JP2002508501A

JP2002508501A - 無鉛スズ弾丸

Info

Publication number: JP2002508501A
Application number: JP2000539311A
Authority: JP
Inventors: インロウ、ケイス、イー; ブアンヌマン、モリス、シー、ジュニア
Original assignee: オリンコーポレイション
Priority date: 1997-12-18
Filing date: 1998-12-04
Publication date: 2002-03-19
Also published as: BR9813679A; AU1804199A; US6439124B1; CA2314990C; IL154056A; IL136817A; DE69831422T2; EP1038151B1; EP1038151A1; WO1999031454A1; NO20003144D0; CA2314990A1; IL136817A0; CN1282414A; RU2224210C2; EP1038151A4; NO321517B1; AU736756B2; ATE303577T1; NO20003144L

Abstract

(57)【要約】ピストルまたはライフルから発射される銃弾としての使用に適する、無鉛弾丸（１０、３０、４０、４２、４４）を提供する。この弾丸は、金属質の弾心（１６）を包んでいる金属被甲（１２、４６）を有する。弾心は高純度のスズから形成され、鉛に関連する環境への危険を生じることなく、鉛系の弾丸の変形性状と類似の変形性状を有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】本発明はライフルおよびピストルから発射される、無鉛弾丸に関する。より詳
細には、ほぼ純粋な即ち本質的に純粋なスズの弾心を有する、銅の被甲による銃
弾は、鉛による環境への危険を示すことなく鉛と類似の性能特性を発揮する。

【０００２】ピストルおよびライフルから発射される大抵の銃弾は、鉛系の弾心用合金によ
る弾心を有するが、それは弾心が全て鉛であるか、または鉛が５０重量％を超え
るものであるかのいずれかを意味する。鉛による環境への危険は周知である。地
面の中に発射される、鉛を含有する銃弾が原因で、浸出により地下水が汚染され
る疑いがある。射撃者が直面する他の問題は、鉛が露出している銃弾を発射する
とき、弾丸から鉛を含有するダストが放出されることである。これらの鉛のフュ
ーム即ち鉛含有のダストは有害であり、これを吸い込むと射撃者に危険がある。
さらに追加される危険として、回収されない銃弾から鉛が地下水中に浸出する。

【０００３】鉛の弾心を有する銃弾に対して、数多くの代替材が開示されている。Ｍｒａｖ
ｉｃ等の米国特許第５，３９９，１８７号では、鉛よりも低い密度を有する材料
と、鉛よりも高い密度を有する第２の材料とを組み合わせて形成される、焼結さ
れた銃弾の弾心を開示している。開示された１つの組合せは、スズおよびタング
ステンの混合物である。

【０００４】Ｎｏｏｒｄｅｇｒａａｆ等の米国特許第５，５００，１８３号では、合金添加
材として銅、アンチモン、ビスマス、および亜鉛を１種以上含有するスズ系合金
から形成される被甲のない銃弾を開示している。

【０００５】Ｈａｌｌｉｓ等の米国特許第５，６７９，９２０号では、ねじれを加え、加圧
変形させた亜鉛製針金のより線で形成された弾心を有する、被甲のある銃弾を開
示している。

【０００６】上記の米国特許中に開示される銃弾は無鉛のものであるが、これらの銃弾の弾
心は鉛よりも硬く、許容できない程度まで銃弾が跳弾するようになる。さらに、
亜鉛を含有する弾心もまた、環境への危険をもたらす可能性がある。ＡＳＭＨ
ａｎｄｂｏｏｋ、第２巻において、亜鉛のフューム即ちガスが健康に有害な影響
を及ぼす疑いがあるとして言及されている。

【０００７】それゆえ、鉛も亜鉛もない、かつ鉛系の弾心を有する銃弾の性能特性と類似の
性能特性を有する弾丸に対するニーズ即ち要求が、依然存在する。鉛の性能特性
のうち、銃弾の性能を向上させているものは、展延性、密度、および低い原価で
ある。

【０００８】したがって、鉛による環境への危険がなく、鉛の膨張特性即ちアプセット特性
（ｕｐｓｅｔｃｈａｒａｃｔｅｒｉｓｔｉｅｓ）と類似したアプセット特性を
有する無鉛弾丸を提供することが本発明の目的である。弾丸が銅合金の被甲に囲
まれた、ほぼ純粋なスズの弾心を有することが、本発明の特徴である。

【０００９】本発明の利点は、弾丸が鉛のアプセット特性と類似のアプセット特性を有し、
かつ、鉛を含まないことにより、環境への影響が低減されることである。弾丸は
、ピストルおよびライフルを含む、全ての型の被甲を有する銃弾に適する。本発
明の弾丸は、軟弾頭即ち軟先端、隔壁、および中空弾頭を有する銃弾、ならびに
他の銃弾の形態に有用である。

【００１０】本発明によれば、無鉛弾丸が提供される。無鉛弾丸は、流線形の弾丸を画定す
る外部表面と、少なくとも１つの空洞を画定する内部表面とを有する金属被甲を
有する。その少なくとも１つの空洞は、２０ＭＰａ未満の降伏強度即ち耐力を有
するほぼ純粋なスズで充填される。

【００１１】上述の目的、特徴および利点は、以下の明細書および図面から、より明らかに
なるであろう。

【００１２】図１に関して、発明による弾丸１０は金属被甲１２を有する。金属被甲１２は
、無鉛の弾心材料１６を充填した、少なくとも１つの空洞を画定する内部表面１
４を有している。無鉛とは、合金添加材としては鉛を意図的に添加していないこ
とを意味しようとしている。環境的観点から鉛がゼロであることが望ましいが、
偶発的な鉛不純物の最高０．０５重量％の量までは本発明の範囲内である。弾心
材料１６として好ましいものは、ほぼ純粋な即ち本質的に純粋なスズである。

【００１３】金属被甲１２の外部表面１８は、流線形のプロフィールを有する。典型的には
、外部表面は一般に、内側に向ってテーパを有する前面部分２０と、実質的に直
径が一定な中央部分２２とを有する円筒形であり、尾部２４は一般に本体部分２
２に対して垂直である。本体部分２２と尾部２４との間の移行部分２６は、比較
的半径を小さくし、または図１に示すように、ボートテールのようなテーパのつ
いた部分とすることができる。

【００１４】金属被甲１２は、銅、アルミニウム、銅合金、アルミニウム合金、または鋼な
どの任意の適当な材料から形成される。亜鉛を含む銅系合金が好ましく、金めっ
きした銅合金（公称組成は銅９５重量％と亜鉛５重量％）が最も好ましい。

【００１５】弾心材料１６は鉛の変形性能と類似の変形性能を有する金属から形成される。
鉛合金Ｌ５００４２（公称組成は鉛最小９９．９４重量％）は、１２および１４
ＭＰａの間の降伏強度即ち耐力を有する。Ａ級純粋スズ（公称組成はスズ最小９
９．８５重量％）は、降伏強度１１．０ＭＰａを有する。本発明の金属質弾心は
２０ＭＰａ未満の降伏強度を有することが好ましく、また降伏強度は約８ＭＰａ
から約１５ＭＰａが好ましい。硬度は２０ＨＢ未満であって、約３から約５ＨＢ
が好ましい。降伏強度値も硬度値も、約２０℃および２３℃の間の室温における
値である。

【００１６】表１に例示するように、スズ系の弾心では大抵の合金元素は少量添加すると、
降伏強度および硬度が増加する。弾心の変形性が小さいほど、跳弾の危険が大き
くなる。

【表１】

【００１７】金属質弾心１６として好ましいものは、本質的に純粋な即ちほぼ純粋なスズで
ある。スズ系の弾心は、合金添加材を合計で最大０．５重量％含有し、また任意
の１種の合金添加材を０．２５重量％以下含有する。より好ましくは、全合金添
加材の合計量が０．２重量％未満であり、任意の１種の合金添加材は０．１重量
％以下である。有害なフューム（ｆｕｍｅｓ）を発生する、または環境への危険
が生じる疑いがある、ある元素は、より少ない量で存在すべきである。ＡＳＭ
Ｈａｎｄｂｏｏｋ、第２巻に記述されるように、これらの有害な添加材には、ヒ
素、鉛、カドミウム、および亜鉛が含まれる。各有害添加材は０．００５重量％
未満の量で存在することが好ましく、また０．００２重量％未満の量で存在する
ことがより好ましい。

【００１８】好ましい金属質弾心の材料はＡＳＴＭ（アメリカ材料試験協会）によりＡ級ス
ズとされる。この金属は、スズの純度が最小９９．８５重量％、残留不純物が最
大でアンチモン０．０４％、ヒ素０．０５％、ビスマス０．０３０％、カドミウ
ム０．００１％、銅０．０４％、鉄０．０１５％、鉛０．０５％、イオウ０．０
１％、亜鉛０．００５％、および（ニッケル＋コバルト）０．０１％である。

【００１９】スズ系合金の降伏強度または硬度を有意に変化させない合金添加材は、より多
量に存在できる。例えば、マグネシウム添加材は最高５重量％まで、好ましくは
約１．５重量％から約２．５重量％が適当と考えられる。

【００２０】本質的に純粋なスズをその融点を超えて加熱し、溶融した金属をカップ形の被
甲先行体に注入する。次いで被甲先行体を、所望の被甲形状に機械的に加圧変形
させる。図１は被甲を有する軟弾頭（即ち軟先端）ライフル用銃弾として適合す
る弾丸１０を例示する。スズの密度７．１７グラム／センチメータ³は、鉛の密度１１．３５ｇ／ｃｍ³の約６３％である。したがって、本発明の弾丸は、等寸法の鉛の弾心を有する弾丸の重量よりも軽い。重量の減少によって、短距離での
使用を意図するピストル用銃弾の性能は重大な程度には劣化しない。ライフル用
銃弾については、銃弾の長さを少し増加することにより、鉛の弾心を有する弾丸
と類似の銃弾重量が達成される。例えば、図１に例示する型の、５．５６ミリメ
ータの銅被甲軟弾頭弾丸は、鉛で形成するとき公称長さ０．６７５インチ（１．
７ｃｍ）および全重量５５グレーン（３．５６ｇ）を有する。長さを０．８２５
インチ（２．１０ｃｍ）に増加することによって、ほぼ純粋なスズによる弾丸は
同一重量が達成される。

【００２１】図２は、ライフル用銃弾として有用な第２の弾丸３０を例示する。この弾丸３
０は隔壁による設計であり、金属被甲１２から形成される中空弾頭ノーズ即ち中
空弾頭先端３２を有する。金属被甲１２は後方に向って空洞を画定し、空洞はほ
ぼ純粋なスズ１６で充填される。閉止用円盤３４は、典型的には真鍮で形成され
、弾丸３０の尾部２４中にプレスばめされて、弾丸が発射中に加速されるときス
ズが押し出されることを防止する。

【００２２】任意選択的に、１つ以上のカップ形挿入体３６がほぼ純粋なスズ１６と中空弾
頭ノーズ３２との間に配置される。Ｃｏｒｚｉｎｅ等への米国特許第５，３８５
，１０１号に開示されるように、カップ形挿入体３６、または複数の挿入体、に
より、弾丸３０が当ったゲーム動物中へ空洞から金属材料が押し出されることが
最小限となる。骨、または他の硬い構造体との衝撃によって金属被甲１２はその
完全性が破れ、または中空弾頭ノーズの花弁状先端によって穿孔される。カップ
形挿入体３６は、弾心材料の散逸を防止するため追加的な強度を提供する。

【００２３】図３から図５は、ピストルからの発射に適する本発明の弾丸を例示する。図３
は、被甲のある軟弾頭ピストル用銃弾に相当する弾丸４０を例示する。ノーズ部
分４１は本質的に純粋なスズから形成される。弾丸４０についての直径の具体例
としては、９ミリメータＬｕｇｅｒ外被付き軟弾頭弾丸、０．３８インチ（９．
６５ｍｍ）Ｓｐｅｃｉａｌ被甲付き軟弾頭弾丸、０．４０インチ（１０．２ｍｍ
）Ｓ＆Ｗ被甲付き軟弾頭弾丸、０．４５インチ（１１．４ｍｍ）Ａｕｔｏ銅被甲
付き軟弾頭弾丸、５．５６ｍｍ被甲付き軟弾頭弾丸、および１０ｍｍＡｕｔｏ被
甲付き軟弾頭弾丸がある。図１および図２に例示され、記述されている構造と類
似する図３から図５に例示される構造には、同様の参照番号が付いており識別で
きる。

【００２４】図４に例示される弾丸４２は、被甲付き中空弾頭弾丸である。ノーズ部分４１
は、後方に向って広がり、前方に向って開く環状の空洞４３を含む。任意選択的
に、金属被甲１２のノーズ部分３２が、開放された環状空洞４３中に広がる。こ
の弾丸についての直径の具体的な１例は、９ミリメータＬｕｇｅｒ銅被甲付き中
空弾頭銃弾である。

【００２５】図５は隔壁付きハンド・ガン用弾丸４４を例示する。一般にＨ形の、隔壁付き
金属被甲４６は、中央に配置されて後部空洞４８と前部空洞５０とを分割する隔
壁部分４７を有する。後部空洞４８にも、また前部空洞５０にも、金属質弾心材
料１６が充填される。閉止用円盤３４を金属被甲４６の尾部２４にプレスばめし
て、後部空洞４８内の金属質弾心材料１６を保持することができる。

【００２６】本発明の弾丸は、中央発射式ピストル、中央発射式ライフル、中央発射式レボ
ルバ、および端部発射式を制約なく含む、どんな従来の薬莢による使用にも適す
る。弾丸は特定の直径に限定されず、本発明によるほぼ純粋なスズの弾心は、現
在の金属質鉛弾心を有しているどんな被甲付き弾丸にも適している。

【００２７】中央発射式の薬莢を利用するピストルからの発射に効果的に使用できるサイズ
即ち寸法の弾丸は、直径０．２５インチ（６．３５ｍｍ）から直径約０．４５８
インチ（１１．６ｍｍ）の範囲にあるサイズのものであり、また中央発射式の薬
莢を利用するライフルからの発射に効果的に使用できるサイズの弾丸は、直径０
．２２インチ（５．６ｍｍ）から直径約０．５０インチ（１２．７ｍｍ）の範囲
にあるサイズのものである。端部発射式の薬莢のための弾丸は、典型的にはピス
トル用もライフル用も直径０．２２インチ（５．６ｍｍ）のものである。

【００２８】本発明の弾丸は、少なくとも部分的に金属被甲内に納めるように、特に設計し
ているが、上記明細書において開示した本質的に純粋なスズ材料から、特にピス
トルからの発射のため、被甲のない弾丸を形成することは本発明の範囲内である
。

【００２９】本発明の利点は、以下の実施例からより明らかになるであろう。

【００３０】（実施例）実施例１図３に例示される型の、９ミリメータルガー（Ｌｕｇｅｒ）銅被甲付き軟弾頭
弾丸即ち軟先端弾丸をほぼ純粋なスズの弾心付きで製造し、口径９ミリメータＬ
ｕｇｅｒＳＡＡＭＩ（スポーツ用火器弾薬製造研究所即ちＳｐｏｒｔｉｎｇ
ＡｒｍｓａｎｄＡｍｍｕｎｉｔｉｏｎＭａｎｕｆａｃｔｕｒｅｒｓＩｎ
ｓｔｉｔｕｔｅ）式標準型試験用銃身を用いて発射試験を実施した。試験された
銃弾は全て、銃弾の飛行が予測でき、正確であり、かつ跳弾の可能性が低いこと
に加え、最適の銃内および銃外弾道性を有することが判明した。スズの密度が鉛
の密度よりも低いことによって、類似した設計による従来の鉛の弾心による９ミ
リメータＬｕｇｅｒ弾丸の平均重量１４７グレーン（ｇｒａｉｎｓ）（９．５３
ｇ）と比較して、本発明の９ミリメータＬｕｇｅｒ弾丸の重量は、平均１０５グ
レーン（６．８０ｇ）であった。

【００３１】実施例２０．４０インチ（１０．２ｍｍ）Ｓｍｉｔｈ＆Ｗｅｓｓｏｎ（Ｓ＆Ｗ）銅
被甲付き軟弾頭弾丸を、本質的に純粋なスズの弾心により製造した。これらの弾
丸で口径０．４０インチ（１０．２ｍｍ）Ｓ＆ＷＳＡＡＭＩ式標準型試験用銃
身を用いて発射試験を実施した。全ての銃弾は、銃弾の飛行が予測でき、正確で
あり、かつ跳弾の可能性が低いことに加え、最適の銃内および銃外弾道性を有す
ることが判明した。スズの密度が鉛の密度よりも低いことにより、同一寸法で設
計された従来の０．４０インチ（１０．２ｍｍ）Ｓ＆Ｗの平均弾丸重量１８０グ
レーン（１１．６６ｇ）と比較して、本発明の０．４０インチ（１０．２ｍｍ）
Ｓ＆Ｗ弾丸は平均重量１４０グレーン（９．０７ｇ）を有した。

【００３２】実施例３図４に例示される型の、９ミリメータＬｕｇｅｒ銅被甲付き中空弾頭弾丸即ち
中空先端弾丸を、ほぼ純粋なスズの弾心により製造した。口径９ミリメータＬｕ
ｇｅｒ標準型試験用銃身から弾丸を発射することにより、全ての銃弾は、銃弾の
飛行が予測でき、正確であり、かつ跳弾の可能性が低い弾丸であることに加え、
最適の銃内および銃外弾道性を有することを示した。比較の標準生産材料による
９ミリメータＬｕｇｅｒ被甲付き中空弾頭弾丸の平均重量１４７グレーン（９．
５３ｇ）に対して、本発明の９ミリメータ被甲付き中空弾頭弾丸は平均重量１０
４グレーン（６．７４ｇ）を有した。

【００３３】本発明の銃弾１０個を、標準型口径９ミリメータＬｕｇｅｒ薬室内に即ち薬莢
内にＢａｌｌＰｏｗｄｅｒ^(R) 発射火薬（「ＢａｌｌＰｏｗｄｅｒ」は、フロリダ州、セント・ピータースバーグ、ＰｒｉｍｅｘＴｅｃｈｎｏｌｏｇｉ
ｅｓ，Ｉｎｃ．社の商標である。発射火薬はイリノイ州、イースト・アルトン、
ＯｌｉｎＣｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ社から入手できる）とともに１発分の装填長
１．１１５インチ（２．８３２ｃｍ）±０．０１０インチ（０．０２５ｃｍ）で
装填した。発射時の弾丸速度は、１，１００フィート／秒（３３５ｍ／ｓ）±２
０フィート／秒（６ｍ／ｓ）であった。

【００３４】連邦捜査局弾薬試験のプロトコル即ち協定に従って、本発明の銃弾５個を、ゼ
ラチンのブロック中に１０フィート（３．０５ｍ）の距離から発射した。銃弾は
平均速度１，１４４フィート／秒（３４８．７ｍ／ｓ）を有し、ゼラチンに平均
深さ１１．１５インチ（２８．３ｃｍ）貫入した。

【００３５】他の５発は、羽毛１層によって被覆したデニム１層で被覆したゼラチン・ブロ
ックに発射した。銃弾は１０フィート（３．０５ｍ）の距離から発射し、平均速
度１，１６０フィート／秒（３５３．６ｍ／ｓ）、および平均貫入深さ１１．３
７５インチ（２８．９ｃｍ）を達成した。

【００３６】本発明の銃弾の速度も、また貫入深さも、標準型の鉛弾心の弾丸と比較して非
常に有利である。アップセット（ｕｐｓｅｔ）直径即ち直径膨張性および重量保
持性（ｗｅｉｇｈｔｒｅｔｅｎｔｉｏｎ）を含む他の性質は、従来の鉛の弾丸
に匹敵するものであった。

【００３７】実施例４実施例１に記載するようにほぼ純粋なスズの弾心で製造された９ミリメータＬ
ｕｇｅｒ銅被甲付き軟弾頭弾丸を、実施例３に記載するように標準型口径９ミリ
メータ薬室に装填し、米国特許第５，６７９，９２０号に開示された型の９ミリ
メータＬｕｇｅｒ亜鉛弾心の銃弾と比較した。本発明による銃弾の平均重量は１
０５グレーン（６．８０ｇ）、亜鉛系銃弾の平均重量は１００グレーン（６．４
８ｇ）であった。温度７０°Ｆ（２１℃）で発射したとき、本発明の銃弾は１，
１５５および１，２４５フィート／秒（３５２および３７９ｍ／ｓ）の間の平均
速度を有した。亜鉛弾心の銃弾は１，２２６および１，２５２フィート／秒（３
７４および３８２ｍ／ｓ）の間の平均速度を有した。

【００３８】銃弾について正確性を評価した。３つの異なった口径９ミリメータＬｕｇｅｒ
試験用銃身から５０ヤード（４５．７ｍ）離れた標的に各々５発を発射した。各
試験を５回繰り返し、各５発の組の間における最大散布値をインチでとり、表２
に記録した。本発明の弾丸は非常に正確性が高く、競技級に近づいている。

【表２】

【００３９】ほぽ純粋なスズの弾心による弾丸５発、および亜鉛の弾心の弾丸５発を、５５
および６０ＨＢの間のブリネル硬度を有する４分の１インチ（０．６３５ｃｍ）
軟鋼板の標的に発射することにより、跳弾の可能性を評価した。口径９ミリメー
タ試験用銃身の前面５０フィート（１５．２４ｍ）に、オフセット角０度で標的
を置いた。表３に弾丸と標的との間の衝撃についての結果を記録する。

【表３】

【００４０】上記明細書に示した目的、手段、および利点を全面的に充足する無鉛弾丸が、
本発明に従って提供されていることは明らかである。発明はその実施例と組み合
わせて記述されているが、多くの代替形態、変更形態、および変形形態が、上記
の記述により当分野の技術者に明らかであることは明白である。したがって、全
てのこのような代替形態、変更形態、および変形形態を、添付の請求範囲の精神
および広い範囲に入るものとして、包含することを意図するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】発明のライフル用銃弾の横断面を示す図である。

【図２】発明のライフル用銃弾の横断面を示す図である。

【図３】発明のピストル用銃弾の横断面を示す図である。

【図４】発明のピストル用銃弾の横断面を示す図である。

【図５】発明のピストル用銃弾の横断面を示す図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】流線形のプロフィール即ち外形を画定する外部表面（１８）
と、少なくとも１つの空洞を画定する内部表面（１４）とを有する金属被甲（１
２、４６）を有し、該少なくとも１つの空洞は、２０ＭＰａ未満の降伏強度即ち耐力を有するほぼ
純粋なスズ（１６）で充填されている無鉛弾丸（１０、３０、４０、４２、４４
）。
【請求項２】２０ＭＰａ未満の降伏強度を有するほぼ純粋なスズ製の、流
線形のプロフィールに形成された本体（１６）を有する、無鉛弾丸（１０、４０
、４２）。
【請求項３】前記ほぼ純粋なスズが、全合金添加材を最大０．５重量％、
および任意の１種の合金添加材を最大０．２５重量％含有する請求項１または請
求項２のいずれかに記載の無鉛弾丸。
【請求項４】ほぼ純粋なスズが、全合金添加材を最大０．２重量％、また
任意の１種の合金添加材を最大０．１重量％含有する請求項２に記載の無鉛弾丸
。
【請求項５】前記ほぼ純粋なスズの最大亜鉛含量が０．００５重量％未満
であることを特徴とする、請求項４に記載の無鉛弾丸。
【請求項６】前記ほぼ純粋なスズが、少なくとも９９．８５重量％のスズ
、ならびにアンチモン最大０．０４重量％、ヒ素最大０．０５％、ビスマス最大０．０３０％、カドミウム最大０．００１％、銅最大０．０４％、鉄最大０．０１５％、鉛最大０．０５％、イオウ最大０．０１％、および（ニッケル＋コバルト）最大０．０１％を含有する請求項５に記載の無鉛弾丸
。
【請求項７】流線形のプロフィールを画定する外部表面（１８）と、少な
くとも１つの空洞を画定する内部表面（１４）とを備えた金属被甲（１２、４６
）を有し、前記少なくとも１つの空洞は、マグネシウムを含有し且つ２０ＭＰａ未満の降
伏強度を有するスズ系合金（１６）で充填された無鉛弾丸（１０、３０、４０、
４２、４４）。
【請求項８】前記マグネシウムが約０．５重量％から５重量％の量で存在
し、また他の合金添加材が０．５重量％未満の合計量で存在する請求項７に記載
の無鉛弾丸。
【請求項９】前記金属被甲が、銅、アルミニウム、銅合金、アルミニウム
合金、および鋼からなる群から選択された金属から形成される請求項１、請求項
７、または請求項８のいずれか一項に記載の無鉛弾丸。
【請求項１０】前記金属被甲が銅−亜鉛合金から形成される請求項９に記
載の無鉛弾丸。
【請求項１１】前記弾丸がピストルから発射されるのに効果的である請求
項９に記載の無鉛弾丸。
【請求項１２】前記弾丸がライフルから発射されるのに効果的である請求
項９に記載の無鉛弾丸。
【請求項１３】前記金属被甲が、中央に配置されて後部空洞と前部空洞と
を分割する隔壁部分を有し、前記後部空洞にも、また前記前部空洞にも、ほぼ純
粋なスズが収容されている、請求項９に記載の無鉛弾丸。
【請求項１４】前記少なくとも１つの空洞内で、前記ほぼ純粋なスズおよ
び先端部分の間に配置されている少なくとも１つのカップ形状の挿入体を有する
、請求項１、請求項７、または請求項８のいずれか一項に記載の無鉛弾丸。