JP2002524612A - カロリーが低減された可塑性脂肪組成物 - Google Patents

カロリーが低減された可塑性脂肪組成物

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JP2002524612A JP2000569642A JP2000569642A JP2002524612A JP 2002524612 A JP2002524612 A JP 2002524612A JP 2000569642 A JP2000569642 A JP 2000569642A JP 2000569642 A JP2000569642 A JP 2000569642A JP 2002524612 A JP2002524612 A JP 2002524612A
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Abstract

(57)【要約】 短鎖(C〜C)、飽和長鎖(C15〜C22)及びモノ不飽和長鎖(C15〜C22)脂肪酸残基の様々な組み合わせをもつトリグリセリドの混合物を基礎とするカロリーが低減された可塑性脂肪組成物、及びそのような組成物をショートニングやマーガリンのような可食性組成物に使用することが記載されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は概して、短鎖(C〜C)及び長鎖(C16〜C22)脂肪酸残基
の様々な組み合わせをもつトリグリセリドの混合物を基礎とするカロリーが低減
された可食性の可塑性脂肪組成物、及びそのような組成物をショートニングやマ
ーガリンのような可食性組成物に使用することに関する。より詳しくは、本発明
のカロリーが低減された可塑性脂肪組成物は、一部の長鎖脂肪酸残基はモノ不飽
和を含み、かつ可塑性脂肪組成物は低融点油又は高融点脂肪のような通常のトリ
グリセリド可塑剤の添加を実質的に含まないトリグリセリド混合物を基礎として
いる。
【0002】
【従来の技術】
食餌性脂肪は、すべての栄養物の中で最も濃縮されたエネルギー源であり、炭
水化物又はタンパク質のいずれかによりもたらされるよりも約2倍量の9kca
l/gを供与する。アメリカ人の食物中における脂肪の量は、最近の60年間に
約25%増加し(Mead,J.,ら Lipids,Plenum,N.Y.
,1986年,459頁)、従って現在における脂肪は、日常のカロリー摂取の
およそ40%(又はそれ以上)を供給している。
【0003】 脂肪は、大部分の食物フレーバーは脂溶性であるため食物の嗜好性やフレーバ
ーに寄与し、また脂肪食物はタンパク質や炭水化物を含む食事よりもより長い間
胃に残るため飽満に寄与する。その上脂肪は、成長及び多くの体機能の維持に重
要であると示されている脂溶性ビタミンA、D、E、及びK、及び必須脂肪酸の
キャリヤーである。それゆえ、主な研究努力は、カロリーにではなくて、脂肪と
して同じ機能及び官能特性を提供する食品物質を生産する方法に集中されてきた
。合成脂肪が作り出され、現在安全性について試験が進行中である。不幸なこと
に、多くの消費者は、このタイプの食品添加物の合成の意味を心配しており、そ
れが提供する有利性を利用しないであろう。その結果として、カロリーにおいて
低くかつ機能性において高い脂肪であるが、人造であると認識されない脂肪への
需要がある。
【0004】 脂肪の最も豊富なグループは、トリグリセリド、すなわちグリセロール(1,
2,3−プロパントリオール)の脂肪酸エステルである。天然脂肪は広い範囲の
機能性をもち、人間の消化過程により様々な方法で処理される。
【0005】 初期の研究では、高い融点をもつトリグリセリド脂肪は消化されにくいことが
報告された(Deuel,H.J.,The Lipids,II巻,Inte
rscience Publishers,1955年,218〜220頁)。
後期の研究では、消化性と融点の関係が疑問とされ、代わって脂肪酸置換基の鎖
長や不飽和度が精査された。4〜10個までの炭素原子を有する直鎖飽和脂肪酸
は完全にラットにより消化され、10〜18個の炭素原子を有するものは順に消
化されづらく、18個又はそれ以上の炭素を有するものはわずかに吸収されるの
みであった。一方、モノ不飽和酸は、6個の炭素を有する飽和酸とほぼ同じであ
った(Carroll,K.K.,J.Nutr.64巻:399〜410頁(
1957年)408頁)。
【0006】 ヒトにおける他のトリグリセリド代謝研究において、予測性が限られることが
わかった。一つの研究では、89%のステアリン酸(C18)及び11%パルミ
チン酸(C16)残基をもつ飽和されている長鎖トリグリセリドを主に含む椰子
油画分は31%が吸収され、コーン油の98%と比較される(Hashim,S
.A.,and Babayan,V.K.,Am.J.Clin.Nutr.
31:S273〜276(1978年))。しかしながら、食物脂肪のステアリ
ン酸含量の増加はそれ自体被吸収性を減少せず、むしろ被吸収性は存在するトリ
ステアリン(例えば、3個のステアリン酸残基を有するトリグリセリド、Mat
tson,F.H.,J.Nutr.69:338〜342(1959年))の
量の増加によって減少されうることがわかった。この観察に加えて、食物カルシ
ウム及びマグネシウムの存在又は不存在において、1位と3位にオレイン酸を有
するトリグリセリドの2位でエステル化された場合にはステアリン酸がラットに
よりよく吸収されたが、しかし2番目のステアリンが1位に付加された場合には
吸収が減少した発見が加わった(Mattson,F.ら,J.Nutr.20
9巻:1682〜1687(1979年)、表3、1685頁)。1位にあるス
テアリン酸は、食物カルシウム及びマグネシウムの不存在下(存在下ではなく)
において、2位と3位にオレインを有するトリグリセリドからよく吸収された(
同上文献)。ステアリンが1及び3位の両方にあるときは、吸収は食物カルシウ
ム及びマグネシウムがあってもなくても減少したが、カルシウムとマグネシウム
は十分である場合、効果はよりはっきりとしていた(同上文献)。
【0007】 パルミチン酸の消化性についてもまた研究された。一般に幼児に食べさせる自
然に生ずる脂肪において、パルミチン酸、は、トリグリセリドの1又は3位より
も2位に位置している場合にラットによりよく吸収された。また総脂肪吸収は、
1位と3位にパルミチン酸及びステアリン酸の含量が増加することにより反対に
影響された(Tomereiliら.,J.Nutr.95:583〜590(
1968年))。
【0008】 ステアリン酸の多いトリグリセリドは、そうでないものより少なく利用される
が、それらはまた高い融点である傾向がある。トリステアリンは室温で固体であ
り、アルファ形は、55℃で溶け、固化すると72℃で溶けるベータ形に逆戻り
する白色結晶である。2位に短鎖又は中間鎖の脂肪酸を有する1,3−ジステア
リンの融点は高い(Lovegren,N.V.,and Gray,M.S.
,J.Amer.Oil Chem.Soc.55:310〜316(1978
年))。しばしば2位にオレインを有するステアリン酸及び/又はパルミチン酸
の対称のジ飽和トリグリセリドは、ほとんど常に体温付近で溶ける。また、この
特性はココアバター及びハードバター代替物(参照、例えば米国特許明細書第4
364868号、米国特許明細書第4839192号、米国特許明細書第487
3109号)、及びマーガリン及びショートニングのためのハードストック(参
照、例えば米国特許明細書第4390561号、米国特許明細書第444746
2号、米国特許明細書第4486457号、米国特許明細書第4865866号
及び米国特許明細書第4883684号)にとって有利である。それらの機能性
、高い融点、高いステアリンの故に、脂肪は、より多くの可塑性又は液状のトリ
グリセリドを必要とする食物組成物への応用を制限する。
【0009】 脂肪は、一般の脂肪又は油において起こる脂肪酸の一部が酢酸に置換されるこ
とにより調製され、かくして短鎖の酢酸置換基及び長鎖の置換基を有するトリグ
リセリドを作る。ステアリン酸の多い飽和脂肪酸のために、一部のステアリル基
のアセチル基への置換は、融点を低くする。これらのアセトグリセリドは195
0年代の間に研究され、消化性であることがわかった。摂食試験は、モノ及びジ
アセチン脂肪の栄養価は、対応する従来のトリグリセリドを与えられたそれと、
動物にとって本質的に同じであった(Mattson,F.H.ら,J.Nut
r.59:277〜285頁(1956年)。しかしながら、アセトオレインは
アセトステアリンより、より消化性であり(Ambrose,A.M.,and
Robbins,D.J.,J.Nutr.58:113〜124頁(195
6年)、また唯一の食物脂肪としてアセトステアリンが給餌された場合、動物は
貧弱に育った(Coleman,R.D.ら,J.AMer.Oil Chem
,Soc.40:737〜742(1963年))。)。
【0010】 トリステアリンより低い融点とはいえ、アセトステアリンはなお高い融点、可
塑性又は液体の脂肪を要求する食品製品の限定における用途を有する。事実、構
造的に関連した化合物の融点は、一般的に分子量の減少に伴い減少する(また、
中鎖から長鎖の飽和置換基を有するモノ及びジステアリンは、この規則に従う)
にもかかわらず、C1818及びC18系列(nは、2〜6)の
トリグリセリドの融点は、高い分子量であるC(カプロン酸)モノ及びジステ
アリン誘導体が低い分子量であるC(酢酸)モノ及びジステアリン誘導体より
も低い融点を規則的に示す(Jackson,F.L.ら、J.Amer.Ch
em.Soc.73:4280〜4284頁(1951年)、及びJackso
n,F.L.,Lutton,E.S.,J.Amer.Chem.Soc.7
4:4827〜4829(1952年))。ショートニング及びその他同種類の
使用が示唆されるアセトステアリンを含む可塑性脂肪は、有意なレベルの不飽和
脂肪を含むように処方され、また高い鹸化数を与えるか又は室温で液体である脂
肪酸の有位なレベルを典型的に使用される(米国特許明細書第2614937号
及びBaur,F.J.,J.Amer.Oil Chem.Soc.31:1
47〜151(1954年))。
【0011】 アセトステアリンは、はっきりとした融点を有するろう状の脂肪である。中鎖
及び/又は長鎖の置換基をもつ脂肪と対照的に、アセトステアリンはまた普通で
ない多形を示す(同上文献及びFeuge,R.O.,Food Techno
logy 9:14〜318(1955年))。それらの融点や結晶の特性のた
め、その脂肪は肉、魚、チーズ及び飴のような食品製品のコーティング剤として
の使用が示唆されている(米国特許明細書第2615159号及び米国特許明細
書第2615160号)。この特性の組成物は、しばしば「ホットメルト」と呼
ばれ、コーティングの寿命を延長するために抗生物質(米国特許明細書第319
2057号)又は重合物質(米国特許明細書第3388085号)を含んでもよ
い。
【0012】 酢酸、プロピオン酸及び酪酸、群として揮発性脂肪酸、とも呼ばれる短鎖脂肪
酸は、これまで研究されてきた全てのほ乳動物種の大腸において発生する(Cu
mmings,J.H.,Gut22:763〜779(1981年))。牛乳
脂肪中の酪酸の小パーセントを除いて(例えば、約3.5〜4%)、揮発性脂肪
酸は、脂肪中でグリセロールへと自然にエステル化されることがまれであり、そ
のかわりに一般に腸内における発酵の遊離の副産物である。物理的に、短鎖脂肪
酸は「性質上「脂肪様」では全くなく、事実、それらは、水と完全に混和性であ
る親水性の物質である」(Bailey’s Industrial Oil and Fat Products,第4版、J.Wiley,New Yor
k,1979年、第1巻、16〜17頁)。
【0013】 短鎖酸及び短鎖残基をもつトリグリセリドの代謝について研究した初期報告は
、脂肪中の栄養価と炭素原子数の間に規則的な関係を示さなかった(Ozaki
.J.,Biochem.Z.177:156〜167(1926年)163頁
)。例えば、食餌の5%及び10%のレベルでラットに給餌した場合、トリアセ
チン及びトリブチリンは、試験された脂肪の最高20〜25%で体重増加が得ら
れ栄養性であった。ところが、トリプロピオニン及びトリイソバレリンは毒性で
あった(同上文献)。1929年に、エクステイン(Eckstein)は、ト
リオレイン及び酪酸ナトリウムを給餌したラットは、同率で成長したことを報告
した(J.Biol.Chem.81:163〜628(1929年)622頁
)。
【0014】 1935年に、エル・イー・ホルト(L.E.Holt.)らは、トリブチリ
ンに富んだミルクを摂取した幼児は、バター脂肪の対照群(88.9%)の幼児
より、一日当たり多い脂肪を保持した(90.1〜90.2%)ことを観察した
。その研究は、吸収は比較的短鎖である脂肪酸により助長されたと結論づけた(
J.Ped.6:427〜480(1935年)、表VIII、445頁、及び
結果、第4番、477頁)。同様の結果がトリアセチンで得られ、トリブチリン
及びトリアセチンの吸収は、報告によればコーン油より優れており、しかしなが
らコーン油はより高いカロリーを生ずる(Snyderman,S.E.,らA
rch.Dis.Childhood 30:83〜84頁(1955年))。
ラット食餌中のグルコース及びでんぷんの半分をトリアセチン、トリプロピオニ
ン、又はトリブチリンで置換することは、消化性、代謝性又は基礎エネルギー測
定値に有意な影響を与えなかったが、より小さな体重の増加が、トリブチリンを
摂取した2実験及びトリアセチンを摂取した1実験の動物において観察された(
McAtee,J.W.ら,Life Sci,7:769〜775(1968
年))。
【0015】 インビトロによる消化性研究では、トリブチリンは容易に膵臓リパーゼにより
分解される。鎖長の関数として脂肪分解を測定したデータは、トリブチリンはそ
の他の基質より、はるかに迅速に加水分解されることを示しているが(参照、S
obotka,H.,and Glick,D.,J.Biol.Chem,1
05:199〜219(1934年),3つの同一のC〜C18のアシル基を
もつトリグリセリドの比較、及びDesnuelle,P.,and Sava
ry,P.,J.Lipid Res.4:369−384(1963年),3
つの同一のC〜C18のアシル基をもつトリグリセリドの比較)、しかしなが
ら、ある報告はトリプロピオニンがわずかによいと位置づけている(Weins
tein,S.S.,and Wynne,A.M.,J.Biol.Chem
,112:641〜649(1936年),3つの同一のC〜Cのアシル基
をもつトリグリセリドの比較)、及びWills,E.D.,in Desnu
elle,P.,編集,The Enzymes of Lipid Meta
bolism,Pergamon Press,N.Y.,1961年,13〜
19頁,3つの同一のC〜C18のアシル基をもつトリグリセリドの比較)。
事実、トリブチリンはそのような良い基質である故に、及びトリグリセリドは均
一溶液中で酵素測定を許容するべく十分な水溶性である故に、しばしばリパーゼ
の基質標準として選択される(Ravin,H.A.,and Seligma
n,A.M.,Arch.Biochem.Biophys.42:337〜3
54(1953年)353頁)。
【0016】 その他のリパーゼ剤は、容易に短鎖トリグリセリドを分解する。トリブチリン
は、ヒトミルクリパーゼにより最大初期速度で加水分解されることがわかった。
一方、ブタ肝臓リパーゼは、C〜C18トリグリセリドを比較した研究におい
て、いかなるその他よりもより早い等しい初期速度でトリプロピオニン及びトリ
ブチリンを加水分解した(Schonheyder,F.,and Volqv
arz,K.,Enzymologia 11:178〜185(1943年)
)。ヒトミルク胆汁塩活性化リパーゼにより、トリブチリンはC〜C18のト
リグリセリドよりも、より早く加水分解された(Wang,C.S.,ら、J.
Biol.Chem.258:9197〜9202(1983年))。肝臓のリ
パーゼにより、トリバレリンが最も早く加水分解され、トリブチリンが2番目に
早く加水分解された(Sobotka and Glick,上記引用)。
【0017】 長鎖(C16〜C24)脂肪酸をもつトリグリセリド及び短鎖脂肪酸をもつト
リグリセリドと対照的に、中鎖トリグリセリド(一般的に種油又はラウリン脂肪
より得られ、C〜C12に、より好ましくはC〜C10の脂肪酸により置換
されているものを包含する)は、特に重要である。なぜならば、それらは異なる
異化経路を経て長鎖脂肪酸をもつトリグリセリドに比べて、より容易に吸収及び
代謝されるからである(Babayan V.K.による論評を参照、Bear
e−Rogers,J.版,Dietary Fat Requirement
s in Health and Development,A.O.C.S.
1988年、第5章、73〜86頁)。それ故に、中鎖トリグリセリドは早産の
幼児用調合乳及びいくつかの吸収不良症候群の治療に使用されてきた(同上文献
)。H.Kaunitzらによる給餌実験が、ラットの体重維持及び肥満制御に
おいて中鎖トリグリセリドの有用性を示した(J.Amer.Oil Chem
.Soc.35:10〜13(1957))。
【0018】 いくつかの研究グループは、中鎖置換基との組み合わせにおいてステアリン酸
及び/又はベヘン酸を有するトリグリセリドが、低カロリー脂肪として使用され
ることを示唆することによって、中鎖脂肪酸の物理学的及び栄養学的特性を開発
している(欧州公開特許公報EP−A−0322027号(中鎖置換基をC
10残基からなると定義している)及び日本国公開特許公報平成2年1586
95号(中鎖置換基をC〜C12残基からなると定義している)。しかしなが
ら、後者の公報はC脂肪酸の痕跡量のみを例示し、かつ0〜1つの長鎖、不飽
和残基をまた含むことを示唆していた。1位にステアリン酸を有し、かつその他
の位置に中鎖の不飽和残基を有している低カロリートリグリセリド混合物がまた
示唆されている(米国特許明細書第4832975号)。
【0019】 より最近では、数多くの文献が長鎖(C16〜C22)及び短鎖(C〜C
)脂肪酸残基の様々な組み合わせをもつトリグリセリドの混合物を含むカロリー
が低減された(9kcal/g未満)脂肪組成物を記載している(参照、例えば
、米国特許明細書第5258197号、米国特許明細書第5378490号、米
国特許明細書第5407695号、米国特許明細書第5456939号、米国特
許明細書第5552174号、米国特許明細書第5565232号及び米国特許
明細書第5662953号)。様々な類似物がカルターフードサイエンス株式会
社(ニューヨーク州、アードスリー)の取引名称「BENEFAT」として広く
様々な使用のために市販されている。
【0020】 上記で述べた文献の全ては引用することにより、ここに完全に述べられている
かの如く全ての目的に文献として取り込まれる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
長鎖及び短鎖脂肪酸残基の幅広い種類は、以下に述べる文献に例示されている
(米国特許明細書第5258197号、米国特許明細書第5378490号、米
国特許明細書第5407695号、米国特許明細書第5456939号、米国特
許明細書第5552174号、米国特許明細書第5565232号及び米国特許
明細書第5662953号)。一方、トリグリセリド混合物が、実質的に飽和さ
れていることが明らかに好ましい。なぜならば、不飽和の存在はカロリー値に好
ましくない寄与をするからである。
【0022】 これらの完全に飽和されたトリグリセリド混合物は、ショートニングやマーガ
リンのような可塑性脂肪用途に使用される。しかしながら、可塑性脂肪として機
能するための適切な物理的特性をそれ自体が有し、かつ望ましい低カロリー値を
なお維持する組成物を提供するための短鎖及び飽和長鎖残基の適切な組み合わせ
に達することはきわめて難しいということがわかった。一般に、カロリー値が厳
密に制御されている場合、あまりにも固い又はやわらかい(油状)かのどちらか
であり、可塑性脂肪組成物での使用のために、調整するために天然油又は固い脂
肪のような一般的なトリグリセリド脂肪のような「可塑化添加剤」の慣用の添加
を要求する脂肪が結果である。そのような慣用のトリグリセリド可塑化添加剤は
、例えば以前に引用した米国特許明細書第2614937号及び米国特許明細書
第5378490号に開示されている。しかしながら、これらのトリグリセリド
油又はハード脂肪の使用は、可塑性脂肪組成物のカロリー値に好ましくない。な
ぜならば、それらは、9kcal/gを混合物に寄与するからである。
【0023】 それゆえ、トリグリセリド混合物を基礎とする可塑性脂肪組成物であって、短
鎖及び長鎖の組み合わせにおいて柔軟性を有し、現在の事実上飽和された種々の
物の比較的低いカロリーの利点を維持している組成物を提供することが大いに望
まれている。
【0024】
【課題を解決するための手段】
これら及びその他の目的は、下記式の2又はそれ以上のトリグリセリドのトリ
グリセリド混合物 (式中、各Rは独立に16〜22個の炭素原子を有する長鎖脂肪酸残基であり、 各Rは独立にアセチル、プロピオニル及びブチリル基からなる群から選択さ
れる短鎖脂肪酸残基であり、 前記混合物はジ短鎖(式SSL及びSLS)種を約40重量%〜約95重量%
及びジ長鎖(式LLS及びLSL)種を約5重量%〜約60重量%含み(重量%
は、ジ短鎖種及びジ長鎖種の総重量に基づく)、 R基の約3重量%〜約40重量%は不飽和であり、前記不飽和は実質上モノ不
飽和である(重量%は、混合物中のR基の総重量に基づく))を含むカロリーが
低減された可食性可塑性脂肪組成物であって、 前記トリグリセリド混合物は周囲温度で可塑性であり、かつ 前記組成物はトリグリセリド可塑化添加剤を約20重量%以下含む(重量%は
、組成物の総重量に基づく)ところの組成物を提供する本発明により達成される
【0025】 「低減されたカロリー」とは、可塑性脂肪組成物が自然に生じる脂肪よりより
少ないカロリー、すなわち9kcal/gより低いカロリーを与えることを意味
する。好ましくは、本発明による可塑性脂肪組成物は、約7kcal/g未満、
より好ましくは約6kcal/g未満、特に5.5kcal/g未満を与えるよ
うに処方される。
【0026】 本発明による可塑性脂肪組成物に使用されるトリグリセリドの混合物の調製方
法に依存して、これらの混合物はまた、次式のトリグリセリドの少量を含んでも
よい。 (式中、R及びR’は前に述べられた意味を有する)。しかしながら、該トリグ
リセリド混合物自体は、各々2重量%以下、好ましくは各々約1重量%以下のこ
れらトリ短鎖(SSS)又はトリ長鎖(LLL)のトリグリセリド種を含んでい
ることが好ましい。
【0027】 上に述べられたように、この発明に使われるトリグリセリドは、(CHOH
CHOHの式を有するグリセロール、すなわち1,2,3−プロパントリオ
ールにエステル化された3つの分子よりなるコンパウンドである。酸は、短鎖C
〜Cの酸、飽和された長鎖C16〜C22の酸、及びモノ不飽和長鎖C16
〜C22の酸から選択される。
【0028】 また、本発明の低カロリー可塑性脂肪の使用方法及びそれらを含む食品製品が
開示される。本発明の低カロリー可塑性脂肪は、特にマーガリンやショートニン
グの脂肪組成物に有利である。
【0029】 また、脂肪含量の一部を本発明による可塑性脂肪組成物で置換することにより
、ショートニングやマーガリンのような脂肪含有組成物のカロリー量を低減する
方法を開示する。
【0030】 これら及び他の特性及び本発明の利点は、次の詳細な説明を読むことで、当業
者によりたやすく理解される。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明の実施において、カロリーが低減された可塑性脂肪は、短鎖(C〜C
、好ましくはC〜C)酸残基及び一部がモノ不飽和である長鎖(C16
22)脂肪酸残基にとんだトリグリセリドの混合物を用いて処方される。
【0032】 短鎖(揮発性)酸残基R’は4個以下の炭素原子、好ましくは2又は3個の炭
素原子を有する。R’は、式SCOOH(式中、Sは1〜3個の炭素原子を有す
る短鎖脂肪族基である)のカルボン酸から誘導される。以下に述べるとき、R’
が2,3又は4個の炭素を有する場合、主として2,3又は4個の炭素を有する
R’基をもつ組成物が含まれる。酸SCOOHによるグリセロール水酸基のアシ
ル化は、エステル結合(−O−(CO)−)によるグリセロール骨格への短鎖S
の結合を結果する。グリセリドに結合された1より大きいR’がある場合、R’
基は同じか又は異なっていてもよい。以下に使用する場合、「酸残基」なる語は
、短鎖部(ここでS)及びカルボニル基を含むアシル基、従ってR’=S−(C
O)−をいう。
【0033】 短鎖Sは、酢酸(エタン酸)、プロピオン酸及び/又は酪酸(ブタン酸)から
誘導されうる。ここに使用されるとき、化学名は異性体を含む。例えば、「酪酸
」は、ノルマル酪酸(ブタン酸)及びイソ酪酸(2−メチルプロパン酸)を包含
する。好ましい酸は、酢酸及びプロピオン酸、及びそれらの混合物である。
【0034】 長鎖脂肪酸残基Rは、16〜22個、好ましくは16〜20個の炭素原子を有
する。Rは、脂肪部及びカルボニルを含むアシル基であり、式LCOOH(式中
、Lは15〜21個の炭素を有する脂肪族である)の脂肪酸に由来し、従って、
R=L−(CO)−である。酸LCOOHによるグリセロール水酸基のアシル化
は、エステル結合(−O−(CO)−)のよるグリセロールの骨格への長鎖Lの
結合を結果する。グリセロールの骨格に結合された1より多いR基がある場合、
R基は同じか又は異なっていてもよい。
【0035】 飽和されたR基は、適切な数の炭素原子を有する、任意の合成又は天然の、直
鎖又は分枝の有機酸、例えばこれらに限られるものではないが、パルミチン酸(
ヘキサデカン酸)、ステアリン酸(オクタデカン酸)、アラキジン酸(エイコサ
ン酸)、ベヘン酸(ドコサン酸)及びその類似の酸から誘導されうる。飽和され
たR基はまた、完全に水素添加されている不飽和酸由来でもよい。そのような不
飽和脂肪酸の例は、これらに限られるものではないが、パルミトレイン酸(9−
ヘキサデセン酸)、オレイン酸(シス−9−オクタデセン酸)、エラジン酸(ト
ランス−9−オクタデセン酸)、バクセン酸(トランス−11−オクタデセン酸
)、リノール酸(シス,シス−9,12−オクタデセジエン酸)、リノレン酸(
9,12,15−オクタデカトリエン酸、及び6,9,12−オクタデカトリエ
ン酸)、エレオステアリン酸(9,11,13−オクタデカトリエン酸)、アラ
キドン酸(5,8,11,14−エイコサテトラエン酸)及びその類似の酸を含
む。化学名は、異性体の種類を含む。不飽和R基は、これら不飽和酸のモノ不飽
和化された種類から、又は部分的に水素添加されたポリ不飽和種から直接誘導さ
れうる。
【0036】 様々なR基は脂肪酸の混合物であることができ、例えば、水素添加されていな
い油、部分的に水素添加された油又は完全に水素添加された油、例えば、大豆油
、ベニバナ油、ヒマワリ油、高オレイン酸ヒマワリ油、ゴマ油、ピーナッツ油、
とうもろこし油、オリーブ油、米糠油、ババスー(babassu)ナッツ油、
ヤシ油、カラシナの種子油、綿実油、けしの実油、低エルカ酸菜種油、高エルカ
酸菜種油、シアバターの木油、マリン(marine)油、メドウフォゥム(m
eadowfoam)油及びその他同種類の油に由来し得る。好ましい油は、最
終のトリグリセリド混合物中における望ましいモノ不飽和含量を達成するために
部分的に水素添加され得るものである。好ましい態様は、部分的に水素添加され
た大豆油、部分的に水素添加された綿実油、部分的に水素添加された魚油、部分
的に水素添加されたヒマワリ油、部分的に水素添加されたサフラワー油、部分的
に水素添加されたカノーラ油、前記油の混合物と、前記した油の1又はそれ以上
の完全に水素添加されたそのような油の混合物を使用する。
【0037】 油は、トリグリセリド混合物に混合する前又は後に水素添加されうる。
【0038】 長鎖及び短鎖の置換基は、好ましくは、トリグリセリドの混合物に自体で周囲
温度(20℃)で可塑性である物理形状を与えるべく選択される。望まれる最終
用途のためには、トリグリセリド混合物が不十分に可塑性(あまりにも固いか、
あまりにも油性かのどちらか)である限り、油又はハード油のような通常のトリ
グリセリド可塑化添加剤の少量が、望ましい可塑性を達するために可塑性脂肪組
成物に添加されうる。しかしながら、そのような通常のトリグリセリド可塑化添
加剤は、最終組成物に望ましくないカロリー値を付加する故に、このことは好ま
しい選択ではない。本発明によれば、可塑性脂肪組成物は、可塑性脂肪組成物の
全重量を基準として、そのような可塑化添加剤を20重量%以下、好ましくは約
15重量%以下、さらに好ましくは約10重量%以下、なおさらに好ましくは約
5重量%以下含み、特には実質的には含まない。
【0039】 R基の比較的小さい部分は、またココナッツ油のような油から誘導される中−
長(C12〜C14)鎖脂肪酸残基(好ましくは、R基の重量を基準として10
重量%以下である)で置き代えられてもよいが、このことは、トリグリセリド混
合物のカロリー価を望ましくなく増し、また処方の選択を制限するかもしれない
【0040】 本発明の利点は、L基への幾分のモノ不飽和の含有は、S基及びL基の選択な
らびに混合物中のSLS,SSL,LLS及びLSL成分の比により、官能特性
のより広くかつより容易な調整を可能にすることである。
【0041】 トリグリセリド混合物中のS基とL基のモル比は、慣用の水素又は炭素核磁気
共鳴技術(以下、NMRと言う)又は当業者に知られている任意の定量的方法を
使用することにより決定されうる。
【0042】 官能特性がさらに変性されるように同じ(又は異なる)キャピラリー融点を有
する脂肪のために固体含量を調整するために、短鎖及び長鎖酸残基、及び混合物
中のSSL/SLS及びSLL/LSLの量の選択が使用されうる。「固体含量
」なる語は、所定の温度において結晶形で存在する脂肪のパーセントを意味する
。固体脂肪含量(以下、「S.F.C」と略する)は、周知の示差走査熱量計(
DSC)技術を使用し決定される。
【0043】 トリグリセリド混合物中のLLS及びLSLの重量パーセントは、ジ長鎖及び
ジ短鎖種の総質量を基礎として約5重量%〜約60重量%で変化し得る。好まし
い実施態様において、LLS及びLSLの重量%が、約15重量%〜約60重量
%であり、さらに好ましくは約20重量%〜約40重量%である。逆に、トリグ
リセリド混合物中のSSL及びSLSの重量%は、約40重量%〜約95重量%
、好ましくは約40重量%〜約85重量%、さらに好ましくは約60重量%〜約
80重量%で変化し得る。
【0044】 加えて、R基の約3重量%〜約40重量%、好ましくは約5重量%〜約30重
量%、特に約5重量%〜約20重量%が不飽和である(重量%は、R基の総重量
に基づく)。この不飽和は、実質上モノ不飽和であり、しかしながらポリ不飽和
が水素添加された又は部分的に水素添加された油の原料からの不純物として少量
存在し得る。
【0045】 本発明による低カロリー可塑性脂肪組成物を構成するトリグリセリド混合物は
、当業者に知られている合成方法、例えば、トリグリセリドが長鎖及び短鎖残基
形の望ましい組み合わせを有するような時間及び条件下で、グリセロール又はグ
リセロールエステルを脂肪酸、脂肪酸ハロゲン化物(特に塩化物)又は脂肪酸無
水物で直接エステル化する、又はグリセロールを脂肪酸エステルとエステル交換
する、又は長鎖及び短鎖のトリグリセリドの分子間エステル化して調製してもよ
い。トリグリセリド調製物のための出発物質は市販で得られ、又は天然資源より
分離されてもよい。代わりに、成分トリグリセリドは、天然又は加工処理された
脂肪又は油、又はそれらのフラクションから分離されてもよい。
【0046】 トリグリセリド混合物を調製する好ましい方法は、トリアセチン、トリプロピ
オニン及び/又はトリブチリンと部分的に水素添加された油(又はそれと完全に
水素添加された油の混合物)のランダムな分子間エステル化反応を使用すること
である。そのようなランダムな分子間エステル化反応の方法は、前に組み入れた
米国特許明細書第2614937号、米国特許明細書第5258197号、米国
特許明細書第5378490号、米国特許明細書第5407695号、米国特許
明細書第5456939号、米国特許明細書第5552174号、米国特許明細
書第5565232号及び米国特許明細書第5662953号、並びに同様に米
国特許明細書第2615160号、米国特許明細書第5434278号、英国特
許明細書第791165号、英国特許明細書第822730号及び国際特許公開
公報95/16014号(上記文献は、引用することによりあたかも完全に述べ
られているように、全ての目的のためにここに取り込まれる)によって例示され
るように、一般的に当該技術でよく知られている。
【0047】 本発明の低カロリー可塑性脂肪組成物は、任意の適当な食物組成物に混入され
ることができ、または任意の可食性物質とともに使用されうる。それらは好まし
くは、可食性物質によりもたらされるカロリー量の有意な減少を提供するように
、可食性物質に使用される全カロリー値脂肪の少なくとも一部を置き代えるよう
に使用される。例えば、約10重量%又はそれ以上の置換がこの目的のために有
効であり、少なくとも約25重量%、より特に50重量%、75重量%、90重
量%の置換、多くの場合100重量%以上の置換でさえ多くの場合に望まれる(
重量%は、可食性物質中における全カロリー値脂肪に基づく)。
【0048】 「可食性物質」なる語は広義であり、栄養を目的としているか否かを問わず、
食べられるすべてのものを含む。
【0049】 その他の食物材料に加えて、天然又は合成脂肪の完全又は一部の置換において
、本発明のカロリーが低減された可塑性脂肪を含むことができる脂肪含有可食物
質の代表は、マーガリン、マーガリン代替物及びマーガリン混合物、風味がつけ
られたパン又はビスケットスプレッド、砂糖衣(frosting)及びフィリ
ング(filling)、ベーカリー製品(例えばケーキ、パン、ロールパン、
ペストリー、クッキー、ビスケット及びセイバリークラッカー)、及びこれらの
いずれかのための混合物又は材料プレミックスである。
【0050】 カロリーが低減された可塑性脂肪は、ショートニング、及び油相及び水相から
なる脂肪含有可食性エマルジョン(マーガリンのように脂肪を多く含むもの及び
低脂肪スプレッドのように水を多く含むものを包含する)中の脂肪代替物として
使用することに特に有利であることがわかった。そのようなショートニングや可
食性のエマルジョン及びマーガリンの調整及び使用は、上記で組み入れた文献の
多く、並びに全ての目的のために引用することによって、ここに記載されている
かのように組み入れられる下記の文献によって例示されるように、当業者とって
一般的によく知られている。
【0051】 Moran,David P.J.,and Kanes K.Rajah,
編集、「Fats in Food Products」、Glasgow:B
lackie Academic and Professional,199
4年。
【0052】 Richard D,O’Brien. 「Fats and Oils:F
ormulating and Processing for Applic
ations」、Technomic Pub.Co.,1997年。
【0053】 Alton E,Bailey編集 「Bailey’s Industri
al Oil & Fat Products: Edible Oil an
d Fat Products: Processing Technolog
y」、第4巻、John Wiley & Sons(第5版)1995年。
【0054】 さらに詳細のために、これらの様々な文献を参照しうる。
【0055】 次の実施例は、本発明をさらに例示及び説明するために示されるが、いかなる
事項においても限定してとらえらえるべきではない。特に他に示されなければ、
全ての部及びパーセントは重量により、記載されている方法の特定の段階におけ
る重量に基づく。
【0056】
【実施例】
【実施例1】 トリプロピオニン(ケモキシ インターナショナル社)38kg、完全に水素
添加された大豆油72kg(エーシー フムコドリテックス S2IV)及び部
分的に水素添加された大豆油14kg(エーシー フムコ ドリテックス S4
0IV)の混合物は、80〜85℃に加熱され、ほぼ300mmHgの圧力でか
き混ぜながら乾燥された。かく拌を続けながら、ナトリウムメトキシド707g
を添加した。混合物を、わずかな減圧下で110℃で加熱し、3時間攪拌した。
反応は、酸性漂白土13kg(ソロモン トンシル エフエフ)の添加により停
止された。漂白土はろ過により除かれ、ろ液は約155℃、310×10−3
mHgで蒸留された。次に残査は、約260℃、1×10−3mmHg以下の圧
力で蒸留された。蒸留物の一部を、約160℃、1mmHgで水蒸気脱臭した。
【0057】 製品は、ジ短鎖トリグリセリド(SSL及びSLS)67%及びジ長鎖トリグ
リセリド(SLL及びLSL)29%を含んでおり、重量%で次に示す下記の脂
肪酸プロフィルを持っていた:(C3 25%,C16(モノ不飽和) 3%、
C16(飽和) 9%、C18(モノ不飽和) 6%及びC18(飽和) 57
%)。
【0058】
【実施例2】 実施例1の製品が、完全に水素添加された大豆油5%重量と配合された。
【0059】
【実施例3】 実施例1の製品が、完全に水素添加された大豆油10%重量と配合された。
【0060】 上記記述は、本発明をどのように実施するか、当業者に教えることが目的であ
り、本記載を読むことにより熟練者に明らかになる全ての明らかな改良及び変化
を説明するつもりではない。しかしながら、全てのそのような明らかな改良や変
化は、特許請求の範囲に定義されている本発明の範囲に含まれることを意図して
いる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,Z W Fターム(参考) 4B018 LB01 LE01 LE04 MD10 MD15 ME01 MF02 MF10 4B026 DC05 DG05 DG06 DG08 DG09 DH03 DH05 DP03 DX02 4H059 BA33 BB02 BB03 BB06 BC13 CA34 CA35 DA30

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式の2又はそれ以上のトリグリセリドのトリグリセリド混合物 (式中、各Rは独立に16〜22個の炭素原子を有する長鎖脂肪酸残基であり、 各Rは独立にアセチル、プロピオニル及びブチリル基からなる群から選択さ
    れる短鎖脂肪酸残基であり、 前記混合物はジ短鎖(式SSL及びSLS)種を約40重量%〜約95重量%
    及びジ長鎖(式LLS及びLSL)種を約5重量%〜約60重量%含み(重量%
    は、ジ短鎖種及びジ長鎖種の総重量に基づく)、 R基の約3重量%〜約40重量%は不飽和であり、前記不飽和は実質上モノ不
    飽和である(重量%は、混合物中のR基の総重量に基づく))を含むカロリーが
    低減された可食性可塑性脂肪組成物であって、 前記トリグリセリド混合物は周囲温度で可塑性であり、かつ 前記組成物はトリグリセリド可塑化添加剤を約20重量%以下含む(重量%は
    、組成物の総重量に基づく)ところの組成物。
  2. 【請求項2】トリグリセリド中のR基が、コーン油、大豆油、ヒマワリ油、ベニ
    バナ油、カノーラ油、ゴマ種油、オリーブ油及びそれらの混合物から成る群から
    選択される部分的に水素添加された油から誘導される請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】前記組成物が、7kcal/g未満をもたらすように処方されてい
    る請求項1〜2のいずれか一つに記載の組成物。
  4. 【請求項4】各Rは独立に16〜20個の炭素原子を有する長鎖脂肪酸残基であ
    る請求項1〜3のいずれか一つに記載の組成物。
  5. 【請求項5】前記混合物が、式SSL及び式SLSのジ短鎖種を約40重量%〜
    約85重量%及び式LLS及び式LSLのジ長鎖種を約15重量%〜約60重量
    %含む(重量%は、ジ短鎖種及びジ長鎖種の総重量に基づく)請求項1〜4のい
    ずれか一つに記載の組成物。
  6. 【請求項6】前記混合物が、式SSL及び式SLSのジ短鎖種を約60重量%〜
    約80重量%及び式LLS及び式LSLのジ長鎖種を約20重量%〜約40重量
    %含む(重量%は、ジ短鎖種及びジ長鎖種の総重量に基づく)請求項1〜4のい
    ずれか一つに記載の組成物。
  7. 【請求項7】R基の約5重量%〜約30重量%が不飽和であり、前記不飽和は実
    質的にモノ不飽和である(重量%は、混合物中のR基の総重量に基づく)請求項
    1〜6のいずれか一つに記載の組成物。
  8. 【請求項8】R基の約5重量%〜約20重量%が不飽和であり、前記不飽和は実
    質的にモノ不飽和である(重量%は、組成物の総重量に基づく)請求項1〜6の
    いずれか一つに記載の組成物。
  9. 【請求項9】前記組成物が、トリグリセリド可塑化添加剤を約10重量%以下含
    む(重量%は、組成物の総重量に基づく)請求項1〜8のいずれか一つに記載の
    組成物。
  10. 【請求項10】前記組成物が、トリグリセリド可塑化添加剤を実質的に含まない
    請求項1〜8のいずれか一つに記載の組成物。
  11. 【請求項11】改善が、ショートニングによりもたらされるカロリー量を低減す
    るために、可食性脂肪の少なくとも一部をカロリーが低減された可食性の可塑性
    脂肪組成物で置換することを含み、該可食性可塑性脂肪組成物が請求項1〜10
    のいずれか一つに記載の組成物である、可食性脂肪を基礎とする改善されたショ
    ートニング。
  12. 【請求項12】改善が、マーガリンによりもたらされるカロリー量を低減するた
    めに、可食性脂肪の少なくとも一部をカロリーが低減された可食性可塑性脂肪組
    成物で置換することを含み、該可食性可塑性脂肪組成物が請求項1〜10のいず
    れか一つに記載の組成物である、可食性脂肪を基礎とする改善されたマーガリン
    組成物。
  13. 【請求項13】改善が、可食性乳化物によりもたらされるカロリー量を低減する
    ために、可食性脂肪の少なくとも一部をカロリーが低減された可食性可塑性脂肪
    組成物で置換することを含み、該可食性可塑性脂肪組成物が請求項1〜10のい
    ずれか一つに記載の組成物である、可食性脂肪を基礎とする水層と脂肪層を有す
    る改善された可食性乳化物組成物。
  14. 【請求項14】可食性脂肪の少なくとも一部をカロリーが低減された可食性可塑
    性脂肪組成物で置換することにより、可食性脂肪を基礎とするショートニングに
    よりもたらされるカロリー量を低減する方法において、可食性可塑性脂肪組成物
    が請求項1〜10のいずれか一つに記載の組成物である方法。
  15. 【請求項15】可食性脂肪の少なくとも一部をカロリーが低減された可食性可塑
    性脂肪組成物で置換することにより、可食性脂肪を基礎としたマーガリン組成物
    によりもたらされる由来のカロリー量を低減する方法において、可食性可塑性脂
    肪組成物が請求項1〜10のいずれか一つに記載の組成物である方法。
  16. 【請求項16】可食性乳化物によりもたらされるカロリー量を低減するために、
    脂肪相の少なくとも一部をカロリーが低減された可食性可塑性脂肪組成物で置換
    することによって、水性層と脂肪層を有する可食性乳化物組成物によりもたらさ
    れるカロリー量を低減する方法において、可食性可塑性脂肪組成物が請求項1〜
    10のいずれか一つに記載の組成物である方法。
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