JP2002503831A - 全面から見ることのできる図柄を提供する装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は被見物の図柄を全面から見ることができるようにする装置に関する。これによると、被見物は、文字、絵、三次元物、テロップまたは動画などの形態を取ることができる。図柄は、装置の周りにいる全ての人にとって同じであり、高頻度画および／または実画として提供される。この装置によると、さらに、装置周辺にいる人の位置によって、異なる図柄を見ることも可能である。本発明に係る、あらゆる方向から見ることのできる図柄を提供する装置は、透明なスロット（２）によって長さ方向に分断された、高速で回転する不透明な円筒（１）であって、この円筒（１）は被見物（３）と共に軸周りを高加速度で回転する。透明なスロット（２）は被見物（３）の正面に位置している。被見物（３）（二次元物、三次元物）のタイプに応じて、被見物（３）の図柄が所望の形で見えるように被見物は適切な設計を有する必要がある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は被見物の図柄を全面から見ることができるようにする装置に関する。
これによると、被見物は、文字、絵、三次元物、テロップまたは動画などの形態
を取ることができる。この装置の構成は使用目的に応じて変わってくる。図柄は
、装置の周りにいる全ての人にとって同じであり、高頻度画および／または実画
として提供される。この装置によると、さらに、装置周辺にいる人の位置によっ
て、異なる図柄を見ることも可能である。この発明は、国際特許分類のクラスG
09 F 11/02に属する。

【０００２】 この発明によって都合よく解決された技術的課題は、装置周りの水平レベルの
あらゆる位置に対して、あらゆる形態（文字、絵、三次元物、テロップ、動画、
動く物など）の同一情報を高頻度で、および／もしくは実表示することを可能に
し、並びに／または装置周りの異なる水平位置にあらゆる形態の異なる情報を高
頻度・実表示する、装置の設計と構成とを含む。

【０００３】 広告パネル、壁や高いビルに掲げられているイルミネーションを施した文字、
LEDやLCDのディスプレイ、およびテレビスクリーンのような現存する情報媒体は
、あらゆる方向から見ることができず、特定の角度の単一方向からしか見ること
ができない。

【０００４】 何方向かに向けられる情報媒体、例えば、４枚パネル掲示板は、あらゆる方向
から見ることができるが、情報は所定の位置の適当な角度のみからしか見られな
いのに対して、近接する情報媒体は常に見えてしまう。

【０００５】 垂直軸の周りを回転する情報媒体、例えば、２枚パネルまたは３枚パネル回転
掲示板は、あらゆる方向から見ることができるが、情報を全ての方向から同時に
見ることはできない。

【０００６】 本発明に係る、あらゆる方向から見ることのできる図柄を提供する装置は、透
明なスロットによって長さ方向に分断された、高速で回転する不透明な円筒であ
って、この円筒は被見物と共に軸周りを高加速度で回転する。透明なスロットは
被見物の正面に位置している。被見物（二次元物、三次元物）のタイプに応じて
、被見物の図柄が所望の形で見えるように被見物は適切な設計を有する必要があ
る。

【０００７】 この発明に係る、あらゆる方向から見ることのできる図柄を提供する装置を、
例と図とに基づいて詳細に説明する。

【０００８】 あらゆる角度から、被見物および／またはいくつかの被見物の図柄を見えるよ
うにし、図３に示されているものが基本的な設計である装置は、あらゆる方向か
ら、三次元物３ａ（静的および動的三次元物）および二次元物３ｂ（文字、絵、
動画、テロップ）を、高頻度で、その装置の周囲にいる全ての人に全く同じに見
せることを可能にする。不透明な筒体１が被見物３と共にその軸の周りを高角速
度で回転しているときは、不透明な筒体１を長さ方向に分断する透明なスロット
２は、常に、被見物３の正面に配置されている。不透明な筒体１は、スロット２
部分を切り取った、暗色で光沢のない管、もしくは透明なスロット２の幅だけ間
隔をあけて暗色・不透明で光沢のない層で被覆した無色透明管、または、動作中
はスロットが常に被見物３の正面にくるように、透明なスロット２の分の空隙を
設けた不透明な筒体であればよい。二次元物３ｂも三次元物３ａもこのような使
用に適切であるように形成される。文字や絵であれば、二次元物３ｂはこの装置
を介して見るとまっすぐな図柄になるように湾曲させる必要がある。三次元物３
ａは、本発明の装置によって所望の被見物図柄が与えられるように変形させなく
てはならない。被見物３の湾曲形および／または変形は、装置の目的と共にスロ
ット２からの被見物３の距離によって変わってくる。当該装置が離れたところか
ら見られることを意図して設計されていれば、被見物３は大きく変形させる必要
がある。しかしながら、近距離から見られることを意図して設計されているので
あれば、被見物３をあまり変形する必要はない。

【０００９】 スロット２の幅も、被見物３の図柄の品質に影響を与える。スロット２が狭い
と、被見物３の図柄は非常に鮮明になるが、明度が小さくなる。一方、スロット
２が広いと状況は逆になる。

【００１０】 高い頻度で（点滅はしない）被見物の図柄を与えるためには、装置自体の周波
数を増加させる必要があり、それは、回転数を増加させるか、または透明なスロ
ットと同一の被見物３との数を増加させることによって達成することができる。

【００１１】 被見物３は実際の物（装置の構成体に固定された二次元の文字３ｂ、装置の構
成体に固定された三次元の物３ａ）であってもよいし、虚象（ホログラフィーの
投影図としての物３、物３は見かけのものであって、鏡、プリズム、レンズなど
を用いて光学レベルで形成されるものである。）であってもよい。

【００１２】 被見物３は十分に明るくなくてはならない。被見物をライトなどで十分に照ら
すか、それ自体が光を発してもよい。被見物３の明るさは、高周波数レベルのも
のかマイクロ時間間隔で一定でなくてはならない。

【００１３】 図１および２は、この発明に係る装置の構造の一例を示しており、高速で回転
するローター、駆動ユニット、電流をローターおよび装置の筐体に送ることので
きる電気系である。

【００１４】 前記ローターは、３カ所の透明なスロットと３つの湾曲した、文字を含む二次
元物３とを有する暗色の光沢のない管、カバー10および11、光源７へ電流を送る
スリップ（slip）環およびワイヤ（これらがローター中での電気系13を形成する
）、ベアリング14、薄板６、並びに光源７を有している。

【００１５】 前記ローターは、管１と二次元物３とがカバー10および11の溝にきっちりと収
まるように組み立てられる。電気系13のスリップリング、薄板６および光源７は
ローター構造体に固定され、ベアリング14はカバー10および11に取り付けられる
。透明なスロット２は被見物３の前に位置している。

【００１６】 ローターはベアリング14上を軸４周りに回転し、軸留環15で軸方向の動きを封
じられている。ローターは軸５を介して電気モーター12によって駆動される。軸
５はカバー11にネジで固定され、電気モーター12の軸上ではくさびを用いて歪ま
ないように保護されている。

【００１７】 板16はネジによって基板19に固定されている。電気モーター12、心棒４および
電気系13のブラシはネジによって板16に固定されている。

【００１８】 外側の保護透明管17はネジによって筐体19とカバー18とに取り付けられ固定さ
れている。

【００１９】 暗色で光沢のない管１はスロット２として切り取られた部分を有していてもよ
いし、または透明管が暗色、不透明、無光沢層で、透明なスロット２の幅だけ間
隔をあけるようにして覆われていてもよい。

【００２０】 スロット２の幅は、被見物３の図柄の質に影響を与える。スロット２が狭いと
被見物の図柄は非常に鮮明になるが、明度が悪くなる。幅の広いスロットを用い
ると、状況は全く逆になる。

【００２１】 二次元物３は光源７によって照らされる。管１の内部にクロムコーティングを
施すことによって、被見物３をより明るく照らすことができ、光源７による管１
の加熱を少なくすることができる。

【００２２】 光源７によって加熱される本発明の装置は、下部カバー10の穴８、上部カバー
11の穴９によって、その内部が冷却される。穴８は、穴９とはローターの心軸か
ら異なる距離で配置されている。

【００２３】 被見物３の図柄の見える部分の幅は薄層６によって制限される。

【００２４】 被見物３の文字の図柄を高頻度（点滅ではない）で示すために、この装置は十
分な周波数で動作しなくてはならない。説明されている事例においては、これは
３つの透明なスロット、二次元物３、および電気モータ12の十分に高い回転数に
よって達成される。

【００２５】 ブラシ、電気装置およびスリップリングを有する電気系13を通って、電流は当
該装置の回転部に送られる。

【００２６】 この装置の安全性は安全透明管17によって確保される。

【００２７】 図４は、装置の周囲にいる人による被見物の様々な図柄を高頻度で表示するこ
とを可能にする装置の線図を示している。この場合の、被見物３の図柄は装置周
りの人の位置によって異なったものとなる。被見物３は電子ディスプレイである
ことが重要である。

【００２８】 表示された被見物３の電子工学…電子ディスプレイは、角度α１でディスプレ
イの第一カラムＳ１が点灯し、角度α２でディスプレイの第二カラムＳ２が点灯
し、角度α３でディスプレイの第三カラムＳ３が点灯し、角度αｎでディスプレ
イの第ｎカラムが点灯するように操作される。このようにすると、ディスプレイ
は一方向からのみ見ることができ、各カラムは一定の時間間隔でのみ点灯するこ
とになる。第一、第二、…第ｎカラムの連続点灯の周期は、被見物の所望の図柄
を、人が真実の点滅しない図柄として見ることができるように調整する。

【００２９】 カラムの明るさの時間間隔は、元々の方向に関して被見物の図柄が見える視角
βを決定する。

【００３０】 ディスプレイが全体として見えるという要件を満たす範囲で、角度βは異なる
大きさであってもよい。見る距離を変えることによって、ディスプレイの被見図
柄は湾曲し、ディスプレイの図柄のある幅のみが見えるということになる。上記
問題は十分な角度βおよび見る距離に応じたディスプレイを採用することによっ
て回避され、その結果、限定された数の異なるディスプレイ図柄が見られること
になる。

【００３１】 角度βを越えると、見物者は新しいディスプレイ図柄を見ることができる。図
５は、被見物３の全ての視角で異なって見える図柄を、人が見ることのできる視
角範囲β１、β２、β３、…βｎを示している。

【図面の簡単な説明】

【図１】あらゆる方向から被見物の同一の図柄を見ることのできる本発明の装
置を、部分断面側面図で示している。

【図２】あらゆる方向から被見物の同一の図柄を見ることのできる本発明の装
置を、A-AおよびB-Bの切断面で示している。

【図３】文字および三次元の形態である被見物の図柄を見ることができるよう
にする本発明の装置の、底面平面図と共に部分断面側面図を示している。

【図４】異なる角度からは、被見物の異なる図柄を見ることのできる本発明の
装置の底面図を、α１、α２、α３、…αｎの位置における明るさの表示と共に
示す線図である。

【図５】β１、β２、β３、…βｎの視角幅の例を示しており、これによって
見物者は各視角から被見物の異なる図柄を見ることができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ) ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ， ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，Ｄ Ｋ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ， ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，Ｌ Ｔ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ， ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，Ｕ Ａ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ Ｆターム(参考） 5C095 AA21 BA02 BB09 DA02 EE25 EE27 5C096 AA01 BA04 BC12 CC06 DB06 DB10 DB26 DC02

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 筒状形を有し、その内側に被見物の図柄を見ることができ、
   該図柄は文字、絵もしくは三次元物、またはテロップ、動画もしくは動く三次元
   物であってもよく、これによって、装置内側の被見物の図柄を装置の周囲にいる
   全ての人が、同じように、同時に、見ることができ、しかも該図柄が通常の絵と
   して提示される、全面から見ることのできる図柄を提供する装置において、 透明なスロット（２）によって長さ方向に分断された不透明な筒体（１）によ
   って囲まれた被見物（３）を有し、前記透明なスロット（２）が常に被見物（３
   ）の前に位置するようにしながら、不透明な筒体（１）が被見物（３）と共にそ
   の軸周りを高角速度で回転することを特徴とすること。
2. 【請求項２】 前記不透明な筒体（１）が、スロット（２）部分を切り取っ
   た、暗色で光沢のない管、または、透明なスロット（２）の幅だけ間隔をあけて
   暗色、不透明かつ光沢のない層で覆われた無色透明の管であることを特徴とする
   、請求項１に記載の全面から見ることのできる図柄を提供する装置。
3. 【請求項３】 前記不透明な筒体（１）が長さ方向に切り抜かれた数個の透
   明なスロットで分断されており、前記不透明な筒体（１）が数個の被見物と共に
   回転することを特徴とする請求項１および２に記載の全面から見ることのできる
   図柄を提供する装置。
4. 【請求項４】 前記筒体（１）中の前記二次元の被見物（３）が湾曲され、
   前記三次元の被見物（３）が適当に変形されていることを特徴とする請求項１か
   ら３に記載の全面から見ることのできる図柄を提供する装置。
5. 【請求項５】 透明なスロット（２）を有する前記暗色で光沢のない管（１
   ）がカバー（10、11）に固定され、この管（１）が前記被見物（３）および他の
   内部要素と共に、ベアリング（14）に固定された軸（４）周りを高加速度で回転
   し、これら回転要素は軸（５）と高速回転電気モータ（12）を介して駆動され、
   前記軸（４）から異なる距離のところに穴（８）と（９）とが設けられ、軸（４
   ）の固定部、板（16）、電気系（13）の固定部、電気モータ（12）の筐体、基台
   （19）がネジによって共に固定され、透明保護管（17）がネジによって基台（19
   ）とカバー（18）とに取り付けられていることを特徴とする、請求項１に記載の
   、全面から見ることのできる図柄を提供する装置。
6. 【請求項６】 全面から見ることのできる図柄を提供する装置であって、電
   子ディスプレーを使用することを条件として、被見物の該図柄を視角のみから見
   ることができ、前記視角以外のところからは別の図柄を見ることができる装置に
   おいて、 前記電子ディスプレーが、角度α１でディスプレイの第一カラムＳ１が点灯し
   、角度α２でディスプレイの第二カラムＳ２が点灯し、角度αｎでディスプレイ
   の第ｎカラムが点灯するように操作され、その結果、ディスプレイの図柄は視角
   （β）の一方向からのみ見ることができ、各カラムは一定の時間間隔でのみ点灯
   することになり、これが元々の方向に関して被見物の図柄が見える視角を決定す
   ることを特徴とすること。