JP2002520020A - Nab1、nab2の薬剤としての使用 - Google Patents

Nab1、nab2の薬剤としての使用

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、特に遺伝子治療におけるNAB1もしくはNAB2ポリペプチドまたはその生物学的に活性な断片の使用、並びに、ヒトを含むほ乳類の傷の治癒に関連した細胞増殖制疾患の治療のための医薬の製造における、このうよなポリぺチドをコードする核酸分子の使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 この発明は、傷の治癒における遺伝子治療の技術の使用に関する。より詳しく
は、特に肥大やケロイドの傷跡形成を妨げるための皮膚の治癒の遅延、経皮経的
冠動脈形成術後の再狭窄の阻害、血管壁の石灰化の調節、およびガンにおける細
胞増殖の阻害といった、細胞増殖に関する疾患の抑制調節における、NAB1、NAB2
転写抑制たんぱく質をコードするポリ核酸の新しい使用に関する。
【0002】 皮膚の治癒は細胞的、分子生物学、生理学、生化学的な幅広い現象に関与して
いる。治癒の過程で、細胞は傷の部位へ移動し、傷のない本来の組織に非常に似
た組織を再構成するために、細胞外マトリクスの構成分子を合成し、増殖する。
この活性は、傷の縁の細胞から分泌される、血小板由来増殖因子(PDGF)、内皮
細胞増殖因子(EGF)、形質転換増殖因子(TGF-β)、その他のサイトカインな
どのメディエーターを介して制御される。糖尿病モデルマウスへのPDGF投与の利
益(Brown et al J.Surg. Res.56;562-570, 1994)も含め、細胞において、
これらの薬剤の有益な効果が試験管内、生体内の両方で示されている(reviewed
by Moulin,Eur.J. Cell Biol. 68;1-7, 1995)。
【0003】 最近5年以上の間、多くの成長因子が試験管内において細胞増殖を促進し、動
物モデルで傷の治癒を促進することが示されている(Ashcroft et al Nature
Medecine, 3;1209-1215,1997)。 TGF-βは、細胞増殖、分化、マトリクスの
産生を促進するため、傷の修復の過程において大きな注目を受けている。動物モ
デルにおいて、局部的、または全身的に投与されたTGF-βは、皮膚の傷の修復を
加速する。同様に、PDGFも虚血した組織や糖尿病の動物において、再上皮形成、
血管再生を促進することが報告されている(Ufl et al Langenbecks Archive
fur Chirurgie-Supplement-kongressband 114; 705-708, 1997 and rev
iewed inDirks and Bloemers Mol. Biol. Reports 22; 1-24, 1996)。
【0004】 転写因子Egr-1は30以上の遺伝子の潜在的なレギュレーターであり、細胞増殖
、分化の役割を担う(Reviwed in Liu el al Crit. Rev. Oncologenesis7
; 101-125, 1996)。Egr-1は傷害の際に血管内皮で誘導され(e.g. Khachigian
et alScience;271, 1427-1431, 1996)、転写活性化のために、EGF、血小板
由来成長因子-A(PDGF-A)、塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)PDGFの誘導血小
板由来成長因子-B(PDGF-B)、TGF-β、bFGF、ウロプラスミノーゲンアクチベー
ター(u-PA)、インシュリン様成長因子-2(IGF-2)などを含む多くの遺伝子を
ターゲットする。Egr-1を誘導するTGF-βの妨害は、傷跡の予防に適用できるで
あろう。TGF-βに対して生じた抗体は、齧歯類において切り傷の傷跡を減らした
Shah et al J. Cell Science; 107; 1137-1157;Shah et al Lancet;3
39, 213-214, 1992)。 血管形成誘導因子(VEGF)の誘導を媒介する転写複合体は、AP-2に依存してい
るが、Egr-1は直接依存していない(Gille et al EMBO J 16; 750-759, 1
997)。しかし、PDGF BはVEGFの発現を直接アップレギュレーションする(Finkenz
eller Oncogene 15; 669-676, 1997)。VEGF mRNAの転写は、PDGF B, bFGF,
ケラチノサイト増殖因子(KGF)、EGF、腫瘍壊死因子(TNF )α、TGF beta1を
含む多くの因子によって増強される。動物モデルにおいて、VEGFによる金属性の
ステントは新しい内膜形成を阻害し、再上皮形成を加速し、血管運動活性を高め
ることが示されている(Asahara et al Circulation; 94, 3291-3302)。
【0005】 VEGFの発現は、傷や皮膚の乾癬の治癒において、TGFαとそのリガンドであるE
GFrの両者がアップレギュレーションされている状態で、その発現が報告されて
いる。EGFの発現はEgr-1を誘導する(Iwami et al Am. J. Physiol. 270;
H2100-2107, 1996; Fang et al Calcified TissueInternational 57;
450-455, 1995; J. Neuroscience Res. 36; 58-65, 1993)。現在、ホ
ルボルエステルで刺激されたBリンパ球で、Egr-1が細胞内接着分子-1(ICAM-1
)の発現を活性化し(Maltzman et al Mol. Cell. Biol; 16; 2283-2294
,1996)、TNFαのプロモーターにはEgr-1結合部位があるので、TNFαの発現を活
性化しているであろう(Kramer et al Biochim. Biophys. Acta 1291; 41
3-421, 1994)ことの証拠がある。最後にEgr-1ノックアウトマウスでは、生殖能
力がない。そして黄体形成ホルモン(LH)を欠損するため(Lee et al 273;
1219-1221, 1996)、LHプロモーターもEgr-1活性化のターゲットになるであろ
う事が示唆されてる(reviewed in Dermer et al Trends Cardiovasc.Med.
4; 45-49, 1994)。血管の石灰化は、骨形成と似た活発に制御されている過
程であり、この骨形成は、骨代謝の制御に重要であることが知られている細胞お
よび因子が関与している。骨形成不全症や破骨細胞不全症のレギュレーターは、
血管壁の石灰化の度合いを調節している可能性がある。NABタンパク質のNAB1お
よびNAB2(NGFI-A binding corepressors)は、保存されたEgr-1とEgr-2トラン
ス作用因子のR1領域と相互作用する(Svaren et al EMBO J., 17; 6010-60
19, 1998)。NAB2が、NGFで誘導されるPC12細胞の分化や(Qu, Z. et al J.
Cell Biol. 142; 1075-1082, 1998)、Egr-1を介した塩基性FGFの活性化を
抑制する(Svaren et al EMBO J., 17; 6010-6019, 1998)であろう事が以
前に示されている。
【0006】 傷が治癒するときに遭遇する一つの問題は、肥大およびケロイドの傷跡である
。これは非常に望ましくなく、美容整形後は特にである。組織の繊維化(例とし
て、腎臓、肝臓、皮膚)は、細胞外マトリクスの蓄積によることが証明されてい
る。組織の繊維化の発生の基礎となる、細胞外マトリクスの制御不能な産生は、
少なくともその一部は、主として多くの成長因子によって制御されている。例え
ば、TGFβ(Muir Eur. J. Plast. Surg. 21; 1-7, 1998),PDGFアイソフォ
ーム(Katou et al J. Pathol. 186; 201-208, 1998, Heldin et al
in The molecular and cellular biology of wound repair,Clark, ed
.; 249-264, 1996 Plenum Press)やVEGF(Jones et al Frontiers inBio
science 4; D303-309, 1999)であるが、これらに限らない。傷口において、
成長因子の発現を除くのではなく、発現を減らす治療法は、傷跡の減らされた組
織の治癒に著しい効果を持ち、生活の質を改善するだろう。
【0007】 国際特許出願番号PCTGB99.01722は、傷の治癒の促進における、Egr-1転写因子
の使用を記述している。今回の発明者は、転写リプレッサーのNAB1またはNAB2を
コードするポリヌクレオチドの投与が、(a)試験管内でEgr-1を介した成長因子
の活性化を抑制すること;(b)試験管内で、成長因子遺伝子の基本レベルを抑
制する。(c)齧歯類の傷がある部分で、続いて起こるその発現はTGF-β1の発
現を減少するが、TGF-β3は減少させず、治癒の際の傷跡を減らすための適用を
有するする事を発見した(e.g. Shah et al J. Cell Science 107; 1137
-1157, 1994)。
【0008】 そのため、Egr-1のダウンレギュレーションは治癒の過程を減速させ、肥厚や
ケロイドの傷跡形成や乾癬を減少する。Egr-1のダウンレギュレーションは、傷
の治癒に関するそのほかの疾患の治癒にも有用であろう。たとえば、経皮経腔的
冠動脈形成術後の再狭窄の治癒、血管壁の石灰化の調節や、ガン減少における細
胞増殖の阻害に有用であろう。
【0009】 このように、本発明の一つの側面に従えば、NAB1もしくはNAB2ポリペプチド、
もしくは、その生化学的に活性な断片をコードする配列を有する核酸分子の使用
であって、ヒトを含むほ乳類での傷の治癒に関連した細胞増殖に関する病気を治
癒するための医薬の製造における使用を規定する。
【0010】 発明のさらなる側面に従えば、ヒトを含むほ乳類において、傷の治癒に関連し
た細胞増殖性疾患を治癒するの方法をであって、NAB1もしくはNAB2ポリペプチド
、またはその生化学的に活性な断片をコードする配列から成る核酸分子をほ乳類
に投与することを含む方法を提供する。
【0011】 さらにこの発明は、傷の治癒に関連した細胞増殖性疾患への処置に使用するた
めの、NAB1もしくはNAB2ポリペプチドまたはその生化学的に活性な断片をコード
する配列から成る核酸分子を提供する。
【0012】 さらなる側面として、本発明は、NAB1ポリペプチドをコードする配列から成る
核酸分子と、NAB2ポリペプチドをコードする配列から成る分子を組み合わせた使
用にも及ぶ。
【0013】 本発明の好ましい側面として、傷の治癒に関連した細胞増殖性疾患は、肥大や
ケロイドの傷跡の形成、乾癬、経皮経的冠動脈形成術後の再狭窄細胞壁の石灰化
、ガンでの細胞増殖から選ばれた。本発明の特に好ましい側面として、細胞増殖
に関する病気は、肥大およびケロイドの傷跡形成である。
【0014】 本発明は、このように、傷の治癒過程における、NAB1またはNAB2をコードする
ポリ核酸の治療的使用に関する。以下でさらに詳細に示すように、この発明は、
傷の治癒過程における、NAB1またはNAB2それ自身の治療的使用にも関する。
【0015】 この発明は、あらゆる起源または種に由来するNAB1もしくはNAB2ポリペプチド
、またはNAB1もしくはNAB2をコードする配列のポリヌクレオチドの使用に関する
。ヒトのDNA配列は、Genbank 受付番号 U47007で登録されており、486アミノ酸
の核タンパク質をコードしている。ラットのNAB1は570アミノ酸の核タンパク質
で、PNASUSA 92、 1995 p6873-6877に記録されている。ラットのDNA配列は、Genb
ank 受付番号 U17253で登録されている。
【0016】 マウスおよびヒトの、NAB2タンパク質の配列は、molecular and Cellular B
iology, 1996 16, 3545-3553に記載されている。ヒトのDNA配列はGenbank 受
付番号 U48361に登録されている。
【0017】 NAB1またはNAB2のポリペプチドやポリ核酸の口述の引用文献は、いかなっる起
源の配列一般に適用できる。特に、上記のヒト配列は適用できる。以下で述べる
ように、NAB1またはNAB2の用語は、NAB1またはNAB2の変異体、断片、類似体も含
む。
【0018】 次に述べる説明は、ここで用いられている一定の用語を容易に理解するために
提供される。これらの説明は、便宜のためにされるもので、本発明を限定するも
のではない。 ここで述べられる、NAB1またはNAB2の生物学的に活性な断片とは、Egr-1転写抑
制活性を持つそれらの断片である。
【0019】 遺伝子要素は一般に、ポリペプチドをコードする領域、もしくは複製、転写、
翻訳などの宿主細胞において、ポリペプチドの発現に重要な過程を調節するポリ
ヌクレオチド領域から成るポリヌクレオチド、またはポリペプチドをコードする
領域、およびそれの発現を調節するように動作可能な形で連結された領域の両方
から成るポリヌクレオチドを意味する。遺伝子要素は、エピソーム成分として、
即ち宿主細胞の遺伝子から物理的に独立した分子として複製するベクター内に含
めることができる。それらは、プラスミドの中に含めることができる。遺伝子要
素は、宿主細胞遺伝子の中に含めてもよい。しかし、その自然の状態ではなく、
単離し、クローニングし、そして、精製されたDNAとして、または特にベクター
に組込んだ形で宿主細胞のなかへ挿入するなどの操作がなされたものである。
【0020】 宿主細胞とは、外因性のポリヌクレオチド配列によって形質転換、または形質
導入された細胞、または形質転換、または形質導入できる細胞のことである。
【0021】 同一性とは、当該技術で公知のように、配列を比較することによって決定され
る、二以上のポリペプチド配列の間の関係、または、二以上のポリヌクレオチド
配列の関係のことである。当該技術においては、同一性は、ポリペプチドまたは
ポリヌクレオチド配列の間の、配列の関連度合いも意味する。その場合として、
このような配列間の連続した一致によって決定される。同一性は容易に計算する
ことができる(Computational Molecular Biology, Lesk, A.M., ed., Oxf
ord University Pless,New York, 1988; Biocomputing: Informatics an
d Genome Projects, Smith, D.W., ed., Academic Press, New York,
1993; Computer Analysis of Sequence Data, Part 1, Griffin, A.
M., and Griffin,H.G., eds., Humana Press, New Jerser, 1994; Seq
uence Analysis in Molecular Biology, von Heinje,G.,Academic Press
, 1987; and Sequence Analysis Primer, Gibskov, M. and Devereux,
J., eds., Mstyockton Press, New York, 1991)。二つのポリヌクレオ
チド、または、二つのポリペプチド配列間の同一性の測定方法はいくつも存在す
るが、この用語は、当業者にはよく知られている(Sequence Analysis in Mol
ecular Biology, von Heinje,G., Academic Press, 1987; Sequence An
alysis Primer, Gibskov, M, and Devereux., eds., M Stockton Pres
s, New York, 1991; and Carillo, H., and Lipman, D., SIAM J.Ap
plied Math., 48: 1073(1988)。配列間のidentityを決定するために用いられ
る共通の方法は、Carillo, H., and Lipman, D., SIAM J. Applied Mat
h., 48: 1073(1988)に発表されたものを含むが、これらに限定されるものでは
ない。同一性を測定する好ましい方法は、テストされた配列間の最大の一致を与
えるように設計されているものである。同一性を決定する方法は、コンピュータ
ーのプログラムに暗号化されている。同一性を決定するために好ましいコンピュ
ータープログラム方法は、GCG program package(Devereux, J., et al., Nu
cleic Acids Research 12(1): 387(1984))、BLAST、BLASTN、FASTA(Atschul
, S.F. et al., J. Molec. Biol. 215: 403(1990))を含むが、これに限
定されるものではない。
【0022】 単離されたとは、「人の手によって」その本来の状態から変えられたこと、即
ち、もし、それが天然に存在するとき、その本来の環境から変えられたか、除か
れたか、またはその両方であることを意味する。たとえば、本来その自然な状態
で、生きている組織に存在する自然に存在するポリヌクレオチド、またはポリペ
プチドは、「単離」されてはいない。しかし、自然の状態の物質と共存している
ものから分離された、同じポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、ここで用い
られている用語として、「単離」されている。単離した後、または、単離の一部
として、このようなポリヌクレオチドは、他のポリヌクレオチドと結合させこと
ができる。たとえば、融合タンパクを作るために、突然変異誘発ののためのDNA
や、宿主での増幅または発現のためのDNAと結合される。単離されたポリヌクレ
オチドは、単独もしくは、ベクターの形として、他のポリヌクレオチド配列と結
合されて、培養細胞または全生物細胞を宿主細胞として導入することができる。
宿主細胞としての培養細胞または全生物細胞に導入されるとき、このようなDNAs
は、ここで用いられている用語として、いまだ単離されたままである。、なぜな
ら、それらは、天然に存在する形ではなく、また天然に存在している構成ではな
い環境であるので、ここで用いられる用語の意味として、この点で、単離された
ポリヌクレオチドまたはポリペプチドのままである。
【0023】 ポリヌクレオチドは一般に、多くのポリリボヌクレオチドまたは、ポリデオキ
シリボヌクレオチドを指す。これは修飾されていないRNA,DNA,または、修飾され
たRNA,DNA,cDNAのことであってよい。たとえば、ここで用いられるポリヌクレオ
オチドは、なかでも、一本鎖DNA;二本鎖DNA;一本鎖および二本鎖の領域が混合
したDNA;一本鎖、二本鎖および三本鎖の領域が混合したDNA;一本鎖RNA;二本
鎖RNA;一本鎖および二本鎖の領域が混合したRNA;DNAとRNAから成る混合分子(
これらは一本鎖、さらに典型的には、二本鎖もしくは三本鎖、または一本鎖と二
本鎖の混合領域であってもよい)などを指す。さらに、ここで用いられるポリヌ
クレオチドはRNAもしくはDNA、またはRNAおよびDNA両方から成る三本鎖領域を指
す。この様な領域にある鎖は、同じ分子または異なった分子に由来してもよいだ
ろう。この領域は、一以上の分子のすべてを含んでいてもよく、さらに典型的に
は、いくつもの分子の或る領域だけを含んでいるかもしれない。三本鎖領域分子
の一つは、オリゴヌクレオチドである。ここで使われているポリヌクレオチドと
いう用語は、上で示したように、一以上の塩基が修飾されたDNAsまたはRNAsを含
む。この様に、安定性のため、もしくは、そのほかの理由のために、修飾された
骨格を持つDNAsまたはRNAsは、ここで意図されている用語としての“ポリヌクレ
オチド”である。さらに、ちょうど二つの例を示すが、イノシンのような異常な
塩基、またはトリチル化された塩基のような修飾された塩基を含む、DNAsまたは
RNAsは、ここで用いられる用語としてのポリヌクレオチドである。多くの種類の
修飾がDNAやRNAになされている事がわかっており、当業者に公知であるこれらの
技術は多くの有用な目的のために役立と思われる。ここで用いられる用語として
のポリペプチドは、化学的、酵素的または、代謝的に修飾された形のポリペプチ
ドと同様に、特に単純な細胞や複雑な細胞を含むウイルスや細胞に特徴的な、DN
A、RNAの化学形態を含む。ポリヌクレオチドは、しばしばオリゴヌクレオチドと
して述べられる短いポリヌクレオチドを含む。
【0024】 ポリペプチドは、ここで用いられるときは、以下に記述するすべてのポリペプ
チドを含む。ポリペプチドの基本的な構造はよく知られており、多くの教科書や
、無数の教科書や、その他の出版物に専門家によって記述されている。この用語
は、ペプチド結合によってお互いに直鎖状に連結された、二以上のアミノ酸から
成る、あらゆるペプチドやタンパク質を指すときにも用いられる。ここで使われ
る場合、この用語は、短い鎖、たとえば専門家の間で、ペプチド、オリゴペプチ
ド、オリゴマーを共通に指すような鎖や、長い鎖、一般的に専門家の間で、様々
な形で存在するタンパク質を指すような鎖の、どちらも指し示す。ポリペプチド
は、しばしば、天然に存在する2 0のアミノ酸と称される20種類のアミノ酸以外
のアミノ酸を含むことならびにあるポリペプチドにおいて、末端アミノ酸を含む
多くのアミノ酸が、プロセッシングおよび翻訳後修飾のような天然のプロセスだ
けでなく、当該技術で周知の化学修飾技術によって修飾されうることが理解され
るであろう。
【0025】 本発明で用いられるポリヌクレオチドの中に存在し得る公知の修飾のなかで、
いくつかの実例を示すと、アセチル化、アシル化、ADPリボシル化、アミド化、
フラビン共有結合、ヘム部位の共有結合、核酸の共有結合、核酸誘導体、脂質ま
たは、脂質誘導体の共有結合、フォスファチヂルイノシトールの共有結合、架橋
、環状化、ジスルフィド結合の形成、脱メチル化、共有結合の架橋の形成、シス
チンの形成、ポリグルタメートの形成、ホルミル化、ガンマカルボキシル化、糖
鎖付加、GPIアンカーの形成、水酸化、ヨード化、メチル化、ミリストイル化、
酸化、タンパク質分解、リン酸化、プレニル化、ラセミ化、セレノイル化、硫化
、アルギニン化のような、tRNAを介したタンパク質へのアミノ酸の付加、ユビキ
チン化が挙げられる。この様な修飾は、当業者に周知であり、また、科学文献に
詳細に掲載されている。いくつかの、特に共通な修飾、たとえば糖鎖付加、脂質
の接着、硫化、グルタミン酸残基のガンマカルボキシル化、水酸化、ADPリボシ
ル化などは、PROTEINS-STRUCTURE AND MOLECULAR PROPERTIES,2 nd Ed.,
T. E. Creighton, W. H. Freeman and Company, New York(1993)のよ
うな最も基本的な教科書に載っている。この主題に緘する多くの詳細な概説は、
たとえば、Wold, F., Posttranslational Protein Modifications: Perspe
ctives and Prospects, pgs. 1-12 in POSTTRANSLATIONAL COVALLENT M
ODIFICATION OF PROTEINS, B. C. Johnson, Ed., Academic Press, Ne
w York(1983); Seifter st al., Math. Enzymol. 182:626-646 (1990)
and Rattan et al., Protein Synthesis: Posttlanslational Modific
ations and Aging, Ann. N. Y. Acad. Sci. 663: 48-62(1992) が入
手可能である。周知かつ上記したように、ポリペプチドはいつも完全に直線では
ないことが理解されるであろう。たとえば、ポリペプチドは一般に、自然の切断
や、自然には起こり得ない、人間の操作によって引き起こされる現象も含んだ、
翻訳後修飾の現象の結果であろう。同様に、環状、分岐状、および環化分岐状ペ
プチドは、翻訳を伴わない自然の過程、および完全な合成方法によって合成され
る得であろう。修飾は、ペプチド骨格、アミノ酸側鎖およびアミノ末端、もしく
はカルボキシル末端を含む、ポリペプチドのどこででも起こることができる。実
際に、ポリペプチドのアミノ基、カルボキシル基または、両方の共有結合修飾に
よるブロックは、天然ポリペプチドおよび合成ポリペプチドの場合に共通であり
、この様な修飾は、本の発明のポリペプチドにも存在し得る。例えば、大腸菌や
その他の細胞でつくられたポリペプチドのアミノ末端の残基は、タンパク質分解
のプロセッシング前では、ほぼ一定にNホルミルメチオニンであろう。ペプチド
の翻訳後修飾の間に、N末端のメチオニン残基は除去される可能性がある。従っ
て、本発明は、メチオニンを含んだものと、メチオニンのないアミノ末端のタン
パク質の両方の使用を想定している。ポリペプチドで起こる修飾はしばしば、そ
れがどのように作られるかという機能を持つ。たとえば、クローン化された遺伝
子を宿主に発現させることによって作られたポリペプチドでは、その修飾の性質
および範囲の大部分は、宿主細胞の翻訳後修飾能力や、ポリペプチドアミノ酸配
列に存在する修飾シグナルによって決定される。例えば、よく知られているよう
に、糖鎖付加は大腸菌のような宿主菌では起こらない。したがって、糖鎖付加を
望む場合は、ポリペプチドは一般的には、真核生物細胞のような糖鎖付加がなさ
れる宿主で発現させるべきである。昆虫細胞は、しばしば、ほ乳類の細胞と同じ
翻訳後糖鎖付加が行われ、この理由のため、昆虫細胞発現系は、もとのほ乳類の
糖鎖付加パターンのを持つタンパク質を、効率的に発現させるために開発されて
きた。同様の考えが他の修飾にも適用されている。得られたポリペプチドのいく
つかの部位で、同じ形式の修飾が、同じ度合、または様々な度合いで存在し得る
ことが理解されるであろう。また、与えられたポリペプチドは、多くのタイプの
修飾を含む可能性がある。一般に、ここで用いられるポリペプチドの用語は、す
べてのこの様な修飾、特に、ポリヌクレオチドを宿主細胞で発現することによっ
て、組換により合成されたポリペプチドに存在する修飾をも含むものである。
【0026】 ここで用いられるとき、ポリヌクレオチドまたはポリペプチドの変異体の用語
はは、基準のポリヌクレオチドまたはポリペプチドとは、それぞれ異なるポリヌ
クレオチドまたはポリペプチドである。この意味での変異体は、以下に記述する
通りであり、さらに詳細はこの開示の他の箇所に記載されている。(1)核酸の
配列において基準ポリヌクレオチドとは異なるポリヌクレオチド。一般に、変異
は限られているので、基準と変異体の核酸配列は、かなり全体的に似ており、そ
して多くの領域で一致している。以下に記したように、変異体の核酸配列の変化
は表面に出ない(沈黙性の)可能性がある。即ち、それらはポリヌクレオチドで
コードされるアミノ酸配列を変えないかもしれない。以下で記したように、変化
が、このタイプの沈黙性の変化に限定されている場合、変異体は同じアミノ酸配
列を持つポリペプチドをコードするであろう。また以下で述べるように核酸配列
の変化が基準ポリヌクレオチドにコードされるアミノ酸配列を変化させることも
ありうる。この様な核酸の変化は、以下に記したように、基準配列によってコー
ドされるポリペプチドのアミノ酸の置換、付加、欠損、融合、切断といった結果
になるであろう。(2)アミノ酸配列において基準ポリペプチドとは異なるポリ
ペプチド。一般に、変異は限られるので、基準と変異体の配列は、全体にわたり
かなり似ており、多くの領域で一致している。変異体と基準のポリペプチドは、
一つもしくはそれ以上の置換、付加、欠損、融合、切断によってアミノ酸配列が
異なるであろう。これらは、どのような組み合わせでも存在するであろう。 本発明は、NAB1またはNAB2のポリペプチドをコードする配列、またはその組み
合わせからなる核酸分子の治療上の使用に関するものである。本発明は、NAB1ま
たはNAB2ポリペプチドの生物学的に活性な断片をコードする前記ポリヌクレオチ
ド配列の断片の使用、または遺伝子コードの縮重により機能的(即ち生物学的に
活性な)NAB1またはNAB2の断片をコードするポリヌクレオチド配列の変異体の使
用、並びに一つまたは複数の塩基の置換、付加、および/または欠損によって修
飾された、NAB1またはNAB2活性を有するポリペプチドをコードする機能的に均等
な対立遺伝子変異体および関連配列に関する。
【0027】 これらは、当業者に公知の標準的なクローニング手順によって得られる。
【0028】 NAB1またはNAB2転写抑制タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、ク
ローニングや化学合成技術によって得られた、DNA 、cDNA、またはmRNAのような
RNA、の形態であることができる。DNAは一本鎖もしくは、二本鎖であってよい。
一本鎖DNAは、コード鎖、センス鎖、もしくは、ノンコード鎖、アンチセンス鎖
であってよい。治療に使用するのために、ポリヌクレオチドは、患者の傷の部位
において、機能的なNAB1またはNAB2転写抑制タンパク質を発現させることができ
るような形態にする。ポリヌクレオチドは、詳細を以下で記したように、この発
明のさらなる治療面的側面において投薬するためのNAB1またはNAB2ポリペプチド
を、インビトロで生造するためにも用いることができる。
【0029】 NAB1もしくはNAB2ポリペプチドをコードする本発明のポリヌクレオチドは、NA
B1もしくはNAB2ポリペプチド、または生物学的活性を持つその断片をコードする
配列を含んでいるでいるが、それに限定されるものではない。即ち、当該ポリヌ
クレオチドは、付加的なノンコード配列、ノンコード配列を含むものを提供する
。この付加的なノンコード配列は、例えば転写されるが、翻訳されない転写の役
割を担う配列(たとえば、終止シグナルを含む)、リボソーム結合配列、mRNA安
定要素、および付加的な機能を与える付加的なアミノ酸をコードする付加的なコ
ードの配列などの、ノンコードの5’と3’配列を含むが、それに限るものでは
ない。この発明のポリヌクレオチドは、NAB1またはNAB2の構成遺伝子からなるポ
リヌクレオチドおよび天然に存在する遺伝子要素を含むが、それらに限定するも
のではない。
【0030】 前述のように、ここで用いられる“ポリペプチドをコードするポリヌクレオチ
ド”の用語は、NAB1またはNAB2のポリペプチドをコードする配列を含むポリヌク
レオチドを含有する。この用語は、コード配列またはノンコード配列も含む付加
領域と共に、単一の連続したコード領域、またはポリペプチドをコードする不連
続な領域(たとえば、組み込まれたファージによって妨害されることや、挿入配
列や、エディティング)を含むポリヌクレオチドを含有すむる。
【0031】 本発明は、さらにここに上記された、ポリペプチドの断片、類似体、誘導体を
コードするポリヌクレオチドの変異体にも関する。ポリヌクレオチドの変異体は
天然に存在する対立遺伝子変異体のように天然に存在する変異体であってもよく
、または天然に存在することが知られていない変異体であってもよい。このうよ
うな自然に生じないポリヌクレオチドの変異体は、ポリヌクレオチドや細胞や組
織に適用できるものを含む突然変異発生技術によって作られるのであろう。
【0032】 この点において、変異体の中の一つは、ヌクレオチドの置換、欠損または付加
によって前述のポリヌクレオチドとは異なった変異体である。置換、欠損、付加
は、一以上のヌクレオチドを含み得る。変異体はコード領域、ノンコード領域、
またはその両者を変更させる可能性がある。コード領域における変更は、保存的
または非保存的アミノ酸の置換、欠損、または付加を生じる可能性がある。
【0033】 さらに望ましい本発明の態様は、上記のアミノ酸配列を有するポリペプチドを
コードしているポリヌクレオチドの、完全長の少なくとも70%以上が一致して
いるポリヌクレオチドと、この様なポリヌクレオチドに対して相補的なポリヌク
レオチドである。あるいは、もっとも望ましいのは、本発明のポリペプチドをコ
ードしているポリヌクレオチドの、完全長の少なくとも80%以上が一致してい
る領域を含むポリヌクレオチドである。この点で、完全長の少なくとも90%以
上一致しているポリヌクレオチドは特に望ましく、これらの特に望まれるポリヌ
クレオチド配列の中で、少なくとも95%以上の一致が、とりわけ望まれる。さ
らに、少なくとも95%以上の一致がある中で、少なくとも97%以上のものは
さらに望まれ、これらの中で、少なくとも98%以上、少なくとも99%以上の
ものは特に望ましく、99%さらに望まれしい。
【0034】 この点でさらに望ましい態様は、先に述べたDNA配列(Genbank 受付番号 U470
07 and U48361)によってコードされる成熟したNAB1またはNAB2ポリペプチドと
実質的に同じ生物学的機能および活性を持ったポリペプチドをコードするポリヌ
クレオチドである。
【0035】 さらに、本発明は、上記の配列とのハイブリダイズするポリヌクレオチドに関
する。この点では、本発明は特に、ストリンジントな条件で上記のポリヌクレオ
チドと、ハイブリダイズするポリヌクレオチドに関する。ここで用いられる、“
ストリンジントな条件”の用語は、もし、配列間に少なくとも95%の相同性、
望ましくは少なくとも97%の相同性があれば、ハイブリダイゼーションが起こ
るであろうことを意味する。望ましくは、この方法で本発明の配列とハイブリダ
イズする配列は、生化学的活性を持つNAB1またはNAB2ポリペプチドをコードする
【0036】 ポリヌクレオチドは成熟タンパク質に加えて、付加的なアミノ末端またはカル
ボキシル末端のアミノ酸が付加したポリペプチドをコードしてもよい。この様な
付加配列はタンパク質の半減期を長くしたり短くしたりするであろうし、試験や
生産、その他の目的のためのタンパク質の取り扱いを容易にする可能性がある。
一般には、生体内の場合であるが、付加的なアミノ酸は、細胞の酵素によって成
熟タンパク質から分解される。
【0037】 本発明の遺伝子治療的側面において使用するためのポリヌクレオチドは、単独
で、もしくは当業者に知られている例のように、発現ベクターのようなベクター
の一部として供給することができる。
【0038】 NAB1またはNAB2をコードしているポリヌクレオチドは、遺伝子治療による本発
明の方法において使用することができ、その場合ポリヌクレオチドが投薬される
傷の部位、または治癒が必要な他の組織へ、NAB1もしくはNAB2またはその生化学
的に活性な断片の産生をインサイチューで命令する事ができる形で投与される。
【0039】 遺伝子治療では、好ましくは、発現ベクターのような、発現をコントロールす
る核酸配列と動作可能に連結されたNAB1またはNAB2をコードしているポリヌクレ
オチドから成る、組換えDNAの形で治癒される患者内で発現させられるように投
薬される。このようなベクターは、コードした配列を発現できるプロモーター領
域(プロモーターは治癒される患者内で動作する)を含む、適切な転写制御シグ
ナルを含むであろう。このように、ヒトの遺伝子治療について、プロモータ(こ
の用語は、転写開始のためのRNAポリメラーゼに命令するために必要な配列のみ
を含む用語ではなく、適切な場合には、エンハンサーを含む他の操作もしくは制
御する配列も含む)は、好ましくはヒト遺伝子由来、またはヒトのCMV由来のロ
モーターのような、ヒトに特異的に発現している遺伝子由来のプロモーター配列
である。この点で真核生物のプロモーターとして適していると知られているもの
の中には、CMV前初期プロモーター、HSVチミジンリン酸化酵素プロモーター、初
期または後期 SV40プロモーター、ラウス肉腫ウイルス(RSV)のもののような、
レトロウイルスのLTRsのプロモーター、マウスのメタロチオネインー1プロモー
ターのようなメタロチオネインのプロモーターがある。
【0040】 ポリヌクレオチド配列や転写コントロール配列は、pBR322のような商業的に入
手可能なプラスミドを元にして、複製プラスミドベクターの中にクローン化して
提供されてもよく、或いは出版された周知のルーチンな手順によって入手可能な
プラスミドから、構築してもよい。 このベクターは、NAB1またはNAB2をコード配列に対して、3’側に位置する転写
制御シグナルを含んでいてもよく、また、治療される患者において認識可能なポ
リアデニル化シグナル、例えばヒトの治療のためのウイルス(SV40)に由来する
対応の配列を含んでいてもよい。その他の転写制御配列は、当該技術において周
知であり、使用することができる。
【0041】 発現ベクターは、ベクターを増幅させることができる、抗生物質耐性のような
選択マーカーを含んでいてもよい。 NAB1またはNAB2をインサイチューで合成できる発現ベクターは、物理的方法によ
って、傷の部位に直接導入してもよい。これらの例には、適切な賦形剤の核酸ベ
クターを局所的に適用することを含む。たとえば、リン酸緩衝溶液(PBS)のよ
うな薬学的に許容可能な溶液中の、「裸の」核酸ベクターを局部的に適用するこ
とが含まれる。或いは当該技術において公知の方法、例えばベクターでコートさ
れた金ビーズのような不活性粒子を噴出装置から高圧下で放出することにより、
創傷部位(例えば皮膚細胞)の表面を通過させるのに十分な速度に加速する米国
特許代5371015号の記載の方法にしたがって、「遺伝子銃」技術としても知られ
る粒子砲撃のような物理的方法によりベクターを投与することが含まれる。
【0042】 DNAを直接患者に投薬する、他の物理的な方法には、超音波、電気刺激、エレ
クトロポレーションが含まれる。
【0043】 本発明の治療法に利用するための、NAB1またはNAB2をコードする核酸配列は、
デリバリーベクターによって投薬されてもよい。これらには、アデノウイルスま
たはレトロウイルス・デリバリーベクターとして当該技術で公知のウイルスベク
ターが含まれる。 他の非ウイルス的デリバリーベクターには、当該技術において公知のリポソーム
デリバリー担体を含む脂質デリバリーベクターがある。
【0044】 NAB1またはNAB2をコードする核酸配列は、形質転換された宿主細胞を介して、
傷の部位に投薬される。このような細胞には患者から採取し、当該技術で公知の
遺伝子導入法によってその中に核酸配列を導入し、その後、培養により植形質転
換された細胞を増殖し患者に移植された細胞が含まれる。
【0045】 上で記されたような発現構築物は、本発明の治療において、様々な方法で使用
することができる。このように、それらは、患者の傷の部位に直接投薬されるて
もよい。或いは、それらを使用して組換えNAB1またはNAB2ポリペプチドを調製し
、さらに詳細には以下で記したように、これを傷に投薬してもよい。本発明は、
本発明のNAB1もしくはNAB2ポリヌクレオチドまたはポリヌクレオチド、或いは上
記の遺伝子要素から成る構築物によって、遺伝的に作られた宿主細胞にも関する
。また、本発明の治療方法における、これらのベクターおよび細胞の使用に関す
る。これらの構築物は、本発明の治療方法で、それ自体として使用してもよく、
または、詳細は以下に記したように、この発明の治療方法で用いられるNAB1また
はNAB2ポリヌクレオチドを調製するために使用してもよい。
【0046】 ベクターは、(NAB1もしくはNAB2の生体内での合成のために)傷の部位に直接
投薬されるかどうかに応じて、また再構成のNAB1またはNAB2を合成するために使
われかどうかに依存して、たとえば、プラスミドベクター、一本鎖または二本鎖
のファージベクター、一本鎖または二本鎖のRNAまたはDNAウイルスベクターであ
ることができるので、ここで発表された、最初のプラスミドは、どれも、商業的
に手に入り、公共に利用できるか、或いは周知の、出版された手順で、きまった
手順によって入手可能なプラスミドから構成できる。今回の発明にしたがって用
いることができる多くのプラスミドや、その他のクローニングベクターおよび発
現ベクターは、当業者に周知であり、容易に入手可能である。
【0047】 一般に、この発明で用いられるNAB1またはNAB2ポリペプチドの発現のためのベ
クターは、宿主で発現させるために効果的な、発現すべきポリヌクレオチドに動
作可能に連結されたシス作用性の転写活性因子制御領域に、人為的に発現させる
ためにポリヌクレオチドを、連結されたを領域を含む。適切なトランス作用性因
子は、宿主によって供給されるか、補足ベクターによって供給されるか、もしく
は宿主の中に挿入したときに当該ベクター自信によって供給される。
【0048】 この点に関する一定の態様において、ベクターは特異的な発現を供給する。組
換えNAB1またはNAB2の産生のために、このような特異的な発現は、誘導可能な発
現であるか、あるタイプの細胞でのみの発現であるか、または誘導可能か、細胞
特異的あることができる。誘導可能なベクターの中で、特に好ましいのは、操作
が簡単な、温度や栄養物質のような、環境因子によって発現を誘導できるベクタ
ーである。本発明のこの側面に適した、真核生物や原核生物の宿主で利用するた
めの、誘導可能な発現ベクターを含むベクターは、周知であり、当業者によって
ルーチンに用いられる。
【0049】 きわめて多種類の発現ベクターを、本発明のNAB1またはNAB2を発現するために
用いることができる。このようなベクターには、特にクロモソーム由来、エピソ
ーム由来、およびウイルス由来のベクター、例えば細菌プラスミド由来、バクテ
リオファージ由来、トランスポゾン由来、酵母のエピソーム由来、挿入成分由来
、酵母のクロモソーム成分由来、バキュロウイルス、パポバウイルス、SV40、ワ
クシニアウイルス、アデノウイルス、ッフォールポックスウイルス、のようなウ
イルス由来であるか、たとえば、プラスミドとバクテリオファージの遺伝要素や
、たとえば、コスミドと、ファージミドの組み合わせなど、それらの組み合わせ
由来のベクターが含まれ、そのすべてが本発明のこの側面にしたがって発現のた
めに用いることができる。一般に、宿主で、ポリペプチドを発現するためのポリ
ヌクレオチドを、維持、増幅、発現するために適した如何なるベクターも、この
点で、発現のために利用することができる。
【0050】 適切なDNA配列は、たとえば、Sambrook et al., MOLECULAR CLONING, A
LABORATORY MANUAL, 2 nd Ed.; Cold Spring Harbor Laboratory Pr
ess, Cold Spring Harbor, New York(1989)に記載されているような、多様
な、よく知られたルーチンの手順の技術によって、ベクターに挿入することがで
きる。
【0051】 発現ベクターの核酸配列は、たとえば、mRNAの転写を命令するためのプロモー
ターのような、適切な発現コントロール配列に動作可能に連結される。このよう
なプロモーターの代表例として、組換え体の発現については、ファージラムダPL
プロモーター、大腸菌lac,trp,tacプロモーター、SV40 early、lateプロモータ
ー、インサイチューでの発現のためには、レトロウイルスのLTRを含むが、それ
に限られるのではない。
【0052】 一般に、発現構築物は、転写開始や停止のための部位を含み、また転写された
領域は、翻訳のためのリボソーム結合部位を含む。この構築物によって発現され
た成熟転写産物の暗号部分には、始めに翻訳開始AUGが含まれ、翻訳されるべき
ポリペプチドの最後の適切な部位には終止コドンが含まれているであろう。
【0053】 加えて、当該構築物は、発現を調節および発生させるコントロール領域を含ん
でいてもよい。一般に、多くの共通に実地されている手順に従えば、このような
領域は、なかでも転写因子、リプレッサー結合部位、および終止のような、転写
をコントロールすることにより働くであろう。一般に、増幅や発現のためのベク
ターは、たとえばSambrook et al., MOLECULAR CLONING, A LABORATORY
MANUAL, 2 nd Ed.; Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Sp
ring Harbor, New York(1989)に記載されているように、選択マーカー、およ
び増幅領域を含むだろう。
【0054】 NAB1またはNAB2の組換体の発現に適した宿主の代表的な例には、streptococci
、 ataphilococci 、E.coli、streptomyces、および Bacillus subtilis細胞の
ような細菌細胞、かび細胞、酵母細胞、Aspergilus細胞、Drosophila S2やSpodo
pteraSf9細胞のような昆虫細胞、CHO、COS、HeLa、C127、3T3、BHK、293、Bowes
メラノーマ細胞などのほ乳類細胞、植物細胞が含まれる。
【0055】 例として、商業的に入手可能な次のベクターが提供される。 バクテリアでの使用のために好まれるベクターの中には、pQE70 pQE60 pQE-9
Qiagen から手にはいる。:Phagescript 、Bluscript 、pNH8A、pNH16a、pNH1
8A 、pNH46A、(Stratageneから入手可能):ptrc99a、pKK223-3、pKK233-3、pD
R540、pRIT5、(Pharmaciaから入手可能):pBR322(ATCC 37017) がある。真核
生物で好ましいベクターの中には、pWLNEO、pSV2CAT、pOG44、pXT1pSG (Strata
geneから入手可能):pSVK3、pBPV、pMSG、pSVL、(Pharmaciaから入手可能)が
ある。組換体の発現、およびインサイチューでの発現の両方のために用いること
ができるこれらのベクターは、本発明のこの側面について使用するために、当業
者が入手可能な多くの周知であるベクターを実例として列挙したに過ぎない。宿
主において、本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドを導入、維持、増幅
、発現することに適したプラスミド、またはベクターは、本発明のこの側面にお
いて使用することができる。
【0056】 本発明のこの側面で使用されるベクターの例には、プラスミドに挿入されたNA
B1またはNAB2のcDNA配列をもつ発現ベクターが含まれる。この遺伝子発現は、ヒ
トの前初期サイトメガロウイルスのエンハンサー、プロモーターから始められる
(Foecking and Hofstetter, Cell, 45, 101^105, 1986)。このような発現
プラスミドは、ポリアデニル化や、終止シグナルといったSV40 RNAプロセッシン
グシグナルを含んでいる。CMVプロモーターを使った、商業的に入手可能な発現
構築物はpCDM8、pcDNAとその誘導体、pcDNA3とその誘導体(Invitrogen)である。
その他の入手可能なベクターは、SV40のプロモーターと、mRNAスプライシング部
位と、SV40由来のポリアデニル化シグナル(pSVK3)とSV40 VP1プロセッシング
シグナルを含むpSVK3およびpSVL(pSVL:Pharmaciaからのベクター)が用いられる
であろう。
【0057】 プロモータ領域は、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT
)転写ユニットのようなプロモーター領域を欠いたレポーター転写ユニット、制
限酵素部位の下流またはプロモーター断片の候補を挿入するための部位(断片は
プロモーターを含んでいてもよい)に、ベクターを用いて如何なる所望の遺伝子
からも選択することができる。よく知られているように、cat遺伝子の上流の制
限酵素部位にあるプロモーターを含む断片をベクターへの挿入することは、標準
的なCATアッセイによって検出できるCAT活性の産生を発生する。この目的に適し
たベクターはよく知られており、容易に手にはいる。たとえば、pKK232-8やpCM7
である。本発明のポリヌクレオチドを発現するためのプロモーターには、容易に
手にはいる周知のプロモーターだけでなく、レポーター遺伝子を用いた前述の技
術によって得ることができるプロモーターをも含む。インサイチューでの発現の
ためには、望ましくは、このようなプロモーターは治療される患者に存在すもの
であるべきである。
【0058】 本発明によるポリヌクレオチドとポリペプチドの発現に適した、原核生物のプ
ロモーターで知られているものには、大腸菌lacl、lacZといったプロモーターや
、T3およびT7プロモーターや、gptプロモーターや、ラムダPR、PLプロモーター
や、trpプロモーターがある。
【0059】 組換え発現ベクターは、たとえば複製の起点、好ましくは下流の構造配列に直
接転写を命令する高発現な遺伝子由来の、プロモーター、およびベクターにさら
したあとにベクターを含む細胞の単離ができるような選択マーカーを含む。
【0060】 本発明のポリペプチドの異種構造配列をコードしている、本発明のポリヌクレ
オチドは、一般に、発現プロモーターと動作可能に連結されるようにして、標準
的な技術を用いてベクターに挿入されるであろう。ポリヌクレオチドは、転写開
始部位が、リボソーム結合部位に対して5’側に適切に位置するように配置され
るであろう。リボソーム結合部位は、発現されるポリペプチドの翻訳を開始する
AUGの側であろう。
【0061】 一般に、リボソーム結合部位と開始コドンの間にあり、通常AUGの開始コドン
で始まるようなオープンリーディングフレームは、その他にはないだろう。また
、一般にポリペプチドの最後に翻訳停止コドンがあり、真核生物の宿主のために
使われる構築物にはポリアデニル化シグナルが存在するであろう。転写領域の3
’端に適切に配置されている転写終了シグナルは、ポリヌクレオチドの構築物に
も含まれているであろう。
【0062】 組換体が合成されるときに、翻訳されたタンパク質の小胞体の内腔中や、細胞
周辺腔や、細胞外環境への分泌のために、適切な分泌シグナルが、発現されたポ
リペプチドのなかに取り込まれるであろう。これらのシグナルは、ペプチドに内
因性のものであってもよく、或いは異種シグナルであってもよい。
【0063】 ポリペプチドは、融合タンパクなどの修飾された形で発現されてもよい。また
、分泌シグナルだけでなく、付加的な異種機能領域を含んでいてもよい。このよ
うに、例えば付加的なアミノ酸、特に電荷を持ったアミノ酸の領域を、精製の間
や、その次の操作や、保存の間の安定性や、宿主細胞での維持を改善するために
、ポリペプチドのN-もしくはC-末端に付加てもよい。また、このような領域は、
精製を容易にするためにポリペプチドに付加てもよい。このような領域は、ポリ
ペプチドの最終的な調製の前に取り除くことができる。分泌、または排出をさせ
るため、安定性を改善するため、または精製を容易にするための、ポリペプチド
へのペプチド部分の付加は、当該技術において熟知されたルーチンの技術である
。好ましい融合タンパク質は、ポリペプチドの可溶化、または精製に便利な免疫
グロブリンの異種領域を含む。ついで、細胞は、典型的には遠心で回収され、物
理的または化学的に破壊され、その結果得られた未精製の抽出物は次の精製のた
めに保存される。
【0064】 タンパク質の発現に使用した微生物細胞は、凍結融解の繰り返し、超音波処理
、機械的な破壊、細胞を可溶化する試薬、を含むいずれかの便利な方法で破壊さ
れりることができ、この様な方法は当業者に周知である。
【0065】 ほ乳類発現ベクターは、複製の起源、適切なプロモーターやエンハンサー、必
要なリボソーム結合部位、スプライシングのドナー部位やアクセプターの部位、
転写停止配列、および発現に必要な転写されない5’フランキング配列から成る
ことができる。
【0066】 本発明で使用するNAB1またはNAB2ポリペプチドを調整するために、遺伝的に操
作された宿主細胞が使用することができる。宿主細胞へのポリヌクレオチドの導
入は、リン酸カルシウム法、DEAE-デキストランを介した形質導入、トランスベ
クション(transvection)、マイクロインジェクション、陽イオン脂質を介した
形質導入、エレクトロポレーション、トランスダクション、スクラップローディ
ング、バリスティック導入、感染、その他の方法によって行うことができる。こ
のような方法は、Davis et al.,BASIC MRTHODS IN MOLECULAR BIOLOGY,
(1986) and Shambrook et al., MOLECULAR CLONING, A LABORATORY MAN
UAL, 2 nd Ed.; Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Sprin
g Harbor, New York(1989) のような,おおくの標準的な実験マニュアルに記
載されている。
【0067】 成熟タンパク質は、適切なプロモーターのコントロールの下で、CHO細胞のよ
うなほ乳類細胞、酵母、細菌、その他の細胞を含む宿主細胞で発現することがで
きる。無細胞翻訳系は、本発明のDNA構築物由来のRNAを用いて、タンパク質を産
生するために用いることができる。原核生物や真核生物の宿主に用いるための、
適切なクローニングベクターや発現ベクターは、Sambrook et al., MOLECULA
R CLONING, A LABORATORY MANUAL, 2 nd Ed.; Cold Spring Harbor
Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York(1989)に示されている
【0068】 ポリペプチドは、硫酸アンモニウム、エタノール沈殿、酸抽出、陰イオン、陽
イオン交換クロマトグラフィー、リン酸化セルロースクロマトグラフィー、疎水
相互作用クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、ハイドロキ
シアパタイトクロマトグラフィー、レクチンクロマトグラフィーを含む、周知の
方法によって、組換え細胞の培養液から回収し、精製することができる。もっと
も好ましくは、高速液体クロマトグラフィーが用いられる。タンパク質のリフォ
ールディングのためのよく知られた技術は、単離や精製のに際して、ポリペプチ
ドが変性されているときには、活性な構造の再生を行うことであろう。
【0069】 治療のために、NAB1またはNAB2をコードしているポリヌクレオチドは、(たと
えば組換えベクターの形で)、 Sambrook et al., MOLECULAR CLONING,
A LABORATORY MANUAL, 2 nd Ed.; Cold Spring Harbor Laboratory
Press, Cold Spring Harbor, New York(1989)に記されているようなカラ
ムクロマトグラフィーによって、当該技術において公知の技術によって精製され
るであろう。
【0070】 上に示したように、NAB1またはNAB2ポリペプチドは、遺伝子治療の形で、それ
が傷の部位でNAB1またはNAB2に転写および翻訳されるNAB1またはNAB2をコードし
ている核酸の状態で、傷のある部位に投薬されるであろう。または、転写抑止タ
ンパク質それ自身が直接投与することができる。
【0071】 このように、本発明のさらなる側面に従えば、ヒトを含むほ乳類の細胞増殖性
疾患の治療のための薬剤の製造における、治療的有効量のNAB1もしくはNAB2ポリ
ペプチド、または生物学的に活性なその断片の使用が提供される。
【0072】 本発明のさらなる側面に従えば、ヒトを含むほ乳類の細胞増殖性疾患を治療す
る方法であって、NAB1もしくはNAB2ポリペプチド、または生物学的に活性なその
断片を、ほ乳類へ投与することを含む治療方法が提供される。
【0073】 このように更なる側面から見て、本発明は、傷の治癒または治療に用いるため
の、NAB1もしくはNAB2ポリペプチド、または生物学的に活性なその断片の使用を
提供する。
【0074】 ここで用いられる「NAB1またはNAB2ポリペプチド」の用語は、天然におよび、
組換えにより産生されるNAB1またはNAB2、その天然および、合成的による生物学
的に活性なポリペプチド類似体もしくは変異体、その誘導体、または生物学的に
活性なその断片および核の断片の変異体、誘導体、および類似体を含む。
【0075】 生物学的に活性なNAB1もしくはNAB2の断片を含む、NAB1もしくはNAB2タンパク
質産物は、当該技術において公知の遺伝的技術により産生、または単離すればよ
い。
【0076】 本発明の治療に使用するためのNAB1またはNAB2並びに前記断片およびその誘導
体は、当該技術において公知の方法によって天然の原料から抽出すればよい。こ
のような方法には、Biggs et al、 Sience 234、 47-52、 1986に記載されているよ
うな方法により、NAB1またはNAB2を認識するDNA結合オリゴヌクレオチドを用いた
、配列特異的DNAアフィニティークロマトグラフィーによる精製が含まれる。ポ
リペプチドは、上記のような当該技術で公知の組換えDNA技術、即ち前記構築物
を発現することによっても調製されるであろう。あるいは、本発明のポリペプチ
ドは、通常のペプチド合成機によって合成により製造してもよい。
【0077】 本発明は、NAB1またはNAB2の断片、類似体、誘導体の使用にも関する。「断片
」、「類似体」、「誘導体」の用語は、上記ポリペプチドと同様の生物学的な機
能または活性を本質的に保持しているポリペプチドを意味する。従って、類似体
には活性な成熟ポリペプチドを産生するための、プロタンパク質の部分を切断す
ることによって活性化されるプロタンパク質が含まれる。
【0078】 ポリペプチドの断片、誘導体および類似体は、(1)アミノ酸残基のうちの一
つもしくはそれ以上が、保存され、または保存されていないアミノ酸残基(保存
されたアミノ酸が好ましい)と置換されたもの、(このような置換されたアミノ
酸残基は、遺伝暗号によってコードされたものであってもよいし、そうでなくて
もよい);(2)アミノ酸残基のうちの一つまたはそれ以上が、置換基を含むも
の;(3)成熟ポリペプチドが、該ポリペプチドの半減期を増加するための化合
物のような、他の化合物と融合されたもの(たとえば、ポリエチレン グリセロ
ール);(4)リーダ配列もしくは分泌配列、成熟ポリペプチドまたはプロタン
パク質の配列精製のために用いられる配列のような付加的なアミノ酸が、成熟し
たポリペプチドに融合されたもの。このような断片、誘導体、類似体は、ここで
の教示から当業者に公知の技術の範囲内であると思われる。
【0079】 好ましい変異体の中のひとつは、保存性アミノ酸の置換により、天然に存在す
るNAB1またはNAB2から変異するものである。このような置換は、ポリペプチドに
置ける所定のアミノ酸を類似した特性のほかのアミノ酸で置換するものである。
保存性置換として、典型的にみられるものに、志望族アミノ酸のアラニン、バリ
ン、ロイシン、イソロイシンの間での、あるものともう一つとの交換、親水性残
基であるセリンとスレオニンとの交換、酸性残基であるアスパラギン酸とグルタ
ミン酸との交換、アミド残基であるアスパラギンとグリシンとの間の置換、塩基
性残基であるリジンとアルギニンとの交換、芳香族残基であるフェニルアラニン
とチロシンとの置換がある。
【0080】 さらに、特にこの点で好ましいのは、あらゆる組み合わせnioiteのポリペプチ
ドのアミノ酸配列に、いくつか少数、(5〜10、1〜5、1〜3、2、1または0個の
アミノ酸残基が置換、穴失、付加されたポリペプチドのアミノ酸を有する、変異
体、類似体、誘導体、および断片、および断片の変異体、類似体、誘導体である
。これらのなかで特に好ましいのは、この発明のポリペプチド特性や活性を変化
させないような、沈黙性の置換、付加、削除である。また、この点で特に好まし
いものは、保存的置換でもある。 特に好ましい断片は、生物学的に活性な断片、即ち、もとのポリペプチドの傷
を治す特性を保持している断片である。この発明のポリペプチドおよびポリヌク
レオチドは、好ましくは単離された形で提供され、好ましくは、均一に精製され
る。
【0081】 本発明に使用するためのNAB1またはNAB2ポリペプチドには、NAB1またはNAB2、
並びに上記ポリペプチド配列に対して少なくとも70%の相同性を、好ましくは、8
0%の相同性、さらに好ましくは少なくとも90%以上の相同性を有し、それ以上に
好ましくは、少なくとも95%(さらに好ましくは、95%以上)のポリペプチド配列
との類似性を有するポリペプチドが含まれ、また一般に、少なくとも30アミノ酸
、好ましくは少なくとも50アミノ酸を含むペプチドのこのような部分を有するポ
リペプチドの一部分も含まれる。 本発明のポリペプチドの断片または一部は、ペプチド合成によって全長ポリペ
プチドを製造するためにも用いることができる。それゆえ、この断片は、全長ポ
リペプチドを製造するための中間体として用いられてもよい。本発明のポリペヌ
クレオチドの断片または一部は、今回の発明のポリヌクレオチドの全長を合成す
るために用いられる。
【0082】 本発明は、また上記で定義されたNAB1またはNAB2ポリペプチドの断片、ならび
に変異体および誘導体の断片の使用に関する。 この点に関して断片とは、NAB1またはNAB2ポリペプチドおよびその変異体または
誘導体のアミノ酸配列の一部(全部ではない)と完全に同じアミノ酸配列を持つ
ポリペプチドである。
【0083】 このような断片は、「フリースタンディング」のもの、即ち、他のアミノ酸ま
たはポリペプチドの一部ではなく、または他のアミノ酸またはポリペプチドと融
合されていないものであってもよく、またはそれらの一部や領域を形成している
大きなポリペプチドに含まれているものであってもよい。大きなポリペプチドの
中に含まれて成るとき、もっとも好ましくは、ここで論じている断片は、単一の
連続的な領域を形成する。しかし、いくつかの断片が、単一の大きなポリペプチ
ド内に含まれるものであってもよい。たとえば、いくつかの好ましい態様は、宿
主で発現するための前駆体ポリペプチドの中に含まれた本発明のポロペプチドの
断片であって、この前駆体中では当該、断片のアミノ末端に融合された異種の、
プレ、およびプロポリペプチド領域を有し、また当該断片のカルボキシル末端に
融合された付加的な領域を有するように設計された本発明のポリペプチド断片に
関する。それゆえ、ここで意図する意味の一つの側面において、断片は、本発明
のポリペプチド由来の融合融合ポリペプチドまたはタンパクの一以上の部分を意
味する。
【0084】 本発明のこの側面で好ましいのは、本発明のポリペプチドの構造的、機能的な
特性によって特徴付けられる断片である。この点で好ましい本発明の態様は、ア
ルファへリックスおよびアルファヘリックスを形成する領域、βシートおよびβ
シート構造を形成する領域、ターンおよびターンを形成する領域、コイルおよび
コイルを形成する領域、疎水性領域、親水性領域、アルファ両親媒性領域、β両
親媒性領域、フレキシブル領域、表面を形成する領域、基質結合領域、本発明の
ポリペプチドの高抗原性領域、ならびにこのような断片の組み合わせを含む。
【0085】 好ましい領域は、本発明のポリペプチドの活性を仲介する領域である。この点
で、もっとも好ましいのは、本発明のポリペプチドの化学的、生物学的、または
その他の活性を持つ断片である。さらに好ましいペプチドの断片は、ほ乳類、特
にヒトにおける抗原性または免疫原性決定因子となるものである。
【0086】 本発明は、なかでも前述の断片をコードするポリヌクレオチド、該断片をコー
ドするポリヌクレオチドとハイブリダイズするポリヌクレオチド、特に、ストリ
ンジェント名状態でハイブリダイズするもの、および該断片をコードするポリヌ
クレオチドを増幅するためのPCRのプライマーのようなポリヌクレオチドに関す
る。これらの点で、好ましいポリヌクレオチドは、上記で述べた好ましい断片に
相当するようなものである。
【0087】 本発明のこの側面のさらなる態様は、生物学的、予防学的、臨床的、または治
療的に有用な、その変異体、類似体、もしくは誘導体、またはこれら類似体およ
び誘導体に断片を含むその断片、並びにこれらを含有する組成物を含む。生物学
的に活性な変異体、類似体または断片は、本発明の範囲に含まれる。
【0088】 本発明はまた、上記で述べたポリヌクレオチドまたはポリペプチドから成る組
成物にも関する。それゆえ、本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、
薬学的に許容可能なキャリアと組み合わせて使用してもよい。
【0089】 このようなキャリアには、生理食塩水、緩衝生理食塩水、デキストロース、水
、グリセロール、エタノール、およびそれらの混合物が含まれるが、それらに限
られるわけではない。
【0090】 ポリペプチドおよびポリヌクレオチドは、本発明において、単独で、または他
の化合物、たとえば治療的の化合物と配合して用いられてもよい。
【0091】 薬学的組成物は、たとえば特に局所的投与、静脈内投与、筋肉内投与、鼻腔内
投与、または皮下投与を含む傷部位にターゲッティングするために有効な、何ら
かの効果的で使いやすい方法により投与すればよい。
【0092】 治療および予防において、活性な物質は注入可能な組成物、たとえば好ましく
は等張な滅菌分散水溶液として、個体に投与すればよい。
【0093】 或いは、この組成物は、たとえば、軟膏、クリーム、ローション、目の軟膏、
点眼、点耳薬、マウスウォッシュ、含浸ドレスおよび含浸縫合糸、並びにエアロ
シルの形態で局所的適用のために処方することができ、例えば、保存剤、薬物浸
透を補助する溶媒および湿潤剤を軟膏およびクリームの中に含有することができ
る。このような局所的な処方は、適合性のある従来のキャリア、たとえば、クリ
ーム、軟膏のベース、ローションのためのエタノールまたはオイルアルコールを
含んでもよい。このようなキャリアは、処方重量の約1%〜約98%であればよい。
もっと普通には、それらは、処方重量の約80%設定されるであろう。
【0094】 ほ乳類、特にヒトへの投与のために、活性な試薬の一日の投与量は、0.01mg/k
gから10mg/kg、典型的には、約1mg/kgであろう。これは、年齢、体重、特定の個
体に特別な応答によっても変化するが、医者は如何なる場合にも個別にもっとも
適した実際の投与量を決定するであろう。上記の投与量は、平均的な場合の例で
ある。もちろん、個々の例では、より高い投与量または低い投与量がよい場合が
あり、これも本発明の範囲内に含まれる。結局のところ、当業者によって選ばれ
る投与量は、傷の治癒を妨げることのない、細胞増殖を減少させる機能を有する
であろう。
【0095】 さらなる側面として、NAB1もしくはNAB2ポリペプチド、またはNAB1もしくはNA
B2ポリペプチドをコードする配列を含む核酸分子が、製剤として許容可能な、そ
れらの一以上のキャリアと共に、含有される薬学的組成物が提供される。 傷の治癒において転写抑制タンパク質を用いることの治療上の利点は、治癒を
加速する多くの標的遺伝子の不活性化にある。NAB1またはNAB2は、傷に応答して
自然に活性化されるが、この自然な応答を増大させることも有利である。この治
療はDNAを基本とし、それは信頼性のある、再現性のデリバリーを提供する。
【0096】 NAB1またはNAB2ポリペプチドが、発明の治療方法で用いられる場合、ポリペプ
チドは、たとえば発現ベクターの形態で、発現構築物の一部として用いられる。
このような方法において、使用される該構築物は、生体内のNAB1またはNAB2が発
現されている傷の部位に導入される。使用される構築物は、リポソーム、受容体
を介した輸送系、およびウイルスベクターなどの標準的なベクターおよび/また
は遺伝子輸送システムであればよい。
【0097】 本発明は、糖尿病での手足の腐敗、末梢動脈閉塞疾患、手術後の傷、やけど、
乾癬、経皮経的冠動脈形成術後の再狭窄の阻害、血管壁の石灰化の調節、ガンで
の¥における細胞増殖の阻害を含めて、傷の治癒のあらゆる面に適している。
【0098】 上記で述べたように、NAB1またはNAB2ポリペプチドまたは本発明の核酸は、損
傷のある組織の部位に局所的に、様々な使いやすい方法でとうよすることができ
て、たとえば、局所的投薬である。核酸産物の好ましいデリバリー方法は、Egr-
1の単離された核酸分子、たとえばcDNAまたはベクターに組込んだ形で金の粒子
上に固相化し、これを傷の部位に直接発射する遺伝子銃技術を用いることである
。このように、本発明の好ましい側面として、傷の治癒に関連した細胞増殖疾患
の処置のための、NAB1またはNAB2ペプチドをコードしている配列を含む核酸分子
の遺伝子銃での使用が提供される。さらに、遺伝子銃治療のために適した、金粒
子上に固相化されたNAB1またはNAB2をコードする配列を含む組成物が提供される
【0099】
【実施例】
次に添付の図面を参照して、以下の非限定的な例によって本発明を説明する。 例1 Egr-1を介した成長因子のトランス作用活性化の抑制にたいするNAB2の利用 1.1方法 ヒト血管平滑筋細胞(HVSMC; Clonetis)は、製造者の推奨にしたがって培養
された。細胞は形質導入のために、6穴のマイクロタイープレートで培養した。
NAB2 cDNAを含むヒトサイトメガロウイルスのプロモーター(hCMV; Svaren et
al Mol. Cell. Biol., 16; 3545-3553, 1996)由来の発現プラスミドは
、Egr-1 cDNA(Houston et al Arterioscler. Thromb. Vasc. Biol., 19;
281-289, 1999)を含む発現プラスミド(hCMV; Svaren et al Mol. Vell. Biol.,
16; 3545-3553、 1996)と共に、FUGENE(Boehringer Mannheim)を用いて、HVSMC
に図に描かれた割合で形質導入した。すべての実験でFUGENEとDNAは3:1の割
合で使用し、形質導入はCMV由来βガラクトシダーゼ発現プラスミドを用いて標
準化した。組織培養培地中に分泌された成長因子は、適切なコントロールを用い
、ELISA法(R&D Systems)で検出された。
【0100】 1.2結果 図1aから1dは、それぞれEgf-1を介したPDGF-AB、TGF、HGF、VEGF活性化の抑制
を示している。6μgのEfr-1の発現プラスミドは、単独で(図1a、1b、1d)、も
しくは、500、100、25ng(図1a、1d)のNAB2と共に形質導入された。Egr-1が単
独で形質導入されたとき、PDGF-AB、TGF、VEGFの検出された分泌成長因子量は少
し増加した。NAB2と共に形質導入したとき、PDGF-ABのEgr-1活性化に対する応答
を完全に排除し、PDGF-ABの全生産量の5倍の減少を導く、基本的発現量が減少
が起こった(図1a)。NAB2の形質導入は、完全にTGFβのEgr-1活性化に対する応
答を排除し、総生産量の30%の減少を引き起こした(図1b)。図に示したDNA濃縮
を用いると、Egr-1の形質導入が、HGF産生の50%の増加を引き起こし、低濃度のN
AB2との共―形質導入により、部分的に遮断され、また高濃度において完全に遮
断された(図1c)。最大の効果は、形質導入後1日で見られるが、NAB2の阻害効
果は、ほぼ2、3日後に見られた。PDGF-AB およびTGFβとのNAB2の形質導入は、E
gr-1を介したVEGFの活性化を遮断し、VEGFの全生産量の40%の減少を引き起こし
た(図1d)。
【0101】 1.3結論 これらのデータは、Egr1サプレッサーとしてのNAB2は、重大な傷害のある部位
に見られるような、Egr-1を介した成長因子の活性化を遮断できることを示して
いる。 例2 成長因子の基本レベルを抑制に対するNAB2利用。
【0102】 2.1方法 細胞培養、形質導入、および成長因子の検出は、上の1.1節で記載されたよう
に行われた。NAb2発現ベクターは、0、250、500、100、3000ngの最終濃度で形質
導入された。
【0103】 2.2結果 図2aに示されたように、HVSNCに対するNAB2の形質導入は、PDGF-ABの産生の劇
的な減少を引き起こした。NAB2の最大の投与量において、PDGF-ABの10倍の減少
が得られた。
【0104】 2.3結論 これらのデータは、Egr1サプレッサーが、PDGF -AB両者のプロモーターによっ
て産生される成長因子の基本レベルを減少することができることを示す。 例3 インビトロにおける、血管新生誘導の抑制に対するNABの利用。
【0105】 3.1方法、 NAB2発現構築物は(ワイルドタイプおよびドミナントナガティブ)、(Svaren
et al, EMBO J. 17; 6010-6019, 1998) に記載されているhCMVプロモー
ターから成る。我々は、Egr1転写因子の形質導入が、hCMVプロモーターによって
発現されたときに血管新生を促進する事を示した(Patent filing PG3412)。こ
れらの実験において、DNAは、商業的な使用によって供給および維持されている
血管新生キット(TCS Biological)に形質導入された。VEGFタンパク質(2ng/ml
)は、ポジティブコントロールとして、スラミン(20uM)は、血管新生阻害剤と
して用いられた。CMV Egr-1 DNAは、24穴のマイクロタイタープレート内に0.5μ
g/wellづつ3個所、Miles Transit試薬(Camvridge Biosciences)を2:1 w/vのDN
Aの割合で使用し、形質導入された。Egr1を介した血管新生の抑制に対する、NAB
2の能力を試験するために、0.5mgのEgr1 DNAは、100ngのNAB2ドミナントネガテ
ィブ発現プラスミドがある場合、およびない場合において、10、25、100ng/well
のNAB2発現プラスミドと共に形質導入された。共に培養して11日後、血管新生
は、内皮細胞のマーカーであるPECAM-1で細胞を染色し、BCIP/NBT基質を用いて
視覚化することによって測定された。
【0106】 VEGF(ポジティブ コントロール)およびスラミン(ネガティブ コントロール)
と共に、Egr-1発現プラスミドを用いた4種すべての投与量において、細管形成
の代表的な画像がQuant 600イメージ アナライザーおよび関連したソフトウエ
アを用いたイメージ解析によって保存され、加工された。
【0107】 3.2結果 Egr-1 DNAはプロ血管新生DNAとして、国際特許適用番号PCT.GB99.01722に示
されている(図3aの4に示したように)。図3aに示したように、NAB2との共−形
質導入が、血管新生を誘導するEgr-1の能力を、濃度依存的に減少した。血管新
生は、NAB2のドミナント ネガティブと共に形質導入すると部分的に抑制される
【0108】 3.3結論 Egr-1による成長因子誘導の例として、重大な傷害の背景においては、NAB2が
血管新生の遮断に利用できるであろう。 例4 齧歯類における傷の切開モデルにおける、傷跡の減少に対するNAB2の利用。
【0109】 4.1方法 4.1.1 ラットの切り傷における成長因子のレベルに対する、遺伝子銃を用い
たNAB2形質導入の効果。
【0110】 齧歯類の切り傷に対するNAB2の形質導入は、TGFベータと名付けられた傷跡の
鍵となる成長因子の発現を直接抑制することにより、傷に対する抵抗力を持つ。
この実験において、NAB2 cDNAは、Bioad遺伝子銃を用いて切り傷に形質導入され
、治癒に対する効果や成長因子レベルは、組織学的、免疫化学的な手段を用いて
評価された。
【0111】 4.1.2 粒子を介した遺伝子転写 体重が〜250gの8匹の雄のSprague Dawleyラットは、酸素/一酸化窒素が2:1
の混合物のイソフロランのもとで麻酔をかけられた。ラットdorsumの二カ所への
形質導入(頭蓋骨の基礎から5cmとmidlineの両わき1.5cm)と二カ所のコントロ
ール部位(頭蓋骨の基礎から8cmとmidlineの両わき1.5cm)は、始めに毛皮を刈
り、そしてかみそりで剃ることにより調製された。一つの形質導入は、NAb2また
はEgr-1(成長因子活性のコントロールとして)のそれぞれのプラスミド/金の化
合物を加速することにより、皮膚に350psiで、それぞれの形質導入部位に行われ
た。局所的に0.5-1.5μg DNAが、形質導入ごとに輸送された。一つのコントロー
ル部位では、金粒子(DNAはない)は、350psiで皮膚に加速された。;もう一つ
のコントロール部位は手を加えないままにしておいた。齧歯類の傷の治癒におい
て、前葉―後葉での差を制御するのために、それぞれの余分な動物において、形
質導入部位とコントロール部位が、時計回りに交換された。
【0112】 4.1.3傷口の治癒モデル 形質導入24時間後、動物は麻酔され、形質導入の正確な部位にメスの刃を用い
て、1cmまっすぐな薄い切り口が脊椎に沿って作られた。動物は麻酔から回復さ
れ、縫合の治療はしないままにされた。傷から7日後、8匹すべての動物は殺さ
れ、組織学的、免疫化学的なルーチンの手順で傷は切断され、集められた。
【0113】 4.1.4 組織学的分析 切開後の各時間ごとに、それぞれの傷は、垂直に二分された。半分は、4%パラ
ホルムアルデヒド中で24時間静置し、ろう組織のために処理された。それぞれの
傷から、5nm部分は、マイクロトームを使って切断され、その部分は、Geisonを
使って染色した。その部分は、蛍光顕微鏡を用いて観察され、治癒応答における
NAB2の効果が評価された。
【0114】 4.1.5 免疫組織化学 OCTでいったん凍らせ、傷の半分は、クリオスタットを用いて7mmに切り分けら
れた。それぞれの傷の二つの断片は、氷温のアセトンで固定され、蛍光免疫染色
が、Egr-1、PDGF、TGFbeta、およびvWFに対する一次抗体によって、次のプロト
コールを用いて行われた。
【0115】 1、PBSでスライドを洗う。
【0116】 2,30mlの一次抗体で一時間処理する。
【0117】 3,PBSで5分×3回洗う。
【0118】 4,30mlの(FITCに直接結合された)二次抗体で45分処理する。
【0119】 5,PBSで5分×3回洗う。
【0120】 6,水溶のマウントを使って、スライドにマウントした。 それぞれのスライドを免疫染色してすぐに、蛍光顕微鏡の下に置かれ、傷の領域
は、100倍の倍率を用いてとらえられた。画像はまとめられ、最小のバックグラ
ンド域にセットされた。染色範囲および強度は、イメージ解析によって測定され
、図を用いて描かれた。
【0121】 4.2結果 4.2.1ラット切り傷の治癒に対する、NAB2の効果 4.2.1.1傷の縮小、七日目の傷の組織学的解析 図4aのように、NAB2で処置した傷は、Egr-1を形質導入したもの、およびコン
トロールの傷、および組織学的に示された同様の肉芽化組織の発達度と同様に幅
が縮小した。
【0122】 結論 NAB2の輸送は、齧歯類の切り傷の治癒モデルにおいて、治癒の割合を弱めなか
った。
【0123】 4.2.1.2成長因子の輪郭 Egr-1、TGFβ1、TGFβ3、PDGF-AB、の免疫染色は、傷の部位の皮膚組織の凍結
クリオセクションがなされ、それぞれの成長因子の染色の強度はイメージ解析を
用いて測定された。二つの独立した免疫化学的の測定が、傷の部位において行わ
れた。断片は、直ちに両方の表皮において傷の上部と傷の部位(肉芽化組織)に
おける成長因子の発現が調べられた。
【0124】 a)表皮における成長因子のポジティブ染色 図4bで示したように、傷の7日後、Egr-1および金単独のコントロールの表皮と
比較して、NAB2形質導入は、TGFβ1の発現を著しく減少した。操作されていない
コントロールと比較して、NAB2形質導入は、表皮におけるTGFβ1の発現を減少し
たが、Egr-1および金の導入の両者においては、TGFβ1の産生を活性化した。NAB
2形質導入は、金が単独のとき、および操作していないコントロールの両者の表
皮と比較して、TGFβ3のレベルを増大した。NAB2形質導入は、表皮におけるEgf-
1とPDGFの発現を目立って変えなかった。
【0125】 b)肉芽組織における成長因子のポジティブ染色 図4cで示したように、傷をしてから7日後、肉芽組織内において、NAB2形質導入
は、Egr-1、PDGF-AB、TGFβ1のレベルには効果をおよぼさなかった。しかし、金
単独のときおよび操作していないコントロールの両者の表皮と比べて、NAB2は、
肉芽組織内のTGFβ3のレベルを増加した。
【0126】 結論 切り傷へのNAB2形質導入は、表皮細胞において、TGFβ1のレベルを減少し、傷
をしてから7日後の表皮細胞および肉芽細胞で、TGFβ3のレベルを増加した。TGF
β1は傷薬として知られている(Shah et al J. Cell Science 107; 1137
-1157, 1994)一方、TGFβ3は傷に対する抵抗性を持つ。それゆえ、 NAB2の導
入は傷に対する抵抗性を持つであろう。
【0127】 4.2.2血管新生に対するNAB2の効果 傷をしてから7日後、皮膚の一部分は染色され、免疫組織化学を用いたvWF発現
の評価、およびイメージ解析がなされた。血管新生は、傷のクリオセクションを
Willbrand因子の免疫染色を用いて定量し、傷の部位におけるポジティブ染色の
領域を測定するためイメージ解析がなされた。図4dに示したように、傷をしてか
ら7日後、NAB2が形質導入された傷は、コントロール(金を処置した傷)と比べ
て新しい血管が少なかった。Egr-1は、生体内において血管新生を促進し、イン
ビトロにおいては、例3の発見を支持している。
【0128】 結論 生体内においてNAB2が、Egr-1で刺激された血管新生の活性化を遮断したこと
は、たとえばEgr-1による成長因子産生の活性化の例において、 激しい刺激によ
って開始される成長因子活性化のリプレッサーとしてのNAB2の役割を支持する。
【図面の簡単な説明】
【図1a】 図1aは、Egr-1を介した、PDGF AB,TGFbeta,HGF,VEGFそれぞれの活性化を示す
【図1b】 図1bは、Egr-1を介した、PDGF AB,TGFbeta,HGF,VEGFそれぞれの活性化を示す
【図1c】 図1cは、Egr-1を介した、PDGF AB,TGFbeta,HGF,VEGFそれぞれの活性化を示す
【図1d】 図1dは、Egr-1を介した、PDGF AB,TGFbeta,HGF,VEGFそれぞれの活性化を示す
図。
【図2a】 図2aはHVSMCでのEgr1を介したHGF産生のNAB2トランスレプレッションを示す
図。
【図3】 Egr1による血管新生へのNAB2の効果を記した図。
【図4a】 図4aは、傷ができて7日目の、線状の傷の切り口の形成に対するNAB2形質導入
の効果を示す図。
【図4b】 図4bは、表皮での七日目のラットの傷の切り口での、成長因子の量によるNAB2
形質導入の効果を記した図。
【図4c】 図4cは、組織での七日目のラットの傷の切り口での、、成長因子の量によるNA
B2形質導入の効果を記した図。
【図4d】 図4dは、七日目のラットの傷の切り口での、血管新生へのNAB2形質導入の効果
を記した図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 111 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (71)出願人 Glaxo Wellcome Hous e,Berkeley Avenue G reenford,Middlesex UB6 0NN,Great Brita in (72)発明者 キャンベル、カルム・ジェフリー イギリス国、エスジー1・2エヌワイ、ハ ートフォードシャー、スティーブンエイ ジ、ガンネルズ・ウッド・ロード、グラク ソ・ウェルカム・パブリック・リミテッ ド・カンパニー内(番地なし)

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒトを含むほ乳類の傷の治癒に関連した細胞増殖性疾患を治
    癒する医薬製造における、NAB1もしくはNAB2ポリペプチドをコードする配列を含
    む核酸分子、またはその生物学的活性を持つ断片の使用
  2. 【請求項2】 NAB1またはNAB2ポリペプチドが、ヒトNAB1またはNAB2ポリペ
    プチドである、請求項1に記載の使用。
  3. 【請求項3】 傷の治癒に関連した細胞増殖性疾患が、肥大や、ケロイドの
    傷跡形成である、請求項1または2に記載の使用。
  4. 【請求項4】 核酸分子が、発現をコントロールする核酸配列と人為的に連
    結された核酸分子である、請求項1-3のいずれか一項に記載の使用。
  5. 【請求項5】 核酸分子が、NAB1もしくはNAB2ポリペプチド配列の完全長の
    少なくとも70%または、80%または90%または95%以上と一致する、請求項1-4のい
    ずれか一項に記載の使用。
  6. 【請求項6】 NAB1ポリペプチドとNAB2ポリペプチドの両方、または、その
    生物学的に活性な断片をコードする配列を含む核酸分子の組み合わせを含む、請
    求項1-5のいずれか一項に記載の使用。
  7. 【請求項7】核酸分子 NAB2ポリペプチドをコードする配列、またはその生
    物学的に活性な断片を含む、請求項1-5のいずれか一項に記載の使用。
  8. 【請求項8】 核酸分子が、物理的方法によってほ乳類に投薬するために用
    意された、請求項1-7のいずれか一項に記載の使用。
  9. 【請求項9】 核酸分子が、粒子の砲撃によってほ乳類に投薬するために準
    備された、請求項8に記載の使用
  10. 【請求項10】 核酸分子が、金の粒子に固相化された、請求項9に記載の
    使用。
  11. 【請求項11】 核酸分子が、マイクロシーディングによって投薬のために
    準備された、請求項8に記載された使用
  12. 【請求項12】 核酸分子がベクター内にある、請求項1-7のいずれか一項
    に記載された使用。
  13. 【請求項13】 核酸分子が、細胞内にある、請求項1-7のいずれか一項に
    記載された使用。
  14. 【請求項14】 遺伝子治療に使用するための、NAB1もしくはNAB2ポリペプ
    チドをコードする配列を含む核酸分子、またはその生物学的活性を持つ断片。
  15. 【請求項15】 NAB1もしくはNAB2ポリペプチドをコードする配列を含む核
    酸分子、もしくは薬学的に許容可能な一以上のキャリアと共に、その生物学的活
    性を持つ断片を含有する、薬学的組成物。
  16. 【請求項16】 ヒトを含むほ乳類の傷の治癒に関連した細胞増殖性疾患を
    治する方法であって、NAB1もしくはNAB2ポリペプチドをコードする配列を含む核
    酸分子、または生物学的活性を持つその断片を含む核酸分子を、ほ乳類へ投薬す
    ることを含む方法。
  17. 【請求項17】 ヒトを含むほ乳類の傷の治癒に関連した細胞増殖性疾患を
    治療するための医薬の製造における、NAB1もしくはNAB2ポリペプチドをコードす
    る配列を含む核酸分子、またはその生物学的活性を持つ断片の使用。
  18. 【請求項18】 NAB1もしくはNAB2ポリペプチド、またはその生物学的活性
    を持つ断片が、自然に、合成で、もしくは組換えで産生されたものである、請求
    項17に記載の使用。
  19. 【請求項19】 NAB1またはNAB2ポリペプチドが、ヒトNAB1またはNAB2ポリ
    ペプチドである、請求項17または請求項18に記載の使用。
  20. 【請求項20】 ポリペプチドが、NAB1もしくはNAB2ポリクレオチド配列の
    完全長の少なくとも70%、または80%、、または90%または95%以上と一致する、請
    求項17-19のいずれか一項に記載の使用。
  21. 【請求項21】 ヒトを含むほ乳類において、傷の治癒に関連した細胞増殖
    性疾患を治療する方法であって、治療的有効量のNAB1もしくはNAB2ポリペプチド
    、またはその生物学的活性を持つ断片を、ほ乳類へ投与することを含む方法。
  22. 【請求項22】 薬学的に許容可能な一以上のキャリアとともに、NAB1もし
    くはNAB2ポリペプチド、またはその生物学的活性を持つ断片を含有する薬学的組
    成物、医薬として認められるそのキャリアの一つ、もしくはそれ以上と共にある
    場合の医薬の混合物
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