JP2002503952A - 多嚢胞性腎疾患遺伝子 - Google Patents

多嚢胞性腎疾患遺伝子

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ヒトPKD1をコードしている単離された核酸およびそれに由来する配列を包含する。本発明はまた、これら核酸を含むベクター、該ベクターで形質転換された宿主細胞、およびPKD1タンパク質またはそのフラグメントを製造する方法を包含する。もう一つの態様において、本発明は、真の発現されたPKD1遺伝子に対してのみハイブリッド形成し且つPKD1相同染色体に対してハイブリッド形成しない単離されたオリゴヌクレオチドを包含する。更にもう一つの態様において、本発明は、単離された突然変異PKD1遺伝子およびそれらのcDNA同族体を包含する。更に、PKD1遺伝子の正常型と突然変異型とを区別する単離されたオリゴヌクレオチドを提供する。APKDまたはAPKDの特徴を有する疾患状態を治療する方法および組成物も提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 多嚢胞性腎疾患遺伝子 本出願は、1995年1月31日出願の米国特許出願第08/381,520号の一部継続であ る。 発明の分野 本発明は、ヒトPKD1遺伝子に由来するDNA配列およびぞの遺伝子によっ てコードされる1種類または複数のタンパク質を用いるヒトの多嚢胞性腎疾患の 診断および治療に関する。 発明の背景 成人発症多嚢胞性腎疾患とも称される常染色体優性多嚢胞性腎疾患(APKD )は、約1000人に一人が罹患する最も一般的なヒトの遺伝性疾患の一つであ る。米国における有病率は500,000を越え、毎年6,000〜7,000 の新たな症例が検出されている(ストライカー(Striker)ら,Am.J.Nephrol.,6 :161-164,1986;イグレシアス(Iglesias)ら,Am.J.Kid.Dis.,2:630-639,1983 )。その疾患は、腎、肝および膵などの管器官内での嚢胞形成、更には、大腸憩 室炎、漿果状動脈瘤、ヘルニアおよび僧帽弁逸脱を含めた胃腸、心臓血管および 筋骨格の異常を特徴とする全身性疾患であると考えられる(ガボウ(Gabow)ら ,Adv.Nephrol.,18:19-32,1989;ガボウ,New Eng.J.Med.,329::332-342,1993) 。 しかしながら、APKDの最も流行する且つ明白な症状は腎嚢胞の形成であり 、これは、著しく肥大した腎および腎の濃縮能の低下を引き起こす。高血圧症お よび内分泌異常もまた、APKD患者において一般的であり、腎不全の症状の前 でも見られる。APKD患者の約半数において、その疾患は末期腎疾患まで進行 し、したがって、APKDは、米国および欧州における腎臓透析および移植例の 4〜8%の原因となっている(Proc.European Dialysis and Transplant Assn. ,ロビンソン(Robinson)およびホーキンス(Hawkins)監修,17:20,1981)。 したがって、当該技術分野において、この疾患の発生数および重症度を減少させ る 診断および治療の手段が必要とされている。 APKDは、常染色体優性遺伝に特有の伝播パターンを示す、すなわち、罹患 した個体の子孫はそれぞれ、原因遺伝子を遺伝する50%の可能性がある。連鎖 実験は、原因遺伝子が、α−グロビンクラスターに近い染色体16の短腕上に存 在することを示しており、この遺伝子座はPKD1と称された(リーダーズ(Re eders)ら,Nature,317:542,1985)。他のPKD関連遺伝子、例えば、PKD2 などが存在するが、PKD1の欠点は、罹患した家族の約85〜90%でAPK Dを引き起こすことであると考えられる(パーフレー(Parfrey)ら,New Eng.J .Med.,323:1085-1090;ピーターズ(Peters)ら,Contrib.Nephrol.,97:128-139 ,1992)。 PKD1遺伝子は、染色体位置16p13.3に局在していた。新規マーカー の識別および制限酵素分析と共に広範な連鎖分析を用いると、その遺伝子は、マ ーカーATPL(ATP6C)とCMM65(D16S84)との間の約700 kbの間隔に更に局在していた。その部分は、転写された配列に隣接すると考え られるCpG島が多く、そしてこの間隔は少なくとも20遺伝子を含むと推定さ れた。PKD1遺伝子の正確な位置は、推定上のPKD1 cDNA配列の3’ 末端に対応するDNA配列の約5631bpを記載している欧州PKDコンソー シアム(EPKDC),Cell,77:881,1994で報告されたように、罹患メンバーが、こ の部分に結合した14kb RNA転写物を破壊する転座を有するPKD家族の 知見によって正確に位置をつきとめられた。 部分PKD1 3’cDNA配列の情報にもかかわらず、いくつか重大な障害 が、PKD1遺伝子の完全な配列の確認の前に立ちはだかっている。たいていは 、これら障害は、PKD1遺伝子座の複雑な成り立ちに起因する。一つの重大な 障害は、PKD1転写物に関する配列が、PKD1遺伝子座に近い染色体16上 で少なくとも3回重複してPKD1相同染色体を形成することである。もう一つ の障害は、PKD1ゲノムの間隔が、他のゲノム部分に存在する反復要素も含ん でいることである。これらの種類の配列重複は両方とも、ゲノムDNAの識別に 広く用いられる「染色体歩行」技術の妨げになる。これは、これら技術が、ゲノ ムDNAのオーバーラップフラグメントを含有するクローンを識別するのにハイ ブリダイゼーションに頼っているためであり、したがって、真のPKD1遺伝子 に由来するクローンの代りにPKD1相同染色体に由来するクローン中に「歩行 する」可能性が高い。同様に、PKD1重複および染色体16特異的反復体は、 PKD1タンパク質をコードする完全なcDNA配列の確実な決定の妨げにもな る。したがって、当該技術分野において、真のPKD1遺伝子に対応するゲノム およびcDNA配列が必要とされている。これには、発現されたPKD1に特有 であり且つ染色体16上にも存在する重複相同配列中には存在しないこれら配列 のセグメントの識別が含まれる。 発明の概要 本発明は、図1で示された配列を有する単離された正常ヒトPKD1遺伝子、 図2で示された配列などのそれに由来する配列、図3で示されたPKD1 cD NA配列を有する単離された核酸およびそれに由来する配列を包含する。PKD 1遺伝子は、その変更された、欠陥のあるまたは非機能性の発現が、成人発症多 嚢胞性腎疾患をもたらすゲノムDNA配列である。本発明はまた、これら核酸を 含むDNAベクター、それらベクターで形質転換された細胞、およびPKD1タ ンパク質またはそのフラグメントを製造する方法を包含する。 もう一つの態様において、本発明は、真の発現PKD1遺伝子に対してのみハ イブリッド形成し且つPKD1相同染色体に対してハイブリッド形成しない単離 されたオリゴヌクレオチドを包含する。 なおもう一つの態様において、本発明は、正常PKD1遺伝子からの変更をヌ クレオチド配列中に含み、そしてヒト個体のゲノム中におけるその1個またはそ れ以上のコピーでの存在が成人発症多嚢胞性腎疾患に関係している単離された突 然変異PKD1遺伝子およびそれらのcDNA同族体を包含する。 なおもう一つの態様において、本発明は、PKD1遺伝子の正常型と突然変異 型とを区別する単離されたオリゴヌクレオチドを包含する。 なおもう一つの態様において、本発明は、ヒト対象において突然変異PKD1 遺伝子を有するヒト対象を識別する方法であって、 (a)その対象から生体材料の試料を得、そして (b)突然変異遺伝子またはそのタンパク質産物の存在を検出することを含む 上記方法を包含する。 なおもう一つの態様において、本発明は、APKDまたはAPKDの特徴を有 する疾患状態を治療するための方法および組成物を包含する。このような方法は 、単離されたヒトPKD1遺伝子またはその遺伝子のフラグメントを、治療的有 効量のPKD1タンパク質の全部または一部分の発現を引き起こす条件下で投与 することを包含する。本発明はまた、図1、2および3のPKD1 DNAの全 部若しくは一部分、または図1、2若しくは3のDNAによってコードされるP KD1タンパク質を含む、APKDを治療するための組成物を包含する。 図面の簡単な説明 図1Aは、染色体マーカーATPL(ATP6C)とD16S84との間のヒ トPKD1遺伝子座のDNA配列を示す。(配列番号:1)。 図1Bは、正常ヒトPKD1遺伝子を含む53,526塩基のDNA配列を示 す。(配列番号:2)。 図2は、正常ヒトPKD1 DNAの5’領域内の894塩基の部分DNA配 列を示す。(配列番号:3)。 図3は、正常ヒトPKD1 cDNAの完全長さ配列および対応するアミノ酸 配列を示す。(配列番号:4〜5)。 図4Aは、真のPKD1遺伝子(配列番号:19)およびPKD1相同染色体 (配列番号:18)に由来するDNAの5’領域のDNA配列の比較を示す。二 つの配列を並べて比較するには、29塩基対ギャップを真の遺伝子の配列中に導 入すべきである。更に、真のPKD1およびPKD1相同染色体は、この図の4 18位で異なる。 図4Bは、真のPKD1配列とPKD1相同染色体とを区別するのに用いるこ とができるオリゴヌクレオチドのDNA配列を示す。星印は、重合遮断修飾を示 す。(配列番号:10)。 図5は、PKD1遺伝子座を含有する染色体16の部分を示す。上段は、No tI制限部位、更には、この部分において前に確認された遺伝マーカーを示す。 下段は、この部分を包含するP1クローンを示す。 図6は、PKD1遺伝子および、示された適切な制限部位だけを含む隣接部分 を含有する91.8B P1クローンの制限地図を示す(B=FiamHI,C =SacI,E=EcoRI,N=NotI,S=SalI,X=XhoIおよ びV=EcoRV)。括弧内のNotI部位は、ゲノムDNAにおいてメチル化 されている。1.9kb BamHI−BamHIフラグメントの位置は、影付 き箱形で示され、縞模様箱形は、2.5kbポリプリン/ポリピリミジン区域の 位置を示す。矢印は、次の大部分の動原体転写物(NCT)、TSC−2および PKD1遺伝子の位置および配向を示す。適切なコスミドクローンの位置は、空 白の箱形で示される。配列決定用鋳型を作るのに用いられた制限フラグメントは 、その部位がベクター由来であることを示す引用符と共に下部に示されている。 蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)で用いられたプールは、下部 に角括弧で示されている。 図7は、前に報告された(EPKDC)部分PKD1 cDNA(配列番号:20 、21、24、25、28および29)配列と、本明細書中で報告された配列( 配列番号:22、23、26、27、30および31)との比較を示す。上の配 列は、cDNA(EPKDC)について報告されたものであるが、下の配列は、本発 明のゲノム配列である。不一致は、cDNA(EPKDC)配列において小文字で、 そしてゲノム配列において箱形で強調され、対応するアミノ酸の変化はXで示さ れている。フレームシフトから得られた変化したカルボキシ末端残基は、ゲノム 配列の上に示され、そして前に予測された残基は小文字で示されている。インフ レーム(in-frame)末端コドンは、ゲノム配列において下線で示されている。 図8は、GRAIL2によって予測されるPKD1ゲノム構造の図を示す。予 測されたエクソンは、ゲノム配列に沿った箱形として示されている。報告された cDNAは上部右側にある。2.5kb高GC領域の位置は、下方の縞模様箱形 で示されている。遺伝子モデルのエクソン3および4の上の点模様箱形は、予測 されたLRRおよびカルボキシ隣接部分の位置を示す。公表されたcDNAの範 囲は、空白(コード領域)および網状模様箱形(3’非翻訳領域)で示されてい る。黒塗り箱形は、予測の遺伝子モデルにおいて不存在であったエクソンの相対 位置を示すが、星印は、スプライシングされていないイントロンを含有するエク ソンを示す。2.5kb高GC領域の位置は、GC含量バーの下の縞模様箱形で 示される。図9は、予測のPKD1タンパク質の模式的構造を示す。多数のドメ インは、高システインクラスター(F)に隣接しているN末端に近い高ロイシン 反復(LRR)の二つのコピーを含めた配列相同性に基づいで示されている。未 知の機能のドメイン(Pmel−17またはIg様反復)の3つの完全なコピー および12の関連コピーも示す。予測された7個(またはそれ以上)の膜スパニ ング(spanning)ドメインも示す。種々のドメインをコードしているエクソンも 挙げられている。図10は、PKD1 cDNAを含むRT−PCKおよびcD NA産物を示す。EPKDC 3' cDNA配列は、縞模様箱形で示されている。完全 長さcDNAは黒で示されている。影付き箱形は、個々のcDNAおよびRT− PCR産物を示す。網状模様箱形は、選択的にスプライシングされたエクソンお よびスプライシングされていない読み取り枠を維持しないエクソンを含有するR T−PCR産物を示す。選択的にスプライシングされたエクソンおよび挿入物は 、それぞれ、細い線および逆さの三角形で示されている。空白箱形は、読み取り 枠の位置を示す。点模様箱形は5’非翻訳領域を示す。 図11は、pCMV-SPORTベクター中の完全長さPKD1 cDNAの模式的構造 を示す。細い線は、個々のcDNAクローンを組立てるのに用いられた制限部位 を含むPKD1 cDNAを示す。太い線は、in vitro翻訳用のRNAを生じる ためのSP6およびT7 RNAポリメラーゼプロモーター、CMVプロモータ ー、SV40複製起点、および哺乳動物細胞での発現用のポリアデニル化シグナ ルを含有するpCMV-SPORTベクターを示す。 図12は、完全長さPKD1産物およびその切断された産物の図を示す。黒箱 形は、シグナルペプチド(S)を示し、高ロイシン反復(LRR)およびIg様 (Ig様)ドメインは、影付き箱形で示されている。11個の予測された貫膜部 分は、黒バーでも示され且つ番号を付されている。 図13は、GRAIL2で予測されたエクソンによってコードされる配列と、 SwissProtおよびPIRデータベース中に存在するタンパク質との間のPKD1 遺伝子の相同部分を示す。(配列番号:32〜55)。PKD1配列が共通配列 と対合する位置に影を付けている。 図14は、PKD1遺伝子座内のエクソントラッピング(trapping)の結果を 示す。 図15は、ドメイン特異的多クローン性抗体の産生用に融合タンパク質として 用いられたPKD1タンパク質の部分を示す。そのPKD1タンパク質の予測構 造を上に示す。それぞれの融合タンパク質は、担体グルタチオン−S−トランス フェラーゼ(GST)またはマルトース結合タンパク質(MBP)およびPKD 1ポリペプチドの指定部分から成る。それぞれの融合タンパク質のPKD1該当 残基を示す。 図16は、免疫沈降に用いられた二つの構築物、すなわち、示されたようにP KD1タンパク質のN末端半分に該当するSrfIΔおよびPKD1タンパク質 のC末端半分に該当するBRASH7を示す。免疫沈降に用いられた抗融合タン パク質FP−LRR、FP−46−1cおよびFP−46−2多クローン性抗体 のエピトープも示す。 発明の詳細な説明 本明細書中で引用された特許出願、特許および参考文献はいずれも、本明細書 中にそのまま援用される。不一致すなわち矛盾する場合、定義を含めた本説明が 優先する。 定義: 1. 本明細書中で用いられる「APKD」は、腎嚢胞の発生および最終的に は腎不全を特徴とし、そして代りにまたは加えて、肝および膵を含めた他の器官 における嚢胞、更には、胃腸、心臓血管および筋骨格の異常を含むことがありう る成人発症多嚢胞性腎疾患を示す。 2. 「PKD1遺伝子」という用語は、染色体位置16p13.3に地図化 され且つPKD1タンパク質をコードしているメッセンジャーRNA分子を生じ るゲノムDNA配列を意味する。PKD1遺伝子は、図1および2で示された配 列を包含し、これらは、イントロンおよび推定上の調節配列を含む。「真の」と いう用語は、本明細書中においてこの位置にあるゲノム配列、更にはそれに由来 する配列を示すのに用いられ且つこれら真の配列を「PKD1相同染色体」(下 記を参照されたい)と区別するのに役立つ。 3. 「PKD1相補的DNA(cDNA)」は、本明細書中において、真の PKD1遺伝子に由来し且つその配列またはその対配列が図3で示されるPKD 1タンパク質をコードする図3で示された配列を包含する一本鎖または二本鎖の イントロン不含DNA分子として定義される。 4. 「正常な」PKD1遺伝子は、本明細書中において、ぞの変更された、 欠陥のあるまたは非機能性の発現が成人発症多嚢胞性腎疾患をもたらすPKD1 遺伝子として定義される。正常なPKD1遺伝子は、疾患に関係がなく、したが って、遺伝子の野生型種であると考えられる。正常PKD1遺伝子の範囲には、 対立遺伝子多形性とも称されるPKD1遺伝子の対立遺伝子変種、すなわち、集 団において何等かの頻度で現われることがある疾患に関係がないPKD1遺伝子 の代りの変種も含まれる。更には、組換え体であれ天然に存在ずるのであれ、P KD1遺伝子産物の発現または機能に対して明白に作用しないDNA配列の変更 も含まれる。 5. 「突然変異」PKD1遺伝子は、本明細書中において、トランジション 、トランスバージョン、欠失、挿入、または正常なPKD1遺伝子に関する他の 修飾であって、疾患を引き起こすことを含めた、PKD1遺伝子産物の発現また は機能に検出可能な変化を引き起こす上記修飾によってその配列が修飾されたP KD1遺伝子として定義される。それら修飾は、1個〜数千程度までの多数のヌ クレオチドに関与し、そして例えば、低下したまたは増加した発現率、または欠 陥RNA転写物またはタンパク質産物の発現などのPKD1遺伝子発現の様々な 変化の一つまたはそれ以上を引き起こすことがありうる。突然変異PKD1遺伝 子は、ヒト個体のゲノム中においてその1個またはそれ以上のコピーの存在がA PKDに関係している遺伝子を包含する。 6. 「PKD1相同染色体」は、PKD1と近縁であるが、真の発現された PKD1遺伝子産物をコードしていない配列である。染色体位置16p13.1 に地図化されているこのような相同染色体のいくつかの例は、本発明者によって 同定され且つ配列決定された。 7. 「PKD1保因者」は、本明細書中において、発病性突然変異PKD1 遺伝子の少なくとも一つのコピーを有する個体として定義される。その疾患は、 概して、常染色体優性の遺伝パターンを示すので、PKD1保因者は、PKDの 何等かの症状を発現させる可能性が高い。したがって、PKD1保因者は「PK D患者」になる可能性があると考えられる。 8. 本明細書中で論及される「コンティグ」は、DNAまたはDNA配列の 連続伸長部分であり、これは、多数の重複クローンまたは配列によって示されう る。 9. 本明細書中で論及される「コスミド」は、細菌細胞中で複製することが でき、しかも約30〜約45kb長さの大形DNA挿入物を受け入れるDNAプ ラスミドである。 10.「PIクローン」という用語は、P1ファージ複製機序に基づいてベク ター中にクローン化されたゲノムDNAを意味する。これらベクターは、概して 、約70〜約105kbのインサートに適合する(ピアス(Pierce)ら,Proc.N atl.Acad.Sci.,USA,89:2056-2060,1992)。 11.本明細書中で用いられる「エクソントラッピング」という用語は、RN Aプロセッシングのドナーおよび受容体スプライス部位に隣接しているゲノムD NA配列を単離する方法を意味する。 12.「一本鎖立体配座多型解析」(SSCP)という用語は、ゲル電気泳動 による引続きのミスマッチ検出を伴う二つの種のハイブリダイゼーションを含む 、2本のDNA間の配列差を検出する方法を意味する。(ラヴニク(Ravnik)− グラバク(Glavac)ら,Hum.Mol.Genet.,3:801,1994)。 13.「HOT切断」は、本明細書中において、化学切断による引続きのミス マッチ検出を伴う二つの種のハイブリダイゼーションを含む、2本のDNA間の 配列差を検出する方法として定義される(コットン(Cotton)ら,Proc.Natl.Ac ad.Sci.,USA,85・4397,1988)。 14.「変性勾配ゲル電気泳動」(DDGE)は、種々の濃度の変性剤を含有 するゲルによる電気泳動を用いる、ただ一つの塩基対変化と同程度に僅かな配列 差に基づいて同一長さの二つのDNAフラグメントを分離する方法を意味する( グルドバーグ(Guldberg)ら,Nuc.Acids Res.,22:880,1994)。 15.本明細書中で用いられる「配列特異的オリゴヌクレオチド」は、PKD 1遺伝子中の対立遺伝子の変化または突然変異を検出するのに用いることができ る関連オリゴヌクレオチドセットを意味する。 16.本明細書中で用いられる「PKD1特異的オリゴヌクレオチド」は、真 の発現されたPKD1遺伝子中に存在する配列に対してハイブリッド形成し且つ PKD1相同染色体または他の配列に対してハイブリッド形成しないオリゴヌク レオチドを意味する。 17.本明細書中で用いられるDNAの「増幅」は、DNA配列の混合物中の 特定のDNA配列の濃度を増加させるのに役立つ反応を示す。増幅は、ポリメラ ーゼ連鎖反応(PCR)(サイキ(Saiki)ら,Science,239:487,1988)、リガ ーゼ連鎖反応(LCR)、核酸特異的増幅(NSBA)または当該技術分野にお いて知られている何等かの方法を用いて行うことができる。 18.本明細書中で用いられる「RT−PCR」は、共役した逆転写およびポ リメラーゼ連鎖反応を意味する。この増幅方法は、特定のオリゴヌクレオチド、 オリゴdTまたはランダムプライマー混合物を用いて一本鎖cDNA中へのRN Aの逆転写を開始する初期工程を用い、次に、標準的な増幅技術、例えば、PC Rを用いてこのcDNAを増幅させる。 19.具体的な配列に対応するPKD1遺伝子またはPKD1 cDNAは、 正常型であれ突然変異体であれ、その具体的な配列中においてぞの配列の固有の 性質を変化させない変更を含むと考えられる。追加のヌクレオチドを、常套の組 換えDNA操作の一部分として、図1Bで示されたPKD1遺伝子または図3で 示されたPKD1 cDNAの5’および/または3’末端に対して加えうると いうことは理解されるであろう。更に、同類DNA置換、すなわち、タンパク質 コード領域の配列におけるコードされるアミノ酸配列を変化させない変化を適応 することもできる。 本発明は、PKD1のヒト遺伝子を包含する。この遺伝子の突然変異は、成人 発症多嚢胞性腎疾患の発症に関係している。PKD1遺伝子の53,526塩基 に対応するゲノム配列の「正常」型を図1Bで示す。 PKD1遺伝子配列は、実施例1で記載された方策を用いて決定された。簡単 にいうと、一連のコスミドおよびP1 DNAクローンは、PKD1遺伝子座を 含むことが知られている染色体16の700キロベースセグメント全体にわたる 重複ヒトゲノムDNA配列を含んで組立てられた。PKD1をコードしている配 列を含めたこの700kbセグメント内の転写された配列を識別するために、エ クソントラッピングおよびcDNA選択技術の両方を用いた。同時に、当該技術 分野において周知である技術を用いて、ゲノムクローン中に含まれたヒトDNA 配列の直接DNAシークエンス法を行った。これらには、特定のコスミドからの サブクローンまたはP1クローンの単離が含まれた。重なり欠失(nested deleti on)を、選択されたサブクローンから作り、そして次に、その重なり欠失は、A LFTM自動シークエンサー(ファーマシア(Pharmacia),ウプサラ,スウェー デン)を用いる直接DNAシークエンス法で分析した。 PKD1cDNAの完全長さ配列を図3で示す。 本発明は、真の発現されたPKD1遺伝子とPKD1相同染色体または他の繰 返し配列とを区別するのに単独でまたは一緒に用いることができる、PKD1遺 伝子内またはPKD1cDNA内の配列に対応する単離されたオリゴヌクレオチ ドを包含する。これらオリゴヌクレオチドは、約12〜約60ヌクレオチド、好 ましくは、約18ヌクレオチド長さであってよいし、一本鎖若しくは2本鎖であ ってよいし、そして下記のように標識されるか若しくは修飾されていてよい。こ の方法で用いることができるオリゴヌクレオチドの例を図4Bで示す。このオリ ゴヌクレオチドの識別機能は、真のPKD1遺伝子に由来する配列とPKD1相 同染色体に由来する3個のcDNAとの比較に基づき、この比較は、相同染色体 cDNAが、真のPKD1配列に対して29bpインサートを含有することを示 した(図4A)。図4Bで示されたオリゴヌクレオチドは、それが重合反応を支 持しないようにその3’末端において修飾され、そして相同染色体配列に対して 特異的にハイブリッド形成するが真のPKD1配列に対してハイブリッド形成し ないように設計されている。このオリゴヌクレオチドが増幅反応中に含まれる場 合、それは、PKD1相同染色体配列の増幅を選択的に妨げる。この方法で、真 のPKD1配列は選択的に増幅されるが、PKD1相同染色体は増幅されない。 したがって、これらオリゴヌクレオチドまたはそれらの機能的同等物は、ヒト患 者における真のPKD1遺伝子の突然変異の存在について調べるための根拠を与 える(下記の実施例5を参照されたい)。 本発明は、図1、2および3で示された配列に由来するセンスおよびアンチセ ンス配列を含めた単離されたDNAおよびRNA配列を包含する。具体的な配列 は、対立遺伝子変種を含めたPKD1の「正常な」対立遺伝子または疾患症状に 関係している「突然変異」対立遺伝子であってよい。PKD1由来配列は、プロ モーター、エンハンサー、応答要素、シグナル配列、ポリアデニル化配列等を含 めた異種配列と結合することもできる。更に、核酸は、修飾して、安定性、溶解 性、結合親和性および特異性を変更することもできる。例えば、PKD1由来配 列は、選択的にメチル化されうる。 DNAは、アンチセンスオリゴヌクレオチドを含むことができるし、そして更 に、ヌクレアーゼ耐性ホスホロチオエート誘導体、ホスホルアミデート誘導体お よびメチルホスホネート誘導体、更には、ニールセン(Nielsen)ら,Science,2 54:1497,1991で記載のようにアミノ酸主鎖に対して塩基を共役させることによっ て形成された「タンパク質核酸」(PNA)を含むことができる。そのDNAは 、α−アノマーヌクレオチドの結合によって、またはメチル若しくはエチルホス ホトリエステルまたはアルキルホスホルアミデート結合の形成によって誘導体化 されうる。更に、本発明の核酸配列は、検出可能なシグナルを提供できる標識で 直接的にかまたは間接的に修飾することもできる。典型的な標識には、放射性同 位体、蛍光分子、ビオチン等が含まれる。 概して、本発明による核酸操作は、例えば、Molecular Cloning,A Laboratory Manual(第2版,サムブルック(Sambrook)、フリッチュ(Fritsch)およびマ ニアティス(Maniatis),コールド・スプリング・ハーバー(Cold Spring Harb or))またはCurrent Protocols in Molecular Biology(オースベル(Ausbel) 、ブレント(Brent)、キングストン(Kingston)、モア(More)、ファイドマ ン(Feidman)、スミス(Smith)およびストルール(Struhl)監修,グリーン・ パブリッシャー・アソシエーション(Greene Publ.Assoc.),ウィリー・インタ ーサイエンス(Wiley-Interscience),NY,NY,1992)で開示されたように 、当該技術分野において周知である方法を用いる。 本発明はまた、PKD1またはPKD1関連配列を有する核酸を含むベクター を提供する。プラスミド、ファージ、ウイルスおよび真菌のベクターを含めた多 数のベクターは、種々の真核性または原核性宿主における発現について記載され ており、遺伝子療法にも簡単なタンパク質発現にも用いることができる。好都合 にh、ベクターには、特に、PKD1コード部分が図3で示されたcDNAまた はその誘導体若しくはフラグメントを含む場合、そのPKD1コード部分に対し て機能的に結合したプロモーターが含まれうる。コードされるPKD1は、pR EP4、pREP8またはpCEP4(インビトロジェン(InVitrogen),サン ・ディエゴ,CA)などの何等かの適当なベクターおよび何等かの適当な宿主細 胞を用いることにより、本明細書中で開示された若しくは引用されたまたはそれ 以外に適切な分野の業者に知られている方法を用いて発現されうる。ベクター/ 宿主の具体的な選択は、本発明の操作にとって厳密な要素ではない。 組換えクローニングベクターには、しばしば、クローニング若しくは発現用の 1種類若しくはそれ以上の複製系、宿主における選択用の1種類若しくはそれ以 上のマーカー、例えば、抗生物質耐性、および1種類若しくはそれ以上の発現カ セットが含まれるであろう。挿入されたPKD1コード配列は、例えば、合成し てもよく、天然源から単離してもよく、または雑種としても製造できる。転写調 節要素に対するおよび/または他のアミノ酸コード配列に対するPKD1コード 配列の連結は、既知の方法によって達成できる。適当な宿主細胞は、エレクトロ ポレーション、CaCl2媒介DNA取り込み、真菌感染、マイクロインジェク ション、マイクロプロジェクティル(microprojectile)または他の確立された 方法を含めた何等かの適当な方法によって形質転換/トランスフェクション/感 染することができる。 適当な宿主細胞には、細菌、古細菌、真菌、特に酵母、並びに植物および動物 の細胞、特に、哺乳動物細胞が含まれる。特に興味深いのは、大腸菌(E.coli) 、枯草菌(B.Subtilis)、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevi siae)、SF9細胞、C129細胞、293細胞、アカパンカビ属(Neurospora )およびCHO細胞、コス細胞、ヒーラ細胞、および不死化哺乳動物骨髄様およ びリンパ様細胞系である。好ましい複製系には、M13、ColE1、SV40 、バキュロウイルス、λ、アデノウイルス、人工染色体等が含まれる。多数の転 写開始および終結調節領域が単離され、そして様々な宿主での異種タンパク質の 転写および翻訳において有効であることが示されている。これら領域、単離方法 、操作法等の例は、当該技術分野において知られている。適当な発現条件下にお いて、宿主細胞は、組換えによって製造されたPKD1源として用いることがで きる。 本発明はまた、組換えによって製造されたPKD1タンパク質またはそれに由 来するペプチドを得るための、任意の適当な方法によるPKD1コード配列の導 入によってそのゲノムがトランスフェクションされたまたは形質転換された単細 胞または多細胞生物の使用を包含する。 PKD1ポリペプチドをコードする核酸は、組換え現象によって受容細胞のゲ ノム中へ組み込ませることもできる。例えば、このような配列は、細胞中へマイ クロインジェクションすることができ、そしてそれによって、PKD1をコード する内因性遺伝子、その類似若しくは偽遺伝子またはPKD1コード遺伝子と実 質的に同一の配列の部位において相同的組換えを行うことができる。他の組換え に基づく方法、例えば非相同的組換えまたは特に多能性細胞における相同的組換 えによる内因性遺伝子の欠失なども用いることができる。 本発明はまた、真のPKD1遺伝子によってコードされる配列を有する単離さ れたポリペプチド、更には、それに由来する6個またはそれ以上のアミノ酸のペ プチドを包含する。そのようなポリペプチドは、生検若しくは剖検によって得ら れたヒト組織から単離されうるし、または上記のような組換えDNA法によって 異種細胞から製造されうる。デタージェント抽出、並びにモレギュラーシーブ、 イオン交換および、例えば、PKD1特異的抗体またはリガンドを用いるアフィ ニティークロマトグラフィーを含めたクロマトグラフィー法を含めた標準的なタ ンパク質精製法を用いてPKD1関連ポリペプチドを単離するごとができるが、 これらに制限されるわけではない。精製されるPKD1ポリペプチドが組換え系 において製造される場合、その組換え発現ベクターは、追加のアミノ末端または カルボキシ末端のアミノ酸をコードする追加の配列を含むことができ、これら余 分のアミノ酸は、固定された抗体を用いるイムノアフィニティー精製のためのま たは固定されたリガンドを用いるアフィニティー精製のための「タグ」として作 用する。 上記の単離されたより大きいPKD1ポリペプチドから、例えば、当該技術分 野において周知であるトリプシンなどのプロテアーゼおよび臭化シアンなどの化 学的処理によるタンパク質分解切断を用いて、PKD1特異的配列を含むペプチ ドを誘導できる。或いは、最大60残基までの長さのペプチドは、商業的に入手 可能なペプチド合成機を用いて常套手段によってミリグラム量で合成することも できる。 本発明は、図1および2で示される遺伝子または図3で示されるcDNAによ ってコードされるPKD1ポリペプチドおよび/またはそのフラグメント若しく は一部分を特異的に認識する抗体を包含する。抗体は、多クローン性若しくは単 クローン性であってよく、天然のPKD1ポリペプチドに対しでまたは上記のよ うな合成ペプチドに対して応答して産生されうる。このような抗体は、ハーロウ (Harlow)およびレーン(Lane),Antibodies,A Laboratory Manual,コールド ・スプリング・ハーバー・ラボラトリー(Cold Spring Harbor Laboratory),1 988年で開示された方法および組成物により、更には、本明細書中に引用された 他の参考文献により当業者に知られている免疫学およびハイブリドーマ技術を用 いて好都合に製造される。天然または合成のPKD1由来ペプチドを用いてPK D1特異的免疫応答を引き起こす場合、それらペプチドは、KLHなどの適当な 担体に対して好都合に結合し且つフロイントなどの適当なアジュバント中で投与 することができる。好ましくは、選択されたペプチドは、実質的に、タム(Tam ),Proc.Natl.Acad.Sci,USA 85:5409-5413,1988の方法によって、リシンコア担 体に対して結合される。得られた抗体は、例えば、Fab、Fab2、FAB’ またはFVなどの一価の形に修飾されうる。抗イディオタイプ抗体も、既知の方 法を用いて製造されうる。 一つの実施態様において、正常または突然変異のPKD1ポリペプチドは、マ ウスを免疫感作するのに用いられ、その後牌臓を取り出し、この脾臓細胞と骨髄 腫細胞との細胞ハイブリッドを形成させ、そして当該技術分野において標準的で ある技法にしたがって抗体分泌細胞のクローンを得るのに用いられる。得られた 単クローン性抗体は、PKD1タンパク質またはPKD1関連ペプチドに対する 特異的に結合についてスクリーニングされる。 もう一つの実施態様において、抗体は、正常または突然変異のPKD1配列に 対する選択的結合についてスクリーニングされる。PKD1の正常型と突然変異 型とを区別する抗体は、ELISA、EMIT、CEDIA、SLIFA等を用 いる診断試験(下記を参照されたい)において用いることができる。抗PKD1 抗体は、細胞内レベルのおよび組織化学的レベルの局在化実験を行うのに用いる こともできる。最後に、抗体は、正常であれ突然変異体であれ、PKD1ポリペ プチドの機能を遮断するために、またはその機能の阻害剤を(例えば、抗イディ オタイプ抗体アプローチを用いて)探索し且つ調べる合理的な薬物設計実験を行 うのに用いることができる。PKD1中の疾患の原因となる突然変異の確認 本発明の実施の一つの態様において、単離され且つ配列決定されたPKD1遺 伝子は、PKD1遺伝子の従来知られていない変型または突然変異型を識別する のに用いられる。最初に、遺伝性多嚢胞性腎疾患のヒト患者を、臨床検査、家系 分析および連鎖分析により、標準的な診断基準および面談法を用いて確認し、そ してDNAまたはRNA試料をそれら患者から得る(下記を参照されたい)。 次に、様々な技法を用いて、新規突然変異配列を正確につきとめる。最初に、 PKD1 DNAに、当該技術分野において標準的である方法を用いる直接DN Aシークエンス法を施すことができる。更に、PCRに基づく検定を用いて、オ リゴヌクレオチド対を用いて増幅反応を開始し、そして増幅生成物の寸法を対照 生成物の寸法と比較することによって、欠失を検出することができる。他の有用 な技法には、一本鎖立体配座多型解析(SSCP)、HOT切断、変性勾配ゲル 電気泳動および二次元ゲル電気泳動が含まれる。 PKD1突然変異の検出において混乱させ且つ複雑にする因子は、転写される 遺伝子に近い染色体16上のいくつかの部位にPKD1相同染色体が存在するこ とである。PKD1中の突然変異の分析において、真のPKD1遺伝子に由来す る配列と相同染色体のいずれかに由来する配列とを区別することは極めて重要で ある。したがって、本発明の重要な特徴は、真のPKD1と相同染色体とを区別 するオリゴヌクレオチドプライマーの提供である。真のPKD1遺伝子および相 同染色体の配列の詳細な比較は、真のPKD1遺伝子またはcDNAと相同染色 体とを区別するプライマーの設計を可能にする。例えば、図4Bに開示されたよ うな、この基準を確立するプライマーを、下記の分析方法のいずれかと一緒に用 いることができる。 SSCPのためには、PKD1遺伝子の非重複セグメントに沿った約250〜 300bp長さのDNA生成物を増幅するプライマーを設計する。それぞれの増 幅生成物には、一つのゲル系および二つの泳動条件を用いる。それぞれの増幅生 成物を、10%グリセロールを含有する10%ポリアクリルアミドゲルに対して 加える。それぞれのアンプリマー(amplimer)の別々のアリコートについて、室 温において8Wで16時間および4℃において30Wで5.4時間の電気泳動を 施す。これら条件は、従来、CFTR遺伝子中の既知の突然変異の98%を決定 することが知られていた(ラヴニク−グラバクら,Hum.Mol.Genet.,3:801,1994 )。 「HOT」切断のためには、放射性標識されたPKD1特異的プライマーを用 いて増幅反応が行われる。次に、それぞれの放射性標識増幅生成物を、同一のプ ライマーおよびAPKD罹患または非罹患患者からのDNAを用いて製造された 10倍〜100倍モル過剰の未標識増幅生成物と混合する。次に、ヘテロ二本鎖 形成、化学切断およびゲル分析を文献記載のように行う(コットンら,Proc.Nat l.Acad.Sci.,USA,85:4397,1988)。ホモ二本鎖より小さいゲル上のバンドは、シ チジンまたはチミジンに関する塩基対ミスマッチでのヘテロ二本鎖の化学切断に 起因する。この手順によっていったん突然変異が確認されたら、その1種類また は複数のミスマッチの正確な位置を、直接DNAシークエンス法によって決定す る。 突然変異は、「広域」DDGE(グルドバーグら,Nuc.Acids Res.,22:880,19 94)によっても確認される。GC固定PCRプライマーおよび極めて広範な変性 勾配の使用は、突然変異配列の効果的な検出を可能にする。この方法は、二次元 系での未変性サイズ分別と組合わせることもできる。自動二次元電気泳動を可能 にする装置が用いられ、そして第二次元の泳動は突然変異の分離度をかなり増加 させる。 突然変異の存在を上の技法のいずれかによって検出した後、突然変異を含む具 体的な核酸変化を、直接DNA配列分析によって確認する。この方法によって、 従来未確認のPKD1突然変異を決定することができる。 従来未確認のPKD1突然変異がいったん決定されたら、当該技術分野におい て標準的である様々な方法を用いて、他の罹患した個体においで特定の突然変異 を検出する方法を考案することができる。例えば、特定の突然変異の検出および 区別を可能にするオリゴヌクレオチドプローブを製造することができる。このよ うなプローブは、突然変異配列自体を含んでいてもよいし、または代りに、突然 変異配列に隣接していてもよいということは理解されるであろう。更に、オリゴ ヌクレオチド配列は、突然変異アミノ酸配列を含むペプチド免疫原を設計するの に用いることができる。次に、これらペプチドを用いて、正常および突然変異の PKD1ポリペプチドを区別する抗体を作成する。PKD1突然変異の診断試験 突然変異PKD1遺伝子は、上記の方法によって識別されようと他の手段によ ろうと、診断試験の計画および操作において有用である。下記および実施例5で 記載されたものを含めた、突然変異PKD1遺伝子の存在を検出する試験は、次 の方法で適用できる。 (1)腎移植片のドナー適合性を確認すること。概して、移植片受容者の近縁 者を用いることが望ましい。受容者が家族性APKDに罹患した患者である場合 、ドナー縁者が、家族性突然変異PKD1遺伝子を持っていないことを確かめる ことが重要である。 (2)APKDに罹患した家族の危険個体についてスクリーニングすること。 APKDを発症する可能性が高い前症状の個体を識別して、それらを監視し且つ 予防療法を利用することを可能にすることができる。 (3)抗高血圧治療のために高血圧患者を標的にすること。高血圧症もAPK Dに関連している。突然変異PKD1遺伝子の存在について高血圧患者をスクリ ーニングすることは、後に腎損傷が起こることを予め妨げる血圧調節を行うため に患者を識別するのに用いることができる。 (4)出生前スクリーニングを行うこと。大部分のPKD1関連PKDは、成 人発症型である。しかしながら、PKD1遺伝子中に突然変異を有する家族の小 集団においては、未成年発症は一般的であり且つより重症状態の疾患を示す。こ れら家族において、出生前スクリーニングは、遺伝学カウンセリンク泪的に有用 でありうる。 概して、本発明による診断試験は、対象から生体試料を得、そしてその試料を 、本発明のPKD1遺伝子の全部または一部分を用いて、PKD1遺伝子の1種 類若しくはそれ以上の突然変異型またはそのタンパク質産物の存在についてスク リーニングすることを含む。その対象は、子宮内の胎児であっでよいしまたはい ずれの年齢のヒト患者であってもよい。 一つの実施態様において、ゲノムDNAの試料をヒト患者から得、そして1種 類またはそれ以上の疾患関連PKD1突然変異の存在について検定する。このD NAは、いずれの細胞源または体液からも得ることができる。臨床診療において 利用可能な細胞源の非制限例には、血球、頬細胞、頸腟細胞、尿からの上皮細胞 、胎児細胞、または生検によって得られる組織中に存在する任意の細胞が含まれ る。体液には、血液、尿、脳脊髄液、羊膜液、および感染または炎症の部位での 組織滲出液が含まれる。DNAは、当該技術分野において標準的である多数の方 法のいずれかを用いてその細胞源または体液から抽出される。DNAを抽出する のに用いられる具体的な方法はその源の性状に依るということは理解されるであ ろう。本発明において用いるために抽出されるDNAの最小量は、約25pgで ある(3x109塩基対のゲノム寸法の約5細胞相当に該当する)。 この実施態様において、突然変異の存在を検出するのに用いられる検定は、制 限酵素消化、直接DNAシークエンス法、配列特異的オリゴヌクレオチドとのハ イブリダイゼーション、PCRによる増幅、一本鎖立体配座多型解析、変性勾配 ゲル電気泳動(DDGE)、二次元ゲル電気泳動、in situハイブリダイゼーシ ョンおよびそれらの組合わせを含むことができる。 好ましい実施態様において、RNAは、PKD1発現性細胞または組織、好ま しくは、リンパ球から、アプライド・バイシステムズ・インコーポレーテッド( Applied Biosystems,Inc.)(フォスター・シティー,CA)によって販売され ているような自動システムを含めた標準的な技法を用いて単離される。次に、そ のRNAに、逆転写およびPCR増幅(RT−PCR)を組み合わせて施す。次 に、得られたDNAを、上で概説された方法のいずれかによって突然変異配列の 存在についてスクリーニングすることができる(下記の実施例5を参照されたい )。 上で論じられたように、PKD1突然変異について核酸に基づくスクリーニン グ方法はいずれも、染色体位置16p13.3に存在する真のPKD1遺伝子と 、16p13.1および他の位置に存在するPKD1相同染色体とを区別するこ とができるにちがいない。オリゴヌクレオチド(すなわち、配列番号:10およ び13〜15)は、真の配列と相同配列とを区別するプライマーの例であり、そ してこれらオリゴヌクレオチドまたはそれらの同等物は、このような診断試験の いずれにおいても重要な部分を構成する。更に、図1BのPKD1配列のヌクレ オチド43,823〜52,887までは、真のPKD1遺伝子に特有であり且 つ相同染色体中に存在しない配列である。したがって、この部分に由来するオリ ゴヌクレオチドは、真のPKD1遺伝子が検出されるが相同染色体が検出されな いことを保証するスクリーニング方法において用いることができる。 もう一つの実施態様において、突然変異PKD1遺伝子の存在を検出するのに 用いられる検定は、例えば、ラジオイムノアッセイ、ELISA、免疫蛍光法等 のような当該技術分野において知られている多数の方法の一つを用いる免疫学的 検定によって突然変異遺伝子産物について調べることを含む。この実施態様にお いて、生体試料は、好ましくは、腎などのPKD1発現性組織に由来する。PK D1ポリペプチドは、その試料から抽出されうる。或いは、その試料を、例えば 、凍結切断に続いて免疫蛍光染色を行うような、特異的に結合した抗体の現場で の検出または可視化を可能にするように処理することができる。 抗体は、単クローン性若しくは多クローン性であってよいし、自然のままのP KD1タンパク質、またはPKD1に由来する天然の若しくは合成のペプチドに 対して生じさせることができる。好ましい実施態様において、それら抗体は、「 正常な」PKD1配列と「突然変異」PKD1配列とを区別するので、それらを 日常的な検定において用いることができる。 用いられる具体的な方法または方法組合わせが、具体的な用途に依るというこ とは理解されるであろう。例えば、高効率スクリーニング法は、好ましくは、容 易に入手可能な組織からのDNAまたはRNAの抽出に続いて、特定のPKD1 配列の増幅およびその増幅生成物と特異的オリゴヌクレオチドの一団とのハイブ リダイゼーションを含む。治療的用途 本発明は、本明細書中で開示された方法および組成物を用いるPKDの治療を 包含する。上で開示された正常PKD1遺伝子の全部または一部分は、例えば、 リポソーム、ウイルスベクター、組換えウイルス等を含めた様々な既知の方法を 用いて腎細胞または他の冒された細胞に対して供給されうる。遺伝子は、組織特 異的調節要素を更に含むDNAベクター中に包含されて、組織特異的方法におい てPKD1発現を可能にすることができる。このアプローチは、特定の突然変異 PKD1対立遺伝子が、単コピーで存在する場合、PKD1タンパク質のレベル を正常な機能に必要な限界レベル未満に減少させるだけならば実行可能であり、 この場合、PKD1遺伝子の追加の正常なコピーを補足することによって遺伝子 用量を増加させることは、機能的欠損を補正するはずである。もう一つの実施態 様において、例えば図2で示されたものと正常PKD1遺伝子の少なくとも一部 分との単離された核酸の混合物を、APKDを治療するために腎または他の冒さ れた細胞に対して供給してもよい。或いは、突然変異PKD1遺伝子の発現を、 例えば、アンチセンス配列を用いて制限することは望ましいことがありうる。こ の実施態様において、アンチセンスオリゴヌクレオチドを、腎または他の細胞に 対して供給されうる。 治療的使用のために、PKD1関連DNAは、任意の好都合な方法で、例えば 、リン酸緩衝溶液、食塩水、脱イオン水または類似のものなどの生理学的に許容 しうる担体中で非経口投与することができる。典型的には、それら組成物は、血 液または滑液などの保有生理液に対して加えられる。投与される量は、常套実験 を用いて経験的に決定されるであろう。安定剤、殺細菌剤等のような他の添加剤 は、慣用的な量で含まれうる。 本発明はまた、タンパク質置換によるAPKDの治療を包含する。一つの実施 態様において、本発明のPKD1ポリペプチドをコードしているDNAで形質転 換されたまたはトランスフェクションされた宿主細胞によって生産されたタンパ ク質を、PKD1遺伝子の変更された、欠陥のあるまたは非機能性の発現に苦し む個体の細胞中に導入する。このアプローチは、機能性PKD1タンパク質を加 えることによって、PKD1タンパク質の不存在または欠陥PKD1タンパク質 の存在を増加させる。増加において用いられるPKD1タンパク質は、細胞内フ ラグメントまたは画分を含んでいてよいしまたは部分的に若しくは実質的に精製 されていてよい。いずれにせよ、PKD1タンパク質は、慣用的な担体、賦形剤 、安定剤等を更に含むことができる、例えば、リポソームなどの適当なビヒクル 中で製剤化される。 本発明の治療用組成物は、それら自体で有効量を構成する必要がないというこ とは理解されるであろうが、これは、このような有効量が、多数のこのような治 療用組成物を投与することによって達せられうるからである。 次の実施例は、本発明を、その範囲を制限することなく更に詳しく説明するた めのものである。実施例1:ヒトPKD1遺伝子のクローニングおよび配列決定 A.方法: 順序付けられた配列決定アプローチを用いて、cDEB11およびcGGG10.2 コスミドからの制限フラグメントを、pBLUESCRIPT(ストラタジーン(Stratagen e),ラホヤ,CA)またはpGEM(プロメガ(Promega),マディソン,WI )中にサブクローン化した。プラスミドは、臭化エチジウムの存在下のCsCl 密度遠心分離によって精製された。重なり欠失(nested deletion)は、ExoIII (ヘニコフ(Henikoff),S.,Methods Enzymol.155:156-165,1987)および、Era se-A-Baseキット(プロメガ,マディソン,WI)によって与えられた追加の酵 素試薬を用いて、それぞれのプラスミドから作られた。得られた重なりクローン (nested clone)は、適当な制限酵素消化後に電気泳動によって分析され、そして 配列決定用の重なった鋳型セット(nested set of templates)中に順に配置され た。それぞれ約250bpが隣接クローンと異なる一連の最小タイル(minimumt iling)プラスミドを識別し、そして配列決定用に用いた。 プラスミドDNAは、二つの方法の内の一つで配列決定用に製造された。最初 に、目的のクローン全部を、スーパーブイヨン(Super Broth)(タートフ(Tar tof)ら,BRL Focus 9:12,1987)2mL中において37℃で20時間培養した。 12〜24セットを、製造者(イージー・プレプ(Easy-Prep),ファーマシア (Pharmacia),ピスカタウェイ,NJ)によって記載の通り、修飾アルカリS DS法に続いてイオン交換クロマトグラフィーを用いて同時に処理した。プラス ミドDNA収量は2.5〜25μgであった。不十分に成長したクローン、また はそれらのプラスミドが許容できない品質の配列を生じたものを、ルリアブイヨ ン(Luria's Broth)100mL中で再度培養し、そしてキアジェン(Quiagen) カラム(キアジェン,サン・ディエゴ,CA)を用いてプラスミドDNAを単離 した。 ジデオキシ配列決定反応は、オート・リード・シークエンシング・キット(Au to-Read Sequencing Kit)(ファーマシア,ピスカタウェイ,NJ)およびフル オレセイン標識ベクタープライマー(ユニバーサルM13、リバースM13、T 3、T7およびSP6)を用いて欠失クローンについて行われた。反応生成物は 、6%変性アクリルアミドゲル上でALFTMDNAシークエンサー(ファーマシ ア,ピスカタウェイ,NJ)を用いて分離された。 第二鎖配列決定は、重なり欠失の対向セットかまたはプライマーウォーキング を用いて行われた。プライマーウォーキングには、250bpごとに食い違った 特注の17マーを、商品供給者(プロトジーン(Protogene),パロ・アルト, CA)から購入した。キアジェンまたはCsCl密度勾配によって製造された鋳 型DNAは、未標識17マーを用いて、製造者(ファーマシア,ピスカタウェイ ,NJ)によって記載の通り、配列決定反応中に蛍光体−dATP標識混合物を 包含させることによって配列決定された。いずれの場合も、2.5kb高GC領 域を除いて、一本鎖DNAは、ヘルパーファージVCSM13(ストラタジーン )を製造者によって記載の通り用いて欠失クローンから解放(レスキュー)され た。 2.5kb高GC領域からの一本鎖鋳型は、フルオレセイン標識万能プライマ ーおよびシークイサーム・ロング・リード(Sequitherm Long Read)サイクルシ ークエンスキット(エピセンター・テクノロジーズ(Epicentre Technologies) ,マディソン,WI)(ツィンマーマン(Zimmerman)ら,Biotechniques 17:30 3-307,1994)を用いて配列決定された。処理された配列決定データは全て、クア ドラ700マッキントッシュ(Quadra 700 Macintosh)計算機に伝達され、そし てSEQUENCHER(ジーン・コーズ(Gene Codes),アン・アーバー,MI)配列決 定アセンブリープログラムを用いて解析された。クロマトグラムを調べることで は解析されない相違については、鋳型を再度配列決定するかまたは、不明確なと ころに近いプライマーを設計し且つ配列差の解析に用いた。 サイクルシークエンス法は、シークイサーム(Sequitherm)ザイクルシークエ ンスキットを製造者(エピセンター・テクノロジーズ,マディソン,WI)によ って記載の通り用いて行われた。反応生成物は、変性アクリルアミドゲル上で分 離された後、オートラジオグラフィーによって検出された。 B.配列決定計画: PKD1遺伝子座を含有する染色体16の700kb部分を図5(上段)で示 す。この部分をカバーするコンティグは、オーバーラップするP1クローン(中 段で示された)から組立てられた。そのコンティグは、その範囲(インターバル )の両端からの一方向染色体歩行(ATPLおよびD16S84)およびいくつ かの内部遺伝子座からの二方向歩行(D16S139およびKG8)によって組 立てられた。クローンの一つ91.8B(ATCC受託番号980.56)はPKD1 の長さ全体にわたり、そしてコスミドcDEB11(ATCC受託番号98057)、 cGGG10.2(ATCC受託番号98058)、並びにコスミド2H2および325 A11の実質的な部分を含む(ストーリングス(Stallings),R.L.ら,Genomic s 13:1031,1992)。P1クローン91.8B(図6に示す)は、第二ゲノム鋳型 として用いられて、公表されたcDNA配列(EPKDC,Cell,1994,上記)とコス ミド由来ゲノム配列との相違を確認した。 予備実験は、cGGG10.2コスミド中の多数の反復要素の存在を示した。した がって、ランダムショットガンサブクローニングではなく、重なり欠失に基づく 順序付けられたアプローチを用いて、PKD1遺伝子を配列決定した。cGGG 10.2およびcDEB11両方のインサートに由来する制限フラグメントは、重なり 欠失の発生に対する予備段階として、高コピー数プラスミド中にサブクローン化 された。一方向欠失を作成し、そしてALFTM自動配列決定システム(ファーマ シア,ウプサラ,スウェーデン)を用いて配列決定した。 C.PKD1遺伝子座の一次構造: PKD1遺伝子を包含する遺伝子座の一次配列は、53,577bp長さであ る。この遺伝子座は高GC(62.4%)であり、0.485のCpG/GpC ジヌクレオチド比を有する。この遺伝子座内のPKD1遺伝子の一次配列は、5 3,526bp長さである。本配列の転写要素およびCpG島について、GRAIL2 (ユーバーバッハー(Uberbacher),E.C.ら,Proc.Natl.Acad.Sci.,USA 88:112 61,1991)およびXGrailクライアントサーバー(client server)(シャー(Shah )ら,User's Guide to GRAIL and GENQUEST,クライアント・サーバーシステム ズ,人名録pub/xgrailまたはpub/xgenquestから匿名ftp to arthur.epm.omi.gov (128.219.9.76)によってファイルマニュアルgrail-genquest,1994として入手 可能)を用いて分析した。10個のCpG島が識別された(図8)。GRAILプロ グラムによってコード鎖上に48個のエクソンが予想された。48個のエクソン の内39個の品質は「優れている」であり、6個は「良好」と考えられ、そして 3個は「限界」と考えられた。これらデータを、GRAIL2の遺伝子モデル特徴を用 いて分析した。最終遺伝子モデルは46個のエクソンを含んでいた。 本ゲノム配列と前に報告された部分cDNA配列(EPKDC,Cell,1994,上記) との比較は、いくつかの違いを示した(図7)。最も有意の違いは、報告された 配列の4566位に2個の追加のシトシン残基が存在することである。これら2 個のシトシン残基の存在は、予想されたタンパク質コード配列中でフレームシフ トを引き起こして、新規12アミノ酸カルボキシ末端での92個のカルボキシ末 端アミノ酸の置換をもたらす。新規カルボキシ末端の12個のアミノ酸の内7個 は、帯電しているかまたは極性がある。追加の配列差は、公表されたEPKDC配列 の3639〜3640位および3708〜3709位に位置している。GCジヌ クレオチド対は、本配列中のこれらの位置にそれぞれ存在するが、CG対は報告 された配列中で見出される。それぞれの場合において、ヒスチジンおよびバリン 残基は、それぞれ、前に予想されたグルタミンおよびロイシン残基を置換すると 考えられる。 D.タンパク質コード領域の識別: 「優れている」という評点のGRAIL2プログラムによって予想されたエクソンは 、BLASTPプログラム(アルトシュール(Altschul)ら,J.Mol.Biol.215:403-410 ,1990)を用いてSwissProtおよびPIRデータベース(ベイロッホ(Bairoch) およびベックマン(Boeckmann),Nuc.Acids Res.20:2019-2022,1992)を探索す るのに用いられた。遺伝子モデルのエクソン3および4は、タンパク質−タンパ ク質相互作用に関与する多数の高ロイシン反復(LRR)含有タンパク質に対し て相同のペプチドをコードすると予測された(図13)。LRR自体に加えて、 LRRに対するアミノ−およびカルボキシ隣接配列も、高ロイシン糖タンパク質 (LRG)系列のタンパク質中も単独または一緒に保存されうる。 エクソン3は、フォンビルブラント因子受容体を含むGP1b.IX複合体のメ ンバーである高ロイシンα2糖タンパク質からのLRRに対して、更には、ショ ウジョウバエ(Drosophila)タンパク質カオプチン(chaoptin)、トル(toll) およびスリット(slit)に対して相同の残基をコードする。後者は、それぞれ、 接着性、背腹極性および形態形成に関与している。 GRAIL2によってエクソン4でコードされていると予想された配列は、カオプチ ンを除く上のタンパク質全部のLRRに対してカルボキシ末端の保存部分に対し て相同性を有することが見出されたが、カオプチンはこの保存部分を欠いている 。相同性は、エクソン4でコードされる配列と、神経成長因子の受容体をコード するtrk癌原遺伝子とのあいだでも見られた。予想されたPKD1ペプチドの 更に別の試験は、trkチロシンキナーゼドメインの保存部分どのやや弱い相同 性を有する追加の部分を示した。遺伝子モデル中のより近位のエクソンには、L RR含有タンパク質サブセット中で見られるよをな、保存アミノ隣接部分に対し て相同のペプチドをコードすると考えられるものはなかった。 エクソントラッピング、RT−PCRおよびノーザンブロット分析は、GRAIL2 で予想されたエクソン3および4が、発現された配列中に存在することを示した 。PKD1遺伝子座からのゲノムP1およびコスミドクローンを用いる最初のエ クソントラッピング実験の際に、一つのエクソントラップが、これらエクソンを 両方とも含むことが確認された。別々の実験において、胎児腎および成人脳から のRNAを鋳型として用いるRT−PCRによって、転写された配列中のLRR ーカルボキシ隣接モチーフの存在が確認された。ノーザンブロットで、このモチ ーフを含有するRT−PCRフラグメントは、14kb PKD1転写物並びに 21kb、17kbおよび8.5kbのいくつかの他の転写物を検出した。 相同部分は、GRAIL2で予想されたペプチドとヒトgp100/Pmel17遺伝子 産物との間でも、更には、ウシRPE1とでも見られた。Pmel−17およびg p100遺伝子産物中にも存在する34アミノ酸セグメントの3コピーが、免疫グ ロブリン反復モチーフの大きな範囲内で推論された(クオン(Kwon)ら,Proc.N atl.Acad.Sci.,USA 88:9228-9232,1991;アデマ(Adema)ら,J.Biol.Chem.269: 20126-33,1994)。RPE1遺伝子産物は、gp100に対して有意の相同性を有する ので、ウシ相同染色体でありうる(キム(Kim)およびウィストウ(Wistow),E xp.Eye Res.55:657-662,1992)。 3’cDNAの上流の、GRAIL2で予想されたエクソン9、22および28は、 EST T03080(85%,255bp)、EST T04943(98%,189bp )およびEST T05931(94%,233bp)に対して強い相同性を示した。 更に、GRAILで予想されたイントロン1のヌクレオチド10378〜10625 は、Apo CII遺伝子の一部分(81%,263bp)に対して強い相同性を 示した。 保存カルボキシ隣接部分を有する多数の貫膜ドメインおよび高ロイシン反復モ チーフが同定されたことは、可能なタンパク質機能についての興味深い考察を喚 起する。LRRモチーフは、タンパク質−タンパク質相互作用に関与しているこ とが判ったが、保存カルボキシ隣接部分は、細胞外マトリックスと相互作用する タンパク質に関係している。これらデータは、PKD1遺伝子産物が、細胞マト リックス中でまたは細胞−細胞相互作用で機能する膜糖タンパク質でありうると いうことを示唆する。あまり一般的ではないが、LRRモチーフは、シグナル伝 達に関与する受容体中で確認されている(マクファーランド(McFarland)ら,S cience 245:494-499,1989)。したがって、もう一つの仮説は、遺伝子産物が、 1種類または複数の可溶性因子の受容体であるということである。どちらの場合 も、PKD1は、細胞外環境との相互作用を媒介するように機能すると考えられ る。そうであるならば、遺伝子産物のリガンドも、下流の細胞内エフェクターも 、染色体16関連型でない疾患の明らかな候補である。 E.反復配列: PKD1遺伝子座は、ジュルカ(Jurka)ら,J.Mol.Evol.35:286-291,1992の 反復データベースに対するFASTA比較によって、既知のクラスの反復DNA について探求された。この探索は、23個のAlu反復を識別したが、他の反復 要素は識別されなかった。Alu反復は、4個またはそれ以上のAluが反復す る3個のクラスター、2個のAluが反復する3個のクラスター、および単一A lu反復2個で構成されている(図8)。 PKD1配列の範囲(インターバル)には、2個のジヌクレオチド反復(>( TG)8)および1個のテトラヌクレオチド反復((TTTA)6)が含まれて いた。TGジヌクレオチド反復は、209〜224位および52,698〜52 ,715位に存在する。テトラヌクレオチド反復は、7796〜7819位に位 置している。トリヌクレオチド反復>5は識別されなかった。最も3’のTG8 反復だけが、多形性であることが知られている。 より普通の反復要素に加えて、PKD1遺伝子は、既存のデータベース中に現 われないかまたは、この遺伝子座で見られる極端な形で現われないいくつかの種 類の反復配列を含有する。最も顕著な反復は、4kb BamHI−SacIフ ラグメント中の2.5kbセグメントである。有意に短い高C−T部分も、隣接 する1.8kb SacI−BamHIフラグメント中に見出される。これらの 部分は、高GC含量(65%)、それぞれの鎖に関するプリン非対称および反復 の長さのために、確実に配列決定するのが極めて難しいことが判明した。この部 分のコード鎖は、96%C−Tという極端なピリミジン偏向を有するので、T7 DNAポリメラーゼまたはシークエナーゼ(Sequenase)を用いて配列決定する ことができないと考えられる。これは、鋳型種類(プラスミド、一本鎖ファージ または鎖分離一本鎖DNA)とは無関係に真実であった。どちらの場合も、G− Aの多い非コード鎖は、T7 DNAポリメラーゼおよびシークエナーゼ両方で 首尾よく配列決定されたが、分析可能長さ(ランレングス)は、配列決定された 他のどの部分と比較しても顕著に短かかった。非コード鎖での障害は、一本鎖鋳 型を用いる慣用的なサイクルシークエンス法によって解決された。このセグメン ト中の鎖の極端なプリン非対称は、適当な条件(pH、二価陽イオン、超ラセン )下において局部的な三本鎖立体配置を促進することがあるので、このセグメン トを配列決定する場合の難しさの主な原因でありうる。 他の特殊な反復は、7.6kb XhoIフラグメント中に位置した。この反 復は、459bp長さであり且つ完全な27bp反復の17個のタンデムコピー から成る。実施例2:エクソントラッピングおよびcDNA選択技術によって得られたPK D1 cDNA配列 PKD1遺伝子を包含する染色体16の700kbの範囲には、CpG島が特 に多いと考えられ、そして関連して、発現される配列も多い可能性が高い。発現 されるPKD1配列を精製し且つ配列決定するために、エクソン解放(レスキュ ー)ベクターpSPL3を用いて、スプライスアクセプターおよびスプライスド ナー要素両方を含有するコスミドから配列を回収したが、この方法を「エクソン トラッピング」と称する。エクソントラッピングは、ゲノムDNAから発現され た配列を単離する極めて有効な方法である。その手順は、pSPL3プラスミド を用いるが、これは、HIV−tat遺伝子の一部分によっで隔てられたウサギ β−グロビンコード配列、またはクリプティック(干渉性)スプライス部位を欠 いたSPL3の改良された誘導体を含有している。クローン化PKD1ゲノムD NAのフラグメントは、tat遺伝子のイントロン中にクローン化され、そして 得られたサブクローンは、COS−7細胞中にトランスフェクションされた。ベ クター中のSV40配列は、トランスフェクションされたベクターの緩和なエピ ソーム複製およびクローン化ゲノムDNAの転写の双方を可能にする。グロビン /tat転写物中にスプライシングされたサブクローン化ゲノムDNA中のエク ソンは、RT−PCRを用いて、tatスプライスドナーおよびアクセプター配 列を含有するプライマーを用いて回収された。エクソントラッピングの主な利点 は、クローン化DNAの発現が、ウイルスプロモーターによって支配されること であり、したがって、遺伝子産物の発生上のまたは組織特異的な発現を考慮する 必要がないことである。 コスミドまたはP1 DNAの形としてのPKD1含有ゲノムクローンは、B amHIおよびBglIIで二重消化されるかまたはSau3Aで部分消化され、 そしてBamHIで消化され且つ脱リン酸化されたpSPL3(GIBCO BRL,ベ テスダ,MD)またはその誘導体中にショットガンクローン化された。プラスミ ドミニプレプを、COS−7細胞中にエレクトロポレーションで導入し、そして トラッピンされたエクソンを、標準法を用いて、RT−PCRに続いてサブクロ ーン化によって回収した。 PKD1遺伝子座からのトラッピングされたエクソンを図14(下部)で示す 。トラッピングされたエクソンに、上記のように自動DNAシークエンス法を施 して、それらをゲノムPKD1 DNAとの比較して並べた。実施例3:完全長さPKD1 cDNAの構築 PKD1の場合、PKD1遺伝子座の5’末端に特異的であるcDNAの度別 は、相同配列の多数の転写コピーも16p13.1のところに存在するので、特 に難しい(EPKDC,Cell,1994上記)。相同染色体に由来するゲノムDNAおよび cDNA両方の種々の部分を配列決定し、そして本PKD1配列と比較した。こ のデータセットにおいて、PKD1および相同配列は、ヌクレオチドレベルにお いて97%を越えて一致した。したがって、PKD1遺伝子座に対してcDNA を明確に地図で示すために、および正確な配列がそのcDNAによってコードさ れていることを確かめるためには、可能なPKD1 cDNAおよびゲノム配列 の直接比較が必要である。 完全長さPKD1 cDNAを組立てるには、多数のアプローチが必要とされ た。7個のcDNAを用いて、完全長さcDNAを構築した。これらcDNAの 内5個は、cDNAライブラリー、すなわち、BRLジーン・トラッパー(Gene -Trapper)脳ライブラリー並びに胎児脳から構築されたおよび体細胞雑種145 .19から構築されたcDNAライブラリーをスクリーニングすることから回収 された。145.19細胞系は、PKD1遺伝子座を含有するが、そのヒト成分 中にPKD1相同染色体を含んでいない。 A.cDNAライブラリー構築およびスクリーニング 体細胞雑種ライブラリーを、オリゴ(dT)およびランダム六量体プライマー の両方および145.19細胞系からのポリ(A)を含有するRNAを用いて構 築した。二重らせんcDNAを結合させた後、λ ZAP EXPRESS(ストラタジーン ,ラホヤ,CA)中に連結させて、数100万の独立したプラークから成るライ ブラリーを生じた。14個のクローンは、PKD1特異的プローブを用いるコロ ニーハイブリダイゼーションによって陽性であり、それらのインサートは2.6 〜9kbの大きさであった。145.19細胞系に由来するRT−PCR生成物 と一致して、実質的な選択的スプライシング(alternative splicing)または不完 全なスプライシングが明らかであった。興味深いことに、失われたエクソンは、 1種類またはそれ以上の別のタンパク質ドメインを含むように見えた。 2種類の追加のライブラリーを、λ ZAP EXPRESS中にクローン化された胎児脳 cDNAおよび置換ベクターλ DASH(ストラタジーン,ラホヤ,CA)を用い て構築した。 更に、cDNA選択法の変法を用いて、オリゴ(dT)開始一方向cDNAラ イブラリー(ファージミド中)をスクリーニングした。簡単にいうと、一本鎖ラ イブラリーDNAを、成人脳cDNAライブラリーの培養物から製造した。予想 されたPKD1 cDNAの遺伝子特異的部分からのセンス鎖に由来する一つの ビオチニル化17マーを、ハイブリッド選択に用いた。 変性によって放出されたハイブリッド結合cDNAを、遺伝子特異的プライマ ーと同じオリゴヌクレオチドおよびクレノウを用いて二本鎖にした後、エレクト ロポレーションによって大腸菌中に導入した。コロニーハイブリダイゼーション を用いて、豊富な脳cDNA集団からPKD1クローンを同定した。クローン化 脳インサートは、0.7〜2.5kbの大きさであった。二つの最大cDNAの 配列は、互いにも、ゲノム配列とも、事実上一致した。実施例4:完全長さPKD1 cDNAの発現 完全長さcDNAを、3種類の発現ベクター、pCMV-SPORT、pcDNA3およびpCEP 4中にクローン化した(18〜24.2kbの全構築物寸法)。pCMV-SPORT中の 完全長さPKD1 cDNAの模式的構造を図11で示す。 pCMV-SPORTおよびpcDNA3は、クローニング部位および若干の他の小さな特徴に 僅かな相違を有するが、隣接するT7およびSP6プロモーターの基本的特徴、 高レベル転写のためのCMVエンハンサー−プロモーター配列、およびRNA 安定性を増大させる真核性ポリアデニル化および転写配列を共有している。SV 40複製起点は、真核性細胞における成長を可能にするが、ColE1起点は、 大腸菌における成長を可能にする。ベクターpcDNA3は、真核生物においてネオマ イシン耐性を与えるが、アンピシリン耐性は大腸菌における選択に用いられる。 pCEP4は、霊長類細胞中の染色体外で維持される、EBVを基礎とするベクタ ーである。pCMV-SPORTおよびpcDNA3と同様、pCEP4は、CMVエンハンサーおよ びプロモーターを含有し、そしてColE1複製起点およびアンピシリン耐性は 、維持のために用いられる。しかしながら、真核性細胞における選択には、ハイ グロマイシン耐性が用いられる。EBV複製起点およびハイグロマイシン耐性の 使用は、形質転換法の機能としてそれらがSV40ラージT抗原を既に含有し且 つG418耐性であるので、PKD1形質転換細胞系の研究のための重要な特徴 である。 A.in vitro発現 pcDNA3のT7プロモーター特徴は、TNT結合網状赤血球溶解液系(TNT Coup led Reticulocyte Lysate System)(プロメガ,マディソン,WI)を用いて、 PKD1 cDNAによってコードされるタンパク質産物を分析するのに用いら れた。この系は、多量のRNAをT7プロモーターから合成させ、そしてウサギ 網状赤血球溶解液中においてRNAをタンパク質に翻訳させる。 慣用的な分子量基準品は最大約216kDまでしか達しないので、in vitro合 成されたポリシスチンの寸法の推定値約462kD(グリコシル化されていない )は、おおよその推定である。この理由のため、推定寸法の短縮されたタンパク 質をコードする一連の3’欠失PKD1 cDNAプラスミド鋳型を構築した( 図10)。これら欠失クローンのタンパク質産物および完全長さPKD1 cD NAを、TNT系を用いて分析した。 新たに合成されたタンパク質を、放射性アミノ酸、最初は35S−メチオニンの 包含によって標識した。次に、その合成されたタンパク質を、3〜12%勾配S DS−PAGEゲル上の電気泳動によって分離した。切断されたクローンそれぞ れから製造されたタンパク質産物の移動度は、その予想分子寸法と一致した。こ れら結果は、ポリシスチンのin vitro合成を支配する組立てられたPKD1 c DNA発現ベクターと一致する。 B.in vivo発現:ヒト胚腎(HEK)293細胞中でのPKD1 cDNA トランスフェクション 完全長さPKD1 cDNAを含有するcDNA構築物またはそれらの一部分 を、HEK293細胞中にトランスフェクションし、そしてトランスフェクショ ン後48時間に、ノーザン分析を用いてPKD1発現について検定した。インサ ート不含ベクターpcDNA3は、トランスフェクションの対照として平行して用いら れた。ノーザンブロットをPKD1特異的プローブでプローブした後、β−アク チンcDNAで引続き再度プローブして、それぞれの列を規格化した。それら結 果は、PKD1 cDNA構築物を与えられたHEK293中においてPKD1 mRNAが少なくとも2倍増加することを示した。実施例5:PKD1突然変異の診断試験 高グルコースACD VacutainersTM(黄色キャップ)中に集められた全血試料を 遠心分離し、そしてバフィーコートを集めた。白血球を、14mM NH4Cl および1mM NaHCO3の10:1(v/v)混合物で2回洗浄して溶解さ せ、それらの核を核溶解緩衝液(10mMトリス,pH8.0,0.4M Na Cl,2mM EDTA,0.5%SDS,500μg/mlプロテイナーゼK )中に再懸濁させ、そして37℃で一晩中インキュベートした。次に、試料を4 分の1容量の飽和NaClで抽出し、そしてDNAをエタノール中で沈澱させた 。次に、DNAを70%エタノールで洗浄し、乾燥させ、そしてTE緩衝液(1 0mMトリス−HCl,pH7.5,1mM EDTA)中に溶解させた。 A.試験I 長時間PCR条件を、4部反応混合物と一緒に用いた。次の成分を含有するパ ート1: 3.3X XL緩衝液 12μl dNTP(各2mM) 8μl 前進プライマー(20μM) 1〜5μl 逆プライマー(20μM) 1〜5μl 遮断用オリゴ(2mM) 1.5μl Mg(OAc)2,(25mM) 4.4μl 水 40μlまで パート1は、単一反応成分としてまたはバッチ(10、50、100反応当量) で組立てられた後、40μlアリコートとして個々の反応試験管中に分配するこ とができる。 パート2は、1AmpliWaxPCR Gem 100(またはそれぞれのパート1反応試験管 に匹敵しうる生成物)を慎重に加えることを含む。それら試験管を75〜80℃ で5分間インキュベートしてロウビーズを溶融させた。それら反応を冷却して、 ロウを凝固させた。 パート3において、次の成分を、パート2: 3.3X XL緩衝液 18μl tTth DNAポリメラーゼ,XL 2μl の冷却反応混合物に対して加えた。パート4において、次の成分をパート3: ヒトDNA 0.2〜1μg 水 40μlまで の反応混合物に対して加える。 上記の反応において用いられた前進プライマーは、真のPKD1およびPKD 1相同配列両方に対してハイブリッド形成するオリゴヌクレオチドを含む。この ようなプライマーの例は、 5'-CACGACCTGTCCCAGGCAT-3’(配列番号:6)(配列番号:1のヌクレオチド 4702〜4720に該当する) である。 逆プライマーは、PKD1相同染色体中に存在していてよいしまたはしていな くてよい、真のPKD1遺伝子の3’部分に由来する配列を含む。このような3 ’部分および対応する逆プライマーの例は、次の通りである。 遮断用オリゴヌクレオチドは、 を含む。重要なことに、このオリゴヌクレオチドは、重合を支持することができ てはならない。一つの例は、3’末端ヌクレオチドがジデオキシヌクレオチドを 含んでいるオリゴヌクレオチドである。この作用を達成するいずれの修飾も、本 発明の実施において用いることができるということは理解されるであろう。適当 な条件下において、遮断用オリゴヌクレオチドは、PKD1相同染色体に対して 効率よくハイブリッド形成するが、真のPKD1配列に対しては効率が悪い。し たがって、この診断試験における増幅生成物は、真のPKD1遺伝子のみに由来 する。 25〜38サイクルの増幅を、標準DNA熱循環器を用いて、各サイクルにつ いて次のプライマー依存性条件を実施した。 配列番号:56:94℃、30秒間;62℃、30秒間;および72℃、34 分間。 配列番号:57:94℃、30秒間;56℃、30秒間;および72℃、37 分間。 配列番号:58:94℃、30秒間;58℃、30秒間;および72℃、45 分間。 72℃伸長サイクルは、次のサイクルに各5秒間延長された。一次PCR産物 は、突然変異について直ちに分析されうるし、または他に、対のアンプリマーの 集合を用いる二次PCRの鋳型として用いられて、より小さいアンプリコンの重 複セットを生じることができる。次に、より小さいアンプリコンの突然変異につ いて分析することができる。 B.試験II 長時間PCR条件を、4部反応混合物と一緒に用いた。次の成分を含有するパ ート1: 3.3X XL緩衝液 12μl dNTP(各2mM) 8μl 前進プライマー(20μM) 1〜5μl 逆プライマー(20μM) 1〜5μl Mg(OAc)2,(25mM) 4.4μl 水 40μlまで パート1は、単一反応成分としてまたはバッチ(10、50、100応当量)で 組立てられた後、40μlアリコートとして個々の反応試験管中に分配すること ができる。 パート2は、1AmpliWaxPCR Gem 100(またはそれぞれのパート1反応試験管 に匹敵しうる生成物)を慎重に加えることを含む。それら試験管を75〜80℃ で5分間インキュベートした。ロウビーズを溶融させること。それら反応を冷却 して、ロウを凝固させた。 パート3において、次の成分を、パート2: 3.3X XL緩衝液 18μl tTth DNAポリメラーゼ,XL 2μl の冷却反応混合物に対して加えた。パート4において、次の成分をパート3: ヒトDNA 0.2〜1μg 水 40μlまで の反応混合物に対して加える。25〜38サイクルの増幅を、標準DNA熱循環 器を用いて、各サイクルについて次のプロトコール、すなわち、94℃、30秒 間;61℃、30秒間;および72℃、11分間を実施した。72℃伸長サイク ルは、次のサイクルに各5秒間延長された。一次PCR産物は、突然変異につい て直ちに分析されうるし、または他に、対のアンプリマーの集合を用いる二次P CRの鋳型として用いられて、より小さいアンプリコンの重複セットを生じるこ とができる。次に、より小さいアンプリコンの突然変異について分析することが できる。 上記の反応において用いられた前進プライマーは、真のPKD1およびPKD 1相同配列両方に対してハイブリッド形成するオリゴヌクレオチドを含む。この ようなプライマーの例は、 である。 逆プライマーは、真のPKD1遺伝子に由来する配列を含み且つPKD1相同 染色体中に存在しない。したがって、この診断試験における増幅生成物は、真の PKD1遺伝子のみに由来する。適当な逆プライマーの例は、 である。 C.試験III 長時間PCR条件を、4部反応混合物と一緒に用いた。次の成分を含有するパ ート1: 3.3X XL緩衝液 12μl dNTP(各2mM) 8μl 前進プライマー(20μM) 1〜5μl 逆プライマー(20μM) 1〜5μl Mg(OAc)2,(25mM) 4.4μl 水 40μlまで パート1は、単一反応成分としてまたはバッチ(10、50、100反応当量) で組立てられた後、40μlアリコートとして個々の反応試験管中に分配するこ とができる。 パート2は、1AmpliWaxPCR Gem 100(またはそれぞれのパート1反応試験管 に匹敵しうる生成物)を慎重に加えることを含む。それら試験管を75〜80℃ で5分間インキュベートした。ロウビーズを溶融させること。それら反応を冷却 して、ロウを凝固させた。 パート3において、次の成分を、パート2: 3.3X XL緩衝液 18μl tTth DNAポリメラーゼ,XL 2μl の冷却反応混合物に対して加えた。パート4において、次の成分をパート3: ヒトDNA 0.2〜1μg 水 40μlまで の反応混合物に対して加える。25〜38サイクルの増幅を、標準DNA熱循環 器を用いて、各サイクルについて次のプロトコール、すなわち、94℃、30秒 間;65℃、30秒間;および72℃、11分間を実施した。72℃伸長サイク ルは、次のサイクルに各5秒間延長された。一次PCR産物は、突然変異につい て直ちに分析されうるし、または他に、対のアンプリマーの集合を用いる二次P CRの鋳型として用いられて、より小さいアンプリコンの重複セットを生じるこ とができる。次に、より小さいアンプリコンの突然変異について分析することが できる。 上記の反応において用いられた前進プライマーは、真のPKD1およびPKD 1相同配列両方に対してハイブリッド形成するオリゴヌクレオチドを含む。この ようなプライマーの例は、 である。 逆プライマーは、真のPKD1遺伝子に由来する配列を含み且つPKD1相同 染色体中に存在しない。したがって、この診断試験における増幅生成物は、真の PKD1遺伝子のみに由来する。適当な逆プライマーの例は、 である。 RT−PCRのために、第一鎖cDNA合成を、逆プライマー(配列番号:1 4)およびSuperscriptIITMを製造者の提示した条件(ライフ・テクノロジーズ ・インコーポレーテッド(Life Technologies,Inc.),ゲイサーズバーグ,MD )にしたがって用いて行う。次に、PCRを、上記の反応条件下において、伸長 サイクルを(より小さい生成物寸法のために)72℃で6分間だけ行うという変 更を伴って、第一鎖反応の1〜50%を用いて行う。 D.試験IV PKD1 mRNAの突然変異について分析するために、RNAをRT−PC Rに必要な鋳型として白血球から単離する。高グルコースACD VacutainersTM( 黄色キャップ)中に集められた全血試料を遠心分離し、そしてバフィーコートを 集めた(細胞4〜20×106個/10ml(血液))。RNAは、白血球から 直接的に、またはフィトヘマグルチニンなどのマイトジェンの存在下における白 血球の標準的な短時間培養(48〜72時間)後に単離するこどができる。RN Aは、グアニジウムイソチオソアネート:酸性フェノール抽出などの標準的な条 件を用いて記載のように単離される(チョムチンスキー(Chomczynski)および サッキ(Sacchi),Anal.Biochem.162:156-159,1987)。 RT−PCRのために、第一鎖cDNA合成を、逆プライマー(下記)および 商業的に入手可能な逆転写酵素、例えば、SuperscriptIITMなどを製造者の提示 した条件(ライフ・テクノロジーズ・インコーポレーテッド,ゲイサーズバーグ ,MD)にしたがって用いて行う。次に、PCRを、下記の反応条件下において 第一鎖反応の1〜50%を用いて行う。 逆プライマーは、真のPKD1遺伝子およびPKD1相同染色体両方に由来す る配列を含む。対照的に、前進プライマーは、真のPKD1遺伝子座に特異的で あり且つその相同染色体遺伝子座に由来するcDNAを増幅させないであろう。 したがって、この診断試験において得られたRT−PCR増幅生成物は、真のP KD1遺伝子のみに由来する。 この反応で用いられた前進プライマーは、真のPKD1に対してのみハイブリ ッド形成し且つ相同配列に対してハイブリッド形成しないオリゴヌクレオチドを 含む。このようなプライマーの例は、 である。 適当な逆プライマーの例は、 である。 RT−PCR反応の増幅態様は、「ホットスタート(hot-start)」工程を含 めた下記のような標準条件を用いて行われた。 10X Taq緩衝液 8μl dNTP(各2mM) 7μl 前進プライマー(100μM) 0.4〜1.5μl 逆プライマー(100μM) 0.4〜1.5μl DNA 0.2 1.0μg 水 80μlまで 増幅は、1回だけの「ホットスタート」工程を用いて開始した後、標準DNA 熱循環器を用いて25〜38サイクルの増幅を行った。その1回だけの「ホット スタート」工程はは、80℃で3〜5分から成り、その後、Taqポリメラーゼ 1μlを各反応試験管に対して加えた。「ホットスタート」は、次の規格、すな わち、94℃、20秒間;64℃、30秒間;および72℃、2分間から成る各 サイクルで25〜38サイクルまで進行した。 一次PCR産物は、突然変異について直ちに分析されうるし、または他に、対 のアンプリマーの集合を用いる二次PCRの鋳型として用いられて、より小さい アンプリコンの重複セットを生じることができる。次に、より小さいアンプリコ ンの突然変異について分析することができる。 上で得られたPCRおよびRT−PCR産物を、特異的PKD1突然変異の存 在について次の通り分析した。 増幅生成物8μlを、変性用溶液(0.5mM NaOH,2.0M NaC l,25mM EDTA)50μlに対して加え、そしてナイロン膜フィルター (INCバイオトランス(Biotrans))上にスポットした。次に、それらフィル ターを真空下において80℃で15分間焼くことにより、変性DNAをナイロン フィルターに固定した。 PKD1突然変異を検出するオリゴヌクレオチドは、自動合成機を用いて化学 合成され、そして当該技術分野において標準的である方法を用いて、ポリヌクレ オチドキナーゼと一緒にγ32Pで放射性標識された。 ハイブリダイゼーションは、上で調製されたフィルターが入っているプラスチ ックバッグ中で行われ、これには、1種類またはそれ以上の標識オリゴヌクレオ チドがハイブリダイゼーション緩衝液(3.0M塩化テトラメチルアンモニウム (TMAC),0.6%SDS,1mM EDTA,10mMリン酸ナトリウム pH6.8,5Xデンハート溶液および40μg/ml酵母RNA)中で加えら れた。それらプール中のオリゴヌクレオチド濃度は、0.03〜0.15ピコモ ル/ml(ハイブリダイゼーション溶液)であった。 ハイブリダイゼーションを、撹拌しながら52℃で一晩中進行させた。次に、 フィルターをバッグから取出し、そして洗浄緩衝液(3.0M TMAC,0. 6%SDS,1mM EDTA,10mMリン酸ナトリウムpH6.8)を用い て室温で20分間洗浄した後、同緩衝液中での2回目の洗浄を52℃で20分間 行った。フィルターを乾燥させ、そしてコダック(Kodak)X-OMATTMフィルムに 暴露した。 上の反応で用いられた酵素およびヌクレオチドは、ギブコ(GIBCO)−BRL 、プロメガ(Promega)、ニューイングランド・バイオラブズ(New England Bio labs)等のようないずれの製造業者からも入手できることは理解されるであろう 。実施例6:抗ポリシスチン抗体 A.合成C末端ペプチドに対する多クローン性抗血清の製造および特性決定。 予想されたPKD1遺伝子産物の最後の16カルボキシ末端アミノ酸を表わす ペプチド(C)SRTPLRAKNKVHPSST(配列番号:17)を合成した。DNA配列か ら予想されないシステイン残基をアミノ末端に対して付加して、KLH担体タン パク質に対する共役を容易にした。2匹のウサギ(AおよびB)を、チェン(Ch eng)ら,EMBO J.7:3845-3855,1988で記載のようにペプチドで免疫感作した。 多クローン性抗ペプチド抗血清を1:10〜1:10,000まで希釈し、そ して免疫反応性を、慣用法にしたがってELISAによって測定した(チェンら ,EMBO J.,1988上記)。両方のウサギによって生産された抗血清は、SPOT法 (ブランケンマイヤー(Blankenmeyer)−メンゲ(Menge)およびフランク(Fra nk),INNOVATION AND PERSPECTIVES IN SOLID PHASE SYNTHESIS,エプトン(Ep ton),R.監修,チャプマン・アンド・ホール・メディカル(Chapman and Hall M edical),ロンドン,1990,1-10頁中)によって地図で示されたエピトープであ った。簡単にいうと、重複する8アミノ酸長さペプチドを、セルロース膜上で同 時に合成し、そして免疫反応性について検定した。正のペプチドを一直線に並べ 、そして配列相同性を確認することによってそのエピトープを識別した。興味深 いことに、抗血清AおよびBは、少なくとも2個の非重複エピトープをそれぞれ 有していたので、これら抗体がPKD1遺伝子産物を認識する可能性は増大した 。 B.ドメイン特異的融合タンパク質 図15で示されたように、正しい読み取り枠が維持されるようにポリシスチン の異なったドメインを含有する4種類の融合クローンを構築した。発現構築物の 3種類を、大腸菌中においてグルタチオンS−トランスフェラーゼ(GST)融 合タンパク質として異種配列の発現のために設計されたpGEXベクター中にク ローン化した。これらは、高ロイシン反復(LRR)を含んでいたFP−LRR ;83個のC末端アミノ酸を含有するFP−46−1c、およびFP−46−1 cの内部に77個のアミノ酸を有するFP46−2である。4種類の融合構築物 は、マルトース結合タンパク質(MBP)ベクター中にクローン化され、そして カルボキシ末端の205アミノ酸を、したがって、GST融合タンパク質の重複 する二つをコードした。重複するカルボキシ融合生成物は、抗体試薬確認の追加 の段階を提供する。それらは、同一でないとしても類似した抗体反応性パターン が、これら重複タンパク質に対して生じた抗体で見られるはずであるので、正の 抗体反応が人工産物ではないということを実証することを可能にする。2種類の 異なった「担体」融合タンパク質は、アフィニティーリガンドとして別の担体タ ンパク質を用いて、融合タンパク質に対して生じた抗体を精製ずることも可能に する。これは、担体タンパク質自体に対して生じた抗体を除去するのに役立つ。 GST融合タンパク質は、スミス(Smith)およびジョンソン(Johnson),Ge ne 67:31-40,1988で記載のように、グルタチオン−セファロース(ファーマシア (Pharmaia))を用いる形質転換細胞の抽出から精製された。MBP融合タンパク 質は、アミロース樹脂(NEB,ビバリー,MA)上で精製された。 C.ドメイン特異的ポリシスチン融合タンパク質に対する多クローン性抗体の 生産および特性決定。 融合タンパク質に対する抗体を、ウサギにおいてタンパク質200μgを用い る公開された方法(チェンら,EMBO J.,1988上記)を用いて生じさせた。これら 個々の抗体は、免疫原として用いられた融合タンパク質構築物の一部分(すなわ ち、FP−LRR、FP46−1c、FP46−2およびMAL−BD−3)と してPKD1タンパク質を特異的に認識した。更に、これら抗体は、不適当な抗 原GSTまたはMBPに対して結合しなかったし、充分な抗体精製後に対照とし て包含された免疫原中に存在しないポリシスチンドメインに対して交差反応する こともなかった。 in vitro合成されたポリシスチンタンパク質を用いて、ドメイン特異的抗体を 調べた。完全長さPKD1 cDNAに加えて、PKD1ドメインのサブセット だけをそれぞれ発現した2種類のより短いクローンを、図16で示されたような 発現ベクター中で構築した。BRASH7クローンは、カルボキシ末端エピトープも 、貫膜ドメインも含有するが、SrfIΔは、アミノ末端、LRR、およびIg 様ドメインの大部分を含有する。両方とも、in vitro転写/翻訳系のTNA中で 効率よく発現される。 D.免疫沈降 抗ポリシスチン抗体を、プロテインAセファロースかまたはプロテインGセフ ァロースと一緒にインキュベートして、抗体結合ビーズを生成した。次に、これ らビーズを、発現クローンからin vitro合成された35S標識タンパク質と一緒に インキュベートした。空隙部分および保持部分を集め、そしでSDSゲル電気泳 動によって分析した。セファロース単独は、人為的結合、すなわち、ポリシスチ ンの大きい寸法、多数のIg様反復の存在、およびレクチンドメインのための関 係に対する対照として包含された。不適当な抗原に対する抗体も対照として包含 された。抗体が抗原を特異的に結合した場合、正しい分子質量のタンパク質種は 、ゲル上においてビーズ画分で検出されるであろう。検出されない場合、発現さ れたタンパク質は、ゲル上の空隙率で現われるであろう。 セファロースAに対して結合した抗融合タンパク質抗体はそれぞれ、対合した 抗原ドメインを含有したクローンによって発現されたタンパク質を特異的に免疫 沈降した。それら抗体は、ポリシスチンの不適当なドメイン(すなわち、その特 定の抗体を生じる免疫原として用いられなかったドメイン)から発現されたタン パク質を免疫沈降しなかったし、他の不適当な抗原(例えば、ルシフェラーゼ) を認識することもなかった。これらの結果は、これら多クローン性抗体が、カル ボキシ末端およびポリシスチンのLRRドメインを特異的に認識するということ を確証する。実施例7:PKD1と相互作用するタンパク質の識別 PKD1タンパク質の更に別の特性決定は、通常はPKD1タンパク質と相互 作用する他のタンパク質の識別によって達成されうる。当業者は、制限されるわ けではないが、抗ポリシスチン抗体を用いるタンパク質複合体の免疫沈降、標識 されin vitro合成されたポリシスチンを用いる発現ライブラリーのスクリーニン グ、およびDNA結合ドメインと活性化ドメインの相互作用を利用する酵母系の 使用を含めた、このような目的に有用な種々のアプローチに精通している。 例えば、一つのこのようなアプローチは、PKD1と相互作用するタンパク質 をコードする遺伝子の識別を可能にする二雑種酵母系である(フィールズ(Fiel ds)およびソング(Song),Nature 340:245-6,1989;ファインリー(Finley) およびブレント(Brent),Proc.Natl.Acad.Sci.,USA 91:12980-84,1994)。こ の技術は、GAL4などの真核性転写活性化因子が、2種類の必須の且つ別個の ドメイン、すなわち、アミノ末端DNA結合ドメインおよびカルボキシ末端転写 活性化ドメインを利用して機能するということに頼っている(マー(Ma)および プタシュネ(Ptashne),Cell 51:113-119,1987)。二雑種系は、2種類のドメ インが異なったハイブリッドポリペプチドによってコードされでいる場合でも、 それら2種類の必須ドメイン間の空間的関係が天然の転写活性化因子と類似して いる限り、機能性転写活性化因子が生じうるという知見を利用している。酵母二 雑種系は、Yin-Yang-1(シュリバスタバ(Shrivastava)ら,Science 262:1889- 92,1993)、E12(シュタウディンガー(Staudinger)ら,J.Biol.Chem.268:4608 -11,1993)、H-Ras(ボイテク(Vojtek)ら,Cell 74:205-214,1993)、Pr55gag (ルーバン(Luban)ら,Cell 73:1067-78,1993)、p110RB(ダーフィー(Durfe e)ら,Genes Dev.7:555-69,1993)およびp53(イワブチ(Iwabuchi)ら,Oncog ene 8:1693-96,1993)と相互作用するタンパク質の探求においてcDNA発現ラ イブラリーをスクリーニングするのに首尾よく用いられてきた。 A.ハイブリッド構築 PKD1部分のいくつかの構築物を、GAL4 DNA結合ドメインとの融合 タンパク質として製造した。それら構築物は、pGBT9ベクターを用いるGAL4 DNA結合ドメインとPKD1タンパク質の細胞質尾部(アミノ酸残基409 7〜4302)との間のBD−3融合、DNA結合ドメインおよびポリシスチン のLRR部分(アミノ酸残基27〜360)を含有するBD−1クローン、およ びDNA結合ドメインおよびIg様反復の部分(アミノ酸残基713〜2324 )を含有するBD−2クローンであった。 B.酵母中への構築物の形質転換 laczリポーター遺伝子を含有するコンピテント酵母細胞HF7cは、LiAc 法によって得られる。簡単にいうと、一晩培養物は、OD600=0.2まで希 釈され、そして更に3時間成長し続ける。細胞を集め、H2O中で洗浄し、そし てTE中0.1M LiAc中に再懸濁させる。コンピテント細胞(0.1ml )を、0.1mgのプラスミド構築物DNAおよび100mgの担体DNAと混 合する。50% PEG400(0.6ml)を加え、そして30℃で1時間イ ンキュベートする。このインキュベーション後、それら細胞を42℃まで10分 間加熱し、そして最少培地(栄養要求性必要条件を補足されたアミノ酸不含ディ フコ(Difco)酵母窒素基剤)上にプレーティングする。酵母形質転換細胞は、 培養から3日後に選択される。 B.β−ガラトシダーゼのコロニーリフトフィルター検定 VMR等級410フィルターを、選択培地上に形質転換細胞を含有する寒天平 板に上層し、そして液体窒素のプールに10秒間入れる。コロニーサイドアップ (side up)フィルターを、X−gal溶液中に予め浸漬されている別のフィル ター上に置く。2時間後、フィルターを、β−ガラクトシダーゼ生産性コロニー である青色の存在について分析する(示されていない)。或いは、別々の形質転 換細胞からの個々のコロニーを、同様の平板上に画線接種し、そしてβ−ガラク トシダーゼ活性について処理することができる。 本発明を、好ましい実施態様であると現在考えられていることに関して記載し てきたが、本発明が、開示された実施態様に制限されないことを理解すべきであ る。逆に、本発明は、請求の範囲の精神および範囲に含まれる種々の変更および 同等の配置を包含するためのものである。次の請求の範囲の範囲は、このような 変更並びに同等の構造および機能を全て包含するように最も広い解釈を許すはず である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 16/18 C12N 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 C12Q 1/68 A 1/21 C12P 21/08 5/10 C12N 15/00 ZNAA C12Q 1/68 5/00 A // C12P 21/08 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),AU,CA,JP (72)発明者 バーン,ティモシー アメリカ合衆国マサチューセッツ州01532, ノースバーロウ,アダムズ・ロード 3 (72)発明者 コナーズ,ティモシー アメリカ合衆国マサチューセッツ州01748, ホプキントン,ヘイデン・ロウ・ストリー ト 304 (72)発明者 ダッコウスキ,ウィリアム アメリカ合衆国マサチューセッツ州01748, ホプキントン,ヴァレンタイン・ロード 4 (72)発明者 ジャーミノ,グレゴリー アメリカ合衆国メリーランド州20815,チ ェヴィ・チェイス,ポマンデュ・ケーヴ 7310 (72)発明者 キアン,フェン アメリカ合衆国メリーランド州21212,ボ ルティモア,ダンバートン・ロード 124 ―8 (72)発明者 ランデス,グレゴリー アメリカ合衆国マサチューセッツ州01532, ノースボロ,インディアン・メドウ・ドラ イブ 19

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. ヒトPKD1ポリペプチドをコードしている単離された核酸。 2. 前記核酸が、配列番号:2で示される配列を含むDNAである請求項1 に記載の単離された核酸。 3. 前記核酸がRNAである請求項1に記載の単離された核酸。 4. 前記核酸が、配列番号:4で示される配列を含むcDNAである請求項 1に記載の単離された核酸。 5. 請求項1に記載の核酸に対してストリンジェントな条件下でハイブリッ ド形成する単離された核酸。 6. 配列番号:3で示される配列を含む請求項5に記載の単離された核酸。 7. 請求項1に記載の核酸によってコードされる単離されたポリペプチド。 8. 配列番号:5で示されるアミノ酸配列を含む請求項7に記載の単離され たポリペプチド。 9. 請求項1に記載の単離された核酸を含むベクター。 10.前記核酸に対して機能的に結合した転写調節要素を更に含み、該要素は 、原核細胞または真核細胞およびそれらのウイルスの遺伝子またはそれらの組合 わせの発現を支配する能力を有する請求項9に記載のベクター。 11.請求項9に記載のベクターを含む宿主細胞。 12.PKD1タンパク質を製造する方法であって、 (a)請求項11に記載の宿主細胞を培地中においておよび該タンパク質の発 現に適した条件下で培養し、そして (b)該発現されたタンパク質を単離することを含む上記方法。 13.トランジション、トランスバージョン、欠失および挿入から成る群より 選択される修飾を有する配列番号:2で示されるDNA配列を含む単離されたヒ トPKD1遺伝子。 14.対象者のゲノム中の1個またはそれ以上のコピーでのその存在が、該対 象者における成人発症多嚢胞性腎疾患に関係しているDNA配列を含む請求項1 3に記載の遺伝子。 15.請求項13に記載のDNA配列を含む組換えベクター。 16.前記DNA配列に対して機能的に結合した転写調節要素を更に含み、該 要素は、原核細胞または真核細胞およびそれらのウイルスの遺伝子またはそれら の組合わせの発現を支配する能力を有する請求項15に記載のベクター。 17.請求項15に記載のベクターを含む宿主細胞。 18.突然変異PKD1タンパク質を製造する方法であって、 (a)請求項17に記載の宿主細胞を培地中においておよび該タンパク質の発 現に適した条件下で培養し、そして (b)該発現されたタンパク質を単離することを含む上記方法。 を含む単離された核酸。 を含む単離された核酸。 を含む単離された核酸。 を含む単離された核酸。 23.PKD1保因者を識別するためにヒト対象者をスクリーニングする診断 方法であって、 (1)該対象者から生体材料の試料を得;そして (2)該生体材料中の突然変異PKD1遺伝子またはそれらのタンパク質産物 の存在を検定する工程を含む上記方法。 24.前記生体材料が核酸を含み、そして前記検定が、 (a)該生体材料から真のPKD1遺伝子またはそのフラグメントを選択的に 増幅させ、そして (b)正常および突然変異PKD1遺伝子の存在を、制限酵素消化、直接DN Aシークエンス法、配列特異的オリゴヌクレオチドとのハイブリダイゼーション 、一本鎖立体配座多型解析、変性勾配ゲル電気泳動(DDGE)、二次元ゲル電 気泳動およびそれらの組合わせから成る群より選択される分析方法を用いて検出 することを含む請求項23に記載の方法。 25.前記増幅を、 から成る群より選択される少なくとも1種類のオリゴヌクレオチドの存在下で行 う請求項24に記載の方法。 26.前記検定工程が、前記PKD1遺伝子産物に特異的な抗体を用いる免疫 検定を含む請求項23に記載の方法。 27.配列(C)SRTPLRAKNKVHPSST(配列番号:15)を含むペプチドまたは その免疫原性フラグメントに対して向けられた単離された抗体。 28.配列番号:2で示される遺伝子配列によってコードされるポリペプチド と免疫反応性の請求項27に記載の抗体。 29.配列番号:2で示される配列によってコードされるポリペプチドと免疫 反応性の単離された抗体。 30.配列番号:5で示されるアミノ酸配列を含むポリペプチドと免疫反応性 の単離された抗体。 31.APKDの特徴を有する疾患状態を治療する方法であって、PKD1遺 伝子機能の欠損を有する細胞に対して、正常ヒトPKD1遺伝子またはそのフラ グメントを投与することを含み、該投与が、治療的有効量の正常PKD1タンパ ク質またはそのフラグメントの発現を引き起こす上記方法。 32.前記正常ヒトPKD1遺伝子が、配列番号:2のDNA配列を含む請求 項31に記載の方法。 33.前記正常ヒトPKD1遺伝子が、配列番号:4のcDNA配列を含む請 求項31に記載の方法。 34.APKDの特徴を有する疾患状態を治療する方法であって、PKD1遺 伝子機能の欠損を有する細胞に対して、治療的有効量の正常PKD1タンパク質 またはそのフラグメントを投与することを含む上記方法。 35.前記PKD1タンパク質が、配列番号:2で示されるDNA配列によっ てコードされている請求項34に記載の方法。 36.前記PKD1タンパク質が、配列番号:4で示されるcDNA配列によ ってコードされている請求項34に記載の方法。 37.配列番号:5で示されるアミノ酸配列を有するポリペプチドを投与する ことを更に含む請求項35に記載の方法。 38.APKDの特徴を有する疾患状態を治療するための組成物であって、配 列番号:2のDNA配列を有する単離されたヒトPKD1遺伝子またはそのフラ グメントおよび薬学的に許容しうる担体または希釈剤を含む上記組成物。 39.前記PKD1遺伝子が組み込まれているベクターを含む請求項38に記 載の組成物。 40.配列番号:4のDNA配列を有する単離されたヒトPKD1遺伝子また はそのフラグメントを更に含む請求項38に記載の組成物。 41.APKDの特徴を有する疾患状態を治療するための組成物であって、配 列番号:2のDNA配列によってコードされる正常PKD1タンパク質またはそ のフラグメントおよび薬学的に許容しうる担体または希釈剤を含む上記組成物。 42.配列番号:4のDNA配列によってコードされるポリペプチドまたはそ のフラグメントを更に含む請求項41に記載の組成物。 43.組換えPKD1遺伝子またはそのフラグメントをそのゲノムが含んでい る単細胞生物または多細胞生物。 44.前記PKD1遺伝子が、配列番号:2のDNA配列またはそのフラグメ ントを有する請求項43に記載の生物。 45.前記PKD1遺伝子が、配列番号:4の配列またはそのフラグメントを 有する請求項43に記載の生物。
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