JP2002518379A - トリアジンカーバメートの製造方法 - Google Patents

トリアジンカーバメートの製造方法

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JP2002518379A JP2000554709A JP2000554709A JP2002518379A JP 2002518379 A JP2002518379 A JP 2002518379A JP 2000554709 A JP2000554709 A JP 2000554709A JP 2000554709 A JP2000554709 A JP 2000554709A JP 2002518379 A JP2002518379 A JP 2002518379A
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ツアオ,ホング
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サイテク・テクノロジー・コーポレーシヨン
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Abstract

(57)【要約】 硬化性組成物、特に硬化時にホルムアルデヒドを放出せずに比較的低温で硬化可能なコーティング組成物において架橋剤として使用するのに好適である1,3,5−トリアジンカーバメートの製造が開示されている。この方法は、シアネート置換型脱離基を有する1,3,5−トリアジン誘導体(すなわち、シアヌルクロライド)、シアネート含有試剤(すなわち、カリウムシアネート)、及びアルコール等のイソシアネート反応性化合物を極性溶媒の存在下、あるいは相間移動触媒と組み合わせて非極性有機溶媒の存在下に接触するステップを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】
(発明の分野) 本発明は、硬化性組成物、特に硬化時にホルムアルデヒドを放出せずに比較的
低温で硬化可能なコーティング組成物において架橋剤として使用するのに好適で
ある1,3,5−トリアジンカーバメートの製造に関する。
【0002】 (関連技術の説明) アミノ−1,3,5−トリアジンの種々の誘導体は、広範で多様な分野で利用
されていると文献に記述されている。メラミン及びグアナミンのメトキシメチル
誘導体等のこれらの誘導体のあるものの重要な使用は、活性水素基を有する樹脂
を含む硬化性組成物における架橋剤及び/または反応性変成剤としてである。こ
れらのメトキシメチル誘導体は、多数の面において優れた結果をもたらす一方で
、硬化条件下で揮発性副生物としてホルムアルデヒドを放出する難点も有する。
硬化時にホルムアルデヒドを放出しない、受け入れることができる代替物を見出
すことは、長い間業界の願望であった。
【0003】 大きな有望性を示すこのような非ホルムアルデヒド代替物の一つは、充分に示
されているかのごとくすべての目的のために、引用することにより本明細書に組
み込まれられる、共通して所有されている米国特許第4,939,213号、第
5,084,541号及び第5,288,865号、EP−A−0604922
(米国特許出願番号07/998,313、1992年12月29日出願に対応
)、EP−A−0624577(米国特許出願番号08/061,905、19
93年5月14日出願に対応)、米国特許出願番号08/138,581(19
93年10月15日出願)、米国特許出願番号08/239,009(1994
年5月6日出願)、米国特許出願番号08/286,835(1994年8月5
日出願)、米国特許出願番号08/324,549(1994年10月18日出
願)及び米国特許出願番号08/705,472(1996年8月29日出願)
に記述されている、イソシアネート及びカーバメート官能基を持つ1,3,5−
トリアジン架橋剤のクラスである。特に、これらの引用文献に開示されているカ
ーバメート官能基を持つ1,3,5−トリアジン架橋剤は、ヒドロキシ官能基を
持つ樹脂ベースのコーティング組成物における架橋剤として特に有用であり、硬
化コーティング物は広範な望ましい性質を持っていることが判明した。
【0004】 他のホルムアルデヒド非放出代替物には、例えば、充分に示されているかのご
とくすべての目的のために、ここに引用することによって本明細書に組み込まれ
る、共通して所有されているWO 93/10117(米国特許出願番号07/
973,676、1992年11月9日出願に対応)に開示されている、ラクタ
ム置換1,3,5−トリアジン架橋剤のクラス及び共通して所有されている米国
特許出願番号08/408,323(1995年3月21日出願)に開示されて
いる、アセタール及びエナミン官能基を持つ1,3,5−トリアジン架橋剤のク
ラスが含まれる。
【0005】 これらのホルムアルデヒド非放出系のあるものは、大きな有望性を示す一方、
この製造方法は幾分、扱いにくく、難しく、高費用であることがある。例えば、
前出の米国特許第4,939,213号及び第5,084,541号においては
、最初にアミノ−1,3,5−トリアジンとオキサリルクロライドを反応させて
、イソシアネート官能基を持つ中間体を製造し、次にこの中間体をアルコールと
反応させることにより、2段階のプロセスで1,3,5−トリアジンカーバメー
トが製造される。更に、前出の米国特許第5,288,865号においては、ハ
ロアミノ−1,3,5−トリアジンと酸ハライドを反応させることにより、1段
階のプロセスでカーバメート官能基を持つ1,3,5−トリアジンカーバメート
が製造される。これらのプロセスの主な難点としては、ある種の高コストのハロ
ゲン化出発物質の使用、かなりの量のハロゲン化副生物の生成、及び所望生成物
の低収率が含まれる。それゆえ、非ホルムアルデヒド架橋剤を製造する簡単で、
経済的な経路の探索が続いている。
【0006】 少なくともビス−アミノ−1,3,5−トリアジンと非環式有機カーボネート
とを強塩基の存在下で反応させて、カーバメート官能基を持つ1,3,5−トリ
アジンを製造する、前出の米国特許出願番号08/061,905に開示されて
いる方法により、これらのプロセスについての問題のいくつかが解決された。こ
のプロセスの難点には、例えば強塩基を中和して、最終製品からそれを除去しな
ければならないこと、最終製品における着色を避けるために反応のある面を注意
深くコントロールしなければならないことが含まれる。
【0007】 モノ−カーバメートの製造に関して、Matsui及びOtaguro,19
76,Kogyo Kagaku Zasshi,67:12,2402−24
03頁は、シアヌルクロライドとカリウムシアネートとの反応によりモノ置換生
成物、2−(エトキシカルボニルアミノ)−4,6−ジクロロ−1,3,5−ト
リアジンが生成することを記述している。しかしながら、ジ置換誘導体の生成は
そこでは開示されていない。
【0008】 ここで、驚くべきことには、有機溶媒反応媒体中で、(i)少なくとも2つの
シアネート置換型脱離基を有する1,3,5−トリアジン誘導体と(ii)シアネ
ート含有試剤を、(iii)ヒドロキシ官能基を持つ化合物などのイソシアネート
反応性化合物の存在下で反応させることにより、ジ−及びそれ以上の高置換1,
3,5−トリアジンカーバメート架橋剤を製造することができることを発見した
。有利なことには、本発明の方法は、なんら高コストの出発材料を必要としない
。更に、本発明のプロセスにより製造される1,3,5−トリアジンカーバメー
ト架橋剤は、1,3,5−トリアジン中間体を扱うことなく、直接に製造され得
る。コーティング組成物で使用する場合、本発明のプロセスにより製造される1
,3,5−トリアジンカーバメート架橋剤は、良好な外観、耐溶剤性及び光沢性
能を有する膜を形成する。
【0009】 (発明の要約) 本発明によれば、式(I)
【0010】
【化3】
【0011】 (式中、Rは、−NHCOOR3、水素、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキ
シ、ヒドロカルビルチオ、アミド、スルホンアミド、アミノ及び脱離基からなる
群から選ばれ、R1、R2またはR3は、独立にヒドロカルビルまたはヒドロカル
ビルオキシヒドロカルビルである) を有する1,3,5−トリアジンカーバメート誘導体またはそのオリゴマーを製
造する方法であって、 (i)式(II)
【0012】
【化4】
【0013】 (式中、L1は水素、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ、ヒドロカルビル
チオ、アミド、スルホンアミド、アミノ及び脱離基からなる群から選ばれ、 L2及びL3の各々は独立に脱離基である) により表される少なくとも2つのシアネート置換型脱離基を有する1,3,5−
トリアジンまたはこれらのオリゴマー、 (ii)これらと反応が可能なシアネート含有試剤、 (iii)イソシアネート反応性化合物及び (iv)イソシアネート非反応性有機溶媒 の接触工程であって、接触が少なくとも2つのカーバメート基を有する1,3,
5−トリアジンカーバメート誘導体を生成するのに充分な温度と時間実施される
が、但し、この有機溶媒がビス−カーバメートを生成するのに充分極性でない場
合には、相間移動触媒の存在下で実施される工程を含んでなる方法が提供される
【0014】 本発明の新規なプロセスにより製造される1,3,5−トリアジンカーバメー
トの重要な使用は、硬化性組成物、特に活性水素基を有する多官能性材料を含む
硬化性組成物における架橋剤として作用する能力に基づく。それゆえ、本発明の
1,3,5−トリアジンカーバメートには、例えばコーティング、接着剤及び成
形用途における使用が見出される。上記のように、本発明の利点には、例えば (1)本プロセスは、環境面で望ましくないホルムアルデヒドの使用を必要とし
ないこと、 (2)本プロセスは、オキサリルクロライド等の高コストのハロゲン化試剤の使
用を必要としないこと、 (3)本プロセスは、イソシアネート中間体の取り扱いまたは単離を必要としな
いこと が含まれる。
【0015】 当業者ならば次の詳細な説明を読むことにより、本発明のこれら及び他の特徴
を容易に理解するであろう。
【0016】 (好ましい実施の形態の詳細な説明) 上述のように、本発明は、少なくとも2つのカーバメート基を有する1,3,
5−トリアジンカーバメート誘導体を製造する新規な方法である。
【0017】 「ヒドロカルビル」という語は、少なくとも炭素と水素原子を含む基を広く指
し、例えば、アルキル、アリール、アラルキル、アルケニル及びこれらの置換誘
導体を含む。
【0018】 「アミド」という語は、例えばアルキル及び/またはアリール置換アミド基等
の置換及び非置換双方のアミドを含む。
【0019】 「アミノ」という語は、環状及び非環状アミノを含む。例えば、この語は、ア
ミノ、アルキル及び/またはアリール置換アミノ及び場合によっては環構造中に
異るヘテロ原子を含有するヘテロ環N含有基を含む。非環状アミノ基の例として
、アミノ基、モノアルキルアミノ、モノアラルキルアミノ、モノアリールアミノ
、ジアルキルアミノ、ジアラルキルアミノ及びジアリールアミノが挙げられる。
環状アミノ基の例として、置換及び非置換ピロリジノ、アゼピノ、ピペリジノ及
びモルホリノ基が挙げられる。
【0020】 「脱離基」という語は、シアネート化合物により置換され得る基である。
【0021】 本発明の文脈における「極性有機溶媒」という語は、少なくとも3.0デバイ
単位の双極子モーメントを有するいかなる溶媒も指し、アミド、リン含有化合物
、スルホン、スルホキサイド、ニトリル、カーボネート、ラクトン、ニトロ化合
物、ジケトン、ケトアルコール及びこれらの混合物等の溶媒を含む。少なくとも
3.0デバイ単位の双極子モーメントを有する極性有機溶媒は、充分に示してい
るかのごとくすべての目的のために、引用により本明細書に内容が組み込まれる
、米国特許第5,233,003号に詳細に議論されている。
【0022】 本発明の文脈における「非極性有機溶媒」という語は、3.0デバイ単位未満
の双極子モーメントを有するいかなる溶媒も指し、ケトン、エーテル、エステル
、炭化水素、ハロカーボン及びこれらの混合物等の溶媒を含む。
【0023】 1,3,5−トリアジン出発材料(i) 本発明のプロセスでの使用に好適な1,3,5−トリアジン(i)は、式(II
【0024】
【化5】
【0025】 (式中、L1は水素、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ、ヒドロカルビル
チオ、アミド、スルホンアミド、アミノ及び脱離基からなる群から選ばれ、L2
及びL3の各々は独立に脱離基である) により表されるかまたはこれらのオリゴマーである。
【0026】 好適な脱離基の例には、例えばシアネートにより置換され得るもの、例えばハ
ロゲン、3級アミン及びスルホネートが含まれる。好ましい実施の形態として、
1,3,5−トリアジン出発材料の基L1、L2及びL3は、すべて独立に、ハロ
ゲンであり、更に好ましくは基L1、L2及びL3は、シアヌルクロライドに対応
して、クロライドである。
【0027】 1,3,5−トリアジンと反応することが可能なシアネート基含有試剤(ii)
成分(ii)は、1,3,5−トリアジン(i)との反応に少なくとも一つのシ
アネート基を供給することが可能なシアネート基含有試剤である。好ましい実施
の形態として、シアネート基含有試剤は、式 W(NCO)n (式中、nは少なくとも1であり、Wは金属、水素、アンモニウム、ホスホニウ
ム、スルホニウム、シリル及びこれらの混合物からなる群から選ばれるn官能性
の基である) により表される。
【0028】 更に好ましくは、n官能性の基Wは、ナトリウム、カリウム、テトラアルキル
アンモニウム及びアリールトリアルキルアンモニウム等の4級アンモニウム、メ
チルトリフェニルホスホニウム等の4級ホスホニウム及びこれらの混合物からな
る群から選ばれる。
【0029】 イソシアネート反応性化合物(iii) 成分(iii)は、1,3,5−トリアジンイソシアネート中間体と反応して、
1,3,5−トリアジンカーバメートを生成することが可能なイソシアネート反
応性化合物である。イソシアネート反応性化合物は当業界で公知であり、ヒドロ
キシ化合物、アミン、及びメルカプタンを含む。本発明での使用に好適な他のイ
ソシアネート反応性化合物には、アルデヒドまたはケトンのオキシム(例えば、
メチルエチル−ケトキシム、アセトンオキシム及びシクロヘキサノンオキシム)
、N−ヒドロキシイミド(例えば、N−ヒドロキシフタルイミド)及び充分説明
済みのごとくここに引用として関連部分が包含されている、米国特許第4,44
4,954号に述べられているもの等の他のブロッキング基等の、比較的低温、
例えば125℃以下で脱ブロキングするこれらのブロッキング基が含まれる。か
くして、多官能性イソシアネート反応性化合物を含めることにより、官能性1,
3,5−トリアジン中間体の更に高官能性イソシアネート中間体の誘導体を製造
することができる。
【0030】 多種多様なイソシアネート反応性化合物は、カーバメートを生成させる場合に
おける使用に好適であり、前出の引用文献に詳細に記述されている。カーバメー
トを生成させる場合に使用し得るイソシアネート反応性化合物の特に好適な例は
、アルコール、フェノール、オキシム、ヒドロキサムエーテル、及びこれらの混
合物を含むヒドロキシ化合物である。好ましい例としてはアルコール及びフェノ
ールが挙げられ、アルコールが特に好ましい。
【0031】 好適なアルコールとしては、分子当たり1から20個の炭素原子を有する直鎖
あるいは分岐の一価あるいは多価アルカノール及びアルケノール、分子中に3か
ら20個の炭素原子を有する一価あるいは多価シクロアルカノール及びシクロア
ルケノール、及び分子当たり7から20個の炭素原子を有する一価あるいは多価
のアリールアルキルが挙げられる。更に、これらのアルコールは、また、ハロゲ
ン原子、シアノ基、アルコキシ基、スルホン基、カルボニル基、エステル基、エ
ーテル基及びアミド基等の置換基を有する。上記の混合物も好適である。
【0032】 好適なアルコールとしては、1から8個の炭素原子を有する脂肪族の線状、環
状、飽和、あるいは不飽和のアルコール並びにこれらの混合物が挙げられる。特
定した好ましい例としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−
プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、i−ブタノール、t−ブタノ
ール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ヘプタノール、オク
タノール、エチルヘキシルアルコール、ベンジルアルコール、アリルアルコール
、エチレンクロロヒドリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,
3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、エトキシエタノール、ヒドロ
キシエトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール及びこれらの混合物
が挙げられる。
【0033】 好適なフェノールとしては、アルキルフェノール、アルコキシフェノール、ハ
ロゲン化フェノール、ジヒドロキシベンゼン、4,4−ジヒドロキシジフェニル
メタン、ビスフェノール−A等の種々のビスフェノール、及びヒドロキシナフタ
レンが挙げられる。特定した好ましいフェノールには、フェノール、2−メチル
フェノール、3−メチルフェノール、4−メチルフェノール、2−クロロフェノ
ール、3−クロロフェノール、4−クロロフェノール、カテコール、レゾルシノ
ール、ハイドロキノン、及びこれらの混合物が含まれる。
【0034】 イソシアネート官能基を持つ1,3,5−トリアジン中間体の生成に先立ち、
あるいはイソシアネート中間体の生成に引き続いて、イソシアネート反応性化合
物を添加することにより、カーバメート官能基を持つ1,3,5−トリアジン誘
導体を製造することができる。本発明の方法の第1の好ましい実施の形態は、成
分(i)、(ii)及び(iii)を有機溶媒の存在下で同時に接触して、1,3,
5−トリアジンカーバメートを製造することである。
【0035】 この新規な方法の第2の好ましい実施の形態は、最初に成分(i)及び(ii)
を有機溶媒の存在下で同時に接触し、イソシアネート官能基を持つ1,3,5−
トリアジン中間体を生成させ、その後、成分(iii)例えば、ヒドロキシ化合物
を添加して、1,3,5−トリアジンカーバメートを製造することである。
【0036】 有機溶媒(iv) 本発明の方法においては、接触は有機溶媒反応媒体の存在下で行われる。本発
明において好ましく使用される反応媒体は、イソシアネートと実質的に非反応性
である有機溶媒、すなわちイソシアネート非反応性有機溶媒である。
【0037】 イソシアネート反応性化合物(iii)としてヒドロキシ化合物を使用する場合
には、反応媒体は、(a)有機溶媒及びこの場合においては、イソシアネート反
応性成分(すなわち、反応物)として機能する(b)ヒドロキシ化合物(iii)
及び共溶媒の混合物を含んでなる。この混合物においては、有機溶媒は、好まし
くはイソシアネート非反応性有機溶媒である。共溶媒として使用される、好まし
いイソシアネート反応性成分には、例えば、メタノール、エタノール、プロパノ
ール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール
、ノナノール、デカノール、ラウリルアルコール、2−エチルヘキサノール、ア
ルキルアルコール、グリシドール、ステアリルアルコール、エトキシエタノール
、1−メトキシ−2−プロパノール、これらの異性体及びこれらの混合物等のア
ルコールを含む、分子当たり1から20個の炭素原子を有するアルコールが含ま
れる。エチレングリコールモノメチルエーテル、メトキシプロピルアセテートな
どの複数の官能基を有する溶媒及び混合溶媒も使用し得る。
【0038】 本発明において好ましく使用されるイソシアネート非反応性有機溶媒には、イ
ソシアネート非反応性極性有機溶媒、イソシアネート非反応性非極性有機溶媒及
びこれらの混合物が含まれる。イソシアネート非反応性極性有機溶媒が好ましい
【0039】 好適なイソシアネート非反応性極性有機溶媒の例には、N,N−ジメチルアセ
トアミド、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド、
ヘキサメチルホスホルアミド(HMPA)及びヘキサメチルホスホラストリアミ
ド(HMPT)等のリン含有化合物、ジメチルスルホン等のスルホン、スルホラ
ン、ジメチルスルホキサイド等のスルホキサイド、アセトニトリル、プロピオニ
トリル、ベンゾニトリル等のニトリル、エチレンカーボネート、プロピレンカー
ボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート等のカーボネート、ブ
チロラクトン、プロピオラクトン等のラクトン、ニトロメタン、ニトロエタン、
ニトロプロパン、ニトロベンゼン等のニトロ化合物、アセチルアセトン等のジケ
トン、ジアセトンアルコール等のケトアルコール、及びこれらの混合物が含まれ
る。好ましいイソシアネート非反応性極性有機溶媒は、N,N−ジメチルアセト
アミドである。
【0040】 好適なイソシアネート非反応性非極性有機溶媒の例には、メチルアセテート、
エチルアセテート、エチルホルメート、メトキシプロピルアセテート等のエステ
ル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブ
チルケトン、シクロヘキサノン等のケトン、エチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチル
エーテル等のエーテル、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、メシ
チレン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の炭化水素、メチレンクロライ
ド、クロロベンゼン、1,1,1−トリクロロエタン等のハロカーボン及びこれ
らの混合物が含まれる。
【0041】 新規な方法 本発明の新規な方法は、上記の式IIの1,3,5−トリアジン誘導体、シアネ
ート基含有試剤、イソシアネート反応性化合物及び有機溶媒を、少なくとも2つ
のカーバメート基を有する1,3,5−トリアジンカーバメート誘導体を生成す
るのに充分な温度と時間で接触させることを含んでなる。上述のように、有機溶
媒(すなわち、反応媒体)は、好ましくはイソシアネート非反応性極性溶媒であ
る。重要なことであるが、本発明において使用されるイソシアネート非反応性有
機溶媒は、少なくともビス−カーバメート誘導体を生成するのに充分極性でなけ
ればならない。好ましくは、有機溶媒は、少なくとも3.0デバイ単位の双極子
モーメントを有しなければならない。置換及び/または反応速度のレベルを増強
するためには、充分に極性の溶媒と共に相間移動触媒を使用するが、それは必須
ではない。しかしながら、反応媒体として非極性有機溶媒を使用する場合には、
相間移動触媒を使用しなければならない。しかしながら、更に、有機溶媒が極性
ではあるが、少なくともビス−カーバメート誘導体を生成するのに充分極性でな
い場合には、所望のビス−カーバメート誘導体を得るためには、相間移動触媒も
使用しなければならない。
【0042】 好適な相間移動触媒の例には、4級塩、クラウンエーテル、及び他の金属キレ
ートが含まれる。4級塩の例としては、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム
塩及びスルホニウム塩が挙げられる。4級アンモニウムハライド及びシアネート
等の4級アンモニウム塩が好ましい。ベンジルトリアルキルアンモニウムクロラ
イド、ベンジルトリアルキルアンモニウムブロマイド、及びベンジルトリアルキ
ルアンモニウムシアネートが特に好ましい。
【0043】 いかなる特定の理論により拘束されるものでないが、高置換生成物の生成は、
反応媒体におけるイソシアネート基含有化合物(iv)の溶解性に依存すると考え
られる。すなわち、ビス−及びトリス−置換生成物等の高置換生成物を生成する
のに充分な速度で反応が進行するためには、シアネート基含有化合物及び反応媒
体(すなわち、有機溶媒)は、反応混合物中で充分な濃度のシアネート基含有試
剤が得られるように選ばれなければならない。かくして、4級アンモニウムシア
ネート等の有機シアネート基含有試剤を使用する場合には、低極性溶媒中でのこ
のような試剤の溶解性がかなり大きいので、本プロセスでは低から中極性の溶媒
を使用して、高置換生成物を製造することができる。他方、ナトリウムあるいは
カリウムシアネート等の無機シアネート基含有試剤を使用する場合には、このよ
うな試剤を溶解することが可能な高極性溶媒を使用して、反応混合物中で充分な
濃度のシアネート基含有試剤を得、更に高置換生成物(すなわち、ビス−及びト
リス−カーバメート)の生成が可能となるようにしなければならない。あるいは
、ナトリウムあるいはカリウム等の無機シアネート基含有試剤と共に低極性溶媒
を使用する場合には、低極性溶媒中での金属シアネートの溶解性を促進して、充
分な濃度の少なくともビス−カーバメート誘導体を生成するために、反応混合物
において相間移動触媒が必要とされる。反応媒体として非極性有機溶媒を使用す
る場合にはいつでも、低極性溶媒中の金属シアネート含有試剤の溶解性を促進す
るように機能し、少なくともビス−カーバメート誘導体の製造を可能すると考え
られる、相間移動触媒が反応混合物中に存在しなければならない。
【0044】 接触は、成分(i)と実質的に非反応性であり、例えば相間移動触媒、塩基性
触媒、及び有機金属触媒を含み、迅速な反応を促進するための触媒の存在下で有
利に行われる。
【0045】 塩基性触媒の例としては、アミン、イミン、アミジン及びグアニジン等の窒素
性強塩基及びアルカリ金属塩等の無機塩基が挙げられる。好適なアミンには、ト
リアルキルアミン、トリアリールアミン、アルキルジアリールアミン、ジアルキ
ルアリールアミン、環状アミン、二環状アミン、多環状アミン、ヘテロ芳香族ア
ミン及びこれらの混合物を含む3級アミンが含まれる。ヘテロ芳香族アミンには
、4−ピロリジノピリジン、4−ピペリジロピリジン、4−モルホリノピリジン
が、二環状アミンには、1,4−ジアザ(2.2.2)−ビシクロオクタン(D
ABCO)が含まれる。塩基性触媒のなかでは、1,4−ジアザ(2.2.2)
−ビシクロオクタン(DABCO)及びテトラメチルグアニジン等のアルキル化
グアニジンが好ましい。
【0046】 有機金属触媒の好適な例には、ジブチル錫ジ−2−エチルヘキソエート、ジブ
チル錫ジイソオクチルマレエート、ジベンジル錫ジ2−エチルヘキソエート、ジ
ブチル錫ジラウレート、ジメチル錫ジラウレート(UL−28)、テトラブチル
ジアセトキシジスタノキサン(TK−1)、テトラメチルジアセトキシジスタノ
キサン、テトラプロピルジアセトキシジスタノキサン、ジブチル錫ジクロライド
等の有機錫化合物が含まれる。
【0047】 本発明の方法において使用される、シアネート反応性官能基に対するシアネー
トのモル比は、好ましくは1000%モル過剰量に相当する約10:1からモル
等量に相当する約1:1の範囲である。好ましくは、この比は約5:1から約1
:1の範囲である。
【0048】 本発明の方法において、反応成分は、所望の1,3,5−トリアジンカーバメ
ート誘導体を生成するのに充分な温度と時間で好適な反応基中で接触される。所
望の1,3,5−トリアジンカーバメートを得るのに必要とされる条件とするこ
とができる槽または容器等のいかなる反応系でも、このプロセスを行うことがで
きる。
【0049】 反応成分は、好ましくはシアネート基含有試剤上のシアネート基と1,3,5
−トリアジン誘導体上の脱離基との反応が1,3,5−トリアジンカーバメート
を生成するのに都合のよい速度で進行する温度で接触される。反応成分は、好ま
しくは大気圧で行われるが、特に、実質的に揮発性のシアネート反応性材料が反
応混合物中に存在する場合には、大気圧以上の圧力も使用される。反応温度は、
好ましくは約25℃から約160℃、更に好ましくは約80℃から約120℃の
範囲である。これらの条件下で、この反応は、通常約1時間から約24時間の範
囲の時間内で1,3,5−トリアジンカーバメートを生成することができる。
【0050】 カーバメート官能基を持つ1,3,5−トリアジンが本方法における所望の製
品であるので、イソシアネート反応性化合物、すなわちヒドロキシ化合物の量は
、通常化学量論的過剰(イソシアネート生成に基づき)である。イソシアネート
官能基に添加されるイソシアネート反応性官能基のモル比は、イソシアネート基
当たりのイソシアネート反応性官能基の等量に基づき概ね約10:1から約1:
1の範囲である。好ましくは、この比は、このような等量基準で約3:1から約
1:1の範囲である。
【0051】 次に続く実施例は、本発明の好ましいある実施の形態の例示として意図された
ものであり、本発明の限定を示唆したものでない。NMRスペクトルは、バリア
ンユニティ300プラス(Varian Unity 300 Plus)によ
り得られた。IRスペクトルは、ディジラブ(Digilab)FTS60Aに
より16スキャン(分解能4)で得られた。MSEIは、クラトス(Krato
s)MS−50(分解能10K)により行われた。
【0052】 (実施例) 実施例1 N,N−ジメチルアセトアミド中でのトリス−(エトキシカルボニルアミノ)
トリアジンの製造 効率的なコンデンサーとスターラーを設けた反応器中、窒素雰囲気下で、エタ
ノール(9.6g)とN,N−ジメチルアセトアミド(60ml)の混合物にカ
リウムシアネート(15g)を添加した。この反応混合物を100℃迄加熱し、
次に、N,N−ジメチルアセトアミド(20ml)中のシアヌルクロライド(3
.7g)の溶液を約10分間にわたってゆっくりと添加した。この反応混合物を
100℃で6時間、その後室温で一夜保持した。次に、浴温を80℃以下に維持
しながら、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を真空中で除去した。次に、
得られた残渣を水(100ml)に添加し、濃硝酸によりpHを7に調節し、次
にメチレンクロライド(3×50ml)により抽出した。有機層を一緒にし、無
水硫酸マグネシウムにより乾燥し、溶媒を蒸発させた。アセトニトリルを添加す
ると、粗トリス−(エトキシカルボニルアミノ)トリアジンを固体として得た(
1.5g、22%収率)。エタノールから再結晶して、純トリス−(エトキシカ
ルボニルアミノ)トリアジンを白色固体として得た。m.p.213−214℃
(未補正)。赤外スペクトル、核磁気共鳴スペクトル、電子イオン化質量スペク
トルの正確な質量、及び公知の方法により製造された基準試料との比較により同
定がなされた。IR(KBr):3257,2983,1755,1608,1
492,1198,1028,821cm-1;1H−NMR(300MHz,DM
SO−d6):δ10.4(s,NH)、4.2(q,J=7Hz,CH2)、1
.2(t,J=7Hz,CH3);13C−NMR(75MHz,DMSO−d6
:δ163.7、150.1、59.6、13.1;MSEI(M+):m/z
342.1321(実測値)、342.1284(C121866に対する計算
値)。
【0053】 実施例2 N,N−ジメチルホルムアミド中でのトリス−(エトキシカルボニルアミノ)
トリアジンの製造 N,N−ジメチルホルムアミドを溶媒として用いて実施例1の手順を繰り返し
た。エタノール(4.7g)とN,N−ジメチルホルムアミド(60ml)を入
れた反応器にナトリウムシアネート(5.6g)を添加した。N,N−ジメチル
ホルムアミド(8ml)中のシアヌルクロライド(3.7g)の溶液を添加した
(10分間)。100℃で6時間及び室温で一夜置いた後、この溶液をメチレン
クロライド(100ml)で希釈し、水で2回洗浄した。有機層を無水硫酸マグ
ネシウムにより乾燥した。溶媒を除去し、次にアセトニトリルを用いて結晶化し
て、トリス−(エトキシカルボニルアミノ)トリアジンを白色固体として得た(
0.4g、6%収率)。13C−NMRにより所望の製品であることが同定された
【0054】 実施例3 ヘキサメチルホスホルアミド中でのトリス−(エトキシカルボニルアミノ)ト
リアジンの製造 ヘキサメチルホスホルアミドを溶媒として用いて実施例1の手順を繰り返した
。エタノール(4.7g)とヘキサメチルホスホルアミド(40ml)を入れた
反応器にカリウムシアネート(7.5g)を添加した。ヘキサメチルホスホルア
ミド(10ml)中のシアヌルクロライド(3.7g)の溶液を添加した(10
分間)。100℃で6時間及び室温で一夜置いた後、この溶液をメチレンクロラ
イド(100ml)で希釈し、水で2回洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウ
ムにより乾燥した。溶媒を除去して、トリス−(エトキシカルボニルアミノ)ト
リアジンをヘキサメチルホスホルアミド中の溶液として得た。13C−NMRによ
り所望の製品であることが同定された。
【0055】 実施例4 スルホラン中でのトリス−(エトキシカルボニルアミノ)トリアジンの製造 スルホランを溶媒として用いて実施例1の手順を繰り返した。エタノール(4
.7g)とスルホラン(40ml)を入れた反応器にカリウムシアネート(7.
5g)を添加した。スルホラン(10ml)中のシアヌルクロライド(3.7g
)の溶液を添加した(10分間)。100℃で6時間及び室温で一夜置いた後、
この溶液をメチレンクロライド(100ml)で希釈し、水で2回洗浄した。有
機層を無水硫酸マグネシウムにより乾燥した。溶媒を除去して、トリス−(エト
キシカルボニルアミノ)トリアジンをスルホラン中の溶液として得た。13C−N
MRにより所望の製品であることが同定された。
【0056】 ある好ましい実施の形態を引用して本発明を説明するが、当業者によれば、添
付のクレームにより定義されるような本発明の範囲を逸脱せずに、本発明の変形
及びバリエーションが行われることは明白である。
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Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 (式中、Rは−NHCOOR3、水素、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ
    、ヒドロカルビルチオ、アミド、スルホンアミド、アミノ、及び脱離基からなる
    群から選ばれ、R1、R2またはR3は、独立にヒドロカルビルまたはヒドロカル
    ビルオキシヒドロカルビルである) を有する1,3,5−トリアジンカーバメート誘導体またはそのオリゴマーを製
    造する方法であって、(i)式(II) 【化2】 (式中、L1は水素、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ、ヒドロカルビル
    チオ、アミド、スルホンアミド、アミノ及び脱離基からなる群から選ばれ、 L2及びL3の各々は独立に脱離基である) により表される少なくとも2つのシアネート置換型脱離基を有する1,3,5−
    トリアジン誘導体またはそのオリゴマー、 (ii)これらと反応が可能なシアネート基含有試剤、 (iii)イソシアネート反応性化合物、及び (iv)イソシアネート非反応性有機溶媒 の接触工程であって、接触が少なくとも2つのカーバメート基を有する1,3,
    5−トリアジンカーバメート誘導体を生成するのに充分な温度と時間実施される
    が、但し、この有機溶媒がビス−カーバメートを生成するのに充分極性でない場
    合には、相間移動触媒の存在下で実施される工程を含んでなる製造方法。
  2. 【請求項2】 イソシアネート非反応性有機溶媒が少なくとも3.0デバイ
    単位の双極子モーメントを有する極性溶媒である請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 イソシアネート非反応性有機溶媒が3.0デバイ単位未満の
    双極子モーメントを有し、接触が相間移動触媒の存在下で行われる請求項1に記
    載の方法。
  4. 【請求項4】 Rが−NHCOOR3であり、R1、R2及びR3がヒドロカル
    ビル化合物である請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 ヒドロカルビル化合物が1から8個の炭素原子を持つアルキ
    ル基である請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 R1、R2及びR3が、独立にメチルまたはノルマルブチルで
    ある請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 L1、L2及びL3の各々が、独立にハロゲンである請求項1
    に記載の方法。
  8. 【請求項8】 ハロゲンがクロライドである請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 シアネート基含有試剤(iii)が式 W(NCO)n (式中、nは少なくとも1であり、Wは金属、水素、第4級アンモニウム、第4
    級ホスホニウム、スルホニウム、シリル及びこれらの混合物からなる群から選ば
    れるn官能性の基である) により表される請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 Wがナトリウム、カリウム、テトラアルキルアンモニウム
    及びアリールトリアルキルアンモニウム、及びこれらの混合物からなる群から選
    ばれる請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 イソシアネート反応性化合物(iii)がヒドロキシ官能基
    を持つ化合物である請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 ヒドロキシ反応性化合物が1から20個の炭素原子を持つ
    アルコールである請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 アルコールがメタノール、エタノール、プロパノール、ブ
    タノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノ
    ール、デカノール、ラウリルアルコール、2−エチルヘキサノール、アルキルア
    ルコール、グリシドール、ステアリルアルコール、1−メトキシ−2−エタノー
    ル、1−エトキシ−2−エタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エ
    トキシ−2−プロパノール、これらの異性体、及びこれらの混合物からなる群か
    ら選ばれる請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 アルコールがメタノール、ブタノール及びこれらの混合物
    からなる群から選ばれる請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 イソシアネート非反応性有機溶媒がアミド、リン含有化合
    物、スルホン、スルホキサイド、ニトリル、カーボネート、ラクトン、ニトロ化
    合物、ジケトン、ケトアルコール、ケトン、エーテル、エステル、炭化水素、ハ
    ロカーボン及びこれらの混合物からなる群から選ばれる請求項1に記載の方法。
  16. 【請求項16】 イソシアネート非反応性有機溶媒がN,N−ジメチルアセ
    トアミド、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチ
    ルホスホルアミド(HMPA)、ヘキサメチルホスホラストリアミド(HMPT
    )、ジメチルスルホン、スルホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベン
    ゾニトリル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボ
    ネート、ジメチルカーボネート、ブチロラクトン、プロピオラクトン、ニトロメ
    タン、ニトロエタン、ニトロプロパン、ニトロベンゼン、アセチルアセトン、ジ
    アセトンアルコール、メチルアセテート、エチルアセテート、エチルホルメート
    、メトキシプロピルアセテート、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプ
    ロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、エチレングリコー
    ルジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレング
    リコールジメチルエーテル、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、
    メシチレン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチレンクロライド、クロ
    ロベンゼン、1,1,1−トリクロロエタン、及びこれらの混合物からなる群か
    ら選ばれる請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 イソシアネート非反応性有機溶媒がN,N−ジメチルアセ
    トアミド、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチ
    ルホスホルアミド(HMPA)、ヘキサメチルホスホラストリアミド(HMPT
    )、ジメチルスルホン、スルホラン、ジメチルスルホキサイド、アセトニトリル
    、プロピオニトリル、ベンゾニトリル、エチレンカーボネート、プロピレンカー
    ボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ブチロラクトン、プ
    ロピオラクトン、ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロプロパン、ニトロベンゼ
    ン、アセチルアセトン、ジアセトンアルコール及びこれらの混合物からなる群か
    ら選ばれる極性溶媒である請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 イソシアネート非反応性有機溶媒がメチルアセテート、エ
    チルアセテート、エチルホルメート、メトキシプロピルアセテート、アセトン、
    メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
    クロヘキサノン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコール
    ジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ベンゼン、トル
    エン、エチルベンゼン、キシレン、メシチレン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘ
    キサン、メチレンクロライド、クロロベンゼン、1,1,1−トリクロロエタン
    、及びこれらの混合物からなる群から選ばれる非極性溶媒である請求項16に記
    載の方法。
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