JP2002512099A - 核磁気共鳴断層像撮影からのデータを評価するコンピュータと方法 - Google Patents

核磁気共鳴断層像撮影からのデータを評価するコンピュータと方法

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JP2002512099A
JP2002512099A JP2000545038A JP2000545038A JP2002512099A JP 2002512099 A JP2002512099 A JP 2002512099A JP 2000545038 A JP2000545038 A JP 2000545038A JP 2000545038 A JP2000545038 A JP 2000545038A JP 2002512099 A JP2002512099 A JP 2002512099A
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relaxation
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ポッセ・シュテファン
キセレフ・ヴァレリ
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フォルシュングスツェントルム・ユーリッヒ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/20Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance
    • G01R33/44Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance using nuclear magnetic resonance [NMR]
    • G01R33/48NMR imaging systems
    • G01R33/50NMR imaging systems based on the determination of relaxation times, e.g. T1 measurement by IR sequences; T2 measurement by multiple-echo sequences

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、核磁気共鳴断層像撮影からの複数のデータを評価するコンピュータに関する、この場合、これらのデータは、1つのプローブの少なくとも2つの相違する緩和信号を有する。このコンピュータは、本発明により、− 少なくとも1つの評価手段を有するコンピュータが稼動し、この評価手段は、少なくとも2つの相違する緩和信号から成る1つの相違信号を生成し、この場合、この相違信号の経時変化が、関数U(t)として算出され、− 2つの時点を選出する少なくとも1つの手段を有するコンピュータが稼動し、この場合、これらの時点の間に存在する時間間隔が、この相違信号の経時変化より短く、かつ、この相違信号及び1つの又は多数の雑音信号から成る比が、これらの時点t1 とt2 との間に存在する時間間隔ti 内でその他の時間間隔に比べて大きい値であるように、これらの時間は選出可能であり、そして、− このコンピュータは、計算ユニットを有し、関数U(t)の値が、この計算ユニットによってこの時間間隔ti 内に概算されるように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 産業上の利用分野 本発明は、核磁気共鳴断層像撮影からのデータを評価するコンピュータに関す
る。この場合、これらのデータは、1つのプローブの少なくとも2つの相違する
緩和信号を有する。
【0002】 さらに、本発明は、核磁気共鳴断層像撮影からのデータを評価する核共鳴断層
像撮影と方法に関する。この場合、複数の緩和信号が、1つのプローブの少なく
とも2つの相違する状態から検出される。
【0003】 核磁気共鳴断層像撮影(核磁気共鳴−NMR)は、分光学的な情報を物体ごし
に得るために使用される。核磁気共鳴撮影と磁気共鳴技術−像(磁気共鳴像−M
RI)−技術との組合わせは、その物体の化学的な構成の空間影像を投影する。
【0004】 従来の技術 特に医療の研究においては、動物又は人間の器官内の脳の活動に関する情報、
又は換言すれば血流若しくはデオキシヘモグロビン濃度の変化に関する情報を得
る必要がある。ニューロン(神経単位)の活性化が、脳の活性化した領域内の血
流の増加中に撮影される。このとき、血液のデオキシヘモグロビン濃度が減少す
る。デオキシヘモグロビン(DOH)は、磁場の均一性を乱し、ひいては信号の
緩和(Signalrelaxation)を加速する常磁性体である。DOH濃度が血流をもたら
す脳の活動に起因して低下すると、その信号の緩和が脳の活動的な領域内で変調
される。まず、水素のプロトンが水中で励起される。機能的なNMR法の検査が
適用されることによって、定位が脳の活動から実現可能になる。このNMR法は
、NMR信号を時間遅延(エコー時間)で測定する。これは、高磁化率測定(sus
zeptibilitaetsempfindliche Messung) とも呼ばれている。その生物学的な作用
メカニズムは、用語のBOLD効果(blood oxygen level dependent - effect)
を記した文献中で公知である。そして、静磁場の磁場強度が、例えば1,5 テスラ
の場合、この生物学的な作用メカニズムは、活性化した脳の部位内の影像の明る
さを約 10 %変動させる。内因性のコントラスト媒体DOHの代わりに、磁化率
の変化を引き起こすその他のコントラスト媒体も移動できる。複数の断層又は複
数の体積が、NMRイメージング法(NMR-Bildgebungsmethoden) によって選択さ
れる。これらの断層又は体積は、複数の高周波パルスの適切な入射と磁気的な傾
斜磁場の印加の下で1つの測定信号を出力する。この信号は、デジタル化されて
、測定コンピュータ中の2次元又は3次元のフィールド内に記憶される。
【0005】 所望の画像情報が、2次元又は3次元のフーリエ変換によってこれらの記録さ
れた生データから得られる(再構成される)。
【0006】 1つの再生された断層像は、複数のピクセル,複数のボクセル(Voxsel)から成
る1つの体積データセットから構成される。1つのピクセルは、1つの2次元の
画像要素、例えば1つの正方形である。この断層像は、これらのピクセルから構
成されている。1つのボクセルは、1つの3次元の体積要素、例えば − 測定
技術的に − はっきりした境界線を有さない1つの直方体である。1つのピク
セルの寸法は 1mm2 である。1つのボクセルの寸法は 1mm3 である。結合構造と
面積は変更できる。
【0007】 断層画像の実験的な理由から必ずしも2次元平面から出発する必要はないので
、概念ボクセル(= Volume element = Volumenelement) が、多くの場合にここで
も使用される。このボクセルは、画像面が侵入深さを3次元方向に持つことを考
慮に入れている。
【0008】 各ピクセル内の測定される信号変化をモデル関数の経時変化と比較することに
よって、刺激に特有なニューロンの活性化が、検出されて空間的に定位され得る
。刺激は、例えば身体感覚的な、音響的な、視覚的な、又は嗅覚的な刺激でもよ
い。モデル関数つまりモデルの時系列は、ニューロンの活性化に起因する磁気共
鳴信号の予想した信号の変化を示す。これらのことは、例えばその都度の実験の
範例から成る経験則によって導き出され得る。その範例に対するモデル関数の(
血流のニューロンの活性化への応答を担う)時間的な遅延を考慮に入れることが
重要である。
【0009】 どのようにして脳の活性化が核スピン断層像撮影から得られた活性化画像によ
って表示され得るかは、既に公知である。さらに、活性化画像の算出と再生がリ
アルタイムで可能である。すなわち、その次のデータセットが測定される前に、
1つのデータセットが1つの画像に変換される。この場合、その時間間隔は、一
般に1〜3秒である。
【0010】 このようなリアルタイムの活性化画像の算出と再生は、米国特許第 5 657 758
号明細書中に説明されている。この方法は、時間的にかつ空間的に高い分解能を
可能にする点に特徴がある。
【0011】 迅速な磁気共鳴イメージング(Magnetic Resonance Imaging - MRI)及び磁気共
鳴分光法(Magnetic Resonance Imaging - MRI)は、生体内の特定領域の血の容量
と血の状態の活動に依存した変化を励起に依存して検査することを可能にする。
S. Posse et. al. : Functional Magnetic Resonance Studies of Brain Activa
tion; Seminars in Clinical Neuropsychiatry, Vol. 1, No 1, 1996; S. 76-88
. 参照。
【0012】 本発明の課題は、可能な限り高いSN比(信号対雑音比)が実現されるように
、公知の方法をさらに発展させることにある。
【0013】 課題を解決するための手段 この課題は、本発明により、 − 少なくとも1つの評価手段を有するコンピュータが稼動し、この評価手段は 、少なくとも2つの相違する緩和信号から成る1つの相違信号を生成し、この 場合、この相違信号の経時変化が、関数U(t)として算出され、 − 2つの時点を選出する少なくとも1つの手段を有するコンピュータが稼動し 、この場合、これらの時点の間に存在する時間間隔が、この相違信号の経時変 化より短く、かつ、この相違信号及び1つの又は多数の雑音信号から成る比が 、これらの時点t1 とt2 との間に存在する時間間隔ti 内でその他の時間間 隔に比べて大きい値であるように、これらの時間は選出可能であり、そして、 − このコンピュータは、計算ユニットを有し、関数U(t)の値が、この計算 ユニットによってこの時間間隔ti 内に概算されるように、このような種類の コンピュータが構成されることによって解決される。
【0014】 本発明はコンピュータを使用する。迅速な分光イメージング法(Bildgebungsme
thode)が、このコンピュータによって実現される。この画像投影法は、時定数が
2 * = 1/R2 * であるNMR信号の緩和の変化を励起後により多くの時点で
検出する。
【0015】 この分光イメージング法とは、主に分光エコー・プラナー・イメージング法(E
cho-Planar-Bildgebungsmethode)、特に2次元のエコー・プラナー・画像符号化
部を繰返し使用する繰返し2次元エコー・イメージング法(wiederholte zweidim
ensionale Echo-Bildgebungsmethode)である。立体的な符号化は、可能な限り短
い期間中に実行される。この期間は、信号が減少する間に何回も繰返される。こ
の期間は、特に 20 〜 100msである。このエコー・プラナー・符号化を信号の減
少中に何回も繰返すことによって、この信号の減少の過程が、再構成した個々の
画像順に表示される。
【0016】 この特に有益な本発明の方法の実施は、TURBO−PEPSIと呼ばれる。
この場合、PEPSIは、Proton-Echo-Planar-Spectroscopic-Imagingを意味す
る。一方、目的にかなった従来のエコー・プラナー法(Echo-Planar-Methode) は
、EPI(Echo-Planar-Imaging) と呼ばれる。
【0017】 信号の減少中に符号化される画像数は、個々の画像の緩和時間と符号化時間Δ
tに依存する。
【0018】 緩和の変化を可能な限り高い感度で検出するため、測定時間ウィンドーを最適
に選択するための基準(Kriterium) が、緩和の時定数,個々の画像に対する符号
化時間,及びデータの後処理の方式に依存して得られた。
【0019】 この基準は、相違する緩和状態と緩和状態とのなす1つの相違信号の観察中に
得られる。
【0020】 この相違信号は、緩和の変化が小さい時に緩和時間の途中で時間的な最大値を
有する。
【0021】 以下に、本発明の好適な評価方法,さらなる利点,特徴,及び目的にかなった
改良点を模範計算,図面,及び表に基づいて説明する。
【0022】 この表は、実験に基づく模範データをまとめたものである。
【0023】 発明の実施の形態 本発明は、特に複数の相違する時点に対して1つの相違信号を検出することに
ある。これらの時点は、時間間隔ti 内に存在する。
【0024】 特に、励起状態の1本の緩和曲線と基底状態の1本の緩和曲線とのなす1つの
相違信号が重要である。
【0025】 視覚皮質内の1つの選出された画像要素における人間の脳内の関数的な緩和時
間の変化と、視覚的な刺激とのなす1つの相違信号(垂直軸)が、信号励起後の
測定時間(水平軸)に依存して測定されて図1中の迅速な分光イメージングによ
って模範的に表示されている。ここでは、特に単純な場合を想定している。この
場合、この相違信号は、活性化中の1つの緩和信号と安静状態中の1つの緩和信
号とから成る差分信号によって生成される。しかしながら、概念「相違信号」は
、決して差分信号に限定されず、概念「相違関数」と同様に、複数の測定曲線間
の相違が認識されるか又は評価される全ての場合を含む。
【0026】 緩和曲線が指数的に減少すると仮定すると、図1中に示された相違信号ΔS(
t)に対して:
【0027】
【式8】 (1) が得られる。この場合、T2 * (a)及びT2 * (b)は、活性化状態(a)と
基底状態(Baseline State - b)の緩和時定数である。このとき、S0 は、出力
信号の強度を示す。
【0028】 緩和時間の変化ΔT2 * が非常に小さいと仮定すると、信号の差ΔS(t) は:
【0029】
【式9】 (2) である。この場合、T2 * は、基底状態の緩和時間を示す。
【0030】 t = T2 * で最大になるほぼ釣り鐘状の1本の曲線が形成される。測定磁場強
度が好ましい約 1,5テスラの場合、tは、典型的な約 70ms の値になる。
【0031】 最大値は:
【0032】
【式10】 (3) である。
【0033】 本発明の好適な実施形は、散弾雑音がゼロの近くに存在する平均値と或る標準
偏差σとを有するいわゆるホワイトノイズ、熱雑音であることから出発する。
【0034】 本発明は、ポイント・ツー・ポイント(point-to-point)測定に比べて大きいS
N比を実現するため、評価方法に対して幾つかの好適な実施形を提唱する。ポイ
ント・ツー・ポイント測定でのコントラスト対雑音比(Contrast Noise Ratio CN
R)が、式
【0035】
【式11】 (4) に相当する一方で、本発明の評価方法の実施形では、大きいコントラスト対雑音
比が得られる。
【0036】 本発明の評価方法の第1の実施形は、N個の時点に対してその測定結果を加算
して、1つの平均値信号を生成する。この平均値信号は、S0 2 * に対して適
切な目安である。個々の測定値を受取る測定間隔Δtが等間隔で、各時点の雑音
強度が等しいと仮定すると、合計した信号(t = i XΔt)が:
【0037】
【式12】 (5) とみなされる。この場合、不等式Δt<<T2 * (6) 及びN>>1 (7)
が利用される。
【0038】 例えば、血液の酸化(BOLD効果/Blood Oxygen Level Dependent - Effec
t)時に生じるT2 の比較的小さい変化が、以下に表されたコントラストC:
【0039】
【式13】 (8) で示される。この場合、xは、以下のように定義される:
【0040】
【式14】 (9) 式8にしたがって合計された信号中の散弾雑音は、標準偏差:
【0041】
【式15】 (10) を有する。
【0042】 コントラスト対雑音比は、以下のようになる:
【0043】
【式16】 (11) 例えば、図2から明らかであるように、このコントラスト対雑音比は、x = 3
.2で最大値を持つ。図2中では、信号励起後の測定時間Tmax の長さ,緩和比 R
2 = 1/T2 * ,及び符号化時間Δtに依存した、幾つかのデータ評価方法用と1本
の曲線調整(Fitting) 用のこのコントラスト対雑音比CNR:個々の測定の合計
値 (Summation),指数的に重み付けした加算値(Exponentially Weighted Summat
ion),最適に重み付けした加算値(Weighted Summation, Weighted Filter) が、
図2中に示されている。
【0044】 測定が、時間
【0045】
【式17】 (12) まで実施される場合は、最大のコントラスト対雑音比を得ることができる。
【0046】 このコントラスト対雑音比は、適切に選択されたNに対して最大であり、式:
【0047】
【式18】 (13) にしたがって最大0,46になる。
【0048】 コントラスト対雑音比をさらに大きくするため、方程式14にしたがって信号
を重み付けして加算すると効果的である。
【0049】
【式19】 (14) 特に、式15にしたがった重み係数(ウェイティングファクター;Wichtungsfak
tor )が、式14中で使用される。
【0050】
【式20】 (15) この場合、検査すべきプローブ内の予想した緩和速度(Relaxationsrate) をこ
の重み係数 W(tN ) に加える。この場合、その検査したプローブ内の緩和速度の
平均値が重要である。
【0051】 以下の式が、コントラスト対雑音比に対して得られる:
【0052】
【式21】 (16) 本発明の評価方法のこの変形では、多数の時点で測定するときでも、SN比が
非常に大きい値の 1,4に上昇する。一方、測定時間は、特に 3.2T2 * である。
したがって、このように重み付けして加算することによって、従来の加算のとき
よりもコントラスト比に対してさらに良好な結果を得ることが可能である。
【0053】 評価方法のその他の変形では、整合処理(Fit-Verfahren) が、緩和曲線を指数
的な減少曲線に合わせることによって実行される。
【0054】 以下に、本発明の評価方法の有益性を散弾雑音の理論の考察と実験に基づいて
説明する。
【0055】 全体信号 Sr ( tn )は、以下のように得られる:
【0056】
【式22】 (17) この場合、S0 -R2tn は、生信号を示し、gr (tn )は、ホワイトノイズを
示し、そしてhr (tn )は、検査すべきプローブの生理的な妨害信号の影響を
示す。この場合、特に低周波の信号が重要である。
【0057】 この場合、指数rは、1〜NRの値であり、緩和測定の繰返し回数を示す;指
数nは、1〜Nの値であり、1回の緩和測定中のエコー信号の数をカウントする
【0058】 脳の活性化に依存する緩和の変化をこの測定された信号から取り出すため、以
下の式に基づいて解説する幾つかの式をたてることが可能である: エコー信号に関する加算では、
【0059】
【式23】 (18) が得られる。
【0060】 一方、重み付けした加算では、式
【0061】
【式24】 (19) が得られる。この場合、
【0062】
【式25】 (20) である。
【0063】 もう1つ別の方法は、以下の式に基づいて示されているような適合法(Fit-Ver
fahren) である。
【0064】
【式26】 (21) 一般的に考えられるように、ここでもホワイトノイズの平均値が零に等しいか
又は零の近くに存在することから出発され得る。コントラスト対雑音比(Contras
t-to-Noise Ratio-CNR) は、ΔSをノイズ全体で除算して得られる。そして、少
なくとも2回の測定に対して異なる値が算出される。
【0065】 本発明のもう1つ別の好適な実施形によれば、1回の相関分析が、時間連続的
に行われる多数回の緩和測定によって個々のエコー信号に対して実施される。こ
の相関分析は、公知の方法で実施される。この場合、Magnetic Resonance in Me
decine, Bd 30, S. 161-173, 1993 を内容全体にちうて引用した Peter A. Vand
ettini等の論文にしたがって実施すると、特に効果的である。
【0066】 相関係数(correlation coefficient c.c) に対する期待値は、
【0067】
【式27】 (22) である。この場合、
【0068】
【式28】 (23) である。
【0069】 この相関係数 c.c. は、或る標準偏差を有する。
【0070】
【式29】 (24) これに引続き、複数の相関係数が、例えば平均することによって結合される。
【0071】 本発明の評価方法の実験に基づいた実証は、被験者の脳の核スピン断層像撮影
的な検査に基づいて実施された。1つの光源、特に複数の発光ダイオード(Light
Emitting Diode LED)から構成された1つのマトリックスが、被験者の顔のすぐ
近くに位置決めされ、信号をフラッシュさせるために作動される。その作動周波
数は、8Hzである。この信号のフラッシュは、スキャナのキャリア信号に同期す
る数秒、特に5秒の期間にわたって作用される。ほぼ同一の長さの安静期間が、
この期間に続く。このスキャナは、25 mT/m の磁場勾配を有する標準装備のエル
ランゲンのジーメンス・メディカル・システムのビジョン 1,5テスラの全頭用ス
キャナ(Vision 1,5 T Gesamtkoerperscanner) である。このようなスキャナは、
傾斜磁場を約300 μs 内に切換えることができる。
【0072】 TURBO−PEPSI(Proton-Echo-Planar-Spektroscopic-Imaging)が、分
光イメージング法として使用された。
【0073】 データは、指数関数:
【0074】
【式30】 (25) にしたがって整合される。
【0075】 この場合、非線型な最小二乗法が使用される。T2 * ,出力信号の振幅S0
びχ2 から成る複数のパラメータ的な画像が、複数のボクセルによって生成され
た。これらのボクセル内では、信号強度が、最初のエコー時に画像全体で測定さ
れた信号の最大振幅の 10 %の値を越える。すなわち、測定されたデータと整合
されたデータ 0,95 との間にある相関係数が、この値を越える。
【0076】 その他のボクセル内では、これらのパラメータが0に設定された。これらの基
準を使用することによって、全ての脳の部位の室(しつ)以外の整合されたデー
タが、実験結果に極めて一致した。相関係数が、ほとんどのボクセル内で 0,99
の値を超える。
【0077】 各緩和測定のエコーの平均化、並びにそれに続くパラメータ的な画像と平均化
された画像との双方に対する相関分析が、交互に実施される。
【0078】 これらの実験は、主視覚皮質(V1 )の拡張した活性化領域、及びこの視覚皮
質のその活性化領域に隣接した部位を示した。
【0079】 この部位(V1 ,V2 )内の相関係数の平均、及び平均されたエコー信号の数
が、図4中に従来のEPI法と比較して示されている。
【0080】 図5中には、平均されたエコー信号の数に依存した、少なくとも0,7 の相関関
数を有する活性化したピクセルの数が示されている。
【0081】 これらのグラフ4,5からまとめた実験結果が、明細書の最後に記されている
【0082】 核磁気共鳴断層像撮影からのデータを評価するコンピュータ,このコンピュー
タで構成された核共鳴断層像撮影装置,及び核磁気共鳴断層像撮影からのデータ
を評価する方法が、本発明によって提供される。
【0083】 本発明は多数の利点を奏する。この目的のために、緩和時間及びその定量的な
緩和時間の変化を定量的に測定するための測定感度を最適にすることが必要であ
る。これによって、可能な限り広い帯域幅(最も短い符号化時間)によるイメー
ジングを可能な限り小さい空間的な歪みに対して適用すること、及び、信号励起
後の符号化の最適な回数を測定して最大測定感度を実現することが可能である。
【0084】 この評価方法は、リアルタイム測定で使用でき、そして緩和変化をリアルタイ
ムで分析する。
【0085】 さらに、本発明の方法は多面的である。この方法は、さらに有益な加算、又は
より速い速度に曲線を合わせるのに比べて測定感度のおちることなく実施される
重み付けした加算に特徴がある。加算又は重み付けした加算には、非常に確実な
評価方法を実現するという利点がある。
【0086】 さらに、本発明を実施すると、例えばエコー信号の数が内因性の緩和時間に依
存して選択されることによって、測定感度を最適に調整することが全ての測定磁
場強度において、特に 0,1〜 15 テスラの測定磁場強度において可能である。こ
の場合、この数は、式12にしたがって選択される。
【0087】 全ての被験者において、強い活性化が主視覚皮質(V1 )内及び隣接した領域
内で確認された。TURBO−PEPSIで測定された関数信号の観察した変化
は、エコー時間,位置,及びそれぞれの被験者に依存して3〜 20 %に達した。
励起量は、TE = T2 * の近くで最大になる。TE = 72,5 msでEPIとTURBO
−PEPSI画像とを比較した場合、非常に似た活性化画像が確認された。
【0088】 相関の限界値を 0.4にした場合は、より小さい信号の変化も、例えば 12,5 ms
〜 228 ms のエコー時間で検出され得る。相関画像の平均値の生成は、EPIと
比較して散弾雑音の強度を低下させる。図4,5から明らかなように、視覚皮質
内の活性化領域と大きくなった相関係数との空間的な拡張は、合計したエコーの
数と共に著しくなる。より長い励起期間(7〜12秒)による複数の実験では、よ
り短い励起期間(例えば、3秒)による測定のときより大きい相関係数が得られ
る。この前者のより長い励起期間(7〜12秒)による複数の実験では、T2 *
像のように似たような相関係数と活性化領域を有する画像が得られる−図4,図
5参照。非常に高い感度が、図2中のCNR曲線の極大値周辺の平坦部分に相当
する最初の、主に最初の6〜10個の、特に最初の8個のエコー信号を加算するこ
とによって得られることが分かる。
【0089】 この感度の高さは、特にリアルタイムの測定に適している。何故なら、測定値
が小さいときでも、緩和の変化が有効に検出され得るからである。要約すれば、
最適な感度が、相違する信号の多重エコーを測定することによって任意の磁場強
度で実現されるということが言える。
【0090】 しかも、本発明は、エコー・プラナー・イメージング(Echo-Planar-Imaging E
PI) でも、位相符号化イメージング法(phasenkodierten Bildgebungsmethoden)
でも、分光イメージング法でも適用可能である。
【0091】 測定感度を本発明にしたがって約40%〜140 %程度高めることによって、測定
感度の明らかな向上が、多くの適用分野で、例えば人間の脳の知覚的な又は視覚
的な活性化において図られる。
【0092】 このような事例は、人間の脳に対するNMR測定に基づいたコンピュータ及び
評価方法を実現可能にする。当然、コンピュータと核共鳴断層像撮影も、この評
価方法と同様に生物又は非生物のさらなるプローブによる検査に対しても使用さ
れ得る。
【0093】 表1 ┌──────────────────────────────────┐ │平均した 個々の測定(SD) 個々の測定 個々のエコー測定 個々の測│ │エコー信 に対する視覚皮質内 に対する に対する活性化し 定に対す│ │号の範囲 のZ変換したrの増 p値 た領域の増加量 するp値│ │ 加量V1/V2 ( rmin =0.7) [%] │ │ (SD) │ │ 4-5 9 (7) 0.018 -3 (13) 0.585│ │ 3-6 38 (14) 0.000 176 (156) 0.025 │ │ 1-8 51 (26) 0.002 286 (243) 0.021 │ │ 1-10 56 (25) 0.003 295 (223) 0.023 │ │ 1-12 60 (24) 0.002 304 (240) 0.027 │ └──────────────────────────────────┘
【図面の簡単な説明】
【図1】 信号励起後の測定時間に依存した1つの選出された画像素子内の
関数的な緩和時間の変化の実験に基づく1つの相違信号を示す。
【図2】 測定に依存した複数の相違する評価方法の個々の測定のコントラ
スト対雑音比CNR1 に対するコントラスト対雑音比CNRN の相対的に等級分
けした上昇を示す。
【図3】 従来のイメージング法による4つのステップの脳の活性化の検出
を第1の部分画像Aで示し、本発明の方法による脳の活性化の検出を部分画像B
で示す。
【図4】 加算したエコー信号の範囲に依存したTURBO−PEPSIと
、TURBO−PEOSIのデータによって得られたT2 * 画像とに対する活性
化した脳領域内の、特に視覚皮質内の相関係数の平均値、並びに従来のエコー・
プラナー(EPI)法との比較を示す。
【図5】 加算したエコー信号の範囲の関数としてのTURBO−PEPS
Iと、TURBO−PEOSIのデータによって得られたT2 * 画像とに対する
視覚皮質内の少なくとも0,7 の相関係数を有する活性化したピクセルの数、並び
に従来のエコー・プラナー(EPI)法との比較を示す。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項01】 データが1つのプローブの少なくとも2つの相違する緩和
    信号を有する、核磁気共鳴断層像撮影からのこれらのデータを評価するコンピュ
    ータにおいて、 − 少なくとも1つの評価手段を有するコンピュータが稼動し、この評価手段は 、少なくとも2つの相違する緩和信号から成る1つの相違信号を生成し、この 場合、この相違信号の経時変化が、関数U(t)として算出され、 − 2つの時点を選出する少なくとも1つの手段を有するコンピュータが稼動し 、この場合、これらの時点の間に存在する時間間隔が、この相違信号の経時変 化より短く、かつ、この相違信号及び1つの又は多数の雑音信号から成る比が 、これらの時点t1 とt2 との間に存在する時間間隔ti 内でその他の時間間 隔に比べて大きい値であるように、これらの時間は選出可能であり、そして、 − このコンピュータは、計算ユニットを有し、関数U(t)の値が、この計算 ユニットによってこの時間間隔ti 内に概算されることを特徴とするコンピュ
    ータ。
  2. 【請求項02】 コンピュータは、コントラストCとしての相違関数を評価
    する手段を有することを特徴とする請求項1に記載のコンピュータ。
  3. 【請求項03】 計算ユニットは、式 【式1】 にしたがって複数の緩和信号を計算し、この場合、Sr (tn ) は、或る時間tn に対する1つの信号を示すことを特徴とする請求項1又は2に記載のコンピュー
    タ。
  4. 【請求項04】 計算ユニットは、式 【式2】 にしたがって複数の緩和信号を計算し、この場合、 【式3】 であり、この場合、Sr (tn ) は、或る時間tn に対する1つの信号を示し、こ
    の場合、w(tN ) は、重み係数であり、1つの検査すべきプローブの予想した緩
    和速度をこの重み係数に算入することを特徴とする請求項1又は2に記載のコン
    ピュータ。
  5. 【請求項05】 計算ユニットは、式 【式4】 にしたがって複数の緩和信号を計算し、この場合、s0e -R2.tnは、生信号を示し
    、 Sr (tn ) は、時間 tn に対する1つの信号を示すことを特徴とする請求項1
    又は2に記載のコンピュータ。
  6. 【請求項06】 計算ユニットは、式 【式5】 にしたがって相違関数を計算し、この場合、 Ur (tn ) は、相違信号を示し、こ
    の場合、 【式6】 であり、この場合、w(tN ) は、重み係数であり、1つの検査すべきプローブの
    予想した緩和速度をこの重み係数に算入することを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれか1項に記載のコンピュータ。
  7. 【請求項07】 計算ユニットは、式 【式7】 にしたがって相違関数を計算し、この場合、 Ur (tn ) は、相違信号を示すこと
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のコンピュータ。
  8. 【請求項08】 核磁気共鳴断層像撮影装置が、請求項1〜7のいずれか1
    項に記載の少なくとも1台のコンピュータを有することを特徴とする核磁気共鳴
    断層像撮影装置。
  9. 【請求項09】 複数の緩和信号が1つのプローブの少なくとも2つの相違
    する状態から検出される、核磁気共鳴断層像撮影からの複数のデータを評価する
    方法において、 − 複数の相違する緩和信号から成る1つの相違信号が生成されること、 − この相違信号の経時変化が、関数U(t) として算出されること、及び、2つ の時間が選出され、この場合、この相違信号と1つの又は多数の雑音信号との 比が、これらの時間t1 とt2 との間に存在する時間間隔ti 内でその他の時 間間隔より大きいように、これらの時間t1 とt2 は選出されること、 − そして、この相違関数U(t) の値が、この時間間隔ti 内に算出されること
    を特徴とする方法。
  10. 【請求項10】 方法は、多数回実施され、この場合、相違信号と雑音信号
    との比が可能な限り大きいように、t1 とt2 に対する値は、その前の1回又は
    多数回の方法過程に基づいて可変されることを特徴とする方法。
JP2000545038A 1998-04-17 1999-04-16 核磁気共鳴断層像撮影からのデータを評価するコンピュータと方法 Withdrawn JP2002512099A (ja)

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