JP2002514088A - ウイルス減毒法 - Google Patents

ウイルス減毒法

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Abstract

(57)【要約】 1. (a)脳膜受容体製剤を作成し、(b)一定量のウイルスを過剰な膜受容体を含んでいる前記膜受容体製剤の一定量と混合して、ウイルス−膜受容体製剤懸濁液を形成し、(c)上記懸濁液を遠心分離して上澄液を形成し、(d)前記上澄液内の残留ウイルスの感染性を判定し、そして、(e)ウイルス・ワクチン候補として有用な個々の膜受容体製剤結合抵抗性ウイルス変種を単離するステップで構成される、脳膜受容体製剤と結合しないウイルス変種を選択することによるウイルス・ワクチンを選択する方法。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 ウイルス減毒法発明の分野 本発明は一般的にはウイルス学、免疫学及び蛋白質化学の分野に関するもので ある。より具体的には、本発明はウイルスを減毒する新しい方法に関するもので ある。関連技術の説明 感染性疾病によるヒトの死亡や病態を減らすための最善の方法はワクチン接種 である。ワクチンは、世界中で、猩紅熱や黄熱病、脊髄性小児まひ、そしてはし かなどいくつかの主要な感染性疾患の撲滅や制御に大きな貢献をしてきた。特に 減毒化ワクチンは種々の傾向の宿主免疫反応を起こさせる上で成功を収めてきて いる。これらのの生ワクチンは、例えば黄熱病17Dウイルスをヒヨコ組織内を通 過させるなど(Monath,1900)、ウイルスを宿主内を通過させることによって得 られた天然のウイルス変種である。しかしながら、この方法は経験に基づくもの であって一貫性がなく、ヒトに投与できる有益なワクチンを開発するには長い時 間がかかる。 ウイルスは、そのウイルス取り付け蛋白質がその特定のウイルスの受容体とし て機能する細胞表面上の分子に結合できなければ、感作性のある細胞に感染する ことはできない。宿主全体での特定の細胞や組織上で受容体を表現させることは その宿主へのウイルスの侵入ルート、その宿主内でのウイルス分散のパターン、 そしてその結果としてもたらされる病態 の主要な決定因子である(Marsh及びHelenius,1989;Lentz,1989;Dimmock及 びPrimrose,1995)。多価でいくつかの受容体単位によって構成されている場合 もある(Paulson,1985;Mims,1986)宿主細胞受容体箇所の性質やその数、そ して分布などを含めて、ウイルスの宿主範囲と組織属性を決定する多数の因子が 存在している。 日本脳炎(JE)はアジア諸国全体に広がっている(Huang,1982)蚊が媒介 するフラビウイルスである日本脳炎ウイルスによって引き起こされる病気で、世 界でも最も一般的な伝染性脳炎である。このウイルスは脳、特にニューロンに対 して組織属性を有している。日本脳炎ウイルスはフラビビリダエ群のフラビウイ ルス属に属している(Westawayら、1985)。このウイルスのゲノムは、長さが10 ,986ヌクレオチドで、5'末端で3つの構造蛋白質((カブシド(C)、膜(M )及びエンベローブ(E)蛋白質)と3'末端で7つの非構造蛋白質(NS1, NS2A,NS2B,NS3,NS4A,NS4B及びNS5)をコード表現す る1つの長いオープン・リーディング・フレームを含むひとつの一本鎖、ポジテ ィブ・センスRNAで構成されるいる。このウイルスは神経性の疾患を引き起こ し、その死亡率は50%にも達し、生残者の70%もが神経性後遺症を示す可能性が ある。 この病気を予防する療法は存在しない。従って、この病気を制御するためにワ クチンが用いられる(1)。生の減毒ワクチンを発生させる試みはこのウイルス の向神経性と毒性復 活の可能性の故に困難であることが分かっている。現在の段階では、日本脳炎ウ イルスの減毒及び毒性復活の分子的機序についてはほとんど分かっていない。 フラビウイルス属の典型的な例である野生タイプの黄熱病(YF)ウイルスは 、ヒトやサルで肝炎及び出血熱(つまり、内蔵疾患)を引き起こし、神経性疾患 は引き起こさないという特徴を有している。YFはヒト及びサルで種々の程度の 向神経性を示し、向内蔵性は示さない17D及びFNV(French neurotropic vac cine)として知られている生減毒化ワクチンを用いることによって制御されてい る。 減毒化FNVウイルスは野生種のフレンチ・ビスセロトロピック・ウィルス(F VV)をマウスの脳を通過させることによって得られたものである(Mathisら、 1928)。FNVウイルスは向内蔵性に関しては減毒されたが、サルで脳内接種後 に致死性を示したり、11才以下の子供でのワクチン接種後の合併症の発生率の高 さなど、向神経性は増強されることが分かっている(Duriex,1956)。それと比 較すると、17Dワクチンは、17Dウイルスは脳内接種後にほとんどサルに対する 致死性を示さず、そして17Dワクチンを1才の子供にも安全に投与できる程度に ワクチン接種後の合併症発生率が非常に低くなるなど、向内蔵性と向神経性の両 面で減毒された。17Dのより大幅に減毒された表現型は黄熱病を制御するために 選択可能なワクチンとして17DウイルスがFNVウイルスに代わって使われると いう結果につながった。 先行技術はウイルス減毒化の有効な手段の欠如において不十分である。本発明 はこの分野でのこうした長年のニーズと要望を満たすものである。 発明の要約 現在、日本脳炎(JE)ウイルスの減毒及び毒性の分子的機序は十分に解明さ れていない。減毒と毒性は二つのシステムを用いて調べられ、その第一のシステ ムは一次ハムスター腎臓細胞培養内を通過させることによって生減毒化ワクチン を発生させるために野生系統SA14を減毒化させるプロセスを含んでいる。SA 14のゲノムはその四つのワクチン誘導体とはわずか7つの共通アミノ酸(E−13 8,E−176,E−315,E−439,N32B−63,S3−105及びNS4B−106)で 異なっているだけである。第二のシステムは今日までで知られているうちで最も 毒性の強い系統である野生系統P3の分析を含んでいる。他の野生タイプ系統を 有する系統P3のゲノムの比較によって、系統P3の毒性表現型に関与するエン ベロープ(E)蛋白質内の9つを含む16の独特なアミノ酸が確認できた。マウス 脳膜受容体製剤結合抵抗性変種はE−306及びE−408が受容体結合に関与してい ることを示唆している。全体として、今日までの研究はE蛋白質が日本脳炎ウイ ルスのマウス減毒あるいは毒性表現型の重要な決定因子であることを示している 。 マウス脳膜受容体製剤(MRP)への結合に対する抵抗性を調べるために、日 本脳炎ウイルス系統P3の3つの変種を 選択した。MRPR変種はその親ウイルスと比較して、マウス内で神経神経性( >200倍)及び神経毒性(>1000倍)の両方でかなり減毒された。すべての減毒 化マウス脳MRPR変種は脳内(i.c.)あるいは腹膜内(i.p.)接種のいず れかの後のマウスの血清内で複製され、その複製はi.c接種後のマウスの脳で 検出された。二つの共通アミノ酸変異がすべてのマウス脳MRPRのエンベロー プ(E)蛋白質遺伝子のE蛋白質の残基E−306及びE−408で見いだされ、蚊C 6−36内で成長された、あるいはサル腎臓Vero細胞内で生成、増幅されたP3ウ イルスと比較された。これらのアミノ酸はマウス脳内のその細胞受容体への日本 脳炎ウイルスの結合における変性の故に変性に関与していると推定される。日本 脳炎ヒト脳MRPRの発生はマウスにおける神経属性に対して5,000,000倍も減毒 されたウイルスをもたらした。同様に、黄熱病サル脳MRPR変種はマウスでの 神経毒性に関して8,000倍減毒化され、ランゲート・ウイルス・マウス脳MRPR 変種はマウスでの神経毒性で最大16,000倍も減毒された。本発明によって開発さ れた方法はウイルスの毒性の減毒化と細胞受容体と相互作用するウイルス取り付 け蛋白質内でアミノ酸を阻止する薬剤を識別するために一般的な適用性を有して いる。 本発明の1つの実施の形態において、(a)脳膜受容体製剤を調製するステッ ブと;(b)問題のウイルスの一定量を過剰な膜受容体を含む該膜受容体製剤の 一定量と混合してウ イルス−膜受容体製剤懸濁液を作成するステップと;(c)その懸濁液を遠心分 離にかけて上澄液を形成するステップと(d)該上澄液内の残留ウイルスの感染 性を判定するステップと;そして(e)ウイルス・ワクチン候補として有益な個 々の膜受容体製剤結合抵抗性ウイルス変種を分離するステップとで構成される、 脳膜受容体製剤とは結合しないウイルス変種を選択することによってウイルス・ ワクチン候補を選択する方法が提供される。 本発明の他の、そしてさらなる側面、特徴、及び利点は開示の目的のために示 される本発明の現段階で好ましい実施の形態についての以下の説明を参照するこ とで明らかになるであろう。 図面の簡単な説明 本発明の上に述べたような、そして以下に明らかになるような特徴、利点及び 目的を達成し、より詳しく理解できるように、添付図面に示されるいくつかの実 施の形態を参照して、上に概要を述べた本発明のより具体的な説明を以下に行う 。これらの図面は明細書の一部を構成するものである。しかしながら、添付図面 は本発明の好ましい実施の形態を示すものであって、本発明の範囲の限定を意味 するものではない。 図1はSA14誘導ワクチン・ウイルスの通過履歴を示すものである。 図2はE蛋白質(17から修正)の外領域の構造モデルを示している。パネルA :平面図、パネルB:側面図。 図3はE蛋白質の可溶性部分のモデルで、該当するアミノ酸を強調してある( Reyら、1995から修正)。パネルA:平面図、パネルB:側面図。 図4はE蛋白質の可溶性部分のモデルで、該当するアミノ酸を強調してある( Reyら、1995から修正)。パネルA:平面図、パネルB:側面図。 発明の詳細な説明 本発明においては、強い向神経性毒性を有するフラビウイルスである日本脳炎 ウイルスをモデル・システムとして用いてウイルス取り付け蛋白質−細胞受容体 相互作用を調べた。可能性を有するウイルス・ワクチン候補を選択するための新 しい方法が確立された。本発明はマウスにおけるヒト脳MRPR変種の神経毒性 と神経侵害性の減毒を評価し、ヒトの脳とマウスの脳におけるJEウイルスの毒 性の減毒に関与している可能性のある遺伝子変異を比較検討する。 本発明の1つの目的はマウス脳膜受容体製剤(MRPR)と結合しない日本脳 炎ウイルスの変種を選択することである。 本発明の別の目的はマウスにおけるMRPR変種の神経毒性及び神経侵害性の 滅毒の評価である。 本発明のさらに別の目的は、MRPR変種の毒性の減毒に関与する遺伝子変異 の分析である。細胞受容体に結合するウイルス取り付け蛋白質内のアミノ酸の識 別は生減毒化ワクチンの生成とウイルスの細胞/組織向性の分子的機序の理解の ための望ましいルートである。 本発明は、(a)脳膜受容体製剤を調製するステップと;(b)問題のウイル スの一定量を過剰な膜受容体を含む該膜受容体製剤の一定量と混合してウイルス −膜受容体製剤懸濁液を作成するステップと;(c)その懸濁液を遠心分離にか けて上澄液を形成するステップと;(d)該上澄液内の残留ウイルスの感染性を 判定するステップと;そして(e)ウイルス・ワクチン候補として有益な個々の 膜受容体製剤結合抵抗性ウイルス変種を分離するステップとで構成される、脳膜 受容体製剤とは結合しないウイルス変種を選択することによってウイルス・ワク チン候補を選択する方法に関するものである。好ましくは、脳膜はマウスの脳膜 とヒトの脳膜で構成されるグループから選択される。ここに述べられている方法 で調製された場合、脳膜受容体製剤は1mlあたり湿った脳約20〜40mg程度の蛋白 質濃度を有している。好ましくは、日本脳炎の場合、上澄液内での残留ウイルス の感染性はVero細胞単層を感染して、つくりだされる斑点をカウントすることで 判定される。好ましくは、個別の膜受容体製剤結合抵抗性変種斑点を分離した後 、そのウイルスを増幅する。ここに述べられた方法で生成された変種は新鮮な脳 膜受容体製剤と共に接種され、その変種の新鮮な脳膜受容体製剤に対する結合が なければ、その変種が真の変種であると確認される。最も好ましくは、これらの 変種は神経侵害性と神経毒性の両方で減毒される。未だ仮説の段階であるが、す べてのウイルスは本発明の方法を用いて減毒することができ、代表的なウイル スは黄熱病、デング−4、及びランガット病原ウイルスなどである。 本明細書に開示されている技術を用いれば、この分野の当業者は受容体を結合 させるウイルス取り付け蛋白質の三次元構造上での細胞受容体に関与するアミノ 酸の識別に基づいて抗ウイルス性化合物を設計することが可能であろう。 本明細書に開示されている技術を用いれは、この分野の当業者は1つの組織を 用いてMRPR変異体を分離し、その後、第二の組織からのMRPR変異体を用 いて連続的な選択を行うことにより連続的な突然変異体を設計することが可能で あろう。こうした方法で、それに対して複数の組織に関して減毒された変種を設 計することができ、いくつかのウイルスは異なった組織内で病原性を示すので、 これは望ましいことであろう。 以下の実施例は本発明の種々の実施の形態を示すための目的で開示されるもの であり、いかなる意味でも本発明の範囲の限定は意味していない。 実施例1JEウイルスの毒性の分子決定因子 ほとんどのウイルスの場合と同様、日本脳炎ウイルスは系統による違いを示す 。菌株P3は強い毒性菌株であることが知られているのに対して、菌株JaOA rS982とNakamuraは中間程度の毒性を示し、そしてSA14は低い毒性を示す( 表I参照)。 実施例2エンベロープ蛋白質 エンベロープはウイルスの主要な構造蛋白質であり、ウイルス取り付け蛋白質 、つまり、細胞受容体と相互作用するウイルス蛋白質をコード表現すると考えら れている。7つのSA14ワクチン・アミノ酸及び置換基のうちの4つはE蛋白質 内にあるので、減毒は、一部にはワクチン菌株の変性細胞向性が原因になってい るかもしれない。このことはマウスの脳内の非常に少数のニューロンだけがSA 14−14−2ウイルス性抗原を含んでおり、野生タイプの親菌株SA14(9)を感 染させた後何の細胞病態的特徴も示されなかった免疫組織化学調査によって裏づ けられる。 抗日本脳炎ウイルス・モノクローナル抗体中性化抵抗性 (MAbR)変種は、E−52+E−364+E−367(10)、又はE−270、あるい はE−333(11)での突然変異はすべてマウスの神経侵害性は減毒させるが、神 経毒性は滅毒させないことを示す。他のフラビウイルスに対するモノグローナル 抗体中性化抵抗性変種の検査は、減毒された神経侵害性(しかし神経毒性ではな い)はMurray Valley脳炎ウイルス(12)に対するE−277、ルーピング病ウイル ス(13)に対するE−308(日本脳炎ウイルスに対するE−305と同等)、及び中 央ヨーロッパ・ダニ媒介脳炎(CE TBE)ウイルス(14)に対するE−384 (日本脳炎ウイルスに対するE−384と同等)にマップすることを明らかにした 。日本脳炎ウイルスの変異誘発を含む他の二つの研究は、E−138がマウスでの 神経毒性を減毒させ、SA14シリーズのワクチン(15,16)のE−138で見られ るのと同じようなLysに対するGluの状況を伴うことを示した。 日本脳炎ウイルスとマウスの脳との相互作用をより詳細に示すために、膜受容 体製剤を標準の薬学的技術を用いてマウスの脳から作った。マウス脳膜受容体製 剤を用いて脳膜受容体製剤結合抵抗性(PRPR)変種を発生させた。3つのマ ウス脳膜受容体製剤結合抵抗性変種を菌株P3から発生させ、新鮮なマウス脳M RPとは結合しないことが示され、マウス内で神経心外性と神経毒性に対してす べて減毒された(表II)。これら3つの変種はすべてE−306とE−408に同じ2 つのアミノ酸を持っている。両方の残基とも菌株P3に対し て固有で、MRPR突然変異は他の菌株の日本脳炎ウイルスで見出される残基へ の逆転を誘発する。 実施例3ウイルス及び細胞 野生タイプ日本脳炎ウイルス菌株P3はYale Arbovirus Research UnitのRobe rt Shope博士により提供された。サルの腎臓(Vero)細胞とAedes albopictus蚊 C6−36細胞は10%熱不活性化仔ウシ胎児血清(Sigma)、2mM L−グルタミ ン(Sigma)及び抗体で補強したイーグルズ最低基本培養液(EMEM;Sigma) 内で、それぞれ37℃と28℃の温度 で成長された。 実施例4マウス脳膜受容体製剤 生後3〜4週間の雌バルブ/Cマウスから収集した。脳膜受容体製剤(MRP )をニューロトランスミッタ受容体結合アッセイ(Middlesmiss及びFrozard,19 83)に関して述べられた方法に基づいて作成した。簡単にいうと、脳を手早く解 剖して、重量を量り、トリス緩衝液(50mM,pH7.6)内で均一化させた。これを 遠心分離にかけ、ペレットを同じ体積のトリス緩衝液内に再懸濁させ、このプロ セスを二度繰り返した。二度目と三度目の遠心分離との間に、そのホモジェネー トを37℃で10分間培養した。最終的なペレットを一定の体積のトリス緩衝液(50 mM,pH7.6)内に再懸濁させたところ、約20〜40mg湿脳/mlの最終蛋白質濃度が 得られ、−70℃の温度で保存された。 実施例5ウイルス・マウス脳MRPエスケープ(MRPR)変種の生成 使用前に、凍結膜受容体製剤とウイルスのアリコットを−70℃から取り出して 、37℃で急速解凍して、氷上(4℃)上に保存した。ウイルスの100μlアリコッ トを900μlの過剰な膜を含む脳膜受容体製剤に加えて、攪拌した。比較対照のウ イルス試料を同じ方法で作成したが、これは膜受容体製剤の代わりに900μlのト リス緩衝液(50mM、トリス、pH7.6)と混合した。試料は回転スタンド上で37℃ の温度で30分間培養 した。培養後、ウイルス−膜受容体製剤懸濁液と比較対照のウイルス−トリス緩 衝液試料を13,000rpmで10分間遠心分離にかけ、膜物質と結合ウイルスを取り除 いた。上澄液内に残ったウイルスの感染性をVero細胞単層に感染させて、37℃で 5日間培養させた後に生成された斑点を数えることによって判定した。個々のM RPR変種斑点を取り出して、Vero細胞内で増幅させた。発生されたウイルス変 種が新鮮な膜受容体製剤に結合するかどうか調べた。ウイルス変種が新鮮なマウ ス脳膜受容体製剤に結合しないことは、それらが真のMRPR変種であることを 確認した。 実施例6マウスの発病研究 生後3〜4週間後のNIH−Swiss雌異系交配マウスをHarlan,Indianapolis ,IN.から得た。これらのマウスを20μlのウイルスを用いて脳内(i.c.)ルー ト、あるいは100μlを用いて腹膜内(i.p.)ルートで接種した。毒性研究は1 つの投与量グループあたり8匹のマウスを使って行われ、平均生残時間(AST )を判定した。感染性に関して調べたマウスをi.c.あるいはi.p.接種後2日 後〜7日後に殺して、斑点アッセイで感染性滴定で処理した。 実施例7免疫性研究 生後3〜4週間後のNIH−Swiss異系交配のホワイト・マウスをHarlan,Ind ianapolis,IN.から得た。各MRPR変 種あたり4匹のマウスに103pfuウイルスを用いてi.p.ルートで接種した。接種1 5日後にマウスを殺し、心臓に穴を開けて血液を採取した。血清画分を集めて、 −20℃で保存した。Willsら(1992)に述べられている方法で中和アッセイを行 った。 実施例8ウイルス性RNAのゲノムの配列決定と分析 ウイルスRNAのPRT−PCR、グローニング及び配列決定を前に述べた手 順(Niら、1994)で行った。核酸データと推定されたアミノ酸配列のコンピュ ータ分析をMICR OGENIE(Queen及びKorn,1984)、PCGENE及 びGenetic Computer Group(Devereuxら、1984)を用いて行った。 実施例9MRPR変種の発生と確認 C6−36細胞(P3/C6−36)で成長された日本脳炎ウイルス菌株P3をマ ウスの脳、サルの脳、あるいはサルの肝臓膜受容体製剤と混ぜ合わせ、37℃の温 度で30分間培養し、その混合物をペレット化し、上澄液は上に述べたように白濁 した。日本脳炎P3ウイルスはマウスの脳及びサルの脳膜受容体製剤には結合し たが、サルの肝臓膜受容体製剤には結合しなかった(表III)。P3/C6−36ウ イルスはサルの脳膜受容体製剤と完全に結合する。マウス脳膜受容体製剤抵抗性 (MRPR)変種を選択するために、P3/C6−36ウイルス を過剰マウス脳膜受容体製剤と混合させたところ、感染性が1036分の1に減少 した(表III)。マウスの脳膜受容体製剤に結合しなかったP3のプラークを選 択して、Vero細胞内で増幅した。 Vero細胞内でのプラーク精製と増幅後に、3つのMRPR変種ウイルスのいず れも新鮮なマウスの脳膜受容体製剤に結合せず(表IV)、このことはそれらが真 のMRPR変種であることを確認した。また、MRPR変種を発生させるために用 いられたP3/C6−36ウイルスもプラーク精製してVero 細胞(P3/Vero)内で精製して、表現型に対するVero細胞通過の影響を調べた 。このP3/Veroウイルスはマウスの脳膜受容体製剤と結合し、P3/C6−36ウ イルスの場合と同様の結合性を示した(表IV)。 実施例10野生種JEウイルス菌株P3とその変種の病原性 異種交配NIH−Swissマウスのいくっかのグループを親P3/C6−36あるい はP3/Veroウイルス、又はMRPR変 種のひとつを用いてi.c.又はi.p.ルートで接種した。pfu/LD50値とAST ±SEMを判定した。親P3/C6−36とP3/Veroウイルスの比較はVero細胞内 でのプラーク精製及び増幅はi.c.又はi.p.接種の両方の後でのLD50でのP 3ウイルスの毒性にほとんと影響を及ぼさなかったが、P3/VeroウイルスはP 3/C6−36ウイルスと比較してやや毒性が低かった。比較すると、3つのマウ ス脳MRPR変種はすべて、i.p.接種後に(例えば、神経侵害性で)親P3ウ イルスと比較して少なくとも200分の1に減毒された(表V)。さらに、3つの マウス脳膜MRPR変種はマウスのi.c.接種後に親のウイルスと比較して神経 毒性でかなり(少なくとも500倍)滅毒された(表II)。マウス脳MRPR変種で 感染されたマウスの平均生存時間も親P3ウイルスと比較して長かった(表V) 。 実施例11i.c.及びi.c.ルートによる接種後のMRPR変種の感染性の判定 1pfuのウイルスのi.c.接種あるいは1000pfuのi.p.接種後2日目と7日目 にマウスを殺して、MRPR変種がマウスの血液及び脳内で増殖できたかどうか を判定した。3つのマウス脳<RPR変種のすべてが感染されたマウス内で増殖 した。(表VI)。脳と血清内のMRPR変種の感染性はi.c.摂取2日後の親ウ イルスの感染性より低かった。しかしながら、親P3ウイルスでi.c.ルートで 摂取されたすべてのマウスは感染後7日目にすべて死んだ。MRPR変種の感染 性 はi.p.接種2日目と7日目で親ウイルスよりかなり低かった。 実施例12MRPR変種の免疫原性 マウス脳MRPR変種で接種されたNIH−Swissマウスはすべての感染された マウスで、i.p.接種後15日目に中性化抗体を誘発した(表VIII)。 実施例13親P3ウイルスとVero細胞内で精製、増幅されたP3プラークによるマウスとヒ トの脳MRPR変種のヌクレオチド及びアミノ酸配列変化の比較 親P3ウイルスとそのMRPR変種の遺伝的相違及び受容体取り付け領域を調 査するために、P3ウイルスとMRPR変種のプレーメンブレイン(prM)、メ ンブレイン(M)及びエンベロープ(E)蛋白質遺伝子をクローンし、配列決定 した。P3/VeroウイルスはprM,M及びE蛋白質遺伝子でP3/C6−36ウイル スと比較してヌクレオチドが13個違っており、これはE−46,E−129,E−209 ,E−351及びE−387の位置で5つのアミノ酸変化をもたらしており(表VIII) 、これはP3/C6−36ウイルスと比較してのP3/Veroウイルスの毒性の低下の 原因となっているかもしれない。これらのアミノ酸の違いはMRPR変種のウイ ルス減毒に関与しているとは考えられない。 3つのマウス脳MRPR変種はprM,M及びE蛋白質遺伝子で同じヌクレオチ ド配列を有していた。それらはP3/C6−36ウイルスと比較して23個、又P3/ Veroウイルスと比較して20個ヌクレオチドが違っていた。しかしながら、これら のマウス脳MRPR変種は親P3/C6−36及びP3/Veroウイルスと比較して、 残基E−306(G−E)及びE−408(L−S)(表VIII)でわずか2つのアミノ 酸が違っていただけだった。 実施例14E蛋白質二次構造の分析 親及びMRPR変種のE蛋白質の二次構造をPCGENEのNovotny及びGGB SMプログラムによってE−306及びE−408周辺の領域で分析した。Novotnyプ ログラムはE−306残基グリシンがグルタミン酸に変異した時に荷電残基特性、 アルファ・ヘリックス性、ベータ・シート性及び逆回転性が変化すること、そし て、E−408残基ルシンがセリンで置換されると疎水性、アルファ・ヘリックス 性、ベータ・シート性及び逆回転性が変化することを示した。GGBSMプログ ラムは、残基E−306(G−E)かE−408(L−S)が変化した時に、コイル、 延長、及びらせん特性が変化することを示唆した。 宿主細胞表面受容体へのウイルスの結合はウイルス複製サイクルの最初のステ ップで、多くのウイルスの組織向性及び病原性に直接関与している(Fields及び Greene,1982)。それらの重要性にも拘わらず、ウイルスに対する比較的少数の 受容体の素性及び宿主細胞機能しか知られていない。フラビウイルスのE蛋白質 が細胞受容体へのウイルス結合に組み入れられることによって細胞向性に一定の 役割を果たしていることが想定されるが、フラビウイルスの細胞受容体について はひとつも確認されていない。最近、ChenらはVero,CHO、内皮及びグリアル 細胞に結合するデング−2ウイルスのE蛋白質をコード表現した。遺伝子組換え E蛋白質はデング・ ウイルスによるVero細胞の感染を抑止した。 ウイルスの細胞受容体のイン・ビボでの調査は動物組織の操作と物理的な結合 アッセイを行うのに十分なウイルスを精製することが不可能であることから困難 である。本発明は、膜受容体製剤(MRP)に結合するウイルスを選択すること によって発生させることができる変種を選択するための手順を開示するものであ る(表II及びIII)。モデルとして、日本脳炎ウイルスの結合のマウス脳MRP に対する結合について調べた。手順の特殊性は日本脳炎ウイルスのサル肝臓MR Pへの結合不能性によって実証され(表III)、変種の発生は、マウス脳変種が 新鮮なマウス脳MRPに結合できないことによって示された。3つのマウス脳M RPR変種は、その野生種親P3−ウイルスと比較して神経神経性と神経毒性の 両面で相当減毒され7c(表IV)。このことはMRPRの変種がワグチン候補を 発生させるための新しい方式として用いられる可能性を示唆している。 フラビウイルスの場合はE蛋白質であるウイルスの受容体取り付け領域内で変 異した変種をウイルス製剤内で選択した後で、日本脳炎P3系統マウス脳MRPR 変種の神経毒性の減毒が発生する可能性がある。こうした変種は組織向性を変 化させた可能性がある。残基E−306とE−408でわずか2つの共通アミノ酸置換 基が確認されただけであった(表VIII)。これら2つの置換基はE蛋白質の二次 構造をかなり変化させた。従って、これら2つのアミノ酸はマウス脳MRPR変 種 の減毒において重要な役割を演じている。 減毒された表現型内のE−306の関与はフラビウイルスに関するこれまでの研 究と一致しており、減毒されたウイルス変種を発生させるためのMRPの使用の 可能性を裏づけた。野生種の日本脳炎ウイルスの4つの他の滅毒された誘導体も 報告された。2つのグループがE−270及びE−333、あるいはE−52,E−363 及びE−366で変異したモノクローナル抗体中性化抵抗性(MAbR)変種を報告 している。これら変種のすべてはマウスに対するマウス神経侵害性を減少させた が、神経毒性の方は減少させなかった。それと比較して、E−138,E−176,E −315及びE−435から誘導された一連の生ワクチンはE−138,E−176,E−31 5及びE−435に4つのE蛋白質置換基を有している。これらのワクチンはマウス 神経毒性とヒトの神経毒性の両方を減毒させる。Symiyoshiら(15)はE−138で の変異がマウス神経毒性の減毒の重要な決定因子であることを示唆している。 上述の突然変異体及び本発明によるマウスMRPR変種におけるアミノ酸置換 基の、日本脳炎ウイルスに関連したフラビウイルスであるダニ媒介脳炎(TBE )ウイルス(Reyら、1995)のE蛋白質の三次元構造の提案されているモデル上 へのマッピングは多くの突然変異がE蛋白質の領域IIIに集中していることを明 らかにしており、このことは領域IIIがマウス・ウイルス毒性において、おそら くはマウス細胞受容体に対するウイルス取り付け領域として有用な役割を果たし ている。 このことはReyら(1995)の提案と一致しており、ルーピング病ウイルスに対す るMAbR変種(E−308,E−310及びE−311;Jiangら、1993;Gaoら、1994) 、TBEウイルス(E−387)及びデング・ウイルス(E−383、E−384及びE −385;Hiramatsuら、1996;E−390,Sanchezら、1996)がすべてマウス神経毒 性で減毒されたことを示す他のフラビウイルスの研究によっても裏づけられてお り、これらの突然変異はE蛋白質の領域IIIにマップされていた。 MRP変種の残基E−408のアミノ酸置換基は、そのエクトドメインを膜アン カー領域に結合させるフラビウイルスのステム領域内に配置されている。トラン スメンブレインαヘリックス・ステム領域は、最近、E蛋白質の低pH誘発オリゴ マー性再構成に拘わる重要な要素であるという意見が提出されている。E−408 置換基はアルファ・ヘリックス及びウイルス誘発メンブレイン融合を変性させる 。 表IIはマウス脳MRPR変種の神経侵害性がその親ウイルスと比較して、その 神経毒性より減毒されたことを示している。i.P.ルートでの接種2日目及び7 日目にMRPR変種が血清では認められるものの、脳では認められないという事 実は、P3ウイルス変種が血管では増殖するが、血液/脳バリアを透過するのは 困難であることを示唆している。 本発明は日本脳炎ウイルス・マウス脳MRPRがイン・ビトロで、MRPが過 剰に存在している状態で親ウイルス・シードから確実に選択できることを実証し た。選択されたウイ ルスMRPR変種はマウス内で減毒された表現型を有する。本発明はウイルスの 標的組織からのMRPR変種の選択が減毒ウイルス系統を発生させる上でひとつ の強力なルートであることと、種々の組織を用いて、論理的に、複数の突然変異 選択で減毒された変種を発生させられることが考えられることを示唆している。 従って、本発明はウイルス・ワクチン候補の比較的安価で迅速な選択を可能にし てくれる新しい方法を提供してくれる。 表Xは本発明による方法がマウス脳MRPに限定されないことを示している。 ヒト脳MRPを用いて、マウスの神経毒性で5,000,000,000分の1に減毒された RMPRを発生させた。さらに、この方法は日本脳炎ウイルスに限定されていな い(表IX)。黄熱病ウイルスのサル脳MRPR変種は乳離れしたばかりのマウス に脳内接種した後にマウスの脳内毒性で減毒され、Langatウイルスのマウスの脳 及びヒトの脳MRPR変種は乳離れしたばかりのマウスの脳内接種後にマウス神 経毒性で滅毒された。 実施例15ウイルス・ヒト脳及びヒト肝臓膜受容体製剤エスケープ変種 の生成 心臓発作で死亡した74才の女性からヒトの脳を回収し、さらに、肺ガンで死亡 した76才の男性からヒトの肝臓を回収した。脳及び肝臓膜受容体製剤(MRP) をニューロトランスミッタ受容体結合アッセイに関して述べられている方法(Mi ddlemiss及びFrozard,1983)に基づいて作成したが、最終的なMRPは2%仔 ウシ胎仔血清及び抗体を含んだイーグルズ最低基本培養液(Sigma)内に再懸濁 した。灰色あるいは白色物質のいずれかから抽出したヒト脳MRPRで親野生種 JEウイルスP3系統を培養した後、6つのヒト脳MRP変種を選び出した。J Eウイルスの感染性滴定を行った。 実施例16JE野生種とワクチン・ウイルスとの間の受容体結合指数の比較 JEウイルスとMRPとの間の相互作用の特殊性を判定するために、MRP、 蚊のC6−36細胞(P3/C6−36)内で成長された野生種系統P3ウイルス、 及びこれも蚊のC6/36細胞内で成長された生減毒ワクチン系統(SA14−14− 2,C6−36)(Yuら、1981)を、マウスの脳、ヒトの脳、あるいはヒト肝臓M RP又はPBSのいずれかと混合して、37℃の温度で30分間培養した。ウイルス とMRPの混合物をペレット化して、上澄液内に残っているウイルスをVero細胞 内でプラークさせた。JEP3ウイルスはほぼ同じ結合指数(3.3−4.0)でマウ スの脳(MB)、ヒトの脳の灰色物質(HBG)、及びヒトの脳の白色物質(H BW)MRPと結合したが、ヒトの肝臓(HL)MRPとは結合しなかった(結 合指数は0.3)。生の減毒化されたJEワクチン系統SA14−14−2ウイルスは HBG及びHBW MRPとはわずかにしか結合しなかった(結合指数はそれぞ れ0.7と0.8)。従って、MRPでの結果は野生種JEウイルスの組織向性(つま り、JEウイルスの神経向性)及びワクチン系統SA14−4−2の減毒された表 現型と一致している。 実施例17ヒト脳MRPエスケープ変種の生成 ヒト脳MRPR変種を選択するために、HBG及びHBW MRPのいずれか に結合しなかったP3/C6−36ウイルスをVero細胞内でプラーク精製し、増幅 した。新鮮なヒト脳MRPと結合しなかったことを基準として6つのJE P3 ヒト脳MRPR変種ウイルスを選択し、それらが真のMRPR変種であることを確 認した。3つのMRPR変種はそれぞれHBG MRPによる培養によって誘導さ れ、それぞれHBG MRPRI,II及びIIIと命名された。他の3つのMRPR変 種はHBW MPRによる選択で誘導され、それぞれHBW MRPRI,II及び IIIと命名された。6つのヒト脳MRP変種はいずれもHBG,HBW、あるい はマウス脳MRPと結合しなかった。 実施例18野生種JE ウイルス系統P3及びそのヒト脳MRPR変種 異種交配NIH−Swissマウスのグループを親P3ウイルスあるいはヒト脳M RPR変種のひとつを用いて、i.c.かi.p.ルートで接種した。6つのヒト脳 MRPR変種のすべてはマウスに対して減毒された(表XII)。Vero細胞(P3/V eroウイルス)内を通過された野生種親JE P3ウイルスとの比較で、テスト されたすべてのヒト脳MRPR変種はi.p.接種後に少なくとも200分の1に減毒 され(神経侵害性)、マウスのi.c.接種後のその親と比較して神経毒性で 少なくとも250万分の1に減毒された。興味深いことに、ヒト脳MRPR変種は 神経毒性に関してマウス脳MRPR変種より10,000倍も減毒された。 実施例19マウスにおけるヒト脳MRPRウイルス変種の免疫原性 HBG MRPRIかNBW MRPRI変種のいずれかを10,000pfuの量で接種 したマウスはi.p.接種後15日目まで にすべての免疫化されたマウス内で中性化抗体を誘発した(表XIII)。HBG RPRI及びHBW RPRI変種ウイルスのいずれかの10,000pfuで免疫化された マウスは野生P3による刺激に対して保護された。しかしながら、これらのMR PR変種1000pfuでi.p.免疫された場合、野生種親P3ウイルスに対して保護さ れなかった(表XIV)。このことは、ヒト脳MRPR変種がi.p.ルートによる1 000pfuのウイルスによる免疫化後にマウスを保護したマウス脳MRPR変種より 免疫原性が低かった。 実施例20野生種親P3ウイルスとHBG及びMRPR変種のヌクレオチド及びアミノ酸配 列変化の比較 親ウイルスと4つのヒト脳MRPR変種(HBG MRPRI及びII、とHBW MRPRI及びII)のE蛋白質遺伝子をRT−PCRで増幅して、クローンし、 配列決定を行った。HBG MRPRI及びII変種は同じヌクレオチド配列を有し ており、HBW MRPRI及びII変種はヌクレオチド1199(U/C)でひとつの サイレント・ヌクレオチドの違いを持っていただけであった。HBG MRPRと HBW MRPR変種との間には5/6のヌクレオチド相違があり、それぞれ、E 488とE329とで独自のアミノ酸置換基となっていた(表 XV)。これら2つのHBG MRPR変種はE蛋白質遺伝子内のP3/C6−36 と比較して34個のヌクレオチドが違っており、E−46,E−61,E−76,E−20 0,E−351,E−387,E−408,E−418,E−475及びE−488で10個のアミノ 酸置換基となっていた(表XV)。2つのHBW MRPR変種はP3/C6−36 と比較して40及び41のヌクオチドが違っており、E−46,E−61,E−76,E− 200,E−329,E−351,E−387,E−408,E−418及びE−475で10個のアミ ノ酸置換基となっていた(表XV)。これらのアミノ酸の変化はE蛋白質の領域 I,II,III及びステム−アンカー領域で起きていた(Reyら、1995)。 Vero細胞内でのP3/C6−36親ウイルスのプラーク精製はP3/Veroウイルス で、E−46,E−129,E−209,E−351及びE−387でP3/C6−36ウイルス と異なった5つのアミノ酸置換基ができていた。結果として、HBG MRPR変 種は野生種のP3/Veroウイルスとは8つの残基E−26,E−61,E−71,E−20 0,E−408,E−418,E−475及びE−488で相違していた。同様に、HBW M RPR変種も野生種P3/Veroウイルスと8つの残基E−46、E−61、E−76,E −200,E−329,E−408,E−418及びE−475で相違していた。 実施例21アミノ酸置換基の解釈 Reyら(1995)は中央ヨーロッパ・ダニ媒介脳炎(TBE)ウイルスのE蛋白 質の可溶部分の三次元構造を報告した。この蛋白質はぞれぞれのモノマーが3つ の領域(I,II,及びIII)を含んだダイマーとして存在していることが分かっ た。フラビウイルス間のシスチンが保存されていることから、TDEウイルスの 公表されている構造に基づいてJEウイルスのE蛋白質をモデル化することは可 能である。図3はJEウイルスのE蛋白質の可溶性部分を図式的に示したもので 、アミノ酸置換基を強調して示してある。この図から分かるように、アミノ酸置 換基は4つのグルーブ(E−61(領域I);E−46,E−76とE−200(領域II )及びE−329(領域III))に集中している。E−408,E−418,E−475ある いはE−488の突然変異はフラビウイルスE蛋白質のステム−アンカー領域で起 こり、E蛋白質の外領域に変化を起こす可能性もある。E46は空間的に提案され ているJEウイルスE蛋白質の三次元構造でE138に近い。従って、E−46の突 然変異はヒト脳MRPR変種の減毒化表現型に少なくとも部分的に関与している 。 実施例22黄熱病フレンチ神経向性ワクチンとサルの脳との相互作用 上に述べた方法を用いてFNVとサルの脳(MKB)との相互作用について調 べた。この結合の特殊性は野生種及びワ クチン系統の黄熱病ウイルスを他のフラビウイルス、つまり日本脳炎(JE)ウ イルス系統P3及びデング・セロタイプ2(DEN−2)菌株ニューギニアC( NGC)と比較することで判定した。神経向性JEウイルスP3系統はMKB MRPと結合したがサルの肝臓(MKL)MRPとは結合せず(表XVI参照)、 DEN−2NGC菌株はMKB及びMKL MRPのいずれにも結合しなかった 。野生種の黄熱病系統Asibi及びFVVはMKL MRPに結合したが、MKB MRPとはごくわずかに結合しただけであったが、ワクチン系統17D−207はM KBとMKL MRPの両方とわずかに結合した。FNVウイルスはMKBに結 合した黄熱病の唯一の菌株であった。興味深いことに、17D−204ワクチン・ウ イルスはMKL及びMKB MRPとごくわずかに結合した。これは17Dウイル スの減毒表現型と間接的に関係している可能性がある。 実施例23黄熱病フレンチ神経向性ウイルスのMRPR変種 4つのMKB MRPR変種を、MRPがシノモルガス・モンキーの脳から得 たことを除けば、PNV“菌株”Yale(Wangら、1995)の場合と同様の手順で発 生させた。3つのMKB MRPR変種をpH7.6の緩衝液内で選択して、それぞれ 、MKB MRPRI,MKB MKRPRII,MKB MRPRIIIと命名した。四 番目の変種はpH6.0の緩衝液内で選択して、MKB MRPR(pH6.0)を命名した 。pH7.6でのマウス脳MRPによって培養した後にPNV−Yaleから2つのMR PR変種も選び出して、MS MRPRI及びMS MRPRIIを命名した。 FNV−Yaleは脳内接種後、マウスに対して高度に神経毒性を示すことが知ら れており(Wangら、1995)、生後4週間後の雌NIH−Swissマウスで0.08のpfu /LD50を有していることが認められており、一方、pH7.6で選択されたMKB MRPR変種ウイルスは(例えば、MKB MRPRIIに対して32pfu/LD50)少 なくとも400分の1に減毒された(表XVII)。MKB MRPR(pH6.0)は親Yal eウイルスと比較して87倍減毒され、pH7.6で選択されたMKB MRPR変種ウイ ルスと比較するとその減毒の程度は低かった。2つのMS MRPR変種も親F NV−Yaleウイルスと比較して、100倍以下の程度で滅毒された(表XVII)。親 及びMRPR変種ウイルスのプレメンブランス(prM)及びE蛋白質遺伝子を 配列決定したところ、各変種は親FNV−Yaleウイルスと比較してひとつのヌク オチドが変化して、E蛋白質内にひとつのアミノ酸置換基ができていただけであ った。M蛋白質遺伝子では変化は認められなかった。NKB MRPR(pH6.0) はE−458にひとつのアミノ酸残基(G→R)を持っていただけで、pH7.6で選択 した3つのMKB MRPR変種はそれぞれMKB MRPR、MKB MRPR及び MKB MRPRIIIに対してE−260(G→A)、E−276(Y→H)、あるいは E−237(H→Y)でひとつのアミノ酸残基を持っていただけであった。2つの MS MRPR変種はそれぞれE−457(M→I)に同じアミノ酸残基を有してい た。 実施例24黄熱病フレンチ神経向性ワクチンのアミノ酸残基 これまでの研究は野生種内蔵向性FVVのE蛋白質がE−54,E−227及びE −249での3つのアミノ酸残基によってFNVウイルスの4つの『菌株』とは違 っていることを示した(Wangら、1995)。図4はReyら(1995)によって報告さ れたTBEウイルスの構造に基づいてYFウイルスE蛋白質の可溶性部分の三次 元構造を次式的に表示したもので、FNVウイルス内で見つかったアミノ酸残基 を強調して示している(E−54,E−277及びE−249)。MKB MRPRI、M KB MRPRII及びMKB MRPRIIIのE蛋白質内の単一のアミノ酸残基は領 域IIのE−237,E−260及びE−274で突然変異を起こさせ、それらはすべてF NVワクチン・ウイルス内で見いだされるE−249残基に近く、このことはE蛋 白質のこの領域がサルの脳に結合するウイルスに関与しており、さらにFNVウ イルスの増強されたサル神経向性と間接的に関係している可能性がある。E−24 9残基は4つのFNVワクチン・ウイルス『菌株』にとって独特のものである(W angら、1995)。これまでに配列決定された17Dワクチン(Rymanら、1997、Rice ら、1985、Postら、1990、Dupuyら、1989)、あるいは28の野生種菌株(Changら 、1995、wangら、1996、Wangら、1997)のいずれもこの残基を有していない。 pH7.6で選択されたMKB MRPのE−260,E−274あるいはE−237での残 基はステム−アンカー領域内のE−248 でアミノ酸残基を有しているpH6.0で選択されたMKB MRP変種とは違ってい た。この置換基はpHの減少によって起きるE蛋白質内での配座の変化によるもの と考えられ、TBEウイルスに対する仮説(Stiasnyら、1996)と一致している 。また、pH7.6で選択されたYF FNV−Yale系統の2つのMS MRPR変種 で見つかった残基はE蛋白質のステム−アンカー領域のE−457に位置していた 。このことは、少なくとも、FNVウイルスのE蛋白質とマウスの脳及びサルの 脳細胞結合サイトとの相互作用が異なっていることを示唆しており、FNVウイ ルスがマウスの脳とサルの脳の細胞上の異なった細胞受容体を認識することを示 唆しているのかもしれない。この示唆は黄熱病ウイルスのすべての系統が脳内( i.c.)接種後にマウスの脳に感染し、FNVがけがi.c.接種後にサルの脳に 感染することを示している生物学的な研究(Freestone,1995)とも一致してい るであろう。 本明細書には以下の文献が引用されている。 Anderson,R.ら、1992.J 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Post.P.R.ら,1990.Virus Res.18:291−302 Rey,F.A.ら、1995.Nature 375:291−298 Rice,C.M.ら、1995.Science 229:726−733 Ryman.K.ら、1997.Virol.230:376−380 Sanchez I.J.& Ruiz B.H.1996.J .Gen.Virol.77:2541−2545 Stiasny,K.ら、1996.J .Virol.70:8142−8147 Sumiyoshi,H.ら、1992.J .Virol.66:5425−5431 Wang,E.ら、1995.J .Gen.Virol.76:2749−2755 Wang,E.ら、1996.Virol.225:274−281 Wang,E.ら、1997.J .Gen.Virol.78:1349−1352 Westway,E.G.ら.1985.Intervirology 24:183−192 Wills,M.R.ら、1992、Vaccine 10:861−872 Yu,Y.X.ら、1981.J .Microbiol.Immunol.1:77−84 Yu,Y.X.ら、1988.Am .J.Trop.Med.Hyg.39:214−217 以下の公刊物は番号を付して引用した。 1. Tsaiら、Japanese encephalitis vaccines.Plotkinら編.Vaccines、第 二版.Philadelphia:WB Saunders,1995:671−713 2. Niら、J.Gen.Virol.1996;77:1449−1455 3. Eckelsら、Vaccine 1988;6:513−518 4. Aiharaら、Virus Genes 1991;5:95−109 5. Nitayaphanら、Virology 1990;177:541−552 6. Niら、J.Gen.Virol.1994;75:1505−1510 7. Niら、J.Gen.Virol.76:409−413 8. Chenら、Am.J Trop Med Hyg 1982;31:403−407 9. Haseら、Arch Virol 1993;130−131−143 10. Hasegawaら、Virology 1992;191:158−165 11. Ceciliaら、Virology 1991:181:70−77 12. McMinnら、Virology 1995;211:10−20 13. Jiangら、J.Gen.Virol.1993;74:931−935 14. Hilzmannら、J.Virol 1990;64:5156−5159 15. Sumiyoshiら、J Inf Dis 1995;171:1144−51 16. Chenら、Virology 1996;223:79−88 17. Reyら、Nature 1995;376:291−298 18. Janら、J.Gen.Virol.1995;16:573−580 19. Filgouら、JVirol 1993;67:2034−2042 20. Wallnerら、J.Gen.Virol.1996;77:1035−1042 この明細書で触れられているいずれの特許あるいは公刊物も本発明が関連する 技術分野の当業者のレベルに合ったものである。これらの特許及び公刊物は参照 によって具体的、個別的に組み入れられる場合と同様に、本明細書に組み入れら れる。 当業者は本発明が上に述べた課題を実行し、目的と効果、 およびそれらに本質的に付随する目的と効果を達成するのに適していることは容 易に理解できるであろう。これらの実施例は、ここに述べられている方法、手順 、処理、分子及び具体的な化合物と共に現段階での好ましい実施の形態を示し、 その具体例であって、本発明の範囲の限定は意図していない。特許請求の範囲に おいて定義されている本発明の範囲内での変更やその他の使用法を当業者なら容 易に想起できるであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,HU,IL,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,UZ,VN (72)発明者 ニー,ハオリン アメリカ合衆国 77550 テキサス,ガル ベストン,ウイニー ストリート 918, ナンバー 104

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)脳膜受容体製剤を作成し、 (b)一定量のウイルスを過剰な膜受容体を含んでいる前記膜受容体製剤の一 定量と混合して、ウイルス−膜受容体製剤懸濁液を形成し、 (c)上記懸濁液を遠心分離して上澄液を形成し、 (d)前記上澄液内の残留ウイルスの感染性を判定し、そして (e)ウイルス・ワクチン候補として有用な個々の膜受容体製剤結合抵抗性ウ イルス変種を単離するステップで構成される、脳膜受容体製剤と結合しないウイ ルス変種を選択することによるウイルス・ワクチンを選択する方法。 2. 前記脳膜がマウスの脳膜及びヒトの脳膜で構成されるグループから選択され る請求項1の方法。 3. 前記脳膜受容体製剤が1mlあたり約20−40mgの湿った脳の蛋白質濃度を有し ている請求項1の方法。 4. 前記上澄液内での前記残留ウイルス感染性がVero細胞単層を感染し、生成さ れた斑点をカウントすることによって判定される請求項1の方法。 5. 前記個々の膜受容体結合抵抗性変種プラークとウイルスが増幅される請求項 1の方法。 6. 前記発生された変種が新鮮な脳膜受容体製剤で培養され、それら変種が新鮮 な脳膜受容体製剤と結合しないことがそ れらの変種が真の変種であることを確認する請求項1の方法。 7. 前記変種が神経侵害性および神経毒性の面で減毒される請求項1の方法。 8. 前記ウイルスが黄熱病、日本脳炎、デング−4及びラン ガット(langat) ウイルスで構成されるグループから選択される請求項1の方法。
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