JP2002517576A - 潤滑剤添加の分散重合によるポリ(ビニル芳香族)の製造 - Google Patents

潤滑剤添加の分散重合によるポリ(ビニル芳香族)の製造

Info

Publication number
JP2002517576A
JP2002517576A JP2000553487A JP2000553487A JP2002517576A JP 2002517576 A JP2002517576 A JP 2002517576A JP 2000553487 A JP2000553487 A JP 2000553487A JP 2000553487 A JP2000553487 A JP 2000553487A JP 2002517576 A JP2002517576 A JP 2002517576A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkyl
vinyl aromatic
compound
block
cation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000553487A
Other languages
English (en)
Inventor
ヴュンシュ,ヨーゼフ
アンゼルマン,ヴォルフガング
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BASF SE
Original Assignee
BASF SE
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BASF SE filed Critical BASF SE
Publication of JP2002517576A publication Critical patent/JP2002517576A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F287/00Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to block polymers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F112/00Homopolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an aromatic carbocyclic ring
    • C08F112/02Monomers containing only one unsaturated aliphatic radical
    • C08F112/04Monomers containing only one unsaturated aliphatic radical containing one ring
    • C08F112/06Hydrocarbons
    • C08F112/08Styrene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/002Scale prevention in a polymerisation reactor or its auxiliary parts
    • C08F2/005Scale prevention in a polymerisation reactor or its auxiliary parts by addition of a scale inhibitor to the polymerisation medium
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/12Polymerisation in non-solvents
    • C08F2/14Organic medium
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L53/00Compositions of block copolymers containing at least one sequence of a polymer obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L53/00Compositions of block copolymers containing at least one sequence of a polymer obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L53/005Modified block copolymers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2420/00Metallocene catalysts
    • C08F2420/04Cp or analog not bridged to a non-Cp X ancillary anionic donor

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Polymerization Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 A)第II〜VIII副族の遷移金属錯体、B)カチオン形成剤及び必要によりC)アルミニウム化合物から得られる分散状態のビニル芳香族化合物の重合体を、分散助剤及び触媒の存在下に製造する方法であって、製造する際に潤滑剤を添加することを特徴とする方法が記載されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、A)第II〜VIII副族の遷移金属錯体、B)カチオン形成剤及び必要
によりC)アルミニウム化合物から得られる分散状態のビニル芳香族化合物の重
合体を、分散助剤及び触媒の存在下に製造する方法に関する。
【0002】 こうして得られる重合体は、ファイバー、フィルム及び成形体の製造に使用す
ることができる。
【0003】 メタロセン触媒組成物の存在下でスチレンを重合させると、高い立体規則性の
重合体が得られ、これについては例えばEP−A0210615に詳細に記載さ
れている。シンジオタクチックポリスチレンは、その高い結晶性のため、約27
0°の高い融点、高剛性及び高引張強度、寸法安定性、低誘電率そして優れた化
学的安定性を有する。これらの機械特性の特徴は、ガラス転移温度超えても維持
される。
【0004】 メタロセン触媒によるスチレンの重合では、得られるシンジオタクチックポリ
スチレンの結晶化が、わずか約10%変換(転化)レベルで屡々始まる。これは
、第1に壁面の付着物の形成、第2に重合中の粘度の急上昇をもたらし、操作及
び反応熱の除去を益々困難にし、特に工業的規模では困難にする。
【0005】 この問題を解決するために、特殊な反応器又は押出機を用いる様々な技術が試
みられてきた。EP−A−0535582には、固体の撹拌床でシンジオタクチ
ックポリスチレンを製造する方法が記載されており、これにより壁面付着物は減
少させることができるが、防止することはできない。反応器は、均一な流動床を
製造するために特殊な撹拌機を備えていなければならない。温度制御は、複合真
空制御システムを用いて減圧することにより、スチレンの部分蒸発を介して行わ
れる。
【0006】 EP−A0584646及びEP−A0389939には、デッドスペースの
無い自己清掃性二軸押出機又は配合機中で、シンジオタクチックポリスチレンを
製造する方法が記載されている。これらの両方の方法では、転化率のより高いレ
ベルにおける摩擦力の突然の上昇のため、及び連続操作に要求されるモータ出力
のために、重合は完全な転化率に至らす、モノマーを吸い込んだ重合体粉末が、
次工程の途中で凝集してしまうと言うレベルにある。
【0007】 アニオンで開始した場合、分散重合の技術は公知である。これは、Journal of
Polymer Science, Part A, Polymer Chemistry, 第34巻 (1966), 2633-2649頁
に記載されているように、ポリスチレン微粒子を製造するために特に使用される
。分散状態を安定化させるために分散助剤を選択することが決定的に重要な点で
ある。
【0008】 DE−A4330969には、スチレン−ブタジエンブロック共重合体及びメ
タロセン触媒組成物の存在下に、有機液体中でスチレンを重合させることにより
、ポリスチレン混合物を製造する方法が記載されている。しかしながら、好まし
い態様では、5〜20バールの圧力が必要であり、そうでない場合は得られる重
合体は低分子量、およそ30000g/molとなる。
【0009】 本発明の目的は、上記不利が無く、メタロセン触媒を用いてシンジオタクチッ
クビニル芳香族ポリマーを製造する方法で、反応混合物が低粘度で且つ触媒生産
性を向上させる方法を提供することにある。
【0010】 本発明者等は、上記目的が、 A)第II〜VIII副族の遷移金属錯体、 B)カチオン形成剤、及び 必要によりC)アルミニウム化合物 から得られる分散状態のビニル芳香族化合物の重合体を、分散助剤及び触媒の存
在下に製造する方法であって、製造する際に潤滑剤を添加することを特徴とする
方法により達成されることを見出した。
【0011】 特に、好適なビニル芳香族化合物は、式I:
【0012】
【化3】
【0013】 [但し、R1が、水素原子又はC1〜C4アルキルを表し、 R2〜R6が、独立して水素原子、C1〜C12アルキル、C6〜C18アリール又は
ハロゲンを表すか、或いは2個の隣接基が炭素数4〜15個の環式基、例えばC 4 〜C8シクロアルキル、又は縮合環を形成する。] で表されるものである。
【0014】 R1が水素原子である式Iのビニル芳香族化合物を用いることが好ましい。
【0015】 特に好適な置換基R2〜R6は、水素原子、C1〜C4アルキル、塩素、フェニル
、ビフェニル、ナフタレン又はアントラセンである。2個の隣接基はまた、炭素
数4〜12個の環式基を形成しても良く、このため式Iの化合物はナフタレン誘
導体又はアントラセン誘導体であっても良い。
【0016】 このような好ましい化合物の例としては、 スチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、2,4−ジメチルス
チレン、4−ビニルビフェニル、2−ビニルナフタレン又は9−ビニルアントラ
センを挙げることができる。
【0017】 異種のビニル芳香族化合物の混合物を使用することもでき、この場合1成分が
、更なる炭化水素基、例えばビニル、アリル、メタリル、ブテニル、又はペンテ
ニル、好ましくはフェニル環上にビニル基を有していても良い。しかしながら、
1種のビニル芳香族化合物のみを使用することが好ましい。
【0018】 特に好ましいビニル芳香族化合物は、スチレン及びp−メチルスチレンである
【0019】 式Iのビニル化合物の製造はそれ自体公知であり、例えばBeilstein5367
474485に記載されている。
【0020】 適当な分散助剤は、少なくとも1種のジエンブロックB、及び式Iのビニル芳
香族と1,1−ジフェニルエチレン又はその芳香族環置換誘導体(炭素数22個
までのアルキル基で置換されたものを含む)の共重合体を含む少なくとも1種の
ブロックSを有するブロック共重合体であり、例えばDE−A4420917に
記載されている。
【0021】 好適な例としては、一般式(S−B)n、S−B−S、B−S−B、X[(S
−B)nm、X[(B−S)nm、X(S−B−S)m及びX(B−S−B)m
但し、Xがm−官能カップリング剤の基又はm−官能開始剤の基であり、nが1
〜5の整数、そしてmが2〜20の整数である。}で表される、ブロックS及び
Bを有するブロック共重合体を挙げることができる。
【0022】 ブロックB用のジエン成分としては、一般に全てのジエンを使用することがで
き、但し共役2重結合を有するもの、例えばブタジエン、イソプレン ジメチル
ブタジエン及びフェニルブタジエンが好ましい。ジエンブロックは部分的又は完
全に水素化されていても、水素化されていなくてもよい。ブロックBの分子量M
wは、一般に10000〜500000g/mol、好ましくは50000〜3
50000g/mol、特に70000〜250000g/molである。
【0023】 ブロックSは、式Iのビニル芳香族モノマーと1,1−ジフェニルエチレン若
しくはその環置換誘導体の共重合体から構成される。この環置換誘導体は、炭素
数22個まで、好ましくは炭素数1〜4個のアルキル基、例えばメチル、エチル
、イソプロピル、n−プロピル及びn−、iso−又はtert−ブチルで置換
されたものを含んでいる。しかしながら、無置換の1,1−ジフェニルエチレン
の使用が特に好ましい。ブロックSのジフェニルエチレンの割合が、15〜65
質量%、25〜60質量%の範囲にあることが好ましい。ビニル芳香族モノマー
から誘導される単位の、1,1−ジフェニルエチレンから誘導される単位に対す
るモル比は、一般に1:1〜1:25の範囲、好ましくは1:1.05〜1:1
5、特に好ましくは1:1.1〜1:10の範囲である。
【0024】 共重合体ブロックSは、組成物においては無秩序であることが好ましく、一般
に20000〜500000、好ましくは50000〜300000の分子量M
wを有する。特にスチレンと1,1−ジフェニルエチレンの共重合体ブロックS
が好ましい。
【0025】 Bに対するSのブロック比(S:B)は、一般に90:10〜20:80、特
に好ましくは85:15〜65:35である。ブロック転移は、輪郭をくっきり
させるか、テーパーを持つようにされる。テーパーを持つようにされた転移は、
隣接ブロックB及びSが、転移領域で、さらに他のブロックのモノマーを含んで
も良いものである。
【0026】 ブロック共重合体は、例えばM. Morton, Anionic Polymerisation, Principle
s and Practice, Academic Press, New York 1983に記載されているようなアニ
オン重合の慣用法により製造することができる。アニオン重合は、有機金属化合
物により開始される。好ましくは、アルカリ金属、特にリチウムの化合物である
。開始剤の例としては、アルキルリチウム、例えばメチルリチウム、エチルリチ
ウム、イソプロピルリチウム、n−、sec−又はtert−ブチルリチウムを
挙げることができる。特に、n−またはsec−ブチルリチウムを用いることが
好ましい。好適な溶剤としては、有機金属開始剤に対して不活性なものである。
脂肪族又は芳香族炭化水素を使用することが賢明である。好適な溶剤の例として
、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼ
ン及びキシレンを挙げることができる。
【0027】 重合パラメータに影響を及ぼすように、少量の非プロトン性極性物質を溶剤に
加えることができる。適当な例として、エーテル、例えばジエチルエーテル、ジ
イソプロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレング
リコールジブチルエーテル又は特にテトラヒドロフラン、さらに第3級アミン、
例えばテトラメチルエチレンジアミン又はピリジンを挙げることができる。極性
補助溶剤が、非極性溶剤に、少量、約0.01〜5容量%添加される。特に約0
.1〜0.3容量%の量のテトラヒドロフランが好ましい。
【0028】 新規な方法の好ましい態様において、少なくとも1種の枝分かれモノマーを使
用することができる。
【0029】 枝分かれモノマーとして、式II:
【0030】
【化4】
【0031】 [但し、Raが、水素、ハロゲン又は炭素数20個までの不活性有機基を表し、
且つP≧2の場合、Raが同一でも異なっても良く、2個のRaがこれらが結合す
る金属原子と共に3〜8員環を形成しても良く、そしてMが遷移金属の場合、R a が慣用の錯体配位子であっても良く、 Rbが水素、C1〜C4アルキル又はフェニルを表し、 Rcが水素、C1〜C4アルキル、フェニル、塩素又は炭素数2〜6個の不飽和
炭化水素基を表し、 Mが、C、Si、Ge、Sn、B、Al、Ga、N、P、Sb、Ti、Zr、
Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Fe、Ru、Os、Co、Rh
、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Zn又はCdを表し、 nが2〜6を表し、 mが0〜20を表し、 pが0〜4を表し、 且つn+pの合計がMの原子価に該当する。] で表される化合物を使用することができる。
【0032】 これらの化合物は、例えばクロロ(アルキル)スチレンのグリニャール化合物
を、対応する炭素、金属又は遷移金属化合物(例、ハロゲン化合物)で処理して
得ることができる。Mが、例えば珪素、ゲルマニウム又はスズの場合、このよう
な反応は、K. Nakanishi, J. Chem. Soc. Perkin Trans I, 1990, 3362頁に記載
されている。
【0033】 特に好ましい枝分かれモノマー単位は、Mが炭素、珪素、ゲルマニウム、スズ
又はチタンの場合の式IIで表されるものである。なぜなら、これらは容易に得る
ことができるからである。指数mは0〜8、特に0〜4が好ましい。
【0034】 例えば、式IIa:
【0035】
【化5】 で表されるチタン含有モノマー、及び式IIb:
【0036】
【化6】 で表されるチタン化合物[上式において、Ra、Rb、Rc、m、n及びpは上記
と同義である。]を、枝分かれモノマーとして使用することができる。
【0037】 単数又は複数の不活性有機基Raは、本発明の方法にそれほど重要ではない。
むしろ、これらは単にMの自由原子価を満足するように機能し、容易に利用でき
るか否かで選択される。適当な基の例として、脂肪族及び脂環式の基、アリール
、ヘテロアリール及びアリールアルキルを挙げることができる。脂肪族基として
は、アルキル、アルコキシ、アルケニル又はアルキニル(例えば炭素数1〜20
又は2〜20個のこれらの基)を挙げることができる。脂環式基としては、炭素
数3〜8個のシクロアルキル又はシクロアルカン基を挙げることができる。上記
アルキル又はシクロアルキルのメチレンの代わりに、エーテル基の酸素とするこ
ともできる。アリールの例としては、フェニル又はナフチルを挙げることができ
、2個のフェニルが酸素で結合していても良い。アリールアルキル(アラルキル
)の例としては、フェニルとアルキルの結合から得られる炭素数7〜20個のも
のである。ヘテロアリールの例としては、ピリジル、ピリミジル及びフリルを挙
げることができる。これらの基も、たとえば、さらにアルキル、アルコキシ、ハ
ロゲン(例、フッ素、塩素又は臭素)、シアノ、ニトロ、エポキシ、カルボニル
、エステル基、アミド等で置換されていても良い。Raの2個は、原子Mと合体
して3〜6員環を形成することもでき、例えば2個のRaは、アルキレン鎖(1
個以上のCH2基がエーテル基のOで置換されていても良い)を形成する。
【0038】 Mが遷移金属の場合、Raは通常のσ−又はπ−結合錯体配位子(例、エチレ
ン、アリル、ブタジエン又はシクロペンタジエン)、モノ−又はポリ−置換シク
ロペンタジエン(例、メチルシクロペンタジエン又はペンタメチルシクロペンタ
ジエン)、ベンゼン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタトリエン、シクロヘプ
タジエン、シクロオクタテトラエン、シクロオクタトリエン、シクロオクタジエ
ン、カルボニル、オキサラト(oxalato)、シアノ、イソニトリル、フルミナト(fu
lminato)−C、フルミナト−O、シアナト、二窒素(dinitrogen)、エチレンジア
ミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、エチレンジアミンテ
トラアセテート、ニトロシル、ニトロ、イソシアノ、ピリジン、α,α−ビピリ
ジン、トリフルオロホスファン、ホスファン、ジホスファン、アルサン(arsane)
、アセチルアセトナトであり得る。
【0039】 Rbは、特に好ましくは水素又はメチルである。Rcは水素、C1〜C4アルキル
(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル及び異性体ブチル
、フェニル、塩素又は炭素数2〜6個の不飽和炭化水素基(例、ビニル、アリル
、メタリル、ブテニル又はペンテニル)である。
【0040】 枝分かれ単位は、ビニル芳香族モノマーの枝分かれ単位に対するモル比が10
000000:1〜10:1の範囲となるように使用することが賢明である。
【0041】 第II〜VIII副族、好ましくは第III〜VIII副族の、遷移金属錯体は、触媒成分
A)として使用される。第IV副族の遷移金属(即ち、チタン、ジルコニウム又は
ハフニウム)の錯体が特に好ましい。
【0042】 式IIの枝分かれモノマー単位が、使用される濃度にも依るが、既に遷移金属(
特に、チタン)を有する場合、それを、枝分かれ単位としての機能に加えて、同
時に触媒成分A)として使用することも可能である。
【0043】 特に好ましい触媒成分A)は、メタロセン錯体、特に式IIIの化合物である:
【0044】
【化7】
【0045】 [但し、R7〜R11が、水素原子、C1〜C10アルキル、置換基としてC1〜C6
ルキルを有していても良い5員〜7員のシクロアルキル、C6〜C15アリール又
はアリールアルキルを表し、その際隣接する2個の基が、必要により炭素数4〜
15の環式基(例、炭素数4〜15の縮合環)を形成しても良く、或いはR7
11がSi(R123を表し、 このR12が、C1〜C10アルキル、C6〜C15アリール又はC3〜C10シクロア
ルキルを表し、 Mが、元素周期表の第III〜VI副族の金属、又はランタニド系列の金属を表し
、 Z1〜Z5が、水素原子、ハロゲン、C1〜C10アルキル、C6〜C15アリール、
1〜C10アルコキシ又はC6〜C15アリールオキシを表し、そして Z1〜Z5が、0、1、2、3、4又は5を表し、Z1+Z2+Z3+Z4+Z5
合計が原子価Mから1差し引いた値である。] 特に好ましい式IIIのメタロセン錯体は、 Mが、元素周期表の第IV副族の金属(即ち、チタン、ジルコニウム又はハフニ
ウム、特にチタン)を表し、そして Z1〜Z5が、C1〜C10アルキル、C1〜C10アルコキシ又はハロゲンを表す場
合のメタロセン錯体である。
【0046】 このような好ましいメタロセン錯体の例としては、 ペンタメチルシクロペンタジエニルチタニウムトリクロリド、 ペンタメチルシクロペンタジエニルチタニウムトリメチル、及び ペンタメチルシクロペンタジエニルチタニウムトリメチレートを挙げることが
できる。
【0047】 EP−A584646に記載のこれらのメタロセン錯体を用いることも可能で
ある。
【0048】 異種のメタロセン錯体の混合物も使用することができる。
【0049】 この種の錯体化合物は、それ自体公知の方法、好ましくは対応する置換された
環状の水素アニオンを、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオ
ブ又はチタンのハライドと反応させる方法、により合成することができる。
【0050】 適当な製造技術の例は、特にJournal of Organometallic Chemistry, 369 (19
89), 359-370に記載されている。
【0051】 カチオン、特にメタロセニウムイオンを形成する化合物B)として、本発明の
触媒化合物は、開鎖又は環状のアルモキサン化合物を含む。
【0052】 好適な例として、式IV又はV:
【0053】
【化8】
【0054】 [但し、R13が、C1〜C4アルキル(好ましくはメチル又はエチル)を表し、そ
してkが5〜30、好ましくは10〜25の整数を表す。] で表される開鎖又は環状のアルモキサン化合物を挙げることができる。
【0055】 これらのオリゴマー性アルモキサン化合物の製造は、通常トリアルキルアルミ
ニウムの溶液を水と反応させることにより行われ、特にEP−A284708及
びUS−A4794096に記載されている。
【0056】 一般に、得られるオリゴマー性アルモキサン化合物は、長さが異なる線状及び
環状分子の両方の混合物の形態であり、従ってkは平均値とみなされる。アルモ
キサンは他のアルキル金属、好ましくはアルキルアルミニウムとの混合物で存在
しても良い。
【0057】 メタロセン錯体とオリゴマー性アルモキサン化合物を、オリゴマー性アルモキ
サンのアルミニウムとメタロセン錯体の遷移金属との間の原子比が10:1〜1
6:1、特に10:1〜104:1となる量で使用することが有利であることが
見出された。
【0058】 メタロセニウムイオンを形成する化合物B)として、中性の強ルイス酸、ルイ
ス酸カチオンを有するイオン性化合物及びカチオンとしてブレーンステッド酸を
有するイオン性化合物から選択される配位錯体化合物を使用することも可能であ
る。
【0059】 好ましい中性の強ルイス酸は、式VI:
【0060】
【化9】
【0061】 [但し、M1が周期表の第III主族の元素を表し、 X1、X2及びX3が、水素原子、C1〜C10アルキル、C6〜C15アリール、又
はアルキル基の炭素数が1〜10個で、アリール基の炭素数が6〜20のアルキ
ルアリール、アリールアルキル、ハロアルキル又はハロアリールを表し、或いは
フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を表し、特にハロアリール、好ましくはペンタフ
ルオロフェニルを表す。] で表される化合物である。
【0062】 X1、X2及びX3が同一である式VIの化合物が特に好ましく;好ましくはトリ
ス(ペンタフルオロフェニル)ボレーン(borane)である。これらの化合物及びそ
の製造方法は、それ自体公知であり、例えばWO93/3067に記載されてい
る。
【0063】 ルイス酸カチオンを有する適当なイオン性化合物としては、式VII:
【0064】
【化10】
【0065】 [但し、Yが周期表の第I〜VI主族又は第I〜VII副族の元素を表し、 Q1〜QZが、単一の負電荷を有する基で、例えばC1〜C28アルキル、C6〜C 15 アリール、又はアリール基の炭素数が6〜20個で、アルキル基の炭素数が1
〜28個のアルキルアリール、アリールアルキル、ハロアルキル又はハロアリー
ルであり、これらはC1〜C10アルキルにより置換されていても良く、 或いはハロゲン、C1〜C28アルコキシ、C6〜C15アリールオキシ、シリル又
はメルカプチル、例えばトリメチルシリルであり、 aが1〜6の整数であり、 zが0〜5の整数であり、そして dが差(a−z)に該当し、且つ1以上である。] で表される化合物である。
【0066】 カルボニウムカチオン、オキソニウムカチオン及びスルホニウムカチオンが特
に適当であり、またカチオン性遷移金属も適当である。トリフェニルメチル、銀
及び1,1’−ジメチルフェロセニルカチオンを特に挙げることができる。
【0067】 これらは、非配位対イオン、特にWO91/09882に記載されているよう
にホウ素化合物、好ましくはテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを
有することが好ましい。
【0068】 カチオンとしてブレーンステッド酸を有するイオン性化合物、及びまた好まし
い同様な非配位対イオンを有するイオン性化合物が、WO93/3067に規定
されており;好ましいカチオンはN,N−ジメチルアニリニウムである。
【0069】 メタロセニウムイオンを形成する化合物からのホウ素の、金属錯体からの遷移
金属に対するモル比が0.1:1〜10:1、特に1:1〜5:1となることが
特に適当であることが見出された。
【0070】 新規な方法で使用される触媒組成物は、成分C)としてアルミニウム化合物、
たとえば式VIIIのものを含むことができる:
【0071】
【化11】
【0072】 [但し、R14〜R16が、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素又はC1〜C12アル
キル、好ましくはC1〜C8アルキルを表す。]。
【0073】 R14〜R15が同一で、C1〜C6アルキル、例えばメチル、エチル、イソブチル
、n−ヘキシルであり、そしてR16が水素であることが好ましい。
【0074】 触媒組成物中の成分C)の含有量は、1:2000〜1:1(IIIからの遷移
金属のVIIIからのAlに対するモル比)が好ましく、特に1:800〜1:10
が好ましい。
【0075】 メタロセン錯体用溶剤として、芳香族炭化水素、好ましくは炭素数6〜20個
のもの、特にキシレン、トルエン及びエチルベンゼン及びこれらの混合物を用い
ることが一般的である。
【0076】 メタロセン錯体は、担体と共に、或いは担体無しに使用することができる。
【0077】 適当な担体材料の例としては、シリカゲル、好ましくは式SiO2・bAl2 3 {但し、bが0〜2の数、好ましくは0〜0.5の数である}で表されるもの
、即ち実質的にアルモシリケート又は二酸化珪素を挙げることができる。担体の
粒径は、1〜200μm、特に30〜80μmであることが好ましい。このよう
な生成物は、シリカゲル332(Grace社)として市販されており、入手可能で
ある。
【0078】 他の担体として、微細ポリオレフィン、例えば微細ポリプロピレン又はポリエ
チレン、さらにポリエチレングリコール、ポリブチレンテレフタレート、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、シンジオタクチ
ックポリスチレン、ポリブタジエン、ポリカーボネート及びこれらの共重合体を
挙げることができる。
【0079】 遷移金属触媒A)のビニル芳香族モノマーに対するモル比は、一般に1:10
00〜1:10000000、好ましくは1:2000〜1:1000000で
ある。
【0080】 本発明の方法は、分散重合で行われる。使用される分散媒体は、脂肪族炭化水
素、特に炭素原子数4〜10のもの等であることが賢明である。例えば、ブタン
、ペンタン、ヘキサン及びヘプタンを挙げることができる。分散媒体中で重合す
るモノマーの濃度は、一般に5〜65容量%、好ましくは10〜50容量%であ
る。
【0081】 分散助剤は、使用されるビニル芳香族化合物に対して、0.1〜10質量%、
特に1〜8質量%の量で使用される。それは、重合するビニル芳香族化合物中に
溶解することが賢明である。
【0082】 好適な潤滑剤は、有機及び無機の化合物である。有機潤滑剤の例としては、潤
滑オイル、例えば鉱油(即ち、石油、硬質コールタール又は亜炭油から得られる
液体生成物、例えばベンジン、ホワイトオイル、石油又は軽油)、さらにまたポ
リエーテルオイル、エステルオイル及びシリコーンオイル、或いは潤滑グリース
を挙げることができる。無機潤滑剤の例としては、硫化モリブデン(IV)又は硫化
チタン(IV)を挙げることができる。さらに好適な潤滑剤としては、グリセリンエ
ステル又は脂肪酸である。炭化水素、例えば液体パラフィン、他のパラフィン、
極性及び非極性ポリエチレンワックス、アルコール、例えばセチルアルコール又
はステアリルアルコール、カルボン酸、例えばラウリン酸、パルミチン酸又はス
テアリン酸、カルボン酸の金属塩、例えばステアリン酸Ca、ステアリン酸Zn
、カルボキシアミド及びカルボン酸エステル、例えばステアリン酸エチル、ステ
アリン酸n−ブチル又はフタル酸ジステアリルが、好ましい。さらに、潤滑剤は
、例えばTaschenbuch der Kunststoff-Additive, Carl Hanser VerlagのGachter
& Muller編集, 第2版, 309-327頁に記載されている。
【0083】 さらに、使用することができる潤滑剤としては、ポリスチレン等のポリマー、
好ましくは2000〜40000の分子量Mwを有する低分子質量ポリスチレン
、ポリエチレン、ポリプロピレン、或いはエチレンと他の1−アルケンとの共重
合体を挙げることができる。
【0084】 特に、フタル酸ジエステル及び鉱油炭化水素(例、ホワイトオイル)が好まし
い。異種の潤滑剤の混合物も使用することができる。
【0085】 潤滑剤の量は広範囲に変更することができ、使用されるモノマーに対して、好
ましくは0.01〜50質量%、特に0.1〜40質量%、とりわけ0.2〜1
0質量%である。
【0086】 潤滑剤は、遷移金属の添加前に、ビニル芳香族化合物、分散剤、分散媒体、カ
チオン形成剤及び所望によりアルミニウム化合物に添加することが好ましい。
【0087】 重合条件は臨界的ではない。重合は、0.05〜30バール(好ましくは0.
1〜20バール)の圧力下、50〜100℃で実施することが好ましい。重合は
0.5〜10時間経過後、一般に終了する。それは、プロトン性化合物、例えば
メタノールを加えることにより終結され、そして分散媒体はろ過又は蒸発により
除去され、処理工程に戻される。
【0088】 新規な方法は、技術的には簡単で、高い触媒生産性で5mPas未満の低粘度
の高シンジオタクチック含有ビニル芳香族重合体を製造することができる。得ら
れる重合体はファイバー、フィルム及び成形体に適当である。
【0089】
【実施例】
[1,1−ジフェニルエチレン(DPE)の精製] 粗DPE(Aldrich社製又はフェニルマグネシウムブロミドをアセトフェノン
と反応させ、無水酢酸でアセチル化し、そして酢酸を加熱除去することにより製
造)を、少なくとも50の理論段数を有する蒸留塔(回転バンド蒸留塔;大容量
用、Sulzer充填剤装着蒸留塔)で蒸留して純度99.8%を得る。通常淡黄色の
蒸留物を、20cmのアロックス(alox)カラム(クロマトグラフィ用のWoelmア
ルミナ、無水)でろ過し、1.5Nのsec−ブチルリチウムで、強い赤色に変
色するまで滴定し、そして減圧下(1ミリバール)に蒸留する。得られた生成物
は完全無色で、アニオン重合に直接使用することができる。
【0090】 [モノマーと溶剤の精製] 溶剤として使用されるシクロヘキサン(H)を、無水アルミナ上で乾燥し、次
いでsec−ブチルリチウムと1,1−ジフェニルエチレンの付加体で、黄色に
変色するまで処理する。ブタジエン(Bu)を、トリイソブチルアルミニウムか
ら留去し、1,1−ジフェニルエチレン(DPE)をsec−ブチルリチウム(
s−BuLi)から留去する。s−BuLiの0.5モルシクロヘキサン溶液を
、開始剤として使用した。スチレン(S)を使用前にアルミナ上で乾燥した。
【0091】 全ての重合を、空気及び水分を厳格に除去した精製窒素存在下に行った。反応
器は、長時間1,1−ジフェニルエチレンとsec−ブチルリチウムとのシクロ
ヘキサン溶液で、充填前に還流下に前処理した。
【0092】 下記の実施例において、Buは1,3−ブタジエンを、Sはスチレンをそして
DPEは1,1−ジフェニルエチレンを表す。また割合は質量換算である。
【0093】 [Bu−S/DPEブロック共重合体の製造] 分散剤D1 7.1L(リットル)のシクロヘキサン及び数滴(約2ml)のDPEを、1
0Lの攪拌機付き反応器に充填し、そして0.278モルのsec−ブチルリチ
ウム溶液で混合物が赤変し始めるまで滴定した。15.1ml(4.2ミリモル
)のsec−ブチルリチウム0.278モル溶液の添加に続いて、1.6L(1
9.4モル)の1,3−ブタジエンを、一回100mlで分けて70℃にて1時
間の間に添加し、混合物を70℃でさらに1時間重合させた。得られたポリブタ
ジエンブロックの分子量は、ポリブタジエン検量線を用いてゲル・パーミエーシ
ョン・クロマトグラフィ(GPC)によりサンプルについて測定した:Mw=2
48000g/mol、Mw/Mn=1.28、M(ピーク最大)=22600
0g/mol。得られたポリブタジエンブロックに、15分間の間隔で連続的に
98.3ml(0.56モル)の1,1−ジフェニルエチレン及び259ml(
2.25モル)のスチレンを添加し、重合を70℃で5時間以上続けた。反応が
おさまった後、反応混合物をエタノールで、無色になるまで滴定し、CO2/水
で酸性にした。無色溶液から、液化押出機中で、減圧下に溶剤を除去し、生成物
を顆粒化した。
【0094】 GPC(ポリブタジエン検量線):2個のピーク:第1のピーク(20%)の
M(ピーク最大)=32000g/mol、第2のピーク(80%):2600
00g/molでピーク最大。
【0095】 [実施例1〜4] 532mlのペンタンと、2.61gの分散剤D1を104.2g(1モル)
のスチレンに溶解した混合物とを、撹拌しながら、アルゴンで不活性化したオー
トクレーブに導入した。8.16mlのメチルアルミノキサン(MAO)1.5
3モルトルエン溶液(Witco社製)及び2.08mlのジイソブチルアルミニウ
ム水素化物(DIBAH)1.0モルシクロヘキサン溶液(Andrich社製)を添
加した。その後、遷移金属錯体の添加前に、一定量の潤滑剤をこの混合物に添加
した。次いで、1.5Lの水素を、室温で注入し、反応溶液を80℃まで加熱し
た。それから、1.14mg(0.05ミリモル)のペンタメチルシクロペンタ
ジエニルチタントリメチルCp*TiMe3を添加し、内部圧力を7.5バールと
した。2時間後、重合を10mlのエタノールを添加することにより停止させた
。室温まで冷却した後、易流動性懸濁液を得た。得られた重合体をメタノールで
洗浄し、減圧下50℃で乾燥した。
【0096】 分子量Mw及びMnを、高温ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィGP
C(135℃、1,2,4−トリクロロベンゼン、ポリスチレン標準)により測
定した。シンジオタクチック含有量は13C−NMR分光法により決定した。粒径
は2〜10μmの範囲にあり、これは、浸漬オイルでスラリーとし、2枚の平滑
なガラス板の間に挟んでサンプルとし、これを透過型顕微鏡(Axiophot、Carl Z
eiss社製)下に測定した。
【0097】 転化率は使用したスチレン量に基づく。
【0098】 [比較実験C1] 重合を、潤滑剤を使用せずに実施例1〜4と同様に行った。
【0099】
【表1】 重合体のシンジオタクチック度は95%以上であった。
【0100】 潤滑剤の質量%は使用したスチレンモノマーに基づく。
【0101】 WinogR 60及びWinogR 70は、ホワイトオイル(鉱油炭化水素)、DAB[Germ
an Pharmacpeia]9はWintershall Mineralol GmbH社製である。
【0102】 WinogR 70は、136mPasの動的粘度(DIN51562)、400〜5
00の分子量及び0.865g/cm3の密度を有する。
【0103】 WinogR 60は、180mPasの動的粘度(DIN51562)及び0.86
3g/cm3の密度を有する。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年5月12日(2000.5.12)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 [但し、R7〜R11が、水素原子、C1〜C10アルキル、置換基としてC1〜C6
ルキルを有していても良い5員〜7員のシクロアルキル、C6〜C15アリール又
はアリールアルキルを表し、その際隣接する2個の基が、必要により合体して素
数4〜15の環式基を形成しても良く、或いはR7〜R11がSi(R123を表し
、 このR12が、C1〜C10アルキル、C6〜C15アリール又はC3〜C10シクロア
ルキルを表し、 Mが、元素周期表の第III〜VI副族の金属、又はランタニド系列の金属を表し
、 Z1〜Z5が、水素原子、ハロゲン、C1〜C10アルキル、C6〜C15アリール、
1〜C10アルコキシ又はC6〜C15アリールオキシを表し、そして Z1〜Z5が、0、1、2、3、4又は5を表し、Z1+Z2+Z3+Z4+Z5
合計が原子価Mから1差し引いた値である。] で表されるメタロセン錯体を使用する請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【化2】 [但し、R13が、C1〜C4アルキルを表し、そしてmが5〜30の整数を表す。
] で表される開鎖又は環状のアルモキサン化合物を含む請求項1〜7のいずれかに
記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AU,BG,BR,BY,CA,CN,CZ,GE, HU,ID,IL,IN,JP,KR,KZ,LT,L V,MK,MX,NO,NZ,PL,RO,RU,SG ,SI,SK,TR,UA,US,ZA Fターム(参考) 4J011 PA65 PA76 PA79 4J028 AA01A AB00A AB01A AC01A AC08A AC09A AC10A AC26A AC27A AC28A AC37A AC38A AC39A AC49A BA00A BA01B BA02B BB00A BB01B BB02B BC12B BC15B BC25B CA27A CA27B CA27C CA28A CA28B CA28C CB08A CB08B CB08C CB09A CB09B CB09C CB23C CB43C CB44C CB54C CB55C CB64B CB64C CB66C EB21 FA02 FA10 GA01 GA04 GA06 GA12 GB02 4J128 AA01 AB00 AB01 AC01 AC08 AC09 AC10 AC26 AC27 AC28 AC37 AC38 AC39 AC49 AD00 AE00 BA00A BA01B BA02B BB00A BB01B BB02B BC12B BC15B BC25B CA27A CA27B CA27C CA28A CA28B CA28C CB08A CB08B CB08C CB09A CB09B CB09C CB23C CB43C CB44C CB54C CB55C CB64B CB64C CB66C EB21 FA02 FA10 GA01 GA04 GA06 GA12 GB02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A)第II〜VIII副族の遷移金属錯体、B)カチオン形成剤及
    び必要によりC)アルミニウム化合物から得られる分散状態のビニル芳香族化合
    物の重合体を、分散助剤及び触媒の存在下に製造する方法であって、製造する際
    に潤滑剤を添加することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 分散助剤として、少なくとも1種のジエンブロックB、及び
    ビニル芳香族モノマーと1,1−ジフェニルエチレン又はその芳香族の環置換誘
    導体(炭素数22個までのアルキル基で置換されたものを含む)との共重合体を
    含む少なくとも1種のブロックS、を有するブロック共重合体を用いる請求項1
    に記載の方法。
  3. 【請求項3】 ブロック共重合体が、共重合形態のポリブタジエン又はポリ
    イソプレンを含み、そしてジエンブロックBが部分的又は完全に水素化された或
    いは水素化されていない請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 ブロック共重合体のブロックSが、スチレン及び1,1−ジ
    フェニルエチレンの共重合体から構成される請求項2又は3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 潤滑剤が、使用されるモノマーに対して0.01〜50質量
    %の量で使用される請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも2個のビニル芳香族基を含む枝分かれモノマー単
    位が、ビニル芳香族モノマーの枝分かれ単位に対するモル比が10000000
    :1〜10:1の範囲になるように使用される請求項1〜5のいずれかに記載の
    方法。
  7. 【請求項7】 触媒成分A)として、式III: 【化1】 [但し、R7〜R11が、水素原子、C1〜C10アルキル、置換基としてC1〜C6
    ルキルを有していても良い5員〜7員のシクロアルキル、C6〜C15アリール又
    はアリールアルキルを表し、その際隣接する2個の基が、必要により合体して素
    数4〜15の環式基を形成しても良く、或いはR7〜R11がSi(R123を表し
    、 このR12が、C1〜C10アルキル、C6〜C15アリール又はC3〜C10シクロア
    ルキルを表し、 Mが、元素周期表の第III〜VI副族の金属、又はランタニド系列の金属を表し
    、 Z1〜Z5が、水素原子、ハロゲン、C1〜C10アルキル、C6〜C15アリール、
    1〜C10アルコキシ又はC6〜C15アリールオキシを表し、そして Z1〜Z5が、0、1、2、3、4又は5を表し、Z1+Z2+Z3+Z4+Z5
    合計が原子価Mから1差し引いた値である。] で表されるメタロセン錯体を使用する請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 使用するカチオン形成化合物B)が、式IV又はV: 【化2】 [但し、R13が、C1〜C4アルキルを表し、そしてmが5〜30の整数を表す。
    ] で表される開鎖又は環状のアルモキサン化合物を含む請求項1〜7のいずれかに
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 使用するカチオン形成化合物B)が、中性の強ルイス酸、ル
    イス酸カチオンを有するイオン性化合物及びカチオンとしてブレーンステッド酸
    を有するイオン性化合物から選択される配位錯体化合物である請求項1〜7のい
    ずれかに記載の方法。
JP2000553487A 1998-06-09 1999-05-29 潤滑剤添加の分散重合によるポリ(ビニル芳香族)の製造 Withdrawn JP2002517576A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE19825713.9 1998-06-09
DE19825713A DE19825713A1 (de) 1998-06-09 1998-06-09 Verfahren zur Herstellung von Polymerisaten aus vinylaromatischen Verbindungen durch Dispersionspolymerisation unter Zusatz von Schmiermitteln
PCT/EP1999/003750 WO1999064483A1 (de) 1998-06-09 1999-05-29 Verfahren zur herstellung von polymerisaten aus vinylaromatischen verbindungen durch dispersionspolymerisation unter zusatz von schmiermitteln

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002517576A true JP2002517576A (ja) 2002-06-18

Family

ID=7870388

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000553487A Withdrawn JP2002517576A (ja) 1998-06-09 1999-05-29 潤滑剤添加の分散重合によるポリ(ビニル芳香族)の製造

Country Status (10)

Country Link
EP (1) EP1093477B1 (ja)
JP (1) JP2002517576A (ja)
KR (1) KR20010052685A (ja)
CN (1) CN1312823A (ja)
AU (1) AU4267199A (ja)
BR (1) BR9910994A (ja)
CA (1) CA2334328A1 (ja)
DE (2) DE19825713A1 (ja)
ES (1) ES2224690T3 (ja)
WO (1) WO1999064483A1 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19507777A1 (de) * 1995-03-06 1996-09-12 Basf Ag Filtrierbare Polystyrol-Dispersionen
DE19542356A1 (de) * 1995-11-14 1997-05-15 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Copolymerisaten aus vinylaromatischen und olefinischen Verbindungen durch Dispersionspolymerisation in Gegenwart von Metallocenkatalysatorsystemen

Also Published As

Publication number Publication date
KR20010052685A (ko) 2001-06-25
ES2224690T3 (es) 2005-03-01
CA2334328A1 (en) 1999-12-16
DE59910218D1 (de) 2004-09-16
DE19825713A1 (de) 1999-12-16
BR9910994A (pt) 2001-02-13
WO1999064483A1 (de) 1999-12-16
EP1093477A1 (de) 2001-04-25
AU4267199A (en) 1999-12-30
CN1312823A (zh) 2001-09-12
EP1093477B1 (de) 2004-08-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6303806B2 (en) Star polymers, and their preparation
JP3125251B2 (ja) オレフィン系またはスチレン系重合用の新規メタロセン触媒及びこれを利用した重合方法
KR102048521B1 (ko) 내환경 응력 균열성이 우수한 에틸렌/알파-올레핀 공중합체
CA2284317A1 (en) Styrene-butadiene block copolymer
US6235838B1 (en) Process for preparing polymers from vinylaromatic compounds by dispersion polymerization
JP2002517576A (ja) 潤滑剤添加の分散重合によるポリ(ビニル芳香族)の製造
CN114829418B (zh) 用于催化体系的二有机镁化合物
US6025447A (en) Graft copolymers
EP0861273B1 (de) Verfahren zur herstellung von copolymerisaten aus vinylaromatischen und olefinischen verbindungen durch dispersionspolymerisation in gegenwart von metallocenkatalysatorsystemen
MXPA00012205A (en) Method for producing polymers from vinylaromatic compounds by dispersion polymerisation with the addition of lubricating agents
EP0811023B1 (de) Verfahren zur herstellung von polymerisaten von vinylaromatischen verbindungen unter verwendung von polymere enthaltenden katalysatorsystemen
MXPA99006354A (en) Process for preparing polymers from vinylaromatic compounds by dispersion polymerization
JP4576126B2 (ja) アザボロリル4族金属錯体、触媒及びオレフィン重合方法
KR20180040999A (ko) 내환경 응력 균열성이 우수한 에틸렌/알파-올레핀 공중합체
EP0815148B1 (de) Verfahren zur herstellung von polymerisaten von vinylaromatischen verbindungen unter druck in gegenwart von leicht flüchtigen kohlenwasserstoffen
JP2001518954A (ja) 熱可塑性成形材料
CN114426561A (zh) 前过渡金属化合物及制备方法和应用
JPS63172705A (ja) 主としてシンジオタクチック構造を有する結晶性ビニル芳香族重合体の製法
JPH11286509A (ja) 共役ジエン系共重合体の製造方法
CA2294255A1 (en) Cyclopenta[i]phenanthrene metal complex catalyst systems
JPH0782310A (ja) スチレン系重合体の製造方法
JP2005515277A (ja) 高い溶融流動性をもつビニル芳香族ポリマー
KR20040033904A (ko) 스티렌 중합체 제조용 메탈로센 촉매 및 이를 이용한스티렌 중합체의 제조방법
DE19506556A1 (de) Verfahren zur Herstellung von Polymerisaten von vinylaromatischen Verbindungen unter Verwendung von Polymere enthaltenden Katalysatorsystemen

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060801