JP2002507954A - 突張タブを有する物品キャリア - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ボトルなどの複数の容器に適用される頂部把持式カートンを形成するためのカートンブランク（１０）およびカートンである。カートンは、筒状構造をなすとともに、少なくとも１つの折曲げ自在な保持タブ（３０，３２）を有する複数の開口（３４，６４）を持った第１パネル（１６）を備え、保持タブは、操作することによって各開口に存在する容器（Ｂ）の半径方向へ突出する部分（Ｐ１，Ｐ２）の下側に係合するようになされ、保持タブの一つには、隣接する一対の容器どうしの間に配置されてそれら容器の相対移動を最小化するための突張タブ（５４）が接続され、この突張タブの自由端縁は、操作することにより隣接する容器の半径方向へ突出した部分の下側に係合する。

Description

【発明の詳細な説明】 突張タブを有する物品キャリア 発明の背景 本発明は、ボトルのような複数の物品を収容するために製造されたカートンに 係り、特に、例えば複数の物品の頂部に取り付けて一列状に支持する頂部把持式 カートンに関する。 頂部把持式カートンとしては、いわゆる旭日状の開口を持ったものが知られて いる。その開口は、周縁部に連続して設けられた複数のタブを備え、それらタブ は、ボトルの頂部が開口を通過できるとともに、ボトルの頂部の下側またはボト ルの首部のフランジに係合してボトルが開口から離脱しないようになされている 。そのような旭日状開口がボトルに使用される場合、特に、ボトルの頂部の下側 のタブが係合する位置がボトルの首部の高い所である場合に問題が生じる。この よううな場合にはカートンが不安定となる。さらに、カートン内でボトルが不安 定であるとタブの強度が低下し、タブの機能が損なわれる。 さらに、頂部把持式カートンは、ボトルを支持するための充分な強度が要求さ れることも問題となっている。この問題に対しては剛性を高めれば良いが、困難 な面もある。特に、頂パネルおよび／またはベースパネルは、ボトルを支持する に必要な剛性や充分な強度を持っていない。 ＥＰ０５４１３３４ Ａ１号にはそのようなタイプの公知のカートンが開示さ れている。この特許明細書は、物品を保持および／または離間させるようになさ れた竜骨構造を開示している。しかしながら、その竜骨は、カートンブランクの つぶれた形態から組み立てるにはやや複雑である。その特許ではいくつかの異な った実施例が示され記載されているが、隣接して並んだ２つの物品を離間させる 竜骨は、カートンのベースから打ち出された少なくとも２つの別々のタブから形 成され、それらパネルは、直立した竜骨を構成するために、例えばタブと開口が 協働する位置で互いに連結する必要がある。いくつかの実施例では、カートンの ベースは重なり合った２つのベースパネルから形成され、これ らベースパネルは互いに連結しなければならないので、カートンと竜骨の組立て はかなり複雑である。 本発明は、上記従来技術のそのような欠点または他の問題を解消し、あるいは 少なくとも軽減することを目的としている。本発明では、頂パネルおよびベース パネルを互いに離間して配置するための位置決めの支持が設けられ、パネルを多 層にすることで強度を付加している。したがって、ボトルを保持するために必要 な強度を低下させることなくボール紙の厚さを薄くすることができる。 発明の概要 したがって、本発明の一つの形態によれば、ボトルなどの複数の容器に適用さ れる頂部把持式カートンが提供され、カートンは、筒状構造をなすとともに、少 なくとも１つの折曲げ自在な保持タブを有する複数の開口を持った第１パネルを 備え、保持タブは、操作することによって各開口に存在する容器の半径方向へ突 出する部分の下側に係合するようになされ、保持タブの一つには、隣接する一対 の容器どうしの間に配置されてそれら容器の相対移動を最小化するための突張タ ブが接続され、この突張タブの縁部は、操作することにより隣接する容器の半径 方向へ突出した部分の下側に係合する。 付加的な構成によれば、各開口は、第１パネルから打ち抜かれた一対の保持タ ブによって画成され、保持タブは、互いに対向するようにそれぞれ配置される。 また、他の付加的な構成によれば、突張タブは、第１パネルに対してほぼ平行 に離間して配置される。 本発明の他の特徴によれば、頂部把持式のカートンを形成するための単一のブ ランクが提供され、カートンは、少なくとも１つの折曲げ自在な保持タブを周囲 に有する複数の開口を持った第１パネルと、開口の一つから打ち抜かれ保持タブ の一つに折曲げ自在に接続された突張タブとを備え、保持タブは、第１パネルに より画定される基準面から立ち上がるように折曲げ可能であり、突張タブは、上 記一つの保持タブの面から出るように折曲げ自在になされることにより、カート ンが組み立てられたときに突張タブの縁部が隣接する開口に形成 された保持タブに当接する。 本発明のさらに他の特徴によれば、隣接する物品を互いに離間させ、および／ またはカートンに上記物品を保持する竜骨構造が提供され、この竜骨構造は、カ ートンのパネルに折曲げ自在に接続された第１、第２保持タブを備え、第１、第 ２保持タブは、隣接した物品の半径方向へ突出した部分の下側にそれぞれ係合し 、第１保持タブは、第１、第２保持タブの間で延在することにより隣接した物品 どうしを互いに離間させ保持する突張タブを備えている。 この竜骨構造は、２つの隣接した物品を弾性的に離間させることが望ましい。 図面の簡単な説明 第１図は本発明のカートンを形成するためのカートンブランクを示す平面図で ある。 第２図は第１図に示すカートンブランクから形成された本発明のカートンを示 す斜視図である。 第３図および第４図は本発明のカートンの一部と竜骨構造を形成する工程での ２つの段階を示す斜視図である。 好適な実施例の詳細な説明 図面のうち特に第１図を参照すると、頂部把持式カートンを形成するためのカ ートンブランク１０が示され、このブランク１０は、ボール紙やそれに類する折 曲げ自在なシート状材料から作成されている。ブランク１０は、糊代フラップ１ ２、第１側パネル１４、ベースパネル１６、第２側パネル１８および頂パネル２ ０とを備え、それらの互いに隣接するものどうしは、折目線２２，２４，２６お よび２８に沿ってそれぞれ折曲げ自在に接続されている。 第１図に示すように、ベースパネル１６には、ベースパネル１６から打ち抜か れた２対の保持タブ対３０，３２が形成され、これらは折目線２４に近接してベ ースパネル１６の側縁部どうしの中間で横方向に連設されている。保持タブ対３ ０，３２は、第２図に部分的に示された一対の物品受容開口３４を画成するよう にベースパネル１６から打ち抜かれている。 一方の保持タブ対３０の形状の詳細について言えば、折目線２４に沿って第１ 側パネル１４に折曲げ自在に接続されるように打ち抜かれた保持タブ３６が設け られている。タブ３６は、その末端３８へ向けベースパネル１６の内側へ延在し ている。タブ３６は両側の側縁部４０，４２を備え、側縁部４０，４２は、外側 へ向け円弧状をなすとともに、末端３８へ向かうに従って互いに離間するように なされており、これによって、末端３８の長さがタブ３６を第１側パネル１４に 接続している折目線よりも長くなっている。 ベースパネル１６には、もう一つの保持タブ４４が折目線４６に沿って折曲げ 自在に接続され、この保持タブ４４は、ベースパネル１６の中程に位置している 。この実施例では、タブ４４はタブ３６に対向するとともに開口３４へ向けて延 在している。この実施例では、タブ４４の末端４８はタブ３６の末端３８と接し ている。同様に、タブ４４の側縁部５０，５２は、外側へ向け円弧状をなすとと もに、末端４８へ向かうに従って互いに離間するようになされており、これによ って、末端４８の長さが折目線４６よりも長くなっている。タブ３６，４４の円 弧状の側縁部４０，４２；５０，５２は、保持タブ３６，４４が組立状態にある ときに第２図に示すほぼ円形の開口３４を画成する。 タブ４４の末端４８には、突張タブ５４が折目線５６に沿って折曲げ自在に接 続されている。タブ５４は、保持タブ３６内へ向けて伸びるように打ち抜かれて いる。この実施例では、突張タブ５４はほぼ台形状をなしている。 同様に、もう一方の保持タブ対３２も上記保持タブ対３０と同等の寸法および 形状を有しており、したがって、さらに詳細な説明は省略する。 ベースパネル１６には、さらに２つの保持タブ対６０，６２が形成されている 。第１図に示すように、保持タブ対６０，６２は、折目線２６に近接してベース パネル１６の側縁部どうしの中間で横方向に連なるようにベースパネル１６から 打ち抜かれている。保持タブ対６０，６２は、第２図に部分的に示された一対の 物品受容開口６４を画成するようにベースパネル１６から打ち抜かれている。 一方の保持タブ対６０の形状の詳細について言えば、折目線２６に沿って第１ 側パネル１８に折曲げ自在に接続されるように打ち抜かれた保持タブ６６が 設けられている。タブ６６は、その末端６８へ向けベースパネル１６の内側へ延 在している。タブ６６は両側の側縁部７０，７２を備え、側縁部７０，７２は、 外側へ向け円弧状をなすとともに、末端６８へ向かうに従って互いに離間するよ うになされており、これによって、末端６８の長さがタブ６６を第１側パネル１ ８に接続している折目線よりも長くなっている。 ベースパネル１６には、もう一つの保持タブ７４が折目線７６に沿って折曲げ 自在に接続され、この保持タブ７４は、ベースパネル１６の中程に位置している 。この実施例では、折目線７６は折目線４６と平行でかつ保持タブ４４，７４が 並ぶように配置されている。なお、このような配置は全ての実施例において必要 ではない。タブ７４はタブ６６に対向するとともに開口６０へ向けて延在してい る。この実施例では、末端７８はタブ６６の末端６８と接している。同様に、タ ブ７４の側縁部８０，８２は、外側へ向け円弧状をなすとともに、末端７８へ向 かうに従って互いに離間するようになされており、これによって、末端７８の長 さが折目線７６よりも長くなっている。タブ６６，７４の円弧状の側縁部７０， ７２，８０，８２は、保持タブ６６，７４が組立状態にあるときに第２図に示す ほぼ円形の開口６４を画成する。 もう一方の保持タブ対６２も上記保持タブ対６０と同等の形状を有しており、 さらに詳細な説明は省略する。 一般的な公知のハンドル手段を適宜設けることができる。 第２図、第３図および第４図に記載されたカートンの構造について言えば、ブ ランク１０には、連続的に折り曲げ・糊付けする作業が必要であるが、それら作 業は、カートンを構成するに際して回転させたり裏返す必要が無いため、直線的 な装置によって行うことができる。折曲げ工程は下記のようなものに限定される ものではなく、所定の製造工程に従って適宜変更される。 まず、２つのボトルｂ１，ｂ２を２列にしてボトル群Ｂとされ、このボトル群 Ｂに対してブランク１０は、ボトルとブランク１０との相対的な上下移動、望ま しくは周知技術の前方への送り動作を伴いながら上方からボトルへと送られる。 なお、ブランク１０は任意の物品の数および列数に対して適用可能である。 第３図および第４図は第１図および第２図に示す上述したカートンの一部のみ を示すもので、折曲げ工程もその中に含まれている。なお、保持タブおよび突張 タブの形状は、第１図および第２図に示されたタイプに限定されるものではない 。こうして、第３図および第４図に示す保持タブ対３０，６０は、それらに対応 する折目線２４，４６；２６，７６に沿って折り曲げられ、ベースパネル１６に よって画定された基準面の外に突出して第２図に示す物品受容開口３４，６４を 形成する。この実施例では、タブ４４，７４は、それぞれ矢印Ｘ，Ｙで示す方向 である内側上方へ向けて移動させられるとともに、ほぼ直立した姿勢とされる一 方、タブ３６，６６は、それぞれ外側上方へ向けて移動させられるとともに、ほ ぼ直立した姿勢とされる。たとえば保持タブ３６または４４とそれらに対応する カートンのパネル、例えばベースパネル１６との間の角度は非常に重要であり、 ６０〜９０℃の範囲であることが望ましいが、収納された物品の形状に適合する ように設定されることは言うまでもない。 第３図に示すように、ボトルｂ１，ｂ２はそれらに対応する開口３４，６４へ 移動させられ、保持タブ３６；６６，７４の末端３８；６８，７８は、各開口３ ４，３６に対応するボトルＢの突出部Ｐ１，Ｐ２の下側に当接し係合する。場合 によっては、物品受容開口３４，３６の縁部がそれぞれのボトルＢの首部に当接 して補助的な支持力を与えるようにすることもできる。 突張タブ５４は、折目線５６に沿って裏返すように折り曲げられ、保持タブ４ ４に対して傾斜させられる。こうして、タブ４４の末端４８は、ボトルＢ１の突 出部Ｐ１の下側に係合する。突張タブ５４は反対側の開口６４から打ち出された 保持タブ７４へ向けて突出し、隣のボトルｂ２の突出部Ｐ２に係合する。突張タ ブ５４は、第４図に示すように保持タブ７４に当接させられ、これにより、保持 タブ４４，７４の間で突張力を発揮するようにすることが望ましい。 次に、側パネル１４は、折目線２４に沿ってベースパネル１６とほぼ直交する ように折り曲げられ、糊代フラップ１２は、折目線２２に沿ってベースパネル１ ６とほぼ平行に離間するように折り曲げられる。同様に、側パネル１８は、折目 線２６に沿ってベースパネル１６とほぼ直交するように折り曲げられ、頂パネル ２０は、折目線２８に沿って折り曲げられ、頂パネル２０の自由端が糊 代フラップ１２と面接触させられる。頂パネル２０および糊代フラップ１２は、 糊付けや当業者において公知の手段により互いに固定される。このようにしてカ ートンは第４図に示す組み立てられた状態となる。使用に際しては、突張タブ５ ４はボトルの直立した姿勢をより効果的に維持するための水平方向の突張力を発 揮する。 本発明およびその好適な実施例は、ボトルを安定して把持するに充分な強度を 有する形状を備えた物品キャリアに関するものであるが、保持タブを介して伝え られる負荷をキャリアで吸収するに充分な柔軟性を備えたものでもある。ブラン クの形状は、キャリアをボトルの列に対して手作業または自動機によって適用す ることができる紙の量を最小限にすることができる。本発明は種々のキャリアに 適用することができ、上記のような頂部把持式のものに限定されないことは言う までもない。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＡＵ，ＢＲ，Ｂ Ｙ，ＣＡ，ＣＮ，ＣＺ，ＥＥ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＪＰ ，ＫＥ，ＫＲ，ＬＴ，ＬＶ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ， ＲＯ，ＲＵ，ＳＧ，ＳＫ，ＴＲ，ＵＳ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． ボトルなどの複数の容器に適用される頂部把持式カートンであって、 上記カートンは、筒状構造をなすとともに、少なくとも１つの折曲げ自在な保 持タブを有する複数の開口を持った第１パネルを備え、上記保持タブは、操作す ることによって上記各開口に存在する容器の半径方向へ突出する部分の下側に係 合するようになされ、上記保持タブの一つには、隣接する一対の容器どうしの間 に配置されてそれら容器の相対移動を最小化するための突張タブが接続され、こ の突張タブの縁部は、操作することにより隣接する容器の半径方向へ突出した部 分の下側に係合することを特徴とするカートン。 ２． 前記各開口は、前記第１パネルから打ち抜かれた一対の保持タブによって 画成され、上記保持タブは、互いに対向するようにそれぞれ配置されていること を特徴とする請求項１に記載のカートン。 ３． 前記突張タブは、前記第１パネルに対してほぼ平行に離間して配置されて いることを特徴とする請求項１または２に記載のカートン。 ４． 頂部把持式のカートンを形成するための単一のブランクであって、上記カ ートンは、少なくとも１つの折曲げ自在な保持タブを周囲に有する複数の開口を 持った第１パネルと、上記開口の一つから打ち抜かれ上記保持タブの一つに折曲 げ自在に接続された突張タブとを備え、上記保持タブは、上記第１パネルにより 画定される基準面から立ち上がるように折曲げ可能であり、上記突張タブは、上 記一つの保持タブの面から出るように折曲げ自在になされることにより、カート ンが組み立てられたときに突張タブの縁部が隣接する開口に形成された保持タブ に当接することを特徴とするブランク。 ５． 隣接する物品を互いに離間させ、および／またはカートンに上記物品を保 持する竜骨構造であって、上記カートンのパネルに折曲げ自在に接続された 第１、第２保持タブを備え、上記第１、第２保持タブは、上記隣接した物品の半 径方向へ突出した部分の下側にそれぞれ係合し、上記第１保持タブは、上記第１ 、第２保持タブの間で延在することにより隣接した物品どうしを互いに離間させ 保持する突張タブを備えていることを特徴とする竜骨構造。