JP2002523782A - 不安定アンギナを診断するための方法および材料 - Google Patents

不安定アンギナを診断するための方法および材料

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JP2002523782A JP2000567954A JP2000567954A JP2002523782A JP 2002523782 A JP2002523782 A JP 2002523782A JP 2000567954 A JP2000567954 A JP 2000567954A JP 2000567954 A JP2000567954 A JP 2000567954A JP 2002523782 A JP2002523782 A JP 2002523782A
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cytokine
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、患者のアンギナ状態を診断するための方法および材料を提供する。具体的には、本発明は、アンギナ状態を安定かまたは不安定かのいずれかに分類するための方法および材料を提供する。さらに、本発明は、安定または不安定アンギナ状態になりやすい個体の素因を判定するための方法および材料を提供する。本発明はまた、アンギナ状態を安定かまたは不安定かのいずれかに分類するためのキットおよび安定または不安定アンギナ状態になりやすい個体の素因を判定するためのキットを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は、不安定アンギナ(狭心症)を診断するためのならびに不安定アンギ
ナ状態になりやすい個体の素因を決定するための方法および材料に関する。
【0002】発明の背景 冠状動脈疾患は、ほとんどまたは全く症状を伴わずに長期間臨床的に安定であ
ることを特徴とする。さらに、古典的病因学的研究により、該疾患は、何らかの
症状が報告される前に、解剖学上かなり進行していることが一般に認められる(
Blumgart HLら、Am. Heart Journal. 19:1 (1940))。冠動脈疾患のさらなる特
徴は、安定または無症候であった既往の臨床経過における突発的(しばしば破局
的)変化により様々な急性冠状動脈症候群が生じる傾向である(Fuster Vら、N.
Engl. J. Med. 326:310-318 (1992))。冠動脈疾患を有する患者の臨床状態の
そのような突発的変化を誘発する原因である基本的機構は解明されていない。
【0003】発明の概要 本発明は、患者の不安定アンギナ状態を診断するための方法および材料を包含
する。具体的には、本発明は、アンギナ状態を安定または不安定のいずれかに分
類するための方法および材料を提供する。さらに、本発明は、安定または不安定
アンギナ状態になりやすい個体の素因を決定するための方法および材料を提供す
る。
【0004】 本発明は、臨床医がアンギナ状態を安定かまたは不安定であるかを決定するの
を助けるのに、アンギナ状態を患う患者内のサイトカイン産生細胞の頻度を使用
することができるという発見に基づく。具体的には、本発明は、患者内のサイト
カイン産生細胞の頻度を決定すること、および該頻度が1)健常個体、2)安定
アンギナ患者、または3)不安定アンギナ患者のいずれにおいて見出される頻度
に対応するかどうかを決定することを包含する。例えば、不安定アンギナ患者は
、IFN-γを産生するCD4およびCD8細胞の双方を高頻度で有する傾向がある。
【0005】 本発明はまた、臨床医がアンギナ状態を安定かまたは不安定であるかを決定す
るのを助けるのに、アンギナ状態を患う患者内のCD4/CD28null細胞の頻度を使
用することができるという発見に基づく。具体的には、本発明は、患者内のCD4
/CD28null細胞の頻度を決定すること、および該頻度が1)健常個体、2)安
定アンギナ患者、または3)不安定アンギナ患者のいずれにおいて見出される頻
度に対応するかどうかを決定することを包含する。例えば、不安定アンギナ患者
は、CD4/CD28null細胞を高頻度で有する傾向がある。
【0006】 アンギナ状態が安定であるかまたは不安定であるかを決定することは、適切な
治療方法を決定するのに重要である。簡単に説明すると、不安定アンギナ状態は
、安定アンギナ状態よりかなり重度であり、より集中的な臨床対応が必要とされ
る。従って、臨床医がアンギナ状態の安定または不安定性質を決定することがで
きれば、アンギナ状態を患う患者を診断し、適切に治療することができる。
【0007】 さらに、本発明は、安定または不安定アンギナ状態になりやすい個体の素因を
決定するのに、サイトカイン産生細胞の頻度およびCD4/CD28null細胞の頻度を
使用することができるという発見に基づく。具体的には、本発明は、個体のサイ
トカイン産生細胞の頻度および/またはCD4/CD28null細胞の頻度を決定するこ
と、ならびに該頻度が、安定アンギナ患者、または不安定アンギナ患者において
見出される頻度に対応するかどうかを決定することを包含する。
【0008】 個体が安定または不安定アンギナ状態になりやすい素因があるかどうかを決定
することは、個体が生命を脅かすおそれのある疾患に対して準備し、予防的に治
療するのを助けることができる。例えば、一旦個体が自らの素因について知れば
、該個体は、不安定アンギナ状態が発達する可能性を減少するように自身の食事
および日常の活動を変更することができる。
【0009】 一般に、本発明は、患者のアンギナ状態を診断するための方法を特徴とする。
本方法は、患者由来のリンパ球(例えば、CD4またはCD8細胞)を刺激するこ
と、前記リンパ球におけるサイトカイン産生細胞の頻度を測定すること、前記サ
イトカイン産生細胞の頻度を参照頻度に対して比較し、前記患者のアンギナ状態
に関する情報を得ること、および前記情報に基づき、前記アンギナ状態を安定ま
たは不安定として分類することを包含する。ホルボールエステル(例えば、酢酸
ミリスチン酸ホルボール)またはカルシウムイオノフォア(例えば、イオノマイ
シン)を使用してリンパ球を刺激することができる。サイトカイン産生細胞の頻
度は、IFN-γを産生するCD4細胞のパーセント、IFN-γを産生するCD8細胞の
パーセント、IL-2を産生するCD4細胞のパーセント、またはIL-4を産生するCD4 細胞のパーセントであり得る。参照頻度は、集団(例えば、不安定アンギナ患
者、安定アンギナ患者、または健常個体の集団)から誘導されるサイトカイン産
生細胞の頻度の中央値であり得る。例えば、サイトカイン産生細胞の頻度の中央
値は、集団から誘導されるIFN-γを産生するCD4細胞のパーセントの中央値、
集団から誘導されるIFN-γを産生するCD8細胞のパーセントの中央値、集団か
ら誘導されるIL-2を産生するCD4細胞のパーセントの中央値、または集団から
誘導されるIL-4を産生するCD4細胞のパーセントの中央値であり得る。
【0010】 もう1つの実施態様において、本発明は、安定または不安定アンギナ状態にな
りやすい個体の素因を決定するための方法を特徴とする。本方法は、個体のリン
パ球を刺激すること、リンパ球におけるサイトカイン産生細胞の頻度を測定する
こと、前記サイトカイン産生細胞の頻度を参照頻度に対して比較し、前記個体に
関する情報を得ること、および前記情報に基づき、前記個体を安定または不安定
アンギナ状態になりやすい素因があるとして分類すること包含する。
【0011】 本発明はまた、患者のアンギナ状態を診断するための方法を特徴とする。本方
法は、前記患者におけるCD4/CD28null細胞の頻度を測定すること、前記CD4/
CD28null細胞の頻度を参照頻度に対して比較し、前記アンギナ状態に関する情報
を得ること、および前記情報に基づき、前記アンギナ状態を安定または不安定と
して分類することを含む。前記CD4/CD28null細胞の頻度は、CD28陰性であるCD
4細胞のパーセントであり得る。前記参照頻度は、集団(例えば、不安定アン
ギナ患者、安定アンギナ患者、または健常個体の集団)由来のCD4/CD28null
胞の頻度から誘導することができる。さらに、前記参照頻度はCD28陰性であるCD
4細胞のパーセントであり得る。例えば、前記参照頻度は約2.0%を超えるかま
たは約2.0%未満である。
【0012】 もう1つの実施態様において、本発明は、安定または不安定アンギナ状態にな
りやすい個体の素因を決定するための方法を特徴とする。本方法は、個体におけ
るCD4/CD28null細胞の頻度を測定すること、前記CD4/CD28null細胞の頻度を
参照頻度に対して比較し、前記個体に関する情報を得ること、および前記情報に
基づき、前記個体を安定または不安定アンギナ状態になりやすい素因があるとし
て分類することを含む。
【0013】 もう1つの実施態様において、本発明は患者のアンギナ状態に関する診断情報
を提供するためのキットを特徴とする。キットは、結合対メンバーおよび参照チ
ャートを含む。前記結合対メンバーは、前記患者由来のサイトカイン産生細胞の
頻度が測定可能であるようにサイトカインに対して特異的結合親和性を有する。
前記参照チャートは、前記患者由来のサイトカイン産生細胞の頻度に基づき前記
アンギナ状態の安定または不安定性質の指標を決定できるようにサイトカイン産
生細胞の頻度に関する情報を含む。
【0014】 もう1つの実施態様において、本発明は安定または不安定アンギナ状態になり
やすい個体の素因を決定するためのキットを特徴とする。前記キットは、結合対
メンバーおよび参照チャートを含む。前記結合対メンバーは、前記個体由来のサ
イトカイン産生細胞の頻度が測定可能であるようにサイトカインに対して特異的
結合親和性を有する。前記参照チャートは、前記個体由来のサイトカイン産生細
胞の頻度に基づき前記素因の指標を決定できるようにサイトカイン産生細胞の頻
度に関する情報を含む。
【0015】 本発明はまた、患者のアンギナ状態に関する診断情報を提供するためのキット
を特徴とする。前記キットは、結合対メンバーおよび参照チャートを含む。前記
結合対メンバーは、前記患者におけるCD4/CD28null細胞の頻度が測定可能であ
るようにCD4/CD28null細胞マーカーに対して特異的結合親和性を有する。前記
参照チャートは、前記患者におけるCD4/CD28null細胞の頻度に基づき前記アン
ギナ状態の安定または不安定性質の指標を決定できるようにCD4/CD28null細胞
頻度に関する情報を含有する。
【0016】 もう1つの実施態様において、本発明は安定または不安定アンギナ状態になり
やすい個体の素因を決定するためのキットを特徴とする。前記キットは、結合対
メンバーおよび参照チャートを含む。前記結合対メンバーは、前記個体における
CD4/CD28null細胞の頻度が測定可能であるようにCD4/CD28null細胞マーカー
に対して特異的結合親和性を有する。前記参照チャートは、前記個体におけるCD
4/CD28null細胞の頻度に基づき前記素因の指標を決定できるようにCD4/CD28 null 細胞頻度に関する情報を含有する。
【0017】 特に規定しない限り、本明細書において使用する全ての技術および科学的用語
は、本発明が関する分野の当業者に一般に理解されるものと同じ意味を有する。
本明細書に記載のものに類似または等価な方法および材料を本発明の実施ならび
に試験に使用することができるが、適切な方法および材料については以下に記載
している。本明細書において言及する全ての出版物、特許出願、特許、および他
の参考文献は、それらの全体が参照として組み入れられる。矛盾が認められる場
合は、定義を含む本明細書が優先する。さらに、材料、方法、および実施例は例
示に過ぎず、限定することを意図しない。
【0018】 本発明の他の特徴および利点については、以下の詳細な説明、および請求の範
囲から明らかであろう。
【0019】詳細な説明 本発明は、患者のアンギナ状態の診断に関連する方法および材料を提供する。
具体的には、本発明は、アンギナ状態を安定または不安定のいずれかに分類する
ための方法および材料を提供する。さらに、本発明は、安定または不安定アンギ
ナ状態になりやすい患者の素因を決定するための方法および材料を提供する。
【0020】 以下の方法および材料を使用して、アンギナ状態を安定または不安定と診断す
ることができる。具体的には、細胞(例えば、リンパ球)を患者から回収し、刺
激することができる。これらの細胞は、CD4および/またはCD8T細胞であり
得る。さらに、細胞を刺激することが既知である任意の化合物を使用することが
できる。例えば、ホルボールエステル(例えば、酢酸ミリスチン酸ホルボール)
およびカルシウムイオノフォア(例えば、イオノマイシン)を細胞に添加するこ
とができる。刺激後、サイトカイン産生細胞の頻度を測定する。例えば、IFN-γ
、IL-2、もしくはIL-4を産生するCD4細胞のパーセント、またはIFN-γを産生
するCD8細胞のパーセントを測定することができる。任意の方法を使用して、
これらの頻度を測定することができる。該方法としてはFACSおよびELISAスポッ
トアッセイを含むがこれらに限定されない。例えば、サイトカインは典型的に分
泌されるため、エキソサイトーシスもしくは小胞コンパートメントの細胞内転送
が減少または防止されるように細胞を処置することができる。そのような処置は
、温度の低下またはブレフェルジンAによる処置を含み得る。次いで、結合対メ
ンバーを使用して、特定のサイトカインの存在について細胞を評価することがで
きる。結合対メンバーは、別の分子(抗体、結合特異性を有する抗体フラグメン
ト、リガンド、受容体、レクチン、キレート剤、イオンなどを含むがこれらに限
定されない)に特異的に結合する任意の分子である。IL-2産生細胞の頻度を測定
する場合、例えば、IL-2に特異的に結合する抗体を使用することができる。
【0021】 一旦、患者のサイトカイン産生細胞の頻度が測定されると、参照頻度に対して
該頻度を比較し、患者のアンギナ状態に関する情報を得ることができる。典型的
には、参照頻度は個体の集団について測定される頻度から誘導される。例えば、
参照頻度は、集団から誘導されるIFN-γ、IL-2、もしくはIL-4を産生するCD4
細胞のパーセントの中央値、またはIFN-γを産生するCD8細胞のパーセントの
中央値であり得る。集団は、不安定アンギナ患者、安定アンギナ患者、または健
常個体の集団であり得る。この比較によって得られる情報により、患者のアンギ
ナ状態を安定または不安定のいずれかに分類することができる。例えば、患者由
来のIL-2産生細胞の頻度が、安定アンギナ患者の集団から誘導されるIL-2産生細
胞の参照頻度に対応する場合、該患者のアンギナ状態を安定アンギナ状態に分類
することができる。同様に、患者由来のIFN-γ産生細胞の頻度が不安定アンギナ
患者の集団から誘導されるIFN-γ産生細胞の参照頻度に対応する場合、該患者の
アンギナ状態を不安定アンギナ状態に分類することができる。
【0022】 特定の個体におけるサイトカイン産生細胞の頻度は長期間安定を保つため、本
明細書に記載の方法および材料を使用して安定または不安定アンギナ状態になり
やすい個体の素因を決定することができる。例えば、個体由来のIFN-γ産生細胞
の頻度が不安定アンギナ患者の集団から誘導されるIFN-γ産生細胞の参照頻度に
対応する場合、該個体を、不安定アンギナ状態になりやすい素因があるとして分
類することができる。さらに、これらの参照頻度は、集団(例えば、安定アンギ
ナ患者、不安定アンギナ患者、または健常個体)から誘導される。
【0023】 もう1つの実施態様において、本発明は、患者のCD4+/CD28null細胞の頻度
を測定して、該患者のアンギナ状態が安定であるかまたは不安定であるかを決定
することを包含する。任意の方法を使用して、患者内のCD4+/CD28null細胞の
頻度を測定することができる。例えば、CD4+/CD28null細胞において見出され
るマーカーに対する特異性を有する結合対メンバーを使用して、それらの細胞の
頻度を測定することができる。そのような方法は、2つの抗体の組み合わせを使
用することを包含し、一方の抗体はCD4に対する特異性を有し、他方の抗体はCD2
8に対する特異性を有する。例えば、FACSをCD4およびCD28特異的抗体と共に使用
して、CD28陰性であるCD4のパーセントを測定することができる。
【0024】 一旦、患者のCD4+/CD28null細胞の頻度が測定されると、参照頻度に対して
該頻度を比較し、患者のアンギナ状態に関する情報を得ることができる。典型的
には、参照頻度は個体の集団について測定されるCD4+/CD28null細胞頻度から
誘導される。例えば、参照頻度は、集団から誘導されるCD28陰性であるCD4
胞のパーセントの中央値であり得る。集団は、不安定アンギナ患者、安定アンギ
ナ患者、または健常個体の集団であり得る。この比較によって得られる情報によ
り、患者のアンギナ状態を安定または不安定のいずれかに分類することができる
。例えば、患者由来のCD4+/CD28null細胞の頻度が安定アンギナ患者の集団か
ら誘導されるCD4+/CD28null細胞の参照頻度に対応する場合、該患者のアンギ
ナ状態を安定アンギナ状態に分類することができる。同様に、患者由来の CD4 CD28null細胞の頻度が不安定アンギナ患者の集団から誘導されるCD4+/CD28n ull 細胞の参照頻度に対応する場合、該患者のアンギナ状態を不安定アンギナ状
態に分類することができる。典型的に、CD28陰性であるCD4細胞のパーセント
が2.0を超える患者は、不安定アンギナ状態を有する。さらに、CD28陰性であるC
D4細胞のパーセントが2.0未満である患者は、安定アンギナ状態を有する。
【0025】 特定の個体におけるCD4+/CD28null細胞の頻度は長期間安定を保つため、本
明細書に記載の方法および材料を使用して安定または不安定アンギナ状態になり
やすい個体の素因を決定することができる。例えば、個体由来のCD4+/CD28nul l 細胞の頻度が不安定アンギナ患者の集団から誘導されるCD4+/CD28null細胞の
参照頻度に対応する場合、該個体を、不安定アンギナ状態になりやすい素因があ
るとして分類することができる。さらに、これらの参照頻度は、集団(例えば、
安定アンギナ患者、不安定アンギナ患者、または健常個体)から誘導される。
【0026】 参照チャートは、本明細書に記載の参照頻度のいずれかに関する情報を含有す
る。例えば、参照頻度は、安定アンギナ患者、不安定アンギナ患者、および健常
個体において見出されるCD4+/CD28null細胞の平均頻度に関する情報を含有す
ることができる。参照チャートは任意のタイプの媒体(例えば、紙または電子形
式)上に提示されるかまたは含有され得ることが理解されるであろう。電子形式
はソフトウェアプログラムまたはアクセス可能なデータベースサイト(例えば、
インターネットのサイト)を介して得ることができることが理解されるであろう
。本発明の目的のために、参照チャートを含有するキットは、電子形式の参照チ
ャートにアクセスするための指示(例えば、アクセスコードまたはインターネッ
トのアドレス情報)を有するキットを含む。
【0027】 以下の実施例により本発明をさらに説明するが、該実施例は請求の範囲に記載
される本発明の範囲を制限するものではない。
【0028】実施例 実施例1−循環Tリンパ球の機能プロフィールは、SA患者とUA患者とを区別する
1.患者集団 25例の診断的冠動脈造影を経験した安定アンギナ(SA)患者(男性21例、女性
4例;平均年齢±SD、64±10歳)および不安定アンギナの診断(Braunwaldの分
類の第IIIB類)により同時期に冠動脈疾患集中治療室に収容された21例の患者(
男性13例、女性8例;平均年齢±SD、68±10歳)について研究した。平行して、
同年齢グループの21例の健常個体(男性11例、女性10例;平均年齢±SD、62±11
歳)について研究した。
【0029】 SA患者では、過去6ヶ月中に急性事象または症状の増悪は認められず、1週間
以内にアンギナエピソードは認められなかった。UA患者は、安静時に少なくとも
2回のアンギナのエピソードかまたは過去48時間内に20分を超えて持続する1回
のエピソードを経験し;該UA患者では、アンギナ発作中の心筋虚血のための診断
におけるST部分のシフトが認められ;過去24時間内に胸痛が認められ;収容時な
らびに入院の最初の24時間中に血清クレアチンキナーゼおよび乳酸デヒドロゲナ
ーゼの上昇が認められなかった。入院の2〜34日前にUAの症状が開始した。12例
の患者において、UAは冠動脈疾患の最初の病変発現であった。
【0030】 両患者グループの除外規定は、急性心筋梗塞、PTCA、または過去6ヶ月以内の
バイパス手術;心臓弁膜症;心筋症;左心室駆出率<30%;および左心室肥大、
左脚ブロック、心房細動、または他のECG異常であった。喘息、アレルギー疾患
、消化性潰瘍、血液学的および免疫学的障害、最近の細菌感染(過去3ヶ月以内
)、発熱、結合組織病および他の炎症性疾患、最近の手術または外傷(過去3ヶ
月以内)、悪性腫瘍の存在が既知であるかまたはその疑いのある患者、免疫抑制
治療を伴う患者も、免疫系活性化を混乱する影響が考えられるため、除外した。
それぞれの患者にインフォームドコンセントを行った。SAおよびUA患者の臨床的
特徴および血管造影所見を表1にまとめる。
【0031】 表I.安定および不安定アンギナ患者の臨床的特徴および血管造影所見
【表1】 2.血液の採取 入院直後、退院7〜14日後、および最初のサンプルの回収3ヵ月後に末梢血液
サンプルを取った。9例のSA患者および8例のUA患者において、造影剤注入前の
診断的冠動脈造影および投薬中に大動脈根および冠状動脈洞より同時に血液サン
プルを得た。
【0032】3.細胞の調製 Ficol-Hypaque(Amersham Pharmacia Biotech, Arlington Heights, IL)上で
の密度勾配遠心により、ヘパリン化血液から直ちに末梢血単核細胞(PBMC)を単
離した。1×10細胞/mLの密度で10%ウシ胎児血清(Summit Biotechnologies,
Fort Collins, CO)、100 U/mLペニシリン、100μg/mLストレプトマイシン、お
よび2mM L-グルタミン(全てLife Technologies, Grand Island, NY)を補充し
たRPMI-1640(Biowhittaker, Walkersville, MD)中に細胞を再懸濁した。
【0033】4.細胞表面の染色 次のモノクローナル抗体、抗CD3(フルオレセインイソチオシアネート[FITC
]-複合型)、抗CD4(ペリジニンクロロフィルタンパク質[PreCP]-複合型)、
抗CD8 PreCP-複合型(全てBecton Dickinson, San Jose, CA由来)、および抗CD
28 FITC-複合型(Pharmigen, San Diego, CA)の2つの組み合わせによりPBMCを
染色(4℃で20分間)し、FACS Caliburフローサイトメーター(Becton Dickins
on)上で解析して、CD3CD4、CD3CD8、およびCD4CD28nullT細胞の頻
度を決定した。解析は、WinMIDIソフトウェア(Joseph Trotter, Scripps Resea
rch Institute, La Jolla, CA)を使用して行った。
【0034】5.フローサイトメトリーサイトカイン産生アッセイ T細胞のサブセットによるサイトカイン産生を、3色フローサイトメトリー(
Jung Tら、J. Immunol. Methods 159:197-207 (1993)ならびにPrussinおよびMet
calfe J. Immunol. Methods 188:117-128 (1995))により評価した。簡単に説明
すると、1×10PBMCを24ウェルプレート中、10 ng/mLのホルボールミリスチン
酸酢酸(PMA)で刺激し、1μg/mLブレフェルジンA(Epicentre Technologies,
Madison, W1)を培養物に添加してサイトカインの分泌を阻害した。加湿された
インキュベーターにおいて、7.5%CO2中37℃で4時間、細胞をインキュベートし
た。細胞表面の染色を上記のように実施した。次いで、細胞を1%パラホルムア
ルデヒド/PBSで10分間固定化し、0.1%サポニンおよび0.05%アジ化ナトリウム
を含有するPBS溶液により膜を透過性とし、細胞を、PE標識抗サイトカインモノ
クローナル抗体(抗IFN-γ、抗IL-2、および抗IL-4)またはイソタイプモノクロ
ーナル抗体コントロール(全てR&D Systems, Minneapolis, MN)と共に30分間室
温でインキュベートし、PBS/0.1%サポニン緩衝液で2回洗浄し、再度1%パラ
ホルムアルデヒド/PBSで固定化し、FACS Caliburフローサイトメーター上で解
析した。
【0035】6.フローサイトメトリー解析 WinMIDIソフトウェアを使用して20,000事象を解析した。生存リンパ球のみを
含めるために、密(tight)光散乱領域を引き出した。目的のサイトカインの発
現について、CD3CD4、CD3CD8、CD4CD28およびCD4CD28null細胞を
解析した。全ての実験において、1%未満の細胞はイソタイプコントロールにつ
いて陽性であり、極めて高い染色特異性を示す。
【0036】7.統計解析 Mann-Whitney検定(2グループ)およびKruskal Wallisワンウェイ( one-way
)ANOVA(2を超えるグループ)を使用して、グループ間の比較を行った。Fried
man検定を使用して、グループ内部の比較を行った。P値<0.05の場合は、Bonfe
rroni補正を伴うWilcoxon検定を使用して、対比較を行った。Spearmanの順位相
関検定を使用して、相関を決定した。適切であれば、対または不対変数に対しSt
udentのt検定を使用し、残りの連続変数を比較した。Fisher正確検定を使用し
て、割合を比較した。P<0.05(両側)を統計的に有意と見なした。全ての統計
解析は、Sigma Statソフトウェア(SPSS, Chicago, IL)を使用して実施した。
【0037】8.結果 循環T細胞がサイトカインIFN-γ、IL-2、およびIL-4を産生する能力について
、SAおよびUA患者ならびに年齢を一致させたコントロールを試験した。全てのド
ナーにおいて、これらのサイトカインを産生するCD3CD4およびCD3CD8
細胞を同定することができた。しかし、IFN-γ、IL-2、およびIL-4産生T細胞の
頻度は、2つの患者コホートで異なった。
【0038】 T細胞研究の結果を図1にまとめる。細胞質IFN-γを発現する細胞は、正常ド
ナーの末梢CD4T細胞の3.6〜27.2%(中央値12.4%)であり、SA患者の3.1〜3
3.7%(中央値12.4%)であった。対照的に、CD4区画中の56%までのT細胞は
、UA患者においてIFN-γを合成した(頻度の中央値26.4%、範囲7.5〜56.3%)
。この特徴によりUA患者が健常コントロール(P<0.001)およびSAを有するコ
ホート(P<0.001)から区別された。末梢CD4T細胞がサイトカインを産生す
る能力における2つの患者サブセット間の差異は、IFN-γに限定されるものでは
なく、IL-2およびIL-4の産生も含んだ。示されているように、5〜50%のCD4
T細胞はIL-2ポリペプチドを合成した。CD4IL-2T細胞の頻度の中央値は、S
A患者で最も高く(28.4%、範囲17.0〜48.4%)、コントロール(19.7%、範囲1
0.0〜31.6%、P<0.001)およびUAコホート(16.1%、範囲4.9〜35.3%、P<0
.001)の頻度の中央値とは有意に異なった。IL-2産生 CD4T細胞については、
コントロールおよびUA患者は区別不能であった。また、SA患者は最も高いレベル
のIL-4含有CD4T細胞を有した(中央値、2.4%、範囲1.1〜7.2%)。循環T細
胞の短期間活性化後のIL-4の産生は、コントロール個体およびUA患者と同一であ
った。
【0039】 要約すると、IFN-γを合成するCD4T細胞の拡大は、UA患者の識別可能な特
徴である。対照的に、SA患者は、IL-2およびIL-4を産生するCD4T細胞の割合
が高いことを特徴とする、異なるサイトカインパターンを示す。
【0040】 機能的T細胞レパートリーにおける差異はまた、CD3CD8T細胞に関与する
。全体的に、顕著な割合の循環CD8T細胞は、IFN-γを合成した。コントロー
ルおよびSA患者では、それぞれ38.7%(範囲21.8〜63.4%)および38.5%(範囲
22.4〜60.4%)のCD8T細胞がIFN-γに対し陽性であった。UA患者では、CD8 IFN-γT細胞は極めて頻度が高く、90%までのCD8T細胞が認められるドナ
ーもあった。UAにおけるIFN-γCD8T細胞の頻度の中央値は、59.2%(範囲3
8.6〜90.0%)であり、コントロール(P<0.001)およびSA患者(P<0.001)
と比較した場合、有意に増加した。IL-2を合成するCD8細胞の頻度は、3つの
全ての研究コホートにおいて類似する(2.0〜25.0%)。CD8T細胞によるIL-4産
生も研究コホートを区別しなかった(0.1〜4.8%)。
【0041】 まとめると、UA患者は、CD4およびIFN-γを分泌する能力を有するCD8T細
胞の頻度が高かった。機能プロフィールにおけるこのようなシフトは、IFN-γに
特異であり、IL-2またはIL-4を含まないからといって、単にT細胞活性化の増強
を反映するものではない。むしろ、IL-2およびIL-4を産生するCD4T細胞の割
合が高いことは、SA患者の特徴である。これらのデータは、安定および不安定臨
床病変で発現するアンギナが、機能的T細胞レパートリーにおける異なる2つの
パターンの乱れに関連することを示唆する。
【0042】実施例2−IFN-γ産生CD4およびCD8T細胞の拡大は、UA患者の安定した特徴
である SAまたはUA患者における機能的T細胞プロフィールの偏差は、アンギナを有す
る結果として生じた可能性がある。これを調べるために、比較的長期の研究によ
り、3ヶ月間患者をモニターした。退院の7〜14日後、元の研究グループ由来の
18例(86%)のUA患者および15例(60%)のSA患者から血液サンプルを回収した
。最初の解析の3ヵ月後に、76%のUA患者および60%のSA患者からも血液サンプ
ルを回収した。UAドナーでは、退院1〜2週間後にCD4IFN-γおよびCD8IF
N-γ細胞の頻度は減少したが、3ヵ月後には元のレベルに回復した(図2)。
両時点において、患者に症状は認められなかった。CD4IL-2およびCD4IL-4 T細胞は、退院後7〜14日後の間欠的に増加し、3ヵ月後に最初の頻度に戻
る折り返し経過を特徴とする(図2)。
【0043】 このように、経時的モニタリングは3つの興味深い態様を示した。第1に、UA
ではIFN-γ産生CD4およびCD8T細胞の拡大、SAではCD4IL-2およびCD4 IL-4T細胞の過剰提示を伴うT細胞集団の乱れは、経時的に維持され、急性胸
痛とは独立して検出可能である。第2に、T細胞のサブセットの組成の調節に関
与する恒常性機序が、 UA患者は、細胞頻度の一過的変動を有し、最初のレベル
に戻るのみであるという発見により示唆された。第3に、IFN-γ-産生T細胞とIL
-2産生T細胞との頻度は、正ではなく負に相関するようである。
【0044】 IL-2T細胞の増加と組み合わせられたIFN-γT細胞の一過的消失が治療介
入に関連する可能性について検討した。病院では、UA患者にヘパリンを投与し、
急性症状の解決後中止した。他の治療介入は、サイトカイン産生T細胞の頻度の
変動に関与し得ない。
【0045】 さらに、機能的T細胞に対する冠動脈バイパス手術、血管形成、およびステン
ト植え込みの影響について扱った。患者コホートを介入の有無を伴うサブセット
に分けた。 UAおよび SA患者については、3つの全ての時点におけるIFN-γ産生
およびIL-4産生T細胞の頻度は、介入に依存しなかった(データ示さず)。
【0046】実施例3−UA患者におけるCD4CD28nullT細胞の拡大 21例のUA患者中16例においてIFN-γ合成T細胞の3色フローサイトメトリー解
析を実施した。代表的な実験の例を図4に示す。解析を行った16例のUA患者にお
いて、CD4CD28nullの32.4%およびCD4CD28T細胞の15.8%は細胞質IFN-γ
を有した(P<0.01)。陽性細胞の平均蛍光は、CD28集団よりCD28nullが有意
に高く(229.3対179.8、P<0.01)、単一細胞レベルでのIFN-γ産生の上昇が示
唆された。
【0047】 CD4CD28nullT細胞は正常ドナーにおける頻度が低い。全25例のSA患者およ
び全21例のUA患者を、CD28発現を欠くCD4T細胞の存在について評価した。結
果を図5に示し、CD4CD28nullT細胞のサブセットの拡大はUA患者の特徴であ
ったことを実証する。SA患者では、52%の個体が1.1%未満のCD4CD28nullT細
胞を有した。1個体のみが10%を超えるCD4CD28nullT細胞を有した。対照的
に、UAの診断を有する2例の患者のみが1.1%未満のCD4CD28nullT細胞を有し
たが、この患者サブセットの38%は10%を超えるCD4CD28nullT細胞を有した
。CD4CD28nullT細胞の頻度の中央値は、SA患者の場合1.0%であり、UA患者よ
り8倍高かった(7.8%)(P=0.001)。これらの所見は、UAを伴う個体における
T細胞区画の顕著な変化を実証する。
【0048】 UA患者のレパートリーにおけるCD4CD28nullT細胞の蓄積は機能的結果を有
し、IFN-γ集団に対するレパートリーを偏らせるかどうかという問題を扱うため
に、図6に示すように、CD4CD28nullT細胞の頻度をIFN-γ分泌細胞の数と比
較した。本解析では、正の相関(Spearman順位相関検定;R=0.64、P=0.002
)を示し、CD4CD28nullT細胞は、UA患者のIFN-γ産生の増加における主な寄
与因子であることが示唆された。しかし、安定アンギナ患者では有意な相関は見
出されなかった(R=0.30、P=0.12)。
【0049】 上記の結果は、 UA患者が、IFN-γの産生を託されたCD4およびCD8T細胞
の拡大を伴うT細胞レパートリーの乱れにより特徴づけられることを示す。さら
に重要なことは、IFN-γT細胞の頻度の増加だけではなく、IFN-γT細胞が
異常CD4CD28null表現型を発現することである。
【0050】 本発明は任意の様式の行為に限定されないが、次のものは冠動脈疾患に関与し
得る。IFN-γは、単球/マクロファージに対する最も強力な刺激因子である。こ
のサイトカインの過剰放出は、疑いなく、単球/マクロファージの活性化をもた
らし、同時にIL-6を含むプロ炎症性メディエーターの産生を伴う。UA患者におけ
るそのような急性相応答は、機能的T細胞の変更された組成の下流効果として見
なされ得る。この場合、UAは、罹患個体の免疫応答の異常を伴う症候群である。
この免疫偏差の機序を理解すれば、この急性冠状症候群の究極的原因を同定する
ことができ、また治療介入の分子標的を提供することができる。
【0051】 いくつかの証拠により、長期抗原刺激に対する応答において、CD4CD28null
T細胞が引き起こすモデルが支持されている。CD28は、主な共刺激分子であり(
LinsleyおよびLedbetter, Annu. Rev. Immunol. 11:191-212 (1993))、抗原提
示細胞の表面上に発現されたリガンドによるCD28の誘発は、抗原介在性T細胞刺
激を完了するために必要な第2のシグナルを提供する。抗原ペプチドを認識する
T細胞の運命は、共刺激シグナルによって全体的に決定される。共刺激がなけれ
ば、アネルギーまたはT細胞の死が誘導される(Boiseら、Immunity 3:87-98 (1
995))。同様に、抗原の長期認識は、CD28のダウンレギュレーションを誘導し得
る。CD4CD28nullT細胞におけるCD28の発現の消失は、CD28遺伝子の最小プロ
モーター内のDNA結合モチーフに結合する2つの核転写因子の不在に関連する(V
allejo ANら、J. Biol. Chem. 273:8119-8129 (1998))。正常CD4CD28null
細胞の抗原への暴露は、CD28遺伝子特異的核転写因子の一過的ダウンレギュレー
ションを生じさせ、抗原の持続が最終的にCD28の消失をもたらす可能性を高める
。CD4CD28nullT細胞の抗原誘導性増殖はまた、何故これらの細胞がin vivoで
のクローン拡大を経験する傾向を有するかを説明する(Schmidt Dら、Molec. Me
d. 2:608-618 (1996))。
【0052】 連続抗原刺激に加えて、遺伝因子はCD4CD28nullT細胞の出現に寄与し得、
このことは、CD4CD28nullT細胞の発現が一卵性双生児では高度に一致するが
、夫/妻の対ではそうでないことから示唆される(データ示さず)。従って、CD
4CD28null細胞の出現は、個体がUAを発症する傾向がある遺伝的危険因子の存
在に反映し得る。
【0053】 現在のデータでは、安定および不安定アンギナ患者においてTリンパ球が活性
化されるが、活性化パターンの正確な性質は、2つのタイプの疾患で異なること
が確認されている。さらに重要なことには、これらの結果は、CD4CD28null
細胞の頻度の増加、IFN-γ分泌の増加、および不安定性の発生との間の相関を提
供し、IFN-γがUAの重要なメディエーターであることを示唆する。CD4CD28nul l T細胞がどのようにしてUA患者において刺激されるのか、IFN-γ放出に加えて
どのようなエフェクター機能が該疾患のプロセスに役割を果たすのかについては
、依然として解明されていない。
【0054】 CD4CD28nullT細胞は、CD28-CD80/CD86経路を介して共刺激され得ないが、
現時点で同定されていない代替的共刺激系を使用するはずである。このことは、
どのような微環境が最適な刺激条件を提供し、CD28nullT細胞の拡大および活性
化を促進するかという問題を生じる。粥状硬化斑はそのような環境を代表し得、
従って、UAにおける細胞集団の拡大の供給源であり得る。CD4CD28nullT細胞
の抗原誘発性刺激を完了するために必要な共刺激分子の拡大は、そのような細胞
の組織屈性を指令する。内皮細胞上のこの分子に対するリガンドの発現は、これ
らのT細胞を血管壁に導く機序であり得る。
【0055】 どのようにしてCD4CD28nullT細胞が血管損傷に寄与するかを理解するため
に、T細胞エフェクター機能に関与する一連の分子の遺伝子発現が検討されてい
る。CD28欠損T細胞は、CD40リガンド(CD40L)遺伝子の転写を欠き、従って、
B細胞に相互作用する能力を欠く。CD40Lの欠損発現は、本質的に抗体介在性免
疫応答におけるこれらのT細胞の役割を含まない。むしろ、CD4CD28nullT細
胞は、パーフォリンおよびグランザイムB(granzyme B)に対する遺伝子を転写
した。パーフォリンは標的細胞の膜において円筒孔を作製する孔形成分子である
。パーフォリンの産生は高度に調節され、細胞障害性を可能にするT細胞を同定
する。従って、IFN-γの分泌およびそれに続くマクロファージの活性化に加えて
CD4CD28nullT細胞は、粥状硬化病巣において細胞障害性活性を示し、直接的
機序による斑の不安定性に寄与する可能性がある。
【0056】 要約すると、不安定アンギナ患者は、IFN-γの産生を託されたT細胞の異常サ
ブセットを発現する。さらに、安定アンギナ患者は、IL-2およびIL-4を産生する
CD4T細胞の割合の増加によって特徴づけられる、異なるサイトカインパター
ンを有する。
【0057】他の実施態様 本発明は、その詳細な説明により記載されており、前記説明は、本発明を例示
するものであって、添付の請求の範囲によって規定される本発明の範囲を制限す
るものではない。他の態様、利点、および改変は、本発明の請求の範囲内である
【図面の簡単な説明】
【図1】 健常個体、安定アンギナ(SA)患者、または不安定アンギナ(UA)患者由来の
IFN-γ、IL-2、またはIL-4陽性細胞のパーセントをプロットしている一連のグラ
フである。パネルAは、in vitro活性化後にIFN-γ、IL-2、およびIL-4を産生す
るCD4Tリンパ球の頻度を含み、パネルBは、in vitro活性化後にIFN-γ、IL-
2、およびIL-4を産生するCD8Tリンパ球の頻度を含む。データを中央値(ボッ
クス内の線)、25および75百分位(ボックス)、ならびに10および90百分位(端
の横線)として示す。
【図2】 入院時(adm)、退院7〜14日後(7-14 d)、および入院3ヵ月後(3 m)の安
定および不安定アンギナ患者についてIFN-γ、IL-2、およびIL-4を産生するCD4
Tリンパ球のパーセントならびにIFN-γを産生するCD8Tリンパ球のパーセ
ントをプロットしている一連のグラフである。データを中央値(ボックス内の線
)、25および75百分位(ボックス)、ならびに10および90百分位(端の横線)と
して示す。
【図3】 9例の安定アンギナ患者(パネルA)および8例の不安定アンギナ患者(パネ
ルB)の動脈根(Ao)または冠状動脈洞(CS)から採取した、IFN-γ、IL-2、ま
たはIL-4を産生するCD4またはCD8T細胞のパーセントをプロットしている2
つのグラフである。
【図4】 不安定アンギナ患者由来のCD4/CD28およびCD4/CD28nullT細胞について
の細胞内IFN-γの対数発現をプロットしている2つのグラフである。黒線(外側
の線)はIFN-γの発現に対応し、灰色の線(内側の線)はアイソタイプの対照に
対応する。
【図5】 安定および不安定アンギナ患者におけるCD4/CD28null細胞のパーセントを示
すグラフである。破線は、健常被験体の集団におけるCD4/CD28nullT細胞の「
非キャリア」と「キャリア」とを区別するために測定された1.1%カットオフ値
を表す。
【図6】 不安定アンギナにおけるIFN-γ産生とCD4/CD28nullT細胞の頻度の増加との
間の相関を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CR, CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI,G B,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL ,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZA,ZW (72)発明者 ウェイアンド,コルネリア,エム. アメリカ合衆国 55902 ミネソタ州,ロ チェスター,スペル レーン サウス ウ ェスト 1804 (72)発明者 リウッツォ,ジョバンナ イタリア国 00136 ローマ,ビア テヌ ータ サウス アガタ エヌ.2 Fターム(参考) 2G045 AA25 CA17 DA80 FA11 FA37 FB03 GC11 JA01 4B063 QA19 QQ08 QQ79 QQ96 QR48 QR77 QS03 QS33 QX01 4B065 AA94X BD14 BD42 CA46

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 患者のアンギナ状態を診断する方法であって、 a)前記患者由来のリンパ球を刺激すること、 b)前記リンパ球の中のサイトカイン産生細胞の頻度を決定すること、 c)前記サイトカイン産生細胞の頻度を参照頻度と比較し、前記アンギナ状態に
    関する情報を得ること、および d)前記情報に基づき、前記アンギナ状態を安定または不安定であるとして分類
    すること、 を含む、上記方法。
  2. 【請求項2】 前記リンパ球がCD4細胞である、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記リンパ球がCD8細胞である、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記刺激することが、前記リンパ球とホルボールエステルと
    を接触させることを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記ホルボールエステルが酢酸ミリスチン酸ホルボールであ
    る、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記刺激することが、前記リンパ球とカルシウムイオノフォ
    アとを接触させることを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記カルシウムイオノフォアがイオノマイシンを含む、請求
    項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記サイトカイン産生細胞の頻度が、INF-γを産生するCD4
    細胞のパーセントからなる、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記サイトカイン産生細胞の頻度が、INF-γを産生するCD8
    細胞のパーセントからなる、請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記サイトカイン産生細胞の頻度が、IL-2を産生するCD4
    細胞のパーセントからなる、請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記サイトカイン産生細胞の頻度が、IL-4を産生するCD4
    細胞のパーセントからなる、請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記参照頻度が、集団から誘導されるサイトカイン産生細
    胞の頻度の中央値からなる、請求項1に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記サイトカイン産生細胞の頻度の中央値が、前記集団か
    ら誘導されるINF-γを産生するCD4細胞のパーセントの中央値からなる、請求
    項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記サイトカイン産生細胞の頻度の中央値が、前記集団か
    ら誘導されるINF-γを産生するCD8細胞のパーセントの中央値からなる、請求
    項12に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記サイトカイン産生細胞の頻度の中央値が、前記集団か
    ら誘導されるIL-2を産生するCD4細胞のパーセントの中央値からなる、請求項
    12に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記サイトカイン産生細胞の頻度の中央値が、前記集団か
    ら誘導されるIL-4を産生するCD4細胞のパーセントの中央値からなる、請求項
    12に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記集団が不安定アンギナ患者の集団からなる、請求項1
    2に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記集団が安定アンギナ患者の集団からなる、請求項12
    に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記集団が健常個体の集団からなる、請求項12に記載の
    方法。
  20. 【請求項20】 安定または不安定アンギナ状態になりやすい個体の素因を
    判定する方法であって、 a)前記個体由来のリンパ球を刺激すること、 b)前記リンパ球の中のサイトカイン産生細胞の頻度を決定すること、 c)前記サイトカイン産生細胞の頻度を参照頻度と比較し、前記個体に関する情
    報を得ること、および d)前記情報に基づき、前記個体を安定または不安定アンギナ状態になりやすい
    素因があるとして分類すること、 を含む、上記方法。
  21. 【請求項21】 患者のアンギナ状態を診断する方法であって、 a)前記患者におけるCD4/CD28null細胞の頻度を決定すること、 b)前記CD4/CD28null細胞の頻度を参照頻度と比較し、前記アンギナ状態に関
    する情報を得ること、および c)前記情報に基づき、前記アンギナ状態を安定または不安定であるとして分類
    すること、 を含む、上記方法。
  22. 【請求項22】 前記CD4/CD28null細胞の頻度が、CD28陰性であるCD4
    細胞のパーセントからなる、請求項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記参照頻度が、集団由来のCD4/CD28null細胞から誘導
    される、請求項21に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記集団が不安定アンギナ患者の集団からなる、請求項2
    3に記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記集団が安定アンギナ患者の集団からなる、請求項23
    に記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記集団が健常個体の集団からなる、請求項23に記載の
    方法。
  27. 【請求項27】 前記参照頻度がCD28陰性であるCD4細胞のパーセントか
    らなる、請求項23に記載の方法。
  28. 【請求項28】 前記参照頻度が約2.0%を超える、請求項27に記載の方
    法。
  29. 【請求項29】 前記参照頻度が約2.0%未満である、請求項27に記載の
    方法。
  30. 【請求項30】 安定または不安定アンギナ状態になりやすい個体の素因を
    判定する方法であって、 a)前記個体におけるCD4/CD28null細胞の頻度を決定すること、 b)前記CD4/CD28null細胞の頻度を参照頻度と比較し、前記個体に関する情報
    を得ること、および c)前記情報に基づき、前記個体を安定または不安定アンギナ状態になりやすい
    素因があるとして分類すること、 を含む、上記方法。
  31. 【請求項31】 患者のアンギナ状態に関する診断情報を提供するためのキ
    ットであって、前記キットは、結合対メンバーおよび参照チャートを含み、前記
    結合対メンバーは、患者由来のサイトカイン産生細胞の頻度を決定できるように
    サイトカインに対して特異的結合親和性を有し、前記参照チャートは、患者由来
    のサイトカイン産生細胞の頻度に基づき、前記アンギナ状態の安定または不安定
    の性質の指標を決定できるようにサイトカイン産生細胞の頻度に関する情報を含
    有する、上記キット。
  32. 【請求項32】 安定または不安定アンギナ状態になりやすい個体の素因を
    判定するためのキットであって、前記キットは、結合対メンバーおよび参照チャ
    ートを含み、前記結合対メンバーは、個体由来のサイトカイン産生細胞の頻度を
    決定できるようにサイトカインに対して特異的結合親和性を有し、前記参照チャ
    ートは、個体由来のサイトカイン産生細胞の頻度に基づき、前記素因の指標を決
    定できるようにサイトカイン産生細胞の頻度に関する情報を含有する、上記キッ
    ト。
  33. 【請求項33】 患者のアンギナ状態に関する診断情報を提供するためのキ
    ットであって、前記キットは、結合対メンバーおよび参照チャートを含み、前記
    結合対メンバーは、患者におけるCD4/CD28null細胞の頻度を決定できるように
    CD4/CD28null細胞マーカーに対して特異的結合親和性を有し、前記参照チャー
    トは、患者におけるCD4/CD28null細胞の頻度に基づき、アンギナ状態の安定ま
    たは不安定の性質の指標を決定できるようにCD4/CD28null細胞の頻度に関する
    情報を含有する、上記キット。
  34. 【請求項34】 安定または不安定アンギナ状態になりやすい個体の素因を
    判定するためのキットであって、前記キットは、結合対メンバーおよび参照チャ
    ートを含み、前記結合対メンバーは、個体におけるCD4/CD28null細胞の頻度を
    決定できるようにCD4/CD28null細胞マーカーに対して特異的結合親和性を有し
    、前記参照チャートは、個体におけるCD4/CD28null細胞の頻度に基づき、前記
    素因の指標を決定できるようにCD4/CD28null細胞の頻度に関する情報を含有す
    る、上記キット。
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