JP2002520408A - ヒトα1dアドレナリン受容体に特異的な化合物およびその使用 - Google Patents

ヒトα1dアドレナリン受容体に特異的な化合物およびその使用

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JP2002520408A JP2000560118A JP2000560118A JP2002520408A JP 2002520408 A JP2002520408 A JP 2002520408A JP 2000560118 A JP2000560118 A JP 2000560118A JP 2000560118 A JP2000560118 A JP 2000560118A JP 2002520408 A JP2002520408 A JP 2002520408A
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コンケル、マイケル
ウェトゼル、ジョン・エム
ノーブル、スチュワート
グルチョウスキー、チャールズ
クレイグ、ダグラス・エー
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シナプティック・ファーマスーティカル・コーポレーション
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒトα1dアドレナリン受容体に特異的な化合物およびその使用 【解決手段】 本発明は、ヒトα1dアドレナリン受容体の活性化を阻害する方法であって、受容体を上記化合物に接触させて上記受容体の活性化を阻害することを含み、ここで、上記化合物はヒトα1dアドレナリン受容体に選択的に結合する、上記方法に関する。本発明は、ヒトα1dアドレナリン受容体に選択的に結合する化合物を提供する。本発明はさらに、治療的有効量の上記に定義した化合物および医薬的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。本発明はさらに、ヒトα1dアドレナリン受容体の拮抗作用による処置に感受性の疾病に罹患した被検者を処置する方法であって、被検者に、疾病を処置する量の上記に定義した化合物を投与することを含む、上記方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本出願は、1998年7月17日に出願された米国出願番号09/118,3
23号の一部継続出願であり、その内容は本明細書の一部をなす参考として本出
願に援用する。
【0002】 本明細書に開示された発明は、政府の支援により、アメリカ国立衛生研究所の
、神経疾患および卒中国立研究所からの、スモールビジネスイノベーションリサ
ーチ(SBIR)計画認可番号2R44NS33418−02の下で実施された
。従って、米国政府は本発明に対して一定の権利を有する。
【0003】 本出願の全体を通して、様々な参考文献が括弧内に言及されている。これらの
刊行物のその全体の開示は、本発明が属する従来技術をより完全に記載するため
に、本明細書の一部として本願に援用する。これらの参考文献の完全な書誌的引
用は、配列表の前の本出願の最後に存在する。
【0004】
【発明の背景】
呼称「α1d」は、Pharmacological Reviews(Hi
ebleら、1995)に概略が示されているように、以前は「α1a」と称さ
れていたクローン化サブタイプについて、IUPHAR命名委員会により近年認
可された呼称である。α1dの呼称は、この受容体サブタイプを意味するために
、本出願および添付の表および図を通じて使用する。同時に、以前にα1cと称
されていた受容体はα1aと改名された。新規の命名を、本出願を通じて使用す
る。これらの受容体を発現している安定な細胞系を本明細書で記載しているが;
これらの細胞系は、旧式の命名法(下記)下でアメリカン・タイプ・カルチャー
・コレクション(ATCC)に寄託した。各場合共、クローン化受容体を表すた
めに小文字を使用し(すなわち、α1a、α1b、α1d)、薬理学的に定義さ
れた天然受容体を表すために大文字を使用する(すなわち、α1A、α1B、お
よびα1D)。
【0005】 α−アドレナリン受容体(McGrathら、1989)は、末梢および中枢
神経系並びに身体中の組織および臓器の両方に分布する特異的神経受容体タンパ
ク質である。これらの受容体は、多くの生理学的機能を制御する重要なスイッチ
であり、従って、薬物開発の重要な標的を提示する。事実、多くのα−アドレナ
リン作用性薬物が過去40年間に開発されてきた。その例にはは、クロニジン、
フェノキシベンザミンおよびプラゾシン(高血圧の処置用)、ナファゾリン(鼻
充血除去薬)、およびアプラクロニジン(緑内障の処置用)が含まれる。α−ア
ドレナリン作用性薬物は、2つの異なるクラスに機能的に分類できる:内因性神
経伝達物質のノルエピネフリンの受容体活性化特性を模倣したアゴニスト(例え
ば、クロニジンおよびナファゾリン)、並びに、ノルエピネフリンの効果を遮断
するように作用するアンタゴニスト(例えば、フェノキシベンザミンおよびプラ
ゾシン)。これらの多くの薬物は効果的であるが、望ましくない副作用も生じる
(例えば、クロニジンは、抗高血圧効果に加えて口腔乾燥および鎮静をもたらす
)。
【0006】 過去15年間、α−アドレナリン受容体およびその薬物のより明確な解明が、
科学的な綿密な調査の増加を通じて発展した。1977年以前は、唯1つのα−
アドレナリン受容体が存在することが知られていた。1977年から1988年
の間に、少なくとも2つのα−アドレナリン受容体タイプαおよびαが、中
枢および末梢神経系に存在することが科学社会に受け入れられた。1988年以
降、分子生物学の新規な技法により、中枢および末梢神経系中に存在する少なく
とも6つのα−アドレナリン受容体が同定された:即ち、α1A(新規命名)、
α1B、α1D(新規命名)、α2A、α2Bおよびα2Cである(Bylun
d,D.B.、1992)。多くの場合、生体のどの生理学的応答がこれらの各
受容体により制御されているかは正確には知られていない。さらに、現在のα−
アドレナリン作用性薬物はいずれかの特定のα−アドレナリン受容体に対して選
択的ではない。これらの薬物の多くが、望ましくない副作用を生じ、これはその
α−アドレナリン受容体サブタイプ選択性が低いことに起因している可能性があ
る。
【0007】 本発明は、クローン化ヒトα1D受容体の選択的なアンタゴニストである化合
物に関する。本発明は、抗高血圧剤としてのこれら化合物の使用にも関する(D
eng,F.X.ら、1996)。本明細書に提示した実験的な証拠により、こ
れらの化合物は、高血圧個体では血圧の減少に効果的であるが、正常圧個体では
降圧作用がないことが示される。
【0008】 本発明は、レイノー病の処置および尿失禁に付随する膀胱不安定性の処置にお
けるこれらの化合物の使用にも関する(Brotenら、1998)。
【0009】
【発明の概要】
本発明は、ヒトα1dアドレナリン受容体の活性化を阻害する方法であって、
上記受容体を化合物に接触させて上記受容体の活性化を阻害することを含み、こ
こで、上記化合物は、該化合物が(i)ヒトα1aアドレナリン受容体および(
ii)ヒトα1bアドレナリン受容体に結合する結合親和性の少なくとも10倍
高い結合親和性でヒトα1dアドレナリン受容体に結合し、また上記化合物は、
該化合物がヒト5−HT1a受容体に結合する結合親和性よりも高い結合親和性
でヒトα1dアドレナリン受容体に結合する方法に関する。
【0010】 本発明はさらに、ヒトα1dアドレナリン受容体の活性化を阻害する方法であ
って、上記受容体を化合物に接触させて上記受容体の活性化を阻害することを含
み、上記化合物は下記構造を有する方法に関する:
【化25】 [式中、 mは0〜2の整数であり;nは0〜2の整数であり; Yは、
【化26】 であり; Zは
【化27】 であり; R1およびR2は、(i)独立的に、H、分枝しているかまたは分枝していな
いC〜Cアルキルまたはアルコキシ、分枝しているかまたは分枝していない
〜Cアルケニルまたはアルキニル、分枝しているかまたは分枝していない
〜Cヒドロキシアルキル、ヒドロキシ、置換されているかまたは置換され
ていないアリールまたはアリール−(C〜C)−アルキル、または置換され
ているかまたは置換されていないヘテロアリールまたはヘテロアリール−(C 〜C)−アルキルであり、ここでの置換基は、存在する場合、ハロゲン、CN
、ニトロ、ヒドロキシ、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキ
ルまたはアルコキシ基、または分枝しているかまたは分枝していないC〜C アルケニルまたはアルキニル基であるか;または(ii)3〜10炭素を含む置
換されているかまたは置換されていないシクロアルキル環を共に形成し、ここで
の置換基は、存在する場合、分枝しているかまたは分枝していないC〜C
ルキル基または分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまた
はアルキニル基であり; R3は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝
しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C 〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロ
アリール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C〜C )−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、置
換アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキル、
または置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置換基
は、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR14、
SR14、N(R14)、SON(R14)、COR14、SOR1
4、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R14)CON
(R14)であり; R4は、HまたはCHであり; R5は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝
しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C 〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロ
アリール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C〜C )−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、置
換アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキル、
または置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置換基
は、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR14、
SR14、N(R14)、SON(R14)、COR14、SOR1
4、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R14)CON
(R14)であり; R6は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝
しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C 〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロ
アリール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C〜C )−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、置
換アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキル、
または置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置換基
は、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR14、
SR14、N(R14)、SON(R14)、COR14、SOR1
4、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R14)CON
(R14)であり; R7は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝し
ているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C
シクロアルキル、アリール、アリール−(C〜C)−アルキル、CO R14、CON(R14)、置換C〜Cアルキル、置換アリールであり、
ここでの置換基は、N(R14)、ハロゲン、OR14またはSR14であり
; R8は、HまたはCHであり; R9は、H、F、Cl、Br、分枝しているかまたは分枝していないC〜C アルキルまたはアルコキシ、CNであり;R10は、HまたはFであり;R1
1は、H、F、Cl、Br、I、CN、分枝しているかまたは分枝していないC 〜Cアルキルまたはアルコキシであり;R12は、H、F、Cl、CN、分
枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキルまたはアルコキシであり
;R13は、HまたはFであり;XはNまたはCHであり;ただし、R11およ
びR12は各々Hである場合、R9はFであり; R14は、独立的に、Hまたは分枝しているかまたは分枝していないC〜C アルキルである]。
【0011】 本発明はさらに、下記構造を有する化合物に関する:
【化28】 [式中、 nは0〜2の整数であり;mは0〜2の整数であり; Yは、
【化29】 であり; Zは
【化30】 であり; R1およびR2は、(i)独立的に、H、分枝しているかまたは分枝していな
いC〜Cアルキルまたはアルコキシ、分枝しているかまたは分枝していない
〜Cアルケニルまたはアルキニル、分枝しているかまたは分枝していない
〜Cヒドロキシアルキル、ヒドロキシ、置換されているかまたは置換され
ていないアリールまたはアリール−(C〜C)−アルキル、または置換され
ているかまたは置換されていないヘテロアリールまたはヘテロアリール−(C 〜C)−アルキルであり、ここでの置換基は、存在する場合、ハロゲン、CN
、ニトロ、ヒドロキシ、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキ
ルまたはアルコキシ基、または分枝しているかまたは分枝していないC〜C アルケニルまたはアルキニル基であるか;または(ii)3〜10炭素を含む置
換されているかまたは置換されていないシクロアルキル環を共に形成し、ここで
の置換基は、存在する場合、分枝しているかまたは分枝していないC〜C
ルキル基または分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまた
はアルキニル基であり; R3は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝
しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C 〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロ
アリール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C〜C )−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、置
換アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキル、
または置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置換基
は、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR14、
SR14、N(R14)、SON(R14)、COR14、SOR1
4、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R14)CON
(R14)であり; R4は、HまたはCHであり; R5は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝
しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C 〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロ
アリール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C〜C )−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、置
換アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキル、
または置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置換基
は、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR14、
SR14、N(R14)、SON(R14)、COR14、SOR1
4、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R14)CON
(R14)であり; R6は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝
しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C 〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロ
アリール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C〜C )−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、置
換アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキル、
または置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置換基
は、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR14、
SR14、N(R14)、SON(R14)、COR14、SOR1
4、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R14)CON
(R14)であり; R7は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝
しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C 〜Cシクロアルキル、アリール、アリール−(C〜C)−アルキル、CO R14、CON(R14)、置換C〜Cアルキル、置換アリールであり
、ここでの置換基は、N(R14)、ハロゲン、OR14またはSR14であ
り; R8は、HまたはCHであり; R10は、HまたはFであり;R11は、H、F、Cl、Br、I、CN、分
枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキルまたはアルコキシであり
;R12は、H、F、Cl、CN、分枝しているかまたは分枝していないC
アルキルまたはアルコキシであり;R13は、HまたはFであり;XはNま
たはCHであり;R14は、独立的に、Hまたは分枝しているかまたは分枝して
いないC〜Cアルキルである]。
【0012】 本発明はさらに、治療的有効量の本発明の化合物および医薬的に許容される担
体を含む医薬組成物に関する。
【0013】 本発明はさらに、治療的有効量の本発明の化合物と医薬的に許容される担体を
合わせることにより得られる医薬組成物に関する。
【0014】 本発明はさらに、治療的有効量の本発明の化合物と医薬的に許容される担体を
合わせることを含む医薬組成物を製造するプロセスに関する。
【0015】 本発明はさらに、下記構造を有する化合物を製造する方法であって:
【化31】 [式中、 Yは、
【化32】 であり; Zは
【化33】 であり; R1およびR2(i)は、独立的にH、分枝しているかまたは分枝していない
〜Cアルキルまたはアルコキシ、分枝しているかまたは分枝していないC 〜Cアルケニルまたはアルキニル、分枝しているかまたは分枝していないC 〜Cヒドロキシアルキル、ヒドロキシ、置換されているかまたは置換されて
いないアリールまたはアリール−(C〜C)−アルキル、または置換されて
いるかまたは置換されていないヘテロアリールまたはヘテロアリール−(C
)−アルキルであり、ここでの置換基は、存在する場合、ハロゲン、CN、
ニトロ、ヒドロキシ、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル
またはアルコキシ基、または分枝しているかまたは分枝していないC〜C
ルケニルまたはアルキニル基であるか;または(ii)3〜10炭素を含む置換
されているかまたは置換されていないシクロアルキル環を共に形成し、ここでの
置換基は、存在する場合、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアル
キル基または分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたは
アルキニル基であり; R3は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝
しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C 〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロ
アリール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C〜C )−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、置
換アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキル、
または置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置換基
は、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR14、
SR14、N(R14)、SON(R14)、COR14、SOR1
4、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R14)CON
(R14)であり; R4は、HまたはCHであり; R5は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝
しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C 〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロ
アリール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C〜C )−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、置
換アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキル、
または置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置換基
は、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR14、
SR14、N(R14)、SON(R14)、COR14、SOR1
4、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R14)CON
(R14)であり; R6は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝し
ているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C
シクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロア
リール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C〜C )−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、置換
アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキル、ま
たは置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置換基は
、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR14、S
R14、N(R14)、SON(R14)、COR14、SOR14
、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R14)CON(
R14)であり; R14は、独立的に、Hまたは分枝しているかまたは分枝していないC〜C アルキルである] 下記構造:
【化34】 を有する化合物を、下記化合物
【化35】 と反応させて上記化合物を形成することを含む方法に関する。
【0016】 本発明はさらに、ヒトα1dアドレナリン受容体の拮抗作用による処置に感受
性の疾病に罹患した被検者を処置する方法であって、被検者に、疾病の処置に有
効な量の本発明の化合物を投与することを含む上記方法に関する。
【0017】 本発明はさらに、高血圧に罹患した被検者を処置する方法であって、被検者に
、高血圧の処置に有効な量の本発明の化合物を投与することを含む上記方法に関
する。
【0018】 本発明は、レイノー病に罹患した被検者を処置する方法であって、被検者に、
レイノー病の処置に有効な量の本発明の化合物を投与することを含む上記方法に
関する。
【0019】 本発明は、尿失禁に罹患した被検者を処置する方法であって、被検者に、尿失
禁の処置に有効な量の本発明の化合物を投与することを含む上記方法に関する。
【0020】 本発明は、被検者の尿失禁を処置する方法であって、α1dアンタゴニストの
治療的有効量を被検者に投与することを含み、該α1dアンタゴニストは、(i
)ヒトα1aアドレナリン受容体および(ii)ヒトα1bアドレナリン受容体
に結合する結合親和性の少なくとも10倍高い結合親和性でヒトα1dアドレナ
リン受容体に結合し、またヒト5−HT1a受容体に結合する結合親和性よりも
高い結合親和性でヒトα1dアドレナリン受容体に結合する上記方法に関する。
【0021】
【発明の詳細な記述】
本発明は、ヒトα1dアドレナリン受容体の活性化を阻害する方法であって、
上記受容体を化合物に接触させて上記受容体の活性化を阻害することを含み、こ
こで、上記化合物はヒトα1dアドレナリン受容体に、上記化合物が(i)ヒト
α1aアドレナリン受容体および(ii)ヒトα1bアドレナリン受容体に結合
する結合親和性の少なくとも10倍高い結合親和性で結合し、上記化合物はヒト
α1dアドレナリン受容体に、上記化合物がヒト5−HT1a受容体に結合する
結合親和性よりも高い結合親和性で結合する、上記方法に関する。
【0022】 1つの実施形態において、上記化合物は、ヒトα1dアドレナリン受容体に、
上記化合物が(i)ヒトα1aアドレナリン受容体および(ii)ヒトα1b
ドレナリン受容体に結合する結合親和性の少なくとも25倍高い結合親和性で結
合し、上記化合物はヒトα1dアドレナリン受容体に、上記化合物がヒト5−H
1a受容体に結合する結合親和性の少なくとも10倍高い結合親和性で結合す
る。
【0023】 別の実施形態において、上記化合物は、ヒトα1dアドレナリン受容体に、上
記化合物が(i)ヒトα1aアドレナリン受容体、(ii)ヒトα1bアドレナ
リン受容体、および(iii)ヒト5−HT1a受容体に結合する結合親和性の
少なくとも25倍高い結合親和性で結合する。
【0024】 別の実施形態において、上記化合物は、ヒトα1dアドレナリン受容体に、上
記化合物が(i)ヒトα1aアドレナリン受容体、(ii)ヒトα1bアドレナ
リン受容体、および(iii)ヒト5−HT1a受容体に結合する結合親和性の
少なくとも100倍高い結合親和性で結合する。
【0025】 本発明はさらに、ヒトα1dアドレナリン受容体の活性化を阻害する方法であ
って、上記受容体を化合物に接触させて上記受容体の活性化を阻害することを含
み、ここでの上記化合物は、構造:
【化36】 [式中、 mは0〜2の整数であり;nは0〜2の整数であり; Yは、
【化37】 であり; Zは
【化38】 であり; R1およびR2(i)は、独立的にH、分枝しているかまたは分枝していないC 〜Cアルキルまたはアルコキシ、分枝しているかまたは分枝していないC 〜Cアルケニルまたはアルキニル、分枝しているかまたは分枝していないC 〜Cヒドロキシアルキル、ヒドロキシ、置換されているかまたは置換されてい
ないアリールまたはアリール−(C〜C)−アルキル、または置換されてい
るかまたは置換されていないヘテロアリールまたはヘテロアリール−(C〜C )−アルキルであり、ここでの置換基は、存在する場合、ハロゲン、CN、ニ
トロ、ヒドロキシ、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキルま
たはアルコキシ基、または分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアル
ケニルまたはアルキニル基であるか;または(ii)3〜10炭素を含む置換さ
れているかまたは置換されていないシクロアルキル環を共に形成し、ここでの置
換基は、存在する場合、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキ
ル基または分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはア
ルキニル基であり; R3は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝し
ているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C
シクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロア
リール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C〜C )−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、置換
アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキル、ま
たは置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置換基は
、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR14、S
R14、N(R14)、SON(R14)、COR14、SOR14
、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R14)CON(
R14)であり; R4は、HまたはCHであり; R5は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝し
ているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C
シクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロア
リール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C〜C )−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、置換
アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキル、ま
たは置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置換基は
、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR14、S
R14、N(R14)、SON(R14)、COR14、SOR14
、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R14)CON(
R14)であり; R6は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝し
ているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C
シクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロア
リール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C〜C )−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、置換
アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキル、ま
たは置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置換基は
、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR14、S
R14、N(R14)、SON(R14)、COR14、SOR14
、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R14)CON(
R14)であり; R7は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝し
ているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C
シクロアルキル、アリール、アリール−(C〜C)−アルキル、CO R14、CON(R14)、置換C〜Cアルキル、置換アリールであり、
ここでの置換基は、N(R14)、ハロゲン、OR14またはSR14であり
; R8は、HまたはCHであり; R9は、H、F、Cl、Br、分枝しているかまたは分枝していないC〜C アルキルまたはアルコキシ、CNであり;R10は、HまたはFであり;R11
は、H、F、Cl、Br、I、CN、分枝しているかまたは分枝していないC 〜Cアルキルまたはアルコキシであり;R12は、H、F、Cl、CN、分枝
しているかまたは分枝していないC〜Cアルキルまたはアルコキシであり;
R13は、HまたはFであり;XはNまたはCHであり;ただし、R11および
R12は各々Hである場合、R9はFであり; R14は、独立的に、Hまたは分枝しているかまたは分枝していないC〜C アルキルである] を有する上記方法に関する。
【0026】 1つの実施形態において、上記化合物は、構造:
【化39】 を有する。
【0027】 別の実施形態において、上記化合物は、構造:
【化40】 を有する。
【0028】 別の実施形態において、上記化合物は、構造:
【化41】 を有する。
【0029】 別の実施形態において、上記化合物は、構造:
【化42】 を有する。
【0030】 別の実施形態において、上記化合物は、構造:
【化43】 を有する。
【0031】 別の実施形態において、上記化合物は、構造:
【化44】 を有する。
【0032】 別の実施形態において、上記化合物は、構造:
【化45】 を有する。
【0033】 本発明はさらに、構造:
【化46】 [式中、 nは0〜2の整数であり;mは0〜2の整数であり; Yは、
【化47】 であり; Zは
【化48】 であり; R1およびR2は、(i)独立的にH、分枝しているかまたは分枝していないC 〜Cアルキルまたはアルコキシ、分枝しているかまたは分枝していないC 〜Cアルケニルまたはアルキニル、分枝しているかまたは分枝していないC 〜Cヒドロキシアルキル、ヒドロキシ、置換されているかまたは置換されてい
ないアリールまたはアリール−(C〜C)−アルキル、または置換されてい
るかまたは置換されていないヘテロアリールまたはヘテロアリール−(C〜C )−アルキルであり、ここでの置換基は、存在する場合、ハロゲン、CN、ニ
トロ、ヒドロキシ、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキルま
たはアルコキシ基、または分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアル
ケニルまたはアルキニル基であるか;または(ii)3〜10炭素を含む置換さ
れているかまたは置換されていないシクロアルキル環を共に形成し、ここでの置
換基は、存在する場合、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキ
ル基または分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはア
ルキニル基であり; R3は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝し
ているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C
シクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロア
リール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C〜C )−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、置換
アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキル、ま
たは置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置換基は
、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR14、S
R14、N(R14)、SON(R14)、COR14、SOR14
、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R14)CON(
R14)であり; R4は、HまたはCHであり; R5は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝し
ているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C
シクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロア
リール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C〜C )−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、置換
アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキル、ま
たは置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置換基は
、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR14、S
R14、N(R14)、SON(R14)、COR14、SOR14
、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R14)CON(
R14)であり; R6は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝し
ているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C
シクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロア
リール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C〜C )−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、置換
アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキル、ま
たは置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置換基は
、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR14、S
R14、N(R14)、SON(R14)、COR14、SOR14
、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R14)CON(
R14)であり; R7は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝し
ているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C
シクロアルキル、アリール、アリール−(C〜C)−アルキル、CO R14、CON(R14)、置換C〜Cアルキル、置換アリールであり、
ここでの置換基は、N(R14)、ハロゲン、OR14またはSR14であり
; R8は、HまたはCHであり; R10は、HまたはFであり;R11は、H、F、Cl、Br、I、CN、分枝
しているかまたは分枝していないC〜Cアルキルまたはアルコキシであり;
R12は、H、F、Cl、CN、分枝しているかまたは分枝していないC〜C アルキルまたはアルコキシであり;R13は、HまたはFであり;XはNまた
はCHであり;R14は、独立的に、Hまたは分枝しているかまたは分枝してい
ないC〜Cアルキルである] を有する化合物に関する。
【0034】 1つの実施形態において、上記化合物は、構造:
【化49】 を有する。
【0035】 別の実施形態において、上記化合物は、構造:
【化50】 を有する。
【0036】 別の実施形態において、上記化合物は、構造:
【化51】 を有する。
【0037】 別の実施形態において、上記化合物は、構造:
【化52】 を有する。
【0038】 別の実施形態において、上記化合物は、構造: を有する。
【0039】 別の実施形態において、上記化合物は、構造:
【化53】 を有する。
【0040】 本発明の化合物は、単一のエナンチオマー、ジアステレオ異性体、またはシス
もしくはトランス異性体として提示され得るか;または2つ以上の化合物が存在
して、ラセミ混合物を含む、エナンチオマー、ジアステレオ異性体、または異性
体の混合物を形成し得る。
【0041】 本発明はまた、本明細書に記載の本出願の全ての化合物の(−)および(+)
エナンチオマーを提供する。
【0042】 本発明はさらに、本明細書に記載の本出願の全ての化合物のシス、トランス、
エリトロ、およびトレオ異性体を提供する。「シス」、「トランス」、「エリト
ロ」および「トレオ」なる語は、例えば、NOE(核オーバーハウザー効果)実
験により決定した相対立体化学に対応することを本明細書に注記する。
【0043】 本発明の化合物は、好ましくは、少なくとも80%純粋、より好ましくは少な
くとも90%純粋、および最も好ましくは少なくとも95%純粋である。
【0044】 本発明において、アリールなる語は、フェニル、ベンジル、ベンゾイル、また
はナフチルを含むために使用され、ヘテロアリールなる語は、ピラジニル、ピロ
リル、フラニル、チオフェニル、ピリジル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イ
ンドリル、ベンズイミダゾリル、ベンズフラニル、ピリミジル、ベンゾチオフェ
ニル、イソキノリル、またはキノリルを含むために使用される。アリール−(C 〜C)−アルキルなる語は、アリール基で置換されたC〜Cアルキル鎖
を表すために使用し、ヘテロアリール−(C〜C)−アルキルなる語は、ヘ
テロアリール基で置換されたアルキル鎖を表すために使用する。
【0045】 明細書、特にスキームおよび実施例で使用した略称は、以下の通りである: TFA トリフルオロ酢酸 HCl 塩酸 CN ピリジン SOCl 塩化チオニル LiAlH 水素化アルミニウムリチウム BuOH ブチルアルコール NaCO 炭酸ナトリウム NHCl 塩化アンモニウム H 水素 Pd/C 炭素上パラジウム Pd パラジウム dba ジベンジリデンアセトン BINAP 2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル 本発明はさらに、治療的有効量の本発明の化合物および医薬的に許容される担
体を含む医薬組成物に関する。
【0046】 1つの実施形態において、化合物の量は、約0.01mg〜約800mgの量
である。
【0047】 別の実施形態において、化合物の量は、約0.1mg〜約300mgである。
【0048】 別の実施形態において、化合物の量は、約1mg〜約20mgである。
【0049】 別の実施形態において、担体は液体である。
【0050】 別の実施形態において、担体は固体である。
【0051】 別の実施形態において、担体はゲルである。
【0052】 本発明はさらに、治療的有効量の本発明の化合物と医薬的に許容される担体を
合わせることにより得られる医薬組成物に関する。
【0053】 本発明はさらに、治療的有効量の本発明の化合物と医薬的に許容される担体を
合わせることを含む医薬組成物を製造するプロセスに関する。
【0054】 本発明において、「治療的有効量」は、化合物が効果的である疾病に罹患する
被検者に投与した場合に、疾病の減少、寛解あるいは退行、または疾病の症状の
減少または軽減を引き起こす化合物の任意の量である。本発明の実施において、
「医薬的に許容される担体」は、医薬組成物の製剤化に有用な当業者に既知の任
意の生理学的担体である。
【0055】 1つの実施形態において、医薬担体は液体であり得、医薬組成物は、溶液形で
ある。別の実施形態において、医薬的に許容される担体は固体であり、組成物は
散剤または錠剤の形である。さらなる実施形態において、医薬担体はゲルであり
、組成物は坐剤またはクリームの形である。さらなる実施形態において、化合物
は、医薬的に許容される経皮パッチの一部として製剤化され得る。
【0056】 固形担体は、香味剤、滑沢剤、可溶化剤、懸濁化剤、増量剤、流動促進剤、圧
縮補助剤、結合剤または錠剤崩壊剤としても作用し得る1つ以上の物質を含み得
;それはカプセル化物質であってもよい。散剤では、担体は、細かく分割された
活性成分と混合された細かく分割された固体である。錠剤では、活性成分は、適
切な割合で必要な圧縮特性を有する担体と混合され、所望の形およびサイズに圧
縮されている。散剤および錠剤は好ましくは、99%までの活性成分を含む。適
切な固形担体は、例えば、リン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タル
ク、糖、ラクトース、デキストリン、デンプン、ゼラチン、セルロース、ポリビ
ニルピロリドン、低融点ワックスおよびイオン交換レジンを含む。
【0057】 液状担体は、溶液、懸濁液、エマルション、シロップ、エリキシルおよび加圧
組成物の調製に使用される。活性成分は、水、有機溶媒、両方の混合物または医
薬的に許容される油または脂肪などの医薬的に許容される液状担体に溶解または
懸濁し得る。液状担体は、可溶化剤、乳化剤、緩衝剤、保存剤、甘味剤、香味剤
、懸濁化剤、増粘剤、着色剤、粘度調節剤、安定化剤または浸透圧調節剤などの
他の適切な医薬的添加剤を含み得る。経口および非経口投与用の液状担体の適切
な例は、水(上記の添加剤、例えば、セルロース誘導体、好ましくはカルボキシ
メチルセルロース溶液を部分的に含む)、アルコール(一価アルコールおよび多
価アルコール、例えばグリコールを含む)、およびその誘導体、および油(例え
ば、分画やし油および落花生油)を含む。非経口投与用に、担体はまた、オレイ
ン酸エチルおよびミリスチン酸イソプロピルなどの油状エステルであり得る。無
菌液状担体は、非経口投与用の無菌液体形組成物に有用である。加圧組成物用の
液状担体は、ハロゲン化炭化水素または他の医薬的に許容される推進剤であり得
る。
【0058】 無菌溶液または懸濁液である液状医薬組成物は、例えば、筋肉内、くも膜下腔
内、硬膜外、腹腔内または皮下注入により利用できる。無菌溶液は、静脈内投与
してもよい。化合物は、滅菌水、食塩水または他の適切な無菌で注射可能な媒体
を使用して投与時に溶解または懸濁し得る無菌固体組成物として調製し得る。担
体は、必要で不活性な結合剤、懸濁化剤、滑沢剤、香味剤、甘味剤、保存剤、色
素およびコーティングを含むとされる。
【0059】 化合物は、他の溶質または懸濁化剤、例えば、溶液を等張性にする十分な食塩
水またはグルコース、胆汁酸塩、アカシア、ゼラチン、ソルビタンモノオレエー
ト、ポリソルベート80(ソルビトールのオレエートエステルおよびエチレンオ
キシドと共重合したその無水物)等を含む無菌溶液または懸濁液の形で経口投与
できる。
【0060】 化合物は、液体または固体組成物形で経口投与してもよい。経口投与に適切な
組成物は、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、錠剤、および散剤などの固体形、並びに
、溶液、シロップ、エリキシル、および懸濁液などの液体形を含む。非経口投与
に有用な形は、無菌溶液、エマルションおよび懸濁液を含む。
【0061】 投与する最適な投与量は、当業者により決定され得、使用する特定の化合物、
調製物の強度、投与形態、および疾病状態の進行により変化する。処置される特
定の被検者に依存した追加の因子により、被検者の年齢、体重、性、食事、およ
び投与時刻を含む、投与量の調整が必要となる。
【0062】 本発明には、本明細書に記載した全ての化合物の医薬的に許容される塩および
錯体が含まれる。塩は、以下の酸および塩基を含むがこれに限定されない:塩酸
、フッ化水素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸およびホウ酸を含む無機酸;
酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒
石酸、マレイン酸、クエン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン
酸、安息香酸、グリコール酸、乳酸、およびマンデル酸を含む有機酸;アンモニ
アおよびヒドラジンを含む無機塩基;およびメチルアミン、エチルアミン、ヒド
ロキシエチルアミン、プロピルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリ
メチルアミン、トリエチルアミン、エチレンアミン、ヒドロキシエチルアミン、
モルホリン、ピペラジン、およびグアニジンを含む有機塩基。本発明はさらに、
本明細書に記載した全ての化合物の水和物および多形を提供する。
【0063】 本発明はさらに、本発明の化合物の代謝物を提供する。医薬化合物の代謝物の
産生に関与する数多くの酵素のインビボ活性および作用機構が当分野で公知であ
る。例えば、エーテルは、アルコールに修飾され得、エステルはエステラーゼに
より修飾され得、またはアミドはアミダーゼおよびペプチダーゼにより修飾され
得る。
【0064】 本発明はさらに、本明細書に開示した化合物のプロドラッグも提供する。代謝
活性の知見により、プロドラッグ化合物の設計が可能となり、これはヒトなどの
被検者に投与した場合に、本発明の化合物を含む代謝物を産生することが期待さ
れる。
【0065】 本発明はさらに、構造:
【化54】 [式中、 Yは、
【化55】 であり; Zは
【化56】 であり; R1およびR2(i)は、独立的にH、分枝しているかまたは分枝していないC 〜Cアルキルまたはアルコキシ、分枝しているかまたは分枝していないC 〜Cアルケニルまたはアルキニル、分枝しているかまたは分枝していないC 〜Cヒドロキシアルキル、ヒドロキシ、置換されているかまたは置換されてい
ないアリールまたはアリール−(C〜C)−アルキル、または置換されてい
るかまたは置換されていないヘテロアリールまたはヘテロアリール−(C〜C )−アルキルであり、ここでの置換基は、存在する場合、ハロゲン、CN、ニ
トロ、ヒドロキシ、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキルま
たはアルコキシ基、または分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアル
ケニルまたはアルキニル基であるか;または(ii)3〜10炭素を含む置換さ
れているかまたは置換されていないシクロアルキル環を共に形成し、ここでの置
換基は、存在する場合、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキ
ル基または分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはア
ルキニル基であり; R3は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝し
ているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C
シクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロア
リール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C〜C )−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、置換
アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキル、ま
たは置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置換基は
、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR14、S
R14、N(R14)、SON(R14)、COR14、SOR14
、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R14)CON(
R14)であり; R4は、HまたはCHであり; R5は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝し
ているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C
シクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロア
リール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C〜C )−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、置換
アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキル、ま
たは置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置換基は
、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR14、S
R14、N(R14)、SON(R14)、COR14、SOR14
、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R14)CON(
R14)であり; R6は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝し
ているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C
シクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロア
リール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C〜C )−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、置換
アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキル、ま
たは置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置換基は
、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR14、S
R14、N(R14)、SON(R14)、COR14、SOR14
、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R14)CON(
R14)であり; R14は、独立的に、Hまたは分枝しているかまたは分枝していないC〜C アルキルである] を有する化合物を製造するプロセスであって、構造:
【化57】 を有する化合物を、化合物
【化58】 と反応させて上記化合物を形成することを含む、上記プロセスに関する。
【0066】 本発明はさらに、ヒトα1dアドレナリン受容体の拮抗作用による処置に感受
性の疾病に罹患した被検者を処置する方法であって、被検者に、疾病の処置に有
効な量の本発明の化合物を投与することを含む、上記方法に関する。
【0067】 疾病の処置は、疾病の減少、寛解あるいは退行、または疾病の症状の減少また
は軽減を含む。
【0068】 本発明は、高血圧に罹患した被検者を処置する方法であって、被検者に、高血
圧の処置に有効な量の本発明の化合物を投与することを含む、上記方法に関する
【0069】 本発明は、レイノー病に罹患した被検者を処置する方法であって、被検者に、
レイノー病の処置に有効な量の本発明の化合物を投与することを含む、上記方法
に関する。
【0070】 1つの実施形態において、上記化合物は付加的に、レイノー病の処置に有効な
投与量では高血圧を引き起こさない。
【0071】 本発明は、尿失禁に罹患した被検者を処置する方法であって、被検者に、尿失
禁の処置に有効な量の本発明の化合物を投与することを含む、上記方法に関する
【0072】 1つの実施形態において、上記化合物は付加的に、尿失禁の処置に有効な投与
量では高血圧を引き起こさない。
【0073】 本発明は、被検者の尿失禁を処置する方法であって、α1dアンタゴニストが
(i)ヒトα1aアドレナリン受容体および(ii)ヒトα1bアドレナリン受
容体に結合する結合親和性の少なくとも10倍高い結合親和性でヒトα1dアド
レナリン受容体に結合し、α1dアンタゴニストは、ヒトα1dアドレナリン受
容体に、α1dアンタゴニストがヒト5−HT1a受容体に結合する結合親和性
よりも高い結合親和性で結合する、α1dアンタゴニストの治療的有効量を被検
者に投与することを含む、上記方法に関する。
【0074】 1つの実施形態において、α1dアンタゴニストは、ヒトα1dアドレナリン
受容体に、α1dアンタゴニストが(i)ヒトα1aアドレナリン受容体および
(ii)ヒトα1bアドレナリン受容体に結合する結合親和性の少なくとも25
倍高い結合親和性で結合し、α1dアンタゴニストは、ヒトα1dアドレナリン
受容体に、α1dアンタゴニストがヒト5−HT1a受容体に結合する結合親和
性の少なくとも10倍高い結合親和性で結合する。
【0075】 1つの実施形態において、α1dアンタゴニストは、ヒトα1dアドレナリン
受容体に、α1dアンタゴニストが(i)ヒトα1aアドレナリン受容体、(i
i)ヒトα1bアドレナリン受容体、および(iii)ヒト5−HT1a受容体
に結合する結合親和性の少なくとも25倍高い結合親和性で結合する。
【0076】 別の実施形態において、α1dアンタゴニストは、ヒトα1dアドレナリン受
容体に、α1dアンタゴニストが(i)ヒトα1aアドレナリン受容体、(ii
)ヒトα1bアドレナリン受容体、および(iii)ヒト5−HT1a受容体に
結合する結合親和性の少なくとも100倍高い結合親和性で結合する。
【0077】 別の実施形態において、α1dアンタゴニストは付加的に、尿失禁の処置に有
効な投与量では高血圧を引き起こさない。
【0078】 当業者は、適切な生物アッセイは、上記の疾患の処置における特許請求化合物
の治療効力を決定するために使用されることを容易に理解するだろう。
【0079】 本発明に関連して、プラスミドとしてまたは安定なトランスフェクトされた細
胞系としての、本明細書に開示された多くのクローン化ヒト受容体が、特許手続
き上の微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約に準拠して、およびそ
れを履行して作成され、メリーランド州20852、ロックビル、12301パ
ークローンドライブ、米国細胞培養銀行協会に寄託されている。特に、これらの
寄託物は、表1に記載のようにATCC寄託番号を付与された。
【0080】
【表1】 細胞トランスフェクション COS−7細胞の様々なプラスミドによる一過性トランスフェクションは、当
業者には公知のDEAE−デキストラン法を使用して実施した。目的の受容体用
の発現ベクターを含むプラスミドを、DEAE−デキストラン溶液の浴に入れた
COS−7細胞の単層に加えた。トランスフェクションの効率を高めるために、
典型的にはジメチルスルホキシドを、Lopata(Lopataら、1984
)の方法に従って加えた。次いで、細胞を制御された条件下で増殖させ、約72
時間実験に使用した。
【0081】 安定な細胞系が、当分野では公知の手段を使用して得られた。例えば、安定な
宿主細胞を、典型的には、リン酸カルシウム技法を使用して、目的の受容体の発
現ベクターを含むプラスミドおよび成功裡にトランスフェクトされた細胞の選択
を可能とする遺伝子を含むプラスミドを用いて同時トランスフェクトした。次い
で、細胞を制御された環境で増殖させ、目的の受容体の発現について選択した。
細胞を増殖および選択し続けることにより、本明細書に記載され使用された受容
体を発現している安定な細胞系が得られた。
【0082】結合アッセイ 試験化合物の、目的の受容体への結合は、一般に、受容体を発現する細胞由来
の膜標本を使用して競合的結合アッセイにより評価した。第一に、受容体に結合
することが知られる化合物の特異的結合の測定を可能とする条件を決定した。次
いで、既知の化合物の、膜標本の受容体への結合を、数個の異なる濃度の試験化
合物の存在下で評価した。試験化合物の受容体への結合により、受容体に結合し
た既知の化合物の量は減少した。目的の受容体に高い親和性を示す試験化合物は
、試験化合物が目的の受容体に、より低い親和性を示した場合に必要であろう濃
度よりも低い濃度で、一定の割合の結合した既知化合物を置換するだろう。
【0083】
【実施例】
本発明は、以下の実験の詳細からより良く理解されるだろう。しかし、当業者
は、議論した具体的な方法および結果は単に、以後に記載する特許請求の範囲に
より完全に示した本発明の例示であることを容易に理解するだろう。
【0084】実験の詳細 合成 実施例6〜20の化合物は、スキーム1〜5に示した方法を使用して得られ得
る。スキームでは、mは0〜2の整数であり;nは0〜2の整数であり;R1お
よびR2(i)は、独立的にH、分枝しているかまたは分枝していないC〜C アルキルまたはアルコキシ、分枝しているかまたは分枝していないC〜C アルケニルまたはアルキニル、分枝しているかまたは分枝していないC〜C ヒドロキシアルキル、ヒドロキシ、置換されているかまたは置換されていないア
リールまたはアリール−(C〜C)−アルキル、または置換されているかま
たは置換されていないヘテロアリールまたはヘテロアリール−(C〜C)−
アルキルであり、ここでの置換基は、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、
ヒドロキシ、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキルまたはア
ルコキシ基、または分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニル
またはアルキニル基であるか;または(ii)3〜10炭素を含む置換されてい
るかまたは置換されていないシクロアルキル環を共に形成し、ここでの置換基は
、存在する場合、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル基ま
たは分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニ
ル基であり;R3は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアル
キル、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキ
ニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリー
ル、ヘテロアリール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−
(C〜C)−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロア
ルキル、置換アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−
アルキル、または置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここ
での置換基は、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、
OR14、SR14、N(R14)、SON(R14)、COR14、
SOR14、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R1
4)CON(R14)であり;R4は、HまたはCHであり;R5は、H、
分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝しているかまた
は分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C〜Cシクロア
ルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリ
ール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C〜C)−アルキル
、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、置換アリール、置
換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキル、または置換へテ
ロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置換基は、存在する場
合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR14、SR14、N(
R14)、SON(R14)、COR14、SOR14、N(R14
)COR14、CON(R14)、またはN(R14)CON(R14)
あり;R6は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、
分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、
〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘ
テロアリール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C 〜C)−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル
、置換アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキ
ル、または置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置
換基は、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR1
4、SR14、N(R14)、SON(R14)、COR14、SO R14、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R14)C
ON(R14)であり;R7は、H、分枝しているかまたは分枝していないC 〜Cアルキル、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニル
またはアルキニル、C〜Cシクロアルキル、アリール、アリール−(C
)−アルキル、COR14、CON(R14)、置換C〜Cアルキ
ル、置換アリールであり、ここでの置換基は、N(R14)、ハロゲン、OR
14またはSR14であり;R8は、HまたはCHであり;R9は、H、F、
Cl、Br、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキルまたはア
ルコキシ、CNであり;R10は、HまたはFであり;R11は、H、F、Cl
、Br、I、CN、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキルま
たはアルコキシであり;R12は、H、F、Cl、CN、分枝しているかまたは
分枝していないC〜Cアルキルまたはアルコキシであり;R13は、Hまた
はFであり;XはNまたはCHであり;ただし、R11およびR12は各々Hで
ある場合、R9はFであり;R14は、独立的に、Hまたは分枝しているかまた
は分枝していないC〜Cアルキルである。
【0085】 置換基が、(1つの)アミノ、アミド、カルボン酸、および/またはヒドロキ
シル基(群)を含む場合、スキーム1および2に保護および脱保護戦略を取込む
ことが必要であり得る。かかる基の保護/脱保護法は、当分野で公知であり、例
えば、Greeneら、1991に見出し得る。
【0086】 以下の実施例は、本特許で請求した化合物の合成に使用する方法の単なる例示
である。実施例1〜5は、本発明の化合物の前駆体である化合物の製造法を記載
する。
【0087】 実施例1 8−(2−クロロエチル)−8−アザスピロ[4,5]デカン−7,9−ジオン
(化合物1) 実施例1の化合物の合成は、以前に他者(Wu,Y.H.、1968)により
記載され、手順を以下のように修飾した。3,3−テトラメチレングルタル酸無
水物(10.01g、59.5mmol)およびエタノールアミン(7.28g
、119mmol)の混合物のピリジン(120mL)溶液を、3時間加熱還流
した。溶媒を除去し、残渣を1N HCl(50mL)と酢酸エチル(50mL
)間に分配させた。水層を酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた酢
酸エチル画分を硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで溶媒を除去すると、透明な油
状物(11.58g)が得られた。油状物のベンゼン(140mL)およびピリ
ジン(7.7ml)溶液を0℃まで冷却した。塩化チオニル(7.0mL)をゆ
っくりと混合物に加え、次いで溶液を60℃で60分間加熱した。溶液を室温ま
で冷却し、水(100mL)を加えた。層を分離し、水層を酢酸エチル(100
mL)で抽出した。溶媒を合わせた有機画分から除去し、残渣をシリカゲルフラ
ッシュクロマトグラフィーにより、ヘキサン/酢酸エチル(3:1)で溶出して
精製した。溶媒を、R=0.3の画分から除去すると、標題化合物(6.19
g、26.9mmol、45%)が淡い黄色の油状物として得られた。
【0088】1 H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 4.16(t, 2H, J=6.5Hz), 3.66(t, 2H, J=6.3Hz), 2.
63(s, 4H), 1.77-1.67(m, 4H), 1.55-1.48(m, 4H). 実施例2 8−[(1R)−2−クロロ−1−メチルエチル]−8−アザスピロ[4.5]
デカン−7,9−ジオン (化合物2) 3,3−テトラメチレングルタル酸無水物(1.12g、6.66mmol)
および(R)−(−)−2−アミノ−1−プロパノール(1.00g、13.3
mmol)の混合物のピリジン(15mL)溶液を3時間加熱還流した。溶媒を
除去し、残渣を1N HCl(10mL)と酢酸エチル(10mL)間に分配さ
せた。水層を酢酸エチル(2×10mL)で抽出した。合わせた酢酸エチル画分
を硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで溶媒を除去すると、透明な油状物(1.9
2g)が得られた。一部のこの油状物(0.70g)のベンゼン(9mL)およ
びピリジン(0.40ml)溶液を0℃まで冷却した。塩化チオニル(0.40
mL)をゆっくりと混合物に加え、次いで溶液を60℃で90分間加熱した。溶
液を室温まで冷却し、水(10mL)を加えた。層を分離し、水層を酢酸エチル
(2×10mL)で抽出した。溶媒を合わせた有機画分から除去し、残渣をシリ
カゲルフラッシュクロマトグラフィーにより、ヘキサン/酢酸エチル(3:1)
で溶出して精製した。溶媒を、R=0.3の画分から除去すると、標題化合物
(294mg、1.21mmol、18%)が淡い黄色の油状物として得られた
【0089】1 H NMR(300MHz, CDCl3) δ 5.09-5.04(m, 1H), 4.17(t, 1H, J=10.5Hz), 3.66(d
d, 1H, J=11.1, 5.7Hz), 2.61(s, 4H), 1.76-1.69(m, 4H), 1.56-1.51(m, 4H),
1.40(d, 3H, J=6.9Hz). 実施例3 (2,5−ジフルオロフェニル)ピペラジン (化合物3) 2,5−ジフルオロアニリン(2.58g、20mmol)およびビス(2−
クロロエチル)アミン塩酸塩(3.96g、22mmol)の混合物のブタノー
ル(10mL)溶液を、24時間加熱還流した。混合物を室温まで冷却し、炭酸
ナトリウム(2.33g、22mmol)を加え、混合物を再度加熱還流した。
2日後、混合物を室温まで冷却し、ヘキサン(15mL)および3N NaOH
(25mL)を加え、得られた層を分離した。水層をクロロホルム(3×25m
L)で抽出し、合わせた有機画分をシリカゲルカラムを通して流した。シリカゲ
ルをさらに、クロロホルムからクロロホルム/メタノール(4:1)の勾配で溶
出した。溶媒をR=0.14[シリカゲル、クロロホルム/メタノール(4:
1)]の合わせた画分から除去すると、標題化合物(0.606g、3.1mm
ol、15%)が黄色の油状物として得られた。ESI−MS m/z199(
MH)。
【0090】 実施例4 (2,4,5−トリフルオロフェニル)ピペラジン (化合物4) 2,4,5−トリフルオロアニリン(2.94g、20mmol)およびビス
(2−クロロエチル)アミン塩酸塩(3.56g、20mmol)の混合物のブ
タノール(10mL)溶液を24時間加熱還流した。混合物を室温まで冷却し、
炭酸ナトリウム(2.33g、22mmol)を加え、混合物を再度加熱還流し
た。2日後、混合物を室温まで冷却し、ヘキサン(15mL)および3N Na
OH(25mL)を加え、得られた層を分離した。水層をクロロホルム(3×2
5mL)で抽出し、合わせた有機画分をシリカゲルカラムを通して流した。シリ
カゲルをさらに、クロロホルムからクロロホルム/メタノール(4:1)の勾配
で溶出した。溶媒をR=0.20[シリカゲル、クロロホルム/メタノール(
4:1)]の合わせた画分から除去すると、標題化合物(1.028g、4.7
6mmol、24%)が黄色の油状物として得られた。ESI−MS m/z2
17(MH)。
【0091】 実施例5 4−(2,5−ジメトキシフェニル)ピペリジン (化合物5) tert−ブチルリチウムのペンタン溶液(1.7M、1.0mL)をゆっく
りと、−78℃の2−ブロモ−1,4−ジメトキシベンゼン(217mg)のテ
トラヒドロフラン(THF)(1.5mL)溶液に加えた。得られた溶液を室温
とし、30分間撹拌した。次いで溶液を−78℃まで冷却し戻し、1−tert
−ブトキシカルボニル−4−ピペリドン(195mg)溶液を加えた。得られた
溶液を撹拌し、室温まで加温した。2時間後、反応液をNHCl水でクエンチ
し、溶媒を除去した。残渣を分取TLCにより精製すると、中間体アルコール(
222.3mg、66%)が得られた。一部のアルコール(71.8mg)を室
温でトリフルオロ酢酸(TFA)中で2時間撹拌した。TFAを除去し、残渣を
分取TLCにより精製すると、中間体テトラヒドロピリジン(35.4mg、7
6%)が得られた。一部のテトラヒドロピリジン(20.8mg)のメタノール
(5mL)溶液を、12時間、炭素上10%パラジウム(5mg)で水素化(バ
ルーン圧)した。溶液をろ過し、溶媒を除去すると、標題化合物(21.0mg
、100%、全体で50%)が白色固体として得られた。ESI−MS m/z
222(MH)。
【0092】 実施例6 8−{2−[4−(2,5−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル]エチ
ル}−8−アザスピロ[4,5]デカン−7,9−ジオン (化合物6) 1−(2,5−ジフルオロフェニル)ピペラジン(100mg、0.51mm
ol)および8−(2−クロロエチル)−8−アザスピロ[4,5]デカン−7
,9−ジオン(100mg、0.44mmol)の混合物を撹拌しながら160
℃で5時間加熱した。残渣をメタノールに溶かし、分取薄層クロマトグラフィー
プレート(シリカゲル)に移し、酢酸エチル/ヘキサン(1:1)で溶出した。
=0.7のバンドを取り出し、クロロホルム/メタノール(4:1)で濯ぐ
。溶媒を除去すると、標題化合物が淡い黄色の油状物として得られた。
【0093】1 H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 6.99-6.89(11-line m, 1H), 6.65-6.52(m, 2H), 3.
95(t, 2H, J=6.5Hz), 3.03(t, 4H, J=4.7Hz), 2.66(t, 4H, J=4.7Hz), 2.60(s,
4H), 2.54(t, 2H, J=6.6Hz), 1.74-1.69(m, 4H), 1.55-1.51(m, 4H); ESI-MS m/
z 392(MH+). 表題化合物をエーテル中に溶解し、エーテル中の1N HClの添加により沈殿さ
せて、白色固体を得た (64.9 mg, 0.15 mmol, 35 %): mp 237-239℃,C21H27N3F2O2・HClの元素分析:計算値:C, 58.94; H, 6.59; N,
9.82; F, 8.88. 実測値:C, 58.70; H, 6.46; N, 9.68; F, 9.00. 実施例7 8−{2−[4−(2,4,5−トリフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル
]エチル}−8−アザスピロ[4.5]デカン−7,9−ジオン (化合物7) 1−(2,4,5−トリフルオロフェニル)ピペラジン(0.94g、4.3
5mmol)および8−(2−クロロエチル)−8−アザスピロ[4.5]デカ
ン−7,9−ジオン(1.00g、4.35mmol)の混合物を撹拌しながら
160℃で7時間加熱した。残渣を酢酸エチル(40ml)と飽和炭酸ナトリウ
ム水(40mL)間に分配させた。水層を酢酸エチル(2×40mL)で抽出し
、合わせた酢酸エチル画分を硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去し、残渣
をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより、ヘキサン/酢酸エチル(1
:1)で溶出して精製した。溶媒を、所望の生成物[R=0.7、ヘキサン/
酢酸エチル(1:1)]から除去すると、淡い黄褐色の油状物が得られ、これは
ゆっくりと固形化した(0.652g、1.60mmol、37%、融点230
〜234℃)。
【0094】 1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 6.89(ddd, 1H, J=11.7, 10.2, 7.5Hz), 6.74(dt,
1H, J=12.0, 8.1Hz), 3.95(t, 2H, J=6.6Hz), 2.97(t, 4H, J=4.7Hz), 2.65(t,
4H, J=4.7Hz), 2.60(s, 4H), 2.54(t, 2H, J=6.5Hz), 1.74-1.70(m, 4H), 1.55
-1.51(m, 4H); 13C NMR(75 MHz, CDCl3) δ 172.7, 151.0(ddd, J=243.8, 8.5,
1.7Hz), 146.9(ddd, J=241.6, 12.2, 3.2Hz), 144.7(ddd, J=242.3, 13.9, 12.4
Hz), 137.4(ddd, J=9.6, 6.1, 2.9Hz), 107.9(dd, J=20.7, 4.1Hz), 106.4(dd,
J=26.6, 21.5Hz), 55.9, 53.6(2C), 51.3(d, 2C, J=3.0Hz), 45.4(2C), 40.1, 3
8.0(2C), 36.9, 24.7(2C); ESI-MS m/z 410 (MH+). 標題化合物をエーテルに溶かし、1N HClのエーテル溶液の添加により沈
降させると、白色固体が得られた。固体を熱メタノール/クロロホルム(4:1
)から再結晶(ヘキサンを加えて曇らせながら)すると、白色の析出物(0.4
3g、0.96mmol、22%)が得られた:mp 234-236.5℃,C21H26N3F3O2 ・1.2HClの元素分析:計算値:C, 55.66; H, 6.05, N, 9.31, F, 12.58,実測値:
C, 56.06, H, 6.09, N, 9.21, F, 12.20. 実施例8 8−{(1R)−2−[4−(2,5−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−
イル]−1−メチルエチル}−8−アザスピロ[4.5]デカン−7,9−ジオ
(化合物8) 1−(2,5−ジフルオロフェニル)ピペラジン(20mg、0.10mmo
l)および(R)−8−(2−クロロ−1−メチルエチル)−8−アザスピロ[
4.5]デカン−7,9−ジオン(20mg、0.082mmol)の混合物を
加熱しながら160℃で5時間加熱した。残渣を分取HPLCにより精製すると
[逆相カラム(C18HC)、0.1%TFAを含む水/メタノール(70:3
0)から、0.1%TFAを含む水/メタノール(40:60)勾配、λ254
nmまたはλ215nmでのUV検出]、(溶媒の除去後に)標題化合物(21
.5mg、0.05mmol、66%)が淡い黄色の油状物として得られた:E
SI−MS m/z406(MH)。
【0095】 実施例9 8−{(1R)−2−[4−(2,4,5−トリフルオロフェニル)ピペラジン
−1−イル]−1−メチルエチル}−8−アザスピロ[4.5]デカン−7,9
−ジオン (化合物9) 1−(2,4,5−トリフルオロフェニル)ピペラジン(105mg、0.4
9mmol)および(R)−8−(2−クロロ−1−メチルエチル)−8−アザ
スピロ[4.5]デカン−7,9−ジオン(105mg、0.43mmol)の
混合物を、撹拌しながら160℃で5時間加熱した。残渣をメタノールに溶かし
、分取薄層クロマトグラフィープレート(シリカゲル)に移し、酢酸エチル/ヘ
キサン(1:1)で溶出した。R=0.8のバンドを取り出し、クロロホルム
/メタノール(4:1)で濯ぐ。溶媒を除去すると、標題化合物(86.2mg
、0.20mmol、47%)が淡い黄色の油状物として得られた。
【0096】1 H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 6.89(ddd, 1H, J=11.7, 10.2, 7.5Hz), 6.71(dt, 1
H, J=12.0, 8.1Hz), 5.08-4.96(m, 1H), 3.14(dd, 1H, J=12.6, 10.5Hz), 2.92(
t, 4H, J=4.7Hz), 2.73-2.66(m, 2H), 2.58(s, 4H), 2.51-2.44(m, 2H), 2.36(d
d, 1H, J=12.6, 5.4Hz), 1.75-1.68(m, 4H), 1.57-1.50(m, 4H), 1.34(d, 3H, J
=6.9Hz); ESI-MS m/z 424(MH+). 標題化合物をエーテルに溶かし、1N HClのエーテル溶液の添加により沈
降させると、白色固体が得られた:融点231〜235℃。
【0097】 実施例10 8−{(1S)−2−[4−(2,5−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−
イル]−1−メチルエチル}−8−アザスピロ[4.5]デカン−7,9−ジオ
(化合物10) 1−(2,5−ジフルオロフェニル)ピペラジン(20mg、0.10mmo
l)および(S)−8−(2−クロロ−1−メチルエチル)−8−アザスピロ[
4.5]デカン−7,9−ジオン(20mg、0.082mmol)の混合物を
撹拌しながら160℃で5時間加熱した。残渣を分取HPLC(条件については
実施例8参照)により精製すると、(溶媒の除去後に)標題化合物(10.8m
g、0.026mmol、32%)が淡い黄色の油状物として得られた:ESI
−MS m/z406(MH)。
【0098】 実施例11 8−{(1S)−2−[4−(2,4,5−トリフルオロフェニル)ピペラジン
−1−イル]−1−メチルエチル}−8−アザスピロ[4.5]デカン−7,9
−ジオン (化合物11) 1−(2,4,5−トリフルオロフェニル)ピペラジン(20mg、0.09
3mmol)および(S)−8−(2−クロロ−1−メチルエチル)−8−アザ
スピロ[4.5]デカン−7,9−ジオン(20mg、0.082mmol)の
混合物を撹拌しながら160℃で5時間加熱した。残渣を分取HPLC(条件に
ついては実施例8参照)により精製すると、(溶媒の除去後に)標題化合物(1
8.1mg、0.043mmol、52%)が淡い黄色の油状物として得られた
:ESI−MS m/z424(MH)。
【0099】 実施例12 8−{2−[4−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペリジン−1−イ
ル]エチル}−8−アザスピロ[4.5]デカン−7,9−ジオン (化合物12
) 4−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)ピペリジン(20mg、0.0
96mmol)および8−(2−クロロエチル)−8−アザスピロ[4.5]デ
カン−7,9−ジオン(20mg、0.087mmol)の混合物を撹拌しなが
ら165℃で1時間加熱した。残渣を分取HPLC(条件については実施例8参
照)により精製すると、(溶媒の除去後に)標題化合物(2.6mg、0.00
65mmol、7%)が淡い黄色の油状物として得られた:ESI−MS m/
z403(MH)。
【0100】 実施例13 8−{2−[4−(5−クロロ−2−メチルフェニル)ピペラジノ]エチル}−
8−アザスピロ[4.5]デカン−7,9−ジオン (化合物13) 1−(5−クロロ−2−メチルフェニル)ピペラジン(20mg、0.095
mmolおよび8−(2−クロロエチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−
7,9−ジオン(20mg、0.087mmol)の混合物を撹拌しながら16
5℃で5時間加熱した。残渣を分取HPLC(条件については実施例8参照)に
より精製すると、(溶媒の除去後に)標題化合物(17.3mg、0.043m
mol、49%)が淡い黄色の油状物として得られた:ESI−MS m/z4
04(MH)。
【0101】 実施例14 8−{2−[4−(2,6−ジフルオロフェニル)ピペラジノ]
エチル}−8−アザスピロ[4.5]デカン−7,9−ジオン(化合物14) 1−(2,6−ジフルオロフェニル)ピペラジン(23.8mg、0.120
mmol)および8−(2−クロロエチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン
−7,9−ジオン(20mg、0.087mmol)の混合物を撹拌しながら1
60℃で5時間加熱した。残渣を分取HPLC(条件については実施例8参照)
により精製すると、(溶媒の除去後に)標題化合物(8.9mg、0.023m
mol、26%)が淡い黄色の油状物として得られた:ESI−MS m/z3
92(MH)。
【0102】 実施例15 8−{2−[4−(3,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン−1−イル]エチ
ル}−8−アザスピロ[4.5]デカン−7,9−ジオン (化合物15) 1−(3,4−ジフルオロフェニル)ピペラジン(21.5mg、0.109
mmol)および8−(2−クロロエチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン
−7,9−ジオン(20mg、0.087mmol)の混合物を撹拌しながら1
65℃で1時間加熱した。残渣を分取HPLC(条件については実施例8参照)
により精製すると、(溶媒の除去後に)標題化合物(13.7mg、0.035
mmol、40%)が淡い黄色の油状物として得られた:ESI−MS m/z
329(MH)。
【0103】 実施例16 8−{(1R)−1−フェニル−2−[4−(2,4,5−トリフルオロフェニ
ル)ピペラジノ]エチル}−8−アザスピロ[4.5]デカン−7,9−ジオン
(化合物16) 1−(2,4,5−トリフルオロフェニル)ピペラジン(20mg、0.09
3mmol)および(R)−8−(2−クロロ−1−フェニルエチル)−8−ア
ザスピロ[4.5]デカン−7,9−ジオン(20mg、0.066mmol)
の混合物を撹拌しながら160℃で5時間加熱した。残渣を分取TLCにより精
製すると、標題化合物(9.5mg、0.020mmol、30%)がオフホワ
イトの固体として得られた:ESI−MS m/z486(MH)。
【0104】 実施例17 8−{(1R)−1−ベンジル−2−[4−(2,4,5−トリフルオロフェニ
ル)ピペラジノ]エチル}−8−アザスピロ[4.5]デカン−7,9−ジオン
(化合物17) 1−(2,4,5−トリフルオロフェニル)ピペラジン(20mg、0.09
3mmol)、8−[(1R)−1−ベンジル−2−クロロエチル]−8−アザ
スピロ[4.5]デカン−7,9−ジオン(20mg、0.063mmol)の
混合物を撹拌しながら160℃で5時間加熱した。残渣を分取TLCにより精製
すると、標題化合物(4.7mg、0.0094mmol、15%)がオフホワ
イトの固体として得られた:ESI−MS m/z500(MH)。
【0105】 実施例18 1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(2−フルオロフェニル)ピペラジン
実施例18) 1−(2−フルオロフェニル)ピペラジン(0.50g)、2−ヨードエタノ
ール(0.48g)、および炭酸カリウム(1.5g)の混合物のジメチルホル
ムアミド(7mL)の溶液を、3時間加熱還流した。溶媒を真空除去し、残渣を
分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム/メタノール9:1で
溶出)により精製すると、標題化合物(0.41g、65%)が黄色の油状物が
得られた。1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 7.09-6.90(m, 4H), 3.67(t, 2H, J=5.4H
z), 3.13(t, 4H, J=4.7Hz), 2.76(br s, 1H), 2.71(t, 4H, J=4.8Hz), 2.63(t,
4H, J=5.4Hz). 13C NMR(75 MHz, CDCl3) δ 156.3(d, J=244.1Hz), 140.6(d, J=
8.8Hz), 125.1(d, J=3.4Hz), 123.2(d, J=8.1Hz), 119.5(d, J=2.9Hz), 116.7(d
, J=20.6Hz), 60.1, 58.4, 53.6(2C), 51.2(d, 2C, J=3.0Hz). 実施例19 1−(2−クロロエチル)−4−(2−フルオロフェニル)ピペラジン (化合物
19) 塩化チオニル(1mL)を、1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(2−フル
オロフェニル)ピペラジン(300mg)およびピリジン(1mL)のベンゼン
(20mL)中氷冷溶液に滴下して加えた。30分後、溶液を室温とし、次いで
フラスコを60℃の油浴中に1時間浸漬させた。層を分離し、水性画分を酢酸エ
チル(2×20mL)で抽出した。合わせた有機画分を硫酸ナトリウムで乾燥さ
せ、溶媒を真空除去すると、所望の生成物(58.6mg、18%)が黄色の固
体として得られた。ESI−MS m/z243(MH)。
【0106】 実施例20 8−{2−[4−(2−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル]エチル}−
8−アザスピロ[4.5]デカン−7,9−ジオン (化合物20) 3,3−テトラメチレングルタルイミド(6.9mg)および炭酸カリウム(
40mg)の混合物のジメチルホルムアミド(0.5mL)溶液を室温で30分
間撹拌した。1−(2−クロロエチル)−4−(2−フルオロフェニル)ピペラ
ジン(10.0mg)を加え、得られた溶液を120℃で3時間加熱した。溶媒
を除去し、残渣を薄層クロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル
1:1で溶出)により精製すると、標題化合物(6.2mg、40%)が白色固
体として得られた。1H NMR(300MHz, CDCl3) δ 7.07-6.87(m, 4H), 3.96(t, 2H,
J=6.6Hz), 3.05(t, 4H, J=4.8Hz), 2.67(t, 4H, J=4.7Hz), 2.59(s, 4H), 2.54
(t, 4H, J=6.6Hz), 1.73-1.68(m, 4H), 1.55-1.50(m, 4H). ESI-MS m/z 374(MH+ ).
【化59】
【化60】
【化61】
【化62】
【化63】
【化64】
【化65】 経口組成物 本発明の化合物の経口組成物の具体的な実施形態として、100mgの本明細
書に記載の化合物の1つを、十分に細かく分割されたラクトースと共に製剤化し
て、全量を580mg〜590mgとし、サイズ0の硬ゲルカプセルに充填する
【0107】化合物の結合親和性の決定 本発明の選択した化合物について、3つのクローン化したヒトα−1受容体サ
ブタイプ並びに5−HT1a受容体における結合親和性を測定する。
【0108】 異なるヒト受容体での化合物の結合特性を、目的の受容体を選択的に発現する
培養細胞系を使用してインビトロで決定した。これらの細胞系は、下記のヒト受
容体をコードするクローン化cDNAもしくはクローン化ゲノムDNAまたはゲ
ノムDNAおよびcDNAの両方を含む作成物をトランスフェクトすることによ
り調製した。
【0109】 α1dヒトアドレナリン受容体:150塩基対の5’非翻訳配列(5’UT)
および300bpの3’非翻訳配列(3’UT)を含む、α1dの全コード領域
(1719bp)を、EXJ.HRと呼ばれる、ポリリンカー修飾真核細胞発現
ベクターpCEXV−3のBamHIおよびClaI部位にクローン化した。作
成物は、部分的に重複しているヒトリンパ球ゲノムクローンと海馬cDNAクロ
ーンのライゲーションを含み:5’配列は、1.2kb SmaHI−XhoI
ゲノム断片上に含まれ(内部挿入断片由来SmaI部位の代わりに、ベクター由
来BamHI部位をサブクローニングに使用した)、3’配列は、1.3kb
XhoI−ClaIcDNA断片(ClaI部位は、ベクターポリリンカー由来
であった)上に含まれた。プラスミドα1A/EXJ(α1a受容体遺伝子(旧
命名法)を含む発現ベクター)とプラスミドpGCcos3neo(アミノグリ
コシドトランスフェラーゼ遺伝子を含むプラスミド)を、リン酸カルシウム技法
を使用して、LM(tk−)細胞に同時トランスフェクションすることにより安
定な細胞系が得られた。細胞を、制御された環境(37℃、5%CO)で、2
5mMグルコースを含み、10%ウシ胎児血清、100単位/mlペニシリンg
、および100μg/mlストレプトマイシンスルフェートを補充したダルベッ
コ修飾イーグル培地(ギブコ、グランドアイランド、ニューヨーク)中で単層と
して増殖させた。次いで、安定なクローンを、抗生物質G−418(1mg/m
l)に対する耐性について選択し、膜を収集し、下記したように[H]プラゾ
シンへの結合能についてアッセイした(放射性リガンド結合アッセイ参照)。
【0110】 本明細書に使用したヒトα1d受容体を発現している細胞系は、L−α1A
旧命名)と称し、米国、メリーランド州20852、ロックビル、12301パ
ークローンドライブ、米国細胞培養銀行協会に、特許手続き上の微生物の寄託の
国際的承認に関するブダペスト条約の規定の下で寄託した。α1dヒト受容体を
発現している細胞系は、ATCC寄託番号CRL11138を付与され、199
2年9月25日に寄託した。
【0111】 α1bヒトアドレナリン受容体:200塩基対の5’非翻訳配列(5’UT)
および600bpの3’非翻訳配列(3’UT)を含む、α1bの全コード領域
(1563bp)を、pCEXV−3真核細胞発現ベクターのEcoRI部位に
クローン化した。作成物は、λ ZapII由来の全長EcoRI脳幹cDNA
断片を発現ベクターにライゲートすることを含む。安定な細胞系を上記のように
選択した。膜を収集し、下記のように[H]プラゾシンへの結合能についてア
ッセイした(放射性リガンド結合アッセイ参照)。本明細書に使用した細胞系は
、L−α1Bと称され、米国、メリーランド州20852、ロックビル、123
01パークローンドライブ、米国細胞培養銀行協会に、特許手続き上の微生物の
寄託の国際的承認に関するブダペスト条約の規定の下で寄託した。細胞系L−α 1B は、1992年9月29日に、ATCC寄託番号CR11139が付与され
た。
【0112】 α1aヒトアドレナリン受容体:400塩基対の5’非翻訳配列(5’UT)
および200bpの3’非翻訳配列(3’UT)を含む、α1aの全コード領域
(1401bp)を、EXJ.RHと呼ばれる、ポリリンカー修飾pCEXV−
3由来真核細胞発現ベクターのKpnI部位にクローン化した。作成物は3つの
部分的な重複した断片をライゲートすることを含む:5’ 0.6kb Hin
cIIゲノムクローン、中心1.8EcoRI海馬cDNAクローン、および3
’ 0.6Kb PstIゲノムクローン。海馬cDNA断片は、5’および3
’ゲノムクローンと重複し、cDNAクローンの5’および3’末端のHinc
IIおよびPstI部位をそれぞれライゲートに利用した。この全長クローンは
、ベクター(すなわちpBluescript)および3’非翻訳配列にそれぞ
れ由来する、断片の5’および3’KpnI部位を使用して、発現ベクターのK
pnI部位にクローン化した。安定な細胞系を上記のように選択した。膜を収集
し、下記のように[H]プラゾシンへの結合能についてアッセイした(放射性
リガンド結合アッセイ参照)。本明細書に使用したα1aヒト受容体を発現して
いる安定な細胞系は、L−α1C(旧命名)と称し、米国、メリーランド州20
852、ロックビル、12301パークローンドライブ、米国細胞培養銀行協会
に、特許手続き上の微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約の規定の
下で寄託した。ヒトα1a受容体を発現している細胞系は、1992年9月25
日に、寄託番号CR11140に寄託した。
【0113】 αヒトアドレナリン受容体の放射性リガンド結合アッセイ:培養フラスコの
トランスフェクトされた細胞を、5mlの5mMトリス−HCl、5mM ED
TA、pH7.5に入れ、超音波処理により溶解した。細胞溶解液を、1000
rpmで5分間4℃で遠心分離し、上清を30,000×gで20分間4℃で遠
心分離した。ペレットを、50mMトリス−HCl、1mM MgCl、およ
び0.1%アスコルビン酸にpH7.5で懸濁した。αアンタゴニストの[ Hプラゾシン](0.5nM、比活性76.2Ci/mmol)の、LM(tk
−)細胞の膜標本への結合を、最終容量0.25mlで実施し、37℃で1時間
インキュベートした。非特異的結合を10μMのフェントラミンの存在下で決定
した。反応を、細胞収集器を使用して、GF/Bフィルターを通したろ過により
停止した。6つの濃度の試験化合物から通常なる阻害実験を、非直線回帰カーブ
フィッティングコンピュータープログラムを使用して分析してKi値を得た。
【0114】 5−HT1a受容体:5−HT1A−3と称される、5−HT1a受容体の細
胞系は、1995年5月11日に寄託され、ATCC寄託番号CRL11889
を付与された。5−HT1a受容体のオープンリーディングフレームおよび可変
非コード5’−および3’−領域に対応するcDNAを、真核細胞発現ベクター
pCEXV−3にクローン化した。これらの作成物を、DEAE−デキストラン
法によりCOS−7細胞に一過性にトランスフェクトした。細胞を72時間後に
収集し、5mMトリス−HCl、5mM EDTA、pH7.5中での超音波処
理により溶解させた。細胞溶解液を、1000rpmで5分間4℃で遠心分離し
、上清を30,000×gで20分間4℃で遠心分離した。ペレットを、10m
M MgSO、0.5mM EDTA、および0.1%アスコルベートを含む
、50mMトリス−HCl緩衝液(室温でpH7.7)中に懸濁した。5−HT 1a 受容体での化合物の親和性を、[H]−8−OH−DPATを使用して平
衡競合結合アッセイで決定した。非特異的結合を、10μMミアンセリンの添加
により定めた。結合した放射性リガンドは、細胞収集器を使用してGF/Bフィ
ルターを通したろ過により分離した。
【0115】 5−HT1Dα(5−HT1D)および5−HT1Dβ(5−HT1B)受容
体:これらの各5−HT受容体サブタイプをコードしている遺伝子で安定にトラ
ンスフェクトされたLM(tk−)クローン細胞系の細胞溶解液を上記のように
調製した。Ltk−8−30−84と称した、5−HT1Dα(5−HT1D
受容体の細胞系は1990年4月17日に寄託され、ATCC寄託番号CRL1
0421を付与された。Ltk−11と称した、5−HT1Dβ(5−HT1B )受容体の細胞系は1990年4月17日に寄託され、ATCC寄託番号CRL
10422を付与された。これらの調製物を、10mM MgCl、0.2m
M EDTA、10μMパージリン、および0.1%アスコルベートを含む50
mMトリス−HCl緩衝液(37℃でpH7.4)に懸濁した。化合物の親和性
は、5nMの[H]セロトニンの存在下で30分間37℃でインキュベートす
ることにより平衡競合結合アッセイで決定した。非特異的結合を10μMセロト
ニンの存在下で決定した。結合した放射性リガンドは、細胞収集器を使用してG
F/Bフィルターを通したろ過により分離した。
【0116】 上記の化合物は、クローン化ヒトαアドレナリン受容体およびクローン化ヒト
セロトニン受容体を使用してアッセイした。好ましい化合物は、α1d受容体に
選択的であることが判明した。数個の化合物の結合親和性を以下の表に示す。
【0117】表2:クローン化ヒトα 1a 、α 1b 、α 1d 、および5−HT 1a 受容体にお
ける本発明の選択された化合物の結合親和性(pKi)
【表2】 さらに、クローン化ヒト5−HT1Dα(5−HT1D)および5−HT1D β (5−HT1B)受容体における本発明の化合物7の結合親和性(pKi)は
、それぞれ6.1および5.3である。
【0118】機能アッセイ 化合物7の機能インビトロ活性は、数個の薬理学的に定義されたαアドレナ
リン受容体サブタイプ単離組織アッセイで特徴づけられた(Aboudら、19
93)。(ラット精巣上体輸精管を使用してα1A機能応答を決定し、脾臓をα 1B 機能応答に使用し、胸大動脈をα1D機能応答に使用した)。実験は、De
ngら、1996の方法に従って、少量の緩衝液を用い組織セットアップ張力を
修飾して実施した。クレブズはさらに、神経取り込みおよび神経以外の取り込み
をそれぞれ遮断する0.1μMデシプラミンおよび10μMコルチコステロンを
含み、α媒介応答を排除する0.3μMイダゾキサンを含んだ。大動脈および
輸精管片を、0.5gの静止張力に設定し、脾臓調製物は1gの張力をかけた。
全調製物を、薬物の添加前に1時間平衡化させた。
【0119】 10μMまでの濃度で加える場合、化合物7は、3つのいずれのラットα
ARサブタイプモデルでもアゴニスト活性を引き起こすことができなかった。さ
らに、そのアンタゴニスト効力は、これらの各調製物でのフェニレフリン(PE
)誘導収縮を拮抗する能力により決定された。化合物7の存在下でのPEアゴニ
スト用量反応曲線のシフト度を測定し、pK値を計算した(平均±標準誤差)
。化合物7は、大動脈でPEの効果を強力に阻害した(pK=8.5±0.2
)。輸精管では約2000倍強度が低く(pK=5.2±0.2)、脾臓では
約60倍効力が低かった(pK=6.7±0.2)。この機能的特徴づけによ
り、化合物7は、α1Dアドレナリン受容体の高度に選択的で強力なアンタゴニ
ストであることが示される。
【0120】電気刺激動脈vs非刺激動脈での血管収縮に対するα 1D アドレナリン受容体の
寄与 α1Aおよびα1Dアドレナリン受容体が、抵抗血管において異なって神経支
配されているのかを評価するために、我々は、内因性ニューロン対組織浴に直接
適用したノルエピネフリン(NE)の経壁刺激により収縮した、ラット尾動脈で
の、化合物7(α1D)およびSNAP6201(α1A)(Schornら、
1999)による拮抗作用を比較した。
【0121】実験法 ラット尾動脈の環をL型ワイヤーホールダーに配置し、等尺性張力の測定のた
めにクレブズ液に懸濁した。プロプラノロール(3μM)、アトロピン(0.1
μM)、およびヨードメタシン(10μM)を緩衝液中に含めて、β−アドレナ
リン受容体およびムスカリン受容体の活性化およびプロスタグランジンの形成を
防止した。組織張力を0.5gに調整し、その後に2度再調整した。対照収縮は
、NE(10μM)の適用により、または電気刺激により誘発させた(パルスの
波:割合=0.01波/s;波持続=500ms、頻度=9Hz;パルス持続=
4ms;90ボルト)。α1D−選択的化合物7および選択的α1A−アドレナ
リン受容体アンタゴニストの効果を、各々その受容体に対するそのKよりも1
00倍高い濃度で、(1)NEにより誘起される収縮を逆転するその能力、およ
び(2)電気刺激により誘起される収縮を阻害するその能力に関して評価した。
【0122】結果 これらの実験の結果は、この2つの方法により、血管収縮におけるα1Dアド
レナリン受容体の著しく異なる役割が指摘されることを示す。組織浴に、NEを
適用することにより収縮が誘起される場合、すなわちアゴニストがシナプス受容
体並びにシナプス外受容体に等しく近づける状態では、α1D受容体活性化は、
全収縮の僅か17%を占める(図2)。これに対し、収縮が内因性神経の電気刺
激により誘起される場合、すなわち遊離されたNEの作用が主に神経筋シナプス
内の受容体に制限される状況では、α1D受容体活性化は、全収縮の大半(58
%)を占める(図3)。これらの結果により、α1Dアドレナリン受容体は、抵
抗動脈で交感神経ニューロンから神経支配を受けている主なサブタイプであるこ
とが示される。
【0123】麻酔した正常圧ラットのα 1D アドレナリン受容体遮断の効果 抗高血圧剤としてのα1D選択的アンタゴニストの効力が、麻酔した正常圧ラ
ットでのBMY7378を用いた研究に基づき、Dengら(1996)により
報告された。BMY7378は、他のα−アドレナリン受容体よりも顕著な選択
性を示すα1Dアドレナリン受容体のアンタゴニストである。しかし、BMY7
378は、5−HT1A受容体でさらにより高い親和性を示し、そこではそれは
強力な部分的アゴニストである。さらに、中枢5−HT1A受容体の活性化によ
り、血圧が降下することが知られている。ウレタン麻酔ラットにおいてBMY7
378を用いて見られる血圧の降下は、5−HT1A活性化の結果である可能性
は、Dengら(1996)による報告では考慮されなかった。それ故、我々は
、この可能性を試験するために実験を設計した。
【0124】実験法 ラットを、ウレタンで麻酔し、血圧モニタリングおよび薬物投与のために、P
E50カニューレを、それぞれ大腿動脈および静脈に配置した。安定化後、ラッ
トに、200μlの食塩水ベヒクルまたは漸増量のBMY7378または化合物
7を、10分間隔で、血圧の降下がプラトーに達するまで投与した。対いで、5
−HT1A−選択的アンタゴニストWAY100635(1mg/kg)を投与
し、血圧をさらに10分間モニタリングした。
【0125】結果 図4は、BMY7378が、収縮期圧、拡張期圧および平均血圧の用量依存的
減少をもたらし、これは300〜1000μg/kgで最大効果に到達すること
を示す。BMY7378の、これらの各パラメータに対する効果は、5−HT −選択的アンタゴニストWAY100635により逆転し、これは、この効果
が主に、5−HT1A受容体の活性化を通じて媒介されることを示す。
【0126】 図5は、化合物7もまた、麻酔ラットの血圧を、BMY7378よりも程度は
低いが、下降させることを示す。この効果は100〜300μg/kgで最大で
ある。しかし、BMY7378とは対照的に、この効果は、WAY100635
によっては逆転されず、これは単に、α1Dアドレナリン受容体遮断の結果であ
ることを示す。
【0127】 それ故、我々は、α1D受容体遮断は、以前に考えられていたよりも低い程度
で血圧を下降させ、および、この効果は、麻酔した正常圧ラットでは小さいと結
論する。α1Dアドレナリン受容体遮断のあり得る心血管傾向をさらに探索する
ために、我々は、意識のある正常圧ラットで実験を実施した。
【0128】意識のある正常圧ラットのα 1D アドレナリン受容体遮断の効果 実験法 ラットを麻酔し、PE50慢性留置カニューレを、血圧測定のために腹大動脈
に配置した。次の日、5匹の各ラットに、ベヒクル(1%DMSO)または化合
物7(1%DMSO中4.0mg/kg、静脈内)を投与し、その0、5、30
、および60分後に平均血圧測定を記録した。
【0129】結果 ベヒクル処置動物に比べて、統計学的に有意な血圧変化は見られなかった(図
6)。
【0130】心血管結果の議論 α1Dアドレナリン受容体選択的アンタゴニストは、高血圧の処置に価値があ
るとみなされてきた。ある研究(Dengら、1996)で、この結論は、ウレ
タン麻酔した正常圧ラットで化合物7378により得られたデータに基づいた。
本明細書に提示したデータは、そのデータが誤解釈されていた、すなわち、BM
Y7378は、その降圧効果を主に、5−HT1A受容体を介して誘発すること
を実証する。より選択的なα1Dアンタゴニストの化合物7(表2参照)は、麻
酔動物でほんの僅かな血圧の降下を誘発するのみであり、より重要なことには、
意識のある動物では全く血圧の減少を引き起こさない。従って、我々は、選択的
α1Dアンタゴニストは、正常圧個体において望ましくない心血管副作用がない
と結論する。
【0131】 正常圧動物の前記の研究に加えて、α−アドレナリン受容体サブタイプ関与
の広範な研究が、自然発症高血圧ラットで実施された(Scottら、1999
)。これらの研究では、α−アドレナリン受容体サブタイプに様々な選択性を
もつ11個の異なるアンタゴニストを使用した。これらの著者は、その研究での
アンタゴニストの降圧効力は、α1D−アドレナリン受容体へのその親和性と最
もよく相関すると結論づけた。正常圧ラットの実験から得られた、本出願に提示
したデータは、Scottら、1999の研究結果を支持することも矛盾するこ
ともない。
【0132】
【参照文献】
【図面の簡単な説明】
【図1A】 図1Aは、本明細書の実施例に記載の化合物の構造を示す。
【図1B】 図1Bは、本明細書の実施例に記載の化合物の構造を示す。
【図1C】 図1Cは、本明細書の実施例に記載の化合物の構造を示す。
【図2】 内因性神経の電気刺激により誘起されたラット尾動脈の収縮に対するα1D
よびα1A受容体遮断の効果。
【図3】 ノルエピネフリンの組織浴への適用により誘起されたラット尾動脈の収縮に対
するα1Dおよびα1A受容体遮断の効果。
【図4】 ウレタン麻酔ラットでのBMY7383の心血管効果およびWAY10063
5の効果(拮抗作用)。n=4;投与10分後。
【図5】 ウレタン麻酔ラットでの化合物7の心血管効果およびWAY100635の効
果(拮抗作用)。n=6;投与10分後。
【図6】 意識のある正常圧ラットでの平均動脈血圧に対する、選択的α1Dアドレナリ
ン受容体アンタゴニストの化合物7の効果。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 A61P 43/00 111 111 C07D 295/06 C07D 295/06 A 295/08 295/08 A 401/06 401/06 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 ノーブル、スチュワート アメリカ合衆国、ニュージャージー州 07458 アッパー・サドル・リバー、ロワ ンツリー・ドライブ 4 (72)発明者 グルチョウスキー、チャールズ アメリカ合衆国、カリフォルニア州 94506 ダンビル、クールスプリング・コ ート 154 (72)発明者 クレイグ、ダグラス・エー アメリカ合衆国、ニュージャージー州 07630 エマーソン、イーグル・ドライブ 21 Fターム(参考) 4C034 CK03 4C063 AA01 BB03 CC34 DD17 EE01 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 BC50 GA12 MA01 NA14 ZA42 ZA81 ZC42 ZC54

Claims (42)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒトα1dアドレナリン受容体に化合物に接触させて、該受
    容体の活性化を阻害することを含むヒトα1dアドレナリン受容体の活性化を阻
    害する方法であって、前記化合物は、該化合物が(i)ヒトα1aアドレナリン
    受容体および(ii)ヒトα1bアドレナリン受容体に結合する結合親和性の少
    なくとも10倍高い結合親和性でヒトα1dアドレナリン受容体に結合し、また
    前記化合物は、該化合物がヒト5−HT1a受容体に結合する結合親和性よりも
    高い結合親和性でヒトα1dアドレナリン受容体に結合する方法。
  2. 【請求項2】 前記化合物は、該化合物が(i)ヒトα1aアドレナリン受
    容体および(ii)ヒトα1bアドレナリン受容体に結合する結合親和性の少な
    くとも25倍高い結合親和性でヒトα1dアドレナリン受容体に結合し、また、
    前記化合物は、該化合物がヒト5−HT1a受容体に結合する結合親和性の少な
    くとも10倍高い結合親和性でヒトα1dアドレナリン受容体に結合する、請求
    項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記化合物は、該化合物が(i)ヒトα1aアドレナリン受
    容体、(ii)ヒトα1bアドレナリン受容体、および(iii)ヒト5−HT 1a 受容体に結合する結合親和性の少なくとも25倍高い結合親和性でヒトα アドレナリン受容体に結合する、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記化合物は、該化合物が(i)ヒトα1aアドレナリン受
    容体、(ii)ヒトα1bアドレナリン受容体、および(iii)ヒト5−HT 1a 受容体に結合する結合親和性の少なくとも100倍高い結合親和性でヒトα 1d アドレナリン受容体に結合する、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 ヒトα1dアドレナリン受容体に化合物を接触させて、該受
    容体の活性化を阻害することを含むヒトα1dアドレナリン受容体の活性化を阻
    害する方法であって、前記化合物は下記構造を有する方法: 【化1】 但し、上記式において、 mは0〜2の整数であり;nは0〜2の整数であり; Yは、 【化2】 であり; Zは、 【化3】 であり; R1およびR2は、(i)独立的に、H、分枝しているかまたは分枝していな
    いC〜Cアルキルまたはアルコキシ、分枝しているかまたは分枝していない
    〜Cアルケニルまたはアルキニル、分枝しているかまたは分枝していない
    〜Cヒドロキシアルキル、ヒドロキシ、置換されているかまたは置換され
    ていないアリールまたはアリール−(C〜C)−アルキル、または置換され
    ているかまたは置換されていないヘテロアリールまたはヘテロアリール−(C 〜C)−アルキルであり、ここでの置換基は、存在する場合、ハロゲン、CN
    、ニトロ、ヒドロキシ、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキ
    ルまたはアルコキシ基、または分枝しているかまたは分枝していないC〜C アルケニルまたはアルキニル基であるか;または(ii)3〜10炭素を含む置
    換されているかまたは置換されていないシクロアルキル環を共に形成し、ここで
    の置換基は、存在する場合、分枝しているかまたは分枝していないC〜C
    ルキル基または分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまた
    はアルキニル基であり; R3は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝
    しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C 〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロ
    アリール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C〜C )−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、置
    換アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキル、
    または置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置換基
    は、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR14、
    SR14、N(R14)、SON(R14)、COR14、SOR1
    4、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R14)CON
    (R14)であり; R4は、HまたはCHであり; R5は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝
    しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C 〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロ
    アリール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C〜C )−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、置
    換アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキル、
    または置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置換基
    は、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR14、
    SR14、N(R14)、SON(R14)、COR14、SOR1
    4、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R14)CON
    (R14)であり; R6は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝
    しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C 〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロ
    アリール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C〜C )−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、置
    換アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキル、
    または置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置換基
    は、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR14、
    SR14、N(R14)、SON(R14)、COR14、SOR1
    4、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R14)CON
    (R14)であり; R7は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝
    しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C 〜Cシクロアルキル、アリール、アリール−(C〜C)−アルキル、CO R14、CON(R14)、置換C〜Cアルキル、置換アリールであり
    、ここでの置換基は、N(R14)、ハロゲン、OR14またはSR14であ
    り; R8は、HまたはCHであり; R9は、H、F、Cl、Br、分枝しているかまたは分枝していないC〜C アルキルまたはアルコキシ、CNであり;R10は、HまたはFであり;R1
    1は、H、F、Cl、Br、I、CN、分枝しているかまたは分枝していないC 〜Cアルキルまたはアルコキシであり;R12は、H、F、Cl、CN、分
    枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキルまたはアルコキシであり
    ;R13は、HまたはFであり;XはNまたはCHであり;ただし、R11およ
    びR12は各々Hである場合、R9はFであり; R14は、独立に、Hまたは分枝しているかまたは分枝していないC〜C アルキルである。
  6. 【請求項6】 前記化合物は、構造: 【化4】 を有する、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記化合物は、構造: 【化5】 を有する、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記化合物は、構造: 【化6】 を有する、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記化合物は、構造: 【化7】 を有する、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記化合物は、構造: 【化8】 を有する、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記化合物は、構造: 【化9】 を有する、請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記化合物は、構造: 【化10】 を有する、請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 下記構造を有する化合物: 【化11】 但し、上記式において、 nは0〜2の整数であり;mは0〜2の整数であり; Yは、 【化12】 であり; Zは 【化13】 であり; R1およびR2(i)は、独立に、H、分枝しているかまたは分枝していない
    〜Cアルキルまたはアルコキシ、分枝しているかまたは分枝していないC 〜Cアルケニルまたはアルキニル、分枝しているかまたは分枝していないC 〜Cヒドロキシアルキル、ヒドロキシ、置換されているかまたは置換されて
    いないアリールまたはアリール−(C〜C)−アルキル、または置換されて
    いるかまたは置換されていないヘテロアリールまたはヘテロアリール−(C
    )−アルキルであり、ここでの置換基は、存在する場合、ハロゲン、CN、
    ニトロ、ヒドロキシ、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル
    またはアルコキシ基、または分枝しているかまたは分枝していないC〜C
    ルケニルまたはアルキニル基であるか;または(ii)3〜10炭素を含む置換
    されているかまたは置換されていないシクロアルキル環を共に形成し、ここでの
    置換基は、存在する場合、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアル
    キル基または分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたは
    アルキニル基であり; R3は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝
    しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C 〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロ
    アリール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C〜C )−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、置
    換アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキル、
    または置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置換基
    は、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR14、
    SR14、N(R14)、SON(R14)、COR14、SOR1
    4、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R14)CON
    (R14)であり; R4は、HまたはCHであり; R5は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝
    しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C 〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロ
    アリール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C〜C )−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、置
    換アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキル、
    または置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置換基
    は、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR14、
    SR14、N(R14)、SON(R14)、COR14、SOR1
    4、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R14)CON
    (R14)であり; R6は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝
    しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C 〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロ
    アリール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C〜C )−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、置
    換アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキル、
    または置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置換基
    は、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR14、
    SR14、N(R14)、SON(R14)、COR14、SOR1
    4、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R14)CON
    (R14)であり; R7は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝
    しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C 〜Cシクロアルキル、アリール、アリール−(C〜C)−アルキル、CO R14、CON(R14)、置換C〜Cアルキル、置換アリールであり
    、ここでの置換基は、N(R14)、ハロゲン、OR14またはSR14であ
    り; R8は、HまたはCHであり; R10は、HまたはFであり;R11は、H、F、Cl、Br、I、CN、分
    枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキルまたはアルコキシであり
    ;R12は、H、F、Cl、CN、分枝しているかまたは分枝していないC
    アルキルまたはアルコキシであり;R13は、HまたはFであり;XはNま
    たはCHであり;R14は、独立に、Hまたは分枝しているかまたは分枝してい
    ないC〜Cアルキルである。
  14. 【請求項14】 前記化合物は(+)エナンチオマーを含む、請求項13の
    化合物。
  15. 【請求項15】 前記化合物は(−)エナンチオマーを含む、請求項13の
    化合物。
  16. 【請求項16】 前記化合物は、構造: 【化14】 を有する、請求項13の化合物。
  17. 【請求項17】 前記化合物は、構造: 【化15】 を有する、請求項16の化合物。
  18. 【請求項18】 前記化合物は、構造: 【化16】 を有する、請求項17の化合物。
  19. 【請求項19】 前記化合物は、構造: 【化17】 を有する、請求項18の化合物。
  20. 【請求項20】 前記化合物は、構造: 【化18】 を有する、請求項19の化合物。
  21. 【請求項21】 前記化合物は、構造: 【化19】 を有する、請求項20の化合物。
  22. 【請求項22】 治療的有効量の請求項13の化合物および医薬的に許容さ
    れる担体を含む医薬組成物。
  23. 【請求項23】 前記化合物の量は約0.01mg〜約800mgの量であ
    る、請求項22の医薬組成物。
  24. 【請求項24】 前記化合物の量は約0.1mg〜約300mgである、請
    求項23の医薬組成物。
  25. 【請求項25】 前記化合物の量は約1mg〜約20mgである、請求項2
    4の医薬組成物。
  26. 【請求項26】 前記担体は液体である、請求項22の医薬組成物。
  27. 【請求項27】 前記担体は固体である、請求項22の医薬組成物。
  28. 【請求項28】 前記担体はゲルである、請求項22の医薬組成物。
  29. 【請求項29】 治療的有効量の請求項13の化合物と医薬的に許容される
    担体を組合わせることにより得られる医薬組成物。
  30. 【請求項30】 治療的有効量の請求項13の化合物と医薬的に許容される
    担体を合わせることを含む、医薬組成物の製造方法。
  31. 【請求項31】 下記構造を有する化合物の製造方法であって: 【化20】 [但し、上記式において、 Yは、 【化21】 であり; Zは 【化22】 であり; R1およびR2は、(i)独立に、H、分枝しているかまたは分枝していない
    〜Cアルキルまたはアルコキシ、分枝しているかまたは分枝していないC 〜Cアルケニルまたはアルキニル、分枝しているかまたは分枝していないC 〜Cヒドロキシアルキル、ヒドロキシ、置換されているかまたは置換されて
    いないアリールまたはアリール−(C〜C)−アルキル、または置換されて
    いるかまたは置換されていないヘテロアリールまたはヘテロアリール−(C
    )−アルキルであり、ここでの置換基は、存在する場合、ハロゲン、CN、
    ニトロ、ヒドロキシ、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル
    またはアルコキシ基、または分枝しているかまたは分枝していないC〜C
    ルケニルまたはアルキニル基であるか;または(ii)3〜10炭素を含む置換
    されているかまたは置換されていないシクロアルキル環を共に形成し、ここでの
    置換基は、存在する場合、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアル
    キル基または分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたは
    アルキニル基であり; R3は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝
    しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C 〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロ
    アリール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C〜C )−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、置
    換アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキル、
    または置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置換基
    は、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR14、
    SR14、N(R14)、SON(R14)、COR14、SOR1
    4、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R14)CON
    (R14)であり; R4は、HまたはCHであり; R5は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝
    しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C 〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロ
    アリール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C〜C )−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、置
    換アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキル、
    または置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置換基
    は、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR14、
    SR14、N(R14)、SON(R14)、COR14、SOR1
    4、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R14)CON
    (R14)であり; R6は、H、分枝しているかまたは分枝していないC〜Cアルキル、分枝
    しているかまたは分枝していないC〜Cアルケニルまたはアルキニル、C 〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロ
    アリール、アリール−(C〜C)−アルキル、ヘテロアリール−(C〜C )−アルキル、置換C〜Cアルキル、置換C〜Cシクロアルキル、置
    換アリール、置換へテロアリール、置換アリール−(C〜C)−アルキル、
    または置換へテロアリール−(C〜C)−アルキルであり、ここでの置換基
    は、存在する場合、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、OR14、
    SR14、N(R14)、SON(R14)、COR14、SOR1
    4、N(R14)COR14、CON(R14)、またはN(R14)CON
    (R14)であり; R14は、独立的に、Hまたは分枝しているかまたは分枝していないC〜C アルキルである] 下記構造: 【化23】 を有する化合物を、化合物 【化24】 と反応させて前記化合物を形成することを含む方法。
  32. 【請求項32】 ヒトα1dアドレナリン受容体の拮抗作用による処置に感
    受性の疾病に罹患した被検者を処置する方法であって、被検者に対して、疾病の
    処置に有効な量の請求項13の化合物を投与することを含む方法。
  33. 【請求項33】 高血圧に罹患した被検者を処置する方法であって、被検者
    に対して、高血圧の処置に有効な量の請求項13の化合物を投与することを含む
    、上記方法。
  34. 【請求項34】 レイノー病に罹患した被検者を処置する方法であって、被
    検者に対して、レイノー病の処置に有効な量の請求項13の化合物を投与するこ
    とを含む、上記方法。
  35. 【請求項35】 前記化合物は、レイノー病の処置に有効な投与量では付加
    的に高血圧を引き起こさない請求項34に記載の方法。
  36. 【請求項36】 尿失禁に罹患した被検者を処置する方法であって、被検者
    に対して、尿失禁の処置に有効な量の請求項13の化合物を投与することを含む
    、上記方法。
  37. 【請求項37】 前記化合物は、尿失禁の処置に有効な投与量では付加的に
    高血圧を引き起こさない請求項36に記載の方法。
  38. 【請求項38】 被検者の尿失禁を処置する方法であって、α1dアンタゴ
    ニストの治療的有効量を被検者に投与することを含み、前記α1dアンタゴニス
    トは(i)ヒトα1aアドレナリン受容体および(ii)ヒトα1bアドレナリ
    ン受容体に結合する結合親和性の少なくとも10倍高い結合親和性でヒトα1d アドレナリン受容体に結合し、また前記α1dアンタゴニストは、α1dアンタ
    ゴニストがヒト5−HT1a受容体に結合する結合親和性よりも高い結合親和性
    でヒトα1dアドレナリン受容体に結合する方法。
  39. 【請求項39】 前記α1dアンタゴニストは、α1dアンタゴニストが(
    i)ヒトα1aアドレナリン受容体および(ii)ヒトα1bアドレナリン受容
    体に結合する結合親和性の少なくとも25倍高い結合親和性でヒトα1dアドレ
    ナリン受容体に結合し、また前記α1dアンタゴニストは、α1dアンタゴニス
    トがヒト5−HT1a受容体に結合する結合親和性の少なくとも10倍高い結合
    親和性でヒトα1dアドレナリン受容体に結合する、請求項38に記載の方法。
  40. 【請求項40】 前記α1dアンタゴニストは、α1dアンタゴニストが(
    i)ヒトα1aアドレナリン受容体、(ii)ヒトα1bアドレナリン受容体、
    および(iii)ヒト5−HT1a受容体に結合する結合親和性の少なくとも2
    5倍高い結合親和性でヒトα1dアドレナリン受容体に結合する、請求項39に
    記載の方法。
  41. 【請求項41】 前記α1dアンタゴニストは、α1dアンタゴニストが(
    i)ヒトα1aアドレナリン受容体、(ii)ヒトα1bアドレナリン受容体、
    および(iii)ヒト5−HT1a受容体に結合する結合親和性の少なくとも1
    00倍高い結合親和性でヒトα1dアドレナリン受容体に結合する、請求項40
    に記載の方法。
  42. 【請求項42】 前記α1dアンタゴニストは、尿失禁の処置に有効な投与
    量で付加的に高血圧を引き起こさない、請求項38に記載の方法。
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