JP2002516340A - ワクチン - Google Patents

ワクチン

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JP2002516340A
JP2002516340A JP2000550877A JP2000550877A JP2002516340A JP 2002516340 A JP2002516340 A JP 2002516340A JP 2000550877 A JP2000550877 A JP 2000550877A JP 2000550877 A JP2000550877 A JP 2000550877A JP 2002516340 A JP2002516340 A JP 2002516340A
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リベイン,ロベール
メルタン,エマニュエル
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コラッツァ,イボン
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スミスクライン ビーチャム バイオロジカルズ ソシエテ アノニム
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ヒト臨床用途に好適なBorreliaリポタンパク質OspAの精製方法であって、これにより、双極性イオン界面活性剤の存在下でリポタンパク質OspAを発現する宿主細胞が溶解され、その後非イオン界面活性剤中でのいくつかのクロマトグラフィー・ステップが行われる、前記精製方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明の分野: 本発明は、ボレリア(Borrelia)リポタンパク質OspAの改良精製
に関する。
【0002】 本発明の背景: ヒトにおけるライム(Lyme)病は、主にマダニ(Ixodes tick
s)によりヒトに媒介される、ボレリア・ブルグドルフュリ(B.burgdo
rferi)により引き起こされる慢性進行性病変である。この病気は、多くの
臓器、特に、皮膚、心臓、肝臓、中枢及び末梢神経系・腎臓、並びに筋骨格系を
攻撃する。
【0003】 広義のボレリア・ブルグドルフュリは、ライム・ボレイア症(borreli
osis)(ライム病)の原因物質であると信じられている数種のボレリア種を
包含する普通名である。狭義には、これは、B.burgdorferi(狭義
)、B.garinii、とB.afzeliiを含む。この病気は、スピロヘ
ータを担持する各種マダニにかまれることにより伝播される。米国におけるこの
感染の主な貯蔵庫は、シロアシネズミ(white−footed mouse
)であり、そしてこの感染は、ヒトを含む多くの哺乳動物に伝播されることがで
きる。
【0004】 OspAは、ライム病スピロヘータBorrelia burgdorfer
i(広義)の保護抗原である。Borrelia又は大腸菌(E.coli)に
おける全長OspA遺伝子の発現は、シグナル・ペプチダーゼIIにより翻訳後に
プロセスされるそして付着された脂質成分を含有するタンパク質をもたらす。本
明細書中に言及するが、今般、臨床用途に好適な、工業的規模におけるリポタン
パク質OspAの精製が、その精製手順において加熱又はアルコール抽出を伴わ
ずに行われることができ、そして界面活性剤を本質的に含有しないOspAリポ
タンパク質を産生することが示された。
【0005】 本発明の要約: 1の局面においては、本発明は、ヒト臨床用途に好適なボレリア・リポタンパ
ク質OspAの精製方法であって、(a)双極性イオン界面活性剤の存在下、リ
ポタンパク質OspAを発現する宿主細胞を溶解させて、リポタンパク質Osp
Aを含有する不純溶液を作り;(b)リポタンパク質OspAを含有する上記不
純溶液を浄化して、宿主細胞の死骸を除去し;(c)非イオン性界面活性剤の存
在下、上記不純溶液をアニオン交換樹脂と接触させ;(d)上記アニオン交換樹
脂からの流出物を集め、そしてその流出物をカチオン交換樹脂と接触させ;そし
て(e)OspAを溶出させ、その後ゲル濾過ステップを行う、を含み、ここで
上記精製方法が加熱を伴わずに生じる、前記精製方法を提供する。
【0006】 関連局面においては、本発明は、界面活性剤を含有しないボレリア・リポタン
パク質OspAの精製方法を提供する。 さらなる他の関連局面においては、本発明は、界面活性剤を含有せず、かつ、
ヒト臨床用途に好適な、純粋かつ安定性のリポタンパク質OspAを提供する。 発明の詳細な説明: 本発明は、実験室規模から工業的規模へのB.burgdorferiリポタ
ンパク質OspAの精製をスケールアップするための単純な方法を提供する。本
法は、それが精製のために加熱又はアルコール又は2相抽出を要求せず、そして
1ステップ内で高程度の純度をもたらすという点で、利点をもつ。本発明の方法
は、ヒト臨床用途に好適であるOspAタンパク質をもたらす。本発明は、界面
活性剤を本質的に含有せず(すなわち、微量だけ残存し)、そして長時間(2〜
8℃においてPBS中2年間)安定である、OspAをも提供する。
【0007】 本発明は、その精製方法において加熱又はアルコール抽出の必要性を伴わずに
、OspAを可溶化するための双極性界面活性剤の存在下で、リポタンパク質O
spAを精製する方法を提供する。有利には、これは、最終製品の免疫原性に対
する潜在的な弱化(例えば、変性、脂脂質化、等)を回避する。一旦、OspA
リポタンパク質が可溶化されれば、たとえ界面活性剤がその最終製品中で望まし
くないとしても、界面活性剤の存在下で精製を続けることが好ましい。なぜなら
、リポタンパク質は、界面活性剤中の非存在下精製プロセスの間に脂質凝集物を
形成する傾向があるからである。好ましくは、他の界面活性剤が、溶液中に、か
つ、非凝集無秩序状態にリポタンパク質OspAを保つために、イオン交換精製
の間に添加される。このような界面活性剤は、好ましくは、非イオン界面活性剤
、例えば、Triton(商標)(ポリオキシエチレン・エーテル)又はTwe
en(商標)(ポリオキシエチレンソルビタン・エステル)である。一旦、精製
されれば、リポタンパク質OspAは、界面活性剤(detergent(Su
rfactant))の非存在下で、PBS(ホスフェート緩衝液化生理食塩水
)中で安定である。精製されたリポタンパク質OspAは最終製品中で界面活性
剤を要求しない。なぜなら、一旦、それが純粋となれば、それはミセル様形態で
も安定であるからである。
【0008】 有利には、本発明は、Borrelia burgdorferi(広義)株
からリポタンパク質OspAを精製する方法を提供する。このような株は、Bo
rrelia burgdorferi(狭義)(例えば、ZS7,B31,N
40,JD1,297,Sh−2−82、等)、Borrelia garin
ii(例えば、ZQ1,IP90,NE11H,IP3、等)、及びBorre
lia afzelli(例えば、ACA−1,PKO,Bo23、等)を含む
【0009】 本発明の精製スキームは以下のステップを包含する。双極性イオン界面活性剤
の存在下でリポタンパク質OspAを発現する宿主細胞の細胞溶解、それにより
リポタンパク質OspAが可溶化される;流動床イオン交換その後のダイアフィ
ルトレーション(又は代替的には遠心分離)を含む、宿主細胞死骸を除去するた
めの浄化ステップ;場合により、残存粒状物を除去するための濾過ステップ;ア
ニオン交換;カチオン交換;及びリポタンパク質OspAから非脂質化OspA
を除去するためのゲル濾過(サイジング・カラム)。さらに、ゲル濾過後に滅菌
濾過ステップ追加することが好ましい。
【0010】 リポタンパク質OspAの精製を、実施例セクション中でさらに説明する。ス
キームIは4つのクロマトグラフィーのステップと1のダイアフィルトレーショ
ンを含む。そのプロセスは:例えば、高圧細胞ホモジェナイザーによる、細胞ホ
モジェナイゼーション(破壊);(例えば、約20の光学濃度(OD)までの)
上記ホモジェネートの希釈及び上記ホモジェネートの酸性化;その後の、(しば
しば拡大床吸着という、例えば、the Streamline(商標)SPシ
ステム、Pharmacia)流動床上でのカチオン交換、を含む。上記ホモジ
ェネートは上記流動床上にロードされ、洗浄され、そしてそのイオン強度の増加
、及び/又はそのpHの上昇により溶出される。溶出液は場合により滅菌濾過され
、そして次にダイアフィルトレートされる。リポタンパク質OspAを含有する
サンプルは、次に、アニオン交換樹脂上にロードされる。流出物(flow−t
hrough)は、他のカチオン交換樹脂上にロードされる。この樹脂は洗浄さ
れ、そしてOspAはイオン強度の増加及び/又はpHの上昇により溶出される。
溶液中のOspAは、サイジング・カラムを通され、そして次に滅菌濾過される
【0011】 上記拡大床吸着は流動化(fluidization)に基づく。実際には、
これは、吸着粒子は、重力の下方向の力をバランスさせるように、上方向の液体
により持ち上げられる。安定性の均質拡大床は、液体の流れの中でそれらをつり
下げるためにちょうど十分な程、粒子を持ち上げることにより創製される。1の
態様においては、それは、Streamline(商標)といわれる吸着物(カ
チオン交換のためのスルホプロピル誘導体化樹脂)を使用する。
【0012】 ダイアフィルトレーションは、上記双極性イオン界面活性剤を除去し、そして
OspAタンパク質を濃縮するために使用される。保持物は、非イオン界面活性
剤(例えば、Triton(商標)X−100)の存在下、アニオン交換カラム
(例えば、Q−Sepharose)に適用される。95%を超える汚染物質は
上記アニオン交換ステップ後に除去される。リポタンパク質OspAは上記カラ
ムに結合されず、そして上記流出物は、カチオン交換(例えば、SP Seph
arose)カラム上にインジェクトされる。上記カラムは洗浄され、そしてリ
ポタンパク質OspAは、バッファーを交換し、脂質化OspAから非脂質化O
spAを分離し、そして上記界面活性剤を除去するために、ゲル濾過カラム(例
えば、Sephacryl S300 HR)上にインジェクトされるために溶
出される。精製されたリポタンパク質−OspAは、標準濃度に希釈され、そし
て0.2μm滅菌膜上の確証濾過により滅菌される。
【0013】 イオン交換樹脂は、本分野において周知である。カチオン交換樹脂は、CM
Sephadex,SP Sephadex,CM Shepharose,S
Sepharose,CM cellulose、等を含む。カチオン交換ク
ロマトグラフィーのために好ましい樹脂は、SP又はCM Sepharose
(Pharmacia)である。アニオン交換樹脂は、DEAE Sephad
ex,QAE Shephadex,DEAE Sepharose,Q Se
pharose,DEAE Sephacel、等を含む。アニオン交換クロマ
トグラフィーのために好ましい樹脂は、Q Sepharose(Pharma
cia)である。ゲル濾過(サイジング)樹脂は、Sephadex,Seph
acryl,Sepharose,Superdex,Superose、等を
含む。好ましい樹脂は、Sephacryl S樹脂、例えばS−300 HR
(Pharmacia)である。
【0014】 得られる精製(された)OspAタンパク質は界面活性剤(detergen
ts or surfactants)を含有しない。 スキームIIは3つの精製ステップを含む。双極性イオン界面活性剤の存在下で
の細胞溶解(例えば、冷凍解凍);OspAを含有する上清(不純溶液)の遠心
分離、そして任意的な濾過である。上記の任意的濾過ステップを行うとき、プレ
フィルター、例えば、1.2μmフィルター、その後、0.45μmフィルター
、そして次に、0.22μm濾過を使用することが好ましい。リポタンパク質O
spAを含有する濾液は、次に、非イオン界面活性剤の存在下、アニオン交換樹
脂上にロードされる。上記流出物はカチオン交換樹脂上にロードされる。上記樹
脂は洗浄され、そしてOspAはそのイオン強度を高め、そして/又はそのpHを
上昇させることにより溶出される。溶液中のOspAは、サイジング・カラムを
通され、そして次に滅菌濾過される。
【0015】 スキームIIの下では、細胞溶解は、双極性イオン界面活性剤の存在下で自動的
に起こる。細胞破壊の必要性はない。上記ダイアフィルトレーション・ステップ
は必要ない。スキームIと同様に、95%を超える汚染物質がアニオン交換ステ
ップ後に除去される。OspAは、塩基性条件下、Q Sepharoseに結
合しない。
【0016】 一旦、界面活性剤の非存在下で精製されれば、リポタンパク質OspAは純粋
であり、そしてPBS(ホスフェート緩衝液化生理食塩水)中で安定である。 双極性イオン界面活性剤は、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニオ−1
−プロパンスルホネート(すなわち、SB8,10,12,14,16,18)
、CHAPS(3−〔(3−コラミドプロピル)−ジメチルアンモニオ〕−1−
プロパンスルホネート)、及びCHAPSO(3−〔(3−コラミドプロピル)
ジメチルアンモニオ〕−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホネート)を含む。
好ましくは、上記双極性イオン界面活性剤は、N−アルキル−N,N−ジメチル
アンモニオ−1−プロパンスルホネートから選ばれる。より好ましくは、それは
、(ラウリル−スルホベタインとしても知られる、SB12といわれる)N−ド
デシル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルホネートである
。SB12は水性溶液中で2相(biphasic)を形成せず、そしてこれ故
、OspAの精製をスケールアップするために、より容易である。
【0017】 本発明の精製スキームに従うことにより、精製リポタンパク質OspA溶液(
1mg/ml)中のSB12のレベルは、1000ppb 〔パート・パー・ビリオン〕
(1ppm )未満である。より好ましくは、それは、検出限界レベルに近づく、1
0ppb (0.01ppm )未満である。 非イオン界面活性剤は、Triton(商標)(ポリオキシエチレン・エーテ
ル)、Tween(商標)(ポリオキシエチレンソルビタン・エステル)、ポリ
オキシエチレン・エステル、及びNoridet P−40を含む。好ましくは
、それは、Triton(商標)(X−100,X−114,X−405,N−
101)又はTween(商標)(20−80)である。より好ましくは、それ
は、Triton(商標)X−100又はTriton(商標)X−114であ
る。Triton(商標)X−100は安全であることが知られ、かつ、FDA
により認可されているので、それが最も好ましい界面活性剤である。
【0018】 本発明の精製スキームに従うことにより、精製リポタンパク質OspA溶液(
1mg/ml)中のTriton(商標)X−100のレベルは、1000ppm 〔パ
ート・パー・ミリオン〕(0.1%)未満である。好ましくは、それは100pp
m 未満である。より好ましくは、それは10ppm 未満である。リポタンパク質O
spAの30μg投与のためには、投薬当りのTriton(商標)X−100
のレベルは300ng/投薬未満である。
【0019】 本発明の精製リポタンパク質OspAは、界面活性剤を含有せず、ヒト臨床用
途に好適であり、そして安定である。“精製リポタンパク質OspA”とは、S
DS−PAGE(Coomassie染色)により測定されるとき95%を超え
る純度を意味し;好ましくは、それは98%より高い純度である。 “界面活性剤を含有しない”とは、精製リポタンパク質OspA溶液(1mg/
ml)中の界面活性剤のレベルが1000ppm 〔パート・パー・ミリオン〕(0.
1%)未満であることを意味する。好ましくは、それは100ppm 未満である。
より好ましくは、それは10ppm 未満である。これ故、リポタンパク質OspA
の30μg投与のためには、投薬当りの界面活性剤(非イオン性又は双極性イオ
ン)のレベルは300ng/投薬未満である。
【0020】 “ヒト臨床用途に好適な”とは、30μgのリポタンパク質OspAについて
の内毒素含有量が、発色LALテストにより測定されるとき、5EU未満である
ということを意味する。さらに、30μgのリポタンパク質OspA当りのDN
Aレベルは100pg未満であり;好ましくは、それは20pg未満であり;より好
ましくは、それは2pg未満である。さらに、30μgのリポタンパク質OspA
当りのE.coli汚染物質のレベルは、全タンパク質含量の0.100%未満
であり;好ましくは、それは0.050%未満であり;より好ましくは、それは
0.025%未満である。
【0021】 “安定”とは、リポタンパク質OspAが容易に分解しない、すなわち、2〜
8℃において1年間保管した後に、SDS−PAGEにより測定されるとき単一
バンドとして95%以上のOspAが残存し(好ましくは、それは、98%以上
であり)、そして/又はそれは約2(2.0±0.5)の脂質対タンパク比化を
保ち、そして/又はそれは、Balb/Cマウスにおいてその免疫原性の80%
以上を保ち(好ましくは、それは90%以上、より好ましくは、それは95%以
上である)ことを意味する。
【0022】 本発明に係る脂質化OspAの精製は、OspAを発現する天然Borrel
ia burgdorferi(広義)上で、又は本分野において知られた好適
な組換え発現系を介して、行われることができる。例えば、組換え分子又はベク
ターであって、その中で、全長OspAコーディング領域が上記タンパク質の発
現を許容する異種発現制御配列に作用可能な状態で連結されているものが構築さ
れる。このような発現ベクターの獲得方法は周知である。Sambrook et al.,“Mo
lecular Cloning. A Laboratory Manual”,2d edition, Cold Spring Harbor L
aboratory, Ney York (1989)を参照のこと。
【0023】 トランスフェクションのために好適な宿主細胞又は細胞系はバクテリア細胞を
含む。例えば、E.coliのさまざまな株(例えば、AR58,AR68,H
B101,MC1061、等)は、好適な宿主細胞として本分野において周知で
ある。B.subtilis,Streptomyces、その他のバチルスの
各種株も本法において使用され得る。
【0024】 本発明がよりよく理解されるように、以下の実施例を記載する。これら実施例
は説明のみを目的としたものであり、いかなる方法によっても本発明の範囲を限
定するものと解釈してはならない。 実施例: 実施例1:リポタンパク質OspAの精製−スキームI: 発酵: 熱誘導性ラムダpLプロモーターの制御下、Borrelia burgdo
rferi(狭義)株ZS7リポタンパク質OspA(米国特許第5,434,
077号参照)のためのコーティング配列を担持する、pOA15(pAS1(
Young et al., PNAS, 80 : 6105-6109) (1983))の調節/発現要素とカナマイシ
ン耐性遺伝子を有するE.coliプラスミド発現ベクター)により形質転換さ
れていたE.coli(株AR58,Strickler et al., Proteins, 6 : 139-15
4 (1989)内で、全長OspAを発現させた。誘導は、約23時間、39.5℃±
2.0℃であった。
【0025】 発酵ブロスを、筒状ボウル(Sharpless)遠心分離により浄化した。
このペレットを上記ボウルから回収し、そして−70℃で冷凍した。このペレッ
トは、さらに処理する前12ヶ月まで−70℃で保存することができる。 抽出: 細胞を解凍し、そしてOD650 の等価物=60(発酵の終りに得られたOD65 0 から計算した理論値−30g乾燥重量/リッターに等しい)まで、SB12界
面活性剤を含有する細胞破壊バッファー(25mMアセテート、4mM EDTA、
pH6.0、3%SB12を含有するTBROバッファー)中に再懸濁させた。上
記細胞を、高圧細胞ホモジェナイザー(Rannie)に通すことにより機械的
に破壊する。上記細胞ホモジェネートを、TBDIバッファー(25mMアセテー
ト、4mM EDTA、pH4.8、3% SB12)により(OD650 =20まで
)3倍希釈し、そしてその希釈されたホモジェネートを1時間静置した。pHを、
酢酸で4.8±0.1に調整し、そして導電率を3.8mS±0.2mSに調整する
。(全導電率を20℃に換算する。)適宣、導電率を高めるためにNaClを又
は導電率を下げるためにH2 Oを添加することができる。
【0026】 精製: 精製を、4つのクロマトグラフィーのステップと1つのダイアフィルトレーシ
ョン・ステップにより達成する。まず、リポタンパク質−OspAを拡大床カラ
ム内のStreamline SPマトリックス上に吸着させる。このゲルを洗
浄して細胞死骸を除去する。次にリポタンパク質−OspAを溶出させ、そして
濾過して、残存E.coliを除去する。第2に、ダイアフィルトレーションを
上記SB12界面活性剤を除去し、そして上記生成物を濃縮することに使用する
。第3に、上記保持物を、Triton X−100の存在下、イオン交換Q
Sepharoseカラム上に適用する。リポタンパク質−OspAは上記カラ
ムに結合されず、そして上記流出物を、SP Sepharoseカラム上にイ
ンジェクトする。このカラムを洗浄し、リポタンパク質−OspAを、バッファ
ーを交換し、そしてTriton X−100を除去するために、Sephac
ryl S300HRゲル濾過カラム上にインジェクトされるように溶出させる
。精製されたリポタンパク質−OspAを標準濃度に希釈し、そして濾過(0.
2μm)により滅菌する。その後のステップを以下より詳細に説明する。
【0027】 Streamline SP後の精製ステップの全てが+2〜+8℃において
冷温室内で行われる。 Streamline SP: 発酵後、希釈された細胞ホモジェネートを、TSTAバッファー(25mM N
aCl、25mMアセテート、pH4.8、3% SB12)中で平衡にされた拡大
床Streamline SP(Pharmacia,Sweden)に適用し
た。このカラムをTSTAバッファーで洗浄して、非結合物質の全てを除去した
。次に、このカラムを、流れを逆にすることにより同一バッファー中で充填する
。溶出は、TSTCバッファー(25mMシトレート、pH6.0、0.25% S
B12)により生じる。生成物を、280nmにおけるUV吸収クロマトグラムに
基づきプールした。
【0028】 上記Streamline SP溶出液のpHを、ジエタノールアミン溶液で7
.9±0.3に調整し、そして0.2μm膜(Sartobran 0.45μ
m+0.2μm,4500cm2 )上で濾過して、潜在的な残存E.coliを除
去した。濾過後、Streamline SP溶出液を、ダイアフィルトレーシ
ョン前+2〜+8℃において一夜保存することができる。
【0029】 ダイアフィルトレーション: ダイアフィルトレーションは、プレートとフレーム装置を使用する。30Kdカ
ット・オフをもつFiltron Omega膜(低結合性ポリエーテルスルホ
ン)を使用した。 第1ステップは、約240Lから約24Lまで、約10倍、リポタンパク質−
OspA含有溶出液を濃縮し、その後、最小10容量(約240L)のジエタノ
ールアミン・バッファー(25mM DEA pH8.6)に対するダイアフィルト
レーションを行う。(リポタンパク質−OspAの溶解度を維持するための)T
riton X−100を1%の濃度まで上記保持物に添加した。
【0030】 上記保持物は、Q Sepharoseカラムに流すまで、+2〜+8℃にお
いて一夜放置することができる。 アニオン交換−Q Sepharose: Q Sepharose FF(Pharmacia,Sweden)カラム
を、ジエタノールアミン・バッファー(25mM DEA pH8.6、0.1%T
riton X−100を含有するTQA)で平衡にした。上記ダイアフィルト
レーション保持物を上記カラム上にロードし、そして流出物を集める。280nm
におけるUVシブナルがベースラインに戻るまで、TQAバッファーによる洗浄
ステップが含まれる。流出物のpHを酢酸でpH4.8に下げる。
【0031】 カチオン交換−SP Sepharose: SP Sepharose FF(Pharmacia,Sweden)カラ
ムをTSPAバッファー(25mM アセテート、pH4.8、0.1%Trito
n X−100)中で平衡にし、そして次に、上記流出物と洗浄画分を適用した
。このカラムを、2カラム容量の同一TSPAバッファーで洗浄した。リポタン
パク質−OspAを25mMクエン酸pH5.7、0.1%Triton X−10
0(TSPCバッファー)で溶出させる。
【0032】 ゲル濾過−Sephacryl S300HR: SP Sepharose溶出液を、Sephacryl S300HR(P
harmacia,Sweden)ゲルパーミエーション・カラム上にインジェ
クトした(最大9.5L)。このカラムを、10mM PO4 、150mM NaC
l pH6.8バッファー(THR)中で実行した。溶出画分のサンプルを採取し
、そしてプロセス内制御分析のために+2〜+8℃で、又は、−70℃で保存し
た。リポタンパク質−OspAピークを、HPLC分析に基づきプールした。H
PLCのために、200mLホスフェート・バッファー、pH7.6中のZorba
x GF450カラムを使用した。流量は1mL/分であり、そしてサンプル容量
は10μlであった。光学濃度を210nmで計測した。ショルダー・ピークの表
面が≦リポタンパク質−OspAピークの1.2%になったとき、プーリング(
pooling)を開始し;リポタンパク質−OspAの濃度が<400μg/
mLになったとき、プーリングを終了した。
【0033】 滅菌濾過: リポタンパク質−OspAピークを含むSephacryl S300HR画
分プールを、同一THRバッファーで1mgタンパク質/mLの濃度(目標値)に希
釈し、そして直ちに滅菌濾過した。 上記の希釈精製リポタンパク質−OspAを0.2μm膜上の濾過により滅菌
した。濾過後、サンプルを吸引し、そしてin−process及びQC分析の
ために+2〜+8℃で保存する。
【0034】 滅菌精製抗原を、配合まで+2〜+8℃で保存した。 Borrelia garinii株ZQ1又はBorrelia afze
lli株ACA−1からのリポタンパク質OspAの精製は、以下のプロセスを
使用して行われることもできる。しかしながら、その収率は、おそらく、ZQ1
とACA−1 OspAタンパク質のより高いpKに因り、ZS7 OspAにつ
いてより低い。上記プロセスの初期における酸ステップの削除又は修正は、この
収率を約3倍改善する。表1は、E.coli内で発現されたリポタンパク質O
spA ZS7の精製を概説する。
【0035】
【表1】 実施例2:リポタンパク質OspAの精製−スキームII: 発酵: 実施例1におけるように、熱誘導性ラムダpLプロモーターの制御下でBor
relia garinii株ZA1リポタンパク質OspA(WO93/04
175参照)のためのコーディング配列を担持するpOA15で形質転換されて
いたE.coli(株AR58)内で、全長OspAを発現させた。誘導は約2
3時間で39.5℃±2.0℃であった。発酵ブロスを、筒状ボウル(Shar
pless)遠心分離により浄化した。このペレットを上記ボウルから回収し、
そして−70℃で冷凍した。上記ペレットを、さらに処理する前12ヶ月までの
間−70℃で保存することができる。
【0036】 細胞を解凍し、そして室温(20〜25℃)において撹拌しながら2時間、O
650 の等価物=60(30g乾燥重量/リッターに等価な発酵の終りに得られ
るOD650 から計算した理論値)まで、SB12界面活性剤(10mM Bis
Tris、pH6.5、3%SB12)を含有する細胞破壊バッファー中に再懸濁
させた。
【0037】 発酵及び細胞溶解後に、不純溶液を遠心分離(17000×g,30分間)し
、そして濾過して(1.2μm、その後0.45μmと0.2μm)、潜在的な
残存E.coliを除去した。 精製: 精製を3つのクロマトグラフィー・ステップにより達成する。好ましくは、リ
ポタンパク質−OspAを含有する不純溶液を遠心分離し、そして残存E.co
liを濾過除去する。次に、不純溶液を、Triton X−100の存在下、
アニオン交換(Q Sepharose FF又はXL)カラム上に適用する。
リポタンパク質−OspAは上記カラムに結合されず、そして上記流出物をカチ
オン(SP Sepharose又はCM Sepharose)カラム上にイ
ンジェクトする。このカラムを洗浄し、そしてリポタンパク質−OspAをSe
phacryl S300HRゲル濾過カラム上にインジェクトされるように溶
出されて、バッファーを交換し、そしてTriton X−100を除去する。
精製されたリポタンパク質−OspAを標準濃度まで希釈し、そして濾過(0.
2μm)により滅菌する。その後のステップを以下より詳細に説明する。
【0038】 精製ステップの全てを+2〜+8℃において低温室内で行う。 アニオン交換−Q Sepharose: Q Sepharose FF(Pharmacia,Swedem)カラム
を、ジエタノールアミン・バッファー(25mM DEA pH8.8、0.1%T
riton X−100を含有するTQA)で平衡にした。不純溶液を、上記カ
ラムにロードし、そして上記流出物を集めた。これは、そのUVシグナルがベー
スラインに復帰するまでの、TQAバッファーによる洗浄ステップを含む。
【0039】 上記流出物のpHを酢酸でpH4.8に下げる。 カチオン交換−SP Sepharose SP Sepharose FF(Pharmacia,Swedem)カラ
ムを、TSPAバッファー(25mMアセテート、pH4.8、0.1%Trito
n X−100)中で平衡にし、そして次に上記流出物と洗浄画分を適用した。
このカラムを、2カラム容量の同一TSPAバッファーで洗浄した。リポタンパ
ク質−OspAを25mMアセテート、0.2M NaCl、pH4.8、0.1%
Triton X−100で溶出させる。
【0040】 ゲル濾過−Sephacryl S300HR: SP Sepharose溶出液を、Sephacryl S300HR(P
harmacia,Sweden)ゲルパーミエーション・カラム上にインジェ
クトした(最大9.5L)。このカラムを、10mM PO4 、150mM NaC
l pH6.8バッファー(THR)中で実行した。溶出画分のサンプルを採取し
、そしてプロセス内制御分析のために+2〜+8℃で、又は、−70℃で保存し
た。リポタンパク質−OspAピークを、HPLC分析に基づきプールした。H
PLCのために、200mLホスフェート・バッファー、pH7.6中のZorba
x GF450カラムを使用した。流量は1mL/分であり、そしてサンプル容量
は10μlであった。光学濃度を210nmで計測した。ショルダー・ピークの表
面が≦リポタンパク質−OspAピークの1.2%になったとき、プーリング(
pooling)を開始し;リポタンパク質−OspAの濃度が<400μg/
mLになったとき、プーリングを終了した。
【0041】 滅菌濾過: リポタンパク質−OspAピークを含むSephacryl S300HR画
分プールを、同一THRバッファーで1mgタンパク質/mLの濃度(目標値)に希
釈し、そして直ちに滅菌濾過した。 上記の希釈精製リポタンパク質−OspAを0.2μm膜上の濾過により滅菌
した。濾過後、サンプルを吸引し、そしてin−process及びQC分析の
ために+2〜+8℃で保存する。
【0042】 滅菌精製抗原を、配合まで+2〜+8℃で保存した。 実施例3:リポタンパク質OspAの精製−スキームIIA: 発酵: 実施例1におけるように、熱誘導性ラムダpLプロモーターの制御下でBor
relia afzelli株ACA−1リポタンパク質OspA(米国特許第
5,777,095号参照)のためのコーディング配列を担持するpOA15で
形質転換されていたE.coli(株AR58)内で、全長OspAを発現させ
た。誘導は約23時間で39.5℃±2.0℃であった。発酵ブロスを、筒状ボ
ウル(Sharpless)遠心分離により浄化した。このペレットを上記ボウ
ルから回収し、そして−70℃で冷凍した。上記ペレットを、さらに処理する前
12ヶ月までの間−70℃で保存することができる。
【0043】 細胞を解凍し、そして室温(20〜25℃)において撹拌しながら2時間、O
650 の等価物=60(30g乾燥重量/リッターに等価な発酵の終りに得られ
るOD650 から計算した理論値)まで、SB12界面活性剤(10mM Bis
Tris、pH6.5、3%SB12)を含有する細胞破壊バッファー中に再懸濁
させた。
【0044】 発酵及び細胞溶解後に、不純溶液を遠心分離(17000×g,30分間)し
、そして濾過して(1.2μm、その後0.45μmと0.2μm)、潜在的な
残存E.coliを除去した。 精製: 実施例2におけるように、いくらかの修正を加えながら、3つのクロマトグラ
フィー・ステップにより精製を達成する。
【0045】 アニオン交換−Q Sepharose: Q Sepharose XL(Pharmacia,Swedem)カラム
を、ジエタノールアミン・バッファー(25mM DEA pH9.1、0.1%T
riton X−100を含有するTQA)で平衡にした。不純溶液を、上記カ
ラムにロードし、そして上記流出物を集めた。これは、その280nmにおけるU
Vシグナルがベースラインに復帰するまでの、TQAバッファーによる洗浄ステ
ップを含む。
【0046】 上記流出物のpHを酢酸でpH4.8に下げる。 カチオン交換−CM Sepharose CM Sepharose FF(Pharmacia,Sweden)カラ
ムをTSPAバッファー(25mM アセテート、pH4.8、0.1%Trito
n X−100)中で平衡にし、そして次に、上記流出物と洗浄画分を適用した
。このカラムを、2カラム容量の同一TSPAバッファーで洗浄した。リポタン
パク質−OspAを50mMシトレート、pH6.2、0.1%Triton X−
100で溶出させる。
【0047】 ゲル濾過−Sephacryl S300HR: CM Sepharose溶出液を、Sephacryl S300HR(P
harmacia,Sweden)ゲルパーミエーション・カラム上にインジェ
クトした(最大9.5L)。このカラムを、10mM PO4 、150mM NaC
l pH6.8バッファー(THR)中で実行した。溶出画分のサンプルを採取し
、そしてプロセス内制御分析のために+2〜+8℃で、又は、−70℃で保存し
た。リポタンパク質−OspAピークを、HPLC分析に基づきプールした。H
PLCのために、200mLホスフェート・バッファー、pH7.6中のZorba
x GF450カラムを使用した。流量は1mL/分であり、そしてサンプル容量
は10μlであった。光学濃度を210nmで計測した。ショルダー・ピークの表
面が≦リポタンパク質−OspAピークの1.2%になったとき、プーリング(
pooling)を開始し;リポタンパク質−OspAの濃度が<400μg/
mLになったとき、プーリングを終了した。
【0048】 滅菌濾過: リポタンパク質−OspAピークを含むSephacryl S300HR画
分プールを、同一THRバッファーで1mgタンパク質/mLの濃度(目標値)に希
釈し、そして直ちに滅菌濾過した。 上記の希釈精製リポタンパク質−OspAを0.2μm膜上の濾過により滅菌
した。濾過後、サンプルを吸引し、そしてin−process及びQC分析の
ために+2〜+8℃で保存する。
【0049】 滅菌精製抗原を、配合まで+2〜+8℃で保存した。 Borrelia burgdorferi(狭義)株ZS7からのリポタン
パク質も、スキームIIを使用して精製されている。 実施例4:汚染物質の分析: 4.1.ELISAとWestern Blotを介してのE.coli汚染
物質: ポリクローナル抗体を以下のように調製し、そして使用した。
【0050】 4.1.1.抗−E.coliポリクローナル抗体調製: 熱誘導された野生型E.coli親株AR58の粗抽出物を上記抗体を作るた
めに使用した。この株は、リポ−OspAをコードするプラスミドを含んでいな
い。3匹のニュージーランド白ラビットに、完全フロイント・アジュバント中の
上記粗抽出物100μgを皮下注射した。21日目に不完全フロイント・アジュ
バント(IFA)中100μgの抗原、42日目にPBS(ホスフェート・バッ
ファー生理食塩水)中100μg、そして109日目にIFA中100μgを注
射することにより、動物を3回ブーストした。個体の免疫血清を123日目(最
後のブーストから14日後)に集め、そしてウェスタン・ブロット(WB)によ
りテストした。それらは、200〜20kDa にわたる約20の別個のバンドの認
識パターンを示した。上記認識パターンは、上記3つの免疫血清間の僅かな差異
を示したので、上記3つの血清を、その認識特性を最適化するためにプールした
。このプールをウェスタン・ブロット分析においてそのまま使用した。抗−E.
coli特異的抗体の一部を、プロテインAセファロース・カラム(p−Rb−
IgG)に対するアフィニティー・クロマトグラフィーにより精製し、そしてS
DS−PAGEにより特徴付けして、ウサギ血清アルブミンの非存在について確
認した。精製された抗体の画分を、標準的な手順(Amersham kit)
に従ってビオチン化し(ビオチン化p−Rb−IgG)、そしてELISAアッ
セイにおいて1/200の作業用希釈において使用した。
【0051】 4.1.2.抗−E.coliポリクローナル抗体の特徴付け: 精製されたポリクローナル抗体(p−Rb−IgG)のさらなる特徴付けをW
BとSDS−PAGE分析により行った。潜在的交差反応についてテストするた
めに、上記E.coliタンパク質抽出物に特異的なポリクローナル抗体及びリ
ポ−OspAに対するモノクローナル抗体(LA−2とLA−31(米国特許第
5,780,030号参照))を、E.coliタンパク質抽出物(EPE)、
ワクチン抗原(リポ−OspA)、並びにリポ−OspAとEPEの両者の混合
物に対してテストした。
【0052】 上記ポリクローナル抗体は、E.coliタンパク質に特異的であり、そして
EPEがリポ−OspAと混合され又は混合されなかったとき、同様の認識特性
を示した。これは、リポ−OspAがE.coliタンパク質の検出を妨害しな
いことを示している。それ故、E.coliタンパク質は、ポリクローナル・ウ
サギE.coliタンパク質により特異的に検出される。
【0053】 4.1.3.ウェスタン・ブロット分析: 上記宿主細胞誘導タンパク質のレベルを、ウェスタン・ブロット分析により定
性的に評価した。タンパク質サンプルを、β−メルカプトエタノールの存在下で
還元し、SDSサンプル・バッファー中で変性させ、そして12.5%SDS−
PAGEゲル上で20μg/レーンにおいてロードした。EPEの一連の希釈物
(レーン当り、20,10,5、と1μg)を同様にロードした。電気泳動後、
上記タンパク質を、転写バッファー(20%メタノールと0.1%SDSを含有
するトリス0.025M pH8.3、グリシン0.192M)を使用してニトロ
セルロース膜に移した。この膜を次に、インキュベーション・バッファー(0.
1%tween20を含有するPBS)でブロックし、そして上記インキュベー
ション・バッファー中で250倍希釈されたポリクローナル−E.coli抗血
清の存在下で1時間インキュベートした。全てのステップを、ロッキング・プラ
ットホーム上で室温で行った。上記抗体とのインキュベーション後、上記膜を上
記インキュベーション・バッファー(各洗浄当り5分間)中で3回洗浄し、そし
て次に、上記インキュベーション・バッファー中で1/500希釈した、ロバか
らの抗−ウサギIgビオチン化種特異的全抗体と共に1時間インキュベートした
。洗浄及びストレプトアビジン−ビオチン化ホースラディシュ・ペルオキシダー
ゼ試薬(上記インキュベーション・バッファー中1/1000希釈)の添加の後
、抗原−抗体複合体が、4−クロロ−1−ナフトール/メタノール/H22
液の添加により現れ、そしてその反応を水の添加により停止させた。
【0054】 4.1.4.ELISAアッセイ: サンプルの宿主細胞誘導タンパク質レベルを定量的に評価するために、酵素結
合イムノソルベント・アッセイ(ELISA)を開発した。 マイクロタイター・プレートを、重炭酸塩バッファー(pH=9.6)中に溶解
した精製ウサギ抗−E.coli IgG画分(p−Rb−IgG)で、37℃
において2時間コートした。異なるステップの間、プレートを、0.1%twe
en20を含有するPBSで洗浄した。プレートを、PBS中の1%BSA(ウ
シ血清アルブミン)でブロックする。テスト・サンプル(又は対照)を(0.2
%BSAを含有するPBS中で)逐次的に希釈し、そして37℃で90分間イン
キュベートする。次に、プレートを、37℃で1時間、希釈ビオチン化p−Rb
−IgGと共にインキュベートする。(0.2%BSA−PBS中の)ストレプ
トアビジン−ビオチン化ペルオキシダーゼ試薬を各ウェルに添加し、そしてプレ
ートを室温で30分間インキュベートする。抗体−抗原複合体を現すために、基
質(TMB=3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン)溶液を添加し、そ
して反応をH2 SO4 の添加により停止させた。吸収を405nmにおいて測定し
た。
【0055】 サンプル中のE.coli濃度を、4変数のロジスティック等式(Karpinski
KF et al., 1987, J. Immunology Methods 103 : 189) を使用して確立されたE
PE(20μg/mlからの2倍希釈物)の対照曲線に対して計算した。20%〜
80%計算プログラム(SOFTmax PRO)を、低及び高漸近OD値に適用す
る。全てのサンプルは(Lowryアッセイにより)200μgタンパク質/ml
から出発して2倍希釈されていた。異なる希釈物について得た濃度の平均を計算
し、上記対照曲線の直線部分(20%〜80%カット−オフ)に属する全OD値
を考慮に入れる。結果を、線形回帰法を使用して確認した。
【0056】 ELISAアッセイの検出限界(ブランク〔0.2%BSAを含有するPBS
〕の平均OD405)は、1ml当り50ngのE.coliタンパク質抽出物であ
ることが示された。1ml当り200μgタンパク質の最大濃度(第1希釈物)に
おいてサンプルがテストされた場合、検出されることができるE.coliタン
パク質の最低レベルは、全タンパク質含量の0.025%である。
【0057】 4.1.5.結論: ウェスタン・ブロット分析とELISAアッセイの両者を使用した。上記の実
験に基づき、実施例1の下で、発酵生成物からのE.coliタンパク質汚染物
質の浄化は、SPC(SP−Sepharose FF(カチオン交換)カラム
の流出物)ステップの後、ほぼ完全である。残存E.coli汚染物質は、EL
ISAにより0.025%未満であると推定される。上記精製プロセスは、20
Lバッチ上で、及び75Lスケールにおいて証明されたように、再現可能である
。同様の結果が実施例2と3の下で得られる。
【0058】 4.2.DNAの定量 4.2.1: 異なるサンプルにおけるDNA定量のために使用した方法は、Threshh
old(商標)システム(Molecular Derices Corp.)
であった。このシステムは、半自動化されたワークステーション、リーダー、パ
ーソナルコンピューター、ソフトウェア、DNA決定のために必要な全試薬及び
使い捨て材料、並びに上記テストを行うための手順を含む。
【0059】 DNAの検出は、ストレプトアビジンを用いたサンドイッチ・アッセイにおけ
る2つのDNA結合性タンパク質による、プロテイナーゼK処理及び熱変性後に
得られた、1本鎖DNAの認識に基づく。上記タンパク質の中の1、E.col
iからの1本鎖DNA結合性タンパク質(SSB)は、膜上のDNA複合体の特
異的捕獲のためのビオチンに連結され、他は、シグナル生成のためのウレアーゼ
に結合された抗−DNAモノクローナル抗体である。
【0060】 両タンパク質は、1本鎖DNAについての高いアフィニティーをもつが、低い
配列特異性をもち、そしてDNAとストレプトアビジンとともに、ストレプトア
ビジン−ビオチン−SSB−DNA−抗体−ウレアーゼ複合体を形成する。 この複合体は、真空下、濾過を通じてビオチン化膜上に捕獲される。非結合試
薬は洗浄により除去される。
【0061】 捕獲されたウレアーゼの量はDNAの量に比例するので、ウレアーゼ活性はD
NAを定量するために使用されることができる。尿素のアンモニアと二酸化炭素
への変換率をpH感受性半導体により測定する。 サンプル中のDNAの量を、2pg〜200pgの子ウシ胸腺DNA換算曲線の標
準曲線に対して決定する。それ故、定量されることができる最小量は2pgである
【0062】 4.2.2.サンプル処理: 各容量のテスト・サンプルを、20分間100℃での変性及び製造者のプロト
コールに従うラベリング反応の前に、500μlの最終容量において16時間5
5℃で、プロテイナーゼK(0.1mg/ml)とSDS(0.1%)により処理し
た。
【0063】 前処理物を確認し、そしてサンプルに関連する阻害効果をモニターするために
、スパイク回収テストを、(製造者のプロトコールに従って)外来DNA 50
pgを添加することにより、そしてバッファー中50pgの子ウシ胸腺DNAを含有
する対照に比較して、定量回収を表すことにより、各サンプルに対して行った。 上記のスパイクされたサンプル中のDNAの回収を、以下の式を使用して計算
する:
【0064】
【数1】 テストを有効とするためには、スパイクされたサンプル中のDNAの回収は、
約80〜120%の間になければならない。 4.2.3.結果: Q−Sepharoseカラムは、DNAの除去において最も効率的なプロセ
ス・スナップである。
【0065】 実施例1からの精製されたOspAサンプルにおいては、100μlの非希釈
サンプル中の残存DNAの定量は、そのシステムの検出限界(2pg)に近い。精
製されたバルクのタンパク質濃度(1mg/ml)を考慮すると、これは、100μ
gの抗原当り2pgに対応する。30μgのリポ−OspAのワクチン投与量にお
けるDNA濃度は、それ故、2pg未満にも対応するであろう。同様の結果が実施
例2と3からのサンプルをもって見られる。
【0066】 4.3 リポ−OspAの精製プロセスによるSB12の浄化の評価: 精製タンパク質中のSB12の残存レベル: 4.3.1.序: E.coli細胞からのリポ−OspAの抽出は、界面活性剤N−ドデシル−
N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルホネート(ラウリル−ス
ルホベタイン又はSB12)を含有するバッファーを使用する。細胞抽出物中の
3%(W/V)の上記界面活性剤の存在は、その後の精製ステップのために上記
リポ−OspAを可溶化する。
【0067】 異なる精製ステップによる上記製品からのSB12の浄化の程度を評価し、そ
して精製されたバルク・ステージにおいて残存SB12を定量するために、実験
を行った。 4.3.2.SB12のアッセイのための分析方法: 4.3.2.1.上記方法の原理 SB12を、C18カラム上での逆相HPLCによりバッファー成分(リン酸
塩)から分離し、そしてそのカラム溶出液を、ESMS(Electrospr
ay Mass Spectrometer)内にインジェクトした。上記物質
を、m/z 336,SB12の分子イオンにおいてSIM(singleio
n monitoring)により検出する。
【0068】 4.3.2.2.実験条件: 上記HPLCシステムは、the Applied Biosystems
140溶媒デリバリー・システム、Vydac C18カラム(250×2.1
mm)、ESMS、及び214nmにおけるApplied Biosystems
759 A Absorbanceディテクターから構成された。上記カラム
溶出液は、90/10の比で分かれる:ESMSに対して10%、UVディテク
ターに対して90%、バイパス・システムが、上記塩を含有するインジェクショ
ン・ピークが取り除かれるように、上記カラムの後にインストールされる。この
ようなシステムの使用は、上記方法の再現性を高め、そして上記源の閉塞を回避
する。移動相(流速200μl/分)は、0.1%のトリフルオロ酢酸を含有し
、メタノール:水74:10から成る。インジェクション容量は20μlであっ
た。
【0069】 ESMS(VG Platform II,Micromass)を、陽イオン
・モード(ES+)において行い、そしてSB12の分子イオン(m/z 33
6)を、シングル・イオンとしてモニターして、最高の可能感受を得た。ESM
Sのチューニング・パラメーターは以下の通りであった: 源:キャピラリー3.5kV、HVレンズ0.5kV、コーン45V、源の温度6
0〜120℃ MS:イオン・エネルギー1V、LM分解能10、HM分解能10、増幅器6
50V SIR:平均質量336、滞留時間0.2秒間、チャンネル間遅れ0.02秒
間。
【0070】 質量スケールの換算のために、NaIのクラスターを使用する。 4.3.2.3.標準曲線: 10ppm のSB12を含有する保存溶液を、5.0、2.5、1.0、0.5
0、0.25、0.100、0.050、0.025、及び0.01ppm におい
て溶液が得られるように希釈する。標準曲線のデータを表2に与える。
【0071】
【表2】 4.3.2.4.サンプル調製: 可能ならば、最高の可能感度を得るために、希釈せずに、サンプルをそのまま
インジェクトした。高濃度のSB12が存在する、精製プロセスの第1ステップ
においては、換算曲線の範囲内の応答を得るために、適当な希釈(1000X,
100X又は10X)を行った。
【0072】 4.3.3.精製プロセスによるSB12の除去の評価: 異なるバッチの精製プロセスにおける中間ステップの異なるサンプルを、それ
らのSB12含有量について分析した。表3は、精製プロセスの異なるステージ
における75Lに一致するバッチについて得られた結果を示す。
【0073】
【表3】 上記表から分かるように、同一の精製中間物中に存在するSB12の濃度は、
75Lバッチと20Lバッチについて一貫している。SP Sepharose
後に存在するSB12のレベルは、100ppb (0.100ppm )未満である。
【0074】 全てのステップについての浄化は90%を上廻る。但し、Q Sepharo
seステップはSB12を除去しない。このステップ後の低濃度は、高プロセス
容量(希釈効果)だけに因る。 図1は、異なる精製ステップによるSB12濃度の低下を表す。除去は、調べ
た75Lと20Lロットの全てについて一貫していた。
【0075】 4.3.4.結論: SB12の検出のためのひじょうに敏感、かつ、正確な方法を使用して、精製
リポ−OspAバルク中のSB12の残存レベルが10ppb 未満であることが証
明された。20Lと75Lスケールの両者における、上記精製ステップの異なる
中間物の分析は、上記精製プロセスが、上記開始抽出物からSB12を一貫して
除去することを示している。
【0076】 4.4.比色計測によるTriton X−100含量: 4.4.1.序: 本セクションは、リポ−OspA精製バルク中のTriton含量についての
アッセイを実証するために行われた実験の結果を説明する。 比色計測を以下に説明する: 4.4.2.分析方法: 使用した方法は、Huddleston, R.L. and Allred, R.C.,(J. Am. Oil Chemist
Soc., 1965, 42, 983)による刊行物に基づく。
【0077】 このアッセイは、非イオン界面活性剤の測定のためにも使用された手順に基づ
く。界面活性剤は、チオシアン酸コバルトと錯体を形成する。この着色錯体は、
二塩化エチレンで抽出され、そしてこの吸収は320nmにおいて計測される。 試薬及び標準溶液: 1.試薬: 二塩化エチレン、硝酸コバルト6H2 O、チオシアン酸アンモニウム、98%
ギ酸。
【0078】 2.チオシアン酸コバルト試薬: 100mlの精製水中に12.7gのチオシアン酸アンモニウムと2.0gの硝
酸コバルトを溶解させ、そしてよく混合する。 3.標準溶液: 100ml容積フラスコ内に100mgのTriton X−100を正確に秤量
する。二塩化エチレンで容量まで溶解させ、そして希釈する。
【0079】 手順: A.換算: 二塩化エチレン中に、0、2.5、5、10、15、20、25、30、及び
40μg/mlのTriton X−100を含有する一定レンジの標準溶液を調
製する。1mlの各標準溶液に、100μlのギ酸と1mlのコバルトチオシアネー
ト試薬を添加する。約20分間よく混合する。
【0080】 約5000rpm で約15分間遠心分離し、吸引し、そして上(水)層を捨てる
。マイクロキュベット内の320nmにおける下(二塩化エチレン)層の吸光度を
計測する。 上記吸光度に対する濃度(Triton X−100のμg/ml)をプロット
する(換算曲線)。
【0081】 B.サンプル処理: 2連で、1mlのサンプルを上記管に移し、そしてSavant Speed
Vac濃縮器内で蒸発乾燥させる。 残渣に、100μlのギ酸と1mlの二塩化エチレンを添加する。音波処理によ
り上記残渣を懸濁液にする。第1の管内に、1mlのコバルトチオシアネート試薬
を添加する(試験管)。第2の管内に、1mlの精製水を添加する(ブランク管)
。約20分間よく混合する。約5000rpm で約15分間遠心分離し、吸引し、
そして上(水)層を捨てる。マイクロキュベット内の320nmにおける下(二塩
化エチレン)層の吸光度を計測する。
【0082】 上記試験管を用いて得られた値と上記ブランクのO.D.値の間のO.D.の
差を計算する。上記換算曲線から上記サンプルのtriton含量を決定する。 検出限界: 2μg/ml。 4.4.3.分析方法の実証 4.4.3.1.検出限界(LOD): 換算曲線に基づく計算 換算曲線を、4つの異なる日に測定した(1日当り3〜5連の希釈物)。各日
に得られた回帰曲線のy−切片の平均及び標準偏差(SD)を決定し、そして平
均+3SDを計算した。各日の平均値とその日についての平均換算曲線に基づき
、LODを計算した。4つの日についての結果を表4に報告する。4つの日につ
いて得られた結果の平均は1.8μg/mlである。
【0083】 4.4.3.2.標準偏差及び勾配に基づく計算: LOD=3.3SD/S SD=y−切片の標準偏差 S=平均換算曲線の勾配 4つの日において得られた結果を表4に与える。表から分かるように、4つの
値の平均は1.9μg/mlであり、これは、4.4.3.1.の下で得られた値
に近似する。
【0084】 上記実験に基づき、LODが2μg/mlであると結論することができる。 4.4.3.3.定量限界(LOQ): 定量限界を、4.4.3.1.下に記載した実験において得られた結果を使用
して計算する。 LOQ=10SD/S1 SD=y−切片の標準偏差 S=平均換算曲線の勾配 個々の結果を表4に要約する。LOQが6μg/mlであると結論することがで
きる。
【0085】
【表4】 4.4.3.4.直線性及びレンジ: 比色計測法の直線性と、それにわたりTriton含量が正確かつ的確な方法
で測定されることができるところの濃度レンジを評価するために、3つの換算曲
線を、0〜40μgのTriton/mlにわたり確立した。これらのデータを線
形回帰により分析した。
【0086】 テストした濃度レンジ(0〜40μg/ml)内で、比色計測は直線、正確、か
つ、的確であると結論することができる。6μg/mlのLOQを与えた場合、的
確かつ正確な結論が得られるところのレンジは、6〜40μg/mlである。40
μg/mlを超えるTriton濃度をもつサンプルは希釈後にテストされるべき
である。
【0087】 4.4.3.5.特異性: Tritonを全く含有しない絶対的に“純粋な”リポ−OspAは入手でき
ないので、製品中に存在する物質が上記アッセイを妨害するかどうかをチェック
することにより、上記アッセイの特異性を実証することはできない。しかしなが
ら、先に述べたように、上記バルク中に存在し、そして同一波長(320nm)に
おいて吸収する成分の妨害は、各サンプル分析においてブランク(コバルト試薬
を含まないサンプル)を差引くことにより、明らかにされる。
【0088】 2つの異なる濃度におけるスパイキングの後に得られた良好なリカバリーは、
Triton以外の成分からの大きな妨害が存在しないということをも示してい
る。 4.4.3.6.結論: 先に提示されたデータに基づき、リポ−OspAバルク中のTritonのア
ッセイについてのテスト方法はその意図された用途に好適であると結論すること
ができる:最大10μg/mlの仕様の限界もつ、リポ−OspAバルク中の残存
tritonのアッセイ。
【0089】 上記比色計測法は、6〜40μg/mlのレンジについて的確かつ正確な結果を
与える。上記アッセイの最終結果は2つの実験値の間の差異であり、そしてそれ
故、6μg/mL未満の値として報告されることができるということに注目すべき
である。検出限界は2μg/mLである。320nmにおいて吸収するサンプル成分
の妨害は、バルクを使用して排除される。Triton−Cobalt錯体の色
は少なくとも2時間安定である。
【0090】 実施例5.リポタンパク質OspAの特徴付け: 内毒素:発色性LAL法による日常試験: 精製されたOspA抗原を、30μgのタンパク質当り≦5EUの仕様をもつ、
発色性LAL(カブトガニ遊走細胞溶解産物(limulus amebocy
te lysate))テストにより、内毒素含量について日常的にテストする
。このテストを、End-Product Endotoxin Test for Human and Animal Parenter
al Drugs, Biological Products, and Medical Devices (1987年12月)と
してthe Gaide line on Validation of the Limulus Amebocyte Lysate中に記載
されたように、the FDA Interim Guidance for Human and Veterinary Drug Pro
ducts and Biologicals on Kinetic LAL Techniques に従って、実施し、そして
実証する。
【0091】 Triton X−100:比色方法による日常テスト: Triton X−100が(Q Sepharoseカラム前の)精製プロ
セスの中間ステップにおいて添加されるとき、精製されたバルク抗原中のその含
有量は比色計測法により日常的に定量される。リポタンパク質OspAの1mg/
ml溶液中のTriton X−100の量は10μg/ml以下(10ppm 以下)
である。30μg投与量のOspAに基づき、最終製品中の残存量は(10μg
/ml未満の許容基準に基づき)300ng/投与量未満であろう。
【0092】 Triton毒性研究についての文献サーチは筋中毒性試験を全くもたらさな
かった。静脈内投与後のTriton X−100についてのマウスLD50は1
200mg/kgとして報告された。 E.coli汚染物質:ELISAとウェスタン・ブロット法を使用した浄化
試験 E.coli汚染物質の除去における精製プロセスの効果を評価するために、
浄化試験を、2つの分析技術を使用して行った。ウェスタン・ブロットとELI
SAの両者は、上記精製プロセスが一貫して汚染タンパク質を除去し、そして精
製プロセスの終りに、ひじょうに少量のE.coli汚染物質が残ることを示し
た。ELISAアッセイは、E.coliタンパク質の残存量の推定を許容した
(<0.025%)。
【0093】 DNA:しきい値法(the Threshold Method)を使用し
た浄化試験 E.coli汚染物質について、異なる精製ステップによりDNAの浄化を評
価するために、そして精製されたバルク抗原中の残存DNAを定量するために、
試験を企てた。DNAが上記精製プロセスにより効率的に、かつ、一貫して除去
される(約5対数の低下が得られる)と結論することができる。残存DNAはひ
じょうに低く、30μgの(OspA)ワクチン投与量当り2pgの未満のDNA
をもたらす。これは、WHO諮問機関により推奨されるレベル、すなわち、10
0pgの細胞DNA/投与量(WHO Technical Report Series, 747, 1987)よりは
るかに低いものである。
【0094】 SB12:HPLC−ESMS法を使用した浄化試験 上記浄化試験の結果は、上記精製プロセスが収穫液からSB12を一貫して除
去し(浄化係数約7対数)、上記精製産物中の10ppb 未満のSB12をもたら
すことを証明する。この量は、毒物学的効果をもたないものとして、文献中に記
載されたもの(37.5μg/ml)よりもはるかに低い。〔Speijers et al., V
accine, 7 : 364, 1989 ; Speijers et al., Vaccine, 6 : 419, 1988 ; Ernst
and Arditti, Toxicology, 15 : 233, 1980〕。
【0095】 実施例6.リポタンパク質OspAの精製及び試験: SDS−PAGE: ZS7 OspAのいくつかのロット(2×75L,3×20L)をSDS−
PAGE上で分析した。分析された各ロットは、31kDの見掛け分子量をもつ主
要なバンドを示した。OspAの純度と均一性は、単一の主要バンドの検出によ
り証明された。75Lロットからのサンプルの処理物は、SDS−PAGEパタ
ーンに影響を及ぼすことなく1週間37℃でインキュベートされ、このタンパク
質の安定性を示した。同様の結果がZQ1とACA−1株からのOspAについ
て見られた。しかしながら、両株からのOspAタンパク質は、30kDの見かけ
分子量をもっていた。60kDにおける小さな2量体バンドも、両タンパク質につ
いて観察された。
【0096】 ウェスタン・ブロッティング: ZS7 OspAのいくつかのロット(2×75L,2×20L)を、モノク
ローナル抗体LA−2、OspA特異的抗体によるウェスタン・ブロッティング
により分析した。分析された各ロットは、31kDの見掛け分子量をもつ主要なバ
ンドを示した。OspAの純度と均一性の両者が、単一の主要バンドの存在によ
り証明される。75Lロットからのサンプルの処理物は、ウェスタン・ブロット
のパターンに影響を及ぼさなかった1週間37℃でインキュベートされた。
【0097】 N−末端配列分析: N−末端配列分析を、ZS7株からのOspAの2つの20Lと2つの75L
ロット、及びACA−1株からのOspAの3ロットについて行い、4℃で、そ
して37℃における7日間のインキュベーション後に保存した。非修飾リポタン
パク質OspA(すなわち、シグナル配列をもつプロリポプロテイン)のN−末
端配列はひじょうに弱く検出された。非脂質化OspAの配列も、ひじょうに低
いレベルではあるが同定された。非修飾及び非脂質化(不完全修飾)OspAの
ひじょうに低いレベル(すなわち、全量の1%未満)並びに上記技術により示さ
れた分解生成物及び他のタンパク質汚染物の非存在は、高純度のOspを確証し
た全ロット間の一致データは、上記精製プロセスの一貫性と均一性をさらに支持
する。
【0098】 レーザー光散乱分析: レーザー光散乱検出器は、巨大分子溶液による15度において散乱した光の強
度を計測する。これらの強度から、溶液中の巨大分子のサイズと形状を測定する
ことができる。上記検出器は、それから上記リポタンパク質が溶出されるところ
のHPLCサイズ排除カラムに接続される。オンラインに置かれた干渉屈折計は
、溶出されたリポタンパク質の量の測定を許容する。平均分子量(Mm)は、それ
らの対応分子量をかけ、そして全種の重量の合計で割った。全種の重量の合計と
して定義される。
【0099】 500kD付近の(441〜581kDにわたる)計算された平均分子量は、ZS
7株からのOspAについて37℃で7日間の前後に、テストされた2つの75
Lロットについて見られた。ACA−1株からのOspAについては、平均分子
量は、3つのロットに基づいて450kD付近である。37℃において0〜7日目
の間には有意差はなかった。
【0100】 さらなる試験を、4℃において12ヶ月の保存後にZS7株からリポタンパク
質OspAの3つのバッチについて行った。12ヶ月後、主要なOspA集団は
、450〜550kDの間の分子量をもち、上記OspAミセル構造の安定性を示
した。 マス・スペクトロメトリー: 12ヶ月間4℃で保存された(ZS7株からの)リポタンパク質OspAの3
つのバッチからの分子質量を、エレクトロスプレー・イオン化(Platfor
m II装置)により測定された。主要ピークの平均分子質量は、28,523.
13±0.52ダルトンであり、これは、28,523.1ダルトンの予想値と
よく一致する。28,284.81±1.32ダルトンにおけるより小さなピー
クもあり、これは、1のパルミトイル脂質鎖の損失に対応する。他の分解生成物
に対応する他の質量は、4℃において1年後に全く観察されず、OspAの安定
性を示す。
【0101】 脂質含量の測定: 1年間4℃で保存されたリポタンパク質OspA(株ZS7)の3つのバッチ
からの脂質含量を、アルカリ加水分解の後、ガス・クロマトグラフィーにより測
定した。放出された脂肪酸を、酸メタノリシスの後にFAME(脂肪酸メチル・
エステル)として評価した。HP7673自動インジェクターとHP3365
chemstationモジュールを備えた。ガス・クロマトグラフHP589
0シリーズIIを、データ分析のために使用した。脂質対タンパク質の比を、4℃
で1年間保存した前後に計算した。実験誤差内に、2つの脂質鎖が、時間=0及
び1年において、アルカリ加水分解によりリポタンパク質OspAから放出され
る。これは、リポタンパク質OspAの予想された2エステル−結合脂質鎖と一
致する。
【0102】 追加の安定性試験: 2つの臨床ロットを、SDS−PAGE、ウェスタン・ブロッティング、Ba
lb/Cマウスにおけるin vivo効力(12ヶ月目について90%以上の
比効力、0〜24ヶ月目の間80%以上)等について、0,6,12、及び24
ヶ月目にテストした。結論は、OspAは2〜8℃において2年間まで安定であ
るということであった。
【0103】 本明細書中に引用する特許及び特許出願明細書で非限定的に含む全ての刊行物
を、あたかも個々の刊行物が、本明細書に特別かつ個別的に援用されるべく示さ
れるように、全体として言及するけれども、本明細書中援用する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、実施例1の異なる精製ステップにおけるSB12濃度における低下を
示す。3つの75Lバッチ(OPA113,OPA114、及びOPA115)
と3つの20Lバッチ(OPA013,OPA014、及びOPA015)を分
析した。SB12の量は、対応の希釈係数を考慮して換算曲線から得た。BZ5
S=細胞ホモジェネート;STC=Streamline SPカラムの溶出プ
ール;RD=ダイアフィルトレーションの保持物;QFT=Q−Sepharo
se FFカラムの流出物;SPC=SP−Sepharose FFカラムの
流出物。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年5月23日(2000.5.23)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 リベイン,ロベール ベルギー国,ベ−1330 リクサンサール, リュ ドゥ ランスティテュ 89,スミス クライン ビーチャム バイオロジカルズ ソシエテ アノニム (72)発明者 メルタン,エマニュエル ベルギー国,ベ−1330 リクサンサール, リュ ドゥ ランスティテュ 89,スミス クライン ビーチャム バイオロジカルズ ソシエテ アノニム (72)発明者 シャンルビエ,ベノワ ベルギー国,ベ−1330 リクサンサール, リュ ドゥ ランスティテュ 89,スミス クライン ビーチャム バイオロジカルズ ソシエテ アノニム (72)発明者 プラーンシャン,ドミニク ベルギー国,ベ−1330 リクサンサール, リュ ドゥ ランスティテュ 89,スミス クライン ビーチャム バイオロジカルズ ソシエテ アノニム (72)発明者 コラッツァ,イボン ベルギー国,ベ−1330 リクサンサール, リュ ドゥ ランスティテュ 89,スミス クライン ビーチャム バイオロジカルズ ソシエテ アノニム Fターム(参考) 4C085 AA03 BA46 BB13 CC07 CC21 DD34 DD35 4H045 AA11 AA20 AA30 BA55 CA11 DA86 EA31 FA73 FA74 GA10 GA22

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボレリア(Borrelia)菌のリポタンパク質OspA
    の精製方法であって、以下のステップ: (a)双極性イオン界面活性剤の存在下でリポタンパク質OspAを発現する
    宿主細胞を溶解させて、リポタンパク質OspAを含有する不純溶液を作り; (b)上記不純溶液を浄化して宿主細胞死骸を除去し; (c)非イオン性界面活性剤の存在下で、上記溶液をアニオン交換樹脂と接触
    させ; (d)上記アニオン交換樹脂からの流出物を集め、そして上記流出物をカチオ
    ン交換樹脂と接触させ;及び (e)OspAを溶出させ、その後ゲル濾過工程を行う、 を含み、ここで上記精製が加熱を伴わずに生じる、前記精製方法。
  2. 【請求項2】 ステップa,b、及びcが、以下の: (i)双極性イオン界面活性剤の存在下で細胞を破壊して、OspAを含有す
    る不純溶液を作り; (ii)上記不純溶液を流動床樹脂と接触させ、上記樹脂はカチオン交換樹脂を
    含み; (iii )上記樹脂からOspAを溶出させ、そして上記溶出液をダイアフィル
    トレーションにかけ、これによりOspAが保持され;及び (iv)非イオン界面活性剤の存在下で上記保持物をアニオン交換樹脂と接触さ
    せる、 を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記不純溶液の浄化が遠心分離を含む、請求項1に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 前記非イオン界面活性剤がポリオキシエチレン・エーテルで
    ある、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記ポリオキシエチレン・エーテルがTriton X−1
    00(商標)又はTriton X−114(商標)である、請求項4に記載の
    方法。
  6. 【請求項6】 前記ポリオキシエチレン・エーテルがTriton X−1
    00である、請求項4に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記非イオン界面活性剤がポリオキシエチレンソルビタン・
    エステルである、請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記ポリオキシエチレンソルビタン・エステルがTween
    20(商標)〜Tween80(商標)である、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 1mg/mlの濃度における精製されたOspAタンパク質が、
    1000ppm (0.1%)未満の非イオン界面活性剤を含有する、請求項1に記
    載の方法。
  10. 【請求項10】 前記の精製されたOspAタンパク質が、100ppm 未満
    の非イオン界面活性剤を含有する、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記の精製されたOspAタンパク質が、10ppm 未満の
    非イオン界面活性剤を含有する、請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記双極性界面活性剤が、N−アルキル−N,N−ジメチ
    ルアンモニオ−1−プロパンスルホネートである、請求項1に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニオ−1−プ
    ロパンスルホネートが、SB8〜SB18である、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニオ−1−プ
    ロパンスルホネートがSB12である、請求項12に記載の方法。
  15. 【請求項15】 1mg/mlの濃度における精製されたOspAタンパク質が
    、1000ppb (1ppm )未満の前記双極性イオンを含有する、請求項1に記載
    の方法。
  16. 【請求項16】 前記の精製されたOspAタンパク質が、100ppb (0
    .1ppm )未満の前記双極性イオン界面活性剤を含有する、請求項15に記載の
    方法。
  17. 【請求項17】 前記の精製されたOspAタンパク質が、10ppb (0.
    01ppm )未満の前記双極性イオン界面活性剤を含有する、請求項16に記載の
    方法。
  18. 【請求項18】 前記ゲル濾過後に滅菌濾過をさらに含む、請求項1に記載
    の方法。
  19. 【請求項19】 界面活性剤を含有しない、精製リポタンパク質OspA。
  20. 【請求項20】 ヒト臨床用途に好適である、請求項19に記載のOspA
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