JP2002511276A - オリゴヌクレオチドによる修飾のための遺伝子標的の同定および遺伝子修飾のためのオリゴヌクレオチドの生成 - Google Patents

オリゴヌクレオチドによる修飾のための遺伝子標的の同定および遺伝子修飾のためのオリゴヌクレオチドの生成

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Abstract

(57)【要約】 所望の物理的、化学的および/または生物学的活性特性を有する合成化合物、すなわち活性化合物を生成するための、反復方法、好ましくはコンピュータベースの反復方法を提供する。過程の反復の間、標的核酸配列を提供するかまたは選択し、そして候補核酸塩基配列のライブラリーを定義された基準にしたがってin silicoで生成する。“仮想”オリゴヌクレオチドの化学的性質を選択し、選択された核酸塩基配列を有する仮想オリゴヌクレオチド化合物のライブラリーを生成する。これらの仮想化合物を再検討し、そして特定の特性を有することが推測される化合物を選択する。選択された化合物を機械的に合成し、そして好ましくは所望の物理的、化学的または生物学的活性について機械的にアッセイする。このように活性化合物を生成し、そして同時に、オリゴヌクレオチドに敏感に反応する標的核酸の好ましい配列および領域または配列ベースの修飾を同定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 関連する出願の相互参照 本発明は、1998年4月28日に出願したU.S.シリアル番号第09/067,638号の一部
継続出願であり、この出願は1998年4月13日に出願された仮出願シリアル番号第6
0/081,483号に基づく優先権を主張し、それぞれの出願の全体を参考文献として
本明細書中に援用する。
【0002】 発明の属する分野 本発明は、一般的には、定義された物理的、化学的または生物活性特性を有す
る合成化合物を精製しそして同定することに関する。より具体的には、本発明は
、合成オリゴヌクレオチド化合物のコンピュータベースの反復機械的合成または
このような化合物の活性の機械補助的解析を介して、所定の核酸配列に対して標
的化されたオリゴヌクレオチドを自動化して生成することに関する。このような
化合物のアッセイから集められた情報を利用して、多様な核酸ベースの技術、た
とえばアンチセンスドラッグの発見および標的の確認のために扱いやすい核酸配
列を同定する。
【0003】 発明の背景 1. オリゴヌクレオチド技術 標的に相補性を有する合成オリゴヌクレオチドは、特定の標的核酸に配列特異
的様式でハイブリダイズすることが知られている。一例においては、ポリペプチ
ドをコードする核酸の“センス”鎖に対して相補的な化合物を、“アンチセンス
オリゴヌクレオチド”と呼ぶ。このような化合物のサブセットは、標的核酸の発
現を修飾することができ;このような合成化合物を、本明細書中では“活性オリ
ゴヌクレオチド化合物”と記載する。
【0004】 オリゴヌクレオチド化合物は、一般に、研究用試薬および診断補助剤としてin
vitroで、そして治療剤および生物活性剤としてin vivoで使用される。オリゴ
ヌクレオチド化合物は、多様な手段によりそれらの作用を発揮することができる
。そのような手段の一つとして、オリゴヌクレオチドとmRNAとの間で形成される
DNA/RNAハイブリッドを分解するため、例えば真核生物でのRNase Hまたは原核生
物でのRNase Pなどの内在性ヌクレアーゼを利用する(Chiang et al., J Biol.
Chem., 1991, 266, 18162; Forster et al., Science, 1990, 249, 783)。別の
手段は、ヌクレアーゼ活性を有する合成部分とアンチセンス配列を有するオリゴ
ヌクレオチドとを共有的に連結することを含む。このことは、標的活性を修飾す
るために内在性ヌクレアーゼを補充することに依存しない。ヌクレアーゼ活性を
有する合成部分には、酵素RNA、ランタニドイオン複合体およびその他の反応性
種が含まれるが、これらには限定されない(Haseloff et al., Nature, 1988, 3
34, 585; Baker et al., J. Am. Chem. Soc., 1997, 119, 8749)。
【0005】 現在までのアンチセンス技術を利用する際に生じる利点にも関わらず、アンチ
センス技術に敏感に反応する標的配列を経験的手法により同定することが未だに
一般的である(Szoka, Nature Biotechnology, 1997, 15, 509。したがって、ア
ンチセンス修飾に適する標的ヌクレオチド配列を効率的にそして効果的に同定す
るためのシステムおよび方法についての必要性が存在する。本開示は、このよう
な配列をin silicoで、機械的にまたはその他の自動化された手段を介して自動
的に同定するシステムおよび方法を提供することにより、この必要性に答えてい
る。
【0006】 2. 活性なオリゴヌクレオチド化合物の同定 伝統的には、有用な特性を有する新規の化学的実体は、(1)いくつかの所望の
特性または活性を有する化学的化合物(“リード化合物”と呼ばれる)を同定す
ること、(2)リード化合物の変異体を作成すること、そして(3)そのような変異体
化合物の特性および活性を評価すること、により生成される。この方法は、“SA
R”、すなわち構造活性相関(structure activity relationship)と呼ばれる。
“SAR”およびその補助的な役をなすものである、合理的ドラッグデザインが、
ある程度の成功を収めて利用されているが、リード化合物生成に対するこれらの
アプローチには、多くの制限があり、特に生物学的活性を有するオリゴヌクレオ
チド化合物を発見することに関係する。オリゴヌクレオチドにSARを利用するこ
とを試みる場合、RNA構造が、アンチセンス化合物により二重鎖形成を阻害する
ことができ、とてもそうなので標的ヌクレオチド配列をほんの数塩基“動かす”
ことにより、このような化合物の活性を劇的に減少しうることが認識されてきた
(Lima. et al., Biochemistry, 1992, 31, 12055)。
【0007】 今まで、リードアンチセンス化合物を検索する好ましい方法は、そのような化
合物を手動で合成し、そして手動で解析することであった。結果的には、従来の
アプローチの根本的な制限は、手動、またはせいぜい準自動化された手段で作成
されたアンチセンス化合物の接近可能性(availability)、数およびコストに依
存している。さらに、このような化合物をアッセイすることは、伝統的に単調で
退屈な手動の技術により行われてきた。したがって、活性アンチセンス化合物を
生成するための伝統的アプローチは、比較的少数の候補アンチセンス化合物を合
成しそしてスクリーニングするために、比較的高いコストと長い時間が必要とさ
れることにより制限される。したがって、特定の核酸配列を標的とする新規活性
アンチセンスおよびその他のオリゴヌクレオチド化合物を、効率的かつ効果的に
生成するためのシステムおよび方法の必要性が存在する。本開示は、機械的およ
びその他の自動化手段を介して活性アンチセンス化合物を自動的に生成し、そし
てスクリーニングするためのシステムおよび方法を提供することにより、この必
要性に対して回答する。
【0008】 3. 遺伝子機能解析 ヒトゲノムプロジェクトなどの努力により、多量のヌクレオチド配列情報が、
例えばゲノム配列、cDNA、発現配列タグ(EST)などの様々な形態で、入手でき
るようになっている。この情報の爆発は、あるコメンテーターをして、“ゲノム
科学者たちは、自らが機能を確定することができる以上の遺伝子を生成し続けて
いる”と言わしめた(Kahn, Science, 1995, 270, 369)。この問題に対するい
くつかのアプローチは示されているものの、解決策は何ら明らかになっていない
。例えば、異なる疾患状態または発生段階での遺伝子発現を見る方法は、せいぜ
い遺伝子と疾患または発生段階との関連性を提供するのみである(Nowak, Scien
ce, 1995, 270, 368)。遺伝子によりコードされるタンパク質を見る別のアプロ
ーチが開発されているが、“このアプローチは、より複雑であり、そして大きな
障害物が残されている”(Kahn, Science, 1995, 270, 369)。さらに、これら
のアプローチのいずれによっても、ある人が直接的にヌクレオチド配列情報を利
用して遺伝子機能解析を行うことが可能にはならない。
【0009】 これに対して、アンチセンス技術は実際に、遺伝子機能解析に対してヌクレオ
チド配列情報を直接的に利用することを可能としている。一旦標的核酸配列を選
択すると、当該技術分野で既知の技術を使用して、その配列にハイブリダイズす
ることができるアンチセンス配列を生成することができる。典型的には、標的核
酸配列の長さにわたって多かれ少なかれランダムに一定間隔があいている配列(
例えば、“遺伝子ウォーキング”)を有する候補アンチセンスオリゴヌクレオチ
ド(ASO)の多数が合成され、そしてそれらの標的核酸配列の発現を修飾する能
力をアッセイする。その後、細胞または動物を1または複数の活性アンチセンス
オリゴヌクレオチドで処理して、そして標的遺伝子の(1または複数の)機能を
決定するために得られた効果を決定した。実用主義および遺伝子機能を決定する
ためのこの経験的アプローチの価値は、当該技術分野において承認されているに
もかかわらず、このアプローチは、“ほとんどの研究所の師団を超えており、新
規遺伝子配列を同定する際に可能性がなく、しかしその機能および治療的潜在性
は未知である”とも述べられている(Szoka, Nature Biotechnology, 1997, 15,
509)。
【0010】 したがって、そのヌクレオチド配列が既知である以外には特性決定されていな
い遺伝子またはその部分の機能を効率的かつ効果的に決定するシステムおよび方
法についての必要性が存在する。本開示は、機械的手段を介して標的ヌクレオチ
ド配列に対する活性アンチセンス化合物を自動的に生成するためのシステムおよ
び方法を提供することにより、この必要性に対して回答する。このような活性ア
ンチセンス化合物を目的の遺伝子を発現することができる細胞、無細胞抽出物、
組織または動物に接触させ、その後の生化学的または生物学的パラメーターを測
定する。目的の遺伝子機能を決定するため、結果を、活性アンチセンス化合物と
接触させていない対照細胞培養物、無細胞抽出物、組織または動物から得られた
結果と比較する。
【0011】 4. 標的の確認 遺伝子のヌクレオチド配列を決定することは、もはやそれ自体目的ではなく、
“目的に対する単なる手段である。重要な次の段階は、遺伝子およびその(遺伝
子)産物を、潜在的なドラッグ標的として確認することである”(Glasser, Gen
etic Engineering News, 1997, 17, 1)。この方法、すなわち疾患または症状に
関与していることが疑われる遺伝子の修飾が、実際に遺伝子と疾患または症状と
の因果関係と一貫する効果を結果として生じることを確認することは、標的確認
として知られている。
【0012】 ヒトゲノムプロジェクトなどの努力の結果、莫大な数の完全ヌクレオチド配列
または部分ヌクレオチド配列が得られているが、これらの多くは新規ドラッグの
発見努力に対して有用な標的に対応するかまたはコードする可能性がある。この
過剰な情報により表される挑戦は、いかにしてこのような配列を使用してドラッ
グ発見のための有効な標的を同定しランク付けするかである。アンチセンス技術
は、このことを達成し得るための一つの手段を提供する;しかしながら、活性ア
ンチセンス化合物を開発するための伝統的な方法に関連する多くの手動で、労働
集約的でそして高価な工程は、標的確認にその用途が限定されていた(Szoka, N
ature Biotechnology, 1997, 15, 509)。それにも関わらず、アンチセンス化合
物の特徴である顕著な標的特異性により、特に高度に関連するタンパク質の機能
的役割を研究する場合に、標的確認のための理想的選択が可能となる(Albert e
t al., Trends in Pharm. Sci., 1994, 15, 250)。
【0013】 したがって、遺伝子を修飾する化合物を効率的かつ効果的に開発するためのシ
ステムおよび方法に対する必要性が存在しており、ここではこのような化合物を
ヌクレオチド配列情報から直接的に開発することができる。このような化合物は
、疾患または症状と関与していると考えられている遺伝子の修飾が、実際に疾患
または症状の起源、進行、転移または成長を指示するin vitroまたはin vivo効
果を引き起こすことを確認することが必要である。
【0014】 本開示は、機械的またはその他の自動化手段を介して標的ヌクレオチド配列に
対して活性なオリゴヌクレオチドおよびその他の化合物、特にアンチセンス化合
物、を自動的に生成するためのシステムおよび方法を提供することにより、この
必要性に回答している。このような活性化合物を、目的とする遺伝子を発現する
ことができる細胞培養物、無細胞抽出物、組織または動物と接触させ、そして遺
伝子産物の潜在的な機能を指示するその後の生化学的または生物学的パラメータ
ーを測定する。目的とする遺伝子の修飾が特定の細胞機能に影響を与えるか否か
を決定するため、これらの結果を、活性アンチセンス化合物と接触させなかった
対照細胞システム、無細胞抽出物、組織または動物から得られた結果と比較する
。同一の標的核酸またはその遺伝子産物に対して指向するその他の、非アンチセ
ンスベースの剤をスクリーニングする場合に、得られた活性アンチセンス化合物
を陽性対照として使用することができる。
【0015】 遺伝子機能解析および標的確認のための記載された本発明の態様は、本発明の
その他の態様とパラメーターを共有するが、しかし独特のパラメーターも有する
ことに注意すべきである。例えば、アンチセンスドラッグの発見は、本来、アン
チセンス化合物の毒性が扱いやすいことが必要とされるが、その一方で遺伝子機
能解析または標的確認のためには、このような化合物を用いた処置の効果を評価
するために使用されるアッセイを阻害しない限り、アンチセンス化合物に由来す
る明白な毒性を許容することができる。
【0016】 Petersonらの米国特許第5,563,036号は、転写因子の核酸への結合を阻害する
化合物についてスクリーニングするためのシステムおよび方法を記載する。好ま
しい態様においては、方法のアッセイ部分はコンピュータ制御ロボットにより行
われると記載されている。
【0017】 Hoeyの米国特許第5,708,158号は、活性化T細胞のヒト核因子によりその発現が
修飾される遺伝子に関連する疾患を、診断または治療するために有用であること
が述べられている薬理学的剤を同定するためのシステムおよび方法を記載する。
【0018】 Edwardsらの米国特許第5,693,463号および第5,716,780号は、DNA分子を認識す
るDNA結合タンパク質と競合する非オリゴヌクレオチドの能力に基づいて、DNA分
子に特異的に結合する非オリゴヌクレオチド分子を同定するためのシステムおよ
び方法を記載する。
【0019】 Agrafiotisらの米国特許第5,463,564号および第5,684,711号は、定義した物理
的、化学的および/または生物学的特性を用いて、化学的実体を生成するための
コンピュータベースの反復方法を記載する。
【0020】 発明の概要 本発明は、標的核酸配列の発現を修飾する化合物のセットを定義し、そして標
的核酸配列の発現を修飾するオリゴヌクレオチドのセットを生成するための自動
化されたシステムおよび方法に対するものである。本発明はまた、オリゴヌクレ
オチドと本発明のシステムおよび方法による核酸配列とのアンチセンス結合に敏
感に反応する核酸配列を同定することに対するものである。説明の目的で、本明
細書中では、活性アンチセンスオリゴヌクレオチドを生成しそして同定すること
に関して本発明は記載する;しかし、本発明はこの態様に限定されない。
【0021】 本発明は、物理的、化学的および/または生物学的特性の規定されたセットを
有する化学的化合物を定義するための反復方法、そしてこれらの方法を実行する
ためのシステムに対するものである。本明細書中で企図されるような方法のそれ
ぞれの反復の間、標的核酸配列が提供されまたは選択され、定義された基準に従
って、(候補)仮想化合物のライブラリーをin silicoで(すなわち、コンピュ
ータで操作可能で、そして信頼性のある形態で)生成される。仮想化合物のライ
ブラリーを生成する。これらの仮想化合物を概観し、そして特定の所望の特性を
有すると予想される化合物を選択する。選択された化合物を、好ましくは機械的
に、バッチ様式(batchwise)で合成する;そしてその後、所望の特性を有する
化合物を同定するため、所望の物理的、化学的または生物学的活性について機械
的にアッセイする。このように活性化合物を生成し、そして同時に修飾に敏感に
反応する標的核酸の好ましい配列および領域を同定する。本発明の好ましい化合
物は、標的核酸配列に結合するオリゴヌクレオチドである。
【0022】 本発明のその後の反復において、候補化合物の第二のライブラリーを生成しお
よび/または選択して、第二の仮想化合物ライブラリーを生じさせる。本方法の
複数の反復を通じて、これらの化合物と核酸配列との結合を介する修飾に対して
扱いやすい標的核酸配列のライブラリーを同定する。このような修飾には、アン
チセンス技術、遺伝子機能解析および標的確認が含まれるが、これらには限定さ
れない。
【0023】 本発明はまた、遺伝子または遺伝子産物の機能を確認するための方法であって
、遺伝子を標的とする核酸塩基配列のライブラリーをin silicoで生成し、そし
て少なくともいくつかの核酸塩基配列を有する複数の合成化合物を、生物学的機
能に対する作用について機械的にアッセイすることを含む前記方法に対するもの
でもある。
【0024】 本発明のさらなる特徴および利点、そして本発明の様々な態様の構造および操
作を、添付する図面に関して、以下に詳細に記載する。図面中においては、参照
番号は、同一または機能的に同様の要素を示すようにしてある。
【0025】 発明の詳細な説明 本発明のある好ましい方法を、図1及び2の流れ図に関して、以下に(now)
記載する。
【0026】 1.標的核酸の選択 標的選択過程である過程ステップ100は、本プロセスの次の段階ヘの導入を
助けるために用いられる、標的ヌクレオチド配列を提供する。標的核酸の発現の
調節は、例えば、.薬物の発見、標的確認、及び/または、遺伝子機能の解析と
いった、様々な目的のすべてのために、広く望まれている。
【0027】 標的選択過程、ステップ100の主たる目的の一つは、重要な治療の機会を示
す分子標的を同定すること、新規かつ効果的な薬物発見の手段を提供すること、
及び、ヌクレオチド配列を除いては特性が示されていない遺伝子の機能を決定す
ることである。これらの目的を達成するために、遺伝子は、選択基準の特定の組
に基づいて分類される。
【0028】 前記選択基準の組の一つは、標的ヌクレオチド配列の量、及び、質に関与する
。オリゴヌクレオチド設計に用いることができる、十分な標的配列の情報がなけ
ればならない。さらに、本明細書中に記載されている方法を実行するために、そ
のデータの信頼性を受容可能なレベルにするのに十分な質を、前記情報はもたね
ばならない。従って、そのデータはあまり多くの欠損、あるいは、間違った塩基
の記入が含まれてはならない。ポリペプチドをコードする塩基の場合、実質的に
は標的配列のセンス鎖の全ての三つの読み枠で翻訳すること、及び、例えば、既
知であるサイズのポリペプチドをコードしている、あるいは、相同性のある蛋白
とほぼ同じサイズのポリペプチドをコードしているといった、予想される特性を
もった連続したポリペプチド配列をコードしていることを確認することにより、
前記の誤りはしばしば検出され得る。とにかく、高頻度の配列の誤りのみが、本
発明の方法を失敗させる可能性があり、標的配列全体に渡って前記誤りが頻繁に
起こらない限り、標的配列に対するほとんどのオリゴヌクレオチドは前記誤りを
避けることができる。
【0029】 もう一つの好ましい基準は、適当な培養可能である細胞株、あるいは、遺伝子
発現を再生産できるその他のsourceが利用できるべきであることである。前記細
胞株は、標的核酸配列を含む遺伝子を発現するか、あるいは、発現の誘導をされ
得る。本発明のプロセスによって生じるオリゴヌクレオチド化合物は前記細胞株
を用いてアッセイされ、また、前記アッセイが自動装置により行われるのであれ
ば、その細胞株は、96穴プレートにおける培養によるといった、機械的な操作に
好んで使用しやすい。もし適当な細胞株が存在しない場合、それにもかかわらず
、適当な細胞株を構築することが可能であることを、当業者は認めるだろう。例
えば、アッセイの目的に適した細胞株生み出すために、標的遺伝子を含む発現ベ
クターを細胞株にトランスフェクションすることができる。
【0030】 遺伝子の機能解析の目的においては、標的核酸、あるいは、その遺伝子産物の
生物学的機能に関する情報が欠如している、あるいは、特徴付けが不完全である
遺伝子システムにおいて作用することが可能である。これは本発明の強力な作用
因である。遺伝子機能解析を目的とした標的核酸は、全く特徴が示されていない
可能性があり、または、最小限のデータに基づく機能、あるいは、他の遺伝子と
の相同性をもつ可能性がある。前記標的への本発明のプロセスの適用により、そ
の遺伝子の発現を調節する活性化化合物が開発され、また、細胞に適用され得る
。結果として、細胞の生化学的、あるいは、分子生物学的応答が観察され、また
、この情報は当業者により、この標的遺伝子の機能の解明のために用いられる。
【0031】 標的確認、及び、薬物発見の目的においては、別の選択基準は疾病関連(dese
ase association)である。候補となる標的遺伝子は、既知の、あるいは、予想
される疾病関連のいくつかの広いカテゴリーの一つに位置している。レベル1標
的は、疾患と強い相関関係のある、標的遺伝子である。この相関関係は、遺伝子
異常の頻度は疾病の発病率と関連しているといった、疫学、遺伝子発現及び機能
は疾病と相関関係のある細胞の事象と関連しているといった、分子生物学、及び
、遺伝子産物のin vitroでの活性は疾病のパラメーターと関連するといった、生
化学、を含むが、限定されない、多くの科学的な学問分野から生じ得る。レベル
1標的に焦点を絞るための、強い治療上の理論的根拠があるため、これらの標的
は薬物発見、及び/または、標的確認の目的で、最も好まれる。
【0032】 レベル2標的は、疾病との、組み合わせられた疫学的、分子生物学的、及び/
または、生化学的相関関係が、レベル1についてよりも明確ではない、核酸標的
である。レベル3標的は、その標的が直接に疾病の過程に関与しているというデ
ータはほとんど、または、全くないが、前記関与の間接的な証拠、すなわち、レ
ベル1またはレベル2標的の核酸配列、または、その遺伝子産物との相同性があ
る標的である。標的選択過程に偏見をもたせないため、及び、調査した疾病状態
の原因、増強、悪化、拡大、継続、あるいは、後作用に実際に関連する、最多数
の核酸を確保するため、レベル1、2、及び、3の標的核酸の、釣合いのとれた
混合を試験することが好ましい。
【0033】 薬物発見を実行するために、実験の体系、及び、試薬は、本発明の過程により
生じる活性化化合物の治療上の能力を評価する目的で、誰にでも(for one)適
切に使用できるべきである。前記体系はin vitroにおいて(例えば、in vitroで
の細胞−細胞間結合(association)のモデル)、または、in vivoにおいて(例
えば、疾病状態の動物モデル)、実行できる可能性がある。薬物の薬理学を評価
することに使用できる、利用可能な動物モデル系があることも、必須ではないが
、望ましい。
【0034】 候補標的核酸はまた、生物学的過程により分類され得る。例えば、プログラム
細胞死(“アポトーシス”)は、最近、広範囲の多様な疾病において、混乱させ
られる、重要な生物学的過程であることがわかってきた。よって、アポトーシス
の過程において役割を果たす因子をコードする核酸は、標的遺伝子として認めら
れる。同様に、可能性をもつ標的核酸は、炎症、自己免疫疾患、癌、あるいは、
他の病理学的あるいは機能不全の過程に関与しているとして、分類され得る。
【0035】 さらに、遺伝子は、配列の相同性、及び、生物学的機能に基づいて、しばしば
ファミリーに分類され得る。個々のファミリーのメンバーは、重複して作用する
可能性があり、あるいは、下流のエフェクターとの相互作用の多様性により、ま
たは、特定の細胞種類に限定された発現により、特異性を提供する可能性がある
。遺伝子ファミリーの一つのメンバーがある疾患の過程に関与している場合、同
じファミリーの他のメンバーを標的とする根拠は、合理的に強い。そのため、前
記遺伝子ファミリーのメンバーは、本発明の方法、及び、体系を適用され得る、
好ましい標的核酸である。実際に、異なる遺伝子ファミリーメンバーに関するア
ンチセンス化合物の有能な特異性は、本発明を前記標的に特にふさわしいものと
する(Albertら、Trends Pharm. Sci., 1994, 15, 250)。部分的、あるいは、
完全な、前記ファミリーメンバーのヌクレオチド配列は、ポリメラーゼチェーン
反応(PCR)、及び、“普遍的な(universal)”プライマー、すなわち、与えら
れた遺伝子ファミリーのすべてのメンバーに共通になるように設計されたプライ
マーを用いて、入手することができることを、当業者は認めるだろう。
【0036】 普遍的な(universal)プライマーから生じたPCR産物はクローン化されて、シ
ークエンシングされ得るか、あるいは、当技術分野において既知である技術を用
いて、直接にシークエンシングされ得る。従って、クローン化されたDNA、ある
いは、mRNA由来の相補的DNA(cDNA)からのヌクレオチド配列は、本発明の過程
において使用され得るが、その標的ヌクレオチド配列がクローン化された核酸か
ら単離される必要はない。どのような様式で単離され、あるいは、調製された、
どのような核酸のどのようなヌクレオチド配列も、どのようにして決定されたか
によらず、本発明の過程において、標的核酸として使用され得る。
【0037】 さらに、ポリペプチドをコードする核酸は、本発明の一態様において、その標
的ヌクレオチド配列を提供するが、他の核酸も標的となり得る。従って、例えば
、生体構造の、または、酵素のRNAのヌクレオチド配列は、前記RNAが疾病状態と
関与している場合には、薬物発見、及び/または、標的確認を目的として使用さ
れ可能性があり、または、その生物学的役割が未知である場合には遺伝子機能の
解析を目的として使用される可能性がある。
【0038】 2.標的ヌクレオチド配列の組み立て 図3は、本発明の一態様に従うと、過程ステップ200である、標的ヌクレオ
チド配列の組み立て過程のステップを詳述する、ブロック図である。オリゴヌク
レオチド設計過程である、過程ステップ300は、正確な標的配列情報の入手可
能性により、促進される。自動化された遺伝子シークエンシング技術の限界のた
め、遺伝子配列は、しばしば、断片が集められる。さらに、それぞれの遺伝子は
、独立した研究室で、異なるシークエンシング戦略を用いてシークエシングされ
るので、異なる断片に対応する配列情報は、しばしば異なるデータベースに置か
れる。標的核酸組み立て過程は、コンピューターを用いた相同性検索アルゴリズ
ム、及び、配列断片組み立てアルゴリズムを利用して、利用可能なデータベース
で、関連する配列情報を検索し、また、例えばRNA転写物といった、最も可能性
の高い標的核酸分子の表示に利用可能な配列情報を組み込む。この表示は次に過
程ステップ300でオリゴヌクレオチドの設計に使用され、過程ステップ700
において生化学的活性を試験され得る。
【0039】 多様な転写物の合成を指示する、すなわち、選択的スプライシングによる、遺
伝子の場合、それぞれ個々の転写物は、ステップ300の目的に対する、単独の
標的核酸である。本発明の一態様において、与えられた転写物のアイソフォーム
に特異的な活性化化合物が望ましい場合には、標的ヌクレオチド配列は、その転
写産物のアイソフォームに単独の配列に限定される。本発明のもう一つの態様に
おいて、同時に、二つ、あるいは、それ以上の転写物アイソフォームを調節する
ことが望ましい場合には、標的ヌクレオチド配列は、その二つ、あるいは、それ
以上の転写物の間で共有されている配列に限られる。
【0040】 ポリペプチドをコードしている核酸の場合、全長のcDNAがオリゴヌクレオチド
設計過程ステップ300において使用されることが一般に好ましい(5’キャッ
プからポリA尾部まで読んで決定された全長のcDNAを用いて)。全長のcDNAが好
ましいが、部分的な配列情報を用いてオリゴヌクレオチドを設計することも可能
である。さらにいくつかの場合では、イントロンを標的としたオリゴヌクレオチ
ドを設計することが望ましい可能性がある。この場合、過程ステップ220にお
いて、本プロセスは個々のイントロンを見分けるために用いられ得る。
【0041】 本プロセスは選択された分子標的に関する最初の配列情報を入力することによ
り、過程ステップ205において、始めることができる。ポリペプチドをコード
する核酸の場合、過程ステップ300における、オリゴヌクレオチド設計戦略に
使用するには、全長のcDNA配列が一般には好ましい。始めのステップは、決定ス
テップ210において、最初の配列情報が全長cDNAを示すかどうかを決定するこ
とである。全長cDNA配列が使用できる場合、本プロセスは、オリゴヌクレオチド
設計ステップ300へ直接進む。全長cDNA配列が使用できない場合、過程ステッ
プ212において、データベースからさらなる配列情報を検索する。
【0042】 過程ステップ212、及び、230において、好ましく使用されるアルゴリズ
ムは、BLAST(AltschulらJ. Mol. Biol., 1990, 215, 403)、または、“Gapped
BLAST”(Altschulら Nucl. Acids Res., 1997, 25, 3389)である。これらは
配列データベースにある、関係のある配列を見い出すために使用される、配列の
相同性に基づいた、データベース探索ツールである。BLAST検索パラメーターは
、近い関係にある配列を、単に見つけ出す目的のみに設定されている。BLASTに
より検索される、いくつかの好ましいデータベースは公共のドメイン、及び、個
人経営のデータベースの組み合わせである。データベース、それらの内容、及び
、出所を、表1に記載する。
【0043】
【表1】
【0044】 ゲノムの配列情報が、決定ステップ215において得られる場合には、イント
ロンは取り除かれ、また、エキソンは、過程ステップ220において、cDNA配列
を示す連続した配列になるように組み立てられる。エキソンの組み立ては、phra
gment組み立てプログラム(Phragment Assenbly Program)“Phrap”(著作権ワ
シントン大学遺伝子センター、Searrle、WA)を用いて生み出される。Phrapアル
ゴリズムは、重複している配列の組みを解析し、また、それらを、“contig”と
言われる、一つの継続する配列に組み立てる。結果として生じるcontigは、過程
ステップ230において、さらなる配列情報のデータベースでの検索に、好まし
くは用いられる。ゲノムの情報が得られない場合には、過程ステップ212の結
果は、決定ステップ225において個々のエキソンに関して分析される。エキソ
ンはそれぞれ、データベースに頻繁に記録される。多数の完全なエキソンが同定
されると、それらは、好ましくは、過程ステップ250において、Phrapを用い
てcontigに組み立てられる。多数の完全なエキソンが、決定ステップ225におい
て同定されない場合には、配列は、決定ステップ228において、部分配列情報に
ついて分析され得る。データベースdbEST中に明らかにされているESTは前記部分
配列情報の例である。さらなる部分情報が見い出されない場合には、決定ステッ
プ228において、本プロセスは、過程ステップ230に進められる。過程ステ
ップ212で部分配列情報が明らかになった場合には、その情報は、決定ステッ
プ228を経由して、過程ステップ230に進められる。
【0045】 過程ステップ230、決定ステップ240、決定ステップ260、及び、過程
ステップ250は、標的として利用できる配列情報の量を反復的に拡大するよう
に設計されるループを定義する。このループのそれぞれの反復の最後には、その
結果は決定ステップ240、及び260において、分析される。新規の情報が見
い出されない場合には、本プロセスは、決定ステップ240から過程ステップ3
00に進む。見い出された配列情報が予想外に大量である場合には、本プロセス
が、その遺伝子の境界の外の反復されるゲノム配列へ移動したことが示唆される
ので、本プロセスは、好ましくは一反復後ろに循環され、その後、その配列は決
定ステップ240から過程ステップ300に進む。少量の新たな配列情報が見い
出された場合には、例えば、5’端に100塩基、及び、3’端に100塩基取り、そ
の後、過程ステップ230において、それをBLAST相同性検索に入れることによ
り、ループを反復させる。新たな配列情報は、過程ステップ250において、存
在するcontigに加えられる。
【0046】 3.in silicoにおける、一連の核塩基(nucleobase)配列、及び、仮想のオ
リゴヌクレオチドの生成 次のステップである300、及び400に関して、それらは以下に記載する順
序、すなわち、ステップ400の前にステップ300、あるいは、本発明の別の
態様においては、ステップ300の前にステップ400、という順序で行なうこ
とができる。この別の態様において、各オリゴヌクレオチド化学は、始めに、各
オリゴヌクレオチド配列に指定される。その後、オリゴヌクレオチド化学と配列
の各組み合わせがステップ300のパラメーターに従って、評価される。この態
様は、前記パラメーターについて別のオリゴヌクレオチド化学の効果を考慮に入
れた、望ましい特徴をもっている。例えば、アンチセンス化合物において、シト
シンの5-メチルシトシン(5MeCまたはm5c)による代用は、前記化合物とその標
的核酸の間に形成される二本鎖の安定性を増強し得る。オリゴヌクレオチドと標
的核酸の二本鎖を増強させる他のオリゴヌクレオチド化学は、当技術分野におい
て既知である(例えば、Freierら、Nucleic Acids Research, 1997, 25, 4429を
参照)。当業者によって評価されるであろう通りに、異なるオリゴヌクレオチド
化学が、異なる標的核酸に対して、好まれ得る。つまり、ある標的DNAとの結合
に最適なオリゴヌクレオチド化学は、同じヌクレオチド配列をもつ標的RNAとの
結合にとっては、最適には及ばないかもしれない。
【0047】 ステップ200において組み立てられた、標的核酸配列から、図1に参照され
る通り、ステップ400の前にステップ300という順序で本発明のプロセスを
行なうことにより、図4、及び、5に示す流れ図に記載されているように、オリ
ゴヌクレオチド配列の表が作成される。ステップ302においては、望ましいオ
リゴヌクレオチドの長さが選択される。一つの好ましい態様において、オリゴヌ
クレオチドの長さは、約8から約30の間であり、より好ましくは、約12から約25
ヌクレオチドである。ステップ304においては、ステップ200で得られた標
的配列とハイブリッド形成できる、望ましい長さの全ての可能なオリゴヌクレオ
チド配列が生じる。このステップでは、単純に、可能な5’端のオリゴヌクレオ
チドを決定し、また、可能な3’端に到達するまで、標的配列を1塩基ずつ増加
させて“歩行”させることにより、一連のオリゴヌクレオチド配列が生み出され
る。
【0048】 in silicoにおいて評価されうる、仮想の一連のオリゴヌクレオチドを生産す
るために、ステップ305では、ステップ302の核塩基配列に、実際のオリゴ
ヌクレオチド化学が適用される。不履行の(default)仮想のオリゴヌクレオチ
ド化学はそれらの物理的、及び、化学的な特性によって良く特徴付けられたもの
、例えば、天然に生じる塩基(A、T、C、及び、G)、非修飾の糖残基、及び、ホ
スホジエステルの骨格を有する2’-デオキシリボ核酸を含んでいる。
【0049】 4.in silicoにおける実際のオリゴヌクレオチドの熱力学的特性の評価 ステップ36では、一連の熱力学的、配列、及び、相同性のスコアが、ステッ
プ306から得られた仮想の各オリゴヌクレオチドについて、好ましくは計算さ
れる。熱力学的特性は図6に示すように計算される。ステップ308では、望ま
しい熱力学的特性が選択される。望まれたものと同じくらい多く、あるいは、少
なく選択することが可能で、随意に、何も選択されない可能性がある。典型的に
は、望ましい特性は、ステップ309の、標的構造の自由エネルギーの計算を含み
得る。オリゴヌクレオチドがDNA分子である場合には、ステップ310、312
、及び、314が、実行される。オリゴヌクレオチドがRNA分子である場合には
、ステップ311、313、及び、315が、実行される。両方の場合において
、これらのステップは、分子内のオリゴヌクレオチド相互作用、分子間の相互作
用、及び、二本鎖形成の、自由エネルギーの計算に相当する。加えて、オリゴヌ
クレオチドと標的との結合の自由エネルギーが、ステップ316において好まし
くは計算される。
【0050】 他の熱力学的、及び、動力学的特性は、ステップ317に示されているように
、オリゴヌクレオチドについて計算することができる。前記他の熱力学的、及び
、動力学的特性は、融点、結合の割合、分離の割合、あるいは、オリゴヌクレオ
チド活性に予想され得るすべての他の特性を含み得る。
【0051】 標的構造の自由エネルギーは、標的核酸の標的結合部位にある、全ての二次構
造を破壊することに必要とされる自由エネルギーとして定義される。この領域は
、オリゴヌクレオチドがその相補配列と結合するため、適切に破壊される必要が
ある標的内のヌクレオチド塩基対を含む。この局在的な二次構造の破壊の結果、
オリゴヌクレオチドによる接近しやすさを提供する。前記構造は二重らせん、末
端の対でない(unpaired)、及び、ミスマッチのヌクレオチド、ヘアピンループ
、bulgeループ、内部(internal)ループ、multibranchループを含む、ループを
含み得る(Serraら、Methods in Enzymology, 1995, 259, 242)。
【0052】 分子間の自由エネルギーは、二つのオリゴヌクレオチドにより形成される最も
安定な構造であり、前記構造はダイマーの形成を含むため、固有エネルギーを指
す。分子間の自由エネルギーはまた、例えば、異なる配列の、二つ、あるいは、
それ以上のオリゴヌクレオチドを、アッセイにおいて、同じ細胞に投与するとい
った時に、考慮に入れられるべきである。
【0053】 分子内自由エネルギーは、一つのオリゴヌクレオチド内の最も安定な二次構造
を破壊することに必要なエネルギーを指す。前記構造は、例えば、ヘアピンルー
プ、bulges及び内部ループを含む。分子内の塩基が対をなしている程度は、前記
塩基対の破壊に必要とされるエネルギーを暗示する。
【0054】 二本鎖形成の自由エネルギーは、変性した標的配列に結合する、変性オリゴヌ
クレオチドの自由エネルギーである。オリゴヌクレオチドと標的との結合は、分
子内及び分子間オリゴヌクレオチド構造の開裂、標的構造の開裂、及び、二本鎖
形成に関与するエネルギーに関与し、また、それを含む、全体の結合である。
【0055】 最も安定なRNA構造は、最も近くに隣接するものの分析に基づいて予想される
(Xia, T.ら、Biochemistry, 1998, 37, 14719-14735; Serraら、Methods in En
zymology, 1995, 259, 242)。この分析は、与えられた塩基対の安定性が隣接し
た塩基対によって決定されるという仮定に基づいている。それぞれの可能な最も
近くに隣接するものの組み合わせについて、熱力学的特性が決定され、また、提
供される。二重らせんの領域については、一つのらせんを始めるのに必要とされ
るエントロピー変化と、それ自身とそれに相補的な鎖のみに関連したエントロピ
ー変化という、二つの付加された因子を考慮に入れる必要がある。このように、
二本鎖の自由エネルギーはこの方程式を用いて計算され得る。
【0056】
【数1】 ΔG0 T=ΔH0−TΔS0 式中、ΔGは二本鎖形成の自由エネルギーである。
【0057】 ΔHはそれぞれの最も近くに隣接するもののエンタルピー変化であり、 ΔSはそれぞれの最も近くに隣接するもののエントロピー変化であり、ま
た、Tは温度である。
【0058】 それぞれの可能な最も近くに隣接するものの組み合わせに関するΔH、及び、
ΔSは実験的に決定されてきた。これらの文字の値は、しばしば公表されている
表において入手できる。末端の対でない(unpaired)、及び、ミスマッチのヌク
レオチドに関しては、それぞれの可能なヌクレオチドの組み合わせにおける、エ
ンタルピー、及び、エントロピーの測定値もまた、公表されている表により入手
できる。前記結果は、二本鎖形成に関して決定された値に、直接に加えられる。
ループに関しては、入手できるデータは、塩基対に関するものと同程度に完全、
あるいは、正確というのではなく、一つの既知のモデルでは、ループ形成の自由
エネルギーは、ループのサイズ、近隣の塩基対、ループの最初のミスマッチと近
隣の塩基対との相互作用、及び、AUあるいはUA、または、最初のミスマッチであ
るGAあるいはUUにより、接近されることを含む、付加的な因子に基づいた自由エ
ネルギーの和として決定される。前記方程式は、オリゴリボヌクレオチドと標的
RNAとの相互作用に関してもまた、使用することができる。
【0059】 DNA二本鎖の安定性は、分子内あるいは分子間のオリゴデオキシリボヌクレオ
チドの相互作用の場合に使用される。、DNAにおける最も近くに隣接するものとR
NAにおけるものとの間で異なる、実験的に決定された値、及び、RNAに関するよ
りもDNAに関する方が好ましい傾向にある、らせんの開始を除いては、DNA二本鎖
の安定性は、RNAの安定性と同じ方程式を使用して計算される(SantaLuciaら、Bi
ochemistry, 1996, 35, 3555)。
【0060】 さらに付加される熱力学的パラメーターは、RNA/DNA二本鎖の場合に用いられ
る。これは、RNA標的とオリゴデオキシヌクレオチドの場合にあり得る。前記パ
ラメーターは、Sugimotoらにより、決定された(Biochemistry, 1995, 34, 3555
)。最も近くに隣接するものに関する値に加えて、らせん開始のエンタルピーに
関する値に違いが認められる。
【0061】 5.In silicoにおける、標的への接近しやすさの評価 オリゴヌクレオチドの選択において、標的への接近しやすさは重要な考察であ
ると考えられている。前記標的部位は、最小限の二次構造を有しており、また、
そのため、前記構造を破壊する最小限のエネルギーが必要とされる。加えて、オ
リゴヌクレオチド中の分子内、または、分子間の二次構造は、前記構造を破壊す
るのに必要とされるエネルギーのため、望ましくない。オリゴヌクレオチドと標
的との結合は、これらの因子の両方に依存している。これらの因子に基づき、二
次構造の寄与を最小限にすることが望ましい。オリゴヌクレオチドと標的との結
合の他の寄与は、結合親和性である。標的部位のよりきつくしまった塩基対に基
づき、好ましい結合親和性が望ましい。
【0062】 ステップ317の結果である、熱力学的特性の計算に続いて、ステップ324
では、得点をつけられた望ましい配列特性が選択される。望んだものと同じくら
い多く、あるいは、少なく選択されることが可能で、随意に、何も選択されない
可能性がある。これらの特性は、ステップ325では並んだ4個のグアノシン残
基の、あるいは、ステップ326では並んだ3個のグアノシン残基の、連続の数
、ステップ327ではアデノシンの、ステップ328ではシチジンの、あるいは
、ステップ329ではウリジンまたはチミジンの最も長い連続の長さ、ステップ
330ではプリンの、あるいは、ステップ331ではピリミジンの最も長い連続
の長さ、ステップ332ではアデノシンの、ステップ333ではシチジンの、ス
テップ334ではグアノシンの、あるいは、ステップ335ではウリジンまたは
チミジンの百分率組成比、ステップ336ではプリンの、あるいは、ステップ3
37ではピリミジンの百分率組成比、ステップ338ではGCジヌクレオチド反復
の、ステップ339ではCAジヌクレオチド反復の、あるいは、ステップ340で
はUAまたはTAのジヌクレオチド反復の数を含む。さらに、ステップ341に示す
通り、他の配列特性は、関連し、また、予想されるアンチセンスの効果を明らか
にするために使用され得る。
【0063】 これらのの配列特性はオリゴヌクレオチド活性、または、その欠如の予想に、
重要である可能性がある。例えば、アメリカ合衆国特許番号5.523.389に、並ん
だ3個または4個のグアノシン残基の延長を含むオリゴヌクレオチドが開示され
ている。前記配列をもつオリゴヌクレオチドは、配列に依存しない方法で機能し
得る。アンチセンスアプローチにおいて、前記のメカニズムは大抵は望まれない
。さらに、多数のジヌクレオチド反復は、関係のない多数の遺伝子が存在する可
能性のある、複雑さの低い領域を示す可能性がある。例えば90%アデノシンとい
った、偏った塩基組成もまた、非特異的な作用を与え得る。実用的な観点から、
統合した考察により、他のヌクレオチドの長い延長を有するオリゴヌクレオチド
は、除くことが望ましいだろう。上記に列挙された、あるいは、下記にその予想
される価値が見い出される、他の配列特異性は、オリゴヌクレオチド配列の選択
に使用され得る。
【0064】 ステップ341に続いて、ステップ342では、計算される相同性スコアが選
択される。ステップ343に示されるように、標的の蛋白アイソフォームをコー
ドする核酸との相同性は望まれ得る。例えば、プロテインキナーゼCの一つのア
イソフォームに特異的なオリゴヌクレオチドが選択され得る。また、前記遺伝子
の多様なアイソフォームを標的として、オリゴヌクレオチドが選択され得る。ス
テップ344に示されるように、類似の標的配列との相同性もまた、望まれ得る
。例えば、あるオリゴヌクレオチドは、ヒト及びマウスの両方におけるオリゴヌ
クレオチドの試験を促進するために、両方の種に共通の領域を選択し得る。ステ
ップ345に示されるように、標的核酸のスプライシングバリアントとの相同性
が望まれ得る。さらに、ステップ346に示されるように、必要に応じて、他の
配列バリアントとの相同性の決定は望ましいだろう。
【0065】 それぞれの選択されたパラメーターについてスコアが得られたステップ346
の次に、ステップ347に示されるように、最も有望なオリゴヌクレオチドを選
択するために望ましい範囲が選択される。典型的に、いくつかのパラメーターの
みがオリゴヌクレオチド配列の選択に使用され得る。構造の予想が改良されるに
つれて、追加のパラメーターを使用することができる。望ましいスコアの範囲が
選択されると、ステップ348に示されるように、この範囲におさまる全てのオ
リゴヌクレオチドの表が作成される。
【0066】 6.核酸の機能部位を標的とするオリゴヌクレオチド 標的核酸の特異的な機能領域を標的とするオリゴヌクレオチド配列は望ましい
だろう。決定ステップ349に示されるように、前記領域を標的にする稼動かの
決定がなされる。機能的な領域を標的とすることが望ましい場合、図9に非常に
詳細にみられるように、過程ステップ350が行なわれる。それが望まれない場
合、本プロセスはステップ375に進む。
【0067】 ステップ350では、図9に示されるように、望ましい機能領域が選択される
。前記領域は、ステップ353において転写開始位置、あるいは、5’キャップ
を、ステップ354において5’非翻訳領域を、ステップ355において開始コ
ドンを、ステップ356においてコーディング領域を、ステップ357において
ストップコドンを、ステップ358において3’非翻訳領域を、ステップ359
において3’スプライシング部位を、あるいは、ステップ360において5’ス
プライシング部位を、ステップ361において特異的エキソンを、あるいは、ス
テップ362において特異的イントロンを、ステップ363において3’mRNA安
定化シグナルを、ステップ364において非安定化シグナルを、ステップ365
においてポリアデニル化シグナルを、ステップ366においてポリA付加部位を
、ステップ367においてポリA尾部を、あるいは、ステップ368において既
知のpre-mRNAの遺伝子5’配列を、含む。さらに、ステップ369に示されるよ
うに、付加される機能部位が選択され得る。
【0068】 多くの機能領域が、遺伝子の適切なプロセシングには重要であり、また、アン
チセンスアプローチのための、魅力的な標的である。例えば、AUG開始コドンは
転写開始に必要であるため、一般に標的とされる。さらに、スプライシング部位
は、これらの領域がmRNAのプロセシングに重要であるため、魅力的な標的である
と考えられる。他の既知の部分は、蛋白因子、あるいは、他の制御分子との相互
作用のため、より利用しやすい可能性がある。
【0069】 望ましい機能領域が選択され、また、決定された後、以前に選択された全ての
オリゴヌクレオチドの部分集合が、ステップ370により示されるように、望ま
しい機能領域のみへのハイブリッド形成に基づいて、選択される。
【0070】 7.オリゴヌクレオチドの一様な分布 機能部位を標的とすることが望ましくても、そうでなくても、多数のオリゴヌ
クレオチド配列が、ここまでの本プロセスの結果として生じ得る。オリゴヌクレ
オチド配列の数を扱いやすい数に減らすため、ステップ375に示されるように
、標的に沿って、選択されたオリゴヌクレオチドが一様に分布しているかどうか
が、決定される。オリゴヌクレオチド配列の一様な分布は、完全な標的核酸、あ
るいは、選択された機能領域の全体を、完全な適用範囲とすることを提供するこ
とを目的とし得る。ステップ360に示されるように、コンピューターベースの
プログラムは、配列の分布を自動化するのに使用される。前記プログラムは、標
的核酸の長さ、望ましいオリゴヌクレオチドの総数、単位長さごとののオリゴヌ
クレオチド配列、機能領域ごとのオリゴヌクレオチド配列の数、といったパラメ
ーターを計算に入れる。オリゴヌクレオチド配列のマニュアルの選択もまた、ス
テップ385により提供される。いくつかの場合では、オリゴヌクレオチド配列
をマニュアルで選択することが望ましい。例えば、活性における塩基の小さい移
動の効果の決定に、役立つ可能性がある。ステップ380、あるいは、ステップ
385のどちらかから、望ましい数のオリゴヌクレオチド配列が得られたら、こ
れらのオリゴヌクレオチド配列は、オリゴヌクレオチドの化学が割り当てられる
、本プロセスのステップ400に渡される。
【0071】 8.実際のオリゴヌクレオチド化学の割り当て 前記の過程、及び、決定ステップにより、一連の選択された核塩基配列が生じ
たら、配列に対して、実際のオリゴヌクレオチド化学が割り当てられる。“実際
のオリゴヌクレオチド化学”、あるいは、単に“化学”は、自動装置により合成
される、それぞれの一連のオリゴヌクレオチド化合物に共通の化学修飾である。
好ましい化学は、それぞれの連結部がホスホロチオエート連結であるオリゴヌク
レオチド、及び、決められた数の5’及び/または3’末端残基が2'-メトキシ
エトキシ修飾をうけたキメラのオリゴヌクレオチドを含むが、限定はされない。
【0072】 化学は、一般的な手順ステップ400の間に、核塩基配列に対して割り当てら
れ得る(図1)。化学割り当ての論理的な基礎は図10、及び、11に示されて
おり、また、一つのオリゴヌクレオチドを通して、ヌクレオシドからヌクレオシ
ドへと進んでいく反復手順は、図12に示されている。化学割り当ては、文書処
理プログラムへの直接的なの割り当て、相互に作用する文書処理プラグラムを介
した割り当て、または、自動化されたプログラムと装置を介した割り当てにより
、行われ得る。これらの例のそれぞれにおいて、出力ファイルは、自動化された
合成装置の入力ファイルとして扱うことができる形式であるように、選択される
【0073】 9.オリゴヌクレオチド化合物 本発明の文脈において、オリゴヌクレオチドに関して、“オリゴヌクレオチド
”という単語は、リボ核酸(RNA)またはデオキシリボ核酸(DNA)またはその類
似体の、オリゴマーまたはポリマーを示すように使われる。従って、この言葉は
、天然に生ずる核塩基、糖、及び、共有結合のヌクレオシド間(骨格)の連結部
からなるオリゴヌクレオチドと同様に、天然でなく生ずる、同様に機能する部分
を有するオリゴヌクレオチドを含む。前記修飾された、または、代用のオリゴヌ
クレオチドは、例えば、細胞への取り込みの増加、核酸標的への親和性の増強、
及び、ヌクレアーゼ存在下での安定性の増加といった、望ましい特性のため、し
ばしば、天然の形態、つまり、ホスホジエステル結合したA、C、G、T、及び、U
ヌクレオシド以上に好まれる。
【0074】 本発明に従ったオリゴヌクレオチドは、一般的な手順300の選択分類に関し
て、先に検討されたものを、限定はしないが含む、多様なパラメーターに依存し
て、多様な長さをとり得る。アンチセンスとしての使用には、本発明のオリゴヌ
クレオチド化合物は、好ましくは、長さが約8から約30核塩基である(すなわち
、約8から約30連なったヌクレオシド)。特に好ましいのは、約12から約25の核
塩基からなるアンチセンスオリゴヌクレオチドである。アンチセンスオリゴヌク
レオチド、及び、いくつかの望ましい修飾の検討は、De Mesmaekerら、Acc. Che
m. Res., 1995, 28, 366に見い出すことができる。他の長さのオリゴヌクレオチ
ドはアンチセンス以外の標的戦略、例えば、オリゴヌクレオチドのリボザイムと
しての使用において、選択され得る。前記リボザイムは、当技術分野において既
知である通り、より長い長さのオリゴヌクレオチドを通常必要とする。
【0075】 ヌクレオシドは、塩基と糖の組み合わせである。ヌクレオシドの塩基部分は通
常はヘテロ環塩基である。前記ヘテロ環塩基の、最も一般的な二つの分類は、プ
リン、及び、ピリミジンである。ヌクレオチドは、さらに、ヌクレオシドの糖部
分に共有結合したリン酸基を含む、ヌクレオシドである。正常な(正常とは、RN
A及びDNA中に見い出されると定義する)ペントフラノシル糖を含むそれらヌクレ
オシドにおいて、リン酸基は、糖の2’、3’あるいは5’のいずれかの水酸基
に結合し得る。オリゴヌクレオチドの形成において、リン酸基は近接したヌクレ
オシドとお互いに共有結合し、直線状のポリマーの化合物を形成する。次に、こ
の直線状のポリマーの構造のそれぞれの末端は、さらに結合して環状の構造を形
成し得る。しかしながら、開いた直線状の構造が一般的に好まれる。オリゴヌク
レオチド構造の中で、リン酸基は一般にオリゴヌクレオチドのヌクレオシド間の
骨格を形成しているといわれる。正常のRNA及びDNAの連結部または骨格は、3’
から5’のホスホジエステル結合である。
【0076】 本発明で有効な好ましいオリゴヌクレオチドの特異的な例は、修飾した骨格、
あるいは、天然でないヌクレオシド間の連結を含む。本明細書中で定義されるよ
うに、修飾した骨格を有するオリゴヌクレオチドとは、骨格にリン原子を保持し
たもの、及び、骨格にリン原子をもたないものを含む。本明細書の目的において
、また、当技術分野において時々参照されるように、リン原子をそのヌクレオシ
ド間の骨格にもたない、修飾されたオリゴヌクレオチドもまた、オリゴヌクレオ
シドであるとみなされ得る。
【0077】 10.オリゴヌクレオチド化学の選択 図10及び11に示される一般的な論理計画では、各ヌクレオシド位置につい
て、使用者、あるいは、自動化された装置は、始めに塩基割り当てについて、次
に糖の割り当て、リンカーの割り当て、最後に結合の割り当てについて質問され
る。従って、各ヌクレオシドについて、過程ステップ410で塩基が選択される
。塩基の選択では、塩基化学1が過程ステップ412で選択されることができ、
あるいは、一つまたはそれ以上の代替の塩基が、経過ステップ414、416、
及び、418において選択される。従って、各ヌクレオシドについて、過程ステ
ップ420で糖が選択され、選択された塩基と合わせてヌクレオシドが完成する
だろう。糖の選択では、糖化学1が過程ステップ422で選択されることができ
、あるいは、一つまたはそれ以上の代替の糖が、経過ステップ424、426、
及び、428において選択される。近接した二つのヌクレオシドそれぞれについ
て、過程ステップ430でヌクレオシド間のリンカーが選択される。ヌクレオシ
ド間のリンカーに関するリンカー化学が経過ステップ432で選択されるリンカ
ー化学1であることができ、あるいは、一つまたはそれ以上の代替のヌクレオシ
ド内のリンカー化学が、経過ステップ434、436、及び、438において選
択される。
【0078】 塩基、糖、及び、ヌクレオシド間リンカーに加えて、各ヌクレオシド位置で、
一つあるいはそれ以上の共役基(conjugate groups)が、ヌクレオシドへの付加
、または、ヌクレオシド間の連結部ヘの付加を介して、オリゴヌクレオチドに付
加し得る。共役基の付加は、経過ステップ440においてまとめられ、また、共
役基の割り当ては、経過ステップ450においてなされる。
【0079】 図10及び11に説明される目的において、それぞれの塩基、糖、ヌクレオシ
ド間リンカー、または、共役について、化学1からn が示されている。明細書中
に記載されている通り、それぞれの塩基、糖、ヌクレオシド間リンカー、または
、共役について、化学1から代替化学nの間の代替化学の数字は、変数であり、
本明細書中で同定されるそれぞれの特異的な代替塩基、糖、ヌクレオシド間リン
カー、及び、共役を、当技術分野において既知の相当するものと同様に、含むが
、限定されないことが理解される。
【0080】 図10及び11と共に記載されている論理を使用して、図12に示されるよう
に、一般的手順300からのオリゴヌクレオチドの表に、化学が割り当てられる
。この表中のオリゴヌクレオチドヘの化学の割り当てにおいて、ステップ452
において、表中の最初のオリゴヌクレオチドに、また、ステップ453において
最初ののオリゴヌクレオチドの最初のヌクレオチドに、ポインターがセットされ
得る。塩基化学は、ステップ410において、上に記載されるように選択され、
糖化学は、ステップ420において、また上に記載されるように選択され、続い
て、ステップ430において、また上に記載されるように、ヌクレオシド間の連
結部の選択がされる。決定440において、本プロセスは現在のヌクレオチド位
置に共役が付加されるかに依存して、枝分かれする。共役が望まれた場合、共役
は、ステップ440において、また上に記載されるように選択される。
【0081】 ステップ440において共役が付加されるかどうか、ステップ454において
、質問がなされる。この質問は、ポインターを現在のオリゴヌクレオチドの最後
のヌクレオチドに置くかを質問する。決定ステップ454の結果が“No”の場合
、ポインターは現在のヌクレオチドの次のヌクレオチドに移動し、また、ステッ
プ410、420、430、440、及び、454を含むループが、反復される
。このループは、決定ステップ454の結果が“Yes”になるまで反復される。
【0082】 決定ステップ454の結果が“Yes”のとき、決定ステップ460において、
オリゴヌクレオチドの表中の、ポインターの位置に関する質問がなされる。ポイ
ンターが表中の最後のオリゴヌクレオチドにないとき、決定ステップ460の“
No”の径路に続き、また、ポインターは、過程ステップ458において、表中の
次のオリゴヌクレオチドの始めのヌクレオチドに移動する。表中の次のオリゴヌ
クレオチドにポインターがセットされるとともに、ステップ453において始ま
るループが反復される。決定ステップ460の結果が“Yes”のとき、オリゴヌ
クレオチドの表中の全てのヌクレオチドに対して、化学が割り当てられた。
【0083】 11.オリゴヌクレオチド化学の記載 図10に示されるように、一つのオリゴヌクレオチドの各ヌクレオシドに関し
て、化学選択は、ヌクレオシドを形成する塩基の、利用可能な異なる塩基単位の
大きなパレットからの選択を含む。これらは、天然プリン塩基であるアデニン(
A)、グアニン(G)、及び、天然ピリミジン塩基であるチミン(T)、シトシン
(C)、ウラシル(U)を含む、“修飾された”または“天然の”塩基(本明細書
中では核塩基(nucleobase)としても参照される)である可能性がある。それは
さらに、5-メチルシトシン(5-me-C)、5-ヒドロキシメチルシトシン、キサンチ
ン、ヒポキサンチン、2-アミノアデニン、アデニン及びグアニンの6-メチル及び
他のアルキル誘導体、アデニンとグアニンの2-プロピル及び他のアルキル誘導体
、2-チオウラシル、2-チオチミン及び2-チオシトシン、5-プロピニルウラシル及
びシトシン、6-アゾウラシル、シトシン及びチミン、5-ウラシル(疑ウラシル)
、4-チオウラシル、8-ハロ、8-アミノ、8-チオール、8-チオアルキル、8-ヒドロ
キシル、及び、その他の8-置換アデニン及びグアニン、5-ハロウラシル及びシト
シン、特に5-ブロモ、5-トリフルオロメチル、及び、他の5-置換ウラシル及びシ
トシン、7-メチルグアニン及び7-メチルアデニン、8-アザグアニン及び8-アザア
デニン、7-デアザグアニン及び7-デアザアデニン、及び、3-デアザグアニン及び
3-デアザアデニンといった、他の合成及び天然の核塩基を含む、修飾された核塩
基を含み得る。さらに核塩基は、アメリカ合衆国特許番号3,687,808に開示され
ているもの、Concise Encyclopedia Of Polymer Science And Engineering, pag
es 858-859, Kroschwitz, J. I., ed. John Wiley & Sons, 1990に開示されてい
るもの、Englischら、Angewandte Chemie, International Edition, 1991, 30,
613に開示されているもの、Sanghvi, Y. S., Chapter 15, Antisense Research
and Applications, pages 289-302, Crooke, S. T. and Lebleu, B., ed., CRC
Press, 1993に開示されているものを含む。これらの核塩基のいくつかは、本発
明におけるオリゴメリック化合物の結合親和性を増加させるために、特に有効で
ある。これらは、2-アミノプロピルアデニン、5-プロピニルウラシル、及び、5-
プロピニルシトシンを含む、5-置換ピリミジン、6-アザピリミジン、及び、N-2
、N-6、O-6置換プリンを含む。5-メチルシトシン置換体は、核酸二本鎖の安定性
を0.6から1.2℃増加させることが示されており(Sanghvi, Y. S., Crooke, S. T
. and Lebleu, B., eds., Antisense Research and Applications, CRC Press,
Boca Raton, 1993, pp. 276-278)、また、塩基としての選択のために、現在好
まれている。これらは、以下に記載される、2'-O-メトキシエチル糖修飾体と結
合したときに、特に有効である。
【0084】 他の修飾核塩基と同様に、先に記載された修飾核塩基のあるいくつかの調製を
教授する代表的アメリカ合衆国特許は、これに限定されないが、先に記載されて
いるアメリカ合衆国特許番号3,687,808と同様に、それぞれが本明細書中でその
全体が参照として援用される、アメリカ合衆国特許番号4,845,205、5,130,302、
5,134,066、5,175,237、5,367,066、5,432,272、5,459,255、5,484,,908、5,50
2,177、5,525,711、5,552,540、5,587,469、5,594,121、5,596,091、5,614,617
、及び、5,681,941を含む。本明細書中でその全体が参照として援用されており
、本出願とともに一般に所有されている1996年12月10日に提出された、アメリカ
合衆国特許出願08/762,488もまた、参照文献として認められる。
【0085】 一つのオリゴヌクレオチドのある特定のヌクレオシドの塩基の選択において、
特定の標的の逆鎖とハイブリッド形成するためのある特異性を、塩基が有するこ
との必要性に対する考慮が、最初になされる。従って、一つの“A”塩基が必要
な場合、アデニンが選択される可能性があるが、例えば、より強いハイブリッド
形成(比較的アデニンにより達成されるハイブリッド形成都比較して)といった
他の考慮が望まれれば、2-アミノアデニンといった、“A”塩基と類似した方法
でハイブリッド形成を行い得る他の代用塩基が選択される可能性もある。
【0086】 図10に示されるように、一つのオリゴヌクレオチドの各ヌクレオシドに関し
て、化学選択は、ヌクレオシドを形成する糖の、利用可能な異なる糖、あるいは
、糖の代用物単位の大きなパレットからの選択を含む。これらは、例えば一つあ
るいはそれ以上の置換基を含む糖といった、修飾された糖である可能性がある。
より好ましい置換基としては、2'の位置に、以下に挙げる、OH、F、O-、S-、あ
るいは、N-アルキル、O-、S-、あるいは、N-アルケニル、あるいは、O、S-、あ
るいは、N-アルキニル、を含み、式中、そのアルキル、アルケニル、及び、アル
キニルは、置換された、または置換されていない、C1からC10のアルキル、ある
いは、C2からC10のアルケニル、あるいは、アルキニルである。特に好ましいの
は、n及びmが、1から約10である、O[(CH2)nO]mCH3、O(CH2)nOCH3、O(CH2)nNH2
、O(CH2)nCH3、O(CH2)nONH2、及び、O(CH2)nON[(CH2)nCH3)]2である。他の好ま
しい置換基としては、2'の位置に以下に挙げる、C1からC10の低分子アルキル、
置換された低分子アルキル、アルカリル、アラルキル、O-アルカリル、または、
O-アラルキル、SH、SCH3、OCN、Cl、Br、CN、CF3、OCF3、SOCH3、SO2CH3、ONO2
、NO2、N3、NH2、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルカリル、アミノアル
キルアミノ、ポリアルキルアミノ、置換シリル、RNA開裂基、レポーター基(a r
eporter group)、インターカレータ 、オリゴヌクレオチドの薬物動態学的特
性を改善する置換基、あるいは、オリゴヌクレオチドの薬力学的特性を改善する
置換基、及び、他の同様な特性を有する置換基の一つを含む。一つの好ましい修
飾は、2'-メトキシエトキシ(2'-O-CH2CH2OCH3、2'-O-(2-メトキシエチル)、2'-
O-メトキシエチル、あるいは、2'-MOEとしても知られる)(Martinら、Helv. Ch
im. Acta, 1995, 78, 486)すなわち、アルコキシアルコキシ基を含む。さらに
好ましい修飾は、2'-ジメチルアミノオキシエトキシ、すなわち、2'-DMAOEとし
ても知られる、O(CH2)2ON(CH3)2基を含み、それは、本明細書中でその全体を参
照として援用される、1998年1月30日に提出された、共通に所有されるアメリカ
合衆国特許出願シリアル番号09/016,520に記載されている。
【0087】 他の好ましい修飾は、2'-メトキシ(2'-O-CH3)、2'-アミノプロポキシ(2'-O-OC
H2CH2CH2NH2)、及び、2'-フルオロ(2'-F)を含む。同様の修飾は、糖の他の位置
、特に3'末端ヌクレオチド、あるいは、2'-5'結合したオリゴヌクレオチドの中
の糖の3'位、及び、5'末端ヌクレオチドの5'位で、また、なされることができる
。オリゴヌクレオチドのヌクレオシドは、ペントフラノシル糖の代わりにシクロ
ブチル部分といった、糖の類似体を有することができる。
【0088】 前記修飾された糖構造の調製を教授する、代表的アメリカ合衆国特許としては
、これに限定されないが、アメリカ合衆国特許番号4,981,957、5,118,800、5,31
9,080、5,359,044、5,393,878、5,446,137、5,466,786、5,514,785、5,519,134
、5,567,811、5,576,427、5,591,722、5,597,909、5,610,300、5,627,053、5,63
9,873、5,646,265、5,658,873、5,670,633、および5,700,920を含み、そのうち
の幾つかは、本出願と共に、一般に所有されており、それぞれは本明細書中でそ
の全体を参照として援用される。本明細書中でその全体を参照として援用される
、本出願と共に、一般に所有され認められている、1995年6月5日に提出された、
アメリカ合衆国特許出願08/468,037を共に含む。
【0089】 図10に示されるように、一つのオリゴヌクレオチドの各隣接するヌクレオ
シド対に関して、化学選択は、ヌクレオシド間の連結部の選択を含んでいる。こ
れらヌクレオシド間の連結部(linkages)は、リンカー(linkers)、骨格(bac
kbone)、あるいは、オリゴヌクレオチド骨格とも記述される。これらヌクレオ
シド連結部の形成において、異なるヌクレオシド間の連結部、あるいは、骨格の
パレットが利用可能である。これらは、例えば、ホスホロチオエート、キラルホ
スホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホトリエステル、アミノアルキ
ルホスホトリエステル、メチル及び、3'-アルキレンホスホネート及びキラルホ
スホネートを含む、他のアルキルホスホネート、ホスフィネート、3'-アミノホ
スホールアミデート及びアミノアルキルホスホールアミデートを含む、ホスホー
ルアミデート、チオノホスホールアミデート、チオノアルキルホスホネート、チ
オノアルキルホスホトリエステル、及び、正常な3'-5'結合を有するボラノホス
フェート、2'-5'結合のこれらのアナログ、及び、ここでは隣接するヌクレオシ
ド単位の対が3'-5'から5'-3'、もしくは、2'-5'から5'-2'に結合する、逆の極性
を有するものといった、修飾されたオリゴヌクレオチド骨格を含む。様々な塩、
混合塩、及び、遊離酸形態(free acid forms)もまた、含まれる。
【0090】 上述のリンを含む連結部の調製を教授する、代表的アメリカ合衆国特許は、こ
れに限定されないが、そのうちのいくつかは、本出願とともに一般に所有される
、それぞれは本明細書中でその全体を参照として援用される、アメリカ合衆国特
許番号3,687,808、4,469,863、4,476,301、5,023,243、5,177,196、5,188,897、
5,264,423、5,276,019、5,278,302、5,286,717、5,321,131、5,399,676、5,405,
939、5,453,496、5,455,233、5,466,677、5,476,925、5,519,126、5,536,821、5
,541,306、5,550,111、5,563,253、5,571,799、5,587,361、5,625,050、及び、5
,697,248を含む。
【0091】 その中にリン原子を含まないオリゴヌクレオチド、すなわち、オリゴヌクレオ
シドにおい得るm好ましいヌクレオシド間連結部は、短鎖アルキル、あるいは、
シクロアルキル糖間連結部、混合されたへテロ原子、及び、アルキルあるいはシ
クロアルキル糖間連結部、あるいは、一つまたはそれ以上の短鎖へテロ原子の、
あるいは、ヘテロ環の糖間連結部により形成される骨格を有する。これらは、(
ヌクレオシドの糖部分と離れて形成された)morpholino結合を有するもの、シロ
キサン骨格、スルフィド、スルホキシド及びスルホン骨格、ホルムアセチル及び
チオホルムアセチル骨格、メチレンホルムアセチル、及、チオホルムアセチル骨
格、アルケンを含む骨格、サルファメート骨格、メチレンイミノ、及び、メチレ
ンヒドラジノ骨格、スルホネート、及び、スルホンアミド骨格、アミド骨格、ま
たは、N、O、S、及び、CH2が混合した構成要素を有する他のものを含む。
【0092】 上述したオリゴヌクレオシドの調製を教授する、代表的アメリカ合衆国特許は
、これに限定されないが、そのうちのいくつかは、本出願とともに一般に所有さ
れる、それぞれは本明細書中でその全体を参照として援用される、アメリカ合衆
国特許番号5,034,506、5,166,315、5,185,444、5,214,134、5,216,141、5,235,0
33、5,264,562、5,264,564、5,405,938、5,434,257、5,466,677、5,470,967、5,
489,677、5,541,307、5,561,225、5,596,086、5,602,240、5,610,289、5,602,24
0、5,608,046、5,610,289、5,618,704、5,623,070、5,663,312、5,633,360、5,6
77,437、及び、5,677,439を含む。
【0093】 ヌクレオチド単位の、他の好ましいオリゴヌクレオチド、すなわち、オリゴヌ
クレオチド類似体、糖と糖間結合の両方すなわち骨格は、新たなグループに置き
換えられる。塩基単位は、適切な核酸標的化合物とのハイブリッド形成のために
維持される。優れたハイブリッド形成特性を有することを示された、オリゴヌク
レオチド類似体である、一つの前記オリゴマー化合物は、ペプチド核酸(PNA)
と呼ばれる。PNA化合物において、オリゴヌクレオチドの糖-リン酸骨格は、アミ
ドを含む骨格、特に、アミノエチルグリシン骨格と置き換えられる。核塩基は維
持され、また、直接あるいは間接的に、骨格のアミド部分のアザ窒素原子と結合
する。PNA化合物の調製を教授する代表的アメリカ合衆国特許は、これに限定さ
れないが、それぞれは本明細書中でその全体を参照として援用される、アメリカ
合衆国特許番号5,539,082、5,714,331及び、5,719,262を含む。さらに、さらな
るPNA化合物の教授は、Nielsenら、Science, 1991, 254, 1497に見い出すことが
できる。
【0094】 ヌクレオシド間の連結部について、本発明の最も好ましい態様は、ホスホロチ
オエート骨格を有するオリゴヌクレオチド、及び、ヘテロ原子骨格もつオリゴヌ
クレオシドであり、また、特には-CH2-NH-O-CH2、-CH2-N(CH3)-O-CH2-(メチレ
ン(メチルイミノ)、あるいは、MMI骨格として知られる)、-CH2-O-N(CH3)-CH2 -、-CH2-N(CH3)- N(CH3)- CH2-、及び、先に参照されたアメリカ合衆国特許番号
5,489,677の-O-N(CH3)-CH2-CH2-(天然のホスホジエステル骨格は、-OP-O-CH2-
と表される)、及び、先に参照されたアメリカ合衆国特許番号5,602,240のアミ
ド骨格である。先に参照されたアメリカ合衆国特許番号5,034,506の(morpholin
o)骨格構造をもつオリゴヌクレオチドもまた、好ましい。
【0095】 一つあるいはそれ以上のヌクレオシド、もしくは、一つのオリゴヌクレオチド
のヌクレオシド間連結部に共役基(conjugate group)を付加すると、オリゴヌ
クレオチドの様々な特性は修飾される。従って、一つあるいはそれ以上の部分を
化学的に結合する、本発明のオリゴヌクレオチドの修飾、あるいは、オリゴヌク
レオチドへの共役は、オリゴヌクレオチドの活性、細胞内分布、あるいは、細胞
内への取り込みを増強させることを意図する。前記部分は、それに限定されない
が、コレステロール部分(Letsingerら、 Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 1989,
86, 6553)、コール酸(Manoharanら、Bioorg. Med. Chem. Let., 1994, 4, 105
3)、例えばヘキシル-S-トリチルチオールといったチオエーテル(Manoharanら
、Ann. N. Y. Acad. Sci., 1992, 660, 306、Manoharanら、 Bioorg. Med. Chem
. Let., 1993, 3, 2765)、チオコレステロール(Oberhauser ら、Nucl. Acid
s Res., 1992, 20, 533)、ドデカンジオール、あるいは、ウンデシル残基とい
った脂肪鎖(Saison-Behmoarasら、EMBO J., 1991,10,111、Kabanovら、FEBS Le
tt., 1990, 259, 327、Svinarchukら、Biochimie, 1993, 75, 49)、例えばジヘ
キサデシル-rac-グリセロール、あるいは、トリエチルアンモニウム 1,2-ジ-O-
ヘキサデシル−グリセロ-3-H-ホスホネートといったリン脂質(Manoharanら、Te
trahedron Lett., Sheaら、Nucl. Acids Res., 1990, 18, 3777)、ポリアミド
、あるいは、ポリエチレングリコール鎖(Manoharanら、Nucleosides & Nucleot
ides, 1995, 14, 969)、あるいは、アダマンタンアセチル酸(Manoharanら、Te
trahedron Lett., 1995, 36, 3651)、パルミチル部分(Mishraら、Biochim. Bi
ophys. Acta, 1995, 1264, 229)、あるいは、オクタデシルアミン、あるいは、
ヘキシルアミノ-カルボニル-オキシコレステロール部分(Crookeら、J. Pharmac
ol. Exp. Ther., 1996, 277, 923)といった脂質部分を含む。
【0096】 前記オリゴヌクレオチド共役の調製を教授する、代表的アメリカ合衆国特許は
、これに限定されないが、そのうちのいくつかは、本出願と共に一般に所有され
る、それぞれは本明細書中でその全体を参照として援用される、アメリカ合衆国
特許番号4,948,882; 5,218,105; 5,525,465; 5,541,313; 5,545,730; 5,552,538
; 5,578,717,5,580,731; 5,580,731; 5,591,584; 5,109,124;5,118,802; 5,138,
045; 5,414,077; 5,486,603; 5,512,439; 5,578,718; 5,608,046; 4,587,044; 4
,605,735; 4,667,025; 4,762,779; 4,789,737; 4,824,941; 4,835,263; 4,876,3
35; 4,904,582; 4,958,013; 5,082,830; 5,112,963; 5,214,136; 5,082,830; 5,
112,963; 5,214,136; 5,245,022; 5,254,469; 5,258,506; 5,262,536; 5,272,25
0; 5,292,873; 5,317,098; 5,371,241,5,391,723; 5,416,203,5,451,463; 5,510
,475; 5,512,667; 5,514,785; 5,565,552; 5,567,810; 5,574,142; 5,585,481;
5,587,371; 5,595,726; 5,597,696; 5,599,923; 5,599,928、及び、5,688,941を
含む。
【0097】 12.キメラ化合物 与えられた化合物のすべての位置に均一に修飾することは必要ではない。実際
、一つ以上の前述した修飾は、一つのオリゴヌクレオチド内において、一つの化
合物、あるいは、ただ一つのヌクレオシドに取り込まれる可能性がある。本発明
では、キメラ化合物である化合物もまた含まれる。本発明の文脈中における“ch
imeric”化合物、もしくは、“chimeras”は、それぞれ少なくとも一つののモノ
マー単位、すなわち、オリゴヌクレオチド化合物の場合には、一つのヌクレオチ
ドからなる、2つ、もしくは、それ以上の化学的に区別された領域からなる、化
合物、特にオリゴヌクレオチドである。これらのオリゴヌクレオチドは、ヌクレ
アーゼ分解に対する耐性の増加、細胞ヘの取り込みの増加、及び/あるいは、標
的核酸への結合親和性の増加を、そのオリゴヌクレオチドに与えるように修飾さ
れた、オリゴヌクレオチド内の、少なくとも一つの領域を典型的に含む。オリゴ
ヌクレオチドの付加される領域は、RNA-DNA、もしくは、RNA-RNAハイブリッドを
開裂することができる酵素の基質として働き得る。
【0098】 例としては、RNase HはRNA-DNA二本鎖のRNA鎖を開裂する、細胞内エンドヌク
レアーゼである。RNase Hの活性化は、そのため、標的RNAの開裂という結果に達
し、それによって遺伝子発現のオリゴヌクレオチド阻害の効果を大きく増強する
。結果として、キメラオリゴヌクレオチドが用いられる場合は、同じ標的領域に
対してハイブリッド形成する、ホスホロチオエートデオキシオリゴヌクレオチド
と比較すると、より短いオリゴヌクレオチドで、匹敵する結果がしばしば得られ
得る。RNA標的の開裂は、ゲル電気泳動により決まった方法で検出することがで
き、また、必要ならば、関連する核酸ハイブリッド形成技術は、当技術分野にお
いて既知である。
【0099】 本発明のキメラアンチセンス化合物は、上に記載されるように、2つ、あるい
は、それ以上の、オリゴヌクレオチド、修飾されたオリゴヌクレオチド、オリゴ
ヌクレオシド、及び/あるいは、オリゴヌクレオチド類似体の、結合に代表され
る、複合構造として形成され得る。前記化合物は、当技術分野において、“hybr
ids”、もしくは、“gapmers”とも言われている。前記ハイブリッド構造の調製
を教授する代表的アメリカ合衆国特許は、限定はされないが、アメリカ合衆国特
許番号5,013,830、5,149,797、5,220,007、5,256,775、5,366,878、5,403,711、
5,491,133、5,565,350、5,623,065、5,652,355、5,652,356、及び、5,700,922を
含み、そのうちのいくつかは通例、本出願とともに所有されており、1995年6月6
日に提出された、本明細書中でその全体が参照として援用される、一般に所有さ
れ、許可されたアメリカ合衆国特許出願シリアル番号08/465,880と共に、そのそ
れぞれは本明細書中でその全体が参照として援用されている。
【0100】 13.自動化オリゴヌクレオチド合成の説明 総合的なプロセス(図1および2に例示されている)の次の段階において、自動
化合成装置で、オリゴヌクレオチドを合成する。多くの装置を使用することが可
能であるが、該合成装置は、好ましくは、各々完全に本明細書に援用される、米
国特許第5,472,672号および第5,529,756号に記載される合成装置の変形である。
これらの特許に記載される合成装置は、X軸に沿った動きに加え、Y軸に沿った動
きを含むよう、修飾されている。このように修飾されているため、化合物の96ウ
ェルアレーを、該合成装置で合成することが可能である。該合成装置はさらに、
温度調節、およびすべての合成相中、空気を不活性に維持する能力を含む。試薬
アレー搬送形式は、直交する反応容器のマトリックスのX軸の動きおよび試薬の
アレーのY軸の動きを使用する。試薬の交差汚染の可能性並びにライン洗浄およ
び/またはピペット洗浄を省くため、各試薬は、それ自体の専用の配管を持つ。
これと、試薬マッピングシステムで得られる高速度の搬送を組み合わせることに
より、試薬の非常に迅速な搬送が可能になる。これによりさらに、長くそして複
雑な一連の反応を、能率的でそして容易な方式で行うことが可能になる。
【0101】 合成装置を作動させるソフトウェアにより、多数の化合物の平行合成を直接プ
ログラミングすることが可能になる。該ソフトウェアは、コマンド(.cmd)ファ
イルの形で一般的な合成法を利用し、該コマンドファイルは、シークエンス(.s
eq)ファイルの検索を介し、特定のウェルに添加すべき特定の試薬を呼び出す。
各試薬のビンの位置、流速、および濃度は検索表(table)(.tab)ファイルに
記憶されている。したがって、いかなる合成法でもよいものが略述されたら、一
連の試薬を並べ替え、そして生じた出力をテキストファイルに書きこむことによ
り、化合物のプレートが作成される。テキストファイルを直接合成装置に入力し
、そして化合物のプレートの合成のため、用いる。合成装置は、関係データベー
スとつなぎ合わせ、合成された化合物に関連するデータ出力が、非常に効果的な
方式で記録されることを可能にする。
【0102】 .seq、.cmdおよび.tabファイルの構築は図13に例示される。このように、プロ
セス段階502の各リンカー化学反応のための、一般的なオリゴヌクレオチド合成
法500の一部として、プロセス段階504で、合成ファイル、すなわち.cmdファイル
を構築する。本ファイルを新たに構築し、一連の化学合成段階を反映する、まっ
たく新しい一連の機械コマンドを反映させてもよいし、またはプロセス段階504
で存在する記憶されたファイルを、プロセス段階508でその記憶されたファイル
を編集することにより、修飾してもよい。.cmdファイルは、ワードプロセッサー
を用い構築し、そして命令のコマンドの組は、以下に略述される。
【0103】 管理ソフトウェアおよびデータファイルの準備は、注釈つきのヌクレオチド合
成の当業者の日常的な技術の範囲内であることが理解されるであろう。該準備は
、操作者が使用するハードウェア、採用する化学反応および選択する設計パラダ
イムに依存するであろう。
【0104】 .cmdファイルを構築するのに似た方式で、連結、塩基、糖および結合化学反応
のため選択されている特定の化学反応のため、自動化合成装置で用いられる必要
な試薬を反映するよう、.tabファイルを構築する。したがって、プロセス段階51
0のこれらの一連の化学反応の各々に関し、プロセス段階512で.tabファイルを構
築し、そしてプロセス段階514で記憶させる。.cmdファイルと同様、存在する.ta
bファイルをプロセス段階516で編集してもよい。
【0105】 .cmdファイルおよび.tabファイルは共に、プロセス段階518で連結し、そして
適切な試料データベース520における、後の検索(retrieval)のため記憶させる
。連結は、似たファイル名を用い、.cmdファイルを適切な.tabファイルに関連さ
せる、例えば名前に同じ前文(preamble)を使用することにより、synthesis 1.
cmdがsynthesis 1.tabに連結されるのと同低ドに、単純であってもよい。
【0106】 自動化多ウェル平行アレー合成装置は、試薬アレー搬送形式を使用し、利用さ
れる各試薬は、専用の配管系を持つ。図23および24に見られるように、不活性空
気522は、すべての合成相中、維持される。温度は、熱伝達プレート524を介し、
調節され、該プレートは注入型形式反応ブロック526を保持する。反応プレート
集合はX軸方向にスライドする一方、例えば試薬ラインを保持する8つのノズルブ
ロック(528、530、532、534、536、538、540および542)はY軸方向にスライド
し、いずれの64試薬の96ウェルへの非常に迅速な搬送も可能にする。さらに、例
えば、固定ノズルブロックの6つの列(544、546、548、550、552および554)が
あり、これらは総数72の可能性がある試薬に関し、同一の試薬または溶媒を同時
に8つのウェルに搬送する。
【0107】 スクリーニングのためのオリゴヌクレオチドの合成において、標的反応容器、
96ウェルプレート556(2次元アレー)は、X軸に沿って1つの方向に移動する一方
、一連の独立して調節される試薬搬送ノズル(528、530、532、534、536、538、
540および542)は、反応容器558に対しY軸に沿って移動する。反応プレート556
および試薬ノズル(528、530、532、534、536、538、540および542)は、独立し
て同時に動くことが可能であるため、この配置は、最大72の試薬を独立して96反
応容器ウェルの各々に非常に迅速に搬送することを容易にする。
【0108】 システムソフトウェアは、コマンドファイルの形で一般的な合成法を供給し、
独立した試薬表ファイルに記憶されている、各試薬のビンの位置、流速、および
濃度と共に、シークエンスファイルを検索することを介し、特定のウェルに添加
すべき特定の試薬を呼び出すことにより、多数の化合物の合成を直接プログラミ
ングすることを可能にする。化合物は、多様なスケールで合成することが可能で
ある。オリゴヌクレオチドに関しては、200 nmolスケールが典型的に選択される
が、他の化合物に関しては、より大きいスケール、例えば10μmolスケール(3-5
mg)が利用される可能性がある。生じた未精製化合物は、一般的に>80%純粋
であり、そして高処理スクリーニングアッセイに直接利用される。あるいは、使
用前に、プレートを品質管理(一般的な方法600および実施例9を参照されたい)
に供し、正確な純度を確認してもよい。合成装置の使用は、スクリーニングのた
めの化合物の平行合成の非常に効率的な手段を生じる。
【0109】 ソフトウェア入力は、いかなるテキストエディター由来でもよい、(ファイル
504および512に関し上に論じられるような)タブの範囲を定めたテキストファイ
ルを許容する。典型的なコマンドファイル、.cmdファイルは、表2の実施例3に示
される。典型的なシークエンスファイル、.seqファイルは、表3および4の実施例
3に示され(.seqファイル)、そして典型的な試薬ファイル、.tabファイルは、
表5の実施例3に示される。表3は、全体がホスホロチオエート骨格で、各位に2’
-デオキシヌクレオチドを有するオリゴヌクレオチドのシークエンスファイルを
例示する。表4は、再び、全体がホスホロチオエート骨格であるが、特定の修飾
ヌクレオシドがオリゴヌクレオチドの部分で利用されているオリゴヌクレオチド
のシークエンスファイルを例示する。本表に示されるように、該オリゴヌクレオ
チドの第一の領域(ウィング(wing))で2’-O-(2-メトキシエチル)修飾ヌク
レオシドが利用され、2’-デオキシヌクレオチドの第二の領域(ギャップ)が続
き、そして最後に第一の領域と同じ化学的性質を有する第三の領域(さらなるウ
ィング)がある。典型的には、(個々の合成中に作成すべきオリゴヌクレオチド
の数に応じ)96ウェルプレート556のいくつかのウェルが空のままでもよく、ま
たはいくつかのウェルが、比較または解析目的のための標準として利用すること
ができるであろうオリゴヌクレオチドを有してもよい。
【0110】 試薬を装填する前に、水分感受性試薬ラインを、522で20分間アルゴンで浄化
(purge)する。試薬を適切な濃度に溶解し、そして合成装置に取り付ける。図2
3に558として集団で同定される大きいビン(8つの搬送ラインを含む)は、洗浄
溶媒および一般的な活性化剤、トリチル基切断試薬およびいかなる特定の合成中
、多数のウェルで用いられる可能性がある他の試薬の搬送のためにも用いる。図
23に560として集団で同定される小さな隔壁(septa)ビンは、個々のヌクレオチ
ドアミダイト前駆体化合物を含むのに利用される。これにより、ビンに加圧する
のに、そして搬送経路として針を用いることにより、多数の試薬の無水調製およ
び効率的な取り付けが可能になる。すべての試薬を取りつけた後、ラインに試薬
を注入し、流速を測定し、その後、試薬表(.tabファイル)に入力する。乾燥樹
脂が装填されたプレートを真空から除き、そして合成のため、機械に取り付ける
【0111】 修飾96ウェルポリプロピレンプレート556を、反応容器として利用する。各ウ
ェルの使用可能体積は、およそ700μlである。上に引用される米国特許第5,372,
672号の図5に例示されるように、各ウェルの底には、加圧ではめ込んだ20μmポ
リプロピレンフリットが提供され、そして低部の収集チャンバーへの長いキャピ
ラリー排出口が提供される。合成中、成長するオリゴヌクレオチドを保持するの
に使用するための固体支持体は、適切な溶媒、典型的にはアセトニトリル・塩化
メチレン混合物に懸濁されている、望ましい体積の支持体の均衡密度スラリーを
ピペッティングすることにより、合成プレート556のウェルに装填される。反応
は、例えば上述の200 nmolおよび10μmolスケールのように、多様なスケールで
行ってもよい。オリゴヌクレオチド合成に関しては、CPG支持体が好ましいが、
他の媒体装填ポリスチレン-PEG支持体、例えばTENTAGELTMおよびARGOGELTMもま
た、用いてもよい。
【0112】 図24に見られるように、合成プレートは、Y方向の8ノズルの8つの移動可能な
列(530、532、534、536、538、540、542および544)(総数64)、および48の固
定ノズルの6列(554、546、548、550、552および554)のアレー下で、X方向に前
後に輸送され、したがって、各ウェルが、いかなる容器(より大きなビンまたは
より小さな隔壁ビン)からも、適切な量の試薬および/または溶媒を受け取るこ
とが可能である。スライドするバルーン型のシール562がこのノズルアレーを取
り巻き、そしてノズルアレーを反応プレートヘッドスペース564につなぐ。プレ
ートのヘッドスペースに渡る周囲の圧力で、緩やかに流れる窒素またはアルゴン
522を用い、無水環境を保持する。
【0113】 各ウェル中の液体内容物は、ヘッドスペース圧が排出口ノズルにおける液体に
対するキャピラリー圧(force)を超えるまで、滴下しない。満たされたウェル
からの残った緩やかな漏出を除くため、または不活性ガスを懸濁物にバブリング
(bubbling)することにより攪拌を達成するため、低部の収集チャンバーにわず
かに陽圧を加えてもよい。ウェルを空にするため、ヘッドスペースガス排出バル
ブを閉じ、そして内圧を約2 psiに上げる。通常、液体内容物は、廃棄566に直接
吹き飛ばされる。しかし、反応進行および収量を分光光度的にモニターする(ト
リチルなど)ため、個々のウェル溶出物を収集するため、96ウェルマイクロタイ
タープレートを合成プレートの下の、低部のチャンバーに挿入してもよい。
【0114】 機械のための基本的な配管計画は、試薬のガス加圧搬送である。各試薬は、56
8に集団で同定される専用の供給ライン、570に集団で同定されるソレノイドバル
ブおよび572に集団で同定されるノズルを通じ、合成プレートに搬送される。試
薬の通路は、反応ウェルに到達するまで、決して交わらない。したがって、どの
ラインも、次の使用の前に洗浄される必要がなく、そして試薬の交差汚染の可能
性がない。液体搬送速度は、徹底的に異なる密度を有する溶液を使用する場合で
あっても、ウェル内の内容物を完全に混合し、均質な溶液を形成するのに十分に
強力である。この混合により、反応物が均質な溶液になったら、分散により、個
々の構成要素が固体支持体マトリックス内および外に運ばれ、該マトリックスで
望ましい反応が行われる。各反応容器は、単一のノズルまたは最大8ノズルまで
のいかなる組み合わせ、いずれに配管してもよい。各ノズルはまた、ノズルの先
端で、溶媒が緩やかに蒸発することにより、結晶化反応物が増加する問題を省く
ため、搬送ノズルの外側を洗浄する同心ノズル洗浄装置を提供してもよい。ノズ
ルおよび供給ラインは、いかなる時にも、直接廃棄される一連のダミーウェルに
注入してもよい。
【0115】 全配管系は、テフロン管で組み立てられ、そして試薬容器は、シリンジ針/隔
壁を介し、またはより大きな容量のビンに直接つながれ、アクセスされる。隔壁
バイアル560は、簡単なセットアップおよび洗浄を容易にするため、除去可能な8
ビンラックに保持される。各ラインの呼び水体積は、約350μlである。最低搬送
体積は約2μlであり、そして流速精度は±5%である。搬送される成分の実際の
量は、液体の定期の流れに応じる。特定の溶媒の流速は、その粘性およびテフロ
ン管の湿潤特性に応じるであろう。流速(典型的には200−350μl/秒)は、実
験的に測定され、そしてこの情報は、試薬表セットアップファイルに含まれる。
【0116】 反応ブロック526の加熱および冷却は、熱接触をよくするため、ポリプロピレ
ン合成プレート556と重ね合わせられている、PCR熱サイクル装置に見られるもの
と同様の、再循環熱交換体プレート524を利用し、達成される。ウェル中の液体
内容物は、ポリプロピレンが約80℃で柔らかくなりそして変形し始めるため、+
5ないし+80℃の範囲に渡り、1分当たり約10℃で加熱し、または冷却してもよい
。これより高い温度では、置換可能なフリットを備えたステンレススチールまた
はモネルで加工された使い捨てでない合成プレートを利用してもよい。
【0117】 ハードウェア制御装置は、多様なもののいずれでもよいが、好適には、一組の
3つの1 MHz 86332チップの周りに設計されていてもよい。この制御装置を用い、
単一のX軸および8つのY軸ステッパーモーターを作動させると共に、総数154のソ
レノイドバルブのための計時機能を提供する。各チップは、タイマー処理装置(
TPU)内に16の二方向タイマーI/Oおよび8つの遮断チャンネルを有する。これら
は、段階および方向シグナルを提供し、そしてチップ当たり最大3つのモーター
を調節するための3つのエンコーダー入力および2つのリミットスイッチを読み取
るのに用いられる。各86332チップはまた、一連の8つのUNC5891Aダーリントンア
レーチップを作動させ、m秒解像度で64のバルブにエネルギーを提供する。制御
装置は、PC上で作動するウィンドウズソフトウェアインターフェースプログラム
と、19200Hzシリアルチャンネルを介し連絡し、そしてバルブ 番号(valve num
ber)、時間 オープン(time open)、モーター 番号(motor number)および
位置 データ(position data)と連絡する基本的な命令セットを用いる。
【0118】 アレー合成装置を作動させるソフトウェアプログラムの3つの構成要素は、行
うべき合成の命令を特定する、一般化された方法またはコマンド(.cmd)ファイ
ル、反応のスケールおよび多様な基がコア・シントン(synthon)に添加される
であろう順序を特定するシークエンス(.seq)ファイル、並びにコマンド命令の
基本的な組と組み合わせて利用される、化学薬品の名称、その位置(ビン番号)
、流速、および濃度を特定する、試薬表(.tab)ファイルである。
【0119】 コマンド命令の基本的な組みの1つは: ADD IF [命令ブロック] END IF REPEAT [命令ブロック] END REPEAT PRIME,NOZZLE WASH WAIT,DRAIN LOAD,REMOVE NEXT SEQUENCE LOOP BEGIN,LOOP END であってもよい。
【0120】 ADD命令には2つの型があり、そして標準的な化学方程式の外見および感触
を有するよう意図される。数字が名称識別子より先行する場合、モル量で、また
は数字が識別子に続く場合、マイクロリットルの絶対体積で、試薬を添加するよ
う特定される。添加すべき試薬の数は、「+」記号で分離されるパースされたリ
ストである。多様な試薬識別子に関しては、キーワード、<seq>は添加すべき試
薬の同定のためのシークエンス表における外見を意味する一方、キーワード<act
>は、その特定の<seq>と関連している試薬を添加することを意味する。試薬はリ
ストに特定される順序で搬送される。
【0121】 したがって: ADD ACN 300 は:合成が進行している各ウェルに、300μlの指定された試薬アセトニトリル;
ACNを添加せよ、を意味する。
【0122】 ADD<seq>300 は:.seqファイルにおけるシークエンスポインターが、試薬リスト中の試薬に向
けられている場合、スケールとは独立して、該ウェルに関し特定される、特定の
試薬300μlを添加せよ、を意味する。
【0123】 ADD 1.1 PYR+1.0<seq>+1.1<act1> は:.seqファイルにおけるシークエンスポインターが、クラスACIDS 1における
酸のリスト中の試薬に向けられており、そしてPYRがピリジンの名称であり、そ
してクロロギ酸エチルがクラスACIDS 1を活性化すると.tabファイルに定義され
ている場合、本命令は: 1.1等量ピリジンを添加し 該ウェルに1.0等量の特定される酸を添加し、そして 1.1等量の活性化剤、クロロギ酸エチルを添加せよ を意味する。
【0124】 IFコマンドは、どの種類の試薬が<seq>変数に特定され、そしてしたがって続
くコマンドブロックを処理するか試験することを可能にする。 したがって: ACYLATION [方法名] BEGIN IF CLASS=ACID 1 ADD 1.0<seq>+1.1<act1>+1.1 PYR WAIT 60 ENDIF IF CLASS=ACID 2 ADD 1.0<seq>+1.2<act1>+1.2 TFA ENDIF WAIT 60 DRAIN 10 END は:Acid 1クラスに含まれる試薬が特定されるウェルを処理し、60秒待ち、その
後、Acid 2クラスに含まれる試薬が特定されるウェルを処理し、その後60秒長く
待ち、その後、すべてのウェルから排出せよ、を意味する。Acid 1群は、全部で
120秒間反応させているが、Acid 2群は60秒間しか反応させていないことに注目
されたい。
【0125】 REPEATコマンドは、同じコマンドブロックを多数回実行する単純な方法である
。 したがって: WASH 1 [方法名] BEGIN REPEAT 3 ADD ACN 300 DRAIN 15 END REPEAT END は:各ウェルに関し、一連のアセトニトリル添加および排出を3回繰り返すこと
を意味する。
【0126】 PRIMEコマンドは、後に続く<seq>実行に用いられるであろう、特定の指定試薬
またはノズルのどちらかに対し作用するであろう。呼び水ポートに分配されるμ
l量は一定であり、config.datファイルに特定することが可能である。
【0127】 試薬溶媒の蒸発による残渣を含まないように、反応ノズルの外側を洗浄するた
めのNOZZLE WASHコマンドは、先行する<seq>実行に用いられている、特定の指定
試薬またはノズルのどちらかに対し作用するであろう。機械は、ブロック内のど
のノズルが使用されていても、該ブロック内のすべてのノズルが呼び水ポート内
へと洗浄されるであろうように、配管される。
【0128】 WAITおよびDRAINコマンドは、秒単位であり、排出コマンドは、ウェルから排
出させるため、プレートの上部表面にガス圧を適用する。 LOADおよびREMOVEコマンドは、機械が作動者の行動を待つための命令である。
【0129】 NEXT SEQUENCEコマンドは、シークエンスファイルにおける、添加すべき次の
置換基の群に、シークエンスポインターを増加させる。.seqファイル入力の一般
的な形式は、定義: ウェル 番号(Well No) ウェル ID(Well ID) スケール(Scale)
シークエンス(Sequence) である。
【0130】 シークエンス情報は、一連の列により伝えられ、列は各々、特定の位置で添加
すべき多様な試薬を表す。望ましい場合、異なるスケールの反応を同時に行うこ
とが可能であるように、スケール(μmol)変数が含まれる。試薬は検索表(.ta
bファイル)に定義され、該表は、シークエンスおよびコマンドファイルで称さ
れるような試薬の名称、その位置(ビン番号)、流速、および濃度を特定する。
本情報は、その後、制御装置ソフトウェアおよびハードウェアに用いられ、プレ
ートおよび特定の試薬を搬送するスライダーアームを配置する適切なスライダー
の動きと共に、適切な試薬を搬送するのに必要とされる特定のバルブおよび時間
両方を決定する。試薬の上手な分類により、96ウェルに渡り、同時に行われる「
単一段階」中、異なる試薬を異なって添加するため、コマンドファイル内からの
条件IFループの使用が可能になる。特別の種類の活性化剤(ACTIVATORS)は、常
に特定の種類の試薬と共に添加される特定の試薬を定義する(例えば、成長する
オリゴヌクレオチドに次のヌクレオチドを添加する際のホスフィチレーション中
のテトラゾール)。
【0131】 .tabファイルの一般的な形式は定義: 種類(Class) ビン(Bottle) 試薬名(Reagent Name) 流速(Flo
w rate) 濃度(Conc.) である。
【0132】 LOOP BEGINおよびLOOP ENDコマンドは、NEXT SEQUENCEコマンドが、いかなる
ウェルでもよいウェルの反応物の最長のリストの終わりを越えて示すまで、実行
しつづけられるであろうコマンドブロックを定義する。
【0133】 コマンドの組に含まれないのは、MOVEコマンドである。これは、上述のコマン
ドすべてに関して、いかなるプレートまたはノズルの動きが必要とされても、望
ましい溶媒または試薬搬送操作を行うため、自動的に実行される。これは、制御
装置ソフトウェアおよびハードウェアにより達成され、該コマンドは、特定の試
薬添加に必要とされる正しいノズルおよびウェルを決定し、その後、試薬を添加
する前に、必要とされるノズルおよびウェルの位置を一致させる。
【0134】 手動(MANUAL)方式もまた、利用してもよく、ここで作動者が、合成プレート
およびノズルブロックをいかなる位置に「構え(homed)」または移動させ、ノ
ズルに呼び水を入れるかまたはノズルを洗浄し、多様な試薬ビンを減圧し、また
は溶媒で洗浄し、チャンバーを加圧するなどしてもよい。自動化コマンド(COMM
AND)方式をいかなる点で中断し、手動コマンドを実行し、そしてその後適切な
位置で操作を再開してもよい。シークエンスポインターを増加させ、コマンドフ
ァイル内のどこで合成を再開してもよい。
【0135】 図14に関し、合成のためのオリゴヌクレオチドのリストを、合成を最適化する
ため、再配置し、または群にしてもよい。したがって、プロセス段階574で、合
成の最適化がそれに基づく因子にしたがい、オリゴヌクレオチドを群にする。以
下の実施例に例示されるように、こうした因子の1つは、オリゴヌクレオチドの
最も3'のヌクレオシドである。オリゴヌクレオチド合成にアミダイト法を用い、
成長するヌクレオチド鎖の5'水酸基に、3'ホスホルアミト(phosphoramite)を
持つヌクレオチドを添加する。最初のヌクレオチド(オリゴヌクレオチドの3'末
端のヌクレオチド、最も3'のヌクレオシド)を、固体支持体に最初につなぐ。こ
れは、通常、オリゴヌクレオチド合成中の標準的な実施のように、大規模にバッ
チ様に行われる。
【0136】 ヌクレオシドをあらかじめ装填した、こうした固体支持体は、商業的に入手可
能である。オリゴヌクレオチド合成に多ウェル形式を利用する際、合成すべき各
オリゴヌクレオチドに関し、上に適切なヌクレオシドを持つ固体支持体のアリコ
ットを、合成のため、ウェルに添加する。.seqファイルに合成すべきオリゴヌク
レオチドの配列を装填する前に、3'末端ヌクレオチドにより分類する。この分類
に基づき、3'に「A」ヌクレオシドを有するオリゴヌクレオチド配列すべてを共
に群にし、「C」ヌクレオシドを持つものを共に群にし、「G」または「T」ヌク
レオシドを持つものも同様に群にする。したがって、ヌクレオシドを持つ固体支
持体を合成ウェルに装填する際、機械の動きは一定に保たれる。
【0137】 オリゴヌクレオチドは、上述のパラメーターまたはオリゴヌクレオチドの合成
を容易にする他のパラメーターにより、群にしてもよい。したがって、図14にお
いて、分類は、プロセス段階576、578および580で、種類1のいくつかのパラメー
ター、例えば、上述の最も3'のヌクレオシド、または種類2ないし種類nの他の
種類のパラメーターにより達成されるとして示される。合成はオリゴヌクレオチ
ドの3'端から5'端へであろうため、オリゴヌクレオチド配列は、3'から5'に読む
よう、逆に分類される。オリゴヌクレオチドは、この形式で、すなわち3'から5'
への読み取りで、.seqファイルに入力される。
【0138】 種類に分類したら、合成プレート上のオリゴヌクレオチドの位置を、上述のよ
うな.seqファイルの生成により、プロセス段階582で特定する。.seqファイルは
、試料データベース520からプロセス段階586で.cmdおよび.tabファイルを検索す
ることにより、プロセス段階584でオリゴヌクレオチドに関し特定される、特定
の化学的性質の合成に必要とされる、それぞれの.cmdおよび.tabファイルと関連
する。これらのファイルをその後、オリゴヌクレオチド合成のため、プロセス段
階588で、多ウェル合成装置に入力する。物理的に合成されたら、図1に示される
ように、オリゴヌクレオチドのリストを再び、一般的な方法フローに入力する。
積み出し、貯蔵または他の取り扱い目的のため、望ましい場合、プレートをこの
時点で凍結乾燥してもよい。凍結乾燥に際し、各ウェルは、乾燥化合物としてそ
こに位置するオリゴヌクレオチドを含む。
【0139】 14.品質管理 所望による段階において、品質管理を行う決定がされた(決定段階550)後、
プロセス段階600でオリゴヌクレオチドに品質管理を行ってもよい。所望による
が、品質管理は、合成プロセス段階500のいくつかの側面が損なわれたと考えら
れるいくつかの理由がある場合、望ましい可能性がある。あるいは、該オリゴヌ
クレオチドを用いて行ったアッセイ(プロセス段階700)の結果が混乱させる結
果または次善のデータを生じた場合、オリゴヌクレオチドの試料を取りそして貯
蔵してもよい。後者の場合、例えば、十分な活性を持つオリゴヌクレオチドが同
定されなかった場合、決定段階800の後で、品質管理を行ってもよい。どちらの
場合でも、決定段階650は、品質管理段階600に続く。1つまたはそれ以上のオリ
ゴヌクレオチドが品質管理に合格しなかった場合、プロセス段階500をもう一度
繰り返してもよい、すなわち、オリゴヌクレオチドを再び合成する。
【0140】 品質管理システムの一般的な方法600の操作は、図15の段階610−660に詳細に
記載される。やはり以下の議論に引用されるのは、ロボット工学および図18に示
されるような関連する分析器具類である。
【0141】 段階610の間(図15)、一組の凍結乾燥アンチセンスオリゴヌクレオチドを含
む多ウェルプレートの各ウェルに、自動化液体取り扱い装置(図18の2040)によ
り、無菌再蒸留水を移す。自動化液体取り扱い装置(図18の2040)は、多ウェル
プレート上のバーコードステッカーを読み、プレートの同定番号を得る。自動化
液体取り扱い装置2040は、その後、そのプレートのための品質管理アッセイ命令
の組に関し、試料データベース520(図18のデータベースサーバー2002に備わる
)に問い合わせる。3つの品質管理プロセスが例示されているが、例示されたプ
ロセスに加え、または該プロセスの代わりに、他の品質管理プロセスまたは段階
を実行してもよいことが理解される。
【0142】 第一の例示品質管理プロセス(段階622ないし626)は、各ウェルにおけるオリ
ゴヌクレオチドの濃度を定量化する。本品質管理段階が実行される場合、自動化
液体取り扱い装置(図18の2040)は、マスタープレートの各ウェルからアリコッ
トを除き、そしてUV分光光度計(図18の2016)に移すための、複製娘プレートを
生成するよう命令される。UV分光光度計(図18の2016)はその後、260ナノメー
トルの波長で、各ウェルの光学密度を測定する。その後、標準化変換因子を用い
、UV分光光度計(図18の2016)内のマイクロプロセッサーが、各ウェルに関し測
定した吸光度値から濃度値を計算し、そして結果を試料データベース520に出力
する。
【0143】 第二の例示品質管理プロセス(段階632ないし636)は、各ウェルにおける全長
である完全なオリゴヌクレオチドのパーセントを定量化する。本品質管理段階が
実行される場合、自動化液体取り扱い装置(図18の2040)は、マスタープレート
の各ウェルからアリコットを除き、そして多チャンネルキャピラリーゲル電気泳
動装置(図18の2022)に移すための、複製娘プレートを生成するよう命令される
。該装置は、キャピラリーチューブゲルにおいて、各ウェルにおけるオリゴヌク
レオチド産物を、電気泳動的に分離する。産物が、電気泳動中、チューブゲルの
遠位端に達すると、検出窓が、通過する産物の光学密度を力学的に測定する。電
気泳動後、作り付けのマイクロプロセッサーにより、時間に関する検出窓を通過
した産物のパーセント値を利用し、各ウェルにおけるオリゴヌクレオチド産物の
相対サイズ分布を計算する。これらの結果をその後、試料データベース520に出
力する。
【0144】 第三の例示品質管理プロセス(段階632ないし636)は、各ウェルにおける全長
であるオリゴヌクレオチドのマスを定量化する。本品質管理段階が実行される場
合、自動化液体取り扱い装置(図18の2040)は、マスタープレートの各ウェルか
らアリコットを除き、そして多チャンネル液体エレクトロスプレー質量分析計(
図18の2018)に移すための、複製娘プレートを生成するよう命令される。該装置
はその後、エレクトロスプレーを用い、オリゴヌクレオチド産物を質量分析計に
注入する。作り付けのマイクロプロセッサーが、各ウェルにおけるオリゴヌクレ
オチド産物のマスに達するマス対電荷比を計算する。これらの結果をその後、試
料データベース520に出力する。
【0145】 選択された品質管理プロセスの完了に続き、出力データを手動で調べ、または
適切なアルゴリズムを用いて調べ、そしてプレートが「合格」または「不合格」
状態を得るかどうかに関し、決定する。許容のための現在の規準は、18量体オリ
ゴヌクレオチドに関しては、多ウェルプレート中のオリゴヌクレオチドの少なく
とも85%が、キャピラリーゲル電気泳動および質量分析両方により測定されるよ
うに、85%以上の全長産物でなければならないものである。その後、プレートの
合格/不合格状態に関し、試料データベース520に入力(手動または自動化)を
行う。プレートが不合格である場合、プロセスは段階500に戻り、そして同じオ
リゴヌクレオチドの新たなプレートが自動的にプレート合成要求キューに置かれ
る(図15のプロセス554)。プレートが「合格」状態を得ると、自動化液体取り
扱い装置(図18の2040)は、マスタープレートの各ウェルから適切なアリコット
を除き、そして各ウェルにおけるオリゴヌクレオチドが30マイクロモルの濃度で
ある、2つの複製娘プレートを生成するよう命令される。プレートはその後、オ
リゴヌクレオチド活性評価のため、プロセス700に移動する。
【0146】 15.オリゴヌクレオチド活性をアッセイするための細胞株 標的核酸発現に対するアンチセンス化合物の影響は、標的核酸、またはその遺
伝子産物が測定可能なレベルで存在する限り、多様な細胞種のいずれにおいて試
験してもよい。これは、例えばPCRまたはノーザンブロット解析を用い、日常的
に決定することが可能である。以下の4つの細胞種は、例示の目的のため提供さ
れるが、他の細胞種も日常的に用いてもよい。
【0147】 T-24細胞:移行上皮膀胱癌細胞株T-24は、アメリカン・タイプ・カルチャー・
コレクション(ATCC)(バージニア州マナサス)から得る。T-24細胞は、10%の
ウシ胎児血清、ペニシリン100単位/ミリリットル、およびストレプトマイシン1
00マイクログラム/ミリリットル(すべてLife Technologiesから)を補った完
全McCoy 5A基本培地(Life Technologies、メリーランド州ゲイザーズバーグ)
中で、日常的に培養した。細胞は、90%集密(confluence)に達すると、トリプ
シン処理および希釈により、日常的に継代する。細胞は、RT-PCR解析に使用する
ため、7000細胞/ウェルの密度で、96ウェルプレート(Falcon-Primaria#3872)
に、日常的に植え付ける。ノーザンブロットまたは他の解析には、細胞を100 mm
または他の標準的な組織培養プレートに植え付け、そして適切な体積の培地およ
びオリゴヌクレオチドを用い、同様に処理する。
【0148】 A549細胞:ヒト肺癌腫細胞株A549は、ATCC(バージニア州マナサス)から得る
。A549細胞は、10%のウシ胎児血清、ペニシリン100単位/ミリリットル、およ
びストレプトマイシン100マイクログラム/ミリリットル(すべてLife Technolo
giesから)を補ったDMEM基本培地(Life Technologies)で日常的に培養した。
細胞は、90%集密に達すると、トリプシン処理および希釈により、日常的に継代
する。
【0149】 NHDF細胞:ヒト新生児皮膚線維芽細胞(NHDF)は、Clonetics Corporation(
メリーランド州ウォーカーズビル)から得た。NHDFは、供給者により提供される
ような線維芽細胞増殖培地(Clonetics Corp.)で日常的に維持した。細胞は、
供給者により推奨されるように、最大10継代まで維持する。
【0150】 HEK細胞:ヒト胚性角化細胞(HEK)は、Clonetics Corp.から得た。HEKは、供
給者により提供されるような角化細胞増殖培地(Clonetics Corp.)で日常的に
維持した。細胞は、供給者により推奨されるように、最大10継代まで維持する。
【0151】 16.候補化合物での細胞の処理: 細胞が約80%集密に達したら、オリゴヌクレオチドで処理する。96ウェルプレ
ートで増殖させた細胞に関しては、ウェルを一度、200μlのOPTI-MEM-1TM血清減
少培地(Life Technologies)で洗浄し、そしてその後、3.75μg/mlのLIPOFECTI
NTM(Life Technologies)および最終濃度150 nMの望ましいオリゴヌクレオチド
を含む130μlのOPTI-MEM-1TMで処理した。処理4時間後、培地を新鮮な培地で置
換した。オリゴヌクレオチド処理16時間後、細胞を採取した。
【0152】 あるいは、陽イオン仲介トランスフェクションに耐性の細胞に関しては、エレ
クトロポレーションにより、オリゴヌクレオチドを導入してもよい。エレクトロ
ポレーション条件は、すべての細胞種に関し、最適化しなければならない。一般
的に、オリゴヌクレオチドは、最終濃度1および20マイクロモルの間で、完全増
殖培地に直接添加する。多共軸96ウェル電極(BT840)(BTX Corporation、カリ
フォルニア州サンディエゴ)を用い、BTX T820 ELECTRO SQUARE PORATORTMを用
い、電子パルスを細胞に届ける。エレクトロポレーション後、細胞を16時間イン
キュベーターに戻す。
【0153】 17.オリゴヌクレオチド活性のアッセイ: 標的核酸の発現のオリゴヌクレオチド仲介調節は、当業に知られる多様な方法
でアッセイしてもよい。例えば、標的RNAレベルは、例えばノーザンブロット解
析、競合的PCR、または逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)により、定
量化してもよい。RNA解析は、総細胞RNAに対して行ってもよく、または好ましく
はポリペプチドコード核酸の場合、ポリ(A)+mRNAに対して行ってもよい。RT-
PCRに関しては、ポリ(A)+mRNAが好ましい。RNA単離法は、例えば、Ausubel
ら(Short Protocols in Molecular Biology,第二版,pp.4-1から4-13,Green
Publishing Associates and John Wiley & Sons,ニューヨーク,1992)に解説
される。ノーザンブロット解析は当業で日常的である(同上、pp.4-14から4-29
)。
【0154】 あるいは、RNAの高処理調製のため、QIAGEN RNeasy(登録商標)-96キット(Q
IAGEN, Inc.、カリフォルニア州バレンシア)を用い、培養細胞または組織から
総RNAを調製してもよい。本質的には、プロトコルは、製造者の指示にしたが
い、実行される。所望により、RT-PCRの前に、残ったDNAを除くため、DNase段階
が含まれる。
【0155】 効率および精度を改善するため、反復ピペッティング段階および溶出段階は、
QIAGEN Bio-Robot 9604を用い、自動化されてきている。本質的に、オリゴヌク
レオチド処理細胞培養のin situでの溶解の後、プレートをロボットデッキに移
し、該デッキでピペッティング、DNase処理、および溶出段階が実行される。
【0156】 逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)は、好適には、製造者の指示にしたが
い、商業的に入手可能なABI PRISM(登録商標)7700 配列検出システム(PE-Ap
plied Biosystems、カリフォルニア州フォスターシティー)を用い、達成しても
よい。PCRの他の方法もまた、当業に知られる。
【0157】 標的タンパク質レベルは、当業に周知の多様な方法、例えば免疫沈降、ウェス
タンブロット解析(イムノブロッティング)、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELIS
A)または蛍光活性化細胞分取(FACS)で、定量化してもよい。標的核酸がコー
ドするタンパク質に向けられる抗体は、多様な供給源、例えばMSRS抗体カタログ
(Aerie Corporation、ミシガン州バーミンガムまたはhttp://www.ANTIBODIES-P
ROBES.com/でインターネットを介し)から同定し、そして得てもよいし、または
、慣用的な抗体生成法を介し、調製してもよい。ポリクローナル、単特異的(「
抗ペプチド」)およびモノクローナル抗血清を調製するための方法は、例えばAu
subelら(Short Protocols in Molecular Biology,第二版,pp.11-3から11-54
,Green Publishing Associates and John Wiley & Sons,ニューヨーク,1992
)に解説される。
【0158】 免疫沈降法は当業で標準的であり、そして例えばAusubelら(同上、pp.10-57
から10-63)に記載される。ウェスタンブロット(イムノブロット)解析は当業
で標準的である(同上、pp.10-32から10-10-35)。酵素結合免疫吸着アッセイ(
ELISA)は当業で標準的である(同上、pp.11-5から11-17)。
【0159】 本発明の化合物をバッチ様方式で、すなわち上述の自動化合成プロセスと平行
してアッセイすることが好ましいため、アッセイの好ましい手段は、96ウェルプ
レートで、そしてロボット手段と共に用いるのに適している。したがって自動化
RT-PCRは、標的核酸レベルをアッセイするのに好ましく、そして自動化ELISAは
標的タンパク質レベルをアッセイするのに好ましい。
【0160】 アッセイ段階、一般的な方法段階700は、図16に詳細に記載される。適切な細
胞株をプロセス段階710で選択した後、化合物の活性を評価するのに、RT-PCRが
唯一の方法であるかどうかに関し、決定段階714で決定する。いくつかの例にお
いて、プロセス段階718で代替アッセイ法を実行することが望ましい;例えば、
標的ポリペプチドレベルを標的RNAレベルと共に評価することが望ましい場合、E
LISAなどのイムノアッセイを、RT-PCRアッセイと平行して実行する。好ましくは
、こうしたアッセイは、半自動化またはロボット手段にしやすいものである。
【0161】 RT-PCRを用い、化合物の活性を評価する場合、細胞をプロセス段階720で多ウ
ェルプレート(典型的には96ウェルプレート)に蒔き、そしてプロセス段階730
で試験オリゴヌクレオチドまたはコントロールオリゴヌクレオチドで処理する。
その後、プロセス段階740で細胞を採取し、そして溶解し、そしてプロセス段階7
50でRT-PCRが行われる装置に、溶解物を導入する。生データファイルを生成し、
そして段階760でデータを写し取り、そしてコンパイルする。段階770で、データ
チャートを含むスプレッドシートファイルを生成し、そして段階780で実験デー
タを解析する。結果に基づき、プロセス段階785で、アッセイを繰り返すことが
必要かどうかに関し決定し、そしてもし繰り返しが必要であれば、段階720から
再びプロセスを始める。いかなる場合でも、プロセス段階790で、各オリゴヌク
レオチドに対するすべてのアッセイからのデータをコンパイルし、そして統計的
なパラメーターを自動的に決定する。
【0162】 18.活性に基づく化合物の分類: アッセイ、一般的な方法段階700の後、オリゴヌクレオチド化合物を、1つまた
はそれ以上の望ましい特性にしたがい、分類する。典型的には、3つのクラスの
化合物を用いる:活性化合物、不十分な活性の(または「境界(marginal)」)
化合物および不活性化合物である。ある程度まで、これらのクラスの選択規準は
、標的から標的で異なり、そして1つまたはそれ以上のクラスのメンバーは、既
定のオリゴヌクレオチドの組に存在しない可能性がある。
【0163】 しかし、いくつかの規準は一定である。例えば、不活性化合物は、典型的には
、(基底レベルに関し)標的発現の5%またはそれ以下の阻害を有する化合物を
含むであろう。活性化合物は、典型的には、標的発現の少なくとも30%の阻害を
引き起こすであろうが、いくつかの例では、より低い阻害レベルが許容されうる
。境界化合物は、活性および不活性化合物の間の中間の活性を有し、好ましい境
界化合物は、活性化合物のものにより近い活性を有する。
【0164】 19.配列によるリード化合物の最適化 オリゴヌクレオチド化合物を活性に関し最適化する1つの手段は、標的核酸の
異なる領域が標的化されるように、その核酸塩基配列を変化させることによる。
いくつかのこうした領域は、他のものよりオリゴヌクレオチド化合物に接近しや
すいであろうし、そしてわずか数塩基の標的核酸に沿った核酸塩基配列の「スラ
イディング」は、活性に有意な影響を有する可能性がある。したがって、本発明
の化合物の核酸塩基配列を変化させるまたは調整することは、最適以下の化合物
を最適にする可能性がある、あるいは新規活性化合物を生成する可能性がある、
1つの手段である。
【0165】 図17の段階1104−1112に詳細に記載される、遺伝子ウォークプロセス1100の操
作は、以下に詳細に記載される。本明細書において、「遺伝子ウォーク」という
用語は、特定の核酸標的yに結合する特定のオリゴヌクレオチド配列xを、参照
枠として用い、その周りに、核酸標的yにハイブリダイズすることが可能で、オ
リゴヌクレオチド配列xの配列シフト増加である、一連の新規オリゴヌクレオチ
ド配列を生成する。遺伝子ウォークは、特定のオリゴヌクレオチドから「下流」
、「上流」または両方の方向に行うことが可能である。
【0166】 段階1104中、使用者は、その周りで遺伝子ウォークプロセス1100を実行するこ
とが望ましいオリゴヌクレオチド配列の同定番号および対応する標的核酸の名称
を、手動で入力する。使用者はその後、段階1104で遺伝子ウォークの範囲を入力
し、これは、生成することが望ましいオリゴヌクレオチド配列の数を意味する。
使用者はその後、段階1108で、配列シフト増加に関する正の整数値を入力する。
データが生成されたら、遺伝子ウォークが行われる。これにより、標的配列に沿
ったウォークにより、望ましい配列リストが自動的に生成される、サブルーチン
が実行される。この時点で、使用者はプロセス400に進み、選択されたオリゴヌ
クレオチドに対し、化学反応を割り当てる。
【0167】 以下の実施例16は、遺伝子ウォークを詳細に記載する。続く段階において、遺
伝子ウォークにより生成された核酸塩基配列の、この新たな組を用い、一般的な
方法段階500で、候補オリゴヌクレオチドの第二の組の自動化合成を指示する。
これらの化合物をその後、続くプロセス段階を通じて採取し、活性化合物を得る
か、または必要に応じ、化合物の活性を最適化するため、反復する。
【0168】 20.化学反応によるリード化合物の最適化 本発明のオリゴヌクレオチド化合物を最適化する別の手段は、最初の反復由来
の境界または活性化合物を用い、そしてその核酸塩基配列に対するさらなる化学
反応を選択し、本発明のプロセスの一部を反復することによるものである。
【0169】 したがって、例えば、オリゴヌクレオチドの第一の組のものとは異なるオリゴ
ヌクレオチド化学反応を、一般的な方法段階400で割り当てる。境界化合物の核
酸塩基配列を用い、一般的な方法段階500で、第二の割り当てられた化学反応を
有する第二の組のオリゴヌクレオチドの合成を指示する。方法プロセス段階700
で、生じた第二の組のオリゴヌクレオチド化合物を、第一の組と同じ方式でアッ
セイし、そして決定段階800で、結果を調べ、十分な活性を有する化合物が生成
されているかどうか、決定する。
【0170】 21.アンチセンス技術に使用しやすい部位の同定 関連するプロセスにおいて、方法段階400で、すべてのオリゴヌクレオチド(
または少なくとも、すべての活性および境界化合物)の核酸塩基配列に対し、第
二のオリゴヌクレオチド化学反応を割り当て、そして方法段階500で、第一の組
の化合物と同じ核酸塩基配列を有する第二の組のオリゴヌクレオチドを合成する
。方法段階700で、生じた第二の組のオリゴヌクレオチド化合物を、第一の組と
同じ方式でアッセイし、そして方法段階800および1000で、活性および境界化合
物を同定する。
【0171】 多様なアンチセンス技術に使用しやすい標的核酸上の部位を同定するため、以
下の数学的に単純な段階を採用する。2つまたはそれ以上のこうした自動化合成
/アッセイ由来の活性および境界化合物の配列を比較し、そして化合物の両方の
組における、活性がある、または不十分に活性がある核酸塩基配列の組を同定す
る。これらの核酸塩基配列の逆相補体は、多様なアンチセンスおよび他の配列に
基づく技術に使用しやすい標的核酸の配列に対応する。これらのアンチセンス感
受性部位は、(方法段階200で、)標的ヌクレオチド配列を組み合わせるために
記載される方法を用い、近接した配列(contig)に組み合わせる。
【0172】 22.本発明の好ましい方法を実行するためのシステム 本発明の方法を実行するための、コンピューター、ネットワークおよび装置供
給源の態様は、図18に示される。本態様において、4つのコンピューターサーバ
ーが提供される。第一に、巨大データベースサーバー2002は、すべての化学構造
、試料追跡並びにゲノム、アッセイ、品質管理、およびプログラム状態データを
記憶する。さらに、本データベースサーバーは、文書管理システムのためのプラ
ットホームとして働く。第二に、計算エンジン2004は、RNAフォールディング、
オリゴヌクレオチド・ウォーク、およびゲノム検索を含む、計算プログラムを実
行する。第三に、ファイルサーバー2006は、生の装置出力を記憶し、そしてロボ
ット命令を共有することを可能にする。第四に、グループウェアサーバー2008は
、スタッフの連絡およびプロセス計画決定をよりよくする。
【0173】 冗長高速ネットワークシステムが、主要サーバー並びに架橋2026、2028および
2030の間に提供される。これらの架橋は、本プロセスのため配置される多くのワ
ークステーションおよび装置への信頼できるネットワークアクセスを提供する。
本態様を支持するのに選択される装置は、すべて、標準的な96ウェルマイクロタ
イタープレートから直接試料を抽出し、そして光学密度読み取り装置2016、液体
クロマトグラフィーおよび質量分析計を組み合わせた装置2018、ゲル蛍光および
シンチレーション画像システム2032および2042、キャピラリーゲル電気泳動シス
テム2022並びにリアルタイムPCRシステム2034を含むよう、設計される。
【0174】 ほとんどの液体取り扱いは、個々に調節可能なロボットピペット装置2038およ
び2020と共に、プレートを複製するための96ウェルピペットシステム2040を含む
ロボットを用い、自動的に達成される。ウィンドウズNTまたはマッキントッシュ
ワークステーション2044、2024および2036は、装置管理、解析および生産性サポ
ートのため、配置される。
【0175】 23.関係データベース データは適切なデータベースに記憶される。本発明の方法で用いるには、関係
データベースが好ましい。図19は、関係データベースの実例のデータ構造を例示
する。データの多様な要素は、データベースの連結された記憶要素の間で分離さ
れる。
【0176】
【実施例】
以下の実施例は本発明を例証するものであって、本発明を限定することを意図
するものではない。当業者であれば、本明細書中に記載の特定の手順、材料およ
び装置と同等である多数のものを、決まりきった実験を通して認めるか、あるい
は確かめることができるだろう。そのような同等であるものは、本発明の範囲内
にあるとみなされる。
【0177】 実施例1:標的としてCD40の選択 細胞-細胞相互作用は多様な生物過程の特徴である。例えば免疫応答の活性化
では、正常な炎症応答において最も初期の検出可能な出来事は血管内皮細胞への
白血球の接着であり、続いて感染あるいは創傷部位に向かって脈管構造の外へ白
血球が移動する。血管内皮細胞への白血球の接着は、白血球が脈管構造の外へ移
動する際の必須の段階である(総説としてAlbelda et al., FASEB J., 1994, 8,
504を参照)。この技術分野ではよく知られていることだが、細胞-細胞相互作
用はBリンパ球およびTリンパ球の両方の増殖にも不可欠であり、その結果それぞ
れ液性免疫および細胞性免疫が増強される(総説としてMakgoba et al., Immuno
l. Today, 1989, 10, 417;Janeway, Sci. Amer., 1993, 269, 72)。
【0178】 CD40は初めBリンパ球上に発現する受容体として特徴づけられた。B細胞のCD40
とT細胞上に発現しているCD40Lとの組み合わせがT細胞依存性のB細胞活性化(ず
なわち、増殖、免疫グロブリン分泌、およびクラススイッチ)に必須であること
が後に分かった(総説としてGruss et al. Leuk. Lymphoma, 1997, 24, 393)。
CD40の全長cDNA配列は入手可能である(GenBankアクセッション番号X60592、本
明細書中にSEQ ID NO:85として参考文献として援用されている)。
【0179】 CD40への関心が高まるにつれて、機能しうるCD40は、マクロファージ、樹状細
胞、胸腺上皮細胞、ランゲルハンス細胞、および内皮細胞を含む、B細胞以外の
様々な種類の細胞上に発現しているということが続いて明らかになった(同文献
)。これらの研究により現在、CD40はB細胞以外の種類の細胞とT細胞の相互作用
を仲介することによって免疫制御により広い役割を果たしていると信じられるこ
ととなった。この概念を支持して、マクロファージおよび樹状細胞のCD40刺激が
抗原提示の際のT細胞活性化に必要であることが示されている(同文献)。最近
の証拠により、組織炎症においてもCD40の役割が指摘されている。マクロファー
ジによる炎症性メディエーターIL-12および一酸化窒素の産生はCD40依存性であ
ると示された(Buhlmann et al., J. Clin. Immunol., 1996, 16, 83)。内皮細
胞では、CD40LによるCD40刺激は炎症部位への白血球の接着を促進するE-セレク
チン、ICAM-1、およびVCAM-1の表面発現を誘導することが見出された(Buhlmann
et al., J. Clin. Immunol., 1996, 16, 83;Gruss et al., Leuk Lymphoma, 1
997, 24, 393)。ついには、多数の報告が、上皮系および造血系の腫瘍において
も腫瘍浸潤内皮細胞においてもCD40の過剰発現を明らかにしており、CD40が腫瘍
増殖および/または血管新生にも役割を果たしている可能性があるということを
示している(Gruss et al., Leuk Lymphoma, 1997, 24, 393-422;Kluth et al. Cancer Res, 1997, 57, 891)。
【0180】 CD40が液性免疫に果たす中枢的役割のため、CD40を負に調節することを狙った
治療戦略は、対宿主性移植片病、移植片拒絶、および多発性硬化症、全身性エリ
テマトーデス、および特定の形態の関節炎といった自己免疫疾患を含むがこれら
に限定はされない、多数の免疫関連疾患を治療するのに有用な新たな種類の作用
物質を提供し得る可能性が存在する。CD40の阻害物質は抗炎症化合物としての有
用性も証明する可能性があり、それゆえ、喘息、慢性関節リウマチ、同種移植拒
絶、炎症性腸疾患などの炎症成分を伴う種々の疾患、および乾癬を含む様々な皮
膚状態のための治療として有用であり得る。最終的には、CD40過剰発現と腫瘍増
殖の間の関連についてより多くのことが分かるにつれて、CD40の阻害物質は抗癌
剤としても同様に有用であると証明される可能性がある。
【0181】 目下、CD40の合成を効果的に阻害する既知の治療物質は1つもない。現在のと
ころ、CD40機能を阻害することを狙った戦略はCD40/CD40L結合を妨げる種々の作
用物質の使用に関係している。これらには、CD40あるいはCD40Lのいずれかに対
するモノクローナル抗体、CD40の可溶型、および第二のCD40結合タンパク質A20
由来の合成ペプチドが含まれる。動物モデルにおいてCD40および/またはCD40Lに
対する中和抗体を使用することにより、CD40刺激の阻害がGVDH、同種移植拒絶、
慢性関節リウマチ、SLE、MS、およびB細胞リンパ腫に治療利益があるだろうとい
う証拠が提供された(Buhlmann et al., J. Clin. Immunol, 1996, 16, 83)。
しかし、費用、短い半減期、および治療物質として大量のタンパク質を使用する
ことに伴う生物学的利用能の問題のため、CD40機能を効果的に阻害することので
きるさらなる物質の切実な必要性が長らくある。オリゴヌクレオチド化合物は、
CD40/CD40L相互作用を阻害するのに用いられている現在の物質の多数の落とし穴
を回避し、それゆえ多数の治療応用にすばらしく有用であると証明される可能性
がある。
【0182】 実施例2:CD40を標的とした仮想オリゴヌクレオチドの産出 本発明のプロセスを用いてCD40を標的とするオリゴヌクレオチドを選別し、図
22に示すような望ましい性質を持ったオリゴヌクレオチド配列のリストを作った
。過程2500に示すように、組み立てたCD40配列から、望ましいオリゴヌクレオチ
ド長を18オリゴヌクレオチドに決定することから本プロセスを始めた。過程2504
に示すように、この長さのあらゆる可能なオリゴヌクレオチドをOligo 5.0TM
より作成した。望ましい熱力学的性質を過程2508にて選別した。用いた単一パラ
メーターは、40℃より低いかあるいはそれに等しい融点のオリゴヌクレオチドは
捨てるというものであった。過程2512において、オリゴヌクレオチドの融点をOl
igo 5.0TMにより算出した。望ましくないスコアを有するオリゴヌクレオチド配
列を捨てた。生理的温度および細胞培養温度に近いかあるいはそれ以下の融点を
持つオリゴヌクレオチドは標的配列にほとんど結合しないだろうと考えられてい
る。残っている全てのオリゴヌクレオチド配列をspreadsheetにexportした。過
程2516において、望ましい配列特性を選別する。これらには、グアノシンが4つ
続く範囲を少なくとも1つと、他のヌクレオチドが6つ続く範囲を持ったオリゴ
ヌクレオチドを捨てることが含まれる。過程2520において、あるspreadsheet ma
croが、文字列”GGGG”を含む全てのオリゴヌクレオチドを除いた。過程2524に
おいて、別のspreadsheet macroが文字列”AAAAAA”または”CCCCCC”または”T
TTTTT”を含む全てのオリゴヌクレオチドを除いた。過程2528に示すように、残
っているオリゴヌクレオチド配列から84個の配列を、標的配列の端から端まで均
一にオリゴヌクレオチド配列が分布しているという基準によって手操作で選別し
た。これらのオリゴヌクレオチド配列を次に、この配列に実際のオリゴヌクレオ
チドの化学的性質を付与する、本プロセスの次の過程に進めた。
【0183】 実施例3:自動オリゴヌクレオチド合成コマンドファイル(.cndファイル)の
ためのインプットファイル 表2は、それぞれがヌクレオチド間リンチオ酸エステル結合によってつながっ
ている、2'-O-(2-メトキシエチル)ヌクレオシドの領域と、2'-デオキシヌクレオ
シドの中央領域を有するオリゴヌクレオチドの合成のためのコマンドファイルで
ある。
【0184】
【表2】
【0185】
【表3】
【0186】
【表4】
【0187】
【表5】
【0188】
【表6】
【0189】 配列ファイル(.seqファイル) 表3は、ヌクレオチド間リンチオ酸エステル結合によってつながっている2'-デ
オキシヌクレオシドを有するオリゴヌクレオチドの.seqファイルである。
【0190】
【表7】
【0191】
【表8】
【0192】
【表9】
【0193】
【表10】
【0194】
【表11】
【0195】
【表12】
【0196】
【表13】
【0197】 表4は、それぞれがヌクレオチド間リンチオ酸エステル結合によってつながっ
ている、2'-O-(2-メトキシエチル)-ヌクレオシドの領域と、2'-デオキシヌクレ
オシドの中央領域を有するオリゴヌクレオチドの.seqファイルである。
【0198】
【表14】
【0199】
【表15】
【0200】
【表16】
【0201】
【表17】
【0202】
【表18】
【0203】
【表19】
【0204】
【表20】
【0205】 試薬ファイル(.tabファイル) 表5は、その中に位置する2'-O-(2-メトキシエチル)ヌクレオシドおよび2'-デ
オキシヌクレオシドの両方を有するオリゴヌクレオチドを合成するのに必要な試
薬に関する.tabファイルである。
【0206】
【表21】
【0207】
【表22】
【0208】
【表23】
【0209】 実施例4:オリゴヌクレオチド合成-96ウェルプレートフォーマット 上の実施例3に記載のインプットファイルを用いた多ウェル自動合成機を使っ
て、固相P(III)リンアミダイト化学によりオリゴヌクレオチドを合成した。標準
的な96ウェルフォーマットにて96個の配列を一斉に集めることによりオリゴヌク
レオチドを合成した。ヌクレオチド間ホスホジエステル結合は、ヨード水を用い
た酸化によって与えた。ヌクレオチド間ホスホジエステル結合は、無水アセトニ
トリル中、3,H-1,2ベンゾジチオール-3-オン1,1ジオキサイド(Beaucage試薬)
を用いた硫化によって作った。標準的な塩基保護されたベータ-シアノエチル-ジ
イソプロピルホスホロアミダイトを商業販売元(例えばPE/ABI、Pharmacia)か
ら購入した。非標準的なヌクレオシドは、既知の文献あるいは特許化された方法
により合成する。それらを、塩基保護されたベータ-シアノエチルジイソプロピ
ルホスホロアミダイトとして用いる。
【0210】 合成後、オリゴヌクレオチドを支持体から切断して高温(55-60℃)で12-16時
間、濃NH4OHにて脱保護し、遊離された生成物を次に減圧下、乾燥させた。次に
、乾燥された生成物を滅菌水に再懸濁してマスタープレートを作り、自動ピペッ
ターを用いてそこから全ての分析用および試験プレート試料を希釈する。
【0211】 実施例5:交互オリゴヌクレオチド合成 無置換および置換ホスホジエステルオリゴヌクレオチドは、ヨードによる酸化
を伴う標準的なホスホロアミダイト化学を用いて自動DNA合成機(Applied Biosy
stems model 380B)にても合成する。
【0212】 ホスホロチオ酸は、亜リン酸結合の段階的なthiationのために、標準的な酸化
ボトルをアセトニトリル中3H-1,2-ベンゾジチオール-3-オン1,1-ジオキサイドの
0.2 M溶液と取り替えることを除き、ホスホジエステルオリゴヌクレオチドのよ
うに合成する。thiation待機段階を68秒まで増加させ、その後にキャッピング段
階を続けた。CPGカラムから切断し、濃水酸化アンモニム中、55℃(18時間)に
て脱保護した後、0.5 M NaCl溶液から2.5倍容量のエタノールにて2回沈殿させる
ことによってオリゴヌクレオチドを精製した。
【0213】 リン酸エステルオリゴヌクレオチドを、本明細書中にその全体を参考文献とし
て援用されているアメリカ合衆国特許5,508,270に記載の通りに調製する。 アルキルリン酸エステルオリゴヌクレオチドを、本明細書中にその全体を参考
文献として援用されているアメリカ合衆国特許4,469,863に記載の通りに調製す
る。
【0214】 3'-デオキシ-3'-メチレンリン酸エステルオリゴヌクレオチドを、それぞれ本
明細書中にその全体を参考文献として援用されているアメリカ合衆国特許5,610,
289あるいは5,625,050に記載の通りに調製する。
【0215】 ホスホロアミダイトオリゴヌクレオチドを、本明細書中にその全体を参考文献
として援用されているアメリカ合衆国特許5,256,775あるいはアメリカ合衆国特
許番号5,366,878に記載の通りに調製する。
【0216】 アルキルホスホノチオ酸エステルオリゴヌクレオチドを、それぞれ本明細書中
にその全体を参考文献として援用されている、公示されたPCT出願PCT/US94/0090
2およびPCT/US93/06976(それぞれWO94/17093およびWO94/02499として公示され
た)に記載の通りに調製する。
【0217】 3'-デオキシ-3'-アミノホスホロアミダイトオリゴヌクレオチドを、本明細書
中にその全体を参考文献として援用されているアメリカ合衆国特許5,476,925に
記載の通りに調製する。
【0218】 ホスホトリエステルオリゴヌクレオチドを、本明細書中にその全体を参考文献
として援用されているアメリカ合衆国特許5,023,243に記載の通りに調製する。 ボラノリン酸エステルオリゴヌクレオチドを、それぞれ本明細書中にその全体
を参考文献として援用されているアメリカ合衆国特許5,130,302および5,177,198
に記載の通りに調製する。
【0219】 MMI結合オリゴヌクレオシドとも表されるメチレンメチルイミノ結合オリゴヌ
クレオシド、MDH結合オリゴヌクレオシドとも表されるメチレンジメチルヒドラ
ゾ結合オリゴヌクレオシド、およびアミド-3結合オリゴヌクレオシドとも表され
るメチレンカルボニルアミノ結合オリゴヌクレオシド、およびアミド-4結合オリ
ゴヌクレオシドとも表されるメチレンアミノカルボニル結合オリゴヌクレオシド
も、例えば交互になっているMMIおよびPOあるいはPS結合を有する混合骨格化合
物と同様に、それぞれが本明細書中にその全体を参考文献として援用されている
アメリカ合衆国特許5,378,825;5,386,023;5,489,677;5,602,240および5,610,
289に記載の通りに調製する。
【0220】 ホルムアセタールおよびチオホルムアセタール結合オリゴヌクレオシドを、そ
れぞれが本明細書中にその全体を参考文献として援用されているアメリカ合衆国
特許5,264,562および5,264,564に記載の通りに調製する。
【0221】 エチレンオキサイド結合オリゴヌクレオシドを、本明細書中にその全体を参考
文献として援用されているアメリカ合衆国特許5,23,618に記載の通りに調製する
【0222】 実施例6:PNA合成 ペプチド核酸(PNA)を、Peptide Nucleic Acids (PNA):Synthesis, Propert
ies and Potential Applications, Bioorganic & Medicinal Chemistry, 1996,
4, 5い述べられている種々の手順のいずれかに従って調製する。
【0223】 実施例7:キメラオリゴヌクレオチド合成 本発明のキメラオリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオシドあるいは混合オリゴ
ヌクレオチド/オリゴヌクレオシドは、いくつかの異なるタイプであり得る。こ
れらには、結合ヌクレオシドの”ギャップ”部分が結合ヌクレオシドの5'および
3'”ウイング”部分の間に位置する第一のタイプ、および”ギャップ”部分がオ
リゴマー化合物の3'あるいは5'末端のいずれかに位置する第二の”開放末端”タ
イプが含まれる。第一のタイプのオリゴヌクレオチドは、この技術分野では”ギ
ャップマー”あるいはギャップのあるオリゴヌクレオチドとしても知られている
。第二のタイプのオリゴヌクレオチドは、この技術分野では”ヘミマー”あるい
は”ウイングマー”としても知られている。
【0224】 A. [2'-O-Me]--[2'-デオキシ]--[2'-O-Me]キメラホスホロチオ酸エス
テルオリゴヌクレオチド 2'-O-アルキルホスホロチオ酸エステルおよび2'-デオキシホスホロチオ酸オリ
ゴヌクレオチド部分を有するキメラオリゴヌクレオチドを、DNA部分には2'-デオ
キシ-5'-ジメトキシトリチル-3'-O-ホスホロアミダイトを用いて、5'および3'ウ
イングには5'-ジメトキシトリチル-2'-O-メチル-3'-O-ホスホロアミダイトを用
いて合成する。テトラゾールおよび塩基の輸送後の待機過程を、600 sをDNAにつ
いては4回、2'-O-メチルについては2回繰り返すように増やすことにより、標準
的な合成サイクルを修飾する。完全に保護されたオリゴヌクレオチドを支持体か
ら切断し、リン酸基を室温で一晩、3:1アンモニア/エタノール中で脱保護し、乾
固するまで凍結乾燥する。全ての塩基を脱保護するために室温で24時間、メタノ
ール性アンモニア中での処理を行い、試料を乾固するまで再び凍結乾燥する。
【0225】 B. [2'-O-(2-メトキシエチル)ホスホジエステル]--[2'-デオキシホスホロ
チオ酸エステル]--[2'-O-(2-メトキシエチル)ホスホジエステル]キメラオリ
ゴヌクレオチド [2'-O-(2-メトキシエチル)ホスホジエステル]--[2'-デオキシホスホロチオ
酸エステル]--[2'-O-(2-メトキシエチル)ホスホジエステル]キメラオリゴヌ
クレオチドを、ウイング部分内の2'-O-メチルアミダイトの代わりに2'-O-(2-メ
トキシエチル)アミダイトを用いて、上の2'-O-メチルキメラオリゴヌクレオチド
のための手順によって調製する。3,H-1,2ベンゾジチオール-3-オン1,1ジオキサ
イド(Beaucage試薬)を用いた硫黄化を使い、キメラ構造のウイング部分内のヌ
クレオチド間ホスホロチオ酸エステル結合を作る。ヨードによる酸化を用い、中
央のギャップのヌクレオチド間ホスホジエステル結合を作る。
【0226】 他のキメラオリゴヌクレオチド、キメラオリゴヌクレオシドおよび混合キメラ
オリゴヌクレオチド/オリゴヌクレオシドを、本明細書中にその全体を参考文献
として援用されているアメリカ合衆国特許5,623,065に従って合成する。
【0227】 実施例8:自動オリゴヌクレオチド合成からのアウトプットオリゴヌクレオチ
ド 実施例3の.seqファイル、.cmdファイルおよび.tabファイルを用い、実施例4の
96ウェルフォーマットのプロトコールによってオリゴヌクレオチドを調製した。
ホスホロチオ酸エステル化学を用いてオリゴヌクレオチドを調製し、まずホスホ
ロチオ酸エステルオリゴデオキシヌクレオチドの第一のライブラリーを得た。2'
-デオキシヌクレオチドの中央のギャップ領域のいずれかの側に、2'-O-(2-メト
キシエチル)ヌクレオチドの第一および第三の”ウイング”領域を持ったホスホ
ロチオ酸エステル骨格を有するハイブリッドオリゴヌクレオチドの第二のライブ
ラリーとして、オリゴヌクレオチドを合成した。この二つのライブラリーは同じ
セットのオリゴヌクレオチド配列を含んでいた。従って、この二つのライブラリ
ーは配列に関しては重複しているが、配列と化学的性質の組み合わせに関しては
独特である。化合物の第二のライブラリーの配列は第一のものと同一である(し
かし化学的性質は異なる)ため、簡潔にするために第二のライブラリーは示して
いない。
【0228】 実例とする目的で、表6-aおよび6-bは、最初の第一のライブラリー、すなわち
CD40標的を目標としたホスホロチオ酸エステルオリゴヌクレオチドのライブラリ
ーの配列を示す。表6-aの化合物は、SEQ ID NO:を列挙するための確立された規
則に従って、すなわちSEQ ID NO:の番号順に列挙された、このライブラリーの構
成要素を示している。
【0229】
【表24】
【0230】
【表25】
【0231】
【表26】
【0232】
【表27】
【0233】 上の表6-aおよび下の表6-bに示した配列は、5'から3'の方向である。これは、
実施例3の.seqファイルに示した3'から5'の方向に関して逆になっている。合成
目的で、.seqファイルは3'から5'に向かって読むように作成した。これにより、
最も3'の”A”ヌクレオシドの全てを同時に、最も3'の”G”ヌクレオシドの全て
を同時に、最も3'の”C”ヌクレオシドの全てを同時に、そして最も3'の”T”ヌ
クレオシドの全てを同時に、対応づけることができる。従って、各特定のオリゴ
ヌクレオチドの最初のヌクレオシド(固体支持体に結合されている)がプレート
のウェルに加えられた時には、自動ピペットは96ウェルプレートのある横行を下
に、別の横行を上にと直線的に動くことができるため、機械の動きが減る。
【0234】 各特定のオリゴヌクレオチドが入っているウェルの位置は、横行および縦列に
よって示される。典型的な96ウェルフォーマットのプレートにはAからGまで指定
された8つの横行と1から12まで指定された12の縦列がある。どんな特定のウェル
位置でも、横行と縦列の組み合わせによって示される”ウェル番号”によって示
され、例えばA08は横行A、縦列8にあるウェルである。
【0235】 下の表6-bでは、表6-aのオリゴヌクレオチドを、それらの合成プレート上のウ
ェル番号に従って整理し直して示してある。表6-bに示す順序は、上の対応づけ
の基準に従った最初のヌクレオシドの好ましい配置を利用した、自動合成機にて
合成した実際の順序である。
【0236】
【表28】
【0237】
【表29】
【0238】
【表30】
【0239】 実施例9:オリゴヌクレオチド解析 A. オリゴヌクレオチド解析-96ウェルプレートフォーマット 各ウェル内のオリゴヌクレオチドの濃度を、試料の希釈およびUV吸収分光器の
使用により評価した。個々の生成物の全長の完全性を、96ウェルフォーマット(
Beckman MDQ)あるいは、個別に調製した試料については市販のCE装置(例えばB
eckman 5000、ABI 270など)のいずれかにて、キャピラリー電気泳動(CE)によ
り評価した。塩基および骨格の組立てを、電子スプレー-質量分析器を用いた化
合物の質量解析により確認した。全てのアッセイ試験プレートは、単チャネルお
よび多チャネル自動ピペッターを用いてマスタープレートから希釈した。
【0240】 B. 交互オリゴヌクレオチド解析 制御された孔のガラス支持体(Applied Biosystems)から切断し、55℃で18時
間、濃水酸化アンモニウム中で脱保護した後、オリゴヌクレオチドあるいはオリ
ゴヌクレオシドを2.5倍容量のエタノールにて0.5 M NaClから2回沈殿させること
により精製する。合成オリゴヌクレオチドを変性ゲルを用いたポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動により解析する。オリゴヌクレオチドの純度を、Chiang et al.,
J. Biol. Chem. 1991, 266, 18162に記載のように、31P核磁気共鳴分析および/
またはHPLCにより確認する。
【0241】 実施例10:CD40オリゴヌクレオチド活性の自動アッセイ A. ポリ(A)+ mRNA単離 Miuraら(Clin. Chem., 1996, 42, 1758)に従ってポリ(A)+ mRNAを単離した
。手短には、96ウェルプレートにて培養した細胞について、細胞から増殖培地を
除き、各ウェルを200 μlの冷PBSにて洗った。60 μlの可溶化バッファー(10 m
M Tris-HCl, pH 7.6、1 mM EDTA、0.5 M NaCl、0.5% NO-40、20 mMバナジル-リ
ボヌクレオシド複合体)を各ウェルに加え、プレートを穏やかに揺り動かし、そ
れから室温で5分間インキュベートした。55 μlの可溶化物をオリゴd(T)コート
された96ウェルプレート(AGCT Inc., Irvine, CA)に移した。プレートを室温
で60分間インキュベートし、200 mlの洗浄バッファー(10 mM Tris-HCl pH 7.6
、1 mM EDTA、0.3 M NaCl)にて3回洗った。最後の洗いの後、プレートを紙タオ
ルに吸い取らせ、過剰の洗浄バッファーを除き、それから5分間風乾させた。あ
らかじめ70℃に加熱しておいた60 mlの溶出バッファー(5 mM Tris-HCl pH 7.6
)を各ウェルに加え、プレートを90℃のプレート上で5分間インキュベートし、
それから溶出物を新しい96ウェルプレートに移した。100 mmあるいは他の標準的
なプレートにて培養した細胞は、適切な容量のすべての溶液を用い、同様に処理
し得る。
【0242】 B. total RNA単離 Qiagen Inc.(Valencia CA)から購入したRNEASY 96Oキットおよびバッファーを
用い、製造者が勧める手順に従ってtotal RNAを単離した。手短には、96ウェル
プレートにて培養した細胞について、細胞から増殖培地を除き、各ウェルを200
mlの冷PBSにて洗った。100 mLのバッファーRLTを各ウェルに加え、プレートを20
秒間激しく揺り動かした。次に100 mLの70%エタノールを各ウェルに加え、内容
物を上下に3回ピペッティングすることにより混合した。次に試料を、廃液回収
トレーを取り付けてバキューム源に取り付けてある QIAVACO多岐管に取り付けら
れたRNEASY 96Oウェルプレートに移した。バキュームを15秒間作動させた。RNEA
SY 96Oプレートの各ウェルに1 mLのバッファーRW1を加え、バキュームを再び15
秒間作動させた。次にRNEASY 96Oプレートの各ウェルに1 mLのバッファーRPEを
加え、バキュームを15秒間作動させた。次にバッファーRPE洗浄を繰り返し、バ
キュームをさらに10分間作動させた。それから、プレートをQIAVACO多岐管から
はずし、紙タオルに吸い取らせて乾かした。次に、1.2 mL回収チューブが入って
いる回収チューブラックを取り付けたQIAVACO多岐管に、プレートを再び取り付
けた。それから、各ウェルに60 mLの水をピペッティングし、1分間インキュベー
トして次にバキュームを30秒間作動させることにより、RNAを溶出した。溶出過
程をさらに60 mLの水にて繰り返した。
【0243】 C. CD40 mRNAレベルのRT-PCR解析 製造者の使用説明書に従ってABI PRISMTM 7700 Sequence Detection System(
PE-Applied Biosystems, Foster City, CA)を用い、CD40 mRNAレベルの定量を
、逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)により決定した。これは閉鎖され
たチューブの、ゲルに基づかない、蛍光検出システムであり、これによりポリメ
ラーゼ連鎖反応(PCR)産物を即時に高い処理量で定量することが可能になる。
【0244】 PCRが終わった後に増幅産物を定量する一般的なPCRとは反対に、RT-PCRにおけ
る産物が、蓄積しながら定量される。これは、フォワードとリバースPCRプライ
マーの間に特異的にアニールし、かつ2つの蛍光色素を含むようなオリゴヌクレ
オチドプローブをPCR反応に含めることにより達成される。レポーター色素(例
えば、JOEあるいはFAM、PE-Applied Biosystems, Foster City, CA)がプローブ
の5'末端に付けられており、消光色素(例えば、TAMRA、PE-Applied Biosystems
, Foster City, CA)がプローブの3'末端に付けられている。プローブと色素が
そのままの時は、レポーター色素の放出は3'消光色素が近接していることにより
消光される。増幅の間、標的配列へのプローブのアニーリングにより、Taqポリ
メラーゼの5'エキソヌクレアーゼ活性によって切断され得る基質が作り出される
。PCR増幅サイクルの伸長段階の間、Taqポリメラーゼによるプローブの切断によ
って、プローブの残りの部分から(これゆえ消光部分から)レポーター色素が放
出され、配列特異的な蛍光シグナルが生じる。
【0245】 各サイクルと同時に、付加されたレポーター色素分子が対応するプローブから
切断され、ABI PRISMTM 7700 Sequence Detection Systemに組み込まれたレーザ
ーレンズにより、蛍光強度が標準通り(6秒)の間隔でモニターされる。各アッ
セイでは、未処理の対照試料由来のmRNAの連続希釈を含む一連の平行した反応に
より、試験試料をアンチセンスオリゴヌクレオチド処理した後のパーセント阻害
を定量するのに用いる標準曲線が得られる。
【0246】 RT-PCR試薬をPE-Applied Biosystems, Foster City, CAから得た。25 mlのPCR
カクテル(1 x TAQMANTMバッファーA、5.5 mM MgCl2、各300 mMのDATP、dCTPお
よびdGTP、600 mM dUTP、各100 nMのフォワードプライマー、リバースプライマ
ー、およびプローブ、20 U RNAse阻害剤、1.25 units AMPLITAQ GOLDTM、および
12.5 U MuLV逆転写酵素)を、25 ml ポリ(A) mRNA溶液を含む96ウェルプレート
に加えることにより、RT-PCR反応を行った。30分間、48℃でインキュベートする
ことによりRT反応を行い、続いて10分間、95℃でインキュベートしてAMPLITAQ G
OLDTMを活性化し、二段階のPCRプロトコール、すなわち、95℃にて15秒間(変性
)した後に60℃にて1.5分間(アニーリング/伸長)を、40サイクル行った。
【0247】 CD40用には、PCRプライマーは、 フォワード:5' CAGAGTTCACTGAAACGGAATGC 3'(SEQ ID NO:86) リバース:5' GGTGGCAGTGTGTCTCTCTGTTC 3'(SEQ ID NO:88)および、 PCRプローブ:FAM(PE-Applied Biosystems, Foster City, CA)は蛍光レポータ
ー色素で、TAMRA(PE-Applied Biosystems, Foster City, CA)は消光色素であ
るような、5' FAM-TTCCTTGCGGTGAAAGCGAATTCCT-TAMRA 3'(SEQ ID NO:88) であった。
【0248】 GAPDH用には、PCRプライマーは、 フォワード:5' GAAGGTGAAGGTCGGAGTC 3'(SEQ ID NO:89) リバース:5' GAAGATGGTGATGGGATTC 3'(SEQ ID NO:90)および、 PCRプローブ:JOE(PE-Applied Biosystems, Foster City, CA)は蛍光レポータ
ー色素で、TAMRA(PE-Applied Biosystems, Foster City, CA)は消光色素であ
るような、5' JOE-CAAGCTTCCCGTTCTCAGCC-TAMRA 3'(SEQ ID NO:91 であった。
【0249】 実施例11:ホスホロチオ酸エステルオリゴデオキシヌクレオチドによる、CD40
発現の阻害 本発明にしたがい、発表されている配列(GenBankアクセッション番号X60592
、本明細書中に参考文献としてSEQ ID NO:85として援用されている)を用い、ヒ
トCD40 mRNAの異なる領域を標的とするように、mRNAに相補的な一連のオリゴヌ
クレオチドを設計した。オリゴヌクレオチドを表7に示す。標的部位は、オリゴ
ヌクレオチドが結合する配列源参照(X60592)につけられている通りの最初のヌ
クレオチド番号で示してある。表7の全ての化合物は、端から端までホスホロチ
オ酸エステル骨格(ヌクレオチド間結合)を有するオリゴデオキシヌクレオチド
である。データは3回の実験の平均である。
【0250】
【表31】
【0251】
【表32】
【0252】 表7に示すように、SEQ ID NOS:1、2、7、47および82はCD40発現の少なくとも2
5%阻害を示し、それゆえ本発明の好ましい化合物である。 実施例12:ホスホロチオ酸エステル2'-MOEギャップマーオリゴヌクレオチドに
よる、CD40発現の阻害 本発明にしたがい、発表されている配列X60592、本明細書中に参考文献として
SEQ ID NO:85として援用されている)を用い、ヒトCD40 mRNAの異なる領域を標
的とするように、mRNAに相補的な一連のオリゴヌクレオチドを設計した。オリゴ
ヌクレオチドを表8に示す。標的部位は、オリゴヌクレオチドが結合する配列源
参照(X60592)につけられている通りの最初のヌクレオチド番号で示してある。
【0253】 表8の全ての化合物は、長さが18ヌクレオチドで、4ヌクレオチドの”ウイング
”が両側(5'および3'方向)に隣接している、10個の2'-デオキシヌクレオチド
を含む中央の”ギャップ”領域からなる、キメラオリゴヌクレオチド(”ギャッ
プマー”)である。ウイングは2'-O-(2-メトキシエチル) (2'-MOE)ヌクレオチド
である。糖間(骨格)結合はオリゴヌクレオチドを通してホスホロチオ酸エステ
ル(P=S)である。2'-MOEウイング内のシチジン残基は5-メチルシチジンである
。データは3回の実験の平均である。
【0254】
【表33】
【0255】
【表34】
【0256】
【表35】
【0257】 表8に示すように、SEQ ID NOS:1、2、3、6、7、8、9、10、11、12、13、15、2
0、23、25、26、27、31、32、33、35、37、40、41、46、47、49、52、53、54、5
7、58、59、60、65、71、73、74、77、81および82はCD40発現の少なくとも50%阻
害を示し、それゆえ本発明の好ましい化合物である。
【0258】 実施例13:CD40標的核酸のオリゴヌクレオチド感受性部位 上記の2つの実施例に示したデータが示すように、2つの別個のオリゴヌクレオ
チド化学的性質を持った好ましい化合物中に、いくつかの配列が存在する。特に
、SEQ ID NOS:1、2、7、47および82を有する化合物は、両例において好ましい。
これらの化合物はCD40転写産物の異なる領域にマップされるが、それにもかかわ
らず標的核酸の接近しやすい部位を限定する。
【0259】 例えば、SEQ ID NOS:1および2は互いにオーバーラップし、両者ともCD40の5'-
非翻訳領域(5'-UTR)にマップされる。それゆえ、CD40のこの領域は、配列に基
づいた技術的方法による修飾にとって特に好ましい。同様に、SEQ ID NOS:7およ
び47はCD40のオープンリーディングフレームにマップされ、SEQ ID NO:82は3'-
非翻訳領域(3'-UTR)にマップされる。従って、CD40のORFおよび3'-UTRも同様
に、配列に基づいた技術的方法の標的となり得る。
【0260】 活性なCD40化合物の逆向きの相補物は、当業者によって容易に決定され、整理
されて標的核酸上の接近可能な部位に対応するヌクレオチド配列を得ることがで
きる。例えば、SEQ ID NOS:1および2の整理された逆向きの相補物を、以下にSEQ
ID NO:92として示す。
【0261】
【化1】
【0262】 本発明のプロセスの複数の繰り返しによって、より詳細な”フットプリント”
ができあがる。この情報のライブラリーは編集されて、CD40の分子機能および生
物機能を研究するため、および様々な疾患および異常におけるCD40の役割を調べ
るあるいは確かめるために、配列に基づいた様々な技術的方法において当業者に
よって用いられ得る。
【0263】 実施例14:部位選択プログラム 図20にて説明した、本発明の好ましい態様において、合成するオリゴの標的位
置、あるいは”部位”を決定するための選択プロセスを容易にするアプリケーシ
ョンを展開する。このプログラムは、三層目的優先アプローチを用いて書かれて
いる。それゆえ、説明されているソフトウエアの全観点は関係のあるデータベー
スと密に統合されている。この理由から、データベースを読み書きする明確な過
程は示されていない。説明されている各過程にはデータベースへのアクセスが含
まれているということが当然と思われるはずである。以下の説明はこのプログラ
ムを用い得る一方法を例証している。実際のインターフェースにより、使用者は
随意にどんな順序でもプロセスからプロセスへととばすことができる。
【0264】 部位選択プログラムを走らせる前に、標的は、以前に説明しプロセス過程2204
に示してあるように計算される全ての適切な性質を有していなければならない。
部位選択プログラムをプロセス過程2206にて開始する場合は、使用者は以前に選
択し、その性質を見積もってある標的を示すパネルを示される。使用者は、プロ
セス過程2208にて処理する標的を1つ選択し、導かれた何らかの性質がプロセス
過程2210で必要になるかどうか決定し始める。導かれた性質は、プロセス過程22
12において使用者が定義したような、あらかじめ計算された性質の組み合わせに
対して数理的な演算を実行することによって計算される。
【0265】 導かれた性質を、あらかじめ計算した全ての性質に匹敵するように役立つよう
にする。使用者はこれらの性質のうちの1つを選択し、プロセス過程2214におい
て標的位置に対してプロットしたものを考察する。このグラフは、標的の直線表
示の上に示してある。グラフおよび標的の両方の水平軸あるいは位置軸は、使用
者によって関連づけられ、比率を定め得る。ズーム範囲は、標的全長を示すとこ
ろから標的の個々の塩基および個々の性質点を文字として示すところまでである
。次に、使用者は、すべての部位がプロセス過程2216において後々考慮すること
から免除されるであろう、上あるいは下の閾値を選択する。使用者は、プロセス
過程2218において他の全ての性質に基づいてさらに部位を除くかどうかを決定す
る。使用者がさらに除くことを選んだ場合は、別の性質を拾うためにプロセス過
程2214の表示とプロセス過程2216の閾値に戻る。
【0266】 部位を除いた後、使用者はプロセス過程2220でいずれかの性質を選択し、それ
からプロセス過程2222で手動あるいは自動選別技術を選択することにより、残り
のリストから選択する。自動技術では、使用者は最大あるいは最小のいずれから
拾うことを望むかと、プロセス過程2224において部位として選択する最大あるい
は最小の数を決定する。ソフトウエアは自動的に位置を探し、拾う。手動により
拾う場合は、使用者はプロセス過程2226において自動ピーク認知の使用を望むか
どうか決定しなければならない。使用者が自動ピーク認知を選択するならば、使
用者はプロセス過程2236において図示された性質をマウスでクリックしなければ
ならない。押された変更キーに依存して、選択された位置に最も近い最大点ある
いは最小点が部位として選択されるだろう。ピーク認知オプションを使わない場
合は、使用者は標的の直線表示上の位置をクリックすることにより、プロセス過
程2238において部位を選択しなければならない。
【0267】 部位、あるいは部位群を選択する時ごとに、プロセス過程2230においてすべて
の可能な部位(まだ除かれていない)に関して動的性質が計算される。この性質
は、選択した部位に対するその部位の近さを示しており、それにより使用者が標
的の適用範囲に基づいてその後、繰り返して部位を選択することが可能になる。
新たな部位が選択された後、使用者は望みの数の部位が選択されたかどうか決定
する。少なすぎる部位しか選択されていない場合は、使用者はさらに選択するた
めに2220に戻る。多すぎる部位が選択されている場合は、使用者はプロセス過程
2234の標的表示上でそれらを選別し削除することにより、それらを除去すること
ができる。正しい数の部位が選択されており、使用者が選択された部位のセット
に満足している場合は、使用者はプロセス過程2238においてその名前、ノート番
号、およびページ番号に従ってこれらの部位をデータベースに登録する。データ
ベースがこの登録発生を時間記録する。
【0268】 実施例15:部位選択プログラム 図21にて説明した、本発明の好ましい態様において、以前に選択した部位の配
列に相補的なものに対して特異的な化学構造の指摘を容易にし、かつこれらの今
や完全に明らかにされたアンチセンス化合物の登録および注文を容易にするアプ
リケーションを展開する。このプログラムは、三層目的優先アプローチを用いて
書かれている。それゆえ、説明されているソフトウエアの全観点は関係のあるデ
ータベースと密に統合されている。この理由から、データベースを読み書きする
明確な過程は示されていない。説明されている各過程にはデータベースの読み/
書きアクセスも含まれているということが理解されるだろう。
【0269】 オリゴヌクレオチド化学的性質指摘プログラムを使用する前に、使用者はそれ
をプロセス過程2302から始める。次に、使用者はプロセス過程2304において、部
位選択プロセス過程2238においてデータベースに登録された、以前に選択したオ
リゴヌクレオチドの組から選択する。次に、使用者は化学的性質を一度に一塩基
ずつ手動で指定するかどうかを決定しなければならない。使用者がテンプレート
を使用することを選択する場合は、プロセス過程2308で望みのテンプレートが利
用できるかどうか決定しなければならない。テンプレートが望みの化学的修飾お
よび正しい長さに対して利用できない場合は、使用者はプロセス過程2314で1つ
定義することができる。
【0270】 テンプレートを定義するためには、使用者はそのテンプレートが定義すべきオ
リゴヌクレオチドの長さを選択しなければならない。続いて、このオリゴヌクレ
オチが選択可能な領域を持ったバーとして表される。使用者はオリゴヌクレオチ
ド上の領域の数、およびこれらの領域の位置および長さを、バー上でそれらを前
後にドラッグすることによりセットする。
【0271】 各領域について、使用者はその領域内の各塩基位置で糖、リンカーおよびヘテ
ロ環の化学的性質の修飾を限定する。テンプレートが適用されるであろう部位配
列内において4つの可能な塩基のタイプ(A、G、CあるいはTまたはU)のそれぞれ
に対して1つ、少なくとも4つのヘテロ環の化学的性質が与えられているはずであ
る。選択された各構成部分からなる分子構造およびその修飾名を示す化学的性質
を選択するために、使用者インターフェースが提供される。絵のそれぞれの次に
あるポップアップリストを押すことにより、使用者は構造および名称のリストか
ら、この場所に持ってくることができるものを選択することができる。例えば、
塩基タイプGを表すヘテロ環は、2次元構造図解として示される。使用者がポップ
アップリストをクリックしたら、一連の他の可能な構造および名称が示される。
使用者は望ましい化学的性質に対してマウスをドラッグし、マウスを離す。する
と、新たに選択された分子がGタイプのヘテロ環修飾に関する選択として表示さ
れる。
【0272】 使用者がいったんテンプレートを作るか、あるいはすでにあるものを選択した
なら、ソフトウエアはプロセス過程2312でリストにある部位に相補的なもののそ
れぞれに対してそのテンプレートを適用する。テンプレートが適用されたら、現
在自動合成機に使用している化学前駆体によっては作ることができない化学的性
質が限定される可能性がある。これを確認するために、データベースは以前に設
計した全ての前駆体および自動合成に利用できるかどうかに関して維持される。
テンプレートを適用したら、得られた分子をプロセス過程2316でこのデータベー
スに対して試し、それらが容易に合成されるかどうかを確認する。
【0273】 ある分子が容易には合成されない場合には、使用者が検査するリストに加える
。プロセス過程2318において、使用者は利用可能な化学的性質に関する現在認め
られているリストに適合するようにその化学的性質を修飾するかあるいはそれを
無視するかどうかを決定する。ある化学的性質を修飾するためには、使用者はプ
ロセス過程2322の時間インターフェースにおけるベースを使用しなければならな
い。使用者は、プロセス過程2306でテンプレートを一斉に迂回してこの過程に直
接進むことを選んでも良い。
【0274】 プロセス過程2322の時間インターフェースにおけるベースは、領域に関して化
学的性質を指定する代わりに、一度に一塩基を限定されることを除き、プロセス
過程2314のテンプレートエディターと非常に類似している。このインターフェー
スは使用者が選択をした通りにその設計が容易に合成できるかどうかを動的に確
認するという点でも異なっている。言い換えれば、なされたそれぞれの選択はソ
フトウエアがポップアップ選択リスト上で利用可能にしている選択を制限する。
この機能を提供するために、さらなる選択を”定義されていない”の各ポップア
ップ上で利用可能にする。例えば、これにより、使用者は初めにリンカーを”定
義されていない”にセットすることによりリンカーの選択により糖の選択肢を制
限することのないようにすることができる。それから、使用者は糖を選択し、残
っている利用可能なリンカー選択肢から選択する。
【0275】 いったんリスト上の全ての部位が指定された化学的性質であるかあるいは落と
されたものとなったなら、プロセス過程2324において商業化学構造データベース
に登録される。このデータベースに登録することにより、その構造は独特のもの
となり、それが唯一のものである場合は新たな確認者であると指定され、様々な
ハッシュテーブルを作ることにより将来的な構造および亜構造検索が可能になる
。化合物の定義は、プロセス過程2326においても、化学的性質/位置テーブルと
呼ばれる様々なハッシュテーブルに蓄積される。 これらにより、オリゴヌクレ
オチド化学的性質修飾配列および等価な塩基配列に基づいたアンチセンス化合物
検索および分類が可能になる。
【0276】 登録の結果はプロセス過程2328において、それらが新しい化合物である場合は
新しいIDとともに、以前に登録されたものである場合は古いIDとともに表示され
る。次に使用者は、進められてきた化合物のうちのどれを、プロセス過程2330で
の合成をオーダーすることを望むか選択し、科学者名、ノート番号およびページ
番号を含めてプロセス過程2322でオーダーリストに登録する。データベースが、
この登録を時間記録する。それから、使用者はプロセス過程2334においてプロセ
ス過程2338でプログラムを終了して始めに戻り、プロセス過程2304で処理する新
たな部位リストを選択することを選ぶか、あるいはプロセス過程2336でオリゴヌ
クレオチドオーダリングインターフェースを開始させるか選択することができる
【0277】 実施例16:オリゴヌクレオチド配列を最適化するための遺伝子ウォーク SEQ ID NO:15 (5'-CTGGCACAAAGAACAGCA-3')を有するCD40アンチセンスオリゴ
ヌクレオチドを用いて遺伝子ウォークを実行する。この遺伝子ウォークを果たす
際に、以下のパラメーターを用いる: 遺伝子ウォークパラメーター 入力値 オリゴヌクレオチド配列ID: 15 遺伝子標的の名称 CD40 遺伝子ウォークの範囲 20 配列変化の増加量 1 これらの値を入力し、SEQ ID NO:15に集中した遺伝子ウォークを果たすことに
より、自動的に以下の新しいオリゴヌクレオチドが生じる。
【0278】
【表36】
【0279】
【表37】
【0280】 上に示したリストには、CD40核酸配列を標的とした20個のオリゴヌクレオチド
配列が含まれている。これらは各オリゴヌクレオチドの5'末端がハイブリダイズ
するCD40配列にのっとった位置によって並べられている。したがって、初めの10
個のオリゴヌクレオチドは化合物SEQ ID NO:15の上流のCD40配列を標的とした、
一塩基フレームシフト配列であり、後の10個は化合物SEQ ID NO:15の下流のCD40
配列を標的とした、一塩基フレームシフト配列である。
【0281】 実施例17:RhoCオリゴヌクレオチド活性の自動アッセイ 低分子量GTPaseのRhoサブファミリーの一員であるRhoCは、細胞骨格の動的構
成の最終的な調節を含めた異なる一連のシグナリング経路に関わることが示され
ているタンパク質である。
【0282】 実施例2に記載の通りにオリゴヌクレオチドを設計し、実施例3に記載の通りに
合成し、実施例9に記載の通りに解析して、標的特異的なプライマーおよびプロ
ーブを除いては実施例10に記載の通りにアッセイした。
【0283】 RhoCプローブおよびプライマーは、発表されている配列情報(GenBankアクセ
ッション番号L25081、本明細書中にSEQ ID NO:113として参考文献として援用さ
れている)を用いて、ヒトRhoC配列にハイブリダイズするように設計した。
【0284】 RhoC用には、PCRプライマーは: フォワードプライマー:TGATGTCATCCTCATGTGCTTCT(SEQ ID NO:114) リバースプライマー:CCAGGATGATGGGCACGTT(SEQ ID NO:115)であり、PCRプロ
ーブは:FAM(PE-Applied Biosystems, Foster City, CA)は蛍光レポーター色
素で、TAMRA(PE-Applied Biosystems, Foster City, CA)は消光色素であるよ
うな、FAM-CGACAGCCCTGACAGCCTGGAAA-TAMRA(SEQ ID NO:116)であった。
【0285】 実施例18:RhoC発現のアンチセンス阻害-ホスホロチオ酸エステルデオキシヌ
クレオチド 本発明にしたがい、発表されている配列(GenBankアクセッション番号L25081
、本明細書中に参考文献としてSEQ ID NO:113として援用されている)を用い、
ヒトRhoC RNAの異なる領域を標的とするように、一連のオリゴヌクレオチドを設
計した。オリゴヌクレオチドを表10に示す。標的部位は、オリゴヌクレオチドが
結合する配列源参照(L25081)につけられている通りのヌクレオチド番号で示し
てある。表10の全ての化合物は、端から端までホスホロチオ酸エステル骨格(ヌ
クレオチド間結合)を有するオリゴデオキシヌクレオチドである。本明細書中の
他の実施例において記載したとおりの定量的リアルタイムPCRにより、RhoC mRAN
レベルに対する効果に関して化合物を解析した。データは3回の実験の平均であ
る。もしあるばあいは、”N.D.”は”データなし”を表す。
【0286】
【表38】
【0287】
【表39】
【0288】 実施例19:RhoC発現のアンチセンス阻害-ホスホロチオ酸エステル2'-MOEギャ
ップマーオリゴヌクレオチド 本発明にしたがい、ヒトRhoCを標的とする第二の一連のオリゴヌクレオチドを
合成した。オリゴヌクレオチド配列を表11に示す。標的部位は、オリゴヌクレオ
チドが結合する配列源参照(GenBankアクセッション番号L25081)につけられて
いる通りのヌクレオチド番号で示してある。
【0289】 表11の全ての化合物は、長さが18ヌクレオチドで、4ヌクレオチドの”ウイン
グ”が両側(5'および3'方向)に隣接している、10個の2'-デオキシヌクレオチ
ドを含む中央の”ギャップ”領域からなる、キメラオリゴヌクレオチド(”ギャ
ップマー”)である。ウイングは2'-O-(2-メトキシエチル) (2'-MOE)ヌクレオチ
ドからなる。糖間(骨格)結合はオリゴヌクレオチドを通してホスホロチオ酸エ
ステル(P=S)である。2'-MOEウイング内のシチジン残基は5-メチルシチジンで
ある。
【0290】 本明細書中の他の実施例において記載したとおりの定量的リアルタイムPCRに
よりデータを得て、3回の実験を平均した。もしあるばあいは、”N.D.”は”デ
ータなし”を表す。
【0291】
【表40】
【0292】
【表41】
【0293】 実施例20:細胞性アポトーシス阻害物質-2発現オリゴヌクレオチド活性の自動
アッセイ 細胞性アポトーシス阻害物質-2(c-IAP-2、アポトーシス阻害物質2、API-2、h
IAP-1およびMIHCとしても知られている)は、細胞内デスシグナルの伝達を妨げ
る抗アポトーシスタンパク質のアポトーシスの阻害物質(IAP)ファミリーの一
員である。
【0294】 実施例2に記載の通りにオリゴヌクレオチドを設計し、実施例3に記載の通りに
合成し、実施例9に記載の通りに解析して、標的特異的なプライマーおよびプロ
ーブを除いては実施例10に記載の通りにアッセイした。
【0295】 細胞性アポトーシス-2阻害物質プローブおよびプライマーは、発表されている
配列情報(GenBankアクセッション番号U37546、本明細書中にSEQ ID NO:157とし
て参考文献として援用されている)を用いて、ヒト細胞性アポトーシス阻害物質
-2配列にハイブリダイズするように設計した。
【0296】 ヒト細胞性アポトーシス阻害物質-2用には、PCRプライマーは: フォワードプライマー:GGACTCAGGTGTTGGGAATCTG(SEQ ID NO:158) リバースプライマー:CAAGTACTCACACCTTGGAAACCA(SEQ ID NO:159)であり、PCR
プローブは:FAM(PE-Applied Biosystems, Foster City, CA)は蛍光レポータ
ー色素で、TAMRA(PE-Applied Biosystems, Foster City, CA)は消光色素であ
るような、FAM-AGATGATCCATGGGTTCAACATGCCAA-TAMRA(SEQ ID NO:160)であった
【0297】 実施例21:ヒト細胞性アポトーシス阻害物質-2発現のアンチセンス阻害-ホス
ホロチオ酸エステルオリゴデオキシヌクレオチド 本発明にしたがい、発表されている配列(GenBankアクセッション番号U37546
、本明細書中に参考文献としてSEQ ID NO:157として援用されている)を用い、
ヒト細胞性アポトーシス阻害物質-2 RNAの異なる領域を標的とするように、一連
のオリゴヌクレオチドを設計した。オリゴヌクレオチドを表12に示す。標的部位
は、オリゴヌクレオチドが結合する配列源参照(Genbankアクセッション番号U37
546)につけられている通りのヌクレオチド番号で示してある。表12の全ての化
合物は、端から端までホスホロチオ酸エステル骨格(ヌクレオチド間結合)を有
するオリゴデオキシヌクレオチドである。本明細書中の他の実施例において記載
したとおりの定量的リアルタイムPCRにより、細胞性アポトーシス阻害物質-2 mR
ANレベルに対する効果に関して化合物を解析した。データは3回の実験の平均で
ある。もしあるばあいは、”N.D.”は”データなし”を表す。
【0298】
【表42】
【0299】
【表43】
【0300】 実施例22:細胞性アポトーシス阻害物質-2発現のアンチセンス阻害-ホスホロ
チオ酸エステル2'-MOEギャップマーオリゴヌクレオチド 本発明にしたがい、ヒト細胞性アポトーシス阻害物質-2を標的とする第二の一
連のオリゴヌクレオチドを合成した。オリゴヌクレオチド配列を表13に示す。標
的部位は、オリゴヌクレオチドが結合する配列源参照(GenBankアクセッション
番号U37546)につけられている通りのヌクレオチド番号で示してある。
【0301】 表13の全ての化合物は、長さが18ヌクレオチドで、4ヌクレオチドの”ウイン
グ”が両側(5'および3'方向)に隣接している、10個の2'-デオキシヌクレオチ
ドを含む中央の”ギャップ”領域からなる、キメラオリゴヌクレオチド(”ギャ
ップマー”)である。ウイングは2'-O-(2-メトキシエチル) (2'-MOE)ヌクレオチ
ドからなる。糖間(骨格)結合はオリゴヌクレオチドを通してホスホロチオ酸エ
ステル(P=S)である。2'-MOEウイング内のシチジン残基は5-メチルシチジンで
ある。
【0302】 本明細書中の他の実施例において記載したとおりの定量的リアルタイムPCRに
よりデータを得て、3回の実験を平均した。もしあるばあいは、”N.D.”は”デ
ータなし”を表す。
【0303】
【表44】
【0304】
【表45】
【0305】 実施例23:ELK-1オリゴヌクレオチド活性の自動アッセイ ELK-1(p62TCFとしても知られている)は、Etsドメインタンパク質の三つ組み
複合体因子(TCF)サブファミリーの一員であり、タンパク質-DNAおよびタンパ
ク質-タンパク質相互作用の両方によって仲介される2つに別れた認識機構を利用
している。この結果、直接的なDNA結合のみによってではなく、他の因子のリク
ルートを介した間接的なDNA結合によっても遺伝子調節がもたらされる(Rao et
al., Science, 1989, 244, 66-70)。整然と並んだタンパク質との三つ組み複合
体の形成により、多数の遺伝子の異なる調節が可能になる。ELK-1が様々なシグ
ナル伝達経路を調節する機構は、Egr-1、pip92、nur77およびc-fosプロモーター
の活性を、増殖因子、マイトージェンおよび癌遺伝子産物などの細胞外刺激に応
答してこれらのプロモーター内の血清応答エレメント(SRE)に結合することに
よって調節することを含む(Sharrocks et al., Int. J. Biochem. Cell Biol.,
1997, 29, 1371-1387)。ELK-1は、アポトーシスを含めた細胞内の他の機能を
仲介することも知られている。
【0306】 実施例2に記載の通りにオリゴヌクレオチドを設計し、実施例3に記載の通りに
合成し、実施例9に記載の通りに解析して、標的特異的なプライマーおよびプロ
ーブを除いては実施例10に記載の通りにアッセイした。
【0307】 ELK-1プローブおよびプライマーは、発表されている配列情報(GenBankアクセ
ッション番号M25269、本明細書中にSEQ ID NO:201として参考文献として援用さ
れている)を用いて、ヒトELK-1配列にハイブリダイズするように設計した。
【0308】 ELK-1用には、PCRプライマーは: フォワードプライマー:GCAAGGCAATGGCCACAT(SEQ ID NO:202) リバースプライマー:CTCCTCTGCATCCACCAGCTT(SEQ ID NO:203)であり、PCRプ
ローブは:FAM(PE-Applied Biosystems, Foster City, CA)は蛍光レポーター
色素で、TAMRA(PE-Applied Biosystems, Foster City, CA)は消光色素である
ような、FAM-TCTCCTGGACTTCACGGGATGGTGGT-TAMRA(SEQ ID NO:204)であった。
【0309】 実施例24:ELK-1発現のアンチセンス阻害-ホスホロチオ酸エステルオリゴデオ
キシヌクレオチド 本発明にしたがい、発表されている配列(GenBankアクセッション番号M25269
、本明細書中に参考文献としてSEQ ID NO:201として援用されている)を用い、
ヒトELK-1 RNAの異なる領域を標的とするように、一連のオリゴヌクレオチドを
設計した。オリゴヌクレオチドを表14に示す。標的部位は、オリゴヌクレオチド
が結合する配列源参照(Genbankアクセッション番号M25269)につけられている
通りのヌクレオチド番号で示してある。表14の全ての化合物は、端から端までホ
スホロチオ酸エステル骨格(ヌクレオチド間結合)を有するオリゴデオキシヌク
レオチドである。本明細書中の他の実施例において記載したとおりの定量的リア
ルタイムPCRにより、ELK-1 mRANレベルに対する効果に関して化合物を解析した
。データは3回の実験の平均である。もしあるばあいは、”N.D.”は”データな
し”を表す。
【0310】
【表46】
【0311】
【表47】
【0312】 実施例25:ELK-1発現のアンチセンス阻害-ホスホロチオ酸エステル2'-MOEギャ
ップマーオリゴヌクレオチド 本発明にしたがい、ヒトELK-1を標的とする第二の一連のオリゴヌクレオチド
を合成した。オリゴヌクレオチド配列を表15に示す。標的部位は、オリゴヌクレ
オチドが結合する配列源参照(GenBankアクセッション番号M25269)につけられ
ている通りのヌクレオチド番号で示してある。
【0313】 表15の全ての化合物は、長さが18ヌクレオチドで、4ヌクレオチドの”ウイン
グ”が両側(5'および3'方向)に隣接している、10個の2'-デオキシヌクレオチ
ドを含む中央の”ギャップ”領域からなる、キメラオリゴヌクレオチド(”ギャ
ップマー”)である。ウイングは2'-O-(2-メトキシエチル) (2'-MOE)ヌクレオチ
ドからなる。糖間(骨格)結合はオリゴヌクレオチドを通してホスホロチオ酸エ
ステル(P=S)である。2'-MOEウイング内のシチジン残基は5-メチルシチジンで
ある。
【0314】 本明細書中の他の実施例において記載したとおりの定量的リアルタイムPCRに
よりデータを得て、3回の実験を平均した。もしあるばあいは、”N.D.”は”デ
ータなし”を表す。
【0315】
【表48】
【0316】
【表49】
【0317】 実施例26:Giアルファタンパク質オリゴヌクレオチド活性の自動アッセイ G-アルファ-11は、Gタンパク質のGqサブファミリーの一員であり、その主要な
機能は、セカンドメッセンジャーを作りだし、細胞内カルシウム貯蔵に影響する
PLC-bアイソフォームを活性化することである。
【0318】 実施例2に記載の通りにオリゴヌクレオチドを設計し、実施例3に記載の通りに
合成し、実施例9に記載の通りに解析して、標的特異的なプライマーおよびプロ
ーブを除いては実施例10に記載の通りにアッセイした。G-アルファ-11プローブ
およびプライマーは、発表されている配列情報(GenBankアクセッション番号AF0
11497、本明細書中にSEQ ID NO:245として参考文献として援用されている)を用
いて、ヒトG-アルファ-11配列にハイブリダイズするように設計した。G-アルフ
ァ-11用には、PCRプライマーは: フォワードプライマー:TGACCACCTTCGAGCATCAG(SEQ ID NO:246) リバースプライマー:CGGTCGTAGCATTCCTGGAT(SEQ ID NO:247)であり、PCRプロ
ーブは:FAM(PE-Applied Biosystems, Foster City, CA)は蛍光レポーター色
素で、TAMRA(PE-Applied Biosystems, Foster City, CA)は消光色素であるよ
うな、FAM-TCAGTGCCATCAAGACCCTGTGGGAG-TAMRA(SEQ ID NO:248)であった。
【0319】 実施例27:G-アルファ-11発現のアンチセンス阻害-ホスホロチオ酸エステルオ
リゴデオキシヌクレオチド 本発明にしたがい、発表されている配列(GenBankアクセッション番号AF01149
7、本明細書中に参考文献としてSEQ ID NO:245として援用されている)を用い、
ヒトG-アルファ-11 RNAの異なる領域を標的とするように、一連のオリゴヌクレ
オチドを設計した。オリゴヌクレオチドを表16に示す。標的部位は、オリゴヌク
レオチドが結合する配列源参照(Genbankアクセッション番号AF011497)につけ
られている通りのヌクレオチド番号で示してある。表16の全ての化合物は、端か
ら端までホスホロチオ酸エステル骨格(ヌクレオチド間結合)を有するオリゴデ
オキシヌクレオチドである。本明細書中の他の実施例において記載したとおりの
定量的リアルタイムPCRにより、G-アルファ-11 mRANレベルに対する効果に関し
て化合物を解析した。データは3回の実験の平均である。もしあるばあいは、”N
.D.”は”データなし”を表す。
【0320】
【表50】
【0321】
【表51】
【0322】 実施例28:G-アルファ-11発現のアンチセンス阻害-ホスホロチオ酸エステル2'
-MOEギャップマーオリゴヌクレオチド 本発明にしたがい、ヒトG-アルファ-11を標的とする第二の一連のオリゴヌク
レオチドを合成した。オリゴヌクレオチド配列を表17に示す。標的部位は、オリ
ゴヌクレオチドが結合する配列源参照(GenBankアクセッション番号AF011497)
につけられている通りのヌクレオチド番号で示してある。
【0323】 表17の全ての化合物は、長さが18ヌクレオチドで、4ヌクレオチドの”ウイン
グ”が両側(5'および3'方向)に隣接している、10個の2'-デオキシヌクレオチ
ドを含む中央の”ギャップ”領域からなる、キメラオリゴヌクレオチド(”ギャ
ップマー”)である。ウイングは2'-O-(2-メトキシエチル) (2'-MOE)ヌクレオチ
ドからなる。糖間(骨格)結合はオリゴヌクレオチドを通してホスホロチオ酸エ
ステル(P=S)である。2'-MOEウイング内のシチジン残基は5-メチルシチジンで
ある。
【0324】 本明細書中の他の実施例において記載したとおりの定量的リアルタイムPCRに
よりデータを得て、3回の実験を平均した。もしあるばあいは、”N.D.”は”デ
ータなし”を表す。
【0325】
【表52】
【0326】
【表53】
【0327】
【表54】
【0328】 実施例29:AKT-1オリゴヌクレオチド活性の自動アッセイ Akt-1(PKBアルファおよびRAC-PKアルファとしても知られている)は、セリン
/スレオニンキナーゼのAKT/PKBファミリーの一員であり、様々な一連のシグナリ
ング経路に関わることが示されている。
【0329】 実施例2に記載の通りにオリゴヌクレオチドを設計し、実施例3に記載の通りに
合成し、実施例9に記載の通りに解析して、標的特異的なプライマーおよびプロ
ーブを除いては実施例10に記載の通りにアッセイした。AKT-1プローブおよびプ
ライマーは、発表されている配列情報(GenBankアクセッション番号M63167、本
明細書中にSEQ ID NO:329として参考文献として援用されている)を用いて、ヒ
トAKT-1配列にハイブリダイズするように設計した。Akt-1用には、PCRプライマ
ーは: フォワードプライマー:CGTGACCATGAACGAGTTTGA(SEQ ID NO:330) リバースプライマー:CAGGATCACCTTGCCGAAA(SEQ ID NO:331)であり、PCRプロ
ーブは:FAM(PE-Applied Biosystems, Foster City, CA)は蛍光レポーター色
素で、TAMRA(PE-Applied Biosystems, Foster City, CA)は消光色素であるよ
うな、FAM-CTGAAGCTGCTGGGCAAGGGCA-TAMRA(SEQ ID NO:332)であった。
【0330】 実施例30:Akt-1発現のアンチセンス阻害-ホスホロチオ酸エステルオリゴデオ
キシヌクレオチド 本発明にしたがい、発表されている配列(GenBankアクセッション番号M63167
、本明細書中に参考文献としてSEQ ID NO329として援用されている)を用い、ヒ
トAkt-1 RNAの異なる領域を標的とするように、一連のオリゴヌクレオチドを設
計した。オリゴヌクレオチドを表18に示す。標的部位は、オリゴヌクレオチドが
結合する配列源参照(Genbankアクセッション番号M63167)につけられている通
りのヌクレオチド番号で示してある。表18の全ての化合物は、端から端までホス
ホロチオ酸エステル骨格(ヌクレオチド間結合)を有するオリゴデオキシヌクレ
オチドである。本明細書中の他の実施例において記載したとおりの定量的リアル
タイムPCRにより、Akt-1 mRANレベルに対する効果に関して化合物を解析した。
データは3回の実験の平均である。もしあるばあいは、”N.D.”は”データなし
”を表す。
【0331】
【表55】
【0332】
【表56】
【0333】 実施例31:Akt-1発現のアンチセンス阻害-ホスホロチオ酸エステル2'-MOEギャ
ップマーオリゴヌクレオチド 本発明にしたがい、ヒトAkt-1を標的とする第二の一連のオリゴヌクレオチド
を合成した。オリゴヌクレオチド配列を表19に示す。標的部位は、オリゴヌクレ
オチドが結合する配列源参照(GenBankアクセッション番号M63167)につけられ
ている通りのヌクレオチド番号で示してある。
【0334】 表19の全ての化合物は、長さが18ヌクレオチドで、4ヌクレオチドの”ウイン
グ”が両側(5'および3'方向)に隣接している、10個の2'-デオキシヌクレオチ
ドを含む中央の”ギャップ”領域からなる、キメラオリゴヌクレオチド(”ギャ
ップマー”)である。ウイングは2'-O-(2-メトキシエチル) (2'-MOE)ヌクレオチ
ドからなる。糖間(骨格)結合はオリゴヌクレオチドを通してホスホロチオ酸エ
ステル(P=S)である。2'-MOEウイング内のシチジン残基は5-メチルシチジンで
ある。
【0335】 本明細書中の他の実施例において記載したとおりの定量的リアルタイムPCRに
よりデータを得て、3回の実験を平均した。もしあるばあいは、”N.D.”は”デ
ータなし”を表す。
【0336】
【表57】
【0337】
【表58】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
本発明は、添付の図面に関して記載し、ここで:
【図1】 図1および2は、本発明の様々な要素の間でのデータおよび物質
の全体的流れを示す、本発明による一つの方法のフローダイアグラムである。
【図2】 図1および2は、本発明の様々な要素の間でのデータおよび物質
の全体的流れを示す、本発明による一つの方法のフローダイアグラムである。
【図3】 図3は、図1の工程200の要素の間でのデータおよび物質の流れ
を示すフローダイアグラムである。
【図4】 図4および5は、図1の工程300の要素の間でのデータおよび物
質の流れを示すフローダイアグラムである。
【図5】 図4および5は、図1の工程300の要素の間でのデータおよび物
質の流れを示すフローダイアグラムである。
【図6】 図6は、図4の工程306の要素の間でのデータおよび物質の流れ
を示すフローダイアグラムである。
【図7】 図7は、図4の工程306の要素の間でのデータおよび物質の流れ
を示す別のフローダイアグラムである。
【図8】 図8は、図4の工程306の要素の間でのデータおよび物質の流れ
を示す別のフローダイアグラムである。
【図9】 図9は、図5の工程350の要素の間でのデータおよび物質の流れ
を示すフローダイアグラムである。
【図10】 図10および11は、図1の工程400の要素の間でのデータお
よび物質の論理的解析を示すフローダイアグラムである。
【図11】 図10および11は、図1の工程400の要素の間でのデータお
よび物質の論理的解析を示すフローダイアグラムである。
【図12】 図12は、図1の工程400の要素の間でのデータおよび物質の
流れを示すフローダイアグラムである。
【図13】 図13および14は、図1の工程500の要素の間でのデータお
よび物質の流れを示すフローダイアグラムである。
【図14】 図13および14は、図1の工程500の要素の間でのデータお
よび物質の流れを示すフローダイアグラムである。
【図15】 図15は、図1の工程600の要素の間でのデータおよび物質の
流れを示すフローダイアグラムである。
【図16】 図16は、図1の工程700の要素の間でのデータおよび物質の
流れを示すフローダイアグラムである。
【図17】 図17は、図2の工程1100の要素の間でのデータおよび物質の
流れを示すフローダイアグラムである。
【図18】 図18は、本発明の好ましい方法と組み合わせて利用する特定
の装置の相互接続を示すブロックダイアグラムである。
【図19】 図19は、本発明の1つの方法と組み合わせて利用するリレー
ショナルデータベース中のデータ収納の表示を示すフローダイアグラムである。
【図20】 図20は、実施例14に記載する本発明の好ましい態様をもた
らす際の、データおよび物質の流れを示すフローダイアグラムである。
【図21】 図21は、実施例15に記載する本発明の好ましい態様をもた
らす際の、データおよび物質の流れを示すフローダイアグラムである。
【図22】 図22は、実施例2に記載する本発明の好ましい態様をもたら
す際の、データおよび物質の流れを示すフローダイアグラムである。
【図23】 図23は、機械的にオリゴヌクレオチドを合成するために使用
される装置の正面図である。
【図24】 図24は、機械的にオリゴヌクレオチドを合成するために使用
される装置の平面図である。
【手続補正書】
【提出日】平成12年11月2日(2000.11.2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項54】 遺伝子または前記遺伝子産物の機能を確認するための方法
であって、以下の工程: (a)定義された基準にしたがって核酸塩基配列のライブラリーをin silicoで生成
すること; (b)オリゴヌクレオチドの化学的性質を選択すること; (c)定義された基準にしたがって(a)の核酸塩基配列および(b)のオリゴヌクレオ
チドの化学的性質を有する複数の仮想オリゴヌクレオチドをin silicoで評価し
、そして好ましい核酸塩基配列のセットを生成するために好ましい特徴を有する
仮想オリゴヌクレオチドを選択すること; (d)前記工程(c)の好ましい核酸塩基配列および前記工程(b)のオリゴヌクレオチ
ドの化学的性質を有する合成オリゴヌクレオチドのセットを機械的に合成するこ
と; (e)前記工程(d)の合成オリゴヌクレオチドのセットを生物学的機能に対する作用
について機械的にアッセイすること;そして (f)前記オリゴヌクレオチドのセットを生成するために所望のレベルの物理的、
化学的または生物学的活性を有する前記工程(d)の合成オリゴヌクレオチドのセ
ットのサブセットを選択すること; を含む、前記方法。
【手続補正書】
【提出日】平成13年4月10日(2001.4.10)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06F 17/50 638 C12N 15/00 ZNAA (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 ベーカー,ブレンダ・エフ アメリカ合衆国カリフォルニア州92009, カールズバッド,カリンガ・ウェイ 2395 −ジェイ (72)発明者 マクネイル,ジョン アメリカ合衆国カリフォルニア州92037, ラ・ホーラ,レタハイム・ウェイ 427 (72)発明者 フレイヤー,スーザン・エム アメリカ合衆国カリフォルニア州92122, サンディエゴ,ルノー・ストリート 2946 (72)発明者 サスモー,ヘンリ・エム アメリカ合衆国カリフォルニア州92024, エンシニタス,オレンジ・ブロッサム・ウ ェイ 1751 (72)発明者 ブルックス,ダグラス・ジー アメリカ合衆国カリフォルニア州92069, サン・マルコス,カミニート・アマリージ ョ 1156 (72)発明者 オハシ,カラ アメリカ合衆国カリフォルニア州94127, サンフランシスコ,チャベス・アベニュー 31 (72)発明者 ワイアット,ジャクリーン・アール アメリカ合衆国カリフォルニア州92024, エンシニタス,ヒューメタス・アベニュー 1065 (72)発明者 ボーチャース,アレグザンダー・エイチ アメリカ合衆国カリフォルニア州92024, エンシニタス,ワインディング・ウェイ 733 (72)発明者 ヴィッカーズ,ティモシー・エイ アメリカ合衆国カリフォルニア州92057, オーシャンサイド,ルイセノ・アベニュー 253

Claims (54)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化合物のセットと標的核酸配列との結合を介して前記標的核
    酸配列の発現を修飾する前記化合物のセットを規定する方法であって、定義され
    た基準にしたがってin silicoで仮想化合物のライブラリーを生成し、そして定
    義された基準にしたがって前記仮想化合物と前記標的核酸との結合をin silico
    で評価することを含む、前記方法。
  2. 【請求項2】 オリゴヌクレオチドと標的核酸配列との結合を介して前記標
    的核酸配列の発現を修飾する前記オリゴヌクレオチドのセットを規定する方法で
    あって、定義された基準にしたがって多数の仮想オリゴヌクレオチドをin silic
    oで生成し、そして定義された基準にしたがって前記複数の仮想オリゴヌクレオ
    チドと前記標的核酸との結合をin silicoで評価することを含む、前記方法。
  3. 【請求項3】 前記化合物と前記標的核酸との結合を介して標的核酸配列の
    発現を修飾する化合物のセットを規定する方法であって、定義された基準にした
    がって仮想化合物のライブラリーをin silicoで生成し、ここで前記仮想化合物
    は前記標的核酸配列の発現を修飾し、そして少なくともいくつかの前記仮想化合
    物に対応する合成化合物を機械的に合成することを含む、前記方法。
  4. 【請求項4】 前記化合物と前記標的核酸との結合を介して標的核酸配列の
    発現を修飾する化合物のセットを規定する方法であって、定義された基準にした
    がって仮想化合物をin silicoで生成し、ここで前記仮想化合物は前記標的核酸
    配列の発現を修飾し、少なくともいくつかの前記仮想化合物に対応する合成化合
    物を合成し、そして1または複数の所望の物理的、化学的または生物学的特性に
    ついて前記合成化合物を機械的にアッセイすることを含む、前記方法。
  5. 【請求項5】 前記化合物と前記標的核酸配列との結合を介して標的核酸配
    列の発現を修飾する化合物のセットを規定する方法であって、定義された基準に
    したがって核酸塩基配列ライブラリーをin silicoで生成し、そして定義された
    基準にしたがって前記核酸塩基配列を有する複数の仮想オリゴヌクレオチドをin
    silicoで評価することを含む、前記方法。
  6. 【請求項6】 前記化合物と前記標的核酸配列との結合を介して標的核酸配
    列の発現を修飾する化合物のセットを規定する方法であって、定義された基準に
    したがって複数の仮想化合物をin silicoで評価し、そして前記複数の仮想化合
    物に対応する合成化合物を機械的に合成することを含む、前記方法。
  7. 【請求項7】 前記化合物と前記標的核酸配列との結合を介して標的核酸配
    列の発現を修飾する化合物のセットを規定する方法であって、定義された基準に
    したがって複数の仮想化合物をin silicoで評価し、そして少なくともいくつか
    の前記仮想化合物に対応する複数の合成化合物を1または複数の所望の物理的、
    化学的または生物学的特性について機械的にアッセイすることを含む、前記方法
  8. 【請求項8】 前記化合物と前記標的核酸配列との結合を介して標的核酸配
    列の発現を修飾する化合物のセットを規定する方法であって、定義された基準に
    したがって核酸塩基配列のライブラリーをin silicoで生成し、そして記核酸塩
    基配列を有する複数の合成化合物化合物を機械的に合成することを含む、前記方
    法。
  9. 【請求項9】 前記化合物と前記標的核酸配列との結合を介して標的核酸配
    列の発現を修飾する化合物のセットを規定する方法であって、複数の合成化合物
    を機械的に合成し、そして前記複数の合成化合物を1または複数の所望の物理的
    、化学的または生物学的特性について機械的にアッセイすることを含む、前記方
    法。
  10. 【請求項10】 前記化合物と前記標的核酸配列との結合を介して標的核酸
    配列の発現を修飾する化合物のセットを規定する方法であって、定義された基準
    にしたがって核酸塩基配列のライブラリーをin silicoで生成し、そして少なく
    ともいくつかの前記核酸塩基配列を有する複数の合成化合物を1または複数の所
    望の物理的、化学的または生物学的特性について機械的にアッセイすることを含
    む、前記方法。
  11. 【請求項11】 前記オリゴヌクレオチドと前記標的核酸配列との結合を介
    して標的核酸配列の発現を修飾するオリゴヌクレオチドのセットを生成する方法
    であって、以下の工程: (a)定義された基準にしたがって核酸塩基配列のライブラリーをin silicoで生成
    すること; (b)定義された基準にしたがって(a)の核酸塩基配列を有する複数の仮想オリゴヌ
    クレオチドをin silicoで評価すること;そして (c)少なくともいくつかの前記仮想オリゴヌクレオチドに対応する複数の合成オ
    リゴヌクレオチドを機械的に合成すること; を含む、前記方法。
  12. 【請求項12】 前記オリゴヌクレオチドと前記標的核酸配列との結合を介
    して標的核酸配列の発現を修飾するオリゴヌクレオチドのセットを生成する方法
    であって、以下の工程: (a)定義された基準にしたがって核酸塩基配列のライブラリーをin silicoで生成
    すること; (b)定義された基準にしたがって(a)の核酸塩基配列を有する複数の仮想オリゴヌ
    クレオチドをin silicoで評価すること;そして (c)少なくともいくつかの前記仮想オリゴヌクレオチドに対応する複数の合成オ
    リゴヌクレオチドを1または複数の所望の物理的、化学的または生物学的特性に
    ついて機械的にアッセイすること; を含む、前記方法。
  13. 【請求項13】 前記オリゴヌクレオチドと前記標的核酸配列との結合を介
    して標的核酸配列の発現を修飾するオリゴヌクレオチドのセットを生成する方法
    であって、以下の工程: (a)定義された基準にしたがって核酸塩基配列のライブラリーをin silicoで生成
    すること; (b)少なくともいくつかの前記核酸塩基配列を有する複数の合成オリゴヌクレオ
    チドを機械的に合成すること;そして (c)前記複数の合成オリゴヌクレオチドを1または複数の所望の物理的、化学的ま
    たは生物学的特性について機械的にアッセイすること; を含む、前記方法。
  14. 【請求項14】 前記オリゴヌクレオチドと前記標的核酸配列との結合を介
    して標的核酸配列の発現を修飾するオリゴヌクレオチドのセットを生成する方法
    であって、以下の工程: (a)定義された基準にしたがって複数の仮想オリゴヌクレオチドをin silicoで評
    価すること; (b)少なくともいくつかの前記仮想オリゴヌクレオチドに対応する複数の合成オ
    リゴヌクレオチドを機械的に合成すること; (c)前記複数の合成オリゴヌクレオチドを1または複数の所望の物理的、化学的ま
    たは生物学的特性について機械的にアッセイすること; を含む、前記方法。
  15. 【請求項15】 前記オリゴヌクレオチドと前記標的核酸配列との結合を介
    して標的核酸配列の発現を修飾するオリゴヌクレオチドのセットを生成する方法
    であって、以下の工程: (a)定義された基準にしたがって核酸塩基配列のライブラリーをin silicoで生成
    すること; (b)定義された基準にしたがって(a)の核酸塩基配列を有する複数の仮想オリゴヌ
    クレオチドをin silicoで評価すること; (c)少なくともいくつかの前記仮想オリゴヌクレオチドに対応する複数の合成オ
    リゴヌクレオチドを機械的に合成すること;そして (d)前記複数の合成オリゴヌクレオチドを1または複数の所望の物理的、化学的ま
    たは生物学的特性について機械的にアッセイすること; を含む、前記方法。
  16. 【請求項16】 前記オリゴヌクレオチドと前記標的核酸配列との結合を介
    して標的核酸配列の発現を修飾するオリゴヌクレオチドのセットを生成する方法
    であって、以下の工程: (a)定義された基準にしたがって核酸塩基配列のライブラリーをin silicoで生成
    すること; (b)オリゴヌクレオチドの化学的性質を選択すること; (c)工程(a)の前記核酸塩基配列と工程(b)の前記オリゴヌクレオチドの化学的性
    質を有する合成オリゴヌクレオチドのセットを機械的に合成すること; (d)前記工程(c)の合成オリゴヌクレオチドのセットを物理的、化学的または生物
    学的活性について機械的にアッセイすること;そして (e)前記化合物のセットを生成するために所望のレベルの物理的、化学的または
    生物学的活性を有する前記工程(c)の合成オリゴヌクレオチドのサブセットを選
    択すること; を含む、前記方法。
  17. 【請求項17】 前記オリゴヌクレオチドと前記標的核酸配列との結合を介
    して標的核酸配列の発現を修飾するオリゴヌクレオチドのセットを生成する方法
    であって、以下の工程: (a)定義された基準にしたがって核酸塩基配列のライブラリーをin silicoで生成
    すること; (b)オリゴヌクレオチドの化学的性質を選択すること; (c)定義された基準にしたがって(a)の核酸塩基配列および(b)のオリゴヌクレオ
    チドの化学的性質を有する複数の仮想オリゴヌクレオチドをin silicoで評価し
    、そして好ましい核酸塩基配列のセットを生成するために好ましい特徴を有する
    仮想オリゴヌクレオチドを選択すること; (d)前記工程(c)の好ましい核酸塩基配列と前記工程(b)オリゴヌクレオチドの化
    学的性質を有する合成オリゴヌクレオチドのセットを機械的に合成すること; (e)前記工程(d)の合成オリゴヌクレオチドのセットを物理的、化学的または生物
    学的活性について機械的にアッセイすること;そして (f)前記オリゴヌクレオチドのセットを生成するために所望のレベルの物理的、
    化学的または生物学的活性を有する前記工程(d)の合成オリゴヌクレオチドのセ
    ットのサブセットを選択すること; を含む、前記方法。
  18. 【請求項18】 前記複数の合成オリゴヌクレオチド化合物を機械的にアッ
    セイする前記工程が、コンピュータ制御されたリアルタイムポリメラーゼ連鎖反
    応により、またはコンピュータ制御された酵素結合イムノソルベントアッセイに
    より行われる、請求項12に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記標的核酸配列が、ゲノムDNA、cDNA、ポリメラーゼ連
    鎖反応産物、発現配列タグ(expressed sequence tag)、mRNAまたは構造RNAの
    核酸配列である、請求項11に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記標的核酸配列がヒト核酸である、請求項11に記載の
    方法。
  21. 【請求項21】 オリゴヌクレオチドの前記核酸配列に対するアンチセンス
    結合に敏感に反応する1または複数の核酸配列を同定する方法であって、定義さ
    れた基準にしたがってアンチセンス核酸塩基配列のライブラリーをin silicoで
    生成することを含む、
  22. 【請求項22】 前記化合物と前記標的核酸配列との結合を介して標的核酸
    配列の発現を修飾する化合物のセットを同定する方法であって、定義された基準
    にしたがって複数の仮想オリゴヌクレオチドをin silicoで評価することを含む
    、前記方法。
  23. 【請求項23】 化合物の前記核酸配列に対するアンチセンス結合に敏感に
    反応する1または複数の核酸配列を同定する方法であって、複数の合成アンチセ
    ンス化合物を機械的に合成することを含む、前記方法。
  24. 【請求項24】 化合物の前記核酸配列に対するアンチセンス結合に敏感に
    反応する1または複数の核酸配列を同定する方法であって、複数の合成アンチセ
    ンス化合物を1または複数の所望の物理的、化学的または生物学的特性について
    機械的にアッセイすることを含む、
  25. 【請求項25】 オリゴヌクレオチドの前記核酸塩基配列に対するアンチセ
    ンス結合に敏感に反応する1または複数の核酸配列を同定する方法であって、定
    義された基準にしたがって核酸塩基配列のライブラリーをin silicoで生成する
    こと、そして定義された基準にしたがって前記核酸塩基配列を有する複数の仮想
    オリゴヌクレオチドをin silicoで評価すること、を含む、
  26. 【請求項26】 オリゴヌクレオチドの前記核酸配列に対するアンチセンス
    結合に敏感に反応する1または複数の核酸配列を同定する方法であって、定義さ
    れた基準にしたがって複数の仮想オリゴヌクレオチドをin silicoで評価し、そ
    して少なくともいくつかの前記仮想オリゴヌクレオチドに対応する複数の合成オ
    リゴヌクレオチドを機械的に合成することを含む、前記方法。
  27. 【請求項27】 オリゴヌクレオチドの前記核酸配列に対するアンチセンス
    結合に敏感に反応する1または複数の核酸非あれつを同定する方法であって、定
    義された基準にしたがって複数の仮想オリゴヌクレオチドをin silicoで評価し
    、そして少なくともいくつかの前記仮想オリゴヌクレオチドに対応する複数の合
    成オリゴヌクレオチドを1または複数の所望の物理的、化学的または生物学的特
    性について機械的にアッセイすることを含む、前記方法。
  28. 【請求項28】 オリゴヌクレオチドの前記核酸配列に対するアンチセンス
    結合に敏感に反応する1または複数の核酸配列を同定する方法であって、定義さ
    れた基準にしたがって核酸塩基配列のライブラリーをin silicoで生成し、そし
    て前記核酸塩基配列を有する複数の合成オリゴヌクレオチドを機械的に合成する
    ことを含む、前記方法。
  29. 【請求項29】 オリゴヌクレオチドの前記核酸配列に対するアンチセンス
    結合に敏感に反応する1または複数の核酸配列を同定する方法であって、複数の
    合成オリゴヌクレオチドを機械的に合成し、そして前記複数の合成オリゴヌクレ
    オチドを1または複数の所望の物理的、化学的または生物学的特性について機械
    的にアッセイすることを含む、前記方法。
  30. 【請求項30】 オリゴヌクレオチドの前記核酸配列に対するアンチセンス
    結合に敏感に反応する1または複数の核酸配列を同定する方法であって、定義さ
    れた基準にしたがって核酸塩基配列のライブラリーをin silicoで生成し、そし
    て前記核酸塩基配列を有する複数の合成オリゴヌクレオチドを1または複数の所
    望の物理的、化学的または生物学的特性について機械的にアッセイすることを含
    む、前記方法。
  31. 【請求項31】 オリゴヌクレオチドの前記核酸配列に対するアンチセンス
    結合に敏感に反応する1または複数の核酸配列を同定する方法であって、以下の
    工程: (a)定義された基準にしたがって核酸塩基配列のライブラリーをin silicoで生成
    すること; (b)定義された基準にしたがって(a)の核酸塩基配列を有する複数の仮想オリゴヌ
    クレオチドをin silicoで評価すること;そして (e)少なくともいくつかの前記仮想オリゴヌクレオチドに対応する複数の合成オ
    リゴヌクレオチドを機械的に合成すること; を含む、前記方法。
  32. 【請求項32】 オリゴヌクレオチドの前記核酸配列に対するアンチセンス
    結合に敏感に反応する1または複数の核酸配列を同定する方法であって、以下の
    工程: (a)定義された基準にしたがって核酸塩基配列のライブラリーをin silicoで生成
    すること; (b)定義された基準にしたがって(a)の核酸塩基配列を有する複数の仮想オリゴヌ
    クレオチドをin silicoで評価すること;そして (c)少なくともいくつかの前記仮想オリゴヌクレオチドに対応する複数の合成オ
    リゴヌクレオチドを1または複数の所望の物理的、化学的または生物学的特性に
    ついて機械的にアッセイすること; を含む、前記方法。
  33. 【請求項33】 オリゴヌクレオチドの前記核酸配列に対するアンチセンス
    結合に敏感に反応する1または複数の核酸配列を同定する方法であって、以下の
    工程: (a)定義された基準にしたがって核酸塩基配列のライブラリーをin silicoを生成
    すること; (b)少なくともいくつかの前記核酸塩基配列を有する複数の合成オリゴヌクレオ
    チドを機械的に合成すること;そして (c)前記複数の合成オリゴヌクレオチドを1または複数の所望の物理的、化学的ま
    たは生物学的特性について機械的にアッセイすること; を含む、前記方法。
  34. 【請求項34】 オリゴヌクレオチドの前記核酸配列に対するアンチセンス
    結合に敏感に反応する1または複数の核酸配列を同定する方法であって、以下の
    工程: (a)定義された基準にしたがって複数の仮想オリゴヌクレオチドをin silicoで評
    価すること; (b)少なくともいくつかの前記仮想オリゴヌクレオチドに対応する複数の合成オ
    リゴヌクレオチドを機械的に合成すること;そして (c)前記複数の合成オリゴヌクレオチドを1または複数の所望の物理的、化学的ま
    たは生物学的特性について機械的にアッセイすること; を含む、前記方法。
  35. 【請求項35】 オリゴヌクレオチドの前記核酸配列に対するアンチセンス
    結合に敏感に反応する1または複数の核酸配列を同定する方法であって、以下の
    工程: (a)定義された基準にしたがって核酸塩基配列のライブラリーをin silicoで生成
    すること; (b)定義された基準にしたがって(a)の核酸塩基配列を有する複数の仮想オリゴヌ
    クレオチドをin silicoで評価すること; (c)少なくともいくつかの前記複数の仮想オリゴヌクレオチドに対応する複数の
    合成オリゴヌクレオチドを機械的に合成すること;そして (d)前記複数の合成オリゴヌクレオチドを1または複数の所望の物理的、化学的ま
    たは生物学的特性について機械的にアッセイすること; を含む、前記方法。
  36. 【請求項36】 オリゴヌクレオチドの前記核酸配列に対するアンチセンス
    結合に敏感に反応する1または複数の核酸配列を同定する方法であって、以下の
    工程: (a)定義された基準にしたがって核酸塩基配列のライブラリーをin silicoで生成
    すること; (b)オリゴヌクレオチドの化学的性質を選択すること; (c)工程(a)の前記核酸塩基配列および前記工程(b)のオリゴヌクレオチドの化学
    的性質を有する合成オリゴヌクレオチドのセットを機械的に合成すること; (d)前記工程(c)の合成オリゴヌクレオチドのセットを物理的、化学的または生物
    学的活性について機械的にアッセイすること;そして (e)所望のレベルの物理的、化学的または生物学的活性を有する前記工程(c)の合
    成オリゴヌクレオチドのセットのサブセットを選択すること; を含む、前記方法。
  37. 【請求項37】 オリゴヌクレオチドの前記核酸配列に対するアンチセンス
    結合に敏感に反応する1または複数の核酸配列を同定する方法であって、以下の
    工程: (a) 定義された基準にしたがって核酸塩基配列のライブラリーをin silicoで生
    成すること; (b)オリゴヌクレオチドの化学的性質を選択すること; (c)定義された基準にしたがって(a)の核酸塩基配列を有する複数の仮想オリゴヌ
    クレオチドをin silicoで評価し、そして好ましい核酸塩基配列のセットを生成
    するために好ましい特徴を有する仮想オリゴヌクレオチドを選択すること; (d)工程(b)の前記好ましい核酸塩基配列および前記工程(c)のオリゴヌクレオチ
    ドの化学的性質を有する合成オリゴヌクレオチドのセットを機械的に合成するこ
    と; (e)前記工程(d)の合成オリゴヌクレオチドのセットを物理的、化学的または生物
    学的活性について機械的にアッセイすること;そして (f)所望のレベルの物理的、化学的または生物学的活性を有する前記工程(d)のオ
    リゴヌクレオチドのセットのサブセットを選択すること; を含む、前記方法。
  38. 【請求項38】 前記前記複数の合成アンチセンスオリゴヌクレオチドを機
    械的にアッセイする工程が、コンピュータ制御されたリアルタイムポリメラーゼ
    連鎖反応により、またはコンピュータ制御された酵素結合イムノソルベントアッ
    セイにより行われる、請求項32に記載された方法。
  39. 【請求項39】 前記核酸配列が、ゲノムDNA、cDNA、ポリメラーゼ連鎖反
    応産物、発現配列タグ、mRNAまたは構造RNAである、請求項31に記載された方
    法。
  40. 【請求項40】 前記核酸配列がヒト核酸である、請求項31に記載の方法
  41. 【請求項41】 定義された基準にしたがって1または複数の所望の特性を
    有し、そしてゲノムDNA、cDNA、ポリメラーゼ連鎖反応産物、発現配列タグ、mRN
    Aまたは構造RNAに結合する化合物を同定するためのコンピュータ読み取り可能な
    指示を含む、コンピュータフォーマット化媒体。
  42. 【請求項42】 請求項1〜20NOIずれか1項に記載の方法を行うための
    、コンピュータ読み取り可能な指示を含む、コンピュータフォーマット化媒体。
  43. 【請求項43】 化合物の前記核酸配列に対するアンチセンス結合に敏感に
    反応する1または複数の核酸配列を同定する方法を行うための、コンピュータ読
    み取り可能な指示を含む、コンピュータフォーマット化媒体。
  44. 【請求項44】 請求項21〜40のいずれか1項に記載の方法を行うため
    の、コンピュータ読み取り可能な指示を含む、コンピュータフォーマット化媒体
  45. 【請求項45】 化合物の前記核酸配列に対するアンチセンス結合に敏感に
    反応する1または複数の核酸配列を、コンピュータ読み取り可能な状態で含む、
    コンピュータフォーマット化媒体。
  46. 【請求項46】 化合物の前記核酸配列に対するアンチセンス結合に敏感に
    反応する1または複数の核酸配列を、コンピュータ読み取り可能な状態で含み、
    ここで前記1または複数の核酸配列が請求項21〜40のいずれか1項に記載の
    方法により同定される、コンピュータフォーマット化媒体。
  47. 【請求項47】 遺伝子または前記遺伝子の産物の機能を確認するための方
    法であって、前記遺伝子を標的化する核酸塩基配列のライブラリーをin silico
    で生成し、そして少なくともいくつかの前記核酸塩基配列を有する複数の合成化
    合物を生物学的機能に対する作用について機械的にアッセイすることを含む、前
    記方法。
  48. 【請求項48】 遺伝子または前記遺伝子の産物の機能を確認するための方
    法であって、以下の工程: (a)定義された基準にしたがって核酸塩基配列のライブラリーをin silicoで生成
    すること; (b)定義された基準にしたがって(a)の核酸塩基配列を有する複数の仮想オリゴヌ
    クレオチドをin silicoで評価すること;そして (c)少なくともいくつかの前記仮想オリゴヌクレオチドに対応する複数の合成オ
    リゴヌクレオチドを機械的に合成すること; を含む、前記方法。
  49. 【請求項49】 遺伝子または前記遺伝子の産物の機能を確認するための方
    法であって、以下の工程: (a)定義された基準にしたがって核酸塩基配列のライブラリーをin silicoで生成
    すること; (b)定義された基準にしたがって(a)の核酸塩基配列を有する複数の仮想オリゴヌ
    クレオチドをin silicoで評価すること;そして (c)少なくともいくつかの前記仮想オリゴヌクレオチドに対応する複数の合成オ
    リゴヌクレオチドを生物学的機能に対する作用について機械的にアッセイするこ
    と; を含む、前記方法。
  50. 【請求項50】 遺伝子または前記遺伝子産物の機能を確認するための方法
    であって、以下の工程: (a)定義された基準にしたがって核酸塩基配列のライブラリーをin silicoで生成
    すること; (b)少なくともいくつかの前記核酸塩基配列を有する複数の合成オリゴヌクレオ
    チドを機械的に合成すること;そして (c)前記複数の合成オリゴヌクレオチドを生物学的機能に対する作用について機
    械的にアッセイすること; を含む、前記方法。
  51. 【請求項51】 遺伝子または前記遺伝子産物の機能を確認するための方法
    であって、以下の工程: (a)定義された基準にしたがって複数の仮想オリゴヌクレオチドin silicoで評価
    すること; (b)少なくともいくつかの前記仮想オリゴヌクレオチドに対応する複数の合成オ
    リゴヌクレオチドを機械的に合成すること;そして (c)前記複数の合成オリゴヌクレオチドを生物学的機能に対する効果について機
    械的にアッセイすること; を含む、前記方法。
  52. 【請求項52】 遺伝子または前記遺伝子産物の機能を確認するための方法
    であって、以下の工程: (a)定義された基準にしたがって核酸塩基配列のライブラリーをin silicoで生成
    すること; (b)定義された基準にしたがって(a)の核酸塩基配列を有する複数の仮想オリゴヌ
    クレオチドをin silicoで評価すること; (c)少なくともいくつかの前記仮想オリゴヌクレオチドに対応する複数の合成オ
    リゴヌクレオチドを機械的に合成すること;そして (d)前記複数の合成オリゴヌクレオチドを生物学的機能に対する作用について機
    械的にアッセイすること; を含む、前記方法。
  53. 【請求項53】 遺伝子または前記遺伝子産物の機能を確認するための方法
    であって、以下の工程: (a)定義された基準にしたがって核酸塩基配列のライブラリーをin silicoで生成
    すること; (b)オリゴヌクレオチドの化学的性質を選択すること; (e)工程(a)の前記核酸塩基配列および前記工程(b)のオリゴヌクレオチドの化学
    的性質を有する合成オリゴヌクレオチドのセットを機械的に合成すること; (d)前記工程(c)の合成オリゴヌクレオチドのセットを生物学的機能に対する作用
    について機械的にアッセイすること;そして (e)前記化合物のセットを生成するため、所望のレベルの物理的、化学的または
    生物学的活性を有する前記工程(c)の合成オリゴヌクレオチドのセットのサブセ
    ットを選択すること; を含む、前記方法。
  54. 【請求項54】 遺伝子または前記遺伝子産物の機能を確認するための方法
    であって、以下の工程: (a)定義された基準にしたがって核酸塩基配列のライブラリーをin silicoで生成
    すること; (b)オリゴヌクレオチドの化学的性質を選択すること; (c)定義された基準にしたがって(a)の核酸塩基配列および(b)のオリゴヌクレオ
    チドの化学的性質を有する複数の仮想オリゴヌクレオチドをin silicoで評価し
    、そして好ましい核酸塩基配列のセットを生成するために好ましい特徴を有する
    仮想オリゴヌクレオチドを選択すること; (d)前記工程(c)の好ましい核酸塩基配列および前記工程(b)のオリゴヌクレオチ
    ドの化学的性質を有する合成オリゴヌクレオチドのセットを機械的に合成するこ
    と; (e)前記工程(d)の合成オリゴヌクレオチドのセットを生物学的機能に対する作用
    について機械的にアッセイすること;そして (f)前記オリゴヌクレオチドのセットをっせいせいするために所望のレベルの物
    理的、化学的または生物学的活性を有する前記工程(d)の合成オリゴヌクレオチ
    ドのセットのサブセットを選択すること; を含む、前記方法。
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