JP2002527421A - 4−置換−1h−インドール−3−グリオキサミドの製造方法 - Google Patents

4−置換−1h−インドール−3−グリオキサミドの製造方法

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JP2002527421A JP2000575838A JP2000575838A JP2002527421A JP 2002527421 A JP2002527421 A JP 2002527421A JP 2000575838 A JP2000575838 A JP 2000575838A JP 2000575838 A JP2000575838 A JP 2000575838A JP 2002527421 A JP2002527421 A JP 2002527421A
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Abstract

(57)【要約】 SPLAを阻害するのに有用な1H−インドール−3−グリオキサミドおよびこの化合物の製造に有用な新規中間体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、敗血症性ショックなどの症状のsPLA2により媒介される脂肪酸
の放出を阻害するのに有用な特定の1H−インドール−3−グリオキサミドおよ
びこの化合物の製造において有用な中間体の製造に関する。
【0002】 特定の1H-インドール-3-グリオキサミドが、敗血症性ショック、成人呼吸
障害症候群、膵炎、外傷、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、慢性関節リウマチお
よび関連のsPLA2により誘導される疾患などの疾患を処置するのに有用な、
哺乳動物sPLA2の強力かつ選択的な阻害剤であることが知られている。例え
ば、EPO公開第0675110号には、そのような化合物が開示されている。
【0003】 種々の特許および文献に、これらの化合物を4-ヒドロキシインドール中間体
を用いて製造する方法が記載されている。
【0004】 Marc Julia、Jean Igolen and Hanne Igolenの文献「Recherches en serie in
dolique. VI sur tryptamines substituees」、Bull.Soc.Chim.France、第1060
〜1068頁(1962年)には、特定のインドール-3-グリオキシルアミドおよびそのト
リプタミン誘導体への変換が記載されている。
【0005】 E.Romeoらの文献「2-Aryl-3-Indoleglyoxylamides(FGIN-1): A New Class of
Potent and Specific Ligands for the Mitochondrial DBI Receptor(MDR)」、T
he Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics、第262巻第3号、
第971〜978頁には、哺乳動物中枢神経系に研究適用される特定の2−アリール−
3−インドールグリオキシルアミドが記載されている。
【0006】 要約「Fragmentation of N-benzylindoles in Mass Spectrometry」、Chemica
l Abstracts、第67巻、73028h(1967年)には、インドール核の第3位にグリオキ
シルアミド基を有するものを含む、種々のベンジル置換フェノールが報告されて
いる。
【0007】 米国特許第3,449,363号には、インドール核の第3位にグリオキシルアミド基
を有するトリフルオロメチルインドールが記載されている。
【0008】 米国特許第3,351,630号には、グリオキシルアミド中間体を含めたα−置換3
−インドリル酢酸化合物およびその製造が記載されている。
【0009】 米国特許第2,825,734号には、1−フェネチル−2−エチル−6−カルボキシ
−N−プロピル−3−インドールグリオキシルアミド等の3−インドールグリオ
キシルアミド中間体を用いる、3−(2−アミノ−1−ヒドロキシエチル)インド
ールの製造が記載されている(実施例30を参照)。
【0010】 米国特許第4,397,850号では、グリオキシルアミドインドールを中間体として
用いて、イソオキサゾリルインドールアミンが製造されている。
【0011】 米国特許第3,801,594号では、3−インドールグリオキシルアミド中間体を用
いて製造された鎮痛薬が記載されている。
【0012】 A.Alemanhy、E.Fernandez Alvarez、O.Nieto Lopey and M.E.Rubio Herraezの
文献「No.565−Inhibiteurs d'enzymes.XII−Preparation de (propargylamino-
2 ethyl)-3 indoles」、Bulletin De La Societe Chimique De France、第12巻
、第2883〜2888頁(1974年)には、インドール核の6員環が水素置換されている種
々のインドリル−3 グリオキサミドが記載されている。
【0013】 Gert Kollenz および Christa Labesの文献「Indol-Umlagerung von 1-Diphen
ylamino-2,3-dihydro-2,3-pyrrolidonen」、Liebigs Ann.Chem.、第1979〜1983
頁(1975年)には、フェニル置換された3−グリオキシルアミドが記載されている
【0014】 これらの方法の多くが、4−ヒドロキシインドール中間体を用いる。例えば、
米国特許第5,654,326 U.S.号(引用によりその全内容が本明細書中に包含される)
には、4−置換−1H−インドール−3−グリオキサミド誘導体の製造方法が開
示され、この方法は、適当に置換された4−メトキシインドール(Clark R.D.ら
Synthesis、第871〜878頁(1991年)(この文献の開示内容は引用により本明細
書中に包含される)に記載のように製造される)を、ジメチルホルムアミド中、
室温(20〜25℃)で、水素化ナトリウムと反応させた後、環境温度下、アリールメ
チルハライドで処理し、1−アリールメチルインドールを得、これを塩化メチレ
ン中で三臭化ホウ素を用いてO-脱メチル化し(Tsung-Ying Shem and Charles A.
Winter、Adv.Drug Res.,12,176(1977年)、この文献の開示内容は引用により本明
細書中に包含される)、4-ヒドロキシインドールを得ることを含むものである。
ヒドロキシインドールのアルキル化は、ジメチルホルムアミド中で塩基として水
素化ナトリウムを用いて、αブロモアルカン酸エステルにより行われる。グリオ
キサミドへの変換は、α-[(インドール-4-イル)オキシ]アルカン酸エステルを
まず最初にオキサリルクロライドと、次にアンモニアと反応させ、続いてメタノ
ール中、水酸化ナトリウムを用いて加水分解することにより行われる。
【0015】 上記の4−置換−1H−インドール−3−グリオキサミド誘導体の製造方法は
有用である。しかしながら、この方法では、高価な試薬および環境に有害な有機
溶媒が使用され、フラン含有副産物が生成され、比較的低収量の所望の生成物し
か得られない。
【0016】 別の製造方法では、適当に置換されたプロプロニルアセテートを塩化スルフリ
ルでハロゲン化する。ハロゲン化された中間体を加水分解し、塩酸による処理で
脱カルボキシル化した後、適当に置換されたシクロヘキサンジオンと反応させる
。アルキル化されたジオンを適当なアミンで処理して、4−ケト−インドールを
得、これをパラジウム−炭素のような触媒の存在下で、カルビトールなどの高沸
点極性炭化水素溶媒中で還流することによって酸化し、4−ヒドロキシインドー
ルを製造する。その後、これをアルキル化し、上記の所望のグリオキサミドに変
換してもよい。
【0017】 しかしながら、この方法は必要とされる高温の酸化によって制限され、貴金属
触媒の回収を必要とする。
【0018】 上記の4−ヒドロキシインドール中間体を製造する方法は満足のいくものであ
るが、より有効な変形が望ましい。
【0019】 本発明の方法はスルフィニル化工程(sulfinylation step)を用いる。
【0020】 一般に、スルフィニル化反応は水素化物塩基を使用し、これにより発熱が遅延
されて開始され、ガスが放出される。このような方法条件は、商業的設定におい
て望ましくない。
【0021】 本発明者らは、遅延されて開始される発熱を伴わず、ガスの遊離に関連する泡
立ちを回避できる、スルフィニル化された中間体の製造方法を発見した。
【0022】 Patai, The Chemistry of Sulfinic Acids, Esters and Their Derivatives,
John Wiley and Sons, 1990, p. 11 は、種々の活性化剤を用いるスルフィン酸
エステル(sulfinic esters)およびその塩の合成を教示する。
【0023】 本発明のさらに別の側面では、本発明者らは、より高い収量を生じさせ、硫黄
含有副産物、特にスルホンの生成を回避でき、安価の試薬を用いる商業的に可能
なスルフィン酸エステルの製造方法を発見した。
【0024】 本発明は、改善された1H−インドール−3−グリオキサミドの製造方法を提
供する。本発明の方法は、安価な、容易に入手可能な試薬により、より温和な条
件下で行われ、最終的により良好な収量が得られ、フラン副産物の生成を回避で
きる。さらに、本方法は、インドール上により広範な種々の置換分を有する変形
を可能にする。本発明のその他の目的、特徴および利点は以下の記載および請求
の範囲から明らかになるであろう。
【0025】 本発明は、式I:
【化61】 [式中、 RはC−C20アルキル、
【化62】 からなる群から選択され; ここに、R10はハロ、−C−C10アルキル、−C−C10(アルコキシ
)、−S−(C−C10)アルキルおよびハロ(C−C10)アルキルからな
る群から選択され、tは0〜5の整数(両端を含む)であり; Rは水素、ハロ、−C−C(アルキル)、−C−C(シクロアルキ
ル)、−C−C(シクロアルケニル)、−O(C−C)アルキル、−S
(C−C)アルキル、アリール、アリールオキシおよびHETからなる群か
ら選択され; Rは−COH、−SOHおよび−P(O)(OH)、またはその塩または
プロドラッグ誘導体からなる群から選択され;ならびに、 Rは水素、−(C−C)アルキル、−(C−C)アルコキシ、ハロ
(C−C)アルコキシ、ハロ(C−C)アルキル、ブロモ、クロロ、フ
ルオロ、ヨードおよびアリールからなる群から選択される] で示される化合物または製薬的に許容されるその塩またはプロドラッグ誘導体を
製造する方法であって、 a)式X:
【化63】 [式中、Rは(C−C)アルキル、アリールまたはHETである] で示される化合物をSOClでハロゲン化して、式IX:
【化64】 で示される化合物を形成させ; b)式IX:
【化65】 で示される化合物を加水分解および脱カルボキシル化して、式VIII:
【化66】 で示される化合物を形成させ; c)式VII:
【化67】 で示される化合物を、式VIII:
【化68】 で示される化合物でアルキル化して、式VI:
【化69】 で示される化合物を形成させ; d)式VI:
【化70】 で示される化合物を、水とアゼオトロープを形成している溶媒の存在下、式:R NHで示されるアミンでアミノ化および脱水して、式V:
【化71】 で示される化合物を形成させ; e)式V:
【化72】 で示される化合物を、塩基および式:RSOX(式中、Rは−(C−C)ア
ルキル、アリールまたは置換アリールであり、Xは−(C−C)アルコキシ
、ハロまたは−OCO(C−C)アルキルである)とともに加熱すること
によって酸化して、式IV:
【化73】 で示される化合物を形成させ; f)式IV:
【化74】 で示される化合物を、式:XCH4a(式中、Xは脱離基であり、R4a
−CO4b、−SO4b、−P(O)(OR4b)または−P(O)(OR
4b)Hであり、ここにR4bは酸保護基である)で示されるアルキル化剤でア
ルキル化して、式III
【化75】 で示される化合物を形成させ; g)式III:
【化76】 で示される化合物をオキサリルクロライドおよびアンモニアと反応させて、式I
I:
【化77】 で示される化合物を形成させ; h)場合により式II:
【化78】 で示される化合物を加水分解して、式Iで示される化合物を形成させ;ならびに
、 i)場合により、式Iの化合物を塩化する工程を含む方法を提供する。
【0026】 本発明の別の態様では、以下の工程を含む式Iの化合物の製造方法が提供され
る: a)式V:
【化79】 で示される化合物を、塩基および式:RSOX(式中、Rは−(C−C)ア
ルキル、アリールまたは置換アリールであり、Xは−(C−C)アルコキシ
、ハロまたは−OCO(C−C)アルキルである)で示される化合物とと
もに加熱することによって酸化して、式IV:
【化80】 で示される化合物を形成させ; b)式IV:
【化81】 で示される化合物を、式:XCH4a(式中、Xは脱離基であり、R4a
−CO4b、−SO4b、−P(O)(OR4b)または−P(O)(OR
4b)Hであり、ここにR4bは酸保護基である)で示されるアルキル化剤でア
ルキル化して、式III:
【化82】 で示される化合物を形成させ; c)式III:
【化83】 で示される化合物をオキサリルクロライドおよびアンモニアと反応させて、式I
I:
【化84】 で示される化合物を形成させ;ならびに、 d)場合により、式II:
【化85】 で示される化合物を加水分解して、式Iの化合物を形成させ;ならびに、 e)場合により、式Iの化合物を塩化する。
【0027】 本発明の別の態様では、以下の工程を含む式Iの化合物の製造方法が提供され
る: a)式V:
【化86】 で示される化合物を、塩基および式:RSOX(式中、Rは−(C−C)ア
ルキル、アリールまたは置換アリールであり、Xは−(C−C)アルコキシ
、ハロまたは−OCO(C−C)アルキルである)で示される化合物で処
理することによって酸化して、式V
【化87】 で示される化合物を形成させ、 式Vの構成分子(component)を加熱して、式IV:
【化88】 で示される化合物を形成させ; b)式IV:
【化89】 で示される化合物を、式:XCH4a(式中、Xは脱離基であり、R4a
−CO4b、−SO4b、−P(O)(OR4b)または−P(O)(OR
4b)Hであり、ここにR4bは酸保護基である)で示されるアルキル化剤でア
ルキル化して、式III:
【化90】 で示される化合物を形成させ; c)式III:
【化91】 で示される化合物をオキサリルクロライドおよびアンモニアと反応させて、式I
I:
【化92】 で示される化合物を形成させ;ならびに、 d)場合により、式II:
【化93】 で示される化合物を加水分解して、式Iの化合物を形成させ;ならびに。
【0028】 本発明はさらに、式V
【化94】 [式中、R、RおよびRは上に定義されるとおりであり、Rは−(C
)アルキル、アリールまたは置換アリールである] で示される新規中間体を提供する。このような化合物は、式Iの化合物の製造方
法において有用である。
【0029】 さらに別の側面では、本発明は式:RSOX(式中、Rは−(C−C)ア
ルキル、アリールまたは置換アリールであり、Xは−(C−C)アルコキシ
である)で示される化合物の製造方法であって、式:
【化95】 [式中、Rは−(C−C)アルキル、アリールまたは置換アリールであり、
Mはアルカリ金属である] で示される化合物を酸および式:−(C−C)OHで示されるアルコールで
処理することを含む方法を提供する。
【0030】 本発明の化合物では、以下に定義された特定の用語を用いる: 本明細書中で用いられる用語「アルキル」とは、単独で、あるいは別の置換分
の部分として、特に記載しない限り、直鎖または分岐鎖の一価の炭化水素基、例
えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、第三級ブチ
ル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペン
チル、ネオペンチル、ヘプチル、ヘキシル、オクチル、ノニル、デシルなどを意
味する。
【0031】 本明細書中で用いられる用語「(C−C10)アルコキシ」とは、分子の残
りの部分と酸素原子を介して結合している、メトキシ、エトキシ、n−プロポキ
シ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペントキシ、イソペン
トキシ、ネオペントキシル、ヘプトキシ、ヘキソキシ、オクトキシ、ノノキシ、
デコキシなどの基を意味する。
【0032】 用語「(C−C)シクロアルキル」には、シクロプロピルおよびシクロブ
チル基が含まれる。
【0033】 用語「(C−C)シクロアルケニル」には、第1位または第2位に二重結
合を有しているシクロプロペニルまたはシクロブテニル環が含まれる。
【0034】 用語「ハロ」とは、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを意味する。
【0035】 用語「ハロ(C−C10)アルキル」とは、1〜3個のハロ原子で置換され
、分子の残りの部分とアルキル基を介して結合している(C−C10)アルキ
ル基を意味する。用語ハロ(C−C10)アルキルには、用語ハロ(C−C )アルキルが含まれる。
【0036】 用語「ハロ(C−C)アルコキシ」とは、分子の残りの部分とアルコキシ
の酸素で結合しているハロ置換されているアルコキシ基を意味する。
【0037】 用語「アリール」とは、ベンゼン、ペンタレン、インデン、ナフタレン、アズ
レン、ヘプタレン、フェナントレン、アントラセンなどに特有の環構造を有する
基を意味する。アリール基は場合により、(C−C)アルキル(好ましくは
メチル)、(C−C)アルコキシまたはハロ(好ましくはフッ素または塩素
)からなる群から選択される1〜3個の置換分で置換されていることもある。
【0038】 用語「アリールオキシ」とは、分子の残りの部分と酸素リンカーを介して結合
しているアリール基を意味する。
【0039】 用語「脱離基」とは、求核置換反応において基質から離れる非共有電子対を有
する置換分を意味する。用語「脱離基」には、ハロ、スルホナート、アセテート
などが含まれる。
【0040】 用語「HET」には、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、ピロー
ル、ピラゾール、フラン、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、オキサジ
アゾール、チアジアゾール、イミダゾール、トリアゾールおよびテトラゾールが
含まれる。ヘテロ環式の環は、ヘテロ環式の環上のいずれかの炭素によって分子
の残りの部分と結合できる。
【0041】 式Iの化合物の塩は本発明のさらなる側面である。本発明の化合物が酸性官能
基を有する場合、親化合物より、水に可溶で、生理学的に適当な種々の塩を形成
させることができる。代表的な製薬的に許容される塩には、アルカリ金属および
アルカリ土類金属塩、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マ
グネシウム、アルミニウム塩などが含まれるがこれらに限定されない。塩は、溶
液中の酸を塩基で処理するか、あるいは酸をイオン交換樹脂に暴露することによ
って遊離の酸から都合よく製造される。
【0042】 製薬的に許容される塩の定義範囲内に含まれるのは、本発明の化合物と塩を形
成するのに十分な塩基性を有する窒素性塩基由来の、本発明の化合物の、比較的
無毒の、無機および有機の塩基付加塩、例えば、アンモニウム、第四アンモニウ
ムおよびアミンカチオン塩である(例えば、S.M. Berge, et al., "Pharmaceuti
cal Salts, " J. Phar. Sci., 66: 1-19 (1977) を参照)。
【0043】 本明細書中で用いられる用語「酸保護基」とは、合成有機化学においてよく用
いられるように、酸基が分子の他の官能基において生じている反応に関与するの
を妨げ、所望の時点で除去することができる基を表す。このような基は、引用に
より、その全体が本明細書中に包含される T.W. Greene in chapter 5 of Prote
ctive Groups in Organic Synthesis, John Wiley and Sons, New York, 1981
に論考されている。
【0044】 酸保護基の例には、酸基のエステルまたはアミド誘導体、例えば、メチル、メ
トキシメチル、メチル−チオメチル、テトラヒドロピラニル、メトキシエトキシ
メチル、ベンジルオキシメチル、フェニルアリール、エチル、2,2,2−トリ
クロロエチル、2−メチルチオエチル、t−ブチル、シクロペンチル、トリフェ
ニルメチル、p−ブロモベンジル、トリメチルシリル、N,N−ジメチル、ピロ
リジニル、ピペリジニルまたはo−ニトロアニリドが含まれる。好ましい酸保護
基はメチルである。
【0045】 プロドラッグは、化学的または代謝的に開裂可能な基を有し、加溶媒分解によ
るか、あるいは生理学的条件下で、インビボで医薬的に活性な本発明の化合物に
なる、本発明の化合物の誘導体である。本発明の化合物の誘導体はその酸誘導体
および塩基誘導体の両形態において活性を有するが、酸誘導体形態はしばしば、
哺乳類生物内での可溶性、組織適合性または遅延放出に関する利点を提供する(
Bundgard, H., Design of Prodrugs, pp. 7-9, 21-24, Elsevier, Amsterdam 19
85 を参照)。プロドラッグには、酸誘導体、例えば親酸性化合物を適当なアル
コールと反応させることによって製造されるエステルまたは、親酸化合物を適当
なアミンと反応させることによって製造されるアミドが含まれる。本発明の化合
物の酸性基から誘導される、単純脂肪族エステル(例えば、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル)または芳
香族エステルは好ましいプロドラッグである。他の好ましいエステルには、モル
ホリノエチルオキシ、ジエチルグリコールアミドおよびジエチルアミノカルボニ
ルメトキシが含まれる。
【0046】 (アシルオキシ)アルキルエステルまたは((アルコキシカルボニル)オキシ
)アルキルエステルのような二重エステル型プロドラッグを製造するのが望まし
い場合もある。
【0047】 本発明の方法によって製造される式Iの化合物の好ましい群は、 式中、R
【化96】 であり; ここに、(R10はハロ、−C−C10アルキル、−C−C10(ア
ルコキシ)、−S−(C−C10)アルキルおよびハロ(C−C10)アルキ
ルからなる群から選択され、tは0〜5の整数(両端を含む)であり; Rがハロ、シクロプロピル、メチル、エチル、プロピル、O−メチルまたは
S−メチルであり; Rが−COHであり;ならびに、 R、RおよびRがHであるものである。
【0048】 式Vの好ましい化合物は、 式中、Rがアリールであり、 ここに、R10はハロ、−(C−C10)アルキル、−(C−C10)アルコ
キシ、−S(C−C10)アルキルおよびハロ(C−C10)アルキルから
なる群から選択され、tは0〜5の整数であり; Rがハロ、シクロプロピル、メチル、エチル、プロピル、O−メチルおよび
S−メチルからなる群から選択され; RがHであるものである。
【0049】 さらにより好ましい化合物は、 式中、Rがフェニルまたはトリルであり; R
【化97】 であり; ここに、R10はハロ、−(C−C)アルキル、−(C−C)アルコキシ、
−S(C−C)アルキルおよびハロ(C−C)アルキルからなる群から選
択され、tは2であり; Rがメチル、エチルまたはプロピルであり;ならびに、 RがHである式Vの化合物である。
【0050】 式Vで示される化合物の好ましい置換基には以下のものが含まれる: (a)R
【化98】 であり; (b)R
【化99】 であり; (c)Rは−(C−C13)アルキルであり; (d)R10は−(C−C)アルキルおよび−(C−C)アルコキシからな
る群から選択され; (e)R10は−S(C−C)アルキルおよびハロ(C−C)アルキルから
なる群から選択され; (f)tは0〜3の整数(両端を含む)であり; (g)Rは水素、ハロ、−(C−C)アルキルおよび−O(C−C)アル
キルからなる群から選択され; (h)Rは−O(C−C)アルキルおよび−S(C−C)アルキルからな
る群から選択され; (i)Rはアリールおよびアリールオキシからなる群から選択され; (j)RはHETであり; (k)Rは水素、(C−C)アルキルおよび(C−C)アルコキシからな
る群から選択され; (l)Rはハロ(C−C)アルコキシおよびハロ(C−C)アルキルから
なる群から選択され; (m)Rはブロモ、クロロ、フルオロおよびヨード(codo)からなる群から選
択され; (n)Rはアリールである。
【0051】 本発明の方法によって製造できる化合物には以下のものが含まれる: ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−2−メチル−1−(フェニルメ
チル)−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸; dl−2−((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−2−メチル−1−(
フェニルメチル)−1H−インドール−4−イル)オキシ)プロパン酸; ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−1−(((1,1’−ビフェニル)
−2−イルメチル)−2−メチル−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸; ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−1−((1,1’−ビフェニル)
−3−イルメチル)−2−メチル−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸; ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−1−((1,1’−ビフェニル)
−4−イルメチル)−2−メチル−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸; ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−1−((2,6−ジクロロフェニ
ル)メチル)−2−メチル−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸; ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−1−(4−フルオロフェニル)メ
チル)−2−メチル−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸; ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−2−メチル−1−((ナフタレニ
ル)メチル)−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸; ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−2−エチル−1−(フェニルメ
チル)−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸; ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−1−((3−クロロフェニルメチ
ル)−2−エチル−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸; ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−1−((1,1’ビフェニル)−
2−イルメチル)−2−エチル−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸; ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−1−((1,1’−ビフェニル)
−2−イルメチル)−2−プロピル−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸
; ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−2−シクロプロピル−1−(フ
ェニルメチル)−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸; ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−1−((1,1’ビフェニル)−
2−イルメチル)−2−シクロプロピル−1H−インドール−4−イル)オキシ)
酢酸; 4−((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−2−エチル−1−(フェニ
ルメチル)−1H−インドール−4−イル)オキシ)ブタン酸; ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−2−エチル−1−(フェニルメ
チル)−1H−インドール−4−イル)オキシ酢酸; ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−2−エチル−6−メチル−1−
(フェニルメチル)−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸; ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−2,6−ジメチル−1−(フェ
ニルメチル)−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸; ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−2−メチル−1−(フェニルメ
チル)−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸; ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−6−エチル−2−メチル−1−
(フェニルメチル)−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸; ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−2,6−ジエチル−1−(フェ
ニルメチル)−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸; ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−2−メチル−6−フェノキシ−
1−(フェニルメチル)−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸; ((3−(アミノオキソアセチル)−2−エチル−6−メチル−1−(フェニルメチ
ル)−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸;および ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−2−エチル−6−フェノキシ−
1−(フェニルメチル)−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸 または製薬的に許容されるその塩。
【0052】 これらの化合物のうち、好ましい化合物には以下のものが含まれる。 ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−2−エチル−1−(フェニルメ
チル)−1H−インドール−4−イル)オキシ酢酸; ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−2−エチル−6−メチル−1−
(フェニルメチル)−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸; ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−2,6−ジメチル−1−(フェ
ニルメチル)−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸; ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−2−メチル−1−(フェニルメ
チル)−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸; ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−6−エチル−2−メチル−1−
(フェニルメチル)−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸; ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−2,6−ジエチル−1−(フェ
ニルメチル)−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸; ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−2−メチル−6−フェノキシ−
1−(フェニルメチル)−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸; ((3−(アミノオキソアセチル)−2−エチル−6−メチル−1−(フェニルメチ
ル)−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸;および ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−2−エチル−6−フェノキシ−
1−(フェニルメチル)−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸 または製薬的に許容されるその塩。
【0053】 これらの化合物のうち、さらにより好ましいのは、((3−(2−アミノ−1,
2−ジオキシエチル)−2−メチル−1−(フェニルメチル)−1H−インドール
−4−イル)オキシ)酢酸および((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−
2−エチル−1−(フェニルメチル)−1H−インドール−4−イル)オキシ酢酸
である。
【0054】 本方法によって製造できる最も好ましい化合物は、((3−(2−アミノ−1,
2−ジオキシエチル)−2−エチル−1−(フェニルメチル)−1H−インドール
−4−イル)オキシ酢酸または製薬的に許容されるその塩である。
【0055】 本発明の方法は、以下の反応式Iに示されるように、安価で、容易に入手可能
な試薬を用いて式Iの化合物を合成する改良された方法を提供する。 反応式I
【化100】
【化101】
【0056】 ケトン(V)を適当な溶媒、好ましくは非プロトン性溶媒、例えばトルエンに
溶解する。他の適当な溶媒には、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルホル
ムアミド(DMF)、ジオキサンまたはアセトンが含まれるが、これらに限定さ
れない。必要であれば、基質/溶媒の溶液を超音波処理するか、あるいはわずか
に加熱して溶解を促進することができる。
【0057】 用いられる溶媒の量は、所望の反応が完了するまですべての化合物を確実に溶
液中に保持するのに十分であるべきである。
【0058】 この溶液を塩基、好ましくはアルコキシド塩基で処理し、次いで式:
【化102】 (式中、Rは−(C−C)アルキル、アリールまたは置換アリールであり、X
は(C−C)アルコキシ、ハロまたは−OCO(C−C)アルキルである
) で示されるスルフィン化剤(sulfinating reagent)で処理する。スルフィン化
剤は、J.W. Wilt et al., J. Org. Chem, 1967, 32, 2097 の手法にしたがって
製造することができる。好ましいスルフィン化剤には、メチル p−トリルスル
フィナート、メチルベンゼンスルフィナートまたはp−トルイルスルフィン酸イ
ソ酪酸無水物(p-toluylsulfinic isobutyric anhydride)が含まれる。好まし
いアルコキシド塩基には、ナトリウム、カリウムまたはリチウムのメトキシドま
たはエトキシド塩基が含まれる。カリウムメトキシドは特に好ましい。他の適当
な塩基には、水素化ナトリウムまたはLDAが含まれるが、これらに限定されな
い。一般に、出発物質と比べて約0.75〜10当量、好ましくは約1〜約3当
量、最も好ましくは約2当量の塩基が用いられる。
【0059】 この反応は、約15℃〜還流温度で行われ、1〜24時間で実質的に完了する
。中間体Vは、この反応を温度15℃〜50℃、好ましくは25℃〜40℃、
より好ましくは30℃で行うことによって単離できる。この反応を温度60℃〜
還流温度、好ましくは75℃〜85℃、より好ましくは80℃で行った場合、中
間体VからVIへの変換は迅速に進行する。
【0060】 スルフィン化剤の量は重要ではないが、この反応は、ピロール出発物質(V)
と比べてモル等量またはモル過剰を用いて最良に行うことができる。
【0061】 Vの別の製造では、スルフィン化剤を式:R20SSR20(式中、R20 はアルキルまたはアリールである)で示されるジスルフィド化合物で置換する。
適当な酸化剤、例えば過酸化水素またはm−クロロ過安息香酸を用いて、スルフ
ィド中間体を酸化する。
【0062】 次いで、インドール(IV)を、塩基の存在下、式:XCH4a(式中、
Xは適当な脱離基であり、R4aは、好ましくはエステル基で保護されている、
保護されたカルボキシ、スルホニルまたはホスホニル酸基である)で示されるア
ルキル化剤で容易にアルキル化することができる。ブロモ酢酸メチルは好ましい
アルキル化剤である。適当な塩基には、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リ
チウム、炭酸セシウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムまたは水酸化カリウ
ムが含まれる。炭酸カリウムが好ましい。アルキル化剤の量は重要ではないが、
この反応は、出発物質と比べてモル過剰のアルキル化剤を用いて最良に行うこと
ができる。この反応は、好ましくは、アセトン、アセトニトリルまたはジメチル
ホルムアミドのような有機溶媒中で行うのが好ましい。他の適当な溶媒には、メ
タノール、トルエン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、アセトニトリ
ルまたはt−ブチルメチルエーテルが含まれるがこれらに限定されない。この反
応は約0℃〜100℃、好ましくは室温で行われ、用いられる反応物および反応
温度のような条件に依存して、約1〜24時間で実質的に完了する。
【0063】 場合により、相間移動試薬(phase transfer reagent)、例えばテトラブチル
アンモニウムブロミドを用いてもよい。
【0064】 グリオキサミドIIは、まず中間体IIIを、約0.2〜1.5mmolの範囲の
濃度、好ましくは出発物質と等モル濃度のオキサリルクロライドで処理すること
により、二工程の方法において容易に製造できる。メチレンクロライド、クロロ
ホルム、トリクロロエチレン、四塩化炭素、エーテルまたはトルエンのような溶
媒が好ましい。温度は約−20℃〜室温が適当であり、好ましくは−5℃である
【0065】 第二の工程では、アンモニアを気体としてバブルするか、あるいは、好ましく
は、モル過剰の30%アンモニア水溶液を用いてこの溶液を処理する。この反応
は典型的には、約−25℃〜25℃、好ましくは約−2℃〜0℃の温度で行われ
、10分〜1時間で実質的に完了する。
【0066】 IIの加水分解は、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのような
低級アルコール溶媒またはテトラヒドロフラン、ジオキサンおよびアセトンのよ
うな溶媒中、水酸化カリウム、水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムのような
塩基、好ましくは水酸化ナトリウムを用いて行う。
【0067】 標準的分析技術、例えばHPLCを用いて、反応式Iの反応をモニターし、出
発物質および中間体の生成物への変換を測定できる。
【0068】 中間体VおよびIVを単離できる。例えば中間体IVは、適当な有機溶媒、
例えばトルエン中のIVの溶液から塩基および水混和性溶媒(water miscible s
olvent)の溶液中へ抽出することによって単離できる。最初は、水層のpHは1
2より高くなければならない。層を分離し、水層のpHを1〜12の範囲、より
好ましくは9〜11.5の範囲、最も好ましくは11に調節する。中間体IVを
水層から、好ましくは、この中間体が可溶性である有機溶媒中へ抽出することに
よって単離する。最初は、水層のpHは12より高くなければならない。塩基の
濃度は、約0.5N〜5Nが好ましく、より好ましくは約1.5N〜2.5Nで
ある。最も好ましい塩基の濃度は2Nである。適当な水−混和性溶媒には、メタ
ノール、アセトン、イソプロパノール、アセトニトリル、ジオキサンまたはテト
ラヒドロフランが含まれるがこれらに限定されない。メタノールが好ましい。添
加の順序は重要ではないが、中間体IVが抽出されるべき有機溶媒の添加後に、
この中間体を含む水溶液のpHを調節するのが好ましい。
【0069】 以下の反応式I(a)は、上記の、中間体IVの製造ための2ポット手法を示
す。中間体Vは、標準的クロマトグラフィー手法を用いて単離精製できる。 反応式I(a)
【化103】
【0070】 当業者であれば、上記手法の出発物質は市販されているか、あるいは市販の出
発物質から既知の技術によって容易に製造できることが容易に理解できよう。
【0071】 出発物質Vは以下の手法にしたがって製造する。 反応式II
【化104】 [式中、Rは(C−C)アルキルまたはアリールである。]
【0072】 適当な置換プロピオニルアセテートXをまず、温度約0℃〜25℃、好ましく
は15℃以下で、好ましくは出発物質と比べて等モル濃度のスルフリルクロライ
ドで処理することによってハロゲン化し、IXを製造する。
【0073】 IXを水性酸、例えば塩酸と約1〜24時間還流することによって加水分解お
よび脱カルボキシル化する。脱カルボキシル化された生成物VIIIを含む溶液
を中和し、pHを約7.0〜7.5に調節した後、(好ましくは等モル濃度の)
シクロヘキサンジオンVIIおよび塩基、好ましくは水酸化ナトリウムと反応さ
せ、トリケトン一水和物VIを沈殿として得、所望によりこれを精製単離するこ
とができる。この反応は好ましくは、温度−20℃〜室温で行われ、約1〜24
時間で実質的に完了する。
【0074】 上記反応は、反応容器に加えられた反応物を用いる「1ポット」方法として上
記順序で行うのが好ましい。この反応は式IXまたはVIIIの化合物を単離せ
ず、したがってこれらの揮発性催涙物質への暴露を回避して進行させるのが好ま
しい。
【0075】 Vの製造は、水とアゼオトロープを形成する高沸点非極性溶媒、好ましくはト
ルエン中、等モル量の式:RNH(式中、Rは上に定義されるとおりであ
る)で示されるアミンとともにVIを還流することによって行う。
【0076】 沸点が低くとも100℃であり、したがって圧力反応容器の必要性を排除する
溶媒、例えばトルエン、キシレン、シメン、ベンゼン、1,2−ジクロロエタン
またはメシチレンが好ましい。反応が約1〜24時間のうちに実質的に完了する
まで、すべての化合物を溶液中に確実に保持するのに十分な溶媒が用いられるべ
きである。
【0077】 好ましい手法では、式:
【化105】 (式中、Mはアルカリ金属、好ましくはナトリウムであり、Rは−(C−C)
アルキル、アリールまたは置換アリール、好ましくはフェニルまたはトリルであ
る) で示される適当なアリールスルフィナートを酸、好ましくは塩酸と反応させるこ
とによって、酸が触媒する反応においてスルフィニル化剤:
【化106】 を製造することができる。この反応は、所望のエステル生成物:
【化107】 に対応するアルコール溶媒、好ましくはメタノール中、室温、好ましくは15〜
30℃、より好ましくは20〜25℃で行うのが好ましい。他の適当な溶媒には
、エタノールおよびイソプロパノールが含まれる。別の手法では、適当な非プロ
トン性溶媒、例えばトルエン中、1当量の所望のアルコールを用いてこの反応を
行うことができる。より好ましくは、溶媒中、過剰のアルコールを用いてこの反
応を行い、最も好ましくは、所望のエステル生成物:
【化108】 に対応するニートのアルコール中でこの反応を行う。好ましくは、この反応はス
ルフィナート出発物質と比べてモル過剰の酸を用いて行う。
【0078】 以下に実施例を挙げ、本発明の方法をさらに説明する。この実施例はまた、本
発明の中間体化合物の製造を説明する。この実施例は単に例示的なものであり、
いかなる意味においても本発明の範囲の限定を意図しない。
【0079】 製造例1 ()メチル−p−トルエンスルフィナート
【化109】 5Lの三つ頸丸底フラスコ中に、メタノール2845mL(5容量)を加え、
無水のHCl 165.58グラム(1.4当量、4.47gmoles)をバブルし
た。HClをMeOHに加える間、発熱した。フラスコを冷却し、添加速度を調
節することによって、このフラスコを20〜25℃の範囲の温度で維持した。ナ
トリウムトルエンスルフィン酸(sodium toluene sulfinic acid、1.0当量、
569グラム、3.19gmoles)を加え、室温で1〜4時間攪拌した。水285
0mL(5容量)を加え、次いでトルエン2850mL(5容量)を加えた。こ
の混合物を1〜30分間攪拌し、層を分離させた。この層を分離し、トルエン各
1425mL(2.5容量)を用いて、水層を2回抽出しなおした。すべてのト
ルエン層を混合し、1モルの重炭酸ナトリウム溶液各1425mL(2.5容量
)で2回洗浄した。層を分離し、トルエン層を減圧下で約3容量に濃縮した。容
量を回転式エバポレーター(rotovap)で少量に濃縮して、油状物を得た。エス
テルの最終収量は476.78グラム(理論重量の87.7%)であった。
【0080】 製造例2 ((2−エチル−1−フェニルメチル)−1H−インドール−4−イル)オキシ)
酢酸メチルエステル
【化110】 2−(2−オキソブチル)シクロヘキサン−1,3−ジオン(100gms、0.
5moles)をトルエン(600mL)中に懸濁した。この混合物を85℃にあた
ため、5分間攪拌した。ベンジルアミン(56.3gms、0.5moles、1.05
当量)を約30〜45分かけて滴加した。この添加後、混合物は琥珀色溶液に変
化した。溶液を加熱し、反応温度が110℃に達するまで水を共沸除去(be aze
otroped off)した。この反応物を110℃で1時間加熱すると、残留したトル
エンが300mLになるまで溶媒が留去された。2−エチル−1,5,6,7−
テトラヒドロ−1−(フェニルメチル)−4H−インドール−4−オンの溶液に、
トルエン300mL中のメチル p−トルエンスルフィナートエステル(127
.5g、0.75moles)の溶液およびカリウムメトキシド(110.5g、1
.5moles)を加えた。この反応混合物を窒素下で2時間、30℃〜40℃の範
囲の反応温度で攪拌した。TLCは出発物質が完全に消費されたことを示した。
次いで反応物を10℃に冷却し、水(500mL)でクエンチした。30分攪拌
した後、トルエン(500mL)を加え、層を分離した。2−エチル−5−[4
−メチルフェニル)スルフィニル]−1−ベンジル−5,6,7−トリヒドロイ
ンドール−4−オンのトルエン溶液を80℃で2〜3時間加熱した。この時点で
TLCにより反応の完了が確認された。この溶液を室温に冷却した。MeOH
250mLおよび2N NaOH 312mLを加え、混合物を30分攪拌した。
層を分離し、有機層をMeOH125mLおよび2N NaOH 156mLで抽
出した。層を分離し、水層を混合した。トルエン(250mL)を水層に加え、
1N HClで水層のpHを11に調節した。層を分離し、有機層をアセトン1
500mLで希釈した。粉末化炭酸カリウム(151.8gms、1.1moles)お
よびメチルブロモアセテート(93.6gms、0.6moles)を加え、混合物を6
0℃で16時間攪拌した。固形物をポリプロピレンでろ過し、アセトン(300
mL)で洗浄した。ろ液の一部(60gまたは全体の5%)を蒸発させ、黄色固
形物をイソプロピルアルコール(55mL)から再結晶し、標題生成物をオフホ
ワイト色固形物(6.5g、8.2%収率)として得た。
【0081】 実施例1 ((2−エチル−1−(フェニルメチル)−1H−インドール−4−イル)オキシ)
酢酸メチルエステル A.2−エチル−1,5,6,7−テトラヒドロ−1−(フェニルメチル)−4H
−インドール−4−オンの製造 2−(2−オキソブチル)シクロヘキサン−1,3−ジオン(1000gms、4
.995moles)をトルエン(6000mL、6vol)に懸濁した。混合物を85
℃にあたため、5分間攪拌した。ベンジルアミン(562.6gms、5.25mol
es,1.05当量)を約30〜45分かけて滴加した。滴加後、この混合物は琥
珀色溶液に変化した。この溶液を加熱し、反応温度が110℃に達するまで、水
を共沸除去(be azeotroped off)した。この反応物を110℃で2時間攪拌す
ると、溶媒約4000mLが大気圧下で留去(be distilled off)された。溶液
をフラスコに移し、さらに蒸発させて琥珀色粘性油状物を得、これを直接以後の
工程で用いた。油状物 wt=1372.24gms 理論値 wt=1253.7gms 強度=87% モル収率=95.2%
【0082】 B.2−エチル−(フェニルメチル)−1H−4−オールの製造 水素化ナトリウム(400gms、9,96moles,2.5当量)をTHF(50
00mL、5vol)に懸濁した。この懸濁液に、上記パートAの化合物(114
9gms,3.98moles、1当量)を加え、バブルが静まるまで20〜25℃で攪
拌した。メチル−p トルエンスルフィナート(1121gms、6.59moles、
1.65当量)を加え、混合物を30℃に加熱した。約2.5時間後、混合物は
ガスが放出されるにつれて薄黒くなり、47℃までの発熱が観察された。TLC
は出発物質が完全に消費されたことを示した。次いでこの反応物を0〜5℃に冷
却し、脱イオン水(5000mL、5vol)をゆっくり加えてクエンチした。こ
の反応物を氷酢酸(600gms、10moles、2.5当量)でさらにクエンチした
。混合物をトルエン(5000mL、5vol)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム
(2500mL、2.5vol)で洗浄した。上部有機層をさらなる飽和重炭酸ナ
トリウム2500mLで洗浄した。水層をまとめ、トルエン(5000mL、5
vol)で抽出しなおした。有機層をまとめ、穏やかな還流温度(約80℃)に加
熱し、2時間攪拌した。この時点で、TLCにより反応の完了が確認された。暗
色溶液を大気中で約4000mLに濃縮し、飽和重炭酸ナトリウム(1500m
L×2)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮し、暗
色粘性油状物を得た。
【0083】 C.((2−エチル−1−フェニルメチル)−1H−インドール−4−イル)オキ
シ)酢酸メチルエステルの製造 ヘキサン中の50%酢酸エチルを用いるカラムクロマトグラフィーによって、
2−エチル−5−[(4−メチルフェニル)スルフィニル]−1−ベンジル 5,6
,7−トリヒドロインドール−4−オンのサンプルを精製した。Rf 0.32
を有するスルフォキシドジアステレオマーを純粋に単離し、スルフォキシドジア
ステレオマーの混合物(Rf0.32および0.26)を単離した。両サンプル
に対してHおよび13C NMR実験を行った。
【表1】
【0084】 D.((2−エチル−1−(フェニルメチル)−1H−インドール−4−イル)オ
キシ)酢酸メチルエステルの製造
【化111】 製造例2の化合物(25g、77mmol)をジクロロメタン175mL中に溶解
し、この溶液を氷浴中で冷却した。反応温度を35℃以下に維持しながら、オキ
サリルクロライド(7.1mL、81mmol)を滴加した。30分後、少量の出発
物質が観察されたので、追加のオキサリルクロライド(0.5mL、6mmol)を
加えた。30分後、反応物をジクロロメタン175mLで希釈し、水175mL
を加えた。水酸化アンモニウム(22mL、309mmol)を水75mLで希釈し
、氷浴で冷却した。反応温度を6℃以下に維持しながら、冷アンモニア溶液を反
応混合物に滴加した。添加終了時点で、この反応混合物を30℃にあたため、す
べての固形物を溶解させた。室温にまで冷却後、層を分離し、有機層を水で洗浄
した。有機溶液を活性炭15gと15分間混合した。この混合物をセライトを通
してろ過した。ろ液を蒸発させ、黄色固形物を得、これをメタノール325mL
から再結晶し、標題生成物((2−エチル−1−(フェニルメチル)−1H−イン
ドール−4−イル)オキシ)酢酸メチルエステルを黄色固形物(27.2g、8
9%収率)として得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 ナンシー・ケイ・ハーン アメリカ合衆国46228インディアナ州イン ディアナポリス、サマーズワース・レイン 3610番 (72)発明者 リチャード・デュエイン・ミラー アメリカ合衆国46167インディアナ州ピッ ツボロ、475イースト、ノース・カウンテ ィ・ライン・ロード6608番 (72)発明者 エドワード・フランシス・プロチャーチッ ク アメリカ合衆国46077インディアナ州ザイ オンズビル、オーチャード・ポイント235 番 Fターム(参考) 4C204 AB02 BB04 CB03 DB16 EB03 FB10 GB25

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I: 【化1】 [式中、 RはC−C20アルキル、 【化2】 からなる群から選択され; ここに、R10はハロ、C−C10アルキル、C−C10アルコキシ、−S
    −(C−C10アルキル)およびハロ(C−C10)アルキルからなる群か
    ら選択され、tは0〜5の整数(両端を含む)であり; Rは水素、ハロ、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C
    シクロアルケニル、−O−(C−Cアルキル)、−S−(C−C
    ルキル)、アリール、アリールオキシおよびHETからなる群から選択され; Rは−COH、−SOHおよび−P(O)(OH)、またはその塩または
    プロドラッグ誘導体からなる群から選択され;ならびに、 Rは水素、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、ハロ(C −C)アルコキシ、ハロ(C−C)アルキル、ブロモ、クロロ、フルオ
    ロ、ヨードおよびアリールからなる群から選択される] で示される化合物または製薬的に許容されるその塩またはプロドラッグ誘導体を
    製造する方法であって、 a)式X: 【化3】 [式中、Rは(C−C)アルキル、アリールまたはHETである] で示される化合物をSOClでハロゲン化して、式IX: 【化4】 で示される化合物を形成させ; b)式IX: 【化5】 で示される化合物を加水分解および脱カルボキシル化して、式VIII: 【化6】 で示される化合物を形成させ; c)式VII: 【化7】 で示される化合物を、式VIII: 【化8】 で示される化合物でアルキル化して、式VI: 【化9】 で示される化合物を形成させ; d)式VI: 【化10】 で示される化合物を、水とアゼオトロープを形成している溶媒の存在下、式:R NHで示されるアミンでアミノ化および脱水して、式V: 【化11】 で示される化合物を形成させ; e)式V: 【化12】 で示される化合物を、塩基および式:RSOX(式中、Rは−(C−C)ア
    ルキル、またはアリールまたは置換アリールであり、Xは−(C−C)アル
    コキシ、ハロまたは−OCO(C−C)アルキルである)とともに加熱す
    ることによって酸化して、式IV: 【化13】 で示される化合物を形成させ; f)式IV: 【化14】 で示される化合物を、式:XCH4a(式中、Xは脱離基であり、R4a
    −CO4b、−SO4b、−P(O)(OR4b)または−P(O)(OR
    4b)Hであり、ここにR4bは酸保護基である)で示されるアルキル化剤でア
    ルキル化して、式III: 【化15】 で示される化合物を形成させ; g)式III: 【化16】 で示される化合物をオキサリルクロライドおよびアンモニアと反応させて、式I
    I: 【化17】 で示される化合物を形成させ; h)場合により、式II: 【化18】 で示される化合物を加水分解して、式Iで示される化合物を形成させ;ならびに
    、 i)場合により、式Iの化合物を塩化する工程を含む方法。
  2. 【請求項2】 式I: 【化19】 [式中、 RはC−C20アルキル、 【化20】 からなる群から選択され; ここに、R10はハロ、C−C10アルキル、C−C10アルコキシ、−S
    −(C−C10アルキル)およびハロ(C−C10)アルキルからなる群か
    ら選択され、tは0〜5の整数(両端を含む)であり; Rは水素、ハロ、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C
    シクロアルケニル、−O−(C−Cアルキル)、−S−(C−C
    ルキル)、アリール、アリールオキシおよびHETからなる群から選択され; Rは−COH、−SOHおよび−P(O)(OH)、またはその塩または
    プロドラッグ誘導体からなる群から選択され;ならびに、 Rは水素、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、ハロ(C −C)アルコキシ、ハロ(C−C)アルキル、ブロモ、クロロ、フルオ
    ロ、ヨードおよびアリールからなる群から選択される] で示される化合物、または製薬的に許容されるその塩またはプロドラッグ誘導体
    を製造する方法であって、 e)式V: 【化21】 で示される化合物を、塩基および式:RSOX(式中、Rは−(C−C)ア
    ルキル、アリールまたは置換アリールであり、Xは−(C−C)アルコキシ
    、ハロまたは−OCO(C−C)アルキルである)で示される化合物とと
    もに加熱することによって酸化して、式IV: 【化22】 で示される化合物を形成させ; f)式IV: 【化23】 で示される化合物を、式:XCH4a(式中、Xは脱離基であり、R4a
    −CO4b、−SO4b、−P(O)(OR4b)または−P(O)(OR
    4b)Hであり、ここにR4bは酸保護基である)で示されるアルキル化剤でア
    ルキル化して、式III: 【化24】 で示される化合物を形成させ; g)式III: 【化25】 で示される化合物をオキサリルクロライドおよびアンモニアと反応させて、式I
    I: 【化26】 で示される化合物を形成させ; h)場合により、式II: 【化27】 で示される化合物を加水分解して、式Iの化合物を形成させ;ならびに、 i)場合により、式Iの化合物を塩化し;ならびに、 e)場合により、式Iの化合物を塩化する工程を含む方法。
  3. 【請求項3】 式I: 【化28】 [式中、 RはC−C20アルキル、 【化29】 からなる群から選択され; ここに、R10はハロ、C−C10アルキル、C−C10アルコキシ、−S
    −(C−C10アルキル)およびハロ(C−C10)アルキルからなる群か
    ら選択され、tは0〜5の整数(両端を含む)であり; Rは水素、ハロ、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C
    シクロアルケニル、−O−(C−Cアルキル)、−S−(C−C
    ルキル)、アリール、アリールオキシおよびHETからなる群から選択され; Rは−COH、−SOHおよび−P(O)(OH)、またはその塩または
    プロドラッグ誘導体からなる群から選択され;ならびに、 Rは水素、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、ハロ(C −C)アルコキシ、ハロ(C−C)アルキル、ブロモ、クロロ、フルオ
    ロ、ヨードおよびアリールからなる群から選択される] で示される化合物、または製薬的に許容されるその塩またはプロドラッグ誘導体
    を製造する方法であって、 a)式X: 【化30】 [式中、Rは(C−C)アルキル、アリールまたはHETである] で示される化合物をSOClでハロゲン化して、式IX: 【化31】 で示される化合物を形成させ; b)式IX: 【化32】 で示される化合物を加水分解および脱カルボキシル化して、式VIII: 【化33】 で示される化合物を形成させ; c)式VII: 【化34】 で示される化合物を、式VIII: 【化35】 で示される化合物でアルキル化して、式VI: 【化36】 で示される化合物を形成させ; d)式VI: 【化37】 で示される化合物を、水とアゼオトロープを形成している溶媒の存在下、式:R NHで示されるアミンでアミノ化および脱水して、式V: 【化38】 で示される化合物を形成させ; e)式V: 【化39】 で示される化合物を、塩基および式:RSOX(式中、Rは−(C−C)ア
    ルキル、アリールまたは置換アリールであり、Xは−(C−C)アルコキシ
    、ハロまたは−OCO(C−C)アルキルである)で示される化合物とと
    もに加熱することによって酸化して、式V: 【化40】 で示される化合物を形成させ、 e)式Vの化合物を加熱して、式IV: 【化41】 で示される化合物を形成させ; e11)式IVの化合物をまず塩基および水混和性溶媒で処理し、次いで有機
    溶媒で抽出することによって精製し; f)式IV: 【化42】 で示される化合物を、式:XCH4a(式中、Xは脱離基であり、R4a
    −CO4b、−SO4b、−P(O)(OR4b)または−P(O)(OR
    4b)Hであり、ここにR4bは酸保護基である)で示されるアルキル化剤でア
    ルキル化して、式III: 【化43】 で示される化合物を形成させ; g)式III: 【化44】 で示される化合物をオキサリルクロライドおよびアンモニアと反応させて、式I
    I: 【化45】 で示される化合物を形成させ; h)場合により、式II: 【化46】 で示される化合物を加水分解して、式Iの化合物を形成させ;ならびに、 i)場合により、式Iの化合物を塩化する工程を含む方法。
  4. 【請求項4】 式I: 【化47】 [式中、 RはC−C20アルキル、 【化48】 からなる群から選択され; ここに、R10はハロ、C−C10アルキル、C−C10アルコキシ、−S
    −(C−C10アルキル)およびハロ(C−C10)アルキルからなる群か
    ら選択され、tは0〜5の整数(両端を含む)であり; Rは水素、ハロ、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C
    シクロアルケニル、−O−(C−Cアルキル)、−S−(C−C
    ルキル)、アリール、アリールオキシおよびHETからなる群から選択され; Rは−COH、−SOHおよび−P(O)(OH)、またはその塩または
    プロドラッグ誘導体からなる群から選択され;ならびに、 Rは水素、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、ハロ(C −C)アルコキシ、ハロ(C−C)アルキル、ブロモ、クロロ、フルオ
    ロ、ヨードおよびアリールからなる群から選択される] で示される化合物、または製薬的に許容されるその塩またはプロドラッグ誘導体
    を製造する方法であって、 e)式V: 【化49】 で示される化合物を、塩基および式:RSOX(式中、Rは−(C−C)ア
    ルキル、アリールまたは置換アリールであり、Xは−(C−C)アルコキシ
    、ハロまたは−OCO(C−C)アルキルである)で示される化合物とと
    もに加熱することによって酸化して、式V: 【化50】 で示される化合物を形成させ、 e)式Vの化合物を加熱して、式VIで示される化合物を形成させ; e11)式IV: 【化51】 の化合物をまず水混和性溶媒中の塩基で処理し、次いで有機溶媒で抽出すること
    によって精製し; f)式IV: 【化52】 で示される化合物を、式:XCH4a(式中、Xは脱離基であり、R4a
    −CO4b、−SO4b、−P(O)(OR4b)または−P(O)(OR
    4b)Hであり、ここにR4bは酸保護基である)で示されるアルキル化剤でア
    ルキル化して、式III: 【化53】 で示される化合物を形成させ; g)式III: 【化54】 で示される化合物をオキサリルクロライドおよびアンモニアと反応させて、式I
    I: 【化55】 で示される化合物を形成させ; h)場合により、式II: 【化56】 で示される化合物を加水分解して、式Iの化合物を形成させ;ならびに、 i)場合により、式Iの化合物を塩化し;ならびに、 e)場合により、式Iの化合物を塩化する工程を含む方法。
  5. 【請求項5】 スルフィン化剤がp−トルリルスルフィン酸イソ酪酸無水物
    またはメチル p−トルエンスルフィナートからなる群から選択される、請求項
    1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 ((3−(2−アミノ−1,2−ジオキシエチル)−2−エチ
    ル−1−(フェニルメチル)−1H−インドール−4−イル)オキシ)酢酸を製造
    する、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 工程(e)中、塩基がカリウムメトキシド、ナトリウムメト
    キシド、カリウムエトキシドおよびナトリウムエトキシドからなる群から選択さ
    れる、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 塩基がカリウムメトキシドである、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 塩基が出発物質と比べて約0.75〜約10当量存在する、
    請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 塩基が約1〜3当量である、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 有機溶媒がトルエンである、請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 工程(e11)中、水混和性溶媒がメタノール、アセトン
    およびイソプロパノールからなる群から選択され、塩基が水酸化リチウム、水酸
    化カリウムおよび水酸化ナトリウムからなる群から選択される、請求項3または
    4に記載の方法。
  13. 【請求項13】 水混和性溶媒がメタノールであり、塩基が水酸化ナトリウ
    ムである、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 塩基の濃度が約0.5N〜約5Nである、請求項13に記
    載の方法。
  15. 【請求項15】 塩基の濃度が約1.5N〜約2.5Nである、請求項14
    に記載の方法。
  16. 【請求項16】 塩基の濃度が2Nである、請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 pHが10.5〜11.5である、請求項16に記載の方
    法。
  18. 【請求項18】 pHが11である、請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 式I: 【化57】 [式中、 RはC−C20アルキル、 【化58】 からなる群から選択され; ここに、R10はハロ、C−C10アルキル、C−C10アルコキシ、−S
    −(C−C10アルキル)およびハロ(C−C10)アルキルからなる群か
    ら選択され、tは0〜5の整数(両端を含む)であり; Rは水素、ハロ、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C
    シクロアルケニル、−O−(C−Cアルキル)、−S−(C−C
    ルキル)、アリール、アリールオキシおよびHETからなる群から選択され; Rは−COH、−SOHおよび−P(O)(OH)、またはその塩または
    プロドラッグ誘導体からなる群から選択され;ならびに、 Rは水素、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、ハロ(C −C)アルコキシ、ハロ(C−C)アルキル、ブロモ、クロロ、フルオ
    ロ、ヨードおよびアリールからなる群から選択される] で示される化合物、または製薬的に許容されるその塩またはプロドラッグ誘導体
    であって、請求項1の方法によって製造されたものの製造方法。
  20. 【請求項20】 式I: 【化59】 [式中、 RはC−C20アルキル、 【化60】 からなる群から選択され; ここに、R10はハロ、C−C10アルキル、C−C10アルコキシ、−S
    −(C−C10アルキル)およびハロ(C−C10)アルキルからなる群か
    ら選択され、tは0〜5の整数(両端を含む)であり; Rは水素、ハロ、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C
    シクロアルケニル、−O−(C−Cアルキル)、−S−(C−C
    ルキル)、アリール、アリールオキシおよびHETからなる群から選択され; Rは−COH、−SOHおよび−P(O)(OH)、またはその塩または
    プロドラッグ誘導体からなる群から選択され;ならびに、 Rは水素、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、ハロ(C −C)アルコキシ、ハロ(C−C)アルキル、ブロモ、クロロ、フルオ
    ロ、ヨードおよびアリールからなる群から選択される] で示される化合物、または製薬的に許容されるその塩またはプロドラッグ誘導体
    の、実施例のいずれかに関して、本明細書中に実質的に記載されている製造方法
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