JP2002507702A - 液圧的に且つ機械的に作動可能なスポット型ディスクブレーキの作動ピストン - Google Patents
液圧的に且つ機械的に作動可能なスポット型ディスクブレーキの作動ピストンInfo
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Abstract
Description
ット型ディスクブレーキ用の作動ピストンに関する。上記型式のディスクブレー
キは、通常、常用ブレーキの操作として、例えば乗物のブレーキ装置のブレーキ
ペダルを踏むことによって液圧的に作動されるが、これらのブレーキは、パーキ
ングブレーキ(いわゆるハンドブレーキ)として使用することもでき、その目的
のためには、例えば、ハンドブレーキレバー又は別個のパーキングブレーキペダ
ルにより機械的に作動される。上述した型式のディスクブレーキにおいて、作動
ピストン(ブレーキピストンと称されることもしばしばである)は、したがって
、一方にて液圧圧力により、他方では、純然たる機械的装置により、1つ又は2
つ以上のブレーキライニングに対して押し付けられて、ブレーキ作動又はパーキ
ングに必要とされるブレーキ力を付与することを可能にする。
する際、ブレーキライニングの磨耗を補償するために使用される調節機構を介し
てブレーキ作用力が作動ピストンに伝達される、かかるディスクブレーキが記載
されている。この場合、荷重に対して臨界的な要素は、コーンクラッチであり、
このコーンクラッチは、調節機構のストラット部分の円錐形フランジと、作動ピ
ストンに形成された相補的な円錐形面とにより形成されている。ブレーキ作用力
が調節機構から作動ピストンまで軸方向に伝達されるようにすることに加えて、
コーンクラッチは、上記2つの部分が互いに対して捩れるのを防止することをも
目的としている。調節機構によりライニングの磨耗を補償する場合にのみ、クラ
ッチの表面が互いに対して僅かに捩れることが可能となる。
来から使用されている作動ピストンよりも軽量である作動ピストンを提供するこ
とである。特に、軽量である一方にて、大きい軸方向力を伝達し、半径方向への
膨張が小さく、しかも、摩擦による磨耗に関連する、力を伝達する円錐形面に加
わる応力に耐えることのできる作動ピストンが提供される。
ディスクブレーキの作動ピストンを基に、軸方向の力を伝達する円錐形面を備え
る作動ピストンの部分を鋼製とし、ディスクブレーキのシリンダボアと協働する
作動ピストンの部分を軽金属製又はプラスチック材料製とし、また、作動ピスト
ンのこれらの部分を、単一片の複合的構成要素の形態とすることで、上記の目的
は本発明により実現される。本発明に従って、軽金属と鋼、又はプラスチック材
料と鋼とを組み合わせることは、作動ピストンを単一片の複合的構成要素の構造
とすることと相俟って、作動ピストンの重量が著しく軽量化されるにも拘らず、
2トン程度の大きい軸方向の力を支障無く伝達することを許容する。軸方向の力
を伝達する円錐形面は、鋼で出来ているため、摩擦による磨耗に関連する応力に
対する抵抗性も大きい。
ストンは中空であり、軸方向の力を伝達する円錐形面を備える鋼製の構成要素は
、プラスチック製又は軽合金製の部品内に受け入れられた中空の円筒状の挿入体
の形態をしている。このことは、重量を大幅に軽減する構造とする共に、作動ピ
ストンにより軸方向の力を具合良く伝達することを確実にする。
い内径を有する第一の部分と、比較的大きい内径を有する第二の部分とを備える
ものとすることがしばしばである。この場合、軸方向の力を伝達する円錐形面を
備える鋼製の構成要素は、少なくとも第二の部分の略全長に沿って、すなわち比
較的大きい内径を有する部分に沿って伸長する。これにより実現される効果は、
ブレーキを掛ける際、液圧圧力による最大の荷重が加わるピストンスカートの部
分にして、他の部分よりも肉厚が薄いピストンスカートの部分が、鋼製の構成要
素により効果的に補強されることである。このため、作動ピストンがシリンダ内
で固着してしまう事態につながらるような、この肉厚の薄いピストンスカートの
部分の半径方向の拡張や、亀裂によるピストンスカートの開きが防止される。好
ましくは、鋼製の構成要素は、管状であり且つ例えば、深絞り成形法又はプレス
成形法のような薄板金属の成形方法により製造される。この場合、プレス成形法
とは、管状の鋼製の構成要素を相手方本体に対して押しつけるように圧延するこ
とを意味するものと解釈する。
、好ましくは、管状の鋼製の構成要素の更なる実施の形態によれば、上記の鋼製
の構成要素は、作動ピストンの第一の部分に向けたその端部に、半径方向内方に
突き出していることが好ましい、半径方向を向いた環状フランジを備えている。
かかる半径方向に広がる環状フランジは、軸方向の力を伝達する円錐形面が配置
される箇所である、鋼製の構成要素の領域を補強する。
、大きい内径を有する作動ピストンの第二の部分に沿って伸長するのみならず、
比較的小さい内径を有する作動ピストンの第一の部分内にも伸長する。例えば、
鋼製の構成要素に、軸方向の力を伝達する円錐形面が配置される鋼製の構成要素
の領域を更に補強する、半径方向内方に突き出す環状のフランジが設けられた場
合、鋼製の構成要素は、上記の半径方向の環状フランジから、作動ピストンの小
さい内径を有する第一の部分内まで、軸方向に連続していることが好ましい。上
記の場合、特に好ましい仕方にて、作動ピストンの第一の部分内への半径方向の
環状フランジと鋼製の構成要素の連続部分との間の遷移領域は、例えば、シール
のような、破損しやすい敏感な構成要素を損傷無しに導入することを容易にし得
るように丸味が付けられている。この鋼製の構成要素は、作動ピストンの第一の
部分内に単に伸長するようにすることもできるが、作動ピストンの第一の部分の
全長に亙って伸長するようにしてもよい。
る円錐形面を備える鋼製の構成要素は、実質的にポット形状の挿入体の形態をし
ており、この挿入体は、プラスチック製又は軽金属製の部分内に受け入れられ、
また、ブレーキディスクに向けられた作動ピストンの端面の一部分を形成する。
以前に説明した実施の形態と比較して、直前に説明した実施の形態は、全体的な
重量が僅かに増すことを考慮するならば、液圧作動の場合でさえ、軸方向へのブ
レーキ作用力の実質的に全てがポット形状の挿入体を介してブレーキライニング
に伝達され、その結果、本発明による作動ピストンの物理的安定性の程度の低い
プラスチック製又は軽金属製の部分から荷重が除去されることになる。
成要素は、ディスクブレーキのシリンダボアと協働する作動ピストンの構成要素
が軽金属で出来ている場合、全体を軽金属内に鋳造するか、又は、軽金属にて押
出しコーティングすることが好ましい。ディスクブレーキのシリンダボアと協働
する作動ピストンの構成要素がプラスチック材料で出来ている場合、鋼製の構成
要素はプラスチック材料にて押出しコーティングするか、又は同様に、全体をプ
ラスチック材料内に鋳造することが好ましい。鋼製の構成要素を押出しコーティ
ングするか、又は鋼製の構成要素の全体をプラスチック製又は軽金属製の構成要
素内に鋳造する結果、本発明による作動ピストンの上記2つの構成要素が極めて
緊密に、従って安定的に連結されることになる。
応して、所望の強度を実現し得るように、プラスチック製の構成要素を焼鈍しす
ることが必要となる。多くのプラスチック材料は焼鈍し工程中に収縮し、このた
め、プラスチック製の構成要素の寸法が変化するため、プラスチック製の構成要
素を別個に製造し且つ鋼製の構成要素に連結する前に焼鈍しすることが有利であ
る。かかる場合、プラスチック製の構成要素は、接着又は加圧により鋼製の構成
要素に連結し、単一片の複合的構成要素を形成することが好ましい。
プラスチック製の構成要素が出来ているかどうかに関係なく、鋼製の構成要素を
プラスチック製又は軽金属製の構成要素に接着することは、接着剤の層が鋼製の
構成要素とプラスチック製又は軽金属製の構成要素との間に存在するであろう膨
張程度の差を補償するという有利な点がある。更なる有利な点は、好ましくは管
状の鋼製の構成要素が予め製造したプラスチック製又は軽金属製の構成要素内に
接着されるとき、鋼製の構成要素の中心線をプラスチック製又は軽金属製の構成
要素の中心線と容易に整合させることができるということである。その理由は、
鋼製の構成要素とプラスチック製又は軽金属製の構成要素との間の製造許容公差
を補正するためその接着剤層を利用することができるからである。
の表面の全体に付与することができるが、この接着剤は、鋼製の構成要素とプラ
スチック製又は軽金属製の構成要素との間に挿入されるエポキシ樹脂リングの形
態にて提供することも可能である。その後に、その2つの構成要素を約150℃
まで加熱すると、エポキシ樹脂が溶融し、プラスチック製又は軽金属製の構成要
素を液圧に対して密封された仕方にて鋼製の構成要素に接着する。
場合、鋼製の構成要素をその内部に配置されたブレーキの調節機構と共に、1つ
の構造的ユニットに予め組み立てることができる。次に、調節機構と鋼製の構成
要素とから成る上記の構造的ユニットは、プラスチック製又は軽金属製の構成要
素に接着する。接着工程中に生ずる温度は極めて低いため、調節機構のシールが
損傷されることはない。
又は軽金属製の構成要素と鋼製の構成要素との間に最小の空隙が存在するような
、本発明による作動ピストンの実施の形態をも包含するものである。かかる空隙
に拘らず、プラスチック製又は軽金属製の構成要素と鋼製の構成要素との間に液
圧に対して密封された連結部を実現するため、上記2つの構成要素の間にOリン
グシールのようなシールを設けることができる。同様に、本発明による作動ピス
トンのかかる実施の形態は、最初に、鋼製の構成要素をブレーキの調節機構と共
に予め組み立て、構造的ユニットを形成し、その後、上記構造的ユニットをプラ
スチック製又は軽金属製の構成要素に接続することを可能にする。
性を一層増すため、本発明による作動ピストンの1つの改変した実施の形態によ
れば、鋼製の構成要素は、外周面に、鋼製の構成要素とプラスチック製又は軽金
属製の構成要素とを確実に係止する突起が設けられている。該突起は、例えば、
軸方向周縁歯車の形態とすることができる。しかしながら、例えば、鋼製の構成
要素の外周面の軸方向及び周方向のギザギザ面のような他の型式の突起とするこ
とも適している。
達する円錐形面の軸方向反対側に位置する側の鋼製の構成要素は、大きい寸法と
した半径方向環状面を少なくとも1つ備えている。これにより、鋼製部分とプラ
スチック製又は軽金属製の部分との間の遷移部分にて大きい軸方向の力を伝達す
る間に生ずる軽金属製又はプラスチック製の構成要素の材料に加わる応力(特に
、材料の圧縮)は大幅に軽減される。
、本発明による作動ピストンを使用することによりその重量が軽減された、自動
車用のスポット型ディスクブレーキにも関するものである。
施の形態に関して詳細に説明する。 自動車用の更に図示しないスポット型ディスクブレーキの図1に図示した作動
ピストン10は、側面12を有しており、この側面12により、作動ピストン1
0は、ディスクブレーキのシリンダボア内を密封可能で且つ軸方向に摺動可能な
仕方にて案内される。
け得るようにディスクブレーキの上記ブレーキライニングの支持板に対して端面
14による作用を受ける。このことは、一方にて、液圧圧力により、他方にて、
作動ピストン10の純然たる機械的な力の加圧により行うことができる。通常、
作動ピストン10を液圧的に及び純然として機械的に加圧することの双方を許容
するディスクブレーキにおいて、作動ピストン10は、ブレーキディスクに向け
て変位される、すなわち通常の走行ブレーキ操作時、液圧的に、且つパーキング
ブレーキのような場合、純然たる機械的な力にてブレーキライニングの支持板に
押し付けられる。かかるディスクブレーキの正確な作用は当該分野の当業者に周
知であり、従って、本明細書では詳細に説明しない。作動ピストンを液圧的に且
つ純然たる機械的力により変位させることができる、ディスクブレーキの作用を
詳細に説明する欧州特許第0 403 635 B1号を参照する。
の点に関して図6も参照)を受け入れ、この少なくとも一部分は、生ずる摩擦ラ
イニングの磨耗に従って、作動ピストン10がブレーキディスクの方向に調節さ
れる点にてディスクブレーキの摩擦ライニングの磨耗を補償するために使用され
、このため、ディスクブレーキをパーキングブレーキとして使用するとき、ブレ
ーキを掛けるのに必要なアクチュエータの移動距離は、摩擦ライニングはますま
す磨耗するにも拘らず実質的に一定のままである。
10内に導入される。図1から理解し得るように、上記の軸方向の力を伝達する
円錐形面18は、プラスチック材料又は軽金属で出来た構成要素22内に埋め込
まれた中空の円筒状の鋼製の構成要素20の上に形成され、この鋼製の構成要素
は作動ピストン10の他の部分、特に、ディスクブレーキのシリンダボアと協働
する作動ピストンの部分を形成する。鋼製の構成要素20は、全体を軽金属製又
はプラスチック製の構成要素22内に鋳造し又は接着し、その2つの構成要素2
0、22が単一片の複合的構成要素を形成するようにする。構成要素22がプラ
スチック材料で出来ている場合、プラスチック製の構成要素22は、これと代替
的に、鋼製の構成要素20の周りに射出成形してもよい。
入された軸方向の力を伝達するため、円錐形面18と軸方向反対側に位置する側
の鋼製の構成要素20は、大きい寸法とした半径方向の環状面24と、多少より
小さい半径方向の環状面26とを有している。プラスチック製又は軽金属製の構
成要素22内に配置された鋼製の構成要素20の周端縁の実質的に全ては応力の
集中を防止し得るように非常な程度の丸味が付けられている。
る材料は、熱膨張率が17乃至18x10-6m/(m x K)を有するX12
CrNiS18.8鋼(材料番号1.4305)であることが好ましく、軽金属
製の構成要素22に対して使用される材料は、熱膨張率が24又は21x10-6 m/(m x K)を有するAlSi7合金(材料番号3.2371)乃至Al
Si12合金(材料番号3.2581)である。上記の材料を使用する場合、当
該温度範囲内で、相違する熱膨張率は、それぞれ互いに近くに位置する双方の材
料の熱膨張率のため、僅かしか影響しない。構成要素22がプラスチック材料で
出来ている場合、何ら問題を生ぜずに、構成要素20に対し他の鋼を使用するこ
ともできる。
く、ポット形状をしており且つ作動ピストン10の端面14内まで伸長する点に
て第一の実施の形態と相違する作動ピストン10の第二の実施の形態が図示され
ている。ブレーキライニング(ここでは図示せず)への作動ピストン10による
軸方向の力の伝達は、第二の実施の形態にてより好ましい状態で行われ、その理
由は、円錐形面18を介して導入された軸方向の力を専ら鋼製の構成要素20を
介してブレーキライニングまで実質的に直接的に伝達することができるからであ
る。このため、軽金属製又はプラスチック材料製の構成要素22は荷重から免れ
る。
素22との間に緊密な接続状態を一層安定的に形成するため、複数の突起28が
鋼製の構成要素20の外周面に設けられ、その結果、鋼製の構成要素20とプラ
スチック製又は軽金属製の構成要素22とが確実に係止されることになる。この
突起28は、例えば、鋼製の構成要素20の外周面の周りを伸長する軸方向の周
縁歯車の形態とすることができる。当業者に周知である、例えば、軸方向及び周
方向ギザギザ面のようなギザギザ面を使用することも同様に、可能である。
、鋼製の構成要素20は管状であり且つ実質的に等しい肉厚の構造とされている
。中空の作動ピストン10は、第一の部分30と、第二の部分32とを有してお
り、第一の部分30の内径は第二の部分32の内径よりも小さい。軸方向の力を
伝達する円錐形面18を支持する鋼製の構成要素20は、作動ピストン10の第
二の部分32の少なくとも略全長に沿って伸長し、プラスチック製又は軽金属製
の構成要素22の肉厚が比較的薄い領域にて該作動ピストンを補強し、従って、
作動ピストン10が半径方向へ膨張するのを防止する。軸方向の力を伝達する円
錐形面18が配置される鋼製の構成要素20の部分を補強するため、鋼製の構成
要素20には、半径方向内方に突き出す環状フランジ34が設けられており、こ
の環状のフランジ34は、図3に図示した実施の形態において、作動ピストン1
0の第一の部分30に向けて方向決めされた鋼製の構成要素20の端部に配置さ
れている。
製の構成要素20は、作動ピストン10の第二の部分30に沿って伸長するのみ
ならず、その第一の部分30内にも伸長する。環状フランジ34と鋼製の構成要
素20の小径の部分との間の遷移領域は、上記の場合、調節機構のシール(この
点に関して図6参照)を第一の部分30内に挿入し易くし且つシールの損傷を防
止するため、丸味が付けられている。
示す、図5によれば、管状の鋼製の構成要素20は、作動ピストン10の第一の
部分30内に更に伸長する。これにより、図6に図示した調節機構のシール36
はその軸方向への全体的な変位動作中、鋼製の構成要素20の内面と常に接触し
ていることが確実となり、この目的のため、内面は、上記領域内にて、すなわち
第一の部分30に沿って仕上げ機械加工されている。
B1号から公知であり、ここでは更に詳細には説明しない調節機構40の必須の
部分と共に、図5の作動ピストン10が図示されている。図6から、鋼製の構成
要素20における軸方向の力を伝達する円錐形面18は、調節機構40の調節ナ
ット38に形成された対応する円錐形面と協働することが明らかである。
面図である。
施の形態の長手方向断面図である。
施の形態の図である。
の図である。
Claims (14)
- 【請求項1】 液圧的に且つ機械的に作動可能な自動乗物用スポット型ディ
スクブレーキの作動ピストン(10)であって、該ディスクブレーキのシリンダ
ボア内にて密封可能で且つ変位可能な仕方にて配置され、且つ、軸方向の力を伝
達する円錐形面(18)にして、ディスクブレーキの機械的な作動装置の対応す
る円錐形面と協働する円錐形面(18)を備える作動ピストンにおいて、 前記軸方向の力を伝達する円錐形面(18)を備える、前記作動ピストン(1
0)の部分が、鋼製の構成要素であり、前記ディスクブレーキの前記シリンダボ
アと協働する、前記作動ピストン(10)の部分が、プラスチック製又は軽金属
製の構成要素であり、 前記作動ピストン(10)のこれらの構成要素が、単一片の複合的構成要素と
して構成されていることを特徴とする、作動ピストン。 - 【請求項2】 請求項1による作動ピストンにおいて、 前記作動ピストン(10)が中空であり、前記軸方向の力を伝達する円錐形面
(18)を備える前記鋼製の構成要素(20)が、前記プラスチック製又は軽金
属製の構成要素(22)内に受け入れられた中空で且つ円筒状の挿入体の形態を
とることを特徴とする、作動ピストン。 - 【請求項3】 請求項2による作動ピストンにおいて、 中空の作動ピストン(10)が、比較的小さい内径を有する第一の部分(30
)と、比較的大きい内径を有する第二の部分(32)とを備え、前記軸方向の力
を伝達する円錐形面(18)を備える前記鋼製の構成要素(20)が、前記第二
の部分(32)の少なくとも略全長に沿って伸長していることを特徴とする、作
動ピストン。 - 【請求項4】 請求項3による作動ピストンにおいて、 前記軸方向の力を伝達する円錐形面(18)を備える前記鋼製の構成要素(2
0)には、作動ピストン(10)の前記第一の部分(30)に向けたその端部に
、半径方向内方に突き出していることが好ましい環状のフランジ(34)が設け
られていることを特徴とする、作動ピストン。 - 【請求項5】 請求項3又は4による作動ピストンにおいて、 前記軸方向の力を伝達する円錐形面(18)を備える前記鋼製の構成要素(2
0)が、作動ピストン(10)の前記第一の部分(30)内にも伸長しているこ
とを特徴とする、作動ピストン。 - 【請求項6】 請求項1又は5による作動ピストンにおいて、 作動ピストン(10)が中空であり、前記軸方向の力を伝達する円錐形面(1
8)を備える前記鋼製の構成要素(20)が、前記プラスチック製又は軽金属製
の構成要素(22)内に受け入れられた実質的にポット形状をした挿入体として
設計され、該ポット形状の挿入体が、ブレーキディスクに向けた作動ピストン(
10)の端面の一部分を形成することを特徴とする、作動ピストン。 - 【請求項7】 請求項1乃至6の何れか1つによる作動ピストンにおいて、
前記鋼製の構成要素(20)が、全体として、軽金属又はプラスチック材料内に
鋳造されるか又は軽金属又はプラスチック材料にて押出しコーティングされてい
ることを特徴とする、作動ピストン。 - 【請求項8】 請求項1乃至7の何れか1つによる作動ピストンにおいて、
前記鋼製の構成要素(20)が、前記プラスチック製又は軽金属製の構成要素(
22)に接着されるか又は該プラスチック製又は軽金属製の構成要素(22)内
に圧入されていることを特徴とする、作動ピストン。 - 【請求項9】 請求項1乃至8の何れか1つによる作動ピストンにおいて、
前記鋼製の構成要素(20)の外周面には、前記プラスチック製又は軽金属製の
構成要素(22)と確実に係止する突起(28)が設けられていることを特徴と
する、作動ピストン。 - 【請求項10】 請求項1乃至9の何れか1つによる作動ピストンにおいて
、鋼製の構成要素(20)が、軸方向の力を伝達する円錐形面(18)とは軸方
向に関して反対側に位置する側に、大きい寸法とした、半径方向に広がる環状面
(24)を少なくとも1つ備えていることを特徴とする、作動ピストン。 - 【請求項11】 請求項1乃至10の何れか1つによる作動ピストンにおい
て、 前記構成要素(22)が軽金属製の構成要素であり、熱膨張率が24又は21
x10-6m/(m x K)のAlSi7合金乃至AlSi12合金から成り、
前記鋼製の構成要素(20)が、熱膨張率が、17乃至18x10-6m/(m
x K)のX12CrNiS18.8鋼から成ることを特徴とする、作動ピスト
ン。 - 【請求項12】 請求項1乃至11の何れか1つによる作動ピストン(10
)を製造する方法において、 最初に、前記鋼製の構成要素(20)および調節機構(40)にて1つのユニ
ットを形成し、次に、該ユニットを、前記プラスチック製又は軽金属製の構成要
素(22)と連結することを特徴とする、作動ピストンを製造する方法。 - 【請求項13】 請求項1乃至12の何れか1つによる作動ピストン(10
)を製造する方法において、 前記鋼製の構成要素(20)とプラスチック製又は軽金属製の構成要素(22
)との間にエポキシ樹脂リングを配置するステップと、 該エポキシ樹脂リングが溶融する迄、該エポキシ樹脂リングを介在させた、前
記鋼製の構成要素(20)及び前記プラスチック製又は軽金属製の構成要素(2
2)を加熱するステップと、 該エポキシ樹脂を凝固させるステップと、を備えることを特徴とする、作動ピ
ストンを製造する方法。 - 【請求項14】 液圧的に且つ機械的に作動可能な自動乗物用スポット型デ
ィスクブレーキにおいて、 請求項1乃至13の何れか1つによる作動ピストン(10)を備えることを特
徴とする、スポット型ディスクブレーキ。
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