JP2002522693A - 熱機関 - Google Patents

熱機関

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JP2002522693A
JP2002522693A JP2000563937A JP2000563937A JP2002522693A JP 2002522693 A JP2002522693 A JP 2002522693A JP 2000563937 A JP2000563937 A JP 2000563937A JP 2000563937 A JP2000563937 A JP 2000563937A JP 2002522693 A JP2002522693 A JP 2002522693A
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heat
chamber
compressor
volume
cavity
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JP2000563937A
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グレン・アレキサンダー・トンプソン
Original Assignee
ザ・トンプソン・エンジン・カンパニー・オブ・オーストラリア・ピーティワイ・リミテッド
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02GHOT GAS OR COMBUSTION-PRODUCT POSITIVE-DISPLACEMENT ENGINE PLANTS; USE OF WASTE HEAT OF COMBUSTION ENGINES; NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02G3/00Combustion-product positive-displacement engine plants
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02GHOT GAS OR COMBUSTION-PRODUCT POSITIVE-DISPLACEMENT ENGINE PLANTS; USE OF WASTE HEAT OF COMBUSTION ENGINES; NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02G1/00Hot gas positive-displacement engine plants
    • F02G1/02Hot gas positive-displacement engine plants of open-cycle type

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 内部に複数の容積変動チャンバを有し、該容積変動チャンバのうち少なくとも1つの一部を構成する少なくとも1つの回転可能ベーンを含む容積式圧縮機Aと、前記圧縮機Aの吐出口と流体連通し、熱源から作動流体へと熱を伝達する熱伝達手段を有する熱チャンバDと、内部に複数の容積変動チャンバを有し、該容積変動チャンバのうち少なくとも1つの一部を構成する少なくとも1つの回転可能ベーン、及び前記圧縮機と外部負荷とを駆動する駆動手段を含む容積式原動機Bと、を備え、運転時には、前記熱チャンバを通過する前記作動流体の流れが実質的に連続的であることを特徴とする熱機関。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は原動機に関するものであり、特に、熱源及び/または吸熱器を利用し
た熱機関に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
熱源からのエネルギを機械的動力に変換するために、種々のタイプの原動機が
開発されてきた。熱源は、一般的には燃料を燃焼させることによって得られる。
燃料の燃焼によって、熱が、ピストンまたはタービンといった装置を駆動するた
めの作動流体へと伝達され、こうして、直ちに利用可能な機械的動力が発生する
。このような原動機の一例は、標準的な火花点火式内燃機関である。作動流体(
通常は空気)は、往復シリンダを駆動するために加熱される。同様に、石炭火力
発電所では、一般的に、発電機に動力を供給する蒸気タービンを駆動するために
過加熱蒸気が用いられている。
【0003】 これら原動機における熱効率は、燃焼による熱を作動流体へと伝達し、作動流
体が吐出される前に作動流体の膨張により得られる仕事量をいかに最大化するか
ということにより変動する。往復ピストン形態の内燃機関は、便利な汎用原動機
として産業上の多くの分野において広範囲に利用されている。しかしながら、こ
のような内燃機関の従来の構成は、本来、熱的に非効率である特性を多く有して
いる。作動流体の吸入、圧縮、燃焼が同一チャンバ内で行われるので、急激な熱
勾配が発生する。さらに、燃料は、シリンダ内における実質的一定容積で燃焼す
るので、初期に高圧と高温が発生し、熱損失が大きい。また、燃焼は比較的低温
の金属チャンバに接触しながら行われるので、結果的に燃料燃焼の阻害及び不完
全燃焼が起こり、作動流体の熱損失が発生する。多くの原動機の構成では、圧縮
行程の最終段階が燃焼の初期段階に抗して行われるので、原動機の総合効率が低
下する。また、膨張比は、機関の機械的形態により限定される。火花点火式原動
機の機械的効率は、荷重を受ける多くのシール、及び荷重を受ける多くの摺動面
によっても低下する。結果として生じる摩擦は熱を生み出すが、この熱は、ラジ
エターまたは冷却フィンによって環境中に放散されて廃棄される。
【0004】 このような非効率さは、“容積式”原動機及び/または圧縮機を用いている火
花点火式機関に共通である。容積式機械は、1または複数の容積可変の閉鎖チャ
ンバを備えている。容積式圧縮機の場合、作動流体を圧縮するためにチャンバ内
の容積が規定量だけ減縮される。容積式原動機では、作動流体が、チャンバ内の
容積を既定最小値から既定最大値へと増大させ、こうして画設容積が変化する。
容積式原動機及び容積式圧縮機は非効率さを有してはいるが、原動機の広範囲の
速度にわたって有効に使用可能ある。そのため、このような原動機は、比較的低
速においても比較的高速においても高いトルクが必要とされる広範囲の用途に利
用可能である。
【0005】 ガスタービンは、容積式圧縮機または原動機を用いていない。ガスタービンは
、飛行機のジェットエンジンに多く用いられている。作動流体は、容積式機械の
替わりに、高速タービン翼またはタービンベーンを用いて圧縮される。燃料は圧
縮された作動流体内で燃焼し、タービン翼またはタービンベーンを通じて膨張し
て膨張タービンを駆動する。膨張タービンが圧縮タービンを駆動し、排気ノズル
を通じて空気が膨張を継続すると、流速が増大して前方推進力が発生する。
【0006】 近代のガスタービンは、多くの用途に適合化されているが、本来的に有する特
性によってガスタービンは汎用エンジンとはなり得ていない。ガスタービンは、
元来、高速型エンジンであり、広範囲にわたる設定速度で十分なトルクを発生す
ることができない。さらに、ガスタービンエンジンは、運転操作が悪いと、圧縮
機失速、フレームアウト、及びその他の欠点を露呈する。加えて、その運転効率
は、金属学的思慮によって制約される。なぜなら、膨張タービンに送る前に燃焼
生成物を冷却しなければならない場合が多いからである。
【0007】 別のタイプの汎用エンジンには、一般的に、ジュール(Joule)機関として知
られているものがある。ガスタービンと同様に、ジュール機関は、圧縮機と縦一
列に連結された原動機を備えている。しかし、ジュール機関はタービン翼の替わ
りに往復ピストンを用いているので、低速でも、比較的高速でも十分なトルクを
発生可能である。
【0008】 ジュール機関では広範囲の速度を利用することが可能であるが、種々の本来的
な欠点を有している。第1に、機関内で連続的な作動流体流れを得るためには、
圧縮機及び原動機はそれぞれ、少なくとも2つの往復シリンダを有していなけれ
ばならない。マニフォールド及び弁ポートの複雑な配置は、熱効率に悪影響を及
ぼす。多くのマニフォールド及び弁ポートが作動流体からより多くの熱を奪い、
原動機の出力を低下させる。前述したように、シリンダ内で摺動するシールによ
る摩擦によって、効率はさらに低下する。
【0009】 マニフォールド装置は、単気筒圧縮機及び単気筒原動機を用いることによって
最少化することができる。しかし、このような構成は、機関内における作動流体
の断続的な流れを必然的に招く。断続的な作動流体の流れは、燃料の継続的な内
部燃焼を阻害する。燃料は、新鮮な作動流体が燃焼チャンバ内に流入する度に燃
焼する。その結果、チャンバの壁面内で熱勾配が発生し、非効率的な燃料の燃焼
につながる。この機関では、燃料の外部燃焼を利用し、ある種の熱交換器によっ
て作動流体を加熱することもできる。しかし、熱損失及び熱交換器の非効率さに
よって、機関全体の効率が低下する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来技術が有する欠点を解消すること、または従来技術を改
良すること、あるいは、有用な変更形態を少なくとも提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の特徴によれば、次のような熱機関が提供される。すなわち、こ
の熱機関は、 内部に複数の容積変動チャンバを有し、該容積変動チャンバのうち少なくとも
1つの一部を構成する少なくとも1つの回転可能ベーンを含む容積式圧縮機と、 前記圧縮機の吐出口と流体連通し、熱源から作動流体へと熱を伝達する熱伝達
手段を有する熱チャンバと、 内部に複数の容積変動チャンバを有し、該容積変動チャンバのうち少なくとも
1つの一部を構成する少なくとも1つの回転可能ベーン、及び前記圧縮機と外部
負荷とを駆動する駆動手段を含む容積式原動機と、を備え、 運転時には、前記熱チャンバを通過する前記作動流体の流れが実質的に連続的
であることを特徴としている。
【0012】 一実施形態では、前記作動流体は空気であり、前記熱チャンバは燃焼チャンバ
であり、前記熱伝達手段は燃料を連続的に内部燃焼させる装置である。前記圧縮
機の吐出口は、前記圧縮機から前記熱チャンバへの一方向流を実現するために一
方向弁を備えていることが好ましい。好ましい形態では、前記燃焼チャンバは、
前記空気を第1の流れと第2の流れとに分岐するように構成され、前記第1の流
れは燃料の燃焼を助成し、前記第2の流れは、燃焼工程を迂回しかつ前記原動機
に流入する前に前記第1の流れと再合流するように構成される。また、前記燃焼
工程への前記作動流体の流れは、前記燃料が確実に完全燃焼するように設定され
る。
【0013】 熱伝達手段の他の実施形態では、前記熱チャンバの外部の熱源から前記作動流
体へと熱を伝達する装置が設けられている。さらなる実施形態では、前記作動流
体が前記原動機から前記圧縮機へと流れる該機関の逆転運転を実現するために、
前記熱伝達手段は、前記作動流体から吸熱体へと熱を伝達するように構成されて
いる。
【0014】 さらに別の実施形態は、前記容積式圧縮機及び前記容積式原動機の各々が、 吸入口と吐出口とを有する球形ハウジングと、 駆動シャフト回りに回転するように前記ハウジング内に取付けられた回転可能
ディスクと、 前記ハウジング内で前記回転可能ディスクの両面に取付けられた一対の半円形
ベーンと、を備え、 前記ディスクの輪郭部は前記ハウジングの内面に対して摺動シールを実現し、
前記駆動シャフトの軸は前記回転可能ディスクの直径に沿って延在し、 前記両ベーンは同一平面内に配置されかつ共有平面内で該共有平面に垂直な中
心軸回りに回転するように構成され、前記両ベーンの輪郭部は前記ハウジングの
内面及び前記回転可能ディスクに対して摺動シールを実現し、 前記駆動シャフトの軸は、前記ベーンの中心軸に対して角度を有して配置され
、こうして前記ハウジングは、前記回転可能ディスクが前記駆動シャフト回りに
回転する際に周期的に容積が変動する4つのチャンバに分割され、 前記吸入口は、運転時に前記チャンバのうち少なくとも1つの容積が増大する
際に該チャンバと流体連通するように構成され、前記吐出口は、運転時に前記チ
ャンバのうち少なくとも1つの容積が減少する際に該チャンバと流体連通するよ
うに構成されていることを特徴とする。
【0015】 本発明のこの形態では、前記吸入口は、前記チャンバの容積が最小となった際
に該チャンバに開口し、該チャンバの容積が最大となった際に閉じ、前記吐出口
は、前記チャンバの容積が最大となった際に該チャンバに開口し、該チャンバの
容積が最小となった際に閉じるように構成されていると好ましい。さらに、前記
半円形ベーンは楔形に形成され、楔形の頂上部は前記回転可能ディスクに対して
摺動シールを実現し、前記楔形の幅広部は前記球形ハウジングの内面に対して摺
動シールを実現するように構成される。
【0016】 本発明の第2の特徴によれば、次のような容積式原動機が提供される。すなわ
ち、この容積式原動機は、 内部仕切手段によって内部が高圧領域と低圧領域とに仕切られ、前記高圧領域
と前記低圧領域とにそれぞれ流体連通するケーシング吸入口とケーシング吐出口
とを備えた外側ケーシングと、 駆動シャフトに作動連結するための連結手段を有し、前記外側ケーシング内に
回転可能状態で取付けられ、少なくとも部分的に球形とされたキャビティを内部
に備えた内側ハウジングと、 前記外側ケーシングに対して固定されかつ前記キャビティ内へと延在するマス
トと、を備え、 前記内側ハウジングの前記キャビティの中心軸は前記ハウジングの回転軸と同
一直線上に配置され、前記キャビティは、前記高圧領域と前記低圧領域とにそれ
ぞれ流体連通するキャビティ吸入口とキャビティ吐出口とを備え、 前記内側ハウジング内にはディスクが配置され、該ディスクの面は前記内側ハ
ウジングの回転軸に対して傾斜配置され前記キャビティの中心は該ディスクの面
内に配置され、 前記マストの自由端部はヒンジ構造とされ、そのヒンジ軸は前記キャビティの
中心を通り、前記ヒンジ構造には概して平面構造の半円形ベーンがヒンジ結合さ
れ、前記内側ハウジングの回転軸は前記ベーンの面内に配置され、前記ヒンジ軸
は前記ベーンの面に垂直に配置され、前記半円形ベーンの直径は前記少なくとも
部分的に球形とされたキャビティの直径と実質的に同一とされ、 前記ベーンは前記ディスクの直径に沿って前記ディスクに係合し、前記ディス
クの直径は前記球形キャビティの直径と実質的に同一とされ、前記ディスク及び
前記ベーンは、前記ハウジングが回転する際に容積が周期的に変動する2つのチ
ャンバを前記キャビティ内に形成し、 前記キャビティ吸入口が、前記チャンバのうちの1つの容積が増大する際に該
チャンバと流体連通し、前記キャビティ吐出口が、他のチャンバの容積が減少す
る際に該チャンバと流体連通するように、前記キャビティ吸入口及びキャビティ
吐出口は前記ベアリング手段に対して位置決めされていることを特徴とする。
【0017】 本発明のこの形態による原動機は圧縮機として好適に用いることができること
を理解されたい。前記駆動シャフトは、圧縮機の吸入口が前記外側ケーシングの
前記低圧領域と流体連通しかつ該圧縮機の吐出口が前記外側ケーシングの前記高
圧領域と流体連通するように、前記内側ハウジングを回転させる。
【0018】 好ましい一形態では、前記キャビティは、前記ディスクを前記内側ハウジング
に対して相対回転させるよう該キャビティ内に取付けるためのベアリング手段を
備えている。また、この実施形態では、前記ディスクは前記ベーンにヒンジ結合
され、そのヒンジ軸は前記半円形ベーンの直径と同一直線上に配置されているこ
とが好ましい。
【0019】 好ましくは、前記ディスク及び前記ベーンは、前記球形キャビティに接触しな
いように構成される。さらに好ましい形態では、前記ディスクは前記ベーンの両
側に楔形状部を有し、該楔形状部の頂上部は、前記ベーンとのヒンジ結合部に近
接配置される。
【0020】 好ましくは、前記キャビティ吸入口及びキャビティ吐出口は、前記チャンバが
それぞれ、最小容積、最大容積になるときに該容積変動チャンバに開口するよう
に構成される。この実施形態では、前記キャビティ吸入口及びキャビティ吐出口
は、前記内側ハウジングの回転軸と該内側ハウジングの回転軸に直交する前記デ
ィスクの直径とで規定される平面内に配置される。
【0021】 特に好ましい熱機関の一実施形態では、上記の容積式圧縮機及び容積式原動機
が用いられる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、例示のみを目的とする添付図面を参照しながら本発明を説明する。
【0023】 始めに図1を参照する。容積式圧縮機(A)は、容積式原動機(B)に、シャ
フト(H)を介して機械的に連結されている。空気のような作動流体が圧縮機(
A)に吸引され、比較的高い圧力で吐出弁(I)へと送られる。吐出弁(I)は
逆止弁であり、圧縮機から管路(C)への作動流体の一方向流れを保証する。管
路(C)は、作動流体を燃焼チャンバ(D)へと配送する。燃焼チャンバ(D)
は同軸配置された内側チューブと外側チューブ(共に図示せず)とを備え、これ
らによって作動流体は2つに分流される。第1の流れは内側チューブを通り、作
動流体の残りは外側チューブを通る第2の流れを形成する。内側チューブは、燃
焼可能な燃料を連続的に燃焼させるための装置(図示せず)を備えている。燃焼
チャンバへ供給する燃料の流量は、スロットル装置(図示せず)によって適宜調
節される。内側チューブ内には、燃料に点火するための、または燃焼が意に反し
て停止した際に燃料に再点火するための点火プラグまたはそれに類する装置(図
示せず)といった点火手段が設けられている。
【0024】 内側チューブを通過する作動流体の第1の流れは、燃料の燃焼によって加熱さ
れ膨張する。内側チューブを通過した作動流体と外側チューブを通過した作動流
体は、原動機(B)に流入する前に管路(E)内で混合する。
【0025】 容積式圧縮機(A)がその可変容積内で実現する最大容積と最小容積との比率
は、作動流体を効率的に管路(C)へと送り込むために、できる限り高くするこ
とが望ましい。圧縮機(A)は、作動流体の管路(C)への実質的に連続的な流
入を実現するように位相合せされた複数の圧縮チャンバを備えていてもよい。し
かし、2またはそれ以上の往復シリンダ構成の場合に必要とされる複雑なマニフ
ォールド装置及び弁装置を不要とするために、圧縮機(A)も原動機(B)も回
転ベーンの形態で構成する。圧縮機からの流れをさらに滑らかにするために、管
路(C)の容積が圧縮機(A)からの断続的な流れを空気力学的に補償するよう
に管路(C)のサイズを決定してもよい。これは、配管(C)を圧縮空気タンク
に接続し、タンクの吐出口を燃焼チャンバ(D)に接続することによって達成さ
れ得る。
【0026】 作動流体が原動機(B)から吐出される際に、いくらかの熱を回収して効率を
高めるために、管路(C)の出口と燃焼チャンバ(D)との間に直交流式熱交換
器を設けてもよい。作動流体の膨張を最大化するために、熱交換器は外側チュー
ブを通過する作動流体の流れだけに熱を供給する。内側チューブを通過する流れ
は、燃焼によって加熱されるが、熱交換器によって予備加熱はされない。
【0027】 燃焼チャンバ(D)内における燃料の燃焼によって温度が上昇し、管路(E)
を流れる作動流体の体積が容積式原動機(B)を駆動する。もちろん、原動機(
B)は、圧縮機及び特定の負荷物(図示せず)の駆動に必要な動力を供給するた
めに、十分な機械的優位性を圧縮機(A)に対して有している。原動機(B)の
圧縮機(A)に対する機械的優位性は、物理的排気量の違い、及び/または、圧
縮機の平均圧力を原動機内の平均圧力より低く設定することにより実現可能であ
る。変更形態として、ギア装置または当業者にとって慣用であるその他の手段に
よって機械的優位性を得ることもできる。
【0028】 本発明による熱機関には、ベーン及び/またはディスクを用いた周知技術に基
づく容積式圧縮機及び容積式原動機を用いてもよい。しかし、原動機及び圧縮機
内における摩擦損失及び機械的損失が最小化されれば本機関の利点が助長される
。従って、図2〜8に示す装置は、摩擦損失及び他の機械的非効率さを最小限に
抑えた圧縮機及び原動機を提供するものである。
【0029】 図3を参照すると、剛体円筒形本体1の内部に球形チャンバが形成されている
。本体1は、ベアリング3,4を介して中空円筒ケーシング2内に回転自在に取
付けられている。ベアリング3,4は、円筒ケーシングの上部カバー5、及び下
部カバー6によって支持されている。円筒ケーシングに固定された2枚の仕切板
または分割板7は中央開口部を有し、こうして本体1は最小限の隙間をもって配
置されている。仕切板7と円筒ケーシング2と本体1とによって、円筒ケーシン
グ内にチャンバ8,9,10が形成されている。ベーンディスクとコアのアッセ
ンブリ11が球形チャンバ内に配置され、ベアリング12によって支持及び位置
決めされている。
【0030】 図4,5,6,7,8を参照すると、アッセンブリ11は、ベアリング12の
内側に収まる位置決め部22を備えたディスク21と、充填部23とから構成さ
れている。充填部23は、容積を狭める以外の機能は有していない。充填部23
は、一体型絶縁部材24によって、ディスク21から熱的に絶縁されている。コ
ア18は、円形断面を有するロッドの形態で形成され、ディスク21内に形成さ
れたスロット25内に回転自在に取付けられている。コア18は長手方向のスロ
ットカット部を有し、これを用いてベーン19がコア18に固定可能となってい
る。アッセンブリ11は、球形チャンバの半球内に、2つのチャンバを形成して
いる。ディスク21及びベーン19の双方は球形チャンバの半径よりわずかに小
さい半径を有しており、シールは不要であって、摩擦も発生しない。コア18の
長手方向寸法もまた、球形チャンバの直径よりわずかに小さく形成されている。
アッセンブリ11は、穴20とマスト13の上部に形成された穴とを貫通するピ
ンによって所定位置に保持されている。マスト13は、下部カバー6に固定され
ている。
【0031】 本体1が回転すると、本体1の軸に対して角度を有して設けられたディスク2
1の中心軸は、本体1の軸回りに回転する。コア18は、コアを貫通するピンに
よって固定された中心直径軸周りに揺動するが、コア18は、その長手方向軸回
りに回転はしない。ディスク21は回転しない。従って、アッセンブリ11によ
って一半球内に形成された2つのチャンバの容積が、本体1の回転によって周期
的に変化する。本体1の側壁には吸入口16が設けられ、こうして球形チャンバ
とチャンバ9とが連通している。本体1の上面には吐出口17が設けられ、こう
して球形チャンバとチャンバ8とが連通している。本体1が回転すると、吸入口
16は、アッセンブリ11によって形成された各容積変動チャンバと交互に連通
するが、この連通は、容積が増大して行く側のチャンバについて生じる。一方で
は、吐出口17もまた各容積変動チャンバと交互に連通するが、この連通は、容
積が減少して行く側のチャンバについて生じる。加圧状態で配管14を通じてチ
ャンバ9内に流入する作動流体は吸入口16を通って流れ、容積変動チャンバが
吸入口16と連通した際に、該容積変動チャンバを形成している面に圧力を加え
る。吸入口16と連通状態にある容積変動チャンバ内に配置されたディスク21
の面の付与された圧力は、ベアリング12に伝達され、次いで本体1に伝達され
て本体1を回転させる。本体1の回転によって、吸入口16と連通状態にある容
積変動チャンバの容積は、最大容積に到達する時点まで増大する。この時点で吸
入口はベーン19の輪郭部を通過し、他方の容積変動チャンバとの連通が開始さ
れる。他方の容積変動チャンバに圧力が付与された状態でさらに回転が続くと、
作動流体は吐出口17を通じてチャンバ8へと吐出される。吐出された作動流体
は、次いで配管15を通じてチャンバ8の外部へと流れる。
【0032】 この形態は、負荷摺動面及び摺動シール面を有さずボールベアリング12以外
には摩擦が生じない容積変動チャンバ式機構を提供するという点で好適である。
負荷摺動面及び摺動シール面を有していないので、原動機は高温高速で運転可能
である。数百℃に及ぶ作動温度に至るまで、作動流体に接触する面の冷却は不要
である。
【0033】 上部カバー5及び下部カバー6を含む円筒ケーシング2の外表面は、熱損失を
防ぐために断熱してもよい。冷却・潤滑用オイルは、それ自体の冷却のために外
部熱交換器を通過する。オイルは、ピンを潤滑するために、マスト13を通じて
ベアリング4及び12へと加圧供給される。マスト13は、ベアリング12にオ
イルを供給できるような位置にオイル孔を備えている。本体1の回転及び球形チ
ャンバ内でアッセンブリ11の下方に配置されている種々の構成部材の運動によ
って、概して下側半球へとオイルが供給され、コア18がディスクスロット25
と接触するディスクの底部において冷却作用が得られる。ディスクスロット25
の底部に設けられた複数の孔によっても、コア18と接触状態にあるディスクス
ロット25が潤滑される。オイルは、概して本体1の下部を冷却する。
【0034】 アッセンブリ11を所定位置に保持するためにマスト13を固定しているナッ
トに作用する軽い張力によってもたらされるコア18とディスクスロット25間
の負荷以上の負荷が各面に作用することはない。球形チャンバの下部に供給され
たオイルは、本体1の下部に設けられた水平孔を通じてオイルを流動させる遠心
力の作用によってチャンバ10へと吐出される。オイルは、再循環のためにチャ
ンバ10の下部から吸引される。ベアリング11は、ベアリングハウジングを通
って流れるオイルによって冷却され潤滑される。アッセンブリ11と本体1内に
設けられた球形チャンバの壁面との間にシールは存在しないので、作動流体のリ
ークが起こる。リークは圧力と時間とに比例するが、本発明の機関では圧力は一
定で低く作動流体の速度が高いので、リークによる効率の低下は、摩擦による損
失及び冷却機構による損失よりは小さい。ディスク21の下方縁部には、オイル
コントロール用のリングが設けられている。
【0035】 上記の構成は、本発明による機関における原動機を提供する。同一の構成から
なる2つの機構を設けて、1つを圧縮機としてもよい。この場合、相違点として
、原動機における吸入管14が圧縮機では吐出部として機能し、原動機における
吐出管15が圧縮機では吸入部として機能し、ポート16,17の機能も逆転す
るというように、逆方向に回転及び運転がなされる。
【0036】 上記の原動機及び圧縮機は、単一のシャシ上に取付けられる。両端にウォーム
駆動部を有するシャフトが原動機及び圧縮機の駆動シャフトに連結され、こうし
て。圧縮機と原動機は、同一速度で反対方向に回転する。圧縮機の総排気量は原
動機の排気量の1/4である。圧縮機は、実質的に連続的に、加圧作動流体を供
給するように構成される。
【0037】 圧縮機の吐出管は、圧縮機の容積の約40倍の容積を有する配管と連通してい
る。その目的は、圧縮機によって行われる新鮮な作動流体の供給における周期的
なサイン波的変動のための空気緩衝体を提供することであるので、前記の容積は
それほど重要ではない。上記配管は、2つの同軸チューブで構成され作動流体を
2つに分流する燃焼チャンバと連通している。作動流体の流れの一方はセンター
チューブを流れ、他方は外側チューブ内でセンターチューブの外側を流れる。内
側チューブ及び外側チューブは平行な側面を有し、それらの断面は、同体積の作
動流体が流れ込むように形成されている。内側チューブの長さの途中では、燃料
供給チューブが内側チューブの中心部に燃料を供給し、計量装置が燃料の流量を
制御する。燃料吐出口付近には一対または複数対の電極が設けられ、燃料流の中
で、または燃料流付近で火花が飛ばされ燃焼が開始される。通常の運転では、電
極は連続的に火花を飛ばし、何らかの理由で意に反して燃焼が停止した際に再点
火する。内側チューブ、同時に外側チューブの長さは、内側チューブを通過する
作動流体の膨張が内側チューブ内で完了し、膨張完了前に作動流体または機関各
面を温度を低下させる熱伝導が生じないように決定される。内側チューブの長さ
は、最大火炎長さの約3倍に設定される。内側チューブの外側は、セラミックま
たは熱伝導性の低いその他の入手容易なコーティング材で被覆されている。燃焼
チャンバは、原動機の吸入管に通じているさらなる配管と連通している。この配
管は、熱損失しないように断熱されている。燃焼チャンバから吐出される作動流
体の2つの流れは、初期には、異なる速度を有する2つの同軸流として流れる。
速度が異なることにより、燃焼チャンバ下流での2つの流れの混合が急速に行わ
れる。燃焼チャンバから出る配管は原動機の吸入管と連通しており、上記のよう
に作動が継続する。
【0038】 独立した圧力タンク(図示せず)を備えることにより始動手段が構成される。
圧力タンクは、初期には外部の空気源から圧縮空気が供給され、タンク内の圧力
が約40lb/in2 に達するまで圧縮機から作動流体を分けて供給することにより
加圧状態が保持される。タンクと圧縮機・燃焼チャンバ間の機関配管との間には
配管が設けられ、さらにコックが設けられ、タンクから機関配管への圧縮空気の
流れが開閉される。コックを開けて燃焼チャンバを通じて圧縮空気を流し、シス
テムを部分的に加圧することによって始動が行われ、燃焼チャンバを通る流れが
確保されたら燃焼を開始し、この時点で圧力タンク・機関配管間のコックを閉じ
て通常運転へと移行する。
【0039】 本発明の範囲を逸脱せずに上記の機関に種々の変更を加えることが可能である
ことは、当業者であれば理解できる。例えば、原動機に関して言えば、アッセン
ブリ11を本体1の球形チャンバ内に回転可能状態で取付け、運転状態では、本
体1を固定し、駆動シャフトをベーン19の軸から取出し、ケーシング2を完全
に省略し、吸入・吐出管をポート16,17に接続し、シールを含むように構成
してもよい。全く異なる形態として、圧縮機及び原動機を往復動タイプとしたり
、あるいは、本明細書に記載した特徴を実現できるその他の形態の圧縮機及び原
動機を用いてもよい。他の変更形態として、燃焼チューブと同軸である内側管を
、作動流体の流れの方向に延長し、燃焼チャンバの形状を変更して作動流体の速
度を変化させるように構成してもよい。その他、記載できないほど多様な変更が
可能である
【0040】 本発明の範囲を逸脱せずに、内部燃焼を他の熱源で増長したり、あるいは、他
の熱源で完全に置換えたりできることは、当業者であれば理解できる。非限定的
な例として、赤外線を光ファイバを通じて照射し、機関が有する配管内の黒体を
加熱し、こうして作動流体を加熱することが可能である。このような装置は、圧
縮機と燃焼チャンバとの間に設けてもよく、この場合、作動流体は燃焼チャンバ
の手前で2つに分流され、内部燃焼にさらされる流れはここに説明する方法では
加熱されず、ここに説明する方法で加熱される流れは燃焼チャンバの内側チュー
ブの外側に流される。ここに説明する方法を内部燃焼及び熱損失回収用の上記熱
交換器と共に用いる場合には、作動流体を3つの流れに分けてもよい。底流にあ
る原理は、熱吸収のために最大限に広い温度範囲を利用するには、作動流体は1
つの熱源のみによって加熱すべきであるということである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による熱機関の構成要素の配置を示す概略図である。
【図2】 本発明の熱機関に用いられる原動機または圧縮機の平面図である
【図3】 図2に示す原動機または圧縮機の断面図である。
【図4】 図2に示す原動機または圧縮機の内部に設けられる回転可能ディ
スクの平面図である。
【図5】 図2に示す原動機または圧縮機の内部に設けられる回転可能ディ
スクの側方立面図である。
【図6】 図2に示す原動機または圧縮機の内部に設けられる回転ベーンの
平面図である。
【図7】 図2に示す原動機または圧縮機の内部に設けられる回転ベーンの
正面図である。
【図8】 図2に示す原動機または圧縮機の内部に設けられる回転ベーンの
端面図である。
【符号の説明】
1 円筒形本体 2 円筒ケーシング 4,12 ベアリング 7 仕切板 8,9,10 チャンバ 11 アッセンブリ 13 マスト 14 吸入管 15 吐出管 16 吸入口 17 吐出口 18 コア 19 ベーン 21 ディスク 25 ディスクスロット A 容積式圧縮機 B 容積式原動機 D 熱チャンバ I 吐出弁(一方向弁)
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年5月24日(2000.5.24)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は原動機に関するものであり、特に、熱源及び/または吸熱器を利用し
た熱機関に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 熱源からのエネルギを機械的動力に変換するために、種々のタイプの原動機が
開発されてきた。熱源は、一般的には燃料を燃焼させることによって得られる。
燃料の燃焼によって、熱が、ピストンまたはタービンといった装置を駆動するた
めの作動流体へと伝達され、こうして、直ちに利用可能な機械的動力が発生する
。このような原動機の一例は、標準的な火花点火式内燃機関である。作動流体(
通常は空気)は、往復シリンダを駆動するために加熱される。同様に、石炭火力
発電所では、一般的に、発電機に動力を供給する蒸気タービンを駆動するために
過加熱蒸気が用いられている。
【0003】 これら原動機における熱効率は、燃焼による熱を作動流体へと伝達し、作動流
体が吐出される前に作動流体の膨張により得られる仕事量をいかに最大化するか
ということにより変動する。往復ピストン形態の内燃機関は、便利な汎用原動機
として産業上の多くの分野において広範囲に利用されている。しかしながら、こ
のような内燃機関の従来の構成は、本来、熱的に非効率である特性を多く有して
いる。作動流体の吸入、圧縮、燃焼が同一チャンバ内で行われるので、急激な熱
勾配が発生する。さらに、燃料は、シリンダ内における実質的一定容積で燃焼す
るので、初期に高圧と高温が発生し、熱損失が大きい。また、燃焼は比較的低温
の金属チャンバに接触しながら行われるので、結果的に燃料燃焼の阻害及び不完
全燃焼が起こり、作動流体の熱損失が発生する。多くの原動機の構成では、圧縮
行程の最終段階が燃焼の初期段階に抗して行われるので、原動機の総合効率が低
下する。また、膨張比は、機関の機械的形態により限定される。火花点火式原動
機の機械的効率は、荷重を受ける多くのシール、及び荷重を受ける多くの摺動面
によっても低下する。結果として生じる摩擦は熱を生み出すが、この熱は、ラジ
エターまたは冷却フィンによって環境中に放散されて廃棄される。
【0004】 このような非効率さは、“容積式”原動機及び/または圧縮機を用いている火
花点火式機関に共通である。容積式機械は、1または複数の容積可変の閉鎖チャ
ンバを備えている。容積式圧縮機の場合、作動流体を圧縮するためにチャンバ内
の容積が規定量だけ減縮される。容積式原動機では、作動流体が、チャンバ内の
容積を既定最小値から既定最大値へと増大させ、こうして画設容積が変化する。
容積式原動機及び容積式圧縮機は非効率さを有してはいるが、原動機の広範囲の
速度にわたって有効に使用可能ある。そのため、このような原動機は、比較的低
速においても比較的高速においても高いトルクが必要とされる広範囲の用途に利
用可能である。
【0005】 ガスタービンは、容積式圧縮機または原動機を用いていない。ガスタービンは
、飛行機のジェットエンジンに多く用いられている。作動流体は、容積式機械の
替わりに、高速タービン翼またはタービンベーンを用いて圧縮される。燃料は圧
縮された作動流体内で燃焼し、タービン翼またはタービンベーンを通じて膨張し
て膨張タービンを駆動する。膨張タービンが圧縮タービンを駆動し、排気ノズル
を通じて空気が膨張を継続すると、流速が増大して前方推進力が発生する。
【0006】 近代のガスタービンは、多くの用途に適合化されているが、本来的に有する特
性によってガスタービンは汎用エンジンとはなり得ていない。ガスタービンは、
元来、高速型エンジンであり、広範囲にわたる設定速度で十分なトルクを発生す
ることができない。さらに、ガスタービンエンジンは、運転操作が悪いと、圧縮
機失速、フレームアウト、及びその他の欠点を露呈する。加えて、その運転効率
は、金属学的思慮によって制約される。なぜなら、膨張タービンに送る前に燃焼
生成物を冷却しなければならない場合が多いからである。
【0007】 別のタイプの汎用エンジンには、一般的に、ジュール(Joule)機関として知
られているものがある。ガスタービンと同様に、ジュール機関は、圧縮機と縦一
列に連結された原動機を備えている。しかし、ジュール機関はタービン翼の替わ
りに往復ピストンを用いているので、低速でも、比較的高速でも十分なトルクを
発生可能である。
【0008】 ジュール機関では広範囲の速度を利用することが可能であるが、種々の本来的
な欠点を有している。第1に、機関内で連続的な作動流体流れを得るためには、
圧縮機及び原動機はそれぞれ、少なくとも2つの往復シリンダを有していなけれ
ばならない。マニフォールド及び弁ポートの複雑な配置は、熱効率に悪影響を及
ぼす。多くのマニフォールド及び弁ポートが作動流体からより多くの熱を奪い、
原動機の出力を低下させる。前述したように、シリンダ内で摺動するシールによ
る摩擦によって、効率はさらに低下する。
【0009】 マニフォールド装置は、単気筒圧縮機及び単気筒原動機を用いることによって
最少化することができる。しかし、このような構成は、機関内における作動流体
の断続的な流れを必然的に招く。断続的な作動流体の流れは、燃料の継続的な内
部燃焼を阻害する。燃料は、新鮮な作動流体が燃焼チャンバ内に流入する度に燃
焼する。その結果、チャンバの壁面内で熱勾配が発生し、非効率的な燃料の燃焼
につながる。この機関では、燃料の外部燃焼を利用し、ある種の熱交換器によっ
て作動流体を加熱することもできる。しかし、熱損失及び熱交換器の非効率さに
よって、機関全体の効率が低下する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】 本発明の目的は、従来技術が有する欠点を解消すること、または従来技術を改
良すること、あるいは、有用な変更形態を少なくとも提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】 本発明の第1の特徴によれば、次のような熱機関が提供される。すなわち、こ
の熱機関は、 ベアリング手段を有する圧縮機ハウジングを含む容積式圧縮機と、 前記ハウジング内で前記ベアリング手段上に取付けられた少なくとも1つの回
転可能ベーンと、を備え、前記ベアリング手段は前記ハウジングと前記ベーンと
の間の相対回転を可能にし、さらに、 前記圧縮機の吐出口と流体連通し、熱源から作動流体へと熱を伝達する熱伝達
手段を有する熱チャンバと、 ベアリング手段を有する圧縮機ハウジングを含み、前記圧縮機と外部負荷とを
駆動するための容積式原動機と 前記ハウジング内で前記ベアリング手段上に取付けられた少なくとも1つの回
転可能ベーンと、を備え、前記ベアリング手段は前記原動機ハウジングと前記ベ
ーンとの間の相対回転を可能にし、 運転時には、前記熱チャンバを通過する前記作動流体の流れが実質的に連続的
あり、かつ前記原動機または前記圧縮機が有する前記ベーンはいずれも負荷摺
動シールを構成しないことを特徴としている。
【0012】 一実施形態では、前記作動流体は空気であり、前記熱チャンバは燃焼チャンバ
であり、前記熱伝達手段は燃料を連続的に内部燃焼させる装置である。前記圧縮
機の吐出口は、前記圧縮機から前記熱チャンバへの一方向流を実現するために一
方向弁を備えていることが好ましい。好ましい形態では、前記燃焼チャンバは、
前記空気を第1の流れと第2の流れとに分岐するように構成され、前記第1の流
れは燃料の燃焼を助成し、前記第2の流れは、燃焼工程を迂回しかつ前記原動機
に流入する前に前記第1の流れと再合流するように構成される。また、前記燃焼
工程への前記作動流体の流れは、前記燃料が確実に完全燃焼するように設定され
る。
【0013】 熱伝達手段の他の実施形態では、前記熱チャンバの外部の熱源から前記作動流
体へと熱を伝達する装置が設けられている。さらなる実施形態では、前記作動流
体が前記原動機から前記圧縮機へと流れる該機関の逆転運転を実現するために、
前記熱伝達手段は、前記作動流体から吸熱体へと熱を伝達するように構成されて
いる。
【0014】 さらに別の実施形態は、前記圧縮機ハウジング及び前記原動機ハウジングは共
に球形ハウジングであり、その各々が 吸入口と吐出口と 駆動シャフト回りに回転するように前記ハウジング内に取付けられた回転可能
ディスクと、 前記ハウジング内で前記ベアリング手段上に取付けられた一対の半円形ベーン
と、を備え 前記駆動シャフトの軸は前記回転可能ディスクの直径に沿って延在し、 前記両半円形ベーンは前記回転可能ディスクの両面から延在し、さらに、前記
両ベーンは同一平面内に配置されかつ共有平面内で該共有平面に垂直な中心軸回
りに回転するように構成され 前記駆動シャフトの軸は、前記ベーンの中心軸に対して角度を有して配置され
、こうして前記ハウジングは、前記回転可能ディスクが前記駆動シャフトに対し
回転する際に周期的に容積が変動する少なくとも2つのチャンバに分割され、 前記吸入口は、運転時に前記チャンバのうち少なくとも1つの容積が増大する
際に該チャンバと流体連通するように構成され、前記吐出口は、運転時に前記チ
ャンバのうち少なくとも1つの容積が減少する際に該チャンバと流体連通するよ
うに構成されていることを特徴とする。
【0015】 本発明のこの形態では、前記ベアリング手段は軸方向スラストベアリングレー
スであり、前記吸入口は、前記チャンバのうちの1つの容積が最小となった際に
該チャンバと流体連通し該チャンバの容積が最大となった際に閉じ、前記吐出口
は、前記チャンバのうちの1つの容積が最大となった際に該チャンバと流体連通
し該チャンバの容積が最小となった際に閉じるように構成されていると好ましい
。さらに、前記半円形ベーンは楔形に形成され、楔形の頂上部は前記回転可能デ
ィスクに対して摺動可能に接触するように構成される。
【0016】 本発明の第2の特徴によれば、次のような容積式原動機が提供される。すなわ
ち、この容積式原動機は、 内部仕切手段によって内部が高圧領域と低圧領域とに仕切られ、前記高圧領域
と前記低圧領域とにそれぞれ流体連通するケーシング吸入口とケーシング吐出口
とを備えた外側ケーシングと、 駆動シャフトに作動連結するための連結手段を有し、前記外側ケーシング内に
回転可能状態で取付けられ、少なくとも部分的に球形とされたキャビティを内部
に備えた内側ハウジングと、を備え、 前記内側ハウジングの前記キャビティの中心軸は前記ハウジングの回転軸と同
一直線上に配置され、前記キャビティは、前記高圧領域と前記低圧領域とにそれ
ぞれ流体連通するキャビティ吸入口とキャビティ吐出口とを備え、 該容積式原動機はさらに、前記キャビティ内に取付けられ少なくとも2つの容
積変動チャンバを形成する少なくとも3つの回転可能ベーンを備え、 前記3つのベーンのうちの1つは中央ベーンであり、該中央ベーンは、該中央
ベーンの面に垂直な軸回りに回転するように前記キャビティ内に取付けられ、 残る2つのベーンは、前記キャビティの中心と前記中央ベーンの面とを通る共
通軸回りに回転するように前記中央ベーンの両側に取付けられた側方ベーンであ
り、前記共通軸は前記内側ハウジングの回転軸に対して傾斜配置され、 前記内側ハウジングはさらに、前記側方ベーンと該内側ハウジングとの間の相
対回転を実現するベアリング手段を備え、前記側方ベーンと該内側ハウジングと
の間の反力は前記ベアリング手段を通じて伝達され、 前記キャビティ吸入口が、前記チャンバのうちの1つの容積が最小となった際
に該チャンバと流体連通し、前記キャビティ吐出口が、他のチャンバの容積が最
大となった際に該チャンバと流体連通するように、前記キャビティ吸入口及びキ
ャビティ吐出口は前記ベアリング手段に対して位置決めされていることを特徴と
する。
【0017】 本発明のこの形態による原動機は圧縮機として好適に用いることができること
を理解されたい。前記駆動シャフトは、圧縮機の吸入口が前記外側ケーシングの
前記低圧領域と流体連通しかつ該圧縮機の吐出口が前記外側ケーシングの前記高
圧領域と流体連通するように、前記内側ハウジングを回転させる。本発明による
原動機及び圧縮機は、回転ベーンと球形キャビティ内面との間に荷重支持タイプ
の摺動シールを用いない。側方ベーンが内側ハウジングに及ぼす力、あるいはそ
の逆の力は、シールではなくベアリングを通じて伝達される。従って、摩擦損失
が著しく低減される。
【0018】 好ましい一形態では、前記ベアリング手段は、軸方向スラストベアリングレー
スである。また、この実施形態では、前記両側方ベーンはディスクによって構成
され、該ディスクの半分は一方の側方ベーンを構成し、他の半分は第2の側方ベ
ーンを構成し、前記ディスクは前記中央ベーンにヒンジ結合され、そのヒンジ軸
は前記中央ベーンの直径と同一直線上に配置されていることが好ましい。
【0019】 理想的には、前記ディスク及び前記中央ベーンのそれぞれの輪郭部は、前記球
形キャビティに接触せず、最小隙間を維持するように構成される。さらに好まし
い形態では、前記ディスクは前記ベーンの両側に楔形状部を有し、該楔形状部の
頂上部は、前記ベーンとのヒンジ結合部に近接配置される。
【0020】 好ましくは、前記キャビティ吸入口及びキャビティ吐出口は、前記チャンバが
それぞれ、最小容積、最大容積になるときに該容積変動チャンバに開口するよう
に構成される。この実施形態では、前記キャビティ吸入口及びキャビティ吐出口
は、前記内側ハウジングの回転軸と該内側ハウジングの回転軸に直交する前記デ
ィスクの直径とで規定される平面内に配置される。
【0021】 特に好ましい熱機関の一実施形態では、上記の容積式圧縮機及び容積式原動機
が用いられる。
【0022】
【発明の実施の形態】 以下、例示のみを目的とする添付図面を参照しながら本発明を説明する。
【0023】 始めに図1を参照する。容積式圧縮機(A)は、容積式原動機(B)に、シャ
フト(H)を介して機械的に連結されている。空気のような作動流体が圧縮機(
A)に吸引され、比較的高い圧力で吐出弁(I)へと送られる。吐出弁(I)は
逆止弁であり、圧縮機から管路(C)への作動流体の一方向流れを保証する。管
路(C)は、作動流体を燃焼チャンバ(D)へと配送する。燃焼チャンバ(D)
は同軸配置された内側チューブと外側チューブ(共に図示せず)とを備え、これ
らによって作動流体は2つに分流される。第1の流れは内側チューブを通り、作
動流体の残りは外側チューブを通る第2の流れを形成する。内側チューブは、燃
焼可能な燃料を連続的に燃焼させるための装置(図示せず)を備えている。燃焼
チャンバへ供給する燃料の流量は、スロットル装置(図示せず)によって適宜調
節される。内側チューブ内には、燃料に点火するための、または燃焼が意に反し
て停止した際に燃料に再点火するための点火プラグまたはそれに類する装置(図
示せず)といった点火手段が設けられている。
【0024】 内側チューブを通過する作動流体の第1の流れは、燃料の燃焼によって加熱さ
れ膨張する。内側チューブを通過した作動流体と外側チューブを通過した作動流
体は、原動機(B)に流入する前に管路(E)内で混合する。
【0025】 容積式圧縮機(A)がその可変容積内で実現する最大容積と最小容積との比率
は、作動流体を効率的に管路(C)へと送り込むために、できる限り高くするこ
とが望ましい。圧縮機(A)は、作動流体の管路(C)への実質的に連続的な流
入を実現するように位相合せされた複数の圧縮チャンバを備えていてもよい。し
かし、圧縮機(A)も原動機(B)も回転ベーンの形態で構成することで荷重支
持タイプの摺動シールが全く不要となる。さらに、回転ベーン装置は、2または
それ以上の往復シリンダ構成の場合に必要とされる複雑なマニフォールド装置及
び弁装置を不要とする圧縮機からの流れをさらに滑らかにするために、管路(
C)の容積が圧縮機(A)からの断続的な流れを空気力学的に補償するように管
路(C)のサイズを決定してもよい。これは、配管(C)を圧縮空気タンクに接
続し、タンクの吐出口を燃焼チャンバ(D)に接続することによって達成され得
る。
【0026】 作動流体が原動機(B)から吐出される際に、いくらかの熱を回収して効率を
高めるために、管路(C)の出口と燃焼チャンバ(D)との間に直交流式熱交換
器を設けてもよい。作動流体の膨張を最大化するために、熱交換器は外側チュー
ブを通過する作動流体の流れだけに熱を供給する。内側チューブを通過する流れ
は、燃焼によって加熱されるが、熱交換器によって予備加熱はされない。
【0027】 燃焼チャンバ(D)内における燃料の燃焼によって温度が上昇し、管路(E)
を流れる作動流体の体積が容積式原動機(B)を駆動する。もちろん、原動機(
B)は、圧縮機及び特定の負荷物(図示せず)の駆動に必要な動力を供給するた
めに、十分な機械的優位性を圧縮機(A)に対して有している。原動機(B)の
圧縮機(A)に対する機械的優位性は、物理的排気量の違い、及び/または、圧
縮機の平均圧力を原動機内の平均圧力より低く設定することにより実現可能であ
る。変更形態として、ギア装置または当業者にとって慣用であるその他の手段に
よって機械的優位性を得ることもできる。
【0028】 図2〜8は、摩擦損失及び他の機械的非効率さを最小限に抑え、本発明による
熱機関に特に好適に用いることのできる圧縮機及び原動機を示している。
【0029】 図3を参照すると、剛体円筒形本体1の内部に球形チャンバが形成されている
。本体1は、ベアリング3,4を介して中空円筒ケーシング2内に回転自在に取
付けられている。ベアリング3,4は、円筒ケーシングの上部カバー5、及び下
部カバー6によって支持されている。円筒ケーシングに固定された2枚の仕切板
または分割板7は中央開口部を有し、こうして本体1は最小限の隙間をもって配
置されている。仕切板7と円筒ケーシング2と本体1とによって、円筒ケーシン
グ内にチャンバ8,9,10が形成されている。ベーンディスクとコアのアッセ
ンブリ11が球形チャンバ内に配置され、ベアリング12によって支持及び位置
決めされている。
【0030】 図4,5,6,7,8を参照すると、アッセンブリ11は、ベアリング12の
内側に収まる位置決め部22を備えたディスク21と、充填部23とから構成さ
れている。充填部23は、容積を狭める以外の機能は有していない。充填部23
は、一体型絶縁部材24によって、ディスク21から熱的に絶縁されている。コ
ア18は、円形断面を有するロッドの形態で形成され、ディスク21内に形成さ
れたスロット25内に回転自在に取付けられている。コア18は長手方向のスロ
ットカット部を有し、これを用いてベーン19がコア18に固定可能となってい
る。アッセンブリ11は、球形チャンバの半球内に、2つのチャンバを形成して
いる。ディスク21及びベーン19の双方は球形チャンバの半径よりわずかに小
さい半径を有しており、シールは不要であって、摩擦も発生しない。コア18の
長手方向寸法もまた、球形チャンバの直径よりわずかに小さく形成されている。
アッセンブリ11は、穴20とマスト13の上部に形成された穴とを貫通するピ
ンによって所定位置に保持されている。マスト13は、下部カバー6に固定され
ている。
【0031】 本体1が回転すると、本体1の軸に対して角度を有して設けられたディスク2
1の中心軸は、本体1の軸回りに回転する。コア18は、コアを貫通するピンに
よって固定された中心直径軸周りに揺動するが、コア18は、その長手方向軸回
りに回転はしない。ディスク21は回転しない。従って、アッセンブリ11によ
って一半球内に形成された2つのチャンバの容積が、本体1の回転によって周期
的に変化する。本体1の側壁には吸入口16が設けられ、こうして球形チャンバ
とチャンバ9とが連通している。本体1の上面には吐出口17が設けられ、こう
して球形チャンバとチャンバ8とが連通している。本体1が回転すると、吸入口
16は、アッセンブリ11によって形成された各容積変動チャンバと交互に連通
するが、この連通は、容積が増大して行く側のチャンバについて生じる。一方で
は、吐出口17もまた各容積変動チャンバと交互に連通するが、この連通は、容
積が減少して行く側のチャンバについて生じる。加圧状態で配管14を通じてチ
ャンバ9内に流入する作動流体は吸入口16を通って流れ、容積変動チャンバが
吸入口16と連通した際に、該容積変動チャンバを形成している面に圧力を加え
る。吸入口16と連通状態にある容積変動チャンバ内に配置されたディスク21
の面の付与された圧力は、ベアリング12に伝達され、次いで本体1に伝達され
て本体1を回転させる。本体1の回転によって、吸入口16と連通状態にある容
積変動チャンバの容積は、最大容積に到達する時点まで増大する。この時点で吸
入口はベーン19の輪郭部を通過し、他方の容積変動チャンバとの連通が開始さ
れる。他方の容積変動チャンバに圧力が付与された状態でさらに回転が続くと、
作動流体は吐出口17を通じてチャンバ8へと吐出される。吐出された作動流体
は、次いで配管15を通じてチャンバ8の外部へと流れる。
【0032】 この形態は、負荷摺動面及び摺動シール面を有さずボールベアリング12以外
には摩擦が生じない容積変動チャンバ式機構を提供するという点で好適である。
負荷摺動面及び摺動シール面を有していないので、原動機は高温高速で運転可能
である。数百℃に及ぶ作動温度に至るまで、作動流体に接触する面の冷却は不要
である。こうして、この機関は、比較的厳しい条件下での運転に耐えることがで
きる。
【0033】 同様に、本発明によれば摩耗と摩擦とが排除されるので、より低温で運転され
る圧縮機はポリマー材料から形成することができる。金属部材に替えてポリマー
部材を用いることにより、重量、コスト、製造に関する多くのメリットを享受す
ることができる。
0034】 上部カバー5及び下部カバー6を含む円筒ケーシング2の外表面は、熱損失を
防ぐために断熱してもよい。冷却・潤滑用オイルは、それ自体の冷却のために外
部熱交換器を通過する。オイルは、ピンを潤滑するために、マスト13を通じて
ベアリング4及び12へと加圧供給される。マスト13は、ベアリング12にオ
イルを供給できるような位置にオイル孔を備えている。本体1の回転及び球形チ
ャンバ内でアッセンブリ11の下方に配置されている種々の構成部材の運動によ
って、概して下側半球へとオイルが供給され、コア18がディスクスロット25
と接触するディスクの底部において冷却作用が得られる。ディスクスロット25
の底部に設けられた複数の孔によっても、コア18と接触状態にあるディスクス
ロット25が潤滑される。オイルは、概して本体1の下部を冷却する。
0035】 アッセンブリ11を所定位置に保持するためにマスト13を固定しているナッ
トに作用する軽い張力によってもたらされるコア18とディスクスロット25間
の負荷以上の負荷が各面に作用することはない。球形チャンバの下部に供給され
たオイルは、本体1の下部に設けられた水平孔を通じてオイルを流動させる遠心
力の作用によってチャンバ10へと吐出される。オイルは、再循環のためにチャ
ンバ10の下部から吸引される。ベアリング11は、ベアリングハウジングを通
って流れるオイルによって冷却され潤滑される。アッセンブリ11と本体1内に
設けられた球形チャンバの壁面との間にシールは存在しないので、作動流体のリ
ークが起こる。リークは圧力と時間とに比例するが、本発明の機関では圧力は一
定で低く作動流体の速度が高いので、リークによる効率の低下は、摩擦による損
失及び冷却機構による損失よりは小さい。ディスク21の下方縁部には、オイル
コントロール用のリングが設けられている。
0036】 上記の構成は、本発明による機関における原動機を提供する。同一の構成から
なる2つの機構を設けて、1つを圧縮機としてもよい。この場合、相違点として
、原動機における吸入管14が圧縮機では吐出部として機能し、原動機における
吐出管15が圧縮機では吸入部として機能し、ポート16,17の機能も逆転す
るというように、逆方向に回転及び運転がなされる。
0037】 上記の原動機及び圧縮機は、単一のシャシ上に取付けられる。両端にウォーム
駆動部を有するシャフトが原動機及び圧縮機の駆動シャフトに連結され、こうし
て。圧縮機と原動機は、同一速度で反対方向に回転する。圧縮機の総排気量は原
動機の排気量の1/4である。圧縮機は、実質的に連続的に、加圧作動流体を供
給するように構成される。
0038】 圧縮機の吐出管は、圧縮機の容積の約40倍の容積を有する配管と連通してい
る。その目的は、圧縮機によって行われる新鮮な作動流体の供給における周期的
なサイン波的変動のための空気緩衝体を提供することであるので、前記の容積は
それほど重要ではない。上記配管は、2つの同軸チューブで構成され作動流体を
2つに分流する燃焼チャンバと連通している。作動流体の流れの一方はセンター
チューブを流れ、他方は外側チューブ内でセンターチューブの外側を流れる。内
側チューブ及び外側チューブは平行な側面を有し、それらの断面は、同体積の作
動流体が流れ込むように形成されている。内側チューブの長さの途中では、燃料
供給チューブが内側チューブの中心部に燃料を供給し、計量装置が燃料の流量を
制御する。燃料吐出口付近には一対または複数対の電極が設けられ、燃料流の中
で、または燃料流付近で火花が飛ばされ燃焼が開始される。通常の運転では、電
極は連続的に火花を飛ばし、何らかの理由で意に反して燃焼が停止した際に再点
火する。内側チューブ、同時に外側チューブの長さは、内側チューブを通過する
作動流体の膨張が内側チューブ内で完了し、膨張完了前に作動流体または機関各
面を温度を低下させる熱伝導が生じないように決定される。内側チューブの長さ
は、最大火炎長さの約3倍に設定される。内側チューブの外側は、セラミックま
たは熱伝導性の低いその他の入手容易なコーティング材で被覆されている。燃焼
チャンバは、原動機の吸入管に通じているさらなる配管と連通している。この配
管は、熱損失しないように断熱されている。燃焼チャンバから吐出される作動流
体の2つの流れは、初期には、異なる速度を有する2つの同軸流として流れる。
速度が異なることにより、燃焼チャンバ下流での2つの流れの混合が急速に行わ
れる。燃焼チャンバから出る配管は原動機の吸入管と連通しており、上記のよう
に作動が継続する。
0039】 独立した圧力タンク(図示せず)を備えることにより始動手段が構成される。
圧力タンクは、初期には外部の空気源から圧縮空気が供給され、タンク内の圧力
が約40lb/in2 に達するまで圧縮機から作動流体を分けて供給することにより
加圧状態が保持される。タンクと圧縮機・燃焼チャンバ間の機関配管との間には
配管が設けられ、さらにコックが設けられ、タンクから機関配管への圧縮空気の
流れが開閉される。コックを開けて燃焼チャンバを通じて圧縮空気を流し、シス
テムを部分的に加圧することによって始動が行われ、燃焼チャンバを通る流れが
確保されたら燃焼を開始し、この時点で圧力タンク・機関配管間のコックを閉じ
て通常運転へと移行する。
0040】 本発明の範囲を逸脱せずに上記の機関に種々の変更を加えることが可能である
ことは、当業者であれば理解できる。例えば、原動機に関して言えば、アッセン
ブリ11を本体1の球形チャンバ内に回転可能状態で取付け、運転状態では、本
体1を固定し、駆動シャフトをベーン19の軸から取出し、ケーシング2を完全
に省略し、吸入・吐出管をポート16,17に接続し、シールを含むように構成
してもよい。全く異なる形態として、圧縮機及び原動機を往復動タイプとしたり
、あるいは、本明細書に記載した特徴を実現できるその他の形態の圧縮機及び原
動機を用いてもよい。他の変更形態として、燃焼チューブと同軸である内側管を
、作動流体の流れの方向に延長し、燃焼チャンバの形状を変更して作動流体の速
度を変化させるように構成してもよい。その他、記載できないほど多様な変更が
可能である
0041】 本発明の範囲を逸脱せずに、内部燃焼を他の熱源で増長したり、あるいは、他
の熱源で完全に置換えたりできることは、当業者であれば理解できる。非限定的
な例として、赤外線を光ファイバを通じて照射し、機関が有する配管内の黒体を
加熱し、こうして作動流体を加熱することが可能である。このような装置は、圧
縮機と燃焼チャンバとの間に設けてもよく、この場合、作動流体は燃焼チャンバ
の手前で2つに分流され、内部燃焼にさらされる流れはここに説明する方法では
加熱されず、ここに説明する方法で加熱される流れは燃焼チャンバの内側チュー
ブの外側に流される。ここに説明する方法を内部燃焼及び熱損失回収用の上記熱
交換器と共に用いる場合には、作動流体を3つの流れに分けてもよい。底流にあ
る原理は、熱吸収のために最大限に広い温度範囲を利用するには、作動流体は1
つの熱源のみによって加熱すべきであるということである。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年12月1日(2000.12.1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CR, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G D,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN ,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC, LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,M K,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO ,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ, TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,Y U,ZA,ZW

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に複数の容積変動チャンバを有し、該容積変動チャンバ
    のうち少なくとも1つの一部を構成する少なくとも1つの回転可能ベーンを含む
    容積式圧縮機と、 前記圧縮機の吐出口と流体連通し、熱源から作動流体へと熱を伝達する熱伝達
    手段を有する熱チャンバと、 内部に複数の容積変動チャンバを有し、該容積変動チャンバのうち少なくとも
    1つの一部を構成する少なくとも1つの回転可能ベーン、及び前記圧縮機と外部
    負荷とを駆動する駆動手段を含む容積式原動機と、を備え、 運転時には、前記熱チャンバを通過する前記作動流体の流れが実質的に連続的
    であることを特徴とする熱機関。
  2. 【請求項2】 前記作動流体は空気であり、前記熱チャンバは燃焼チャンバ
    であり、前記熱伝達手段は燃料を連続的に内部燃焼させる装置であることを特徴
    とする請求項1に記載の熱機関。
  3. 【請求項3】 前記圧縮機の吐出口は、前記圧縮機から前記熱チャンバへの
    一方向流を実現するために一方向弁を備えていることを特徴とする請求項2に記
    載の熱機関。
  4. 【請求項4】 前記燃焼チャンバは、前記空気を第1の流れと第2の流れと
    に分岐するように構成され、前記第1の流れは燃料の燃焼を助成し、前記第2の
    流れは、燃焼工程を迂回しかつ前記原動機に流入する前に前記第1の流れと再合
    流するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の熱機関。
  5. 【請求項5】 前記燃焼工程への前記作動流体の流れは、前記燃料が確実に
    完全燃焼するように設定されていることを特徴とする請求項4に記載の熱機関。
  6. 【請求項6】 前記熱伝達手段は、前記熱チャンバの外部の熱源から前記作
    動流体へと熱を伝達する装置であることを特徴とする請求項1に記載の熱機関。
  7. 【請求項7】 前記作動流体が前記原動機から前記圧縮機へと流れる該機関
    の逆転運転を実現するために、前記熱伝達手段は、前記作動流体から吸熱体へと
    熱を伝達するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱機関。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の熱機関において、 前記容積式圧縮機及び前記容積式原動機の各々が、 吸入口と吐出口とを有する球形ハウジングと、 駆動シャフト回りに回転するように前記ハウジング内に取付けられた回転可能
    ディスクと、 前記ハウジング内で前記回転可能ディスクの両面に取付けられた一対の半円形
    ベーンと、を備え、 前記ディスクの輪郭部は前記ハウジングの内面に対して摺動シールを実現し、
    前記駆動シャフトの軸は前記回転可能ディスクの直径に沿って延在し、 前記両ベーンは同一平面内に配置されかつ共有平面内で該共有平面に垂直な中
    心軸回りに回転するように構成され、前記両ベーンの輪郭部は前記ハウジングの
    内面及び前記回転可能ディスクに対して摺動シールを実現し、 前記駆動シャフトの軸は、前記ベーンの中心軸に対して角度を有して配置され
    、こうして前記ハウジングは、前記回転可能ディスクが前記駆動シャフト回りに
    回転する際に周期的に容積が変動する4つのチャンバに分割され、 前記吸入口は、運転時に前記チャンバのうち少なくとも1つの容積が増大する
    際に該チャンバと流体連通するように構成され、前記吐出口は、運転時に前記チ
    ャンバのうち少なくとも1つの容積が減少する際に該チャンバと流体連通するよ
    うに構成されていることを特徴とする熱機関。
  9. 【請求項9】 前記吸入口は、前記チャンバのうちの1つの容積が最小とな
    った際に該チャンバと流体連通し該チャンバの容積が最大となった際に閉じ、前
    記吐出口は、前記チャンバのうちの1つの容積が最大となった際に該チャンバと
    流体連通し該チャンバの容積が最小となった際に閉じるように構成されているこ
    とを特徴とする請求項8に記載の熱機関。
  10. 【請求項10】 前記半円形ベーンは楔形に形成され、楔形の頂上部は前記
    回転可能ディスクに対して摺動シールを実現していることを特徴とする請求項8
    に記載の熱機関。
  11. 【請求項11】 容積式原動機であり、該容積式原動機は、 内部仕切手段によって内部が高圧領域と低圧領域とに仕切られ、前記高圧領域
    と前記低圧領域とにそれぞれ流体連通するケーシング吸入口とケーシング吐出口
    とを備えた外側ケーシングと、 駆動シャフトに作動連結するための連結手段を有し、前記外側ケーシング内に
    回転可能状態で取付けられ、少なくとも部分的に球形とされたキャビティを内部
    に備えた内側ハウジングと、 前記外側ケーシングに対して固定されかつ前記キャビティ内へと延在するマス
    トと、を備え、 前記内側ハウジングの前記キャビティの中心軸は前記ハウジングの回転軸と同
    一直線上に配置され、前記キャビティは、前記高圧領域と前記低圧領域とにそれ
    ぞれ流体連通するキャビティ吸入口とキャビティ吐出口とを備え、 前記内側ハウジング内にはディスクが配置され、該ディスクの面は前記内側ハ
    ウジングの回転軸に対して傾斜配置され前記キャビティの中心は該ディスクの面
    内に配置され、 前記マストの自由端部はヒンジ構造とされ、そのヒンジ軸は前記キャビティの
    中心を通り、前記ヒンジ構造には概して平面構造の半円形ベーンがヒンジ結合さ
    れ、前記内側ハウジングの回転軸は前記ベーンの面内に配置され、前記ヒンジ軸
    は前記ベーンの面に垂直に配置され、前記半円形ベーンの直径は前記少なくとも
    部分的に球形とされたキャビティの直径と実質的に同一とされ、 前記ベーンは前記ディスクの直径に沿って前記ディスクに係合し、前記ディス
    クの直径は前記球形キャビティの直径と実質的に同一とされ、前記ディスク及び
    前記ベーンは、前記ハウジングが回転する際に容積が周期的に変動する2つのチ
    ャンバを前記キャビティ内に形成し、 前記キャビティ吸入口が、前記チャンバのうちの1つの容積が増大する際に該
    チャンバと流体連通し、前記キャビティ吐出口が、他のチャンバの容積が減少す
    る際に該チャンバと流体連通するように、前記キャビティ吸入口及びキャビティ
    吐出口は前記ベアリング手段に対して位置決めされていることを特徴とする容積
    式原動機。
  12. 【請求項12】 圧縮機として好適に用いることができ、該圧縮機の吸入口
    が前記外側ケーシングの前記低圧領域と流体連通しかつ該圧縮機の吐出口が前記
    外側ケーシングの前記高圧領域と流体連通するように、前記駆動シャフトは前記
    内側ハウジングを回転させることを特徴とする請求項11に記載の熱機関。
  13. 【請求項13】 前記キャビティは、前記ディスクを前記内側ハウジングに
    対して相対回転させるよう該キャビティ内に取付けるためのベアリング手段を備
    えていることを特徴とする請求項11に記載の熱機関。
  14. 【請求項14】 前記ディスクは前記ベーンにヒンジ結合され、そのヒンジ
    軸は前記半円形ベーンの直径と同一直線上に配置されていることを特徴とする請
    求項13に記載の熱機関。
  15. 【請求項15】 前記ディスク及び前記ベーンは、前記球形キャビティに接
    触しないことを特徴とする請求項11に記載の熱機関。
  16. 【請求項16】 前記ディスクは前記ベーンの両側に楔形状部を有し、該楔
    形状部の頂上部は、前記ベーンとのヒンジ結合部に近接配置されていることを特
    徴とする請求項11に記載の熱機関。
  17. 【請求項17】 前記キャビティ吸入口及びキャビティ吐出口は、前記チャ
    ンバがそれぞれ、最小容積、最大容積になるときに該容積変動チャンバに開口す
    ることを特徴とする請求項11に記載の熱機関。
  18. 【請求項18】 前記キャビティ吸入口及びキャビティ吐出口は、前記内側
    ハウジングの回転軸と該内側ハウジングの回転軸に直交する前記ディスクの直径
    とで規定される平面内に配置されていることを特徴とする請求項11に記載の熱
    機関。
  19. 【請求項19】 内部に複数の容積変動チャンバを有し、該容積変動チャン
    バのうち少なくとも1つの一部を構成する少なくとも1つの回転可能ベーンを含
    む容積式圧縮機と、 前記圧縮機の吐出口と流体連通し、熱源から作動流体へと熱を伝達する熱伝達
    手段を有する熱チャンバと、 内部に複数の容積変動チャンバを有し、該容積変動チャンバのうち少なくとも
    1つの一部を構成する少なくとも1つの回転可能ベーン、及び前記圧縮機と外部
    負荷とを駆動する駆動手段を含む容積式原動機と、を備え、 運転時には、前記熱チャンバを通過する前記作動流体の流れが実質的に連続的
    であり、 前記容積式圧縮機及び/または前記容積式原動機は請求項11に記載のもので
    あることを特徴とする熱機関。
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