JP2002530164A - カテーテル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、望ましくは、使用時に上陰部に位置する上陰部端部（１）と、使用時に尿が流入し、使用者の膀胱内に位置する膀胱部（２）と、上陰部端部の末梢にあって使用時に使用者の尿道内に位置する尿道部（３）とを有するチューブを含んでなり、尿道部（３）は、使用者の膀胱内の圧力を受けて外側へ膨張し、膨張することによって、使用者の尿道の内面への封着が促進される膨張部（５）を含んでなる、上陰部尿道カテーテルを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、膀胱から排尿するためのカテーテル（catheter、導尿管）に関する
。

【０００２】 高齢者人口の増加によって、泌尿器の不具合は、医学的、社会的及び経済的に
重要な問題になりつつある。社会における人口統計傾向は、多くの人がより長く
生き、８０歳以上の人口が最も急速成長する人口部分であることを示しており、
泌尿器の不具合の発生割合は、年齢とともに増加する。泌尿器の不具合を処置す
る全ての他の方法が利用できないときには、膀胱の長時間カテーテル法が実施さ
れる。長時間カテーテル法の使用は高度に病的状態をもたらし、歓迎されないも
のではあるが、なお多くの高齢者の世話をするための頼みの綱であり、８５歳の
人の２％がこのようなカテーテル法を必要とする。

【０００３】 フォーリィ（Foley）博士によって１９３５年に導入された自己残留バルーン
カテーテル（self-retaining balloon catheter）は、６０年以上に亘って標準
製品となってきている。しかしながら、このカテーテルには、尿を詰まらせカテ
ーテルの外側の周囲へ漏らす傾向があるという主要な問題があり、このようなカ
テーテルを装着した患者は密着した看護管理を必要とする。

【０００４】 本発明によれば、上陰部尿道カテーテルが提供される。

【０００５】 本発明によるカテーテルは、望ましくは、使用時に上陰部に位置する上陰部端
部と、使用時に尿が流入し、使用者の膀胱内に位置する膀胱部と、上記上陰部端
部の末梢にあって使用時に使用者の尿道内に位置する尿道部とを有するチューブ
を含んでなり、上記尿道部は、使用者の膀胱内からの圧力を受けて外側へ膨張し
、膨張することによって、上記使用者の尿道の内面への封着が促進される膨張部
を含んでなる。

【０００６】 本発明によるカテーテルの実施の形態について、添付図面を参照して説明する
。

【０００７】 図１は、本発明の実施の形態の部分切取図である。

【０００８】 図２は、本発明の実施の形態の一端部の拡大図である。

【０００９】 図３は、本発明の実施の形態の図２に示す一端部と反対側の他端部の拡大図で
ある。

【００１０】 図１に示すカテーテルは、一端部である上陰部（suprapubic）端部１と、膀胱
から排尿する膀胱部２と、他端部である尿道部３とからなる。

【００１１】 膀胱部２は、使用時に膀胱中の尿をチューブの内部へ排出することを可能にす
る複数の孔４を有する。チューブの内部へ排出された尿は、重力の作用によって
尿道部３へ向けてチューブの中を通過して流れる。

【００１２】 尿道部３は、尿道部３の部分６を取り囲み、該部分６と一体化された膨張部５
を有する。部分６は、複数の開口７を有する。尿は、開口７をチューブの中から
膨張部５へ通過し、膨張部５をバルーン状に膨らませる。膨張部５は、使用者の
膀胱の中の尿の圧力によって膨らまされた時に、膨張部５の外表面の尿道の内表
面への良好な封着をもたらすように、２〜２．５ｃｍの長さに伸びている。

【００１３】 使用者の内部に装着されると、上陰部端部１は使用者の腹壁を貫いて位置付け
され、膀胱部２は膀胱の中に位置付けされ、尿道部３は、膨張部５が膨らまされ
た時に尿道の内表面との間に実質的な尿の封止を形成するように膨張部５を位置
させて、尿道の中に位置付けされる。

【００１４】 上陰部端部１の上端部は、一般に逆止弁８によって閉じられ、カテーテルの先
端を使用者の身体の上に保持するフランジ（図示しない）によって適切な位置に
留められる。逆止弁は、尿が膀胱から漏れるのを阻止するのみならず、例えば膀
胱から排尿したり膀胱を洗浄するため、あるいはカテーテルの内部を微細ブラシ
すなわち「パイプクリーナ」を用いて掃除するためのコネクタを弁を通して通過
させることを可能にする、上陰部端部からのカテーテル内部へのアクセスを可能
にする。

【００１５】 尿道部３には、一般に、排尿用の孔４から流入する尿がカテーテルの下端部か
ら連続的に流出するのを防止する閉止手段（図示しない）を設ける。このような
閉止手段は、尿の排出を制御するのみならず、尿が尿道部３に集まり、次いで膨
張部５へ流入し、その結果、膨張部５を膨らませるようにする。その結果、使用
者の膀胱は、膨張部５と尿道との間を漏れることなく、尿で満たされ、膀胱内の
圧力が高まるにつれて、膨張部５と尿道との間の封止が次第に改善される。

【００１６】 例えば集液袋への連続的な排尿を要する場合のように、ある患者については、
尿道部に膨張部を必ずしも設けなくてもよい。また、ある患者については、カテ
ーテルを尿道括約筋の上で終らせ、患者に排尿を自発的に制御させてもよい。

【００１７】 排尿の制御は、カテーテルのどちらの端部からでも可能な連続的または間歇的
な排出によって実行され、排出は例えば公知の弁を用いて制御される。このよう
な弁として、現在市販中の型式の簡単なオン／オフ弁を用いることが可能であり
、あるいは制御ボタンによって操作可能な遠隔制御弁を用いることが可能である
。あるいは、膀胱からの排尿が自動的に実施される場合には、尿が膀胱から一定
の間隔で排出されることを可能にする弁を用いることができる。

【００１８】 上記実施の形態においては、その中へ尿が流入することができて、カテーテル
の外表面と尿道の内表面との間の封止を提供する膨張部５を用いたが、この目的
のために、膀胱内の圧力が高まると尿道の内側との封着が促進されるような、他
の膨張手段を用いることが可能である。また、明らかに、例えば排尿を自発的に
制御することが可能な患者については、膨張部５を省略することも可能である。

【００１９】 本発明によるカテーテルは、柔軟であるべきであることは勿論であり、望まし
くは、例えばポリウレタン、シリコンゴムまたは塩化ポリビニルのような柔軟な
プラスチック材料で形成する。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ，ＺＷ )，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ， ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ， ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，Ｃ Ｕ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ， ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，Ｌ Ｋ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ， ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，Ｔ Ｍ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ ，ＺＡ，ＺＷ Ｆターム(参考） 4C077 AA19 CC01 JJ05 PP07 PP14 4C167 AA03 AA06 BB01 CC26 GG02 GG05

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上陰部尿道カテーテル。
2. 【請求項２】 膨張部を有する尿道部を有し、上記膨張部は、使用者の膀胱内からの圧力を受
   けて外側へ膨張し、膨張することによって、上記使用者の尿道の内面への上記膨
   張部の封着が、上記膀胱内の圧力上昇につれて促進されることを特徴とする請求
   項１に記載のカテーテル。
3. 【請求項３】 使用時に上陰部に位置する上陰部端部を有することを特徴とする請求項２に記
   載のカテーテル。
4. 【請求項４】 上記使用者の上記膀胱内に位置するときに、尿が流入することが可能な膀胱部
   を有することを特徴とする請求項２または３に記載のカテーテル。
5. 【請求項５】 上陰部端部が、上記上陰部端部から尿が漏れることを阻止する逆止弁を含むこ
   とを特徴とする請求項２〜４のいずれか１つに記載のカテーテル。
6. 【請求項６】 上記膀胱部は、尿の流入を可能にする複数の孔を有することを特徴とする請求
   項４に記載のカテーテル。
7. 【請求項７】 上記膨張部は、バルーンを含んでなることを特徴とする請求項２〜６のいずれ
   か１つに記載のカテーテル。
8. 【請求項８】 尿の流出を制御する制御手段を含んでなることを特徴とする請求項１〜７のい
   ずれか１つに記載のカテーテル。
9. 【請求項９】 上記制御手段は、手動の栓または遠隔制御弁を含んでなることを特徴とする請
   求項８に記載のカテーテル。
10. 【請求項１０】 添付図面を参照してここに実質的に記述された上陰部尿道カテーテル。