JP2002531207A - 肺胞開閉測定法および装置 - Google Patents

肺胞開閉測定法および装置

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Abstract

(57)【要約】 本発明は呼吸圧力に依存する肺胞開閉の局所測定法に関し、これによれば、電気インピーダンストモグラフィー法により、呼吸圧力による少なくとも1個所の肺ゾーンにおけるインピーダンス信号が測定される。肺ゾーンの肺胞の開閉は、特に人工呼吸を改善できるように測定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は圧力呼吸に依存する肺胞開閉の測定法に関する。本発明は特に肺胞開
閉の局所測定を可能にする。
【0002】 肺の機能を測定するためには圧力と容積を記録し重ね合わす必要があることが
知られている。圧力をある価から連続的に増加させると、第一肺胞(末端肺ユニ
ットまたは空気サック)は収縮状態から開放状態へ変化し始める。さらに圧力を
増加させると、さらに多くの閉鎖肺胞が開く。状態変化の最大数は最終的には圧
力/容積曲線の変曲点で生じる。その後、さらに圧力を増加させても開放肺胞数
は増加せず飽和状態となり、理想的には全ての肺胞が開いている。
【0003】 肺機能の測定の一つの問題は、この開放現象の分布が肺全体にわたって均一で
ないことである。例えば、炎症の場合は体液が蓄積し、肺は浮腫生成によりより
重くなる。そのため胸骨から脊椎にかけて重力による勾配を生じ、肺の基底部は
圧縮され押しつぶされる。
【0004】 しかしながら、伝統的な圧力−容積測定では局所的な圧力と容積の関係に関す
る情報が得られず、肺全体の圧力と容積の関係に関する平均的な情報が得られる
のみである。
【0005】 圧力と容積の関係の局所的測定では、いわゆる電気的インピーダンストモグラ
フィーが知られている。この方法では、数多くの電極を胸廓の回りに置き、例え
ばピーク間振幅5nAで50kHzの交流電流がそれぞれ隣り合った電極に加え
られる。その他の電極は一定の参照電位に対するインピーダンスの測定値を取り
出すため、交流電流で用いられる。全ての電極が相互に電流伝導電極として作用
すると、データ収集サイクルが完了する。静電擾乱を排除するため、通常は複数
のデータ収集サイクルが平均され、対応する画像が得られる。胸郭ゾーンにおけ
る最大インピーダンス変化は吸気および呼気でもたらされる。この意味で、電極
により測定されるインピーダンス変化は肺の容積変化の指標となる。従って、電
気インピーダンストモグラフィー法によれば、肺における圧力と容積の関係に関
する測定も行われる。しかしながら、電気インピーダンストモグラフィーの特徴
は、電極における信号のコンピューター解析に基づきインピーダンス変化の二次
元、場合によっては三次元映像が編集されることである。
【0006】 ある部分で肺が既に開いているか、および/または閉鎖しているかを正確に制
御できないので、浮腫を生じている等の病的な肺の人工呼吸は特別な問題である
。肺で所定の圧力が人工的に維持されている場合、全ての肺胞(末端肺ユニット
、空気サック)を開いた状態にすることが可能であるので、死亡率がかなり減少
することが見出された。しかしながら、肺の肺胞の開閉を局所的に測定すること
ができないため、人工呼吸の場合この圧力は知られていない。
【0007】 従って、呼吸圧力に依存する肺胞の開閉の測定法を提供することが本発明の目
的である。
【0008】 この目的は請求項1記載の特徴を有する方法、および請求項25記載の特徴を
有する装置により達成される。本発明による方法は、肺胞開放および/または閉
鎖を電気インピーダンストモグラフィー法によりインピーダンス信号から測定し
得るという認識に基づいている。従って、少なくとも二つの重要な値、すなわち
対応する肺ゾーンの肺胞閉鎖に関連する第一呼吸圧力値と、対応する肺ゾーンの
肺胞開放に関連する第二呼吸圧力値を測定し得る。
【0009】 従って、本発明を実施するための装置は胸郭の周囲に取り付けた複数の電極、
個々の電極を制御し、胸郭中の局所インピーダンス信号を得るために制御されな
い電極上のインピーダンス信号を求めるための電気インピーダンストモグラフ、
および第一呼吸圧力値と第二呼吸圧力値を測定するための局所インピーダンス信
号を求める演算ユニットを有する。
【0010】 コンピュータートモグラフィーおよび磁気共鳴トモグラフィーとは対照的に、
高価な装置を必要としないため本発明の方法は患者のベッドで実施し得る。この
場合は患者および医療スタッフのいずれにも放射線ストレスを生じない。したが
って、重症患者の場合は、病状と肺の開放度の定常的監視を行うことができる。
【0011】 本発明の方法の第一の効果は、インピーダンス信号が患者の呼吸動作の影響を
受けることである。呼吸動作毎に肺の容積は上下する。電気インピーダンストモ
グラフィーの局所インピーダンス曲線を用いて、呼吸運動によるインピーダンス
信号の平均変化は肺がまだ閉鎖していないゾーンでは際立って大きく、肺が既に
閉鎖しているゾーンではインピーダンス信号の僅かな変化が生じるだけであるこ
とが観察される。例えば、呼吸運動によるインピーダンス信号の変化を複数回の
呼吸にわたるインピーダンス信号の平均化されない平均平方根に基づいて測定す
ることができる。従って、呼吸運動に基づくインピーダンス信号の変化を、呼吸
運動に基づくインピーダンス信号の高周波数部分の信号エネルギーから測定する
ことができる。しかしながら、呼吸運動に基づくインピーダンス信号の変化を複
数回の呼吸にわたるインピーダンス信号の平均ピーク間値に基づいて測定するこ
とも同様に可能である。
【0012】 肺胞の開放および/または閉鎖、または第一および/または第二呼吸圧力値を
それぞれ、呼吸運動に基づくインピーダンス信号の変化に基づいて測定されるが
、それは呼吸運動に基づくインピーダンス信号の変化を予め測定された呼吸運動
比較値と比較することによる。その場合、二つの比較値に関して一般にあるヒス
テリシスが見出されることを考慮しなければならない。このことは、肺細胞の開
放が肺胞(末端肺ユニット)の閉鎖と同じ圧力では行われず、双方の比較値が互
いに離れていることを意味する。この意味で、ヒステリシスを正確に特定するた
めにはそれぞれの比較値がどの方向に向かうかも考慮しなければならない。
【0013】 比較値に関して、固定した比較値を予め決定することも考えられる。しかしな
がら、この場合は例えばオフセット変化に基づく擾乱因子が測定値にすべて入る
ことになる。従って、肺の他のゾーンの呼吸運動に基づきインピーダンス信号の
平均変化から呼吸運動比較値を動的に求めることが好都合である。肺を複数のゾ
ーン平面に分割することが好ましく、その他の肺のゾーンは関連する肺のゾーン
より上の重力ベクトルの方向に有るゾーンである。この場合、一般に重力ベクト
ルの方向でもっとも下にある肺の部分は、肺ゾーンの対応するより上の部分より
も、肺胞(末端肺ユニット)の閉塞の病理知見により強く影響されるという事実
が利用される。例えば、低部肺ゾーンの呼吸運動比較値が予め決定した因子だけ
低いゾーンの呼吸運動比較値より小さくなると直ちに、肺ゾーンの肺胞閉鎖が測
定される。
【0014】 肺の肺胞開閉、または第一および第二呼吸圧力値それぞれの測定に適した別な
効果は、肺胞の閉塞によるインピーダンス信号の変化である。病的な肺、または
例えば麻酔状態等の非生理的条件では、一定圧力でも肺ゾーンが閉塞する、すな
わち肺ユニットが自然に閉塞することが観察される。この閉塞は呼吸圧力が低下
するにつれて生じ、時間の経過につれて雪崩のように強化される。従って、本発
明によれば肺ゾーンの肺胞閉鎖または第一呼吸圧力値それぞれが、肺胞の閉塞に
よるインピーダンス信号の平均変化が閉塞比較値以下に下がると直ちに測定され
る。従って、肺ゾーンの肺胞開放または第二呼吸圧力値それぞれは、肺胞の開放
に基づくインピーダンス信号の平均変化が開放比較値より大きくなると直ちに見
出される。
【0015】 例えば、肺胞の閉塞によるインピーダンス信号の平均変化を、所定の呼吸圧力
に伴う時間に依存するインピーダンス信号増加平均によって測定することができ
る。
【0016】 例えば、平均の増加を、圧力が一定である時間に応じてインピーダンス信号の
ある部分を直線で置き換える時ガウス補償処理により決定することができる。閉
塞比較値および/または開放比較値を固定値として予め定めることが可能である
が、それらを動的比較値測定で決定することもできる。比較値の動的測定は、異
なった肺のゾーンにおけるインピーダンス信号に基づいて行うことが好ましい。
先に説明した様に、肺を重力ベクトルの方向に複数のゾーン平面に分割すること
が好ましいが、比較値は重力ベクトルの方向に関して問題のゾーンより上にある
肺ゾーンから導かれる。
【0017】 肺ゾーンの肺胞の開閉で生じる別な効果は、呼吸圧力の変化に基づくインピー
ダンスの平均変化である。肺に急激な呼吸圧力変化が加えられても、この圧力変
化に対するインピーダンス信号変化が直ちに同時に追随できず、ある遅れを生じ
る。
【0018】 従って、呼吸圧力変化に基づくインピーダンス信号の平均変化が第一呼吸圧力
の比較値以下に低下すると同時に肺ゾーンの肺胞閉鎖または第一呼吸圧力値が測
定され、呼吸圧力変化に基づくインピーダンス信号の平均変化が固定された第二
呼吸変化比較値以上に動くと同時に肺ゾーンの肺胞開放または第二呼吸圧力値が
測定される。この意味で、肺の機能は圧力変化に対してある種の慣性をもって応
答するという観測結果が応用される。病変ゾーンはより圧力が高い場合のみ開く
ので、この慣性は肺の病変ゾーンでは健康なゾーンより大きく、そのため本発明
によれば病変ゾーンの位置を決定することができる。
【0019】 例えば、呼吸圧力変化によるインピーダンス信号変化を、呼吸圧力の急激な上
昇後のインピーダンス信号の平均初期増加に基づいて測定することができる。初
期増加が小さいほど、病理学的変化から言えば関係する肺ゾーンでは末端肺ユニ
ットまたは肺胞が閉塞している可能性が高い。他の可能性は、呼吸圧力変化に基
づくインピーダンス信号の変化が、インピーダンス信号が呼吸圧力の変化に追随
するインピーダンス信号の時間定数に基づいて測定されることである。他の方法
で既に説明した様に、第一呼吸圧力比較値および/または第二呼吸圧力比較値を
予め定めるか、動力学的に測定することも可能である。第一呼吸圧力比較値およ
び/または第二呼吸圧力比較値の動力学的測定の場合、他の肺ゾーンの呼吸圧力
変化によるインピーダンス信号の平均変化に基づいて測定が行われる。繰り返す
と、その他の肺ゾーンとは、重力ベクトルの方向で問題の肺ゾーンより上にある
ゾーンであることが好ましい。この方法では、肺が重力ベクトルの方向に複数の
ゾーン平面に分割されて測定される。
【0020】 好ましい実施態様によれば、肺胞が殆どすべての肺ゾーンで開いている呼吸圧
力に設定され、次いである肺ゾーンの肺胞閉鎖が見られるまで呼吸圧力を段階的
に減少させる。
【0021】 重力ベクトルの方向に肺をゾーンに分割する以外に、肺を複数の放射状セクタ
ーに分割し、セクターの中心軸を重力ベクターの方向にすることも考えられる。
【0022】 本発明の方法を実施する装置は胸郭の周囲に取り付けられる電極、胸郭の局所
インピーダンス信号を得るために個々の電極を制御し、未制御電極におけるイン
ピーダンス信号を評価する電気インピーダンストモグラフ、および第一呼吸圧力
値および第二呼吸圧力値を測定する局所インピーダンス信号を評価するための演
算ユニットで構成される。吸気および/または呼気毎に電極の相互位置が変化す
るので、特にこの方法では呼吸運動による偽信号を求めなければならない。その
結果生じる電極における偽信号を除くため、呼吸運動で生じる胸郭周辺の変化を
測定するためのセンサーが置かれる。さらに、電気インピーダンストモグラフに
は補正ユニットが備えられ、センサー信号を加えることにより呼吸運動で生じる
電極のインピーダンス信号変化が補正される。
【0023】 本発明の装置の重要な特徴は、人工呼吸ユニットの制御である。肺のある部分
で肺が既に閉鎖しているか、および/または閉塞しているかを正確に制御するこ
とができないので、病変肺ではこのことが特に有用である。しかしながら、本発
明によれば肺で全ての肺胞を開放状態にすることが可能な所定の圧力が保たれた
場合、死亡率がかなり減少することが見出された。このことは人工呼吸ユニット
と演算ユニットに接続された制御ユニットを備えることで行うことが可能で、そ
れにより第一呼吸圧力値と第二呼吸圧力値が演算ユニットから制御ユニットへ供
給され、人工呼吸を制御する。
【0024】 局所インピーダンストモグラフィーで得られた信号を、いわゆる終末呼気陽圧
(PEEP)の最適治療レベルを決定するために用いることができる。ある部分
の肺胞の過剰膨満の治療とその他の部分の肺拡張不全の治療との間の生物学的に
最適な妥協点を見出すことは重要である。肺の最も依存する部分における呼気終
了点での肺胞の閉塞をできるだけ予防するため、PEEPレベルを十分に高いレ
ベルに設定することを優先すると同時に、肺の非依存性部分の過剰延伸を避けな
ければならない。これら双方の病理学的条件−肺胞の閉塞と肺胞の過剰膨満−を
、関連する領域における呼気誘導インピーダンス変化の振幅の減少で診断するこ
とができる。しかしながらPEEPの最適レベルにより、肺全体にわたる呼気の
分布(従ってインピーダンス変化)が均一になる。
【0025】 さらに、PEEPの最適レベルは気道の閉塞を予防する。全呼吸サイクル中に
気道の開放を確保した場合、呼気を効率よく交換することができる。従って肺の
問題の部分が換気され、この換気に従ってインピーダンス信号を発生する。しか
しながら全呼吸サイクル中に導通気道が閉塞している場合、末端肺ユニット−特
に肺胞−は新鮮な空気の供給から遮断される。ガス交換は阻害され、インピーダ
ンス信号に換気で誘導される変化が検出されない。この様な肺の領域はインピー
ダンストモグラフィー像上で静止したままとなる。遮断された肺胞内の酸素は吸
収され、ガス成分が次第に減少するにつれてこの様な肺ユニットのインピーダン
スの絶対値が減少する。PEEPレベルが気道と末端肺ユニット(肺胞)の呼気
閉塞を防止するに十分なほどには高くないが、圧力が呼吸中に閉塞した気道を開
放するのに十分なほど高い場合は、この様な肺ユニットの換気は呼吸サイクルの
このサイクル中にのみ行われる。閉塞した肺ユニットは呼気含有量が少ない時点
から始まり、呼吸中にほぼ正常な容積になる様に急速に満たされるので、この様
な肺の領域のインピーダンス信号の変化を、正常な呼気領域と比較して増幅する
ことができる。呼気中に肺ユニットは再度閉塞し、新生/閉塞の繰り返しが新た
に始められる。
【0026】 局所インピーダンストモグラフィーからの信号を観測することにより、吸気お
よび呼気気道圧力を系統的に記録して気道/肺胞開放および閉鎖点を測定するこ
とができる。
【0027】 本発明の別な特徴によれば、装置は第一呼吸圧力値と第二呼吸圧力値をモニタ
ーするためのモニターユニットを有する。これらの値をモニターすることにより
、患者はモニター装置で監視され、肺の機能に関する重要な情報を得ることがで
きる。上記の直接および誘導インピーダンス信号および/または映像の全てを連
続的に処理し、オンラインディスプレーに供給する必要がある。それらの任意の
一つ、またはそれらの組み合せを、機械的換気装置等の治療装置の自動または半
自動制御に用いることができる。電気インピーダンストモグラフィーで得られる
情報を、静的肺更新、殆どの肺胞の開放状態の維持、および肺胞過剰膨満および
肺胞閉塞の間の最良の生物学的妥協点特定の発見を目的とする特定の臨床手法を
誘導するために用いることができる。
【0028】 さらに、電気インピーダンストモグラフィーで生成された局所圧力−容積曲線
を特定の臨床に妥当な圧力点を定義するために用いることができる。これらの点
は特定の肺領域の肺胞の開放および閉鎖圧力であり、吸気および呼気圧力−容積
曲線の下部および上部屈曲点である。肺の挙動のさらなる情報は、圧力−容積曲
線の形と面積を解析して得ることができる。
【0029】 本発明の詳細と利点を、図示される実施態様中の実施例に基づき以下に詳細に
説明する。
【0030】 図1は電気インピーダンストモグラフィーによる肺の四つの異なったゾーンに
おける圧力−インピーダンス曲線を示す。既知の圧力−容積曲線と比較して、対
応する圧力−インピーダンス曲線は類似の経路を示す。ある圧力点から見れば、
第一肺胞(末端肺ユニットまたは空気サック)は閉塞状態から開放状態へ変化す
る。圧力を更に増加させると、開放状態が最終的に飽和するまで閉鎖した肺胞が
ますます多く開き、より高い圧力ではインピーダンス信号が平坦部分を形成する
。肺の様々なゾーンにわたって個々の曲線を比較すると、この場合は開放現象は
肺全体にわたって均一に分布していないことが示される。電気インピーダンスト
モグラフィー法に従って測定を行ったが、重力ベクトルの方向のゾーン1〜4は
肺をそれに垂直な平面に分割する。肺の最上部のゾーンでは予想した圧力−イン
ピーダンス分布が見られたが、2〜4の領域では閉鎖現象の病理学的症状がます
ます認められる。例えば、肺の病理学的変化は浮腫生成(炎症の場合は体液滞留
の増加)で生じることもあり、肺は重力ベクトルの方向でより重くなる。とりわ
け、肺の下部の部分は全てそのために圧縮され、従ってずっと後の時点またはよ
り高い圧力でのみ開くことができる。
【0031】 図2a、2bおよび2cは肺の異なったゾーンに対するインピーダンス信号の
時間変化を示し、図2cに示された圧力信号が圧力信号としての基礎になる。曲
線の半分以降は尺度が変更され、図の後半部では曲線は相応に圧縮されている。
図2aは肺のすべてのゾーンに対するインピーダンス曲線を示し、図2bの曲線
は上部ゾーンに対応し図2cの曲線は肺の下部ゾーンに対応する。図2cではそ
の下にある圧力信号が記され、これは三つの図すべてに当てはまる。従って、あ
る初期時間後に呼吸圧力が突然増加し、別なパルスが続くまでその後段階的に減
少する。肺の下部ゾーンでは肺は病理学的に変化している。本発明によれば、こ
の病理学的変化は二つの方法に基いて特に示される曲線に認められる。
【0032】 一方、呼吸運動によるインピーダンス信号の変化を評価することが可能である
。それらは高周波数振動におけるインピーダンス信号で表され、その正弦曲線は
信号の前半に示される。パラメーターA1およびA1’による呼吸運動に基づく
インピーダンス信号の変化を比較すると、肺の上部ゾーンの呼吸運動が肺の下部
ゾーンより大きいインピーダンス変化を生じることが認められる。さらに、A2
とA2’の大きさの比較が示すように、この現象は呼吸圧力に依存することは衝
撃的である。
【0033】 肺の肺胞の開閉を局所的に測定する本発明による別の方法は、肺胞の閉塞に基
づくインピーダンス信号の平均変化の評価で構成される。この効果は図2bおよ
び2cにBおよび/またはB’の大きさで記される。図2bによるインピーダン
ス信号は一定のオフセット付近の一定の圧力で変動するが、図2cによるインピ
ーダンス信号では一定圧力でインピーダンス信号の低下が見られる。従って、上
昇勾配Bおよび/またはB’は肺の閉塞を生じているかどうかを示すものである
【0034】 図3a、3bおよび3cは図3cに示されるパルス型の圧力増加に対する応答
としてのインピーダンス信号を示す。図3cによる肺の下部ゾーンでは、パルス
信号は圧力増加に遅れて応答するが、図3bによるインピーダンス信号は遅延す
ることなく圧力増加に追随する。従って肺の肺胞の開閉の局所的測定法を、呼吸
圧力変化に基づくインピーダンス信号の変化から導くことができる。例えば、こ
の変化を圧力変化に対するインピーダンス信号の初期勾配から推量することがで
きる。
【0035】 他の可能性は、異なった肺ゾーン間の従来の呼吸波中の位相差の解析である。
上部レベルおよび下部レベルそれぞれからのインピーダンス信号の呼吸波の二つ
の波形が得られると、呼吸圧力変化に基づくインピーダンス信号の変化を二つの
正弦波様曲線間の位相差から計算することができる。この種の解析も極めて妥当
な結果を示した。
【0036】 要するに、インピーダンス信号から肺の肺胞開閉を測定する少なくとも三つの
可能性がある。まず、呼吸波中のピークと谷の間の距離として、または単にある
一定時間中の信号の標準偏差として、ある一つの領域に対し、または異なった領
域に対する比較法として検出される局所振幅が解析される。第二に、例えば図2
cに示される様に知識に基づく方法を導入することができるが、インピーダンス
曲線は健康な肺で予測される挙動とは異なった挙動を示す。さらに、ある一つの
領域中、または異なった領域間でインピーダンス信号増加の一時的遅延を利用す
ることもできる。
【0037】 図4〜10は病変肺を有する患者の別なインピーダンス曲線を示す。上記の様
に、浮腫生成、すなわち炎症の場合は体液蓄積の増加のため肺はより重くなる。
そのため、胸骨から脊椎にかけて重力による勾配を生じる。その結果、肺の下部
の全てが圧縮され閉塞する。
【0038】 図4は膨張および収縮中の肺全体の圧力−インピーダンス曲線と圧力−容積曲
線の重ね合わせを示す。
【0039】 図5は時間の関数としての機械的換気中のインピーダンス変化を示す三つの曲
線を示す。最上部の曲線は肺上部、最下部の曲線は肺下部を示す。真ん中の曲線
は肺全体(上部および下部を一緒にした)のインピーダンス変化を示す。定常状
態の初期相後に換気を停止する。肺は直ちに閉塞する(回復しない)。次いで呼
気を一定速度で流して肺を膨張させる。肺の下部のインピーダンスがそのインピ
ーダンス信号の正の変化を示し始める前の時間の遅延(矢印で示す)に注意する
こと。従って、下部の、肺の最も影響され易い部分の肺胞の回復のかなりの時間
遅延が認められる。回復手段が成功した後、換気の新しい定常状態に達する。こ
の時、下部で信号の振幅とインピーダンスの平均レベルの双方が増加している。
【0040】 図6は酸素流速一定でゆっくりと膨張する間の肺の上部と下部のインピーダン
ス信号と同時に、肺全体の信号を示す。上の曲線の上向きの凸部は、容積増加に
対する開放肺胞の膨張を示す。下部肺領域を表す曲線の凹部は、閉塞した肺ユニ
ットの遅延開放(矢印)を示す。90秒以上経過した曲線の急な傾きは、上部肺
の場合と同様にいまだ飽和に達せず、回復プロセスがまだ続いていることを示す
。実験結果から予測される様に、肺全体の曲線は殆ど直線であり、肺全体の空気
含有量の変化を表す。この変化は時間に対し直線的に増加する。
【0041】 図7は肺の上部および下部がそれぞれ独立に膨張−収縮する場合の圧力−イン
ピーダンス曲線を示す。上部曲線と比較して下部曲線は右方向に移動し、対応す
る肺胞の開放が遅れていることを示している。肺上部とは反対に、肺下部ははる
かに高い圧力でもそのインピーダンス変化が飽和する挙動を示さない。従って依
存する肺ゾーンでは、閉塞した肺の回復は水柱50cmHOの高い気道圧力で
もまだ不完全である。気道圧力が減少する収縮期では、下部肺領域の閉塞は個々
の上部肺ゾーンよりも早く始まる(矢印は肺胞閉鎖を示す)。
【0042】 図8は終末呼気陽圧(PEEP)の減少レベルにおける肺上部および下部のイ
ンピーダンス曲線を示す。肺上部(U)のインピーダンス振幅を肺下部(L)の
振幅で割り算し、U/L比が上端の線に示される。PEEPが減少するとこれら
の肺ユニットの平均インピーダンスも減少する。また、高いPEEPレベルでは
上部肺ゾーンは膨張し(振幅は小さい)、換気は下部肺ゾーンへ移動する(振幅
が大きい)。U/L比は1未満である。過剰膨張が解除されると、換気はより均
一に分布する(U/L=1)。PEEPが低すぎて肺を全て開放できない場合は
、肺胞が閉塞し始める。肺下部のインピーダンス信号の振幅が減少し、肺上部領
域へ移動する。U/R比は1を超える。最後に、下部曲線では換気で誘導される
インピーダンス変化が殆ど見られなくなる。
【0043】 図9は重度の肺不全を患う患者(成人呼吸困難症候群、ARDS)の、機械呼
吸第1日の肺上部および下部のインピーダンス曲線である。PEEPは12cm
OからゼロcmHOへ段階的に減少する。最初、膨張が終わると、個々の
肺下部ゾーンの呼吸を犠牲にして肺上部のインピーダンス振幅が増加する。最終
的に、4cmHO未満のPEEPレベルにおけるインピーダンス振幅の減少は
、上部肺ゾーンでも肺胞閉塞を生じたことを示す。この閉塞後、PEEPレベル
がその初期レベル(100%)に戻ったとき、肺ゾーンがその初期の膨張状態に
再度達することはない。膨張圧力が同じであるが、肺上部および肺下部のインピ
ーダンスはそれぞれ初期のインピーダンスの80%および42%である(従って
容積も同様)。
【0044】 図10は前と同じ二つの曲線を示す。さらに、動脈酸素化指数(PaO2/F
iO2)を下の線に示す。開いた肺の特徴はPaO/FiO>500mmH
gである。PEEPが減少すると、下部肺ユニットが閉塞し始め、換気は上部肺
ゾーンへ移動する。この様にして肺下部でのガス交換肺胞の喪失が少なくとも部
分的に補償される。酸素化指数はゆっくりと減少するが、PEEPはもはや上部
肺ゾーンを安定化するほど高くはなく、その閉塞が酸素化曲線の急激な低下で示
される。PEEPをその初期の値に設定しても、機能性の肺ユニットの喪失は回
復しない。ベースラインの酸素化の52%に達するのみである。
【0045】 先に既に述べた様に、本発明では電気インピーダンストモグラフィー装置を用
いることができる。しかしながら、本発明による測定を最適化するために従来の
電気インピーダンストモグラフィー装置のいくつかの採用および改良が可能であ
る。この最適化を図11〜18を参照して以下に述べる。
【0046】 図11は本発明により設置された最適化された外部電極を示す。通常の皮膚電
極の公知の接触問題(電流に対する高い抵抗、皮膚と電極間の接触不良、運動と
呼吸による移動と電気的雑音)を克服するため、磁場を発生し検出する電気ボビ
ンを使用することができる。これらを胸郭の周囲の円形バンド上または体内のカ
テーテル上に配置することができる。または、ボビンを胸郭を取り囲む固定フレ
ーム上に搭載することもできる。このフレームを身体の長さ方向に対し動かし、
胸郭の異なったセグメントのトモグラフィーまたは螺旋状映像を得ることができ
る。
【0047】 さらに、局所電気インピーダンストモグラフィーで得られる信号の分解能を改
善するため、電極の数を16〜32またはそれ以上に増加することも可能である
【0048】 図12は本発明による内部電極設定を示す。一般的に言えば、図12による設
定は電極間の距離を減少させる必要があるという認識に基づいている。電極また
はボビンを体内に置いたチューブまたはカテーテル上に搭載することも考えられ
る。気管と食道の両者は胸郭のほぼ中央に位置しているので、気管内および/ま
たは経鼻チューブを局所電気インピーダンストモグラフィー像を生成するための
電気中心として使用することができる。さらに、中央静脈または肺動脈カテーテ
ル等の血流中に挿入したカテーテルが同様な目的を果たすことができる。胸内の
異なった場所での映像を得るため、ボビンまたは電極をチューブおよび/または
カテーテルに沿って一個所または複数箇所に設置し得る。これらのチューブおよ
び/またはカテーテルを複数用いることも可能である。患者の臨床状態により、
上記の様に外部電極/ボビンのみを使用するか、またはそれらを内部電極/ボビ
ンと組み合せて使用し、胸の電気インピーダンスのトモグラフィー像を生成する
ことができる。カテーテルまたはチューブはその臨床目的により決められる必要
性と、インピーダンストモグラフィー設定内の特定の機能に応じて設計されなけ
ればならない。
【0049】 図13および14は、図12による内部設置の全ての電極が電気インピーダン
ストモグラフィー測定に用いられる設定を示す。図14に示す様に、電極間の距
離をかなり短くすることができる。
【0050】 局所電気インピーダンストモグラフィーからの映像と信号を、臨床的に重要で
危険な状況を即座に検出するために用いることができる。気管内チューブが気管
内の正しい解剖学的位置に置かれた場合、双方の肺は均等に換気される。しかし
ながら、チューブが奥へ進み過ぎると、二つの主な気管支ののうち一つだけが挿
管され、したがってこの肺のみが換気される。ETI信号は電気的に沈黙し、肺
のもう片方は正常または増加した強度を示す。
【0051】 この状態を検出するため、各肺の代表的な部分の局所インピーダンス信号を測
定しなければならない。換気に由来するインピーダンス変化が予期した基準値以
下に下がった場合、チューブ挿入が正しくないことが疑われる。この様な疑いが
ある場合は、右肺の局所インピーダンス変化の大きさを左肺の価と比較する必要
がある。差がある閾値を越える場合、偏ったチューブ挿入を確実に診断すること
ができる。
【0052】 どのような理由であっても、肺組織が乱れ、自由な空気が肺と肋骨(気胸)の
間の空間、または肺内の空間(胞)に入った場合、この様な空気の病的な蓄積は
局所インピーダンスの最初の増加の後に顕著な増加を示すか、またはインピーダ
ンスの変化を生じなくなる。この領域はEIT像上で沈黙領域となる。周囲の肺
組織の周期的な換気により、気胸または肺胞が区分けされる。体液が肺と肋骨の
間の空間に蓄積した場合(胸膜流出)、インピーダンスの性質の同様であるが反
対の変化(減少)も見られる。繰り返すと、換気された肺組織は病的な体液蓄積
を区分けする。
【0053】 図15は内部電極設置のために上大静脈のみを用いた設定を示す。従って、図
16は肺動脈(スワンガンツ)内部電極設定を示す。さらに、図17によれば、
気管内チューブが内部電極設定のために用いられる。最後に、図18によれば内
部電極設置のために食道が用いられる。肺内、腹腔内および食道内圧力を適当な
チューブまたはカテーテル(すなわち気管内、食道または胃チューブ、尿または
腹腔内カテーテル)で測定し得る。これらの圧力のそれぞれ、それらの組み合せ
、またはそれらの間の差を局所インピーダンストモグラフィーからの信号に対し
てプロットし、局所圧力とインピーダンスの関係についての情報を得ることがで
きる。機械換気中に、この情報を用いて局所的または総体的な肺拡張、および周
辺、腹腔内、胸腔内、またはその他の圧力に関し気道圧力の適当なレベル(すな
わちピークまたは平均気道圧力、または終末呼気陽圧)を追跡することができる
。圧力とインピーダンス信号を同じ装置に送る必要がある。
【0054】 以下に信号の質を改善するためのいくつかの測定を述べる。電極の効率と性能
、および信号伝達の改善により、速度と信頼性の面でEIT像獲得が向上する。
これによりEITデータを呼吸サイクルと同期して得ることができる。同期は外
部換気装置信号、自動血量計信号を用いて、またはシステム自身のインピーダン
ス信号で行うことができる。末端吸気および呼気において呼吸サイクルに沿って
肺の局所的変化に関する情報を提供するので、これは生理学的に重要である。こ
の方法で一回の呼吸サイクル中の末端肺(肺胞)の吸気および呼気波動を検出す
ることができる。
【0055】 さらに、単純なECG電極を空の信号を用い。EIT像の獲得は心臓サイクル
により誘起されるか、または心臓サイクルと同期する。従って、肺潅流における
局所変化を解析することができる。さらに、心臓サイクルと同期することは肺の
インピーダンス像の心臓による擾乱を減らすか除去する助けとなり、呼吸映像化
の解像度が増加する。
【0056】 現在、胸郭の電気インピーダンス信号は総体信号であり(信号は変化を反映す
るが絶対値ではない)、それらを絶対値に変換することは困難であった。胸郭内
の前記カテーテルおよび/またはチューブを用い、二本以上のこれらのカテーテ
ル又はチューブの間に注入および/または受信される電流により、電気インピー
ダンスに対する内部標準信号(すなわち組織補正因子)を発生することができる
【0057】 胸郭の周辺、従って隣り合った電極間の距離は呼吸で変化する。これらの変化
は従来の方法で容易に測定できるか、または血量計により自動的に検出し得る。
周辺でこれらの変化を反映するデータを、像再構成のためのアルゴリズムの範囲
内で使用することが可能であり、それによりインピーダンストモグラフィー像の
質を向上させることができる。これらのデータは連続的または不連続の時間間隔
で入力することができる。
【0058】 形態学的な測定または解剖学的な映像を重ね合わせた場合、インピーダンスト
モグラフィーのみで得られた映像の質をさらに向上させることができる。理想的
にはコンピュータートモグラフィーまたは磁気共鳴イメージングの測定またはそ
れらによる画像が、インピーダンス測定から得られた映像の上に投影される(数
学的、幾何学的または文献上)。従って、ある電気的挙動をする領域をその下に
ある解剖学的構造と関連させて見ることができる。この方法で、未測定の形態お
よび機能性を有するグレーゾーンのサイズを減らすことができる(すなわち閉塞
した肺組織の領域を肋骨、胸膜腔内体液または骨、筋肉または脂肪と区別するこ
とができる)。または、単純な身体測定(すなわち体重、身長、体重指標、体輪
郭等)をインピーダンス画像再構築のための数学アルゴリズムを正規化するため
に使用できる。
【0059】 以下に慢性閉塞性肺疾患(COPD)における気道圧力負荷を最適化するため
の局所インピーダンストモグラフィーの適当な使用を説明する。COPDでは肺
組織がその弾性反撥力と内在安定性を失う。呼気中、気道内の圧力がある閾値圧
力より下がると小気道が閉塞する。つまりガスが肺の中に捕捉される。吸気圧力
がこれらの閉塞した気道を最拡張するに必要な圧力より高い場合、ガスが肺の末
端部および肺胞へ移動する。ガスの呼吸量が呼気中の肺に残る量より多い場合、
高い肺容積における新しい定常状態に達するまで肺は徐々に拡張する。この様に
して病変肺組織は容易に過剰膨張し、ガス交換が不可能になる。
【0060】 COPDでは気道の閉塞を肺の一部で発見し、肺の過剰膨張を他の部分で発見
できる。従って、この様な病理学的状況を同時に発見することが可能である。
【0061】 時にはCOPD患者は呼吸に陽圧(頻度は少ないが陰圧も)呼吸器の支援を必
要とする。気道圧力の絶対値が高すぎる場合、肺組織は過剰に膨張し、ガス交換
不全となる。しかしながら、加えた圧力が低すぎて小気道の閉塞を防止できない
場合、ガスは有効に交換されず肺内に捕捉される。選ばれた圧力で気道閉塞と過
剰膨張が同じ肺内に存在することが多い。最適な治療結果を得るためには、これ
らの相容れない肺の状態の間の最も良い妥協点を見出さなければならない。伝統
的な肺装置ではこの様な妥協点を大まかに見積るにすぎない。局所膨張と空気の
運動に関する情報が、この妥協点に到達するために必要である。
【0062】 局所電気インピーダンストモグラフィーは局所肺換気のデータと映像を提供す
る。気道圧力を増加させると、捕捉されたガスが次第に消えていくことが検知さ
れ、一方、肺の他の部分は次第に膨らみ、実際に過剰膨張期でインピーダンスの
変化が検出されなくなる。気道圧力を変化させて肺の様々な部分の過剰膨張肺胞
と空の肺胞の数を比較し積算することにより、最良の治療妥協点圧力を見出し、
それを最小の圧力による肺の最適拡張に反映させることができる。
【0063】 さらに、カテーテル上で電極が使用可能であるばかりでなく、カテーテルの圧
力測定のみを局所圧力インピーダンス曲線の精度を最適化するために用いること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 肺の異なった四つの領域における圧力−インピーダンス曲線。
【図2a】 肺全体のインピーダンス信号の時間変化。
【図2b】 肺の上部ゾーンのインピーダンス信号の時間変化。
【図2c】 図2a、2bおよび2cに関連する圧力曲線を有する肺の下部ゾ
ーンのインピーダンス信号の時間変化。
【図3a】 肺ゾーン全体のインピーダンス信号の時間変化。
【図3b】 肺の上部ゾーンのインピーダンス信号の時間変化。
【図3c】 図2a、2bおよび2cに関連する圧力信号を有する肺の下部ゾ
ーンのインピーダンス信号の時間変化。
【図4】 拡張および収縮中の肺全体の圧力−インピーダンス曲線および圧力
−容積曲線の重ね合わせ。
【図5】 時間の関数としての機械的換気中のインピーダンスの時間変化を示
す3つの曲線。
【図6】 酸素一定流速でゆっくりと膨張する間の肺の上部および下部のイン
ピーダンス信号並びに肺全体の信号。
【図7】 肺の上部および下部が独立に膨張−収縮する場合の圧力−インピー
ダンス曲線。
【図8】 終末呼気陽圧(PEEP)のレベルが減少する際の肺の上部および
/または下部のインピーダンス曲線。
【図9】 重症肺不全患者の肺の上部および下部のインピーダンス曲線。
【図10】 図9のインピーダンス曲線並びに動脈酸素化指数。
【図11】 外部電極の設置。
【図12】 内部電極の設置。
【図13】 内部および外部電極設置の電気インピーダンストモグラフィー。
【図14】 気管内吹送カテーテル、食道カテーテル、肺動脈カテーテルおよ
び上大静脈カテーテルを用いる内部電極による電気インピーダンストモグラフィ
ー設定を示す。
【図15】 上大静脈内部電極設定を示す。
【図16】 肺動脈(スワンガンツ)内部電極設定を示す。
【図17】 気管内吹送チューブ内部電極設定を示す。
【図18】 食道カテーテル内部電極設定を示す。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年1月11日(2001.1.11)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 肺胞開閉測定法および装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は圧力呼吸に依存する肺胞開閉の測定法に関する。本発明は特に肺胞開
閉の局所測定を可能にする。
【0002】 肺の機能を測定するためには圧力と容積を記録し重ね合わす必要があることが
知られている。圧力をある価から連続的に増加させると、第一肺胞(末端肺ユニ
ットまたは空気サック)は収縮状態から開放状態へ変化し始める。さらに圧力を
増加させると、さらに多くの閉鎖肺胞が開く。状態変化の最大数は最終的には圧
力/容積曲線の変曲点で生じる。その後、さらに圧力を増加させても開放肺胞数
は増加せず飽和状態となり、理想的には全ての肺胞が開いている。
【0003】 肺機能の測定の一つの問題は、この開放現象の分布が肺全体にわたって均一で
ないことである。例えば、炎症の場合は体液が蓄積し、肺は浮腫生成によりより
重くなる。そのため胸骨から脊椎にかけて重力による勾配を生じ、肺の基底部は
圧縮され押しつぶされる。
【0004】 しかしながら、伝統的な圧力−容積測定では局所的な圧力と容積の関係に関す
る情報が得られず、肺全体の圧力と容積の関係に関する平均的な情報が得られる
のみである。
【0005】 圧力と容積の関係の局所的測定では、いわゆる電気的インピーダンストモグラ
フィーが知られている。この方法では、数多くの電極を胸廓の回りに置き、例え
ばピーク間振幅5nAで50kHzの交流電流がそれぞれ隣り合った電極に加え
られる。その他の電極は一定の参照電位に対するインピーダンスの測定値を取り
出すため、交流電流で用いられる。全ての電極が相互に電流伝導電極として作用
すると、データ収集サイクルが完了する。静電擾乱を排除するため、通常は複数
のデータ収集サイクルが平均され、対応する画像が得られる。胸郭ゾーンにおけ
る最大インピーダンス変化は吸気および呼気でもたらされる。この意味で、電極
により測定されるインピーダンス変化は肺の容積変化の指標となる。従って、電
気インピーダンストモグラフィー法によれば、肺における圧力と容積の関係に関
する測定も行われる。しかしながら、電気インピーダンストモグラフィーの特徴
は、電極における信号のコンピューター解析に基づきインピーダンス変化の二次
元、場合によっては三次元映像が編集されることである。
【0006】 Dijkstra A. M. et al. による「電気インピーダンストモグラフィーの臨床適
用の評論」(Journal of Medical Engineering & Technology, GB, Basingstoke
, Hants, no. 3, May 1993)の89〜98頁からは、電気インピーダンストモグ
ラフィーの臨床適用の一般論がわかる。呼吸器への適用に加えて、中枢神経系、
循環器系、消化器系に対しても適用が可能であることが示されている。
【0007】 Eung Je Woo et al. による「電気インピーダンストモグラフィーを使った肺
抵抗率の測定」(IEEE Transactions on Biomedical Engineering, US, IEEE In
c. New York, vol. 39, no. 7, 1 July 1992)の756〜760頁からは、電気
インピーダンストモグラフィーを使った肺抵抗率の測定法がわかる。無呼吸や浮
腫の検知及び監視のために、肺抵抗率の測定の際に電気インピーダンストモグラ
フィー影像技術を使うことが提案されている。
【0008】 ある部分で肺が既に開いているか、および/または閉鎖しているかを正確に制
御できないので、浮腫を生じている等の病的な肺の人工呼吸は特別な問題である
。肺で所定の圧力が人工的に維持されている場合、全ての肺胞(末端肺ユニット
、空気サック)を開いた状態にすることが可能であるので、死亡率がかなり減少
することが見出された。しかしながら、肺の肺胞の開閉を局所的に測定すること
ができないため、人工呼吸の場合この圧力は知られていない。
【0009】 従って、呼吸圧力に依存する肺胞の開閉の測定法を提供することが本発明の目
的である。
【0010】 この目的は請求項1記載の特徴を有する方法、および請求項25記載の特徴を
有する装置により達成される。本発明による方法は、肺胞開放および/または閉
鎖を電気インピーダンストモグラフィー法によりインピーダンス信号から測定し
得るという認識に基づいている。従って、少なくとも二つの重要な値、すなわち
対応する肺ゾーンの肺胞閉鎖に関連する第一呼吸圧力値と、対応する肺ゾーンの
肺胞開放に関連する第二呼吸圧力値を測定し得る。
【0011】 従って、本発明に係る装置は、電気インピーダンストモグラフィー法により呼
吸圧力による少なくとも1個所の肺ゾーンにおけるインピーダンス信号(AU)
を測定する手段、インピーダンス信号から対応する肺ゾーンの肺胞閉鎖に対応す
る第一呼吸圧力値を測定する手段、およびインピーダンス信号から対応する肺ゾ
ーンの肺胞開放に対応する第二呼吸圧力値を測定する手段を有する。
【0012】 コンピュータートモグラフィーおよび磁気共鳴トモグラフィーとは対照的に、
高価な装置を必要としないため本発明の方法は患者のベッドで実施し得る。この
場合は患者および医療スタッフのいずれにも放射線ストレスを生じない。したが
って、重症患者の場合は、病状と肺の開放度の定常的監視を行うことができる。
【0013】 本発明の方法の第一の効果は、インピーダンス信号が患者の呼吸動作の影響を
受けることである。呼吸動作毎に肺の容積は上下する。電気インピーダンストモ
グラフィーの局所インピーダンス曲線を用いて、呼吸運動によるインピーダンス
信号の平均変化は肺がまだ閉鎖していないゾーンでは際立って大きく、肺が既に
閉鎖しているゾーンではインピーダンス信号の僅かな変化が生じるだけであるこ
とが観察される。例えば、呼吸運動によるインピーダンス信号の変化を複数回の
呼吸にわたるインピーダンス信号の平均化されない平均平方根に基づいて測定す
ることができる。従って、呼吸運動に基づくインピーダンス信号の変化を、呼吸
運動に基づくインピーダンス信号の高周波数部分の信号エネルギーから測定する
ことができる。しかしながら、呼吸運動に基づくインピーダンス信号の変化を複
数回の呼吸にわたるインピーダンス信号の平均ピーク間値に基づいて測定するこ
とも同様に可能である。
【0014】 肺胞の開放および/または閉鎖、または第一および/または第二呼吸圧力値を
それぞれ、呼吸運動に基づくインピーダンス信号の変化に基づいて測定されるが
、それは呼吸運動に基づくインピーダンス信号の変化を予め測定された呼吸運動
比較値と比較することによる。その場合、二つの比較値に関して一般にあるヒス
テリシスが見出されることを考慮しなければならない。このことは、肺細胞の開
放が肺胞(末端肺ユニット)の閉鎖と同じ圧力では行われず、双方の比較値が互
いに離れていることを意味する。この意味で、ヒステリシスを正確に特定するた
めにはそれぞれの比較値がどの方向に向かうかも考慮しなければならない。
【0015】 比較値に関して、固定した比較値を予め決定することも考えられる。しかしな
がら、この場合は例えばオフセット変化に基づく擾乱因子が測定値にすべて入る
ことになる。従って、肺の他のゾーンの呼吸運動に基づきインピーダンス信号の
平均変化から呼吸運動比較値を動的に求めることが好都合である。肺を複数のゾ
ーン平面に分割することが好ましく、その他の肺のゾーンは関連する肺のゾーン
より上の重力ベクトルの方向に有るゾーンである。この場合、一般に重力ベクト
ルの方向でもっとも下にある肺の部分は、肺ゾーンの対応するより上の部分より
も、肺胞(末端肺ユニット)の閉塞の病理知見により強く影響されるという事実
が利用される。例えば、低部肺ゾーンの呼吸運動比較値が予め決定した因子だけ
低いゾーンの呼吸運動比較値より小さくなると直ちに、肺ゾーンの肺胞閉鎖が測
定される。
【0016】 肺の肺胞開閉、または第一および第二呼吸圧力値それぞれの測定に適した別な
効果は、肺胞の閉塞によるインピーダンス信号の変化である。病的な肺、または
例えば麻酔状態等の非生理的条件では、一定圧力でも肺ゾーンが閉塞する、すな
わち肺ユニットが自然に閉塞することが観察される。この閉塞は呼吸圧力が低下
するにつれて生じ、時間の経過につれて雪崩のように強化される。従って、本発
明によれば肺ゾーンの肺胞閉鎖または第一呼吸圧力値それぞれが、肺胞の閉塞に
よるインピーダンス信号の平均変化が閉塞比較値以下に下がると直ちに測定され
る。従って、肺ゾーンの肺胞開放または第二呼吸圧力値それぞれは、肺胞の開放
に基づくインピーダンス信号の平均変化が開放比較値より大きくなると直ちに見
出される。
【0017】 例えば、肺胞の閉塞によるインピーダンス信号の平均変化を、所定の呼吸圧力
に伴う時間に依存するインピーダンス信号増加平均によって測定することができ
る。
【0018】 例えば、平均の増加を、圧力が一定である時間に応じてインピーダンス信号の
ある部分を直線で置き換える時ガウス補償処理により決定することができる。閉
塞比較値および/または開放比較値を固定値として予め定めることが可能である
が、それらを動的比較値測定で決定することもできる。比較値の動的測定は、異
なった肺のゾーンにおけるインピーダンス信号に基づいて行うことが好ましい。
先に説明した様に、肺を重力ベクトルの方向に複数のゾーン平面に分割すること
が好ましいが、比較値は重力ベクトルの方向に関して問題のゾーンより上にある
肺ゾーンから導かれる。
【0019】 肺ゾーンの肺胞の開閉で生じる別な効果は、呼吸圧力の変化に基づくインピー
ダンスの平均変化である。肺に急激な呼吸圧力変化が加えられても、この圧力変
化に対するインピーダンス信号変化が直ちに同時に追随できず、ある遅れを生じ
る。
【0020】 従って、呼吸圧力変化に基づくインピーダンス信号の平均変化が第一呼吸圧力
の比較値以下に低下すると同時に肺ゾーンの肺胞閉鎖または第一呼吸圧力値が測
定され、呼吸圧力変化に基づくインピーダンス信号の平均変化が固定された第二
呼吸変化比較値以上に動くと同時に肺ゾーンの肺胞開放または第二呼吸圧力値が
測定される。この意味で、肺の機能は圧力変化に対してある種の慣性をもって応
答するという観測結果が応用される。病変ゾーンはより圧力が高い場合のみ開く
ので、この慣性は肺の病変ゾーンでは健康なゾーンより大きく、そのため本発明
によれば病変ゾーンの位置を決定することができる。
【0021】 例えば、呼吸圧力変化によるインピーダンス信号変化を、呼吸圧力の急激な上
昇後のインピーダンス信号の平均初期増加に基づいて測定することができる。初
期増加が小さいほど、病理学的変化から言えば関係する肺ゾーンでは末端肺ユニ
ットまたは肺胞が閉塞している可能性が高い。他の可能性は、呼吸圧力変化に基
づくインピーダンス信号の変化が、インピーダンス信号が呼吸圧力の変化に追随
するインピーダンス信号の時間定数に基づいて測定されることである。他の方法
で既に説明した様に、第一呼吸圧力比較値および/または第二呼吸圧力比較値を
予め定めるか、動力学的に測定することも可能である。第一呼吸圧力比較値およ
び/または第二呼吸圧力比較値の動力学的測定の場合、他の肺ゾーンの呼吸圧力
変化によるインピーダンス信号の平均変化に基づいて測定が行われる。繰り返す
と、その他の肺ゾーンとは、重力ベクトルの方向で問題の肺ゾーンより上にある
ゾーンであることが好ましい。この方法では、肺が重力ベクトルの方向に複数の
ゾーン平面に分割されて測定される。
【0022】 好ましい実施態様によれば、肺胞が殆どすべての肺ゾーンで開いている呼吸圧
力に設定され、次いである肺ゾーンの肺胞閉鎖が見られるまで呼吸圧力を段階的
に減少させる。
【0023】 重力ベクトルの方向に肺をゾーンに分割する以外に、肺を複数の放射状セクタ
ーに分割し、セクターの中心軸を重力ベクターの方向にすることも考えられる。
【0024】 本発明の方法を実施する装置は胸郭の周囲に取り付けられる電極、胸郭の局所
インピーダンス信号を得るために個々の電極を制御し、未制御電極におけるイン
ピーダンス信号を評価する電気インピーダンストモグラフ、および第一呼吸圧力
値および第二呼吸圧力値を測定する局所インピーダンス信号を評価するための演
算ユニットで構成される。吸気および/または呼気毎に電極の相互位置が変化す
るので、特にこの方法では呼吸運動による偽信号を求めなければならない。その
結果生じる電極における偽信号を除くため、呼吸運動で生じる胸郭周辺の変化を
測定するためのセンサーが置かれる。さらに、電気インピーダンストモグラフに
は補正ユニットが備えられ、センサー信号を加えることにより呼吸運動で生じる
電極のインピーダンス信号変化が補正される。
【0025】 本発明の装置の重要な特徴は、人工呼吸ユニットの制御である。肺のある部分
で肺が既に閉鎖しているか、および/または閉塞しているかを正確に制御するこ
とができないので、病変肺ではこのことが特に有用である。しかしながら、本発
明によれば肺で全ての肺胞を開放状態にすることが可能な所定の圧力が保たれた
場合、死亡率がかなり減少することが見出された。このことは人工呼吸ユニット
と演算ユニットに接続された制御ユニットを備えることで行うことが可能で、そ
れにより第一呼吸圧力値と第二呼吸圧力値が演算ユニットから制御ユニットへ供
給され、人工呼吸を制御する。
【0026】 局所インピーダンストモグラフィーで得られた信号を、いわゆる終末呼気陽圧
(PEEP)の最適治療レベルを決定するために用いることができる。ある部分
の肺胞の過剰膨満の治療とその他の部分の肺拡張不全の治療との間の生物学的に
最適な妥協点を見出すことは重要である。肺の最も依存する部分における呼気終
了点での肺胞の閉塞をできるだけ予防するため、PEEPレベルを十分に高いレ
ベルに設定することを優先すると同時に、肺の非依存性部分の過剰延伸を避けな
ければならない。これら双方の病理学的条件−肺胞の閉塞と肺胞の過剰膨満−を
、関連する領域における呼気誘導インピーダンス変化の振幅の減少で診断するこ
とができる。しかしながらPEEPの最適レベルにより、肺全体にわたる呼気の
分布(従ってインピーダンス変化)が均一になる。
【0027】 さらに、PEEPの最適レベルは気道の閉塞を予防する。全呼吸サイクル中に
気道の開放を確保した場合、呼気を効率よく交換することができる。従って肺の
問題の部分が換気され、この換気に従ってインピーダンス信号を発生する。しか
しながら全呼吸サイクル中に導通気道が閉塞している場合、末端肺ユニット−特
に肺胞−は新鮮な空気の供給から遮断される。ガス交換は阻害され、インピーダ
ンス信号に換気で誘導される変化が検出されない。この様な肺の領域はインピー
ダンストモグラフィー像上で静止したままとなる。遮断された肺胞内の酸素は吸
収され、ガス成分が次第に減少するにつれてこの様な肺ユニットのインピーダン
スの絶対値が減少する。PEEPレベルが気道と末端肺ユニット(肺胞)の呼気
閉塞を防止するに十分なほどには高くないが、圧力が呼吸中に閉塞した気道を開
放するのに十分なほど高い場合は、この様な肺ユニットの換気は呼吸サイクルの
このサイクル中にのみ行われる。閉塞した肺ユニットは呼気含有量が少ない時点
から始まり、呼吸中にほぼ正常な容積になる様に急速に満たされるので、この様
な肺の領域のインピーダンス信号の変化を、正常な呼気領域と比較して増幅する
ことができる。呼気中に肺ユニットは再度閉塞し、新生/閉塞の繰り返しが新た
に始められる。
【0028】 局所インピーダンストモグラフィーからの信号を観測することにより、吸気お
よび呼気気道圧力を系統的に記録して気道/肺胞開放および閉鎖点を測定するこ
とができる。
【0029】 本発明の別な特徴によれば、装置は第一呼吸圧力値と第二呼吸圧力値をモニタ
ーするためのモニターユニットを有する。これらの値をモニターすることにより
、患者はモニター装置で監視され、肺の機能に関する重要な情報を得ることがで
きる。上記の直接および誘導インピーダンス信号および/または映像の全てを連
続的に処理し、オンラインディスプレーに供給する必要がある。それらの任意の
一つ、またはそれらの組み合せを、機械的換気装置等の治療装置の自動または半
自動制御に用いることができる。電気インピーダンストモグラフィーで得られる
情報を、静的肺更新、殆どの肺胞の開放状態の維持、および肺胞過剰膨満および
肺胞閉塞の間の最良の生物学的妥協点特定の発見を目的とする特定の臨床手法を
誘導するために用いることができる。
【0030】 さらに、電気インピーダンストモグラフィーで生成された局所圧力−容積曲線
を特定の臨床に妥当な圧力点を定義するために用いることができる。これらの点
は特定の肺領域の肺胞の開放および閉鎖圧力であり、吸気および呼気圧力−容積
曲線の下部および上部屈曲点である。肺の挙動のさらなる情報は、圧力−容積曲
線の形と面積を解析して得ることができる。
【0031】 本発明の詳細と利点を、図示される実施態様中の実施例に基づき以下に詳細に
説明する。
【0032】 図1は電気インピーダンストモグラフィーによる肺の四つの異なったゾーンに
おける圧力−インピーダンス曲線を示す。既知の圧力−容積曲線と比較して、対
応する圧力−インピーダンス曲線は類似の経路を示す。ある圧力点から見れば、
第一肺胞(末端肺ユニットまたは空気サック)は閉塞状態から開放状態へ変化す
る。圧力を更に増加させると、開放状態が最終的に飽和するまで閉鎖した肺胞が
ますます多く開き、より高い圧力ではインピーダンス信号が平坦部分を形成する
。肺の様々なゾーンにわたって個々の曲線を比較すると、この場合は開放現象は
肺全体にわたって均一に分布していないことが示される。電気インピーダンスト
モグラフィー法に従って測定を行ったが、重力ベクトルの方向のゾーン1〜4は
肺をそれに垂直な平面に分割する。肺の最上部のゾーンでは予想した圧力−イン
ピーダンス分布が見られたが、2〜4の領域では閉鎖現象の病理学的症状がます
ます認められる。例えば、肺の病理学的変化は浮腫生成(炎症の場合は体液滞留
の増加)で生じることもあり、肺は重力ベクトルの方向でより重くなる。とりわ
け、肺の下部の部分は全てそのために圧縮され、従ってずっと後の時点またはよ
り高い圧力でのみ開くことができる。
【0033】 図2a、2bおよび2cは肺の異なったゾーンに対するインピーダンス信号の
時間変化を示し、図2cに示された圧力信号が圧力信号としての基礎になる。曲
線の半分以降は尺度が変更され、図の後半部では曲線は相応に圧縮されている。
図2aは肺のすべてのゾーンに対するインピーダンス曲線を示し、図2bの曲線
は上部ゾーンに対応し図2cの曲線は肺の下部ゾーンに対応する。図2cではそ
の下にある圧力信号が記され、これは三つの図すべてに当てはまる。従って、あ
る初期時間後に呼吸圧力が突然増加し、別なパルスが続くまでその後段階的に減
少する。肺の下部ゾーンでは肺は病理学的に変化している。本発明によれば、こ
の病理学的変化は二つの方法に基いて特に示される曲線に認められる。
【0034】 一方、呼吸運動によるインピーダンス信号の変化を評価することが可能である
。それらは高周波数振動におけるインピーダンス信号で表され、その正弦曲線は
信号の前半に示される。パラメーターA1およびA1’による呼吸運動に基づく
インピーダンス信号の変化を比較すると、肺の上部ゾーンの呼吸運動が肺の下部
ゾーンより大きいインピーダンス変化を生じることが認められる。さらに、A2
とA2’の大きさの比較が示すように、この現象は呼吸圧力に依存することは衝
撃的である。
【0035】 肺の肺胞の開閉を局所的に測定する本発明による別の方法は、肺胞の閉塞に基
づくインピーダンス信号の平均変化の評価で構成される。この効果は図2bおよ
び2cにBおよび/またはB’の大きさで記される。図2bによるインピーダン
ス信号は一定のオフセット付近の一定の圧力で変動するが、図2cによるインピ
ーダンス信号では一定圧力でインピーダンス信号の低下が見られる。従って、上
昇勾配Bおよび/またはB’は肺の閉塞を生じているかどうかを示すものである
【0036】 図3a、3bおよび3cは図3cに示されるパルス型の圧力増加に対する応答
としてのインピーダンス信号を示す。図3cによる肺の下部ゾーンでは、パルス
信号は圧力増加に遅れて応答するが、図3bによるインピーダンス信号は遅延す
ることなく圧力増加に追随する。従って肺の肺胞の開閉の局所的測定法を、呼吸
圧力変化に基づくインピーダンス信号の変化から導くことができる。例えば、こ
の変化を圧力変化に対するインピーダンス信号の初期勾配から推量することがで
きる。
【0037】 他の可能性は、異なった肺ゾーン間の従来の呼吸波中の位相差の解析である。
上部レベルおよび下部レベルそれぞれからのインピーダンス信号の呼吸波の二つ
の波形が得られると、呼吸圧力変化に基づくインピーダンス信号の変化を二つの
正弦波様曲線間の位相差から計算することができる。この種の解析も極めて妥当
な結果を示した。
【0038】 要するに、インピーダンス信号から肺の肺胞開閉を測定する少なくとも三つの
可能性がある。まず、呼吸波中のピークと谷の間の距離として、または単にある
一定時間中の信号の標準偏差として、ある一つの領域に対し、または異なった領
域に対する比較法として検出される局所振幅が解析される。第二に、例えば図2
cに示される様に知識に基づく方法を導入することができるが、インピーダンス
曲線は健康な肺で予測される挙動とは異なった挙動を示す。さらに、ある一つの
領域中、または異なった領域間でインピーダンス信号増加の一時的遅延を利用す
ることもできる。
【0039】 図4〜10は病変肺を有する患者の別なインピーダンス曲線を示す。上記の様
に、浮腫生成、すなわち炎症の場合は体液蓄積の増加のため肺はより重くなる。
そのため、胸骨から脊椎にかけて重力による勾配を生じる。その結果、肺の下部
の全てが圧縮され閉塞する。
【0040】 図4は膨張および収縮中の肺全体の圧力−インピーダンス曲線と圧力−容積曲
線の重ね合わせを示す。
【0041】 図5は時間の関数としての機械的換気中のインピーダンス変化を示す三つの曲
線を示す。最上部の曲線は肺上部、最下部の曲線は肺下部を示す。真ん中の曲線
は肺全体(上部および下部を一緒にした)のインピーダンス変化を示す。定常状
態の初期相後に換気を停止する。肺は直ちに閉塞する(回復しない)。次いで呼
気を一定速度で流して肺を膨張させる。肺の下部のインピーダンスがそのインピ
ーダンス信号の正の変化を示し始める前の時間の遅延(矢印で示す)に注意する
こと。従って、下部の、肺の最も影響され易い部分の肺胞の回復のかなりの時間
遅延が認められる。回復手段が成功した後、換気の新しい定常状態に達する。こ
の時、下部で信号の振幅とインピーダンスの平均レベルの双方が増加している。
【0042】 図6は酸素流速一定でゆっくりと膨張する間の肺の上部と下部のインピーダン
ス信号と同時に、肺全体の信号を示す。上の曲線の上向きの凸部は、容積増加に
対する開放肺胞の膨張を示す。下部肺領域を表す曲線の凹部は、閉塞した肺ユニ
ットの遅延開放(矢印)を示す。90秒以上経過した曲線の急な傾きは、上部肺
の場合と同様にいまだ飽和に達せず、回復プロセスがまだ続いていることを示す
。実験結果から予測される様に、肺全体の曲線は殆ど直線であり、肺全体の空気
含有量の変化を表す。この変化は時間に対し直線的に増加する。
【0043】 図7は肺の上部および下部がそれぞれ独立に膨張−収縮する場合の圧力−イン
ピーダンス曲線を示す。上部曲線と比較して下部曲線は右方向に移動し、対応す
る肺胞の開放が遅れていることを示している。肺上部とは反対に、肺下部ははる
かに高い圧力でもそのインピーダンス変化が飽和する挙動を示さない。従って依
存する肺ゾーンでは、閉塞した肺の回復は水柱50cmHOの高い気道圧力で
もまだ不完全である。気道圧力が減少する収縮期では、下部肺領域の閉塞は個々
の上部肺ゾーンよりも早く始まる(矢印は肺胞閉鎖を示す)。
【0044】 図8は終末呼気陽圧(PEEP)の減少レベルにおける肺上部および下部のイ
ンピーダンス曲線を示す。肺上部(U)のインピーダンス振幅を肺下部(L)の
振幅で割り算し、U/L比が上端の線に示される。PEEPが減少するとこれら
の肺ユニットの平均インピーダンスも減少する。また、高いPEEPレベルでは
上部肺ゾーンは膨張し(振幅は小さい)、換気は下部肺ゾーンへ移動する(振幅
が大きい)。U/L比は1未満である。過剰膨張が解除されると、換気はより均
一に分布する(U/L=1)。PEEPが低すぎて肺を全て開放できない場合は
、肺胞が閉塞し始める。肺下部のインピーダンス信号の振幅が減少し、肺上部領
域へ移動する。U/R比は1を超える。最後に、下部曲線では換気で誘導される
インピーダンス変化が殆ど見られなくなる。
【0045】 図9は重度の肺不全を患う患者(成人呼吸困難症候群、ARDS)の、機械呼
吸第1日の肺上部および下部のインピーダンス曲線である。PEEPは12cm
OからゼロcmHOへ段階的に減少する。最初、膨張が終わると、個々の
肺下部ゾーンの呼吸を犠牲にして肺上部のインピーダンス振幅が増加する。最終
的に、4cmHO未満のPEEPレベルにおけるインピーダンス振幅の減少は
、上部肺ゾーンでも肺胞閉塞を生じたことを示す。この閉塞後、PEEPレベル
がその初期レベル(100%)に戻ったとき、肺ゾーンがその初期の膨張状態に
再度達することはない。膨張圧力が同じであるが、肺上部および肺下部のインピ
ーダンスはそれぞれ初期のインピーダンスの80%および42%である(従って
容積も同様)。
【0046】 図10は前と同じ二つの曲線を示す。さらに、動脈酸素化指数(PaO2/F
iO2)を下の線に示す。開いた肺の特徴はPaO/FiO>500mmH
gである。PEEPが減少すると、下部肺ユニットが閉塞し始め、換気は上部肺
ゾーンへ移動する。この様にして肺下部でのガス交換肺胞の喪失が少なくとも部
分的に補償される。酸素化指数はゆっくりと減少するが、PEEPはもはや上部
肺ゾーンを安定化するほど高くはなく、その閉塞が酸素化曲線の急激な低下で示
される。PEEPをその初期の値に設定しても、機能性の肺ユニットの喪失は回
復しない。ベースラインの酸素化の52%に達するのみである。
【0047】 先に既に述べた様に、本発明では電気インピーダンストモグラフィー装置を用
いることができる。しかしながら、本発明による測定を最適化するために従来の
電気インピーダンストモグラフィー装置のいくつかの採用および改良が可能であ
る。この最適化を図11〜18を参照して以下に述べる。
【0048】 図11は本発明により設置された最適化された外部電極を示す。通常の皮膚電
極の公知の接触問題(電流に対する高い抵抗、皮膚と電極間の接触不良、運動と
呼吸による移動と電気的雑音)を克服するため、磁場を発生し検出する電気ボビ
ンを使用することができる。これらを胸郭の周囲の円形バンド上または体内のカ
テーテル上に配置することができる。または、ボビンを胸郭を取り囲む固定フレ
ーム上に搭載することもできる。このフレームを身体の長さ方向に対し動かし、
胸郭の異なったセグメントのトモグラフィーまたは螺旋状映像を得ることができ
る。
【0049】 さらに、局所電気インピーダンストモグラフィーで得られる信号の分解能を改
善するため、電極の数を16〜32またはそれ以上に増加することも可能である
【0050】 図12は本発明による内部電極設定を示す。一般的に言えば、図12による設
定は電極間の距離を減少させる必要があるという認識に基づいている。電極また
はボビンを体内に置いたチューブまたはカテーテル上に搭載することも考えられ
る。気管と食道の両者は胸郭のほぼ中央に位置しているので、気管内および/ま
たは経鼻チューブを局所電気インピーダンストモグラフィー像を生成するための
電気中心として使用することができる。さらに、中央静脈または肺動脈カテーテ
ル等の血流中に挿入したカテーテルが同様な目的を果たすことができる。胸内の
異なった場所での映像を得るため、ボビンまたは電極をチューブおよび/または
カテーテルに沿って一個所または複数箇所に設置し得る。これらのチューブおよ
び/またはカテーテルを複数用いることも可能である。患者の臨床状態により、
上記の様に外部電極/ボビンのみを使用するか、またはそれらを内部電極/ボビ
ンと組み合せて使用し、胸の電気インピーダンスのトモグラフィー像を生成する
ことができる。カテーテルまたはチューブはその臨床目的により決められる必要
性と、インピーダンストモグラフィー設定内の特定の機能に応じて設計されなけ
ればならない。
【0051】 図13および14は、図12による内部設置の全ての電極が電気インピーダン
ストモグラフィー測定に用いられる設定を示す。図14に示す様に、電極間の距
離をかなり短くすることができる。
【0052】 局所電気インピーダンストモグラフィーからの映像と信号を、臨床的に重要で
危険な状況を即座に検出するために用いることができる。気管内チューブが気管
内の正しい解剖学的位置に置かれた場合、双方の肺は均等に換気される。しかし
ながら、チューブが奥へ進み過ぎると、二つの主な気管支ののうち一つだけが挿
管され、したがってこの肺のみが換気される。ETI信号は電気的に沈黙し、肺
のもう片方は正常または増加した強度を示す。
【0053】 この状態を検出するため、各肺の代表的な部分の局所インピーダンス信号を測
定しなければならない。換気に由来するインピーダンス変化が予期した基準値以
下に下がった場合、チューブ挿入が正しくないことが疑われる。この様な疑いが
ある場合は、右肺の局所インピーダンス変化の大きさを左肺の価と比較する必要
がある。差がある閾値を越える場合、偏ったチューブ挿入を確実に診断すること
ができる。
【0054】 どのような理由であっても、肺組織が乱れ、自由な空気が肺と肋骨(気胸)の
間の空間、または肺内の空間(胞)に入った場合、この様な空気の病的な蓄積は
局所インピーダンスの最初の増加の後に顕著な増加を示すか、またはインピーダ
ンスの変化を生じなくなる。この領域はEIT像上で沈黙領域となる。周囲の肺
組織の周期的な換気により、気胸または肺胞が区分けされる。体液が肺と肋骨の
間の空間に蓄積した場合(胸膜流出)、インピーダンスの性質の同様であるが反
対の変化(減少)も見られる。繰り返すと、換気された肺組織は病的な体液蓄積
を区分けする。
【0055】 図15は内部電極設置のために上大静脈のみを用いた設定を示す。従って、図
16は肺動脈(スワンガンツ)内部電極設定を示す。さらに、図17によれば、
気管内チューブが内部電極設定のために用いられる。最後に、図18によれば内
部電極設置のために食道が用いられる。肺内、腹腔内および食道内圧力を適当な
チューブまたはカテーテル(すなわち気管内、食道または胃チューブ、尿または
腹腔内カテーテル)で測定し得る。これらの圧力のそれぞれ、それらの組み合せ
、またはそれらの間の差を局所インピーダンストモグラフィーからの信号に対し
てプロットし、局所圧力とインピーダンスの関係についての情報を得ることがで
きる。機械換気中に、この情報を用いて局所的または総体的な肺拡張、および周
辺、腹腔内、胸腔内、またはその他の圧力に関し気道圧力の適当なレベル(すな
わちピークまたは平均気道圧力、または終末呼気陽圧)を追跡することができる
。圧力とインピーダンス信号を同じ装置に送る必要がある。
【0056】 以下に信号の質を改善するためのいくつかの測定を述べる。電極の効率と性能
、および信号伝達の改善により、速度と信頼性の面でEIT像獲得が向上する。
これによりEITデータを呼吸サイクルと同期して得ることができる。同期は外
部換気装置信号、自動血量計信号を用いて、またはシステム自身のインピーダン
ス信号で行うことができる。末端吸気および呼気において呼吸サイクルに沿って
肺の局所的変化に関する情報を提供するので、これは生理学的に重要である。こ
の方法で一回の呼吸サイクル中の末端肺(肺胞)の吸気および呼気波動を検出す
ることができる。
【0057】 さらに、単純なECG電極を空の信号を用い。EIT像の獲得は心臓サイクル
により誘起されるか、または心臓サイクルと同期する。従って、肺潅流における
局所変化を解析することができる。さらに、心臓サイクルと同期することは肺の
インピーダンス像の心臓による擾乱を減らすか除去する助けとなり、呼吸映像化
の解像度が増加する。
【0058】 現在、胸郭の電気インピーダンス信号は総体信号であり(信号は変化を反映す
るが絶対値ではない)、それらを絶対値に変換することは困難であった。胸郭内
の前記カテーテルおよび/またはチューブを用い、二本以上のこれらのカテーテ
ル又はチューブの間に注入および/または受信される電流により、電気インピー
ダンスに対する内部標準信号(すなわち組織補正因子)を発生することができる
【0059】 胸郭の周辺、従って隣り合った電極間の距離は呼吸で変化する。これらの変化
は従来の方法で容易に測定できるか、または血量計により自動的に検出し得る。
周辺でこれらの変化を反映するデータを、像再構成のためのアルゴリズムの範囲
内で使用することが可能であり、それによりインピーダンストモグラフィー像の
質を向上させることができる。これらのデータは連続的または不連続の時間間隔
で入力することができる。
【0060】 形態学的な測定または解剖学的な映像を重ね合わせた場合、インピーダンスト
モグラフィーのみで得られた映像の質をさらに向上させることができる。理想的
にはコンピュータートモグラフィーまたは磁気共鳴イメージングの測定またはそ
れらによる画像が、インピーダンス測定から得られた映像の上に投影される(数
学的、幾何学的または文献上)。従って、ある電気的挙動をする領域をその下に
ある解剖学的構造と関連させて見ることができる。この方法で、未測定の形態お
よび機能性を有するグレーゾーンのサイズを減らすことができる(すなわち閉塞
した肺組織の領域を肋骨、胸膜腔内体液または骨、筋肉または脂肪と区別するこ
とができる)。または、単純な身体測定(すなわち体重、身長、体重指標、体輪
郭等)をインピーダンス画像再構築のための数学アルゴリズムを正規化するため
に使用できる。
【0061】 以下に慢性閉塞性肺疾患(COPD)における気道圧力負荷を最適化するため
の局所インピーダンストモグラフィーの適当な使用を説明する。COPDでは肺
組織がその弾性反撥力と内在安定性を失う。呼気中、気道内の圧力がある閾値圧
力より下がると小気道が閉塞する。つまりガスが肺の中に捕捉される。吸気圧力
がこれらの閉塞した気道を最拡張するに必要な圧力より高い場合、ガスが肺の末
端部および肺胞へ移動する。ガスの呼吸量が呼気中の肺に残る量より多い場合、
高い肺容積における新しい定常状態に達するまで肺は徐々に拡張する。この様に
して病変肺組織は容易に過剰膨張し、ガス交換が不可能になる。
【0062】 COPDでは気道の閉塞を肺の一部で発見し、肺の過剰膨張を他の部分で発見
できる。従って、この様な病理学的状況を同時に発見することが可能である。
【0063】 時にはCOPD患者は呼吸に陽圧(頻度は少ないが陰圧も)呼吸器の支援を必
要とする。気道圧力の絶対値が高すぎる場合、肺組織は過剰に膨張し、ガス交換
不全となる。しかしながら、加えた圧力が低すぎて小気道の閉塞を防止できない
場合、ガスは有効に交換されず肺内に捕捉される。選ばれた圧力で気道閉塞と過
剰膨張が同じ肺内に存在することが多い。最適な治療結果を得るためには、これ
らの相容れない肺の状態の間の最も良い妥協点を見出さなければならない。伝統
的な肺装置ではこの様な妥協点を大まかに見積るにすぎない。局所膨張と空気の
運動に関する情報が、この妥協点に到達するために必要である。
【0064】 局所電気インピーダンストモグラフィーは局所肺換気のデータと映像を提供す
る。気道圧力を増加させると、捕捉されたガスが次第に消えていくことが検知さ
れ、一方、肺の他の部分は次第に膨らみ、実際に過剰膨張期でインピーダンスの
変化が検出されなくなる。気道圧力を変化させて肺の様々な部分の過剰膨張肺胞
と空の肺胞の数を比較し積算することにより、最良の治療妥協点圧力を見出し、
それを最小の圧力による肺の最適拡張に反映させることができる。
【0065】 さらに、カテーテル上で電極が使用可能であるばかりでなく、カテーテルの圧
力測定のみを局所圧力インピーダンス曲線の精度を最適化するために用いること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 肺の異なった四つの領域における圧力−インピーダンス曲線。
【図2a】 肺全体のインピーダンス信号の時間変化。
【図2b】 肺の上部ゾーンのインピーダンス信号の時間変化。
【図2c】 図2a、2bおよび2cに関連する圧力曲線を有する肺の下部ゾ
ーンのインピーダンス信号の時間変化。
【図3a】 肺ゾーン全体のインピーダンス信号の時間変化。
【図3b】 肺の上部ゾーンのインピーダンス信号の時間変化。
【図3c】 図2a、2bおよび2cに関連する圧力信号を有する肺の下部ゾ
ーンのインピーダンス信号の時間変化。
【図4】 拡張および収縮中の肺全体の圧力−インピーダンス曲線および圧力
−容積曲線の重ね合わせ。
【図5】 時間の関数としての機械的換気中のインピーダンスの時間変化を示
す3つの曲線。
【図6】 酸素一定流速でゆっくりと膨張する間の肺の上部および下部のイン
ピーダンス信号並びに肺全体の信号。
【図7】 肺の上部および下部が独立に膨張−収縮する場合の圧力−インピー
ダンス曲線。
【図8】 終末呼気陽圧(PEEP)のレベルが減少する際の肺の上部および
/または下部のインピーダンス曲線。
【図9】 重症肺不全患者の肺の上部および下部のインピーダンス曲線。
【図10】 図9のインピーダンス曲線並びに動脈酸素化指数。
【図11】 外部電極の設置。
【図12】 内部電極の設置。
【図13】 内部および外部電極設置の電気インピーダンストモグラフィー。
【図14】 気管内吹送カテーテル、食道カテーテル、肺動脈カテーテルおよ
び上大静脈カテーテルを用いる内部電極による電気インピーダンストモグラフィ
ー設定を示す。
【図15】 上大静脈内部電極設定を示す。
【図16】 肺動脈(スワンガンツ)内部電極設定を示す。
【図17】 気管内吹送チューブ内部電極設定を示す。
【図18】 食道カテーテル内部電極設定を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (71)出願人 Kegelhofstrasse 22 D −20251 Hamburg−Eppend orf Germany (71)出願人 マルセロ・ビー・ピー・アマート Marcelo B. P. Amato ブラジル シーイーピー−05403−900 サ ンパウロ ルア エネアス カルバリョ デ アギアル ブロコ 11 セカンド フ ロア 155 ファカルダデ デ メディシ ナ ダ ウニベルシダデ デ サンパウロ ホスピタル ダス クリニカス レスピ ラトリー アイシーユー−プルモナリー ディーイーピーティー Respiratory ICU−Pul monary Dept. Hospit al das Clinicas Fac uldade de Medicina da Universidade de Sao Paulo 155 2nd Fl oor Bloco 11 Rua Ene as Carvalho de Agui ar CEP−05403−900 Sao Pa ulo Brazil (72)発明者 シュテファン・ベーン ドイツ D−20251 ハンブルク−エッペ ンドルフ ケーゲルホーフシュトラーセ 22 (72)発明者 マルセロ・ビー・ピー・アマート ブラジル シーイーピー−05403−900 サ ンパウロ ルア エネアス カルバリョ デ アギアル ブロコ 11 セカンド フ ロア 155 ファカルダデ デ メディシ ナ ダ ウニベルシダデ デ サンパウロ ホスピタル ダス クリニカス レスピ ラトリー アイシーユー−プルモナリー ディーイーピーティー (72)発明者 ペーター・ヴェー・アー・クンスト オランダ NL−2014 ツェーエム ハー ルレム ローレンツケイド 430 Fターム(参考) 4C027 AA06 CC00 DD05 EE01 FF00 GG00 GG07 GG09 GG13 4C038 SS00 ST00 SV03 SX01 SX05 VA04 VB40 VC20

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 肺の肺胞開放および閉鎖を測定する方法であって、 電気インピーダンストモグラフィー法により呼吸圧力による少なくとも1個所
    の肺ゾーンにおけるインピーダンス信号(AU)を測定する工程、 インピーダンス信号から対応する肺ゾーンの肺胞閉鎖に対応する第一呼吸圧力
    値を測定する工程、および インピーダンス信号から対応する肺ゾーンの肺胞開放に対応する第二呼吸圧力
    値を測定する工程を包含することを特徴とする測定法。
  2. 【請求項2】 対応する肺の領域に対し呼吸運動(A、A、A’、A ’)に基づくインピーダンス信号の平均変化が第一呼吸運動比較値以下に下がる
    と直ちに第一呼吸圧力値が見出され、呼吸運動(A、A、A’、A’)
    によるインピーダンス信号の平均変化が第二呼吸運動比較値より上に動くと直ち
    に第二呼吸圧力値が見出されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 肺胞が殆ど全ての肺ゾーンで開く呼吸圧力に基づき、一つの肺
    ゾーンで肺ゾーンの肺胞開放が測定されるまで呼吸圧力が段階的に減少すること
    を特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 呼吸運動(A、A、A’、A’)によるインピーダン
    ス信号の平均変化が複数の吸気にわたるインピーダンス信号の平均化されない平
    均平方根に基づき測定されることを特徴とする請求項2又は3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 呼吸運動によるインピーダンス信号の平均変化が、複数の吸気
    にわたるインピーダンス信号の平均ピーク間値に基づいて測定されることを特徴
    とする請求項2又は3に記載の方法。
  6. 【請求項6】 第一呼吸運動比較値および/または第二吸運動比較値が予め決
    められていることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 第一呼吸運動比較値および/または第二吸運動比較値が、異な
    った肺ゾーンにおける呼吸運動によるインピーダンス信号の平均変化から動力学
    的に測定されることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 その他の肺ゾーンは重力ベクトルの方向に関わる肺ゾーンより
    上にあるゾーンであることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 対応する肺ゾーンに対し肺胞(B、B’)の開放/閉塞による
    インピーダンス信号の平均変化が閉塞比較値以下に減少すると直ちに第一呼吸圧
    力値が見出され、肺胞(B、B’)の開放/閉塞によるインピーダンス信号の平
    均変化が開放比較値以上に動くと直ちに第二呼吸圧力値が見出されることを特徴
    とする請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 ある肺ゾーンにおいて肺胞が殆どすべて開放している呼吸圧
    力から出発し、その肺ゾーンで肺胞の閉鎖が見出されるまでその呼吸圧力を段階
    的に減少させ、ある肺ゾーンにおいて肺胞が殆どすべて閉鎖している呼吸圧力か
    ら出発し、その肺ゾーンで肺胞開放が見出されるまで呼吸圧力を段階的に増加さ
    せることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 肺胞(B、B’)の閉塞/開放によるインピーダンス信号の
    平均変化が呼吸圧力によるインピーダンス信号の平均勾配に基づいて測定される
    ことを特徴とする請求項9又は10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 肺胞(B、B’)の閉塞/開放によるインピーダンス信号の
    平均変化がガウス補償計算による直線適用に基づき測定されることを特徴とする
    請求項9又は10に記載の方法。
  13. 【請求項13】 閉塞比較値および/または開放比較値が予め決定されている
    ことを特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載の方法。
  14. 【請求項14】 閉塞比較値および/または開放比較値がその他の肺ゾーンの
    肺胞の閉塞によるインピーダンス信号の平均変化から動力学的に測定されること
    を特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載の方法。
  15. 【請求項15】 その他の肺ゾーンは重力ベクトルの方向に関して肺ゾーンよ
    り上にあるゾーンであることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 対応する肺ゾーンに対し呼吸圧力変化(C、C’)によるイ
    ンピーダンス信号の平均変化が第一呼吸比較値以下に下がると直ちに第一呼吸圧
    力値が見出され、呼吸圧力変化(C、C’)によるインピーダンス信号の平均変
    化が固定された第二呼吸圧力比較値以上に動くと直ちに第二呼吸圧力値が見出さ
    れることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  17. 【請求項17】 殆どすべての肺ゾーンで肺胞が開いている呼吸圧力に基づき
    、ある肺ゾーンで閉じた肺胞が見出されるまで呼吸圧力を段階的に減少させるこ
    とを特徴とする請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 呼吸圧力を突然増加させた後のインピーダンス信号の平均初
    期勾配に基づき呼吸圧力変化(C、C’)によるインピーダンス信号の変化を測
    定することを特徴とする請求項16又は17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 インピーダンス信号が呼吸圧力の変化に追随する時間定数に
    基づき呼吸圧力変化(C、C’)によるインピーダンス信号の変化を測定するこ
    とを特徴とする請求項16又は17に記載の方法。
  20. 【請求項20】 第一呼吸圧力比較値および/または第二吸圧力比較値が予め
    定められていることを特徴とする請求項16〜19のいずれかに記載の方法。
  21. 【請求項21】 他の肺ゾーンの呼吸圧力変化によるインピーダンス信号の平
    均変化から第一呼吸圧力比較値および/または第二吸圧力比較値が動力学的に測
    定されることを特徴とする請求項16〜19のいずれかに記載の方法。
  22. 【請求項22】 その他の肺ゾーンは重力ベクトルの方向に関し肺ゾーンの上
    部にあるゾーンであることを特徴とする請求項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】 肺が重力ベクトルの方向に複数のゾーン平面に分割されるこ
    とを特徴とする請求項1〜22のいずれかに記載の方法。
  24. 【請求項24】 肺を複数の放射状セクターに分割する方法であって、セクタ
    ーの中心軸が重力ベクトルの方向に位置することを特徴とする請求項1〜22の
    いずれかに記載の方法。
  25. 【請求項25】 請求項1〜24のいずれかに記載の方法を実施する装置であ
    って、 胸郭の周囲に設置される複数の電極、 個々の電極を制御し、胸郭中の局所インピーダンス信号を得るために制御され
    ていない電極上のインピーダンス信号を評価するための電気インピーダンストモ
    グラフ、および 第一呼吸圧力値および第二呼吸圧力値を測定する局所インピーダンス信号を評
    価するための演算ユニットを有する装置。
  26. 【請求項26】 呼吸運動に基づく胸郭の周辺の変化を測定するためのセンサ
    ーを備え、電気インピーダンストモグラフが補正ユニットを有し、電極のインピ
    ーダンス信号の変化を呼吸運動に基づきセンサー信号を取り込んで補正すること
    を特徴とする請求項25に記載の装置。
  27. 【請求項27】 人工呼吸ユニット、および人工呼吸ユニットおよび演算ユニ
    ットに接続される制御ユニットをさらに包含し、人工呼吸を制御するために第一
    呼吸圧力値および第二呼吸圧力値が演算ユニットから制御ユニットに供給される
    ことを特徴とする請求項25又は26に記載の装置。
  28. 【請求項28】 全ての肺胞を開放状態に保つことが可能な、予め設定された
    圧力が肺において人工的に維持される様に人工呼吸の低い方の呼吸圧力が制御さ
    れることを特徴とする請求項27に記載の装置。
  29. 【請求項29】 第一呼吸圧力値および第二呼吸圧力値を監視するためのモニ
    ターユニットをさらに有することを特徴とする請求項25又は26に記載の装置
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