JP2002504399A - アルカリ炭酸塩を含有する水溶液を用いたコンタクトレンズの処理 - Google Patents

アルカリ炭酸塩を含有する水溶液を用いたコンタクトレンズの処理

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JP2002504399A JP2000533158A JP2000533158A JP2002504399A JP 2002504399 A JP2002504399 A JP 2002504399A JP 2000533158 A JP2000533158 A JP 2000533158A JP 2000533158 A JP2000533158 A JP 2000533158A JP 2002504399 A JP2002504399 A JP 2002504399A
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    • A61L12/00Methods or apparatus for disinfecting or sterilising contact lenses; Accessories therefor
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、コンタクトレンズを洗浄および消毒する方法ならびに組成物を提供し、この組成物は、炭酸塩または重炭酸塩、非炭酸緩衝系、抗菌剤、および非イオン性界面活性剤を含有する。本発明による製品(特に、多目的溶液)は、コンタクトレンズを同時に消毒および洗浄(タンパク質および脂質堆積物および他の組織片の防止または除去を含めて)を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、コンタクトレンズを処理する方法およびそのための組成物(これは
、洗浄を高めるために、アルカリ金属炭酸塩を含有する)に関する。
【0002】 (背景) 一般に、広く用いられているコンタクトレンズは、以下の3つのカテゴリーに
分類される:(1)アクリルエステルの重合により調製された材料(例えば、ポ
リメタクリル酸メチル(PMMA))から形成されるハードレンズ、(2)シリ
コーンアクリレートおよびフルオロシリコーンメタクリレートから形成される剛
性気体透過性(RGP)レンズ、および(3)ゲル、ヒドロゲルまたはソフト型
レンズ。この硬い剛性型レンズは、低い蒸気拡散性により特徴づけられ、少量の
水性流体しか吸収しないので、コンタクトレンズケア溶液で使用される成分を結
合する傾向が低い。他方、ソフトレンズは、コンタクトレンズ溶液中の活性成分
を結合する傾向が高く、従って、ソフトレンズ(より従来のメタクリル酸2−ヒ
ドロキシエチレン(HEMA)のコポリマーから製造したものであろうと、より
新しいシリコン含有ヒドロゲル材料に由来のものであろうと)の処理用に設計さ
れた溶液を開発することは、特に困難である。
【0003】 コンタクトレンズを装着する通常の過程では、タンパク質様の油性で皮脂性の
物質および関連した有機物質からなる涙膜および組織片が、レンズ表面に堆積し
蓄積する傾向にある。多くの要因が堆積物形成に影響を与え、これらには、患者
間の差異、レンズ材料、ケアレジメンおよび環境が挙げられる。一般に、高水分
のイオン性レンズ材料は、低水分または非イオン性のレンズ材料よりも多くのタ
ンパク質を吸収する。日常的なケアレジメンの一部として、コンタクトレンズは
、これらの涙膜堆積物および組織片を除去するために、洗浄しなければならない
。もし、これらの堆積物が正しく除去されないと、これらのレンズの濡れ性およ
び光学的透明性の両方は著しく低下し、そして装着者は不快となり得る。
【0004】 さらに、コンタクトレンズはまた、これらのレンズ上に存在または生育し得る
有害微生物を殺すために、消毒しなければならない。レンズを消毒するのに最も
普及しているいくつかの製品には、多目的溶液があり、これは、コンタクトレン
ズを洗浄し、消毒し、そして湿潤することに続いて、リンスすることなく直接挿
入(眼に配置)するのに使用できる。明らかに、コンタクトレンズケア用の溶液
を1つだけ使用することができれば、有利である。このような溶液は、しかしな
がら、この溶液の少なくとも一部が挿入時のレンズ上にあって眼と接触するので
、眼に特に優しくなければならない。
【0005】 英国特許第1,432,435号は、重合体ビグアニドおよび混合リン酸緩衝
液を含有するコンタクトレンズ消毒組成物を開示している。この特許が開示して
いる組成物は、しかしながら、17%以上の角膜汚染値を有し、この値は、患者
が許容できる望ましい値よりもはるかに高い。
【0006】 Ogunbiyiらの米国特許第4,758,595号は、ポリアミノプロピ
ルビグアニド(PAPB)(これはまた、ポリヘキサメチレンビグアニド(PH
MB)としても知られている)を含有するコンタクトレンズ溶液が、ホウ酸緩衝
液と組み合わせたとき、効能を高めることを開示した。これらの消毒および保存
溶液は、ソフト型コンタクトレンズと共に使用したときの非常に低い毒性と合わ
せて、低濃度でのそれらの広範囲の殺菌および殺真菌活性について、特に注目す
べきである。PHMBおよびホウ酸塩を含有する組成物は、ソフトコンタクトレ
ンズで使用するために約1ppm以下のレベルで多目的溶液を含有する種々の製
品で、商品化されている。
【0007】 多目的溶液が、リンスなしで、湿潤剤として使用するように設計されていると
いう事実は、この溶液が、眼との接触に対して、眼科的に安全でなければならな
いことを意味する。このことは、ある程度、この溶液中で使用できる洗浄剤およ
び殺生物剤の両方の種類および濃度を制限する。例えば、容易に理解できるよう
に、シャンプー製品中の殺生物剤または洗浄剤は、眼科用途には適当ではない場
合がある。一方では、最大限に有効であり、他方では、安全なだけでなく眼内用
途に快適であるという充分に優しい処方物を開発するという難題がある。
【0008】 従来のコンタクトレンズ洗浄剤または消毒剤(多目的溶液を含めて)を用いる
と、レンズ装着者は、典型的には、そのコンタクトレンズを処理している間、(
典型的には、指と手のひらの間または指間で)、これらのコンタクトレンズを指
または手でこすり洗いする必要がある。コンタクトレンズを毎日「こすり洗いす
る」必要があることで、コンタクトレンズの毎日のケアに関与する時間および労
力がかかる。多くのコンタクトレンズ装着者は、このようなレジメンを行なうこ
とが嫌いであるか、それを不便と考えている。一部の装着者は、正しい「こすり
洗い」レジメンを怠って、コンタクトレンズの不快感または他の問題を起こし得
る。時には、こすり洗いは、激しく行いすぎると(これは、特に、初心のレンズ
装着者で起こりがちである)、これらのレンズを損傷し得る。これは、交換レン
ズがすぐに入手できないときに、問題であり得る。
【0009】 「Chemical Disinfecting Solution」として
認定されたコンタクトレンズ溶液は、Premarket Notificat
ion(510k)Guidance Document For Conta
ct Lens Care Productsに基づいて米国食品医薬品局(F
DA)が設定した(代表的な細菌および真菌を破壊するための)殺生物性能規準
(1997年5月1日)を満たすためにこすり洗いする必要はない。対照的に、
「Chemical Disinfecting System」と呼ばれるコ
ンタクトレンズ溶液は、Chemical Disinfecting Sol
utionとして認定されていないので、殺生物性能規準に合格するために、こ
すり洗いレジメンの必要がある。伝統的に、(消毒し湿潤するために使用される
か、または消毒し、洗浄して湿潤するために使用される)多目的溶液は、Che
mical Disinfecting Systemとして認定されているが
、Chemical Disinfecting Solutionとしては認
定されていない。
【0010】 伝統的なコンタクトレンズ溶液は、有効な消毒のためだけでなく、有効な洗浄
のために、このこすり洗いレジメンに依存し得る。それゆえ、洗浄用のこすり洗
いレジメンなしで有効に洗浄するコンタクトレンズケア溶液を開発するためには
、依然として、眼内用途に充分に優しくしつつ、改良された洗浄性が必要である
【0011】 洗浄有効性を高める多目的コンタクトレンズ溶液を得るのが望ましい。(1)
この製品の殺生物有効性を維持し、そして(2)眼の組織に対する低いオーダー
の毒性を維持しつつ、このような改良された洗浄有効性を得ることが望ましく、
その結果、この溶液をコンタクトレンズの処理に使用したとき、このレンズは、
引き続いて、このレンズからの溶液をリンスすることなく、眼に配置できる。依
然として、開発には難題があるものの、こすり洗いレジメンの必要なしに、また
は少なくとも、許容できる性能を得るために必須または常にこすり洗いレジメン
を必要とすることなしに、コンタクトレンズの有効な洗浄および消毒の両方を示
す溶液(この溶液に浸すか、ならびに/またはこの溶液でリンスおよび再湿潤し
た後、この溶液を用いると、依然として、このコンタクトレンズは眼に直接配置
可能である)を得ることもまた、望ましい。
【0012】 (発明の要旨) 本発明は、増強された洗浄有効性を示すビグアニド含有消毒溶液に関する。本
発明は、コンタクトレンズを処理する方法およびそのための組成物を包含する。
本発明は、レンズを、以下を含有する水溶液と接触させることを包含する: (1)該溶液の0.010〜1.0重量%のアルカリ金属炭酸塩または重炭酸
塩; (2)有効量の緩衝系であって、該緩衝系は、1種またはそれ以上の非炭酸緩
衝液を含有し、該非炭酸緩衝液は、そのpHを1単位変えるように、0.01N HClの0.01〜0.5mMおよび0.01N NaOHの0.01〜0.
3mMの緩衝能を有する; (3)有効量の非イオン性界面活性剤; (4)有効量の少なくとも1種の殺菌剤。
【0013】 本発明の方法は、上記溶液でコンタクトレンズを洗浄し消毒することを包含す
る。本発明による製品は、脂質洗浄の著しい改良を含めて、洗浄性を高める。本
発明の1実施態様では、対象レンズケア溶液は、非こすり洗いレジメンで、コン
タクトレンズを消毒し洗浄する。そういうものとして、本発明は、公知の洗浄お
よび消毒レジメンよりも著しい利点を与えることができる。
【0014】 (発明の詳細な説明) 本発明は、従来のハード、ソフト、剛性およびソフト気体透過性、およびシリ
コーン(ヒドロゲルおよび非ヒドロゲルの両方を含めて)レンズのような全ての
コンタクトレンズに使用できるが、特に、ソフトレンズに有用である。「ソフト
レンズ」との用語は、使用中のこのレンズの含水量が少なくとも20重量%であ
るような割合の親水性繰り返し単位を有するレンズを意味する。本明細書中で使
用する「ソフトコンタクトレンズ」との用語は、一般に、少量の力で容易に曲が
るコンタクトレンズを意味する。典型的には、ソフトコンタクトレンズは、メタ
クリル酸ヒドロキシエチルおよび/または他の親水性モノマー(これらは、典型
的には、架橋剤で架橋されている)から誘導した繰り返し単位を一定割合で有す
る重合体から調合される。しかしながら、特に、広範な装着者用のさらに新しい
ソフトレンズは、高いDkシリコーン含有材料から製造されている。
【0015】 本発明は、コンタクトレンズケア溶液(消毒溶液および/または洗浄溶液を含
め、特に、多目的溶液としても認定されるもの)に有用である。消毒溶液は、一
般に、推奨最低浸漬時間内に、コンタクトレンズの表面の有害な微生物を破壊す
るのに充分な濃度で、1種またはそれ以上の活性成分(例えば、抗菌剤および/
または防腐剤)を含有するコンタクトレンズケア製品として、定義される。この
推奨最低浸漬時間は、この消毒溶液を使用するためのパッケージ説明書に含まれ
ている。「消毒溶液」との用語は、この溶液が保存溶液としても有用であり得る
可能性、またはこの消毒溶液が、特定の処方に依存して、他の目的(例えば、コ
ンタクトレンズの毎日の洗浄、リンスおよび保存)にも有用であり得る可能性を
除外するものではない。本発明の溶液は、その容器または瓶およびパッケージ(
特定のレジメンに従って使用するための説明書を含めて)と組み合わせて、コン
タクトレンズのケア用の新規で改良されたキット、パッケージまたはシステムで
あると見なされ得る。
【0016】 コンタクトレンズ(特に、ソフトコンタクトレンズ)を洗浄し、消毒し、保存
し、そしてリンスするのに有用な溶液は、本明細書中では、「多目的溶液」と呼
ばれる。多目的溶液は、一部の装着者(例えば、化学消毒剤または他の化学試薬
に特に敏感な装着者)が、このレンズの挿入前に、他の溶液(例えば、無菌生理
食塩水溶液)でコンタクトレンズをリンスまたは湿潤するのを好み得る可能性を
除外するものではない。「多目的溶液」との用語はまた、毎日ベースで使用する
訳ではない定期的洗浄剤またはタンパク質を除去するための補助洗浄剤(例えば
、酵素洗浄剤であって、これらは、典型的には、毎週ベースで使用される)を除
外するものではない。「洗浄する」との用語は、この溶液が、特に、もし、指の
操作(例えば、溶液を用いたレンズの手でのこすり洗い)またはこのレンズと接
触するこの溶液を攪拌する補助装置(例えば、機械的な洗浄補助)と共に使用す
るなら、コンタクトレンズの表面の緩く保持されたレンズ堆積物および他の汚染
物質をほぐして除去するのに充分な濃度で、1種またはそれ以上の洗浄剤を含有
することを意味する。臨界ミセル濃度の界面活性剤含有溶液は、その洗浄有効性
を評価する1方法である。
【0017】 伝統的に、市場に出ている多目的溶液は、必要な消毒および洗浄を得るために
、このコンタクトレンズをこの多目的溶液で機械的にこすり洗いすることを包含
するレジメンが必要である。このようなレジメンは、Chemical Dis
infecting Solutionとして認定されていないChemica
l Disinfection Systemに対して、政府の監督官庁(例え
ば、米国では、FDA、すなわち、食品医薬品局)下にて、必要である。本発明
の1実施態様では、一方では、湿潤剤として使用するのに充分に優しく、他方で
は、こすり洗いレジメンなしで、洗浄および消毒を改良できる洗浄および消毒製
品を調合することが可能である。例えば、Chemical Disinfec
ting Solutionとして認定されている製品は、Contact L
ens Care Products(1997年5月1日)用にUS FDA
が確立した殺生物性能規準を満たさなければならないが、この規準には、これら
のレンズのこすり洗いは含まれない。本発明の1実施態様では、コンタクトレン
ズ消毒製品用のFDAまたはISO Stand−Alone Procedu
reの要件を満たすように、組成物が調合される。同様に、本発明の組成物は、
こすり洗いレジメンを使用することなく、洗浄を高めるように調合できる。この
ような調合は、伝統的な消毒製品、または多目的消毒および洗浄製品よりも高い
患者の追従性ならびにより大きな一般的魅力を保証し得る。
【0018】 本発明による溶液は、生理学的に適合性である。具体的には、この溶液は、コ
ンタクトレンズと共に使用するために、「眼科的に安全」でなければならず、こ
のことは、この溶液で処理したコンタクトレンズが、一般に、リンスすることな
しに眼に直接配置するのに適当で安全であること、すなわち、この溶液が、この
溶液で濡らしたコンタクトレンズを経由して毎日眼と接触するのに安全で快適で
あることを意味する。眼科的に安全な溶液は、眼に適合する張性およびpHを有
し、そしてISO(International Standards Org
anization)の標準およびU.S.FDA(食品医薬品局)の規制に従
って非細胞毒性である材料およびその量を含有する。この溶液は、売り出し前に
て、この製品中に微生物汚染物がないことが、このような製品に必要な程度まで
統計学的に立証されなければならないという点で、無菌であるべきである。
【0019】 先に示したように、本発明は、消毒剤、緩衝系、非イオン性界面活性剤、およ
び炭酸塩または重炭酸塩(この全組成物(溶液)の0.010〜1.0重量%、
好ましくは、0.05〜0.2重量%、最も好ましくは、0.08〜0.12重
量%の量で)を含有する水溶液を包含する。
【0020】 適当には、この炭酸塩または重炭酸塩は、アルカリ金属塩であり、これには、
例えば、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、
およびそれらの混合物が挙げられる。最も好ましい炭酸塩は、炭酸ナトリウムお
よび重炭酸ナトリウムである。
【0021】 本発明は、非炭酸塩緩衝系を包含し、これは、そのpHを1単位変えるように
、0.01〜0.5mM、好ましくは、0.03〜0.45mMの0.01N
HClおよび0.01〜0.3mM、好ましくは、0.025〜0.25mMの
0.01N NaOHの緩衝能を有する。「非炭酸塩緩衝系」との用語は、この
緩衝系が、炭酸塩または重炭酸塩以外の化合物または緩衝液を包含し、指示した
緩衝能(この緩衝能は、この緩衝系だけを含有する溶液中で、測定される)を与
えることを意味する。
【0022】 本発明の溶液のpHは、5.0〜8.0、さらに好ましくは、約6.0〜8.
0、最も好ましくは、約6.5〜7.8の範囲内で維持すべきである。「緩衝液
」または「緩衝物質」との用語は、通常、少なくとも1種の他の化合物と組み合
わせて、緩衝能、すなわち、初期pHの変化が比較的に少ないか変化なしで、酸
または塩基のいずれかを限度内で中和する性能を示す溶液中、緩衝系を提供する
ことを意味する。「緩衝能」との用語は、この緩衝溶液の1リットル(標準単位
)に加えたとき、そのpHを1単位だけ変えるのに必要な強酸または強塩基(ま
たはそれぞれ、水素イオンまたは水酸イオン)のミリモル数(mM)を意味する
ように定義されている。この定義から、特定量の酸またはアルカリの添加により
引き起こされる溶液のpH変化が小さいほど、この溶液の緩衝能が高くなること
は明らかである。例えば、Remington:The Science an
d Practice of Pharmacy,Mack Publishi
ng Co.,Easton,Pennsylvania(19版、1995)
、17章、225〜227ページを参照せよ。この緩衝能は、これらの緩衝成分
の種類および濃度に依存する。この緩衝能は、6〜8、好ましくは、7.4〜8
.4の開始pHから決定される。
【0023】 緩衝系には、弱酸おび弱酸塩の組合せ(いわゆる共役塩基)が挙げられるが、
それに限定されない。ホウ酸緩衝液には、例えば、ホウ酸およびその塩(例えば
、ホウ酸ナトリウムまたはホウ酸カリウム)が挙げられる。ホウ酸緩衝液には、
また、テトラホウ酸カリウムまたはメタホウ酸カリウム(これらは、溶液中でホ
ウ酸またはその塩を生成する)のような化合物が挙げられる。リン酸緩衝液には
、例えば、リン酸およびその塩、例えば、リン酸緩衝液(これには、M2HPO4 、MH2PO4およびMH2PO4の組合せが挙げられ、ここで、Mは、独立して、
アルカリ金属塩(例えば、KおよびNa)である)が挙げられる。リン酸との用
語は、溶液中でリン酸またはその塩を生じる化合物を包含する。
【0024】 他の緩衝物質は、この組成物中で使用され得る。例えば、伝統的に公知の緩衝
液には、例えば、クエン酸塩、クエン酸、TRISなどが挙げられる。この溶液
中の他の成分は、他の機能を有しつつ、また、この緩衝能に影響を与え得る。例
えば、EDTAは、しばしば、金属イオン封鎖剤として使用されるが、組成物の
緩衝能に対して顕著な効果を有し得る。一般に、緩衝液は、約0.05〜2.5
重量%、好ましくは、0.1〜1.5重量%の範囲の量で、使用され得る。
【0025】 ホウ酸緩衝液は、重合体ビグアニドの効能を高めることで知られているので、
ホウ酸緩衝液は、全ホウ酸緩衝液または他の緩衝液と組み合わせたものかいずれ
かであるが、特に、ビグアニド消毒剤と共に使用するのに好ましい。例えば、O
gunbiyiらの米国特許第4,758,595号は、ポリアミノプロピルビ
グアニド(PAPB)(これはまた、ポリヘキサメチレンビグアニド(PHMB
)としても知られている)を含有するコンタクトレンズ溶液が、ホウ酸緩衝液と
組み合わせたとき、効能を高めることを開示している。出願人は、ホウ酸緩衝液
がまた、ビグアニド一般(アレキシジン(alexidine)のようなビス(
ビグアニド)を含めて)の効能も高めることを見い出した。
【0026】 特に好ましい緩衝系には、ホウ酸緩衝液ならびにリン酸緩衝液の組合せ、例え
ば、ホウ酸および一塩基性および/または二塩基性リン酸塩(例えば、リン酸ナ
トリウムおよび/またはリン酸二ナトリウム)がある。代替的な緩衝系には、例
えば、ホウ酸ナトリウムおよびリン酸の組合せまたはホウ酸ナトリウムおよび一
塩基性リン酸塩の組合せがある。例えば、ある溶液は、約0.05〜2.5重量
%のリン酸またはその塩および0.1〜5.0重量%のホウ酸またはその塩を含
有し得る。このようなホウ酸−リン酸緩衝液では、このリン酸緩衝液は、適当に
は、0.004〜0.2M(Molar)、好ましくは、0.04〜0.1Mの
濃度で使用され(全部で)、そしてこのホウ酸緩衝液は(全部で)、適当には、
0.02〜0.8M、好ましくは、0.07〜0.2Mの濃度で使用される。
【0027】 緩衝剤に加えて、ある場合には、本発明では、金属イオンと結合するために、
金属イオン封鎖剤を含有させるのが望ましくあり得る(この金属イオンは、さも
なければ、このレンズおよび/またはタンパク質堆積物と反応してレンズ上に集
まり得る)。エチレンジアミン四酢酸(EDTA)およびその塩(二ナトリウム
)は、例である。それらは、通常、約0.01〜約0.2重量%の範囲の量で、
添加される。他の適当な金属イオン封鎖剤には、グルコン酸、クエン酸、酒石酸
およびそれらの塩(例えば、ナトリウム塩)が挙げられる。好ましい金属イオン
封鎖剤(これはまた、タンパク質堆積物を除去するのに効果的である)には、以
下の式(I)により表わされるホスホネート化合物がある:
【0028】
【化1】 ここで、Zは、原子価がnに等しい接続基であり、ここで、nは、1〜6の整数
、好ましくは、1〜3の整数である。このようなホスホネート化合物は、WO9
7/31659で開示されている。この対象水溶液は、適当には、その全容液中
にて、少なくとも0.003容量%、好ましくは、0.005〜2.5容量%、
さらに好ましくは、約0.01〜0.5容量%の対象ホスホン酸化合物を含有す
る。
【0029】 典型的には、コンタクトレンズを処理するための本発明の水溶液はまた、通常
の涙液(これは、0.9%塩化ナトリウム溶液または2.5%グリセロール溶液
に等しい)の浸透圧に近づけるために、張性剤で調節される。これらの溶液は、
生理食塩水を単独でまたは組み合わせて用いて実質的に等張性にされるが、そう
ではなしに、もし、無菌水と単に混合して低張性または高張性にされるなら、こ
れらのレンズは、その望ましい光学的パラメータを失う。それに対応して、過剰
の生理食塩水は、刺すような痛みおよび眼の刺激を起こす高張性溶液を形成し得
る。適当な張性調節剤の例には、以下が挙げられるが、それらに限定されない:
塩化ナトリウムおよび塩化カリウム、デキストロース、グリセリン、塩化カルシ
ウムおよび塩化マグネシウム。これらの試薬は、典型的には、個々に、約0.0
1〜2.5%(w/v)、好ましくは、約0.2〜約1.5%(w/v)の範囲
の量で、使用される。好ましくは、この張性剤は、200〜450mOsm/k
g、さらに好ましくは、約250〜約350mOsm/kgの間、最も好ましく
は、約280〜約320mOsm/kgの間の最終浸透圧値を与えるような量で
、使用される。
【0030】 この対象溶液は、少なくとも1種の抗菌剤、好ましくは、ビグアニド化合物ま
たは重合体を含有する。代表的なビグアニドには、ビス(ビグアニド)(例えば
、アレキシジンまたはクロロヘキシジン(chlorhexidine)または
それらの塩)、および重合体ビグアニド(例えば、重合体ヘキサメチレンビグア
ニド(PHMB))、およびそれらの組合せがある。重合体ビグアニド、および
それらの水溶性塩は、以下の式を有する:
【0031】
【化2】 ここで、Zは、有機二価架橋基であり、これは、この重合体全体にわたって、同
一または異なり得、nは、平均して、少なくとも3であり、好ましくは、平均し
て、5〜20であり、そしてX1およびX2は、独立して、−NH2基および
【0032】
【化3】 から選択される。水溶性重合体ビグアニドの1つの好ましい群は、少なくとも1
,000の数平均分子量を有し、さらに好ましくは、1,000〜50,000
の数平均分子量を有する。これらの遊離塩基の適当な水溶性塩には、塩酸塩、ホ
ウ酸塩、酢酸塩、グルコン酸塩、スルホン酸塩、酒石酸塩およびクエン酸塩が挙
げられるが、これらに限定されない。
【0033】 上で開示されたビグアニドおよび調製方法は、文献に記述されている。例えば
、米国特許第3,428,576号は、ジアミンおよびその塩ならびにジシアン
イミド(dicyanimide)のジアミン塩からの重合体ビグアニドの調製
を記述している。
【0034】 この重合体ヘキサメチレンビグアニドは最も好ましく、これは、例えば、その
塩酸塩として、CosmocilTMCQの商標で、Zeneca(Wilmin
gton,DE)から市販されている。このような重合体および水溶性塩は、ポ
リヘキサメチレン(PHMB)またはポリアミノプロピルビグアニド(PAPB
)と呼ばれている。本明細書中で使用するポリヘキサメチレンビグアニドとの用
語は、次式を有する1種またはそれ以上のビグアニドを包含することを意味する
【0035】
【化4】 ここで、X1およびX2は、上で定義したとおりであり、そしてnは、1〜500
である。
【0036】 これらのビグアニドを調製する様式に依存して、上記式に入る主な化合物は、
異なるX1およびX2基または同じ基を有し得、この式内の他の化合物は、より少
ない量である。このような化合物は公知であり、米国特許第4,758,595
号および英国特許第1,432,345号で開示されており、これらの特許の内
容は、本明細書中で参考として援用されている。好ましくは、これらの水溶性塩
は、nが2〜15、最も好ましくは、3〜12の平均値を有する化合物である。
【0037】 好ましい1実施態様では、重合体ビグアニドは、ビス(ビグアニド)化合物と
組み合わせて、使用される。重合体ビグアニドは、ビスビグアニド(例えば、ア
レキシジン)と組み合わせると、0.00001重量%(0.1ppm)程度の
低い濃度で効果的となる。本願と同日に出願され本願と同一譲渡人に譲渡された
同時係属中の米国特許出願 号(ドケット番号第P01360号)で開示され
ているように、これらの溶液の殺菌活性は高められ得るか、または活性範囲は、
このような重合体ビグアニドとアレキシジンまたは類似のビグアニドとの組合せ
を使用することにより広くなることもまた、見い出された。
【0038】 任意の非ビグアニド消毒剤/殺菌剤は、溶液保存剤として使用できるが、それ
はまた、他の殺菌剤の殺微生物活性の範囲を増強し、補完し、または広げるよう
に機能し得る。これは、約0.00001〜約0.5重量%、さらに好ましくは
、約0.0001〜約0.1重量%の範囲の濃度で、この溶液に適合してその中
で沈殿しない殺菌剤の殺微生物有効量を含有する。適当な補完的殺菌剤には、四
級アンモニウム化合物または重合体、チメロサールまたは他のフェニル水銀塩、
ソルビン酸、アルキルトリエタノールアミン、およびそれらの混合物が挙げられ
るが、これらに限定されない。これらの四級アンモニウム化合物の代表的な例に
は、ベンズアルコニウムハライドまたは、例えば、n−アルキルジメチルベンジ
ルアンモニウムクロライドの平衡混合物から構成される組成物がある。他の例に
は、眼科用途で使用される重合体四級アンモニウム塩(例えば、ポリ[(ジメチ
ルイミノ(dimethyliminio))−2−ブテン−1,4−ジイルク
ロライド]、[4−トリス(2−ヒドロキシエチル)アンモニオ]−2−ブテニ
ル−w−[トリス(2−ヒドロキシエチル)アンモニオ]ジクロライド(化学登
録番号75345−27−6)(これは、一般に、polyquaterniu
m 1(登録商標)として、ONYX Corporationから入手できる
))が挙げられる。新規なPolyquaterniumは、本願と同日に出願
された同時係属中の米国特許出願第 号(ドケット番号第P01587号)で
開示されている。
【0039】 本発明の組成物で使用される殺菌剤の酸付加塩は、無機酸または有機酸から誘
導され得る。大ていの状況では、これらの塩は、容易に水溶性でありヒト用途に
適当なアニオン(例えば、薬学的に受容可能なアニオン)を生じる酸から誘導さ
れるのが好ましい。このような酸の例には、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、
酢酸、D−グルコン酸、2−ピロリジノ−5−カルボン酸、メタンスルホン酸、
炭酸、乳酸およびグルタミン酸が挙げられる。塩酸塩は好ましい。
【0040】 本願では、本発明による溶液中でのこの殺菌剤または他の成分の量は、この溶
液の製造時点にて、調合してこの溶液に導入した量を意味する。
【0041】 本発明の溶液は、少なくとも1種の界面活性剤を含有する。適当な界面活性剤
は、両性、カチオン性、アニオン性または非イオン性のいずれかであり得、これ
は、この全組成物(溶液)の15重量容量%(w/v)まで、好ましくは、5重
量容量%(w/v)までの量で、(個々にまたは組み合わせて)、存在し得る。
好ましい界面活性剤は、両性または非イオン性界面活性剤であり、これらは、使
用するとき、洗浄および調整特性を与える。この界面活性剤は、このレンズケア
溶液に溶解性でありかつ眼組織に非刺激性であるべきである。多くの非イオン性
界面活性剤は、オキシアルキレン(−O−R−)繰り返し単位を有する1個また
はそれ以上の鎖または重合体成分を含有し、ここで、Rは、2個〜6個の炭素原
子を有する。好ましい非イオン性界面活性剤は、2種またはそれ以上の異なる種
類のオキシアルキレン繰り返し単位のブロック重合体を含有し、その異なる繰り
返し単位の比は、この界面活性剤のHLBを決定する。良好な非イオン性界面活
性剤には、脂肪酸のポリエチレングリコールエステル(例えば、ココナッツ)、
ポリソルベート、高級アルカン(C12〜C18)のポリオキシエチレンまたはポリ
オキシプロピレンエーテルが挙げられる。好ましい種類の例には、ポリソルベー
ト20(Tween(登録商標)20の商標で入手できる)、ポリオキシエチレ
ン(23)ラウリルエーテル(Brij(登録商標)35)、ポリオキシエチレ
ン(40)ステアレート(Myrj(登録商標)52)、ポリオキシエチレン(
25)プロピレングリコールステアレート(Atlas(登録商標)G2612
)が挙げられる。約7,500〜約27,000の分子量を有するエチレンジア
ミンのポリ(オキシプロピレン)−ポリ(オキシエチレン)付加物から特になる
1つの非イオン性界面活性剤(ここで、該付加物の少なくとも40重量%は、ポ
リ(オキシエチレン)である)は、約0.01〜約15重量%の量で使用すると
き、ソフトコンタクトレンズおよびハードコンタクトレンズの両方を洗浄し調整
する際に使用するのに、特に有利であることが見い出されている。この群の界面
活性剤についてCTFA Cosmetic Ingredient Dict
ionaryが採用した名称は、ポロキサミン(poloxamine)である
。このような界面活性剤は、「Tetronic」の登録商標で、BASF W
yandotte Corp.(Wyandotte,Michigan)から
入手できる。本発明で使用するのに適当な一連の界面活性剤の類似物には、ポロ
キサマー(poloxamer)系列があり、これは、「Pluronic」(
BASFから市販されている)の商標で入手できるポリ(オキシエチレン)ポリ
(オキシプロピレン)ブロック重合体である。
【0042】 本発明で適当な種々の他のイオン性および両性およびアニオン性界面活性剤は
、前述の記述を考慮して、McCutcheon’s Detergents
and Emulsifiers(North American Editi
on,McCutcheon Division,MC Publishing
Co.,Glen Rock,NJ 07452)およびCTFA Inte
rnational Cosmetic Ingredient Handbo
ok(The Cosmetic,Toiletry,and Fragran
ce Association,Washington,D.C.により出版)
から、容易に確認できる。
【0043】 本発明による組成物で使用するのに適当な両性界面活性剤には、「Miran
ol」の商品名で市販されている型の物質が挙げられる。他の有用な種類の両性
界面活性剤は、ココアミドプロピルベタイン(これは、種々の供給源から市販さ
れている)により代表される。
【0044】 前述の界面活性剤は、一般に、0.01〜5.0重量容量%(w/v)、好ま
しくは、0.1〜5.0重量容量%(w/v)、最も好ましくは、0.1〜1.
5重量容量%(w/v)の全量で、存在する。
【0045】 本発明の溶液に水溶性粘度ビルダーを含有させることもまた、望まれ得る。そ
れらの粘滑効果のために、粘度ビルダーは、このレンズ表面上の被膜の眼に対す
る緩衝衝撃によって、レンズの装着者の快適性を高める傾向がある。水溶性の粘
度ビルダーのうちには、ヒドロキシエチルまたはヒドロキシプロピルセルロース
、カルボキシメチルセルロース、ポビドン、ポリビニルアルコールなどのような
セルロース重合体が挙げられる。このような粘度ビルダーは、約0.01〜約4
.0重量%の範囲の量またはそれより少ない量で、使用され得る。本発明の溶液
はまた、任意の粘滑剤を含有し得る。
【0046】 好ましくは、本発明は、「多目的溶液」として調合され、これは、この溶液が
、コンタクトレンズを洗浄、化学消毒、保存およびリンスするのに使用され得る
ことを意味する。多目的溶液は、好ましくは、75cps未満の粘度、好ましく
は、1〜50cpsの粘度、最も好ましくは、1〜25cpsの粘度を有し、そ
して好ましくは、その全組成中にて、少なくとも95重量容量%の水を有する。
【0047】 上で述べたように、コンタクトレンズは、そのレンズを対象水溶液と接触させ
ることにより、洗浄される。これは、単に、この対象溶液にレンズを浸すことに
より達成され得、もし、この溶液の数滴を、まず、このレンズの各側面上に配置
して、このレンズを、一定期間(例えば、およそ20秒間)にわたってこすり洗
いするなら、より良好に洗浄が達成できる。このレンズは、引き続いて、この対
象溶液の数ミリリットル内に浸漬できる。好ましくは、このレンズは、少なくと
も4時間、この溶液中に浸すことができる。さらに、このレンズは、好ましくは
、このこすり洗い工程後で、再度、この溶液内に浸漬した後、新たな溶液でリン
スされる。本発明の水溶液は、さらに他の添加剤を使用してまたはそれなしで、
ソフトコンタクトレンズに特に有用である。それにもかかわらず、本発明の溶液
は、特定のコンタクトレンズケア製品(例えば、多目的型レンズケア溶液だけで
なく、湿潤溶液、浸漬溶液、洗浄および調整溶液など、およびそれらの混合物)
に調合され得る。最後に、このような溶液は、例えば、小滴の形状で、眼の外に
あるかまたは眼に付けたレンズに適用できる。
【0048】 本発明による水溶液は、よく知られた方法のいずれかによりコンタクトレンズ
を消毒する際に、有効に使用できる。これらのレンズは、約5分間〜約12時間
の範囲の期間にわたって、室温での「冷」浸漬法により、処理され得る。これら
のレンズは、次いで、この溶液から取り出され、同じ溶液または異なる溶液(例
えば、保存等張性生理食塩水)でリンスされ、次いで、眼に置き直される。
【0049】 上で示したように、コンタクトレンズ装着者は、通例、そのコンタクトレンズ
を毎日洗浄および/または消毒している間、(典型的には、指と手のひらの間ま
たは指間で)、これらのコンタクトレンズを指または手でこすり洗いする必要が
ある。本発明の1実施態様では、これらのレンズを眼から取り外すことと、レン
ズケアに続いて眼に戻すこととの間には、請求した特定の溶液での処理中に、こ
すり洗いが必要ではない方法が提供される。このような方法の好ましい実施態様
では、ソフトレンズは、多目的溶液または有効多目的溶液(これは、眼の外にあ
るレンズを処理するのに必要な唯一の毎日の溶液である)で消毒されるか、また
は消毒および洗浄の両方がなされる。それゆえ、本発明による方法の1実施態様
では、記述した溶液は、以下を包含する方法により、こすり洗いなしで、コンタ
クトレンズを処理するのに使用される: (a)こすり洗いしていないコンタクトレンズを、特定時間にわたって、この
溶液に浸す工程、および (b)処理したコンタクトレンズを、装着者の眼に直接配置する工程。
【0050】 典型的には、工程(a)は、このコンタクトレンズをこの溶液に浸漬すること
を包含し得る。浸漬は、必要に応じて、この溶液の容器を手で振とうすること、
または同様に攪拌することを包含し得る。好ましくは、工程(a)は、このコン
タクトレンズを容器内に一定期間浸すことを包含し、ここで、このコンタクトレ
ンズは、この溶液に完全に浸漬される。「直接配置する」との用語は、本明細書
中にて、この溶液が眼への「挿入」または配置前に、希釈されていないか、また
は異なるコンタクトレンズ溶液でこのレンズをリンスしないことを意味する。特
定の好ましい実施態様では、この方法は、多目的溶液または有効多目的溶液とし
て調合された製品を使用し、ここで、おそらく酵素洗浄剤を除いて、このレンズ
の毎日の洗浄には、他の溶液または製品を必要としない。
【0051】 本発明による方法のさらに他の実施態様では、請求された溶液は、頻繁交換レ
ンズ(FRL)(これは、眼で約3ヶ月以下にわたって使用した後に交換するよ
うに計画されているか、または眼で約30日以下にわたって使用した後に交換す
るように計画されているか、または眼で約2週間以下にわたって使用した後に交
換するように計画されている)を洗浄するのに使用される。好ましくは、このレ
ンズは、メタクリル酸(MAA)由来繰り返し単位約0.0〜5モル%、ヒドロ
キシエチルメタクリレート由来繰り返し単位10〜99モル%、および架橋繰り
返し単位約0.5〜5モル%を含有する重合体から製造される。架橋繰り返し単
位は、例えば、エチレングリコールジメタクリレート、ジビニルベンゼンおよび
トリメチルプロパントリメタクリレートから誘導され得る。
【0052】 本発明の例示として、以下に、いくつかの実施例を提示する。これらの実施例
は、本発明の局面をさらに説明するためにのみ供されており、本発明の限定とし
て解釈すべきではない。
【0053】 (実施例1) 対象発明の好ましい処方の一例は、表1にて、以下で提示する。
【0054】
【表1】 この溶液を、これらの成分(炭酸ナトリウム、1−ヒドロキシエチリデン−1,
1−ジホスホン酸塩の四ナトリウム塩(これはまた、エチドロン酸四ナトリウム
とも呼ばれ、Monsanto(St.Louis,MO.)から、DeQue
st(登録商標)2016として市販されている))の必要な量をガラス製ビー
カーに量り分けることにより、調製した。この溶液は、このホスホネートおよび
これらの緩衝物質を溶解しつつ、この水の80%を80℃まで徐々に加熱するこ
とにより、調製する。この塩化ナトリウムおよび炭酸ナトリウムを、次いで、こ
の溶液に添加して溶解し、続いて、界面活性剤を添加する。この溶液を室温まで
冷却した後、このアレキシジンおよびPHMBを、溶液として、無菌フィルター
に通して添加し、続いて、PHMBの残りの量を添加する。得られた溶液のpH
は、約7.3〜7.5であった。(必要なら、この溶液のpHは、表1で示すよ
うに、適当な量の塩酸または水酸化ナトリウムを使用することにより、調節され
得る)。
【0055】 (実施例2) 本実施例は、本発明による種々の組成物の比較できる高い洗浄効力を例示する
。多数のソフトヒドロゲルレンズ(FDA群IV、エタフィルコン(etafi
lcon)A、含水量58%のレンズ)を、タンパク質堆積物で被覆し、続いて
、数個の試験溶液の1個で処理した。これらの試験溶液の処方は、以下の表2で
示す。これらのレンズを、以下のようにして、インビトロタンパク質堆積手順に
よって、処理した。電解質水溶液を調製し、この溶液は、約0.70%の塩化ナ
トリウム、0.17%の塩化カリウム、0.22%の重炭酸ナトリウム、および
0.0005%の塩化カルシウム二水和物からなっていた。この電解質溶液は、
これらの塩化物および重炭酸塩を、必要な蒸留水の全容量のおよそ90%に添加
することに続いて、この溶液を完全に混合することにより、調製した。そのpH
を測定し、必要なら、1N HClまたは1N NaOHのいずれかで、7.2
+/−0.1に調節した。この溶液の重量モル浸透圧濃度は、280mOsm/
kgと320mOsm/kgの間であった。次いで、この溶液が0.2%のリゾ
チーム濃度を有するように、このタンパク質リゾチームの適当な量をこの電解質
溶液に添加した。得られた溶液を、適度の速度で、約30分間混合した。そのp
Hを測定した(必要なら、1N HClまたは1N NaOHのいずれかで、7
.2+/−0.1に調節した)。ホウ酸緩衝生理食塩水溶液もまた調製し、これ
は、約0.85%のホウ酸、0.09%のホウ酸ナトリウム、および0.45%
の塩化ナトリウムを含有していた。そのpHを測定した(必要なら、1N HC
lまたは1N NaOHのいずれかで、7.2+/−0.1に調節した)。この
溶液の重量モル浸透圧濃度は、280mOsm/kgと320mOsm/kgの
間であった。
【0056】 Surevu(登録商標)ヒドロゲルレンズの各々をガラス製バイアルに配置
することに続いて、これらのレンズを、約5mlのこの電解質(タンパク質含有
)溶液に沈めることにより、タンパク質堆積物をこの多数のレンズの上に堆積さ
せた。次いで、これらのバイアルにキャップを付け、そして約37℃で約60分
間にわたって、温水浴にて、40rpmで振とうさせた。引き続いて、これらの
レンズを、ホウ酸緩衝生理食塩水でやさしくリンスして、任意の緩やかに結合し
たタンパク質を除去した。
【0057】 一旦、タンパク質堆積物に晒すと、次いで、これらのレンズを、以下の表2で
示した対象溶液の1つで処理した。これらの対象溶液による処理は、このレンズ
を、4時間から一晩にわたって、約5mlの試験溶液中に配置することからなっ
ていた。次いで、これらのレンズを、ホウ酸緩衝生理食塩水でリンスした。
【0058】 上記処理に続いて、これらのレンズを、280nmでのUVアッセイを用いて
評価して、処理の結果として除去されたタンパク質の量を測定した。この評価の
結果は、以下の表3で提示し、ここで、各処方(n=4)に対する相対的なタン
パク質除去は、ホウ酸緩衝生理食塩水(BBS)溶液からなるコントロール溶液
と比較した全タンパク質含量の割合の変化として、表示している。
【0059】
【表2】
【0060】
【表3】 上の表3で提示したデータにより示されるように、各処方の平均をとると、炭酸
塩または重炭酸塩を含有する対象溶液(処方DおよびE)は、これらの炭酸塩ま
たは重炭酸塩化合物のない比較処方よりも良好なタンパク質除去を与えた。
【0061】 (実施例3) 本実施例は、シリコーンヒドロゲル(IV型レンズシリコーンヒドロゲル、3
5〜36%含水量)からの脂質/タンパク質洗浄効力を説明している。これらの
レンズを、人工涙液1.5mlを含有するガラス製バイアルにて、人工涙液で処
理した。これらのレンズ上の堆積で使用した人工涙液(ATS)は、D.Mir
ejovskyら、Optometry and Vision Scienc
e,Vol.68,No.11,pp.858〜864で公開された堆積モデル
からの改良に基づいて、製造した。このATSは、このMOPS緩衝液中のタン
パク質および脂質(以下の表4で挙げた)の混合物を含有していた。一旦、この
ATS溶液に対して変化が現れると、研究を終えて、この混合物中の脂質および
タンパク質成分の各々がこのレンズに結合していることを確認した。
【0062】
【表4】 これらのレンズを、絶えず攪拌しつつ、55℃の水浴中に48時間配置した。堆
積後、これらのレンズのこの溶液から除去し、ホウ酸緩衝生理食塩水でリンスし
、そして上記実施例1の試験溶液(ハンド−オフレジメン)およびコントロール
溶液(これは、ホウ酸緩衝生理食塩水(BBS)溶液からなる)中に一晩配置し
た。次いで、これらのレンズを、この試験溶液から除去し、ホウ酸緩衝生理食塩
水でリンスし、そしてタンパク質および脂質分析(HPLCおよびGC分析)の
ために、半分に切断した。タンパク質および脂質の各々に対する洗浄効力割合(
%)は、以下の等式により、計算した:
【0063】
【数1】 上記試験に基づいて、この試験処方の洗浄効力は、100%であることが分かっ
た。
【0064】 (実施例4) 本実施例は、本発明による溶液の殺微生物効力が弱められないことを例示する
。上記実施例2での種々の処方A〜Fの各々の抗菌効力を評価した。微生物チャ
レンジ接種材料は、Pseudomonas aeruginosa(ATCC 9027)、Staphylococcus aureus(ATCC 65
38)、Serratia marcescens(ATCC 13880)、
Candida albicans(ATCC 10231)およびFusar
ium solani(ATCC 36031)を用いて、調製した。これらの
試験微生物を適当な寒天上で培養し、これらの培養物を、無菌DPBST(ダル
ベッコリン酸緩衝生理食塩水+0.05%w/vポリソルベート80)または適
当な希釈剤を用いて収集し、そして適当な容器に移した。胞子懸濁液を、無菌ガ
ラスウールに通して濾過して、菌糸フラグメントを除去した。Serratia
marcescensは、適当なように、(例えば、1.2μフィルターに通
して)濾過して、この懸濁液を透明にした。収集後、この懸濁液を、20〜25
℃で、最大30分間にわたって、5000×g以下で遠心分離した。その上澄み
液を注ぎ出し、そしてDPBSTまたは他の適当な希釈剤で再懸濁した。この懸
濁液を二度目の遠心分離にかけ、そしてDPBSTまたは他の適当な希釈剤中に
再懸濁した。全てのチャレンジ細菌および真菌細胞懸濁液は、DPBSTまたは
他の適当な希釈剤で、1×107〜108cfu/mLまで調節した。この適当な
細胞濃度は、例えば、490nmの予め選択した波長で、例えば、分光光度計を
用いて、この懸濁液の濁度を測定することにより、概算され得る。1チャレンジ
生物あたり最低で10mLの試験溶液を含有する1本のチューブを準備した。試
験する溶液の各チューブに、1.0×105〜106cfu/mLの最終菌数を得
るのに充分な試験微生物の懸濁液を接種し、この接種物の容量は、この試料容量
の1%を超えないようにした。この試料を少なくとも15秒間にわたってボルテ
ックスにかけることにより、この接種物を確実に分散した。接種した産物を、1
0〜25℃で保存した。一定時間の消毒後、生菌数を測定するために、接種した
産物から、1.0mLの量のアリコートを取り出した。この細菌に対する時間点
は、提案されたレジメンの浸漬時間が4時間であるとき、例えば、1、2、3お
よび4時間であった。≧16時間(このレジメン時間の4倍)の別途の時間点に
て、酵母およびカビを試験した。この懸濁液を、少なくとも5秒間にわたって激
しくボルテックスにかけることにより、よく混合した。特定の時間間隔で取り出
した1.0mLアリコートを、有効中和媒体にて、適当な系列の10進希釈(d
ecimal dilutions)にかけた。これらの懸濁液を激しく混合し
、そして適当な時間にわたってインキュベートして、この微生物剤を中和させた
。この微生物の生菌数は、細菌については、トリプチケース(tryptica
se)大豆寒天(TSA)、そしてカビおよび酵母については、Suboura
udデキストロース寒天(SDA)の三連のプレートを調製することにより、適
当な希釈で決定した。この細菌回収プレートを、30〜35℃で、2〜4日間イ
ンキュベートした。この酵母は、20〜30℃で、2〜4日間インキュベートし
、そしてカビ回収プレートは、20〜25℃で、3〜7日間インキュベートした
。コロニー形成単位の平均数は、可算プレートにて、決定した。可算プレートと
は、100または10-1希釈プレートに対してのみコロニーが観察されたとき以 外は、細菌および酵母に対して、30〜300cfu/プレートを意味し、そし
てカビに対して、8〜80cfu/プレートを意味する。次いで、特定の時間点
にて、菌の減少を計算した。この試験微生物の成長に使用する培地の適合性を立
証するため、および初期接種濃度の概算を得るために、この接種物の同じアリコ
ートを、上で列挙した微生物を懸濁するのに使用される同じ容量の希釈剤を用い
て、適当な希釈剤(例えば、DPBST)に分散させることにより、接種材料コ
ントロールを製造した。有効中和ブロスでの接種および適当な時間にわたるイン
キュベーションに続いて、この接種コントロールは、1.0×105〜1.0× 106cfu/mLでなければならない。
【0065】 これらの溶液を、「Stand−Alone Procedure for
Disinfecting Products」(以下、「スタンドアロン試験
」と呼ぶ)と呼ばれる性能要件に基づいて、また、1997年5月1日付けのP
remarket Notification(510(k))Guidanc
e Document for Contact Lens Care Pro
ducts下のコンタクトレンズケア製品に関する消毒効力試験(これは、米国
食品医薬品局の眼科用装置部門により、作製された)に基づいて、評価した。こ
の性能要件は、こすり洗い手順を含まない。この性能要件は、コンタクトレンズ
消毒用の現在のISO規格(1995年に改正)と比較できる。このスタンドア
ロン試験は、代表的な範囲の微生物の標準的な接種を用いて消毒製品を評価し、
そしてこの製品が使用され得る時間間隔と比較して、予め決定した時間間隔での
生存度損失の程度を確立する。一定消毒期間(これは、可能な最短推奨消毒期間
に相当する)に対する主要規準には、1mLあたりの回収細菌数が、一定消毒期
間内にて、平均値で3.0 logs以上低下しなければならない。1mLあた
りで回収したカビおよび酵母の数は、最低推奨消毒時間の4倍では増加すること
なく、最低推奨消毒期間内にて、平均値で1.0 log以上低下しなければな
らない。
【0066】 試験した処方を表2で列挙し、そしてこれらの試験結果は、表5で示す。
【0067】
【表5】 これらの結果は、1種またはそれ以上のビグアニド消毒剤と組み合わせて炭酸塩
または重炭酸塩を含有する溶液(処方DおよびE)の殺菌効力が、洗浄力を高め
るための炭酸塩を含有しない比較処方と比較して、弱められなかったことを明ら
かにしている。
【0068】 本発明は、その特定の実施例に関連して記述されているものの、これは、例示
のみである。従って、上述の記述を考慮して、多くの代替物、改良および改変は
、当業者に明らかとなり、従って、添付の特許請求の範囲の精神および範囲内に
入るこのような代替物、改良および改変を包含することを意図している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),AL,A U,BA,BB,BG,BR,CA,CN,CU,CZ ,EE,ES,FI,GB,GE,HR,HU,ID, IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,LC,L K,LR,LT,LV,MD,MG,MK,MN,MW ,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SE, SG,SI,SK,SL,TJ,TR,TT,UA,U Z,VN,YU (72)発明者 シンプソン, リサ シー. アメリカ合衆国 ニューヨーク 14626, ロチェスター, レイトン アベニュー 73 (72)発明者 デニック, ジョン ジュニア. アメリカ合衆国 ニューヨーク 14534, ピッツフォード, トベイ ロード 290 Fターム(参考) 2H006 DA08 DA09 4C058 AA09 BB07 CC01 CC02 CC06 JJ07 JJ08 JJ26 4H003 BA12 DA16 EA03 EA08 EA16 EA18 EA19 EA21 EB08 EB12 EB24 EB28 ED02 FA21 FA28 FA29 FA34

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多目的溶液または有効多目的溶液でソフトコンタクトレンズ
    を消毒するかまたは洗浄し消毒する方法であって、該方法は、以下を包含する: (a)該レンズを、眼科的に安全な溶液に浸す工程であって、その結果、最低
    推奨浸漬時間内に、該コンタクトレンズの許容可能な消毒が得られ、該溶液は、
    処方形態で、以下の成分を含有する: (i)該溶液の0.010〜1.0重量%のアルカリ金属炭酸塩または重炭
    酸塩; (ii)有効量の緩衝系であって、該緩衝系は、1種またはそれ以上の非炭
    酸緩衝液を含有し、該非炭酸緩衝液は、そのpHを1単位変えるように、0.0
    1N HClの0.01〜0.5mMおよび0.01N NaOHの0.01〜
    0.3mMの緩衝能を与える; (iii)有効量の非イオン性界面活性剤; (iv)有効量の少なくとも1種の殺菌剤;および (b)該処理レンズを、装着者の眼に直接配置する工程であって、その結果、
    (i)該眼に配置する前に、異なる溶液でリンスすることは、一般に、必要では
    なくなり、そして(ii)該レンズの毎日の洗浄には、他の溶液は、一般に必要
    ではなくなる、 方法。
  2. 【請求項2】 前記レンズを前記溶液でこすり洗いすることに続いて、該レ
    ンズを該溶液内に浸ける連続工程を包含する、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記方法が、前記レンズを洗浄するのに該レンズを指でこす
    り洗いする必要がない程度に、該レンズを完全な洗浄を提供する、請求項1に記
    載の方法。
  4. 【請求項4】 前記抗菌剤が、ビグアニド化合物または重合体である、請求
    項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記抗菌剤が、重合体ビグアニドおよびビス(ビグアニド)
    、前述のものの塩、およびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項4
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記溶液が、約6〜約8のpHおよび約250〜350mO
    sm/kgの間の重量モル浸透圧濃度を有する、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記炭酸塩が、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カ
    リウム、重炭酸カリウム、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請
    求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記緩衝液が、ホウ酸塩、クエン酸塩、TRIS、M2HP O4およびMH2PO4(ここで、Mが、アルカリ金属である)およびそれらの混 合物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記緩衝系が、ホウ酸緩衝液、リン酸緩衝液、およびそれら
    の混合物からなる群から選択される緩衝液を含有する、請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 コンタクトレンズを処理するための約5〜約8のpHを有
    する水溶液であって、該溶液は、以下を包含する: (a)該溶液の0.010〜1.0重量%のアルカリ金属炭酸塩または重炭酸
    塩; (b)有効量の緩衝系であって、該緩衝系は、1種またはそれ以上の非炭酸緩
    衝液を含有し、該非炭酸緩衝液は、そのpHを1単位変えるように、0.01N HClの0.01〜0.5mMおよび0.01N NaOHの0.01〜0.
    3mMの緩衝能を与える; (c)有効量の非イオン性界面活性剤;および (d)有効量の少なくとも1種の殺菌剤。
  11. 【請求項11】 前記レンズを前記溶液でこすり洗いすることに続いて、該
    レンズを該溶液内に浸ける連続工程を包含する方法に使用される、請求項10に
    記載の溶液。
  12. 【請求項12】 前記溶液が、前記レンズを洗浄するのに該レンズを指でこ
    すり洗いする必要がない程度に、該レンズを完全な洗浄を提供する、請求項10
    に記載の溶液。
  13. 【請求項13】 前記抗菌剤が、ビグアニド化合物または重合体である、請
    求項10に記載の溶液。
  14. 【請求項14】 前記抗菌剤が、重合体ビグアニドおよびビス(ビグアニド
    )、前述のものの塩、およびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項
    13に記載の溶液。
  15. 【請求項15】 前記溶液が、約6〜約8のpHおよび約250〜350m
    Osm/kgの間の重量モル浸透圧濃度を有する、請求項10に記載の溶液。
  16. 【請求項16】 前記炭酸塩が、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸
    カリウム、重炭酸カリウム、およびそれらの混合物からなる群から選択される、
    請求項10に記載の溶液。
  17. 【請求項17】 前記緩衝系が、ホウ酸緩衝液、リン酸緩衝液、およびそれ
    らの混合物からなる群から選択される緩衝液を含有する、請求項10に記載の溶
    液。
  18. 【請求項18】 前記緩衝液が、ホウ酸塩、クエン酸塩、TRIS、M2H PO4およびMH2PO4(ここで、Mが、アルカリ金属である)およびそれらの 混合物からなる群から選択される、請求項10に記載の溶液。
  19. 【請求項19】 コンタクトレンズを処理するための約5〜約8のpHを有
    する水溶液であって、該溶液は、以下を包含する: (a)該溶液の0.010〜1.0重量%のアルカリ金属炭酸塩または重炭酸
    塩; (c)有効量の非イオン性界面活性剤; (d)有効量の少なくとも1種のビグアニド殺菌剤。 (e)有効量の緩衝系であって、該緩衝系は、リン酸緩衝液およびホウ酸緩衝
    液およびそれらの混合物からなる群から選択される1種またはそれ以上の緩衝液
    を含有し、該緩衝液は、そのpHを1単位変えるように、0.01N HClの
    0.01〜0.5mMおよび0.01N NaOHの0.01〜0.3mMの緩
    衝能を与える、 溶液。
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