JP2002504382A - 組換えウイルスの形成を指向し得る核酸配列を含む人工染色体構築物 - Google Patents

組換えウイルスの形成を指向し得る核酸配列を含む人工染色体構築物

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、外来の核酸配列(例えば、ウイルス核酸配列)を含む人工染色体構築物、および治療および組換えウイルス産生のためのこれらの人工染色体構築物の使用方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) 本発明は、外来の核酸配列(例えば、ウイルスの核酸配列)を含む人工染色体
構築物、および治療および組換えウイルスの産生のためのこれらの構築物の使用
方法に関する。
【0002】 人工染色体は、複雑なゲノムマッピングおよびゲノム分析のためのDNAライ
ブラリの構築において広範に用いられている、大きな、DNAに基づくベクター
である。人工染色体は、酵母(酵母人工染色体:YAC)、細菌(細菌の人工染
色体:BAC、およびP1由来の人工染色体:PAC)、および哺乳動物(哺乳
動物の人工染色体:MAC)(例えば、ヒト(ヒト人工染色体:HAC))由来
である。これらのベクターは、複製および維持を担い、かつ大きなゲノムDNA
フラグメントを安定して維持し得る染色体由来のエレメントを含む。
【0003】 単純ヘルペスウイルス(HSV)は、原型ヒトヘルペスウイルスである。HS
Vがヒトの病原体であるという事実にも関わらず、HSVを治療剤として使用す
る多くの目的が存在する。HSVゲノムは、配列決定され、そして多くのHSV
変異体が作製され、そしてこの状況において特異的に使用されている。HSV変
異体の作製は、薬物選択によってか、またはプラスミドDNAとの細胞の同時ト
ランスフェクションによって実行され、そのプラスミドDNAは、通常はマーカ
ー遺伝子、およびインタクトなウイルスDNAの挿入によって改変される。変異
体は、薬物の耐性かまたはマーカー遺伝子の組換えおよび発現のいずれかについ
てスクリーニングすることによってか、あるいはプラークハイブリダイゼーショ
ンによって同定される。ヘルペスウイルス変異体を作製するために用いられてい
る他の方法は、まとめると、完全なヘルペスウイルスゲノムを含むコスミドセッ
トの使用を含む。例えば、仮性狂犬病ウイルス(PRV)、水痘−帯状疱疹ウイ
ルス(VZV)、単純ヘルペスウイルス(HSV)、サイトメガウイルス(CM
V)、およびエプスタイン−バーウイルス(EBV)のゲノム全体を含むコスミ
ドセットが作製されている。これらのコスミドから完全なウイルスゲノムを構築
する際、ウイルス配列は、このコスミドの骨格から放出され、そして細胞にトラ
ンスフェクトされる。ウイルスプラークは、重複したフラグメントの間での組換
えを通じて産生され、これは、ゲノム全体を共に示す。特定の変異は、コスミド
DNAの操作によってウイルスゲノム中で作製される。
【0004】 (発明の要旨) 本発明は、外来の核酸配列(例えば、ウイルス核酸配列)を含む人工染色体構
築物、ならびに治療(例えば、遺伝子治療)および組換えウイルス産生のための
これらの人工染色体構築物の使用方法を提供する。
【0005】 従って、1つの局面において、本発明は、細胞への導入の際に組換えウイルス
(例えば、溶解性ウイルスまたは非溶解性ウイルス)の形成を指向する核酸配列
を含む人工染色体構築物を特徴とする。必要に応じて、人工染色体構築物は、人
工染色体部分かまたは核酸配列部分のいずれかにおいて、例えば、治療用遺伝子
産物(例えば、成長因子、ホルモン、酵素、ワクチン、抗原、細胞毒、免疫調節
タンパク質、アンチセンスRNA分子、またはリボザイム)をコードする異種核
酸配列をさらに含む。この構築物の人工染色体部分は、細菌の人工染色体由来、
P1由来の人工染色体由来、酵母の人工染色体由来、または哺乳動物(例えばヒ
ト)の人工染色体由来であり得る。人工染色体構築物中に含まれる核酸配列によ
ってコードされる組換えウイルスは、ヘルペスウイルス(例えば、単純ヘルペス
ウイルス)であり得る。この核酸配列によってコードされ得る他のウイルスは、
以下に列挙される。
【0006】 別の局面において、本発明は、細胞(例えば哺乳動物の細胞)において組換え
ウイルスを産生する方法を特徴とし、ここで、上記のような人工染色体構築物は
細胞に導入される。この方法は、人工染色体構築物の細胞への導入において組換
えビリオンにパッケージングされるアンプリコンを細胞に導入する工程をさらに
含み得る。
【0007】 本発明はまた、異種の核酸配列を細胞(例えば、哺乳動物の細胞)に導入する
方法を提供し、その方法において、上記のような人工染色体構築物は細胞に導入
される。
【0008】 本発明はまた、細胞(例えば、哺乳動物の細胞(例えば、癌細胞))を殺傷す
る方法を含み、その方法において、上記のような人工染色体構築物は細胞に導入
される。
【0009】 本発明はまた、そのゲノムに安定して組み込まれる人工染色体構築物を有する
細胞を特徴とする。1つの例において、この人工染色体構築物は、前初期遺伝子
が変異または欠失したHSVゲノムをコードする核酸配列を含む(以下を参照の
こと)。本発明はまた、これらの細胞を作製する方法を含む。
【0010】 本発明は、多くの利点を提供する。例えば、細菌の人工染色体構築物が本発明
において用いられる場合、この構築物は、細菌中で容易にかつ効率良く増殖し得
る。このことは、その構築物が哺乳動物細胞中で増殖される場合に細胞傷害性で
あるウイルス遺伝子を含む構築物の場合、特に有効である。このことはまた、組
換えウイルスの製造において利点である。なぜならば、大規模の細菌の培養方法
が、哺乳動物細胞培養を行う方法よりもむしろ使用され得るからである。本発明
のさらなる利点は、ウイルスの産生のためのコスミドに基づく系(上記参照のこ
と)(これは、完全なウイルスゲノムを再構成するためにいくつかの分子の組換
えに依存する)とは対照に、全ウイルスゲノムが、単一の人工染色体構築物に含
まれ得る。このことは、効率の増大および遺伝的安定性を提供する。さらに以下
に記載されるように、これは、本発明の方法を用いて、組換えウイルスへのアン
プリコンのトランスパッケージングにおいて特に有利である。
【0011】 本発明の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明、図面、および特許請求の
範囲から明白である。
【0012】 (発明の詳細な説明) 本発明は、外来の核酸配列(例えば、ウイルスの核酸配列)を含む人工染色体
構築物を提供する。必要に応じて、人工染色体構築物はまた、異種の核酸配列(
すなわち、人工染色体の非天然的成分である核酸配列またはウイルス核酸配列)
を含む。本発明の人工染色体構築物は、インビボで(例えば、治療方法(例えば
、遺伝子治療方法)において)、またはインビトロで(例えば、組換えウイルス
産生方法においてか、もしくはアンプリコンパッケージングにおいて)、細胞中
の組換えウイルスを産生するための方法において使用され得る。
【0013】 外来の核酸配列が本発明における使用のために挿入され得る人工染色体は、例
えば、細菌の人工染色体(BAC、例えば、pBeloBAC11またはpBA
C108L;例えば、Shizuyaら、Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA 89(18):8794−8797、1992;Wangら、Bi
otechniques 23(6):992−994、1997を参照のこと
)、P1ベースの人工染色体(PAC)、酵母の人工染色体(YAC;例えば、
Burke、Genet.Anal.Tech.Appl.7(5):94−9
9.1990を参照のこと)、およびヒトの人工染色体(HAC)のような哺乳
動物の人工染色体(MAC;例えば、Vos,Nat.Biotechnol.
15(12):1257−1259、1997;Ascenzioniら、Ca
ncer Lett.118(2):135−142、1997を参照のこと)
が挙げられる。
【0014】 人工染色体に挿入され、本発明の人工染色体構築物を生成し得るウイルス核酸
配列は、多くの周知の任意のウイルス(例えば、環状複製中間体を含むウイルス
)由来であり得る。例えば、DNAウイルスファミリー(例えば、ヘルペスウイ
ルス科(例えば、HSV−1、HSV−2、VZV、CMV、EBV、HHV6
またはHHV7)、アデノウイルス科、ポックスウイルス科、パポーバウイルス
科(例えば、パピローマウイルスおよびポリオーマウイルス)、パルボウイルス
科、ならびにヘパドナウイルス科のファミリー)のメンバーが使用され得る。R
NAウイルスファミリーのメンバーであり、標準的な分子技術によってDNAに
生成され得るゲノムがまた使用され得る。例えば、コロナウイルス科、ピコルナ
ウイルス科、レトロウイルス科、カルシウイルス科、トガウイルス科(例えば、
フラビウイルス属)、およびアストロウイルス科ファミリーのメンバー(これら
は、一本鎖の正鎖(plus stranded)ウイルスである)が使用され
得る。また、パラミクソウイルス科、オルトミクソウイルス科、フィロウイルス
科、ラブドウイルス科、アレナウイルス科、およびブンヤウイルス科ファミリー
のメンバー(これらは、一本鎖の負鎖(negative stranded)
ウイルスである)が使用され得る。二本鎖RNAウイルス(例えば、レオウイル
ス科のファミリーの二本鎖RNAウイルス)がまた、本発明において使用され得
る。
【0015】 上記のように、ウイルス核酸配列は、本発明の人工染色体構築物に含まれ、そ
の結果、組換えウイルスは、細胞への導入された構築物から産生される。本発明
のいくつかの適用において、この様式で産生された組換えウイルスが、結果とし
て細胞を殺傷することが所望される。この場合、この人工染色体構築物から産生
されたウイルスは、細胞を殺傷するウイルスであり得、このウイルスは、例えば
細胞の溶解またはアポトーシスを誘導することによって産生される。このことは
、例えば、細胞が癌細胞(例えば、神経系型腫瘍の癌細胞(例えば、神経膠星状
細胞腫、乏希突起神経膠腫、髄膜腫、神経線維腫、神経膠芽細胞腫、脳室上衣細
胞腫、神経鞘腫、神経線維肉腫、または髄芽細胞腫の細胞))である場合、所望
される。本発明に準じた、殺傷され得る他の型の腫瘍細胞には、例えば、黒色腫
、膵臓癌、前立腺癌、乳癌、肺癌、結腸癌、胃癌、線維肉腫、扁平上皮癌、神経
外胚葉(neurectodermal)、甲状腺腫瘍、下垂体腫瘍、リンパ腫
、肝細胞癌、中皮腫、および類表皮癌細胞が挙げられる。
【0016】 標的細胞の殺傷が望ましい他の治療的適用は、例えば、いぼの原因であるケラ
チノサイトおよび上皮細胞の切除、過敏反応性の器官(例えば、甲状腺)におけ
る細胞の切除、肥満の患者における脂肪細胞の切除、良性腫瘍(例えば、甲状腺
の良性腫瘍または良性腫瘍前立腺肥大)の切除、先端巨大症を処置するための成
長ホルモン産生腺下垂体細胞の切除、プロラクチンの産生を停止するための乳腺
刺激ホルモン産生細胞の切除、クッシング病(Cushing’s disea
se)を処置するためのACTH産生細胞の切除、褐色細胞腫を処置するための
副腎髄質のエピネフリン産生クロム親和細胞の切除、およびインスリノーマを処
置するためのインスリン産生β島細胞の切除が、挙げられる。
【0017】 人工染色体構築物がまた、1つ以上の、例えば、細胞毒、免疫調節タンパク質
(すなわち、抗原に対する宿主免疫応答を増大または抑制のいずれかをするタン
パク質)、または腫瘍抗原をコードする異種の核酸配列を含む場合、この効果は
増大され得る。免疫調節タンパク質の例として、例えば、サイトカイン(例えば
、インターロイキン(例えば、インターロイキン1〜15の任意のインターロイ
キン)、α−、β−、またはγ−インターフェロン、腫瘍壊死因子、顆粒球マク
ロファージコロニー刺激性因子(GM−CSF)、マクロファージコロニー刺激
性因子(M−CSF)、および顆粒状コロニー刺激性因子(G−CSF))、ケ
モキカイン(例えば、好中球活性化タンパク質(NAP)、マクロファージ化学
誘引物質および活性化因子(MCAF)、RANTES、ならびにマクロファー
ジ炎症性ペプチドMIP−1aおよびMIP−1b)、相補成分およびそれらの
レセプター、免疫系アクセサリー分子(例えば、B7.1およびB7.2)、接
着分子(例えば、ICAM−1、2および3)、ならびに接着レセプター分子が
挙げられる。本発明の方法を使用して産生され得る腫瘍抗原の例には、例えば、
ヒトパピローマウイルスのE6抗原およびE7抗原、EBV由来タンパク質(V
an der Bruggenら、Science 254:1643−164
7、1991)、ムチン(Livingstonら、Cur.Opin.Imm
un.4(5):624−629、1992)(例えば、MUC1(Burch
ellら、Int.J.Cancer 44:691−696、1989))、
黒色腫チロシナーゼ、およびMZ2−E(Van der Bruggenら、
前出)が挙げられる。(腫瘍抗原またはサイトカインをコードする遺伝子を含む
ためのウイルスベクターの改変のさらなる記載についてWO94/16716も
また参照のこと)。異種の核酸配列は、構築物の人工染色体部分か、またはこれ
らの任意の実施例における構築物のウイルス部分のいずれかに挿入され得る。
【0018】 本発明の方法の他の適用において、本発明の人工染色体構築物の細胞への導入
において産生された組換えウイルスが、その細胞を殺傷しないことが所望される
。これらの適用には、例えば、治療用遺伝子産物(例えば、成長因子、ホルモン
、ワクチン抗原、アンチセンスRNA分子、またはリボザイム(以下を参照のこ
と))をコードする異種遺伝子を含む人工染色体構築物の使用が挙げられる。こ
れらの適用はまた、人工染色体構築物を使用してその構築物に含まれる核酸配列
によってコードされるウイルスに対して免疫化することが含まれる。これらの適
用において、人工染色体構築物から産生されるウイルスは、減衰されるかまたは
変異し、その結果、ウイルスが複製しない、および/またはウイルスが細胞(例
えば、細胞の溶解もしくはアポトーシスを誘導することによってウイルスが産生
される細胞)を殺傷し得ないことが望まれ得る。これらの特徴を有する多数の適
切な変異ウイルスは、公知であり、そして当業者によって容易に本発明における
使用に適応し得る。例えば、HSVの場合、Geller(米国特許第5,50
1,979号;WO 90/09441;アメリカンタイプカルチャーコレクシ
ョン(ATCC)、Rockville、Maryland、ATCC登録番号
40544)、Breakfield(EP 453,242−A1)、Spe
ck(WO 96/04395)、Prestonら(WO 96/04394
)、DeLuca(米国特許第5,658,724号)、およびMartuza
(米国特許第5,585,096号)のベクターが、これらの方法における使用
に適応し得る。使用され得る減衰したHSV変異体の特定の例には、HF(AT
CC VR−260)、MacIntyre(ATCC VR−539)、MP
(ATCC VR−735);HSV−2株G(ATCC VR−724)およ
びMS(ATCC VR−540);ならびに以下の遺伝子の1つ以上において
変異を有する変異体:前初期遺伝子ICP0、ICP4、ICP22、ICP2
7およびICP47(米国特許第5,658,724号);ウイルスの複製に必
要な遺伝子である、VL9、VL5、VL42、DNApol、およびICP8
;γ34.5遺伝子;リボヌクレオチドレダクターゼ遺伝子;VP16遺伝子(
すなわち、Vmw65、WO 91/02788;WO 96/04395;W
O 96/04394);およびgH、gL、gD、またはgB遺伝子(WO
92/05263、94/21807、94/03207)が挙げられる。
【0019】 この型の人工染色体構築物(すなわち、細胞内への導入の際に非溶解性のウイ
ルスの生成を生じる構築物)に含まれる異種核酸配列によりコードされるべき適
切な治療的産物は、所望の結果に依存して、当業者により容易に選択され得る。
例えば、異種遺伝子産物は、成長因子(例えば、脳由来神経栄養因子(BDNF
)、神経増殖因子(NGF)、VGFまたはVEGF)、酵素、ホルモン、また
はワクチン抗原のようなタンパク質であり得る。本発明において産生され得るタ
ンパク質遺伝子産物の特定の例としては、例えば、パーキンソン病の処置に使用
され得る、チロシンヒドロキシラーゼ1、2、または3;パーキンソン病の処置
に使用され得る、神経増殖因子(NGF、例えば、NGFβサブユニット);レ
ッシュ‐ナイハン病の処置に使用され得る、ヒポキサンチン−グアニンホスホリ
ボシルトランスフェラーゼ;テイ‐サックス病およびザントホフ病の処置に使用
され得る、β−ヘキソサミニダーゼα−鎖;ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の
神経学的症状を処置するために使用され得る、HIVnef、および糖尿病の処
置に使用され得る、インスリンが挙げられる。本発明の方法を使用して生成され
得る他のタンパク質遺伝子産物としては、例えば、シグナル伝達酵素(例えば、
プロテインキナーゼC);転写因子(例えばc−fos、NF−Kβ);オンコ
ジーン(例えば、erbB、erbB−2/neu、およびras);神経伝達
因子レセプター(例えば、グルタミン酸レセプター、ドーパミンレセプター、お
よびアデノシンデアミナーゼレセプター(WO92/10564、WO89/1
2109、EP0420911);および嚢胞性線維症タンパク質(WO91/
02796、WO92/05273、およびWO94/12649)が挙げられ
る。
【0020】 治療用産物はまた、アンチセンスRNA分子のような、ハイブリダイゼーショ
ン相互作用によって、細胞性または病原性mRNAの発現をブロックするために
使用され得る、RNA分子であり得る。あるいは、そのRNA分子は、欠損細胞
性RNAを修復するためか、あるいは所望されない細胞性または病原性をコード
されたRNAを破壊するためのいずれかに設計されたリボザイム(例えば、ハン
マーヘッドまたはヘアピンに基づくリボザイム)であり得る(例えば、Sull
enger、Chem.Biol.2(5):249−253,1995;Cz
ubaykoら、Gene Ther.4(9):943−949,1997;
Rossi,Ciba Found.Symp.209:195−204,19
97;Jamesら、Blood 91(2):371−382,1998;S
ullenger、Cytokines Mol.Ther.2(3):201
−205,1996;Hampel,Prog.Nucleic Acid R
es.Mol.Bio.58:1−39,1998;Curcioら、Phar
macol.Ther.74(3):317−332,1997を参照のこと)
【0021】 本発明の人工染色体構築物の成分は、標準的な方法を使用して構築され得る。
例えば、さらに以下に記載のように、ウイルス配列は、(i)ウイルスゲノムの
領域に相同な配列により隣接される、人工染色体を含む構築物、および(ii)
ウイルスゲノムでの、細胞の同時トランスフェクションにより人工染色体内に挿
入され得、その結果、細胞内で組換えが生じ、その人工染色体を含む組換えウイ
ルスの生成を生じる。また以下にさらに記載されるように、組換えDNA分子は
、人工染色体構築物およびウイルス核酸配列が同時トランスフェクトされ、相同
組換えにより組換えウイルスの生成を導く細胞から単離され得、そしてその単離
されたDNA分子は、所望のように、遺伝子を挿入または欠失するために操作さ
れ得る。直接的なクローニング方法(ウイルスゲノムおよび人工染色体に特有の
部位を使用する)をまた使用して、本発明の人工染色体構築物の成分を構築し得
る。
【0022】 ウイルスまたは異種核酸配列が挿入される人工染色体内の位置は、例えば、特
定のウイルス機能の破壊が所望されるか否かに依存して変化する。例えば、人工
染色体構築物が、細胞中で複製可能なウイルスの生成を導かないウイルス配列(
上記を参照のこと)を含むことが所望される場合、次いで、その人工染色体およ
びそのウイルス配列は、ウイルス複製に必須である核酸配列が破壊されるように
併用され得る。同様に、異種核酸配列の挿入を使用して、必須のウイルス遺伝子
を破壊し得る。HSVにおける必須の遺伝子の例は、例えば、上記に記載される
【0023】 あるいは、人工染色体構築物に細胞中で複製可能なウイルス(上記を参照のこ
と)の生成を導くウイルス配列を含ませることが望ましいだろう。この場合、人
工染色他構築物を生成するための人工染色体とウイルス核酸配列との組換え(ま
たは異種核酸配列の導入)は、ウイルスゲノムの非必須領域において実行され得
る。例えば、HSVの場合、このような挿入は、チミジンキナーゼ遺伝子(UL
23、以下を参照のこと;この挿入は、単独で、または別の挿入と組み合わせて
作製される)において、以下の1以上の任意の遺伝子において:RL1、RL2
(すなわち、IE110)、転写に関連する潜伏をコードする遺伝子座、UL2
(ウラシル−DNAグリコシラーゼ遺伝子)、UL3、UL4、UL10、UL
11、UL13、UL16、UL20、UL24、UL40(リボヌクレオチド
レダクターゼの小サブユニット)、UL41(ビリオン宿主シャットオフ(sh
ut−off)因子)、UL43、UL44、UL45、UL46、UL47、
UL50、UL55、UL56、US1(IE68)、US2、US3(プロテ
インキナーゼ遺伝子)、US4(糖タンパク質G遺伝子)、US5、US7(糖
タンパク質I遺伝子)、US8(糖タンパク質E遺伝子)、US9、US10、
US11、およびUS12(IE12)、または遺伝子間配列においてであり得
る。
【0024】 異種核酸配列は、人工染色体またはウイルス核酸配列の調節配列の制御下にそ
れを与える位置において、人工染色体構築物内に挿入され得る。あるいは、異種
核酸配列は、調節エレメント(例えば、プロモーターまたはエンハンサー)を含
む発現カセットの一部として挿入され得る。適切な調節エレメントは、例えば、
所望の組織特異性および発現のレベルに基づいて、当業者によって選択され得る
。たとえば、細胞型特異的または腫瘍特異的プロモーターを使用して、特定の細
胞型に対して遺伝子産物の発現を制限し得る。これは、例えば、細胞傷害性遺伝
子産物、免疫調節遺伝子産物、または腫瘍抗原遺伝子産物が、その破壊を容易に
するために腫瘍細胞内で産生されている場合に特に有用である。さらに、組織特
異的プロモーターを使用して、人工染色体構築物の局所投与は、局在された発現
を生じ得る。
【0025】 本発明において使用され得る非組織特異的プロモーターの例としては、初期サ
イトメガロウイルス(CMV)プロモーター(米国特許第4,168,062号
)およびラウス肉種ウイルスプロモーター(Nortonら、Molec.Ce
ll Biol.5:281,1985)が挙げられる。また、HSVプロモー
タ(例えば、HSV−1 IEおよびIE4/5プロモーター)もまた、使用さ
れ得る。
【0026】 本発明において使用され得る組織特異的プロモーターの例としては、例えば、
以下が挙げられる;筋細胞に特異的である、デスミンプロモーター(Liら、G
ene 78:243,1989;Liら、J.Biol.Chem.266:
6562,1991;Liら、J.Biol.Chem.268:10403,
1993);ニューロンに特異的である、エノラーゼプロモーター(Forss
−Petterら、J.Neuroscience Res.16(1):14
1−156,1986);赤血球細胞に特異的である、β−グロビンプロモータ
ー(Townesら、EMBO J.4:1715,1985);赤血球にまた
特異的である、τ−グロビンプロモーター(Brinsterら、Nature
283:499,1980);下垂体細胞に特異的である、成長ホルモンプロ
モーター(Behringerら、Genes Dev.2:453,1988
);膵臓β細胞に特異的である、インスリンプロモーター(Seldenら、N
ature321:545,1986);星状細胞に特異的である、グリア繊維
性酸性タンパク質プロモーター(Brennerら、J.Neurosci.1
4:1030,1994);カテコールアミンの関与するニューロンに特異的で
ある、チロシンヒドロキシラーゼプロモーター(Kimら、J.Biol.Ch
em.268:15689,1993);ニューロンに特異的である、アミロイ
ド前駆体タンパク質プロモーター(Salbaumら、EMBO J.7:28
07,1988);ノルアドレナリン作用性およびアドレナリン作用性ニューロ
ンに特異的である、ドーパミンβ−ヒドロキシラーゼプロモーター(Hoyle
ら、J.Neurosci.14:2455,1994);セロトニン/松果体
細胞に特異的である、トリプトファンヒドロキシラーゼプロモーター(Boul
arandら、J.Biol.Chem.270:3757,1995);コリ
ン作用性ニューロンに特異的である、コリンアセチルトランスフェラーゼプロモ
ーター(Hershら、J.Neurochem.61:306,1993);
カテコールアミン作用性/5−HT/D−型細胞に特異的である、芳香族L−ア
ミノ酸デカルボキシラーゼ(AADC)プロモーター(Thaiら、Mol.B
rain Res.17:227,1993);ニューロン性/精子形成精巣上
体細胞に特異的である、プロエンケファリンプロモーター(Borsookら、
Mol.Endocrinol.6:1502,1992);結腸腫瘍および直
腸腫瘍、ならびに膵臓細胞および腎臓細胞に特異的である、レグ(reg)(膵
石タンパク質)プロモーター(Watanabeら、J.Biol.Chem.
265:7432,1990);および肝臓腫瘍および盲腸腫瘍、ならびに神経
鞘腫細胞、腎臓細胞、膵臓細胞、および副腎細胞に特異的である、副甲状腺ホル
モン関連ペプチド(PTHrP)プロモーター(Camposら、Mol.Rn
fovtinol.6:1642,1992)。
【0027】 腫瘍細胞に特異的に機能するプロモーターの例としては、以下が挙げられる;
乳癌細胞に特異的である、ストロメリシン(stromelysin)3プロモ
ーター(Bassetら、Nature 348:699,1990);非小細
胞肺癌細胞に特異的であるサーファクタントタンパク質Aプロモーター(Smi
thら、Hum.Gene Ther.5:29−35,1994);SLPI
発現癌腫に特異的である、分泌ロイコプロテアーゼインヒビター(SLPI)プ
ロモーター(Garverら、Gene Ther.1:46−50,1994
);黒色腫細胞に特異的である、チロシナーゼプロモーター(Vileら、Ge
ne Therapy 1:307,1994;WO94/16557;WO9
3/GB1730);線維肉腫/腫瘍化細胞に特異的である、ストレス誘導性g
rp78/BiPプロモーター(Gazitら、Cancer Res.55(
8):1660,1995);脂肪細胞に特異的である、AP2脂肪エンハンサ
ー(Graves、J.Cell.Biochem.49:219,1992)
;肝細胞に特異的である、α−1抗トリプシントランスサイレチンプロモーター
(Graysonら、Science 239:786,1988):神経膠芽
細胞腫多形細胞に特異的である、インターロイキン−10プロモーター(Nit
taら、Brain Res.649:122,1994);膵臓細胞、乳房細
胞、胃細胞、卵巣細胞、および非小細胞肺細胞に特異的である、c−erbB−
2プロモーター(Harrisら、Gene Ther.1:170,1994
);脳腫瘍細胞に特異的である、α−B−クリスタリン/熱ショックタンパク質
27プロモーター(Aoyamaら、Int.J.Cancer 55:760
,1993);神経膠芽腫および髄膜腫細胞に特異的である、塩基性線維芽細胞
成長因子プロモーター(Shibataら、Growth Fact.4:27
7,1991);扁平上皮細胞癌腫細胞、神経膠芽腫細胞、および乳房腫瘍細胞
に特異的である、上皮成長因子レセプタープロモーター(Ishiiら、Pro
c.Natl.Acad.Sci.USA 90:282,1993);乳癌腫
細胞に特異的である、ムチン様糖タンパク質(DF3、MUC1)プロモーター
(Abeら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:282,
1993);転移性腫瘍に特異的である、mts1プロモーター(Tulchi
nskyら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:9146
,1992);小細胞肺癌細胞に特異的である、NSEプロモーター(Fors
s−Petterら、Neuron 5:187,1990);小細胞肺癌細胞
に特異的である、ソマトスタチンレセプタープロモーター(Bombardie
riら、Eur.J.Cancer 31A:184,1995;Kohら、I
nt.J.Cancer 60:843,1995);乳癌細胞に特異的である
、c−erbB−3プロモーターおよびc−erbB−2プロモーター(Qui
nら、Histopathology 25:247,1994);乳癌細胞お
よび胃癌細胞に特異的である、c−erbB4プロモーター(Rajkumar
ら、Breast Cancer Res.Trends 29:3,1994
);甲状腺癌腫細胞に特異的である、サイログロビンプロモーター(Mario
ttiら、J.Clin.Endocrinol.Meth.80:468,1
995);血腫細胞に特異的である、α−フェトプロテインプロモーター(Zu
ibelら、J.Cell.Phys.162:36,1995);胃癌細胞に
特異的である、ビリンプロモーター(Osbornら、Virchows Ar
ch.A.Pathol.Anat.Histopathol.413:303
,19988);および血腫細胞に特異的である、アルブミンプロモーター(H
uber,Proc,Natl.Acad.Sci.USA 88:8099,
1991)。
【0028】 上記に示したように、本発明の人工染色体構築物は、例えば、細胞内への治療
用遺伝子産物の導入のために、あるいは、細胞を直接的にか、または間接的に溶
解性ウイルス中間体を介して殺傷するためのインビボでの方法に使用され得る。
これらの方法を実施するために、その人工染色体構築物は、医学で使用される任
意の従来の経路により投与され得る。一般的なガイダンスとして、本発明の人工
染色体構築物は、効果(例えば、発現)が所望される組織内へ、例えば、直接注
射または外科的方法(例えば、脳腫瘍内への定位的注射;Pellegrino
ら、Methods in Psychobiology(Academic
Press,New York,New York,67−90,1971))
によって直接的に投与され得る。人工染色体構築物を脳内へ投与するために使用
され得る、さらなる方法は、Boboら(Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA 91:2076−2080,1994)およびMorrisonら
(Am.J.Physiol.266:292−305,1994)により記載
される対流方法である。腫瘍の処置の場合、直接的な腫瘍への注射に代わるもの
として、手術がその腫瘍を除去するために行われ得、そして本発明の人工染色体
構築物は、任意の残存腫瘍細胞の破壊を確実にするために、切除された腫瘍床に
接種され得る。
【0029】 あるいは、構築物は、非経口経路を介して(例えば、静脈内、皮下、腹腔内、
経皮、表皮内、または筋内経路)、あるいは粘膜表面(例えば、眼球表面、鼻内
表面、肺表面、口腔表面、腸表面、直腸表面、膣表面、または尿路表面)を介し
て、投与され得る。ブピバカインと共に処方される人工染色体構築物(下記参照
のこと)は、筋肉組織内に有利に投与される。中性または陰イオン性リポソーム
あるいは陽イオン性脂質(例えばDOTMAまたはDC−Chol(下記参照の
こと))が使用される場合、処方物は、静脈内経路、鼻内経路(エアロゾル化)
、筋内経路、経皮経路、または皮内経路を経て有利に注射され得る。裸の形態の
人工染色体構築物は、筋内経路、経皮経路、または皮内経路を経て、有利に投与
され得る。
【0030】 哺乳動物において核酸分子の細胞内への導入のための、多くの周知の処方物の
いずれかが、本発明において使用され得る(例えば、Remington’s
Pharmaceutical Sciences(第18版)、A.Genn
aro編、1990、Mack Publishing Co.,Easton
,PAを参照のこと)。例えば、人工染色体構築物は、任意のパッケージングビ
ヒクルまたは送達ビヒクルを伴わない、裸の形態で使用され得る。人工染色体構
築物は、キャリアを伴いまたは伴なわず、生理学的に受容な溶液(例えば、滅菌
生理食塩水または滅菌緩衝化生理食塩水)に簡単に希釈され得る。人工染色体構
築物はまた、リン酸カルシウム溶液中で投与され得る。
【0031】 人工染色体構築物はまた、核酸分子の細胞の取り込みを容易にする薬剤と会合
され得る。例えば、人工染色体構築物は、細胞透過性(例えば、ブピバカイン(
例えば、WO94/16737を参照のこと)を改変する化学薬剤で補足され得
るか、リポソーム内にカプセル化され得るか、あるいは陽イオン性脂質またはシ
リカ、金、またはタングステン微粒子と会合され得る。
【0032】 陰イオン性および中性リポソームは、当該分野で周知であり(例えば、リポソ
ームを作製するための方法の詳細な記載については、Liposomes:A
Practical Approach,RPC New Ed,IRL pr
ess(1990)を参照のこと)、そして核酸分子を含む広範の産物の送達に
有用である。陽イオン脂質もまた、周知であり、そして遺伝子送達に一般に使用
される。このような脂質としては、以下が挙げられる;LipofectinTM (DOTMA(N−[1−(2,3−ジオレイルオキシ)プロピル]−N,N,
N−トリメチルアンモニウムクロライド)としてもまた公知である)、DOTA
P(1,2−ビス(オレイルオキシ)−3−(トリメチルアンモニオ)プロパン
)、DDAB(ジメチルジオクタデシルアンモニウムブロミド)、DOGS(ジ
オクタデシルアミドログリコシルスペルミン)およびコレステロール誘導体(例
えば、DC−Chol(3β−(N−N’,N’−ジメチルアミノメタン)−カ
ルバモイル)コレステロール)。これらの陽イオン性脂質の記載は、EP187
,702、WO90/11092、米国特許第5,283,185号、WO91
/15501、WO95/26356、および米国特許第5,527,928号
に見出され得る。遺伝子送達のための陽イオン性脂質は、好ましくは、例えば、
WO90/11092に記載されるような、DOPE(ジオレイルホスファチジ
ルエタノールアミン)のような中性脂質と共に使用され得る。
【0033】 他のトランスフェクション促進化合物は、陽イオン性リポソームを含む処方物
に添加され得る。これらの化合物の多くは、例えば、WO93/18759、W
O93/19768、WO94/25608、およびWO95/2397に記載
される。これらとしては、例えば、核膜を通るDNAの輸送を促進するために有
用なスペルミン誘導体(例えば、WO93/18759を参照のこと)、ならび
にGALA、グラミシジンSおよび陽イオン性胆汁酸塩(例えば、WO93/1
9768を参照のこと)のような、膜透過性化合物が挙げられる。
【0034】 金またはタングステン微粒子はまた、WO91/359、WO93/1770
6、およびTangら(Nature 356:152,1992)に記載され
るように、遺伝子送達のために使用され得る。この場合、微粒子コートされた核
酸分子は、注射針を伴なわない注射デバイス(「遺伝子銃(gene gun」
)を使用して、皮内経路または表皮内経路を経て注射され得る(例えば、米国特
許第4,945,050号、米国特許第、5,015,580号、およびWO9
4/24263に記載されるデバイス)。
【0035】 投与されるべき人工染色体構築物の量は、例えば、達成されるべき特定の目標
、その構築物で使用される任意のプロモーターの強さ、投与が意図される哺乳動
物の状態(例えば、その哺乳動物の体重、年齢、そして一般的な健康状態)、投
与の形態、および処方物の型に依存する。一般に、例えば、約1ng〜約1mg
、好ましくは約10μg〜約800μgの治療有効用量または予防的有効用量が
、ヒト成人に投与される。投与は、単一用量で達成され得るか、または間隔をお
いて繰り返され得る。
【0036】 治療的方法において使用され得ることに加え、本発明の人工染色体構築物を使
用して、インビトロで組換えウイルスを安価にかつ効率的に産生し得る。以前に
記載されたように、先行のウイルス産生方法は、細胞内への導入の際に完全なウ
イルスゲノムを生成するために組換えられるウイルスゲノムの部分を含むコスミ
ドのセットを使用していた。この方法は、ウイルスゲノムの不安定性を生じ得る
。本発明の人工染色体構築物は、複数のコスミドの間の組換えの必要性を回避し
て、産生されたウイルスゲノムの安定性の増強を導く。さらに、本発明の人工染
色体構築物(例えば、BACを含む構築物)は、宿主系(例えば、細菌)内で増
殖され得、これは、哺乳動物細胞に対して有害であるウイルス遺伝子の存在によ
り不利に影響されない。このような構築物内への変異の導入のために、または組
換えウイルスベクターに含まれべき異種遺伝子の導入のために、標準的な方法が
使用され得る。
【0037】 本発明の人工染色体構築物はまた、アンプリコンの組換えウイルス粒子への有
効なパッケージングを可能にし得る(例えば、WO97/05263を参照のこ
と)。アンプリコンは、調節配列(例えば、上述の任意のプロモーターまたはエ
ンハンサーのいずれか、および必要に応じてポリアデニル化配列のようなmRN
Aのプロセシングを指向する配列)、ウイルスの複製起点、およびウイルスのパ
ッケージングシグナルの制御下の遺伝子(例えば、上述の異種の核酸配列のいず
れか)を含むプラスミドである。さらにHSVに関して以下に記載されるように
、アンプリコンが、本発明の人工染色体構築物(これは細胞中に導入される際に
組換えウイルス形成を生じるウイルスDNAを含む)とともに細胞に同時トラン
スフェクトされる場合、このアンプリコンは、ビリオン中にパッケージングされ
、従って有効な遺伝子送達ベクターを提供する。これらの方法を使用して生成さ
れる組換えウイルスは、例えば治療のためのウイルスベクター(例えば、遺伝子
治療)として使用され得る。
【0038】 本発明の人工染色体構築物もまた、例えば、ウイルス産生のために使用し得る
細胞株を生成するための方法において用いられ得る。特定の例としては、HSV
−BAC構築物が作製され、ここにおいて、前初期遺伝子(すなわち、ICP0
、ICP4、ICP22、ICP27およびICP47)の任意の一つまたは任
意の組み合わせが、上述のような標準的な方法を用いて改変されるかまたは欠失
されて作製され得る。必要に応じて、抗生物質耐性遺伝子(例えば、ネオマイシ
ン耐性遺伝子)のような選択マーカーをコードする遺伝子を、ウイルスゲノムの
非必須領域(上述を参照のこと)またはBACに挿入し得る。次いで、この構築
物は、標準的な方法を用いて細胞(例えば、Vero細胞、上述を参照のこと)
にトランスフェクトされ得、そして挿入されたHSVを含むクローンが、例えば
、抗生物質の存在下で細胞を培養することにより選択され得る。この様式におい
て産生される細胞は、不足している前初期遺伝子のために、さらなる操作なしで
はウイルスを産生しない。従って、細胞は、ウイルス産生に関連し得る細胞毒性
の非存在下で培養され得る。これらの細胞においてウイルス産生の誘導が所望さ
れる場合、不足している前初期遺伝子は、トランスフェクションによって、細胞
に導入され得る。
【0039】 これらの方法は、先行の方法(単一の細胞中に複数の、大きなプラスミドの同
時導入を必要とすることによって、効率が悪くそして高価である)よりも有意な
利点を提供する。さらに、例えば、本発明の細菌性の人工染色体構築物を使用す
る場合、細菌中で増殖された遺伝子の欠失または改変を実行させることを容易に
することが可能である。対照的に、細胞株を使用してこのことを達成する試みは
、不可能ではないが、極めて困難であった。最終的に、上記は、HSV−BAC
に関して記載されたが、これらの方法は、上述の人工染色体構築物のいずれかの
使用を利用して容易に適用され得る。
【0040】 (実験の結果) (組換えウイルスおよびBACプラスミドの生成) 本発明者らは、完全なHSVゲノムのクローニングのために細菌性人工染色体
(BAC)技術を使用した。プラスミドBAC−TKを、細菌の染色体維持に必
要なシグナルおよびクロラムフェニコール耐性遺伝子に隣接するウイルス性のt
k配列とともに構築した(図1)。このプラスミドは、直線化され、そしてVe
ro細胞(ATCC CRL 1587)中にHSV−1感染性DNAとともに
同時トランスフェクトされた。得られたウイルスストックを100μMのアシク
ロビル(ACV)を用いてスクリーニングし、そして耐性ウイルスを単離し、そ
してプラークを精製した。サザンブロット分析およびPCR分析で、BACの挿
入およびtk座を有するクロラムフェニコール配列を確認した。組換えウイルス
を、HSV−VAC−TKと命名した。
【0041】 Vero細胞を3の感染多重度(m.o.i.)でHSV−BAC−TKとと
もに2時間感染させ、収集し、そしてDNAを以下の材料および方法に記載され
るように抽出した。単離した環状DNAを、E.coli中にエレクトロポレー
ションし、そして組換えコロニーを、クロラムフェニコールに対する耐性につい
てスクリーニングした。抗生物質に対して耐性である細菌をさらなる分析に供し
た。手短に言えば、DNAを11のコロニーから抽出し、そしてHSV遺伝子U
S6、UL10、UL30およびUL40に対応するプライマーセットを用いる
PCR分析に供した。試験した11クローンの全ては、4つのプライマーセット
全てに対して陽性であった。DNAを、11のクローンの8つから抽出し、そし
てEcoRI、EcoRVおよびHindIIIで消化した。この結果は、HS
Vの全てのゲノムがクローニングされたことを示した。
【0042】 (HSV−BACクローン由来の感染性ウイルス子孫のレスキュー) 元々の8、p25およびp26由来の2つのクローンをさらなる分析のために
選択した。これらのBACプラスミドのトランスフェクションにより、プラーク
形成が2日後に生じた。レスキューしたウイルスを増幅し、そしてウイルスDN
Aを抽出し、そして制限エンドヌクレアーゼを用いて消化した。レスキューした
ウイルスr25およびr26の制限エンドヌクレアーゼパターンは、p25、p
26およびHSV−BAC−TKのパターンと同一であった。レスキューしたウ
イルスが、親のウイルスと同様に振る舞うかどうかを決定するために、3つ全て
のウイルスを、増殖曲線の1つの工程において試験した(図2)。この結果は、
親の投入ウイルスの増殖率および長時間にわたるウイルスのレスキューにおいて
違いがほとんどあるいは全く存在しないことを示す。
【0043】 (HSV UL54変異体の構築および特徴づけ) HSV変異体の構築において細菌性の遺伝能力を例示するために、必須HSV
遺伝子であるUL54を、以下のように欠失させ得る。(図3Aおよび3Bを参
照のこと)。UL54遺伝子の遺伝子産物であるICP27は、HSV感染にお
いて多くの役割を果たす。ウイルスの増殖に必須のこのタンパク質が、核におい
て広く見出され、ここでこれは、プレmRNAスプライシングを阻害し、宿主細
胞の小核リボヌクレオタンパク質粒子と相互作用し、RNAに結合し、イントロ
ン含有mRNAの核原形質輸送を阻害し、そして後期ウイルスRNAの輸出を促
進することにより、後期遺伝子タンパク質合成を調節する。
【0044】 相同組換えのための隣接配列のクローニングのために、2つのプライマーセッ
トを使用し得る。1つのセットは、UL54コード配列のすぐ上流に位置する配
列およびこの部位より約1kb上流(すなわち、UL53遺伝子内)の配列に結
合する。第2のセットは、UL54終止コドンのすぐ3’側の配列、およびこの
部位より約1kb下流(すなわち、UL55遺伝子内)の配列に結合する。これ
らのプライマーを用いて生成されるPCRフラグメントを、placi中にクロ
ーニングし得、p53−laci−55を生成する。カナマイシンコード配列を
、PCRにより増幅し得、そしてp53−laci−kan−UL55を生成す
るために、p53−placi−55のα相補性lacZ配列と共にインフレー
ムにクローニングし得る。このプラスミドとBAC DNAとの間の相同組換え
は、HSV UL54コード配列の、α相補性lacZ/カナマイシン融合配列
を駆動するlaciプロモーターとの置換を生じる。p53−placi−ka
n−55配列は、プラスミドバックボーンから放出され得、ゲル精製され、そし
てp25を含有するコンピテントなE.coli中に形質転換され得る。次いで
、組換えを、カナマイシンプレート、IPTGプレートおよびクロラムフェニコ
ールプレートにおけるそれらの増殖能力についてスクリーニングし得る。サザン
ハイブリダイゼーションを用いて、変異の存在を確認し得る。
【0045】 pΔUL54と命名され得る正しい変異を有するクローンを、以下のようにさ
らに分析し得る。rΔUL54、pΔUL54からレスキューしたウイルス、r
25、HSV−BAC−TKおよび野生型HSVのF株の増殖動力学を、2−2
およびVero細胞において比較し得る。2−2細胞は、ICP27を恒常的に
発現する安定な細胞株であり、従って、UL54欠損を補足し得る。4つ全ての
ウイルスは、2−2細胞において野生型のレベルに複製されることが予期された
が、rΔUL54は、Vero細胞において増殖することが予期されなかった。
レスキューした変異ウイルスまたは挿入プラスミドDNAから抽出したDNAの
制限エンドヌクレアーゼパターンは、変異誘発手順の間、安定を維持するBAC
プラスミドを確認するために実行し得る。
【0046】 (アンプリコンをパッケージングするHSV−BAC DNA) HSVに基づくベクターが、遺伝子転移に広範に使用されている。HSVプラ
スミドベクター(アンプリコン)は、真核生物発現カセットおよび複製およびパ
ッケージングのためのHSVシグナルを含む。アンプリコンベクターは、ヘルパ
ーウイルスと、野生型ウイルス、複製欠損ウイルス、またはHSVコスミドから
生成されたウイルスのいずれかとを同時増殖する場合、ビリオン中で複製および
パッケージングされる。実際に、改変されたコスミドセットを用いて、夾雑する
ヘルパーウイルスを含まないアンプリコンの調製物が生成されている(Frae
felら、前出)。しかし、ヘルペスウイルスコスミドは、欠失および再構成し
がちであり、そしてさらに、しばしば天然において不均質である。HSVのBA
Cクローンは、これらの問題を克服する。
【0047】 HSV−BACクローンの安定性を評価するために、HSVコスミドクローン
と比較する場合、本発明者らは、1、3、または7日間のいずれかで連続的に増
殖させた細菌培養物から単離したDNAを精製および消化した(1および7日目
に採取したサンプルから得た結果を図4に示す)。p25の制限エンドヌクレア
ーゼパターンは、この期間を通して非電荷を維持したが、コスミド14(Cun
ninghamら、前出)の制限エンドヌクレアーゼパターンは、激しく変化し
ていた。細菌集団における不均一性を、p25またはコスミド48(Cunni
nghamら、前出)のいずれかを含むE.coliをストリーキングアウトす
るとおよび5つのクローンそれぞれをミニプレップすることによって評価した。
この結果は、コスミドクローンを含むE.coliが、天然においては、不均質
であるが、BACクローンを含むE.coliは、均質であることを示した。従
って、BACにおけるHSV配列の維持は、治療目的のための均質な感染性のウ
イルスDNAの産生に好ましい。
【0048】 トランス機能を、アンプリコンプラスミドDNAをパッケージングするために
HSV−BAC DNAの能力を決定することにより試験した。IE4/5プロ
モーターの制御下にある緑色蛍光タンパク質(GFP)遺伝子を含むアンプリコ
ンプラスミド、またはラウス肉腫ウイルス(RSV)プロモーター(pHSVL
ac)の制御下にあるlacZ遺伝子を含むアンプリコンプラスミドを、トラン
スフェクトしたp25、HSVコスミドDNA(6、28、14、56、および
48;Cunninghamら、前出)、または感染性のF株ウイルスDNA(
ATCC VR−733)のいずれかと共に同時増殖させた。4日後に細胞を収
穫し、そして感染性粒子を、新鮮な単一層に感染させ、そして緑色細胞、または
青色細胞のいずれかのプラークを数えることにより力価決定した(表2)。この
結果は、HSV−BAC DNAが、コスミドDNAおよび感染性ウイルスDN
Aよりも、より効率的にアンプリコンをパッケージングし得ることを示した。こ
れらのデータは、適切な改変を有するHSV−BACが、遺伝子転移の強力なベ
クターとして使用され得ることを示す。
【0049】 (材料および方法) (ウイルスおよび細胞) Vero細胞およびVero2−2細胞を増殖させ、そしてCoenら(Vi
rology 168:221−231、1989)により記載されるようにし
て、薬物感受性についてアッセイした。ウイルスの力価を、Vero細胞につい
て三連で決定した。組換えウイルスを2回プラーク精製し、そして改変をサザン
ブロットハイブリダイゼーションおよびPCR分析により確認した。
【0050】 (プラスミド) プラスミドpTK−ABを、pXhoIf(プラスミドpAT153中にクロ
ーン化されたHSV−1株17のXhoI Fフラグメント)由来のBglII
/EcoRIフラグメントをpHSVlacのBamHI/EcoRI部位へサ
ブクローニングすることにより作製した(Gellerら、前出)。tk−含有
プラスミド、BH13(Horsburghら、Cell 86(6):949
−959、1996)を、PstIおよびXhoIで消化し、tk遺伝子の3’
末端を放出し、そしてこのフラグメントをpSC1180のPstI/XhoI
部位にサブクローニングし、プラスミドTK−CDを作製した。プラスミドTK
−ABおよびTK−CDを、HindIII/MscIおよびHindIII/
SalIでそれぞれ消化し、そして得られたフラグメントをpBeloBAC(
Dr.H.ShizuyaおよびDr.M.Simon、Department
of Biology、California Institute of
Technology、Pasadena、CA)のHpaI/SalI部位に
サブクローニングし、プラスミドpBAC−TKを作製した(図1)。
【0051】 pLaciを、pBluescript KC(Stratagene)をS
acIおよびNaeIを用いて消化し、T4 DNAポリメラーゼを用いて平滑
末端にし、そして再連結することにより生成した。UL53、UL55およびカ
ナマイシン配列を、それぞれ、PvuII、HindIII、およびKpnI/
XhoI部位を含むプライマーを用いてPCRにより増幅した(表1)。UL5
3フラグメントをPvuIIを用いて消化し、そしてpLaciに特有のPvu
II部位にクローニングし、UL53−pLaciを作製した。フラグメントの
配向を、制限酵素消化により確認した。同様に、UL55フラグメントをHin
dIIIを用いて消化し、そしてUL53−pLaciのHindIII部位に
クローニングし、UL53−pLaci−UL55を作製した。この配向を制限
酵素消化により確認した。カナマイシンフラグメントを、KpnIおよびXho
Iを用いて消化し、KpnI/XhoIで消化したUL53−pLaci−UL
54にクローニングした。これは、lacZ α相補体およびカナマイシン配列
のインフレーム融合を生じる。このプラスミドを、UL−53−pLaci−k
an−UL55と命名した。pHSV−GFP(緑色蛍光タンパク質)を、pH
SVLac(Geller、前出)中のlacZ配列をGFP配列と置換するこ
とにより構築した。
【0052】 (ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)) PCR−増幅フラグメントを、テンプレートとしてウイルスゲノムDNAまた
はプラスミドDNAを使用して得、そしてこのオリゴヌクレオチドをプライマー
として表1に列挙した。Taq DNAポリメラーゼ(Promega)を用い
て、目的の領域を、Sambrookら(Molecular Cloning
、A Laboratory Manual、Cold Spring Har
bor Laboratory Press、Cold Spring Har
bor、New York、1989)の推奨に従って増幅し、そして30サイ
クル(95℃、1分間、55℃、1分間、72℃、1分間)を、Perkin
Elmer GeneAmp 2400にて実行した。
【0053】 (ウイルス構築物) プラスミドBAC−TKを、Chiouら(Virology 145(2)
:213−226、1985)によって記載されるように、HindIIIを用
いて消化し、そして感染性HSV−1のF株DNAとともにVero細胞に同時
トランスフェクトした。100μMのアシクロビル(ACV)に対して耐性であ
るプラーク由来のDNAを、クロラムフェニコール配列(表1)に対応するプラ
イマーを用いてPCRによりスクリーニングした。2つの独立したトランスフェ
クションの各々から、1つの組換えウイルスを2回プラーク精製し、そして変異
をサザンブロットハイブリダイゼーションにより確認した。このウイルスを、H
SV−BACと命名した。
【0054】 (HSV−BAC DNAおよびBACプラスミドの単離) コンフルエントなVero細胞の100mm皿を、3の感染多重度でHSV−
BACを用いて感染させた。感染を2時間の間行い、この上清を取り除き、そし
て1mlのDNAzole(Gibco)を添加した。製造者のプロトコルに従
う細胞溶解物から得たDNAを、100μlのTEに再懸濁した。1μlのDN
Aを等量の水に添加し、そして25μlのエレクトロ−コンピテントなE.co
li(DH10B株(Hanahanら、Methods Enzymol.2
04:63−113、1991))に、細胞ポレーター(cell−porat
or)(Gibco)を用い、そして製造者により推奨される条件でエレクトロ
ポレーションした。この細菌を、LB培養液中で37℃にてインキュベートする
ことにより回収し得、クロラムフェニコール(12.5ng/ml)を含むLB
寒天培地上にプレートし、そして37℃にて一晩インキュベートした。BACプ
ラスミドをアルカリ溶解手順を用いてE.coliから単離し、そしてPCRに
よりスクリーニングした。4セットのプライマーを用いて、US6、UL10、
UL30およびUL40の配列(表1)を増幅した。全てのプライマーセットに
陽性であるクローン由来の2μgのDNAを、18μlのリポフェクトアミン(
lipofectamine)を用いて100mmの皿のVero細胞にトラン
スフェクトし、そして34℃にてインキュベートした。ウイルスプラークをトラ
ンスフェクション後、2日間観察した。
【0055】 (BAC変異原性) p25含有細菌を、CaCl2処理によりコンピテントにした。pUL53− pLaci−kan−UL55を、XbaI、MluIおよびScaIを用いて
消化し、そしてUL53−pLaci−kan−UL55配列をゲル精製し、そ
してコンピテントなp25 E.coli中に形質転換した。この細菌を1mM
のIPTG存在下で37℃にて2時間回復させ、次いで、カナマイシン/IPT
Gプレート(それぞれ、5mg/mlおよび1mM)上にプレートアウトした。
変異をPCRおよびサザンブロットハイブリダイゼーションにより確認した。改
変ウイルスを、2−2細胞およびVero細胞での増殖について試験した。
【0056】 (アンプリコンの生成) 2−2細胞を、Fraefelら(J.Virol.70(10):7190
−7197、1996)によって記載されるように、p25、HSVコスミドセ
ット6、28、14、56および48(Cunninghamら、前出)、また
は感染性HSV F株のDNAのいずれかの1、2、または4μg、ならびに1
gのpHSV−GFPを用いてトランスフェクトした。細胞を、4日後に収穫し
、凍結および解凍を3回行い、この細胞細片を遠心分離により取り除き、そして
この上清を用いて新鮮な単一層に感染させた。力価をウイルスプラークおよび形
質導入された緑色細胞を計数することにより算出した。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】 本明細書中に引用される全ての参考文献は、その全体が参考として援用される
。他の実施態様は、以下の特許請求の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、プラスミドBAC−TKのHindIIIフラグメントの概略図であ
る。フラグメントABおよびCDは、それぞれHSV−1系統第17ゲノムの、
ヌクレオチド47860−47150および47057−45582に対応する
(Genbank登録番号X14112、O00317、O00374、および
S40593)。「H」は、HindIII制限部位を示し、そして「cm」お
よび「tk」は、それぞれクロラムフェニコールコード配列およびチミジンキナ
ーゼコード配列を示す。
【図2】 図2は、HSV−BAC、r25、およびr26の一段階増殖曲線を示すグラ
フである(実験結果は以下を参照のこと)。
【図3A】 図3Aは、HSV−BAC変異誘発を実行するための方法の概略図である。手
短には、相同組換えが、HSV−BACと、(i)UL53に対して相補的な配
列(「53seq」)、(ii)カナマイシン遺伝子(「kan」)、および(
iii)UL55に対して相補的な配列(「55seq」)を含む構築物との間
で実行され、UL54遺伝子において生じる(UL54遺伝子は、HSVゲノム
中のUL53遺伝子とUL55遺伝子との間に存在し、カナマイシン遺伝子によ
って置換されている)。
【図3B】 図3Bは、図3Aに対する参照において上記の相同組換えの事象が生じるクロ
ーンを特徴付けるために使用され得るPCR分析の概略図である。
【図4】 図4は、BACプラスミドp25の安定性をコスミド14の安定性と比較した
実験(Cunninghamら、Virology 197(1):116−1
24、1993)の結果を示すゲルの写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 38/22 C12N 5/00 B 39/00 A61K 37/02 48/00 37/24 (72)発明者 クイアン, ドン カナダ国 ブイ6エス 1エックス4 ブ リティッシュ コロンビア, バンクーバ ー, アケイディアン 311−2730 (72)発明者 トゥファロ, フランシス カナダ国 ブイ6エス 1エックス4 ブ リティッシュ コロンビア, バンクーバ ー, ウエスト 30ティーエイチ アベニ ュー 4027 (72)発明者 オストロブ, ジェフリー カナダ国 ブイ7ダブリュー 2エス1 ブリティッシュ コロンビア, ウエスト バンクーバー, マリン ドライブ 5825 Fターム(参考) 4B024 AA01 CA02 DA02 EA02 EA04 GA11 HA17 4B065 AA90X AA95Y AB01 BA02 CA44 4C084 AA13 AA14 BA44 CA01 CA59 DA01 DA12 DA21 DA25 DA32 DB01 DB52 DC01 NA14 ZA702 ZA812 ZA892 ZB022 ZB072 ZB212 ZB261 ZC032 ZC042 ZC062 ZC082 4C085 AA03 BB01 DD62 DD63 4C087 AA01 AA03 BC83 CA12 NA14 ZA70 ZA81 ZA89 ZB02 ZB07 ZB21 ZB26 ZC03 ZC04 ZC06 ZC08

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細胞に導入する際に組換えウイルスの形成を指向する核酸配
    列を含む、人工染色体構築物。
  2. 【請求項2】 前記組換えウイルスが溶解性ウイルスである、請求項1に記
    載の人工染色体構築物。
  3. 【請求項3】 前記組換えウイルスが非溶解性ウイルスである、請求項1に
    記載の人工染色体構築物。
  4. 【請求項4】 前記人工染色体または前記核酸配列が異種核酸配列をさらに
    含む、請求項1に記載の人工染色体構築物。
  5. 【請求項5】 前記異種核酸配列が治療用遺伝子産物をコードする、請求項
    4に記載の人工染色体構築物。
  6. 【請求項6】 前記治療用遺伝子産物が、成長因子、ホルモン、酵素、ワク
    チン抗原、細胞毒、免疫調節タンパク質、アンチセンスRNA分子、およびリボ
    ザイムからなる群より選択される、請求項5に記載の人工染色体構築物。
  7. 【請求項7】 前記人工染色体が、細菌の人工染色体、P1由来の人工染色
    体、酵母の人工染色体、および哺乳動物の人工染色体からなる群より選択される
    、請求項1に記載の人工染色体構築物。
  8. 【請求項8】 前記人工染色体が細菌の人工染色体である、請求項5に記載
    の人工染色体構築物。
  9. 【請求項9】 前記組換えウイルスがヘルペスウイルスである、請求項1に
    記載の人工染色体構築物。
  10. 【請求項10】 前記ヘルペスウイルスが単純ヘルペスウイルスである、請
    求項9に記載の人工染色体構築物。
  11. 【請求項11】 組換えウイルスを細胞内で産生する方法であって、該方法
    は、請求項1に記載の人工染色体構築物を該細胞に導入する工程を包含する、方
    法。
  12. 【請求項12】 前記細胞が哺乳動物中にある、請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 異種核酸配列を細胞に導入する方法であって、該方法は、
    請求項4に記載の人工染色体構築物を該細胞に導入する工程を包含する、方法。
  14. 【請求項14】 前記細胞が哺乳動物中にある、請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 細胞を殺傷する方法であって、該方法は、請求項2に記載
    の人工染色体構築物を該細胞に導入する工程を包含する、方法。
  16. 【請求項16】 前記細胞が哺乳動物中にある、請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記細胞が癌細胞である、請求項15に記載の方法。
  18. 【請求項18】 請求項11に記載の方法であって、該方法が、前記人工染
    色体構築物の前記細胞への導入において、組換えビリオン内にパッケージングさ
    れたアンプリコンを該細胞内に導入する工程をさらに包含する、方法。
  19. 【請求項19】 ゲノム内に安定に組み込まれる人工染色体構築物を含む、
    細胞。
  20. 【請求項20】 請求項19に記載の細胞であって、ここで、前記人工染色
    体構築物が、前初期遺伝子が変異を含むHSVゲノムをコードする核酸配列を含
    む、細胞。
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