JP2002521396A - 流体力学的昆虫おとり餌 - Google Patents

流体力学的昆虫おとり餌

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JP2002521396A JP2000561814A JP2000561814A JP2002521396A JP 2002521396 A JP2002521396 A JP 2002521396A JP 2000561814 A JP2000561814 A JP 2000561814A JP 2000561814 A JP2000561814 A JP 2000561814A JP 2002521396 A JP2002521396 A JP 2002521396A
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リチャード, ジェイ ブレナー,
ケヴィン バーンズ,
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ザ ユナイテッド ステイツ オブ アメリカ、アズ リプレゼンティッド バイ ザ セクレタリー オブ アグリカルチュアー
ダウ アグロサイエンシィズ エルエルシー
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    • A01N25/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators, characterised by their forms, or by their non-active ingredients or by their methods of application, e.g. seed treatment or sequential application; Substances for reducing the noxious effect of the active ingredients to organisms other than pests
    • A01N25/002Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators, characterised by their forms, or by their non-active ingredients or by their methods of application, e.g. seed treatment or sequential application; Substances for reducing the noxious effect of the active ingredients to organisms other than pests containing a foodstuff as carrier or diluent, i.e. baits
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Abstract

(57)【要約】 誘引物質、湿潤剤およびゲル形成剤を含む、直翅類の昆虫を駆除する流体力学的おとり餌を開示する。おとり餌は、市販の台所、または、温度および湿度などの典型的な日内影響を受ける野外環境などの、厳しいおよび/または動的な微気候で機能するように設計されている。開示のおとり餌のさらなる利点は、哺乳動物を誘引しないことである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、流動可能または成型可能な流体力学的おとり餌を含む、昆虫、特に
ゴキブリを駆除するシステム、並びに、流体力学的おとり餌を使用して、昆虫、
特にゴキブリを駆除する方法に関する。
【0002】 (関連技術の説明) ゴキブリは、本来熱帯の昆虫であるが、いくつかの種は、商業的活動を通じて
広く普及するようになり、現在では世界的である。国内の種は雑食性であるが、
特に様々な種類のデンプン質または甘いものに誘引され;それらはまた、食物、
紙、衣類、本、靴、骨および動物の死骸を攻撃する。それらは食物の汚染に関与
する直翅類の昆虫である。多くのゴキブリ種の中で、家に生息するものは、アメ
リカ(Periplaneta americana)、東洋(Blatta
orientalis)、オーストラリア(P.australasiae)、
ドイツ(Blattella germanica)、ブラウンバンド(Sup
ella longipalpa(F.))、スモーキーブラウン(P.ful
iginosa(Serville))、およびフロリダウッズ(Euryco
tis floridana(Walker))ゴキブリを含む。これらは、閑
静で温かく湿気のある場所および夜または暗い日を好み、腐敗物および食物を抽
出し、はびこった領域に不快な匂いを引き起こす。
【0003】 多くの食物誘引物質が毒物および水性ゲル結合剤と共に製剤化され、ゴキブリ
に毒性のペースト状おとり餌が提供されてきた。例えば、Doiら(Chem.
Abst.107:12915n(1987))は、ホウ酸、ポテトデンプン、
コーンスターチ、米ぬか、糖蜜、水、および色素を含むペーストを用いてゴキブ
リを駆除し;Barson(Chem.Abst.97:87017k(198
2))は、ホウ酸とポリッジオートミールおよびヨードフェンホス(iodof
enphos)ゲルの混合物を使用し;Peeters(Chem.Abst.
84:131508d(1976))は、パン屑、ホウ酸および水を合わせた。
同様に、商標名「It Works」(ブリッジポート、コネチカット州)で販
売されている特許所有ゴキブリおとり餌ステーションは、ホウ酸、誘引物質、お
よび湿潤剤を含むと広告されている。
【0004】 節足動物の生存に重要な必要事項の1つは、湿気である。温度が上昇すると、
ゴキブリおよび他の昆虫の代謝は高まる。続いて、食物の必要性が高くなり、良
好な湿気源でもあるおとり餌を発見する。Silverman(豪州文書番号A
U−B−73766/87)は、ゴキブリを、毒のおとり餌に引き付ける誘引物
質として水を取込んだおとり餌を開示する。おとり餌は、ペンタジエノンヒドラ
ゾン殺虫剤化合物、特殊な食物誘引システムおよび結合剤を含む、固体で、粒子
状ではなく、流動性ではなく、忌避剤ではなく、完全に食することのできる殺虫
剤−おとり餌組成物である。水誘引物質は、おとり餌に近い容器、またはおとり
餌を含む摂食ステーションに構築されたカップ様の容器に配置し得る。水も、デ
ンプンなどの天然ポリマーを含まず、合成カルボキシレートおよびヒドロキシル
基を含み、高い水吸収比を有し、優れた水保持特性並びに水吸収後に良好な強度
を有する、水吸収ポリマー、特に電解質ポリマーなどの水吸収物質を使用してお
とり餌に製剤化できる。具体的なポリマーは、スミカゲル(登録商標)S−50
で販売されている、ビニルエステル(x)とエチレン不飽和カルボン酸またはそ
の誘導体(y)のケン化コポリマーおよびポリビニルアルコール−アクリレート
グラフトポリマーである。
【0005】 Ong(米国特許第4,812,309号)は、ゲル化剤、プロピルp−ヒド
ロキシベンゾエート、プロピレングリコール、脂肪酸、殺虫剤、高フルクトース
コーンシロップ、イソプロピルアルコール、メチルp−ヒドロキシベンゾエート
および水を含むゴキブリ駆除用ゲル組成物を開示し、ここでのゲル化剤は非イオ
ン性界面活性剤である。この組成物は、ヒトまたは動物に害をほとんどまたは全
く及ぼさないように分布し得、はびこった領域になじみ得る。
【0006】 Brennerら(米国特許第4,988,510号、参考として本明細書に
取込む)は、ゴキブリの誘引物質として、コーン蒸留穀粒と可溶性物質を含む変
形可能(非流動性)である親水性ゲルおとり餌を開示する。このおとり餌は、湿
潤剤、殺虫剤、ゲル形成剤、および所望により保存剤を含む。このおとり餌は、
食物および比較的湿潤な環境をゴキブリに提供する。
【0007】 蒸留所由来の乾燥してつぶしたものが、Adler(J.Environ.S
ci.Hlth.、A20:839−844(1985))により、ブラウンバ
ンドゴキブリであるSupella longipalpa(F.)を特に誘引
したが、アメリカゴキブリのPeriplaneta americana(L
.)は誘引できなかったと報告された。これに対し、Brennerら(Ann
.Entomol.Soc.Am.81:581−592(1988);J.E
con.Entomol.82:159−162(1989))は、蒸留乾燥穀
粒と可溶性物質(DDGS、Agricultural Energy Cor
p.、フランクリン、ケンタッキー州)は、アメリカゴキブリを含む15種のゴ
キブリを誘引すると報告した。さらに、DDGSは、果物、パン、およびビール
などの他のおとり餌(Jacksonら、Am.J.Trop.Med.Hyg
.4:141−146(1955);Ohio J.Sci.、61:220−
226(1961);Reiersonら、Pest Control 45:
40、42−44(1977);Fleetら、Environ.Entomo
l.14:669−673(1985))、または、ゴキブリだけでなく哺乳動
物も誘引する乾燥キャットフード(Appelら、Environ.Entom
ol.14669−673(1985))とは対照的に、有利にも非標的動物は
誘引しない。
【0008】 Bruey(米国特許第5,021,237号)は、毒物であるペンタジエノ
ンヒドラゾン、脂肪酸、低級アルコール、糖、ゲル化剤、水、基剤、および炭化
水素推進剤からなる加圧容器から分配されるゲル殺虫おとり餌を開示する。ゲル
おとり餌組成物は、コーンシロップ溶液中の毒物−脂肪酸混合物の水中油滴型エ
マルションである。加圧パッケージから分配するのに十分な程流動性であり、長
時間におよびゴキブリにより摂取されるに十分な程のかさを保持する。
【0009】 様々なゲルおとり餌が、昆虫、特にゴキブリの駆除のために開発されてきたが
、当分野では依然として、特に昆虫が最も食物および湿気を必要としている時に
食物および湿気を与えるより効果的なおとり餌形が必要である。本発明は、厳し
い微気候でよく機能する流体力学的昆虫おとり餌を提供し、従来技術のおとり餌
とは異なり、従来技術のおとり餌に関連した問題のいくつかを解決する。
【0010】 (発明の要約) それ故、本発明の目的は、流体力学的であり、例えば家庭または市販用台所、
屋根裏、下水管等の厳しいおよび/または動的な微気候下で機能する昆虫おとり
餌を提供することである。
【0011】 本発明の別の目的は、連続的に湿気を充填および放出する、昆虫おとり餌を提
供することである。
【0012】 本発明のさらに別の目的は、栄養の十分な昆虫を強く誘引し、哺乳動物を誘引
しない昆虫おとり餌を提供することである。
【0013】 様々な種の標的昆虫を広く誘引する昆虫おとり餌を提供することも本明細書の
目的である。
【0014】 本発明の別の目的は、連続的に湿気を充填および放出する、流動性の昆虫おと
り餌を提供することである。
【0015】 本発明の別の目的は、約5〜90%の誘引物質、約5〜60%の湿潤剤、およ
び約1〜30%のゲル形成剤を含む昆虫おとり餌を提供することである。
【0016】 本発明のまたさらなる目的は、おとり餌の成分として前以てゲル化したデンプ
ンを含む昆虫おとり餌を提供することである。
【0017】 本発明のさらなる目的は、おとり餌の湿潤成分としてグリセリンおよびフルク
トースシロップを含むおとり餌を提供することである。
【0018】 本発明のさらなる目的および利点は、以下の記載から明らかになろう。
【0019】 (発明の詳細な説明) 本発明のおとり餌は、典型的には直翅類の昆虫、主にゴキブリの駆除に特に有
用である。以下に限定されないが、ゴキブリの例は、Blattella ge
rmanica(L.)、Blattella asahinai Mizuk
ubo、Supella longipalpa(F.)、Cariblatt
a lutea lutea(SaussureおよびZehntner)、E
urycotis floridana(Walker)、Ischnopte
ra deropeltiformis(Brunner)、Latiblat
tella rehni Hebard、Panchlora nivea(L
.)、Parcoblatta caudelli Hebard、Parco
blatta divisa(SaussureおよびZehntner)、P
arcoblatta fulvescens(SaussureおよびZeh
ntner)、Parcoblatta lata(Brunner)、Bla
tta orientalis L.、Periplaneta americ
ana(L.)、Periplaneta fuliginosa(Servi
lle)、Periplaneta australasiae(Fab.)、
Periplaneta brunnea BurmeisterおよびPyc
noscelus surinamensis(L.)を含む。本発明のおとり
餌は、流体力学的であり、温度および湿気の典型的な日内影響を受ける野外環境
などの、厳しい微気候または動的な微気候でよく機能する。空気中湿気含量の高
い条件下では、おとり餌は水を吸収し、次いでより乾燥した条件下で水を放出す
る。結果として、おとり餌は連続的に、直翅類の生存に重要な成分の1つである
湿気を充填および放出する。この湿気の放出は一般に、温度が上昇し、それに伴
い湿度が下降すると生じる。より高い温度は、ゴキブリおよび他の昆虫の代謝を
高める。続いて、食物の必要性が高まり、良好な湿気提供物であるおとり餌を発
見する。本発明のおとり餌は、非常に好ましい食物基材に向けて開発され、よっ
て栄養の十分な昆虫も強く誘引する。それは、合わせた場合に意外な誘引性およ
び流体力学の結果をもたらす数個の食物成分を含む。ある製剤は流動性であり、
シリンジまたはチューブ構造から送達でき、小孔アダプタの使用により、近づき
にくい領域に戦略的に配置することが可能となり、高い安全係数が得られる。任
意の毒性物質を活性成分として使用できる。毒物は省略してもよく、非毒性形を
、任意の粘着性トラップまたは生存トラップ装置用の誘引物質として使用できる
。また、マトリックスが非常に流体力学的であるので、例えば線虫などの一般に
高湿気を必要とする、生物学的駆除剤の基質として使用できる。成型可能なおと
り餌は、任意の種類の既知のおとり餌ステーションに配置できる。また、ワイヤ
ー、ビニル、繊維ガラス、アルミニウム等の任意の種類のメッシュスクリーンな
どの粗い表面に適用でき;任意の表面に適用できる。
【0020】 おとり餌は、タンパク質が多く、揮発性食物誘引物質を含む、コーン蒸留穀粒
と可溶性物質などの穀粒成分を含む。おとり餌の流体力学的特徴をさらに増加さ
せるために、高フルクトースコーンシロップおよびグリセリンを、前以てゼラチ
ン化したデンプンと共に、おとり餌製剤中に含める。グリセリンの存在下で前以
てゼラチン化したデンプンを使用すると、グリセロデンプン複合体が形成され、
これは、長い時間、物質の柔軟性および粘着性を大いに維持する。これにより、
高い周囲温度および湿度とステンレス鋼表面を特徴とする市販用台所などの可変
微気候下で、水平面および垂直面を含む広い環境条件下で使用できるおとり餌が
得られる。任意選択の成分は、真菌増殖を遅延させる保存剤、誘引性を増大させ
るピーナッツバター、および曝露するおとり餌に安全係数を付与する苦味剤など
の保護剤を含む。
【0021】 誘引物質は、直翅類の昆虫、特に広域のゴキブリ種および他の昆虫を引き付け
る、任意の物質または物質の組合せと定義する。誘引物質は、例えば、以後本明
細書でC−DDGSと称するコーン蒸留乾燥穀粒と可溶性物質、ピーナッツバタ
ー等およびその組合せを含む。米国特許第4,988,510号(Brenne
rら)(本明細書に参考としてその全体を取込む)は、非飲料用アルコール製造
から得られたコーン蒸留乾燥穀粒(C−DDGS)と可溶性物質は、自国周囲の
ゴキブリのほとんどの種に、おとり餌として効果的であるが、イヌ、ネコ、アラ
イグマ、ウッドラットなどの哺乳動物は誘引しないと開示する。この開示の目的
で最も好ましいC−DDGSは、昆虫に強く好まれるイリノイ州のミッドウェス
ト グレイン プロダクツ(Midwest Grain Products
of Illinois)(P.O.Box1069、ピーキン、イリノイ州
61555−1069)ミッドウェスト穀粒産物由来の穀粒H(コーン蒸留乾燥
穀粒−可溶性物質)である。穀粒Hは、少量の小麦とコーンを含む。
【0022】 本発明に有用な湿潤剤は、空気から湿気を取り、おとり餌製剤が比較的湿気と
柔軟性を維持できる、例えば、任意の吸湿物質または物質の組合せを含む。高フ
ルクトースコーンシロップなどの糖、グリセリンなどのポリヒドロキシアルコー
ル、その組合せ等は、この目的に有用な物質の例である。糖などのいくつかの湿
潤剤は、おとり餌の誘引性の増強というさらなる利点を提供する。最も好ましい
湿潤剤は、グリセリンとコーンシロップの組合せであり、ここでのコーンシロッ
プは95%フルクトースである(Archer Daniels Midlan
dコーンシロップ)。
【0023】 毒物は、線虫などの生物駆除剤を含む特定の昆虫の駆除に適切な任意の毒物で
あり得る。化学毒物の例は、ダイアジノン、マラチオン、クロルピリホス、フェ
ニトロチオン、プロルミホス、フェンチオン、ホキシム、アセフェート、メタク
リホスなどの有機リン;バイコン、プロポキスル、ベンダイオカルブ、ジオキサ
カルブ、カルバリルなどのカルバメート;ピレトリンなどの天然ピレスロイド;
およびスミスリン、テトラメトリン、d−トランスアレスリン、およびs−バイ
オアレスリンなどの合成ピレスロイド、およびヒドラメチルノンなどの代謝阻害
剤を含む。殺虫剤はマイクロカプセル化でき、ここでのマイクロカプセルは、遊
離水の非存在下で半透性であり、湿潤環境で不浸透性である。これは浸出による
殺虫剤の減少を防ぐが、ゴキブリによる咀嚼作用などのカプセルが物理的に破砕
された場合の放出は可能である。マイクロカプセル化毒物の使用により、昆虫生
息地での唯一の実質的な毒物の放出は、標的生物の消化管内である。浸出の恐れ
が因子でないか、または毒物は忌避剤ではない場合、おとり組成物に直接混合で
きる。
【0024】 ここで使用するゲル形成剤は、誘引物質を他のおとり成分と組合せて共に保持
させる弾性で粘着性のマトリックスを与える。昆虫の嫌悪しない任意のゲル化剤
を使用でき、ただし、得られたマトリックスは自由に誘引物質の芳香族成分を放
出する。有用なゲル化剤の例は、前以てゼラチン化した小麦デンプン、これは他
の全てのデンプンより優れていることが判明;前以てゼラチン化したタピオカ;
前以てゼラチン化したポテト、および前以てゼラチン化したコーンスターチを含
む。コーンも、食物誘引物質用の優れたデンプンであることが判明する。本発明
に有用なデンプンは、例えば、PAYGEL(登録商標)(A.E.Stale
y Co.、Decatur、イリノイ州 62525)などの前以てゼラチン
化した小麦デンプン、STA−SLIM150(登録商標)(A.E.Stal
ey)などの前以てゼラチン化したタピオカ、STA−SLIM142(登録商
標)(A.E.Staley)などの前以てゼラチン化したポテト、Mirag
el(登録商標)などの前以てゼラチン化したコーンスターチ等を含む。これら
のデンプンは、流動性および成型可能なおとり餌の両方に使用される。最も好ま
しいゲル化剤は、PAYGEL290(登録商標)(Archer Danie
ls Midland.Keokuk、Idaho 52632)である。成型
可能なおとり餌を所望である場合、第二のゲル形成剤を添加する。この第二のゲ
ル形成剤は、ポーク、ビーフ、ウマ等の任意の動物ゼラチンを含む。ポークゲル
(SBI Sanofi Bio Industries,Inc.、Debu
que、アイオワ州)が最も好ましい。
【0025】 保存剤は、本発明のおとり餌には任意選択であるが、非常に湿度の高いまたは
湿気のある条件で使用するおとり餌には薦められる。本発明に有用な保存剤の例
は、1,2−ベンジイソチアゾリン−3−ワン(PROXEL GXL(登録商
標)、ICI Americas、ウィルミントン、デラウェア州 19897
)メチルパラベン(p−ヒドロキシ安息香酸メチルエステル)およびプロピルパ
ラベン(n−プロピルp−ヒドロキシベンゾエート)である。他の既知の静真菌
剤も、おとり餌の有効期限の延長およびカビ増殖の遅延に効果的である。
【0026】 各成分は有効量で存在すべきである。「有効量」なる表現は、本明細書で、問
題の成分の目的の結果を達成するに必要な量を意味すると定義する。例えば、有
効量の毒物は、おとり餌が消費された場合に、殺虫剤の非存在下で等量のおとり
餌が消費される場合よりも、有意に多い標的昆虫を殺滅するレベルまたは濃度で
ある。同様に、有効量の誘引物質は、誘引物質を含まない対照おとり餌よりもよ
り多くの標的昆虫をおとり餌に誘引するものである。乾燥重量を基準として、お
とり餌組成物の成分は、典型的に、ほぼ以下の量で存在する:5〜90%、好ま
しくは10〜60%、最も好ましくは10〜35%の誘引物質;0.1%〜20
%、好ましくは5〜60%、最も好ましくは40〜60%の湿潤剤;1〜30%
、好ましくは1〜20%、最も好ましくは2〜15%のゲル形成剤;0〜50%
、好ましくは0〜10%、最も好ましくは0〜5%の毒物;および好ましくは0
〜5%、最も好ましくは0〜2%の保護剤。最も好ましい乾燥重量濃度は以下の
通りである。
【0027】 流動性おとり餌の場合:約28.5%の誘引物質、約5.2%のゲル形成剤、
約45.6%の湿潤剤、約0.5%の毒物、約0.2%の保存剤、約1.2%の
苦味剤および約18.8%の水。
【0028】 成型可能なおとり餌の場合:約32.2%の誘引物質、約9.6%のゲル形成
剤(ここで約4.8%が前以てゼラチン化したデンプンであり、約4.8%が動
物ゲルである)、約43.0%の湿潤剤、約0.5%の毒物および約15.1%
の水。
【0029】 流動性および成型可能なおとり餌製剤の両方を調製するために、ホーバートパ
ドルミキサーなどのパドル型ミキサーを、ゲル形成剤および誘引物質に装填する
。湿潤剤および毒物の組合せ物を混合し、50℃まで加温し、次いでミキサー中
の成分に噴霧する。保存剤、フルクトース糖などの追加の湿潤剤、および苦味剤
などの任意選択の成分を、水に加える。水または任意選択成分を含む水を、撹拌
しながらミキサーに加える。ピーナッツバターを使用する場合、最後に混ぜ合わ
せる。
【0030】 本発明の製剤を適用するために、流動性おとり餌は、シリンジまたはチューブ
構造から分配でき、小孔アダプタの使用により、近づきにくい領域に戦略的に配
置することが可能となり、高い安全係数が得られる。成型可能なおとり餌は延展
でき、任意の型およびサイズに切ることができる。任意の種類のおとり餌ステー
ションに配置できるか、またはメッシュスクリーン、VELCRO等に適用する
などの任意の種類の粘着性表面に適用でき、任意の表面に付着できる。
【0031】 以下の実施例は、単に本発明をさらに説明するためのものであり、請求の範囲
により規定される本発明の範囲を限定するものではない。
【0032】 実施例1 流動性おとり餌の調製 ホーバートパドルミキサーを、前以て製粉した穀粒H(Midwest Gr
ain Products of Illinois、ピーキン、イリノイ州)
およびPAYGEL290に装填する。グリセリンとクロルピリホス(毒物)の
組合せ物を約50℃まで加温し、ミキサーに撹拌混合物上に噴霧する。PROX
EL GXL、高フルクトースコーンシロップ(ADM CS95)およびBi
trexの水溶液の組合せ物を、撹拌しながら加えゲルペーストを形成する。最
後に、加温したピーナッツバターをペーストに混ぜ合わせると、流動性おとり餌
が完成する。
【0033】 成型可能なおとり餌の調製 成型可能なおとり餌は、流動性おとり餌で上記した通りに、顆粒ポークゼラチ
ンを、前以て製粉した穀粒HおよびPAYGELと共に、パドルミキサーに添加
して調製する。
【0034】 実施例2 流体力学的研究を実施して、成型可能なおとり餌の湿気保持を決定した。成型
可能なおとり餌製剤は、以下の量を使用して調製する:
【0035】 PAYGEL Plus(PAYGEL+)成型可能なおとり餌は、約24.
3%の穀粒H、約4.8%のポークゲル、約4.8%のグリセリン、約14.1
%の水、約47.3%の高フルクトースコーンシロップ、約4.8%のPAYG
ELおよび約0.1%のPROXELを含む。
【0036】 PAYGEL成型可能なおとり餌は、約27%の穀粒H、約4.8%のPAY
GEL、約47.3%のフルクトース含有コーンシロップ、約4.8%のポーク
ゲルおよび約12.7%の水を含む。
【0037】 穀粒Hは、ストラウブモデル4E製粉機を使用して5回粉砕する。穀粒H、ポ
ークゲルおよびPAYGELを合わせ、手で十分に混合する。水およびグリセリ
ンを合わせ、高フルクトース含有コーンシロップに加える。この液体組成物を、
周囲条件で連続的に混合しながら、ゆっくりと乾燥成分に加える。この明細書の
目的のために、周囲条件は、実験室の空気;約40〜50%の相対湿度と定義す
る。対照は、Farley’s Grape Snack(FGS)(Farl
ey Candy Company、シカゴ、イリノイ州)およびラット餌であ
る。約0.75gの各おとり餌を、約5.0mmの内径で約2.0cmの長さの
1つのチューブに調製物を押出すことによりチューブ型に成形した。非成形おと
り餌を3番の昆虫ピンに配置し、上端にあみのついた容器に入れた。おとり餌の
重量は、周囲条件で1日1回のみ(約24時間毎)その後試験の期間中に決定し
た。次いで、データを、Table Curve(Jandel Scient
ific)で解析し、おとり餌が湿気の減少に因りこれ以上重量の減少しない平
衡点を確立する。比較は、y=a+blnx+c(lnx)+d(lnx) の式6301を使用して実施した。結果は図1および図2に示す。図1および図
2では、それぞれ、r値は、r=0.995909526、DF Adj
=0.995750673、FitStdErr=0.003072139
05およびFstat=8440.3086であり;r=0.9955402
85、DF Adj r=0.995367093、FitStdErr=0
.00344699836およびFstat=7738.62611である。こ
れらの結果により、グリセリンを含まない成型可能なおとり餌は、約10%以下
の穀粒Hおよび等しい重量部のグリセリンおよび水を添加した成型可能なおとり
餌(実施例1に上記の製剤)よりも、湿気を僅かにより良好に保持することが示
される。しかし、グリセリンおよび水の添加は、おとり餌に稠度を与え、これに
より長期間より安定となり、製剤化の1週間後でさえ成型可能なおとり餌を延展
できる。
【0038】 さらに、グリセリンおよび水の添加は、おとり餌の消費を僅かに増加させる。
全段階のゴキブリが、2日目の雄を除き、グリセリン含有おとり餌をより多く消
費する(以下の表1)。ドイツHRDC株のゴキブリの雄、雌、および幼虫の3
つの複製の100匹のゴキブリを、各性/段階について、大きな電槽に分類した
。次いで、ゴキブリをFarley’s Grape Snack(FGS)、
ラット餌および水の食餌上に48時間、本発明のおとり餌を導入する前に配置し
た。おとり餌ステーションは、長さ約1インチの3番昆虫ピンを、約5ドラムの
バイアルスナップキャップに通すことにより作成し、スナップキャップはおとり
餌ステーションの基材として機能する。PAYGEL PlusおよびPAYG
ELおとり餌は、おとり餌をクッキープレスに配置し、おとり餌を圧搾して約0
.25インチ内径の約0.75インチのTYGON(登録商標)チュービングに
することにより形成した。おとり餌およびチューブは、マップピンに滑らせ、お
とり餌を爪の先端でチュービングから押出し、爪上にチュービングを滑らせ、お
とり餌をピン上に詰める。Farley’s Grape Snackも、スナ
ックをピン上で単純に滑らせることにより、同じスタイルのおとり餌ステーショ
ンを使用して提示した。ラット餌は、マップピン上に配置しようとすると粉砕す
る傾向があるので、5ドラムのスナップキャップ蓋上に1片の餌を配置すること
により提示した。一旦実験おとり餌が形成されれば、それらをオーハウスモデル
番号GA200D電子天秤で秤量し、あみのふたのついたラバーメイドブランド
の食物容器に入れ、周囲条件で導入前に約6日間熟成させた。熟成の約6日目に
、試験した各おとり餌について1つのおとり餌を、48時間前に置いた、すでに
FGSおよびラット餌のおとり餌ステーションを含んだ各電槽に入れ、1つの対
照実験おとり餌を、同じ電槽のあみのついた容器(対照FGSおよびラット餌も
含んだ)に入れた。FGSおとり餌ステーションが1/2以上消費されていれば
、新規FGSステーションと交換した。全実験おとり餌、FGSステーション、
ラット餌ステーションおよびその対応する対照ステーションを、電槽に配置する
前および次の2日間毎日秤量し、消費を決定した。各食物源の消費は、対照での
重量変化比率により、試験おとり餌(Ta)の毎日の重量変化を調整することに
より測定した(以後、「試験おとり餌」は、ラット餌、FGS、PAYGELお
とり餌またはPAYGEL Plusおとり餌などの消費用の任意のおとり餌を
意味する)。それ故、Ta=(C/Ci−1)(Ti−1−T)(ここで、
=対照の現在の重量、Ci−1=対照の前の日の重量、Ti−1=試験おと
り餌の前の日の重量およびT=試験おとり餌の現在の重量)である。平均調整
消費量は、食物摂取させた各日について各段階の3つの代表について計算し、T
ukeyのスチューデント化した範囲の検定により分離した平均を用いてGen
eral Linear Model式を使用して分散分析により分析した。
【0039】
【表1】
【0040】 実施例3 本発明のおとり餌の流体力学は、Combat Superbait(2%ヒ
ドラメチルノン)、Raid Roachおとり餌ステーション(0.5%ダー
ズバン)およびMax Forceゲル(2%ヒドラメチルノン)と共に評価し
た。おとり餌は以下の通りに調製する:Combat Superbaitおよ
びRaid Roachを、その容器から取り出し、標準的なおとり餌ピン上に
配置した(3番の昆虫ピンを、2ドラムのスナップキャップバイアルから取った
プラスチックキャップの中心を通して上へ押した)。ゲルおとり餌(本発明の流
動性おとり餌用のDEゲル)を、スフレカップ(約29.5ml)の底に、10
セント銀貨サイズ滴のおとり餌を圧搾し、カップをおとり餌ピン上に配置するこ
とにより形成した。本発明の成型可能なおとり餌(DEステーション)は、おと
り餌を、ワックス紙上に延展し、バイアルキャップ(スクリュー型)を使用する
ことにより形成して、おとり餌を切り出し、次いでそれらをピン上に配置した。
DEステーションおとり餌は、円筒形以外は、CombatおよびRaidステ
ーションおとり餌にサイズが近似していた(寸法については実施例2参照)。本
実施例に使用した流動性および成型可能なおとり餌製剤は以下の通りである:
【0041】 成型可能なおとり餌:約30.2%の穀粒H、約5.5%のPAYGEL29
0(登録商標)、約5.5%のポークゲル、約3.7%のグリセリン、約15.
1%の水、約0.2%のPROXEL GXL、約39.3%のフルクトース含
有コーンシロップ、および約0.5%のクロルピリホス。
【0042】 流動性おとり餌:約25.2%の穀粒H、約5.5%のPAYGEL290(
登録商標)、約8.7%のグリセリン、約0.5%のクロルピリホス、約0.2
%のPROXEL GXL、約39.3%のフルクトース含有コーンシロップ、
および約20.6%の水。
【0043】 おとり餌は、オーハウス電子天秤(モデル番号GA200D)で周囲条件で秤
量し、周囲温度で上端にあみのついた容器(Rubbermaid)中で約4日
間放置した。約4日目に、おとり餌を、再度、周囲条件で秤量し、デシケーター
に入れた。次いで、おとり餌をデシケーターから2、4、および6時間後に取り
出し、迅速に周囲温度で秤量した。次いで、重量を、おとり餌が安定となるまで
毎日測定した。安定になれば、おとり餌をデシケーターから取り出し、周囲条件
に放置した。おとり餌重量を2、4および6時間後に、次いで安定になるまで毎
日測定した。安定になれば、おとり餌を100%相対湿度(RH)チャンバー(
湿潤紙タオルを含むRubbermaid浴)に入れた。おとり餌を迅速に周囲
条件下で2、4および6時間後に、次いで安定になるまで毎日秤量した。一旦安
定になれば、おとり餌をRHチャンバーから取り出し、周囲条件で最後の時間ま
で放置し、再度2、4および6時間後に秤量し、次いで安定になるまで毎日秤量
した。結果は図3および図4に示す。Combat Superbaitはデシ
ケーター中で数日後に砕ける。図3および図4から分かるように、Raidをコ
ンテナに詰めたおとり餌は、動的度が最も低く、次いでCombat Supe
rbait(コンテナ化)であり、成型可能なおとり餌(DEステーション)は
最も動的であり、最大量の水を放出し、最大量の水を再吸収する。Maxゲルは
、最も大量の湿気を失い(元の重量の87%を保持;図3)、最も少ない湿気を
回復した(95%、最初の重量には達しない)。本発明の流動性おとり餌(DE
ゲル)は、乾燥および周囲環境を通じて湿気を維持し(95%または最初の重量
)、本発明の成型可能なおとり餌(DEステーション)は比較的高湿度で最大量
の湿気を獲得する(図3)。
【0044】 実施例4 おとり餌は、実施例3に上記のように調製した。おとり餌を形成し、最初の重
量を上記のように測定した。形成し最初の重量を確立した後、おとり餌を直ちに
RHチャンバーに入れ、次いで2、4および6時間後、次いで毎日取り出し、迅
速に周囲条件で安定になるまで秤量した。一旦安定になれば、おとり餌を取り出
し、秤量し、次いで周囲条件で放置し、2、4および6時間後、次いで毎日、安
定になるまで再度秤量した。次いで、おとり餌をRHチャンバーに戻し、ここで
秤量順序を繰返した。おとり餌が安定であれば、それらを取り出し、秤量し、周
囲条件での最後の順番の秤量のために周囲条件で放置した。これは市販の台所ま
たは下水管に見られる条件と類似した条件を示す。結果は図5および図6に示す
【0045】 全てのおとり餌が加湿チャンバー(RH)中で湿気を吸収した(図5および図
6)。本発明の流動性おとり餌(DEゲル)は、4日目までに分離し始め(液体
流出)、チャンバーから取り出すと、それは液体を再吸収しなかった。Raid
Roachは8日目までにかび臭くなり、加湿チャンバーから取り出した後も
かび臭さかった。Combat Superbaitは、加湿チャンバーから取
り出すと砕けた。湿気レベルで最大の変化を示した最も動的なおとり餌は、本発
明の成型可能なおとり餌(DE STAT)である。流動性おとり餌(DEゲル
)は、長時間、Combatおとり餌よりも動的である。
【0046】 実施例5 アメリカゴキブリPeriplaneta americanaに対する、本
発明の流動性おとり餌(DEゲル)の効力を、SIEGEゲルおとり餌(Ame
rican Cyanamid)と比較するために試験を実施した。本実施例に
使用した本発明のおとり餌の製剤は、以下である:約23.5%の穀粒H、約5
.2%のPAYGEL290(登録商標)、約8.3%のグリセリン、約0.2
%のPROXEL GXL、約37.3%のフルクトース含有コーンシロップ、
約0.5%クロルピリホス、約18.8%の水、約2,000ppmのBitr
ex(水溶液)および約5%のピーナッツバター。処理は、DEゲル(3つの複
製)、SIEGE(3つの複製)および非処理対照(3つの複製)であった。試
験は、12時間の光および12時間の暗闇下で、周囲温度および湿度(屋内)で
、代替の食物源が常に得られるようにして大きな槽(電槽)中で実施した。各複
製物は30匹のゴキブリ;10匹の中間の年齢の幼虫、10匹の成体雄および1
0匹の成体雌を含んだ。
【0047】 ゴキブリを凍結させて、鉱油およびワセリンの混液(2:3比、容量:容量)
で上端から内に3cm軽くコーティングした試験槽への分類および計測を簡易と
した。水を含む、綿栓をした5ドラムの水バイアルを、Purina実験室ラッ
ト餌およびFarley’s Grape Snack(FARLEY Can
dy Co.、シカゴ、イリノイ州)からなる代替の食物源と同様に加えた。ゴ
キブリを、おとり餌を添加する前に2日間馴化させた。3日目に、約1.0gの
各毒物おとり餌をスフレカップに適用した。次いで、カップを各処理槽に入れた
。代替の食物源を必要であれば補充した。各槽を毎日確認し、死滅ゴキブリを除
去し、計測した。試験は処理の約10日後に終了した。結果は以下の図7〜9に
示す。図7では、全ての雄、雌および幼虫が、本発明のゲルおとり餌(DEゲル
、流動性おとり餌)を含む槽で7日目までに死滅し、一方、約25%の雄、38
%の雌および82%の幼虫が、SIEGEゲルおとり餌を含む槽では生存し続け
ている。10日目までに、SIEGE処理複製物は、依然として生存雄、雌およ
び幼虫ゴキブリを含む。図8は、合わせた段階および複製物の平均致死率を示し
、図9は、10日目の段階による合わせた複製物の累積致死率を示し;両方の図
は、図7に示したデータに基づく。
【0048】 前の詳述は、説明のためである。かかる詳細は単にその目的のためであり、当
業者は、ここで、本発明の精神および範囲から逸脱することなく変更できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、約27%のDDGS、約4.8%の前以てゼラチン化した小麦形成剤
、約47.3%のフルクトース含有コーンシロップ(湿潤剤)、および約4.8
%のポークゲル(ゲル形成剤)および約12.7%の水を含む、成型可能なゲル
であるPAYGELおとり餌の流体力学を示すグラフである。
【図2】 図2は、約24.3%のDDGS、約4.8%の前以てゼラチン化した小麦ゲ
ル形成剤、約47.3%のフルクトース含有コーンシロップ(湿潤剤)、および
約4.8%のグリセリン(湿潤剤)、4.8%のポークゲル、および約14.1
%の水を含む、成型可能なゲルおとり餌であるPAYGEL Plusの流体力
学を示すグラフである。
【図3】 図3は、本発明の流動性おとり餌(DEゲル)、本発明の成型可能なおとり餌
(DE Stat)、RAID(登録商標)、COMBAT(登録商標)および
SIEGE(登録商標)のおとり餌の流体力学を、乾燥(デシケーター、約15
%の相対湿度)、次いで周囲(実験室の空気;約40〜50%の相対湿度)、次
いで加湿(加湿チャンバー、約100%の相対湿度)、次いで最後に再度乾燥下
で比較したグラフである。重量は、様々な条件下のものであり、おとり餌の最初
の重量と比較する。
【図4】 図4は、本発明の流動性おとり餌(DEゲル)、本発明の成型可能なおとり餌
(DE Stat)、RAID(登録商標)、COMBAT(登録商標)および
SIEGE(登録商標)のおとり餌の流体力学を、上記の図3と同じ条件下で比
較したグラフである。様々な条件下のおとり餌の重量を、おとり餌の以前の重量
と比較する。
【図5】 図5は、本発明の流動性おとり餌(DEゲル)、本発明の成型可能なおとり餌
(DE Stat)、RAID(登録商標)、COMBAT(登録商標)および
SIEGE(登録商標)のおとり餌の流体力学を、以下の条件下で比較したグラ
フである:高湿度(加湿チャンバー、約100%の相対湿度);次いで、周囲空
気(実験室の空気、約40〜50%の相対湿度)、次いで高湿度(加湿チャンバ
ー、約100%の湿度)、次いで周囲空気(実験室の空気、約40〜50%の相
対湿度)、および最後に乾燥空気(デシケーター、約15%の相対湿度)。様々
な条件下でのおとり餌の重量は、おとり餌の最初の重量と比較したものである。
【図6】 図6は、本発明の流動性おとり餌(DEゲル)、本発明の成型可能なおとり餌
(DE Stat)、RAID(登録商標)、COMBAT(登録商標)および
SIEGE(登録商標)のおとり餌の流体力学を、以下の条件下で比較したグラ
フである:高湿度(加湿チャンバー、約100%の相対湿度);次いで、周囲空
気(実験室の空気、約40〜50%の相対湿度)、次いで高湿度(加湿チャンバ
ー、約100%の湿度)、次いで周囲空気(実験室の空気、約40〜50%の相
対湿度)、および最後に乾燥空気(デシケーター、約15%の相対湿度)。様々
な条件下でのおとり餌の重量は、そのおとり餌の以前の重量と比較したものであ
る。
【図7】 図7は、約1日〜約10日間、本発明のゲルおとり餌、DEゲルおとり餌、ま
たはSIEGE(American Cyanamid)に曝露させたアメリカ
ゴキブリの段階による、平均累積致死率とSEMを比較したグラフである。DE
ゲルおとり餌は毒物として0.5%のダーズバンXPを含み、SIEGEは毒物
として2%のヒドラメチルノンを含んだ。
【図8】 図8は、段階を合わせた平均致死率を示すグラフであり、図7に提示したデー
タから複製する。
【図9】 図9は、図7に提示したデータ由来の10日目の段階による累積致死率を示す
グラフである。
【手続補正書】
【提出日】平成13年4月4日(2001.4.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 流体力学的昆虫おとり餌
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、流動可能または成型可能な流体力学的おとり餌を含む、昆虫、特に
ゴキブリを駆除するシステム、並びに、流体力学的おとり餌を使用して、昆虫、
特にゴキブリを駆除する方法に関する。
【0002】 (関連技術の説明) ゴキブリは、本来熱帯の昆虫であるが、いくつかの種は、商業的活動を通じて
広く普及するようになり、現在では世界的である。国内の種は雑食性であるが、
特に様々な種類のデンプン質または甘いものに誘引され;それらはまた、食物、
紙、衣類、本、靴、骨および動物の死骸を攻撃する。それらは食物の汚染に関与
する直翅類の昆虫である。多くのゴキブリ種の中で、家に生息するものは、アメ
リカ(Periplaneta americana)、東洋(Blatta
orientalis)、オーストラリア(P.australasiae)、
ドイツ(Blattella germanica)、ブラウンバンド(Sup
ella longipalpa(F.))、スモーキーブラウン(P.ful
iginosa(Serville))、およびフロリダウッズ(Euryco
tis floridana(Walker))ゴキブリを含む。これらは、閑
静で温かく湿気のある場所および夜または暗い日を好み、腐敗物および食物を抽
出し、はびこった領域に不快な匂いを引き起こす。
【0003】 多くの食物誘引物質が毒物および水性ゲル結合剤と共に製剤化され、ゴキブリ
に毒性のペースト状おとり餌が提供されてきた。例えば、Doiら(Chem.
Abst.107:12915n(1987))は、ホウ酸、ポテトデンプン、
コーンスターチ、米ぬか、糖蜜、水、および色素を含むペーストを用いてゴキブ
リを駆除し;Barson(Chem.Abst.97:87017k(198
2))は、ホウ酸とポリッジオートミールおよびヨードフェンホス(iodof
enphos)ゲルの混合物を使用し;Peeters(Chem.Abst.
84:131508d(1976))は、パン屑、ホウ酸および水を合わせた。
同様に、商標名「It Works」(ブリッジポート、コネチカット州)で販
売されている特許所有ゴキブリおとり餌ステーションは、ホウ酸、誘引物質、お
よび湿潤剤を含むと広告されている。
【0004】 節足動物の生存に重要な必要事項の1つは、湿気である。温度が上昇すると、
ゴキブリおよび他の昆虫の代謝は高まる。続いて、食物の必要性が高くなり、良
好な湿気源でもあるおとり餌を発見する。Silverman(豪州文書番号A
U−B−73766/87)は、ゴキブリを、毒のおとり餌に引き付ける誘引物
質として水を取込んだおとり餌を開示する。おとり餌は、ペンタジエノンヒドラ
ゾン殺虫剤化合物、特殊な食物誘引システムおよび結合剤を含む、固体で、粒子
状ではなく、流動性ではなく、忌避剤ではなく、完全に食することのできる殺虫
剤−おとり餌組成物である。水誘引物質は、おとり餌に近い容器、またはおとり
餌を含む摂食ステーションに構築されたカップ様の容器に配置し得る。水も、デ
ンプンなどの天然ポリマーを含まず、合成カルボキシレートおよびヒドロキシル
基を含み、高い水吸収比を有し、優れた水保持特性並びに水吸収後に良好な強度
を有する、水吸収ポリマー、特に電解質ポリマーなどの水吸収物質を使用してお
とり餌に製剤化できる。具体的なポリマーは、SUMIKAGEL(登録商標)
S−50で販売されている、ビニルエステル(x)とエチレン不飽和カルボン酸
またはその誘導体(y)のケン化コポリマーおよびポリビニルアルコール−アク
リレートグラフトポリマーである。
【0005】 Ong(米国特許第4,812,309号)は、ゲル化剤、プロピルp−ヒド
ロキシベンゾエート、プロピレングリコール、脂肪酸、殺虫剤、高フルクトース
コーンシロップ、イソプロピルアルコール、メチルp−ヒドロキシベンゾエート
および水を含むゴキブリ駆除用ゲル組成物を開示し、ここでのゲル化剤は非イオ
ン性界面活性剤である。この組成物は、ヒトまたは動物に害をほとんどまたは全
く及ぼさないように分布し得、はびこった領域になじみ得る。
【0006】 Brennerら(米国特許第4,988,510号、参考として本明細書に
取込む)は、ゴキブリの誘引物質として、コーン蒸留穀粒と可溶性物質を含む変
形可能(非流動性)である親水性ゲルおとり餌を開示する。このおとり餌は、湿
潤剤、殺虫剤、ゲル形成剤、および所望により保存剤を含む。このおとり餌は、
食物および比較的湿潤な環境をゴキブリに提供する。
【0007】 蒸留所由来の乾燥してつぶしたものが、Adler(J.Environ.S
ci.Hlth.、A20:839−844(1985))により、ブラウンバ
ンドゴキブリであるSupella longipalpa(F.)を特に誘引
したが、アメリカゴキブリのPeriplaneta americana(L
.)は誘引できなかったと報告された。これに対し、Brennerら(Ann
.Entomol.Soc.Am.81:581−592(1988);J.E
con.Entomol.82:159−162(1989))は、蒸留乾燥穀
粒と可溶性物質(DDGS、Agricultural Energy Cor
p.、フランクリン、ケンタッキー州)は、アメリカゴキブリを含む15種のゴ
キブリを誘引すると報告した。さらに、DDGSは、果物、パン、およびビール
などの他のおとり餌(Jacksonら、Am.J.Trop.Med.Hyg
.4:141−146(1955);Ohio J.Sci.、61:220−
226(1961);Reiersonら、Pest Control 45:
40、42−44(1977);Fleetら、Environ.Entomo
l.14:669−673(1985))、または、ゴキブリだけでなく哺乳動
物も誘引する乾燥キャットフード(Appelら、Environ.Entom
ol.14669−673(1985))とは対照的に、有利にも非標的動物は
誘引しない。
【0008】 Bruey(米国特許第5,021,237号)は、毒物であるペンタジエノ
ンヒドラゾン、脂肪酸、低級アルコール、糖、ゲル化剤、水、基剤、および炭化
水素推進剤からなる加圧容器から分配されるゲル殺虫おとり餌を開示する。ゲル
おとり餌組成物は、コーンシロップ溶液中の毒物−脂肪酸混合物の水中油滴型エ
マルションである。加圧パッケージから分配するのに十分な程流動性であり、長
時間におよびゴキブリにより摂取されるに十分な程のかさを保持する。
【0009】 様々なゲルおとり餌が、昆虫、特にゴキブリの駆除のために開発されてきたが
、当分野では依然として、特に昆虫が最も食物および湿気を必要としている時に
食物および湿気を与えるより効果的なおとり餌形が必要である。本発明は、厳し
い微気候でよく機能する流体力学的昆虫おとり餌を提供し、従来技術のおとり餌
とは異なり、従来技術のおとり餌に関連した問題のいくつかを解決する。
【0010】 (発明の要約) それ故、本発明の目的は、流体力学的であり、例えば家庭または市販用台所、
屋根裏、下水管等の厳しいおよび/または動的な微気候下で機能する昆虫おとり
餌を提供することである。
【0011】 本発明の別の目的は、連続的に湿気を充填および放出する、昆虫おとり餌を提
供することである。
【0012】 本発明のさらに別の目的は、栄養の十分な昆虫を強く誘引し、哺乳動物を誘引
しない昆虫おとり餌を提供することである。
【0013】 様々な種の標的昆虫を広く誘引する昆虫おとり餌を提供することも本明細書の
目的である。
【0014】 本発明の別の目的は、連続的に湿気を充填および放出する、流動性の昆虫おと
り餌を提供することである。
【0015】 本発明の別の目的は、約5〜90%の誘引物質、約5〜60%の湿潤剤、およ
び約1〜30%のゲル形成剤を含む昆虫おとり餌を提供することである。
【0016】 本発明のまたさらなる目的は、おとり餌の成分として前以てゲル化したデンプ
ンを含む昆虫おとり餌を提供することである。
【0017】 本発明のさらなる目的は、おとり餌の湿潤成分としてグリセリンおよびフルク
トースシロップを含むおとり餌を提供することである。
【0018】 本発明のさらなる目的および利点は、以下の記載から明らかになろう。
【0019】 (発明の詳細な説明) 本発明のおとり餌は、典型的には直翅類の昆虫、主にゴキブリの駆除に特に有
用である。以下に限定されないが、ゴキブリの例は、Blattella ge
rmanica(L.)、Blattella asahinai Mizuk
ubo、Supella longipalpa(F.)、Cariblatt
a lutea lutea(SaussureおよびZehntner)、E
urycotis floridana(Walker)、Ischnopte
ra deropeltiformis(Brunner)、Latiblat
tella rehni Hebard、Panchlora nivea(L
.)、Parcoblatta caudelli Hebard、Parco
blatta divisa(SaussureおよびZehntner)、P
arcoblatta fulvescens(SaussureおよびZeh
ntner)、Parcoblatta lata(Brunner)、Bla
tta orientalis L.、Periplaneta americ
ana(L.)、Periplaneta fuliginosa(Servi
lle)、Periplaneta australasiae(Fab.)、
Periplaneta brunnea BurmeisterおよびPyc
noscelus surinamensis(L.)を含む。本発明のおとり
餌は、流体力学的であり、温度および湿気の典型的な日内影響を受ける野外環境
などの、厳しい微気候または動的な微気候でよく機能する。空気中湿気含量の高
い条件下では、おとり餌は水を吸収し、次いでより乾燥した条件下で水を放出す
る。結果として、おとり餌は連続的に、直翅類の生存に重要な成分の1つである
湿気を充填および放出する。この湿気の放出は一般に、温度が上昇し、それに伴
い湿度が下降すると生じる。より高い温度は、ゴキブリおよび他の昆虫の代謝を
高める。続いて、食物の必要性が高まり、良好な湿気提供物であるおとり餌を発
見する。本発明のおとり餌は、非常に好ましい食物基材に向けて開発され、よっ
て栄養の十分な昆虫も強く誘引する。それは、合わせた場合に意外な誘引性およ
び流体力学の結果をもたらす数個の食物成分を含む。ある製剤は流動性であり、
シリンジまたはチューブ構造から送達でき、小孔アダプタの使用により、近づき
にくい領域に戦略的に配置することが可能となり、高い安全係数が得られる。任
意の毒性物質を活性成分として使用できる。毒物は省略してもよく、非毒性形を
、任意の粘着性トラップまたは生存トラップ装置用の誘引物質として使用できる
。また、マトリックスが非常に流体力学的であるので、例えば線虫などの一般に
高湿気を必要とする、生物学的駆除剤の基質として使用できる。成型可能なおと
り餌は、任意の種類の既知のおとり餌ステーションに配置できる。また、ワイヤ
ー、ビニル、繊維ガラス、アルミニウム等の任意の種類のメッシュスクリーンな
どの粗い表面に適用でき;任意の表面に適用できる。
【0020】 おとり餌は、タンパク質が多く、揮発性食物誘引物質を含む、コーン蒸留穀粒
と可溶性物質などの穀粒成分を含む。おとり餌の流体力学的特徴をさらに増加さ
せるために、高フルクトースコーンシロップおよびグリセリンを、前以てゼラチ
ン化したデンプンと共に、おとり餌製剤中に含める。グリセリンの存在下で前以
てゼラチン化したデンプンを使用すると、グリセロデンプン複合体が形成され、
これは、長い時間、物質の柔軟性および粘着性を大いに維持する。これにより、
高い周囲温度および湿度とステンレス鋼表面を特徴とする市販用台所などの可変
微気候下で、水平面および垂直面を含む広い環境条件下で使用できるおとり餌が
得られる。任意選択の成分は、真菌増殖を遅延させる保存剤、誘引性を増大させ
るピーナッツバター、および曝露するおとり餌に安全係数を付与する苦味剤など
の保護剤を含む。
【0021】 誘引物質は、直翅類の昆虫、特に広域のゴキブリ種および他の昆虫を引き付け
る、任意の物質または物質の組合せと定義する。誘引物質は、例えば、以後本明
細書でC−DDGSと称するコーン蒸留乾燥穀粒と可溶性物質、ピーナッツバタ
ー等およびその組合せを含む。米国特許第4,988,510号(Brenne
rら)(本明細書に参考としてその全体を取込む)は、非飲料用アルコール製造
から得られたコーン蒸留乾燥穀粒(C−DDGS)と可溶性物質は、自国周囲の
ゴキブリのほとんどの種に、おとり餌として効果的であるが、イヌ、ネコ、アラ
イグマ、ウッドラットなどの哺乳動物は誘引しないと開示する。この開示の目的
で最も好ましいC−DDGSは、昆虫に強く好まれるイリノイ州のミッドウェス
ト グレイン プロダクツ(Midwest Grain Products
of Illinois)(P.O.Box1069、ピーキン、イリノイ州
61555−1069)ミッドウェスト穀粒産物由来の穀粒H(コーン蒸留乾燥
穀粒−可溶性物質)である。穀粒Hは、少量の小麦とコーンを含む。
【0022】 本発明に有用な湿潤剤は、空気から湿気を取り、おとり餌製剤が比較的湿気と
柔軟性を維持できる、例えば、任意の吸湿物質または物質の組合せを含む。高フ
ルクトースコーンシロップなどの糖、グリセリンなどのポリヒドロキシアルコー
ル、その組合せ等は、この目的に有用な物質の例である。糖などのいくつかの湿
潤剤は、おとり餌の誘引性の増強というさらなる利点を提供する。最も好ましい
湿潤剤は、グリセリンとコーンシロップの組合せであり、ここでのコーンシロッ
プは95%フルクトースである(Archer Daniels Midlan
dコーンシロップ)。
【0023】 毒物は、線虫などの生物駆除剤を含む特定の昆虫の駆除に適切な任意の毒物で
あり得る。化学毒物の例は、ダイアジノン、マラチオン、クロルピリホス、フェ
ニトロチオン、プロルミホス、フェンチオン、ホキシム、アセフェート、メタク
リホスなどの有機リン;バイコン、プロポキスル、ベンダイオカルブ、ジオキサ
カルブ、カルバリルなどのカルバメート;ピレトリンなどの天然ピレスロイド;
およびスミスリン、テトラメトリン、d−トランスアレスリン、およびs−バイ
オアレスリンなどの合成ピレスロイド、およびヒドラメチルノンなどの代謝阻害
剤を含む。殺虫剤はマイクロカプセル化でき、ここでのマイクロカプセルは、遊
離水の非存在下で半透性であり、湿潤環境で不浸透性である。これは浸出による
殺虫剤の減少を防ぐが、ゴキブリによる咀嚼作用などのカプセルが物理的に破砕
された場合の放出は可能である。マイクロカプセル化毒物の使用により、昆虫生
息地での唯一の実質的な毒物の放出は、標的生物の消化管内である。浸出の恐れ
が因子でないか、または毒物は忌避剤ではない場合、おとり組成物に直接混合で
きる。
【0024】 ここで使用するゲル形成剤は、誘引物質を他のおとり成分と組合せて共に保持
させる弾性で粘着性のマトリックスを与える。昆虫の嫌悪しない任意のゲル化剤
を使用でき、ただし、得られたマトリックスは自由に誘引物質の芳香族成分を放
出する。有用なゲル化剤の例は、前以てゼラチン化した小麦デンプン、これは他
の全てのデンプンより優れていることが判明;前以てゼラチン化したタピオカ;
前以てゼラチン化したポテト、および前以てゼラチン化したコーンスターチを含
む。コーンも、食物誘引物質用の優れたデンプンであることが判明する。本発明
に有用なデンプンは、例えば、PAYGEL(登録商標)(A.E.Stale
y Co.、Decatur、イリノイ州 62525)などの前以てゼラチン
化した小麦デンプン、STA−SLIM150(登録商標)(A.E.Stal
ey)などの前以てゼラチン化したタピオカ、STA−SLIM142(登録商
標)(A.E.Staley)などの前以てゼラチン化したポテト、MIRA−
GEL(登録商標)などの前以てゼラチン化したコーンスターチ等を含む。これ
らのデンプンは、流動性および成型可能なおとり餌の両方に使用される。最も好
ましいゲル化剤は、PAYGEL290(登録商標)(Archer Dani
els Midland.Keokuk、Idaho 52632)である。成
型可能なおとり餌を所望である場合、第二のゲル形成剤を添加する。この第二の
ゲル形成剤は、ポーク、ビーフ、ウマ等の任意の動物ゼラチンを含む。ポークゲ
ル(SBI Sanofi Bio Industries,Inc.、Deb
uque、アイオワ州)が最も好ましい。
【0025】 保存剤は、本発明のおとり餌には任意選択であるが、非常に湿度の高いまたは
湿気のある条件で使用するおとり餌には薦められる。本発明に有用な保存剤の例
は、1,2−ベンジイソチアゾリン−3−ワン(PROXEL GXL(登録商
標)、ICI Americas、ウィルミントン、デラウェア州 19897
)メチルパラベン(p−ヒドロキシ安息香酸メチルエステル)およびプロピルパ
ラベン(n−プロピルp−ヒドロキシベンゾエート)である。他の既知の静真菌
剤も、おとり餌の有効期限の延長およびカビ増殖の遅延に効果的である。
【0026】 各成分は有効量で存在すべきである。「有効量」なる表現は、本明細書で、問
題の成分の目的の結果を達成するに必要な量を意味すると定義する。例えば、有
効量の毒物は、おとり餌が消費された場合に、殺虫剤の非存在下で等量のおとり
餌が消費される場合よりも、有意に多い標的昆虫を殺滅するレベルまたは濃度で
ある。同様に、有効量の誘引物質は、誘引物質を含まない対照おとり餌よりもよ
り多くの標的昆虫をおとり餌に誘引するものである。乾燥重量を基準として、お
とり餌組成物の成分は、典型的に、ほぼ以下の量で存在する:5〜90%、好ま
しくは10〜60%、最も好ましくは10〜35%の誘引物質;0.1%〜20
%、好ましくは5〜60%、最も好ましくは40〜60%の湿潤剤;1〜30%
、好ましくは1〜20%、最も好ましくは2〜15%のゲル形成剤;0〜50%
、好ましくは0〜10%、最も好ましくは0〜5%の毒物;および好ましくは0
〜5%、最も好ましくは0〜2%の保護剤。最も好ましい乾燥重量濃度は以下の
通りである。
【0027】 流動性おとり餌の場合:約28.5%の誘引物質、約5.2%のゲル形成剤、
約45.6%の湿潤剤、約0.5%の毒物、約0.2%の保存剤、約1.2%の
苦味剤および約18.8%の水。
【0028】 成型可能なおとり餌の場合:約32.2%の誘引物質、約9.6%のゲル形成
剤(ここで約4.8%が前以てゼラチン化したデンプンであり、約4.8%が動
物ゲルである)、約43.0%の湿潤剤、約0.5%の毒物および約15.1%
の水。
【0029】 流動性および成型可能なおとり餌製剤の両方を調製するために、HOBART
パドルミキサーなどのパドル型ミキサーを、ゲル形成剤および誘引物質に装填す
る。湿潤剤および毒物の組合せ物を混合し、50℃まで加温し、次いでミキサー
中の成分に噴霧する。保存剤、フルクトース糖などの追加の湿潤剤、および苦味
剤などの任意選択の成分を、水に加える。水または任意選択成分を含む水を、撹
拌しながらミキサーに加える。ピーナッツバターを使用する場合、最後に混ぜ合
わせる。
【0030】 本発明の製剤を適用するために、流動性おとり餌は、シリンジまたはチューブ
構造から分配でき、小孔アダプタの使用により、近づきにくい領域に戦略的に配
置することが可能となり、高い安全係数が得られる。成型可能なおとり餌は延展
でき、任意の型およびサイズに切ることができる。任意の種類のおとり餌ステー
ションに配置できるか、またはメッシュスクリーン、VELCRO等に適用する
などの任意の種類の粘着性表面に適用でき、任意の表面に付着できる。
【0031】 以下の実施例は、単に本発明をさらに説明するためのものであり、請求の範囲
により規定される本発明の範囲を限定するものではない。
【0032】 実施例1 流動性おとり餌の調製 HOBARTパドルミキサーを、前以て製粉した穀粒H(Midwest G
rain Products of Illinois、ピーキン、イリノイ州
)およびPAYGEL290に装填する。グリセリンとクロルピリホス(毒物)
の組合せ物を約50℃まで加温し、ミキサーに撹拌混合物上に噴霧する。PRO
XEL GXL、高フルクトースコーンシロップ(ADM CS95)および
ITREXの水溶液の組合せ物を、撹拌しながら加えゲルペーストを形成する。
最後に、加温したピーナッツバターをペーストに混ぜ合わせると、流動性おとり
餌が完成する。
【0033】 成型可能なおとり餌の調製 成型可能なおとり餌は、流動性おとり餌で上記した通りに、顆粒ポークゼラチ
ンを、前以て製粉した穀粒HおよびPAYGELと共に、パドルミキサーに添加
して調製する。
【0034】 実施例2 流体力学的研究を実施して、成型可能なおとり餌の湿気保持を決定した。成型
可能なおとり餌製剤は、以下の量を使用して調製する:
【0035】 PAYGEL Plus(PAYGEL+)成型可能なおとり餌は、約24.
3%の穀粒H、約4.8%のポークゲル、約4.8%のグリセリン、約14.1
%の水、約47.3%の高フルクトースコーンシロップ、約4.8%のPAYG
ELおよび約0.1%のPROXELを含む。
【0036】 PAYGEL成型可能なおとり餌は、約27%の穀粒H、約4.8%のPAY
GEL、約47.3%のフルクトース含有コーンシロップ、約4.8%のポーク
ゲルおよび約12.7%の水を含む。
【0037】 穀粒Hは、ストラウブモデル4E製粉機を使用して5回粉砕する。穀粒H、ポ
ークゲルおよびPAYGELを合わせ、手で十分に混合する。水およびグリセリ
ンを合わせ、高フルクトース含有コーンシロップに加える。この液体組成物を、
周囲条件で連続的に混合しながら、ゆっくりと乾燥成分に加える。この明細書の
目的のために、周囲条件は、実験室の空気;約40〜50%の相対湿度と定義す
る。対照は、FARLEY’S Grape Snack(FGS)(FARL
EY Candy Company、シカゴ、イリノイ州)およびRAT CH
OWである。約0.75gの各おとり餌を、約5.0mmの内径で約2.0cm
の長さの1つのチューブに調製物を押出すことによりチューブ型に成形した。非
成形おとり餌を3番の昆虫ピンに配置し、上端にあみのついた容器に入れた。お
とり餌の重量は、周囲条件で1日1回のみ(約24時間毎)その後試験の期間中
に決定した。次いで、データを、Table Curve(Jandel Sc
ientific)で解析し、おとり餌が湿気の減少に因りこれ以上重量の減少
しない平衡点を確立する。比較は、y=a+blnx+c(lnx)+d(l
nx)の式6301を使用して実施した。結果は図1および図2に示す。図1
および図2では、それぞれ、r値は、r=0.995909526、DF
Adj r=0.995750673、FitStdErr=0.00307
213905およびFstat=8440.3086であり;r=0.995
540285、DF Adj r=0.995367093、FitStdE
rr=0.00344699836およびFstat=7738.62611で
ある。これらの結果により、グリセリンを含まない成型可能なおとり餌は、約1
0%以下の穀粒Hおよび等しい重量部のグリセリンおよび水を添加した成型可能
なおとり餌(実施例1に上記の製剤)よりも、湿気を僅かにより良好に保持する
ことが示される。しかし、グリセリンおよび水の添加は、おとり餌に稠度を与え
、これにより長期間より安定となり、製剤化の1週間後でさえ成型可能なおとり
餌を延展できる。
【0038】 さらに、グリセリンおよび水の添加は、おとり餌の消費を僅かに増加させる。
全段階のゴキブリが、2日目の雄を除き、グリセリン含有おとり餌をより多く消
費する(以下の表1)。ドイツHRDC株のゴキブリの雄、雌、および幼虫の3
つの複製の100匹のゴキブリを、各性/段階について、大きな電槽に分類した
。次いで、ゴキブリをFARLEY’S Grape Snack(FGS)、 RAT CHOW および水の食餌上に48時間、本発明のおとり餌を導入する前
に配置した。おとり餌ステーションは、長さ約1インチの3番昆虫ピンを、約5
ドラムのバイアルスナップキャップに通すことにより作成し、スナップキャップ
はおとり餌ステーションの基材として機能する。PAYGEL Plusおよび
PAYGELおとり餌は、おとり餌をクッキープレスに配置し、おとり餌を圧搾
して約0.25インチ内径の約0.75インチのTYGON(登録商標)チュー
ビングにすることにより形成した。おとり餌およびチューブは、マップピンに滑
らせ、おとり餌を爪の先端でチュービングから押出し、爪上にチュービングを滑
らせ、おとり餌をピン上に詰める。FARLEY’S Grape Snack
も、スナックをピン上で単純に滑らせることにより、同じスタイルのおとり餌ス
テーションを使用して提示した。RAT CHOWは、マップピン上に配置しよ
うとすると粉砕する傾向があるので、5ドラムのスナップキャップ蓋上に1片の CHOW を配置することにより提示した。一旦実験おとり餌が形成されれば、そ
れらをOHAUSモデル番号GA200D電子天秤で秤量し、あみのふたのつい
RUBBERMAIDブランドの食物容器に入れ、周囲条件で導入前に約6日
間熟成させた。熟成の約6日目に、試験した各おとり餌について1つのおとり餌
を、48時間前に置いた、すでにFGSおよびラット餌のおとり餌ステーション
を含んだ各電槽に入れ、1つの対照実験おとり餌を、同じ電槽のあみのついた容
器(対照FGSおよびラット餌も含んだ)に入れた。FGSおとり餌ステーショ
ンが1/2以上消費されていれば、新規FGSステーションと交換した。全実験
おとり餌、FGSステーション、ラット餌ステーションおよびその対応する対照
ステーションを、電槽に配置する前および次の2日間毎日秤量し、消費を決定し
た。各食物源の消費は、対照での重量変化比率により、試験おとり餌(Ta)の
毎日の重量変化を調整することにより測定した(以後、「試験おとり餌」は、
AT CHOW、FGS、PAYGELおとり餌またはPAYGEL Plus
おとり餌などの消費用の任意のおとり餌を意味する)。それ故、Ta=(C
i−1)(Ti−1−T)(ここで、C=対照の現在の重量、Ci−1
対照の前の日の重量、Ti−1=試験おとり餌の前の日の重量およびT=試験
おとり餌の現在の重量)である。平均調整消費量は、食物摂取させた各日につい
て各段階の3つの代表について計算し、Tukeyのスチューデント化した範囲
の検定により分離した平均を用いてGeneral Linear Model
式を使用して分散分析により分析した。
【0039】
【表1】
【0040】 実施例3 本発明のおとり餌の流体力学は、COMBAT Superbait(2%ヒ
ドラメチルノン)、RAID Roachおとり餌ステーション(0.5%
URSBAN)およびMax Forceゲル(2%ヒドラメチルノン)と共に
評価した。おとり餌は以下の通りに調製する:COMBAT Superbai
tおよびRAID Roachを、その容器から取り出し、標準的なおとり餌ピ
ン上に配置した(3番の昆虫ピンを、2ドラムのスナップキャップバイアルから
取ったプラスチックキャップの中心を通して上へ押した)。ゲルおとり餌(本発
明の流動性おとり餌用のDEゲル)を、スフレカップ(約29.5ml)の底に
、10セント銀貨サイズ滴のおとり餌を圧搾し、カップをおとり餌ピン上に配置
することにより形成した。本発明の成型可能なおとり餌(DEステーション)は
、おとり餌を、ワックス紙上に延展し、バイアルキャップ(スクリュー型)を使
用することにより形成して、おとり餌を切り出し、次いでそれらをピン上に配置
した。DEステーションおとり餌は、円筒形以外は、COMBATおよびRAI
ステーションおとり餌にサイズが近似していた(寸法については実施例2参照
)。本実施例に使用した流動性および成型可能なおとり餌製剤は以下の通りであ
る:
【0041】 成型可能なおとり餌:約30.2%の穀粒H、約5.5%のPAYGEL29
0(登録商標)、約5.5%のポークゲル、約3.7%のグリセリン、約15.
1%の水、約0.2%のPROXEL GXL、約39.3%のフルクトース含
有コーンシロップ、および約0.5%のクロルピリホス。
【0042】 流動性おとり餌:約25.2%の穀粒H、約5.5%のPAYGEL290(
登録商標)、約8.7%のグリセリン、約0.5%のクロルピリホス、約0.2
%のPROXEL GXL、約39.3%のフルクトース含有コーンシロップ、
および約20.6%の水。
【0043】 おとり餌は、オーハウス電子天秤(モデル番号GA200D)で周囲条件で秤
量し、周囲温度で上端にあみのついた容器(RUBBERMAID)中で約4日
間放置した。約4日目に、おとり餌を、再度、周囲条件で秤量し、デシケーター
に入れた。次いで、おとり餌をデシケーターから2、4、および6時間後に取り
出し、迅速に周囲温度で秤量した。次いで、重量を、おとり餌が安定となるまで
毎日測定した。安定になれば、おとり餌をデシケーターから取り出し、周囲条件
に放置した。おとり餌重量を2、4および6時間後に、次いで安定になるまで毎
日測定した。安定になれば、おとり餌を100%相対湿度(RH)チャンバー(
湿潤紙タオルを含むRUBBERMAID浴)に入れた。おとり餌を迅速に周囲
条件下で2、4および6時間後に、次いで安定になるまで毎日秤量した。一旦安
定になれば、おとり餌をRHチャンバーから取り出し、周囲条件で最後の時間ま
で放置し、再度2、4および6時間後に秤量し、次いで安定になるまで毎日秤量
した。結果は図3および図4に示す。COMBAT Superbaitはデシ
ケーター中で数日後に砕ける。図3および図4から分かるように、RAIDをコ
ンテナに詰めたおとり餌は、動的度が最も低く、次いでCOMBAT Supe
rbait(コンテナ化)であり、成型可能なおとり餌(DEステーション)は
最も動的であり、最大量の水を放出し、最大量の水を再吸収する。Maxゲルは
、最も大量の湿気を失い(元の重量の87%を保持;図3)、最も少ない湿気を
回復した(95%、最初の重量には達しない)。本発明の流動性おとり餌(DE
ゲル)は、乾燥および周囲環境を通じて湿気を維持し(95%または最初の重量
)、本発明の成型可能なおとり餌(DEステーション)は比較的高湿度で最大量
の湿気を獲得する(図3)。
【0044】 実施例4 おとり餌は、実施例3に上記のように調製した。おとり餌を形成し、最初の重
量を上記のように測定した。形成し最初の重量を確立した後、おとり餌を直ちに
RHチャンバーに入れ、次いで2、4および6時間後、次いで毎日取り出し、迅
速に周囲条件で安定になるまで秤量した。一旦安定になれば、おとり餌を取り出
し、秤量し、次いで周囲条件で放置し、2、4および6時間後、次いで毎日、安
定になるまで再度秤量した。次いで、おとり餌をRHチャンバーに戻し、ここで
秤量順序を繰返した。おとり餌が安定であれば、それらを取り出し、秤量し、周
囲条件での最後の順番の秤量のために周囲条件で放置した。これは市販の台所ま
たは下水管に見られる条件と類似した条件を示す。結果は図5および図6に示す
【0045】 全てのおとり餌が加湿チャンバー(RH)中で湿気を吸収した(図5および図
6)。本発明の流動性おとり餌(DEゲル)は、4日目までに分離し始め(液体
流出)、チャンバーから取り出すと、それは液体を再吸収しなかった。RAID
Roachは8日目までにかび臭くなり、加湿チャンバーから取り出した後も
かび臭さかった。COMBAT Superbaitは、加湿チャンバーから取
り出すと砕けた。湿気レベルで最大の変化を示した最も動的なおとり餌は、本発
明の成型可能なおとり餌(DE STAT)である。流動性おとり餌(DEゲル
)は、長時間、COMBATおとり餌よりも動的である。
【0046】 実施例5 アメリカゴキブリPeriplaneta americanaに対する、本
発明の流動性おとり餌(DEゲル)の効力を、SIEGEゲルおとり餌(Ame
rican Cyanamid)と比較するために試験を実施した。本実施例に
使用した本発明のおとり餌の製剤は、以下である:約23.5%の穀粒H、約5
.2%のPAYGEL290(登録商標)、約8.3%のグリセリン、約0.2
%のPROXEL GXL、約37.3%のフルクトース含有コーンシロップ、
約0.5%クロルピリホス、約18.8%の水、約2,000ppmのBITR
EX(水溶液)および約5%のピーナッツバター。処理は、DEゲル(3つの複
製)、SIEGE(3つの複製)および非処理対照(3つの複製)であった。試
験は、12時間の光および12時間の暗闇下で、周囲温度および湿度(屋内)で
、代替の食物源が常に得られるようにして大きな槽(電槽)中で実施した。各複
製物は30匹のゴキブリ;10匹の中間の年齢の幼虫、10匹の成体雄および1
0匹の成体雌を含んだ。
【0047】 ゴキブリを凍結させて、鉱油およびワセリンの混液(2:3比、容量:容量)
で上端から内に3cm軽くコーティングした試験槽への分類および計測を簡易と
した。水を含む、綿栓をした5ドラムの水バイアルを、PURINA実験室RA
T CHOW(ラット餌)およびFARLEY’S Grape Snack(
FARLEY Candy Co.、シカゴ、イリノイ州)からなる代替の食物
源と同様に加えた。ゴキブリを、おとり餌を添加する前に2日間馴化させた。3
日目に、約1.0gの各毒物おとり餌をスフレカップに適用した。次いで、カッ
プを各処理槽に入れた。代替の食物源を必要であれば補充した。各槽を毎日確認
し、死滅ゴキブリを除去し、計測した。試験は処理の約10日後に終了した。結
果は以下の図7〜9に示す。図7では、全ての雄、雌および幼虫が、本発明のゲ
ルおとり餌(DEゲル、流動性おとり餌)を含む槽で7日目までに死滅し、一方
、約25%の雄、38%の雌および82%の幼虫が、SIEGEゲルおとり餌を
含む槽では生存し続けている。10日目までに、SIEGE処理複製物は、依然
として生存雄、雌および幼虫ゴキブリを含む。図8は、合わせた段階および複製
物の平均致死率を示し、図9は、10日目の段階による合わせた複製物の累積致
死率を示し;両方の図は、図7に示したデータに基づく。
【0048】 前の詳述は、説明のためである。かかる詳細は単にその目的のためであり、当
業者は、ここで、本発明の精神および範囲から逸脱することなく変更できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、約27%のDDGS、約4.8%の前以てゼラチン化した小麦形成剤
、約47.3%のフルクトース含有コーンシロップ(湿潤剤)、および約4.8
%のポークゲル(ゲル形成剤)および約12.7%の水を含む、成型可能なゲル
であるPAYGELおとり餌の流体力学を示すグラフである。
【図2】 図2は、約24.3%のDDGS、約4.8%の前以てゼラチン化した小麦ゲ
ル形成剤、約47.3%のフルクトース含有コーンシロップ(湿潤剤)、および
約4.8%のグリセリン(湿潤剤)、4.8%のポークゲル、および約14.1
%の水を含む、成型可能なゲルおとり餌であるPAYGEL Plusの流体力
学を示すグラフである。
【図3】 図3は、本発明の流動性おとり餌(DEゲル)、本発明の成型可能なおとり餌
(DE Stat)、RAID(登録商標)、COMBAT(登録商標)および
SIEGE(登録商標)のおとり餌の流体力学を、乾燥(デシケーター、約15
%の相対湿度)、次いで周囲(実験室の空気;約40〜50%の相対湿度)、次
いで加湿(加湿チャンバー、約100%の相対湿度)、次いで最後に再度乾燥下
で比較したグラフである。重量は、様々な条件下のものであり、おとり餌の最初
の重量と比較する。
【図4】 図4は、本発明の流動性おとり餌(DEゲル)、本発明の成型可能なおとり餌
(DE Stat)、RAID(登録商標)、COMBAT(登録商標)および
SIEGE(登録商標)のおとり餌の流体力学を、上記の図3と同じ条件下で比
較したグラフである。様々な条件下のおとり餌の重量を、おとり餌の以前の重量
と比較する。
【図5】 図5は、本発明の流動性おとり餌(DEゲル)、本発明の成型可能なおとり餌
(DE Stat)、RAID(登録商標)、COMBAT(登録商標)および
SIEGE(登録商標)のおとり餌の流体力学を、以下の条件下で比較したグラ
フである:高湿度(加湿チャンバー、約100%の相対湿度);次いで、周囲空
気(実験室の空気、約40〜50%の相対湿度)、次いで高湿度(加湿チャンバ
ー、約100%の湿度)、次いで周囲空気(実験室の空気、約40〜50%の相
対湿度)、および最後に乾燥空気(デシケーター、約15%の相対湿度)。様々
な条件下でのおとり餌の重量は、おとり餌の最初の重量と比較したものである。
【図6】 図6は、本発明の流動性おとり餌(DEゲル)、本発明の成型可能なおとり餌
(DE Stat)、RAID(登録商標)、COMBAT(登録商標)および
SIEGE(登録商標)のおとり餌の流体力学を、以下の条件下で比較したグラ
フである:高湿度(加湿チャンバー、約100%の相対湿度);次いで、周囲空
気(実験室の空気、約40〜50%の相対湿度)、次いで高湿度(加湿チャンバ
ー、約100%の湿度)、次いで周囲空気(実験室の空気、約40〜50%の相
対湿度)、および最後に乾燥空気(デシケーター、約15%の相対湿度)。様々
な条件下でのおとり餌の重量は、そのおとり餌の以前の重量と比較したものであ
る。
【図7】 図7は、約1日〜約10日間、本発明のゲルおとり餌、DEゲルおとり餌、ま
たはSIEGE(American Cyanamid)に曝露させたアメリカ
ゴキブリの段階による、平均累積致死率とSEMを比較したグラフである。DE
ゲルおとり餌は毒物として0.5%のDURSBAN(登録商標) XPを含み
、SIEGEは毒物として2%のヒドラメチルノンを含んだ。
【図8】 図8は、段階を合わせた平均致死率を示すグラフであり、図7に提示したデー
タから複製する。
【図9】 図9は、図7に提示したデータ由来の10日目の段階による累積致死率を示す
グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 ブレナー, リチャード, ジェイ アメリカ合衆国 フロリダ州 32653, ガイネスヴィレ,フィフティース レイン エヌダブリュウ 6501 (72)発明者 バーンズ, ケヴィン アメリカ合衆国 インディアナ州 46033, カーメル,アヴィアン ウェイ 14308 Fターム(参考) 4H011 AC07 BA01 BB22 BC03 BC19 DA17 DG13 DH10

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 標的の昆虫を駆除する流体力学的昆虫おとり餌であって、前
    記昆虫を誘引するに有効な量の誘引物質、湿潤剤、および前以てゼラチン化した
    デンプンゲル形成剤を含み、前記おとり餌は連続的に湿気を充填および放出する
    、前記流体力学的昆虫おとり餌。
  2. 【請求項2】 前記誘引物質は、コーンの蒸留乾燥穀粒と可溶性物質、ピー
    ナッツバターおよびその混合物からなる群から選択する、請求項1のおとり餌。
  3. 【請求項3】 前記湿潤剤は、糖、ポリヒドロキシアルコールおよびその混
    合物からなる群から選択する、請求項1のおとり餌。
  4. 【請求項4】 毒物をさらに含む、請求項1のおとり餌。
  5. 【請求項5】 保存剤をさらに含む、請求項1のおとり餌。
  6. 【請求項6】 前以てゼラチン化したデンプンゲル形成剤は、前以てゼラチ
    ン化した小麦デンプン、前以てゼラチン化したコーンスターチ、前以てゼラチン
    化したタピオカ、前以てゼラチン化したポテト、およびその混合物からなる群か
    ら選択する、請求項1のおとり餌。
  7. 【請求項7】 成型可能なおとり餌を製造する量のポークゲルをさらに含む
    、請求項1のおとり餌。
  8. 【請求項8】 昆虫を誘引するに有効な量の誘引物質、湿潤剤、および前以
    てゼラチン化したデンプンゲル形成剤を含み、連続的に湿気を充填および放出す
    る、流体力学的昆虫おとり餌を、前記昆虫を含む位置に適用することを含む、標
    的昆虫の駆除法。
  9. 【請求項9】 前記前以てゼラチン化したデンプンゲル形成剤は、前以てゼ
    ラチン化した小麦デンプン、前以てゼラチン化したコーンスターチ、前以てゼラ
    チン化したタピオカ、前以てゼラチン化したポテト、およびその混合物からなる
    群から選択する、請求項8の方法。
  10. 【請求項10】 前記おとり餌は、毒物をさらに含む、請求項8の方法。
  11. 【請求項11】 前記おとり餌は、保護剤をさらに含む、請求項8の方法。
  12. 【請求項12】 前記おとり餌は、保存剤をさらに含む、請求項8の方法。
  13. 【請求項13】 前記おとり餌は、成型可能なおとり餌を製造する量のポー
    クゲルをさらに含む、請求項8の方法。
JP2000561814A 1998-07-28 1998-07-28 流体力学的昆虫おとり餌 Pending JP2002521396A (ja)

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