JP2002512033A - 可溶性タンパク質ztmpo−1 - Google Patents

可溶性タンパク質ztmpo−1

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JP2002512033A JP2000544800A JP2000544800A JP2002512033A JP 2002512033 A JP2002512033 A JP 2002512033A JP 2000544800 A JP2000544800 A JP 2000544800A JP 2000544800 A JP2000544800 A JP 2000544800A JP 2002512033 A JP2002512033 A JP 2002512033A
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ztmpo
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オー. シェパード,ポール
シー. コンクリン,ダレル
エム. ファーラー,テレサ
エフ. モーラー,マーク
グロスマン,アンジェリカ
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ザイモジェネティクス,インコーポレイティド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、エメリンおよびチモポエチンに対する相同性を有する可溶性タンパク質であるZTMPO−1についてのポリヌクレオチドおよびポリペプチド分子に関する。ポリペプチド、およびそれらをコードするポリヌクレオチドは細胞の増殖および分化をモジュレートするために有用であり、診断の目的で使用することができる。本発明は、また、ZTMPO−1ポリペプチドに対する抗体を包含する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の背景 配列の相同性および核に対する局在化の領域を共有するタンパク質の成長する
ファミリーが存在する。これらのタンパク質は、チモポエチン(Zevin-Sonkin他
、Immunol.Letts. 31:301-10,1992;Harris他、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91:628
3-87,1994;Harris他、Genomics 28:198-205,1995;Berger他、Genome Res. 6:3
61-70,1996およびIshijima他,Biochem.Biophys.Res.Commun. 226:431-8,1996
)、層関連タンパク質(SeniorおよびGerace、J.Cell.Biol. 107:2029-36,1988;W
orman他,J.Cell.Biol. 111:1535-42,1990;WozniakおよびBlobel,J.Cell.Biol
. 119:1441-9,1992;FoisnerおよびGerace,Cell 73:1267-79,1993;YeおよびWo
rman、J.Biol.Chem. 269:11306-11,1994およびFurukawa他、EMBO J. 14:1626-3
6、1995)およびエメリン(Bione他、Nat.Genet. 8:323-7,1994;Manilal他、Hum.
Mol.Gen. 5:801-8,1996およびSmall他、Mamm.Genom. 8:337-41、1997)を包含す
る。
【0002】 エメリンは、X結合劣性障害エメリー-ドレイフス(Emery-Dreifuss)筋ジストロ
フィーに関係する核膜タンパク質である。マウス、ラットおよびヒトのエメリン
配列は報告された(Bione他,Nat.Genet. 8:323-7,1994;Manila他,Hum.Mol.Gen
et. 5:801-8,1996およびSmall他,Mammal.Genom. 8:337-41、1997)。マウス、
ラットおよびヒトのエメリンは、73〜95%のヌクレオチドおよびアミノ酸の同一
性を共有する。すべては、特にチモポエチンの保存されたN−末端領域および疎
水性の推定されるトランスメンブランドメインの部分内において、チモポエチン
およびLAP2との多少の構造的相同性を共有する。
【0003】 チモポエチンおよびLAP2と同様に、エメリンは偏在的に発現され、そしてエメ
リンはチモポエチンおよびLAP2と同一の内部の核膜を有することが予測される(M
anilal他,ibid.)。エメリンタンパク質に対して発生させた抗血清は正常骨格お
よび心筋細胞の核膜に対してタンパク質の発現を局在化したが、筋ジストロフィ
ーの患者の細胞の中に存在しないことが見出された。核タンパク質の欠乏が疾患
を生ずるプロセスは不明瞭である(Nagano他、Nat.Genet. 12:254-9、1996および
Small他、ibid.)。 本発明は、本明細書中の教示から当業者にとって明らかであるこれらおよび他
の使用のための関連するポリペプチドを提供する。
【0004】 発明の要約 1つの面において、本発明は、アミノ酸配列が配列番号:2の残基1〜876と少な
くとも80%同一であるアミノ酸残基の配列を含んでなる単離されたポリペプチド
を提供する。1つの態様において、アミノ酸残基の配列は少なくとも90%同一で
ある。他の態様において、前記ポリペプチドと配列番号:2の残基1〜876との間
の差は保存的アミノ酸置換による。
【0005】 他の態様において、ポリペプチドは配列番号:2のアミノ酸配列から成るポリ
ペプチドに特異的に結合する抗体に特異的に結合する。それ以上の態様において
、ポリペプチドは、親和性標識、放射性ヌクレオチド、酵素および発蛍光団から
成る群から選択される成分に共有結合されている。関係する態様において、成分
はポリヒスチジン、FLAG、Glu-Glu、グルタチオンSトランスフェラーゼおよび免
疫グロブリン重鎖定常領域から成る群から選択される親和性標識である。
【0006】 また、配列番号:2のアミノ酸配列を含んでなる単離されたポリペプチドが提
供される。 他の面において、本発明は、ペプチド結合により結合された、アミノ酸配列が
配列番号:2の残基1〜876と少なくとも80%同一であるアミノ酸残基の配列を含
んでなる第1部分と、他のポリペプチドを含んでなる第2部分とから本質的に成る
融合タンパク質を提供する。 なお他の態様において、本発明は、前述のポリペプチドと、薬学上許容される
ビヒクルとを含んでなる医薬組成物を提供する。
【0007】 なお他の面において、前述のポリペプチドに特異的に結合する抗体または抗体
フラグメントが提供される。1つの態様において、抗体は、a) ポリクローナル抗
体;b) ネズミモノクローナル抗体;c) b)に由来するヒト型化抗体;および d)
ヒトモノクローナル抗体;から成る群から選択される。他の態様において、抗体
フラグメントは、F(ab')、F(ab)、Fab'、Fab、Fv、scFv、および最小認識単位か
ら成る群から選択される。なお他の態様において、前述の抗体に特異的に結合す
る抗イディオタイプ抗体が提供される。
【0008】 また、前述のポリペプチドのエピトープに特異的に結合する結合性タンパク質
が提供される。 本発明の他の面において、下記のポリヌクレオチドから成る群から選択される
単離されたポリヌクレオチドが提供される: a) アミノ酸配列が配列番号:2の残基1〜876と少なくとも80%同一であるアミ
ノ酸残基の配列を含んでなるポリペプチドをコードするポリヌクレオチド; b) 配列番号:5のヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチド;c) スト
リンジェント洗浄条件後に配列番号:5のヌクレオチド配列または配列番号:1の
相補体から成るポリヌクレオチドにハイブリダイズして止まるポリヌクレオチド
【0009】 1つの態様において、アミノ酸残基の配列は少なくとも90%同一である。他の
態様において、ポリペプチドによりコードされるアミノ酸配列と配列番号:2の
対応するアミノ酸配列との間のいずれかの差は保存的アミノ酸置換による。なお
他の態様において、ポリヌクレオチドは配列番号:1のヌクレオチド127〜ヌクレ
オチド2754を含んでなる。なお他の態様において、ポリヌクレオチドはDNAであ
る。
【0010】 他の面において、本発明は、下記の作用可能に連鎖され因子を含んでなる発現
ベクターを提供する:転写プロモーター;前述のポリヌクレオチドから成るDNA
セグメント;および転写ターミネーター。1つの態様において、アミノ酸残基の
前記配列が少なくとも90%同一である。他の態様において、ポリペプチドにより
コードされるアミノ酸配列と配列番号:2の対応するアミノ酸配列との間のいず
れかの差は保存的アミノ酸置換による。
【0011】 他の態様において、DNAセグメントは親和性標識に共有結合したポリペプチド
をコードし、ここで親和性標識はポリヒスチジン、Glu-Glu、グルタチオンSトラ
ンスフェラーゼおよび免疫グロブリン重鎖定常領域から成る群から選択される親
和性標識である。なお他の態様において、発現ベクターはDNAフラグメントに作
用可能に連鎖された分泌シグナルをさらに含む。
【0012】 また、前述のDNAフラグメントによりコードされるポリペプチドを発現する、
前述の発現ベクターが導入された培養された細胞が提供される。 それ以上の面において、本発明は、下記の工程を含んでなるZTMPO-1ポリペプ
チドを製造する方法を提供する:DNAフラグメントによりコードされるポリペプ
チドを発現する、前述の発現ベクターが導入された細胞を培養し、そして発現さ
れたポリペプチドを回収する。
【0013】 また、本発明は、下記の工程を含んでなる、患者における遺伝的異常性を検出
する方法を提供する:患者から遺伝的試料を取り、配列番号:1の少なくとも14
の隣接ヌクレオチドまたは配列番号:1の相補体を含んでなるポリヌクレオチド
が相補的ポリヌクレオチド配列にハイブリダイゼーションして第1反応産物を産
生する条件下に、遺伝的試料を前記ポリヌクレオチドとインキュベートし、そし
て前記第1反応産物を対照反応産物と比較し、ここで前記第1反応産物と前記対照
反応産物との間の差は患者における遺伝的異常性を示す。本発明のこれらおよび
他の面は、本発明の下記の詳細な説明および添付図面を参照すると、明らかとな
るであろう。
【0014】 発明の詳細な説明 本発明を詳細に説明する前に、下記の用語を定義することはそれらの理解の助
けとなるであろう: 用語「親和性標識」は、本明細書において、第2ポリペプチドの精製または検
出を提供するか、あるいは基質への第2ポリペプチドの結合部位を提供するため
に、第2ポリペプチドに結合させることができるポリペプチドのセグメントを表
すために使用される。原理的には、抗体または他の特異的な結合因子が利用可能
な任意のペプチドまたはタンパク質を親和性標識として使用することができる。
【0015】 親和性標識は下記のものを包含する:ポリヒスチジントラクト、プロテインA(
Nilsson他、EMBO J. 4:1075、1985;Nilsson他,Methods Enzymol. 198:3,1991)
、グルタチオンSトランスフェラーゼ(SmithおよびJohnson、Gene 67:31、1988)
、Glu-Glu親和性標識、サブスタンスP、FlagTMペプチド(Hopp他,Biotechnology
6:1204-10,1988)、ストレプチアビジン結合ペプチド、または他の抗原性エピ
トープまたは結合ドメイン。一般に、Ford他,Protein Expression and Purific
ation 2:95-107,1991、参照。親和性標識をコードするDNAは商業的供給会社か
ら入手可能である(例えば、Pharmacia Biotech、ニュージャージイ州ピスカタウ
ェイ)。
【0016】 用語「対立遺伝子変異型」は、本明細書において、同一染色体遺伝子座を占有
する遺伝子の2またはそれ以上のオールタネイト形態の任意のものを表すために
使用される。対立遺伝子の変動は突然変異により天然に起こり、そして集団内に
表現型の多形性を生じさせることがある。遺伝子の突然変異はサイレント(コー
ドされたポリペプチドの非変化)であるか、あるいは変更されたアミノ酸配列を
有するポリペプチドをコードすることができる。対立遺伝子変異型という用語は
、また、本明細書において遺伝子の対立遺伝子変異型によりコードされるタンパ
ク質を表すために使用される。
【0017】 用語「アミノ末端」または「カルボキシル末端」は、本明細書において、ポリ
ペプチド内の位置を表すために使用される。この関係が許す場合、これらの用語
は近接性または相対的位置を表すためにポリペプチドの特定の配列または部分を
参照して使用される。例えば、ペプチド内の参照配列に対してカルボキシル末端
に位置するある種の配列は、参照配列のカルボキシル末端に対して近接して位置
するが、完全なポリペプチドのカルボキシル末端に必ずしも存在する必要はない
【0018】 用語「ポリヌクレオチド分子の相補体」は、相補的塩基配列を有しかつ参照配
列に比較して逆の向きを有するポリヌクレオチド分子である。例えば、配列5' A
TGCACGGG 3'は5' CCCGTGCAT 3'に対して相補的である。 用語「contig」は、他のポリヌクレオチドに対して同一であるか、あるいは相
補的な配列の隣接ストレッチを有するポリヌクレオチドを表す。隣接配列は、そ
れらの全体においてあるいはポリヌクレオチドの部分的ストレッチに沿って、ポ
リヌクレオチド配列の所定のストレッチを「オーバーラップ」すると言われる。
例えば、ポリヌクレオチド配列5'-ATGGCTTAGCTT-3'に対する代表的contigは、5'
-TAGCTTgagtct-3'および3'-gtcgacTACCGA-5'である。
【0019】 用語「縮重ヌクレオチド配列」は、1またはそれ以上の縮重コドンを含むヌク
レオチド配列を表す(ポリペプチドをコードする参照ポリヌクレオチド分子に比
較して)。縮重コドンはヌクレオチドの異なるトリプレットを含有するが、同一
アミノ酸残基をコードする(すなわち、GAUおよびGACのトリプレットの各々はAsp
をコードする)。
【0020】 用語「発現ベクター」は、その転写を提供する追加のセグメントに作用可能に
連鎖された、問題のポリペプチドをコードするセグメントを含む、線状または円
形のDNA分子を表すために使用される。このような追加のセグメントは、プロ
モーターおよびターミネーターの配列を包含し、そして、また、1またはそれ以
上の複製起点、1またはそれ以上の選択可能なマーカー、エンハンサー、ポリア
デニル化シグナル、およびその他を包含することができる。発現ベクターは、一
般に、プラスミドまたはウイルスDNAから誘導されるか、あるいは両方の因子を
含有することができる。
【0021】 用語「単離された」は、ポリヌクレオチドに適用されるとき、ポリヌクレオチ
ドがその自然の遺伝的環境から取出され、こうして、他の余分または望ましくな
いコーディング配列を含まず、そして遺伝子操作されたタンパク質の産生系内で
使用するために適当な形態であることを表す。このような単離された分子は、そ
れらの自然の環境から分離されたものであり、そしてcDNAおよびゲノムのクロー
ンを包含する。本発明の単離されたDNA分子は、それらが通常アソシエートされ
る他の遺伝子を含まないが、天然に存在する5'および3'の非翻訳領域、例えば、
プロモーターおよびターミネーターを包含することができる。アソシエートされ
た領域の同定は、当業者にとって明らかであろう(例えば、DynanおよびTijan,N
ature 316:774-78、1985、参照)。
【0022】 「単離された」ポリペプチドまたはタンパク質は、その自然環境、例えば、血
液および動物の組織、以外の条件において見出されるポリペプチドまたはタンパ
ク質である。好ましい形態において、単離されたポリペプチドは他のポリペプチ
ド、特に動物由来の他のポリペプチドを実質的に含まない。高度に精製された形
態、すなわち、95%より大きい純度、より好ましくは99%より大きい純度のポリ
ペプチドを提供することが好ましい。この関係において使用するとき、用語「単
離された」は別の物理的形態、例えば、二量体、あるいはグリコシル化または誘
導化された形態の同一のポリペプチドの存在を排除しない。
【0023】 用語「作用可能に連鎖された」は、DNAセグメントについて言及するとき、セ
グメントがそれらの意図する目的のために調和して機能するように、例えば、転
写がプロモーターにおいて開始し、コーディングセグメントを通してターミネー
ターに進行するように、セグメントが配置されていることを示す。 用語「オーソログ」は、異なる種からのポリペプチドまたはタンパク質の機能
的対応物である、1つの種から得られたポリペプチドまたはタンパク質を表す。
オーソログの間の配列の差は種形成の結果である。
【0024】 「ポリヌクレオチド」は、5'→3'末端の方向に読んだ、デオキシリボヌクレオ
チドまたはリボヌクレオチド塩基の一本鎖または二本鎖のポリマーである。ポリ
ヌクレオチドはRNAおよびDNAを包含し、天然源から単離し、in vitroで合成する
か、あるいは天然の分子と合成の分子との組合わせから製造することができる。
ポリヌクレオチドのサイズは、塩基対(略号「bp」)、ヌクレオチド(「nt」)、ま
たはキロ塩基(「kb」)として表される。
【0025】 この関係が許す場合、後者の2つの用語は一本鎖または二本鎖であるポリヌク
レオチドを記載することができる。この用語を二本鎖の分子に適用するとき、そ
れは全体の長さを表すために使用され、そして用語「塩基対」に等しいと理解さ
れるであろう。当業者は認識するように、二本鎖ポリヌクレオチドの2つの鎖は
長さが異なることがあり、そして酵素の切断の結果その末端は食い違うことがあ
る;こうして、二本鎖ポリヌクレオチド内のすべてのヌクレオチドは対合してい
なことがある。このような不対末端は、一般に、20ntを超えない長さであろう。
【0026】 「ポリペプチド」は、自然にまたは合成的に生産された、ペプチド結合により
結合されたアミノ酸残基のポリマーである。約10アミノ酸残基より小さいポリペ
プチドは普通に「ペプチド」と呼ばれる。 「プローブおよび/またはプライマー」は、本明細書において使用するとき、
RNAまたはDNAであることができる。DNAはcDNAまたはゲノムDNAであることができ
る。ポリヌクレオチドのプローブおよびプライマーは一本鎖または二本鎖のDNA
またはRNAであり、一般に合成オリゴヌクレオチドであるが、クローニングされ
たcDNAまたはゲノム配列またはその相補体から発生させることができる。
【0027】 分析的プローブは一般に少なくとも20ヌクレオチド長さであるが、多少これよ
り短いプローブ(14〜17ヌクレオチド)を使用することができる。PCRプライマー
は少なくとも5ヌクレオチド長さ、好ましくは15ntまたはそれより長い、より好
ましくは20〜30ntである。遺伝子の小さい領域を分析のためにターゲットすると
き、短いポリヌクレオチドを使用することができる。遺伝子の全体の分析のため
に、ポリヌクレオチドプローブは全体のエクソンまたはそれ以上を含んでなるこ
とができる。
【0028】 プローブを、この分野においてよく知られている技術に従い、例えば、酵素、
ビオチン、放射性核種、発蛍光団、化学発光因子、常磁性粒子およびその他(こ
れらは多数の源、例えば、モレキュラー・プローブス・インコーポレーテッド(M
olecular Probes,Inc.)、エウジーン(Eugene)、オレゴン州、およびアマーシャ
ム・コーポレーション(Amersham Corporation)、アーリントン・ハイツ(Arlingt
on Heights)、イリノイ州、から商業的に入手可能である)で標識化して検出可能
なシグナルを提供することができる。ZTMPO-1プローブおよびプライマーの例は
、配列番号:6〜29として本明細書において開示する配列を包含するが、これら
に限定されない。
【0029】 用語「プロモーター」は、本明細書において、RNAポリメラーゼを結合しかつ
転写を開始するDNA配列を含有する遺伝子の部分を表す、この分野において認識
されている意味において使用される。プロモーター配列は普通に、しかし常にで
はないが、遺伝子の5'非コーディング領域の中に見出される。
【0030】 「タンパク質」は、1または2以上のポリペプチド鎖を含んでなる高分子である
。タンパク質は、また、非ペプチド成分を含み、例えば、炭水化物基を含んでな
ることができる。炭水化物および他の非ペプチド置換基を細胞によりタンパク質
に付加することができ、細胞においてタンパク質は産生され、そして細胞の型と
ともに変化するであろう。タンパク質はアミノ酸主鎖構造により本明細書におい
て定義される;置換基、例えば、炭水化物基は一般に特定されないが、それにも
かかわらず存在することができる。
【0031】 用語「レセプター」は、生物活性分子(すなわち、リガンド)に結合し、細胞上
のリガンドの作用を伝達する、細胞関連タンパク質を表す。膜に結合したレセプ
ターは、細胞外リガンド結合ドメインと、典型的にはシグナルトランスダクショ
ンに関係する細胞内エフェクタードメインとを含んでなる、多ペプチド構造によ
り特徴づけられる。レセプターへのリガンドの結合は、エフェクタードメインと
、細胞中の1またはそれ以上の他の分子との間の相互作用を引き起こす、レセプ
ターにおけるコンフォメーションの変化を生ずる。この相互作用は、引き続いて
、細胞の代謝の変更に導く。
【0032】 レセプター−リガンドの相互作用に関係する代謝の事象は、遺伝子の転写、リ
ン酸化、脱リン酸化、サイクル的AMP産生の増加、細胞のカルシウムの移動化、
膜脂質の移動化、細胞の接着、イノシトール脂質の加水分解、およびリン脂質の
加水分解を包含する。一般に、レセプターは、膜結合、細胞質ゾルまたは核レセ
プター;モノマーのレセプター(例えば、甲状腺刺激ホルモンのレセプター、ベ
ータ−アドレナリン作動性レセプター)またはマルチマーのレセプター(例えば、
PDGFレセプター、成長ホルモンレセプター、IL-3レセプター、GM-CSFレセプター
、G-CSFレセプター、エリトロポイエチンレセプターおよびIL-6レセプター)であ
ることができる。
【0033】 用語「分泌シグナル配列」は、ポリペプチド(「分泌ペプチド」)をコードする
DNA配列を表し、それは、より大きいポリペプチドの1成分として、より大きいポ
リペプチドが合成される細胞の分泌経路を通してそのポリペプチドを向ける。通
常、より大きいポリペプチドは、分泌経路を通る移行の間に切断されて、分泌ペ
プチドを除去する。
【0034】 用語「スプライス変異型」は、本明細書において、遺伝子から転写されたRNA
の別の形態を表すために使用される。スプライス変異型は転写されたRNA分子内
の、あるいはそれ程普通ではないが別々に転写されたRNA分子の間の、オールタ
ネイトスプライス部位の使用により自然に発生し、そして同一遺伝子から転写さ
れたいくつかのmRNAを生ずることがある。スプライス変異型は、変更されたアミ
ノ酸配列を有するポリペプチドをコードすることができる。また、スプライス変
異型という用語は、本明細書において、ある遺伝子から転写されたmRNAのスプラ
イス変異型によりコードされるタンパク質を表すために使用される。
【0035】 不正確な分析法(例えば、ゲル電気泳動)により決定されたポリマーの分子量お
よび長さは、近似値であると理解されるであろう。このような値を「約」Xまた
は「ほぼ」Xとして表すとき、Xの記載する値は±10%の正確さであると理解され
るであろう。
【0036】 本発明は、核膜タンパク質のチモポエチン-エメリンのファミリーのメンバー
に対して相同的な領域を有する新規なタンパク質の発見に基づく。このタンパク
質は「ZTMPO-1」と表示された。ヒトZTMPO-1ヌクレオチド配列は配列番号:1に
表され、そして推定されたアミノ酸配列は配列番号:2に表されている。本発明
のポリヌクレオチドによりコードされるZTMPO-1タンパク質およびポリペプチド
は、EST(発現された配列Tag)データベースをチモポエチンファミリー内の保存さ
れたモチーフに対して相同的な配列について検索することによって、最初に同定
された。
【0037】 配列番号:1の中に表示されているZTMPO-1は、876アミノ酸残基のタンパク質
をコードするオープンリーディングフレームを有する2,754bpのポリヌクレオチ
ドである。配列番号:2の中に表示されている推定されたアミノ酸配列の配列の
分析は、分泌シグナル配列またはトランスメンブランドメインの存在を示さない
。ZTMPO-1が原形質膜の中に保持されることを示ことができるアンキリン反復(配
列番号:2の残基347〜379)を有する、推定上の領域、配列番号:2のアミノ酸残
基333〜385が存在する。
【0038】 アンキリン反復は通常33アミノ酸のモチーフとして記載され、4〜7コピーの縦
列配列で見出され、タンパク質の相互作用を仲介する(MichaelyおよびBennet、J
.Biol.Chem. 268:22703-9、1993)。アンキリン反復は細菌から人間までの種にお
ける多数のタンパク質において報告されてきている(Sentenac他、Science 256:6
63-5、1992;Zhang他、Plant Cell 4:1575-88、1992;Gustine他、Plant Physiol.
108:1748、1995;AndrewsおよびHerskowitz、Nature 342:830-3、1989;Warton他
、Cell 43:567-81、1995およびYochemおよびGreenwald、Cell 58:53-63、1989。
アンキリン反復は一般化されたタンパク質結合モチーフとして提案されてきてお
り、アンキリン反復の1つの機能は、スペクトリンをベースとする細胞質骨格お
よび膜タンパク質に関連する、アダプターとして働くことである。アンキリンは
ニューロン中の膜結合部位として使用され、そして分泌小胞を通す輸送メカニズ
ムを提供することができる。
【0039】 ZTMPO-1のC末端において、ウニ類のカルシウム結合性タンパク質LPSI-ベータ
において見られるものに類似する2つの潜在的カルシウム結合部位(配列番号:2
の残基678〜692および残基719〜731)を有するカルシウム結合性タンパク質様領
域が存在する(Xiang他、J.Biol.Chem. 16:10524-33、1991)。 配列番号:1のZTMPO-1ポリペプチドは、チモポエチン/エメリンのファミリー
の他のメンバーよりも非常に大きい、876アミノ酸残基のタンパク質をコードす
る。ヒトチモポエチンαは693アミノ酸残基のタンパク質であり、ヒトエメリン
は254アミノ酸残基のタンパク質であり、そしてラットLAP2は452アミノ酸残基の
タンパク質である。
【0040】 エメリンと同様に、ZTMPO-1のアミノ酸配列はGoldsteinが本来同定した42アミ
ノ酸のチモポエチンタンパク質を含有せず(Nature 247:11-14、1974)、ヒトチモ
ポエチンα、βおよびγ(Harris他、ibid.、遺伝子バンク受け入れ番号No.α(U0
9086)、β(U09087)およびγ(U09088))およびマウスチモポエチンα、β、γ、ε
、δ、およびζ(Berger他、ibid.、遺伝子バンク受け入れ番号No.α(U39078)、
β U39074、γ(U39077))、ε(U39074)、δ(U39076)、およびζ(U39073))と相同
性の離散領域を共有する。
【0041】 特に、配列番号:2のアミノ酸残基13〜44により定められる領域にわたって、Z
TMPO-1はマウスおよびヒトチモポエチンの対応する領域と50%のアミノ酸の同一
性およびヒトエメリンと30%のアミノ酸の同一性を共有する。特に、配列番号:
2のアミノ酸残基30〜44により定められる領域はタンパク質の間で高度に保存さ
れている、図面参照。
【0042】 期待されるように、ZTMPO-1はまたラットラミナ関連タンパク質2、LAP2と相同
性の離散領域を共有する(Furukawa他、ibid.、遺伝子バンク受け入れ番号No.U18
314)。これらの領域は、ZTMPO-1がチモポエチンと同一性を共有する同一領域の
多数に対応する。ZTMPO-1およびラットLAP2は、配列番号:2のアミノ酸残基13〜
44に対応する領域にわたって、70%のアミノ酸の同一性を有する。
【0043】 ZTMPO-1は、また、配列番号:2のアミノ酸残基86〜160およびアミノ酸残基205
〜260に対応する領域にわたって、酵母転写因子IIFアルファサブユニットの領域
に対して、制限された程度の相同性を共有する。さらに、ZTMPO-2は、配列番号
:2のアミノ酸残基156〜203に対応する領域にわたって、トリパノソマ・ブルセ
イ(Trypanosoma brucei)リボヌクレアーゼH1(HessleinおよびCampbell、Mol.Bio
chem.Parasitol. 86:121-6、1997、遺伝子バンク受け入れ番号No.U74470)と27%
のアミノ酸の同一性を共有する。LAP2と共有する相同性と一緒に、この相同性、
ならびに可能なアンキリン反復は、ZTMPO-1がクロマチンまたはDNA結合性質を有
する可能性を示唆する。
【0044】 当業者は認識するように、これらのドメイン境界は近似であり、そして既知の
タンパク質との整列およびタンパク質のフォルディングの予測に基づく。 218kbのヒトDNAプローブを使用して、種々のヒト組織のノザンブロット分析を
実行した(配列番号:8)。ZTMPO-1に対応する3.2および5kbの転写物は偏在的に発
現され、最高レベルは精巣組織の中に存在する。同様な偏在的発現のパターンは
、また、チモポエチンおよびエメリンについて報告された(Harris他、ibid.およ
びSmall他、ibid.)。
【0045】 染色体の局在化の結果は、ZTMPO-1がWICGRラディエイション・ハイブリッド地
図上のヒト染色体12結合グループの上部から636.18cR_3000にマッピングされる
ことを示す。近接フレームワークのマーカーはD12S367であった。取り囲むマー
カーを使用すると、ZTMPO-1は統合されたLBD染色体12地図上の12q24.33領域の中
に位置決定される。この領域の回りにマッピングされる遺伝子の中には、下記の
ものが存在する:
【0046】 成長および発生に関係するインスリン様成長因子; メラニン凝集ホルモン、目標関連行動および一般覚醒に関連するニューロペプ
チド(Nahon他、Genomics 12:846-8、1992); 棘筋萎縮、主として下肢を含む非進行性筋萎縮(van Ravenswaaij他,Am.J.Hum
an Genet. 61(suppl.):A299,1997); 棘筋萎縮4(Timmerman他,Hum.Mol.Genet. 5:1065-9,1996)および平滑筋にお
けるミオシンATPアーゼ活性の調節に関係するミオシン調節軽鎖(Macera他、Geno
mics 13:829-31、1992)。チモポエチンは染色体12q22にマッピングされる(Harri
s他、ibid.)。
【0047】 ZTMPO-1と核タンパク質、例えば、チモポエチン、LAP2およびエメリンとの間
の保存されたアミノ酸残基の領域、例えば、配列番号:1のヌクレオチド163と25
8との間の領域、特に配列番号:1のヌクレオチド214と258との間の領域をコード
するヌクレオチド配列は、新しいファミリーメンバーを同定するための道具とし
て使用することができる。例えば、種々の組織源または細胞系統から得られたRN
Aからのこれらの保存された領域をコードする配列を増幅するために、逆転写−
ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)を使用することができる。特に、ZTMPO-1配列か
ら設計された、高度に縮重のプライマーはこの目的に有用である。
【0048】 本発明は、また、本明細書に開示するZTMPO-1ポリペプチドをコードする、DNA
およびRNA分子を包含する、ポリヌクレオチド分子を提供する。当業者は容易に
認識するように、遺伝暗号の縮重にかんがみて、これらのポリヌクレオチド分子
の間で、かなりの配列の変動が可能である。配列番号:5は、配列番号:2のZTMP
O-1ポリペプチドをコードするすべてのDNAを包含する、縮重DNA配列である。当
業者は認識するように、配列番号:5の縮重配列は、また、U(ウラシル)をT(チミ
ン)を置換することによって、配列番号:2をコードするすべてのRNA配列を提供
する。
【0049】 こうして、配列番号:5のヌクレオチド1〜ヌクレオチド2628を含んでなるZTMP
O-1ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドおよびそれらのRNA同等物は、本
発明に包含される。縮重ヌクレオチド位置を表すために配列番号:5内で使用す
る1文字コードを表1に記載する。「分解能」はコード文字により表されるヌクレ
オチドである。「ヌクレオチド相補体」は1またはそれ以上の相補的ヌクレオチ
ドのコードを示す。例えば、コードYはC(システイン)またはTを表し、そしてそ
の相補体RはA(アデノシン)またはG(グアニン)を表し、AはTに対して相補的であ
り、そしてGはCに対して相補的である。
【0050】
【表1】
【0051】 所定のアミノ酸についてすべての可能なコドンを包含する、配列番号:5にお
いて使用する縮重コドンを、表2に記載する。
【0052】
【表2】
【0053】 当業者は認識するように、各アミノ酸をコードするすべての可能なコドンを代
表する縮重コドンを決定するとき、多少の不明確さが導入される。例えば、セリ
ンの縮重コドン(WSN)は、ある環境において、アルギニン(AGR)をコードすること
ができ、そしてアルギニンの縮重コドン(MGN)は、ある環境において、セリン(AG
Y)をコードすることができる。
【0054】 同様な関係はフェニルアラニンおよびロイシンをコードするコドンの間に存在
する。したがって、縮重配列に包含される、いくつかのポリヌクレオチドは変異
型アミノ酸配列をコードすることができるが、当業者は、配列番号:2のアミノ
酸配列を参照することによって、このような変異型配列を容易に同定することが
できる。変異型配列は、本明細書において記載するように、機能性について容易
に試験することができる。
【0055】 また、当業者は認識するように、異なる種は「優先的コドンの使用」を示すこ
とができる。一般に、下記の文献を参照のこと:Grantham他,Nucl.Acids Res.
8:1893-912,1980;Haas他,Curr.Biol. 6:315-24,1996;Wain-Hobson他,Gene 1
3:355-64,1981;GrosjeanおよびFiers,Gene 18:199-209,1982;Holm,Nucl.Aci
ds Res. 14:3075-87,1986;Ikemura,J.Mol.Biol. 158:573-97,1982。本発明に
おいて使用するとき、用語「優先的コドンの使用」または「優先的コドン」は、
ある種の細胞において最も頻繁に使用され、こうして各アミノ酸をコードする可
能なコドンの1つまたはわずかの代表的なものに好んで使用される、タンパク質
翻訳コドンを言及する、この分野の用語である(表2参照)。
【0056】 例えば、アミノ酸のスレオニン(Thr)はACA、ACC、ACG、またはACTによりコー
ドされることができるが、哺乳動物細胞において、ACCは最も普通に使用される
コドンである;他の種、例えば、昆虫細胞、酵母、ウイルスまたは細菌において
、異なるThrコドンは優先的であることができる。特定の種の優先的コドンを、
この分野において知られている種々の技術により、本発明のポリヌクレオチドの
中に導入することができる。組換えDNAの中への優先的コドンの導入は、例えば
、特定の細胞の型または種内のタンパク質の翻訳を効率よくすることによって、
タンパク質の産生を増強することができる。
【0057】 したがって、配列番号:3に開示されている縮重コドンの配列は、この分野に
おいて普通に使用されかつ本明細書において開示する、種々の細胞の型および種
におけるポリヌクレオチドの発現を最適化するための鋳型として働く。優先的コ
ドンを、本明細書において開示するように、種々の種における発現について試験
し、発現のために最適化し、そして機能性について試験することができる。
【0058】 本発明は、また、本明細書に記載するZTMPO-1ポリペプチドのエピトープを支
持する部分を含んでなるポリペプチドフラグメントまたはペプチドを提供する。
このようなフラグメントまたはペプチドは「免疫原性エピトープ」を含むことが
できる。免疫原性エピトープは、全体のタンパク質を免疫原として使用するとき
、抗体の応答を誘発するタンパク質の部分である。免疫原性エピトープを支持す
るペプチドは標準的方法により同定することができる(例えば、Geysen他,Proc.
Natl.Acad.Sci.USA 81:3998,1983,参照)。
【0059】 対照的に、ポリペプチドのフラグメントまたはペプチドは、抗体が特異的に結
合するタンパク質分子の領域である、「抗原性エピトープ」を含むことができる
。ある種のエピトープはアミノ酸の線状または隣接ストレッチから成り、そして
このようなエピトープの抗原性は変性因子により崩壊されない。タンパク質のエ
ピトープを模擬できる、比較的短い合成ペプチドを使用して、タンパク質に対す
る抗体の産生を刺激することができることはこの分野において知られている(例
えば、Sutcliffe他、Science 219:660,1983参照)。したがって、本発明の抗原
性エピトープを支持するペプチドおよびポリペプチドは、本明細書に記載するポ
リペプチドに結合する抗体を発生させるために有用である。
【0060】 抗原性エピトープを担持するペプチドおよびポリペプチドは、配列番号:2の
少なくとも4〜10アミノ酸、少なくとも10〜15アミノ酸、または約15〜約30アミ
ノ酸を含有することが好ましい。このようなエピトープを担持するペプチドおよ
びポリペプチドは、本明細書に記載するように、ZTMPO-1ポリペプチドをフラグ
メント化するか、あるいは化学的ペプチド合成により製造することができる。そ
のうえ、エピトープはランダムペプチドライブラリーのファージディスプレイに
より選択できる(例えば、下記の文献を参照のこと:LaneおよびStephen、Curr.O
pin.Immunol. 5:268,1993,およびCortese他、Curr.Opin.Biotechnol. 7:616,
1996)。
【0061】 エピトープを同定し、そしてエピトープを含んでなる小さいペプチドから抗体
を産生する標準的方法は、例えば、下記の文献に記載されている:Mole,″Epit
ope Mapping″, Methods in Molecular Biology,Vol.10、Manson(編)、pp.105
-116(The Humana Press,Inc.1992),Price、″Production and Characterizatio
n of Synthetic Peptide-Derived Antibodies″、Monoclonal Antibodies:Produ
ction,Engineering,and Clinical Application、RitterおよびLadyman(編)、pp.
60-84(Cambridge University Press 1995),およびColigan他(編),Current Pro
tocols in Imunology,pp.9.3.1-9.3.5およびpp.9.4.1-9.4.11(John Wiley & So
ns 1997)。
【0062】 ZTMPO-1中の潜在的抗原性部位は、LASERGENE(DNASTAR;ウイスコンシン州マデ
ィソン)のPROTEANプログラム(バージョン3.14)により実行される、Jameson-Wolf
法(JamesonおよびWolf、CABIOS 4:181、1988)により同定することができる。Jam
eson-Wolf法は、タンパク質構造の予測のための6つの主要なサブルーチンを組合
わせることによって、潜在的抗原決定基を予測する。簡単に述べると、まず、最
大の局所的親水性(パラメーター:7残基の平均)の領域を表すアミノ酸配列を同
定するために、Hopp-Woods法(Hopp他、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 78:3824、1981)
を使用する。
【0063】 第2工程において、Eminiの方法(Emini他、J.Virology 55:836、1985)を使用し
て、表面の確率(パラメーター:表面決定限界値(0.6)=1)を計算する。第3に、K
arplus-Schultz法(KarplusおよびSchultz,Naturwissenschaften 72:212,1985)
を使用して、主鎖の柔軟性(パラメーター:柔軟性限界値(0.2)=1)を予測する。
分析の第4および第5工程において、Chou-Fasmanの方法、Chou、″Prediction of
Protein Structural Classes from Amino Acid Composition″,Prediction of
Protein Structure and the Principles of Protein Conformation,Fasman(編
)、pp.549-586(Plenum Press 1990)、およびGarnier-Robsonの方法、Garnier他
、J.Mol.Biol. 120:97、1978(Chou-Fasmanのパラメーター:コンフォメーション
表=64タンパク質;領域限界値=103;b領域限界値=105;Garnier-Robsonのパ
ラメーター:aおよびb決定定数=0)を使用して、二次構造の予測をデータに適用
する。
【0064】 第6サブルーチンにおいて、柔軟性パラメーターおよびヒドロパシー/溶媒ア
クセス可能性因子を組合わせて表面輪郭値(「抗原性指数」と表示する)を決定す
る。最後に、ピーク拡張関数を抗原性指数に適用する。これはそれぞれのピーク
値の20、40、60、または80%を付加することによって主要な表面ピークを拡張し
て、内部の領域に関する表面領域の移動度から誘導される追加の遊離エネルギー
を説明する。
【0065】 変異型ZTMPO-1遺伝子の特定のヌクレオチド配列を無視して、この遺伝子は糖
タンパク質合成または細胞-細胞の相互作用活性により、または抗ZTMPO-1抗体に
特異的に結合する能力により特徴づけられるペプチドをコードする。さらに詳し
くは、変異型ZTMPO-1遺伝子は、本明細書に記載するヒトZTMPO-1遺伝子をコード
するポリペプチドの活性の少なくとも50%、好ましくは70、80、または90%より
大きい活性を示すポリペプチドをコードする。
【0066】 変異型および融合タンパク質を包含する、任意のZTMPO-1ポリペプチドについ
て、当業者は上記表1および2に記載される情報を使用して、その変異型をコード
する、完全に縮重のポリヌクレオチド配列を容易に発生させることができる。そ
のうえ、当業者は標準的ソフトウェアを使用して、本明細書に記載するヌクレオ
チドおよびアミノ酸配列をベースとするZTMPO-1変異型を案出することができる
。したがって、本発明は、下記の配列の少なくとも1つを提供するデータ構造で
コードされたコンピューターで読取り可能な媒体を包含する:配列番号:1、配
列番号:2または配列番号:5。
【0067】 コンピューターで読取り可能な媒体の適当な形態は、磁気媒体および光学的に
読取り可能な媒体を包含する。磁気媒体の例は、ハードまたは固定ドライブ、ラ
ンダムアクセスメモリー(RAM)チップ、フロッピーディスク、ディジタル線状テ
ープ(DLT)、ディスクカシェ、およびZIPディスクを包含する。光学的に読取り可
能な媒体は、コンパクトディスク(例えば、CD-読出し専用メモリー(ROM)、CD-再
書込み可能な(RW)、およびCD-記録可能な)、およびディジタル多角的/ビデオデ
ィスク(DVD)(例えば、DVD-ROM、DVD-RAM、およびDVD+RW)により例示される。
【0068】 本発明の好ましい態様において、単離されたポリヌクレオチドは、ストリンジ
ェント条件下に、配列番号:1のヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドに
、または配列番号:1に対して相補的なヌクレオチド配列を有する核酸分子に対
してハイブリダイゼーションすることができる。一般に、ストリンジェント条件
は、規定されたイオン強度およびpHにおいて、特定の配列の熱的融点(Tm)よりも
約5℃低いように選択される。Tmは標的配列の50%が完全に合致するプローブに
ハイブリダイゼーションする温度(規定されたイオン強度およびpHにおいて)で
ある。
【0069】 1対の核酸分子、例えば、DNA−DNA、RNA−RNAおよびDNA−RNAは、ヌクレオチ
ド配列がある程度の相補性を有する場合、ハイブリダイゼーションすることがで
きる。ハイブリッドは二重らせん中のミスマッチ塩基対を許容できるが、ハイブ
リッドの安定性はミスマッチの程度により影響される。ミスマッチのハイブリッ
ドのTmは1〜1.5%の塩基対ミスマッチ毎に1℃だけ低下する。ハイブリダイゼー
ション条件のストリンジェンシイを変化させると、ハイブリッドの中に存在する
ミスマッチの程度をコントロールすることができる。
【0070】 ハイブリダイゼーション温度が増加しかつハイブリダイゼーション緩衝液のイ
オン強度が減少するにつれて、ストリンジェンシイの程度は増加する。ストリン
ジェントハイブリダイゼーション条件は、ハイブリッドのTmよりも約5〜25℃低
い温度および1MまでのNa+ を有するハイブリダイゼーション緩衝液を包含する。
より低い温度におけるより高い程度のストリンジェンシイはホルムアミドの添加
により達成することができる。ホルムアミドは、緩衝液中の1%のホルムアミド
につきハイブリッドのTmを約1℃だけ低下させる。
【0071】 一般に、このようなストリンジェント条件は20〜70℃の温度および6×までのS
SCおよび0〜50%のホルムアミドを含有するハイブリダイゼーション緩衝液を包
含する。より高い程度のストリンジェンシイは、40〜70℃の温度において、4×
までのSSCおよび0〜50%のホルムアミドを含有するハイブリダイゼーション緩衝
液を使用して達成可能である。
【0072】 高度にストリンジェントの条件は、典型的には、42〜70℃の温度、および1×
までのSSCおよび0〜50%のホルムアミドを含有するハイブリダイゼーション緩衝
液を包含する。ハイブリダイゼーションおよび洗浄の間に異なる程度のストリン
ジェンシイを使用して、配列への最大の特異的結合を達成することができる。典
型的には、増加する程度のストリンジェンシイにおいてハイブリダイゼーション
後の洗浄を実施して、ハイブリダイゼーションした複合体からハイブリダイゼー
ションしなかったポリヌクレオチドプローブを除去することができる。
【0073】 上記条件は指針として働くこと意味し、そして当業者は特定のポリペプチドの
ハイブリッドとともに使用するためにこれらの条件を適合させることができる。
特定のターゲット配列のTmは、ターゲット配列の50%が完全に合致したプローブ
配列にハイブリダイゼーションする温度(規定された条件下に)である。Tmに影
響を及ぼす条件は、ポリヌクレオチドプローブのサイズおよび塩基対含量、ハイ
ブリダイゼーション溶液のイオン強度、およびハイブリダイゼーション溶液中の
脱安定化因子の存在を包含する。
【0074】 Tmを計算する多数の方程式はこの分野において知られており、そして変化する
長さのDNA、RNAおよびDNA−RNAハイブリッドおよびポリヌクレオチドプローブ配
列について特異的である(例えば、下記の文献を参照のこと:Molecular Cloning
:A Laboratory Manual,第2版(Cold Spring Harbor Press 1989);Ausubel他(編)
、Current Protocols in Molecular Biology(John Wiley & Sons,Inc.1987);Ber
gerおよびKimmel(編)、Guide to Molecular Cloning Techniques(Academic Pres
s,Inc.1987);およびWetmur、Crit.Rev.Biochem.Mol.Biol.26:227(1990))。
【0075】 配列解析ソフトウェア、例えば、OLIGO 6.0(LSR;ミネソタ州ロングレイク)お
よびPrimer Premier 4.0(Premier Biosoft International;カリフォルニア州パ
ロアルト)、ならびにインターネット上のサイトは、所定の配列を解析しかつユ
ーザー規定基準に基づいてTmを計算するための入手可能な道具である。また、こ
のようなプログラムにより、規定された条件下に所定の配列を解析し、適当なプ
ローブ配列を同定することができる。
【0076】 典型的には、>50塩基対の、より長いポリヌクレオチド配列のハイブリダイゼ
ーションを計算したTmよりも約20〜25℃だけ低い温度において実施する。<50塩
基対の、より小さいプローブについて、ハイブリダイゼーションは典型的にはTm
または5〜10℃だけ低い温度において実施される。これにより、DNA−DNAおよびD
NA−RNAハイブリッドについてハイブリダイゼーション速度を最大にすることが
できる。
【0077】 ポリヌクレオチド配列の長さは、ハイブリッド形成の速度および安定性に影響
を及ぼす。<50塩基対の、より小さいプローブ配列は、相補的配列との平衡化に
急速に到達するが、低い安定性のハイブリッドを形成することがある。数分から
数時間のいずれかのインキュベート時間を使用して、ハイブリッドを形成するこ
とができる。より長いプローブ配列はいっそうゆっくり平衡化するようになるが
、より低い温度においてさえいっそう安定な複合体を形成する。インキュベーシ
ョンは一夜またはそれより長い時間進行させることができる。一般に、インキュ
ベーションは計算したCot時間の3倍に等しい期間の間実施される。Cot時間は、
ポリヌクレオチド配列が再アソシエーションするために要する時間であり、この
分野において知られている方法により特定の配列について計算することができる
【0078】 ポリヌクレオチド配列の塩基対組成はハイブリッド複合体の熱安定性に影響を
与え、これによりハイブリダイゼーション温度およびハイブリダイゼーション緩
衝液のイオン強度に影響を及ぼすであろう。A-T対は塩化ナトリウムを含有する
水溶液中でG-C対よりも安定性が低い。したがって、G-C含量が高くなるほど、ハ
イブリッドはより安定になる。配列内のGおよびC残基の均一な分布もまたハイブ
リッドの安定性に積極的に寄与する。さらに、塩基対組成を操作して所定の配列
のTmを変更することができる。例えば、5-メチルデオキシシチジンをデオキシシ
チジンと置換し、5-ブロモデオキシウリジンをチミジンと置換してTmを増加する
ことができ、これに対して7-デアズ-2'-デオキシグアノシンをグアノシンと置換
してTmに対する依存性を減少することができる。
【0079】 ハイブリダイゼーション緩衝液のイオン濃度は、また、ハイブリッドの安定性
に影響を与える。ハイブリダイゼーション緩衝液は、一般に、ブロッキング剤、
例えば、デンハルト溶液(Sigma Chemical Co.,ミゾリー州セントルイス)、変性
サケ精子DNA、tRNA、ミルク粉末(BLOTTO)、ヘパリンまたはSDS、およびNa+ 源、
例えば、SSC(1×SSC:0.15Mの塩化ナトリウム、15mMのクエン酸ナトリウム)また
はSSPE(1×SSPE:1.8MのNaCl、10mMのNaH2 PO4 、1mMのEDTA、pH7.7)を含有する
【0080】 緩衝液のイオン濃度を減少させることによって、ハイブリッドの安定性を増加
させる。典型的には、ハイブリダイゼーション緩衝液は10mM〜1MのNa+ を含有す
る。脱安定化剤または変性剤、例えば、ホルムアミド、テトラアルキルアンモニ
ウム塩、グアニジニウムカチオンまたはチオシアネートカチオンをハイブリダイ
ゼーション溶液に添加して、ハイブリッドのTmを変更させる。典型的には、ホル
ムアミドを50%までの濃度において使用して、より好都合な、より低い温度にお
いてインキュベーションを実施することができる。また、RNAプローブ使用する
とき、ホルムアミドは非特異的バックグラウンドを減少する作用をする。
【0081】 例示として、42℃において50%のホルムアミド、5×SSCSSC(1×SSC:0.15Mの
塩化ナトリウムおよび15mMのクエン酸ナトリウム)、50mMのリン酸ナトリウム(pH
7.6)、5×デンハルト溶液(100×デンハルト溶液:2%(w/v)のフィコール400、2
%(w/v)のポリビニルピロリドン、および2%(w/v)のウシ血清アルブミン)、10%
のデキストラン硫酸、および20μg/mlの変性、剪断サケ精子DNAを含んでなる溶
液中で、変異型ZTMPO-1ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを、配列番
号:1のヌクレオチド配列(またはその相補体)を有するポリヌクレオチドとハイ
ブリダイゼーションさせることができる。
【0082】 当業者はこれらのハイブリダイゼーション条件の変更を案出することができる
。例えば、より高いまたはより低い温度、例えば、約65℃において、ホルムアミ
ドを含有しない溶液中で、ハイブリダイゼーション混合物をインキュベートする
ことができる。そのうえ、プレミックスハイブリダイゼーション溶液は入手可能
であり(例えば、EXPRESSHYBハイブリダイゼーション溶液、CLONTECH Laboratori
es,Inc.)そしてハイブリダイゼーションを製造業者の使用説明書に従い実施する
ことができる。
【0083】 ハイブリダイゼーション後、核酸分子をストリンジェント条件下に、または高
度にストリンジェントな条件下に洗浄して非ハイブリダイゼーション核酸分子を
除去する。典型的なストリンジェント洗浄条件は、0.5×〜2×SSCおよび0.1%の
ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)の溶液中の55〜65℃における洗浄を包含する。
【0084】 すなわち、変異型ZTMPO-1ポリペプチドをコードする核酸分子は配列番号:1の
ヌクレオチド配列(またはその相補体)を有する核酸分子とストリンジェント洗浄
条件下にハイブリダイゼーションし、ここで洗浄ストリンジェントは55〜65℃に
おける0.5×〜2×SSCおよび0.1%のSDSに等しく、55℃における0.5×SSCおよび0
.1%のSDS、または65℃における2×SSCおよび0.1%のSDSを包含する。当業者は
、例えば、洗浄溶液中のSSCをSSPEと置換することによって、同等条件を容易に
案出することができる。
【0085】 典型的な高度にストリンジェントな洗浄条件は、50〜65℃における0.1×〜0.2
×SSCおよび0.1%のドデシル硫酸ナトリウム(SDS)の溶液中の洗浄を包含する。
換言すると、変異型ZTMPO-1ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは配列
番号:1のヌクレオチド配列(またはその相補体)を有する核酸分子と高度にスト
リンジェントな洗浄条件下にハイブリダイゼーションし、ここで洗浄ストリンジ
ェントは55〜65℃における0.1×〜0.2×SSCおよび0.1%のSDSに等しく、50℃に
おける0.1×SSCおよび0.1%のSDS、または65℃における0.2×SSCおよび0.1%のS
DSを包含する。
【0086】 本発明は、また、2つの基準を使用して同定できる、ZTMPO-1の種々のポリペプ
チドを包含する:前述したような、配列番号:2のアミノ酸配列をもつコードさ
れたポリペプチドの間の類似性の決定、および/またはハイブリダイゼーション
アッセイ。このようなZTMPO-1変異型は下記の核酸分子を包含する:(1)ストリン
ジェント洗浄条件下に配列番号:1のヌクレオチド配列(またはその補体)を有す
る核酸分子とハイブリダイゼーションする核酸分子、ここで洗浄ストリンジェン
シイは55〜65℃における0.5×〜2×SSC、0.1%のSDSに等しい、および(2)配列番
号:2のアミノ酸配列に対して少なくとも少なくとも80%、少なくとも90%、少
なくとも95%または95%より大きい配列の同一性を有するポリペプチドをコード
する核酸分子。
【0087】 あるいは、ZTMPO-1変異型は、(1)高度にストリンジェントの洗浄条件下に配列
番号:1のヌクレオチド配列(またはその補体)を有する核酸分子とハイブリダイ
ゼーションする核酸分子、ここで洗浄ストリンジェンシイは50〜65℃における0.
1×〜0.2×SSC、0.1%のSDSに等しい、および(2)配列番号:2のアミノ酸配列に
対して少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%または95%より大きい
配列の同一性を有するポリペプチドをコードする核酸分子、として特徴づけるこ
とができる。
【0088】 前述したように、本発明の単離されたポリヌクレオチドはDNAおよびRNAを包含
する。DNAおよびRNAを製造する方法はこの分野においてよく知られている。一般
に、RNAは大量のZTMPO-1RNAを産生する組織または細胞から単離される。このよ
うな組織および細胞はノザンブロッティング(Thomas、Proc.Natl.Acad.Sci.USA
77:5201、1980)により同定され、典型的な源はヒト精巣組織である。
【0089】 全体のRNAはグアニジンHCl抽出および引き続くCsCl勾配中の遠心(Chirgwin他
、Biochemistry 18:52-92、1979)により製造される。ポリ(A)+RNAは全体のRNAか
らAvivおよびLeder(Proc.Natl.Acad.Sci.USA 69:1408-12,172)の方法により製
造される。相補的DNA(cDNA)はポリ(A)+RNAから既知の方法により製造される。次
いでZTMPO-1ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを、例えば、ハイブリ
ダイゼーションまたはPCRにより、同定し、単離する。
【0090】 本発明のポリヌクレオチドは、また、広くこの分野において知られている技術
により合成することができる。例えば、下記の文献を参照のこと:GlickおよびP
asternak、Molcular Biotechnology,Principles & Applications of Recombinan
t DNA、(ASM Press,1994);Itakura他,Ann.Rev.Biochem. 53:323-56、1984およ
びClimie他,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:633-7,1990。
【0091】 本発明は、さらに、他の種からの対応物のポリペプチドおよびポリヌクレオチ
ド(オーソログ)を提供する。これらの種は、哺乳動物、トリ、両生類、爬虫類、
魚類、昆虫および他の脊椎動物および無脊椎動物の種を包含するが、これらに限
定されない。他の哺乳動物種、例えば、ネズミ、ブタ、ヒツジ、ウシ、イヌ、ネ
コ、ウマ、および他の霊長目のポリペプチドからのZTMPO-1ポリペプチドは特に
重要である。本発明により提供される情報および組成物を慣用のクローニング技
術と組み合わせて使用して、ヒトZTMPO-1のオーソログをクローニングすること
ができる。
【0092】 例えば、本明細書において開示するようにZTMPO-1を発現する組織または細胞
の型から得られるmRNAを使用して、cDNAをクローニングすることができる。本明
細書に開示する配列から設計されたプローブでノザンブロットをプロービングす
ることによって、適当なmRNA源を同定することができる。次いで、陽性の組織ま
たは細胞系統のmRNAからライブラリーを製造する。次いで、種々の方法により、
例えば、完全なまたは部分的ヒトcDNAでプロービングするか、あるいは開示され
た配列をベースとする縮重プローブの1またはそれ以上の設定でプロービングす
ることによって、mRNA陽性の組織のZTMPO-1をコードするcDNAを単離することが
できる。
【0093】 また、ポリメラーゼ連鎖反応、またはPCR(Mullis、米国特許第4,683,202号)に
より、本明細書に開示する代表的なヒトZTMPO-1配列から設計されたプライマー
を使用して、cDNAをクローニングすることができる。追加の方法において、cDNA
ライブラリーを使用して宿主細胞を形質転換またはトランスフェクトすることが
でき、そして問題のcDNAの発現をZTMPO-1ポリペプチドに対する抗体で検出する
ことができる。また、同様な技術をゲノムクローンの単離に適用することができ
る。
【0094】 当業者は認識するように、配列番号:1に開示される配列はヒトZTMPO-1の単一
の対立遺伝子を表し、そして対立遺伝子の変動およびオールタネイトのスプライ
シングが起こることが期待される。標準的手順に従い異なる個体からのcDNAまた
はゲノムのライブラリーをプロービングすることによって、この配列の対立遺伝
子変異型をクローニングすることができる。
【0095】 サイレント突然変異体を含有するものおよび突然変異がアミノ酸配列の変化を
生ずるものを包含する、配列番号:2に示すDNA配列の対立遺伝子変異型は本発明
の範囲内に入り、同様に、配列番号:2の対立遺伝子変異型である製造、ZTMPO-1
ポリペプチドの性質を保持する、交互にスプライスされたmRNAから発生したcDNA
は本発明の範囲内に入る。この分野において知られている標準的手順に従い異な
る個体または組織からのcDNAまたはゲノムのライブラリーをプロービングするこ
とによって、これらの対立遺伝子変異型およびスプライス変異型をクローニング
することができる。
【0096】 本発明は、また、配列番号:2のポリペプチドおよびそれらのオーソログに対
して実質的に相同的である、単離されたZTMPO-1ポリペプチドを提供する。用語
「実質的に相同的」は、本明細書において、配列番号:2に示す配列またはそれ
らのオーソログに対して50%、好ましくは60%、より好ましくは少なくとも80%
の配列の同一性を有しポリペプチドを表すために使用される。
【0097】 このようなポリペプチドは、配列番号:2に示す配列またはそれらのオーソロ
グに対してより好ましくは少なくとも90%同一、最も好ましくは95%またはそれ
以上同一であろう。配列の同一性の百分率は慣用法により決定される。例えば、
下記の文献を参照のこと:Altschul他、Bull.Math.Bio. 48:603-16、1986および
HenikoffおよびHenikoff、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:10915-9,1992。さらに
、本発明は、このようなポリペプチドをコードする核酸分子を包含する。同一性
の百分率を決定する方法は後述される。
【0098】 簡単に述べると、表3(アミノ酸は標準的1文字コードにより示されている)に示
すように10のギャップオープニングペナルティー、1のギャップエクステンショ
ンペナルティー、およびHenikoffおよびHenikoff(ibid.)の「ブロサム(blosum)6
2」スコアリングマトリックスを使用して、2つのアミノ酸配列を整列させて整列
スコアを最適化する。次いで、次のようにして同一性の百分率を計算する:
【0099】
【数1】
【0100】
【表3】
【0101】 当業者は認識するように、2つのアミノ酸配列を整列するために有効な多数の
アルゴリズムが存在する。PearsonおよびLipmanの「FASTA」類似性の検索アルゴ
リズムは、本明細書に開示するアミノ酸配列および推定上の変異型ZTMPO-1のア
ミノ酸配列が共有する同一性のレベルを検査する、適当なタンパク質整列法であ
る。FASTAアルゴリズムは下記の文献に記載されている:PearsonおよびLipman、
Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:2444、1988、およびPearson、Meth.Enzymol. 183:6
3、1990。
【0102】 簡単に述べると、まず、保存的アミノ酸の置換、挿入、または欠失を考慮しな
いで、問題の配列(例えば、配列番号:2)、および同一性の最高密度(ktup変数が
1である場合)または同一性の対(ktup=2である場合)を有する試験配列が共有す
る領域を同定することによって、FASTAは配列の類似性を特性決定する。次いで
、アミノ酸置換マトリックスを使用してすべての対合アミノ酸の類似性を比較す
ることによって、同一性の最高密度をもつ10領域を再スコアリングし、そして最
高スコアに寄与する残基のみを含むように、領域の末端を「トリミング」する。
【0103】 「カットオフ」値(配列の長さおよびktup値に基づいて前もって決定した式に
より計算される)より大きいスコアをもつ、いくつかの領域が存在する場合、ト
リミングした最初の領域を検査して、領域を結合してギャップをもつ近似整列を
形成できるかどうかを決定する。最後に、アミノ酸配列の挿入または欠失を可能
とする、Needleman-Wunch-Sellersアルゴリズムの変法(NeedlemanおよびWunsch
、J.Mol.Biol. 48:444、1970;Sellers、SIAM J.Appl.Math. 26:787、1974)を使
用して、2つのアミノ酸配列の最高のスコアリング領域を整列させる。
【0104】 FASTA分析のためのパラメーターの例は次の通りである:ktup=1、ギャップオ
ープニングペナルティー=10、ギャップエクステンションペナルティー=1、お
よび置換マトリックス=ブロサム(BLOSUM)62。Pearson、Meth.Enzymol. 183:63
、1990の付録2に説明されているように、スコアリングマトリックスファイル(「
SMATRIX」)を変更することによって、これらのパラメーターをFASTAプログラム
の中に導入することができる。
【0105】 また、上に開示した比を使用して核酸分子の配列の同一性を決定するために、
FASTAを使用することができる。ヌクレオチド配列を比較するために、ktup値は1
〜6、好ましくは4〜6の範囲であることができる。
【0106】 実質的に相同性のタンパク質およびポリペプチドは、1またはそれ以上のアミ
ノ酸の置換、欠失または付加を有するとして特性決定される。これらの変化は好
ましくは小さい特質を有する、すなわち、保存的アミノ酸置換およびタンパク質
またはポリペプチドのフォルディングまたは活性に影響を実質的に与えない他の
置換;小さい欠失、典型的には1〜約30アミノ酸の欠失;および小さいアミノ末
端およびカルボキシル末端のエクステンション、例えば、アミノ末端のメチオニ
ン残基、約20〜25残基までの小さいリンカーペプチド、または親和性標識を有す
る。親和性標識を含むポリペプチドは、zsig37ポリペプチドと親和性標識との間
にタンパク質分解切断部位をさらに含むことができる。好ましいこのような部位
は、トロンビン切断部位および因子Xa切断部位を包含する。
【0107】 本発明は、配列番号:2のアミノ酸配列と比較して、1またはそれ以上の「保存
的アミノ酸置換」を有するポリペプチドをコードする核酸分子を包含する。保存
的アミノ酸置換は、アミノ酸の化学的性質をベースとすることができる。すなわ
ち、配列番号:2の1またはそれ以上のアミノ酸置換を含有する変動を得ることが
でき、ここでアルキルアミノ酸はZTMPO-1のアミノ酸配列中のアルキルアミノ酸
と置換されており、芳香族アミノ酸はZTMPO-1のアミノ酸配列中の芳香族アミノ
酸と置換されており、硫黄含有アミノ酸はZTMPO-1のアミノ酸配列中の硫黄含有
アミノ酸と置換されており、ヒドロキシ含有アミノ酸はZTMPO-1のアミノ酸配列
中のヒドロキシ含有アミノ酸と置換されており、酸性アミノ酸はZTMPO-1のアミ
ノ酸配列中の酸性アミノ酸と置換されており、塩基性アミノ酸はZTMPO-1のアミ
ノ酸配列中の塩基性アミノ酸と置換されており、または二塩基性モノカルボン酸
アミノ酸はZTMPO-1のアミノ酸配列中の二塩基性モノカルボン酸アミノ酸と置換
されている。
【0108】 普通のアミノ酸の間で、例えば、「保存的アミノ酸置換」は下記の基の各々内
のアミノ酸の間の置換により例示される:(1)グリシン、アラニン、バリン、ロ
イシン、およびイソロイシン;(2)フェニルアラニン、チロシン、およびトリプ
トファン;(3)セリンおよびスレオニン;(4)アスパラギン酸およびグルタミン酸
;(5)グルタミンおよびアスパラギン;並びに(6)リジン、アルギニンおよびヒス
チジン。他の保存的アミノ酸置換を表4に記載する。
【0109】
【表4】
【0110】 BLOSUM62の表はタンパク質配列セグメントの約2,000の局所的多重整列から誘
導されたアミノ酸置換マトリックスであり、関係するタンパク質の500より大き
いグループの高度に保存された領域を表す(HenikoffおよびHenikoff、Proc.Natl
.Acad.Sci.USA 89:10915,19922)。したがって、BLOSUM62置換頻度を使用して、
本発明のアミノ酸配列の中に導入できる保存的アミノ酸置換を定めることができ
る。
【0111】 化学的性質のみをベースとするアミノ酸置換を設計することが可能である(前
述したように)が、言語「保存的アミノ酸置換」は好ましくは−1より大きいBLOS
UM62値により表される置換を意味する。例えば、置換が0、1、2、または3のBLOS
UM62値により特徴づけられる場合、アミノ酸置換は保存的である。このシステム
に従い、好ましい保存的アミノ酸置換は少なくとも1(例えば、1、2または3)のBL
OSUM62値により特徴づけられるが、より好ましい保存的アミノ酸置換は少なくと
も2(例えば、2または3)のBLOSUM62値により特徴づけられる。
【0112】 配列番号:1に記載するヌクレオチドをヌクレオチドで置換することによって
、ZTMPO-1遺伝子における保存的アミノ酸変化を導入することができる。このよ
うな「保存的アミノ酸」の変異型は、例えば、オリゴヌクレオチド特異的突然変
異誘発、リンカー-走査突然変異誘発、ポリメラーゼ連鎖反応を使用する突然変
異誘発、およびその他により得ることができる(下記の文献を参照のこと:Ausub
el(1995)pp.8-10〜8-22;およびMcPherson(編),Directed Mutagenesis:A Pract
ical Approach(IRL Press 1991))。増殖および心臓機能を促進するこのような変
異型の能力ならびに野生型タンパク質の他の性質は、標準的方法、例えば、本明
細書に記載するアッセイを使用して決定することができる。あるいは、抗ZTMPO-
1抗体に特異的に結合する能力により、変異型ZTMPO-1ポリペプチドを同定するこ
とができる。
【0113】 本発明のタンパク質は、また、天然に存在しないアミノ酸残基を含むことがで
きる。天然に存在しないアミノ酸は、限定されずに、下記のものを包含する:ト
ランス-3-メチルプロリン、2,4-メタノプロリン、シス-4-ヒドロキシプロリン、
トランス-4-ヒドロキシプロリン、N-メチルグリシン、アロ-スレオニン、メチル
スレオニン、ヒドロキシエチルシステイン、ヒドロキシエチルホモシステイン、
ニトロ-グルタミン、ホモグルタミン、ピペコリン酸、チアゾリジンカルボン酸
、デヒドロプロリン、3-および4-メチルプロリン、3,3-ジメチルプロリン、tert
-ロイシン、ノルバリン、2-アザフェニルアラニン、3-アザフェニルアラニン、4
-アザフェニルアラニン、および4-フルオロフェニルアラニン。
【0114】 天然に存在しないアミノ酸残基をタンパク質の中に組込む、いくつかの方法は
この分野において知られている。例えば、化学的にアミノアシル化されたサプレ
ッサーtRNAを使用してナンセンス突然変異を抑制する、in vitro系を使用する
ことができる。アミノ酸を合成し、tRNAをアミノアシル化する方法はこの分野に
おいて知られている。大腸菌(E.coli)S30抽出物および商業的に入手可能な酵素
および他の試薬を含んでなる、無細胞系において、ナンセンス突然変異を含有す
るプラスミドの転写および翻訳は実施される。
【0115】 タンパク質をクロマトグラフィーにより精製する。例えば、下記の文献を参照
のこと:Robertson他、J.Am.Chem.Soc. 113:2722、1991;Ellman他、Methods Enz
ymol. 202:301、1991;Chung他、Science 259:806-809、1993;およびChung他、Pr
oc.Natl.Acad.Sci.USA 90:10145-9、1993)。第2の方法において、突然変異され
たmRNAおよび化学的にアミノアシル化されたサプレッサーtRNAのマイクロインジ
ェクションにより、キセノプスオオサイト(Xenopus oocytes)中で翻訳を実施す
る(Turcatti他、J.Biol.Chem. 271:19991-8、1996)。
【0116】 第3の方法において、置換すべき天然のアミノ酸(例えば、フェニルアラニン)
の非存在においてかつ所望の天然に存在しない1またはそれ以上のアミノ酸(例え
ば、2-アザフェニルアラニン、3-アザフェニルアラニン、4-アザフェニルアラニ
ンまたは4-フルオロフェニルアラニン)の存在において、大腸菌(E.coli)細胞を
培養する。天然に存在しないアミノ酸をその天然の対応物の代わりにタンパク質
の中に組込む。Koide他、Biochem. 33:7470-6、1994,参照。in vitro化学的修
飾により、天然に存在するアミノ酸残基を天然に存在しない種に変換することが
できる。化学的修飾を部位特異的突然変異誘発と組合わせて、置換の範囲をさら
に拡張することができる(WynnおよびRichards、Protein Sci. 2:395-403、1993)
【0117】 制限された数の非保存的アミノ酸、遺伝暗号によりコードされないアミノ酸、
天然に存在しないアミノ酸、および非天然のアミノ酸をZTMPO-1アミノ酸残基と
置換することができる。 本発明のポリペプチドにおける必須アミノ酸は、この分野において知られてい
る手順、例えば、部位特異的突然変異誘発またはアラニン走査突然変異誘発に従
い同定することができる(CunninghamおよびWells,Science 244:1081-5,1989;B
ass他,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:4498-502,1991)。後者の技術において、単
一のアラニンの突然変異を分子中のすべての残基において導入し、そして、後述
するように、生ずる突然変異体分子を生物学的活性について試験して、分子の活
性に対して決定的であるアミノ酸残基を同定する。
【0118】 また、Hilton他、J.Biol.Chem. 271:4699-708、1996参照。また、核磁気共鳴
、結晶学、電子回折またはホトアフィニティーラベリングのような技術と、推定
上の接触部位のアミノ酸の突然変異との組合わせにより決定した、構造の物理的
分析により、リガンド−レセプターの相互作用または他の生物学的相互作用の部
位を決定することができる。例えば、下記の文献を参照のこと:de Vos他、Scie
nce 255:306-12、1992;Smith他、J.Mol.Biol. 224:899-904、1992;Wlodaver他、
FEBS Lett. 309:59-64、1992。必須アミノ酸の同一性は、また、関係するポリペ
プチドとの相同性の分析から推理することができる。
【0119】 既知の突然変異誘発およびスクリーニングの方法、例えば、下記の文献に記載
されている方法により、多重アミノ酸置換を行い、試験することができる:Reid
haar-OlsonおよびSauer、Science 241:53-7、1988またはBowieおよびSauer、Pro
c.Natl.Acad.Sci.USA 86:2152-6、1989。簡単に述べると、これらの著者らは、
ポリペプチド中の2またはそれ以上の位置を同時にランダム化し、機能的ポリペ
プチドについて選択し、次いで突然変異したポリペプチドを配列決定して、各位
置において許容可能な置換のスペクトルを決定する方法を開示している。使用で
きる他の方法は、ファージディスプレイ(例えば、Lowman他、Biochem. 30:10832
-7、1991;Ladner他、米国特許第5,223,409号;Huse、WIPO公開WO92/06204号)およ
び領域特異的突然変異誘発(Derbyshire他、Gene 46:145、1986;Ner他、DNA 7:12
7、1988)を包含する。
【0120】 開示されたZTMPO-1 DNAおよびポリペプチド配列の変異型は、下記の文献に開
示されているように、DNAシャフリングにより発生させることができる:Stemmer
、Nature 370:389-91、1994およびStemmer、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91:10747-
51、1994。簡単に述べると、親DNAのランダムフラグメント化によるin vitro相
同組換えおよび引き続くPCRを使用するリアセンブリーによって、ランダムに導
入された点突然変異を生成することによって、変異型DNAを発生させる。
【0121】 1ファミリーの親DNA、例えば、異なる種からの対立遺伝子変異型または遺伝子
を使用して、追加の変動性をこのプロセスに導入することによって、この技術を
変更することができる。所望の活性についての選択またはスクリーニング、およ
び引き続く突然変異誘発の追加の反復およびアッセイは、所望の突然変異体につ
いての選択および同時の有害な変化に対する選択により、配列の急速な「進化」
を提供する。
【0122】 前述したような突然変異誘発法を、高い処理量の、自動化されたスクリーニン
グ法と組合わせて、宿主細胞におけるクローニングされた、突然変異化されたポ
リペプチドの活性を検出することができる。これに関して好ましいアッセイは細
胞増殖アッセイおよびバイオセンサーに基づくリガンド結合アッセイを包含し、
これらは後述される。活性ポリペプチドをコードする突然変異化DNA分子を宿主
細胞から回収し、そして現代的装置により急速に配列決定することができる。こ
れらの方法は問題のポリペプチド中の個々のアミノ酸残基の重要性の急速な決定
を可能とし、そして未知の構造のポリペプチドに適用することができる。
【0123】 本明細書に論ずる方法を使用して、当業者は、配列番号:2または野生型ZTMPO
-1タンパク質のレセプター結合性質を保持するポリペプチドの種々のフラグメン
トまたは変異型を同定および/または製造することができる。このようなポリペ
プチドは、また、一般的に本明細書に記載するように追加のポリペプチドのセグ
メントを含むことができる。 変異型および融合タンパク質を包含する、任意のZTMPO-1ポリペプチドについ
て、当業者は、上記表1および2に記載する情報を使用して、その変異型をコード
する完全にデジェネレイトのポリヌクレオチド配列を容易に発生させることがで
きる。
【0124】 本明細書において使用するとき、融合タンパク質はペプチド結合により結合さ
れた第1部分および第2部分から本質的に成る。1つの態様において、第1部分はア
ミノ酸配列が配列番号:2の残基1〜876と少なくとも80%同一であるアミノ酸残
基の配列を含んでなるポリペプチドから成り、そして第2部分は任意の他のポリ
ペプチドである。他のポリペプチドは、チモポエチンまたはエメリンのファミリ
ーの他のメンバーからのオールタネイトまたは追加のドメイン、融合タンパク質
の分泌を促進するシグナルペプチド、親和性標識、Igドメインまたはその他であ
ることができる。
【0125】 全長のポリペプチド、生物学的に活性なフラグメント、および融合ポリペプチ
ドを包含する、本発明のZTMPO-1ポリペプチドを、慣用の技術に従い、遺伝子操
作された宿主細胞において産生することができる。適当な宿主細胞は、外因的DN
Aで形質転換またはトランスフェクトすることができ、培養により増殖させるこ
とができる細胞の型であり、そして細菌、菌類細胞、および培養された高等真核
細胞を包含する。
【0126】 真核細胞、特に多細胞生物の培養された細胞は好ましい。クローニングされた
DNA分子を操作し、外因的DNAを種々の宿主細胞の中に導入する技術は、下記の文
献に開示されている:Sambrook他、Molecular Cloning:A Laboratory Manual,
第2版,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,NY,1989
,およびAusubel他、編、Current Protocols in Molecular Biology、John Wile
y and Sons,Inc.、NY、1987。
【0127】 一般に、本発明のZTMPO-1ポリペプチドをコードするDNA配列は、発現ベクター
内に一般に転写プロモーターおよびターミネーターを含む、その発現のために必
要な他の遺伝因子に作用可能に連鎖される。ベクターは、また、1またはそれ以
上の選択可能なマーカーおよび1またはそれ以上の複製起点を普通に含有するが
、当業者は認識するように、ある種の系内で選択可能なマーカーを別々のベクタ
ー上に提供し、そして宿主細胞のゲノムの中への組込みにより外因的DNAの複製
を得ることができる。プロモーター、ターミネーター、選択可能なマーカー、ベ
クターおよび他の因子の選択は、当業者のレベル内の日常的設計事項である。多
数のこのような因子は文献に記載されており、そして商業的供給会社から入手可
能である。
【0128】 ZTMPO-1ポリペプチドを宿主細胞の分泌経路の中に向けるために、分泌シグナ
ル配列(また、リーダー配列、シグナル配列、プレプロ配列または前配列として
知られている)を発現ベクターの中に準備する。分泌シグナル配列は他の分泌さ
れたタンパク質(例えば、t-PA)から誘導するか、あるいは新規に合成することが
できる。分泌シグナル配列をZTMPO-1DNA配列に作用可能に連鎖し、すなわち、2
つの配列を正しいリーディングフレームで結合し、そして新しく合成されたポリ
ペプチドを宿主細胞の分泌経路の中に向けるように位置決定される。
【0129】 分泌シグナル配列は問題のポリペプチドをコードするDNA配列に対して5'に普
通に位置決定されるが、ある種の分泌シグナル配列は問題のDNA配列の中のどこ
かに位置決定することができる(例えば、Welch他、米国特許第5,037,743号;Holl
and他、米国特許第5,143,830号、参照)。
【0130】 培養された哺乳動物細胞は、本発明において適当な宿主である。外因的DNAを
哺乳動物の宿主細胞の中に導入する方法は下記の方法を包含する:リン酸カルシ
ウム仲介トランスフェクション(Wigler他、Cell 14:725、1978;CorsaroおよびPe
arson、Somatic Cell Genetics 7:603、1981;GrahamおよびVan der Eb、Virolog
y 52:456、1973)、エレクトロポレーション(Neumann他、EMBO J. 1:841-5、1982
)、DEAE-デキストリン仲介トランスフェクション(Ausubel他、ibid.)、およびリ
ポソーム仲介トランスフェクション(Hawley-Nelson他、Focus 15:73、1993;Cicc
arone他、Focus 15:80、1993)、およびウイルスベクター(MillerおよびRosman、
BioTechniques 7:980-90,1989;Q.WangおよびFiner、Nature Med. 2:714-6、199
6)。
【0131】 培養された哺乳動物細胞における組換えポリペプチドの産生は、例えば、下記
の特許文献に開示されている:Levinson他、米国特許第4,713,339号;Hagen他、
米国特許第4,784,950号;Palmiter他、米国特許第4,579,821号;およびRingold、
米国特許第4,656,134号。適当な培養された哺乳動物細胞は下記のものを包含す
る:COS-1(ATCC No.CRL 1650)、COS-7(ATCC No.CRL 1651)、BHK(ATCC No.CRL 16
32)、BHK570(ATCC No.CRL 10314)、293(ATCC No.CRL 1573;Graham他、J.Gen.Vir
ol. 36:59-72、1977)およびチャイニーズハムスター卵巣(例えば、CHO-K1;ATCC
No.CRL 61)細胞系統。
【0132】 追加の適当な細胞系統はこの分野において知られており、そして公衆の寄託機
関、例えば、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(マリイランド州
ロックビレ)から入手可能である。一般に、強い転写プロモーター、例えば、SV-
40またはサイトメガロウイルスからのプロモーターは好ましい。例えば、米国特
許第4,956,288号参照。他の適当なプロモーターは、メタロチオネイン遺伝子か
らプロモーター(米国特許第4,579,821号および米国特許第4,601,978号)およびア
デノウイルスの主要な後期プロモーターを包含する。
【0133】 薬剤選択を一般に使用して、外来DNAが挿入された、培養された哺乳動物細胞
について選択する。このような細胞は普通に「トランスフェクタント」と呼ばれ
る。選択因子の存在において培養され、問題の遺伝子をそれらの子孫に移行させ
ることができる細胞は、「安定なトランスフェクタント」と呼ばれる。好ましい
選択可能なマーカーは、抗生物質のネオマイシンに対する耐性をコードする遺伝
子である。選択はネオマイシン型薬剤、例えば、G-418またはその他の存在にお
いて実施される。
【0134】 また、選択系を使用して、問題の遺伝子の発現レベルを増加することができる
、「増幅」と呼ぶ方法。低いレベルの選択因子の存在においてトランスフェクタ
ントを培養し、次いで選択因子の量を増加して、導入された遺伝子の産物を高い
レベルで産生する細胞について選択することによって、増幅は実施される。好ま
しい増幅可能な選択可能なマーカーは、メトトレキセートに対する耐性を付与す
る、ジヒドロフォレートリダクターゼである。他の薬剤耐性遺伝子(例えば、ヒ
グロマイシン耐性、多薬剤耐性、プロマイシンアセチルトランスフェラーゼ)を
使用することもできる。
【0135】 変更された表現型を導入するオールタネイティブマーカー、例えば、緑色蛍光
タンパク質、または細胞表面のタンパク質、例えば、CD4、CD8、クラスIのMHC、
胎盤アルカリ性ホスファターゼを使用して、FACSソーティングまたは磁気ビーズ
分離技術のような手段により、非形質転換細胞からトランスフェクテッド細胞を
選別することができる。
【0136】 植物細胞、昆虫細胞およびトリ細胞を包含する、他の高等真核細胞を宿主細胞
として使用することもできる。植物細胞中で遺伝子を発現するのためのベクター
としてアグロバクテリウムリゾゲネス(Agrobacterium rhizogenes)を使用するこ
とは、Sinkar他,J.Biosci.(Bangalore)11:47-58,1987,において概観されてい
る。昆虫細胞の形質転換およびその中の外来ポリペプチドの産生は、Guarino他
、米国特許第5,162,222号およびWIPO公開WO94/06463号に記載されている。オー
トグラファカリフォルニカ(Autographa californica)核多角体病ウイルス(AcMNP
V)から普通に誘導される、組換えバキュロウイルスで、昆虫細胞を感染させるこ
とができる。
【0137】 無傷の、野生型AcMNPVで感染され、ポリヘドリン遺伝子のプロモーター、ター
ミネーターおよびフランキング配列に作用可能に連鎖されたクローニングされた
遺伝子を含んでなる転移ベクターでトランスフェクトされた細胞において、相同
的組換えにより、問題のペプチドをコードするDNAをウイルスゲノムの中にポリ
ヘドリン遺伝子のコーディング配列の代わりに挿入する。生ずる組換えウイルス
を使用して、宿主細胞、典型的にはヨトウガ、スポドプテラフルギペルダ(Spodo
ptera frugiperda)に由来する細胞系統を感染する。一般に、下記の文献を参照
のこと:GlickおよびPasternak,Molecular Biotechnology:Pricnciples and Ap
plications of Recombinant DNA、ASM Press、ワシントンD.C.,1994。
【0138】 酵母細胞を包含する菌類細胞を本発明において使用することもできる。これに
関して特に興味ある酵母種は、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cer
evisiae)、ピキア・パストリス(Pichia pastoris)およびピキア・メタノリカ(me
hanolica)を包含する。外因的DNAでサッカロミセス・セレビシエ(S.cerevisiae)
細胞を形質転換し、それから組換えポリペプチドを生産する方法は、例えば、下
記の特許文献に記載されている:Kawasaki、米国特許第4,599,311号;Kawasaki他
、米国特許第4,931,373号;Brake、米国特許第4,870,008号;Welch他、米国特許第
5,037,743号;およびMurry他、米国特許第4,845,075号。
【0139】 選択可能なマーカーにより決定された表現型、普通の薬剤耐性または特定の栄
養素(例えば、ロイシン)の非存在において増殖する能力により、形質転換された
細胞を選択する。サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)にお
いて使用するために好ましいベクター系はKawasaki他(米国特許第4,931,373号)
により開示されているPOT1ベクター系であり、これはグルコース含有培地中の増
殖による形質転換細胞の選択を可能とする。
【0140】 酵母において使用するために適当なプロモーターおよびターミネーターは、解
糖酵素遺伝子(例えば、Kawasaki、米国特許第4,599,311号;Kingsman他、米国特
許第4,615,974号;およびBitter、米国特許第4,977,092号、参照)およびアルコー
ルデヒドロゲナーゼ遺伝子からのものを包含する。また、米国特許第4,990,446
号;米国特許第5,063,154号;米国特許第5,139,936号および米国特許第4,661,454
号、参照。
【0141】 ハンゼヌラ・ポリモルファ(Hansenula polymorpha)、シゾサッカラロミセス・
ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)、クルイベロマイセス・ラクチス(Kluyvero
myces lactis)、クルイベロマイセス・フラギリス(Kluyveromyces fragilis)、
ウスチラゴ・マイディス(Ustilago maydis)、ピキア・パストリス(Pichia pasto
ris)、ピキア・メタノリカ(Pichia metanolica)、ピキア・グイレルモンディイ(
Pichia guillermondii)およびカンジダ・マルトサ(Candida maltosa)を包含する
、他の酵母のための形質転換系はこの分野において知られている。
【0142】 例えば、Gleeson他、J.Gen.Microbiol. 132:3459-65、1986およびCregg、米国
特許第4,882,279号、参照。McKnight他、米国特許第4,935,349号の方法に従い、
アスペルギルス(Aspergillus)細胞を利用することができる。アクレモニウム・
クリソゲヌム(Acremonium chrysogenum)は、Sumino他、米国特許第5,162,228号
に開示されている。ニューロスポラ(Neurospora)を形質転換する方法は、Lambow
itz、米国特許第4,486,533号に開示されている。
【0143】 組換えタンパク質の生産のための宿主としてピキア・メタノリカ(Pichia meta
nolica)を使用することは、WIPO公開WO97/17450号およびWO97/17451号に開示さ
れている。ピキア・メタノリカ(P.metanolica)の形質転換において使用するため
のDNA分子は二本鎖、環状のプラスミドとして普通に製造され、これらは好まし
くは形質転換の前に線状化される。ピキア・メタノリカ(P.metanolica)における
ポリペプチドの生産のために、プラスミド中のプロモーターおよびターミネータ
ーはピキア・メタノリカ(P.metanolica)の遺伝子、例えば、ピキア・メタノリカ
(P.metanolica)のアルコール利用遺伝子(AUG1またはAUG2)のそれであることが好
ましい。
【0144】 他の有用なプロモーターは、ジヒドロキシアセトンシンターゼ(DHAS)、ホルメ
ートデヒドロゲナーゼ(FMD)、およびカタラーゼ(CAT)遺伝子のプロモーターを包
含する。宿主染色体の中へのDNAの組込みを促進するために、宿主DNA配列により
双方の末端においてフランクされたプラスミドの全体の発現セグメントを有する
ことが好ましい。ピキア・メタノリカ(Pichia metanolica)において使用するた
めに好ましい選択可能なマーカーはピキア・メタノリカ(P.metanolica)のADE2遺
伝子であり、これはホスホリボシル-5-アミノイミダゾールカルボキシラーゼ(AI
RC;EC4.1.1.21)をコードし、これはアデニンの非存在においてade2宿主細胞を増
殖させる。
【0145】 メタノールの使用を最小にしようとする、大規模の工業的方法のために、両方
のメタノール利用遺伝子(AUG1およびAUG2)が欠失されている、宿主細胞を使用す
ることが好ましい。分泌されたタンパク質の生産のために、液胞プロテアーゼ遺
伝子(PEP4およびPRB1)を欠如する宿主細胞は好ましい。
【0146】 問題のポリペプチドをコードするDNAを含有するプラスミドをピキア・メタノ
リカ(P.metanolica)細胞の中に導入することを促進するために、エレクトロポレ
ーションを使用する。2.5〜4.5kV/cm、好ましくは約3.75kV/cmの電界強度を有す
る、指数的に減衰する、パルス電界、および1〜40ミリセカント、最も好ましく
は約20ミリセカントの時間定数(τ)を使用する、エレクトロポレーションにより
、ピキア・メタノリカ(P.metanolica)細胞を形質転換することが好ましい。
【0147】 細菌大腸菌(Escherichia coli)、バシラス(Bacillus)および他の属の株を包含
する、原核宿主細胞は、また、本発明において有用である。これらの宿主を形質
転換し、その中にクローニングされた外来DNA配列を発現する技術はこの分野に
おいてよく知られている(例えば、Sambrook他、ibid.参照)。大腸菌(E.coli)の
ような細菌においてZTMPO-1ポリペプチドを発現させるとき、ポリペプチドを、
典型的には不溶性粒子として、細胞質の中に保持させることができるか、あるい
は細菌の分泌配列によりペリプラスミック空間の中に向けることができる。前者
の場合において、細胞を溶解し、粒子を回収し、例えば、グアニジンイソチオシ
アネートまたは尿素を使用して変性する。
【0148】 次いで変性されたポリペプチドをリフォルディングさせ、変性物の希釈により
、例えば、尿素の溶液および還元されたグルタチオンと酸化されたグルタチオン
との組合わせに対する透析、および引き続く緩衝化生理食塩水に対する透析によ
り、二量体化させることができる。後者の場合において、細胞を崩壊させて(例
えば、超音波処理または浸透圧ショックにより)ペリプラスミック空間の内容物
を解放し、タンパク質を回収し、これにより変性およびリフォルディングの必要
性を排除することによって、ポリペプチドをペリプラスミック空間から可溶性の
、機能的形態で回収することができる。
【0149】 形質転換またはトランスフェクトされた宿主細胞を、慣用手順に従い、栄養素
および選択した宿主細胞の成長に必要な他の成分を含有する培地中で培養する。
規定された培地および複合培地を包含する、種々の適当な培地は、この分野にお
いて知られており、そして一般に炭素源、窒素源、必須アミノ酸、ビタミンおよ
び無機質を含む。培地は、また、必要に応じて、成長因子または血清のような成
分を含有することができる。一般に、外因的に添加されたDNAを含有する細胞に
ついて成長培地を選択する。
【0150】 この選択は、例えば、薬剤選択または必須栄養素の欠如により実施され、必須
栄養素は発現ベクター上に担体されるか、あるいは宿主細胞の中に共トランスフ
ェクトされた選択可能なマーカーにより補足される。炭素源、窒素源および微量
栄養素を含んでなる培地中で約25℃〜35℃の温度において、ピキア・メタノリカ
(P.metanolica)細胞を培養する。液体培養物を慣用手段、例えば、小型フラスコ
の震盪または発酵槽のスパージにより十分に通気する。ピキア・メタノリカ(P.m
etanolica)細胞のために好ましい培地は、YEPD(2%のD-グルコース、2%のBacto
TMペプトン(Difco Laboratories、ミシガン州デトロイト)、1%のBactoTM酵母エ
キス(Difco Laboratories)、0.004%のアデニンおよび0.006%のL-ロイシン)で
ある。
【0151】 本発明のポリペプチドを好ましくは≧80%の純度、より好ましくは≧90%の純
度、なおより好ましくは≧90%の純度に精製し、そして汚染高分子、特に他のタ
ンパク質および核酸に関して99.9%より高い純度であり、かつ感染因子および発
熱因子を含まない、薬学的に純粋な状態は特に好ましい。好ましくは、精製され
たポリペプチドは他のポリペプチド、特に動物由来の他のポリペプチドを実質的
に含まない。
【0152】 分画および/または慣用の精製方法および培地を使用して、発現された組換え
ZTMPO-1ポリペプチド(または融合またはキメラZTMPO-1ポリペプチド)を精製する
ことができる。試料の分画のために、硫酸アンモニウム沈降および酸またはカオ
トロープ抽出を使用することができる。典型的な精製工程は、ヒドロキシアパタ
イト、サイズ排除クロマトグラフィー、FPLCおよび逆相高性能液体クロマトグラ
フィーを包含することができる。適当なクロマトグラフィー媒質は、誘導体化デ
キストラン、アガロース、セルロース、ポリアクリルアミド、特製シリカ、およ
びその他を包含する。PEI、DEAE、QAEおよびQ誘導体は好ましい。
【0153】 典型的なクロマトグラフィー媒質は、フェニル、ブチル、またはオクチル基で
誘導体化された媒質、例えば、フェニル−セファローズFF(Pharmacia)、トヨパ
ールブチル650(Toso Haas、ペンシルベニア州モントゴメリヴィレ)、オクチル-
セファローズ(Pharmacia)およびその他;またはポリアクリル樹脂、例えば、Amb
erchrom CG 71(Toso Haas)およびその他を包含する。適当な固体の支持体は、ガ
ラスビーズ、シリカをベースとする樹脂、セルロース樹脂、アガロースビーズ、
架橋アガロースビーズ、ポリスチレンビーズ、架橋ポリアクリルアミド樹脂、お
よびその他を包含し、これらはこれらを使用する条件下に不溶性である。
【0154】 これらの支持体は、アミノ基、カルボキシル基、スルフヒドリル基、ヒドロキ
シル基および/または炭水化物部分によるタンパク質の結合を可能とする反応性
基で修飾することができる。化学的カップリングの例は、臭化シアンの活性化、
N-ヒドロキシスクシンイミドの活性化、エポキシドの活性化、スルフヒドリルの
活性化、ヒドラジドの活性化、およびカーボジイミドの化学的カップリングのた
めのカルボキシルおよびアミノ誘導体を包含する。これらおよび他の固体の媒質
はこの分野においてよく知られており、かつ広く使用されており、そして商業的
供給会社から入手可能である。
【0155】 レセプターのポリペプチドを固体の媒質に結合する方法は、この分野において
よく知られている。特定の方法の選択は日常的設計事項であり、そして一部分選
択した支持体の性質により決定される。例えば、Affinity Chromatography:Prin
ciple & Methods、Pharmacia LKB Biotechnology,スイス国ウップサラ,1988,
参照のこと。
【0156】 本発明のポリペプチドは、それらの結合の性質を利用することによって、単離
することができる。例えば、固定化金属イオン吸着(IMAC)クロマトグラフィーを
使用して、ポリヒスチジン標識を含んでなるものを包含する、ヒスチジンに富ん
だタンパク質を精製することができる。簡単に述べると、ゲルにまず2価の金属
イオンを帯電させてキレート化剤を形成する(Sulkowski、Trends in Biochem. 3
:1-7、1985)。ヒスチジンに富んだタンパクは、使用する金属イオンに依存して
、このマトリックスに異なるアフィニティーで吸着され、そして競合溶離、pHの
低下、または強いキレート化剤の使用により溶離されるであろう。
【0157】 他の精製法は、レクチンアフィニティークロマトグラフィーおよびイオン交換
クロマトグラフィーによるグリコシル化タンパク質の精製を包含する(Methods i
n Enzymol.、Vol.182、″Guide to Protein Purification″、M.Deutscher(編)
、Academic Press、サンディエゴ、1990、pp.529-39)。本発明の追加の好ましい
態様の範囲内において、問題のポリペプチドと親和性標識(例えば、マルトース
結合タンパク質、FLAG、Glu-Glu、免疫グロブリンドメイン)との融合物を構築し
て、精製を促進することができる。ZTMPO-1ポリペプチドまたはそのフラグメン
トは、また、この分野において知られている方法、例えば、排除固相合成、部分
的固相法、フラグメント凝縮または古典的する合成に従い、化学的合成により製
造することができる。例えば、下記の文献を参照のこと:Merrifield、J.Am.Che
m.Soc. 85:2149、1963。
【0158】 この分野において知られている方法を使用して、ZTMPO-1ポリペプチドはモノ
マーまたはマルチマーとして製造し;グルコシル化または非グルコシル化し;ペ
ギル化または非ペギル化することができ;そして初期のメチオニンアミノ酸残基
を含むか、あるいは含まないことができる。
【0159】 本発明のタンパク質をアッセイするin vivoアプローチは、ウイルス送出系を
包含する。この目的のために典型的なウイルスは、アデノウイルス、ヘルペスウ
イルス、ワクシニアウイルスおよびアデノ関連ウイルス(AAV)を包含する。アデ
ノウイルス、すなわち、二本鎖DNAウイルスは、異種核酸の送出について現在最
もよく研究された遺伝子転移ベクターである(外観については下記の文献を参照
のこと:Becker他、Mol.Cell.Biol. 43:161-89、1994;およびDouglasおよびCuri
el、Science & Medicine 4:44-53)。
【0160】 アデノウイルス系はいくつかの利点を提供する:アデノウイルスは(i)比較的
大きいDNAインサートを収容することができる;(ii)高い力価に成長することが
できる;(iii)広い範囲の哺乳動物細胞の型を感染することができる;そして(iv
)多数の異なるプロモーターを含有する入手可能なベクターとともに使用するこ
とができる。また、アデノウイルスは血流中で安定であるので、静脈内注射によ
り投与することができる。
【0161】 アデノウイルスゲノムの一部分を欠失することによって、異種DNAのより大き
いインサート(7kbまで)を収容することができる。これらのインサートは、直接
的結合により、または共トランスフェクトされたプラスミドとの相同的組換えに
より、ウイルスDNAの中に組込むことができる。典型的な系において、必須E1遺
伝子はウイルスベクターから欠失されており、そしてウイルスは、宿主細胞によ
りE1遺伝子が提供されないかぎり、複製しないであろう。
【0162】 無傷の動物に静脈内投与されるとき、アデノウイルスは主として肝臓をターゲ
ットする。アデノウイルス送出系がE1遺伝子の欠失を有する場合、ウイルスは宿
主細胞において複製することができない。しかしながら、宿主の組織(例えば、
肝臓)は異種タンパク質を発現し、プロセシングする(そして、分泌シグナル配列
が存在する場合、分泌する)。分泌されたタンパク質は高度に血管化した肝臓中
の循環の中に入り、感染した動物に対する作用を決定することができる。
【0163】 また、アデノウイルス系をタンパク質のin vitro産生のために使用することが
できる。細胞が急速に分裂しない条件下にアデノウイルス感染非293細胞を培養
することによって、細胞は延長した時間の間タンパク質を産生することができる
。例えば、BHK細胞を細胞ファクトリー中でコンフルエンスに成長させ、次いで
問題の分泌されたタンパク質をコードするアデノウイルスベクターに暴露させる
。次いで細胞を無血清条件下に成長させ、これにより感染した細胞は有意な細胞
分裂なしに数週間生き残ることができる。
【0164】 あるいは、アデノウイルスベクターが感染した293S細胞を比較的高い細胞密度
において懸濁培養で成長させて、有意な量のタンパク質を産生することができる
(Garnier et al.、Cytotechnol 15:145-155、1994参照)。いずれのプロトコルを
使用しても、発現され、分泌された異種タンパク質を細胞培養上清から反復して
単離することができる。感染した293S細胞の産生プロトコルにおいて、非分泌タ
ンパク質をまた効果的に得ることができる。
【0165】 ZTMPO-1の広い組織分布は、それが生物の生物学的プロセスにおいてきわめて
重要な役割を演ずることができることを示唆し、そしてZTMPO-1の変更された発
現それ自体は遺伝的および他のヒトの疾患の状態に関連する、多数の病理に関係
するようであり、これらの疾患の状態は下記のものを包含する:免疫学的、増殖
的、心臓および筋肉の病理に関係するもの、例えば、糖尿病、筋ジストロフィー
、造血障害、免疫障害、白血病、高血圧症および心臓の障害および疾患。
【0166】 ZTMPO-1は偏在的に発現され、それらの組織の多数は高い速度の細胞増殖によ
り特徴づけられる。ZTMPO-1ポリペプチドは細胞の増殖および/または分化のレ
ギュレーターとして使用されるであろう。増殖および分化は、培養した細胞を使
用するか、あるいはin vivoにおいて本発明の分子を適当な動物モデルに投与す
ることによって測定することができる。適当な培養した細胞は、睾丸、筋肉、リ
ンパおよび腫瘍の細胞系統を包含するが、これらに限定されない。これらのすべ
てはアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(American Type Culture C
ollection)(米国マリイランド州ロックビレ)のような源から容易に入手可能であ
る。
【0167】 特に、増殖は培養した細胞を使用するか、あるいはin vivoにおいて本発明の
分子を適当な動物モデルに投与することによって測定することができる。一般に
、増殖作用は細胞数の増加として見られ、そしてアポトーシスの阻害ならびに有
糸分裂誘発の刺激を包含することができる。これらのアッセイにおいて使用する
ための培養した細胞は、心臓繊維芽細胞、心臓ミオサイト、骨格ミオサイト、お
よび一次培養物からのヒト臍静脈内皮細胞を包含する。
【0168】 適当な確立された細胞系統は下記のものを包含する:NIH 3T3繊維芽細胞(ATCC
No.CRL-1658)、CHH-1チャム(chum)心臓細胞(ATCC No.CRL-1680)、H9c2ラット心
臓筋芽細胞(ATCC No.CRL-1446)、シオノジ(Shionogi)乳癌腫細胞(Tanaka他、Pro
c.Natl.Acad.Sci.USA 89:8928-32、1992)、およびLNCap.FGC腺癌細胞(ATCC No.C
RL-1740)。培養した睾丸細胞はドルフィンDB1.Tes細胞(ATCC No.CRL-6258);マウ
スGC-1spg細胞(ATCC No.CRL-2053);TM3細胞(ATCC No.CRL-1714);TM4細胞(ATCC N
o.CRL-1715);およびブタST細胞(ATCC No.CRL-1746)を包含する。
【0169】 マウス骨格筋(ATCC No.CRL-2174)、ヒト筋肉(ATCC No.CRL-7522)およびRaji(B
urkitt'sヒトリンパ腫、ATCC No.CCL86)、Ramos(Burkitt'sリンパ腫細胞系統、A
TCC No.CRL-1596)、Saudi(Burkitt'sヒトリンパ腫、ATCC No.CCL213)およびRPMI
1788(Bリンパ球細胞系統、CCL-156)、すべてはアメリカン・タイプ・カルチャ
ー・コレクション、10801 University Boulevard、バージニア州20110-2209マナ
ッサスから入手可能である。細胞増殖を測定する培養したアッセイはこの分野に
おいてよく知られている。
【0170】 例えば、増殖を測定するアッセイは下記のものを包含する:中性赤色色素に対
する化学的感受性(Cavanagh他、Investigation New Drug 8:347-54、1990)、放
射能標識化ヌクレオチドの組込み(Cook他、Analytical Biochem. 179:1-7、1989
)、増殖する細胞のDNAにおける5-ブロモ-2'-デオキシウリジン(BrdU)の組込み(P
orstmann他、J.Immunol.Methods 82:169-79、1985)、およびテトラゾリウム塩の
使用(Mosmann、J.Immunol.Methods 65:55-63、1983;Alley他、Cancer Res. 48:5
89-601、1988;Marshall他、Growth Reg. 5:69-84、1995;およびScudiero他、Can
cer Res. 48:4827-33、1988)。追加の方法は、例えば、Current Protocols in M
olecular Biology、John Wiley & Sons,Inc.、N.Y.、1997の中に見出すことがで
きる。
【0171】 分化を測定するアッセイは、例えば、下記のものを包含する:組織の段階特異
的発現に関連する細胞表面のマーカー、酵素活性、機能的活性または形態学的変
化の測定(Watt、FASEB 5:281-4,1991;Francis,Differentiation 57:53-75、19
94;Raes、Adv.Anim.Cell Biol.Technol.Bioprocesses、161-71、1989)。バイオ
アッセイおよびELISAはZTMPO-1に対する細胞の応答の測定に利用することができ
、特に細胞の応答の測度としてサイトカイン産生の変化を測定するものである(
例えば、下記の文献を参照のこと:Current Protocols in Imunology、John E.C
oligan他(編)、NIH、1996)。
【0172】 in vivoアッセイを心臓新生または過形成の評価に利用することができ、この
ようなアッセイは新生児のラットおよび成熟ラットを本発明の分子で処置するこ
とを含む。動物の心臓機能を心拍数、血圧、および心拍出量として測定して左心
室機能を決定する。心臓の低下または改善をアッセイする死後の方法は下記のも
のを包含する:心臓重量の増加または減少、核/細胞形質の体積、および増殖す
る細胞核抗原(PCNA)/細胞形質アクチンのレベルを測定する心臓組織学的切片の
染色(Quaini他、Circulatin Res. 75:1050-63、1994およびReiss他、Proc.Natl.
Acad.Sci. 93:8630-5、1996)。
【0173】 欠失したエメリン遺伝子を有する患者において、伝導性に関係する心臓欠陥が
報告された(Emery、J.Med.Genet. 26:637-41、1989)。生ずる心臓伝導性の欠乏
は、これらの患者の生命を脅かす現象である。組織分布およびエメリンとZTMPO-
1との間の類似性は、ZTMPO-1が心臓細胞膜の再極性化に関係しうることを示唆す
る。デスモゾームおよび接着野(fasciae adherentes)へのエメリンの局在化は、
上皮細胞間の接続との関連が、遺伝子が存在しないときの心臓伝導性の欠乏を説
明することを示唆する。
【0174】 ZTMPO-1ポリペプチドおよびアンタゴニストは、独立して、または他のタンパ
ク質、例えば、エメリンと組み合わせて、細胞−細胞の連絡に影響を及ぼすこと
ができ、そして細胞膜間のメッセージを調節することができる。本発明のZTMPO-
1ポリペプチド、アゴニストまたはアンタゴニストにおけるこの能力の存在を証
明するために、この分野において知られている手順に従い心臓コンダクタンスを
モジュレートする能力に関して、このようなZTMPO-1ポリペプチド、アゴニスト
またはアンタゴニストを評価する。
【0175】 所望ならば、これに関するZTMPO-1ポリペプチドの性能をエメリンと比較し、
そしてエメリンと組み合わせて評価して相乗効果を同定することができる。心臓
コンダクタンスに関すると、この分野において知られている適当なアッセイ系に
おいて電圧依存的コンダクタンス、ナトリウムまたはカルシウムのイオンフラッ
クスをアッセイすることによって、生ずる増加または減少を測定する。
【0176】 電圧コンダクタンスまたはインジケーター基質の変化は、処置を受けなかった
対照に関する心臓コンダクタンスの増強または阻害に対するZTMPO-1の活性を反
映する。心電図を使用して、発生し、心臓を通して伝送される電流をモニターす
る。心電図(ECG)軌跡(波のパターンおよび/またはタイミング)の変化は、心臓
伝導系における変更を示すであろう。したがって、ZTMPO-1投与後の正常のEGCパ
ターンへの復帰は、規則的な心臓律動の再確立を示す。
【0177】 本発明は、また、単離され、精製されたZTMPO-1ポリヌクレオチドのプローブ
またはプライマーを提供する。このようなポリヌクレオチドのプローブはRNAま
たはDNAであることができる。DNAはcDNAまたはゲノムDNAであることができる。
ポリヌクレオチドのプローブは一本鎖または二本鎖のDNAまたはRNAであり、一般
に合成オリゴヌクレオチドであるが、クローニングされたcDNAまたはゲノムの配
列から発生させることができ、一般に少なくとも16ヌクレオチド、よりしばしば
17ヌクレオチド〜25またはそれ以上のヌクレオチド、時には40〜60ヌクレオチド
、ある場合において実質的な部分、ドメインまたはさらに全体のZTMPO-1遺伝子
またはcDNAを含んでなるであろう。
【0178】 プライマーおよびプライマーは一般に合成オリゴヌクレオチドであるが、クロ
ーニングされたcDNAまたはゲノムの配列またはその補体から発生させることがで
きる。分析用プローブは一般に少なくとも20ヌクレオチド長さであるが、多少短
いプローブ(14〜17ヌクレオチド)を使用することができる。PCRプライマーは少
なくとも5ヌクレオチド長さ、好ましくは15またはそれより長いヌクレオチド、
より好ましくは20〜30ヌクレオチドである。遺伝子の小さい領域を分析のために
ターゲットするとき、短いポリヌクレオチドを使用することができる。遺伝子の
全体の分析のために、ポリヌクレオチドのプローブは全体のエクソンまたはそれ
より多くを含んでなることができる。
【0179】 プローブを標識化して検出可能なシグナル、例えば、酵素、ビオチン、放射性
核種、発蛍光団、化学発光体、常磁性粒子およびその他(これらは多数の源、例
えば、モレキュラー・プローブス・インコーポレーテッド(Molecular Probes,In
c.)、エウジーン(Eugene)、オレゴン州、およびアマーシャム・コーポレーショ
ン(Amersham Corporation)、アーリントン・ハイツ、イリノイ州、から商業的に
入手可能である)で標識化して検出可能なシグナルを提供することができる。
【0180】 プローブの構築に使用するために好ましい領域は、本明細書において記載する
他のチモポエチンおよびエメリンと相同性の領域、アンキリン様領域、カルシウ
ム結合性タンパク質様領域、シグナル配列、およびその他を包含する。ポリヌク
レオチドのプローブを開発する技術およびハイブリダイゼーション技術はこの分
野において知られており、例えば、下記の文献を参照のこと:Ausubel他、編、C
urrent Protocols in Molecular Biology、John Wiley & Sons,Inc.、NY、1991
【0181】 ZTMPO-1ポリペプチドは診断系において使用して、ZTMPO-1の存在を検出するこ
とができる。このような検出法から誘導される情報は、種々の疾患におけるZTMP
O-1ポリペプチドの意味の洞察を提供し、全体として、ZTMPO-1の変更されたレベ
ルが有意である疾患のための道具として働くであろう。ZTMPO-1レセプターポリ
ペプチドのレベルの変更は、癌、心臓および自己免疫障害および感染症を包含す
る病理的状態の指示であることができる。
【0182】 基本的アッセイにおいて、一本鎖プローブ分子を、生物学的試料から単離され
たRNAと、プローブとターゲットZTMPO-1RNA種との間の塩基対合を促進する温度
およびイオン強度の条件下に、インキュベートする。ハイブリダイゼーションし
た分子から非結合をプローブを分離した後、ハイブリッドの量を検出する。
【0183】 RNA検出のよく確立されたハイブリダイゼーション法は、ノザン分析およびド
ット/スロットブロットハイブリダイゼーションを包含する(例えば、下記の文
献を参照のこと:Ausubel ibid.およびWu他(編)、″Analysis of Gene Expressi
on at the RNA Level″、 Methods in Gene Biotechnology、pp.225-239(CRC Pr
ess,Inc.))。核酸プローブを放射性同位元素、例えば、32Pまたは35Sで検出可能
に標識化することができる。
【0184】 また、ZTMPO-1 RNAを非放射性ハイブリダイゼーション法で検出することがで
きる(例えば、下記の文献を参照のこと:Issac(編)、Protocols for Nucleic Ac
id Analysis by Nonradioactive Probes、Humana Press,Inc.、1993)。典型的に
は、非放射性検出は色素基質または化学発光基質の酵素的変換により達成される
。非放射性成分の例は、ビオチン、フルオレセイン、およびジゴキシゲニンであ
る。
【0185】 また、ZTMPO-1オリゴヌクレオチドもin vivo診断において有用である。例示と
して、18F標識化オリゴヌクレオチドを被検体に投与し、位置放射断層撮影法に
より可視化する(Tavitian他、Nature Medicine 4:467、1998)。
【0186】 多数の診断手順において、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を利用して検出法の感
度を増加する。PCRを実施する標準的技術はよく知られている(一般に、下記の文
献を参照のこと:Mathew(編)、Protocols in Human Molecular Genetics(Humana
Press,Inc.、1991)、White(編)、PCR Protocols:Current Methods and Applica
tions(Humana Press,Inc.、1993)、Cotter(編)、Molecular Diagnosis of Cance
r(Humana Press,Inc.、1996)、HanausekおよびWalaszek(編)、Tumor Marker Pro
tocols(Humana Press,Inc.、1998)、Lo(編)、Clinical Applications of PCR(Hu
mana Press,Inc.、1998)、およびMeltzer(編)、PCR in Bioanalysis(Humana Pre
ss,Inc.、1998))。本明細書において記載するように相同性の特定のZTMPO-1のド
メインまたは領域をコードする配列を増幅するように、PCRプライマーを設計す
ることができる。
【0187】 診断アッセイのPCRの1つの変法は逆転写−ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)であ
る。RT-PCR技術において、RNAを生物学的試料から単離し、cDNAに逆転写し、そ
してcDNAをZTMPO-1プライマーとインキュベートする(例えば、下記の文献を参照
のこと:Wu他(編)、″Rapid Isolation of Specific cDNAs or Genes by PCR″
、Methods in Gene Biotechnology、CRC Press,Inc.、pp.15-28、1997)。次いで
、PCRを実行し、そして標準的技術を使用して産物を分析する。
【0188】 例示として、例えば、前述のグアニジニウム-チオシアネート細胞溶解手順を
使用して、RNAを生物学的試料から単離する。また、固相技術を使用して細胞ラ
イゼイトからmRNAを単離することができる。ランダムオリゴヌクレオチド、dTの
短いホモポリマー、またはZTMPO-1のアンチセンスオリゴマーを使用して、逆転
写反応を単離されたRNAで開始することができる。オリゴ−dTは、対照ターゲッ
ト配列を提供できる種々のmRNAヌクレオチド配列が増幅されたという利点を与え
る。典型的には少なくとも5塩基長さである、2つのフランキングオリゴヌクレオ
チドのプライマーを使用するポリメラーゼ連鎖反応により、ZTMPO-1配列を増幅
する。
【0189】 種々のアプローチを使用して、PCR増幅産物を検出することができる。例えば
、PCR生成物をゲル電気泳動により分画し、臭化エチジウム染色により可視化す
ることができる。また、別のアプローチは、ジゴキシゲニン標識化デオキシリボ
核酸三リン酸塩を使用して化学発光検出を提供すること、およびC-TRAK比色アッ
セイを包含する。
【0190】 他のアプローチは実時間定量的PCRである(Perkin Elmer Cetus、コネチカット
州ノーウォーク)。結合されたレセプターおよびクエンチャー色素の両方を有す
るオリゴヌクレオチドから成る蛍光発生プローブは、前方向プライマーと逆方向
プライマーとの間で特異的にアニールする。TaqDNAポリメラーゼの5'エンドヌク
レアーゼ活性を使用して、リポーター色素をクエンチャー色素から分離し、そし
て配列特異的シグナルを発生させ、これは増幅が増加するにつれて増加する。PC
R反応の間に、蛍光強度を連続的にモニターし、定量することができる。
【0191】 ZTMPO-1の発現を検出する他のアプローチはサイクリングプローブ技術(CPT)で
あり、このアプローチにおいて一本鎖DNAターゲットは過剰のDNA-RNA-DNAキメラ
プローブと結合して複合体を形成し、RNA部分をRNアーゼHで切断し、切断された
キメラプローブの存在を検出する(例えば、下記の文献を参照のこと:Begg他、J
.Clin.Microbiol. 34:2985、1996およびBekkaoui他、Biotechniques 20:240、19
96)。
【0192】 ZTMPO-1配列を検出する別の方法は下記のようなアプローチを利用することが
できる:核酸配列をベースとする増幅(NASBA)、クロスハイブリダイゼーション(
CATCH)による鋳型の共同増幅、およびリガーゼ連鎖反応(LCR)(例えば、下記の文
献を参照のこと:Marshall他、米国特許第5,686,272号(1997)、Dyer他、J.Virol
.Methods 60:161、1996;Ehricht他、Eur.J.Biochem. 243:358、1997およびChadw
ick他、J.Virol.Methods 70:59、1998)。他の標準的方法はこの分野において知
られている。また、ZTMPO-1のプローブおよびプライマーを使用して、組織試料
中のZTMPO-1遺伝子の発現を検出し、局在化することができる。
【0193】 このようなin situ ハイブリダイゼーションの方法はこの分野において知られ
ている(例えば、下記の文献を参照のこと:Choo(編),In Situ Hybridization P
rotocols,Humana Press,Inc.,1994;Wu他、″Analysis of Cellular DNA or Ab
undance of mRNA by Radioactive In Situ Hybridization(RISH)、Methods in G
ene Biotechnology,CRC Press,Inc.,pp.259-278,1997およびWu他(編),″Loc
alization of DNA or Abundance of mRNA by Fluorescence In Situ Hybridizat
ion(RISH)、Methods in Gene Biotechnology,CRC Press,Inc.,pp.279-289,19
97)。
【0194】 種々の追加の診断アプローチがこの分野において知られている(例えば、下記
の文献を参照のこと:Mathew(編)、Protocols in Human Molecular Genetics、H
umana Press,Inc.,1991;ColemanおよびTsongalis,Molecular Diagnostics,Hu
mana Press,Inc.,1996およびElles,Molecular Diagnosis of Genetics Diseas
e、Humana Press,Inc.,1996)。
【0195】 本発明は、また、ZTMPO-1活性のアンタゴニストおよびインヒビターを提供す
る。このようなアンタゴニストは、抗ZTMPO-1抗体、可溶性ZTMPO-1レセプター、
ならびに他のペプチド因子および非ペプチド因子(リボザイム)を包含するであろ
う。このようなアンタゴニストは、リガンド−レセプターの相互作用部位を特性
決定する研究試薬として使用されるであろう。アンタゴニストは、また、細胞の
増殖および分化、例えば、腫瘍の増殖および発生をモジュレートするとき使用さ
れるであろう。精巣組織における高いレベルのZTMPO-1の発現は精子形成におけ
る役割を示唆する。
【0196】 これらのZTMPO-1アンタゴニストは、ヒトおよび動物、特に家庭および動物園
の動物および家畜類における避妊のために使用することができ、ここでそれらは
卵の受精を防止するであろう。このようなZTMPO-1アンタゴニストは、例えば、
外科的形態の避妊(例えば、噴霧および中性化)の代わりに使用することができ
、そして所望ならば処置した動物の将来の繁殖を可能とするであろう。また、ZT
MPO-1アンタゴニストは、例えば、感染症の危険にある個体における体液性応答
を促進することによって免疫応答を仲介するために、あるいはワクチン接種の補
助物質として使用することができる。
【0197】 また、ZTMPO-1はその活性のインヒビター(アンタゴニスト)を同定するために
使用できる。被験化合物を細胞の中へトランスフェクトするか、あるいは本明細
書に開示するアッセイに添加して、ZTMPO-1活性を阻害する化合物を同定する。
本明細書に開示するアッセイに加えて、レセプターの結合またはZTMPO-1依存的
細胞応答の刺激/阻害を測定するように設計された、種々のアッセイにおいて、
試料をZTMPO-1活性の阻害について試験することができる。例えば、ZTMPO-1刺激
細胞経路に対して応答性であるレセプター遺伝子構築物で、ZTMPO-1応答性細胞
系統をトランスフェクトすることができる。
【0198】 この型のリポーター遺伝子構築物はこの分野において知られており、そしてア
ッセイ可能なタンパク質、例えば、ルシフェラーゼをコードする遺伝子に作用可
能に連鎖されたZTMPO-1-DNA応答因子を一般に含んでなるであろう。DNA応答因子
は下記のものを包含するが、これらに限定されない:環状AMP応答因子(CRE)、ホ
ルモン応答因子(HRE)、インスリン応答因子(IRE)(Nasrin他、Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA 87:5273-7、1990)および血清応答因子(SRE)(Shaw他、Cell 56:563-72、19
89)。
【0199】 環状AMP応答因子は下記の文献において概観されている:Roestler他、J.Biol.
Chem. 263:9063-6、1988、およびHabener、Molec.Endocrinol. 4:1087-94、1990
。ホルモン応答因子はBeato、Cell 56:335-44、1989において概観されている。
リポーター遺伝子発現のZTMPO-1刺激の減少により証明されるように、候補の化
合物、溶液、混合物または抽出物をターゲット細胞に対するZTMPO-1活性を阻害
する能力について試験する。この型のアッセイは、細胞表面のレセプターに対す
るZTMPO-1の結合を直接的にブロックする化合物、ならびにリポーター−リガン
ド結合に引き続く細胞経路におけるプロセスをブロックする化合物を検出するで
あろう。
【0200】 別法において、検出可能な標識(例えば、125I、ビオチン、セイヨウワサビペ
ルオキシダーゼ、FITC、およびその他)で標識化されたZTMPO-1を使用して、化合
物または他の試料をレセプターへのZTMPO-1の直接的ブロッキングについて試験
することができる。この型のアッセイにおいて、レセプターへの標識化ZTMPO-1
の結合を阻害する被験試料の能力は阻害活性を指示し、これは二次アッセイによ
り確証することができる。結合アッセイにおいて使用するレセプターは、細胞の
レセプターまたは単離され、固定化されたレセプターであることができる。
【0201】 ZTMPO-1ポリペプチドは、また、ZTMPO-1エピトープ、ペプチドまたはポリペプ
チドに結合する抗体の製造に使用することができる。ZTMPO-1ポリペプチドまた
はそのフラグメントは、動物に接種し、免疫応答を誘発するための抗原(免疫原)
として働く。適当な抗原は、アミノ酸配列が配列番号:2のアミノ酸番号1〜アミ
ノ酸番号876、またはその隣接9〜25アミノ酸残基によりコードされるZTMPO-1ポ
リペプチドであろう。
【0202】 この免疫応答から発生した抗体を、本明細書において記載するように、単離し
、精製することができる。ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体を製造
し、単離する方法は、この分野においてよく知られている。例えば、下記の文献
を参照のこと:Current Protocols in Imunology、Cooligan他(編)、National I
nstitutes of Health,John Wiley & Sons,Inc.,1995;Sambrook他、Molecular
Cloning:A Laboratory Manual、第2版、Cold Spring Harbor、NY、1989;およびH
urrel、J.G.R.編、Monoclonal Hybridoma Antibodies:Techniques and Applicat
ions、CRC Press,Inc.,フロリダ州ボカレイトン、1982。
【0203】 当業者にとって容易に明らかなように、種々の温血動物、例えば、ウマ、雌牛
、ヤギ、ヒツジ、イヌ、ニワトリ、ウサギ、マウス、およびラットにZTMPO-1ポ
リペプチドまたはそのフラグメントを接種することによって、ポリクローナル抗
体を発生させることができる。アジュバント、例えば、明礬(水酸化アルミニウ
ム)またはフロインド完全アジュバントまたはフロインド不完全アジュバントを
使用して、ZTMPO-1ポリペプチドの免疫原性を増加させることができる。免疫化
に有用なポリペプチドは、また、融合ポリペプチド、例えば、ZTMPO-1またはそ
の一部分と免疫グロブリンポリペプチドまたはマルトース結合性タンパク質との
融合物を包含する。
【0204】 ポリペプチドの免疫原は全長の分子またはその一部分であることができる。ポ
リペプチドの一部分が「ハプテン様」である場合、このような一部分は好都合に
は免疫化のために高分子の担体(例えば、キーホールリンペットヘモシアニン(KL
H)、ウシ血清アルブミン(BSA)または破傷風トキソイド)に結合させることができ
る。
【0205】 本明細書において使用するとき、用語「抗体」はポリクローナル抗体、アフィ
ニティー精製されたポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、および抗原結合
性フラグメント、例えば、F(ab')2 およびFabタンパク質分解フラグメントを包
含する。遺伝子操作された無傷の抗体またはフラグメント、例えば、キメラ抗体
、Fvフラグメント、一本鎖抗体およびその他、ならびに合成抗原結合性ペプチド
およびポリペプチドもまた包含される。
【0206】 非ヒトCDRをヒトフレームワークおよび定常領域上にグラフト化するか、ある
いは全体の非ヒト可変ドメインを組込む(必要に応じて暴露した残基を置換する
ことによって、前記ドメインをヒト様表面で「クローキング(cloaking)」する、
ここで「ベニヤ化された」抗体が生ずる)ことによって、非ヒト抗体をヒト化す
ることができる。いくつかの例において、ヒト化抗体はヒト可変領域のフレーム
ワーク内に非ヒト残基を保持して、適切な結合特性を増強することができる。抗
体をヒト化することによって、生物学的半減期を増加することができ、そしてヒ
トへの投与のときの悪い免疫反応の可能性が減少する。
【0207】 本発明において有用な抗体を発生させるか、あるいは選択する別の技術は、ZT
MPO-1タンパク質またはペプチドに対するリンパ球のin vitro暴露、およびファ
ージまたは同様なベクター中の抗体ディスプレイライブラリーの選択(例えば、
固定化または標識化されたZTMPO-1タンパク質またはペプチドの使用による)を
包含する。ファージ上にディスプレイされた(ファージディスプレイ)、あるいは
細菌、例えば、大腸菌(E.coli)上にディスプレイされた、ランダムペプチドライ
ブラリーをスクリーニングすることによって、潜在的ZTMPO-1ポリペプチド結合
性ドメインを有するポリペプチドをコードする遺伝子を得ることができる。
【0208】 ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、多数の方法、例えば、ランダ
ム突然変異誘発およびランダムポリヌクレオチド合成により、得ることができる
。これらのランダムペプチドディスプレイライブラリーを使用して、ペプチドま
たはポリペプチドであることができる既知の標的、例えば、リガンドまたはレセ
プター、生物学的または合成的高分子、または有機または無機の物質と相互作用
するペプチドをスクリーニングすることができる。
【0209】 このようなランダムペプチドディスプレイライブラリーをつくり、スクリーニ
ングする技術はこの分野において知られており(Ladner他、米国特許第5,223,409
号;Ladner他、米国特許第4,946,778号;Ladner他、米国特許第5,403,484号および
Ladner他、米国特許第5,571,698号)そしてランダムペプチドディスプレイライブ
ラリーおよびこのようなライブラリーをスクリーニングするキットは、例えば、
クロンテク(Clontech)(カリフォルニア州パロアルト)、インビトロゲンインコー
ポレーテッド(Invitrogen Inc.)(カリフォルニア州サンディエゴ)、ニュー・イ
ングランド・バイオラブズ・インコーポレーテッド(New England Biolabs Inc.)
(マサチュセッツ州ベバーリイ)およびファーマシア(Pharmacia LKB Biotechnolo
gy Inc.)(ニュージャージイ州ピスカタウェイ)から商業的に入手可能である。
【0210】 本明細書に開示するZTMPO-1配列を使用して、ランダムペプチドディスプレイ
ライブラリーをスクリーニングして、ZTMPO-1に結合するタンパク質を同定する
ことができる。これらの「結合性タンパク質」は、ZTMPO-1ポリペプチドと相互
作用し、細胞の標識化、アフィニティー精製による相同体ポリペプチドの単離に
使用することができ;それらを直接的または間接的に薬剤、トキシン、放射性核
種およびその他に結合させることができる。これらの結合性タンパク質は、また
、分析方法において、例えば、発現ライブラリーのスクリーニングおよび活性の
中和に使用することができる。
【0211】 また、結合性タンパク質は、組織中のポリペプチドの循環レベルを測定し、そ
して根元的な病理学または疾患のマーカーとしてポリペプチドを検出または定量
する診断アッセイに使用することができる。これらの結合性タンパク質は、また
、ZTMPO-1「アンタゴニスト」として作用して、in vitroおよびin vivoにおいて
ZTMPO-1の結合およびシグナルトランスダクションをブロックすることができる
。これらの抗ZTMPO-1結合性タンパク質は結合の阻害に有用であろう。
【0212】 抗体は、1)それらが限界のレベルの結合活性を示す場合、および/または2)そ
れらが関係するポリペプチド分子と有意に交差反応しない場合、特異的に結合す
ると決定される。第1に、本発明における抗体がZTMPO-1ポリペプチド、ペプチド
またはエピトープと、106/molまたはそれより大きい、好ましくは107/molまたは
それより大きい、より好ましくは108/molまたはそれより大きい、最も好ましく
は109/molまたはそれより大きい、結合アフィニティー(Ka)で結合する場合、特
異的に結合する。抗体の結合アフィニティーは、当業者により、例えば、スキャ
ッチャード分析(Scatchard、Ann.NY Acad.Sci. 51:660-72、1949)により容易に
測定することができる。
【0213】 第2に、抗体が関係するポリペプチドと有意に交差反応しない場合、抗体は特
異的に結合すると決定される。例えば、標準的ウェスタンブロット分析を使用し
て、抗体がZTMPO-1ポリペプチドを検出するが、既知の関係するポリペプチドを
検出しない場合、抗体は関係するポリペプチド分子と有意に交差反応しない(Aus
ubel他、ibid.)。既知の関係するポリペプチドの例は、先行技術において開示さ
れたもの、例えば、既知のオーソログ、およびパラログ、およびタンパク質ファ
ミリー同様な既知のメンバーである。
【0214】 そのうえ、抗体を既知の関係するポリペプチド、例えば、非ヒトZTMPO-1、お
よびZTMPO-1突然変異体ポリペプチド「に対してスクリーニング」して、本発明
のポリペプチドに特異的に結合する集団を単離することができる。例えば、ZTMP
O-1ポリペプチドに対して発生させた抗体は不溶性マトリックスに付着した関係
するポリペプチドに吸着される;ZTMPO-1ポリペプチドに対して特異的な抗体は
適切な緩衝条件下にマトリックスを通して流れるであろう。
【0215】 このようなスクリーニングは、密接に関係するポリペプチドに対して非交差反
応性のポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体の単離を可能とする(Antib
odies:A Laboratory Manual、HarlowおよびLane(編),Cold Spring Harbor Labo
ratory Press,1988;Current Protocols in Imunology、Cooligan他(編),Natio
nal Institutes of Health,John Wiley & Sons,Inc.,1995)。特定の抗体のス
クリーニングおよび単離は、この分野においてよく知られている。
【0216】 下記の文献を参照のこと:Fundamental Immunology,Paul(編)、Raven Press
,1993;Getzoff他,Adv.in Immunol.,43:1-98,1988;Monoclonal Antibodies:P
rinciple and Practice、Goding、J.W.(編)、Academic Press Ltd.、1996;Benja
min他、Ann.Rev.Immunol. 2:67-101、1984。
【0217】 この分野において知られている種々のアッセイを利用して、ZTMPO-1タンパク
質またはペプチドに特異的に結合する抗体を検出することができる。典型的なア
ッセイは、Antibodies:A Laboratory Manual,HarlowおよびLane(編),Cold Spr
ing Harbor Laboratory Press,1988、に詳細に記載されている。このようなア
ッセイの代表的な例は下記のものを包含する:並流免疫電気泳動、ラジオイムノ
アッセイ、放射線免疫沈降、酵素結合イムノアッセイ(ELISA)、ドットブロット
またはウェスタンブロットアッセイ、阻害または競合アッセイ、およびサンドイ
ッチアッセイ。さらに、抗体を野生型/突然変異のZTMPO-1タンパク質またはポ
リペプチドに対する結合についてスクリーニングすることができる。
【0218】 ZTMPO-1を発現する細胞の標識化;アフィニティー精製によるZTMPO-1の単離;
ZTMPO-1ポリペプチドの循環レベルを測定する診断アッセイ;根元的な病理学ま
たは疾患のマーカーとしての可溶性ZTMPO-1タンパク質の検出または定量;FACS
を使用する分析方法;発現ライブラリーのスクリーニング;抗イディオタイプ抗
体の発生;のために、そして中和性抗体;またはin vitroおよびin vivoにおい
てZTMPO-1の結合をブロックするアンタゴニスト;として、ZTMPO-1に対する抗体
を使用することができる。
【0219】 適当な直接的標識は、放射性核種、酵素、基質、コファクター、インヒビター
、蛍光マーカー、化学発光マーカー、磁気粒子およびその他を包含する;間接的
標識は、ビオチン-・アビジンまたは他の補体/抗補体の対を中間体として使用
することを特徴とする。本発明における抗体は、また、薬剤、トキシン、放射性
核種およびその他に直接的または間接的に複合化することができ、そしてこれら
の複合体はin vivo診断または療法の応用において使用することができる。その
うえ、ZTMPO-1またはそのフラグメントに対する抗体は、in vitroにおいて、ア
ッセイ、例えば、ウェスタンブロットまたはこの分野において知られている他の
アッセイにおいて、変性したZTMPO-1またはそのフラグメントを検出するために
使用することができる。
【0220】 本発明における抗体またはポリペプチドは、また、薬剤、トキシン、放射性核
種およびその他と直接的または間接的に複合化することができ、そしてこれらの
複合体はin vivoの診断または療法の応用において使用することができる。例え
ば、対応する抗相補的分子(例えば、それぞれ、レセプターまたは抗原)を発現す
る組織または器官を同定または処置するために。本発明のポリペプチドまたは抗
体を使用することができる。さらに詳しくは、ZTMPO-1ポリペプチドまたは抗ZTM
PO-1抗体、またはそれらの生物活性フラグメントまたは部分を検出可能なまたは
細胞障害性分子にカップリングさせ、そして抗相補的分子を発現する細胞、組織
または器官を有する哺乳動物に送出すことができる。
【0221】 適当な検出可能な分子をポリペプチドまたは抗体に直接的または間接的に結合
させることができ、そしてこのような分子は放射性核種、酵素、基質、コファク
ター、インヒビター、蛍光マーカー、化学発光マーカー、磁気粒子、およびその
他を包含する。適当な細胞障害分子をポリペプチドまたは抗体に直接的または間
接的に結合させることができ、そしてこのような分子は細菌または植物のトキシ
ン(例えば、ジフテリアトキシン、シュードモナス・エキソトキシン(Pseudomona
s exotoxin)、リシン、アブリンおよびその他)、ならびに治療用放射性核種、例
えば、ヨウ素-131、レニウム-188またはイットリウム-90(ポリペプチドまたは抗
体に直接的に結合されているか、あるいは、例えば、キレート化部分の手段によ
り間接的に結合されている)を包含する。
【0222】 また、ポリペプチドまたは抗体を細胞障害性薬剤、例えば、アドリアマイシン
に結合させることができる。検出可能なまたは細胞障害性分子の間接的結合のた
めに、検出可能なまたは細胞障害性分子を補体/抗補体の対の1メンバーに結合
することができ、ここで他方のメンバーをポリペプチドまたは抗体の部分に結合
させる。これらの目的に対して、ビオチン/ストレプトアビジンは典型的な補体
/抗補体の対である。
【0223】 本発明の分子は、ZTMPO-1の結合に関係するレセプターの同定および単離にお
いて使用することができる。例えば、本発明のタンパク質およびペプチドをカラ
ム上に固定化し、そして膜調製物をカラムの上に展開させることができる(Immob
ilized Affinity Ligand Techniques,Hermanson他,編,Academic Press,カリ
フォルニア州サンディエゴ,1992,pp.195-202)。タンパク質およびペプチドを
、また、放射能標識化する(Methods in Enzymol.、vol.182、″Guide to Protei
n Purification″,M.Deutcsher,編,Academic Press、カリフォルニア州サン
ディエゴ,1990,721-37)か、あるいはフォトアフィニティー標識化し(Brunner
他,Ann.Rev.Biochem. 62:483-514,1993およびFedan他,Biochem.Pharmacol. 3
3:1167-80,1984)そして特異的細胞表面のタンパク質を同定することができる。
【0224】 本発明の分子は、多細胞生物において有用なレギュレーターであろう。本発明
の分子は、細胞の増殖および分化、例えば、精子形成をモジュレートするために
使用できる。特に、ある種の増殖性障害、例えば、癌はこのような診断、治療ま
たは予防が可能である。ZTMPO-1は細胞周期、例えば、分化の間の細胞周期のモ
ジュレートにおいて、あるいは急速に増殖する細胞、例えば、腫瘍組織において
有用であろう。ZTMPO-1は多様な組織、例えば、精巣、骨格筋、甲状腺および副
腎において使用することができる。
【0225】 ZTMPO-1ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、ZTMPO-1活性を増加ま
たは阻害しようとする遺伝子療法において有用である。哺乳動物が突然変異した
ZTMPO-1遺伝子をもつか、あるいはZTMPO-1遺伝子をもたない場合、ZTMPO-1遺伝
子を哺乳動物の細胞の中に導入することができる。1つの態様において、ZTMPO-1
ポリペプチドをコードする遺伝子をin vivoにおいてウイルスのベクターの中に
導入する。このようなベクターは、弱毒化または欠陥DNAウイルス、例えば、単
純ヘルペスウイルス(HSV)、肺炎ウイルス、EBウイルス(EBV)、アデノウイルス、
アデノ関連ウイルス(AAV)、およびその他を包含するが、これらに限定されない
【0226】 欠陥ウイルスは、ウイルス遺伝子を完全にまたはほとんど完全に欠如し、好ま
しい。欠陥ウイルスは、細胞の中に導入された後、感染性ではない。欠陥ウイル
スのベクターを使用すると、ベクターが他の細胞を感染することができるという
ことことを無視して、特定の局在化区域における細胞への投与が可能となる。特
定のベクターの例は下記のものを包含するが、これらに限定されない:欠陥単純
ヘルペスウイルス1(HSV1)のベクター(Kaplitt他、Molec.Cell.Neurosci. 2:320-
30、1991);弱毒化アデノウイルス、例えば、Stratford-Perricaudet他、J.Clin
.Invest. 90:626-30、1992、に記載されているベクター;および欠陥アデノ関連
ウイルスのベクター(Samulski他、J.Virol. 61:3096-101、1987;Samulski他、J.
Virol. 63:3822-8、1989)。
【0227】 他の態様において、ZTMPO-1遺伝子を、例えば、下記の文献に記載されている
ように、レトロウイルスのベクターの中に導入することができる:Anderson他、
米国特許第5,399,346号;Mann他,Cell 33:153,1983;Temin他,米国特許第4,650
,764号;Temin他,米国特許第4,980,289号;Markowitz他,J.Virol. 62:1120,198
8;Temin他,米国特許第5,124,263号;Dougherty他、国際特許公開No.WO95/07358
号,公開,1995年3月16日;およびKuo他、Blood 82:845、1993。
【0228】 あるいは、ベクターはリポソームを使用するin vivoにおけるリポフェクショ
ンにより導入することができる。合成カチオン性脂質を使用して、マーカーをコ
ードする遺伝子のin vivoトランスフェクションのためのリポソームを調製する
ことができる(Felgner他、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 84:7413-7,1987;Mackey他
、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:8027-31,1988)。外因的遺伝子を特定の器官の中
にin vivoにおいて導入するリポフェクションを使用すると、ある種の実際的利
点が得られる。
【0229】 特定の細胞に対するリポソームの分子のターゲッティングは、1つの領域の利
益を表す。さらに詳しくは、トランスフェクションを特定の細胞に向けることは
1つの領域の利益を表す。例えば、特定の細胞の型にトランスフェクションを向
けることは、細胞の異種性を有する組織、例えば、膵臓、肝臓、腎臓、および脳
において特に好都合である。脂質をターゲッティングの目的で他の分子に化学的
にカップリングさせることができる。ターゲッテッドペプチド(例えば、ホルモ
ンまたは神経伝達物質)、タンパク質、例えば、抗体、または非ペプチド分子を
リポソームの化学的にカップリングさせることができる。
【0230】 標的細胞を体から取出し、裸のDNAプラスミドとしてベクターを導入し、次い
で形質転換された細胞を体の中に再移植することができる。遺伝子療法のための
裸のDNAベクターを、この分野において知られている方法、例えば、トランスフ
ェクション、エレクトロポレーション、マイクロインジェクション、トランスダ
クション、細胞融合、DEAEデキストリン、リン酸カルシウム沈澱法、遺伝子ガン
の使用またはDNAベクターのトランスポーターの使用により、所望の宿主細胞の
中に導入することができる。例えば、下記の文献を参照のこと:Wu他、J.Biol.C
hem. 267:963-7、1992;Wu他、J.Biol.Chem. 263:14621-4、1988。
【0231】 本発明は、また、診断用途において使用する試薬を提供する。例えば、ZTMPO-
1遺伝子、ZTMPO-1 DNAまたはRNAを含んでなるプローブ、またはそれらのサブ配
列を使用して、ZTMPO-1遺伝子が染色体12上に存在するかどうか、あるいは突然
変異が起こったかどうかを決定することができる。エメリン遺伝子はエメリー-
ドレイフス(Emery-Dreifuss)筋ジストロフィーの患者の試料において検出されず
、そして正常の患者において存在し(Bione他、Nat.Genet. 8:323-7、1994および
Nagano他、Nat.Genet. 12:254-9、1996)、こうして、疾患のマーカーとして働く
【0232】 ZTMPO-1遺伝子座における検出可能な染色体異常は下記のものを包含するが、
これらに限定されない:異数性、遺伝子コピー数の変化、挿入、欠失、制限部位
の変化および再配列。これらの異常はコーディング配列内、イントロン内、また
はフランキング配列内で起こることができ、上流のプロモーターおよび調節領域
を包含し、そしてコーディング配列内の物理的変更または遺伝子発現レベルの変
化として発現されることがある。
【0233】 一般に、これらの診断方法は下記の工程を含んでなる:(a) 患者から遺伝的試
料を取り;(b) ポリヌクレオチドが相補的ポリヌクレオチド配列にハイブリダイ
ゼーションして第1反応産物を産生する条件下に、遺伝的試料をポリヌクレオチ
ドのプローブまたはプライマーとインキュベートし、そして(iii) 第1反応産物
を対照反応産物と比較する。第1反応産物と対照反応産物との間の差は患者にお
ける遺伝的異常性を示す。本発明において使用する遺伝的試料は、ゲノムDNA、c
DNA、およびRNAを包含する。
【0234】 ポリヌクレオチドのプローブまたはプライマーはRNAまたはDNAであることがで
き、そして配列番号:1の一部分、配列番号:1の相補体、またはそれらのRNA同
等物を含んでなるであろう。これに関して適当なアッセイ方法は、この分野にお
いて知られている分子遺伝的技術、例えば、制限フラグメント長さの多形性(RFL
P)の解析、PCR技術を使用する短い縦列反復(STR)の解析、結合連鎖反応(Barany
、PCR Methods and Applications 1:5-16、1991)、リボヌクレアーゼ光受容体ア
ッセイ、およびこの分野において知られている他の遺伝的既知解析(Sambrook他
、ibid.;Ausubel他、ibid.;Marian、Chest、108:255-65、1995)。
【0235】 リボヌクレアーゼ保護アッセイ(例えば,Ausubel他,ibid.,ch.4参照)は患者
のRNA試料に対するRNAプローブのハイブリダイゼーションを含んでなり、その後
反応産物(RNA-RNAハイブリッド)をRNアーゼに暴露させる。RNAのハイブリダイゼ
ーションした領域は消化から保護される。PCRアッセイにおいて、患者の遺伝的
試料を1対のポリヌクレオチドのプライマーとインキュベートし、そしてプライ
マーの間の領域を増幅し、回収する。回収された産物のサイズまたは量の変化は
、患者における突然変異体を示す。技術使用できる他のPCRをベースとする技術
は、一本鎖コンフォメーション多形性(SSCP)解析である(Hayashi、PCR Methods
and Applications 1:34-8、1991)。
【0236】 ZTMPO-1遺伝子を発現するように操作されたトランスジェニックマウス、およ
びZTMPO-1遺伝子機能の完全な非存在を示すマウス(「ノックアウトマウス」と呼
ぶ)(Snouwaert他、Science、257:1083、1992)を発生させることもできる(Lowell
他、Nature 366:740-42、1993)。これらのマウスを使用して、ZTMPO-1遺伝子お
よびin vivo系においてそれによりコードされたタンパク質を研究することがで
きる。このようなマウスを、例えば、飼育の研究において使用して、精子形成お
よび精子の機能ならびに心臓の伝導性に対するZTMPO-1の作用を決定することが
できるであろう。
【0237】 薬学的に使用するために、本発明のタンパク質は、慣用法に従い、非経口的、
特に静脈内または皮下の送出のために処方される。静脈内投与は、1〜数時間の
典型的な期間にわたる、ボーラス注射または注入によるであろう。一般に、医薬
処方物はZTMPO-1タンパク質と、薬学上許容されるベヒクル、例えば、生理食塩
水、緩衝化生理食塩水、水中の5%デキストロースまたはその他との組合わせを
包含するであろう。処方物は、さらに、1または2以上の賦形剤、保存剤、可溶化
剤、緩衝化剤、バイアル表面上のタンパク質の損失を防止するためのアルブミン
、およびその他を含むことができる。
【0238】 処方法はこの分野においてよく知られており、そして、例えば、下記の文献に
開示されている:The Science and Practice of Pharmacy、Gennaro、編、Mack
Publshing Company、ペンシルベニア州イーストン、第19版、1995。投与量の決
定は当業者のレベルの範囲内である。タンパク質は、急性治療のために、1週ま
たはそれより短い期間にわたって、しばしば1〜3日の期間にわたって投与するこ
とができるか、あるいは慢性的治療において、数カ月または数年間にわたって使
用することができる。心臓の用途についてのZTMPO-1の治療効果の評価はECGの変
化を探すことによって実施することができる。クレアチンキナーゼのレベルの減
少および衰弱の減少は、筋ジストロフィーに関連する筋肉の消耗の変化の指示と
して働く。
【0239】 下記の非限定的実施例により、本発明をさらに説明する。 実施例1ZTMPO-1の単離 最初にESTデータベースを検索することによって、本発明の新規なZTMPO-1をコ
ードするポリヌクレオチドおよびポリペプチドを同定した。対応するcDNAを同定
するために、全体のヒトZTMPO-1配列を含有するであろうと考えられた、同定さ
れたESTが由来する2つのクローンを配列決定のために使用した。QIAwell 8 プラ
スミドキット(Qiagen,Inc.、カリフォルニア州チャツワース)を製造業者のイン
ストラクションに従い使用して、LB+50μg/mlのアンピシリン中の5mlの一夜の
培養物を調製した。
【0240】 ABI PRISMTMダイ・サーミネイター・サイクル・シークエンシング・レディ・
リアクション・キット(Dye Therminator Cycle Sequencing Ready Kit)(Perkin-
Elmer Corp.)を製造業者のインストラクションに従いを使用して、アプライド・
バイオシステムス(Applied BiosystemsTM)377DNAシークエンサー(Perkin-Elmer
Cetus、コネチカット州ノーウォーク)により、鋳型を配列決定した。オリゴヌ
クレオチドZC694(配列番号:9)、ZC976(配列番号:10)およびZC447(配列番号:1
4)を配列決定プライマーとして使用した。オリゴヌクレオチドZC15976(配列番号
:11)、ZC15485(配列番号:12)、ZC15526(配列番号:13)、ZC15620(配列番号:1
5)およびZC15823(配列番号:16)を使用して、クローンからの配列を完結させた
【0241】 ハイバイド・オムニジーン・温度サイクリングシステム(Hybaid OmniGene Tem
perature Cycling System)(National Labnet Co.、ニューヨーク州ウッドブリッ
ジ)において、配列決定反応を実施した。シークエンサーTM3.0配列分析ソフトウ
ェア(Gene Codes Corporation,ミシガン州アンアーバー)をデータ分析のために
使用した。2つのクローンからの配列は740bpだけオーバーラップし、そして遺伝
子の3'末端およびポリAテイルを含有した。前述したように調製した第3クローン
を配列決定して、残りの5'配列を得た。
【0242】 オリゴヌクレオチドZC447(配列番号:14)、ZC976(配列番号:10)、ZC16162(配
列番号:17)、ZC16038(配列番号:18)、ZC16249(配列番号:19)、ZC16164(配列
番号:20)、ZC16163(配列番号:21)、ZC16165(配列番号:22)およびZC16037(配
列番号:23)を配列決定において使用した。もとのEST配列とZTMPO-1の最終の配
列との間の差を検出した。同一性の欠如は、もとのEST配列中の不明確さから発
生した。
【0243】 初期のメチオニンをコードするポリヌクレオチド配列が同定されたことを確証
するために、ネステッド5'RACE(cDNA末端の急速増幅)を実行した。マラソン(Mar
athon)cDNAキット(Clontech)を製造業者のインストラクションに従いを使用して
、いくつかのマラソン(MarathonTM)cDNAライブラリー(ヒト前立腺、脾臓、精巣
および子宮)を調製した。第1ラウンドのPCRのために、オリゴヌクレオチドAP1(
配列番号:24、キットとともに供給されるか、あるいは合成した)およびZC15527
(配列番号:25)をプライマーとして使用し、そして5'RACE反応を94℃において2
分間実施し、次いで94℃において15秒間、61℃において20秒間および72℃におい
て30秒間の25サイクルを実施し、次いで72℃において1分のエクステンションを
実施した。
【0244】 第1ラウンドの反応からのPCR生成物を1/100に希釈し、オリゴヌクレオチドAP2
(配列番号:32、マラソン・キットとともに供給されるか、あるいは合成した)お
よびZC15526(配列番号:13)をプライマーとして使用する、PCRの第2ラウンドの
ための鋳型として使用した。PCR誘導DNAフラグメントをゲル電気泳動により分割
し、切除し、発現ベクター(ベクターpCR2.1、TA Cloning Kit、Invitrogen Inc.
,カリフォルニア州サンディエゴ)の中に製造業者のインストラクションに従い
結合した。
【0245】 前述したように、オリゴZC694(配列番号:9)およびZC695(配列番号:26)をプ
ライマーとして使用する配列分析により、インサートの配列を確証し、そしてMe
t(配列番号:2のアミノ酸残基1)が事実開始メチオニンであることが確証された
。生ずる2,754bpのオリゴヌクレオチド(配列番号:1)は876アミノ酸残基のタン
パク質配列(配列番号:2)をコードするオープンリーディングフレームを有し、
そしてZTMPO-1と表示された。
【0246】 実施例2 ZTMPO-1のノザンブロット分析 ヒト多重組織ノザンブロット(MTN I、MTN IIおよびMTN III;Clontech)をプロ
ービングして、ヒトZTMPO1発現の組織分布を決定した。鋳型としてESTクローンE
ST934031(配列番号:27)およびプライマーとしてオリゴヌクレオチドZC15521(配
列番号:28)およびZC15525(配列番号:28)を使用して、ほぼ218bpのPCR誘導プロ
ーブ(配列番号:8)増幅した。増幅を次のようにして実施した:1サイクル、94℃
において2分間、30サイクル、94℃において15秒間、65℃において20秒間および7
2℃において30秒間、次いで1サイクル、72℃において1分間。QIAquick方法(Qiag
en、カリフォルニア州チャツワース)を使用して、PCR生成物をゲル精製し、そし
てRediprime DNA標識化キット(Amersham,イリノイ州アーリントンハイツ)を使
用して放射能標識化した(両方は製造業者のインストラクションに従い使用した
)。
【0247】 NUCTRAPプッシュカラム(Stratagene)を使用して、プローブを精製した。EXPRE
SSHYB(Clontech)溶液を前ハイブリダイゼーションに使用し、そしてノザンブロ
ットのためにハイブリダイゼーション溶液として使用した。4×106cpm/mlの標識
化プローブを使用して、ハイブリダイゼーションを65℃において一夜実施した。
次いでブロットを2×SSCおよび0.1%SDS中で50℃において2回洗浄し、55℃にお
いて1回洗浄した。ほぼ3.2kbおよび5kbの2つの転写物がほとんどすべての組織に
おいて見られ、最も優勢な発現は精巣において見られた。
【0248】 実施例3 ZTMPO-1の染色体の帰属および配置 商業的に入手可能なジーンブリッジ4・ラディエイション・ハイブリッド・パ
ネル(GeneBridge 4 Radiation Hybrid Panel)(Research Genetics,Inc.、アラバ
マ州ハンツヴィレ)を使用して、ZTMPO-1は染色体12にマッピングされた。ジーン
ブリッジ4ラディエイション・ハイブリッド・パネルは、93放射性ハイブリッド
クローンの各々からのPCRエイブル(PCRable)DNA、+2つの対照DNA(HFLドナーお
よびA23レシピエント)を含有する。
【0249】 公衆に入手可能なWWWサーバー(http://www-gneome.wi.mit.edu/cgi-bin/conti
g/rhmapper.pl)は、ヒトゲノムのゲノム研究のラディエイションハイブリッド地
図のホワイトヘッド・インスチチュート(Whitehead Institute)/MITセンター(
これはジーンブリッジ4・ラディエイション・ハイブリッド・パネルを使用して
構成されていた)に関するマッピングを可能とした。ジーンブリッジ4RHパネルで
ZTMPO-1をマッピングするために、20μlの反応物を96ウェルのマイクロタイター
プレート(Stratagene、カリフォルニア州ラジョラ)中で構成し、ロボサイクラー
・グラディエント(RoboCycler Gradient)96サーマルサークラー(Stratagene)に
おいて使用した。
【0250】 95のPCR反応物の各々は、2μlの10×KlenTaq PCR反応緩衝液(CLONTECH Labora
tories,Inc.、カリフォルニア州パロアルト)、1.6μlのdNTP混合物(2.5mMの各々
、PERKIN ELMER、フォスターシティー、カリフォルニア州)、1μlのセンスプラ
イマー、ZC15,487(配列番号:6)、1μlのアンチセンスプライマー、ZC15486(配
列番号:7)、2μlのRediLoad(Research Genetics,Inc.)、0.4μlの50×Advantag
e KlenTaqポリメラーゼ混合物(Clontech Laboratories,Inc.)、個々のハイブリ
ッドクローンまたは対照からの25ngのDNAおよび総体積を20μlとするためのddH2
Oから成っていた。
【0251】 反応物に等しい量の鉱油をオーバーレイし、密閉した。PCRサイクラーの条件
は次の通りであった:1サイクル、95℃において5分の変性、35サイクル、95℃に
おいて1分の変性、62℃において1分のアニーリングおよび72℃において1.5分の
エクステンション、次いで72℃における7分の最後の1サイクルのエクステンショ
ン。2%のアガロースゲル(Life Technologies、マリイランド州ガイサースバー
グ)上の電気泳動により、反応物を分離した。
【0252】 これらの結果が示すように、ZTMPO-1はWICGRラディエイション・ハイブリッド
地図上のヒト染色体12結合グループの上部から636.18cR_3000にマッピングされ
る。近接フレームワークのマーカーはD12S367であった。これはZTMPO-1を統合さ
れたLDB染色体12地図上の12q24.33領域に位置決定する(The Genetic Location D
atabase、University of Southhampton、WWWサーバー:http://cedar.genetics.
soton.ac.uk/public_html/)。
【0253】 以上から理解されるように、本発明の特定の態様を例示の目的で説明したが、
本発明の精神および範囲から逸脱しないで種々の変更が可能である。したがって
、本発明は添付された特許請求の範囲による以外限定されない。
【配列表】
【図面の詳細な説明】
【図1】 図1は、ZTMPO-1(配列番号:2)、ヒトエメリン(EMD_HU)Bione他,Nat.Genet.
8:323-27、1994(配列番号:3)、ヒトチモポエチンα(PIR_A5)Harris他、Proc.
Natl.Acad.Sci.USA 91:6283-7,1994(配列番号:4)、ヒトチモポエチンβ(PIR_
B5)Harris他、ibid.(配列番号:30)およびヒトチモポエチンγ(PIR_C5)Harris
他、ibid.(配列番号:31)についての多重アミノ酸配列整列を示す。
【図2】 図2は、ZTMPO-1(配列番号:2)、ヒトエメリン(EMD_HU)Bione他,Nat.Genet.
8:323-27、1994(配列番号:3)、ヒトチモポエチンα(PIR_A5)Harris他、Proc.
Natl.Acad.Sci.USA 91:6283-7,1994(配列番号:4)、ヒトチモポエチンβ(PIR_
B5)Harris他、ibid.(配列番号:30)およびヒトチモポエチンγ(PIR_C5)Harris
他、ibid.(配列番号:31)についての多重アミノ酸配列整列を示す。
【図3】 図3は、ZTMPO-1(配列番号:2)、ヒトエメリン(EMD_HU)Bione他,Nat.Genet.
8:323-27、1994(配列番号:3)、ヒトチモポエチンα(PIR_A5)Harris他、Proc.
Natl.Acad.Sci.USA 91:6283-7,1994(配列番号:4)、ヒトチモポエチンβ(PIR_
B5)Harris他、ibid.(配列番号:30)およびヒトチモポエチンγ(PIR_C5)Harris
他、ibid.(配列番号:31)についての多重アミノ酸配列整列を示す。
【手続補正書】
【提出日】平成12年11月6日(2000.11.6)
【手続補正2】
【補正対象書類名】要約書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【要約】 本発明は、エメリンおよびチモポエチンに対する相同性を有する可溶性タンパ
ク質であるZTMPO-1についてのポリヌクレオチドおよびポリペプチド分子に関す
る。ポリペプチド、およびそれらをコードするポリヌクレオチドは細胞の増殖お
よび分化をモジュレートするために有用であり、診断の目的で使用することがで
きる。本発明は、また、ZTMPO-1ポリペプチドに対する抗体を包含する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 16/26 C12N 1/19 4C085 19/00 1/21 4H045 C12N 1/15 C12P 21/02 C 1/19 21/08 1/21 C12Q 1/68 A 5/10 A61K 39/395 D C12P 21/02 N 21/08 C12N 15/00 ZNAA C12Q 1/68 A61K 37/02 // A61K 39/395 37/24 C12N 5/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,GH,G M,HR,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT, LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,N O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG ,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA, UG,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 コンクリン,ダレル シー. アメリカ合衆国,ワシントン 98102,シ アトル,マイナー アベニュ イースト 2332,アパートメント 2 (72)発明者 ファーラー,テレサ エム. アメリカ合衆国,ワシントン 98122,シ アトル,トゥウェンティーセカンド アベ ニュ 822 (72)発明者 モーラー,マーク エフ. アメリカ合衆国,ワシントン 98006,ベ ルビュー,ワンハンドレッドフォーティー エイス アベニュ サウスイースト 5221 (72)発明者 グロスマン,アンジェリカ アメリカ合衆国,ワシントン 98115,シ アトル,ノースイースト シックスティー ス 2809 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 BA80 CA04 CA07 CA09 CA20 DA01 DA02 DA05 DA11 FA18 GA11 HA13 HA14 4B063 QA13 QA17 QA19 QQ08 QQ43 QQ53 QR56 QS34 QX02 4B064 AG01 AG27 CA01 CA10 CA19 CA20 CC01 CC24 CE12 DA01 DA13 4B065 AA01X AA58X AA72X AA87X AA93Y AB01 AC14 BA02 CA24 CA44 CA46 4C084 AA01 BA01 BA22 BA23 CA53 DB52 DC50 NA14 ZA662 ZA752 ZA812 ZB262 ZC022 ZC032 4C085 AA13 AA14 BB07 CC04 CC05 DD22 EE01 4H045 AA10 AA11 AA20 AA30 BA10 BA41 CA40 DA76 EA20 EA50 FA72 FA74

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミノ酸配列が配列番号:2の残基1〜876と少なくとも80%
    同一であるアミノ酸残基の配列を含んでなる単離されたポリペプチド。
  2. 【請求項2】 前記アミノ酸残基の配列が少なくとも90%同一である、請求
    項1に記載の単離されたポリペプチド。
  3. 【請求項3】 前記ポリペプチドと配列番号:2の残基1〜876との間の差が
    保存的アミノ酸置換による、請求項1に記載の単離されたポリペプチド。
  4. 【請求項4】 前記ポリペプチドが配列番号:2のアミノ酸配列から成るポ
    リペプチドに特異的に結合する抗体に特異的に結合する、請求項1に記載の単離
    されたポリペプチド。
  5. 【請求項5】 親和性標識、放射性ヌクレオチド、酵素および発蛍光団から
    成る群から選択される成分に共有結合されている、請求項1に記載の単離された
    ポリペプチド。
  6. 【請求項6】 前記成分がポリヒスチジン、FLAG、Glu-Glu、グルタチオンS
    トランスフェラーゼおよび免疫グロブリン重鎖定常領域から成る群から選択され
    る親和性標識である、請求項5に記載の単離されたポリペプチド。
  7. 【請求項7】 配列番号:2のアミノ酸配列を含んでなる単離されたポリペ
    プチド。
  8. 【請求項8】 ペプチド結合により結合された、アミノ酸配列が配列番号:
    2の残基1〜876と少なくとも80%同一であるアミノ酸残基の配列を含んでなる第1
    部分と、他のポリペプチドを含んでなる第2部分とから本質的に成る融合タンパ
    ク質。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載のポリペプチドと、薬学上許容されるビヒク
    ルとを含んでなる医薬組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載のポリペプチドに特異的に結合する抗体ま
    たは抗体フラグメント。
  11. 【請求項11】 前記抗体が、 a) ポリクローナル抗体; b) ネズミモノクローナル抗体; c) 上記b)に由来するヒト型化抗体;および d) ヒトモノクローナル抗体; から成る群から選択される、請求項10に記載の抗体。
  12. 【請求項12】 前記抗体フラグメントが、F(ab')、F(ab)、Fab'、Fab、Fv
    、scFv、および最小認識単位から成る群から選択される、請求項10に記載の抗体
  13. 【請求項13】 請求項10に記載の前記抗体に特異的に結合する抗イディオ
    タイプ抗体。
  14. 【請求項14】 請求項1に記載のポリペプチドのエピトープに特異的に結
    合する結合性タンパク質。
  15. 【請求項15】 下記のポリヌクレオチドから成る群から選択される単離さ
    れたポリヌクレオチド: a) アミノ酸配列が配列番号:2の残基1〜876と少なくとも80%同一であるアミ
    ノ酸残基の配列を含んでなるポリペプチドをコードするポリヌクレオチド; b) 配列番号:5のヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチド; c) ストリンジェント洗浄条件後に配列番号:5のヌクレオチド配列または配列
    番号:1の相補体から成るポリヌクレオチドにハイブリダイゼーションしたまま
    であるポリヌクレオチド。
  16. 【請求項16】 前記アミノ酸残基の配列が少なくとも90%同一である、請
    求項15に記載の単離されたポリヌクレオチド。
  17. 【請求項17】 ポリペプチドによりコードされるアミノ酸配列と配列番号
    :2の対応するアミノ酸配列との間のいずれかの差が保存的アミノ酸置換による
    、請求項15に記載の単離されたポリヌクレオチド。
  18. 【請求項18】 配列番号:1のヌクレオチド127〜ヌクレオチド2754を含ん
    でなる、請求項15に記載の単離されたポリヌクレオチド。
  19. 【請求項19】 前記ポリヌクレオチドがDNAである、請求項15に記載の単
    離されたポリヌクレオチド。
  20. 【請求項20】 下記の作用可能に連鎖された因子: 転写プロモーター; 請求項15に記載のポリヌクレオチドから成るDNAセグメント;および 転写ターミネーター; を含んでなる発現ベクター。
  21. 【請求項21】 前記アミノ酸残基の配列が少なくとも90%同一である、請
    求項20に記載の発現ベクター。
  22. 【請求項22】 ポリペプチドによりコードされるアミノ酸配列と配列番号
    :2の対応するアミノ酸配列との間のいずれかの差が保存的アミノ酸置換による
    、請求項20に記載の発現ベクター。
  23. 【請求項23】 前記DNAセグメントが親和性標識に共有結合したポリペプ
    チドをコードし、前記親和性標識がポリヒスチジン、Glu-Glu、グルタチオンSト
    ランスフェラーゼおよび免疫グロブリン重鎖定常領域から成る群から選択される
    親和性標識である、請求項20に記載の発現ベクター。
  24. 【請求項24】 前記DNAフラグメントに作用可能に連鎖された分泌シグナ
    ルをさらに含む、請求項20に記載の発現ベクター。
  25. 【請求項25】 前記DNAフラグメントによりコードされるポリペプチドを
    発現する、請求項20に記載の発現ベクターが導入された培養された細胞。
  26. 【請求項26】 工程: 前記DNAフラグメントによりコードされるポリペプチドを発現する、請求項20
    に記載の発現ベクターが導入された細胞を培養し、 そして 前記発現されたポリペプチドを回収する、 を含んでなるZTMPO-1ポリペプチドを製造する方法。
  27. 【請求項27】 工程: 患者から遺伝的試料を取り、 配列番号:1または配列番号:1の相補体の少なくとも14の隣接ヌクレオチドを
    含んでなるポリヌクレオチドが相補的ポリヌクレオチド配列にハイブリダイズし
    て第1反応産物を産生する条件下に、遺伝的試料を前記ポリヌクレオチドとイン
    キュベートし、そして前記第1反応産物を対照反応産物と比較し、ここで前記第1
    反応産物と前記対照反応産物との間の差は患者における遺伝的異常性を示す、 を含んでなる、患者における遺伝的異常性を検出する方法。
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