JP2002524012A - 引外し装置の即時保護方法 - Google Patents

引外し装置の即時保護方法

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Abstract

(57)【要約】 引外し装置で即時保護を行う方法を説明した。電子式引外し装置がマイクロコントローラと、引外し装置アプリケーション・コード、例えば初期設定パラメータ及びブート・コードを含む主機能ファームウエアを記憶した関連するROMと、動作パラメータ・コードを記憶したEEPROMとを含む。引外し装置のメモリに記憶された即時保護アルゴリズム(プログラム)が>WAIT=状態及び>RUN=状態を持っている。RUN状態では、ポインタとして分類される感知電流のサンプルがポイント・レジスタに累算される。決まった数のポイントの累算により、ピークの資格を持つ。これらのピークがピーク・レジスタに累算される。決まった期間内にポイントが検出されない場合、ピーク・レジスタに累算されたピーク・カウントがデクレメントされ、こうして冷却機能を持たせる。ピーク・レジスタのカウントがセンサ限界を超えると、マイクロコントローラによって引外しを開始する信号が発生される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】
この発明は全般的に引外し装置に関する。更に具体的に言えば、この発明は電
子式引外し装置の即時保護方法に関する。
【0002】 電子式引外し装置は周知である。典型的には、電子式引外し装置は、電力線路
信号を表すアナログ信号を発生する電圧及び電流センサを有する。アナログ信号
がA/D(アナログ・ディジタル)変換器によってディジタル信号に変換され、
マイクロコントローラがそのディジタル信号を処理する。更に引外し装置がRA
M(ランダムアクセス・メモリ)、ROM(固定メモリ)及びEEPROM(電
子式の消去可能でプログラム可能な固定メモリ)を含んでおり、その全てがマイ
クロコントローラとインターフェース接続されている。ROMは引外し装置アプ
リケーション・コード、例えば、初期設定パラメータ及びブート・コードを含む
主機能ファームウエアを含んでいる。EEPROMがアプリケーション・コード
に対する動作パラメータを含んでいる。
【0003】 こういう引外し装置は或る基準、例えば、どのような状態の下で引外しを行わ
なければならないかを特定する引外し時間曲線、即ち、短期、長期、即時又は対
地故障を定めるUL/ANSI/IECを満たすことが要求されており、上に述
べた故障は何れも周知である。こういう基準は、電力を印加した瞬間から引外し
装置が引外す用意ができていなければならないときまでの短期遅延をも特定して
いる。
【0004】 この発明は即時引外し条件を対象としている。即時保護を行う為に、種々の電
子回路(アナログ電子回路)及び注文製の集積回路(用途向け集積回路(ASI
C))が用いられてきた。現在の引外し装置のマイクロコントローラは、保護曲
線を実現するアルゴリズムを実行するようにプログラムされており、こういう曲
線は前述の基準によって特定されているのが典型的である。
【0005】
【発明の要約】
従来の上記並びにその他の欠点及び欠陥が、この発明の電子式引外し装置のマ
イクロコントローラに於ける即時保護アルゴリズムを利用した即時保護方法によ
って、解決され又は軽減される。この発明の目的は、この発明の即時保護アルゴ
リズムを処理する為に引外し装置の現存のマイクロコントローラを利用すること
により、従来、即時保護を行う為に用いられてきた追加の電子回路及び注文製の
集積回路を無くすことである。この発明の目的は、虚偽の又は迷惑な引外しを避
ける為の冷却機能及びフィルタ機能を提供することでもある。
【0006】 この発明の電子式引外し装置は、選択装置に使うのに特に良く適している。選
択装置は源と、上流側遮断器兼引外し装置(上流側装置)と、複数個の下流側遮
断器兼引外し装置(下流側装置)及び対応する負荷とで構成されている。下流側
遮断器兼引外し装置は、対応する負荷の需要に合う定格になっていて、より少な
い数のピークが検出されたときに引外すように設定される。上流側遮断器兼引外
し装置は系統の需要に合うような定格になっていて、より多くの数のピークが検
出されたときに引外されるように設定される。
【0007】 電子式引外し装置は、電力線路信号を表すアナログ信号を発生する電圧及び電
流センサを有する。アナログ信号がA/D(アナログ・ディジタル)変換器によ
ってディジタル信号に変換され、マイクロコントローラがそのディジタル信号を
処理する。更に引外し装置がRAM(ランダムアクセス・メモリ)、ROM(固
定メモリ)及びEEPROM(電子式の消去可能でプログラム可能な固定メモリ
)を含み、その全てがマイクロコントローラとやりとりする。ROMが引外し装
置アプリケーション・コード、例えば、初期設定パラメータ及びブート・コード
を含む主機能ファームウエアを含んでいる。アプリケーション・コードが、この
発明の即時保護アルゴリズムに対するコードを含む。EEPROMがアプリケー
ション・コードに対する動作パラメータ、例えば引外しの為のピークの数(引外
し装置の感度)を設定するコードを含んでいる。こういうパラメータは工場で引
外し装置に記憶させるのが典型的であり、顧客の条件に合うように選ばれるが、
後で説明するように、遠隔操作でダウンロードすることが出来る。
【0008】 この発明では、電力線路の各相に対して即時保護アルゴリズムが適用される。
即時保護アルゴリズム(プログラム)は始動に当ってブート・コードによって開
始することが好ましい。このプログラムは>WAIT=状態及び>RUM=状態
を持っている。RUM状態では、ディジタル化されてマイクロコントローラに送
られた感知電流のサンプルが、マイクロコントローラで閾値レベルと比較される
。サンプルがこの閾値レベルより高ければ、それがポイントとして分類される。
こういうポイントが、マイクロコントローラのポイント・レジスタに累算され、
そこでポイントのカウントをインクレメントする。サンプルが閾値レベルより低
ければ、それはポイントではなく、ポイント・レジスタがクリアされる。
【0009】 WAIT状態では、ディジタル化されてマイクロコントローラに送られた感知
電流のサンプルが、マイクロコントローラで別の閾値レベルと比較される。サン
プルがこの閾値レベルより低いと、プログラム状態は>RUM=状態にセットさ
れる。サンプルがこの閾値より高ければ、ポイント・レジスタがクリアされる。
ポイント・レジスタがクリアされた後、マイクロコントローラのカウンタ・レジ
スタがインクレメントされる。このレジスタにあるカウントが限界と比較される
。カウントが限界より大きければ、ピークを累算するマイクロコントローラ内の
ピーク・レジスタがデクレメントされる。次に、カウンタ・レジスタがクリアさ
れ、プログラムが再開される。カウントが限界より低いとき、プログラムが再開
される。
【0010】 ポイント・レジスタがインクレメントされた後、ポイント・レジスタにあるカ
ウントを限界と比較する。ポイント・レジスタにあるカウントが限界以上ではな
いとき、カウンタ・レジスタがクリアされ、プログラムが再開される。ポイント
・レジスタのカウントが限界以上であるとき、プログラムが>WAIT=状態に
セットされる。その後、ピーク・レジスタがインクレメントされ、ポイント・レ
ジスタがクリアされる。ピーク・レジスタのカウントをセンサ限界と比較する。
ピーク・レジスタのカウントがセンサ限界以上ではないとき、カウンタ・レジス
タがクリアされ、プログラムが再開される。ピーク・レジスタのカウントがセン
サ限界以上であるとき、マイクロコントローラによって引外しを開始する信号が
発生される。その後、カウント・レジスタがクリアされ、装置がリセットされて
、プログラムが再開されるまで、プログラムが終了する。
【0011】 この発明の上記並びにその他の特徴及び利点は、以下図面について詳しく説明
するところから、当業者によって理解されよう。
【0012】 図面では、同様な部分には図面全体に互って同じ数字が用いられている。
【0013】
【好ましい実施例の説明】
図1には選択装置が全体を10で示してある。選択装置10は、源12と、上
流側装置(遮断器及び引外し装置)14と、下流側装置(遮断器及び引外し装置
)16と、少なくとも1つの対応する負荷18とで構成される。任意の数の追加
の下流側装置(遮断器及び引外し装置)20を対応する負荷22と共に設けるこ
とが出来る。下流側装置16、20は、対応する負荷18、22の需要に合う定
格になっており、より少ない数のピークが検出されたときに、即ち一層高い感度
(後で説明する)で引外されるように設定される。上流側装置14は、系統の需
要に合うような定格になっており、より多くの数のピークが検出されたときに、
即ちより低い感度(後で説明する)で引外されるように設定される。
【0014】 図2には、引外し装置の全体的な略図が30に示されている。引外し装置30
が、信号線34の電圧測定値を表すアナログ信号を発生する電圧センサ32と、
信号線38の電流測定値を表すアナログ信号を発生する電流センサ36とを有す
る。線34及び38のアナログ信号がA/D(アナログ・ディジタル)変換器4
0に送られ、この変換器がこれらのアナログ信号をディジタル信号に変換する。
ディジタル信号が母線42を介して、ヒタチから商業的に入手し得る(ヒタチ=
sH8/300系列のマイクロコントローラ)のようなマイクロコントローラ(
信号プロセッサ)44に送られる。更に引外し装置30がRAM(ランダムアク
セス・メモリ)46、ROM(固定メモリ)48及びEEPROM(電子式の消
去可能でプログラム可能な固定メモリ)50を含んでおり、この全てが制御母線
52を介してマイクロコントローラ44と連絡している。A/D変換器40、R
OM 48、RAM 46又はその任意の組合せは、周知のように、マイクロコ
ントローラ44の内部にあっても良いことが理解されよう。EEPROM 50
は不揮発性であって、電力の中断又は停電の際、系統の情報及びプログラミング
が失われることはない。マイクロコントローラ44から制御母線52を介して受
取る表示信号に応答して、データ、典型的には遮断器の状態が表示装置54によ
って表示される。出力制御装置56が、制御母線52を介してマイクロコントロ
ーラ44から受取る制御信号に応答して、線60を介して引外しモジュール58
を制御する。制御母線52を介してマイクロコントローラ44とやりとりする通
信I/Oポート62を介して、較正、試験、プログラミング及びその他の特徴が
達成される。用益会社の電気から給電される電源63が、線64を介して引外し
装置30の部品に適当な電力を供給する。ROM 48が引外し装置アプリケー
ション・コード、例えば、初期設定パラメータ及びブート・コードを含む主機能
ファームウエアを含んでいる。アプリケーション・コードは、この発明の即時保
護アルゴリズムに対するコードを含んでいる。EEPROM 50が動作パラメ
ータ・コード、例えば引外しの為のピークの数(引外し装置の感度)を設定する
コードを含んでいる。典型的には、これらのパラメータは工場で引外し装置に記
憶させられ、顧客の条件に合うように選ばれるが、後で説明するように、遠隔操
作でダウンロードすることが出来る。
【0015】 瞬時保護アルゴリズムが実時間で運用され、十分時間的に前述の業界基準に合
うように初期設定すべきである。更に具体的に言うと、アルゴリズムは、基準に
よって特定された短期遅延、即ち、電力が印加された瞬間から引外し装置が引外
しの用意が出来るようになるときまでの時間の内に、引外しを開始する用意が出
来ているべきである。
【0016】 図3は、前述の基準内でマイクロコントローラ44を初期設定する為に使われ
る電力オン・リセット回路120及び外部発振器回路126を全体的に示す。電
力オン・リセット回路120が第1の比較回路122及び第2の比較回路124
を含む。
【0017】 第1の比較回路122は、マイクロコントローラ44を作動する十分な電圧が
あるときを決定する。回路122が、抵抗器132及び136で構成された分圧
器を介して、ディジタル大地130に接続された正の電圧128を含む。抵抗器
132及び136の間の接続点134が比較器138の非反転入力140に接続
される。正の電圧128は、抵抗器146及びツエナ・ダイオード150の直列
の組合せを介しても、ディジタル大地130に接続されている。抵抗器146及
びツエナ150の間の接続点148が、比較器138の反転入力142に接続さ
れる。比較器138の開放コレクタ出力144が線152によって、第2の比較
回路124に接続される。電圧128が印加されると、ツエナ150が反転入力
142に基準レベル電圧を設定する。電圧128がマイクロコントローラ44を
作動するくらいに高ければ、非反転入力140の電圧が反転入力142の基準レ
ベル電圧を超え、出力144が開放になり、回路124に対する高インピーダン
ス出力となる。これが、マイクロコントローラ44をリセット状態から取出す過
程を初期設定する。電圧128がマイクロコントローラ44の作動電圧より低け
れば、反転入力142の電圧が非反転入力140を超え、出力144が閉じて大
地130に導電し、マイクロコントローラ44をリセット状態に保つ。
【0018】 電圧128がマイクロコントローラ44を動作させるほど高いとき、第2の比
較回路124は、予定の期間の後、マイクロコントローラ44をリセット状態か
ら取出す。回路124は、抵抗器154及びキャパシタ158の直列の組合せを
介してディジタル大地130に接続された電圧128を含む。抵抗器154及び
キャパシタ158の間の接続点156が線152を介して開放コレクタ出力14
4に接続される。接続点156は比較器160の非反転入力162にも接続され
ている。基準電圧168が比較器160の反転入力164に接続される。比較器
160の開放コレクタ出力166がプルアップ抵抗器170を介して正の電圧1
28に接続されると共に、線172を介してマイクロコントローラ44のリセッ
ト・ポートにも接続されている。電圧128がマイクロコントローラ44の作動
電圧より低いと、出力144が接続点156の電圧をディジタル大地130にク
ランプし、キャパシタ158の充電を防止する。従って、反転入力164の電圧
レベルが非反転入力162の電圧レベルに対して正になり、開放コレクタ出力1
66が閉じてディジタル大地130に導電し、マイクロコントローラ44をリセ
ット状態に保つ。電圧128が十分に高いとき、出力144は接続点156に対
して高インピーダンス出力となり、キャパシタ158が、抵抗器154及びキャ
パシタ158のRC時定数によって決定された速度で充電する。RC時定数によ
って決定された予定の期間の後、非反転入力162の電圧が反転入力164の基
準電圧168を超える。従って、開放コレクタ出力166が開放し、プルアップ
抵抗器170を介して正の電圧128を加え、マイクロコントローラ44をリセ
ット状態から取出す。
【0019】 外部発振器回路126が線174及び176を夫々介して、マイクロコントロ
ーラ44のextalポート及びxtalポートに接続されるが、周知である。
外部発振器回路126が水晶178を持つマイクロコントローラ・クロック18
0を含む。更に回路126がキャパシタ182、インバータ184及びインバー
タ186を含んでいて、電力オン・リセット回路120がマイクロコントローラ
44に給電しているとき並びにリセットしている間、マイクロコントローラ・ク
ロック180を駆動する。従って、外部発振器回路126は、前述の基準以内に
、例えば2ミリ秒未満のうちに、システム・クロック(図に示していない)を始
動させることが出来るようにする。
【0020】 図4について説明すると、電力線路の各相に即時保護アルゴリズムを適用する
。即時保護アルゴリズム(プログラム)は、ブロック70の始動でブート・コー
ドから開始することが好ましく、直ちにブロック72に進む。ブロック72で、
プログラムは、>WAIT=状態かどうかを判定する。>WAIT=状態は、一
旦ピークが判定されたら、信号が予定量より低くなるまで、ポイント(後で説明
する)の累算を停止するプログラムの状態である。これに対応して、プログラム
は>RUN=状態を持ち、これは>WAIT=状態の反対である。>RUN=状
態は、この発明の即時保護アルゴリズムに従って、ポイント及びピークを累算す
るプログラムの状態である。
【0021】 プログラムがWAIT状態に無ければ、ブロック74に進む。ブロック74で
、ディジタル化されてマイクロコントローラ44に送られた(前に述べたように
して)感知電流のサンプルをマイクロコントローラで閾値レベルと比較する。サ
ンプルがこの閾値レベル、例えば14X(定格電流の14倍)より大きければ、
それがポイントとして分類される。即ち、ポイントが検出される。ブロック76
で、こういうポイントがマイクロコントローラのレジスタ(ポイント・レジスタ
)に累算され、そこでポイントのカウントがインクレメントされる(1だけ増加
させられる)。サンプルが閾値レベル(14X)より低ければ、それはポイント
ではなく、ブロック78でポイント・レジスタがクリアされる。
【0022】 プログラムがWAIT状態にあれば、次にブロック80に進む。ブロック80
で、ディジタル化されてマイクロコントローラ44に(前に述べたようにして)
送られた感知電流のサンプルがマイクロコントローラで別の閾値レベルと比較さ
れる。サンプルがこの閾値レベル、例えば7X(定格電流の7倍)より低ければ
、ブロック82で、プログラム状態を>RUM=状態にセットする、即ち、プロ
グラムはWAIT状態ではない。その後、ブロック84で終る。サンプルがこの
閾値(7X)より高ければ、ブロック78でポイント・レジスタをクリアする。
【0023】 ブロック78でポイント・レジスタがクリアされた後、ブロック86で、マイ
クロコントローラのカウンタ・レジスタをインクレメントする。ブロック88で
、このレジスタのカウントを限界、例えば14カウントと比較する。カウントが
限界より大きければ、ブロック90で、ピークを累算するマイクロコントローラ
のレジスタ(ピーク・レジスタ)をデクレメントする。即ち、ピークの数を1だ
け減らす。ピーク・レジスタに於けるピークの累算は後で説明する。次に、ブロ
ック92で、カウンタ・レジスタをクリアし、ブロック94で終る。カウントが
限界より小さいとき、ブロック94で終る。或る数のピークを累算するとき、カ
ウント・レジスタが冷却機能をすることがこの発明の重要な特徴である。更に具
体的に言うと、ポイントが発生せずに、カウント・レジスタが限界、今の例では
、電流の完全な半サイクルに時間的に対応する限界(14カウント)まで累算す
ると、前に述べたように、ピーク・レジスタが1だけデクレメントされる。
【0024】 ブロック76でポイント・レジスタがインクレメントされた後、ブロック96
で、ポイント・レジスタのカウントを限界、例えば2ポイントと比較する。ポイ
ント・レジスタのカウントが限界以上ではないとき、ブロック98で、カウンタ
・レジスタをクリアし、その後ブロック100で終る。ポイント・レジスタのカ
ウントが限界以上であるとき、ブロック102で、プログラムを>WAIT=状
態にセットする。その後、ブロック104で、ピーク・レジスタを1だけインク
レメントする、即ち、ピークを検出する。ブロック106でポイント・レジスタ
をクリアする。ピークとしてカウントする為には多数のポイントを累算しなけれ
ばならないようにすることにより、波形のフィルタ作用が得られ、この為、虚偽
又は迷惑な引外しが行われない。このフィルタ作用がこの発明の重要な特徴であ
る。
【0025】 ブロック108で、ピーク・レジスタのカウントをセンサ限界と比較する。セ
ンサ限界は、前に説明した引外し装置の感度を定める。センサ限界が可変であっ
て、即ち、固定されていないことがこの発明の範囲内である。ピーク・レジスタ
のカウントがセンサ限界以上ではないとき、ブロック110で、カウンタ・レジ
スタをクリアし、ブロック112で終る。ピーク・レジスタのカウントがセンサ
限界以上であるとき、マイクロコントローラ44によって信号が発生され、出力
制御装置56に送られて、ブロック113で引外しを開始する。出力制御装置5
6が引外し信号を前に述べた線60を介して引外しモジュール58に伝える。セ
ンサ限界が高ければ高いほど(即ち、引外しに要求されるピークの数が多ければ
多いほど)、装置の感度が一層低く、センサ限界が低ければ低いほど、装置の感
度が一層高い。前に述べたように、装置の感度はカスタマ=s/ユーザ=sの必
要と、選択装置内でのその場所とによって要求される。ブロック114で、カウ
ンタ・レジスタをクリアし、その後ブロック116で終る。
【0026】 終りの工程84、94、100及び112で、プログラムが工程72に戻り、
装置の動作を停止するまで、又は引外しが終りの工程116で終る後まで、上に
述べた過程が続けられる。
【0027】 上に述べた全ての限界又は設定はEEPROM 50に記憶することが好まし
く、通信I/Oポート62を介して所望の設定値をダウンロードすることによっ
て、変更することができる。これは、直接的に又は電話線又はその他の任意の適
当な接続を介して、装置がシステム・コンピュータ(図に示していない)に接続
されたときに遠隔操作でこのようなデータをダウンロードすることを含む。EE
PROM 50がフラッシュ・メモリで構成されることも好ましいことがあり、
こうすれば、周知のように、このデータがフラッシュされる。
【0028】 好ましい実施例を図面に示して説明したが、この発明の範囲を逸脱せずに、こ
れに種々の変更及び置換を加えることが出来る。従って、この発明は例として説
明したのであって、この発明を制約するつもりがないことを承知されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 選択装置の簡略ブロック図。
【図2】 電子式引外し装置の簡略ブロック図。
【図3】 電力オン・リセット回路及び外部発振器回路の回路図。
【図4】 この発明の即時アルゴリズムの流れ図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マープル,ジェームズ・アーサー アメリカ合衆国、06470、コネチカット州、 ニュータウン、トーントン・レイク・ロー ド、47番 (72)発明者 コラー,マイケル・ロジャー アメリカ合衆国、06062、コネチカット州、 プレインビル、コロニアル・コート、48番 Fターム(参考) 5G004 AA01 AB01 BA03 CA04

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気信号を感知して、該電気信号の電気特性を表す感知信号
    を発生し、前記感知信号を第1の閾値と比較し、前記感知信号が前記第1の閾値
    を超えるときにポイント信号を発生し、前記ポイント信号が発生される度にポイ
    ント・カウントをインクレメントし、前記ポイント・カウントが第1の限界に達
    するときにピーク信号を発生し、前記ピーク信号が発生される度にピーク・カウ
    ントをインクレメントし、前記ピーク・カウントが第2の限界に達したときに引
    外し信号を発生する工程を含む電子式引外し装置の保護方法。
  2. 【請求項2】 更に、前記感知信号が前記第1の閾値未満であるときに期間
    カウントをインクレメントし、前記期間カウントが第3の限界に達したときに前
    記ピーク・カウントをデクレメントする工程を含む請求項1記載の電子式引外し
    装置の保護方法。
  3. 【請求項3】 前記ポイント・カウントが前記第1の限界に達したときに前
    記ポイント信号を発生することを中断し、前記感知信号を第2の閾値と比較し、
    前記感知信号が前記第2の閾値より低いレベルまで下がったときに前記ポイント
    信号を発生することを再開する工程を含む請求項1記載の電子式引外し装置の保
    護方法。
  4. 【請求項4】 更に、前記感知信号が前記第2の閾値より高いレベルまで上
    昇したときに期間カウントをインクレメントし、前記期間カウントが第3の限界
    に達したときに前記ピーク・カウントをデクレメントする工程を含む請求項3記
    載の電子式引外し装置の保護方法。
  5. 【請求項5】 更に、前記感知信号が前記第1の閾値未満であるときに期間
    カウントをインクレメントし、前記期間カウントが第3の限界に達したときに前
    記ピーク・カウントをデクレメントする工程を含む請求項1記載の電子式引外し
    装置の保護方法。
  6. 【請求項6】 更に、前記感知信号が前記第1の閾値未満であるときに前記
    ポイント・カウントをクリアする工程を含む請求項5記載の電子式引外し装置の
    保護方法。
  7. 【請求項7】 更に、前記ピーク・カウントをデクレメントした後に前記期
    間カウントをクリアする工程を含む請求項5記載の電子式引外し装置の保護方法
  8. 【請求項8】 更に、前記ポイント・カウントをインクレメントした後、 前記ポイント・カウントが前記第1の限界より低いときに、前記期間カウントを
    クリアする工程を含む請求項5記載の電子式引外し装置の保護方法。
  9. 【請求項9】 更に、前記ピーク・カウントをインクレメントした後に前記
    ポイント・カウントをクリアする工程を含む請求項1記載の電子式引外し装置の
    保護方法。
  10. 【請求項10】 更に、前記ピーク・カウントをインクレメントした後、前
    記ピーク・カウントが前記第2の限界より低いときに、前記期間カウントをクリ
    アする工程を含む請求項5記載の電子式引外し装置の保護方法。
  11. 【請求項11】 更に、前記引外し信号を発生した後、前記期間カウントを
    クリアする工程を含む請求項5記載の電子式引外し装置の保護方法。
  12. 【請求項12】 前記第1の閾値が前記第2の閾値より大きい請求項3記載
    の電子式引外し装置の保護方法。
  13. 【請求項13】 前記電気特性が電流である請求項1記載の電子式引外し装
    置の保護方法。
  14. 【請求項14】 前記第3の限界が時間的に前記電気信号の約半サイクルに
    対応する請求項2記載の電子式引外し装置の保護方法。
  15. 【請求項15】 更に、前記第1の閾値、前記第1の限界及び前記第2の限
    界の内の少なくとも1つを遠隔操作で設定する工程を含む請求項1記載の電子式
    引外し装置の保護方法。
  16. 【請求項16】 電気信号を感知して、該電気信号の電気特性を表す感知信
    号を発生するセンサと、前記感知信号に応答する信号プロセッサとを有し、該信
    号プロセッサは、前記感知信号を第1の閾値と比較し、前記感知信号が前記第1
    の閾値を超えるときにポイント信号を発生し、前記ポイント信号が発生される度
    にポイント・カウントをインクレメントし、前記ポイント・カウントが第1の限
    界に達したときにピーク信号を発生し、前記ピーク信号が発生される度にピーク
    ・カウントをインクレメントし、前記ピーク・カウントが第2の限界に達したと
    きに引外し信号を発生する実行可能なプログラムを定めるプログラム信号を含む
    信号を記憶するメモリを持っている電子式引外し装置。
  17. 【請求項17】 更に前記プログラム信号が、前記感知信号が前記第1の閾
    値未満であるときに期間カウントをインクレメントし、前記期間カウントが第3
    の限界に達したときに前記ピーク・カウントをデクレメントする前記実行可能な
    プログラムを定めている請求項16記載の電子式引外し装置。
  18. 【請求項18】 更に前記プログラム信号が、前記ポイント・カウントが前
    記第1の限界に達したときに、前記ポイント信号を発生することを中断し、前記
    感知信号を第2の閾値と比較し、前記感知信号が前記第2の閾値より低いレベル
    まで下がったときに、前記ポイント信号の発生を再開する前記実行可能なプログ
    ラムを定めている請求項16記載の電子式引外し装置。
  19. 【請求項19】 更に前記プログラム信号が、前記感知信号が前記第2の閾
    値より高いレベルまで上昇したときに期間カウントをインクレメントし、前記期
    間カウントが第3の限界に達したときに前記ピーク・カウントをデクレメントす
    る前記実行可能なプログラムを定めている請求項18記載の電子式引外し装置。
  20. 【請求項20】 更に前記プログラム信号が、前記感知信号が前記第1の閾
    値未満であるときに期間カウントをインクレメントし、前記期間カウントが第3
    の限界に達したときに前記ピーク・カウントをデクレメントする前記実行可能な
    プログラムを定めている請求項16記載の電子式引外し装置。
  21. 【請求項21】 更に前記プログラム信号が、前記感知信号が前記第1の閾
    値未満であるときに前記ポイント・カウントをクリアする前記実行可能なプログ
    ラムを定めている請求項20記載の電子式引外し装置。
  22. 【請求項22】 更に前記プログラム信号が、前記ピーク・カウントをデク
    レメントした後に前記期間カウントをクリアする前記実行可能なプログラムを定
    めている請求項20記載の電子式引外し装置。
  23. 【請求項23】 更に前記プログラム信号が、前記ポイント・カウントをイ
    ンクレメントした後、前記ポイント・カウントが前記第1の限界より低いときに
    前記期間カウントをクリアする前記実行可能なプログラムを定めている請求項2
    0記載の電子式引外し装置。
  24. 【請求項24】 更に前記プログラム信号が、前記ピーク・カウントをイン
    クレメントした後に前記ポイント・カウントをクリアする前記実行可能なプログ
    ラムを定めている請求項16記載の電子式引外し装置。
  25. 【請求項25】 更に前記プログラム信号が、前記ピーク・カウントをイン
    クレメントした後、該ピーク・カウントが前記第2の限界より低いとき、前記期
    間カウントをクリアする前記実行可能なプログラムを定めている請求項20記載
    の電子式引外し装置。
  26. 【請求項26】 更に前記プログラム信号が、前記引外し信号を発生した後
    に前記期間カウントをクリアする前記実行可能なプログラムを定めている請求項
    20記載の電子式引外し装置。
  27. 【請求項27】 前記第1の閾値が前記第2の閾値より大きい請求項18記
    載の電子式引外し装置。
  28. 【請求項28】 前記電気特性が電流である請求項16記載の電子式引外し
    装置。
  29. 【請求項29】 前記第3の限界が時間的に前記電気信号の約半サイクルに
    対応している請求項17記載の電子式引外し装置。
  30. 【請求項30】 更に、前記電子式引外し装置の外部からの信号を前記信号
    プロセッサに伝達して、前記第1の閾値、前記第1の限界及び前記第2の限界の
    内の少なくとも1つを遠隔操作で設定する通信ポートを有する請求項16記載の
    電子式引外し装置。
  31. 【請求項31】 少なくとも1つの電子式引外し装置を含み、該少なくとも
    1つの電子式引外し装置が請求項16記載の電子式引外し装置で構成されている
    選択装置。
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