内の注射経路、中央神経系に関する適用における好ましい頚動脈内経路は
、本発明の組成物の好ましい実施様態である。即ち、最も幅広い生体分布を可能
とする全身注射の方が最適であるようだが、本発明の組成物を実施する遺伝子療
法の工程を最適化するための出願者によるこのパラメータの分析により、特に好
ましくは、中央神経系に最も近接な血路である頚動脈血管網を選ぶことにした。
この血管網は、人間の中央神経系の正常な機能に必要な脳血流の80%を供給し、
人間の臨床のみならず、動物に対しての実験者にも利用可能である。
【0061】 即ち、本発明において発明者は、血流に影響を及ぼさない内皮細胞の頚動脈内
への注射が実行可能であることを示した。この投与経路を選択したことにより、
脳血流の変動を最小限にすることが可能である。即ち、この手順を実行中、内頚
動脈の血流は全く中断されない。更に、対照動物において行った分析によると、
実質性影響は全く認められなかった。ラットにおいて、注射は一般的頚動脈循環
で行われ、対象の領域全体に分布される。人間においては、介入性神経放射線学
の手法により、カテーテルを用いて、中大脳動脈、前大脳動脈又は後大脳動脈、
更にこれらの動脈枝等のより小さい血管に注射することは、従って潜在的により
優れた標的化及びより少ない有毒効果を得ることが可能である。これらの手法は
、当然浸襲性法であるが、同様の手順を必要とする動脈造影法よりも、浸襲性が
高度であるという訳ではない。逆に、遺伝子療法用の生成物を送達するための脳
室内注射、又は脳内注射における操作よりもはるかに浸襲性が低い。
【0062】 ある条件において、頚動脈注射は、死亡及び実質傷害を引き起こした。死亡は
一般的に即時的であり、大半が呼吸困難に関連するものであった。最も可能性の
高い原因は、細胞の注射が致命的な肺塞栓症を引き起こしていたことである。実
質傷害は、内皮細胞の数が多かった場合、及び細胞懸濁液が、ろ過されていなか
った場合に発生した。これらのデータは、脳実質傷害及び死亡率がろ過の場合に
減少することから、細胞凝集体が脳実質傷害及び死亡の原因であるという本発明
の概念を確証するものである。脳実質傷害は、T2にて高信号として表示され、か
つ内頚動脈の血管領域に配置されていることから、脳梗塞に相当する可能性が最
も高い。ろ過により、これらの有毒効果をほぼ完全に除去することができた。注
射側の側脳室の膨張が観察されたこともあったが、少なかった。
【0063】 本発明の組成物は、血管形成源、そして特に癌の診断及び遺伝子療法両方の分
野において有用である。即ち、これら組成物は、一つ又は複数の生体内全体に播
種された腫瘍体を、それらの発展の最も初期に、顕著に診断及び/又は治療する
ことを可能とする。
【0064】 前記の如く、癌の診断又は治療における医薬組成物の使用は、患者の血液区画
内に注射された内皮細胞の血管形成源に対する親和性に基づく。
【0065】 この親和性は既に、内皮細胞特異的な表面蛋白質(アルファVベータ3)に対す
るガドリニウムで標識化した抗体を使用し、それらのMRIを用いた画像化によっ
て、血管形成源を検出するために提案されてある(12)。本発明における出願者
による研究は、頚動脈注射又は静脈注射した内皮細胞が、即時に複数の臓器、即
ち腎臓、肺、肝臓、脳、眼球、心臓、脾臓において同定されることを示す。注射
された内皮細胞は次に、血管形成巣に接着し、増殖する。従って内皮細胞は、血
管形成の標識として使用可能であり、血管形成源の検出、そして特に癌の診断に
おいて本発明の組成物の使用を可能とする。
【0066】 従って本発明は特に、患者への全身投与による血管形成源の検出、即ち癌の診
断のための、 - 直接可視化、 - 患者の体液から採取した試料に存在する該標識体から発生する信号の検定、
又は - 該標識体から発生する信号から、場合によって、血管形成源を示す患者の人
体の少なくとも一部の画像を作成する機能を有す装置により検出可能の活性物質
を該細胞が発現することを特徴とする上記の如き医薬組成物に関する。
【0067】 本発明は特に、 - シンチグラフィー、陽電子放出断層撮影、MRI、超音波検査、レーザー、断
層デンシトメトリー等の画像法、又は - ELISA、RIA、HPLC、質量分析法、化学発光法、生物発光法、ウェスタンブロ
ット又は電気泳動法等の生物検定法又は生化学検定法によって、直接可視化又は
検出可能の標識体を該細胞が発現する組成物に関する。
【0068】 本発明は、本発明の組成物を血管網内へ注射投与し、続いて患者の体液試料を
採取し、採取物内の活性物質を定量することを特徴とする、患者における血管形
成源の検出又は診断の方法に関する。
【0069】 本発明は、本発明の組成物を血管網内へ注射投与し、続いて患者の体液試料を
採取し、血管形成源の存在及び大きさを反映する採取物内の活性物質の量を測定
することを特徴とする、患者における血管形成源の検出または診断の方法に関す
る。
【0070】 患者の体液における検定の場合、試料を採取した後、該採取物内の活性物質を
定量する。即ち、標的化された内皮細胞が血管形成源に接着したことにより、標
識体を定量することは、血管形成源の存在及び大きさを反映することになる。
【0071】 検定に用いる装置は、ELISA、RIA、HPLC、質量分析法、化学発光法、生物発光
法、ウェスタンブロット又は電気泳動法等の生物検定法又は生化学検定法に用い
る装置の中から選ぶ。
【0072】 前記の如く、細胞が発現する標識体は: - 例えば常磁性化合物、ガドリニウム、ミオン、又は放射化合物、蛍光性化合
物等の調製時に細胞に接着される物質、 - 例えば蛍光性化合物、体液試料内で検定可能な分泌蛋白質等、任意に該細胞
に移入した遺伝子がコードする物質でも良い。
【0073】 本発明において、様々な標識体検出装置を使用できる。本発明はその中から後
述する画像技術を考慮する。
【0074】 従って、本発明は、患者における血管形成源そして特に癌の検出及び診断の方
法であり、該方法が、上記診断組成物を血管網内へ注射投与し、該患者の人体の
全部又は一部を、標識体から放射される信号から、患者の体内に存在し得る血管
形成源の画像を作成する機能を有す画像装置に露出することから成る方法に関す
る。
【0075】 本発明にいおて、複数の血管形成源の画像による検出法が可能であり、中でも
シンチグラフィー、陽電子放出断層撮影及びMRIが好ましい。しかし、超音波検
査又は断層デンシトメトリー、又はレーザーを用いる方法も挙げられる。
【0076】 従って、本発明の血管形成源の診断又は検出の組成物及び当該の方法は特に、
: - 血管形成源にて該細胞をシンチグラフィー装置で検出する為にテクネチウム
99を、 - 血管形成源にて該細胞を陽電子放出断層撮影装置で検出する為に陽電子を放
出する化合物を、 - 血管形成源にて該細胞をMRI装置で検出する為に常磁性化合物を、 - 血管形成源にて該細胞を断層デンシトメトリー装置で検出する為にヨウ化化
合物を、 内皮細胞により運搬される標識体又は造影剤として使用することに関する。
【0077】 一般にMRI、超音波検査及び断層デンシトメトリーは、相補的な検査を必要と
する症状に達する、既に発展した腫瘍において関与する。
【0078】 従って、本発明の組成物は、画像法で使用されている造影剤の担体として使用
できるので顕著である。即ち、内皮細胞は選択的に血管形成源に接着し、MRI又
は前記のいかなる方法によって検出可能である造影剤の大きな局所的濃縮が観ら
れる。この時点から二つの手順が可能である: - 例えば肝臓癌が発展する危険がある肝硬変患者においては、肝臓等、予め危
険領域が知られている場合、その臓器にて局所的なMRIを実行する。
【0079】 - 予め危険領域が知られていない場合、より全体的に、例えば全身MRIコイル
を用いて、腫瘍形成物を含有する可能性がある臓器の中から血管形成源を検出す
る。
【0080】 本発明は更に血管形成源の治療、場合によってはそれらの発生の治療、そして
特に癌の治療に関する。前記の如くこの使用は、患者の血液区画内に注射された
内皮細胞の血管形成源に対する親和性に基づく。
【0081】 何人かの著者(13、14)が、理想的な活性物質の分布・放出方法「Drug Deliv
ery System」を提案した。これは以下の5つの基準を満たすものである: i)方法の選択性:方法は活性物質の輸送を、運搬中漏れ無しで、分解又は正
常の組織への分布無しで行うこと。
【0082】 ii)投与量の因子:方法は標的の組織にて適切な投与量で活性物質を放出し、
この投与量が制御的かつ予測可能に放出できること。
【0083】 iii)免疫原性:方法は、免疫応答及び感受性を引起こさずに連続投与に使用
可能であること。
【0084】 iv)応用分野:複数の疾患を異なった活性物質を使用して治療することが好ま
しい。
【0085】 v)医薬的実行可能性:製剤形態は大量生産に実用的であり、容易に患者に投
与できるものであること。
【0086】 本発明の組成物は、これらの基準を満たしている。従って、本発明は、該組成
物の細胞に、血管形成源、そして特に癌の治療において活性を有す物質をコード
する遺伝子を少なくとも一つ転入したことを特徴とする、患者の体内における血
管形成源、そして特に癌の遺伝子療法に際して全身注射、好ましくは脈管注射す
る前記組成物に関する。
【0087】 細胞に移入した遺伝子によりコードされる物質は、直接又は間接的に腫瘍に活
性を及ぼすことができ、即ち: - 腫瘍に治療効果を及ぼす為に、第一の物質或いはそれをコードする遺伝子と
相互作用する第二の物質を患者に投与すること、又は - エネルギー源に曝露すること、又は - 自然に患者の人体に存在する物質により変形することを、 必要とするものでも良い。
【0088】 本発明の組成物に移入する遺伝子は、例えばチミジンキナーゼ等の自殺遺伝子
、Il2又はIl12等の免疫調整剤であるサイトカインの遺伝子の中から選ぶ。
【0089】 癌の治療に有用な本発明の組成物は、例えば、細胞を治療する患者の体重1キ
ログラム当り100万〜2億個投与できるように用量調節してある。
【0090】 本発明の組成物を用いた癌の治療法の実施例として、内皮細胞が自殺遺伝子を
含有する組成物を注射することから成る方法が挙げられる。この様な組成物は、
以上提案された基準を全て満たすことが出来る。即ち: i)内皮細胞は血管形成巣により誘引されるので、治療剤の選択性が優れたも
のになる。
【0091】 ii)チミジンキナーゼ酵素を発現する細胞は、患者が薬前駆体(ガンシクロビ
ル)を摂取した時のみに作用するので、活性物質の放出は制御可能である。
【0092】 iii)注射した内皮細胞は、選ばれた細胞の種類によって異種的又は同種的な
免疫反応を引起こすが、後述の同様の対策により、この危険を最低限にすること
が可能である。個人間(同種移植)又は種間(異種移植)の組織、臓器又は細胞
の移植は様々な免疫反応を引起こす。
【0093】 異種移植後3種類の拒絶が確認された:超急性拒絶、血管急性拒絶、細胞拒絶
である(11)。超急性拒絶は、供与者に対する受給者の既存体液性免疫によるも
のである。この反応は、数分間又は数時間で移植体の破壊に達する。この機構は
補体の活性化に依存するものである。この応答においては内皮細胞が第一の標的
となる。この超急性拒絶に対する対策を開発した。これらは補体の抑制物質を使
用するものである。該物質は主に:CD59、CD55又はDAF(decay accelerator fac
tor)、又はCD46又はMCP(membrane cofactor protein)である。他の拒絶は、
移植数日後に発生するので、MRIによる潜在的な検出、又は治療の時間がある。
【0094】 このアプローチが不十分な場合、ヒト細胞の使用を実施することが可能であり
、この場合は通常の同種移植に相当する。この場合に際して、免疫抑制治療が多
くの場合併用される。免疫反応を低下させる作成物を細胞に移入することを考慮
することも可能である。適当な分子は:TGF-ベータ1、IL10又はFas分子リガンド
である(8)。
【0095】 iv)細胞種ではなく血管形成生成物を標的化したことにより、本発明の組成物
は広範の応用分野に適用することが可能である。
【0096】 v)完全に安定した、特徴付けされた内皮株である為、各患者に同一の作成物
を与えることが可能である。
【0097】 既に実行された研究により、HSV-1 TK(チミジンキナーゼ)株を選択すること
が出来た。ガンシクロビル等の薬前駆体の注射は、人体全体に有毒効果を及ぼさ
ず、血管形成源のみにおいて内皮細胞のプログラム死を引起こすことを可能とす
る。
【0098】
【文献】
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───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 9/10 A61P 9/10 29/00 29/00 35/00 35/00 37/06 37/06 G01N 33/50 G01N 33/50 T (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (71)出願人 Batiment Genopole−I ndustries、4、rue Pie rre Fontaine、F−91000 EVRY、France Fターム(参考) 2G045 AA25 CB01 FA12 FA32 FA36 FB07 JA20 4C076 AA12 AA95 BB11 CC26 EE57 EE59 FF68 4C084 AA13 AA17 MA17 MA66 NA13 ZA33 ZA39 ZB11 ZB21 ZB26 4C085 HH03 HH05 HH07 HH09 HH11 JJ02 KB09 KB12 LL01 4C087 BB63 MA65 ZB26

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】患者に全身投与して、血管形成源の診断及び/又は治療に使用
    する医薬組成物であって、該組成物が、任意に血管形成源の診断及び/又は治療
    に有用な活性物質を含む哺乳類細胞を含有し、該細胞が不死化されてあることを
    特徴とする医薬組成物。
  2. 【請求項2】該細胞が不死化および非腫瘍形成性のものであることを特徴と
    する請求項1記載の医薬組成物。
  3. 【請求項3】一時的又は永続的な機能障害を生じさせる可能性があるサイズ
    の該細胞の凝集体を含有しないことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のい
    ずれかの医薬組成物。
  4. 【請求項4】サイズが約200ミクロン以上、好ましくは50ミクロン以上、更
    に好ましくは30ミクロン以上の該細胞の凝集体を含有しないことを特徴とする請
    求項3記載の医薬組成物。
  5. 【請求項5】組成物1マイクロリットル当り約1千〜30万個の細胞を含むこと
    を特徴とする請求項1ないし請求項4記載のいずれかの医薬組成物。
  6. 【請求項6】内皮細胞が該組成物内、医薬的に許容され、該細胞の生存を可
    能とし、これらの再凝集を促進させない運搬体と結合されたことを特徴とする上
    記請求項記載のいずれかの医薬組成物。
  7. 【請求項7】患者において、動脈内経路、好ましくは頚動脈内経路で投与用
    の医薬組成物であって、サイズが50ミクロン以上、好ましくは30ミクロン以上の
    細胞の凝集体を含まないことを特徴とする請求項1ないし請求項6記載のいずれ
    かの医薬組成物。
  8. 【請求項8】患者において静脈内経路での投与用の医薬組成物であって、サ
    イズが200ミクロン以上、好ましくは100ミクロン以上の細胞凝集体を含まないこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項6記載のいずれかの医薬組成物。
  9. 【請求項9】内皮細胞に、活性物質をコードする遺伝子が少なくとも一つ移
    入されてある、及び/又はその様な物質が負荷されてあることを特徴とする上記
    請求項記載のいずれかの医薬組成物。
  10. 【請求項10】血管形成源の検出又は診断用の医薬組成物であって、活性物
    質が、直接に検出可能、又は患者に投与した別の物質により活性化された後、又
    はそのまま、間接的に検出可能であることを特徴とする医薬組成物。
  11. 【請求項11】患者において全身投与用の血管形成源の検出又は診断用の医
    薬組成物であって、 - 直接可視化、又は - 患者の体液から採取した試料に入っている該標識体から発生する信号の検定
    、又は - 該標識体から発生する信号から患者の人体の少なくとも一部の画像を作成す
    る機能を有す装置 により検出可能の標識体である活性物質を該細胞が発現することを特徴とする医
    薬組成物。
  12. 【請求項12】医薬組成物において、 - シンチグラフィー、陽電子放出断層撮影、MRI、超音波検査、レーザー、断
    層デンシトメトリー等の画像法、又は - ELISA、RIA、HPLC、質量分析法、化学発光法、生物発光法、ウェスタンブロ
    ット又は電気泳動法等の生物検定法又は生化学検定法によって直接に可視化又は
    検出可能の標識体を該細胞が発現することを特徴とする請求項11記載の医薬組
    成物。
  13. 【請求項13】血管形成源の治療又は予防用の医薬組成物であって、活性物
    質が、直接に検出可能、又は患者に投与した別の物質或いはエネルギー源により
    活性化された後、又はそのまま、間接的に検出可能である医薬剤であることを特
    徴とする請求項1ないし請求項9記載のいずれかの医薬組成物。
  14. 【請求項14】血管形成源の遺伝子療法に際して、患者に全身投与、好まし
    くは動脈投与のための組成物であって、該組成物の細胞に血管形成源の治療又は
    予防に有用な活性物質をコードする遺伝子を少なくとも一つ移入させたことを特
    徴とする請求項13記載の医薬組成物。
  15. 【請求項15】該組成物の細胞に、患者に薬前駆体を後投与して活性化させ
    る自殺遺伝子を少なくとも一つ移入したことを特徴とする請求項14記載の医薬組
    成物。
  16. 【請求項16】該組成物の細胞に、免疫調整剤サイトカインの遺伝子を少な
    くとも一つ移入したことを特徴とする請求項14記載の医薬組成物。
  17. 【請求項17】治療する患者の体重1キログラム当り100万〜2億個を投与で
    きるように用量調節してあることを特徴とする請求項13ないし請求項16記載の
    いずれかの医薬組成物。
  18. 【請求項18】血管形成源が癌、炎症領域、組織傷害、移植体、網膜症であ
    ることを特徴とする上記請求項記載のいずれかの医薬組成物。
  19. 【請求項19】患者における血管形成源の検出または診断の方法であって、
    請求項1ないし請求項12記載のいずれかの医薬組成物を血管網内へ注射投与して
    、該患者の人体の全部又は一部を、活性物質から放射される信号から、患者の体
    内に存在し得る血管形成源の画像を作成することができる画像装置に露出するこ
    とを特徴とする方法。
  20. 【請求項20】画像装置をシンチグラフィー、陽電子放出断層撮影、MRI、
    超音波検査、レーザー、断層デンシトメトリーの中から選択することを特徴とす
    る請求項19記載の方法。
  21. 【請求項21】患者における血管形成源の検出または診断の方法であって、
    請求項1ないし請求項12記載のいずれかの医薬組成物を血管網内へ注射投与し、
    続いて患者の体液試料を採取し、血管形成源の存在及び大きさを反映する採取物
    内の活性物質の量を測定することを特徴とする方法。
  22. 【請求項22】検定装置がELISA、RIA、HPLC、質量分析法、化学発光法、生
    物発光法、ウェスタンブロット又は電気泳動法等の生物検定法又は生化学検定法
    の装置の中から選択することを特徴とする請求項21記載の方法。
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