JP2002529576A - 潤滑性添加剤、潤滑性添加剤の調製方法及び潤滑性添加剤を含む中間留出燃料組成物 - Google Patents

潤滑性添加剤、潤滑性添加剤の調製方法及び潤滑性添加剤を含む中間留出燃料組成物

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JP2002529576A
JP2002529576A JP2000581120A JP2000581120A JP2002529576A JP 2002529576 A JP2002529576 A JP 2002529576A JP 2000581120 A JP2000581120 A JP 2000581120A JP 2000581120 A JP2000581120 A JP 2000581120A JP 2002529576 A JP2002529576 A JP 2002529576A
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ジアン リン
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シェル インターナショナル リサーチ マーチャッピー ベスローテン フェンノートチャップ
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    • C10L10/08Use of additives to fuels or fires for particular purposes for improving lubricity; for reducing wear
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Abstract

(57)【要約】 本発明は酸及びアルコールからなるエステルの形態で潤滑性添加剤を提供し、ここで酸は芳香族一塩基酸、芳香族二塩基酸、芳香族多塩基酸、芳香族モノカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ポリカルボン酸又はそれらの混合物であって、それらをアルキル化及び/又はアルコキシル化してもよく、存在する場合にはアルキル基及び/又はアルコキシル基は1から30個の炭素原子を有する基から独立して選択され、(a)アルコールがグリセロールであり、(b)潤滑性添加剤の酸基のモル百分率が、酸基及びエステル基の全体を基準として、10%未満であることを特徴とする。又、本発明は潤滑性添加剤を調製する方法を提供し、中間留出燃料油は0.2重量%以下の濃度の硫黄及び少量の潤滑性添加剤を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は潤滑性添加剤(lubricity additive)、潤滑性添加剤の調製方法及び
潤滑性添加剤を含む低硫黄含量中間留出燃料油組成物に関する。 (発明の背景) 国際出願WO 98/01516は、多割合の低硫黄含量中間留出燃料油を含む燃料油組
成物を用いた場合に優れた潤滑性を有する酸に関する。 国際出願WO 98/16596は、多割合の0.2重量%以下の硫黄濃度を有するディーゼ
ル燃料油及び少量の添加剤を含む中間留出燃料組成物のための潤滑性添加剤とし
て有用な特定の置換芳香族エステル化合物に関する。特定の置換芳香族エステル
化合物は、WO 98/01516のものに類似した酸と一価アルコール又は多価アルコー
ルのエステル化により製造される。典型的な例としては、C18-アルキルサリチル
酸とエチレングリコールのエステル化に基づくもの(酸のエステル生成物への変
換率は最大45%)又はグリシドールを用いたエポキシ開環反応によるもの(変換
効率は最大80.4%)が挙げられる。 潤滑性添加剤がさらに良い特性をもつことが望まれている。
【0002】 (発明の概要) それ故、本発明は酸とアルコールからなるエステルの形態で潤滑性添加剤を提
供するものであり、ここで酸は芳香族一塩基酸、芳香族二塩基酸、芳香族多塩基
酸、芳香族モノカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ポリカルボン酸又はそ
れらの混合物であって、それらはアルキル化及び/又はアルコキシル化されてい
てもよく、存在する場合には、アルキル基及び/又はアルコキシル基は1から30
個の炭素原子を有する基から独立して選択され、 (a)アルコールがグリセロールであり、かつ (b)潤滑性添加剤の酸基のモル百分率が、酸基及びエステル基の全体を基準と
して10%未満であることを特徴とする。好ましくは、潤滑性添加剤の酸基のモル
百分率は5%未満である。 又、本発明は潤滑性添加剤の調製方法を提供するものであり、 (a)アルコールがグリセロールであり、かつ (b)エステル化がホウ酸又はチタンアルコキシドから選択される触媒の存在下
で行われることを特徴とする。 又、本発明は0.2重量%以下の硫黄濃度を有し、少量の潤滑性添加剤を有する
中間留出燃料油を提供する。
【0003】 (発明の詳細な説明) 本発明の潤滑性添加剤はエステル化により製造され、そのエステル化度は、酸
又は酸誘導体反応物の最初の量に対して少なくとも90重量%であり、好ましくは
少なくとも95重量%、より好ましくは少なくとも97重量%である。又、これらの
エステルはそれらの残留酸価により同定してもよいが、但し酸の(平均)分子量
が既知の場合である。例えば、潤滑性添加剤が、平均分子量400、対応する酸価2
.5mモル/gを有する酸の混合物から製造される場合、潤滑性添加剤は0.25mモル/g
未満の残留酸価を有する。 従って、潤滑性添加剤は、その残留酸化が実質的に低い点、及びアルコール原
料としてグリセロールを選択している点でWO 98/16596のものとは異なる。既に
酸の顕著な性能が与えられ、WO 98/16596のより多く酸を含むグリコールエステ
ルA、B及びCと比べてWO 98/16596でグリシドールエステルDのわずかに強調
する性能が与えられているため、本発明の潤滑性添加剤のさらなる改良は期待さ
れていなかった。 酸、エステル、方法及び燃料組成物を、ここでさらに詳しく説明する。
【0004】 (酸) エステルを誘導する酸は、芳香族一塩基酸、芳香族二塩基酸、芳香族多塩基酸
(polyhydric acid)、芳香族モノカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ポ
リカルボン酸であってもよく、ここでカルボキシル基及び水酸基は芳香族環に結
合する。芳香族環は単環式、二環式又は多環式、例えばベンゼン環又はナフタレ
ン環であってもよい。さらに、芳香族環はヘテロ元素、例えば窒素原子及び酸素
原子を含んでもよい。芳香族環はベンゼン環が好ましい。少なくとも1つの水酸
基の存在は(安息香酸に基づくエステルと対比して)必須である。1よりも多い
数の水酸基が存在してもよいが、1つの水酸基の存在が好ましい。同様に、2つ以
上よりも1つのカルボキシル基の存在が好ましい。 芳香族環は、炭素原子数1から30個のアルキル基及びアルコキシル基から独立
して選択される1つ以上の基で置換してもよい。好ましい酸は、芳香族環に結合
したアルキル基及びアルコキシル基から選択される基が3未満である場合であっ
て、少なくとも1つの基が前記環に結合した炭素原子数2から30個のアルキル基及
びアルコキシル基から選択されるものである。好ましくは、酸は炭素原子数1か
ら30個のアルキル基を1つ又は2つ含むアルキルサリチル酸である。酸の各アルキ
ル基又はアルコキシル基は、好ましくは8から22個の炭素原子数、より好ましく
は8から18個の炭素原子数を有する。
【0005】 エステルを誘導する酸は、当業者によって容易に認識されるように、公知の化
合物又は公知の化合物を調製するために使用する方法に類似の方法で調製した化
合物のどちらでもよい。 好ましいアルキルサリチル酸は、UK 1146925に記載された方法によってきわめ
て容易に調製される。(その特許において、アルキルサリチル酸は潤滑剤組成物
の分散剤として使用される多価金属塩の調製法における中間生成物である。) (エステル) エステルは、触媒の存在下で酸を直接アルコールでエステル化し、発生した水
を蒸留により除去することで調製される。
【0006】 (方法) 直接的なエステル化を経た芳香族酸のエステルの調製は当業者に公知である。
例えば、ルーマニア特許RO102886及び米国特許US4098708には触媒としてp-トル
エンスルホン酸を用いる方法が記載され、RO93627には触媒として硫酸を用いる
方法が記載され、フランス特許FR 2200241には触媒としてp-トルエンスルホン酸
又は硫酸を用いる方法が記載され、Russian Journal Maslo-zhir. Prom-st, (19
86), (8), 25-6、J. Chem. Educ., (1996), 73(2), 173-5及び中国特許CN 10564
88には触媒としてホウ酸を用いる方法が記載され、インド特許167688には触媒と
してモレキュラーシーブを用いる方法が記載されている。又、WO 98/16596はサ
リチル酸及び多価アルコールからエステルを製造する方法が記載されている。ど
の方法及び/又は触媒を使用すれば、WO 98/16596のものよりも性能の優れた潤
滑性添加剤が製造できるかについては、上記のいずれの文献にも示されていない
【0007】 本発明において、触媒としてホウ酸又はチタンアルコキシドを用い、アルコー
ル反応物としてグリセロールを用いる方法が、酸のエステルへの変換効率を最も
高くすること(典型的には99.9%)を見出した。 好ましいチタンアルコキシドは、1から10個の炭素原子を有するアルコキシル
基に基づくものであり、より好ましくは2から6個の炭素原子を有するアルコキシ
ル基に基づくものである。好適なチタンアルコキシドは、例えばチタン(IV)ブト
キシドである。 本方法は通常50から250℃の温度で行われる。本方法は、好ましくは100から25
0℃の温度で、特に125から250℃の温度で行われる。 反応は希釈剤を用いて、又は用いないで行ってもよい。典型的には、不活性で
、非極性液体有機希釈剤、例えばナフサ、鉱油、トルエン、キシレン(オルト−
、メタ−、パラ−又はそれらの混合物)等の炭化水素の存在下で行われる。 酸のCOOH当量に対してグリセロールのOH当量の比は少なくとも1であり、典型
的には1から10の範囲、好ましくは1から5の範囲である。
【0008】 (低硫黄含量中間留出燃料油組成物) 本発明の燃料油組成物は、前記添加剤又は該添加剤を含む添加剤濃厚物と燃料
油を混合する工程を含む方法により調製してもよい。 エステルは、燃料組成物の全重量を基準として、好ましくは50から600ppmwの
範囲、より好ましくは50から500ppmwの範囲、最も好ましくは150から300ppmwの
範囲の量で存在する(“ppmw”は百万分の重量部である)。又、エステルの混合
物を用いてもよい。 中間留出燃料油は石油又は植物源又はそれらの混合物から誘導してもよい。そ
れは100℃から500℃の範囲に、例えば150℃から400℃の範囲に沸騰範囲を有する
。石油誘導燃料油は常圧留出物又は減圧留出物を含んでもよく、又分解ガス油又
は直留留出物及び熱分解留出物及び/又は触媒反応分解留出物の任意の比のブレ
ンドを含んでもよい。燃料油としては、灯油、ジェット燃料、ディーゼル燃料、
加熱油(heating oils)及び重質燃料油が挙げられる。好ましくは、燃料油はデ
ィーゼル油であり、好ましい本発明の燃料油組成物はこのようなディーゼル燃料
組成物である。典型的には、ディーゼル燃料は約160℃の初期蒸留温度を有し、
燃料品質及び用途に依存して290から360℃の最終蒸留温度を有する。
【0009】 燃料油、例えばディーゼル油自身は添加剤含有油又は添加剤非含有油であって
もよい。燃料油、例えばディーゼル油が添加剤含有油である場合、少量の1つ以
上の添加剤、例えば帯電防止剤、パイプラインドラッグ還元剤(pipeline drag
reducers)、流動性向上剤(例えば、エチレン/酢酸ビニルコポリマー又はアク
リレート/無水マレイン酸コポリマー)及びワックス沈降防止剤(例えば、登録
商標“PARAFLOW”(例えば、Paraminsからの“PARAFLOW”450)、“OCTEL”(例
えば、Octelからの“OCTEL”W5000)、“DODIFLOW”(例えば、Hoechstからの“
DODIFLOW”v 3958)で市販されているもの)から選択される1つ以上の添加剤を
含む。 燃料油は、好ましくは多くとも0.2重量%(2000ppmw)、より好ましくは多く
とも0.05重量%(500ppmw)の硫黄含量を有する中間留出油、例えばディーゼル
油である。又、本発明の好適な組成物は、燃料油の硫黄含量が0.005重量%(50p
pmw)未満又はさらに0.001重量%(10ppmw)未満である場合に得られる。 本発明の燃料油組成物は前記添加剤又は該添加剤を含む添加剤組成物を燃料油
と混合する工程を含む調製方法により調製してもよい。
【0010】 燃料油組成物(好ましくはディーゼル燃料組成物)に混合するのに好適な添加
剤濃厚物は添加剤を含み、燃料混和性希釈剤(キャリヤー油であってもよい(例
えば鉱油))、ポリエーテル(キャップしてもよく、キャップしなくてもよい)
、非極性溶媒(例えば、トルエン、キシレン、ホワイトスピリット及び登録商標
“SHELLSOL”でRoyal Dutch/Shell Groupの会員会社により市販されているもの
)及び/又は極性溶媒(例えば、エステル及び、特にアルコール(例えば、ヘキ
サノール、2-エチルヘキサノール、デカノール、イソトリデカノール及びアルコ
ール混合物(例えば、登録商標“LINEVOL”でRoyal Dutch/Shell Groupの会員会
社により市販されているもの、特にC7-9一級アルコールの混合物である“LINEVO
L”79アルコール又は登録商標“SIPOL”でSidobre Sinnova(フランス)から市
販されているC12-14アルコール混合物)))を含んでもよい。
【0011】 さらに、添加剤濃厚物及び燃料油組成物は補助添加剤、例えば無灰清浄剤又は
分散剤(例えば直鎖又は枝分かれヒドロカルビルアミン(例えばアルキルアミン
)、ヒドロカルビル置換スクシンイミド(EP-A-147 240に記載されているもの等
、好ましくはポリイソブチレン琥珀酸又は無水物とテトラエチレンペンタミンの
反応生成物(ポリイソブチレン置換基が500から1200の範囲の数平均分子量(Mn
)を有する)及び/又は国際出願WO 97/41092に記載された酢酸アルコキシル誘
導体))、曇り防止剤(dehazers)(例えば、アルコキシル化フェノールホルム
アルデヒドポリマー(例えば“NALCO”(登録商標)EC5462A(以前は7D07)(Na
lcoから)及び“TOLAD”(登録商標)2683(Petroliteから)として市販されて
いるもの))、消泡剤(例えば、“TEGOPREN”(登録商標)5851、Q 25907(Dow
Corningから)又は“RHODORSIL”(Rhone Poulencから)として市販されている
ポリエーテル修飾ポリシロキサン)、点火向上剤(例えば2-硝酸エチルヘキシル
、硝酸シクロヘキシル、ジターシャリーブチルパーオキサイド及び米国特許第4,
208,190号2欄17行から3欄21行に開示されたもの)、防錆剤(例えばドイツ、マ
ンハイムのRhein Chemieにより市販されている“RC 4801”又は琥珀酸誘導体の
多価アルコールエステル(琥珀酸誘導体は少なくとも1つのα-炭素原子上に20か
ら500個の炭素原子を含む無置換又は置換脂肪族炭化水素基を有し、例えばポリ
イソブチレン置換琥珀酸のペンタエリトリトールジエステル))、消臭剤、耐摩
耗性添加剤、酸化防止剤(例えば2,6-ジ-tert-ブチルフェノール等のフェノール
類又はN,N'-ジ-sec-ブチル-p-フェニレンジアミン等のフェニレンジアミン)及
び金属不活性化剤を含んでもよい。
【0012】 他の記載がない限り、ディーゼル燃料の各補助添加剤の(活性物質)濃度は、
好ましくは1重量%まで、より好ましくは5から1000ppmw(ディーゼル燃料の百万
分の重量部)の範囲である。ディーゼル燃料の清浄剤又は分散剤の(活性物質)
濃度は、好ましくは30から1000ppmw、より好ましくは50から600ppmwであり、好
適には75から300ppmw、例えば95から150ppmwである。 ディーゼル燃料の曇り防止剤の(活性物質)濃度は、好ましくは1から20ppmw
、より好ましくは1から15ppmw、さらに好ましくは1から10ppmwであり、好適には
1から5ppmwである。その他の添加剤(点火向上剤を除いて)の(活性物質)濃度
は、それぞれ好ましくは0から20ppmw、より好ましくは0から10ppmwの範囲である
。ディーゼル燃料の点火向上剤の(活性物質)濃度は、好ましくは0から600ppmw
、より好ましくは0から500ppmwの範囲である。点火向上剤をディーゼル燃料に混
合する場合、300から500ppmwの量で用いるのが好適である。
【0013】 さらに、本発明は上述した燃料組成物の圧縮点火エンジンの燃料としてエンジ
ンの燃料噴射システム、特に燃料噴射ポンプ及び/又は燃料インジェクターの摩
耗率を制御するための使用を提供する。 又、本発明のこの後者の局面は、上で定義されるようなエンジンの燃料として
燃料組成物を提供し、その結果エンジンの燃料噴射システム、特に燃料噴射ポン
プ及び/又は燃料インジェクターの摩耗率を制御する工程を含む圧縮点火エンジ
ンを運転する方法として表現してもよい。 本発明は、以下の具体的な実施例によりさらに理解されるだろう。そこでは、
変更した溶媒系(生成物を初めにトルエン/メチルエチルケトン混合液(重量比
60/40)に溶解し、次いでtert-ブタノール/水/トルエン混合液(重量比38.8/2
.9/58.2)で希釈する)でASTM D 664-89に基づく方法に従って、電位差滴定測定
器(potentiometric titrometer)“METROHM 670”(登録商標)を用いて酸価を
決定し、基本燃料及び添加剤成分を以下の表の通りにした。
【0014】
【0015】 UK 1146925に記載されるように、“アルキルサリチル酸”をC14-18アルキフェ
ノールからフェナート化(phenation)、カルボキシル化及び加水分解により調
製した。出発原料のアルキルフェノールをオレフィンの混合物(重量比1:2:1のC 14 :C16:C18)から、オレフィンを基準として、3重量%の酸活性化モンモリロナ
イト触媒の存在下で、190℃、40KPaの圧力で、フェノールとオレフィン(モル比
5:1)を反応させることにより調製し、過剰のフェノールを蒸留により除去した
。最終生成物C14-18アルキルサリチル酸は、典型的には約72モル%のモノアルキ
ルサリチル酸、17モル%のモノアルキルフェノール及び5モル%のジアルキルフ
ェノールを含み、残りは少量の4-ヒドロキシイソフタル酸、ジアルキルサリチル
酸、2-ヒドロキシイソフタル酸及びアルキルフェニルエーテルである。小さな変
動はバッチ毎に見られ、異なるバッチを実施例で使用した。
【0016】 (実施例1) 30g(0.074モル)のアルキルサリチル酸、6.8g(0.074モル)のグリセロール
、2.3g(0.037モル)のホウ酸及び150mlのキシレンを加熱して窒素下で6時間還
流し(約140℃)、発生した水をDean-Starkトラップで除去した。さらに、0.5g
(0.008モル)のホウ酸を加え、さらに5時間連続して還流した。次いで混合物を
“CELITE”(登録商標)フィルター補助器でろ過し、減圧下で蒸発させて21gの
暗褐色液体を得た。GPC解析(ポリスチレン標準を用いて)により、1194 のMn及
び1.3の多分散性(polydispersity)を得た。酸価:0.0024meq/g(アルキルサリ
チル酸の99.9%変換)。IR:1680cm-1。 (実施例2) キシレン中(酸価1.39meq/g)に2500g(3.475モル)のアルキルサリチル酸、3
19.7g(3.475モル)のグリセロール及び50.3g(0.128モル)のチタン(IV)ブトキ
シドを加熱して窒素下で14.5時間還流し、発生した水をDean-Starkトラップで除
去した。混合物を冷却し、次いで“CELITE”(登録商標)フィルター補助器でろ
過し、減圧下で蒸発させて1572gのオレンジがかった褐色の粘性液体を得た。酸
価は0.0019meq/g(アルキルサリチル酸の98.7%変換)であった。IR:1677cm-1
【0017】 (比較例3) 32g(0.072モル)のアルキルサリチル酸、9.76g(0.072モル)のペンタエリト
リトール及び2.2 g(0.036 モル)のホウ酸を窒素下で5時間200 ℃に加熱した。
反応混合物を冷却し、トルエンを加え、混合物をろ過して白色固体を除去した。
ろ液を減圧下で蒸発させて31gの生成物を得た(酸価:0.60meq/g、アルキルサリ
チル酸の73%変換)。この粗生成物をトルエンに再溶解し、4M水酸化ナトリウム
溶液で1度洗浄し、水で2度及び塩水で1度洗浄した。硫酸マグネシウム上で溶液
を乾燥させ、“CELITE”(登録商標)フィルター補助器でろ過し、蒸発させて29
.5gの褐色油を得た(酸価:0)。GPC解析(ポリスチレン標準を用いた)により6
81のMn及び1.3の多分散性を得た。IR:1677cm-1。 US4098708の実施例1に記載した方法を用いて、ほぼ同じ結果(潤滑性におい
ても)のペンタエリトリトールを持つアルキルサリチル酸のエステル誘導体を得
た(酸価0.4meq/g)。
【0018】 (比較例4) 20g(0.045モル)のアルキルサリチル酸、2.78g(0.045モル)のエチレングリ
コール、1.38g(0.022モル)のホウ酸及び50mlのキシレンを加熱して窒素下で16
時間還流した。発生した水をDean-Starkトラップで除去した。混合物を過剰のト
ルエンに溶解し、“CELITE”(登録商標)フィルター補助器でろ過し、蒸発させ
て20.3gの粗生成物を得た。これをトルエンに再溶解し、4M水酸化ナトリウム溶
液で1度洗浄し、水で2度及び塩水で2度洗浄した。溶液を硫酸マグネシウム上で
乾燥させ、“CELITE”(登録商標)フィルター補助器でろ過し、蒸発させて17.2
gの褐色油を得た。GPC解析(ポリスチレン標準を用いて)により520のMn、1.4の
多分散性を得た。酸価:0.22meq/g(アルキルサリチル酸の90%変換)。IR:167
8cm-1
【0019】 (比較例5) 25g(0.069モル)のアルキルサリチル酸、63g(0.69モル)のグリセロール及
び200mlのキシレン中に1.2gのp-トルエンスルホン酸を加熱してDean-Stark水ト
ラップをつけて一晩還流した。IRでエステル形成を示さない黒色のゴム質を形成
した。 (比較例6) 61.6g(0.0866モル)のアルキルサリチル酸の60%キシレン溶液、7.98g(0.08
66モル)のグリセロール及び5gのAmberlyst 15を加熱してDean-Stark水トラップ
をつけて一晩還流した。混合物をろ過し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、“CE
LITE”(登録商標)フィルター補助器でろ過し、溶媒を蒸発させて暗褐色油を得
た。酸価:1.58meq/g。IRはエステル及び酸の両方(1678、1660cm-1)の存在を
示した。
【0020】 (比較例7) 66g(0.0937モル)のアルキルサリチル酸の60%キシレン溶液、8.63g(0.0937
モル)のグリセロール及び1gのDOWEX 50WX2-100を加熱して28時間窒素下でDean-
Stark水トラップをつけて還流した。混合物をろ過し、硫酸マグネシウム上で乾
燥させ、“CELITE”(登録商標)フィルター補助器でろ過し、溶媒を蒸発させて
暗褐色油を得た。酸価:1.84meq/g。IRはエステル及び酸の両方(1678、1660cm- 1 )の存在を示した。 (比較例8) 11g(0.062モル)の4-n-ブチル安息香酸、5.68g(0.062モル)のグリセロール
及び2.36g(0.038モル)のホウ酸を窒素下で3時間200℃に加熱した。冷却後、9.
56gの透明の明るい褐色個体を得た。粗生成物をジクロロメタンに溶解し、4M水
酸化ナトリウム溶液で1度洗浄し、水で2度及び塩水で1度洗浄した。溶液を硫酸
マグネシウム上で乾燥させ、“CELITE”(登録商標)フィルター補助器でろ過し
、蒸発させて4.22gのうすい黄色の油を得た。GPC解析(ポリスチレン標準を用い
た)により、646のMn及び1.1の多分散性を得た。酸価:0.032meq/g。IR:1723cm -1
【0021】 (方法に関するコメント) 比較例3及び4を実施例1及び2と比較した場合、非常に高いエステル化度が
実施例1及び2で認められた。これらの触媒を比較例5から8に示されるその他
の触媒(例えば、WO98/16596で公知のもの)に置き換えることは、エステル化度
を改善しなかった。濃硫酸、塩化第二鉄、モンモリロナイトK10(明細書には含
まれていない)等のその他の触媒を用いることは、まったくエステル形成を導か
ないか、高い残留酸価を導いた(塩化亜鉛、AMBERLYST 15又はDOWEX 50WX2-100
の場合のように、これらもまた示していない)。 (低硫黄含量ディーゼルのための潤滑性添加剤としての性能) HFRR試験をCEC F-06-T-96の方法にしたがって行った(使用した燃料1の体積
は2mlであり、流体温度は60℃であった)。幾つかの異なるエステルを基本燃料
1に200から300ppmwの濃度で添加することによって、ディーゼル燃料を調製した
。得られた燃料を潤滑性能について試験し、結果を表1に与える。
【0022】 表1 HFRR結果
【0023】 驚いたことに、本発明の試験材料を含む低硫黄含量ディーゼル組成物は潤滑性
の向上を与えることが示された。一方、グリコールエステル及びペンタエリトリ
トールエステルははるかに劣っていた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),AE,AL,A M,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY ,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK, DM,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,G M,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,ZW

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸が芳香族一塩基酸、芳香族二塩基酸、芳香族多塩基酸、芳
    香族モノカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ポリカルボン酸又はそれらの
    混合物であって、それらをアルキル化及び/又はアルコキシル化してもよく、存
    在する場合にはアルキル基及び/又はアルコキシル基は1から30個の炭素原子を
    有する基から独立して選択され、 (a)アルコールがグリセロールであり、かつ (b)潤滑性添加剤の酸基のモル百分率が、酸基及びエステル基の全体を基準と
    して、10%未満であることを特徴とする酸とアルコールのエステルの形態の潤滑
    性添加剤。
  2. 【請求項2】 酸の芳香族環がベンゼン環又はナフタレン環である請求の範
    囲第1項記載の添加剤。
  3. 【請求項3】 1つの水酸基及び1つのカルボキシル基が酸に存在する請求の
    範囲第1項又は第2項記載の添加剤。
  4. 【請求項4】 酸の芳香族環が、炭素原子数1から30個のアルキル基及びア
    ルコキシル基から独立して選択される1以上の基で置換されている請求の範囲第
    1項から第3項のいずれか1項記載の添加剤。
  5. 【請求項5】 潤滑性添加剤の酸基のモル百分率が、酸基及びエステル基の
    全体を基準として、5%未満である請求の範囲第1項から第4項のいずれか1項記
    載の添加剤。
  6. 【請求項6】 (a)アルコールがグリセロールであり、かつ (b)エステル化がホウ酸又はチタンアルコキシドから選択される触媒の存在下
    で行われることを特徴とする請求の範囲第1項から第5項のいずれか1項記載の
    潤滑性添加剤の調製方法。
  7. 【請求項7】 酸のCOOH当量に対してグリセロールのOH当量の比が少なくと
    も1であり、典型的には1から10、好ましくは1から5の範囲である請求の範囲第6
    項記載の方法。
  8. 【請求項8】 多割合の0.2重量%以下の硫黄濃度を有する中間留出燃料油
    及び少量の請求の範囲第1項から第5項のいずれか1項記載の潤滑性添加剤を含
    む燃料油組成物。
  9. 【請求項9】 添加剤が燃料組成物の全重量を基準として50から500ppmwの
    範囲の量で存在する請求の範囲第8項記載の組成物。
  10. 【請求項10】 前記添加剤又は該添加剤を含む添加剤濃厚物を燃料油に混
    合する工程を含む請求の範囲第8項又は第9項記載の燃料油組成物の調製方法。
  11. 【請求項11】 圧縮点火エンジンの燃料として、エンジンの燃料噴射シス
    テムの摩耗率を制御するための請求の範囲第8項又は第9項記載の燃料油組成物
    の使用。
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