JP2002520425A - α−アミラーゼ耐性ポリサッカライド、その作製方法、使用ならびにこれらポリサッカライドを含む食品 - Google Patents

α−アミラーゼ耐性ポリサッカライド、その作製方法、使用ならびにこれらポリサッカライドを含む食品

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JP2002520425A JP2000559155A JP2000559155A JP2002520425A JP 2002520425 A JP2002520425 A JP 2002520425A JP 2000559155 A JP2000559155 A JP 2000559155A JP 2000559155 A JP2000559155 A JP 2000559155A JP 2002520425 A JP2002520425 A JP 2002520425A
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ホルガー ベングス
ギゼラ ヤコバッシュ
デトレフ シュミードル
ヨルグ リーズメイエル
マルチン クアンツ
ミカエル ボイエルライン
ニコラス プロヴァルト
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セラニーズ ベンチャーズ ゲー・エム・ベー・ハー
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、工程:a)水不溶性ポリ(1,4-α-D-グルカン)および水から、懸濁液または分散液を調製すること;b)懸濁液または分散液を加温すること;c)得られたゲルを冷却すること及び加熱されたゲルの温度より低い温度でゲルの戻り凝集;およびd)好適な場合、得られた生成物を乾燥すること、を包含する高RS含量を有するα-アミラーゼ耐性ポリサッカライドを調製する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 耐性スターチ(RS)の使用は、食品産業にとって、益々重要である。RS生成物の
分解は、生物にとっては少量のエネルギーしかもたらさない。このエネルギー供
給は、大腸から吸収された短鎖脂肪酸の酸化的分解だけに関連する。これらの短
鎖脂肪酸は、腸ミクロフローラの炭水化物代謝の最終生成物である。2つの機能
が、RS含有食品の摂取に関連する:腸ミクロフローラのエネルギー代謝のための
及び大腸菌上皮細胞のそれのための基質の提供である。後者は、それらの構造お
よび機能を維持するために、短鎖脂肪酸、特にブチレートの管腔送り込みに依存
する。
【0002】 通常は様々な組成のアミロースおよびアミロペクチンからなる、スターチ中の
高度に枝分かれしたアミロペクチンの含量は、特殊な酵素的処理によって減少さ
れ得、その結果として、短鎖アミロース構造の含量は増大され得る(米国特許第3
,729,380号)ことが、長く公知であった。そのような生成物は、天然スターチよ
りも戻り凝集(retrogradation)のより大きい傾向を有することも公知である。こ
のプロセスでは、α-アミラーゼ耐性スターチ構造が、発生する。耐性スターチ(
RS)は、α-アミラーゼによって分解されない炭水化物ポリマーである。結果とし
て、それらは、食品組成物中で身体に食物繊維の意味の範囲内で供給する減少し
たエネルギー成分である。技術的理由から、脱分枝酵素による処理は、通常、濃
縮し過ぎない水性スターチゲル中で起こる。
【0003】 EP 0 564 893 A1は、15%までのRSを含むRS生成物を産生する方法を記載し、ク
レームしている。この方法は、少なくとも40%アミロースを含むスターチの水性
懸濁液がゼラチン化され、酵素処理により酵素的に脱分枝され、それは、α-1,6
-グリコシド結合を開き、得られた中間生成物は戻り凝集されることを特徴とす
る。EP 0 564 893 A1によれば、懸濁液中の最適スターチ濃度は15%であり、この
EP特許出願の実施例は、スターチ濃度が14%に減少するか又は17%に増加するかの
いずれかのときの方法を例示している。出発物質は、少なくとも40%アミロース
を含み、コーンスターチである。アミロース含量25%では、耐性スターチ(RS)は
、このプロセスで形成されないことも更に示されている。さらに、アミロース含
量が、40%超から100%までに増加するとき、50.3%までのRSを含む生成物が生じ得
る。
【0004】 EP 0 688 872 A1は、25〜50重量%のRSを含む、RS含有生成物を産生する方法を
記載しクレームしている。明細書によると、EP 0 688 872 A1は、一部分解され
たゼラチン化スターチの水性懸濁液が酵素的に脱分枝され、中間生成物が戻り凝
集されるRS含有生成物を産生する方法を記載し、クレームしている。
【0005】 (これに関連して、「一部分解されたスターチは」は、分子量が好適な処理に
よって減少し、鎖長の短小化がアミロースおよびアミロペクチンの両方に影響す
るポリマーを意味するものとして理解される。分解は、加水分解的プロセス(酸
または酵素で触媒される)のみでなく、放出(extrusion)、酸化もしくは熱分解も
また含む)。
【0006】 酸分解された根または塊茎スターチおよび根または塊茎スターチのマルトデキ
ストリンが、特に強調される。マルトデキストリンは、1〜19の範囲のDE値(DE:
デキストロース当量)を特徴とする。
【0007】 それらは、25%までのアミロースを含有するジャガイモスターチまたはタピオ
カスターチから産生される。そのようなマルトデキストリンの水性懸濁液は、方
法のために、20重量%以上の固形分を有する。マルトデキストリンは、それらが
、22重量%まで10未満の重合度(DP<10)、および平均分子量1.3680×104g/molを
有するオリゴマーの高い含量を有することを更に特徴とする。公知の方法に使用
される脱分枝酵素は、プルラナーゼおよびイソアミラーゼである。酵素処理の終
わりに、0〜30℃の温度範囲での戻り凝集が、水性反応生成物を静置させること
によって、1〜3日間の期間行なわれる。続いて、生成物を、噴霧乾燥によって
乾燥する。最大60重量%までのRS含量を有する粉末生成物が、産生される。
【0008】 本発明の明細書は、耐性で比較的熱に安定な構造物を高い含量で有する炭水化
物ポリマーを、経済的に産生する目的に寄与して、それらを食品製造において使
用可能にする。
【0009】 従って、本発明の1つの実施態様は、ポリ(1,4-α-D-グルカン)であるα-アミ
ラーゼ耐性ポリサッカライドに関し、それは、少なくとも65重量%のRS含量を有
することにより特徴付けられる。
【0010】 本発明に関連して、RS含量は、Englystらの方法(Classification and measure
ment of nutritionally important starch Fractions, European Journal of Cl
inical Nutrition, 46(Suppl. 23)(1992) 33-50)によって測定され得るように、
α-アミラーゼ耐性ポリサッカライドの含量を意味するものと理解される;実施
例3も参照。
【0011】 本発明のα-アミラーゼ耐性ポリサッカライドは、少なくとも75、特に少なく
とも95重量%のRS含量により特徴付けられ得る。
【0012】 さらに、本発明のα-アミラーゼ耐性ポリサッカライドは、ポリ(1,4-α-D-グ
ルカン)が、それ自身公知の方法で化学的に修飾されることを特徴とし得る。
【0013】 従って、ポリ(1,4-α-D-グルカン)は、2、3または6位でのエーテル化また
はエステル化によって化学的に修飾され得る。当業者は、化学的修飾に長い間精
通している;例えば、下記の文献を参照: 1.Functional Properties of Food Components, 第2版, Y. Pomeranz, Acade
mic Press(1991). 2.Lehrbuch der Lebensmittelchemie [Textbook of food chemistry], Belitz
& Grosch, Springer Verlag(1992). 3.Citrat Starch Possible Application as Resistent Starch in Different
Food Systems, B. Wepnerら, European Air Concerted Action, Abstract: air3
ct94-2203, Functional Properties of Non-digestible Carbohydrates, Pro Fi
bre Symposium, Lisbon, February 1998, page59。
【0014】 さらに、本発明のα-アミラーゼ耐性ポリサッカライドは、それらが、6位に
最大0.5%の分枝度を有することを特徴とし得る。
【0015】 さらに、本発明のα-アミラーゼ耐性ポリサッカライドは、それらが、2およ
び/または3位で、それぞれの場合に最大1.0%、特に最大0.5%の分枝度を有する
ことを特徴とし得る。
【0016】 さらに、α-アミラーゼ耐性ポリサッカライドは、ポリ(1,4-α-D-グルカン)が
、0.75×102〜107、好ましくは103〜106、および好ましくは103〜5×105g/molの
分子量を有する、および/または水不溶性であることを特徴とし得る。
【0017】 さらに、本発明のα-アミラーゼ耐性ポリサッカライドは、ポリ(1,4-α-D-グ
ルカン)が、脱分枝されておらず、特に酵素的に脱分枝されておらず、とりわけ
酵素触媒、酸触媒、放出、酸化または熱分解により、それらの鎖長に関して(お
よび従って、それらの分子量に関して)減少もされていないことを特徴とし得る
【0018】 さらに、本発明のα-アミラーゼ耐性ポリサッカライドは、下記の工程を包含
する方法によって得ることができる: a)水不溶性ポリ(1,4-α-D-グルカン)および水から、懸濁液または分散液を調製
すること; b)懸濁液または分散液を加温すること; c)得られたゲルを冷却すること及び加熱されたゲルの温度より低い温度でのゲル
の戻り凝集;および d)好適な場合、得られた生成物を乾燥すること。
【0019】 用語「水不溶性」は、ドイツ医薬品書籍[ドイツ薬局方](Wissenschaftliche V
erlagsgesellschaft/Stuttgart & Gori-Verlag/Frankfurt, 第9版, 1987, 実施
例22〜23も参照)の定義によると、「溶けにくい」化合物、「極めて溶けにくい
」または「ほとんど溶けない」化合物のカテゴリー下に入ることを意味すること
が理解される。
【0020】 当業者は、用語「懸濁液」および「分散液」に精通している。補足的参照は、
Rompp, Chemie-Lexikon[Chemistry lexicon], 第9版, Thieme-Verlag, Stuttga
rt & New York, pages4401および1010にもなされる。
【0021】 当業者は、用語「ゲル」にも精通している。補足的参照は、Rompp, Chemie-Le
xikon[Chemistry lexicon], 第9版, Thieme-Verlag, Stuttgart & New York, p
age2256になされる。
【0022】 さらに、本発明のα-アミラーゼ耐性ポリサッカライドは、下記の工程を包含
する方法によって得ることができる: a)水不溶性ポリ(1,4-α-D-グルカン)および水から、懸濁液または分散液を調製
すること; b)得られた懸濁液または分散液を凍結すること; c)戻り凝集; d)工程c)で得られた素材を解凍すること;および e)好適な場合、工程d)で得られた素材を乾燥する又は得られた素材を脱水するこ
と。
【0023】 本発明の更なる実施態様は、高いRS含量を有するα-アミラーゼ耐性ポリサッ
カライドを調製する方法に関し、該方法は、下記の工程を包含する: a)水不溶性ポリ(1,4-α-D-グルカン)および水から、懸濁液または分散液を調製
すること; b)懸濁液または分散液を加温すること; c)得られたゲルを冷却すること及び加熱されたゲルの温度より低い温度でのゲル
の戻り凝集;および d)好適な場合、得られた生成物を乾燥すること。
【0024】 本発明方法の利点は、上記の出発物質から、水性のホットゲルが調製され得る
ことであり、該ゲルは、例えば、行われることが必要とされる使用される出発物
質の脱分枝または部分分解または鎖長減少なしに、例えば、30重量%以上までの
固形分を有することであり得る。これは、脱分枝酵素または分解化学物質の時間
のかかる高価な使用が回避されるので、方法順序の単純化および従って、方法コ
ストの減少をもたらす。
【0025】 本発明方法は、工程(a)において、少なくとも約5、および約30、35、40、45ま
たは50重量%までのポリサッカライド含量を有するゲルが調製されることを特徴
とし得る。
【0026】 さらに、本発明方法は、工程(b)において、ゲルが、室温、50、60または70〜1
00℃の範囲の温度に加温または加熱されることを特徴とし得る。
【0027】 さらに、本発明方法は、工程(c)において、戻り凝集が、 (i)50℃〜凝固点、好ましくは35〜15℃、27〜22℃、16〜0℃または6〜2℃の範囲
の温度で、 および/または (ii)1〜72時間、好ましくは1〜36時間および特に15〜30時間の時間間隔で、 行なわれることを特徴とし得る。
【0028】 さらに、本発明方法は、工程(c)において、冷却および戻り凝集が、温度段階
的プログラムで (i)100〜0℃、および好ましくは90〜4℃の温度範囲で、 (ii)下記の段階的温度-時間プログラムに従い、8〜36時間、好ましくは20〜28時
間、および特に22〜26時間のトータル時間間隔で、適切な場合は剪断力の作用下
に行われることを特徴とし得、その場合、選択される時間間隔は上記のトータル
時間間隔に合計される: 温度-時間プログラム 温 度 時間間隔 (℃) 90±10 5分±5分 80±10 10分±10分 70±10 (30〜180分) ±30分 40±10 (60〜180分) ±60分 25±10 22時間±15時間 4±10 20時間±15時間 本発明の更なる実施態様は、高いRS含量を有するα-アミラーゼ耐性ポリサッ
カライドを調製する方法に関し、該方法は、下記の工程を包含する: a)水不溶性ポリ(1,4-α-D-グルカン)および水から、懸濁液または分散液を調製
すること; b)得られた懸濁液または分散液を凍結すること; c)戻り凝集; d)工程c)で得られた素材を解凍すること;および e)好適な場合、工程d)で得られた素材を乾燥すること又は得られた素材を脱水す
ること。
【0029】 本発明方法は、工程(d)により解凍された素材が、最後の解凍、乾燥または脱
水する前に、工程(b)〜(d)にもう1回または繰返して供され得ることを特徴とし
得る。
【0030】 さらに、本発明方法は、工程(b)において、得られた懸濁液または分散液が、0
℃〜80℃の範囲の温度に冷却されることを特徴とし得る。
【0031】 さらに、本発明方法は、工程(c)において、戻り凝集が、1〜72時間、好ましく
は1〜36時間、および特に15〜30時間の時間間隔で行なわれることを特徴とし得
る。
【0032】 本発明方法の実施態様は、工程(a)において、ポリ(1,4-α-D-グルカン)が出発
物質として使用され、それは、生物変換から、酵素との反応から又はアミロスク
ラーゼの酵素活性を有する酵素とスクロースとの反応から産生されたものである
ことを特徴とし得る;例えば、WO95 31 553を参照。
【0033】 アミロスクラーゼは、下記の反応を触媒する酵素を意味するものとして理解さ
れる: スクロース+(α-1,4-グルカン)n ⇔ フルクトース+(α-1,4-グルカン)n+1 この反応スキームから出発して、直鎖オリゴマー性またはポリマー性のα-1,4
-グルカンは、鎖伸張反応に関するアクセプターとして寄与し得、それは、水不
溶性ポリ(1,4-α-D-グルカン)をもたらし、そのグルコース基は、α-1,4-D-グリ
コシド結合によって連結し、0.75×102g/mol〜107g/molの範囲の分子量を有する
【0034】 直鎖オリゴマー性またはポリマー性のアクセプターは、外部ソースから付加さ
れ得るが、実施例1に記載されるように、アミロスクラーゼそれ自身によってス
クロースから産生もされ得る。
【0035】 α-1,6-D-グリコシド結合は、これらの生成物中では、13C-NMR(Remaud-Simeon
ら、Carbohydrate Bioengineering(S.B. Petersenら編), Elsevier Science B.V
.(1995), 313-320)によって検出され得ない。
【0036】 上記の特性を有するが、異なる方法で産生された、水不溶性ポリ(1,4-α-D-グ
ルカン)は、本発明方法の出発物質でもあり得る。
【0037】 本発明方法の更に好ましい実施態様では、水不溶性ポリ(1,4-α-D-グルカン)
は、分枝状ポリサッカライドアクセプター、例えば、グリコーゲン、アミロペク
チン、デキストリンを用いて、アミロスクラーゼの酵素活性を有する酵素とスク
ロースを反応させることにより産生され得る出発物質として使用される。アミロ
スクラーゼは、これらの分枝状ポリサッカライドアクセプターのα-1,4-グルカ
ン鎖伸張を触媒する。得られた水不溶性ポリ(1,4-α-D-グルカン)は、使用され
る分枝状ポリサッカライドアクセプターと比較して、より低い分枝度を有する。
これらの生成物も、本発明に関連して、ポリ(1,4-α-D-グルカン)と称される。
【0038】 上記の特性を有するが、他の方法で産生された、そのような水不溶性ポリ(1,4
-α-D-グルカン)も、本発明方法の出発物質であり得る。
【0039】 さらに、本発明方法の実施態様は、水不溶性ポリ(1,4-α-D-グルカン)が、そ
れ自身公知の方法で化学的に修飾されることを特徴とし得る。
【0040】 さらに、本発明方法の実施態様は、水不溶性ポリ(1,4-α-D-グルカン)が、6
位に最大0.5%の分枝度を有することを特徴とし得る。
【0041】 さらに、本発明方法の実施態様は、水不溶性ポリ(1,4-α-D-グルカン)が、2
または3位に、それぞれの場合、最大1%の、特に最大0.5%の分枝度を有すること
を特徴とし得る。
【0042】 さらに、本発明方法の実施態様は、水不溶性ポリ(1,4-α-D-グルカン)が、0.7
5×102〜107、好ましくは103〜106、および好ましくは103〜5×105g/molの分子
量を有することを特徴とし得る。
【0043】 さらに、本発明方法の実施態様は、水不溶性ポリ(1,4-α-D-グルカン)が、脱
分枝されておらず、特に酵素的に脱分枝されておらず、とりわけ酵素触媒、酸触
媒、放出(extrusion)、酸化または熱分解により、それらの鎖長に関して(および
従って、それらの分子量に関して)減少もされていないことを特徴とし得る。
【0044】 用語「高いRS含量」は、少なくとも25%、好ましくは65〜75、75〜88、88〜90
、90〜95、および特に95〜99重量%又はそれ以上のRS含量を意味するものと理解
される。
【0045】 従って、本発明方法の実施態様は、少なくとも65重量%のRS含量を有するα-
アミラーゼ耐性ポリサッカライドが調製されることを特徴とし得る。
【0046】 さらに、本発明方法の実施態様は、乾燥工程(e)および(d)において、戻り凝集
生成物が、噴霧乾燥または凍結乾燥によって乾燥されることを特徴とし得る。
【0047】 本発明の更なる実施態様は、中間食品産物または食品のための、本発明のα-
アミラーゼ耐性ポリサッカライドの使用に関する。
【0048】 本発明の更なる実施態様は、食品添加物としての、本発明のα-アミラーゼ耐
性ポリサッカライドの使用に関する。
【0049】 最後に、本発明の実施態様は、本発明のα-アミラーゼ耐性ポリサッカライド
の含量によって特徴付けられる中間食品産物または食品に関する。
【0050】 下記の実施例は、本発明をより詳細に例示するのに寄与し、本発明をこれらの
実施例に限定するものではない。
【0051】 実施例1:生物変換 5 lの滅菌30%スクロース溶液を、5-l容器に入れる。Neisseria polysaccharea
(WO95 31 553を参照)からのアミロスクラーゼを含む酵素抽出物を、1部添加し
、混合する。使用される酵素活性は、この実験では148,000単位である。密閉容
器を、37℃でインキュベートした。生物変換の間、白い沈殿物が形成する。反応
は、39時間後に、終止する。沈殿物を、遠心分離し、-70℃で凍結し、その後、
凍結乾燥する。凍結乾燥した固体の質量は、526.7g(70.2%収率)である。
【0052】 低分子量の糖を分離するために、200gの固形分を、室温で攪拌しながら、30分
間水で洗浄し、-70℃で凍結し、凍結乾燥する。フルクトースおよびスクロース
の含量を、DMSO中に固形分を溶解した後、共役酵素アッセイ1で測定すると、フ
ルクトース含量は、100mgの固形分当り4.61mgである(4.6%)。スクロース含量は
、検出限界未満である。
【0053】 生物変換の上清は、95℃で変性される。室温に冷却した後、それを再び遠心分
離した。透明な上清を、-70℃で凍結し、4℃で3日間解凍した。このようにし
て得られた沈殿物を、-70℃で凍結し、凍結乾燥した。
【0054】 低分子量の糖を分離するために、39.5gの固形分を、室温で攪拌しながら、30
分間水で洗浄し、-70℃で凍結し、凍結乾燥する。フルクトースおよびスクロー
スの含量を、DMSO中に固形分を溶解した後、STITTら(Meth. Enzym., 174(1989)5
18-552)に従い、共役酵素アッセイで測定すると、フルクトース含量は、100mgの
固形分当り2.27mgである。スクロース含量は、検出限界未満である。
【0055】 実施例2:出発物質 実施例1からのアミロスクラーゼを用いて合成された水不溶性ポリ(1,4-α-D-
グルカン)の分子量の測定(図1) 実施例1からの2mgのポリ(1,4-α-D-グルカン)を、ジメチルスルホキシド(DMS
O、分析的等級、Riedel-de-Haenから)に、室温で溶解し、濾過する(2μm)。1部
の溶液を、ゲル浸透クロマトグラフィーカラムに通す。使用される溶出液は、DM
SOである。シグナル強度を、RI検出器を用いて測定し、プルラン標準物(Polymer
Standard Systemsから)に対して評価する。流速は、1分につき1.0mlである。
【0056】 測定は、数平均分子量(Mn)2326g/molおよび重量平均分子量(Mw)3367g/molを示
す。回収率は、100%である。
【0057】 実施例3 RS含量の測定のための実施例 そのRS含量について分析される粉末生成物200mg(乾燥重量)を、Englystらの方
法(Eur. J. Clin. Nutrition, 46(1992)(Suppl. 2) pp.33-550)に従い、記載さ
れた酵素混合物を用いてRS含量を測定するために、120分間pH5.2でインキュベー
トした。酵素分解の停止後、pHを数値3に及び温度を20℃に低下させることによ
り、酵素活性を停止させた。続いて、エタノールの4倍量を添加することにより
、混合物を80%(v/v)エタノール溶液に調整した。80%エタノール溶液を、1時間
室温で静置した。沈殿物を、遠心分離し(2500×g、10分)、上清を棄てた。残渣
を、80%(v/v)エタノールで3回および無水エタノールで1回洗浄し、遠心分離し
た。残渣を、凍結乾燥し秤量した。残渣の乾燥質量を測定し、RS含量を下記の式
から計算した: RS[%]=100×残渣の重量(乾燥重量)/初期重量(乾燥重量) 実施例4〜7 直鎖の天然と同一のポリ(1,4-α-D-グルカン)(実施例1を参照)を、水溶液中
で加熱し、ゲルを形成させた。このゲルを10重量%固形分に調整し、小分けした
。それらの部分を、4および25℃で(実施例5および6)または段階的プログラム
(実施例7)を用いて、戻り凝集させた。さらに、反応溶液からの直鎖炭水化物ポ
リマーを、凍結した(実施例4)。戻り凝集されたサンプルを乾燥し、RS含量を上
記のように測定した。
【0058】 第2表は、24時間戻り凝集により使用されたポリ(1,4-α-D-グルカン)の10%ゲ
ルから調製される生成物中のRS含量に対する、戻り凝集温度および戻り凝集条件
の効果を示す。
【0059】
【表1】
【0060】 第2表中のこの実施例は、戻り凝集温度がRS含量に影響することを示す。従っ
て、25℃での戻り凝集は、4℃での戻り凝集と比較すると、有意により高いRS含
量をもたらす。対照的に、-70℃での戻り凝集は、4℃での戻り凝集よりも僅か
により高いRS含量を生じる。従って、出発生成物は、EP 0 688 872 A1に記載さ
れクレームされるように、マルトデキストリンとは異なるように挙動する。
【0061】 実施例8〜12 実施例4〜7下で使用されたのと同じポリ(1,4-α-D-グルカン)を、水溶液中
で加熱し、ゲルを形成させた。このゲルを、10および30重量%固形分に調整し、
小分けした。それらの部分を、4および25℃で又は段階的プログラムを用いて、
戻り凝集した。第3表は、24時間戻り凝集により使用されたポリ(1,4-α-D-グル
カン)の10%および30%ゲルから作製された生成物中の、RS含量におけるゲル中
の固形分の効果を示す。
【0062】
【表2】
【0063】 第3表中のこの実施例は、ゲル中の固形分が、RS含量に影響することを示す。
従って、30%固形分の戻り凝集は、10%固形分での戻り凝集と比較して、生成物中
の有意により高いRS含量をもたらす。従って、出発生成物は、EP 0 688 872 A1
に記載されクレームされるように、マルトデキストリンとは異なるように挙動す
る。
【0064】 実施例13〜21 実施例4〜7下で使用されたと同じポリ(1,4-α-D-グルカン)を、水溶液中で
加熱してゲルを形成させた。このゲルを10および30重量%の固形分に調整し、小
分けした。それらの部分を、-70、4および25℃で戻り凝集した。次に、得られた
生成物を乾燥し、示差走査熱量測定(DSC)を用いて、熱的安定性を研究した。
【0065】 DSC測定は、天然スターチの膨潤に関する吸熱ピークを与える。同じことが、
戻り凝集されたスターチおよびポリ(1,4-α-D-グルカン)に関しても当てはまる
。結晶の融解、コンフォメーション変化および水和のプロセスならびにスターチ
ポリマーの膨潤が、吸熱から特徴付けられ得る。
【0066】 水過剰の条件下(60%超の含水量)での測定は、一般に、均一なピークを与える
。このピークは、開始温度To、ピーク温度Tp、終了温度Tcおよび反応エンタルピ
ーdH(ピーク領域)のような、様々なパラメーターによって特徴付けられる。上述
の条件は、第4表に示される全てのパラメーターを満足する。
【0067】 測定を、高解像度装置(DSC 120、セイコー、日本)を用いて行なった。グルカ
ン/水の比率は1:5であり、加熱速度は4K/分であった。測定は、10〜220℃の温
度範囲で行なった。装置は、熱還流測定原理に従い、作動する。1測定につき、
5mgのポリグルカンを、ウルトラミクロバランスを用いて70μl容量の銀製るつぼ
に秤量し、これらは、続いて、蒸留水添加後に密閉封鎖した。使用された参照サ
ンプルは、0.15μSの伝導率を有する蒸留水であった。
【0068】
【表3】
【0069】 第4表のこれらの実施例は、ゲル中の固形分が戻り凝集された生成物の熱的安
定性に影響することを示す。従って、ゲル中の30%固形分での戻り凝集は、DSC測
定における1を越えるピークを有する吸熱を示し、ピーク温度(Tp)>120℃がこれ
らの吸熱で起こる生成物をもたらす。対照的に、10%ゲルの戻り凝集は、その吸
熱が95〜100℃のTp値を有する1ピーク有するのみの生成物をもたらす。ゲル中
の固形分を増加させると、このように、戻り凝集された生成物の熱的安定性を増
加させる。
【0070】 実施例22 ポリサッカライドの溶解度の測定およびドイツ薬局方(DAB)による分類 564mgのポリ(1,4-α-グルカン)(実施例1参照)を、約0.5 lの二重蒸留水中で
、オートクレーブ(Certoclav装置)の中で、1.3バールで130℃で1.5時間加熱する
。反応容器の重量は、前もって測定されていた。次に、装置を、脱圧力し、室温
で冷却する。含量を、秤量する。これは、501.74gに対応する。さらに24時間後
、含量を遠心分離し、デカントする。固形分残渣を乾燥し、秤量する。468mgが
ある。96mgの溶解部分は、これから計算される。使用された溶媒に基づいて、52
26mgの水が1mgのポリ(1,4-α-グルカン)に必要であることが、それから計算され
る。DABの分類によると、1部の物質を溶解するのに1000〜10000部の溶媒が必要
であるので、これはその物質を「極めて溶けにくい」として分類する。これは、
溶解度を分類するための7クラス(「極めて溶けやすい」(クラス1)から「ほと
んど溶けない」(クラス7)まで)のうちの、クラス番号6である。
【0071】 実施例23 ポリサッカライドの溶解度の測定およびドイツ薬局方(DAB)による分類 実験を、実施例22でのように行なう。唯一の相違点は、冷却プロセスであり
、それは、オートクレーブ処理の下方に設けられ、室温に冷却される。物質の混
合物を、5℃で3時間維持する。
【0072】 526mgのポリ(1,4-α-グルカン)を、約480mlの二重蒸留水中に秤量する。熱処
理の後、468.09gの重量が生じる。乾燥沈殿物は、488mgである。従って、39mgの
ポリ(1,4-α-グルカン)が溶解した。これは、12305部の溶媒に対して1mgの物質
の比率に対応する。従って、この処理方法による物質は、DABに従ってクラス番
号7に分類されなければならず、よって、10000を超える溶媒が1部の物質に対
して要求されるので、ほとんど溶けないとして分類される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1からのアミロスクラーゼを用いて合成された水不溶性ポリ(1,4-α-D-
グルカン)の分子量の測定。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年6月2日(2000.6.2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シュミードル デトレフ ドイツ国 デー−10119 ベルリン ゴル マンシュトラーセ 20アー (72)発明者 リーズメイエル ヨルグ ドイツ国 デー−14165 ベルリン ルー ドウィッヒスフェルダーシュトラーセ 18 (72)発明者 クアンツ マルチン ドイツ国 デー−10557 ベルリン オッ ペルナー シュトラーセ 34 (72)発明者 ボイエルライン ミカエル ドイツ国 デー−10967 ベルリン グラ エフェシュトラーセ 9 (72)発明者 プロヴァルト ニコラス ドイツ国 デー−14163 ベルリン パル フォリーハイデ 31 Fターム(参考) 4B018 MD33 ME01 MF04 MF05 MF06 4C090 AA01 AA03 AA08 BA24 BA36 BB03 BB12 BB32 BB36 BB52 BD37 BD50 CA04 CA06 CA18 CA19 CA22 DA27

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも65重量%のRS含量を有することを特徴とする、ポ
    リ(1,4-α-D-グルカン)であるα-アミラーゼ耐性ポリサッカライド。
  2. 【請求項2】 少なくとも75、特に少なくとも95重量%のRS含量により特徴
    付けられる、請求項1に記載のα-アミラーゼ耐性ポリサッカライド。
  3. 【請求項3】 ポリ(1,4-α-D-グルカン)がそれ自身公知の方法で化学的に
    修飾されることを特徴とする、請求項1または2に記載のα-アミラーゼ耐性ポ
    リサッカライド。
  4. 【請求項4】 6位に最大0.5%の分枝度を有することを特徴とする、前記請
    求項の1つに記載のα-アミラーゼ耐性ポリサッカライド。
  5. 【請求項5】 2および/または3位にそれぞれの場合最大1.0%、特に最大
    0.5%の分枝度を有することを特徴とする、前記請求項の1つに記載のα-アミラ
    ーゼ耐性ポリサッカライド。
  6. 【請求項6】 ポリ(1,4-α-D-グルカン)が0.75×102〜107、好ましくは103 〜106、および好ましくは103〜5×105g/molの分子量を有することを特徴とする
    、前記請求項の1つに記載のα-アミラーゼ耐性ポリサッカライド。
  7. 【請求項7】 ポリ(1,4-α-D-グルカン)が脱分枝されておらず、特に酵素
    的に脱分枝されておらず、とりわけ酵素触媒、酸触媒、放出(extrusion)、酸化
    または熱分解により、その鎖長に関して(および従って、それらの分子量に関し
    て)減少もされていないことを特徴とする、前記請求項の1つに記載のα-アミラ
    ーゼ耐性ポリサッカライド。
  8. 【請求項8】 下記の工程: a)水不溶性ポリ(1,4-α-D-グルカン)および水から、懸濁液または分散液を調製
    すること; b)懸濁液または分散液を加温すること; c)得られたゲルを冷却すること及び加熱されたゲルの温度より低い温度でのゲル
    の戻り凝集(retrogradation);および d)好適な場合、得られた生成物を乾燥すること、 を包含する方法によって得ることができる、前記請求項の1つに記載のα-ア
    ミラーゼ耐性ポリサッカライド。
  9. 【請求項9】 下記の工程: a)水不溶性ポリ(1,4-α-D-グルカン)および水から、懸濁液または分散液を調製
    すること; b)得られた懸濁液または分散液を凍結すること; c)戻り凝集; d)工程c)で得られた素材を解凍すること;および e)好適な場合、工程d)で得られた素材を乾燥する又は得られた素材を脱水するこ
    と、 を包含する方法によって得ることができる、請求項1〜7の1つに記載のα-
    アミラーゼ耐性ポリサッカライド。
  10. 【請求項10】 下記の工程: a)水不溶性ポリ(1,4-α-D-グルカン)および水から、懸濁液または分散液を調製
    すること; b)懸濁液または分散液を温めること; c)得られたゲルを冷却すること及び加熱されたゲルの温度より低い温度でのゲル
    の戻り凝集;および d)好適な場合、得られた生成物を乾燥または脱水すること、 を包含する、高RS含量を有するα-アミラーゼ耐性ポリサッカライドを調製す
    る方法。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の工程(a)において、少なくとも約5の、
    および約30、35、40、45または50重量%までのポリサッカライド含量を有するゲ
    ルが調製されることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載の工程(b)において、ゲルが、室温、50
    、60または70〜100℃の範囲の温度に加温または加熱されることを特徴とする、
    請求項10および11のいずれかに記載の方法。
  13. 【請求項13】 請求項10に記載の工程(c)において、戻り凝集が、 (i)50℃〜凝固点、好ましくは35〜15℃、27〜22℃、16〜0℃または6〜2℃の範囲
    の温度で、および/または (ii)1〜72時間、好ましくは1〜36時間および特に15〜30時間の時間間隔で、 行なわれることを特徴とする、請求項10〜12の1つに記載の方法。
  14. 【請求項14】 請求項10に記載の工程(c)において、冷却および戻り凝
    集が、温度段階的プログラムで、 (i)100〜0℃、および好ましくは90〜4℃の温度範囲で、 (ii)下記の段階的温度-時間プログラムに従い、8〜36時間、好ましくは20〜28時
    間、および特に22〜26時間のトータル時間間隔で、適切な場合は剪断力の作用下
    に行なわれ、その場合、選択される時間間隔は上記のトータル時間間隔に合計さ
    れる: 温度-時間プログラム 温 度 時間間隔 (℃) 90±10 5分±5分 80±10 10分±10分 70±10 (30〜180分) ±30分 40±10 (60〜180分) ±60分 25±10 22時間±15時間 4±10 20時間±15時間 ことを特徴とする、請求項10〜13の1つに記載の方法。
  15. 【請求項15】 下記の工程: a)水不溶性ポリ(1,4-α-D-グルカン)および水から、懸濁液または分散液を調製
    すること; b)得られた懸濁液または分散液を凍結すること; c)戻り凝集; d)工程c)で得られた素材を解凍すること;および e)好適な場合、工程d)で得られた素材を乾燥すること又は得られた素材を脱水す
    ること、 を包含する、高RS含量を有するα-アミラーゼ耐性ポリサッカライドを調製す
    る方法。
  16. 【請求項16】 工程(d)により解凍された素材が、最後の解凍、乾燥また
    は脱水する前に、工程(b)〜(d)にもう1回または繰返して供され得ることを特徴
    とする、請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 請求項15に記載の工程(b)において、得られた懸濁液ま
    たは分散液が、0℃〜−80℃の範囲の温度に冷却されることを特徴とする、請求
    項15および16のいずれかに記載の方法。
  18. 【請求項18】 請求項15に記載の工程(c)において、戻り凝集が、1〜72
    時間、好ましくは1〜36時間、および特に15〜30時間の時間間隔で行なわれるこ
    とを特徴とする、請求項15〜17の1つに記載の方法。
  19. 【請求項19】 請求項10または請求項15に記載の工程(a)において、
    ポリ(1,4-α-D-グルカン)が出発物質として使用され、それは生物変換から、酵
    素を用いた反応から又はアミロスクラーゼの酵素活性を有する酵素を用いたスク
    ロースの反応から産生されたものであることを特徴とする、請求項10〜18の
    1つに記載の方法。
  20. 【請求項20】 水不溶性ポリ(1,4-α-D-グルカン)がそれ自身公知の方法
    で化学的に修飾される、請求項10〜19の1つに記載の方法。
  21. 【請求項21】 水不溶性ポリ(1,4-α-D-グルカン)が、6位に最大0.5%の
    分枝度を有し得ることを特徴とする、請求項10〜20の1つに記載の方法。
  22. 【請求項22】 水不溶性ポリ(1,4-α-D-グルカン)が、2または3位に、
    それぞれの場合、最大1%の、特に最大0.5%の分枝度を有することを特徴とする、
    請求項10〜21の1つに記載の方法。
  23. 【請求項23】 水不溶性ポリ(1,4-α-D-グルカン)が、0.75×102〜107
    好ましくは103〜106g/mol、好ましくは103〜5×105の分子量を有することを特徴
    とする、請求項10〜22の1つに記載の方法。
  24. 【請求項24】 水不溶性ポリ(1,4-α-D-グルカン)が、脱分枝されておら
    ず、特に酵素的に脱分枝されておらず、とりわけ酵素触媒、酸触媒、放出、酸化
    または熱分解により、それらの鎖長に関して(および従って、それらの分子量に
    関して)減少もされていないことを特徴とする、請求項10〜23の1つに記載
    の方法。
  25. 【請求項25】 少なくとも65重量%のRS含量を有するα-アミラーゼ耐性
    ポリサッカライドが調製されることを特徴とする、請求項10〜24の1つに記
    載の方法。
  26. 【請求項26】 請求項10に記載の工程(e)において、または請求項11
    に記載の工程(d)において、戻り凝集された生成物が噴霧乾燥または凍結乾燥に
    よって乾燥されることを特徴とする、請求項10〜25の1つに記載の方法。
  27. 【請求項27】 中間食品産物または食品のための、請求項1〜9の1つに
    記載のα-アミラーゼ耐性ポリサッカライドの使用。
  28. 【請求項28】 食品添加物としての、請求項1〜9の1つに記載のα-ア
    ミラーゼ耐性ポリサッカライドの使用。
  29. 【請求項29】 請求項1〜9の1つに記載のα-アミラーゼ耐性ポリサッ
    カライドの含量を特徴とする、中間食品産物または食品。
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