JP2002517513A - マンナン結合レクチンを製造するための精製方法及びmbl医薬品 - Google Patents

マンナン結合レクチンを製造するための精製方法及びmbl医薬品

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Abstract

(57)【要約】 この精製方法の原材料は、MBLを含有する上清、懸濁液、乳生成物、初乳又は粗血漿タンパク質画分である。原材料は、MBL含有液を得るために、幾つかの予備処理工程に付される。これにより、非結合多糖マトリクスを用いる最初のクロマトグラフィー処理工程としてアフィニティクロマトグラフィーを行うことができ、これから高純度のMBLが溶出される。主たる処理を精製工程とすることに加えて、アフィニティクロマトグラフィーは、ウイルス除去工程としても役立つ。ウイルスの危険がない生成物の製造方法には、ウイルス不活化工程も含まれる。本発明の方法の生成物は、医薬品として使用しやすい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は、マンナン結合レクチン(MBL)(以前はマンナン結合タンパク質、MBP
と命名されていた)を医薬品として用いるためにMBLを好ましくはドナーの血漿か
ら製造するための新規な精製方法に関する。この製品は、機能及び/又は臨床症
状、つまり例えば感染の治療又は予防のため患者にはMBLの投与が有用と考えら
れる症状を伴う遺伝性又は後天性MBL-欠乏患者で置換又は代替治療に用いられる
【0002】序 説 先天的(天然又は非先行的とも呼ばれる)な免疫機能は、最近、潜在的に病原性
の微生物に対する防御機序での重要な要素として関心をあつめている。このため
、レクチン群、広範囲な微生物に対する直接的な防御で重要な役割を果たしてい
ると考えられるコレクチンには、特に注意がはらわれている。血清タンパク質MB
Lはコレクチン、つまりカルシウム依存性で、コラーゲン杆状体に結合したC型炭
水化物認識ドメイン(CRD)によって特徴づけられるオリゴマー構造物として構成
されている。循環しているMBLの正確なオリゴマー化は不明である。しかし、オ
リゴマーのオーダーが高くなるほど、結合部位が多いMBL六量体のようなブーケ
様構造体がMBLの機能活性に必須なようである(最近のレビュウとして参考文献1
、2参照)(参考文献リストはこの明細書の最後に記載)。
【0003】 MBLについて蓄積されている知識は、重篤な感染に対する介入治療におけるこ
のタンパク質の将来的な役割を示唆している。MBLは、補体の標準経路の活性化
での必須成分である補体成分C1qと構造的に類似している。MBLは、MASP(MBL-関
連セリンプロテアーゼ)と命名されているC1qに類似した機序によって、つまり関
連セリンプロテアーゼを介して補体系を活性化していると考えられる。この抗体
から独立した補体の活性化は、「補体活性化のMB-レクチン経路」と呼ばれてい
る(3、4)。
【0004】 MBLは、細菌、酵母、寄生性原生動物及びウイルスの表面で炭水化物構造物に
結合し、補体系の最終的な細胞溶解経路で細菌を死滅させることによって又はオ
プソニン作用で食作用を促進することによって抗菌活性を示すことが分かってい
る。血漿中のMBLレベルは、遺伝的に決定される。各個体は、調節領域ならびに
コーディング領域のゲノム構造を反映した組織的なMBLレベルを有する。したが
って、血漿中のMBL濃度は約10μg/ml〜10ng/ml未満に及ぶ。MBLを欠いているか
又はそのレベルが極めて低い幼児や大人は、特に感染に感受性である。最近の情
報は、HIV感染での感受性因子としてのMBL欠乏の役割、またAIDSの発症後にかな
り迅速な致死を伴うMBL欠乏症を指摘している(1)。MBL欠乏症は、自然流産の再
発にも素因を与えている(5)。 マンナン結合レクチンは、Ca-イオンの存在下のマンナン-Sepharose (Sephar
oseマトリクスに結合したマンナン)でのアフィニティクロマトグラフィーによっ
て1983年(6)にヒト血清から最初に単離された。アフィニティカラムからのMBLの
溶出は、EDTAで行った。
【0005】 その後の文献から、MBLが血清と血漿から本質的に同じ方法で精製されること
は明らかである。この一工程法から回収した精製MBL製剤は、炭水化物と血清ア
ミロイドp-成分(SAP)に対し特異性を有する抗体でかなり汚染されていた。高純
度のMBLを得るために、別のクロマトグラフィー工程、例えばアフィニティカラ
ムに対するSepharoseプレカラム及びマトリクスに結合するか又は溶出緩衝液に
加えられる炭水化物を異にして用いる別のアフィニティ工程が精製処理に含まれ
た。イオン交換及びゲルろ過クロマトグラフィーのような他のクロマトグラフィ
ーも用いられた(7、8、9、10)。一般に、高純度のMBLを得る方法では、少なくと
も2つのアフィニティクロマトグラフィー工程が使用されている。最近では、ヒ
ト血漿のPEG 7%での沈降で得られる血漿タンパク質画分をMBL精製の原材料とし
て使用した方法が記載されている(11)。この方法は、アフィニティクロマトグラ
フィーを非結合Sepharose (Sepharoseは炭水化物-リガンドを固定していない)
で行っており、以前に記載された方法と異なる。まず、可溶化されたPEG沈殿物
はSepharoseでバッチ吸着に付され、EDTAでMBLを溶出後、Sepharoseカラムで次
のアフィニティクロマトグラフィー工程を行い、マンノースでMBLを溶出する。2
つの連続的なアフィニティ工程を用いるこの方法によって、MBLは高純度で得ら
れた。 ヒトマンノース結合タンパク質をエンコードするDNAは、WO 98/01519号に開示
されている。
【0006】発明の詳細な説明 本発明は、好ましくは粗血漿タンパク質画分から、マンナン結合レクチン(MBL
)を精製する方法に関する。この発明の方法は、特に少なくとも2つの重要な要素
:非結合(non-conjugated)の多糖マトリクスにおける1つのアフィニティクロマ
トグラフィー工程の実施及び少なくとも1つの有効なウイルス減少工程の実施を
含む。 MBLは、MBLを含む広範囲な原材料から精製できる。1つの具体例で、本発明の
方法の原材料は、MBLを発現する酵母又は哺乳類の細胞培養物からのMBLを含有す
る上清又は溶解した細胞懸濁液である。細胞培養物は、哺乳類(例えばヒト)MBL
をコードし、任意にMBL関連セリンプロテアーゼ(MASP)をコードする細胞を含む
。MBLを発現する細胞培養物は、培養培地に血清が加えられているか又は加えら
れていない細胞培養液に必要な栄養分を与えた培地で成長する。別の例では、MB
Lは哺乳類(例えばヒト)のMBL遺伝子を発現する哺乳類からの乳及び/又は初乳か
ら精製される。ある例では、哺乳類はトランスジェニックのヒトでない動物であ
る。本発明の好ましい例では、本発明の方法の原材料は、工業スケールのエタノ
ール分画法で得られる粗血漿タンパク質画分、例えばCohn 画分I、II及びIII;C
ohn画分II及びIII;又はCohn画分IIIである。好ましい例では、血漿タンパク質
画分はCohn画分II及びIIIであり、ろ過助剤は、Cohn画分の単離に用いられる方
法(つまりろ過又は遠心分離)によって存在しても、しなくてもよい。原材料とし
てのCohn画分II及びIIIの使用には、幾つかの利点がある。これらは、さらなる
エタノール分画が不要で、免疫グロブリンは免疫グロブリン生成物について回収
でき、MBLは通常捨てられる画分から回収されるが、限定はされない。
【0007】 MBL含有液を得るには、各原材料に二、三の予備処理工程が必要である。予備処
理工程を以下に論ずる。 この方法の最初の重要な要素である非結合多糖マトリクスでのアフィニティク
ロマトグラフィーには、幾つかの利点がある。これらは、事前のタンパク質沈降
、機能的に活性なMBLの選択、高度な精製、ウイルスの除去、体積の減少による
濃縮を行う必要がないが、これらに限定されない。 MBL含有液は複雑なタンパク質混合物で、MBLは原材料の全タンパク質の0.05%
未満であってもよい。アフィニティクロマトグラフィーに代わるクロマトグラフ
ィー法による精製は、MBL含有液の別のタンパク質分画、例えばタンパク質沈降
を要する。アフィニティ工程を用いる利点は、沈降及び再懸濁工程のような事前
のタンパク質分画工程が不要で、MBL含有液をカラムに直接かけることができる
点である。
【0008】 予備処理工程、例えばエタノール分画又は用いるMBL発現系の性質の結果、MBL
含有液は本来のMBL、オリゴマータンパク質ならびに変性し構造的に障害のある
タンパク質形態を含むことが考えられる。薬剤に用いるMBL生成物は機能的に活
性なMBLで構成されなければならないので、機能性を選択する精製工程の実施は
非常に重要である。アフィニティクロマトグラフィーは、機能的に活性なオリゴ
マーのリガンド-結合MBLについて選択することによってこの要件を充足している
。 アフィニティクロマトグラフィーが、複雑なタンパク質混合物からタンパク質
を精製する選択方法で、しばしば数千倍に精製をもたらすことは周知である。本
発明のアフィニティクロマトグラフィー工程によって、MBLは非常に高度に、つ
まり2500倍以上に精製される。アフィニティクロマトグラフィーは方法の主要な
精製工程であり、最終的なMBLの調製処理で得られる純度を高めるのにほぼ単独
で寄与している。わずかな程度の精製でさえ、当該分野で現在知られている程度
をはるかに越えている。また、500倍、つまり1000、1500、2000又は2250倍の精
製も可能である。わずかな程度の精製は、あまり複雑でないタンパク質混合物を
原材料として用いる際に特に認められ得る。つまり、MBLが全タンパク質含量の
約0.05%以上を成している場合である。
【0009】 カラムにかけられるMBL含有液は濃縮されていてもよいが、MBL濃度は依然とし
て比較的低く、アフィニティクロマトグラフィーは、用いるMBLを少なくとも3倍
に濃縮することによって、例えば用いるMBLを少なくとも4倍に濃縮することによ
って濃縮工程として役立つ。 アフィニティクロマトグラフィー工程は、非結合多糖ベースのマトリクスで行
う。非結合マトリクスによって、炭水化物-リガンドはマトリクスに結合してい
ないものと理解される。利点には、マトリクスとして用いられる媒体の基本構造
が多糖鎖の束からなり、これがMBLのリガンドとして作用することが含まれるが
、これに限定されない。炭水化物-リガンドの化学的な結合をさすことによるマ
トリクスを特別に製造する必要はない。不安定なマトリクス及び/又は制御され
ないリガンド漏出の問題は、回避される。
【0010】 さらに、マトリクスは架橋結合していることが好ましい。架橋結合している多
糖材料の利点は剛性と高度な物理学的安定性で、これにより流動特性が良好な大
きなカラムを方法に用いることができる。架橋マトリクスはさらに化学安定性が
高い利点を有し、このために例えばアルカリ性の強い溶液でカラムを手入れする
ことができる。アフィニティクロマトグラフィー工程に好ましい材は、アガロー
ス及び/又はデキストラン及び/又はセルロースを含むゲル材、例えばSepharose
CL6B (Pharmacia)、Ultrogel (Pharmacia)、Bio-gel A 材、例えば0.5m、1.5m、
15m及び50m (全てBio-Rad)、Sephadex ゲル材、例えばG-50、G-75、G-100、G-15
0及びG-200(全てPharmacia)、Sephacryl HRゲル材、例えばS-300、S-400、S-500
(全てPharmacia)、Superdex 200 プレップグレード(Pharmacia)、Superose 6 プ
レップグレード(Pharmacia)及びWhatmanのセルロースゲル材であり、アフィニテ
ィクロマトグラフィー工程に特に好ましい材は、Sepharose CL4B(Pharmacia)で
ある。 無菌の製造条件を確保し、バッチ間の汚染を避けるため、カラムは0.5M NaOH
で手入れすることが好ましい。多くのクロマトグラフィーサイクルにおけるこの
清掃処理とマトリクス材の使用の利点は、当業者に好まれるであろう。
【0011】 MBL含有液をアフィニティマトリクスにかけた後、カラムを洗浄する。アフィ
ニティマトリクスからタンパク性夾雑物を洗い出すのに用いられる緩衝液は、MB
Lを実質的に溶出させずに、大部分のタンパク性夾雑物を除く組成、pH及びイオ
ン強度がある非変性性緩衝液である。最初に、平衡化緩衝液が用いられる。この
緩衝液は、10〜40mMの範囲、好ましくは10mMのモル濃度と7.0〜8.0、好ましくは
7.3のpHを有し、NaCl含量が100〜250mMの範囲、好ましくは145mM;かつCaCl2
量が3〜15mM、好ましくは5mMのトリス緩衝液であってもよい。その後、CaCl2
量が低い緩衝液が用いられる。CaCl2の低含量は0.2〜2.0mM、好ましくは0.3〜1.
0mM、例えば0.5mMであってもよい。Ca2+-依存性様式で高いアフィニティでMBLが
結合するマトリクスを使用するために、CaCl2濃度は、マトリクスへの安定なMBL
の吸着がMBLを実質的に溶出せずに確立された後、洗浄緩衝液中で低下さすこと
ができる。このようにして、低いアフィニティでCa2+に依存してマトリクスに結
合している夾雑物、例えば炭水化物の特異的な抗体が洗い出される。
【0012】 カラムの結合能は、マトリクスに吸着し、これから溶出されるMBLの全量(溶出
画分の容量×濃度として算出)/ゲル-マトリクス容量として定義される。カラム
の結合能は20μg MBL/充填マトリクスmlより高く、例えば25μg MBL/充填マトリ
クスmlより高く、例えば30μg MBL/充填マトリクスmlより高く、35μg MBL/充填
マトリクスmlより高く、40μg MBL/充填マトリクスmlより高く、42μg MBL/充填
マトリクスmlより高く、44μg MBL/充填マトリクスml より高く、46μg MBL/充
填マトリクスmlより高く、48μg MBL/充填マトリクスmlより高く、又は50μg MB
L/充填マトリクスmlより高くさえあることが好ましい。 アフィニティクロマトグラフィーカラムを洗浄後、MBLの溶出は、MBLを有効に
溶出できる中性の非変性性緩衝液中で選択的な脱着剤を用いて行う。この緩衝液
は、モル濃度が10〜40mM範囲、好ましくは15mM;かつpH7.0〜8.0、好ましくは7.
3で、NaCl含量が100〜250mM範囲、好ましくは100mMのトリス緩衝液であってもよ
い。脱着剤は、糖類、例えばN-アセチルグルコサミン、マンノース、N-アセチル
マンノサミン又はフコース及び/又はCa-イオンキレート剤、例えばエチレンジア
ミンテトラ酢酸(EDTA)であってもよい。任意に、20〜100mM範囲、好ましくは30m
M濃度のマンノースが用いられる。
【0013】 この方法の第二の重要な要素は、少なくとも1つの有効なウイルス減少工程の
実施である。 ウイルス減少工程を論じる際に、ウイルス減少工程は、ウイルス除去工程及び
/又はウイルス不活化工程のいずれかであってもよいと理解される。1以上(例え
ば2つの)ウイルス除去工程及び/又はウイルス不活化工程が、この方法に含まれ
てもよい。
【0014】 製造工程をウイルス減少工程として評価する目的は、製造方法が、原材料を汚
染することが知られており、又はそうするものと考えられているウイルスを有効
に不活化/除去することを明らかにするためである。評価研究は、製造工程前に
評価すべきウイルスを意図的に添加し、製造工程後にその除去/不活化の程度を
測定することからなる。GMP拘束は、製造設備へのあらゆるウイルスの意図的な
導入を妨げる。したがって、評価は、製造工程のスケールを小さくしたウイルス
学的研究設備を備えた別の研究室で実施され、かつ製造技術者とともにウイルス
学を専門とするスタッフによって行われるべきである。製造工程用の原材料に加
えられた評価すべきウイルス量は、十分にウイルスを不活化/除去する製造工程
の能力を測定するために、できるだけ大量であるべきである。しかし、ウイルス
のスパイクは、製造材料の組成があまり変わらないように加えるべきである。ウ
イルスのスパイク量は10%に等しいか、それ未満であることが好ましい。
【0015】 伝染力の定量アッセイは、GLP原理にしたがって行うべきであり、プラーク形
成、合胞体や病巣の形成のような他の細胞障害作用の検出、エンドポイント滴定
(例えばTCID50アッセイ)、ウイルス抗原合成の検出又は他の方法が含まれる。こ
の方法は、十分に感受性かつ再現性であるべきであり、結果の統計学上十分な正
確性を確保するために、かなり繰り返しかつ制御して行われる。 一般的に、処理工程は、6logのウイルスを用いて試みられている。4logオーダ
ーかそれ以上の減少が生ずる場合には、研究中の特定の試験ウイルスが有する明
らかな効果が示される。同様に、4.5log、5log又は5.5logオーダーの減少は、研
究中の特定の試験ウイルスが有する明らかな効果を示し、その工程を有効なウイ
ルス減少工程として分類することができる。 ウイルスの有効性研究は、一般的にウイルスを除く系の能力を試験するために
、生成物を汚染するウイルスにできるだけ似ており、次いでできるだけ広範囲な
物理化学特性を示すウイルスを用いて行うべきである。
【0016】 有効研究は、このアフィニティクロマトグラフィー工程が非包膜ウイルスの除
去工程として機能し、分画処理によって包膜ウイルスも除くことが期待されるこ
とを示している。これにより、アフィニティクロマトグラフィーは、この方法で
最初のウイルス除去工程である(実施例4参照)。 好ましい具体例では、有効なウイルス除去工程はウイルス不活化工程である。
感染性の包膜ウイルスは、アフィニティクロマトグラフィー工程から回収したMB
L含有溶出物に殺ウイルス量のウイルス不活化剤を加えて不活化することが好ま
しい。ウイルス不活化剤の「殺ウイルス量」は、ウイルス粒子が実質的に非感染
性となる溶液を生じるような量を意味し、これによりウイルスの危険がないMBL
含有液が得られる。かかる「殺ウイルス量」は、用いられるウイルス不活化剤な
らびに培養時間、pH、温度、脂質含量及びタンパク質濃度のような条件によるで
あろう。 用語「ウイルス不活化剤」は、包膜ウイルスならびに非包膜ウイルスを不活化
するために使用できる剤又は方法を意味する。用語「ウイルス不活化剤」は、適
当な時はいつでも、剤及び/又は方法の組合わせならびにかかる剤又は方法のあ
る1タイプのみの双方を含むものとして理解すべきである。
【0017】 好ましいウイルス不活化剤は、洗剤及び/又は溶媒、もっとも好ましくは洗剤
と溶媒の混合物である。ウイルス不活化剤は、任意の1以上の溶媒と1以上の洗剤
との混合物であると理解してもよい。溶媒/洗剤(S/D)処理は、血漿由来生成物中
の包膜ウイルス(例えばHIV1及びHIV2、C型及び非A-B-C型肝炎、HTLV1ならびにHT
LV2、CMV及びエプスタイン・バー・ウイルスを含むヘルペスウイルス群)を不活
化するのに広く用いられている工程である。広範囲に及ぶ種々の洗剤及び溶媒は
、ウイルスの不活化に用いることができる。洗剤は、非イオン性及びイオン性の
洗剤からなる群から選択してもよく、実質的に非変性性の洗剤に選択される。後
の工程でMBL調製物から洗剤を除くのを容易にするので、非イオン性洗剤を用い
るのが好ましい。適当な洗剤は、例えばShanbromらによって、米国特許第4,314,
997号及び米国特許第4,315,919号に記載されている。好ましい洗剤は、商標Trit
on X-100及びTween 80で市販されているもので、これらは単独又は組合わせて用
いることができる。ウイルス不活化剤での使用に好ましい溶媒は、例えばNeurat
h及びHorowitzによって米国特許第4,764,369号に記載されているジ-またはトリ-
アルキルホスフェートである。好ましい溶媒は、トリ(n-ブチル)ホスフェート(T
NBP)である。本発明の実際に特に好ましいウイルス不活化剤はTNBPとTween 80の
混合物であるが、他の組合わせを用いてもよい。好ましい混合物は、溶液中のTN
BP濃度が0.2〜1.0重量%の範囲、好ましくは約0.3重量%濃度になるような量で
加えられる。溶液中のTween 80の濃度は0.8〜1.5重量%の範囲、好ましくは約1
重量%濃度である。
【0018】 ウイルス不活化工程は包膜ウイルスを不活化する条件で行われ、これにより実
質的にウイルスの危険がないMBL含有液が生ずる。一般に、このような条件は、
評価研究により有効なことが認められた4〜30℃、例えば19〜28℃、23〜27℃、
好ましくは約25℃の温度及び培養時間を含む。一般的に、1〜24時間、好ましく
は4〜12時間、例えば約6時間の培養時間は、十分なウイルスの不活化を確保する
のに十分である。しかし、適当な条件(温度及び培養時間)は、用いられるウイル
ス不活化剤、溶液のpH及びタンパク質濃度及び脂質含量に依存する。 このS/D処理の有効研究は、実施例4に示す。 ウイルスの除去又は不活化のための他の方法、例えばメチレンブルーを添加し
、その後紫外線光の照射で不活化するような方法も、ウイルスの危険がないMBL
生成物の製造に使用できると考えられる。 本発明の一つの態様において、アフィニティクロマトグラフィーは、2つの重
要な要素が一体となって行われるような有効なウイルス減少工程である。
【0019】 粗MBL含有血漿タンパク質画分からMBLを製造する好ましい方法は、以下に概略
する工程を含む: 工程a) 酸性pHかつ実質的に変性しない温度で、粗MBL含有タンパク質画分の水
性懸濁液を調製し; 工程b) 工程a)の懸濁液から大部分の免疫グロブリンを除き、かつMBL含有タン
パク質画分を回収し; 工程c) 工程bのMBL含有画分を可溶化し、中性pHでMBLを抽出し、かつMBL含有液
を回収し、 工程d) 工程c)のMBL含有液に溶媒と洗剤の混合物を加え、 工程e) マトリクスへのMBLの結合を促進する条件で、非結合多糖ベースのマト
リクスに工程d)のMBL含有液をかけ、 工程f) 実質的にMBLを溶出させずに大部分のタンパク性夾雑物を除く組成、pH
及びイオン強度を有する非変性性の緩衝液及び/又は緩衝液類を用いて、工程e)
の多糖ベースのマトリクスからタンパク質夾雑物を洗い出し、 工程g) MBLを有効に溶出する中性の非変性性緩衝液中で選択的な脱着剤を用い
て工程f)の多糖ベースのマトリクスからMBLを溶出し、MBL含有溶出物を得て、 工程h) 工程g)のMBL含有溶出物に殺ウイルス量の非変性性のウイルス不活化剤
を加え、実質的にウイルスの危険がないMBL含有液を得て、 工程i) MBLがマトリクスに結合する条件で、アニオン交換マトリクスに工程h)の
MBL含有液をかけ、 工程j) MBLを実質的に溶出させずにマトリクスからウイルス不活化剤を洗い出
すのに十分なイオン強度とpHを有する緩衝液を用いて、工程i)のアニオン交換マ
トリクスを洗浄し、 工程k) MBLを有効に溶出させるのに十分なイオン強度とpHを有する実質的に非
変性性の緩衝液を用いて、工程j)のアニオン交換マトリクスからMBLを溶出し、M
BL含有濃縮物を得て、 工程l) 工程k)のMBL含有溶出画分を限外ろ過に付して、これによりMBL含有濃縮
物を回収し、 工程m) 工程l)のMBL含有濃縮物をゲルろ過クロマトグラフィーにかけて、これ
により機能的に活性なオリゴマーMBLタンパク質のMBL含有液を非変性性の生理緩
衝液中で回収する。
【0020】 工程a)〜c)は、粗血漿タンパク質画分からMBLを精製する方法の予備処理工程
である。 工程e)〜g)及び工程h)は、上記の通りこの発明の方法の重要な要素である。 工程a) つまり、血漿からMBLを製造するこの方法の最初の工程は、沈降したCoh
n画分の水性懸濁液を調製し、次いでその懸濁液から大多数の免疫グロブリンを
除き、それによって実質的に免疫グロブリンのないMBL含有タンパク質画分を回
収することである。沈降したCohn画分は、実質的に非変性の温度とpHで水及び/
又は緩衝液中に懸濁することが好ましい。用語「実質的に非変性」は、MBLや存
在する免疫グロブリンの機能活性の実質的に可逆的な損失を引起こさない条件を
意味する。血漿タンパク質画分は、血漿タンパク質画分の6〜9倍、好ましくは7
〜8倍容量の少なくとも1つの非変性性の緩衝系で酸性化された水中に懸濁するこ
とが有利である。懸濁液のpHは、6未満、例えば4.0〜6.0、好ましくは5.1〜5.7
の範囲、もっとも好ましくは約5.4のpHに維持することが好ましい。あらゆる適
当な酸性の緩衝液を使用できるが、緩衝系は、以下の緩衝液と酸:リン酸ナトリ
ウム、酢酸ナトリウム、酢酸、HClの少なくとも1つを含むことが好ましい。多く
の他の緩衝液を用いることもできる。タンパク質懸濁液は、特に実質的なタンパ
ク質の変性を妨げ、プロテアーゼ活性を最小限にするために冷温で維持すること
が好ましい。血漿タンパク質懸濁液及び水ならびに加えられた緩衝系は、0〜12
℃、好ましくは0〜8℃、もっとも好ましくは1〜4℃の範囲で同温であることが好
ましい。
【0021】 工程b) 「残留ペースト」と呼ばれるMBL含有の非可溶化タンパク質は、デプス
フィルターにかけるか又は遠心分離によって単離する。好ましくは、本発明の懸
濁液はろ過される。ろ過は、デプスフィルター、例えばC150AF、AF2000又はAF10
00 (Schenk)又は同様のろ紙によって行うことが好ましい。懸濁液中の大多数の
免疫グロブリンは、このろ過で除かれる。 工程c) MBLは、本質的に非変性性の緩衝液を加えた後、中性条件、好ましくは1
〜8℃の温度で残留ペーストからその後抽出する。抽出用緩衝液は、トリス濃度
が10〜40mM、好ましくは10mMで、pHが7.5〜9.0、好ましくは8.5かつNaCl濃度が1
00〜200mM、好ましくは140mMのトリス緩衝サリン(TRIS)が好ましい。他の非変性
性緩衝液もMBLの抽出に使用できる。抽出で得られたMBL含有液は、好ましくは実
施例1で記載しているような孔度が徐々に縮小している一連のデプスフィルター
と、脱脂フィルター(delipid filter)でろ過して回収される。このMBL含有液は
、アフィニティクロマトグラフィー工程の前に限外ろ過で濃縮するのが有利であ
る。
【0022】 工程d) MBL含有液をアフィニティカラムにかける前に、溶媒と洗剤の混合物、
例えばTween 80 0.8〜1.5%及び/又はTriton X-100及びTNBP 0.2〜1.0%、もっ
とも好ましくはTNBP 0.3%とTween 80 1.0%を溶液に加え、後のアフィニティク
ロマトグラフィー工程で溶出されるMBL含有液中のリポタンパク質の含量を減じ
ることが好ましい。溶液中の脂質及びリポタンパク質の含量が高いために、この
溶媒/洗剤処理は、当該分野のウイルス不活化工程とはならない。しかし、高割
合の包膜ウイルスがこの処理で不活化されると予想される。 工程i) MBLを精製するためにイオン交換クロマトグラフィー工程を行う際に、
条件、例えばpH及びイオン強度は、アニオン交換マトリクスにかけられる溶液中
に存在する実質的に全てのMBLがマトリクスに結合するように選択することが好
ましい。ウイルス不活化剤は、後のアニオン交換マトリクスの洗浄で除く。
【0023】 当業者に公知であるように、イオン交換体は、マトリクスならびに接着してい
る帯電した基に対して種々の物質をベースにしていてもよい。例えば、以下のマ
トリクスを用いることができ、挙げた物質は多少、架橋結合していてもよい:ア
ガロースベース(例えばSepharose CL-6B(登録商標)、Sepharose Fast Flow(登録
商標)及びSepharose High Performance(登録商標))、セルロースベース(例えばD
EAE Sephacel(登録商標))、デキストランベース(例えばSephadex(登録商標))、
シリカベース及び合成ポリマーベース。アニオン交換マトリクスについては、マ
トリクスに共有結合している帯電した基は、例えばジエチルアミノエチル(DEAE)
、第四級アミノエチル(QAE)及び/又は第四級アンモニウム(Q)であってもよい。
他のアニオン交換体を用いてもよい。 例えば選択したアニオン交換マトリクスがQ Sepharose FF(登録商標)であれば
、カラムは、かけられるMBL溶液とほぼ同じpHとイオン強度を有する非変性性の
アルカリ緩衝液で平衡化することが有利である。イオン交換カラムの平衡化には
、あらゆる種類の緩衝液、例えばリン酸ナトリウム、トリス(ヒドロキシメチル)
アミノ-メタンが適している。用いられるMBL溶液とpH及び伝導性がほぼ同じであ
る限り、平衡化には多くの他の緩衝液も用いることができる。アニオン交換カラ
ムの平衡化に好ましい緩衝液は、トリス濃度が10〜40mM、例えば20〜30mMの範囲
、好ましくは約15mMのトリス緩衝液である。平衡化に用いられるトリス緩衝液の
pHは7.0〜9.0、例えば7.5〜8.5の範囲、好ましくは約8.0であることが好ましい
。用いた緩衝液は、NaClが10〜40mM、例えば20〜30mMの範囲、好ましくは25mMの
NaCl濃度を含むことが好ましい。
【0024】 工程j) 濃度とpH値が類似している他の緩衝液を洗浄に用いるとしても、最初の
洗浄は平衡化緩衝液を用いて行うことが有利である。洗浄は、カラム量の10〜20
倍量で行われる。 工程k) アニオン交換マトリクスからのMBLの溶出は、MBLを有効に溶出するのに
十分なpHとイオン強度を有する実質的に非変性性の緩衝液を用いて行い、これに
よりMBL含有溶出物を回収することが好ましい。この明細書において、有効な溶
出は、MBLタンパク質の少なくとも80%、例えば少なくとも90%、例えば少なく
とも95%がアニオン交換マトリクスにかけられることを意味する。溶出は、5〜2
5mM、例えば10〜30mM、好ましくは15mMのトリスと0.1〜1.0M、例えば0.3〜0.7M
、好ましくは0.5MのNaClを含み、pHが6.0〜9.0、例えば7.0〜8.0、好ましくは7.
4のトリス緩衝液で行うことが有利である。 溶出緩衝液の塩濃度は、マトリクスからMBLがはずれるように十分高度である
ことが好ましい。しかし、pHの低下と低い塩濃度は、マトリクスからMBLを溶出
するのに使用できると考えられる。
【0025】 工程l) アニオン交換カラムからの溶出後、溶出物は濃縮することが好ましい。
限外ろ過に用いられる膜は、公称10,000〜100,000Daのカットオフ重量を有する
ことが有利である。この方法に好ましい膜タイプは、Sartoriusから得られる公
称100,000Daのカットオフ重量を有する膜である。匹敵する孔度を有する他の限
外ろ過膜も使用できる。 工程m) 方法の最後のクロマトグラフィー工程であるゲルろ過工程は、精錬工程
とみなすことができ、これによりアフィニティクロマトグラフィーに続く工程中
に生じ得るSAP、IgG、タンパク性凝集物及び構造的に欠陥のあるMBLが除かれる
。 MBLを含有する溶解した細胞懸濁液又は上清からMBLを製造するのに好ましい方
法は、MBLを含有する溶解した細胞懸濁液又は上清をろ過して溶液を透明にし、
例えば細胞片を除く予備処理工程を少なくとも一つ含む。
【0026】 この予備処理工程の後にMBL含有液が得られ、工程d)〜m)が上記のように実施
される。別の例では、MBLを含有する溶解した細胞懸濁液又は上清からMBLを製造
する方法は、予備処理工程と工程e)〜m)を含む。 MBLを含有する乳生成物又は初乳からMBLを製造する好ましい方法は、以下の予
備処理工程を含む: 工程1) MBLを実質的に沈降させずに高割合の非MBL成分を沈降させるか、又は非
MBL成分を実質的に沈降せずに大多数のMBLを沈降させるのに十分な量で、MBLを
含有する乳生成物又は初乳に、実質的にタンパク質非変性性の水溶性沈降剤を加
え、それにより固体の沈降物と液体上清の混合物を生じ、 工程2) 工程1)の混合物から透明なMBL含有上清を回収するか、又は工程1)の混
合物から透明な再懸濁されたMBL含有沈降物を回収する。
【0027】 工程1) 実質的にタンパク質非変性性の水溶性沈降剤は、タンパク質精製の分野
で周知である。このような沈降剤はタンパク質の分画に用いられ、懸濁液からタ
ンパク質を部分的に精製する。本発明の方法での使用に適当なタンパク質沈降剤
は、種々の分子量形態のPEG、カプリル酸及び硫酸アンモニウムを含む。沈降の
代替手段として、幾つかの他の非変性性の水溶性沈降剤を使用することもできる
。用語「タンパク質沈降剤の添加」とこの用語の変形は、1以上の型のタンパク
質沈降剤の添加を意味する。 工程2) タンパク質沈降を終えた後、MBLを含有する上清又は再懸濁した沈降物
の溶液を回収する。回収の最初の部分は、遠心分離及び/又はろ過のような固相
から液体を分離する従来技術で行われる。1000〜5000gの力(force)でフロー-ス
ルー遠心分離が用いられる。別の例では、回収の最初の部分は、フィルタープレ
スでのデプスフィルターによって行われる。ここで、MBL含有上清が回収される
。 回収の最初の部分で得られるMBLを多く含有する沈降物は、非変性性の中性緩
衝液を加えて再懸濁する。
【0028】 任意に、回収したMBL含有上清又は再懸濁した沈降物をデプスフィルターにか
け、大きな粒子と凝集物を除く。この後、任意に、例えば溶液から細菌を除く従
来の滅菌ろ紙(例えばMillipore又はSartoriusの0.22μmろ紙)を用いて滅菌ろ過
を行ってもよい。 予備処理工程1)と2)の後、MBL含有液が得られ、MBLを含有する乳生成物又は初
乳からMBLを製造する好ましい処理が、上記のとおり工程d)〜m)に続く。 本発明の方法は、高純度のMBLを高収率で得るのに最適化されている(実施例3
参照)。この発明の方法の収率は、アフィニティクロマトグラフィーカラムにか
けられるMBL含有液中の平均的なMBL量に対する最終生成物中のMBL量の割合とし
て算出される。MBLが全タンパク質の約60%を成している場合、この収率は40%
より高く、特に製剤化前の最終的なMBL調製物に付随する純度に十分であると考
えられる。他の原材料でも、より低い収率が認められる。好ましくは、収率は少
なくとも20%、例えば25%、30%、35%、40%又は40%より高い。
【0029】 概説の項に記載した従来技術の手法は、全て分析研究用のMBLを得る目的で小
さな研究室規模で、つまり原材料として約1リットルまでの血漿を用いて行われ
ている。本発明は、大きな製造規模でマンナン結合レクチンを製造することを目
的としている。粗血漿タンパク質画分が原材料である場合に、「大きな製造規模
」では、原材料が1000人より多いドナーからの血漿プールであると理解される。
さらに、より一般的には、「大きな製造規模」の概念は最初の重要な工程でのカ
ラムの結合能で、20μg MBL/充填したマトリクスmlより高く、例えば25μg MBL/
充填したマトリクスmlより高く、例えば30μg MBL/充填したマトリクスmlより高
く、35μg MBL/充填したマトリクスmlより高く、40μg MBL/充填したマトリクス
mlより高く、42μg MBL/充填したマトリクスmlより高く、44μg MBL/充填したマ
トリクスmlより高く、46μg MBL/充填したマトリクスmlより高く、48μg MBL/充
填したマトリクスmlより高く、又は50μg MBL/充填したマトリクスmlよりさえ高
い。
【0030】 さらに、本発明の方法は、細胞培養上清、溶解した細胞懸濁液、乳生成物又は
初乳からMBLを精製し、その後ヒトの医薬製品としてMBL生成物を用いることを目
的としている。したがって、製造法は、ヒト血漿由来のバイオテクノロジー/バ
イオロジー製品のような医薬品に対するEECの指示書とガイドラインに記載され
ている要件、例えば血漿由来の医薬品についてのガイドラインの注意書きCPMP/B
WP/269/95又は同様のガイドラインにしたがっていなければならない。 これらの要件は、精製方法ならびに最終製品に薬品を使用するが、限定されな
い。この方法において、MBLは、プロテアーゼ阻害剤、例えばPMSF又はアザイド
及びメルチオレートのような静菌剤を加えずに精製される。したがって、生成物
はプロテアーゼ阻害剤や静菌剤が全く加えられていない。 MBL生成物は、分類された場所で無菌条件でGMPにしたがって製造される。製造
中のタンパク質のタンパク質分解変性を避けるために、方法は主に冷蔵室で行わ
れる。本発明の方法は、したがって医薬に用いるMBL生成物を製造することを目
的としている。
【0031】 本発明の精製方法のMBL生成物は、あらゆる努力にもかかわらず、MBL以外のタ
ンパク質を含む。原材料としてヒト血漿を用いると、IgMのような血漿タンパク
質が存在するであろう。 MBLの機能活性が維持され、つまり生成物が機能的に活性なオリゴマーMBLで構
成されていることは、MBL生成物の臨床効果に非常に重要である。この明細書で
、機能的に活性なMBLは、a)微生物(例えば酵母マンナン)表面の炭水化物に結合
でき、b)その能力によって、食細胞のコレクチンレセプターとの相互作用によっ
てMBL結合微生物の食作用を容易にし、かつc)その能力によって例えば微生物表
面に結合した結果として補体を活性化できるMBLとして定義される。この補体の
活性化は、MBL関連セリンプロテアーゼMASP1及び2を介して生じるようであり、
炎症反応、オプソニン作用及び細胞溶解反応のような補体のエフェクター機能を
引き出す。 MBL機能活性は、マンナンでコートしたELISAプレートでのマンナンへのMBLの
結合、MBLでコートしたザイモザン粒子が末梢血液から食細胞によって摂取され
る食作用アッセイ、及びにELISA型アッセイで炭水化物へのMBLの結合後、補体因
子(例えばC3又はC4)の沈着によって可視化される補体活性化によって、インビト
ロで測定できる。
【0032】 貯蔵中のMBLタンパク質を安定化するために、生成物は、少なくとも1つのタン
パク質安定剤を加えて製剤化する。タンパク質安定剤は当業者に公知であり、例
えば種々の糖アルコール及び糖類(例えばソルビトール、グルコース、シクロー
ス、トレハロース、マルトース)、タンパク質(例えばアルブミン)及びアミノ酸(
例えばリジン、グリシン)を含む。この発明において、アルブミンがタンパク質
安定剤として好ましく、0.1〜1重量%、例えば0.5重量%の濃度が好ましい。 MBL生成物は、静脈投与用の液体製品として製剤化する。本発明の方法の重要
な態様は、精製されたMBLが高度に濃縮されていることである。したがって、少
なくとも250μg MBL/ml濃度の生成物を得ることができる。高濃度のMBLは、液体
製品の安定性を増す。MBL生成物は、時間中、安定性を増すために凍結乾燥して
もよい。凍結乾燥生成物の濃度は、凍結乾燥生成物の再構成用の製造によって定
められているガイドラインにしたがって算出する。
【0033】 MBL生成物の主たる適応症は、先天性及び後天性のMBL欠乏症である。さらに、
MBL生成物には、幾つかの適応症がある: 神経:慢性炎症性脱髄多発性神経障害(CIDP)、多病巣性運動神経障害、多発性硬
化症、重症筋無力症、イートン-ランバート症候群、視神経炎、癲癇; 婦人科:流産体質、原発性抗リン脂質症候群; リウマチ:関節リウマチ、全身性エリトマトーデス、全身性強皮症、脈管炎、ベ
ーゲナー肉芽腫、シェーゲレン症候群、小児関節リウマチ; 血液:自己免疫好中球減少症、自己免疫溶血性貧血、好中球減少症; 胃腸:クローン疾患、潰瘍性大腸炎、腹腔疾患; その他:喘息、敗血性ショック症、慢性疲労症候群、乾癬、毒性ショック症候群
、肥満、副鼻腔炎、膨張性心筋症、心内膜炎、アテローム性動脈硬化症、成人AI
DS及び細菌感染、一般的に可変性の免疫欠乏症、ウィスコット-アルドリッチ症
候群及び重篤複合免疫不全(SCID)を含む原発性の低/無ガンマグロブリン血症、
慢性リンパ性白血病(CLL)及び多発性骨髄腫患者における二次的な低/無ガンマグ
ロブリン血症、小児AIDS及び細菌感染、急性及び慢性の特発性血小板減少性紫斑
病(ITP)、同種異系骨髄移植(BMT)、川崎病及びギリアン-バレー症候群。
【0034】 実施例 以下に記載する実施例はこの方法の具体例を示すが、本発明がこのように限定
されるものでないことは、理解されるべきである。実施例1 :医薬品として用いられる血漿由来MBLの精製における処理工程 第5工程を25℃で行い、第7及び8工程を室温で行うほかは、全ての工程は5
±3℃で行う。工程1:Cohn画分II + IIIペーストの製造 : Cohn画分II+IIIペーストは、Kistler-Nitschmann (13)によって本質的に変え
られたような標準的なCohn分画法(12)によってヒト血漿から調製する。寒冷沈殿
物を除いてから、所望ならば、ある種の血漿タンパク質(例えばIX因子及び抗ト
ロンビン)を例えばイオン交換材及び/又はヘパリンSepharoseマトリクスに吸着
後、エタノール沈澱を開始する。画分II+IIIペーストを得る厳密な条件(pH、エ
タノール濃度、温度、タンパク質濃度)は、Harns JR(編集), Blood Separation
and Plasma Fractionation, Wiley-Liss, New-York, 1991の266頁の図から明ら
かである。ペーストは、ろ過前にろ過助剤を加えてフィルタープレスで単離する
【0035】工程2:Cohn画分II + IIIペーストからの免疫グロブリンの抽出 : ろ過助剤(Schenk, Germany)30kgを含む画分II+IIIペースト140kg(約1150kgの
原料の血漿量に相当)から、最初に525kgの2.3mMリン酸ナトリウム/酢酸緩衝液(p
H4.0)を約1.5時間ゆっくり攪拌しながら加え、次いで注射用の水(WFI)350kgを各
添加後に約1.5時間攪拌しながら2回連続して加え、抽出を行う。最後に、21.5mM
のリン酸ナトリウム/酢酸(pH7.0)を約280kg加え、それにより、最終pH5.4に懸濁
液を調整する。懸濁液は、デプスフィルター(C-150AF、Schenk, Germany)でろ過
する。ろ液は、特にタンパク質、免疫グロブリンを含有するが、MBLは依然とし
て回収された残留ペーストに残存する。
【0036】工程3:MBL含有液の調製 : MBL含有残留ペースト(ろ過助剤を含む約80kg)に、3kg/残留ペーストkg に等価
な量で、トリス緩衝サリンTBS(10mMトリス、140mM NaCl)(pH8.4)を加える。懸濁
液を約16時間攪拌して、MBLを抽出する。孔度が徐々に縮小している一連のデプ
スフィルターと、脱脂フィルター:C-150-AF及びAF-1000フィルタープレート[Sch
enk, Germany]と50LA及び90LAならびに脱脂フィルター[Cuno, France] のカート
リッジで、懸濁液をろ過する。ろ過したMBLを含有する液体は、カットオフ値が
公称300kDaの膜[Sartorius, Germany]を用いる系で限外ろ過し、これにより液体
を約10倍に濃縮する。濃縮したMBL含有液は、0.45μmのフィルターカートリッジ
[Pall SLK 7002 NLZP, UK]で最終的にろ過する。最終的な溶液に、トリ-n-ブチ
ルホスフェート(TNBP)とTween 80を、それぞれ0.3重量%及び1.0重量%になるよ
う加える。この混合物を3.5時間攪拌する。次いで、CaCl2を5mMの濃度になるよ
う加え、その後、5mM CaCl2を含有する等量のTBS(pH7.3)を加える。 孔度が徐々に縮小している一連のデプスフィルターと、脱脂フィルター(delipid
filter)
【0037】工程4:Sepharose CL4Bでのアフィニティクロマトグラフィー: カラムは、10LのSepharose CL4B(登録商標) (Pharmacia Biotech, Sweden)で
充填し、5mM CaCl2を含有するTBS (トリス10mM、NaCl 145mM、CaCl2 5mM)(pH7.3
)で平衡化する。MBL含有液を、カラムにかける。かけた後、カラムを、3カラム
量の平衡化緩衝液と6カラム量のCaCl2 0.5mM含有TBS(トリス10mM、NaCl 200mM、
CaCl2 0.5mM)(pH7.3)で連続的に洗浄する。マンノース含有TBS(トリス15mM、NaC
l 100mM、マンノース 30mM)でMBLをアフィニティカラムから溶出し、溶出したMB
L画分を回収する。工程5:S/D処理 : 溶出したMBL画分のマンノース濃度を、4.6gマンノース/溶出物kgを加えて約10
g/kgに調整し、次いで0.45及び0.2μmの複合ろ紙[Sartobran P Capsule, Sartor
ius, Germany]でろ過する。次いで、Tween 80とTNBPをそれぞれ1.0重量%及び0.
3重量%の最終濃度まで加えて、ろ液をS/D処理する。S/D処理は、少なくとも6時
間25℃で行う。
【0038】工程6:アニオン交換クロマトグラフィーによるS/Dの除去 : カラムは、Q Sepharose FF(登録商標) (Pharmacia Biotech, Sweden) 600mlを
充填し、NaCl 25mM含有トリス(pH8.0) 15mMで平衡化する。S/D処理したMBL液は
、液体の3倍量のトリス15mM (pH8.0)で希釈する。希釈したMBL液はアニオン交換
カラムにかけ、10カラム量の平衡化緩衝液でカラムをその後洗浄し、NaCl 0.5M
含有トリス15mM (pH7.4)でMBLを溶出する。工程7:限外ろ過による濃縮 : 溶出したMBL画分は、2倍量のトリス15mM (pH7.1)で希釈し、カットオフ重量が
公称100kDaの膜でSartocon Micro UFシステム(Sartorius, Germany)を用いる限
外ろ過で濃縮に付す。MBL 5〜7mg/mlを含有する濃縮液は、0.45及び0.2μmの複
合ろ紙(Sartobran 300, Sartorius, Germany)でろ過し、固体EDTA を加えてEDTA
3mMに調製する。
【0039】工程8:Superose 6におけるゲルろ過 : カラムは、Superose 6プレップグレード(Pharmacia Biotech, Sweden)4Lで充
填し、PBS (Na2HPO4 8mM、NaH2PO4 1.4mM、NaCl 145mM)(pH7.3)で平衡化する。E
DTAで調製しろ過したMBL濃縮物はカラムにかけ、緩衝液としてPBSを用いてゲル
ろ過を行う。最終的なMBL画分が、カラムから最初の主要なピークとして溶出し
、回収される。工程9:液体医薬品としてのMBLの製剤化 : 最終的なMBL画分は、MBL 300〜400μg/mlの範囲の濃度を有する生理緩衝液(PB
S、pH7.3)中のMBL溶液である。このMBL溶液に、濃度0.5%(w/v)にナノろ過した(
15nmのろ紙による)溶液としてタンパク質安定剤アルブミンを加える。最終的な
アルブミンで安定化したMBL調製物を滅菌ろ過し(Sartobran 300, Sartorius)、わ
ずか10ml量にMBL 3mg/部として無菌的に充填する。
【0040】実施例2 :方法中のMBLを定量するための分析的手法特異的なELISAによるMBLの定量測定: MBLは、MBLに特異的なサンドイッチELISAで定量する。マウスのモノクローナ
ル抗MBL抗体は、MBLを補足し、かつ検出するのに用いる。このアッセイで、検出
抗体はビオチニル化されている。ビオチニル化抗体に結合した後、ストレプトア
ビジン結合HRPは、濃度依存様式で色素試薬OPDを転化する。分析した試料濃度は
、MBL血清標準を用いて測定する。
【0041】実施例3 :精製方法からの収率 残留ペースト80kgから調製されるMBL含有液量は全体で約360kgで、約1.7mg MB
L/リットルの濃度である。MBL含有液は、後の精製処理で扱いやすい量にし、か
つMBL含有液から低分子量のタンパク質部分を除くために、カットオフ値が300kD
aの膜を用いる限外ろ過で約10倍に濃縮する。平均38kg容量の最終的に濃縮され
たMBL含有液は約68gの全タンパク質を含み、平均濃度14.6mg MBL/リットル(p =
1.011kg/l)である。抽出処理からの全体的な回収により約550mgのMBLが生じ、こ
れは0.48mg/原料の血漿kg、3.9mg/ペーストII及びIII kgかつ6.9mg/残留ペース
トkgのMBLに等しい。 濃縮されたMBL含有液は、アフィニティクロマトグラフィー工程を始めとする
その後の方法の精製工程用の材料である。精製方法(実施例1)の収率は約235mg
MBLで、溶液中に存在するMBLの約43%の回収に相当する。製剤化前の最終的なMB
L調製物の純度は高く、MBLは全タンパク質含量の約60%である。
【0042】実施例4 :ウイルス減少工程の有効性 ウイルス減少工程は、ウイルス有効性研究のガイダンス:The Design, Contri
bution and Interpretation of Studies Validating the Inactivation and Rem
oval of Viruses (CPMP/BWP/268/95)のCPMPノート及びガイダンスPlasma Derive
d Medicinal Products (CPMP/BWP/269/95)のノートにしたがって確認した。S/D処理工程の有効性 精製方法のためのS/D処理工程は、ウイルスの不活化のために確認した。この
研究用に、3つの包膜ウイルス:ウシのウイルス性下痢ウイルス(BVDV)、ヒト免
疫不全ウイルス(HIV)及びブタ仮性狂犬病ウイルス(PRV)を選択した。ウイルスの
選択は、ヒト血液及び/又は血漿を汚染し得るウイルスを反映し、かつ/又はこれ
らのウイルスのモデルウイルスを含む。 製造方法の関連した段階からの試料は、選択したウイルスでスパイクし、S/D
処理を行った。試料を回収し、細胞培養物中でのアッセイでウイルス量を定量し
た。次いで、ウイルスのクリアランスと減少因子を算出した。研究結果を、以下
に要約する。
【0043】
【0044】ウイルス除去工程としてのアフィニティクロマトグラフィー工程の有効性 この研究の目的は、それぞれ物理化学特性が高い2つの小さな非包膜ウイルス
であるCPV(イヌパルボウイルス)及びHAV(A型肝炎ウイルス)の除去として測定さ
れる製造方法のアフィニティクロマトグラフィー工程の有効性(減少因子として
示す)を測定することであった。 この工程の有効性は、原材料に接種したウイルスの測定量とカラムから溶出さ
れた材料中のウイルスの収率を比較して算出し、減少因子として示している。減
少因子は、以下のように要約される。
【0045】
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───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (71)出願人 Artillerivej 5,DK− 2300 Copenhagen S DEN MARK Fターム(参考) 4C084 AA02 AA06 BA37 CA59 NA05 NA06 ZA011 ZA061 ZA341 ZA451 ZA511 ZA681 ZA701 ZA961 ZB151 ZB351 ZC201 4H045 AA20 CA42 DA80 EA22 FA71 GA10 GA22 GA23 GA26

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも以下の要素: - 非結合の多糖マトリクスで1回のアフィニティクロマトグラフィー工程を行い
    、 - 少なくとも1つの有効なウイルス減少工程を行うこと からなるマンナン結合レクチン(MBL)を精製する方法。
  2. 【請求項2】 原材料が、MBLを含有する上清、懸濁液、乳生成物、初乳
    又は粗血漿タンパク質画分である請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 原材料が粗血漿タンパク質画分である請求項2に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 粗血漿タンパク質画分が、Cohn 画分I、II及びIII;Cohn
    画分II及びIII;又はCohn画分IIIのようなCohn画分である請求項3に記載の方法
  5. 【請求項5】 方法の予備処理工程が、懸濁液から大部分の免疫グロブリ
    ンを除き、それによってMBL含有タンパク質画分を回収する前記の請求項のいず
    れかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 非結合多糖マトリクスが架橋結合したマトリクスである前
    記の請求項いずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 MBL含有液をかけた後にアフィニティクロマトグラフィー
    マトリクスからタンパク性夾雑物を洗い出すのに用いられる緩衝液又は緩衝液類
    が非変性性で、MBLを実質的に溶出せずに大部分のタンパク性夾雑物を除く組成
    、pH及びイオン強度を有する、前記の請求項いずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 緩衝液の1つがCa-イオン含量0.2〜2.0mM、好ましくは0.3
    〜1.0mM、例えば0.5mMのトリス緩衝液である請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 アフィニティクロマトグラフィーマトリクスからの溶出が
    、MBLを有効に溶出できる中性の非変性性緩衝液中で選択的な脱着剤を用いて行
    われる前記の請求項のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 脱着剤が糖類である請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 脱着剤がCa-イオンキレート剤である請求項9に記載の方
    法。
  12. 【請求項12】 アフィニティクロマトグラフィー工程がウイルス除去工程
    として役立つ前記の請求項いずれかに記載の方法。
  13. 【請求項13】 ウイルス除去工程が、殺ウイルス量の非変性性のウイルス
    不活化剤をMBL含有液に加えて行われ、実質的にウイルスの危険がないMBL含有液
    が得られる前記の請求項いずれかに記載の方法。
  14. 【請求項14】 非変性性のウイルス不活化剤が少なくとも1つの実質的に
    非変性性の洗剤と少なくとも1つの溶媒、例えばジ又はトリアルキルホスフェー
    トの混合物である請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 洗剤と溶媒との非変性混合物が、Tween 80及び/又はTrito
    n X-100 0.8〜1.5%及びTNBP 0.2〜1.0%、例えばTween 80及び/又はTriton X-1
    00 1.0%及びTNBP 0.3%である請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 MBLの最終収率が、アフィニティカラムにかけられるMBL含
    有液中のMBL 40%量より多い前記の請求項いずれかに記載の方法。
  17. 【請求項17】 最終的なMBL生成物が少なくとも1つのタンパク質安定剤を
    加えて製剤化される前記の請求項いずれかに記載の方法。
  18. 【請求項18】 全ての工程が無菌条件下で行なわれる前記の請求項いずれ
    かに記載の方法。
  19. 【請求項19】 合成プロテアーゼ阻害剤及び/又は静菌剤が全くない機能
    的に活性なオリゴマーのMBL血漿由来生成物の医薬製剤。
  20. 【請求項20】 請求項1〜18のいずれかに記載の方法で得られるMBL生
    成物。
  21. 【請求項21】 請求項19〜20のいずれかに記載の液体のMBL生成物。
  22. 【請求項22】 請求項19〜20のいずれかに記載の凍結乾燥されたMBL
    生成物。
  23. 【請求項23】 ml当たり少なくとも250μgのMBL濃度を有する請求項19
    〜22のいずれかに記載のMBL生成物。
  24. 【請求項24】 医薬として用いられる請求項1〜18のいずれかに記載の
    方法で得られるMBL生成物。
  25. 【請求項25】 哺乳類における遺伝的又は後天的なMBL欠乏症に関連した
    疾患を治療又は予防する薬剤を製造するための請求項19〜24のいずれかに記
    載のMBL生成物の使用。
  26. 【請求項26】 哺乳類がヒトである請求項25に記載の使用。
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