JP2002519105A

JP2002519105A - 排泄物隔離装置を有する使い捨て製品

Info

Publication number: JP2002519105A
Application number: JP2000556723A
Authority: JP
Inventors: ロー、ドナルド、キャロル; アレン、パトリック、ジャイ; エールンスペルガー、ブルーノ、ヨハネス; シュミット、マティアス; ロン、カール、パトリック; ローラー、ベス
Original assignee: Procter and Gamble Co
Current assignee: Procter and Gamble Co
Priority date: 1998-06-29
Filing date: 1999-06-29
Publication date: 2002-07-02
Anticipated expiration: 2019-06-29
Also published as: WO2000000137A8; DE69915624D1; JP4657449B2; DE69915624T2; WO2000000137A2; US6423044B1; EP1093352A2; ATE261713T1; EP1093352B1; WO2000000137A3; CA2334984A1

Abstract

(57)【要約】好ましくは外側および少なくとも１つの内部チャンバーを有する圧力差別化装置を含む排泄物隔離装置を含む使い捨て製品であって、このとき圧力差別化装置は内部チャンバーを周囲圧力より低い圧力で維持することができる。排泄物隔離装置は、好ましくはさらに圧力差別化装置の内部チャンバー内に配置されて真空圧縮下で保持される少なくとも２つの弾力性要素を含む。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】（発明の分野）本発明は、反応システムを有するのに適合する使い捨て製品に関する。ある特
定実施形態では、本発明は排泄物、装着者、製品またはそれらの１つもしくは複
数の構成要素上で反応機能を実行するために適合する、複数の構成要素を含む圧
縮真空密封弾力性材料を含む排泄物隔離装置を有する使い捨て製品に関する。（発明の背景）現在、おむつ、大人用尿失禁パンツ、生理用ナプキンおよびタンポンのような
使い捨て製品は、乳幼児の世話および成人尿失禁者の介護において排泄物を含有
、隔離および廃棄するための手段として広範囲に使用されている。これらの製品
は一般に、それらの利便性および確実性のために、これらの用途にとっての好ま
しい手段として再使用可能かつ選択可能な布製衣料品に取って代わってきた。

【０００２】乳幼児および成人両方のための使い捨て製品の分野は数多くの進歩を遂げてき
ており、そのおかげで使い捨て製品は従来型の布製衣料品より広範囲に好まれる
ようになってきたが、それでもまだ多数の問題が存在する。これらの使い捨て製
品が体験してきた問題の中でも特に重要なのは、排泄物（例、尿、糞便、月経）
の漏れ、皮膚の発疹および刺激、糞便による装着者の皮膚の広い領域の汚染、糞
便のような排泄物をきれいに取り除くことの困難さ、排泄物の臭気、個人個人に
合わせて特別仕立て（例、フィット）できないこと等である。

【０００３】これらの問題に対処するために色々な試みがなされてきた。例えば、超吸収性
ポリマー類が、吸収性製品が尿を吸収かつ保持する能力を増加させるために使用
されてきた。バリヤーレッグカフも、フィットを改良して漏れを減らすために使
用されてきた。例えば、１９７５年１月１４日にＫｅｎｎｅｔｈＢ．Ｂｕｅｌ
ｌへ発行された「使い捨ておむつのための収縮性サイド部分（Ｃｏｎｔｒａｃｔ
ｉｂｌｅＳｉｄｅＰｏｒｔｉｏｎｓＦｏｒＤｉｓｐｏｓａｂｌｅＤｉ
ａｐｅｒ）」と題する米国特許第３，８６０，００３号は、幅広く容認されて商
業的成功を達成した弾性化レッグカフ付き使い捨ておむつを記載している。使い
捨て製品はさらにまた、糞便を含有して製品から漏れるのを防止するためのポケ
ット、バリヤー等を使用してきた。例えば、１９８７年９月２２日にＭｉｃｈａ
ｅｌＩ．Ｌａｗｓｏｎへ発行された「二重カフを有する吸収性製品（Ａｂｓｏ
ｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅＨａｖｉｎｇｄｕａｌＣｕｆｆｓ）」と題す
る米国特許第４，６９５，２７８号；１９８９年１月３日にＪｅｒｒｙＬ．Ｄ
ｒａｇｏｏへ発行された「漏れ抵抗性二重カフを有する吸収性製品（Ａｂｓｏｒ
ｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅＨａｖｉｎｇＬｅａｋａｇｅ−Ｒｅｓｉｓｔａｎ
ｔＤｕａｌＣｕｆｆｓ）」と題する米国特許第４，７９５，４５４号；およ
び１９９６年７月３０日にＤｒｅｉｅｒへ発行された「尖端を備えたポケットカ
フを有する吸収性製品（ＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅＨａｖｉｎｇ
ＡＰｏｃｋｅｔＣｕｆｆＷｉｔｈＡｎＡｐｅｘ）」と題する米国特許
第５，５４０，６７１号を参照。使用時に、または糞便用ボイドスペースを提供
するために例えば水もしくは尿のような活性化液またはフィットを改良するため
にトップシートの置換に反応して活性化される選択的に拡張性もしくは膨張性構
成要素を有する使い捨て製品もまた開示されてきた。例えば、１９９４年７月１
９日にＧａｒｙＤ．ＬａＶｏｎらへ発行された「膨張性スペーサーを有する使
い捨て吸収性製品（ＤｉｓｐｏｓａｂｌｅＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌ
ｅＨａｖｉｎｇａｎＩｎｆｌａｔａｂｌｅＳｐａｃｅｒ）」と題する米
国特許第５，３３０，４５９号および１９９６年５月２８日にＧａｒｙＤ．Ｌ
ａＶｏｎらへ発行された「密封拡張性構成要素を有する使い捨て吸収性製品（Ｄ
ｉｓｐｏｓａｂｌｅＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅＨａｖｉｎｇａ
ｎＳｅａｌｅｄＥｘｐａｎｄａｂｌｅＣｏｍｐｏｎｅｎｔ）」と題する米
国特許第５，５２０，６７４号は、使用時点に拡張性である、または例えば水も
しくは尿のような活性化液に反応して拡張する構成要素を有する使い捨て吸収性
製品について記載している。しかし、これらの拡張性構成要素は、それらが構成
要素を活性化させるもしくは継続的に作用させるためには介護者による行為を必
要とするか、拡張が液体活性化剤の量に比例するために完全に拡張させるために
は余りに多量の液体活性化剤を必要とするのどちらかであるという点に問題があ
る。さらにまた、水もしくは尿のような活性化液と反応する自己収縮性レッグギ
ャザーも開示されてきた。例えば、１９８１年１月２７日にＦｒｉｅｄｒｉｃＨ
−ＷｉｌｈｅｌｍＳｃｈｒｏｄｅｒへ発行された「水分反応性密封手段を含む
おむつ（ＤｉａｐｅｒＩｎｃｌｕｄｉｎｇＭｏｉｓｔｕｒｅ−Ｒｅｐｏｎｓ
ｉｖｅＳｅａｌＭｅａｎｓ）」と題する米国特許第４，２４６，９００号を
参照。同様に、これらの自己収縮性ギャザーもまた、それらが構成要素を活性化
させるもしくは継続的に作用させるためには介護者による行為を必要とするか、
収縮が液体活性化剤の量に比例するために完全に収縮させるためには余りに多量
の液体活性化剤を必要とするという点に問題がある。（発明の概要）本発明は、機械的アクチュエーターを含み、排泄物（例、それを隔離するため
）、排泄物の成分（例、排泄物の酵素活性を阻害するため）、または装着者の圧
力、運動、その他の行為もしくは状態（例、皮膚を潤滑するため等）のような入
力に反応して作用する反応システムを有する使い捨て製品に向けられる。本発明
の反応システムは、不連続反応システムまたは連続反応システムのどちらかを備
える可能性がある。しかし反応システムが連続反応システムを備える場合は、本
発明のシステムはさらに閉ループシステムも含まなければならない。別の実施形
態では、本発明はおむつ、尿失禁パンツ、おむつホルダーおよび／またはインサ
ート、トレーニングパンツ、女性用生理用衣料品、タンポンその他のような使い
捨て製品に向けられるが、このとき使い捨て製品は好ましくは排泄物隔離装置を
含む。排泄物隔離装置は、好ましくは外側および少なくとも１つの内部チャンバ
ーを有する圧力差別化装置を含むが、このとき圧力差別化装置は周囲圧力より低
い圧力で内部チャンバーを維持することができる。排泄物隔離装置は、好ましく
は圧力差別化装置の内部チャンバーに配置されて真空圧縮下で保持される少なく
とも２つの弾力性要素を含む。（発明の詳細な説明）ここで使用する用語「吸収性製品」は、排泄物を吸収かつ含有する装置に関す
る、およびより詳細には、身体から排出された様々な排泄物を吸収かつ含有する
ために装着者の身体に接触させてもしくは近くに置かれる装置に関する。用語「
使い捨て」は、ここでは吸収性製品として洗濯するまたはさもなければ復元もし
くは再使用することが概して意図されていない（すなわち、それらは使用後に廃
棄する、および好ましくはリサイクルする、堆肥にするまたはさもなければ環境
に適合する方法で廃棄することが意図されている）吸収性製品を説明するために
使用される。（ここで使用するように用語「配置された」は、おむつの要素がお
むつの他の要素との一体型構造としてまたはおむつの別の要素に接合された個別
要素として特定の場所もしくは位置に形成されている（接合および配置されてい
る）ことを意味するために使用されている。ここで使用する用語「接合された」
は、それにより１つの要素をもう１つの要素に直接に付着させることによってそ
の要素が他の要素に直接的に固定されている形状、およびそれによりその要素を
他の要素に順に付着させられる中間部材に付着させることによってその要素が他
の要素に間接的に固定されている形状を包含する。）「一体型」吸収性製品は、
個別のホルダーおよびライナーのような別個に操作可能なパーツを必要としない
１つの調和した実体を形成するために一緒に結合された個別パーツから形成され
る吸収性製品を意味する。本発明の吸収性製品のある好ましい実施形態は、図１
に示されている製品２０である一体型使い捨て吸収性製品である。ここで使用す
るように「おむつ」は、乳幼児および尿失禁者によって概して胴部下方の周囲に
装着される吸収性製品を意味する。本発明はまた、例えば尿失禁用パンツ、尿失
禁用下着類、吸収性インサート、おむつホルダーおよびライナー、自然肛門また
は人工肛門のための人工肛門形成術型バッグ、女性用生理用衣料品、タンポン、
拭き取り用ペーパー、使い捨てタオル、ティッシュー、吸水製品、吸油製品、食
べこぼし浄化バッグ、乾燥剤バッグ、使い捨てモップ、包帯類その他のような他
の吸収性および非吸収性製品にも適用可能である。

【０００４】図１は、製品２０の構成をより明確に示すために切り取られている構造の部分
とともに平たく広げられた状態にある、この図ではおむつとして示されている本
発明の製品２０の平面図である。装着者に面する製品２０の部分は図を見ている
人に向けられている。図１に示されているように、製品２０は好ましくは液体透
過性トップシート２４；液体不透過性バックシート２６；好ましくはトップシー
ト２４およびバックシート２６の少なくとも１部分の間に配置されている吸収性
コア２８；サイドパネル３０；弾性化レッグカフ３２；弾性ウエスト装備３４；
および全体を通して４０と指定された留め具システムを備える。製品２０は、第
１ウエスト領域３６、第１ウエスト領域３６に対向する第２ウエスト領域および
第１ウエスト領域と第２ウエスト領域の間に位置する股領域３７を有するように
示されている。製品２０の周囲は、長手方向縁５０が概して製品２０の長手方向
中心線１００に平行に走っており、端縁５２が製品２０の側方中心線１１０に概
して平行な長手方向縁５０間を走っている製品２０の外縁によって限定されてい
る。

【０００５】製品２０のシャシー２２は製品２０の本体を備える。シャシー２２は、吸収性
コア２８の少なくとも１部分ならびに好ましくはトップシート２４およびバック
シート２６を含む外側カバー層を備える。吸収性製品が個別のホルダーおよびラ
イナーを備える場合は、シャシー２２が概してホルダーおよびライナーを備える
。（例えば、ホルダーは製品の外側カバーを形成するために１以上の材料層を備
えることができ、ライナーはトップシート、バックシート、および吸収性コアを
含む吸収性組立体を備えることができる。）そうした場合には、ホルダーおよび
／またはライナーは使用時間を通して適所にライナーを保持するために使用され
る留付け要素を含むことができる。）一体型吸収性製品については、シャシー２
２は複合おむつ構造を形成するために追加された他の装備と一緒におむつの主要
構造を備える。トップシート２４、バックシート２６、および吸収性コア２８は
様々のよく知られている形状で組み立てられてよいが、好ましいおむつ形状は概
して１９７５年１月１４日にＫｅｎｎｅｔｈＢ．Ｂｕｅｌｌへ発行された「使
い捨ておむつのための収縮性サイド部分（ＣｏｎｔｒａｃｔｉｂｌｅＳｉｄｅ
ＰｏｒｔｉｏｎｓＦｏｒＤｉｓｐｏｓａｂｌｅＤｉａｐｅｒ）」と題す
る米国特許第３，８６０，００３号；１９９２年９月９日にＢｕｅｌｌへ発行さ
れた米国特許第５，１５１，０９２号；および１９９３年６月２２日にＢｕｅｌ
ｌへ発行された米国特許第５，２２１，２７４号；および１９９６年９月１０日
にＲｏｅらへ発行された「複数区域構造的ゴム様フィルムウエブ製伸張性ウエス
ト装備を備えた吸収性製品（ＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅＷｉｔｈ
ＭｕｌｔｉｐｌｅＺｏｎｅＳｔｒｕｃｔｕｒａｌＥｌａｓｔｉｃ−Ｌｉｋ
ｅＦｉｌｍＷｅｂＥｘｔｅｎｓｉｂｌｅＷａｉｓｔＦｅａｔｕｒｅ）
」と題する米国特許第５，５５４，１４５号；１９９６年１０月２９日にＢｕｅ
ｌｌらへ発行された「使い捨て引き上げ装着パンツ（ＤｉｓｐｏｓａｂｌｅＰ
ｕｌｌ−ＯｎＰａｎｔ）」と題する米国特許第５，５６９，２３４号；１９９
６年１２月３日にＮｅａｓｅらへ発行された「吸収性製品のためのサイドパネル
を製造するためのゼロスクラップ法（ＺｅｒｏＳｃｒａｐＭｅｔｈｏｄＦ
ｏｒＭａｎｕｆａｃｔｕｒｉｎｇＳｉｄｅＰａｎｅｌｓＦｏｒＡｂｓ
ｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅｓ）」と題する米国特許第５，５８０，４１１号
；および１９９７年８月２０日にＲｏｂｌｅｓらの名前で出願された「他方向伸
張性サイドパネルを備えた吸収性製品（ＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅ
ＷｉｔｈＭｕｌｔｉ−ＤｉｒｅｃｔｉｏｎａｌＥｘｔｅｎｓｉｂｌｅＳｉ
ｄｅＰａｎｅｌｓ）」と題する米国特許出願第０８／９１５，４７１号に記載
されており、それらは各々参照してここに組み込まれる。

【０００６】バックシート２６は、概して吸収かつ含有された排泄物が例えばベッドシーツ
および下着類のような製品２０に接触する可能性のある製品を汚すことを防止す
る、吸収性コア２８の衣類に面する表面４５に隣接して配置される製品２０の部
分である。ある実施形態では、バックシート２６は液体（例、尿）不透過性であ
り、約０．０１２ｍｍ（０．５ミル）〜約０．０５１ｍｍ（２．０ミル）の厚さ
を有する熱可塑性フィルムのような薄いプラスチックフィルムを備える。適切な
バックシートフィルムは、インディアナ州テレホートに所在のＴｒｅｄｅｇａｒ
ＩｎｄｕｓｔｒｉｅｓＩｎｃ．によって製造され、商標名Ｘ１５３０６、Ｘ
１０９６２およびＸ１０９６４を付けて販売されているものを含む。その他の適
切なバックシート材料は、製品２０から蒸気が漏れ出るのを許容しながらバック
シート２６を排泄物が通過することを防止する通気性材料を含むことができる。
代表的通気性材料は、織布ウェブ、不織布ウェブ、例えばフィルムコーティング
不織布ウェブのような複合材料、および例えば日本のＭｉｔｓｕｉＴｏａｔｓ
ｕＣｏ．によって名称ＥＳＰＯＩＲＮＯを付けておよびテキサス州ベイシテ
ィ所在のＥＸＸＯＮＣｈｅｍｉｃａｌＣｏ．によって名称ＥＸＸＡＩＲＥを
つけて製造されているような微孔フィルムのような材料を含むことができる。ポ
リマー混合物を備えている適切な通気性複合材料は、ＨＹＴＲＥＬブレンドＰ１
８−３０９７の名称でオハイオ州シンシナティに所在のＣｌｏｐａｙＣｏｒｐ
ｏｒａｔｉｏｎから入手可能である。そうした通気性複合材料は、Ｅ．Ｉ．Ｄｕ
Ｐｏｎｔの名前で１９９５年６月２２日に公開されたＰＣＴ出願第ＷＯ９５／１
６７４６号および１９９９年２月２日Ｃｕｒｒｏへ発行された同時係属出願の米
国特許第５，８６５，８２３号の中で極めて詳細に記載されている。不織布ウェ
ブおよび開口成形フィルムを含むその他の通気性バックシートは、１９９６年１
１月５日にＤｏｂｒｉｎらへ発行された米国特許第５，５７１，０９６号に記載
されている。これらの参考文献各々は、これにより参照して本明細書に組み込ま
れる。しかし、製品２０のためのインサートのような一部の実施形態では、バッ
クシートは液体透過性であってもよく、さらに例えば下記でトップシート２４に
関して説明されるのと同一材料を含んでいてもよい。

【０００７】バックシート２６、またはそれのいずれかの部分は、１つ以上の方向において
弾性的に伸張性であってよい。ある実施形態では、バックシート２６は構造的ゴ
ム様フィルム（「ＳＥＬＦ」）ウェブを備えることができる。構造的ゴム様フィ
ルムウェブは追加の弾性材料を使用せずに伸長方向にゴム様行動を示す伸張性材
料である。本発明のために適合するＳＥＬＦウェブは、参照してここに組み込ま
れる１９９６年５月２１日にＣｈａｐｐｅｌｌらへ発行された「ゴム様行動を示
すウェブ材料（ＷｅｂＭａｔｅｒｉａｌｓＥｘｈｉｂｉｔｉｈｇＥｌａｓ
ｔｉｃ−ＬｉｋｅＢｅｈａｖｉｏｒ）」と題する米国特許第５，５１８，８０
１号により完全に記載されている。また別の実施形態では、バックシート２６は
エラストマーフィルム、フォーム、ストランド、またはこれらもしくはその他の
適切な材料と不織布もしくは合成フィルムとの組み合わせを備えることができる
。

【０００８】トップシート２４は、好ましくは吸収性コア２８の体側表面４７に隣接して配
置され、好ましくはコンプライアントで、感触が柔らかで、さらに装着者の皮膚
に非刺激性である。さらに、トップシート２４の少なくとも１部分は液体透過性
であり、液体がその全厚を通して容易に浸透するのを許容する。適切なトップシ
ート２４は、ポーラスフォーム：網状フォーム；開口プラスチックフィルム；ま
たは天然繊維（例、木材もしくは綿繊維）、合成繊維（例、ポリエステルもしく
はポリプロピレン繊維）、または天然繊維と合成繊維の組み合わせのような広範
囲の材料から製造することができる。トップシートが繊維を含む場合は、繊維は
スパンボンド加工、カード加工、ウェットレイ加工、メルトブロウン加工、ハイ
ドロエンタングル加工、またはこの分野で公知の、別の方法で処理加工されてよ
い。ステープルポリプロピレン繊維のウェブを備える１つの適切なトップシート
２４は、名称Ｐ−８を付けてマサチューセッツ州ウォルポールに所在のＶｅｒａ
ｔｅｃ．Ｉｎｃ．のＤｉｖｉｓｉｏｎｏｆＩｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌＰ
ａｐｅｒＣｏｍｐａｎｙによって製造されている。

【０００９】適切な成形フィルムトップシートは、１９７５年１２月３０日にＴｈｏｍｐｓ
ｏｎへ発行された「先細毛管を有する吸収性構造（ＡｂｓｏｒｐｔｉｖｅＳｔ
ｒｕｃｔｕｒｅｓＨａｖｉｎｇＴａｐｅｒｅｄＣａｐｉｌｌａｒｉｅｓ）
」と題する米国特許第３，９２９，１３５号；１９８２年４月１３日にＭｕｌｌ
ａｎｅらへ発行された「汚れ抵抗性トップシートを有する使い捨て吸収性製品（
ＤｉｓｐｏｓａｂｌｅＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅＨａｖｉｎｇ
ＡＳｔａｉｎＲｅｓｉｓｔａｎｔＴｏｐｓｈｅｅｔ）」と題する米国特許
第４，３２４，２４６号；１９８２年８月３日にＲａｄｅｌらへ発行された「繊
維様特性を示す弾力性プラスチックウェブ（ＲｅｓｉｌｉｅｎｔＰｌａｓｔｉ
ｃＷｅｂＥｘｈｉｂｉｔｉｎｇＦｉｂｅｒ−ＬｉｋｅＰｒｏｐｅｒｔｉ
ｅｓ）」と題する米国特許第４，３４２，３１４号；１９８４年７月３１日にＡ
ｈｒらへ発行された「非光沢可視表面および布様触感を示す肉眼的に拡張させた
三次元プラスチックウェブ（ＭａｃｒｏｓｃｏｐｉｃａｌｌｙＥｘｐａｎｄｅ
ｄＴｈｒｅｅ−ＤｉｍｅｎｓｉｏｎａｌＰｌａｓｔｉｃＷｅｂＥｘｈｉ
ｂｉｔｉｎｇＮｏｎ−ＧｌｏｓｓｙＶｉｓｉｂｌｅＳｕｒｆａｃｅａｎ
ｄＣｌｏｔｈ−ＬｉｋｅＴａｃｔｉｌｅＩｍｐｒｅｓｓｉｏｎ）」と題す
る米国特許第４，４６３，０４５号；および１９９１年４月９日にＢａｉｒｄへ
発行された「多層ポリマーフィルム（ＭｕｌｔｉｌａｙｅｒＰｏｌｙｍｅｒｉ
ｃＦｉｌｍ）」と題する米国特許第５，００６，３９４号に記載されている。
その他の適切なトップシート３０は、どちらも参照してここに組み込まれる各々
１９８６年９月２日および１９８６年１２月１６日にＣｕｒｒｏらへ発行された
米国特許第４，６０９，５１８号および第４，６２９，６４３号に従って製造さ
れる。そうした成形フィルムは「ドリウィーブ（ＤＲＩ−ＷＥＡＶＥ）」として
オハイオ州シンシナティに所在のＴｈｅＰｒｏｃｔｅｒ＆Ｇａｍｂｌｅ
Ｃｏｍｐａｎｙから、および「ＣＬＩＦＦ−Ｔ」としてインディアナ州テレホー
トに所在のＴｒｅｄｅｇａｒＣｏｒｐｏｒａｔｉｏｎから入手可能である。

【００１０】好ましくは、トップシート２４は吸収性コア２８に含まれた液体から装着者の
皮膚を隔離するために疎水性材料から作られる、または疎水性にするために処理
される。トップシート２４が疎水性材料から作られている場合は、好ましくはト
ップシートの少なくとも上面は液体がトップシートを通ってより急速に移動する
ように親水性にするために処理されている。トップシート２４は、それを界面活
性剤処理することによって、またはトップシートに界面活性剤を組み込むことに
よって親水性にすることができる。トップシート２４を界面活性剤処理するため
の適切な方法には、トップシート２４材料に界面活性剤をスプレーするおよび材
料を界面活性剤中に浸漬することが含まれる。そうした処理および親水性につい
てのより詳細な考察は、１９９１年１月２９日Ｒｅｉｓｉｎｇらへ発行された「
多層吸収性層を備えた吸収性製品（ＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅｓｗ
ｉｔｈＭｕｌｔｉｐｌｅＬａｙｅｒＡｂｓｏｒｂｅｎｔＬａｙｅｒｓ）
」と題する米国特許第４，９８８，３４４号および１９９１年１月２９日にＲｅ
ｉｓｉｎｇへ発行された「急速収集性吸収性コアを備えた吸収性製品（Ａｂｓｏ
ｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅｓｗｉｔｈＲａｐｉｄＡｃｑｕｉｒｉｎｇ
ＡｂｓｏｒｂｅｎｔＣｏｒｅｓ）」と題する米国特許第４，９８８，３４５号
に含まれている。トップシートに界面活性剤を組み込むためのいくつかの適切な
方法についてのより詳細な考察は、Ａｚｉｚらの名前で１９９７年７月１日に発
行された米国法定発明登録第Ｈ１６７０号の中に見出すことができる。これらの
参考文献各々はこれにより参照してここに組み込まれる。

【００１１】トップシート２４のいずれかの部分は、技術において知られているようなロー
ションでコーティングされてよい。適切なローションの例には、１９９７年３月
４日Ｒｏｅへ発行された「皮膚軟化剤および多価アルコール系ポリエステル固定
剤を含有するローション含有トップシートを有する使い捨て吸収性製品（Ｄｉｓ
ｐｏｓａｂｌｅＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅＨａｖｉｎｇＡＬ
ｏｔｉｏｎｅｄＴｏｐｓｈｅｅｔＣｏｎｔａｉｎｉｎｇａｎＥｍｏｌｌ
ｉｅｎｔａｎｄＰｏｌｙｏｌＰｏｌｙｅｓｔｅｒＩｍｍｏｂｉｌｉｚｉ
ｎｇＡｇｅｎｔ）」と題する米国特許第５，６０７，７６０号；１９９７年３
月１１日Ｒｏｅへ発行された「液体多価アルコール系ポリエステル皮膚軟化剤お
よび固定剤を備えるローショントップシートを有するおむつ（ＤｉａｐｅｒＨ
ａｖｉｎｇＡＬｏｔｉｏｎＴｏｐｓｈｅｅｔＣｏｍｐｒｉｓｉｎｇＡ
ＬｉｑｕｉｄＰｏｌｙｏｌＰｏｌｙｅｓｔｅｒＥｍｏｌｌｉｅｎｔＡ
ｎｄＡｎＩｍｍｏｂｉｌｉｚｉｎｇＡｇｅｎｔ）」と題する米国特許第５
，６０９，５８７号；１９９７年６月３日Ｒｏｅらへ発行された「ポリシロキサ
ン系皮膚軟化剤を含有するローション含有トップシートを有するおむつ（Ｄｉａ
ｐｅｒＨａｖｉｎｇＡＬｏｔｉｏｎｅｄＴｏｐｓｈｅｅｔＣｏｎｔａ
ｉｎｉｎｇＡＰｏｌｙｓｉｌｏｘａｎｅＥｍｏｌｌｉｅｎｔ）」と題する
米国特許第５，６３５，１９１号；および１９９７年７月１日Ｒｏｅらへ発行さ
れた「ローション含有トップシートを有するおむつ（ＤｉａｐｅｒＨａｖｉｎ
ｇＡＬｏｔｉｏｎｅｄＴｏｐｓｈｅｅｔ）」と題する米国特許第５，６４
３，５８８号に記載されているものが含まれる。ローションは上記の疎水性化処
理として単独もしくは他の薬剤と結合して機能することができる。トップシート
はさらにまた抗菌剤を含むことができる、または抗菌剤を用いて処理することが
できるが、それらの一部の例はＴｈｅｒｅｓａＪｏｈｎｓｏｎの名前で１９９
５年９月１４日に発行された「臭気制御のためにトップシート中に抗菌剤を含有
する吸収性製品（ＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅｓＣｏｎｔａｉｎｉｎ
ｇＡｎｔｉｂａｃｔｅｒｉａｌＡｇｅｎｔｓｉｎｔｈｅＴｏｐｓｈｅ
ｅｔＦｏｒＯｄｏｒＣｏｎｔｒｏｌ）」と題するＰＣＴ国際公開第ＷＯ９
５／２４１７３号に開示されている。さらに、トップシート２４、バックシート
２６またはトップシートもしくはバックシートのいずれかの部分はより布様外観
を提供するためにエンボス加工および／またはマット仕上げ加工されてもよい。

【００１２】トップシート２４およびバックシート２６は、相互にまたは吸収性コア２８も
しくはおむつ２０の他のいずれかの要素に技術において知られている取り付け手
段によって接合されてよい。例えば、取り付け手段は接着剤の均一連続層、接着
剤のパターン層、または接着剤の個別の線、らせんもしくは斑点の配列を含むこ
とができる。あるいはまた、取り付け手段は熱接着法、圧力接着法、超音波接着
法、動的機械的接着法、または他のいずれかの適切な取り付け手段もしくはこの
分野で公知の、これらの取り付け手段の組み合わせを備えることもできる。

【００１３】吸収性コア２８は、概して圧縮性で心地よく、装着者の皮膚に対して非刺激性
であり、さらに尿やその他の一定排泄物のような液体を吸収かつ保持することの
できるいずれかの吸収性材料を備えることができる。吸収性コア２８は極めて様
々なサイズおよび形状（例、長方形、砂時計形、「Ｔ」字形、非対称形等）で製
造することができ、さらに使い捨ておむつやその他の吸収性製品で一般に使用さ
れる概してエアフェルトと呼ばれるび粉砕木材パルプのような極めて様々な液体
吸収性材料を備えることができる。その他の適切な吸収性材料の例には、クレー
プセルロースワッディング；コフォームを含むメルトブロウンポリマー類；化学
的剛性、変性もしくは架橋結合セルロース繊維；ティッシューラップおよびティ
ッシューラミネートを含むティッシュー；吸収性フォーム；吸収性スポンジ；超
吸収性ポリマー；吸収性ゲル化材料；またはその他の既知の吸収性材料または材
料の組み合わせが含まれる。

【００１４】吸収性コア２８の形状および構成はさらにまた様々であってよい（例えば、吸
収性コアまたはその他の吸収性構造は様々な厚みの区域、親水性勾配、超吸収性
勾配、または低平均密度および低平均坪量収集区域を有していてよい；または１
つ以上の層もしくは構造を備えていてよい。

【００１５】吸収性コアとして使用するための代表的吸収性構造は、１９８６年９月９日に
Ｗｅｓｉｍａｎらへ発行された「高密度吸収性構造（Ｈｉｇｈ−Ｄｅｎｓｉｔｙ
ＡｂｓｏｒｂｅｎｔＳｔｒｕｃｔｕｒｅｓ）」と題する米国特許第４，６１
０，６７８号；１９８７年６月１６日にＷｅｓｉｍａｎらへ発行された「２重層
構造を備えた吸収性製品（ＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅｓＷｉｔｈ
Ｄｕａｌ−ＬａｙｅｒｅｄＣｏｒｅｓ）」と題する米国特許第４，６７３，４
０２号；１９８９年５月３０日にＡｌｅｍａｎｙらへ発行された「低密度および
低坪量収集性区域を有する高密度吸収性部材（ＨｉｇｈＤｅｎｓｉｔｙＡｂ
ｓｏｒｂｅｎｔＭｅｍｂｅｒｓＨａｖｉｎｇＬｏｗｅｒＤｅｎｓｉｔｙ
ａｎｄＬｏｗｅｒＢａｓｉｓＷｅｉｇｈｔＡｃｑｕｉｓｉｔｉｏｎ
Ｚｏｎｅｓ）」と題する米国特許第４，８３４，７３５号；１９８９年１２月１
９日にＡｎｇｓｔａｄｔへ発行された「ダスティング層を有する吸収性コア（Ａ
ｂｓｏｒｂｅｎｔＣｏｒｅＨａｖｉｎｇＡＤｕｓｔｉｎｇＬａｙｅｒ
）」と題する米国特許第４，８８８，２３１号；１９９２年８月１１日にＨｅｒ
ｒｏｎらへ発行された「個別化されたポリカルボキシル酸架橋結合木材パルプセ
ルロース繊維を含有する吸収性構造（ＡｂｓｏｒｂｅｎｔＳｔｒｕｃｔｕｒｅ
ＣｏｎｔａｉｎｉｎｇＩｎｄｉｖｉｄｕａｌｉｚｅｄ，Ｐｏｌｙｃａｒｂ
ｏｘｙｌｉｃＡｃｉｄＣｒｏｓｓｌｉｎｋｅｄＷｏｏｄＰｕｌｐＣｅ
ｌｌｕｌｏｓｅＦｉｂｅｒｓ）」と題する米国特許第５，１３７，５３７号；
１９９２年９月１５日にＹｏｕｎｇらへ発行された「尿失禁管理のための高効率
吸収性製品（ＨｉｇｈＥｆｆｉｃｉｅｎｃｙＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉ
ｃｌｅｓＦｏｒＩｎｃｏｎｔｉｎｅｎｃｅＭａｎａｇｅｍｅｎｔ）」と題
する米国特許第５，１４７，３４５号；１９９４年８月３０日にＲｏｅへ発行さ
れた「低粘度糞便のための使い捨て吸収性製品（ＤｉｓｐｏｓａｂｌｅＡｂｓ
ｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅＦｏｒＬｏｗ−ＶｉｓｃｏｓｉｔｙＦｅｃ
ａｌＭａｔｅｒｉａｌ）」と題する米国特許第５，３４２，３３８号；１９９
３年１１月９日にＤｅｓＭａｒａｉｓらへ発行された「水性排泄物のための吸収
性フォーム材料およびそうした材料を含有する吸収性製品（Ａｂｓｏｒｂｅｎｔ
ＦｏａｍＭａｔｅｒｉａｌｓＦｏｒＡｑｕｅｏｕｓＢｏｄｙＦｌｕ
ｉｄｓａｎｄＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅｓＣｏｎｔａｉｎｉｎ
ｇＳｕｃｈＭａｔｅｒｉａｌｓ）」と題する米国特許第５，２６０，３４５
号；１９９５年２月７日にＤｙｅｒらへ発行された「水性排泄物のための湿潤す
るまでは薄い吸収性フォーム材料およびこれを製造するためのプロセス（Ｔｈｉ
ｎ−Ｕｎｔｉｌ−ＷｅｔＡｂｓｏｒｂｅｎｔＦｏａｍＭａｔｅｒｉａｌｓ
ＦｏｒＡｑｕｅｏｕｓＢｏｄｙＦｌｕｉｄｓＡｎｄＰｒｏｃｅｓｓ
ＦｏｒＭａｋｉｎｇＳａｍｅ）」と題する米国特許第５，３８７，２０７
号；および１９９７年７月２２日にＤｅｓＭａｒａｉｓらへ発行された「極めて
高い水−油比を有する高内相エマルジョンから製造された水性液体のための吸収
性フォーム材料（ＡｂｓｏｒｂｅｎｔＦｏａｍＭａｔｅｒｉａｌｓＦｏｒ
ＡｑｕｅｏｕｓＦｌｕｉｄｓＭａｄｅＦｒｏｍＨｉｇｈｔＩｎｔｅ
ｒｎａｌＰｈａｓｅＥｍｕｌｓｉｏｎｓＨａｖｉｎｇＶｅｒｙＨｉｇ
ｈｔＷａｔｅｒ−Ｔｏ−ＯｉｌＲａｔｉｏｓ）」と題する米国特許第５，６
２５，２２２号に記載されている。これらの特許各々は参照して本明細書に組み
込まれる。

【００１６】製品２０はさらにまた、改良フィットおよび封じ込めを提供するのに役立つ少
なくとも１つの弾性ウエスト装備３４を備えることができる。弾性ウエスト装備
３４は、好ましくは吸収性コア２８の少なくとも１つのウエスト縁６２から少な
くとも長手方向で外向きに伸長し、概して製品２０の端縁５２の少なくとも１部
分を形成する。使い捨ておむつはしばしば、１つが第１ウエスト領域３６に配置
され、１つが第２ウエスト領域３８に配置されている２つの弾性ウエスト装備を
有するように構成される。さらに、弾性ウエスト装備３４またはその構成要素の
いずれかは製品２０に付着させられた１つ以上の個別要素を備えることができる
が、弾性ウエスト装備３４はバックシート２６、トップシート２４、またはバッ
クシート２６およびトップシート２４の両方のような製品２０の他の要素の延長
部として構成されてもよい。

【００１７】弾性ウエスト装備３４は、１９８５年５月７日にＫｉｅｖｉｔらへ発行された
米国特許第４，５１５，５９５号；１９８７年１２月１日にＬａｓｈへ発行され
た米国特許第４，７１０，１８９号；１９９２年９月９日にＢｕｅｌｌへ発行さ
れた米国特許第５，１５１，０９２号；および１９９３年６月２２日にＢｕｅｌ
ｌへ発行された米国特許第５，２２１，２７４号に開示されているものを含む数
多くの相違する形状で構成することができる。その他の適切なウエスト形状は、
１９９１年６月２５日にＲｏｂｅｒｔｓｏｎへ発行された米国特許第５，０２６
，３６４号および１９８９年３月２８日にＦｏｒｅｍａｎへ発行された米国特許
第４，８１６，０２５号に記載されているもののようなウエストキャップ装備を
含むことができる。上記の参考文献は全て参照して本明細書に組み込まれる。

【００１８】製品２０はさらにまた留め具システム４０を含むことができる。一部の代表的
留め具システムは、１９７４年１１月１９日にＢｕｅｌｌへ発行された「使い捨
ておむつのためのテープ留め具システム（ＴａｐｅＦａｓｔｅｎｉｎｇＳｙ
ｓｔｅｍｆｏｒＤｉｓｐｏｓａｂｌｅＤｉａｐｅｒ）」と題する米国特許
第３，８４８，５９４号；１９８７年５月５日にＨｉｒｏｔｓｕらへ発行された
「吸収性製品（ＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅ）」と題する米国特許第Ｂ
１４，６６２，８７５号；１９８９年７月１１日にＳｃｒｉｐｐｓへ発行され
た「改良留め具装置を有する使い捨ておむつ（ＤｉｓｐｏｓａｂｌｅＤｉａｐ
ｅｒＨａｖｉｎｇＡｎＩｍｐｒｏｖｅｄＦａｓｔｅｎｉｎｇＤｅｖｉ
ｃｅ）」と題する米国特許第４，８４６，８１５号；１９９０年１月１６日にＮ
ｅｓｔｅｇａｒｄへ発行された「改良フック留め具を備えた使い捨ておむつ（Ｄ
ｉｓｐｏｓａｂｌｅＤｉａｐｅｒＷｉｔｈＩｍｐｒｏｖｅｄＨｏｏｋ
ＦａｓｔｅｎｅｒＰｏｒｔｉｏｎ）」と題する米国特許第４，８９４，０６０
号；１９９０年８月７日にＢａｔｔｒｅｌｌへ発行された「感圧接着剤留め具お
よびこれの製造方法（Ｐｒｅｓｓｕｒｅ−ＳｅｎｓｉｔｉｖｅＡｄｈｅｓｉｖ
ｅＦａｓｔｅｎｅｒＡｎｄＭｅｔｈｏｄｏｆＭａｋｉｎｇＳａｍｅ
）」と題する米国特許第４，９４６，５２７号；ならびにここで上記で参照した
１９９２年９月９日にＢｕｅｌｌへ発行された米国特許第５，１５１，０９２号
；および１９９３年６月２２日にＢｅｌｌへ発行された米国特許第５，２２１，
２７４号において開示されている。留め具システムはさらに１９９０年１０月１
６日にＲｏｂｅｒｔｓｏｎらへ発行された米国特許第４，９６３，１４０号に開
示されているような使い捨て形状で製品を保持するための手段を用意することも
できる。これらの特許各々は参照して本明細書に組み込まれている。また別の実
施形態では、パンツを形成するために衣料品の対向する側が継ぎ合わされても、
溶接されてもよい。これによって製品はトレーニングパンツのような引き上げ装
着おむつとして使用できるようになる。

【００１９】製品２０は、さらにまたサイドパネル３０を備えることができる。サイドパネ
ル３０は、最初に装着者に製品２０を心地よくフィットさせ、その後製品に排泄
物が負荷された時点をはるかに過ぎた装着時間を通してこのフィットを持続する
ことによってより心地よくかつ身体の線に沿ったフィットを提供するために弾性
または伸張性であってよいが、それは弾性化サイドパネル３０が製品２０のサイ
ドが伸張かつ収縮することを可能にするからである。

【００２０】本発明の製品２０は、好ましくは第２ウエスト領域３８に配置されたサイドパ
ネル３０を有するが、製品２０には第１ウエスト領域３６または第１ウエスト領
域３６および第２ウエスト領域３８の両方に配置されたサイドパネル３０を用意
することができる。弾性化サイドパネルを備えたおむつの例は、１９８９年８月
１５日にＷｏｏｄらへ発行された「シャーリング付き耳を有する使い捨ておむつ
（ＤｉｓｐｏｓａｂｌｅＤｉａｐｅｒＨａｖｉｎｇＳｈｉｒｒｅｄＥａ
ｒｓ）」と題する米国特許第４，８５７，０６７号；１９８３年５月３日にＳｃ
ｉａｒａｆｆａらへ発行された米国特許第４，３８１，７８１号；１９９０年７
月３日にＶａｎＧｏｍｐｅｌらへ発行された米国特許第４，９３８，７５３号
；ならびにここで上記で参照した１９９２年９月９日にＢｕｅｌｌへ発行された
米国特許第５，１５１，０９２号；および１９９３年６月２２日にＢｅｌｌへ発
行された米国特許第５，２２１，２７４号；１９９７年９月２３日にＬａＶｏｎ
らへ発行された「持続性動的フィットを提供する吸収性製品（Ａｂｓｏｒｂｅｎ
ｔＡｒｔｉｃｌｅｓＰｒｏｖｉｄｉｎｇＳｕｓｔａｉｎｅｄＤｙｎａｍ
ｉｃＦｉｔ）」と題する米国特許第５，６６９，８９７号；Ｒｏｂｌｅｓらの
名前で１９９７年８月２０日に出願された「他方向伸張性サイドパネルを備えた
吸収性製品（ＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅＷｉｔｈＭｕｌｔｉ−Ｄ
ｉｒｅｃｔｉｏｎａｌＥｘｔｅｎｓｉｂｌｅＳｉｄｅＰａｎｅｌｓ）」と
題する米国特許出願第０８／９１５，４７１号において開示されており、これら
は各々参照してここに組み込まれる。

【００２１】製品２０は、好ましくはさらに液体およびその他の排泄物の改良封じ込めを提
供するレッグカフ３２を含む。レッグカフはさらにまたレッグバンド、サイドフ
ラップ、バリヤーカフ、または弾性カフとも呼ばれることがある。米国特許第３
，８６０，００３号は、弾性化レッグカフ（ガスケッチングカフ）を提供するた
めにサイドフラップおよび１つ以上の弾性部材を有する収縮性レッグ（脚の付け
根）開口部を提供する使い捨ておむつを記載している。１９８９年２月２８日お
よび１９９０年３月２０日に各々Ａｚｉｚらへ発行された米国特許第４，８０８
，１７８号および第４，９０９，８０３号は、レッグ領域の封じ込めを改良する
「直立型（ｓｔａｎｄ−ｕｐ）」弾性化フラップ（バリヤーカフ）を有する使い
捨ておむつを記載している。１９８７年９月２２日にＬａｗｓｏｎおよび１９８
９年１月３日にＤｒａｇｏｏへ各々発行された米国特許第４，６９５，２７８号
および第４，７９５，４５４号は、ガスケッチングカフおよびバリヤーカフを含
む二重カフを有する使い捨ておむつを記載している。一部の実施形態では、レッ
グカフの全部または１部分を上記のようなローションを用いて処理することが望
ましい場合がある。

【００２２】本発明の実施形態は、さらに排泄物を受け入れて含有するためのポケット、排
泄物のためのボイドを提供するスペーサー、排泄物の移動を製品内に限定するた
めのバリヤー、おむつ内に配置された排泄物を受け入れて含有する区画もしくは
ボイド等またはそれらのいずれかの組み合わせを含むこともできる。吸収性製品
において使用するためのポケットおよびスペーサーの例は、１９９６年５月７日
にＲｏｅらへ発行された「放出性スペーサーを有するおむつ（ＤｉａｐｅｒＨ
ａｖｉｎｇＥｘｐｕｌｓｉｖｅＳｐａｃｅｒ）」と題する米国特許第５，５
１４，１２１号；１９９２年１２月１５日にＤｒｅｉｅｒらへ発行された「コア
スペーサーを有する使い捨て吸収性製品（ＤｉｓｐｏｓａｂｌｅＡｂｓｏｒｂ
ｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅＨａｖｉｎｇＣｏｒｅＳｐａｃｅｒ）」と題する
米国特許第５，１７１，２３６号；１９９５年３月１４日にＤｒｅｉｅｒへ発行
された「ポケットカフを有する吸収性製品（ＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌ
ｅＨａｖｉｎｇＡＰｏｃｋｅｔＣｕｆｆ）」と題する米国特許第５，３
９７，３１８号；１９９６年７月３０日にＤｒｅｉｅｒへ発行された「尖端を備
えたポケットカフを有する吸収性製品（ＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅ
ＨａｖｉｎｇＡＰｏｃｋｅｔＣｕｆｆＷｉｔｈＡｎＡｐｅｘ）」と
題する米国特許第５，５４０，６７１号；および１９９３年１２月３日に発行さ
れた「衛生吸収性製品において使用するためのスペーサーおよびそうしたスペー
サーを有する使い捨て吸収性製品（ＳｐａｃｅｒｓＦｏｒＵｓｅＩｎＨ
ｙｇｉｅｎｉｃＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅｓＡｎｄＤｉｓｐｏ
ｓａｂｌｅＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅｓＨａｖｉｎｇＳｕｃｈ
Ｓｐａｃｅｒ）」と題するＰＣＴ国際出願第ＷＯ９３／２５１７２号；および
１９９４年４月２６日にＦｒｅｅｌａｎｄへ発行された「使い捨て吸収性製品に
おいて使用するための柔軟性スペーサー（ＦｌｅｘｉｂｌｅＳｐａｃｅｒｓ
ＦｏｒＵｓｅＩｎＤｉｓｐｏｓａｂｌｅＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉ
ｃｌｅｓ）」と題する米国特許第５，３０６，２６６号に記載されている。区画
またはボイドの例は、１９９０年１１月６日にＫｈａｎへ発行された「使い捨て
糞便区画化おむつ（ＤｉｓｐｏｓａｂｌｅＦｅｃａｌＣｏｍｐａｒｔｍｅｎ
ｔｉｎｇＤｉａｐｅｒ）」と題する米国特許第４，９６８，３１２号；１９９
１年２月５日にＦｒｅｅｌａｎｄへ発行された「排泄物隔離のための弾性ライナ
ーを備えた吸収性製品（ＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅＷｉｔｈＥｌ
ａｓｔｉｃＬｉｎｅｒＦｏｒＷａｓｔｅＭａｔｅｒｉａｌＩｓｏｌａ
ｔｉｏｎ）」と題する米国特許第４，９９０，１４７号；１９９１年１１月５日
にＨｏｌｔらへ発行された「使い捨ておむつ（ＤｉｓｐｏｓａｂｌｅＤｉａｐ
ｅｒ）」と題する米国特許第５，６２，４８０号；１９９３年１２月１４日にＦ
ｒｅｅｌａｎｄらへ発行された「使い捨て吸収性製品のための三等分トップシー
ト（ＴｒｉｓｅｃｔｉｏｎＴｏｐｓｈｅｅｔｓＦｏｒＤｉｓｐｏｓａｂｌ
ｅＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅｓ）」と題する米国特許第５，２６９
，７５５号に記載されている。適切な横断バリヤーの例は、Ｄｒｅｉｅｒらの名
前で１９９６年９月１０日に発行された「複数の実効高横断区分を有する吸収性
製品（ＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅＨａｖｉｎｇＭｕｌｔｉｐｌｅ
ＥｆｆｅｃｔｉｖｅＨｅｉｇｈｔＴｒａｎｓｖｅｒｓｅＰａｒｔｉｔｉ
ｏｎ）」と題する米国特許第５，５５４，１４２号；Ｆｒｅｅｌａｎｄらの名前
で１９９４年７月７日に発行された「直立横断区分を有する吸収性製品（Ａｂｓ
ｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅＨａｖｉｎｇＡｎＵｐｓｔａｎｄｉｎｇ
ＴｒａｎｓｖｅｒｓｅＰａｒｔｉｔｉｏｎ）」と題するＰＣＴ国際特許第ＷＯ
９４／１４３９５号；およびＲｏｅらへ１９９７年８月５日に発行された「角直
立横断区分を有する吸収性製品（ＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅＨａｖ
ｉｎｇＡｎｇｕｌａｒＵｐｓｔａｎｄｉｎｇＴｒａｎｓｖｅｒｓｅＰａ
ｒｔｉｔｉｏｎ）」と題する米国特許第５，６５３，７０３号に記載されている
。上記に引用した参考文献は全てこれにより参照してここに組み込まれる。

【００２３】本発明の実施形態はさらにまた図１２に示されているような排泄物管理装置１
１０を含むことができる。排泄物管理装置１１０は、糞便、尿またはその両方を
収集するための排泄物バッグ１１１を含むことができる。排泄物バッグ１１１は
、装着者の肛門周囲領域に好ましくは粘着取り付けするための開口部１２１およ
び開口部を取り囲むフランジ１１２を有することができる。さらに、排泄物管理
装置１１０は、衣料品、またはおむつ、好ましくは使い捨ておむつと一緒に使用
した場合に特に有用かつ有益であることが発見されている。排泄物バッグ１１１
を含むおむつ１２０の１つの例は図１３に示されている。おむつ１２０または他
の衣料品と結び付けた場合は、排泄物バッグ１１１は製品上に配置または製品の
いずれかの表面に接合することができる。バッグ１１１は、ここに記載される接
合もしくは取り付け手段のいずれかおよび／または例えば接着剤、フックおよび
ループ留め付け具、磁気、ベルト、結び紐、ストラップ、スナップ等のような他
のいずれかの接合手段を含むいずれかの既知の手段によって製品に接合すること
ができる。ある実施形態では、排泄物バッグ１１１はおむつ１２０のトップシー
ト１２４に接合することができる。

【００２４】排泄物バッグ１１１は、好ましくは排泄された糞便または尿の封じ込めのため
の柔軟性容器である。従って、排泄物バッグ１１１は好ましくは液体不透過性で
あるが、それでもなお通気性であってよい。さらに、排泄物バッグ１１１は座っ
たりするような典型的な装着状態に抵抗するために十分な強さを備えて設計され
ている。

【００２５】排泄物バッグ１１１は、１つまたは複数の層を備えることができる。ある実施
形態では、排泄物バッグ１１１は、好ましくは１つはフィルム層で２つは不織布
層である３つの層を備えることができる。バッグ材料の層は、好ましくはバッグ
が液体不透過性であるようにいずれかの材料を備えることができる。本発明の好
ましい実施形態では、ラミネートは不織布層およびフィルムから形成することが
できる。

【００２６】いずれかのフィルム層のために適切なフィルム材料は、好ましくは熱可塑性材
料を備える。熱可塑性材料は、蒸気透過性または不透過性であってよく、あらゆ
るタイプのホットメルト接着剤、特にポリエチレン、ポリプロピレン、無定形ポ
リオレフィンその他のようなポリオレフィン類；セルロース木材パルプ、綿、ジ
ュート麻のような天然繊維：ガラスファイバー、レーヨン、ポリエステル、ポリ
オレフィン、アクリル、ポリアミド、アラミド、ポリテトラフルオロエチレン金
属、ポリイミドのような合成繊維を含む繊維もしくはポリマー結合剤を備える溶
融可能な成分を含有する材料；一部の成分材料が溶融できない混合物を備える材
料である、二成分ハイメルト／ローメルトポリマー、コポリマーポリエステル、
ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル／ポリ塩化ビニルコポリマー、コポリマーポリ
アミドのような結合剤、；バックシートに関して上記で説明されたような微孔フ
ィルムを含む空気および蒸気透過性材料およびＤｕＰｏｎｔから入手可能なＨＹ
ＴＲＥＬ（商標）およびフランスのＥＬＦＡｔｏｃｈｅｍから入手可能なＰｅ
ｂａｘ（商標）のようなモノリシック通気性材料から選択することができる。

【００２７】排泄物バッグ１１１はいずれかの形状またはサイズを有することができる。好
ましい形状は、フラットな環状形バッグ、コーン形バッグ、切頭コーン形バッグ
およびピラミッド形もしくは切頭ピラミット形バッグおよびフラットなＴ字形バ
ッグを含む。さらに、排泄物バッグ１１１は同一であっても相違していてもよく
、それらの各々の周囲で密閉することのできる単一材料片または多数の個別材料
片から用意することができる。

【００２８】排泄物バッグ１１１はさらにまた吸収性材料を含有することができる。吸収性
材料は、液体を吸収かつ保持することのできるいずれかの吸収性材料を備えるこ
とができる。吸収性材料は使い捨ておむつおよびその他の吸収性製品に一般に使
用される広範囲の液体吸収性材料を備えていてよい。一部の例は吸収性コアに関
してここで記載されている。

【００２９】排泄物バッグ１１１には、それによってバッグ空洞内に貯蔵される前に糞便ま
たは尿が身体から受け入れられる開口部１２１が備えられる。開口部１２１は、
好ましくはフランジ１１２によって取り囲まれており、例えば円形、長楕円形の
ようないずれかの形状またはサイズで用意され、対称性であっても非対称性であ
ってもよいが、好ましくは開口部は長手方向または横断方向のいずれかに長楕円
形の形状を有する。フランジは装着者の会陰、生殖器および／または尾骨領域に
適合するように設計された張り出し部を備えることができる。

【００３０】フランジ１１２は、肛門周囲または泌尿生殖器領域にフランジ１１２を容易に
配置できるように柔らかく柔軟性で適応性のある材料から作られなければならな
い。典型的な材料は、不織布材料、織布、開放気泡熱可塑性フォーム、独立気泡
熱可塑性フォーム、開放気泡フォームと伸縮性不織布のコンポジット、およびフ
ィルムを含む。

【００３１】排泄物バッグ１１１は、好ましくはさらに装置を装着者に固定するための接合
もしくは取り付け手段を備える。そうした手段は、ここで記載されるいずれかの
接合もしくは取り付け手段または例えばストラップ、ベルト、スナップ、結び紐
、フックおよびループ留め付け具、ピン、および／または排泄物バッグ１１１も
しくはフランジの装着者に面する部分に適用された身体的合成接着剤のようなこ
の分野で公知の他のいずれかの接合もしくは取り付け手段を備えることができる
。装着者の肛門周囲または泌尿生殖器領域に装置を取り付けるためには、例えば
親水コロイド接着剤およびヒドロゲル接着剤のようなあらゆる皮膚に優しい防水
性感圧接着剤を使用することができる。相当に無痛の適用および取り外しを可能
にしながらフランジを装着者の皮膚に敏感な肛門周囲領域で固定するために望ま
しい粘着特性を提供することに特に有効な接着剤は、三次元マトリックスを形成
するためにポリマーと可塑剤を架橋結合させることから形成される。

【００３２】製品２０は、好ましくはさらに少なくとも１つのセンサー６０を含む。本特許
出願で使用する用語「センサー」は、イベントまたはイベントに関連するパラメ
ーターを検出するために使用される装置を意味する。イベントに関連するパラメ
ーターは、システムの関係枠内でのイベントの発生と相関する測定可能な信号で
ある（即ち、排泄物、装着者、またはそれらの構成要素によって惹起された信号
）。センサーは、１つ以上の特定入力に反応するあらゆるものを含む。本発明の
センサーが検出することのできる入力の例は、排泄物の姿勢、圧力、運動、水分
、酵素、細菌、ｐＨ、伝導性、抵抗、キャパシタンス、インダクタンス、または
その他の化学的、生化学的、生物学的、機械的もしくは電気的特性および／また
は構成要素が含まれるが、それらに限定されない。センサーは、好ましくは排泄
物、装着者、またはそれらの構成要素によって惹起される入力をセンサーが検出
するどころかかえってセンサーを誘発する環境状態の可能性を最小限に抑えるこ
とによって多数の偽反応を最小限に抑えるために非熱性または非相対湿度入力の
ような「非環境的」入力を検出する。例えば、電気的もしくは生物学的センサー
は、排泄物の成分を感知することによって排便、排尿または月経排出のような排
泄物イベントの放出を検出することができる。センサーは、１つ以上のイベント
または１つのイベントに関連する１つ以上のパラメーターを検出して、アクチュ
エーターまたはコントローラーへ入力を提供することができる。さらに、本発明
のセンサーは可逆性であっても非可逆性であってもよい。溶解性フィルムもしく
はカプセルは非可逆性センサーの例であるが、他方装着者の筋内電気的活動を検
出する電気的センサーは複数の連続入力信号を受け止めることができる（即ち、
可逆性である）。

【００３３】上記で考察したように、本発明のセンサー６０は特定入力に反応するあらゆる
ものを含むことができる。例えば、本発明のセンサー６０は化学的、生物学的、
機械的、電気的その他であってよい。化学的センサーは、例えば排泄物中に典型
的に存在する酵素のような化学的および／または生化学的入力、ｐＨ、水、例え
ば細菌、血液のような生物学的入力または例えば糞便、尿、もしくは月経等のよ
うな排泄物のいずれか１つ以上の他の構成要素に反応することができる。化学的
または生物学的センサーの例は、特定の化学的、生化学的もしくは生物学的入力
または特定クラスの化学的、生化学的もしくは生物学的入力に反応して溶解もし
くは破裂する溶解性もしくは破裂性フィルム、カプセル（例、図５のカプセル１
９３）、セル、シール等を含む。機械的センサーはさらにまた運動、姿勢、圧力
その他に反応することができる。機械的センサーの例は、赤ん坊がセンサー上に
座ったときに体重がベローズを押し下げてセンサーの部分を拡張させるベローズ
型である。機械的センサーはさらにまた規定適用圧力下で破断もしくは隔離され
るセンサーもしくはセンサーの１部分を含むことができる。水分、尿、糞便、月
経、圧力、抵抗、キャパシタンス、インダクタンス等に反応する電気的センサー
もまた使用することができる。例えば、電気的センサー破尿もしくは糞便のよう
な導電性入力が電気回路を完成させるセンサー；圧力もしくは張力のような入力
が電気的接触を閉鎖して回路を完成させるセンサー；装着者または装着者の部分
によって惹起される圧力を通しての信号を発生させる圧電センサー；それに対し
てセンサーが反応する入力の存在下では抵抗、キャパシタンスまたはインダクタ
ンスが変化するセンサー；または例えば皮膚接触型センサーのような接点を通し
て装着者の身体から（例、皮下筋肉）からの電気的信号を受信するセンサーを含
むことができる。

【００３４】また別の実施形態では、センサーは１９８７年１月１３日にＫｅｎｊｉＯｇ
ｕｒａらへ発行された「ＴｏｉｌｅｔＡｐｐａｒａｔｕｓ（排泄装置）」と題
する米国特許第４，６３６，４７４号に記載されているようにタンパク質、糖、
胆汁成分等を検出するために適合していてよい。さらに、センサーはこの分野で
公知のバイオセンサーであってよい（例、酵素センサー、オルガネラ（細胞小器
官）センサー、組織センサー、微生物センサー、もしくは電気化学的センサー）
。バイオセンサーは、生物認識系、典型的には酵素もしくは物理化学的トランス
デューサーの表面上に固定された抗体のような結合タンパク質を備えることがで
きる。バイオセンサーは、アンモニアおよびフェノールのような排泄物の構成要
素を検出することができる（例、酵素電極を備えるバイオセンサーによって）。
特定株の細菌はその細菌株に対して起こされた抗体を使用するバイオセンサーに
よって検出することができる。フェノール類（例、尿もしくは糞便）を検出する
ために使用できる代表的酵素電極には、１９９７年１０月１４日にＪｏｓｅｐｈ
Ｗａｎｇらへ発行された「ＲｅｍｏｔｅＥｌｅｃｔｒｏｃｈｅｍｉｃａｌ
Ｓｅｎｓｏｒ（遠隔電気化学的センサー）」と題する米国特許第５，６７６，８
２０号および１９９２年２月２５日にＡｎｔｈｏｎｙＰ．Ｆ．Ｔｕｒｎｅｒら
へ発行された「ＡｎＥｎｚｙｍｅＥｌｅｃｔｒｏｄｅＦｏｒＵｓｅＩ
ｎＯｒｇａｎｉｃＳｏｌｖｅｎｔｓ（有機溶媒中で使用するための酵素電極
）」と題する米国特許第５，０９１，２９９号に記載されているチロシナーゼに
基づく電極またはポリフェノールオキシダーゼ酵素電極が含まれる。

【００３５】センサー６０は、装着者の身体中もしくは上、製品中または排泄物中における
変化または信号、すなわち例えば排便、排尿もしくはその他の排泄物の排出のよ
うな差し迫ったイベントの発生に直接に関連する、または少なくとも相関する入
力を検出することのできる「先行型センサー」であってよい。先行型センサーは
、例えば排便、排尿もしくは排泄物の放出のような差し迫ったイベントまたはそ
うしたイベントに相関するパラメーターを検出することができる。差し迫ったイ
ベントは、排泄物、装着者、製品、またはそれらの１つもしくは複数の構成要素
に関連している可能性がある。イベントに相関するパラメーターは、システムの
関係枠内でのイベントの発生と相関するあらゆる測定可能な入力信号である（す
なわち、排泄物または装着者によって惹起された信号）。先行型センサーは、例
えば排便、排尿もしくは排泄物の放出の発生を予測したり、または皮膚の発疹ま
たは刺激に先行する可能性のある信号を検出したりすることができる。製品中の
先行型センサーは、イベントを予測するために数多くの様々な入力を測定するこ
とができる。例えば、先行型センサーは糞便および／または尿の放出に先行する
肛門括約筋における弛緩について外肛門括約筋、臀部の分離、腹部における圧力
変化、製品中の気体濃度、または例えば排便、排尿もしくは排泄物の放出のよう
なイベントの発生を予測または予想するために使用できるその他の徴候を監視す
ることができる。あるいはまた、本発明の先行型センサーは皮膚刺激に先行する
信号を検出することができる。例えば、センサーは時間の経過に伴って炎症を起
こした皮膚を引き起こす可能性がある装着者の皮膚の残留糞便汚染（例、汚れた
おむつをきれいにした後に残っている糞便酵素残留物）を検出することができる
。結果として皮膚のコンダクタンスの測定可能な増加またはインピーダンスの低
下を生じさせる皮膚水和上昇である高いｐＨの検出もまた可能性のある皮膚刺激
を予測するために使用することができる。先行型センサーの別の実施形態は、こ
れにより参照してここに組み込まれる１９９８年６月２９日に出願された「先行
型センサーを有する使い捨て製品（ＤｉｓｐｏｓａｂｌｅＡｒｔｉｃｌｅＨ
ａｖｉｎｇＡＰｒｏａｃｔｉｖｅＳｅｎｓｏｒ）」（Ｐ＆Ｇケース第７１
９６号）と題する同時係属出願の米国特許出願第０９／１０７，５６１号に記載
されている。

【００３６】センサー６０は、センサーが検出するように設計されている入力に暴露させら
れる使い捨て製品のいずれかの部分中に配置および／またはそれに操作可能に接
続されてよい。本発明の目的では、用語「操作可能に接続された」は、センサー
６０が入力を検出したときに製品２０のある部分にセンサー６０が信号するよう
な連絡手段に関する。センサー６０は、センサー６０の別の部分、別のセンサー
６０、アクチュエーター７０、コントローラー８０または製品２０の他の部分も
しくは構成要素から離れていて操作可能に接続されていてよい。「操作可能に接
続された」は、例えば導電性ワイヤーもしくは部材による電気的接続または例え
ば高周波、赤外線もしくはその他の透過周波数連絡のような伝送信号による連絡
の手段を含むことができる。あるいはまた、センサー６０は空気もしくは水の連
絡のような機械的接続により操作可能に接続することもできる。

【００３７】製品２０においては、例えばセンサー６０は製品２０の前方ウエスト領域３６
、後方ウエスト領域３８または股領域３７に配置することができ、さらにシャシ
ー２２、トップシート２４、バックシート２６、吸収性コア２８、サイドパネル
３０、レッグカフ３２、ウエスト装備３４、留め具システム４０、長手方向縁５
０もしくは端縁５２その他の１部分と統合されても、それに隣接して配置されて
も、接合されても、またはそれを備えていてもよい。センサー６０は、製品２０
のような製品内に完全に含有されていても、またはそれが望ましい入力と接触す
るように製品内に配置された受け入れ部分と製品内もしくは製品外のいずれかに
配置された例えば伝送部分のような別の部分とを有していてもよい。センサー６
０は、センサー６０が製品２０の外側での入力を検出して信号をコントローラー
８０および／またはアクチュエーター７０に提供できるように、製品２０の一部
の部分に操作可能に接続されたまま製品２０の外側にあってよい。一部の実施形
態では、センサーは製品から離れていてもよいが、すなわち装着者のある部分に
個別に適用されていてよい、および／または製品から離れた１つ以上の構成要素
を有していてもよい。

【００３８】センサー６０はさらに、その各々が同一もしくは相違する起源からの同一もし
くは相違する信号を検出することのできる２つ以上のセンサーを含む感知「シス
テム」を備えることができる。感知システムは、製品の内側に、外側に、および
／または離れて配置される構成要素を含むことができる。例えば、感知システム
は、装着者の外肛門括約筋における電気的信号を検出する製品内のセンサーおよ
び装着者の腹部における運動、緊張もしくは筋肉活動を検出する製品外のセンサ
ーを含むことができる。感知システムはさらに、あるいはまた製品の内側に、外
側に、および／または離れている感知要素以外の構成要素を含むことができる。
感知システムは、例えば製品の外側にあり、製品２０に接合もしくは中に配置さ
れた感知システムの別のパーツへ信号を送信するトランスミッターを含むことが
できる。

【００３９】製品２０は、好ましくはさらに機械的アクチュエーター７０を備える。本特許
出願で使用する用語「アクチュエーター」は、「ポテンシャル」を備える装置お
よび「反応機能」を実行もしくは作動させるためにそのポテンシャルを転換する
手段に関する。アクチュエーター７０のポテンシャルは、貯蔵もしくはポテンシ
ャルエネルギーまたは貯蔵材料のどちらかを備えることができる。従ってアクチ
ュエーター７０は、ポテンシャルエネルギーを運動エネルギーへ転換することに
よって、または貯蔵材料を送達することによって反応機能を実行もしくは活性化
させることができる。「反応機能」は、本特許出願の目的では排泄物、装着者、
製品、またはそれらの構成要素上で実施される機能であると定義されている。し
かし、イベントが発生したことを指示する信号を単に提供する装置は、本特許出
願の目的で定義された「アクチュエーター」とは見なされない。排泄物の構成要
素には、例えば水分、電解質、酵素、揮発性気体、細菌、血液その他が含まれる
場合がある。装着者の構成要素には、皮膚、生殖器、肛門、肛門括約筋その他が
含まれる場合がある。製品の構成要素には、レッグカフ、ウエストカフもしくは
その他の排泄物バリヤーおよび／または封じ込め構成要素、サイドパネル、耳、
シャシー、吸収性コア、収集構成要素、留め具システム、長手方向縁もしくは端
縁その他が含まれる可能性がある。ポテンシャルエネルギーは、機械的、電気的
、化学的もしくは熱エネルギーとして貯蔵することができる。本特許出願で使用
される「運動エネルギー」は、上記のような反応機能を働かせるまたは実行する
ための能力に関する（例、圧縮された装置の拡張、捻れた装置の回転、相を変化
させるにつれて移動するゲル、皮膚もしくは糞便の被覆もしくは処理等）。本発
明の目的での「送達」は、固体要素を伸張もしくは移動させること、水力作用、
気体圧較差、弁等のような機械的送達手段に関する。

【００４０】例えば排泄物を捕捉するために三次元構造の作製を誘発することには、製品の
構成要素上、および最終的には排泄物上で実施される反応機能が含まれる。例え
ば排泄物を捕捉すること、装着者の皮膚を拭うことまたはスキンケア組成物を用
いて皮膚を処置することは、排泄物および／または装着者上で実施される反応機
能である。製品の形状（一次元、二次元もしくは三次元）または物理的特性（例
、曲げ係数、形状その他）を調節することは、製品上で実行できる反応機能の例
である。しかし介護者および／または装着者にイベントが発生したことを知らせ
ることは、排泄物、装着者、製品またはそれらの構成要素上で機能を実行しない
ために、反応機能を実行することにはならない。信号を発する装置は、機能が実
行されることを生じさせるためのアクチュエーターとして機能するシステム（例
、ヒト等）の外部の物質を必要とする。使い捨て製品のアクチュエーターは、例
えば消臭剤、酵素阻害剤、スキンケア組成物もしくはｐＨ調節剤を送達すること
ができる；排泄物を捕捉する、拭き取る、被覆する、吸着する、固定する、密封
する、ポンプ機能で排出するまたは貯蔵する；または排泄物、装着者、製品また
はそれらの構成要素上で１つ以上のこれらの機能または他のいずれかの反応機能
を実行するように設計された構造または要素の解放もしくは作製を誘発すること
ができる。

【００４１】本発明のアクチュエーター７０は、排泄物、装着者、製品またはそれらの構成
要素上で反応機能を実行または活性化するためにポテンシャルエネルギーを放出
することができる。ポテンシャルエネルギーの放出は、機械的、電気的、化学的
および／または熱的ポテンシャルエネルギーを、反応機能を実行するための機械
的エネルギーに転換することができる。一部の好ましい実施形態では、電気的、
化学的または熱的エネルギーは、機械的エネルギーを補助するまたは機械的エネ
ルギーに動力を与えることができる。アクチュエーターは、閾値レベルの入力に
よって反応機能を実行するためのポテンシャルエネルギーの放出を誘発されても
よいし、または下記で説明するように入力に継続的に反応してもよい。例えば、
圧縮フォームは圧縮機械的ポテンシャルエネルギーを貯蔵しており、それが解放
されたときに機械的運動エネルギーを提供できる。ツイストフォームは、解放さ
れると機械的運動エネルギー、すなわち回転を提供できるねじり機械的ポテンシ
ャルエネルギーを貯蔵している。例えば使い捨て製品のアクチュエーターは、下
記のうちの１つ以上を含むことができる：貯蔵ローション、糞便改質剤、酵素阻
害剤、ｐＨ緩衝剤、染料、加圧ガス、圧縮フォーム、ツイストフォーム、ポンプ
、閉システム液体輸送部材その他を含むことができる。ポテンシャルエネルギー
は、必要になるまでは維持／抑制するために十分ないずれかの方法で貯蔵するこ
とができる。実施例には、物理的機能を実行できる材料の形でバッテリーおよび
／またはコンデンサー、弾性的、ねじり的、圧縮的に張力がかけられた材料また
は構造が含まれる（例、吸収剤、圧縮ガス、その他）。

【００４２】あるいはまた、本発明のアクチュエーター７０は、排泄物、装着者、製品また
はそれらのいずれかの１つ以上の構成要素上で反応機能を実行または活性化する
ための能力を有する大量の貯蔵材料を備えることができる。ある実施形態では、
例えばアクチュエーター７０は反応機能を実行する貯蔵材料を積極的に送達する
ことができる。この実施形態では、アクチュエーター７０は、所定時間に貯蔵材
料を不連続的に送達するように閾値レベルの入力によって誘発されてもよいし、
または材料を連続的に放出もしくは送達してもよい。アクチュエーター７０は、
例えば貯蔵ローション、スキンケア組成物、糞便改質剤、酵素阻害剤、ｐＨ緩衝
剤、染料等を含むことができ、それらは拡張性弾力性材料、放出された高圧ガス
等のようなアクチュエーター７０によって送達される。

【００４３】また別の実施形態では、センサーおよび／またはアクチュエーターは閉システ
ム液体輸送部材を備えることができる。「閉システム液体輸送部材」または「輸
送部材」は、流入ポートおよび流出ポートを有する液体充填部材であり、たとえ
少量であっても流入ポートに液体を受け入れると実際的に即時にその液体を流出
ポートから放出する。流出ポートから放出された液体はセンサーへの入力信号と
して役立つことができる。例えば、液体は水であってよく、水は輸送部材が流入
ポートで尿を吸収したときに放出され、糞便用ボイドスペースを作製するために
貯蔵機械的エネルギーを放出するためにシールを溶解するように作用する。そう
した輸送部材を通しての液体輸送は、毛管現象ではなくむしろ直接的吸引に基づ
いている。液体は有意な量の空気（または他の気体）が進入しない領域を通って
輸送される。液体がそうした部材を通って流れるための駆動力は、液体シンク（
例、毛管または浸透圧性吸収性構造）またはその部材と液体連絡している源によ
って作り出すことができる。従って、液体輸送部材は相当に高い液体透過性を有
していなければならない。

【００４４】輸送部材内には、好ましくは相違する孔径を備えた少なくとも２つの領域、つ
まり小さな孔径を有する１つ以上のポート領域およびはるかに大きな孔径を有す
る領域がある。輸送部材の内側領域は、内側／バルク領域を取り囲む外側／壁領
域の一部であるポート領域の透過性に比較して相当に高い透過性を有する（高い
液体透過性は低い流れ抵抗性を生じさせる）。内側領域材料として使用するため
に適合する高多孔質材料の非限定的実施例には、ポリオレフィン、ＰＥＴ、セル
ロースおよびセルロースをベースとする繊維を備える繊維構造、および網状フォ
ームのような開放セルフォーム、セルローススポンジ、ポリウレタンフォーム、
およびＨＩＰＥフォームが含まれる。ある実施形態では、内側領域のボイドには
本質的かつ完全に本質的に圧縮不能な液体が充填されている。用語「本質的かつ
完全に」は、流入ポートと流出ポートの間で連続流路を確立できるように内側領
域の十分なボイド容積が液体で満たされている状態に関する。

【００４５】輸送部材のポート領域は、輸送液体によっていったん湿潤すると輸送気体に対
しては透過性であるが周囲気体（空気等）に対しては透過性ではない材料を備え
る。しばしば、そうした材料は膜と記載され、液体、気体または液体もしくは気
体中の粒子の懸濁液に対して透過性である領域と定義されている。膜は、例えば
毛管を通る液体透過性を提供する微孔領域を備えることができる。また別の実施
形態では、膜がそれを通って液体が拡散により輸送されるブロックコポリマーを
備えるモノリシック領域を備えることができる。ポート領域のための代表的膜に
は、１９９２年４月２８日にＷｈｉｔｅへ発行された「ＭｅｍｂｒａｎｅｓＦ
ｏｒＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅ（吸収性製品のための膜）」と題す
る米国特許第５，１０８，３８３号にも開示されているような酢酸セルロース膜
、欧州特許第Ａ−０４５１７９７号に開示されているＰＥＴフィルム、ニトロセ
ルロース膜、硝酸セルロース膜、ＰＴＦＥ膜、ポリアミド膜、およびポリエステ
ルが含まれる。その他の適切な材料は、ドイツのゲルデルン−ヴァルトベックに
所在のＶｅｒｓｅｉｄａｇ社またはスイスのリュシュリコーンに所在のＳＥＦＡ
Ｒ社から入手可能なポリアミドまたはポリエチレンメッシュのような織布ポリマ
ーメッシュである。

【００４６】アクチュエーター７０は、あるいはまた電気感受性ゲルを備えていてもよい。
電気感受性ゲルは、少なくとも部分的に水で膨潤したときに電流もしくは電界の
適用下で容積および／または形状を変化させる（すなわち、機械的機能を実行す
る）ポリマーゲルネットワークである。例えば、一定の部分的にイオン化された
ポリアクリルアミドゲルは、アセトンおよび水に浸漬させると弱い電界（例、０
．５ボルト／ｃｍ）下で約５０％の異方性収縮を受けるであろう。また別の電気
感受性ゲルは、水および界面活性剤の存在下では電気誘発性屈曲を被ったり、あ
るいは振動電界に曝されると振動波動を被る可能性がある。局所的収縮は、電界
において負に荷電したゲルポリマー上に正に荷電した界面活性剤分子を集中させ
ることによって、ゲルの１部分、例えばゲル要素の片側において惹起される可能
性があると考えられている。電界の強度および／または極性を変化させと、片側
の長さが減少するのでゲルにおける運動が誘発される（例えば、ストリップに形
成されたゲルがカールする可能性がある）。電気的感受性ゲルは、それらが容積
および／または形状を変化させるに従って材料を解放する、排泄物がそれを通っ
て流れることを許容する、排泄物がそこから流出することを防止する、排泄物を
被包する等のために弁を提供するために長方形、円形、網状格子等のパターンの
ような様々な形状を備えることができる。代表的材料は、弱く架橋結合したＰＡ
ＭＰｓゲル（ポリ（アクリルアミド−２−メチルプロパン）スルホン酸）である
。このタイプのゲルは糞便のためのボイドスペースの作製、皮膚の拭き取り、化
学的糞便処理剤の適用もしくは送達、または材料を解放するための弁として機能
することのような様々な機能を実行することができる。その他の代表的な電気的
感受性ゲルは、１９９０年３月３１日にＴａｎａｋａへ発行された米国特許第５
，１００，９３３号およびＷＯ９２０２００５号に記載されている。あるいはま
た、各々特定ｐＨまたは塩濃度で容積および／または形状を変化させるｐＨ感受
性ゲルまたは塩濃度感受性ゲルを本発明のアクチュエーターとして使用すること
もできる。

【００４７】本発明の製品の実施形態は、１つ以上の先行型センサーおよび１つ以上のアク
チュエーター７０を含む場合がある。差し迫ったイベントに先行して入力信号を
検出することにより、製品内の反応システムは差し迫ったイベントのために準備
するように誘発される。これは、排泄物管理テクノロジーが最初は「隠れている
」または閉鎖されているが、必要の時点または必要の直前に利用可能になる製品
の構成を許容する。特定入力とは無関係に、これらの実施形態における先行型セ
ンサーはイベントの発生に対して準備するために、排泄物、装着者、製品、また
はそれらの１つ以上の構成要素上で作用を実行するようにアクチュエーターを誘
発することができる。例えば、差し迫った排便もしくは排尿が外肛門括約筋の電
気的活動を通して検出される場合は、このシステムは好ましくは肛門括約筋の弛
緩に関連する信号によって誘発される（すなわち、反応システムが活性化される
）。アクチュエーターはその後、皮膚刺激を防止または最小限に抑えるために装
着者の皮膚を処置する；糞便ボイドスペーサーを活性化するることによって排泄
物管理装置を準備する；尿が貯蔵装置内に流入できるように弁を開放する；酵素
阻害剤、スキンケア組成物、ｐＨ調節剤、または他の技術において知られている
皮膚処置補助物質を放出することのような機能を実行することができる。

【００４８】アクチュエーター７０は、アクチュエーターに排泄物、装着者、製品、または
それらの構成要素上で反応機能を実行させるであろう使い捨て製品のいずれかの
部分に配置および／または操作可能に接続することができる。例えば製品２０に
おいては、アクチュエーター７０は製品の前方ウエスト領域３６、後方ウエスト
領域３８または股領域３７に置くことができ、さらにシャシー２２、トップシー
ト２４、バックシート２６、吸収性コア２８、サイドパネル３０、レッグカフ３
２、ウエスト装備３４、留め具システム４０、長手方向縁５０もしくは端縁５２
等の構成要素と一緒に統合されても、隣接して配置されても接合されてもよい。
アクチュエーター７０はさらにまた、製品２０のような製品内に完全に含有され
ても、製品内に配置された部分および製品外に配置された部分を有していても、
または完全に製品２０の外部にあってもよい。アクチュエーター７０もしくはア
クチュエーター７０の部分は、１つ以上のセンサー６０、１つ以上のコントロー
ラー８０、アクチュエーター７０の別の部分または製品２０の別の部分に操作可
能に接続されていてもよい。さらに、アクチュエーター７０は、製品２０と統合
されていても、または介護者もしくは装着者によって据え付けられてもよい。

【００４９】製品２０は、さらにまたコントローラー８０を含むことができる。「コントロ
ーラー」は、本特許出願の目的ではセンサーから入力を受け入れ、１つ以上の活
動が取られるべきかどうかを決定する装置であると定義されている。コントロー
ラーは、センサー６０から信号を受け取り、排泄物、装着者、製品、またはそれ
らの構成要素上で反応機能を実行させるためにアクチュエーター７０に信号を直
接に差し向ける。あるいはまた、アクチュエーター７０はセンサー６０から直接
に信号を受け取って排泄物、装着者、製品、またはそれらの構成要素上で反応機
能を実行することもできる。コントローラーは化学的もしくは物理的変化を被る
材料を含むことができ、センサーその他からの情報を処理する化学的、機械的ま
たは電気的装置であってよい。例えば、被包されて圧力差別化装置によって真空
圧縮下で保持される例えば水溶性バッグのような弾力性圧縮プラスチックフォー
ム材料を有する製品においては、センサー６０は水溶性バッグを備えることがで
きる。ここで使用する用語「真空圧縮」は、材料が構造内の圧力を周囲温度より
低く維持する構造によって少なくとも部分的に圧縮された形状に保持されている
状態に関する。好ましい実施形態では、構造内の圧力は周囲圧力の約５０％以下
である。用語「周囲圧力」は、製品を直接に取り囲んでいる大気圧を意味する。

【００５０】フィルムの物理的および化学的特性（すなわち、フィルムが溶解する前にどの
位の入力が存在しなければならないのかを決定するポリマーのタイプ、厚さ等）
はコントローラー８０として機能し、コントローラー８０がアクチュエーター７
０に反応機能を実行するための貯蔵エネルギーを放出させる前に満たされなけれ
ばならない入力の閾値レベルを決定する。アクチュエーター７０は、圧縮フォー
ムと圧縮フォームの貯蔵機械的エネルギーの放出を許容する真空消失との組み合
わせである。この例では、コントローラー８０は１回限りスイッチとして機能す
る。しかし、装着者の筋肉の電気的活動のようなセンサー６０からの信号を受け
取る電気的コントローラー８０は複数の電気的信号を受け取りかつ監視し、反復
してアクチュエーターを誘発することができる。コントローラーはセンサー構成
要素と統合されていても、アクチュエーター構成要素と統合されていても、また
はシステムの個別構成要素であってもよい。

【００５１】コントローラー８０は、コントローラー８０にセンサー６０からの信号を受け
取らせ、アクチュエーター７０に信号を提供させる使い捨て製品のいずれかの部
分に配置されても、および／または操作可能に接続されてもよい。例えば製品２
０においては、コントローラー８０は製品の前方ウエスト領域３６、後方ウエス
ト領域３８または股領域３７に置くことができ、さらにシャシー２２、トップシ
ート２４、バックシート２６、吸収性コア２８、サイドパネル３０、レッグカフ
３２、ウエスト装備３４、留め具システム４０、長手方向縁５０もしくは端縁５
２等の構成要素と一緒に統合されていても、隣接して配置されていても、または
接合されていてもよい。コントローラー８０は、製品２０と統合されていても、
または介護者もしくは装着者によって据え付けられていてもよい。コントローラ
ー８０はさらにまた、製品２０のような製品内に完全に含有されても、製品内に
配置された部分および製品外に配置された部分を有していても、または完全に製
品２０の外側にあってもよい。コントローラー８０もしくはコントローラー８０
の部分は、１つ以上のセンサー６０、１つ以上のアクチュエーター７０、コント
ローラー８０の別の部分または製品２０の別の部分に操作可能に接続されていて
もよい。コントローラー８０は、例えばセンサー６０からの信号を受け取って信
号を例えば高周波伝送によってアクチュエーター７０へ提供することもできる。

【００５２】別個の構造要素がセンサー６０、アクチュエーター７０およびコントローラー
８０の機能を実行してもよいが、本発明のアクチュエーター７０および／または
コントローラー８０の機能は別個の構造要素によって実行される必要はない。例
えばセンサー６０およびコントローラー８０の機能は、例えば排泄物の成分に接
触すると溶解するフィルムのような同一構造要素によって実行されてもよい。こ
の実施例では、フィルムはセンサーとして機能し、排泄物の入力成分に対して反
応する。フィルムの物理的および化学的特性、すなわち、フィルムが溶解する前
にどの位の入力が存在しなければならないのかを決定するポリマーのタイプ、厚
さ等はコントローラー８０として機能し、コントローラーがアクチュエーターに
反応機能を実行するための貯蔵エネルギーを放出させるまたは貯蔵材料を送達さ
せる前に満たされなければならない入力の閾値レベルを決定するであろう。別の
実施形態では、反応システムはスキンケア組成物、ｐＨ調節剤または酵素阻害剤
のような１つ以上の材料を含むセルまたはカプセルを備えることができる。セル
またはカプセルは、例えば閾値圧力レベル下で破裂し、貯蔵スキンケア組成物ま
たは酵素阻害剤を送達することができる。この実施形態では、セルまたはカプセ
ルは例えば圧力レベルを検出するセンサーおよび貯蔵スキンケア組成物または酵
素阻害剤を送達する前の閾値圧力レベルを定義するコントローラーの両方として
機能する。さらにまた別の実施形態では、反応システムは流入ポートで尿のよう
な入力を受け取り、輸送部材の流出ポートでスキンケア組成物、ｐＨ調節剤また
は酵素阻害剤のような物質を不連続的に送達することのできる閉システム液体輸
送部材を備えることができる。この実施形態では、輸送部材はすなわち尿を受け
取るセンサー、およびすなわち排泄物、装着者、製品またはそれらの構成要素へ
その物質を活動的に送達するアクチュエーターの両方として機能する。さらに、
閉システム液体輸送部材は、その他に入力の必要な閾値レベルを決定するコント
ローラーとしても機能することができる。例えば閉システム液体輸送部材が流入
ポートで尿を受け取り、水のような液体が流出ポートから出て圧縮弾力性材料を
保持している可溶性フィルムを溶解させる実施形態では、閉システム液体輸送部
材はセンサーおよびコントローラーの両方として機能することができる。この実
施形態では、輸送部材は尿を受け取ることによりセンサーとして機能し、入口ポ
ーとまたは流出ポートの透過性がコントローラーとして機能して、輸送部材が可
溶性フィルムに液体を送達する前に必要とされる液体の閾値量を決定することが
できる。

【００５３】製品２０は、フィードバック制御ループを備えたもしくは備えていない不連続
反応システムを含んでいてよい。あるいはまた製品２０は、フィードバック制御
ループを有する連続反応システムを含んでいてもよい。「反応システム」は、本
特許出願のためには、センサー６０が適切な誘発入力を検出したときには排泄物
、装着物、製品、またはそれらの構成要素上で機能するセンサー６０およびアク
チュエーター７０を含むシステムであると定義されている。所定の入力パラメー
ターを感知すると、アクチュエーター７０は反応機能を実行する、すなわち排泄
物、装着物、製品、またはそれらの構成要素上で機能するために貯蔵エネルギー
もしくは材料を送達する。

【００５４】本発明の反応システムは「連続」または「不連続」のどちらかの方法で反応す
ることができる。本特許出願で使用するような「連続反応システム」は、出力が
入力の量に量的に依存する、すなわち出力の連続的に増加する量に作用を及ぼす
ためには連続的に増加する量の入力が要求される、または反応システムの出力が
貯蔵材料の受動的放出を備える反応システムを意味する。例えば製品の吸収性コ
アに配置された超吸収性ポリマーは、出力が入力の量に量的に依存する連続反応
を提供する、すなわち、ポリマーの能力が使い果たされるまでは、ますます多く
の液状排泄物の量が超吸収性ポリマーに接触するにつれてポリマーがますます多
くの量の液体を含有する。別の連続反応システムの例には、フィルムが尿または
月経のような液体に接触すると化学量論的化学反応において溶解したときに拡張
状態で保持されていたレッグカフを解放することによって装着者のフィットを改
良する１９８１年１月２７日にＳｃｈｒｏｅｄｅｒらへ発行された「Ｄｉａｐｅ
ｒＩｎｃｌｕｄｉｎｇＭｏｉｓｔｕｒｅ−ｒｅｓｐｏｎｓｉｖｅＳｅａｌ
Ｍｅａｎｓ（水分反応性シール手段を含むおむつ）」と題する米国特許第４，
２４６，９００号に記載されている製品が含まれる。しかし、受動的に貯蔵材料
を放出する反応システムは、概してその材料自体がどのように放出されるのかと
は無関係に連続反応を提供するが、それは排泄物、装着者、製品、またはそれら
の構成要素上で実行される実際の反応機能が材料の放出によってではなく材料に
よって実行されるためである。従って、一定の入力に反応して材料が連続的に放
出されるのであろうと、または一定入力の閾値が検出された単一時点に不連続的
に放出されるのであろうと、放出された材料によって実行される反応機能は、放
出された材料が使い果たされるまでは連続的に増加する出力の量に影響を及ぼす
ために連続的に増加する量の入力が必要とされるように実行される。

【００５５】しかし「不連続反応システム」は、本質的に閾値レベルを超える入力の量とは
無関係である出力関数を有する反応システムを意味する。例えば、所定入力の１
つ以上の閾値レベルが満たされると、反応システムは特定反応機能を実行するた
めにその貯蔵エネルギーの全部または前指定部分を放出する場合がある。本発明
の理想的実施形態では、出力関数には図７の（Ａ）に示されているような「ステ
ップ」機能が含まれる。この実施形態では入力のレベル増加に伴う出力における
変化率（ｄ（出力）／ｄ（入力））、すなわち出力関数ｆ（ｘ）の勾配もしくは
一次導関数ｆ’（ｘ）は、入力の量が閾値レベルより上方もしくは下方のときに
は好ましくは本質的にゼロである。しかし、閾値レベルでは変化率（ｄ（出力）
／ｄ（入力））は無限大に近づく。こうして、理想的不連続反応では、ε→０と
しての関数ｆ（ｘ−ε）の限界値はε→０としての関数ｆ（ｘ＋ε）の限界値と
等しくない、すなわちｌｉｍｆ（ｘ−ε）≠ｌｉｍｆ（ｘ＋ε）。

【００５６】 ε→０ ε→０しかし本発明は、物理世界では閾値レベルでの理想的な即時ステップ変化は必
要ではなく、さらに多くの場合には起こり得ない可能性さえあると認識している
。ある好ましい実施形態では、出力関数は入力の閾値レベルもしくはその周囲で
の入力における極めて小さな変化を伴う実質的ステップ変化を有することだけが
必要である。従って、本発明は、出力関数が過渡領域において少なくとも最小相
対急勾配度を有するように過渡領域において十分に不連続な方法で反応する出力
関数を有する本発明の不連続反応システムを予想している。不連続システムを記
載するもしくは形に表す特定方法に限定することは望んでいないが、所定の出力
関数が本発明のために定義されたような十分に不連続な方法で実行するかどうか
を決定するある好ましい方法では、変曲点での出力曲線の勾配が過渡領域の最初
の点と最後の点との間の線の相対勾配と比較される。例えば、図８Ａは代表的出
力関数の一次導関数ｆ’（ｘ）、および二次導関数ｆ’’（ｘ）、および三次導
関数ｆ’’’（ｘ）の整列したグラフに沿った代表的出力関数ｆ（ｘ）のグラフ
を示している。出力関数ｆ（ｘ）は入力（ＸもしくはＩ）が出力または反応（Ｒ
（Ｉ））に及ぼす作用を説明する。本発明のためには、過渡領域は出力関数ｆ（
ｘ）の二次導関数ｆ’’（ｘ）の相対最高値Ｒ（Ｉ_１）と相対最小値Ｒ（Ｉ_２）
との間の領域であると定義されている。相対最高値Ｒ（Ｉ_１）および相対最小値
Ｒ（Ｉ_２）は、三次導関数ｆ’’’（ｘ）がゼロに等しい点である。変曲点Ｉ_０は、二次導関数ｆ’’（ｘ）がゼロに等しい、すなわち下記である過渡領域にあ
る点であると定義されている。

【００５７】ｄ^２Ｒ｜｜＝０ｄI^２｜I＝I_０変曲点での出力関数の勾配と過渡領域の最初の点および最後の点の間の線の勾配
との比較は下記の式によって説明することができる。

【００５８】ｄＲ｜（ΔＲ_Ｔ）｜＝ｋｄI｜I＝I_０（ΔI_Ｔ）この方程式では、変曲点でのＤＲ／ｄＩはその点での出力関数の一次導関数であ
る。用語ΔＩ_Ｔは、過渡領域の最初の点Ｉ_１および最後の点Ｉ_２の間の反応シス
テムに対する入力における変化、すなわちＩ_２−Ｉ_１であり、用語ΔＲ_Ｔは過渡
領域の最初の点および最後の点の間の出力関数の反応における変化、すなわちＲ
（Ｉ_２）−Ｒ（Ｉ_１）である。係数ｋは過渡領域の最初の点および最後の点の間
の線の勾配と比較して変曲点Ｉ_０での出力関数の傾斜の相対急勾配を説明する比
例定数である。反応システムが不連続出力関数を有するためには、定数ｋは少な
くとも約２．０、好ましくは少なくとも約３．０、より好ましくは少なくとも約
５．０、よりいっそう好ましくは少なくとも１０．０、最も好ましくは少なくと
も約１００でなければならない。

【００５９】一定の実施形態では、連続反応システムの過渡領域における相対急勾配度はま
た均等時間定数を備えた一次ラグである一連の整数ｎを有する伝達関数によって
も形に表すことができる。反応システムの伝達関数は、本発明のためには出力（
反応変量）から入力（妨害変量）へのラプラース（Ｌａｐｌａｃｅ）変換比であ
ると定義されている。例えば、ＲｏｂｅｒｔＨ．Ｐｅｒｒｙ＆ＤｏｎＧ
ｒｅｅｎ，Ｐｅｒｒｙ’ｓＣｈｅｍｉｃａｌＥｎｇｉｎｅｅｒｓ’ Ｈａｎ
ｄｂｏｏｋ，ＳｉｘｔｈＥｄ．，Ｃｈａｐ．２２（化学エンジニア用ハン
ドブック、第６版、第２２章）（ＭｃＧｒａｗＨｉｌｌ，Ｉｎｃ．１９８４）
を参照。図９に示されているように、出力関数の相対急勾配度は次の式によって
近似させることができる：ＫＧ（ｓ）＝Ｋ／（Ｔｓ＋１）^ｎ、このときＫＧ（ｓ
）は伝達関数、Ｋは比例要素、Ｔはシステムの時間定数、およびｎは一次タイム
ラグの整数である。このモデルでは、数ｎが増加するにつれて、過渡領域におけ
る出力関数の急勾配が増加し、さらにモデルは不連続反応システムに近似し始め
る。本発明の一定の不連続反応システムは、好ましくはｎが約２５以上になった
とき、より好ましくはｎが約５０以上になったとき、さらに最も好ましくはｎが
約１００以上になったときに上記の式によって形に表すことができる。

【００６０】図７の(Ａ)に示されているように、本発明の反応システムは、システムが特定
反応機能を実行するためにその貯蔵エネルギーの全部を放出できる単一閾値レベ
ルを含むことができる、またはシステムが各閾値レベルで１以上の特定反応機能
を実行するためにその貯蔵エネルギーの前指定部分を放出できる複数の閾値レベ
ルを含むことができる。例えば単一閾値レベルを有する実施形態では、反応シス
テムはその閾値レベルが満たされたときに全反応機能を実行するためにその貯蔵
エネルギーの全部を放出することができる。この実施例におけるそうした単一閾
値実施形態では、不連続反応システムはオンまたはオフのような２つの状態を有
するシステムを含む。排泄物のような入力の閾値量が吸収性製品内に存在すると
、反応システムは排泄物、装着者、製品またはそれらの構成要素上で、例えば使
用者の皮膚から排泄物を覆い隠すことのような単一反応機能を実行することがで
きる。従って、不連続反応システムは閾値レベルの入力の存在において１つの状
態から別の状態へ変化する１回限りの「スイッチ様」機能を実行することができ
る。

【００６１】あるいはまた、図７の(Ｂ)に示されているように、反応システムは各閾値レベ
ルが満たされたときにシステムが特定反応機能を実行するために所定「量」のエ
ネルギーを放出できるまたは所定量の材料を送達できる複数の閾値レベルを有す
ることができる。この実施形態では、各閾値レベルが満たされると、全反応機能
の１部分が実行されたことおよび／または相違する閾値レベルが満たされたこと
に反応して相違する独立反応機能が実行される。例えば、反応システムは糞便酵
素を監視することができ、各閾値酵素レベルが満たされたときには等しい量もし
くは等しくない量の酵素阻害剤を送達できる、または第１閾値レベルで製品の貯
蔵構成要素を拡張もしくは拡大させてまたはｐＨ緩衝剤を送達して、第２閾値レ
ベルで大量の酵素阻害剤を送達することのような別の反応機能を実行することが
できる。各過渡領域では、反応システムは上記の単一閾値実施形態における過渡
領域と本質的に同様に反応する。

【００６２】さらに、反応システムは水分および／または１種以上の糞便酵素のような複数
の入力を監視して、相違する入力の閾値レベルが満たされたときに１つ以上の反
応機能を実行できる、または相違する入力の２種以上の閾値レベルが満たされた
ときにのみ１つの反応機能を実行することができる。したがって、コントローラ
ーは複数の相違する入力を監視して相違する入力の閾値レベルが満たされたとき
に相違する反応機能を実行することができる。あるいはまた、コントローラーは
複数の入力の１つ以上の閾値レベルが満たされたときに反応機能が実行されるよ
うに論理ＯＲゲートタイプの機能を実行することができる。コントローラーはさ
らにまた、２種以上の相違する入力の各閾値レベルが満たされたときに１つの反
応機能が実行されるように論理ＡＮＤゲートタイプの機能を実行することもでき
る。

【００６３】反応システムは、さらにまた「閉ループ」または「開ループ」システムを備え
ていてもよい。「フィードバック制御ループ」とも呼ばれる「閉ループ」システ
ムは、別個のセンサー６０およびアクチュエーター７０を含み、入力上で実行さ
れる反応機能の少なくとも１つの誘引としての出力状態の要素もしくはパラメー
ターの検出もしくは測定を使用する。出力状態は、アクチュエーター７０が入力
状態上で反応機能を実行する機会を有した後の入力状態の状況であってよい。例
えば、センサー６０が製品２０内のｐＨを監視していて尿がシステムのｐＨ、す
なわち反応システムの出力状態を変化させながら製品２０内に排出される場合は
、反応システムはシステムのｐＨを望ましい目標ｐＨもしくはｐＨ範囲へ回復さ
せるために予定量のｐＨ緩衝剤を送達することができる、またはｐＨが標的ｐＨ
もしくはｐＨ範囲へ戻るまで緩衝剤を放出することができる。液体が全部吸収さ
れてしまうまで、またはポリマーの能力に到達するまで液体入力を継続的に吸収
する超吸収性ポリマーのような吸収性材料は閉ループシステムを備えるとは見な
されないが、それは吸収性材料は明確なセンサー６０およびアクチュエーター７
０の構成要素を有していないためである。反応機能は、出力状態が閾値レベルに
達したときに実行されてもよいし、または出力状態および１種以上の他の状態が
満たされたときのみに実行されてもよい。入力上で作用することは、例えばｐＨ
を感知してｐＨ上に作用することのような感知された要素上で作用することを含
むことができる、または例えば糞便酵素もしくは糞便水分を感知して糞便に作用
することのような感知される要素が統合構成要素である合成物上に作用すること
を含むことができる。上記のように、フィードバック制御ループシステムは、少
なくとも２つの別個の構成要素を含む：センサー６０およびアクチュエーター７
０。センサー６０は、イベントまたはそのイベントに関連するパラメーターを検
出する。アクチュエーター７０は、信号を受け取り、センサー６０によって検出
された入力状態上で反応機能を実行する。フィードバック制御ループはさらにコ
ントローラー８０を含むことができる。この場合には、センサー６０はコントロ
ーラー８０に信号を提供し、さらにコントローラー８０はアクチュエーター７０
に入力状態上で反応機能を実行するように指令する。コントローラー８０は反応
システムの個別構成要素であってもよい、またはコントローラーの機能はセンサ
ー６０および／またはアクチュエーター７０によって実行されてもよい。

【００６４】フィードバック制御ループは、「非調節型」であっても「調節型」であっても
よい。「非調節型」フィードバック制御ループ反応システムでは、反応システム
は出力状態の閾値レベルが満たされたときにアクチュエーターが入力上で反応機
能を実行する１回限りスイッチとして作用する。例えば、センサー６０は特定糞
便酵素を検出することができ、さらにアクチュエーター７０は糞便を捕捉するこ
とに反応して圧縮フォームを解放する、または反応して糞便中で検出された酵素
上に作用する酵素阻害剤を送達することができる。あるいはまた、センサー６０
は尿もしくは月経水分を検出して反応し、それが拡張するに従って材料内へ水分
を引き出す圧縮フォームもしくは吸収性材料を解放することができる。センサー
６０はさらにまた不快な臭気を作り出す揮発性ガスを検出することができ、さら
にアクチュエーター７０は反応してその揮発性ガスの臭気を排除する消臭剤を放
出することができる。これらの実施例各々において、アクチュエーター７０はセ
ンサー６０によって検出された入力上に作用する。しかしセンサー６０が尿を検
出してアクチュエーターが糞便を含有するために十分な量の成形ボイドを作り出
すために圧縮フォーム材料を解放する場合は、アクチュエーター７０はセンサー
６０によって検出された入力以外の何かに作用する、すなわち尿の代わりに糞便
上に作用するので、このためにフィードバック制御ループではない。しかし、「
調節型」フィードバック制御ループは、センサー６０、アクチュエーター７０お
よびコントローラー８０を含有する。フィードバック制御ループを調節するとき
には、出力状態は絶えずまたは反復して監視され、コントローラー８０はアクチ
ュエーターに所定設定点もしくは所定範囲内に出力状態を維持するために入力上
に反応機能を実行するように指令する。調節型反応システムは排泄物中のｐＨを
絶えずまたは反復して測定し、排泄物のｐＨが閾値ｐＨレベルの上方で検出され
る度にフィードバック制御ループ反応システムを提供するように大量のｐＨ調節
剤（例えばｐＨ緩衝剤もしくはｐＨ低下剤）を送達することができる。

【００６５】しかし「開ループ」システムは、フィードバックを使用せずに反応機能を実行
するために入力に反応するシステムである、すなわち出力はシステムに進入する
感知された入力上に何の作用も及ぼさない。開ループシステムは、センサー６０
およびアクチュエーター７０の両方の機能を実行する単一装置を有する反応シス
テムを含むことができる、または別個のセンサー６０とアクチュエーターが入力
以外の何かに作用を及ぼすアクチュエーター７０構成要素とを有することができ
る。例えば使い捨て吸収性製品の吸収性コア内に配置された超吸収性ポリマーは
開ループ反応を提供するが、それはポリマーが機能を実行する単一装置しか含ん
でいないためである。あるいはまた、開ループ反応システムは、排泄物またはそ
の排泄物の成分を検出するセンサー６０、およびセンサー６０によって検出され
た入力以外の何かの上に連続もしくは不連続方法で反応機能を実行するアクチュ
エーター７０を含む場合がある。例えば、センサー６０が尿を検出し、さらにア
クチュエータ７０が糞便を捕捉もしくは貯蔵する場合がある。尿のような液体が
気体発生材料に接触したときの化学量論的化学反応によって膨張可能なスペーサ
ーが糞便を貯蔵するためのボイド容積を提供するために膨張する連続開ループ反
応システムの１つの例、すなわち連続反応システムは、参照して本明細書に組み
込まれる１９９４年７月１９日にＧａｒｙＤ．Ｌａｖｏｎらへ発行された「Ｄ
ｉｓｐｏｓａｂｌｅＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅＨａｖｉｎｇＡ
ｎＩｎｆｌａｔａｂｌｅＳｐａｃｅｒ（膨張性スペーサーを有する使い捨て
吸収性製品）」と題する米国特許第５，３３０，４５９号に記載されている。こ
のタイプの実施形態の別の実施例は、センサー６０が尿もしくは月経のような液
体を検出したときにアクチュエーターが拡張状態で維持されていたレッグカフを
解放することによって装着者のフィットを改良する使い捨て製品である。化学量
論的化学反応によって装着者のフィットを改良する連続開ループ反応システムの
実施例は、参照してここに組み込まれる１９８１年１月２７日にＳｃｈｒｏｅｄ
ｅｒらへ発行された「水分反応性シール手段を含むおむつ（ＤｉａｐｅｒＩｎ
ｃｌｕｄｉｎｇＭｏｉｓｔｕｒｅ−ｒｅｓｐｏｎｓｉｖｅＳｅａｌＭｅａ
ｎｓ）」と題する米国特許第４，２４６，９００号に記載されている。あるいは
また、装着者上のフィットを改良する不連続開ループ反応システムは、抑制点の
一方もしくは両方で抑制材料が溶解したときに、弾性材料が装着者の皮膚に接触
して皮膚とのシールを形成することができるように可溶性抑制材料によって２つ
の別個の抑制点で拡張状態で保持されているレッグカフもしくはウエストカフの
ような弾性材料を含むことができる。

【００６６】センサー６０およびアクチュエーター７０を有する代表的開ループ反応システ
ムのブロック図は図６の(Ａ)に示されている。センサー６０、アクチュエーター
７０およびコントローラー８０を含有する代替開ループ反応システムのブロック
図は図６の(Ｃ)に示されている。センサー６０およびアクチュエーター７０を有
する代表的閉ループ反応システムのブロック図は図６の(Ｂ)に示されている。セ
ンサー６０、アクチュエーター７０およびコントローラー８０を含有する代替閉
ループ反応システムのブロック図は図６の(Ｄ)に示されている。

【００６７】本発明は、開ループもしくは閉ループのいずれかを含む機械的アクチュエータ
ーを有する不連続反応システムを含むことができる。さらに、本発明はまたフィ
ードバック制御ループ（すなわち、閉ループシステム）を備える機械的アクチュ
エーターを有する連続反応システムを含むことができる。これらのタイプの反応
システム各々は技術において知られている連続開ループ反応システムより優れた
明確な長所を提供する。

【００６８】本発明の１つの実施形態は、圧力差別化装置９１によって圧縮状態に保持され
ている弾力性材料９４を備える排泄物隔離装置９０を含む。ここで使用する圧力
差別化装置は、弾力性材料を圧縮状態で維持できる（例えば、圧縮された弾力性
材料９４上に抑制圧力を提供することによってエネルギーを貯蔵できる）いずれ
かの装置もしくは構造である。「圧縮状態」は、材料が抑制されておらずゼロ適
用圧力下で有するであろう容積より小さい容積で維持されている状態であると定
義されている。弾力性材料に関しては、圧縮状態は一般に材料の表面に圧力を適
用すること、または技術において知られている他のいずれかの手段によって概し
て達成できる。圧力差別化装置は、例えば真空密封バッグまたは弾性もしくは非
弾性のバンドもしくはストランド、ストリップ、フィルム、不織布、スクリム、
またはフォームのような弾力性材料を抑制する張力がかけられる材料を備えるこ
とができる。好ましくは、圧力差別化装置９１によって維持される弾力性材料の
圧縮は、トリガー機構によって少なくとも部分的に低下させることができる（す
なわち、圧縮された弾力性材料９４は少なくとも部分的に拡張することができる
）。トリガー機構は、圧力差別化装置９１における圧力の均等化が生じるように
作用して圧縮された弾力性材料９４を少なくとも部分的に拡張させるように入力
に反応する例えばセンサー、アクチュエーター、もしくはそれらの組み合わせの
ような要素もしくは装置である。

【００６９】排泄物隔離装置９０は、拡張させられたときに糞便のような排泄物を捕捉して
装着者の皮膚から排泄物を取り除いて貯蔵できるように装着者の肛門に隣接させ
て製品２０に配置することができる。この実施形態では、可溶性バッグが糞便水
分に反応し、さらに排泄物隔離装置が糞便水分に反応して糞便を捕捉する場合は
反応システムは不連続閉ループ反応システムを備えるが、それは閾値レベルの入
力が存在するときにこのシステムが感知された入力上に不連続方法で作用するた
めである。しかし、可溶性バッグが尿に反応する場合は、反応システムは不連続
開ループシステムを備えるが、それは反応システムが入力以外の何かの上に作用
する、すなわちシステムが尿の代わりに糞便を捕捉するからである。そうした実
施例は、尿が沈降すると思われる製品２０の部分に可溶性シール９９を置くこと
ができる図１１に示されている。あるいはまた、弾力性材料９４は、それが拡張
するにつれて本体内に液体を引き出すことによってポンプ機能を果たす吸収性材
料であってもよい。例えば図１０の(Ａ)〜図１０の(Ｃ)に示されているように、
上記の高多孔質の大きなセルの弾力性フォーム３９４は、少なくとも可溶性部分
３９２および不溶性基材３９３を有するフィルム、エンベロープ、バッグもしく
はカプセルに圧縮して含有されている場合がある。図１０の(Ａ)は本発明の機械
的ポンプの実施例を示している。図１０の(Ｂ)は構造上の糞便を示しており、さ
らに図１０の(Ｃ)は糞便が吸収された後の構造を示している。好ましくは圧縮フ
ォームを備える各セルは個別に真空下で保持されている。尿、月経もしくは糞便
水分のような液体が可溶性フィルムに接触すると、フィルムは溶解してセル内の
圧縮フォームを糞便に接触させて拡張させ、拡張するにつれて液体をフォーム内
に引き込む。ある実施形態では、吸収性材料は上に重なった排泄物についての吸
引を維持するためにセル壁３９９によって個別に密封された真空である複数のセ
ルを含むことができる。この実施形態では、反応システムが可溶性材料によって
検出された液体をポンプ機能で吸引する場合は、反応システムは不連続閉ループ
反応システムを備えるが、それはこのシステムがセンサーによって検出された入
力上に作用するためである。

【００７０】図１〜３に示されている本発明の実施形態では、圧力差別化装置９１は外側８
７および内部チャンバー８８を含むバッグ９２を備えている。バッグ９２の少な
くとも１部分は好ましくは水溶性であり、トリガー機構８９として機能する。好
ましくは、弾力性材料９４は真空圧縮下で圧力差別化装置９１の内部チャンバー
８８内に保持されている。すなわち、弾力性材料９４の１部分は圧力差別化装置
９１によって少なくとも部分的圧縮状態で維持されている。好ましい実施形態で
は、内部チャンバー８８内の圧力は周囲圧力より低く、それによって弾力性材料
９４を少なくとも部分的圧縮状態で維持するための手段を提供する。この実施形
態では、周囲圧力は大気圧である。入力の閾値レベルが到達もしくは感知される
と、トリガー機構８９は内部チャンバー８８内の圧力の増加を引き起こし、圧縮
された弾力性材料の少なくとも１部分をその圧縮されていない厚さの少なくとも
１部分へ拡張させる。例えば、閾値レベルの水分（すなわち、入力）が水溶性バ
ッグ９２もしくはシールの１部分を溶解させて内部チャンバーと周囲圧力との間
の圧力差を均等化させると、弾力性材料９４が拡張する。

【００７１】弾力性材料は、圧縮もしくは拡張したときにあらゆる適切な形状であってよい
。例えば、弾力性材料は、拡張したときに糞便を捕捉するために十分な容積を有
する成形ボイドを有する弾力性合成ポリマーもしくはプラスチックフォームであ
ってよい。あるいはまた、弾力性材料９４は微孔もしくはマクロポーラスフォー
ム、ループ構造、スプリング、弾力性ハイロフト不織布、コイル状構造、または
低容量制約形状に弾性的に変形された様々な形状の弾力性材料を備えていてよい
。さらに、弾力性材料９４は同一もしくは相違する材料を備える２種以上の弾力
性要素を備えることができる。例えば、弾力性材料９４は微孔およびマクロポー
ラスフォームのような微孔およびマクロポーラス要素の両方を備えることができ
る。いずれの場合にも、弾力性材料の個別弾力性要素は少なくとも部分的に重複
している、接しているもしくは接触していない、または完全に相互から離れてい
ることを含むいずれかの適切な方法で構成されてよい。

【００７２】図２および３に示されている排泄物隔離装置９０の実施形態では、弾力性材料
９４は圧縮されて圧力差別化装置９１（例、バッグ９２）内に保持されることが
可能であり、さらに拘束力の解放後には好ましくは少なくとも約７５％の最初の
高さの実質的比率を回復することができるように適切な圧縮および復元特性を有
するいずれかの弾性的に変形可能なフォームを備えることができる。バッグ９２
の少なくとも１部分は可溶性領域または可溶性シールを備えることができる。可
溶性シールはバッグ９２と統合されていても（例、バッグ９２材料の１部分）、
または個別要素（例、バッグ９２における穴もしくは透過性領域の上方に付着さ
せられた可溶性材料）であってもよい。可溶性領域またはシールは、水、尿、糞
便酵素等に接触すると溶解することができる。バッグ９２は、好ましくはバッグ
９２の可溶性領域の１部分が不連続的に真空およびそれによって圧縮された弾力
性材料９４における貯蔵エネルギーを放出するために十分な程度溶解する（すな
わち、閾値レベルの水が検出される）まで真空圧縮下で弾力性材料９４を保持す
る。フォームはまたいったん拡張すると、好ましくは例えばフォームが有意には
、好ましくは約５０％未満には圧縮しないように、さらに乳児が装置上に座った
場合に捕捉された排泄物を放出しないように、乳児の体重に抵抗するために十分
に剛性である。例えばＳＩＦ／２１０ＰＰ１と識別されるペンシルバニア州エデ
ィストーンに所在のＦｏａｍｅｘＣｏｒｐｏｒａｔｉｏｎまたはＭＣ１９０
０ＥＶＡ２ｌｂ／ｆｔ^３と識別されるマサチューセッツ州ハイアニスに所
在のＳｅｎｔｉｎｅｌＰｒｏｄｕｃｔｓＣｏｒｐｏｒａｔｉｏｎから入手可
能なＥＶＡフォーム、または１９９３年１１月９日にＤｅｓＭａｒａｉｓらへ発
行された「水性排泄物のための吸収性フォーム材料およびそうした材料を含有す
る吸収性製品（ＡｂｓｏｒｂｅｎｔＦｏａｍＭａｔｅｒｉａｌｓＦｏｒ
ＡｑｕｅｏｕｓＢｏｄｙｆｌｕｉｄｓａｎｄＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒ
ｔｉｃｌｅｓＣｏｎｔａｉｎｉｎｇＳｕｃｈＭａｔｅｒｉａｌｓ）」と題
する米国特許第５，２６０，３４５号；１９９５年２月７日にＤｙｅｒらへ発行
された「水性排泄物のための湿潤するまでは薄い吸収性フォーム材料およびこれ
を製造するためのプロセス（Ｔｈｉｎ−Ｕｎｔｉｌ−ＷｅｔＡｂｓｏｒｂｅｎ
ｔＦｏａｍＭａｔｅｒｉａｌｓＦｏｒＡｑｕｅｏｕｓＢｏｄｙＦｌ
ｕｉｄｓＡｎｄＰｒｏｃｅｓｓＦｏｒＭａｋｉｎｇＳａｍｅ）」と題
する米国特許第５，３８７，２０７号；および１９９７年７月２２日にＤｅｓＭ
ａｒａｉｓらへ発行された「極めて高い水−油比を有する高内相エマルジョンか
ら製造された水性液体のための吸収性フォーム材料（ＡｂｓｏｒｂｅｎｔＦｏ
ａｍＭａｔｅｒｉａｌｓＦｏｒＡｑｕｅｏｕｓＦｌｕｉｄｓＭａｄｅ
ＦｒｏｍＨｉｇｈｔＩｎｔｅｒｎａｌＰｈａｓｅＥｍｕｌｓｉｏｎｓ
ＨａｖｉｎｇＶｅｒｙＨｉｇｈｔＷａｔｅｒ−Ｔｏ−ＯｉｌＲａｔｉ
ｏｓ）」と題する米国特許第５，６２５，２２２号に記載されているＨＩＰＥフ
ォームは、糞便捕捉圧縮材料９４として使用することができる。

【００７３】図２に示されているように、圧縮材料９４は弾力性材料９４が圧縮されている
ときには開いている開口部９６を含む場合がある。弾力性材料９４が拡張すると
、開口部９６は図３に示されているように弾力性材料９４の周囲によって取り囲
まれる。これによって弾力性材料の開口部の内側で捕捉もしくは被包された排泄
物を装着者の皮膚から隔離することができる。あるいはまた、図４に示されてい
るように、弾力性材料９４はスペーサーとして作用して製品２０内に沈降した排
泄物を貯蔵するために十分な容量を有するボイドスペースを提供する開放開口部
を有する可能性がある。これによって弾力性材料９４は、弾力性材料９４が拡張
した後は複数回の排泄物噴出を受け入れることができる。

【００７４】上記のように、弾力性材料９４は同一もしくは相違する材料を備える２つ以上
の個別弾力性要素を備えることができる。例えば、弾力性材料は微孔およびマク
ロポーラスフォームのような微孔およびマクロポーラス弾力性要素両方を備える
ことができる。弾力性材料９４は、好ましくは糞便貯蔵のための開口部９６およ
び尿負荷区域内への延長部を有する（例えば、オハイオ州ハミルトンに所在のＰ
ＣＦＦｏａｍＣｏｒｐｏｒａｔｉｏｎからの１平方インチ当たり２０個の孔
を有するＰＧ１４８４８Ｔ２０）マクロポーラス網状ポリウレタンフォームを備
える第１弾力性要素を備えることができる。弾力性材料９４は、さらに追加して
第２弾力性要素（例、上記に引用した米国特許第５，２６０，３４５号および第
５，６２５，２２２号に記載されているような微孔フォーム）を備えることがで
きる。好ましくは、第２弾力性要素第１弾力性要素における開口部９６と概して
同延性である糞便のための開口部を有し、尿負荷区域以外は、第１弾力性要素の
装着者に面する側上に配置されている（しかし、第１弾力性要素が第２弾力性要
素の装着者に面する側に配置されている実施形態が予想されている）。第１弾力
性要素は、可溶性バッグ９２もしくはシールが溶解すると第２弾力性要素の少な
くとも１部分への空気の流れを促進するために役立つ可能性がある。これは、好
ましくは内側の圧力が周囲圧力と釣り合ってくるに従って少なくとも第２弾力性
要素の迅速な拡張を生じさせる。好ましくは、第１弾力性要素（例、マクロポー
ラスフォーム）における大きな孔は部分的に溶解した残留バッグ材料によって閉
塞されることはなく、バッグおよび／または弾力性材料９４の残りにおける迅速
な圧力平衡化のためのきれいな空気の経路を提供する。

【００７５】弾力性材料の様々な構成要素は、圧縮係数、曲げ係数、厚さ、口径分布、化学
組成、多孔性および表面エネルギーを含むいずれかの特性において相互に相違し
ていてもよい。ある非限定的実施例では、第１および第２弾力性要素は各々約５
０％と約８０％の間および約５％と約５０％の間の範囲内で約１．０ｐｓｉの適
用圧力下で圧縮することができる。好ましくは、複数構成要素システム中の少な
くとも１つの構成要素は約１．０ｐｓｉの適用圧力下で約２５％以下に圧縮する
。しかし、構造とは無関係に、弾力性材料の開口部９６は、好ましくはその構造
がいったん活性化される（例、被包しているフィルムを溶解させる水によって）
と約０．１ｐｓｉの適用圧力下で少なくとも約２０立方ｃｍの利用可能な容積を
提供する。

【００７６】図１４の（Ａ）及び図１４の（Ｂ）に示されているように、本発明は相互から
離れていて直接には接触していない、もしくは相互に直接に接合されているがそ
れら各々の少なくとも１部分が一緒に真空圧縮下で保持されている２つ以上の弾
力性要素２９４および２９６を含む排泄物隔離装置２９０を含むことができる。
弾力性要素２９４および２９６は、好ましくは圧力差別化装置２９１内に真空圧
縮下で保持される。圧力差別化装置２９１は、好ましくは外側および内部チャン
バー２８８を含む。圧力差別化装置２９１の外側２８７は、好ましくは例えば排
尿もしくは排便のような既定イベントが発生するまでは、製品を取り囲む空気の
周囲圧より低い圧力で内部チャンバー２８８を保持する。さらに、排泄物隔離装
置２９０は、好ましくは圧力差別化装置２９１の内部チャンバー２８８と周囲圧
力との圧力差を解除するまたは少なくとも圧力差を減少させることのできるトリ
ガー機構２８９を含む。トリガー機構２８９は、ここで説明されるいずれかのセ
ンサーもしくはアクチュエーターまたはアクチュエーターもしくはセンサーのい
ずれかの構成要素を含むがそれらに限定されない、圧力差を解除もしくは減少さ
せることのできる技術において知られているいずれかの手段を含むことができる
。排泄物隔離装置２９０が尿によって誘発されるのに適合する実施形態では、ト
リガー機構２８９は、それが好ましくは排尿が発生すると思われる場所（すなわ
ち、尿負荷区域）に置かれるように製品内に配置されるか、または装着者が排尿
したときもしくはさもなければトリガーの作動を引き起こしたときにトリガー機
構が真空を解放できるように尿負荷区域に置かれたセンサーもしくはアクチュエ
ーターと操作可能に結び付けられている。

【００７７】図１４の（Ａ）及び図１４の（Ｂ）に示されている実施形態では、第１弾力性
要素２９６は、好ましくは圧力差別化装置２９１（例、バッグ２９２）が壊れて
真空が消失すると、圧力平行のための低抵抗性気流経路を提供する材料を備える
。ある好ましい実施形態では第１弾力性部材はマクロポーラスフォームを含むが
、しかし例えば上記の弾力性材料のような他の弾力性材料も適切な可能性がある
。弾力性要素２９４および２９６は要素間の領域において圧力差別化装置２９１
における開放経路２９８を通して操作可能に接続されているので、第１弾力性要
素２９６内へ通過する空気は第２弾力性要素２９４に向かって流れることができ
、第２弾力性要素２９４およびそれの周囲のあらゆる間隙に空気を充填するため
の手段を提供する。従って、第２弾力性要素２９４は第１弾力性要素２９６の近
くでバッグ２９２の少なくとも１部分が溶解すると拡張することができる。

【００７８】図１５の（Ａ）及び図１５の（Ｂ）に示されているように別の実施形態では、
本発明の製品は相互に接する、または少なくとも部分的に重複するように構成さ
れた第１弾力性要素２９６および第２弾力性要素２９４を含むことができる。第
１および第２弾力性要素は、好ましくは上記のように圧力差別化装置２９１の内
部チャンバー２８８において真空圧縮下で保持される。第１弾力性要素２９６の
少なくとも１部分は、好ましくは第１および第２弾力性要素のいずれかの重複す
る部分から外向きに配置される。上記のように、排泄物隔離装置２９０は、好ま
しくは圧力差別化装置２９１の内部チャンバー２８８と周囲温度の圧力差を解除
することのできる、または少なくとも圧力差を減少させることのできるトリガー
機構２８９を含む。トリガー機構２８９は、好ましくは排尿が発生するであろう
場所（すなわち、尿負荷区域）に配置されるように製品内に配置されるか、また
は装着者が排尿したときもしくはさもなければトリガーを活性化させたときにト
リガー機構が真空を解放できるように尿負荷区域に配置されたセンサーもしくは
アクチュエーターと操作可能に結び付けられている。圧力差が取り除かれると、
弾力性要素２９４および２９６は容積を増加させることができる。第１もしくは
第２弾力性要素の少なくとも１つが空気の通過を容易に許容する開口部を有して
いて、例えば圧力差装置２９１を備える可溶性バッグ２９２もしくはシールの材
料によって閉塞されない材料を含有するようにさせることが有益であることが発
見されている。好ましい実施形態では、例えば弾力性材料はマクロポーラスフォ
ームを含むことができるが、しかし上記の弾力性材料を含む他の材料も適切な場
合がある。

【００７９】図１６に示されているようなさらに別の実施形態では、本発明の製品は上記の
ような排泄物隔離装置２９０へ操作可能に接続された閉システム液体輸送部材２
９９を備えるトリガー２８９を含むことができる。閉システム液体輸送部材２９
９は、好ましくは流入ポート２８１、流出ポート２８２および液体２８３を含む
。流出ポートは、好ましくは可溶性バッグ２９２もしくは可溶性シールのような
圧力差別化装置２９１の少なくとも１部分に隣接して配置されている。流入ポー
ト２８１は、好ましくは流出ポート２８２とは相違する場所に配置されている。
例えば、流入ポート２９２は、好ましくはそれがその中に排泄物隔離装置２９０
が組み込まれている製品の尿もしくはその他の排出区域もしくはその近くの場所
に位置するように配置される。従って、装着者が排尿もしくはさもなければ液体
を排泄したときには、液体は流入ポート２８１内に受け入れられる。その結果と
して、閉システム液体輸送部材２９９は流出ポート２８２から幾らかの液体を放
出し、これが可溶性バッグ２９２もしくはシールの少なくとも１部分の溶解を誘
発する。いったん溶解すると、バッグ内の圧力差は減少もしくは排除され、弾力
性材料２９５は拡張することができる。

【００８０】可溶性バッグを利用する本発明のいずれかの実施形態では、可溶性バッグは例
えば水、尿、糞便酵素、ｐＨレベルその他のような１種以上のタイプの入力が存
在する場合に可溶性であり、さらにバッグを溶解させるために必要なその入力の
閾値レベルを設定するように設計できる物理的および／または化学的特性（例、
厚さ）を有することができる。可溶性バッグは、例えばＭＯＮＯＳＯＬＭ７０
３０、Ｍ７０３１、Ｍ８６３０、Ｍ８５３４、またはＥ６０３０フィルムとして
イリノイ州サウスホランドに所在のＣｈｉｒｉｓ−ＣｒａｆｔＩｎｄｕｓｔｒ
ｉａｌＰｒｏｄｕｃｔｓ社によって、またはＨＬ１６３６もしくはＨＬ１
６６９−Ｘとしてミネソタ州セントポールに所在のＨ．Ｂ．ＦｕｌｌｅｒＣｏ
ｍｐａｎｙによって供給されるＰＶＡフィルムのような水に溶解性のプラスチッ
クフィルムを備えることができる。例えば、フィルムの厚さはまた望ましい活性
化を提供するために変更することができる。使用されるフィルムは、例えば約０
．０００５〜約０．００１５インチの範囲内の厚さを有することができる。例え
ば約０．００１インチの厚さを有するＨＬ１６３６フィルムは１平方インチ当
たり約０．０４９ｇの含水量で活性化するであろう。

【００８１】本発明の一部の実施形態では、排泄物隔離装置は非調節型不連続反応システム
として作動する場合がある。例えば、可溶性バッグが使用される場合は、バッグ
の可溶性部分は特定入力に反応するセンサーとして機能する。センサーは、例え
ば尿中の水または糞便中の酵素に反応することができる。バッグのいずれかの可
溶性部分が尿、糞便水分、または糞便酵素に接触すると、バッグの可溶性部分が
溶解して圧縮材料を放出し、これが拡張して製品上に置かれた糞便を捕捉する、
取り囲む、または包み込む。バッグを形成するために使用された材料の物理的お
よび化学的特性が入力の閾値レベルを限定し、いつ圧縮材料が放出されるのかを
決定するコントローラーとして作用する。バッグが溶解すると、真空の解放およ
び圧縮材料の拡張が排泄物を捕捉するためのアクチュエーターとして機能する。
従って、排泄物隔離装置は、所定入力の閾値レベルが検出されたときに圧縮材料
の貯蔵機械的エネルギーを放出する１回限り不連続スイッチとして作用する。反
応システムの有用なエネルギーには次が含まれる：（貯蔵エネルギー）−（ヒス
テリシス損失）。使用される圧縮材料は、好ましくは最小のヒステリシス損失お
よび最高の復元力を有する。より好ましくは、圧縮性ヒステリシス損失は、放出
後の復元が少なくとも約７５％であるように約２５％未満である。

【００８２】本発明はさらにまた開ループ反応システムまたはフィードバック制御ループ反
応システムを備えることもできる。ある実施形態では、シールが尿と接触するで
あろう製品の１部分に配置されている可溶性シールを含む可溶性バッグを使用す
ることができる。シールが尿中で溶解して装置が糞便を捕捉する場合は、例えば
反応システムは開ループシステムを備えるが、それはシステムの出力、すなわち
製品の表面上および／または装着者の皮膚に隣接して存在する糞便は入力、すな
わち尿に影響を及ぼさないからである。しかしバッグが糞便水分もしくは糞便酵
素に反応する場合は、反応システムはフィードバック制御ループを備えるが、そ
れはこのシステムは出力の尺度、すなわち製品の表面上および／または装着者の
皮膚に隣接して存在する糞便を、その糞便を捕捉するもしくは取り囲むための機
能のトリガーとして使用するためである。この実施例では、フィードバック制御
ループ反応システムは非調節型であるが、それはこれが１回限りスイッチとして
作用し、出力に対する望ましい設定点レベルを維持するために入力を連続または
反復的に変化させないからである。

【００８３】本発明の別の実施形態では、上記の実施例で記載されているようなフォームま
たは別の弾力性材料は、ねじり機械的ポテンシャルエネルギーを作り出すために
捻れさせ、上記の可溶性フィルムエンベロープ、バッグもしくはカプセルに封入
することができる。好ましくはねじり弾力性材料は、圧力差別化装置のような可
溶性フィルム、エンベロープ、バッグもしくはカプセル内においてねじれ位置で
圧縮して保持される。この実施形態では、水分、ｐＨ等の閾値レベルが検出され
たときに、圧力差別化装置が不連続的に真空を解放する、さらに従ってフォーム
を解放するように誘発される。貯蔵ねじり機械的ポテンシャルエネルギーはフォ
ームが巻き戻ることを惹起し、糞便、尿もしくは月経のような排泄物を貯蔵する
こと、捕捉することもしくは封じ込めること、装着者の皮膚を拭き取ること、装
着者の皮膚に皮膚処置剤を適用すること等のような反応機能を実行することがで
きる。この実施形態では、反応システムは非調節型不連続反応を提供する。シス
テムが入力以外のものに作用する、すなわちシステムが装着者の皮膚に作用する
場合は、この反応システムは開ループシステムを備えている。しかし、システム
が入力に作用する場合、例えばトリガーが糞便水分もしくは糞便酵素に反応して
ねじり弾性材料が糞便を「コルクスクリュー」作用によって輸送する場合は、こ
のシステムは閉ループシステムを備えている。

【００８４】別の実施形態では、電気的センサーが差し迫った排尿および／または排便を予
測するために装着者の外肛門括約筋の電気的活性における変化を検出することが
できる、すなわち先行型センサーである。筋肉の電気的活性における閾値信号低
下を検出すると、センサーもしくはコントローラーは例えば差し迫った排尿およ
び／または排便の排泄物を捕捉する準備として上記のような真空圧縮で圧縮フォ
ームを保持しているバッグの水溶性部分もしくはシールを溶解させる目的で水を
放出するために弁の開口を誘発することができる。あるいはまた、スイッチは糞
便が皮膚に接触する前に皮膚表面を処置するためにスキンケア組成物の放出もし
くは送達を実効することができる。この実施形態では、反応システムは電気的活
性が閾値信号レベルに到達したときに装着者の外肛門括約筋の電気的活性に反応
する不連続システムを備える。この反応システムもまた開ループシステムを備え
るが、それはこのシステムが電気活性入力信号以外のものに作用する、すなわち
糞便もしくは製品に作用するからである。

【００８５】さらにまた別の実施形態では、本発明の反応システムは上記のフォームのよう
な弾力性材料内に含有されるｐＨ調節剤を備えることができる。弾力性材料は、
下方もしくは前定義されたｐＨ（例えば約６．０未満のｐＨ）では不溶性、すな
わち固体であるが、そのｐＨレベルより上方では可溶性であるｐＨ感受性フィル
ムを含む圧力差別化装置によって真空下に拘束することができる。閾値以上のｐ
Ｈレベルを検出すると、フィルムは溶解して弾力性材料の貯蔵圧縮ポテンシャル
エネルギーを放出し、これがｐＨ調節剤を送達する。あるいはまた、酵素阻害剤
、スキンケア組成物等もまた圧縮弾力性材料内に含有することができる。フィル
ムは、あるいはまた１つ以上の糞便酵素、水等の存在下で可溶性である場合があ
る。代表的ｐＨ感受性材料は技術において知られており、ポリアクリルアミド類
、フタレート誘導体類、定型化ゼラチン、セラック、ケラチン、例えば酸化セル
ロースのようなセルロース誘導体類、およびポリアクリル酸誘導体類を含む。好
ましい材料には酢酸セルロースフタレート、酢酸ビニル、ポリ酢酸ビニルフタレ
ート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートならびにアクリル酸およ
びアクリルエステルコポリマーと混合されたポリメタクリレートが含まれる。そ
の他の代表的材料は、参照してここに組み込まれる「ｐＨ誘発性浸透圧破裂送達
装置（ｐＨＴｒｉｇｇｅｒｅｄＯｓｍｏｔｉｃＢｕｒｓｔｉｎｇＤｅｌ
ｉｖｅｒｙＤｅｖｉｃｅｓ）」と題する欧州特許第６１２，５２０Ａ２号に記
載されている。

【００８６】上記のｐＨ感受性送達実施形態では、反応システムは閾値ｐＨレベルに到達し
た後にｐＨレベルに作用するフィードバック制御ループを有する不連続もしくは
連続のどちらかの反応システムを備えることができる。これらの実施形態は調節
型または非調節型のいずれであってもよい。例えば送達されるｐＨ調節剤がｐＨ
上昇およびｐＨ低下構成要素両方を含有する緩衝剤を備える場合は、このシステ
ムは製品内のｐＨレベルを継続的に監視してｐＨが上昇しても低下してもｐＨレ
ベルを望ましい設定点または緩衝剤の標的範囲内に維持するであろう調節型フィ
ードバック制御ループシステムを備える。しかし、例えばこの反応システムが第
１ｐＨ閾値レベルでｐＨ上昇剤だけを送達する場合は、このシステムは非調節型
フィードバック制御ループシステムを備えるが、それはその物質が消費し尽くさ
れてシステムのｐＨを望ましいｐＨレベルまたは標的ｐＨ範囲内に維持しなくな
るまではｐＨ低下剤がシステムのｐＨを低下させるであろうからである。しかし
、製品内に置かれる排泄物がｐＨレベルを上昇させることがわかっていて、シス
テムが製品内のｐＨレベルが閾値ｐＨレベルに達する度に予定量のｐＨ低下剤を
送達する場合は、このシステムは製品のｐＨがシステムの望ましい設定点の上方
にある限り常にｐＨ調節剤を反復して放出する場合には調節型フィードバック制
御ループシステムを備える可能性がある。

【００８７】別の実施形態では、電解質水が回路を完成したとき、すなわちスイッチとして
機械的アクチュエーターを始動させるために電池のような貯蔵エネルギー源から
の電流を惹起したときに十分な量の水含有電解質（例、尿もしくは糞便から）が
電気的センサーによって検出される可能性がある。例えば、電流が電気感受性ゲ
ルに適用されてそれが形状を変化させて製品内に糞便のためのボイドスペースを
作製することを惹起することがある。同様に、この実施形態は感知される入力が
反応システムによって影響を受けるかどうかに依存して開ループもしくはフィー
ドバック制御ループシステムである不連続反応システムを備えている。例えばセ
ンサーが尿中の水分を検出する場合は、糞便を受け入れるためのボイドスペース
を作製する反応システムは開ループシステムを備えている。しかしセンサーが糞
便水分を検出する場合は、反応システムはフィードバック制御ループシステムを
備えているが、それはこのシステムが感知される入力に作用するためである。こ
の実施例では、フィードバック制御ループシステムはさらにボイドスペースが糞
便と一緒に糞便水分を捕捉する場合は調節型システムを備える可能性があり、水
分は蒸発する、またはセンサー要素から吸引され、それによって回路を開き、さ
らにコントローラーはセンサーが糞便水分を再び検出すると別のボイドスペース
を活性化させる。

【００８８】本発明のまた別の実施形態では、液体を吸収したときに膨潤する吸収性材料を
膨潤の閾値レベルが発生したときに電気回路を完成させるために１対の電気接点
を機械的に閉鎖するセンサーとして使用することができる。この実施形態では、
電気回路は不連続方法でアクチュエーターを誘発して排泄物、装着者、製品また
はそれらのいずれか１つ以上の構成要素上で反応機能を実行させることができる
。例えば、アクチュエーターは液体が製品の別の部分へ流れることができるよう
に弁を開放し、液体を製品の別の部分へポンプで送り出し、電気的感受性に作ら
れたボイドスペースにおける形状変化を開始させ、スキンケア組成物、ｐＨ調節
剤もしくは消臭剤等を送達することができる。

【００８９】繊維、フィルム、不織布または他のセル構造のような材料もまた糞便のような
排泄物、またはその排泄物の構成要素に反応する材料によって所定形状に拘束す
ることができる。排泄物が拘束材料に接触すると、拘束材料は排泄物を捕捉する
または装着者の皮膚から引き離すために繊維、フィルム、不織布または他のセル
構造を解放することができる。例えば弾性バリヤーは製品内のボイドスペースか
ら離れた２つの拘束点で尿、糞便水分もしくは糞便酵素に反応して溶解するもし
くは弱化する等の材料によって拘束することができる。糞便がボイドスペース内
に沈降させられ、さらに一方または両方の拘束点で拘束材料が溶解すると、弾性
バリヤーは不連続方法で糞便に接触して装着者の皮膚から隔離するためにボイド
スペースを被覆することができる。

【００９０】さらにまた別の実施形態では、皮膚を処置するための酵素阻害剤を送達するた
めに１種以上の糞便酵素を例えば酵素変性フィルムもしくはカプセルのようなセ
ンサー、または例えば電気的作動弁のような個別アクチュエーターを誘発するた
めの上記のようなバイオセンサーによって検出することができる。代表的酵素阻
害剤は、参照してここに組み込まれる１９９８年３月１２日に出願された「酵素
阻害剤を含有するスキンケア組成物を有する使い捨て吸収性製品（Ｄｉｓｐｏｓ
ａｂｌｅＡｂｓｏｒｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅＨａｖｉｎｇＡＳｋｉｎ
ＣａｒｅＣｏｍｐｏｓｉｔｉｏｎＣｏｎｔａｉｎｉｎｇＡｎＥｎｚｙ
ｍｅＩｎｈｉｂｉｔｏｒ）」と題する米国特許出願第０９／０４１，２６６号
に開示されている。さらにまた別の実施形態では、一定ｐＨ状態はｐＨ感受性ゲ
ルの使用によって検出することができ、これは皮膚を処置するためのｐＨ調節剤
を送達するために弁を開放することができる。別の実施形態では、事前定義圧力
閾値が検出され、カプセルもしくは「バブル」の破裂を生じさせ、スキンケア処
置剤もしくは組成物の送達を実行する。代表的スキンケア組成物（もしくはロー
ション）は、１９９７年３月４日にＤｏｎａｌｄＣ．Ｒｏｅへ発行された「皮
膚軟化剤および多価アルコール系ポリエステル固定剤を含有するローション含有
トップシートを有する使い捨て吸収性製品（ＤｉｓｐｏｓａｂｌｅＡｂｓｏｒ
ｂｅｎｔＡｒｔｉｃｌｅＨａｖｉｎｇＡＬｏｔｉｏｎｅｄＴｏｐｓｈ
ｅｅｔＣｏｎｔａｉｎｉｎｇＡｎＥｍｏｌｌｉｅｎｔＡｎｄＡＰｏ
ｌｙｏｌＰｏｌｙｅｓｔｅｒＩｍｍｏｂｉｌｉｚｉｎｇＡｇｅｎｔ）」と
題する米国特許第５，６０７，７６０号；１９９７年３月１１日にＤｏｎａｌｄ
Ｃ．Ｒｏｅへ発行された「液体多価アルコール系ポリエステル皮膚軟化剤およ
び固定剤を含有するローション含有トップシートを有するおむつ（Ｄｉａｐｅｒ
ＨａｖｉｎｇＡＬｏｔｉｏｎｅｄＴｏｐｓｈｅｅｔＣｏｍｐｒｉｓｉ
ｎｇＡＬｉｑｕｉｄＰｏｌｙｏｌＰｏｌｙｅｓｔｅｒＥｍｏｌｌｉｅ
ｎｔＡｎｄＡｎＩｍｍｏｂｉｌｉｚｉｎｇＡｇｅｎｔ）」と題する米国
特許第５，６０９，５８７号；１９９７年６月３日にＤｏｎａｌｄＣ．Ｒｏｅ
へ発行された「ポリシロキサン系皮膚軟化剤を含有するローション含有トップシ
ートを有するおむつ（ＤｉａｐｅｒＨａｖｉｎｇＡＬｏｔｉｏｎｅｄＴ
ｏｐｓｈｅｅｔＣｏｎｔａｉｎｉｎｇＡｎＰｏｌｙｓｉｌｏｘａｎｅＥ
ｍｏｌｌｉｅｎｔ）」と題する米国特許第５，６３５，１９１号；および１９９
７年７月１日にＤｏｎａｌｄＣ．Ｒｏｅへ発行された「ローション含有トップ
シートを有するおむつ（ＤｉａｐｅｒＨａｖｉｎｇＡＬｏｔｉｏｎｅｄ
Ｔｏｐｓｈｅｅｔ）」と題する米国特許第５，６４３，５８８号ならびに各々１
９９７年９月１０日に出願された米国特許出願第０８／９２６，５３２号および
第０８／９２６，５３３号に開示されており、上記の特許および特許出願各々は
参照してここに組み込まれる。

【００９１】本発明の特定の非限定的実施形態および実施例および／または個別の特徴が例
示かつ説明されてきたが、当業者には本発明の精神および範囲から逸脱すること
なく他の様々な変更および修飾を加えることが可能であることは明白であろう。
さらに、そうした実施形態および特徴の全ての組み合わせが可能であり、本発明
の好ましい履行を生じさせ得ることは明白である。このため、添付のクレームは
本発明の範囲内に含まれる全てのそうした変更および修飾を含むことが意図され
ている。同様に、本発明は主として使い捨ておむつに関して図示かつ説明されて
いるが、本発明はこの実施形態には限定されていない。本発明はさらにまた、例
えば使い捨ておむつの適用前に、または使い捨ておむつの代わりにプルオン（引
っ張ってはく）型おむつ、おむつインサート、生理用ナプキン、タンポン等にお
いて装着者に直接に適用される製品に使用することもできる。このため、添付の
クレームにおいては本発明の範囲内にある全てのそうした変更および修飾を含む
ことが意図されている。

【００９２】本明細書には本発明を特別に指摘し、かつ明確に請求している特許請求の範囲
が記載されているが、本発明は添付の図面と結び付けられている上記の説明を読
むことによってより明確に理解されるであろうと考えられる。

【図面の簡単な説明】

【図１】製品の構成をより明確に示すために切り取られている構造の部分とともに平た
く広げられた状態にある本発明に従って製造された製品の平面図であり、このと
き本製品はおむつである。

【図２】図２の(Ａ)は、活性化前の圧縮状態にある本発明の排泄物隔離装置の斜視図で
あり；そして、図２の(Ｂ)は、図２（Ａ）の線Ｂ−Ｂに沿って切り取られた断面図である。

【図３】図３の(Ａ)は、活性化後の図２の（Ａ）の１つの実施形態の斜視図であり；そ
して、図３の(Ｂ)は、図３(Ａ)の線Ｂ−Ｂに沿って切り取られた図３の(Ａ)の断面図
である。

【図４】図４の(Ａ)は、活性化後の図２の（Ａ）の代替実施形態の斜視図であり；そし
て、図４の(Ｂ)は、図４の(Ａ)の線Ｂ−Ｂに沿って切り取られた図４の（Ａ）の断
面図である。

【図５】水溶性カプセルを含む本発明の実施形態の斜視図である。

【図６】図６の(Ａ)は、代表的開ループ反応システムのブロック図であり；図６の(Ｂ)は、代表的閉ループ反応システムのブロック図であり；図６の（Ｃ)は、コントローラーを含む代表的開ループ反応システムのブロッ
ク図であり；そして、図６の(Ｄ)は、コントローラーを含む代表的閉ループ反応システムのブロック
図である。

【図７】図７の(Ａ)は、単一閾値レベルを有する本発明の不連続反応システムの理想的
出力関数を示しており；そして、図７の(Ｂ)は、複数閾値レベルを有する本発明の不連続反応システムの理想的
出力関数を示している。

【図８】図８は、出力関数の一次、二次および三次導関数と一緒に本発明の不連続反応
システムの代表的出力関数を示している。

【図９】均等時間定数を有する一連の一次ラグを有する制御システムの伝達関数を示し
ている。

【図１０】図１０の(Ａ),（Ｂ），（Ｃ）は、本発明の機械的ポンプを含む反応システム
の実施形態の断面図である。

【図１１】本発明の排泄物隔離装置の代替実施形態の斜視図である。

【図１２】本発明の排泄物バッグ実施形態の斜視図である。

【図１３】排泄物バッグを含む吸収性製品の斜視図である。

【図１４】図１４の(Ａ)は、代表的排泄物隔離装置の拡大平面図であり；そして、図１４の(Ｂ)は、区分線Ｂ−Ｂを通って切り取られた図１４の（Ａ）に示され
ている装置の断面図である。

【図１５】図１５の(Ａ)は、代表的排泄物隔離装置の拡大平面図であり；そして、図１５の(Ｂ)は、区分線Ｂ−Ｂを通って切り取られた図１５の（Ａ）に示され
ている装置の断面図である。

【図１６】本発明の排泄物隔離装置の代替実施形態の断面図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号ＦＩテーマコート゛(参考）Ａ６１Ｆ 13/534 Ａ６１Ｆ 13/18 ３０２ (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ (71)出願人ＯＮＥＰＲＯＣＴＥＲ＆ＧＡＮＢＬＥＰＬＡＺＡ，ＣＩＮＣＩＮＮＡＴＩ，ＯＨＩＯ，ＵＮＩＴＥＤＳＴＡＴＥＳＯＦＡＭＥＲＩＣＡ (72)発明者アレン、パトリック、ジャイアメリカ合衆国、オハイオ州 45249、シンシナチ、アークトゥラス・ドライブ 8667 (72)発明者エールンスペルガー、ブルーノ、ヨハネスドイツ連邦共和国、デー−65936 フランクフルト、ベスターバッハシュトラーセ 89 (72)発明者シュミット、マティアスドイツ連邦共和国、デー−65510 イドシュタイン、アルトケーニヒベーク３ (72)発明者ロン、カール、パトリックアメリカ合衆国、オハイオ州 45243、シンシナチ、グレーブズ・ロード 8055 (72)発明者ローラー、ベスアメリカ合衆国、ケンタッキー州 41075、エフティー・トーマス、メイフィールド・アベニュー 32 Ｆターム(参考） 3B029 BE04 BE06 4C003 HA04 4C098 AA09 CC14 CC36 CD07 DD10 DD16 DD23 DD24 DD25 DD26 DD28 DD30

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】装着者にフィットさせられる使い捨て製品であって，上記製
品が：（ａ）反応システムを備えており、上記反応システムが：（ｉ）前記製品に操作可能に接続されたセンサーであって、入力を検出す
るために適用されているセンサー、（ｉｉ）前記センサーに操作可能に接続された機械的アクチュエーターであ
って、前記入力に基づいて反応機能を実行するために適用されていて、前記セン
サーからは別個の構成要素を備えている前記アクチュエーター、および（ｉｉｉ）前記センサーが前記入力を検出したときに前記アクチュエーターに
前記入力に基づいて前記反応機能を実行させることを許容するコントローラーが
適用されているフィードバック制御ループ、を含んでいる、ことを特徴とする、装着者にフィットさせられる使い捨て製品。
【請求項２】装着者にフィットさせられる使い捨て製品であって、上記製
品が：（ａ）反応システムを備えており、上記反応システムが、（ｉ）前記製品に操作可能に接続されたセンサーであって、入力を検出する
ために適用されているセンサー、および（ｉｉ）前記製品に操作可能に接続された機械的アクチュエーターであって、
前記センサーが前記入力を検出したときに不連続な方法で反応機能を実行するよ
う適用されている機械的アクチュエーター、を含んでいる、ことを特徴とする、装着者にフィットさせられる使い捨て製品。
【請求項３】前記センサーが前記入力を検出したときに前記アクチュエー
ターに前記入力に基づいて前記反応システムを実行させることを許容するコント
ローラーが適用されているフィードバック制御ループをさらに備えている、請求
項２に記載の装着者にフィットさせられる使い捨て製品。
【請求項４】前記反応システムが下記の式によって形に表すことのできる
出力関数を有するように、前記反応機能が実行され、ｄＲ｜（ΔＲ_Ｔ）｜＝ｋｄＩ｜Ｉ＝Ｉ_０（ΔＩ_Ｔ）式中、前記定数ｋが約２．０と等しいかまたは約２．０以上、約３．０と等し
いかまたは約３．０以上、約５．０と等しいかまたは約５．０以上、約１０．０
と等しいかまたは約１０．０以上、或いは約１００と等しいかまたは約１００以
上である、請求項１乃至３のいずれか１項に記載の装着者にフィットさせられる
使い捨て製品。
【請求項５】前記反応システムが式：ＫＧ（ｓ）＝Ｋ／（Ｔｓ＋１）^ｎの
伝達関数を有している制御システムによって形に表すことのできる出力関数を有
するように前記反応機能が実行され、ここにおいて前記ｎ値が約２５と等しいか
または約２５以上、約５０と等しいかまたは約５０以上、或いは約１００と等し
いかまたは約１００以上である、請求項１乃至４のいずれか１項に記載の装着者
にフィットさせられる使い捨て製品。
【請求項６】前記センサーからの信号を受け取るよう適用されているとと
もに、前記センサーが前記入力を検出したときまたは前記センサーが前記入力の
閾値レベルを検出したときに前記アクチュエーターが前記反応機能を実行するこ
とを許容させるよう適用されているコントローラーをさらに備えている、請求項
１乃至５のいずれか１項に記載の装着者にフィットさせられる使い捨て製品。
【請求項７】前記センサーが、電気的センサー，機械的センサー，化学的
センサー，バイオセンサー，水溶性フィルム，水溶性ｐＨ感受性フィルム，およ
び閉システム液体輸送部材からなる群から選択される、請求項１乃至６のいずれ
か１項に記載の装着者にフィットさせられる使い捨て製品。
【請求項８】前記入力が、圧力，水，ｐＨ，、電気的活性，および酵素か
らなる群から選択される、請求項１乃至７のいずれか１項に記載の装着者にフィ
ットさせられる使い捨て製品。
【請求項９】前記センサーが先行型である、請求項１乃至８のいずれか１
項に記載の装着者にフィットさせられる使い捨て製品。
【請求項１０】前記反応機能が、ポテンシャルエネルギーを運動エネルギ
ーに変換すること，貯蔵材料を放出すること，ｐＨ調節剤を放出すること，酵素
阻害剤を放出すること，スキンケア組成物を放出すること，貯蔵材料を放出する
こと，活性成分を送達すること，貯蔵材料を装着者の皮膚に送達すること，貯蔵
材料を排泄物に送達すること，糞便を封じ込めること，糞便を被包すること，ボ
イドスペースを提供すること,および液体排泄物をポンプ機能で送り出すこと,か
ら選択された１つまたはそれ以上の群を備える、請求項１乃至９のいずれか１項
に記載の装着者にフィットさせられる使い捨て製品。
【請求項１１】前記アクチュエーターが前記反応機能を実行するためにポ
テンシャルエネルギーを転換するよう適用されており、前記ポテンシャルエネル
ギーが、貯蔵されている機械的エネルギー,圧縮機械的エネルギー,およびねじり
機械的エネルギーの１つまたはそれ以上の群から選択される、請求項１乃至１０
のいずれか１項に記載の装着者にフィットさせられる使い捨て製品。
【請求項１２】前記アクチュエーターが、真空,圧縮されている弾力性材
料,真空に密封されている水溶性繊維中に含まれている圧縮弾力性材料,機械的ポ
ンプ,および閉システム液体輸送部材の解放の１つまたはそれ以上の群から選択
される、請求項１乃至１１のいずれか１項に記載の装着者にフィットさせられる
使い捨て製品。
【請求項１３】１つの外側、及び少なくとも１つの内部チャンバーを有し
ている圧力差別化装置であって、内部チャンバーを周囲圧力より低い圧力に維持
している圧力差別化装置；および圧力差別化装置の内部チャンバー中に配置されているとともに真空圧縮下で保
持されている少なくとも２つの弾力性要素、を含む排泄物隔離装置を備えている、装着者にフィットさせられる使い捨て製品
。
【請求項１４】圧力差別化装置の外側の少なくとも１部分が水溶性フィル
ムを含んでいる請求項１３に記載の装着者にフィットさせられる使い捨て製品。
【請求項１５】内部チャンバーのより低い圧力を増加させることのできる
トリガー機構をさらに備えている、請求項１３または１４に記載の装着者にフィ
ットさせられる使い捨て製品。
【請求項１６】トリガー機構がセンサーまたはアクチュエーターの群から
選択される請求項１５に記載の装着者にフィットさせられる使い捨て製品。
【請求項１７】弾力性要素が少なくとも部分的に相互に重複しているか、
または非接触形態で配置されている請求項１３乃至１６のいずれか１項に記載の
装着者にフィットさせられる使い捨て製品。
【請求項１８】装着者にフィットさせられる使い捨て製品がその中に装着
者が排尿する尿負荷区域を含んでおり、トリガー機構の少なくとも１部分が尿負
荷区域に少なくとも部分的に配置されている、請求項１３乃至１７のいずれか１
項に記載の装着者にフィットさせられる使い捨て製品。
【請求項１９】２つの弾力性要素の少なくとも１つが微孔フォームを備え
、および／または、２つの弾力性要素の少なくとも１つが微孔フォームを備える
、請求項１３乃至１８のいずれか１項に記載の装着者にフィットさせられる使い
捨て製品。
【請求項２０】２つの弾力性要素の少なくとも１つが圧力差別化装置の内
部チャンバー内への空気の流れを強化する、請求項１３乃至１９のいずれか１項
に記載の装着者にフィットさせられる使い捨て製品。
【請求項２１】２つの弾力性要素の少なくとも１つが、約０．１ｐｓｉの
適用圧力下で少なくとも２０立方ｃｍの容積を好ましくは提供する、少なくとも
１つの糞便受け入れ開口部を含む、請求項１３乃至２０のいずれか１項に記載の
装着者にフィットさせられる使い捨て製品。
【請求項２２】２つの弾力性要素の少なくとも１つが約０．１ｐｓｉの適
用圧力下で約２５％を超えない圧縮である、請求項１３乃至２１のいずれか１項
に記載の装着者にフィットさせられる使い捨て製品。
【請求項２３】液体透過性トップシート；前記トップシートと接合された
バックシート；および前記トップシートの少なくとも１部分と前記バックシート
との間に配置された吸収性コアをさらに備えている請求項１ないし２２のいずれ
か１項に記載の装着者にフィットさせられる使い捨て製品。
【請求項２４】前記製品がおむつ,トレーニングパンツ,生理用ナプキン,
タンポン,および人工肛門用バッグの群から選択される、請求項１乃至２３のい
ずれか１項に記載の装着者にフィットさせられる使い捨て製品。