JP2002502858A - ケラチノサイト増殖促進法 - Google Patents

ケラチノサイト増殖促進法

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JP2002502858A JP2000530535A JP2000530535A JP2002502858A JP 2002502858 A JP2002502858 A JP 2002502858A JP 2000530535 A JP2000530535 A JP 2000530535A JP 2000530535 A JP2000530535 A JP 2000530535A JP 2002502858 A JP2002502858 A JP 2002502858A
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キャスリーン イー. ロジャーズ、
ギーア ディゼレガ、
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ユニヴァースティ オブ サザーン カリフォルニア
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    • C12N2501/32Angiotensins [AT], angiotensinogen

Abstract

(57)【要約】 本発明は、アンギオテンシノーゲン、AI、AI類似体、および/またはAI断片およびその類似体、AII類似体、AII断片またはその類似体、AIIAT2型受容体アゴニストの、単独で、または他の増殖因子およびサイトカインと組合せた存在下での成長による、上皮幹細胞およびケラチノサイトの増殖および分化の促進のための、方法、改良細胞培養培地およびキットを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (相互参照) 本出願は、1998年2月9日出願の、米国出願番号第60/074,105
号の一部継続出願である。
【0002】 (技術分野) 本発明は、上皮幹細胞およびケラチノサイトの増殖を加速させ、重層上皮損傷
に対するより迅速かつ効率的な細胞応答を促進させ、および損傷部位での瘢痕お
よび機能損失を減少させるための方法に関する。
【0003】 (発明の背景) 表皮は、ケラチノサイトと呼ばれる、絶えず再生される重層上皮細胞からなる
(米国特許第5,693,332号、そのまま参考として本明細書に組込む)。
表皮の基底層(これは、基底板および皮膚結合組織と直接接触している)は、上
皮幹細胞を含み、これは、分裂してケラチノサイトを生じ、これは分化するにつ
れてケラチンを産生し、表皮の表面へと「押さ」れる。(同上)。ケラチノサイ
トが表皮の表面に近づくにつれ、細胞は死滅し、ケラチンは、実質的に水に不透
過性で細菌感染を防ぐように作用する、角質化した皮膚表面の原因となる。(同
上)。このプロセスは、高度に保存されており、生化学的および形態学的マーカ
ーのパネルを介して忠実に監視できる(Coulombe、Biochem.a
nd Biophys.Res.Commun.236:231−238(19
97);そのまま参考として本明細書に組込む)。
【0004】 この表在性表皮層は、末期的に分化した、高度に平板化した扁平細胞(「スク
アムズ」squames)の堆積からなる(Coulombe、1997)。身
体表面には一定の摩擦力が維持されているために、スクアムズは、絶えず、皮膚
表面から剥がれている。普通の条件下では、表皮は自己再生組織であり、その表
面での細胞損失速度は、その前駆体区画の細胞産生速度と平衡化している(上記
;Watt、Curr.Opinion Cell Biol.1:1107−
1115(1989);Fuchs、J.Cell Sci.Suppl.17
:197−208(1993);全参考文献をそのまま本明細書に組込む)。
【0005】 真皮は、表皮を支える十分に血管新生化した組織である。真皮は、繊維芽細胞
を含み、これは、皮膚の強度および柔軟性に寄与するコラーゲン、フィブロネク
チン、およびエラスチンなどの細胞外基質タンパク質を含む、様々な結合組織の
成分を産生する(米国特許第5,693,332号)。真皮に存在する血管は、
表皮の上皮細胞に栄養素を輸送し、細胞代謝の廃棄産物を運び去る。基底膜は、
一部、表皮の真皮への付着に役立つ。皮膚はまた、毛包および汗腺などの様々な
副次的器官も含む。
【0006】 例えば、裂創、穿刺または火傷による皮膚の損傷により、皮膚にまたは皮膚を
通して広がり得る創傷がもたらされる。創傷が極めて小さく局在化している場合
、正常な治癒プロセスで創傷を閉鎖でき、正常な機能を組織に回復できる。(同
上)。しかし、損傷により、深い創傷または広い領域を冒す創傷がもたらされる
場合もある。かかる創傷の治癒には臨床的介入が必要である。例えば、身体のか
なりの部位を覆う火傷には、損傷組織の最小限の広範な洗浄および組織の汗腺を
防ぐための包帯の適用が必要であり、瘢痕形成を伴い得、おそらく損傷領域に不
体裁および機能損失を生じる。(同上)。加えて、患者からの傷害を受けていな
い皮膚または皮膚代用物を使用した皮膚移植術がしばしば必要である。
【0007】 表皮への損傷は、創傷部位を迅速に閉じ、皮膚を回復させるように設計された
ホメオスタシス応答を引き起こす。(Coulombe、1997;Marti
n、Science 276:75−81、1997;そのまま参考として本明
細書に組込む)。損傷事象により上部真皮の毛細血管が破壊された場合にはいつ
でも血餅が迅速に形成され、一時的な物理的バリヤーおよび様々な型の炎症細胞
を該部位に引きつける走化性シグナル源を提供する(Coulombe、199
7)。この後、常在する皮膚細胞型が、近位無傷組織から創傷部位に移動し、創
傷辺縁でのその増殖が起こる。創傷閉鎖は、ケラチノサイトの創傷部位への移動
および創傷部位の下の組織の特殊繊維芽細胞の収縮の複合作用により達成され、
これは創傷の縁を共に近くに引っ張る。創傷床の非効率的再構築により瘢痕が残
り、重度の場合には、創傷部位における組織機能の損失につながり得る。かなり
の表面積の皮膚損傷を切り抜けて生き残る能力は、適切なバリヤー機能を付与す
る上皮裏打ちが創傷部位に創傷部位に回復される効率に直接依存している。(同
上)。
【0008】 創傷部位を囲む健康組織からの常在細胞の補充、およびその移動、増殖および
分化の協調は、損傷に対する重層上皮の応答において鍵となる特徴を示す。(同
上)。これらの現象に関与するシグナルを定めるためにかなりの努力がなされた
。創傷皮膚部位に存在し、かつ活性であることが示された増殖因子およびサイト
カインの得られたリストは長い(同上)。しかし、修復応答の完了に関与する機
序は依然として不明である。上皮幹細胞(「ESC」)およびケラチノサイトの
増殖を加速する方法は、重層上皮損傷に対するより迅速かつ効率的な細胞応答を
促進し、従って、損傷部位での瘢痕および機能損失を減少させるであろう。
【0009】 (発明の要約) 1つの実施形態において、本発明は、細胞を、アンギオテンシノーゲン、アン
ギオテンシンI(AI)、AI類似体、AI断片およびその類似体、アンギオテ
ンシンII(AII)類似体、AII断片またはその類似体またはAII AT 2型受容体アゴニストと、単独で、または他の増殖因子およびサイトカインと
組み合わせて、接触させることにより、ESCおよびケラチノサイトの増殖を促
進させるための方法を提供する。
【0010】 本発明の別の実施形態において、改良細胞培養培地が、ESCおよびケラチノ
サイトの増殖のために提供され、ここでは改良点として、有効量のアンギオテン
シノーゲン、AI、AI類似体、AI断片およびその類似体、AII類似体、A
II断片またはその類似体またはAII AT2型受容体アゴニストを細胞培
養培地に添加することを含む。
【0011】 さらなる実施形態において、本発明は、ESCおよびケラチノサイトの増殖の
ためのキットを提供するものであって、該キットは、有効量のアンギオテンシノ
ーゲン、AI、AI類似体、AI断片およびその類似体、AII類似体、AII
断片またはその類似体またはAII AT2型受容体アゴニスト、および細胞
培養培地補充として有効量の活性剤を使用するための説明書を含む。好ましい実
施形態において、該キットは、さらに、細胞培養培地を含む。別の好ましい実施
形態において、該キットは、さらに、細胞培養のための無菌容器を含む。
【0012】 (好ましい実施例の詳細な説明) 全ての引用した特許、特許出願および参考文献は、そのまま参考として本明細
書に組込む。
【0013】 本明細書で定義した「上皮幹細胞(ESC)」なる語は、長期生存し、比較的
未分化であり、細胞分裂する可能性が高く、最終的には上皮のホメオスタシスに
関与する細胞を意味する。この型の細胞は、以下を含むがこれに限定されない;
米国特許第5,556,783号;米国特許第5,423,778号;Roch
atら、Cell 76:1063(1994);Jonesら、Cell 7
3:713(1993);Jonesら、Cell 80:83(1995);
全参考文献をそのまま本明細書に組込む。本明細書で定義した「増殖」は、細胞
自己再生および分化を伴う細胞増殖の両方を包含する。
【0014】 特記しない限り、本明細書で使用した「活性剤」なる語は、アンギオテンシノ
ーゲン、アンギオテンシンI(AI)、AI類似体、AI断片およびその類似体
、AII類似体、AII断片またはその類似体およびAII AT2型受容体
アゴニストを含む化合物群を意味する。
【0015】 DiZeregaの米国特許第5,015,629号(その全開示を、参考と
して本明細書に組込む)は、創傷組織の治癒速度を増加させる方法を記載し、こ
れは、該組織への、該増加に十分な量のアンギオテンシンII(AII)の適用
を含む。創傷組織へのAIIの適用により、創傷治癒速度は有意に増加し、より
迅速な再上皮化および組織修復がもたらされる。AIIなる語は、配列Asp−
Arg−Val−Tyr−Ile−His−Pro−Phe[配列番号1]を有
する、ヒトおよび他の種に存在するオクタペプチドを意味する。アンギオテンシ
ンの生物学的形成は、血漿基質のアンギオテンシノーゲンに対するレニンの作用
により開始される(Circulation Research 60:786
−790(1987);Cloustonら、Genomics 2:240−
248(1988);Kageyamaら、Biochemistry 23:
3603−3609;Ohkuboら、Proc.Natl.Acad.Sci
.80:2196−2200(1983);全参考文献をそのまま本明細書に組
込む)。かくして形成された物質は、アンギオテンシンI(AI)と呼ばれるデ
カペプチドであり、これは、AI、Asp−Arg−Val−Tyr−Ile−
His−Pro−Phe−His−Leu[配列番号37]からC末端His−
Leu残基を除去する変換酵素アンギオテンシナーゼによりAIIに変換される
。AIIは公知の昇圧剤であり、市販で入手できる。
【0016】 研究により、AIIは、創傷修復に関与する培養細胞における有糸分裂誘発お
よび走化性を増加させ、また、その増殖因子および細胞外基質の放出も増加させ
る事が示されている(diZerega、米国特許第5,015,629号;D
zauら、J.Mol.Cell.Cardiol.21:S7(補刊III)
1989;Berkら、Hypertension 13:305−14(19
89);Kawaharaら、BBRC 150:52−9(1988);Na
ftilanら、J.Clin.Invest.83:1419−23(198
9);Taubmanら、J.Biol.Chem.264:526−530(
1989);Nakaharaら、BBRC 184:811−8(1992)
;StoufferおよびOwens、Circ.Res.70:820(19
92);Wolfら、Am.J.Pathol.140:95−107(199
2);BellおよびMadri、Am.J.Pathol.137:7−12
(1990)。さらに、AIIは、ウサギ角膜眼およびヒヨコ絨毛尿膜モデルに
おいて血管形成性であることが示された(Fernandezら、J.Lab.
Clin.Med.105:141(1985);LeNobleら、Eur.
J.Pharmacol.195:305−6(1991)。さらに、AIIお
よびアンギオテンシンIII類似体およびその断片は、組織修復に効果的である
ことが示されている(米国特許第5,629,292号;国際出願番号WO95
/08565号;国際出願番号WO95/08337号;国際出願番号WO96
/39164号、全参考文献をそのまま本明細書に組込む)。AIIはまた、熱
損傷領域の毛包において細胞増殖を増加させることが示されている(Rodge
rsら、J.Burn Care Rehabil.18:381−388(1
997)。
【0017】 ある細胞型に対するAIIの効果は、一部、細胞が発現するAII受容体サブ
タイプに依存すると仮定されている(Shanugamら、Am.J.Phys
iol.268:F922−F930(1995);Helinら、Annal
s of Medicine 29:23−29(1997);Bedecsら
、Biochem J.325:449−454(1997))。これらの研究
により、AII受容体サブタイプ発現は、発達中、少なくともある細胞型におい
て変化する動的なプロセスであることが示されている(同上)。AII活性は、
典型的には、AT1およびAT2AII受容体のいずれかまたは両方により調節
されている。しかし、AIIは、近年、非AT1、非AT2受容体を介して、初
期ヒトケラチノサイトの増殖を刺激することが示されている(Steckeli
ngsら、Biochem.Biophys.Res.Commun.229:
329−333(1996))。これらの結果は、AII活性の細胞型(すなわ
ち受容体発現に基づく)特異的性質を強調する。
【0018】 他のデータにより、AII断片AII(1−7)は、AII活性を調節するA
T1およびAT2受容体とは異なる受容体(群)を通して作用することが示唆さ
れる(Ferrarioら、J.Am.Soc.Nephrol.9:1716
−1722(1998);Iyerら、Hypertension 31:69
9−705(1998);Freemanら、Hypertension 28
:104(1996);Ambuhlら、Brain Res.Bull.35
:289(1994))。従って、特定の細胞型に対するAII(1−7)活性
は、同細胞型に対するAIIの効果にのみ基づいて予想できない。
【0019】 これらの全研究に基づき、アンギオテンシノーゲン、AI、AI類似体、およ
び/またはAI断片およびその類似体、AII類似体、AII断片またはその類
似体、および/またはAIIAT2型受容体アゴニストが、上皮幹細胞または
ケラチノサイトの増殖を加速するかは明らかでない。
【0020】 AT2受容体に選択的なペプチドアゴニスト(AIIは、AT1よりもAT2
に100倍高い親和性を有する)は、p−アミノフェニルアラニン6−AII[
“(p−NH−Phe)6−AII]”]、Asp−Arg−Val−Tyr
−Ile−Xaa−Pro−Phe[配列番号36]であり、ここで、Xaaは
、p−NH−Pheである(SpethおよびKim、BBRC 169:9
97−1006(1990))。このペプチドは、試験した実験モデルでAT2
アンタゴニストと同等な結合特徴を与えた(Cataliotoら、Eur.J
.Pharmacol.256:93−97(1994);Brysonら、E
ur.J.Pharmacol.225:119−127(1992)。
【0021】 AII受容体およびAII受容体アンタゴニストの効果は、血管損傷および修
復の2つの実験モデルで調べられ、これにより、両方のAII受容体サブタイプ
(AT1およびAT2)が、創傷治癒に役割を果たしていることが示唆される(
Janiakら、Hypertension 20:737−45(1992)
;Prescottら、Am.J.Pathol.139:1291−1296
(1991);Kauffmanら、Life Sci.49:223−228
(1991);Viswanathanら、Peptides 13:783−
786(1992);Kimuraら、BBRC 187:1083−1090
(1992)。
【0022】 多くの研究は、AII(1−7)(AII残基1−7)またはAIIの他の断
片に、その活性を評価するために、焦点を当てた。AII(1−7)は、AII
により顕現される効果の全範囲ではなく、いくらかを顕現する。Pfeilsc
ifterら、Eur.J.Pharmacol.225:57−62(199
2);Jaiswalら、Hypertension 19(補刊II):II
−49−II−55(1992);EdwardsおよびStack、J.Ph
armacol.Exper.Ther.266:506−510(1993)
;Jaiswalら、J.Pharmacol.Exper.Ther.265
:664−673(1991);Jaiswalら、Hypertension
17:1115−1120(1991);Portsiら、Br.J.Pha
rmacol.111:652−654(1994)。
【0023】 この後定義するように、本発明の使用に好ましいクラスのAT2アゴニストは
、AIIの6位に相当する位置にp−NH−Pheを有する、AII、AII類
似体またはその活性断片を含む。ペプチド剤に加えて、必要なAT2アゴニスト
活性を有する様々な非ペプチド剤(例えばペプチド擬似体)がさらに本発明の使
用に考えられる。
【0024】 本発明の特に目的である活性AII類似体、AIIの断片およびその類似体は
、一般式I R−R−R−R−R−R−R−R [式中、 RおよびRは、共に、式 X−R−R− で示される基を形成し、 ここで、Xは、H、または1−3個のペプチド基であり、 Rは、Asp、Glu、Asn、Acpc(1−アミノシクロペンタンカルボ
ン酸)、Ala、MeGly、Pro、Bet、Glu(NH)、Gly、
Asp(NH)およびSucから適切に選択され; Rは、Arg、Lys、Ala、Orn、Ser(Ac)、Sar、D−Ar
gおよびD−Lysから適切に選択され; Rは、Val、Ala、Leu、norLeu、Ile、Gly、Pro、A
ib、AcpcおよびTyrからなる群から選択されるが、Lysもこの残基で
効果的であるあることが判明し; Rは、Tyr、Tyr(PO、Thr、Ser、homoSer、az
aTyr、およびAlaからなる群から選択され; Rは、Ile、Ala、Leu、norLeu、ValおよびGlyからなる
群から選択され; Rは、His、Argまたは6−NH−Pheであり; Rは、ProまたはAlaであり;および Rは、Phe、Phe(Br)、IleおよびTyrからなる群から選択され
、末端Tyr基のようにRを含む配列を除外し、 およびここで配列はAIIではない] で示される配列のR−R基の少なくとも3つ連続したアミノ酸からなる配列
を含む。
【0025】 このクラスの化合物の特に好ましい実施形態は、配列番号2、配列番号4、配
列番号13、配列番号18、配列番号19、配列番号26、配列番号31、配列
番号34、および配列番号38である。
【0026】 本発明の実施に有用なAT2アゴニストのカテゴリー内に該当する化合物は、
がp−NH−Pheであるという制限を課した上記で示したAII類似体
を含む。
【0027】 RおよびRに特に好ましい組合せは、Asp−Arg、Asp−Lys、
Glu−ArgおよびGlu−Lysである。このクラスの特に好ましい実施形
態は以下を含む:AIIIまたはAII(2−8)、Arg−Val−Tyr−
Ile−His−Pro−Phe[配列番号2];AII(3−8)、これはd
es1−AIIIまたはAIVとしても知られる、Val−Tyr−Ile−H
is−Pro−Phe[配列番号3];AII(1−7)、Asp−Arg−V
al−Tyr−Ile−His−Pro[配列番号4];AII(2−7)、A
rg−Val−Tyr−Ile−His−Pro[配列番号5];AII(3−
7)、Val−Tyr−Ile−His−Pro[配列番号6];AII(5−
8)、Ile−His−Pro−Phe[配列番号7];AII(1−6)、A
sp−Arg−Val−Tyr−Ile−His[配列番号8];AII(1−
5)、Asp−Arg−Val−Tyr−Ile[配列番号9];AII(1−
4)、Asp−Arg−Val−Tyr[配列番号10];およびAII(1−
3)、Asp−Arg−Val[配列番号11]。他の好ましい実施形態は:A
rg−norLeu−Tyr−Ile−His−Pro−Phe[配列番号12
]およびArg−Val−Tyr−norLeu−His−Pro−Phe[配
列番号13]を含む。本発明の範囲内に包含されるさらに別の好ましい実施形態
は、配列Asp−Arg−Pro−Tyr−Ile−His−Pro−Phe[
配列番号31]を有するペプチドである。AII(6−8)、His−Pro−
Phe[配列番号14]およびAII(4−8)、Tyr−Ile−His−P
ro−Phe[配列番号15]も試験し、効果のないことが判明した。
【0028】 本発明の別のクラスの特に好ましい化合物は、以下の一般構造: R1−Arg−R2−Tyr−R3−His−Pro−R4 [式中、 R1は、HおよびAspからなる群から選択され; R2は、ValおよびProからなる群から選択され; R3は、Ala、Ile、Leu、norLeuおよびValからなる群から選
択され; R4は、Ile、PheおよびHからなる群から選択され;および およびここで活性剤はAIIではない] を有する化合物からなる。
【0029】 本発明の特に目的である別のクラスの化合物は、一般式II R−R−R−R−R−R−R [式中、 Rは、H、Arg、Lys、Ala、Orn、Ser(Ac)、Sar、D−
ArgおよびD−Lysからなる群から選択され; Rは、Val、Ala、Leu、norLeu、Ile、Gly、Pro、A
ib、AcpcおよびTyrからなる群から選択され; Rは、Tyr、Tyr(PO、Thr、Ser、homoSer、az
aTyr、およびAlaからなる群から選択され; Rは、Ile、Ala、Leu、norLeu、ValおよびGlyからなる
群から選択され; Rは、His、Argまたは6−NH−Pheであり; Rは、ProまたはAlaであり;および Rは、Phe、Phe(Br)、IleおよびTyrからなる群から選択され
る] で示される化合物である。
【0030】 一般式IIの化合物の特に好ましい群は、式 R−R−Tyr−R−His−Pro−Phe[配列番号16] [式中、 R、RおよびRは、前記で定義した通りである] を有する。特に好ましいのは、式Arg−Val−Tyr−Ile−His−P
ro−Phe[配列番号2]のアンギオテンシンIIIである。他の好ましい化
合物は、構造Arg−Val−Tyr−Gly−His−Pro−Phe[配列
番号17]およびArg−Val−Tyr−Ala−His−Pro−Phe[
配列番号18]を有するペプチドを含む。断片AII(4−8)は、反復試験で
効果がなく;これは、N末端上に露出したチロシンに起因すると信じられている
【0031】 上記の式において、アミノ酸残基について標準的な3文字略称を使用する。反
対であるという表示のない場合、L形のアミノ酸を意図する。他の残基は以下の
ように略する:
【表1】 AIIおよびその類似体は、γまたはβターンのいずれかをとることが示唆さ
れている(Regoliら、Pharmacological Reviews
26:69(1974)。一般に、R、RおよびR位の中性側鎖は、受
容体への結合および/または固有活性に主に関与するR、RおよびR位の
活性基の間における適切な距離の維持に関与し得る。R、RおよびR位の
疎水性側鎖は、ペプチドの全体のコンフォメーションに重要な役割を果たし得、
および/または、仮定上の疎水性ポケットの形成に寄与し得る。
【0032】 R位のアミノ酸上の適切な側鎖は、標的受容体に対する化合物の親和性に寄
与し得、および/または、ペプチドのコンフォメーションに重要な役割を果たし
得る。この理由から、ArgおよびLysは、Rとして特に好ましい。
【0033】 本発明の目的において、Rは、R(γターンモデルにおいて)またはR (βターンモデルにおいて)との線形または非線形水素結合の形成に関与し得る
。Rはまた、β逆平行構造(これも可能な構造として提唱されている)の最初
のターンに関与する。一般式Iの他の位置とは対照的に、βおよびγ分枝は、こ
の位置で等しく効果的であるようである。さらに、比較的安定なコンフォメーシ
ョンを維持するには1つの水素結合で十分であり得る。従って、Rは、Val
、Ala、Leu、norLeu、Ile、Gly、Pro、Aib、Acpc
およびTyrから適切に選択され得る。
【0034】 Rに関して、コンフォメーション分析により、この位置(並びにRおよび
)の側鎖は、受容体の占有および刺激に不可欠であると信じられている疎水
性クラスターに寄与することが示唆された。従って、Rは、好ましくは、Ty
r、Thr、Tyr(PO、homoSer、SerおよびazaTyr
から選択される。この位置には、Tyrが特に好ましい。なぜなら、それは、フ
ェノール性ヒドロキシルからの水素を受容できる受容体部位と水素結合を形成し
得るからである(Regoliら(1974)、上記)。また、RはAlaで
あり得ることが判明した。
【0035】 R位には、β脂肪族または非環式鎖を有するアミノ酸が特に望ましい。それ
故、GlyがR位に適切であるが、この位置のアミノ酸は、Ile、Ala、
Leu、norLeu、GlyおよびValから選択することが好ましい。
【0036】 本発明に記載の特に目的であるアンギオテンシノーゲン、AI、AI類似体、
AI断片およびその類似体、AII類似体、断片および断片の類似体において、
は、His、Argまたは6−NH−Pheである。ヒスチジンのイミダ
ゾール環の独特な特性(例えば、生理学的pHでのイオン化、プロトンドナーま
たはアクセプターとして作用可能であること、芳香族的特徴)は、Rとしての
その特定の有用性に寄与すると信じられている。例えば、コンフォメーションモ
デルにより、Hisは、Rの配向に影響を与えることにより、水素結合形成(
βモデルにおいて)または逆平行構造の第二ターンに関与し得ることが示唆され
る。同様に、Rは、Rの最も望ましい配向を提供するためにProであるべ
きと現在考えられている。R位において、疎水性環およびアニオン性カルボキ
シル末端は両方共、目的の類似体の受容体への結合に特に有用であるようであり
;それ故、Tyrおよび特にPheが、本発明の目的に好ましい。
【0037】 特に目的である類似体は以下を含む:
【表2】 本発明のポリペプチドの合成は、J.M.StewartおよびJ.D.Yo
ung、固相ペプチド合成、第2版、Pierce Chemical.Co.
、ロックフォード、イリノイ(1984)、および固相合成については、J.M
eienhofer1、ホルモン性タンパク質およびペプチド、第2巻、Aca
demic Press、ニューヨーク、(1973)、および溶液合成につい
ては、E.SchroderおよびK.Lubke、ペプチド、第1巻、Aca
demic Press、ニューヨーク、(1965)などによる方法を含むが
、これに限定されない任意の慣用的な方法で合成され得る。前記の論文の開示を
、本明細書に参考として組込む。
【0038】 一般に、これらの方法は、成長ペプチド鎖への保護アミノ酸の連続的添加を含
む(米国特許第5,693,616号、そのまま参考として本明細書に組込む)
。普通、最初のアミノ酸のアミノまたはカルボキシル基および任意の反応性側鎖
基を保護する。この保護されたアミノ酸を、次いで、不活性固体支持体に付着さ
せるか、または溶液中で使用し、配列における次のアミノ酸(これも適切に保護
する)を、アミド連鎖の形成を受け易い条件下で加える。全ての所望のアミノ酸
を適切な配列で連結させた後、保護基および任意の固体支持体を除去すると、粗
ポリペプチドが得られる。ポリペプチドを脱塩し、好ましくはクロマトグラフィ
ーにより精製すると、最終生成物が得られる。
【0039】 好ましくは、ペプチドは、標準的な固相法に従って合成し、例えば、アプライ
ドバイオシステムズ430A型ペプチドシンセサイザー(アプライドバイオシス
テムズ、フォスターシティー、カリフォルニア)で製造業者の指示に従って実施
し得る。固相法によるまたは液相中での、ペプチドまたはペプチド擬似体の他の
合成法は、当業者には公知である。
【0040】 本発明の1つの実施形態において、アンギオテンシノーゲン、AI、AI類似
体、および/またはAI断片およびその類似体、AII類似体、AII断片およ
びその類似体、および/またはAII AT2型受容体アゴニスト(「活性剤
」)への曝露により、in vitroおよびex vivoでESCおよびケ
ラチノサイトの増殖を増加させるための方法が、単独で、または他の増殖因子お
よびサイトカインと組合せて開示される。かかる増殖因子およびサイトカインの
例は、リンホカイン、インターロイキン−1、2、3、4、5、6、7、8、9
、10、11、ケラチノサイト増殖因子、腫瘍壊死因子、上皮増殖因子(「EG
F」)、HB−EGF、繊維芽細胞増殖因子1、2、および4、および形質転換
増殖因子αを含むがこれに限定されない。ESCおよびケラチノサイトの単離、
精製、ex vivo増殖およびin vivo動員の実験条件が報告されてい
る(米国特許第5,423,778号;米国特許第5,561,107号;米国
特許第5,686,307号;Rheinwaldら、細胞からの角質化するコ
ロニーの形成、Cell G.331−343、1975;全参考文献をそのま
ま本明細書に組込む)。
【0041】 本発明の好ましい実施形態において、ESCおよびケラチノサイトは、前記し
たように、形成外科を受けている患者からの皮膚サンプルのトリプシン処理によ
り得られる(Svendsenら、Pharmacology and Tox
icology 80:49−56(1997))。他の好ましい実施形態にお
いて、ESCは、米国特許第5,556,783号(そのまま参考として本明細
書に組込む)に記載のように、上部毛包から単離される。
【0042】 単離ESCおよびケラチノサイトは、その後、本発明の活性剤の存在下で、適
切な増殖条件下で培養する。細胞増殖は培養中の様々の時間点で評価し、Nak
amuraおよび共同研究者に方法によるDNA合成速度の測定(Nakamu
raら、J.Biochem.(東京)94:1029(1982);Naka
muraら、Biochem.Biophys.Res.Comm.122:1
450(1984))、トリパンブルーダイ排除/血球計数器計測(Omori
ら、Hepatology 26:720(1997))、またはフローサイト
メトリー(Drakes、1997)などによる方法を含むが、これに限定され
ない当分野で公知の方法を使用して評価する。
【0043】 好ましい実施形態において、ESCおよびケラチノサイトを、ケラチノサイト
基礎増殖培地(Clonetics Corp.、サンディエゴ、カリフォルニ
ア)を含むがこれに限定されない標準的な培養培地に懸濁し、好ましくは約0.
1ng/mlないし約10mg/mlの活性剤の存在下で、インキュベートする
。該細胞を、8ないし21日間展開させ、細胞増殖をDNA合成速度の測定によ
り監視する(Nakamuraら、1982;Nakamuraら、1984)
。ESCおよびケラチノサイト増殖は、Yangら、J.of Investi
g.Dermatol.107:367−372(1996)に記載のように [H]チミジン取込みにより測定する。別に、ESCおよびケラチノサイト細胞
増殖は、増殖細胞核抗原などの、非増殖細胞よりも増殖細胞に高い濃度で存在す
ることが知られているタンパク質に指向する抗体を使用して免疫組織化学により
周期的に評価する(PCNAまたはサイクリン;Zymed Laborato
ries)(Rodgersら、1997)。
【0044】 ケラチノサイトのスクアムズへの分化は、グルタミン転移酵素I型(TG−I
)(Svendsenら、1997)およびケラチン(Martinら、199
7)を含むがこれに限定されない典型的な分化したケラチノサイトマーカーの発
現を測定することにより検出する。これらのマーカーを検出する方法は、ノザン
ブロット分析法またはマーカー特異的DNAプライマーを用いた逆転写酵素−複
製連鎖反応(RT−PCR)(Songら、Biochem.Biophys.
Res.Commun.235:10−14(1997);Takahashi
ら、J.Biol.Chem.270:18581−92(1995))、およ
び抗体検出(The Binding Site、サンディエゴ、カリフォルニ
ア)を含むがこれに限定されない。
【0045】 さらなる好ましい実施形態において、活性剤の存在下で培養したESCおよび
ケラチノサイトは、Morganら、Science 237:1476−14
79(1987)、およびTenmerら、FASEB J.4:3245−3
250(1990)に記載のように、ex vivo ESCおよびケラチノサ
イト特異的遺伝子療法に使用される。ex vivo ESCまたはケラチノサ
イト特異的遺伝子療法の前に、細胞を濯ぎ、培養液を除去し、適切な培地に再度
懸濁し、その後ペレット化し、数回濯ぐ。最終の濯ぎの後、細胞を0.7×10 ないし50×10細胞/mlで、適切な培地に再度懸濁し、下記のように被
検者に再度注入する。
【0046】 本発明の別の実施形態において、活性剤は、in vivo ESCおよびケ
ラチノサイト増殖を増加させるために使用され、これは、生検サンプルの採取お
よび上記の方法の使用により測定できる。好ましい実施形態において、生検サン
プルは、処理の約1日ないし約2週間後に採取する。
【0047】 ESCおよびケラチノサイトの増殖増加に使用するために、活性剤は、経口、
非経口、吸入スプレー、経直腸、経皮、または局所を含む適切な経路により、慣
用的な医薬的に許容される担体、アジュバントおよび媒体を含む投薬単位製剤で
投与し得る。本明細書で使用した非経口なる語は、皮下、静脈内、筋肉内、胸骨
内、腱内、脊髄内、頭蓋内、胸腔内、注入技術または腹膜内を含む。
【0048】 活性剤は、固体形(顆粒、粉末または坐剤を含む)または液体形(例えば、溶
液、懸濁液、またはエマルション)に製造され得、滅菌などの慣用的な医薬的操
作にかけ得、および/または保存剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、緩衝剤等の慣用
的なアジュバントを含み得る。
【0049】 活性剤は、単一の活性な医薬として投与することができるが、それらは、1つ
以上の他の化合物と組合せて使用することもできる。組合せとして投与する場合
、活性剤および他の化合物は、同時または異なる時間に投与する別々の組成物と
して製剤化できるか、または活性剤および他の化合物は単一の組成物として投与
できる。
【0050】 投与用に、活性剤は、通常、指示された投与経路に適切な1つ以上のアジュバ
ントと組合わせる。該化合物は、ラクトース、スクロース、デンプン粉末、アル
カン酸のセルロースエステル、ステアリン酸、滑石、ステアリン酸マグネシウム
、酸化マグネシウム、リン酸および硫酸のナトリウムおよびカルシウム塩、アラ
ビアゴム、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、および/
またはポリビニルアルコールと混合し得、および慣用的な投与用に錠剤化または
カプセル化し得る。別に、本発明の化合物は、食塩水、水、ポリエチレングリコ
ール、プロプレングリコール、カルボキシメチルセルロースコロイド状溶液、エ
タノール、コーン油、落下生油、綿実油、ゴマ油、トラガカントゴム、および/
または様々な緩衝液に溶解し得る。他のアジュバントおよび投与形態も、医薬分
野で公知である。担体または希釈剤は、モノステアリン酸グリセリルまたはジス
テアリン酸グリセリルなどの時間遅延物質を、単独で、またはワックスまたは当
分野で公知の他の物質と共に含み得る。
【0051】 活性剤を用いてESCおよびケラチノサイトのin vivoでの増殖を増加
させる用量療法は、損傷の型、年齢、体重、性、個体の医学的状態、状態の重度
、投与経路、および使用する特定の化合物を含む、様々な因子に基づく。従って
、用量療法は、様々に変化し得るが、標準的な方法を使用して医者により日常的
に決定できる。約0.1ng/kgないし10mg/kgの活性剤/体重の次元
の用量レベルが、本明細書で開示した使用の全方法に有用である。
【0052】 本発明の好ましい実施形態において、活性剤は経皮または局所投与する。活性
剤の活性成分の適切な経皮または局所用量は、好ましくは、1日2回約0.1n
g/kgないし約10mg/kgの投与である。経皮適用では、活性成分は、0
.001%−10%w/w、例えば、1重量%−2重量%の製剤を含み得るが、
10%w/wという多くを含んでもよい。しかし、好ましくは5%w/w以下、
より好ましくは0.1%−1%の製剤を含み得る。
【0053】 局所投与に適切な製剤は、皮膚の透過に適切な液体または半液体製剤(例えば
、塗布薬、ローション、軟膏、クリーム、またはペースト)および眼、耳、また
は鼻への投与に適切な滴剤を含む。
【0054】 経皮パッチを含むがこれに限定されない経皮手段は、活性剤を治療部位に輸送
するために利用し得る。経皮製剤は、活性剤を、セルロース培地、例えば、メチ
ルセルロースまたはヒドロキシエチルセルロースを含むがこれに限定されないチ
キソトロピー性またはゼラチン状担体に取り込み、得られた製剤を、その後、着
用者の皮膚との皮膚接触を固定するに適した経皮装置に詰めることにより調製し
得る。
【0055】 本発明の別の実施形態において、改良細胞培養培地が、ESCおよびケラチノ
サイトの増殖のために提供され、ここで、改良は、有効量の上記の活性剤を細胞
培養培地に添加することを含む。ESCおよびケラチノサイトの増殖を支持でき
る任意の細胞培養培地を、本発明に使用できる。かかる細胞培養培地は、ケラチ
ノサイト基礎増殖培地、基礎培地イーグル、ダルベッコ改変イーグル培地、イス
コーブ(Iscove)改変ダルベッコ培地、マックコイ(McCoy)培地、
最少必須培地、F−10栄養混合物、Opti−MEM(登録商標)減少血清培
地、およびRPMI培地、またはその組合せを含むがこれに限定されない。
【0056】 改良細胞培養培地は、濃縮(すなわち10×)または非濃縮形で供給され得、
液体、粉末、または凍結乾燥物として供給され得る。細胞培養物は、化学的に定
められ得るか、または血清サプリメントを含み得る。培養培地および血清サプリ
メントは、ギブコBRL(ガイサーズバーグ、メリーランド)およびシグマ(セ
ントルイス、ミズーリ)などの多くの源から市販で入手可能である。
【0057】 さらなる実施形態において、本発明は、ESCおよびケラチノサイトの増殖の
ためのキットを提供するものであって、キットは、有効量の本発明の活性剤、お
よび細胞培養培地補充として有効量の活性剤を使用するための説明書を含む。
【0058】 好ましい実施形態において、該キットは、さらに、細胞培養増殖培地を含む。
ESCおよびケラチノサイトの増殖を支持できる任意の細胞培養培地を、本発明
で使用できる。かかる細胞培養培地の例は、上記している。
【0059】 改良細胞培養培地は、濃縮(すなわち10×)または非濃縮形で供給され得、
液体、粉末、または凍結乾燥物として供給され得る。細胞培養液は、化学的に定
められ得るか、または血清サプリメントを含み得る。
【0060】 さらなる好ましい実施形態において、該キットは、さらに、無菌容器を含む。
該無菌容器は、細胞培養フラスコ、ローラーボトル、または遠心チューブなどの
封着容器、または細胞培養プレートまたはマイクロタイタープレート(Nunc
;Naperville、イリノイ)などの封着のない容器を含むことができる
【0061】 好ましい実施形態において、該キットは、さらに、再構成された細胞増殖培地
に包含させるための抗生物質補充を含む。適切な抗生物質補充の例は、アクチノ
マイシンD、フンジゾン(登録商標)、カナマイシン、ネオマイシン、ナイスタ
チン、ペニシリン、ストレプトマイシン、またはその組合せ(ギブコ)を含むが
これに限定されない。
【0062】 本発明は、ESCおよびケラチノサイトの増殖を増強する方法を提供すること
により、天然皮膚または生皮膚等価物を使用した、創傷治癒および皮膚移植中の
ESCおよびケラチノサイト増殖の加速に臨床上有用である。本発明の方法はま
た、トランスフェクション用のかかる細胞を大量に、より効率的に提供すること
により、およびまた、トランスフェクトされたESCおよびケラチノサイトを迅
速に増殖させる、より効率的な手段を提供することにより、遺伝子療法の媒体と
してのESCおよびケラチノサイトの潜在的な有用性を増加させる。
【0063】 本発明は、添付の実施例を参照してより良く理解され、これは、説明の目的の
みのためであり、本発明の範囲を制限するものと解釈するべきではない。
【0064】 実施例1 細胞数により測定した、AIIおよびAII類似体および類似体断片
のin vitroでのケラチノサイト増殖に対する効果 正常なヒトケラチノサイトは、Clonetics(サンディエゴ、カリフォ
ルニア)から購入し、製造業者の指示に従って、ケラチノサイト増殖培地(KG
M;ヒト組換え上皮増殖因子、ヒト組換えインシュリン、ヒドロコルチゾン、エ
ピネフリン、プロスタグランジンE2および抗生物質を含む、ケラチノサイト基
礎培地)で集密となるまで培養した。集密に達すると、細胞を、培養フラスコか
らトリプシン処理し、24穴プレートに、100細胞/穴でKGMに再度播いた
。細胞を24時間接着させた後、細胞をKBMに入れ、10μg/mlのAII
(配列番号1)、AII(1−7)(配列番号4)、またはAla4AIII(
Arg−Val−Tyr−Ala−His−Pro−Phe)(配列番号18)
を穴に加えた。表1に示されるように、ケラチノサイトを様々なペプチドに曝露
することにより、1穴あたりのケラチノサイト数はKBMのみよりも増加した。
【0065】
【表3】 実施例2 チミジン取込みにより測定した、AIIおよびAII類似体および類
似体断片のin vitroでのケラチノサイト増殖に対する効果 正常なヒトケラチノサイトは、Clonetics(サンディエゴ、カリフォ
ルニア)から購入し、集密にまるまで37℃で5%CO中、実施例1に記載の
ように、ケラチノサイト増殖培地(KGM)で培養した。細胞を0.02%トリ
プシン/0.05%ETAを用いて集密で収集した。その後、細胞を、24穴プ
レートに、50,000細胞/穴の密度で播いた。12時間後、KGMを、基礎
培地(KBM)と交換し、細胞を、24時間培養して、静止状態とした。その後
、細胞を、10μg/mlの様々なペプチド(AII、AII(1−7)、また
はAla4−AIII)と共に24時間培養し、その後、1μCi[H]チミ
ジンを各穴に加えた。その後、培養物を37℃で5%CO中でさらに12時間
続けた。その後、細胞を3回PBS(pH7.2)で洗浄して取り込まれていな
い放射活性を除去した。その後、細胞を5%TCAで1回洗浄し、1回100%
エタノールで洗浄し、その後、1M NaOHに溶解し、200μlのアリコー
トの溶解液をシンチレーションカウンターで計測した。データは図1に提示し、
試験した全ペプチドが、培地対照と比較してチミジン取込みを増加させたことが
実証される。
【0066】 実施例3 AII類似体および断片および類似体断片のin vivoでのケラ
チノサイト増殖に対する効果 約500gの体重の雄ハートレイモルモットを、チャールズ・リバー・ラボラ
トリー(チャールズリバーズ、マサチューセッツ)から購入し、14mg/kg
ロンパン(Rompun)および130mg/kgのケタミンの筋肉内注射によ
り麻酔した。その後、毛を、動物バサミで剃り背表面から除去し、その後、チオ
グリコレート除毛剤で処理した。毛を除去した後、領域を2回ベータダインで洗
浄し、その後、70%エタノールで洗浄した。2つの火傷を、75℃の水浴中で
熱した18mmの固体真鍮棒を用いて各モルモットに生じさせた。真鍮棒の一端
を、50秒間モルモットの背中に置いた。この方法を、各動物および各火傷につ
いて異なる真鍮棒を用いて反復した。
【0067】 各火傷は、1mg/mlのAII(1−7)(配列番号4)、Ala4−AI
II(配列番号18)、Pro3−AII(配列番号31)、またはIle8−
AII(Asp−Arg−Val−Tyr−Ile−His−Pro−Ile)
(配列番号38)の存在下または非存在下で、0.05Mリン酸緩衝液(pH7
.2)中10%低粘度カルボキシメチルセルロース(CMCナトリウム塩、シグ
マケミカル社、セントルイス、ミズーリ)で処理し、オートクレーブにより滅菌
した。各火傷は、その後、ヒルトップ・チャンバー(Hilltop Rese
arch、マジソン、ウィスコンシン)で整え、テガダーム(Tegaderm
)(ウェスタンメディカルサプライ、アルカディア、カリフォルニア)で覆った
。包帯を調べ、最初の5日間は毎日、損傷後7日目の検死までは隔日に交換した
。モルモットに、20μg/kgのブプロネックス(塩酸ブプレノフィン)を、
筋肉内に、損傷日および損傷後の最初の3日間の疼痛のために投与した。
【0068】 熱損傷後7日目に、モルモットを安楽死させ、火傷領域を塊で切出し、組織を
、10%緩衝化ホルムアルデヒド溶液中に一晩置いた。組織をパラフィンに包埋
させ、5μm切片を調製した。切片をサイクリン(MIB−1)に対する一次抗
体を用いて免疫組織化学的分析のために処理し、次いで、DAKOキットを用い
て一次抗体の認識を行った(以下の本文参照)。
【0069】 パラフィン包埋切片を、60℃で一晩オーブン中で焼いた。脱パラフィン化を
、「新鮮」なキシレン中で4回5分間インキュベートし、次いで、100%エタ
ノールを用いて2回5分間インキュベートし、95%エタノールで2回5分間イ
ンキュベートし、水で1回5分間インキュベートすることにより実施した。その
後、内因性ペルオキシダーゼ活性を、水中0.3%Hでクエンチした。抗
原検索は、Rodgersら(1997)のプロトコルに小さな修飾を加えて実
施した。簡潔には、スライドを、0.1モル/Lトリス緩衝液(pH9.0)の
5%尿素中、プラスチックコプリン(Coplin)瓶に入れた。その後、スラ
イドを、マイクロ波オーブンに入れ、3分間最大電力に設定した。蒸発が過度で
ある場合には抗原検索溶液に蒸留水を補充し、5分間50%電力でマイクロ波に
かけた。その後、スライドを、10分間冷却させ、5分間リン酸緩衝食塩水(P
BS)に入れた。
【0070】 免疫組織化学染色を、いくらか修飾してアビジン−ビオチン−ペルオキシダー
ゼコンジュゲートを用いて実施した。スライドを、PBS浴に5分間入れ、その
後、加湿インキュベーションチャンバーに置いた。非特異的抗体結合の遮断を、
PBS中5%ウマ血清中で切片をインキュベートすることにより実施した。溶液
をデカントし、PBS中1:100の希釈で使用した一次次抗体MIB−1の溶
液と交換し、60分間室温でインキュベートした。スライドを、5分間PBSで
洗浄し、その後、ビオチニル化ウマ抗マウス抗体と共にインキュベートした。P
BS中で5分間洗浄した後、アビジン−ビオチン複合体を、室温でPBS中1:
100の希釈でスライドに適用し、1時間インキュベートした。
【0071】 最終のPBSでの濯ぎ後、切片を、5分間、0.03%過酸化水素を含む、P
BS中0.06%3,3’−ジアミノベンジジン中でインキュベートした。対比
染色を、修飾ハリスヘマトキシリン−エオシン中で実施した後、切片を脱水し、
ペルマウント(Permount)を用いてカバーガラスをかけた。
【0072】 オリンパスVanox−S AH−2解剖顕微鏡および100Xの拡大力を用
いて、生検標本の各切片を、(a)火傷縁上の領域または(b)実際の火傷領域
のいずれかに分離した。火傷の領域を切出し、厚さが4−5mmの3−5つの切
片に連続的に切断した。火傷の全領域および火傷の縁を包埋し、組織学的に調べ
た。MIB−1抗体で染色した細胞は、明瞭な茶色であった。MIB−1染色細
胞を計測するために、スライド上の各切片を、個々の100X視野に分離した。
その後、各視野を、火傷の縁上の切片または火傷領域自体の一部のいずれかであ
るかを決定した。縁は、切片の縁に沿った茶色の上皮細胞を示す陽性染色により
示された。火傷部位に隣接した100X視野に位置する表皮の基底層の茶色の細
胞(増殖ケラチノサイト)を一回一度に計測した。
【0073】 火傷の深さは、深い部分的な厚さから全体的な厚さまで、(1)インドインク
の大動脈内注射により血管開存性の分析により、および(2)ヘマトキシリン−
エオシン−染色切片の顕微鏡分析による毛包における細胞の外観により決定した
。この分析により、ほとんどの既存の血管および細胞が、火傷部位で破壊されて
いるが、損傷は筋肉層には広がっていないことが判明した。
【0074】 結果(図2)により、AII(1−7)(配列番号4)、Ala3−AIII
(配列番号39)、Pro3−AII(配列番号31)、およびIle8−AI
I(配列番号38)の毎日投与は全て、個々の動物において、プラセボ対照と比
較してin vivoでサイクリン陽性細胞の数を増加させた。
【0075】 本発明は、前記の特定の好ましい実施形態により限定されない。様々な変更を
、本発明の概念から逸脱することなく、開示された好ましい実施形態に施し得る
ことは、普通程度の技術的理解力を有する者には理解されるであろう。全てのか
かる変更は、本発明の範囲にある。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、AII断片および類似体のケラチノサイト増殖に対する効果を示すグ
ラフである。
【図2】 図2は、上皮火傷後7日目の、AII断片、類似体、および断片類似体のケラ
チノサイト増殖に対する効果を示すグラフである。
【手続補正書】
【提出日】平成12年8月10日(2000.8.10)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 ケラチノサイト増殖促進法
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ディゼレガ、 ギーア アメリカ合衆国 91106 カリフォルニア 州 パサデナ ヒルクレスト アヴェニュ ー 1270 Fターム(参考) 4B065 AA90X AC14 BD39 CA24 CA44 4H045 AA10 AA30 BA14 BA15 DA20 EA28 FA33

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上皮幹細胞またはケラチノサイトの増殖を促進させる方法で
    あって、 一般式I R−R−R−R−R−R−R−R [式中、 RおよびRは、共に、式 X−R−R− で示される基を形成し、 ここで、Xは、H、または1−3個のペプチド基であり、 Rは、Asp、Glu、Asn、Acpc(1−アミノシクロペンタンカルボ
    ン酸)、Ala、MeGly、Pro、Bet、Glu(NH)、Gly、
    Asp(NH)およびSucから適切に選択され; Rは、Arg、Lys、Ala、Orn、Ser(Ac)、Sar、D−Ar
    gおよびD−Lysから適切に選択され; Rは、Val、Ala、Leu、norLeu、Ile、Gly、Pro、A
    ib、Acpc、LysおよびTyrからなる群から選択され; Rは、Tyr、Tyr(PO、Thr、Ser、homoSerおよび
    azaTyrからなる群から選択され; Rは、Ile、Ala、Leu、norLeu、ValおよびGlyからなる
    群から選択され; Rは、His、Argまたは6−NH−Pheであり; Rは、ProまたはAlaであり;および Rは、Phe、Phe(Br)、IleおよびTyrからなる群から選択され
    、末端Tyr基のようにRを含む配列を除外し、 およびただし活性剤はAIIではない] で示される配列のR−R基の少なくとも3つ連続したアミノ酸からなる配列
    を含む、少なくとも1つの活性剤の、増殖を促進させるに有効な量と、上皮幹細
    胞またはケラチノサイトを接触させることを含む、上記方法。
  2. 【請求項2】 活性剤は、アンギオテンシノーゲン、配列番号2、配列番号
    3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号
    9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号16
    、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、
    配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配
    列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列
    番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番
    号37、配列番号38および配列番号39からなる群から選択される、請求項1
    の方法。
  3. 【請求項3】 活性剤は、配列番号4、配列番号31、配列番号38および
    配列番号39からなる群から選択される、請求項1の方法。
  4. 【請求項4】 活性剤の濃度は、約0.1ng/kgないし約10.0mg
    /kgである、請求項1の方法。
  5. 【請求項5】 上皮幹細胞またはケラチノサイト細胞の増殖促進のための改
    良細胞培養培地であって、改良は、一般式I R−R−R−R−R−R−R−R [式中、 RおよびRは、共に、式 X−R−R− で示される基を形成し、 ここで、Xは、H、または1−3個のペプチド基であり、 Rは、Asp、Glu、Asn、Acpc(1−アミノシクロペンタンカルボ
    ン酸)、Ala、MeGly、Pro、Bet、Glu(NH)、Gly、
    Asp(NH)およびSucから適切に選択され; Rは、Arg、Lys、Ala、Orn、Ser(Ac)、Sar、D−Ar
    gおよびD−Lysから適切に選択され; Rは、Val、Ala、Leu、norLeu、Ile、Gly、Pro、A
    ib、Acpc、LysおよびTyrからなる群から選択され; Rは、Tyr、Tyr(PO、Thr、Ser、homoSerおよび
    azaTyrからなる群から選択され; Rは、Ile、Ala、Leu、norLeu、ValおよびGlyからなる
    群から選択され; Rは、His、Argまたは6−NH−Pheであり; Rは、ProまたはAlaであり;および Rは、Phe、Phe(Br)、IleおよびTyrからなる群から選択され
    、末端Tyr基のようにRを含む配列を除外し、 およびただし活性剤はAIIではない] で示される配列のR−R基の少なくとも3つ連続したアミノ酸からなる配列
    を含む、少なくとも1つの活性剤の、上皮幹細胞またはケラチノサイトの増殖を
    増加させるのに有効な量を、細胞培養培地に添加することを含む、上記改良細胞
    培養培地。
  6. 【請求項6】 活性剤は、アンギオテンシノーゲン、配列番号2、配列番号
    3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号
    9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号16
    、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、
    配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配
    列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列
    番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番
    号37、配列番号38および配列番号39からなる群から選択される、請求項5
    の改良細胞培養培地。
  7. 【請求項7】 活性剤は、配列番号4、配列番号31、配列番号38および
    配列番号39からなる群から選択される、請求項5の改良細胞培養培地。
  8. 【請求項8】 活性剤の濃度は、約0.1ng/mlないし約10.0mg
    /mlである、請求項5の改良細胞培養培地。
  9. 【請求項9】 上皮幹細胞およびケラチノサイトの増殖を促進させるキット
    であって、 (a)一般式I R−R−R−R−R−R−R−R [式中、 RおよびRは、共に、式 X−R−R− で示される基を形成し、 ここで、Xは、H、または1−3個のペプチド基であり、 Rは、Asp、Glu、Asn、Acpc(1−アミノシクロペンタンカルボ
    ン酸)、Ala、MeGly、Pro、Bet、Glu(NH)、Gly、
    Asp(NH)およびSucから適切に選択され; Rは、Arg、Lys、Ala、Orn、Ser(Ac)、Sar、D−Ar
    gおよびD−Lysから適切に選択され; Rは、Val、Ala、Leu、norLeu、Ile、Gly、Pro、A
    ib、Acpc、LysおよびTyrからなる群から選択され; Rは、Tyr、Tyr(PO、Thr、Ser、homoSerおよび
    azaTyrからなる群から選択され; Rは、Ile、Ala、Leu、norLeu、ValおよびGlyからなる
    群から選択され; Rは、His、Argまたは6−NH−Pheであり; Rは、ProまたはAlaであり;および Rは、Phe、Phe(Br)、IleおよびTyrからなる群から選択され
    、末端Tyr基のようにRを含む配列を除外し、 およびただし活性剤はAIIではない] で示される配列のR−R基の少なくとも3つ連続したアミノ酸からなる配列
    を含む、少なくとも1つの活性剤の、上皮幹細胞またはケラチノサイトの増殖を
    促進させるに有効な量;および (b)上皮幹細胞またはケラチノサイトの増殖を促進させるに有効な量の活性剤
    を使用するための説明書を含む、上記キット。
  10. 【請求項10】 活性剤は、アンギオテンシノーゲン、配列番号2、配列番
    号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番
    号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号1
    6、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21
    、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、
    配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配
    列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列
    番号37、配列番号38および配列番号39からなる群から選択される、請求項
    9のキット。
  11. 【請求項11】 活性剤は、配列番号4、配列番号31、配列番号38およ
    び配列番号39からなる群から選択される、請求項9のキット。
  12. 【請求項12】 活性剤の濃度は、約0.1ng/mlないし約10.0m
    g/mlである、請求項9のキット。
  13. 【請求項13】 上皮幹細胞またはケラチノサイトの増殖を促進させる方法
    であって、以下の一般式: R1−Arg−R2−Tyr−R3−His−Pro−R4 [式中、 R1は、HおよびAspからなる群から選択され; R2は、ValおよびProからなる群から選択され; R3は、Ala、Ile、Leu、norLeuおよびValからなる群から選
    択され; R4は、Ile、PheおよびHからなる群から選択され;および ここで活性剤はAIIではない] で示される配列を含む活性剤からなる配列を含む、少なくとも1つの活性剤の、
    増殖を促進させるに有効な量と、上皮幹細胞またはケラチノサイトを接触させる
    ことを含む上記方法。
  14. 【請求項14】 活性剤は、配列番号2、配列番号4、配列番号13、配列
    番号18、配列番号19、配列番号26、配列番号31、配列番号34および配
    列番号38からなる群から選択される、請求項13の方法。
  15. 【請求項15】 活性剤の濃度は、約0.1ng/kgないし約10.0m
    g/kgである、請求項13の方法。
  16. 【請求項16】 上皮幹細胞またはケラチノサイト細胞の増殖促進のための
    改良細胞培養培地であって、以下の一般式: R1−Arg−R2−Tyr−R3−His−Pro−R4 [式中、 R1は、HおよびAspからなる群から選択され; R2は、ValおよびProからなる群から選択され; R3は、Ala、Ile、Leu、norLeuおよびValからなる群から選
    択され; R4は、Ile、PheおよびHからなる群から選択され;および ここで活性剤はAIIではない] で示される配列を含む活性剤からなる配列を含む、少なくとも1つの活性剤の、
    上皮幹細胞またはケラチノサイトの増殖を増加させるに有効な量を、細胞培養培
    地に添加することを含む上記改良細胞培養培地。
  17. 【請求項17】 活性剤は、配列番号2、配列番号4、配列番号13、配列
    番号18、配列番号19、配列番号26、配列番号31、配列番号34、および
    配列番号38からなる群から選択される、請求項16の改良細胞培養培地。
  18. 【請求項18】 活性剤の濃度は、約0.1ng/mlないし約10.0m
    g/mlである、請求項16の改良細胞培養培地。
  19. 【請求項19】 上皮幹細胞およびケラチノサイトの増殖を促進させるキッ
    トであって、 (a)一般式I R1−Arg−R2−Tyr−R3−His−Pro−R4 [式中、 R1は、HおよびAspからなる群から選択され; R2は、ValおよびProからなる群から選択され; R3は、Ala、Ile、Leu、norLeuおよびValからなる群から選
    択され; R4は、Ile、PheおよびHからなる群から選択され;および ここで活性剤はAIIではない] で示される配列を含む活性剤からなる配列を含む、少なくとも1つの活性剤の、
    上皮幹細胞またはケラチノサイトの増殖を促進させるに有効な量;および (b)上皮幹細胞またはケラチノサイトの増殖を促進させるに有効な量の活性剤
    を使用するための説明書を含む、上記キット。
  20. 【請求項20】 活性剤は、配列番号2、配列番号4、配列番号13、配列
    番号18、配列番号19、配列番号26、配列番号31、配列番号34、および
    配列番号38から選択される、請求項19のキット。
  21. 【請求項21】 活性剤の濃度は、約0.1ng/mlないし約10.0m
    g/mlである、請求項19のキット。
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