JP2002526887A - 情報記憶装置を有する電力用開閉器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 電力用開閉器（１）は、電流センサ（６）の信号を処理するための電子的な過電流引外し装置（４）を有する。電流センサを過電流引外し装置と接続するため可撓性の接続線（５）が設けられ、その端に２つの構成要素から成る差し込み装置の第１の構成要素（１０）が取付けられ、その付属の第２の構成要素（１１）は過電流引外し装置に属する。第１の構成要素内の接触ピン（１７）間に、定格電流又は開閉電力階級のような個々の特性値又はこのような特性値の組み合わせをコード化するため、抵抗（１２〜１６）が配置される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】

本発明は、電力用開閉器であって、 −少なくとも１つの開閉接点と、開閉接点を作動させる駆動装置と、開閉接点を 開閉するための力蓄積器を引外すための付属のラッチ装置とを有する電気機械 的な設備と、 −開閉接点を経て流れる電流を捕捉するための電流センサと、 −電流センサの信号を処理し、かつ開閉接点を開くためにラッチ装置を引外すた めの電子的な過電流引外し装置と、 −電流センサを過電流引外し装置と接続するための可動の接続線と、 −電流センサおよび／又は電力用開閉器の電気機械的な設備の特性値を過電流引 外し装置に伝達するための情報記憶装置と を有する電力用開閉器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

上記の特徴を有する電力用開閉器は、例えば国際特許出願公開97/08725号明細
書で公知である。ここで情報記憶装置は過電流引外し装置のケースの外側に位置
し、かつそれに取外し可能に取付けられている。過電流引外し装置への情報記憶
装置の取付けにより、過電流引外し装置の検査のため電力用開閉器からの引外し
装置を除去した後に情報記憶装置も組入れられ、かつ場合により生ずる誤りが捕
捉される。この進行方法では、電力用開閉器の変流器の交換時に情報記憶装置も
交換し、又はそのプログラミングを適合させる処置を行う。類似の措置は、開閉
器に固定のインタフェースカードを設け、それと一方では変流器を、また他方で
は過電流引外し装置を接続しなければならないヨーロッパ特許第0 493 272号明
細書による装置を必要とする。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】

本発明の課題は、従来装置と比べて、変流器と過電流引外し装置との間の共同
作用を非常に簡単な方法で保証することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この課題は、本発明によれば、情報記憶装置が接続線に取付けられた第１の構
成要素の構成部分であり、その第２の構成要素が過電流引外し装置に属すること
により解決される。電力用開閉器内に変流器を組み込むことにより、又は変流器
をその後に交換することにより、この方法で電力用開閉器の定格電流が決定され
る。同時にこの情報記憶装置は、例えば電力用開閉器の開閉電力階級又は規格階
級のような、その他の特性値を決定する役割をする。ここで開閉電力階級とは、
要求される特定の開閉能力に相応した、ｋＡで示される電気機械的な設備の定格
を意味する。規格階級とは、この関連では、特にＩＥＣ市場、ＡＮＳＩ市場又は
ＵＬ市場に当て嵌まる、地域的な特定の規格機構による定格を意味する。この関
連でさらに言及すべきこととして、特定のパラメータ、例えば定格電流と定格電
流の値と組み合わせが特性値と呼ばれる。

【０００５】 抵抗は、周知のように非常に信頼できかつ非常に簡単な電気部品なので、情報
記憶装置を抵抗により形成すると有利である。これらの抵抗は、差し込み装置の
第１構成要素の接触ピン間に接続するのがよい。例えば４つの特性値、例えば電
力用開閉器の定格電流、寸法、開閉電力階級および規格階級をコード化するため
に、約１Ω〜約１ＭΩの抵抗値を有する各抵抗を設けることができ、その際に抵
抗値に前記の特性値の定められた段階を割り当てる。抵抗値の前記の範囲内で、
この方法により誤りなしに、例えば１６の相異なる値を規定できる。

【０００６】 限られた数の特性値のみを記憶すれば足りる場合、本発明の別の実施例では、
その抵抗値が特性値の予め定められた組み合わせを表す単独の抵抗を設ける。

【０００７】

【発明の実施の形態】

以下、図面に示す実施例により本発明を一層詳細に説明する。

【０００８】 図１は、低圧電力用開閉器の主構成要素を単極表示で概略的に示す。破線の外
側輪郭は、電力用開閉器１を全体として表す。その内側に開閉接点２およびこれ
と共同作用する駆動装置３が位置する。駆動装置には、開閉接点２を開閉するた
めに手動又は遠隔制御により操作可能な、図示しないばね蓄積器およびラッチ装
置が属している。さらに電力用開閉器１には、予め定めた条件が存在するときに
開閉接点２を開くため、周知の方法で保護装置を形成する電子的な過電流引外し
装置４が属している。そのため、過電流引外し装置４は可動の接続線５により変
流器６と接続されており、かつ評価のために必要な補助エネルギーを同じく変流
器６から、もしくは図示の例では追加的に設けられたエネルギー変換器７から受
ける。電力用開閉器１の極数に応じ、１つ又は多くの変流器６および場合によっ
てはエネルギー変換器７が存在する。

【０００９】 可撓性の接続線５の端に２つの構成要素から成る差し込み装置の第１の構成要
素１０が取付けられており、その付属の第２の構成要素１１は過電流引外し装置
４に取付けられている。構成要素１０は、同時に電力用開閉器１の重要な特性値
に対する情報記憶装置を形成する。そのために、図２中に一層詳細に示すよう、
相応の値の抵抗が構成要素１０の隣接する接触ピン間に接続されている。図示す
る４つの抵抗１２、１３、１４および１５は、各々特定のパラメータ、例えば定
格電流、開閉電力階級又は規格階級に対応する。それに比べて図３による差し込
み装置の構成要素１０の実施例では、抵抗１２、１３、１４および１５の代わり
にただ1個の抵抗１６を利用する。これは特性値の特定の組み合わせを表す。多
くの場合にこれで十分であることが判明しており、またこうして特に簡単な形式
のコード化で充分である。抵抗値１６の評価は、過電流引外し装置４内で簡単な
補助プログラムを用いて行われる。このことは、例えば過電流引外し装置４内に
含まれた固定値記憶装置が抵抗１６の各抵抗値に対して表の形態で対応する機能
を含み、該表が、変流器６と過電流引外し装置４とが接続され、かつ過電流引外
し装置４が能動化された際に読出され、さらに過電流引外し装置内に含まれるマ
イクロプロセッサ装置をプログラミングするための制御信号に変換される。

【００１０】 電子的な過電流引外し装置４内の論理回路により抵抗を確実に評価するため、
抵抗１２〜１６の抵抗値の限界値として１Ωと１ＭΩとを選ぶことは推奨に値す
る。抵抗のこの範囲は、例えば誤りなしに認識できる１６の値に分割される。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明による電力用開閉器の主な構成要素を示す概要図。

【図２】 ４つの抵抗を有する差し込み装置の構成要素の実施例。

【図３】 単独の抵抗を有する差し込み装置の構成要素の実施例。

【符号の説明】

１ 電力用開閉器 ２ 開閉接点 ３ 駆動装置 ４ 過電流引外し装置 ５ 接続線 ６ 変流器 ７ エネルギー変換器 １０、１１ 構成要素 １２〜１６ 抵抗 １７ 接触ピン

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヤンコヴィアーク、ミヒァエル‐アレクサ ンダー ドイツ連邦共和国 デー‐12309 ベルリ ン ボルンハーゲンヴェーク 49 (72)発明者 レハーグ、ハンス ドイツ連邦共和国 デー‐16341 ツェペ ルニック イルゼンブルガーシュトラーセ 21 Ｆターム(参考） 5G030 XX05 YY13

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電力用開閉器（１）であって、 −少なくとも１つの開閉接点（２）と、開閉接点（２）を作動させる駆動装置（ ３）と、開閉接点（２）を開閉するための力蓄積器を引外すための付属のラッ チ装置とを有する電気機械的な設備と、 −開閉接点（２）を経て流れる電流を捕捉するための電流センサ（６）と、 −電流センサ（６）の信号を処理し、かつ開閉接点（２）を開くべくラッチ装置 を引外すための電子的な過電流引外し装置（４）と、 −電流センサ（６）を過電流引外し装置（４）と接続するための可動の接続線（
   ５）と、 −電流センサ（６）および／又は電力用開閉器（１）の電気機械的なアセンブリ の特性値を過電流引外し装置（４）に伝達するための情報記憶装置と を有する電力用開閉器において、 −情報記憶装置が接続線（５）に取付けられた第１の構成要素（１０）の構成部 分であり、第２の構成要素（１１）が過電流引外し装置（４）に属する ことを特徴とする情報記憶装置を有する電力用開閉器。
2. 【請求項２】 情報記憶装置が、差し込み装置の第１の構成要素（１０）の
   接触ピン間に接続された少なくとも１つの抵抗（１２、１３、１４、１５；１６
   ）により形成されていることを特徴とする請求項１記載の電力用開閉器。
3. 【請求項３】 特に電力用開閉器（１）の定格電流に対する、コード化すべ
   き特性値が電力用開閉器（１）の寸法、電気機械的な設備の開閉電力階級および
   規格階級に応じで、約１Ω〜約１ＭΩの抵抗値を有する各抵抗（１２、１３、１
   ４、１５）が設けられ、その際に抵抗値に前記の特性値の定められた段階が割り
   当てられることを特徴とする請求項２記載の電力用開閉器。
4. 【請求項４】 特性値の予め定めた組み合わせを表す抵抗値を持つ単独の抵
   抗（１６）が設けられたことを特徴とする請求項２又は３記載の電力用開閉器。