JP2002531462A - 炭水化物とその合成方法 - Google Patents

炭水化物とその合成方法

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JP2002531462A
JP2002531462A JP2000585256A JP2000585256A JP2002531462A JP 2002531462 A JP2002531462 A JP 2002531462A JP 2000585256 A JP2000585256 A JP 2000585256A JP 2000585256 A JP2000585256 A JP 2000585256A JP 2002531462 A JP2002531462 A JP 2002531462A
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inositol
chiro
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glycosyl acceptor
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JP2000585256A
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マニュエル・マーティン−ロマス
ノルディン・キアール・エル・ワハビ
マリア・フローレス・モスケラ
Original Assignee
ロダリス・ファーマシューティカルズ・リミテッド
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H1/00Processes for the preparation of sugar derivatives
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C35/00Compounds having at least one hydroxy or O-metal group bound to a carbon atom of a ring other than a six-membered aromatic ring
    • C07C35/02Compounds having at least one hydroxy or O-metal group bound to a carbon atom of a ring other than a six-membered aromatic ring monocyclic
    • C07C35/08Compounds having at least one hydroxy or O-metal group bound to a carbon atom of a ring other than a six-membered aromatic ring monocyclic containing a six-membered rings
    • C07C35/14Compounds having at least one hydroxy or O-metal group bound to a carbon atom of a ring other than a six-membered aromatic ring monocyclic containing a six-membered rings with more than one hydroxy group bound to the ring
    • C07C35/16Inositols

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、出発物質としてchiro-イノシトールを使用して、炭水化物、特に、化合物C4のようなイノシトールホスホグリカン(IPG)模擬物質(mimetics)を含むchiro-イノシトールの合成方法に関するものである。ここで、オリゴサッカリドを含有するchiro-イノシトールとは、1D-6-O-(2-アミノ-2-デオキシ-α-D-グルコピラノシル)-chiro-イノシトール 1-ホスファートを指し示す。かかる化合物は、chiro-イノシトールから生成されたグリコシルアクセプター(受容体)とグリコシルドナー(供与体)との間のグリコシル化反応の生成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭水化物とその合成方法、特に出発物質としてchiro-イノシトール
を用いたイノシトールホスホグリカン(IPG)模擬物質(mimetics)である炭水
化物の合成に関する。
【0002】
【従来の技術】
細胞に対する成長因子の作用の多くは、イノシトールホスホグリカン(IPG
)第二メッセンジャーのファミリーによって媒介されると考えられている(Rade
macherら, 1994)。IPGの起源は、細胞膜に位置するグリコシルホスファチジ
ルイノシトール(GPI)の“遊離”形態であると考えられる。IPGは、細胞
表面のレセプターに成長因子が結合した後に、ホスファチジルイノシトール特異
的ホスホリパーゼの作用により放出されると考えられている。IPGが、インス
リン、神経成長因子、肝細胞成長因子、インスリン様成長因子I(IGF−I)
、繊維芽細胞成長因子、トランスフォーミング成長因子β、B細胞およびT細胞
に対するIL−2の作用、副腎皮質細胞のACTHシグナリング、IgE、FS
HおよびhCGによる顆粒膜細胞刺激、チロトロピンによる甲状腺細胞刺激、初
期発生中の耳における細胞増殖、およびラットの乳腺を含む多数の成長因子の作
用を媒介する証拠がある。
【0003】 可溶性IPGフラクションは、ラット組織(肝臓、腎臓、筋肉 脳、脂肪、心
臓)およびウシ肝臓を含む動物の種々の組織から得られている。IPG生物学的
活性は、マラリア寄生RBCとマイコバクテリウムにおいても検出されている。
我々は、IPG第二メッセンジャーのファミリーを、その生物学的活性に基づい
て、A型およびP型サブファミリーに分類した。ラットにおいて、A型およびP
型媒介物の放出が、組織特異的であることが示された(Kunjaraら,1995)。
【0004】 WO98/11116とWO98/11117は、ヒトの組織のPおよびA-
型IPGの精製、単離および特徴決定を開示する。これらの出願の前には、構造
を特徴決定するのに十分な量で、単一の成分を組織誘導IPGフラクションから
単離することは可能ではなかった。従って、一部の先行技術は、IPG含有フラ
クションの生物学的活性を記載しているが、ヒト以外の起源のフラクションの活
性成分の同定についての考察は、代謝的ラベリングおよび切断技術からの間接的
な証拠に基づくものである。
【0005】 グルコースからのP型IPG模擬物質のマルチステップ合成は、既に、Jarami
lloら、1994に報告されており、これは、C4と呼ばれる化合物、1D-6-O-(
2-アミノ-2-デオキシ-α-D-グルコピラノシル)-chiro-イノシトール 1-ホス
ファートを開示している。
【0006】 Tagliaferriら, 1995は、1L-2,3:4,5-ビス-O-(テトライソプロピルジ
シロキサン-1,3-ジイル)-chiro-イノシトールの生成を開示している。しかし
ながら、この中間体を生成する反応は、収率が非常に低く(22%)、反応時間
が長い(19時間)。この中間化合物から形成された保護されたエポキシドは、
さらに反応させられて、(−)-ビブルニトール(viburnitol)、エポキシドおよ
びアジリジンを生じる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
概して、本発明は、出発材料としてchiro-イノシトールを用いて炭水化物を合
成すること、および、特に、化合物C4のようなIPG模擬物質を含むchiro-イ
ノシトールの合成に関する。この化合物は、chiro-イノシトールから生成したグ
リコシルアクセプターとグリコシルドナーとの間のグリコシル化反応の産物であ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の実施の形態】
従って、第一の態様において、本発明は、chiro-イノシトールからグリコシル
アクセプターを合成する方法を提供するものであって、当該方法は、 (a)2、3、4および5位において、chiro-イノシトールのトランス−ジエク
アトリアルヒドロキシル基を保護する工程、 (b)工程(a)で得られた中間体を反応させて、1位および6位のヒドロキシ
ル基の間にエポキシドを生成する工程、および (c)エポキシドをトランスジアキシアルに(transdiaxially)開いて、グリコシ
ルアクセプターを生成する工程 を含む。
【0009】 好ましい実施態様では、chiro-イノシトールからグリコシルアクセプターを生
成する方法が、以下の工程、 (a)2、3、4および5位においてchiro-イノシトールのトランス−ジエクア
トリアルヒドロキシル基を保護して、以下の式;
【化6】 (式中、Pは保護基を表す) によって表されるトランス−ジアキシアルジオール中間体を生じる工程、 (b)工程(a)の中間体を反応させて、一般式;
【化7】 によって表される1位および6位におけるヒドロキシル基の間にエポキシドを生
成する工程、および (c)式R-OHを有するアルコールでエポキシドをトランスジアキシアルに開
き、以下の一般式;
【化8】 によって表されるグリコシルアクセプターを生成する工程、 を含む。
【0010】 一部の実施態様において、この方法は、アルコールによりエポキシドを開くこ
とによって生成される、6位のヒドロキシル基を保護する工程をさらに含む。
【0011】 好ましくは、保護基Pは、二価であり、例えば、2位および3位、並びに4位
および5位のヒドロキシル基を保護する。好ましい保護基は、テトライソプロピ
ルジシロキサン(TIPDS)である。一部の実施態様では、この方法は、グリ
コシルアクセプターを反応させて、保護基の同一性を変更する、例えば、TIP
DS基をBnのような一価の保護基で置換する工程をさらに含む。これは、例え
ば、TIPDSのような巨大な保護基によって引き起こされた立体障害を低減す
るために、グリコシルドナーに対するグリコシルアクセプターの反応性を改善す
ることができる。
【0012】 さらに、TIPDSクロリド(例えば、2.5当量)と触媒4−ジメチルアミ
ノピリジン(例えば、0.4当量)を用いて、ジメチルホルムアミド中のchiro-
イノシトールの2,3,4,5ヒドロキシル基をシリル化(silylation)するための
好ましい方法は、2.5時間で、76%の収率で、化合物2を生成した。
【0013】 IPG−様化合物の調製に用いられるような、グリコシル化反応において使用
するためのグリコシルアクセプターの合成のための出発物質として、天然に生じ
るDまたはL chiro-イノシトールを使用することは、以前には記載されたこと
がない。グリコシル化されるヒドロキシル基(6-OH)が、好ましいイス型構
造のchiro-イノシトールにおいてアキシアルに(axially)向けられるので、グリ
コシル化工程において良好な選択性−反応性バランスを達成することは、興味深
い合成上の問題である。
【0014】 さらに、C4の合成について以前に記載(Jaramilloら,1994)されたようなグ
ルコースの代わりに、chiro−イノシトール(例えば、D-chiro-イノシトール)
を用いたここに記載した合成方法は、D-chiro-イノシトールが容易に入手でき
、かつ、比較的安価な出発物質であることから、有利である。これは、D-グル
コースからこの物質を合成した従来技術の時間を浪費するマルチステップ方法を
避けることを可能にする。さらに、本発明は、従来技術の方法の11工程と比較
して、グリコシルアクセプターを生成するのに必要な工程の数を7に低減する。
また、この反応は、従来の合成方法よりも、実験が容易であり、時間消費が少な
い。
【0015】 グリコシルアクセプターの合成において、重要な工程は、エポキシドのトラン
ス−ジアキシアルオープニングである。例えば、スキーム1における化合物4を
与える化合物3の反応を参照。この工程は、分子1のC2対称性により区別不可
能なchiro-イノシトールの1位および6位の区別を可能にするので重要である。
この方法は、これらの対称性を利用する3つの工程においてかかる選択性を達成
する(化合物4)。
【0016】 さらに本発明は、出発物質がD-chiro-イノシトールである場合に生成された
新たな中間体を提供する。エポキシド3を導く工程(スキーム1)はL-エナン
チオマーについて先に報告されているので(Taglafierriら, 1995)、さらなる
態様において、本発明は、D-chiro-イノシトールから生成された上記工程(b
)および(c)に示された一般式を有する化合物を提供する。
【0017】 さらなる態様において、本発明は、式4、5、6および7によって表される中
間体を提供する。
【0018】 スキーム1ないし3に記載されたグリコシルアクセプターの合成は、出発物質
としてD-chiro-イノシトールまたはL-chiro-イノシトールを用いる場合に、同
様に適用できる。
【0019】 スキーム1で生成されたグリコシルアクセプターは、適切なグリコシルドナー
、例えば、モノ、ジ-、トリ-、テトラ-、ペンタサッカリドユニットと反応して
、ドナーとアクセプターの反応性が、反応性と選択性との間のバランスが維持さ
れることを保証するという条件で、オリゴサッカリド生成物を形成することがで
きる。かくして、chiro-イノシトールグリコシルアクセプターに基づくグリカン
鎖は、適切なグリコシルドナーで拡張されうる。例えば、D−ガラクトサミンま
たはD−マンノサミンがスキーム3のD−グルコサミンの代わりに用いられて、
スキーム2において異なるオリゴサッカリドを生じる。
【0020】 さらなる態様では、本発明は、オリゴサッカリドを含むchiro-イノシトールを
生成する方法を提供し、これは、上記グリコシルアクセプターを、グリコシルド
ナーと反応させて、オリゴサッカリドを含むchiro-イノシトールを生成すること
を含む。
【0021】 都合よく、この反応は、以下の実施例に記載するように、トリクロロアセチミ
ダート(trichloroacetimidate)誘導グリコシルドナーを用いて実施することがで
きる。これらの反応は、グリコシルアクセプターの6位のヒドロキシル基と反応
する1位に誘導された(derivatised)グリコシルドナーを用いて、オリゴサッカ
リドを含有するchiro-イノシトールを生成する。
【0022】 スキーム2に示されているように、グリコシル化反応は、αおよびβグリコシ
ドの混合物を導き、好ましいα配置グリコシドが主な生成物である。βグリコシ
ドの生成は、反応条件を変えること、例えば、異なる溶剤、または、アジド化合
物以外の異なるグリコシルドナーを用いることによるのが望ましい。
【0023】 好ましくは、工程(a)で用いられる保護基Pは、エポキシドのトランスジア
キシアルオープニングに有利な、TIPDS塩化物である。例として、スキーム
1に記載された例示された反応スキームにおいて、2当量のTIPDSが用いら
れ、第一のTIPDS分子は2位と3位においてヒドロキシルを保護し、第二の
TIPDS分子は、4位と5位においてヒドロキシルを保護する。
【0024】 好ましくは、工程(c)において、エポキシド中間体3は、アルコールを用い
て、より好ましくはスキーム1に示すようにアリルアルコールを用いてトランス
ジアキシアルに開かれる。
【0025】 グリコシル化反応(スキーム2)は、中間体4(スキーム1)を用いて実施さ
れるが、好ましくは、この中間体は、さらに反応して、保護TIPDS基の立体
障害を低減し(例えば、スキーム1の変換4ないし8を参照)、グリコシルドナ
ーに対するグリコシルアクセプターの反応性を改善し、かくして、反応収率を改
善する。スキーム1に示されているように、これは、2、3、4および5位にお
けるトランス−ジエクアトリアルヒドロキシル基がBn基で保護されることをも
たらす。
【0026】 スキーム3に示されているグリコシルドナー9および18の合成は、Vasella
ら,1991によって先に報告されているジアゾ転移反応を用いて実施されうる。こ
の方法は、グリコシルドナーを生成する別の方法であるJaramilloら,1994に記載
されている化合物15について用いられるものよりもはるかに便利である。ジア
ゾ転移反応の産物からいくつかのグリコシルドナーを誘導する標準的な操作は、
A型IPG模擬物質についての記載に示唆されている。
【0027】 グリコシルドナーとしてトリクロロアセチミダートを用いること(スキーム2
、化合物9および18)が好ましい。これらのドナーにおける保護基のパターン
は、良好な反応性−選択性バランスを達成するのに重要である。スキーム2に示
されているように、グリコシル化の立体選択性は、あまり大きく影響されないよ
うに見えるが、アセチル基がグリコシルドナーに保護基として存在する場合に、
その収率が改善される。別のグリコシル化反応も、当業者には自明であろう。
【0028】 好ましくは、リン酸化工程(スキーム2の変換11−12)は、ホスホロアミ
ダイト(phosphoramidite)法を用いて実施される。
【0029】 グリコシルドナーとアクセプターとの間の反応において、スキーム2は、9お
よび18を用いることの効果が、主に反応収率に対するものであることを示す。
しかしながら、化合物18は、その調製がより簡単であるという利点を有する。
【0030】 スキーム2に示された反応において(変換11−12)、PdCl2/AcO
Hを使用してアリル基を除くことは、単一の工程でこの反応を達成するので、有
利である。
【0031】 本発明の実施態様を、添付の反応スキームを参照しながら実施例として記載す
る。
【0032】
【実施例】
IPGとIPGアナログ 研究により、cAMP依存性タンパクキナーゼ(阻害)、アデニル酸シクラー
ゼ(阻害)およびcAMPホスホジエステラーゼ(刺激)のような多数のインス
リン依存性酵素の活性をA型媒介物質が調節することが示された。対称的に、P
型媒介物質が、ピルビン酸デヒドロゲナーゼホスファターゼ(刺激)およびグリ
コーゲン合成酵素ホスファターゼ(刺激)のようなインスリン依存性酵素の活性
を調節する。A型媒介物質は、含脂肪細胞に対するインスリンの脂質生成活性を
模倣するが、P型媒介物質は、筋肉に対するインスリンの糖原生成性活性を模倣
する。A型およびP型媒介物質の両方が、血清を含まない培地で繊維芽細胞に添
加された場合に細胞分裂促進性である。媒介物質が繊維芽細胞増殖を刺激する能
力は、その細胞がEGF−レセプターでトランスフェクションされた場合に増強
される。A型媒介物質は、ニワトリの蝸牛前庭神経節における細胞増殖を刺激す
ることができる。
【0033】 A型およびP型活性を有する可溶性IPGフラクションは、ラット組織(肝臓
、腎臓、筋肉 脳、脂肪、心臓)およびウシ肝臓を含む種々の動物組織から得ら
れる。A型およびP型IPG生物学的活性は、ヒト肝臓および胎盤、マラリア寄
生RBCおよびマイコバクテリウムにおいても検出された。ヒト胎盤細胞栄養芽
層およびBC3H1筋細胞に対するインスリン作用、またはラット横隔膜および
ニワトリの蝸牛前庭神経節に対するウシから誘導されたIPGの作用を阻害する
抗イノシトールグリカン抗体の能力は、多くの構造的特徴の種間保存を示唆する
。しかしながら、従来技術は、一部の生物学的フラクションにおいてA型および
P型IPG活性についての報告を含むが、この活性の原因である薬剤の精製また
は特徴決定については開示されていないことに注意することが重要である。
【0034】 A型物質は、シクリトール含有炭水化物であり、Zn2+イオンと任意にリン酸
を含み、脂質生成活性を制御し、cAMP依存タンパクキナーゼを阻害する特性
を有する。また、アデニル酸シクラーゼを阻害することもでき、血清を含まない
培地においてEGFがトランスフェクションされた繊維芽細胞に添加された場合
には細胞分裂促進性であり、含脂肪細胞において脂質生成を刺激する。
【0035】 P型物質は、シクリトール含有炭水化物であり、Mn2+および/またはZn2+ イオンおよび任意にリン酸を含み、グリコーゲン代謝を制御およびピルビン酸デ
ヒドロゲナーゼホスファターゼを活性化する特徴を有する。また、これらは、グ
リコーゲン合成酵素ホスファターゼの活性を刺激し、血清を含まない培地におい
て繊維芽細胞に添加された場合には細胞分裂促進性であり、かつ、ピルビン酸デ
ヒドロゲナーゼホスファターゼを刺激する。
【0036】 A型およびP型IPGを得る方法は、Caroら, 1997およびWO98/11116およびWO
98/11117に記載されている。
【0037】 薬学的組成物 本発明の媒介物質および類似体は、薬学的組成物において製剤化されうる。こ
れらの組成物は、一以上の媒介物質に加えて、薬学的に許容できる賦形剤、キャ
リアー、バッファー、安定化剤または当業者に周知の他の物質を含むことができ
る。かかる物質は、非毒性であり、活性成分の効力と抵触しないものとすべきで
ある。キャリアーまたは他の物質の正確な性質は、例えば、経口、静脈内、皮膚
または皮下、鼻腔、筋肉内、腹腔内経路のような投与経路に依存する。
【0038】 経口投与用の薬学的組成物は、錠剤、カプセル、粉末または液状形態とするこ
とができる。錠剤は、ゼラチンのような固体キャリアーまたはアジュバントを含
むことができる。液状薬学組成物は、一般に、水、ペトロレアム、動物油または
植物油、鉱油または合成油のような液状キャリアーを含む。生理食塩水溶液、デ
キストロースまたは他のサッカリド溶液もしくはエチレングリコール、プロピレ
ングリコールまたはポリエチレングリコールのようなグリコールを含むことがで
きる。
【0039】 静脈、皮膚または皮下注射、あるいは、発症部位での注射については、活性成
分は、発熱物質を含まず、適切なpH、等張性および安定性を備える非経口的に
許容できる水溶液の形態である。関連する分野の当業者であれば、例えば、塩化
ナトリウム液、リンガー液、乳酸リンガー液のような等張性賦形剤を用いて適切
な溶液を調製することができる。必要であれば、防腐剤、安定剤、バッファー、
抗酸化剤および/または他の添加剤を含んでもよい。
【0040】 好ましくは、本発明に係る薬学的に使用できる化合物は、“予防に有効な量”
または“治療的に有効な量”(場合により、予防は治療とも考えられる)で個人
に与えられ、これは、個人に利益を示すのに十分な量とされる。通常、これは、
治療的に有益な量のニューロン増殖または神経突起成長、あるいは有益な量のニ
ューロンダメージの予防を引き起こす量である。投与される化合物の実際の量、
投与の速度およびタイムコースは、処置される状態の性質および深刻さに依存す
る。治療の処方、例えば投与量の決定等は、一般的な開業医および他の医師の責
任の範囲内であり、通常、処理される疾患、患者の状態、輸送部位、投与方法お
よび医師に知られた他のファクターを考慮する。上記技術およびプロトコールの
例は、Remington's Pharmaceutical Sciences, 16th edition, Oslo, A.(ed),19
80に見出すことができる。
【0041】 化合物C4は、P型IPG模擬物質であり、かつ、純粋なニューロンおよびC
VG細胞培養における神経突起の成長を刺激する活性を有することがWO99/38516
に示されている。この模擬物質の活性は、P型IPGまたはインスリンと同等に
効果的であることが示された。
【0042】 略語 Bn:ベンジル TIPDS:テトライソプロピルジシロキサン MOM:メトキシメチル Ac:アセチル
【0043】 一般的な方法 全ての反応を、オーブン乾燥ガラス製品および新たに蒸留および乾燥した溶液
を用いて乾燥アルゴンの大気下で行った。THFとジエチルエーテルを、ベンゾ
フェノンケチルナトリウムから蒸留した。ジクロロメタンとアセトニトリルを、
水素化カルシウムから蒸留した。TLCをシリカゲルGF254(Merck)で行って
、ホスホモリブデン酸/EtOHで炭化して検出した。フラッシュクロマトグラ
フィーでは、シリカゲル(Merck 230-400メッシュ)を用いた。カラムを、ポジ
ティブエア圧で溶出した。クロマトグラフィー溶出物を、容量対容量比(v/v
)として与えられる。NMRスペクトルは、Bruker Avance DPX300 (1H、30
0MHz)、Bruker Avance DRX400 (1H、400MHz)およびBruker Avance
DRX500 (1H、500MHz)分光計を用いて記録した。化学シフトはppmで
記録され、結合定数はHzで記録される。ルーチンスペクトルは、溶媒の残留プ
ロトンまたは炭素シグナルに関連する。高解像質量スペクトルは、Kratos MS-80
RFA 241-MC装置で記録した。旋光度はPerkin-Elmer 341旋光計で調べた。元素分
析を、leco CHNS-932装置で記録した。有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥
させ、真空で濃縮した。
【0044】 化合物2 化合物1(D-chiro-イノシトール、1g、6.55mmol、1当量)を、
イミダゾール(1.5g、22mmol、4当量)と、触媒量のジメチルアミノ
ピリジン(274mg、2.22mmol、0.4当量)を含むジメチルフォル
ムアミド(11mL)に溶解し、TIPDSCl2(4.6mL、13.89m
mol、2.5当量)を滴下して加えて処理した。3.5時間後、この溶液を酢
酸エチルで蒸留し、飽和塩化アンモニウム、水、そしてブラインで連続的に洗浄
し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィーで
精製して(ヘキサン−エチルアセタート20:1)、固体として2(2.79g
、76%)を与えた。
【0045】 化合物3 化合物2(2.54g、3.89mmol、1当量)をトリフェニルホスフィ
ン(5.07g、19.14mmol、5当量)を含むTHF(64mL)に溶
かし、DEAE(2.7mL、17.22mmol、4.5当量)を滴下して加
えて処理した。7時間後、溶媒を蒸発させ、残留物をカラムクロマトグラフィー
で精製し[ヘキサン、ヘキサン−ジクロロメタン(10:1−4:1)]、無色
ガラスとして純粋な3(2g、80%)を得た。
【0046】 化合物4 化合物3(2.2g、3.4mmol、1当量)をアリルアルコール(1.5
mL、22.1mmol、6.5当量)を含むジクロロメタン(30mL)に溶
かし三フッ化ホウ素(1.5mL、11.9mmol、3.5当量)を用いて室
温において処理した。3時間後、反応をトリエチルアミンを用いて停止させ、こ
の溶媒を蒸発させ、残留物をカラムクロマトグラフィーで精製し(ヘキサン−エ
チルアセタート70:1)、シロップとして純粋な4(1.84g、77%)を
与えた。
【0047】 化合物5 ジオキサン(3.5mL)中のMOMCl(1.125mL、14.8mmo
l、6.25当量)を、ヨウ化ナトリウム(1.78g、11.8mmol、5
当量)で処理し、この混合物を室温で10分間攪拌した。ジオキサン(1.5m
L)中の化合物4(1.67g、2.36mmol、1当量)とジイソプロピル
エチルアミン(2.76mL、16.34mmol、6.9当量)を、上記溶液
に加え、この混合物を85℃で一晩熱した。この溶液を室温まで冷却し、塩化メ
チレンで希釈し、重炭酸ナトリウム、水、およびブラインで洗浄し、濃縮した。
残留物をカラムクロマトグラフィーで精製し(ヘキサン−エチルアセタート50
:1)、シロップとして純粋な5(1.43g、82%)を与えた。
【0048】 化合物6 THF(22mL)中の5(1.17g、1.56mmol、1当量)の溶液
に、室温において、THF中の1MのTBAF溶液(6.25mL、6.25m
mol、4当量)を加えた。反応混合物を0℃に冷却し、次いで18mLの酢酸
無水物を添加した。18時間後に、室温で、粗製物を水/氷混合物に注ぎ、Et
OAcで抽出した。有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。
この残留物をカラムクロマトグラフィーで精製して、675mgの6(定量分析
)を得た。
【0049】 化合物7 :−化合物5から: 化合物5(318mg、0.425mmol、1当量)をTHF(4.25m
L)に溶解し、次いで、TBAF(1M、0.85mL、0.85mmol、2
当量)を用いて処理した。30分後、DMF(7mL)を添加し、水素化ナトリ
ウム(136mg、3.4mmol、8当量)と臭化ベンジル(303mL、2
.55mmol、6当量)を添加した。ベンジル化(benzylation)反応は全く起
こらないので、混合物をシリカゲルで濾過し、上記条件で45℃で18時間にわ
たってベンジル化した。この混合物を、酢酸エチルを用いて蒸留し、塩化アンモ
ニウム、水、およびブラインを用いて洗浄し、濃縮し、残留物をカラムクロマト
グラフィーによって精製し(ヘキサン−酢酸エチル6:1)、純粋な7(102
mg、38%)を得た。
【0050】 :−化合物6から: 30mLのMeOH中の6(650mg、1.50mmol、1当量)の溶液
に、室温で、MeOH中の0.95MのNaOMe溶液(1.3mL、1.20
mmol、0.8当量)を添加した。30分後、この溶液を蒸発させて、粗製物
をトルエンと2回共蒸発させた。粗製物を21mLのDMFに溶かし、次いでN
aH(481mg、12.03mmol、8当量)および臭化ベンジル(1.0
7mL、9.03mmol、6.0当量)を添加した。反応を一晩攪拌し、メタ
ノールで停止させ、EtOAcで希釈し、水とブラインで洗浄し、硫酸ナトリウ
ムで乾燥させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで精製し(ヘキサン−酢酸
エチル10:1)、純粋な7(778mg、83%)を得た。
【0051】 化合物8 化合物7(730mg、1.17mmol、1.0当量)を−10℃でジクロ
ロメタン(11.7mL)に溶解させ、次いで、チオフェノール(0.156m
L、1.52mmol、1.3当量)と三フッ化ホウ素(0.148mL、1.
17mmol、1.0当量)で処理した。30分後、この反応を重炭酸ナトリウ
ムで停止させ、塩化メチレンで抽出した。硫酸ナトリウムで乾燥させ蒸発させた
後に、残留物を、カラムクロマトグラフィーで精製し(トルエン−エチルアセタ
ート14:1)、純粋な8(550mg、81%)を得た。
【0052】 化合物10Aα: A)グリコシルドナーとして181を使用 化合物8(197mg、0.339mmol、1当量)、化合物18(490
mg、1.04mmol、3当量)および3mLのCH2Cl2中の4オングスト
ローム分子ふるいの混合物を、室温で45分間攪拌した。この後、CH2Cl2
の0.21MのTMSOTf溶液を添加した(160mL、0.034mmol
、0.1当量)。1時間後、反応をEt3Nで停止させ、セライトで濾過し、乾
燥するまで蒸発させた。カラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン−EtOA
c3:1)により、133mg(44%)の10Aαと93mg(31%)の1
0Aβを得た。10Aαのデータ:
【0053】
【0054】 メタノール(3.1mL)中の10Aα(140mg、0.156mmol、
1当量)の溶液に、室温において、メチラートナトリウム(0.95M、0.1
65mL、1当量)を加えた。反応混合物を、10分間攪拌し、次いで、アンバ
ーライト樹脂IR−120H+を用いて中和した。溶液の濾過および蒸発後、残
留物をDMF(2.3mL)に溶解し、かつ、NaH(油中に60%、39mg
、0.97mmol、6当量)と臭化ベンジル(87mL、0.73mmol、
4.5当量)を加えた。反応混合物を1時間攪拌し、0℃においてMeOHで停
止させ、メチレンクロリドで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄した。有
機相を、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で蒸発させ、残留物をカラムクロマ
トグラフィーで精製し、純粋な10α(161mg、99%)を得た。
【0055】 B)グリコシルドナーとして92を使用: 化合物8(73mg、0.125mmol、1.6当量)を、化合物9(49
mg、0.078mmol、1当量)と混合し、トルエンで二回共蒸発させ、メ
チレンクロリド(1mL)に溶かした。トリメチルシリルトリフラート(塩化メ
チレン中0.1M溶液の50mL)を−25℃で添加した。−25℃で30分後
、この混合物を10分間温めた。次いで、トリエチルアミンを添加することによ
って反応を停止させ、蒸発させて乾燥させた。残留物をカラムクロマトグラフィ
ーで精製し[ヘキサン−エチルアセタート(7:1−3:1)]、35mg(3
5%)の10αと25mg(25%)の10βを得た。10αのデータ:
【0056】
【0057】 化合物9を、スキーム2に示したように調製した。この合成経路は以下に記載
されている。
【0058】 化合物11 20:1の酢酸−水(3.4mL)中の酢酸ナトリウム(89.11mg、1
.09mmol、8当量)の溶液をAr下で脱気し、10α(141mg、0.
135mmol、1当量)と塩化パラジウム(73.24mg、0.407mm
ol、3当量)に加えた。この反応を、6時間30分にわたって攪拌し、塩化メ
チレンで希釈し、セライトで濾過し、重炭酸ナトリウムで中和し、水とブライン
で洗浄した。乾燥および蒸発させた後、残留物をカラムクロマトグラフィーで濾
過し(ヘキサン−エチルアセタート5:1)、純粋な11(100mg、74%
)を与えた。
【0059】 化合物12 化合物11(42mg、0.042mmol、1当量)を、塩化メチレン/ア
セトニトリルの1:1混合物(1mL)にアルゴン下で溶かし、ジベンジル-N,
N-ジイソプロピルホスホルアミダイト(42mL、0.095mmol、2.
2当量)とテトラゾール(13.4mg、0.189mmol、4.5当量)で
処理した。室温で1.5時間後、混合物を0℃でtert-ブチルヒドロペルオキシ
ドで処理した。40分後、溶媒を蒸発させ、残留物をカラムクロマトグラフィー
で精製し(ヘキサン−エチルアセタート3:1)、純粋な12(48mg、91
%)を得た。
【0060】 化合物C4 化合物12(57mg、0.045mmol)を、メタノール(5.3mL)
およびバッファー酢酸ナトリウム−酢酸pH5(5.3mL)に溶かし、炭の1
0%パラジウム(70mg)を添加し、混合物を水素雰囲気下で一晩攪拌した。
この反応混合物をセライトで濾過し、蒸発させた。残留物を水にとかし、Sep-pa
ck C-18で濾過し、Sephadex G-10カラムを通し(EtOH−H2O 10%)、C
4(13.8mg、73%)を与えた。
【0061】 化合物C4:
【化9】
【0062】 以下の参考文献を、参考として含める。 「参考文献」
【図面の簡単な説明】
【図1】 chiro−イノシトールからのグリコシルアクセプター8の合成を
示す。
【図2】 グリコシルアクセプター8とグリコシルドナー9および18との
間の反応を示す。
【図3】 グリコシルドナー9と18合成を示す。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年1月11日(2001.1.11)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 を有するグリコシルアクセプターを生成する工程 を含む方法。
【化2】 によって表される中間体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】 可溶性IPGフラクションは、ラット組織(肝臓、腎臓、筋肉 脳、脂肪、心
臓)およびウシ肝臓を含む動物の種々の組織から得られている。IPG生物学的
活性は、マラリア寄生赤血球細胞(RBC)とマイコバクテリウムにおいても検
出されている。我々は、IPG第二メッセンジャーのファミリーを、その生物学
的活性に基づいて、A型およびP型サブファミリーに分類した。ラットにおいて
、A型およびP型媒介物の放出が、組織特異的であることが示された(Kunjara
ら,1995)。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】 スキーム2に示された反応において(変換12−C4)、PdCl2/AcO
Hを使用して保護基を除くことは、単一の工程でこの反応を達成するので、有利
である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正内容】
【0052】 化合物10Aα: A)グリコシルドナーとして18を使用 化合物8(197mg、0.339mmol、1当量)、化合物18(490
mg、1.04mmol、3当量)および3mLのCH2Cl2中の4オングスト
ローム分子ふるいの混合物を、室温で45分間攪拌した。この後、CH2Cl2
の0.21MのTMSOTf溶液を添加した(160mL、0.034mmol
、0.1当量)。1時間後、反応をEt3Nで停止させ、セライトで濾過し、乾
燥するまで蒸発させた。カラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン−EtOA
c3:1)により、133mg(44%)の10Aαと93mg(31%)の1
0Aβを得た。10Aαのデータ:
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】 B)グリコシルドナーとしてを使用: 化合物8(73mg、0.125mmol、1.6当量)を、化合物9(49
mg、0.078mmol、1当量)と混合し、トルエンで二回共蒸発させ、メ
チレンクロリド(1mL)に溶かした。トリメチルシリルトリフラート(塩化メ
チレン中0.1M溶液の50mL)を−25℃で添加した。−25℃で30分後
、この混合物を10分間温めた。次いで、トリエチルアミンを添加することによ
って反応を停止させ、蒸発させて乾燥させた。残留物をカラムクロマトグラフィ
ーで精製し[ヘキサン−エチルアセタート(7:1−3:1)]、35mg(3
5%)の10αと25mg(25%)の10βを得た。10αのデータ:
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 マリア・フローレス・モスケラ スペイン・E−41009・セヴィラ・3゜ a・ブロク・1・ホセ・ディアス Fターム(参考) 4C057 AA17 AA20 BB02 CC03 CC04 DD01 HH03 JJ20 JJ25 4H049 VN01 VP04 VQ17 VQ88 VR22 VR42 VU36 VW01

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 chiro−イノシトールからグリコシルアクセプターを生成す
    る方法であって、以下の工程: (a)2、3、4および5位において、chiro-イノシトールのトランス−ジエク
    アトリアルヒドロキシル基を保護して、以下の一般式: 【化1】 「式中、Pは保護基である」 で表されるトランス−ジアキシアルジオール中間体を生成する工程、 (b)工程(a)の中間体を反応させて、以下の一般式: 【化2】 で表される1位および6位のヒドロキシル基の間にエポキシドを生成する工程、
    および (c)式R−OHを有するアルコールを用いてエポキシドをトランスジアキシア
    ルに開いて、以下の一般式: 【化3】 で表されるグリコシルアクセプターを生成する工程 を含む方法。
  2. 【請求項2】 出発物質が、D-chiro-イノシトールである、請求項1記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 出発物質が、L-chiro-イノシトールである、請求項1記載
    の方法。
  4. 【請求項4】 6位のヒドロキシル基を保護する工程をさらに含む、請求項
    1ないし3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 2、3、4および5位の保護基Pが二価である、請求項1な
    いし4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 保護基がテトライソプロピルジシロキサン(TIPDS)で
    ある、請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 TIPDS基で保護されたchiro-イノシトールを、触媒量の
    4-ジメチルアミノピリジンを用いて、ジメチルホルムアミド中のTIPDS塩
    化物とchiro-イノシトールとを反応させることによって生成する、請求項6記載
    の方法。
  8. 【請求項8】 工程(c)のグリコシルアクセプターをさらに反応させて、
    2、3、4および5位の保護基をベンジル(Bn)に置換する工程を含む、請求
    項6または7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 工程(c)においてエポキシドをトランス-ジアキシアルに
    開くために用いられるアルコールがアリルアルコールである、請求項1ないし8
    のいずれか一項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれか一項に記載のグリコシルアク
    セプターをグリコシルドナーと反応させて、オリゴサッカリドを含有するchiro-
    イノシトールを生成することを含む、オリゴサッカリドを含有するchiro-イノシ
    トールを生成する方法。
  11. 【請求項11】 グリコシルアクセプターの6位のヒドロキシル基と反応し
    て、オリゴサッカリドを含有するchiro-イノシトールを生成するように、グリコ
    シルドナーを、トリクロロアセチミダートを用いて誘導する、請求項10記載の
    方法。
  12. 【請求項12】 グリコシルドナーを1位において誘導する、請求項11記
    載の方法。
  13. 【請求項13】 グリコシルアクセプターの1位のアリル基を除去してヒド
    ロキシル基を生成する工程をさらに含む、請求項10ないし12のいずれか一項
    に記載の方法。
  14. 【請求項14】 アリル基を、PdCl2/AcOHを用いて除去する、請
    求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 反応の主要生成物がα配置グリコシドである、請求項10
    ないし14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 【請求項16】 反応の主要生成物がβ配置グリコシドである、請求項10
    ないし14のいずれか一項に記載の方法。
  17. 【請求項17】 1位においてグリコシルアクセプターをリン酸化する工程
    をさらに含む、請求項10ないし16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 【請求項18】 オリゴサッカリドを含有するchiro-イノシトールを脱保護
    化する工程をさらに含む、請求項10ないし17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 【請求項19】 グリコシルドナーが、ジ-、トリ-、テトラ-またはペンタ
    サッカリドである、請求項10ないし18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 【請求項20】 グリコシルドナーが、D−ガラクトサミン、D−マンノサ
    ミンまたはD−グルコサミンもしくはその誘導体から選択される、請求項10な
    いし18のいずれか一項に記載の方法。
  21. 【請求項21】 オリゴサッカリドを含有するchiro-イノシトールが、1D
    -6-O-(2-アミノ-2-デオキシ-α-D-グルコピラノシル)-chiro-イノシトール 1-ホスファートである、請求項10ないし20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 【請求項22】 chiro−イノシトールからグリコシルアクセプターを生成
    する方法であって、以下の工程: (a)2、3、4および5位において、chiro-イノシトールのトランス−ジエク
    アトリアルヒドロキシル基をテトライソプロピルジシロキサン(TIPDS)を
    用いて保護する工程、 (b)工程(a)から得られた保護されたchiro-イノシトールを反応させて、1
    位と6位との間にエポキシドを生成する工程、 (c)式R−OHを有するアルコールを用いてエポキシドをトランスジアキシア
    ルに開いて、グリコシルアクセプターを生成する工程、および (d)一以上の工程で、TIPDS保護基をベンジル(Bn)で置換して、以下
    の式: 【化4】 を有するグリコシルアクセプターを生成する工程 を含む方法。
  23. 【請求項23】 以下の式: 【化5】 によって表される中間体。
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