JP2003253293A - 低カロリー脂肪代替組成物及びその組成物を含有する食品 - Google Patents

低カロリー脂肪代替組成物及びその組成物を含有する食品

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JP2003253293A
JP2003253293A JP2002059267A JP2002059267A JP2003253293A JP 2003253293 A JP2003253293 A JP 2003253293A JP 2002059267 A JP2002059267 A JP 2002059267A JP 2002059267 A JP2002059267 A JP 2002059267A JP 2003253293 A JP2003253293 A JP 2003253293A
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low
fat
composition
fatty acid
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JP2002059267A
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Yoichi Watanabe
洋一 渡辺
Hiroyuki Goto
浩之 後藤
Yoshiaki Takagi
良彰 高木
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Nisshin Oillio Group Ltd
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Nisshin Oillio Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低カロリーであって、食用油に要求される風
味や食感を損わず、加熱媒体としての調理適性を具備す
る、常温で液状の脂肪代替組成物及びこれを含有する低
カロリー油脂組成物、並びにそれらを含有する食品を提
供することである。 【解決手段】 エリストールと脂肪酸とのエステル化合
物を含有するものであって、該エリスリトールの全ヒド
ロキシル基に対して、脂肪酸がエステル結合したヒドロ
キシル基の割合を示す脂肪酸置換率が85%以上である
低カロリー脂肪代替組成物、さらには、低カロリー脂肪
代替組成物と食用油脂を含有する低カロリー油脂組成
物。また、低カロリー脂肪代替組成物又は低カロリー油
脂組成物を含有する食品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、低カロリー脂肪
代替組成物及びこれを含有する低カロリー油脂組成物、
並びにそれらを含有する食品に関するものであり、特
に、消化吸収され難いことから消化吸収率が低く、且つ
食用油に要求される風味や食感及び常温での適度な粘性
を有するとともに、熱安定性にも優れ加熱媒体としての
調理適性を具備する脂肪代替組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】 脂肪は3大栄養素の一つとして人にと
って必要欠くべからざるものであり、1g当たりの熱量
が約9Calと高く重要なカロリー源となっているばか
りでなく、ビタミンA、D、E、Kなど脂溶性ビタミン
類や、呈味成分、フレーバーなどの油溶成分を供給し
て、食品に栄養とおいしさを与えている。一方近年で
は、カロリー摂取量の過剰が肥満を助長しているといわ
れるなかで、特に脂肪の過多の摂取が肥満の大きな原因
となるとともに、成人病を引き起こす原因としても懸念
されるなど健康との関連で関心がもたれている。従っ
て、脂肪の摂りすぎ、肥満防止対策として低カロリーな
脂肪代替組成物を食品に利用することは大いに期待され
る分野であり、調理機能と風味を有し且つカロリー価の
低いいわゆる油脂代替物の開発が盛んに行われるように
なってきた。例えば食品の一部または完全な脂肪代替品
として通常存在する脂肪の代わりにタンパク質、炭水化
物、空気、水等のような非脂肪成分を用いて製造し脂肪
含有量を低減させる方法が用いられるが、しばしば食品
の味を低下させるとともに、熱媒体としの機能に欠ける
ためフライ、炒め、焼きなどの加熱調理に利用できない
などその用途は主にマーガリン、ドレッシング、マヨネ
ーズといった生食用の油脂食品分野に限定されている。
【0003】これまで考案されてきた別の方法として
は、油脂に類似した物性の合成品を用いてその消化吸収
特性を変え、腸のリパーゼ酵素による脂肪の消化しやす
さ及び吸収のしやすさを低下させるといった手法があ
り、非吸収性油脂として多数の特許に示されている。マ
ットソンらの米国特許第3,600,186は、体内で
吸収されないため低カロリーである脂肪酸ショ糖ポリエ
ステルよりなる低カロリー脂肪含有食品組成物に関する
ものである。しかし、この物質は液体状態で排泄される
ため、肛門漏洩、脂溶性ビタミン吸収阻害等の問題を引
き起こすこと、また粘度が高く、食感、風味が悪いこと
も知られている。ハリスらのWO95/00034は、非吸収性
油脂代替物としてのポリグリセリン脂肪酸ポリエステル
に関するものであり、この物質は液状でありながら肛門
漏洩を起こさないことが知られている。しかし、脂肪酸
ショ糖ポリエステルと同様に高粘性であるため、ハンド
リング等の使用性が劣るとともに通常の食用油と同様に
用いると食感、風味が悪くなる。ゴードンらのWO93/000
16は、非吸収性油脂代替物としての脂肪酸置換度約4の
ソルビトール脂肪酸ポリエステルに関するものであり、
この物質は腸リパーゼにより部分的に加水分解され約1
5%のカロリー有効性を示すとともに体内での副作用を
低減させることが示されている。しかし、熱に対する安
定性が低く分解が進みやすいことからフライ、炒め、焼
きなど熱媒体としての加熱調理には適していない。
【0004】その他、特開昭64−85040には、ベ
ヘン酸などの長鎖飽和脂肪酸を含んだトリグリセリドが
体内に吸収され難いことが示されている。これらの構造
油脂は一般に融点が高く液状油としての物性を維持出来
ないため用途が限定される。また中短鎖脂肪酸を配合し
融点を調整することも可能であるが、この場合は熱に対
する安定性が低く分解が進みやすいことからフライ、炒
め、焼きなど熱媒体としての加熱調理には適していな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、消化
吸収され難く低カロリーであって、食用油に要求される
風味や食感を有しており、且つ加熱媒体としての調理適
性を具備する、常温で液状の脂肪代替組成物及びこれを
含有する低カロリー油脂組成物、並びにそれらを含有す
る食品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは上記
課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、エリスリトー
ルと脂肪酸とのエステル化合物であって、エリスリトー
ルの全ヒドロキシル基への脂肪酸置換率が85%以上で
ある組成物は、トリグリセライドから構成される通常の
食用油と比べリパーゼによる加水分解率及び消化吸収率
が低く、なおかつ食用油に要求される風味や食感及び常
温での適度な粘性を有するとともに、特に熱安定性にも
優れ加熱媒体としての調理適性を具備することを見出し
た。
【0007】本発明は、エリストールと脂肪酸とのエス
テル化合物を含有するものであって、かつ、該エリスリ
トールの全ヒドロキシル基に対して、脂肪酸がエステル
結合したヒドロキシル基の割合を示す脂肪酸置換率が8
5%以上である低カロリー脂肪代替組成物を提供する。
また、本発明は、 前記エステル化合物を構成する脂肪
酸が、大豆油、菜種油、オリーブ油、綿実油、紅花油、
ヒマワリ油、米糠油、コーン油、パーム油、パーム核
油、マカデミアナッツ油、トール油から選ばれる1又は
2以上の油由来のものである低カロリー脂肪代替組成物
を提供する。さらに、本発明は。前記エステル化合物の
全構成脂肪酸モル量中の50%以上がオレイン酸である
低カロリー脂肪代替組成物を提供する。
【0008】本発明は、前記低カロリー脂肪代替組成物
と食用油脂を含有する低カロリー油脂組成物を提供す
る。また、本発明は、前記低カロリー脂肪代替組成物又
は低カロリー油脂組成物を含有する食品を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の低カロリー脂肪代替組成物とは、脂肪酸
置換率が85%以上のエリストールと脂肪酸とのエステ
ル化合物を含有するものであって、グリセリンと脂肪酸
で構成されたトリグリセライドからなる食用油脂に比べ
て、ブタ膵臓リパーゼによる加水分解率が有意に低く、
且つ通常の食用油に比べラットによる消化吸収率が有意
に低いが、その食感及び調理適性が食用油脂と同等であ
るので、食用油脂として代替可能な油性の組成物のこと
をいう。ここで、消化吸収率とは、摂食脂質量に対する
非排泄脂質量の割合のことをいう。実施例に記載してい
るが、通常の菜種油を配合した飼料を投与したラットに
おける消化吸収率は99%であったが、本発明の低カロ
リー脂肪代替組成物を配合した飼料を投与したラットに
おける消化吸収率は58%と、有意に低かった。
【0010】本発明の低カロリー脂肪代替組成物中のエ
ステル化合物を構成するエリスリトールは炭素数が4の
糖アルコールの一種であって、天然から得られるもので
あっても、合成によって得られるものでも良い。ここ
で、本発明にエリスリトールを用いることとしたのは、
他の糖アルコールを用いた場合、例えば炭素数3のグリ
セロールではリパーゼによる加水分解率が高く消化吸収
が容易であるからである。また、炭素数5のキシリトー
ルや炭素数6のソルビトール、マンニトールではエステ
ル化工程で環状化合物が生成し易く安全性に問題がある
とともに、得られるエステル化合物の分子量が比較的大
きいために高粘度となり、油代替として取り扱いが不便
なものとなるからである。また、炭素数4の糖アルコー
ルにおいてはエリスリトールのみが安定供給されている
ので、実施を考慮するとエリスリトールが好ましいから
である。
【0011】また、本発明の低カロリー脂肪代替組成物
中のエステル化合物を構成する脂肪酸は、炭素数が約6
〜約22の脂肪酸が使用できる。そのような脂肪酸とし
て、カプリル酸、カプロン酸、ペラルゴン酸、カプリン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ミリストオレイン酸、
パルミチン酸、パルミトオレイン酸、ステアリン酸、オ
レイン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノール酸、エ
レオステアリン酸、エライジン酸、アラキドン酸、ベヘ
ン酸およびエルカ酸等が挙げられる。これらの脂肪酸は
合成により得られたもの、天然物由来のものいずれでも
かまわないが、食品として利用することを考慮すると植
物由来であることが好ましい。特に、大豆油、菜種油、
オリーブ油、綿実油、紅花油、ハイオレイックサフラワ
ー油、ヒマワリ油、ハイオレイックヒマワリ油、米糠
油、コーン油、パーム油、パーム核油、マカデミアナッ
ツ油、トール油等から選ばれる1又は2以上の油由来の
脂肪酸を用いることが好ましい。
【0012】ここで脂肪酸置換率とは、エリスリトール
の全ヒドロキシル基に対する、脂肪酸がエステル結合し
たヒドロキシル基の割合のことをいう。従って85%以
上の脂肪酸置換率である脂肪代替組成物とは、水酸基価
とエステル価の総和に対するエステル価の割合が85%
以上である組成物のことである。この肪酸酸置換率は、
エリスリトールの全ヒドロキシル基が脂肪酸とエステル
結合したエステル化合物の値である100%であっても
良い。ここで、エリスリトールエステル化合物の脂肪酸
置換率を85%以上としたのは、脂肪酸置換率が85%
未満のものを用いて揚げ物調理品をした場合、その食感
が油っぽく、かつ外観においてべとつき感のあるものと
なることから、調理適性が低く、食用油脂の代替として
の使用が難しくなるからである。
【0013】さらに、本発明の低カロリー脂肪代替組成
物中のエステル化合物は、食用油に要求される食感や物
性を有するためには全構成脂肪酸モル量中の50%以上
がオレイン酸で構成されているものが最も好ましい。こ
のとき、オレイン酸は、菜種油、オリーブ油、ハイオレ
イックサフラワー油、ハイオレイックヒマワリ油、米糠
油、パーム油、トール油由来のものを用いるのが好まし
い。
【0014】本発明の低カロリー油脂代替組成物の製造
方法は、特に限定されるものではなく、通常広く実施さ
れるエステル化合物の製造方法を用いることができる。
エリスリトールエステル化合物を含有する低カロリー油
脂代替組成物は、エリスリトールと脂肪酸とのエステル
化反応により得ることができる。具体的な製法として
は、エリスリトールと脂肪酸を、1:3.5〜1:4.
5のモル比でタンクに仕込み、アルカリ、金属等の触
媒、又は無触媒下において160℃〜230℃で15時
間〜25時間脱水縮合させた後、脱酸、脱色、脱臭等の
精製処理をして得ることができる。また、エリスリトー
ルと脂肪酸又は脂肪酸メチルエステルを20℃〜50℃
でリパーゼを用いて脱水縮合又はエステル交換後、脱
酸、脱色、脱臭等の精製処理をして得ることができる。
【0015】本発明の低カロリー脂肪代替組成物は、通
常のトリグリセライドからなる食用油脂に比べ、リパー
ゼによる加水分解を受けにくく体内での消化吸収率が低
いとともに、肛門漏洩の現象も見られない。また、常温
で適度な低粘性を保つ良好な調理適性及び食用油に要求
される良好な風味を有することから、そのまま、食用油
脂の代替として調理に用いることができる。また、油脂
を配合している各種食品に、本発明品である低カロリー
脂肪代替組成物を油脂代替として使用することにより各
種食品を得ることができる。さらに、本発明品と食用油
脂とを混合することにより、食用油脂と同等の風味、食
感、調理適性を有する低カロリー油脂組成物を得ること
ができる。また、油脂を配合している各種食品に、該低
カロリー油脂組成物を用いることにより各種食品を得る
ことができる。
【0016】前記低カロリー油脂組成物は、本発明の低
カロリー脂肪代替組成物と食用油脂を混合して得られる
ものであって、該食用油脂は特に限定しない。例えば大
豆油、菜種油、コーン油、ゴマ油、ゴマサラダ油、シソ
油、亜麻仁油、落花生油、紅花油、ハイオレイックサフ
ラワー油、ハイオレイックヒマワリ油、ひまわり油、綿
実油、ブドウ種子油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナ
ッツ油、カボチャ種子油、クルミ油、椿油、茶実油、エ
ゴマ油、ボラージ油、オリーブ油、米糠油、小麦胚芽
油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、カカオ脂、牛脂、
ラード、鶏脂、乳脂、魚油、アザラシ油、藻類油、品種
改良によって低飽和化されたこれらの油脂およびこれら
の水素添加油脂、分別油脂等があげられる。また、低カ
ロリー脂肪代替組成物と食用油脂の混合比については特
に制限はないが、食用油脂割合が多くなると低カロリー
としての効果を得にくくなるため、1:0.01〜1:
20が好ましい。
【0017】本発明の低カロリー脂肪代替組成物又は低
カロリー油脂組成物には、抗酸化剤や栄養強化剤、乳化
剤等を添加することができる。それら抗酸化剤や栄養強
化剤、乳化剤等としては、例えばビタミンE、リン脂
質、アスコルビン酸脂肪酸エステル、植物ステロール、
ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステ
ル、ソルビタン脂肪酸エステル、リグナン、コエンザイ
ムQ、オリザノール、ジグリセリド等が挙げられる。
【0018】低カロリー脂肪代替組成物又は低カロリー
油脂組成物を使用して得られる食品としては、例えば、
ケーキ、クリーム、アイスクリーム、チョコレート、パ
ン、スナック菓子、ビスケット、クッキー、食用油、フ
ライ食品、マーガリン、ショートニング、マヨネーズ、
ドレッシング、飲料等が挙げられる。低カロリー脂肪代
替組成物又は低カロリー油脂組成物を使用したこれらの
食品は、該食品を製造する場合の常法に従って製造する
ことができる。これら食品への低カロリー脂肪代替組成
物又は低カロリー油脂組成物の使用量は、配合する食品
中の食用油脂の5〜100質量%、好ましくは10〜1
00質量%、最も好ましくは20〜100質量%を置換
した量が好ましい。特に熱安定性に優れ加熱媒体として
の機能を具備することから、素揚げ、天ぷら、から揚げ
などのフライ油としての使用が有効であり、揚げた食品
素材の味、外観、食感等も良好であり、通常の食用油を
用いた場合と比較し同等の調理特性を有する。
【0019】
【実施例】以下、製造例及び実施例により本発明を更に
詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものでは
ない。 製造例1 テトラオレイン酸エリスリトール含有低カロリー脂肪代
替組成物の製造 攪拌機、温度計、窒素ガス吹込管、水分離管を備えた四
つ口フラスコにエリスリトール(商品名:エリスリトー
ル、日研化学(株)製)122g(1モル)、トール油
由来のオレイン酸(商品名:パモリン100、ハーキュ
リー(株)製)1,015g(3.6モル)を仕込み、よ
く攪拌し、160℃〜230℃にて計算量の水が留出す
るまでエステル化反応を行った。その必要時間は20時
間であった。反応終了後、活性白土を用いて脱色後、濾
過して微黄色液状のテトラオレイン酸エリスリトール含
有低カロリー脂肪代替組成物を得た。該組成物の収量は
800gで、酸価は0.8、けん化価は187、水酸基
価は0.6で、脂肪酸置換率は99.7%であった。ま
た、該組成物の全構成脂肪酸モル量中のオレイン酸含量
は88.2%であった。
【0020】製造例2 エリスリトールの菜種脂肪酸テトラエステル含有低カロ
リー脂肪代替組成物の製造 攪拌機、温度計、窒素ガス吹込管、水分離管を備えた四
つ口フラスコにエリスリトール(商品名:エリスリトー
ル、日研化学(株)製)122g(1モル)、菜種脂肪酸
(日清製油(株)製)1,015g(3.6モル)を仕込
み、よく攪拌し、160℃〜230℃にて計算量の水が
留出するまでエステル化反応を行った。その必要時間は
18時間であった。反応終了後、活性白土を用いて脱色
後、濾過して淡黄色液状のエリスリトールの菜種脂肪酸
テトラエステル含有低カロリー脂肪代替組成物を得た。
該組成物の収量は900gで、酸価が1.0、けん化価
が185、水酸基価が2.4で、脂肪酸置換率は98.
7%であった。また、該組成物の脂肪酸組成は、16:
0が3.8質量%、18:0が1.7質量%、18:1
が60.7質量%、18:2が22.3質量%、18:
3が11.5質量%で、全構成脂肪酸モル量中のオレイ
ン酸含量は60.7%であった。
【0021】比較製造例1 テトラオレイン酸エリスリトール含有組成物の製造 攪拌機、温度計、窒素ガス吹込管、水分離管を備えた四
つ口フラスコにエリスリトール(商品名:エリスリトー
ル、日研化学(株)製)122g(1モル)、トール油由
来のオレイン酸(商品名:パモリン100、ハーキュリ
ー(株)製)705g(2.5モル)を仕込み、よく攪拌
し、160℃〜230℃にて計算量の水が留出するまで
エステル化反応を行った。その必要時間は10時間であ
った。反応終了後、活性白土を用いて脱色後、濾過して
微黄色の液状組成物を得た。該組成物の収量は740
g、酸価は0.1、けん化価は181、水酸基価は36
で、脂肪酸置換率は83.4%であった。また、全構成
脂肪酸モル量中のオレイン酸含量は87.9%であっ
た。
【0022】実施例1 リパーゼによる加水分解性 製造例1、2により得られたテトラオレイン酸エリスリ
トール含有低カロリー脂肪代替組成物、エリスリトール
の菜種脂肪酸テトラエステル含有低カロリー脂肪代替組
成物、及び比較対照としてのトリオレイン(和光純薬
(株)製)、菜種油(商品名:ユニエースR、日清製油
(株)製)の各油脂組成物を、J.Sampngnaら
の方法(Lipids,2,397(1967)を用い
てブタ肝臓リパーゼ(シグマ社製)と反応させ分解率の
測定を行った。すなわち各油脂組成物5mgに0.25
Mトリス塩酸緩衝液、5%アラビアガム液6.61m
l、45%CaCl溶液1.0ml、1%Sodium
Taulocholate0.4mlを加え均質化した
ものを37℃で5分間保持した後、ブタ肝臓リパーゼ
(6mg/ml)を2ml加えて37℃で反応させ、反
応開始後5,15,30分にそれぞれ反応液を1mlと
りヘキサン:エタノール:70%硫酸(300:20
0:1)5mlを加え、O.Hiroyamaの方法(A
gric.Biol.Chem,36,1831(19
72)を用いRohdamin−6G法で反応率を測定
した。その結果を表1に示す。表1に示すように本発明
の製造例1,2のリパーゼによる加水分解率は、いずれ
の時間においても通常のトリグリセリドに比べ低いもの
であった。
【0023】
【表1】(質量%)
【0024】実施例2 ラットによる消化吸収率試験 4週齢SD系ラットを使用し、市販固形飼料で予備飼育
した後、表2の組成の実験食を2週間制限食法で投与し
た。対照食として、無脂肪食を用いた。実験食で10日
間飼育後、2日間の糞を採取し、凍結乾燥後、Folo
chの方法で糞中の脂質を抽出し、総脂質量を測定し
た。消化吸収率を下記の数式1から求めた結果を表3に
示す。 <数式1> 消化吸収率(%)=摂食量-(排泄量-無脂肪食排泄量)
/摂食量×100 表3の結果からわかるように、本発明の製造例2組成物
を投与した群(試験食1)の吸収率は菜種油飼育群(試
験食2)の99%に対し、58%と顕著に低かった。ま
た、本発明の製造例2を投与した群のラットに肛門漏洩
は観察されなかった。
【0025】
【表2】(質量%)
【0026】
【表3】
【0027】実施例3 風味試験 製造例1及び製造例2の組成物について加熱前の風味
と、各10gを180℃で2時間加熱したものについて
6名のパネラーにより風味の官能評価を行った。その結
果を表4に示す。なお対照には菜種油を用いた。本発明
の製造例1及び2の組成物は食用として良好な風味であ
り、また通常の菜種油と変わらない良好な食感を有して
いた。
【0028】
【表4】
【0029】実施例4 素揚げ調理による揚げ物試験 製造例1、2及び比較製造例の各組成物を用いて素揚げ
調理を行った。各組成物200gを加熱し180℃に達
した時点でスライスポテト約20gをおもむろに添加
し、泡立ち状態、揚がりの外観、風味、食感をパネラー
で評価した。結果を表5に示す。なお対照の油として菜
種油を用いた。その結果、本発明の製造例1及び2の組
成物を用いた素揚げは、外観、風味が良く、しかも油っ
ぽくない良好な食感を有することが確認され、本発明品
は対照として用いた通常の油である菜種油と同等に加熱
調理油として使用できることがわかった。一方、脂肪酸
置換率の低い製造比較例組成物で調理したポテトは、べ
たつき感があり油っぽく風味も悪かった。
【0030】
【表5】
【0031】実施例5 天ぷら調理による揚げ物試験 製造例1、2及び比較製造例の各組成物を用いて天ぷら
調理を行った。各組成物200gを加熱し180℃に達
した時点で、小麦粉、卵、水を混ぜ合わせた衣を付けた
さつまいも2切れをおもむろに添加し、泡立ち状態、揚
がりの外観、風味、食感をパネラーで評価した。結果を
表6に示す。なお対照の油には菜種油を用いた。表6の
結果から、本発明の製造例1及び2の組成物を用いた天
ぷらは、外観、風味が良く、しかも油っぽくない良好な
食感を有することが確認され、本発明の組成物は通常の
油である菜種油と同等に加熱調理油として使用できるこ
とがわかった。一方、脂肪酸置換率の低い製造比較例組
成物で調理した天ぷらは、べたつき感があり油っぽく風
味も悪かった。
【0032】
【表6】
【0033】実施例6 フライ調理による揚げ物試験 製造例1、2及び比較製造例の各組成物を用いてフライ
調理を行った。各組成物200gを加熱し180℃に達
した時点で、小麦粉、卵、パン粉の順に衣を付けた海老
2尾をおもむろに添加し、泡立ち状態、揚がりの外観、
風味、食感をパネラーで評価した。結果を表7に示す。
なお、菜種油を用いたフライ試験結果を対照とした。表
7の結果から、本発明の製造例1及び2の組成物を用い
たフライは、外観、風味が良く、しかも油っぽくない良
好な食感を有することが確認され、本発明の組成物は通
常の油である菜種油と同等に加熱調理油として使用でき
ることがわかった。一方、脂肪酸置換率の低い製造比較
例組成物で調理した海老フライは、べたつき感があり油
っぽく風味も悪かった。
【0034】
【表7】
【発明の効果】 本発明の低カロリー脂肪代替組成物
は、トリグリセライドから構成される通常の食用油と比
べリパーゼによる加水分解率及び消化吸収率が低く、し
かも食用油に要求される風味や食感及び常温での適度な
粘性を有するとともに、特に熱安定性にも優れ加熱媒体
としての機能を具備し、かつ肛門漏洩が起きないという
利点がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B026 DC05 DG01 DH01 DL03 DX01 4H059 BA33 CA48 EA40

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エリストールと脂肪酸とのエステル化合
    物を含有するものであって、かつ、該エリスリトールの
    全ヒドロキシル基に対して、脂肪酸がエステル結合した
    ヒドロキシル基の割合を示す脂肪酸置換率が85%以上
    である低カロリー脂肪代替組成物。
  2. 【請求項2】 前記エステル化合物を構成する脂肪酸
    が、大豆油、菜種油、オリーブ油、綿実油、紅花油、ヒ
    マワリ油、米糠油、コーン油、パーム油、パーム核油、
    マカデミアナッツ油、トール油から選ばれる1又は2以
    上の油由来のものである請求項1記載の低カロリー脂肪
    代替組成物。
  3. 【請求項3】 前記エステル化合物の全構成脂肪酸モル
    量中の50%以上がオレイン酸であることを特徴とする
    請求項1又は2記載の低カロリー脂肪代替組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載され
    た低カロリー脂肪代替組成物と食用油脂を含有する低カ
    ロリー油脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の低
    カロリー脂肪代替組成物、又は請求項4に記載の低カロ
    リー油脂組成物を含有する食品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103798482A (zh) * 2012-11-13 2014-05-21 丰益(上海)生物技术研发中心有限公司 聚赤藓糖醇脂肪酸酯以及低能量油脂组合物

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