JP2002374264A - 複数のユーザにより共有されるネットワーク内のデータの衝突を解決する方法とシステム - Google Patents

複数のユーザにより共有されるネットワーク内のデータの衝突を解決する方法とシステム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のユーザが共有するネットワークでデー
タ衝突を解決する近似最適公平(NOFアルゴリズム)
を提供する。 【解決手段】 本発明のNOFアルゴリズムは最適のバ
ックオフウィンドウを計算しそれをシステムの帯域を競
合しているユーザに放送する。NOFアルゴリズムはサ
イクル中でデータの競合を処理し、サイクル内でシステ
ムの帯域を競合している各ユーザがサイクルが終了する
前に予約を成功させて新たなサイクルを開始させる。バ
ックオフウィンドウのサイズは前のサイクルの予約が成
功したかずとに等しく現在のサイクルで競合しているユ
ーザの数の予測値として機能する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のユーザがデ
ータネットワークへのアクセス(権)を得る際に競合す
る場合のデータ競合解決法に関し、特に、データの衝突
を解決するシステムと方法に関する。
【0002】
【従来の技術】複数のユーザが共有通信チャネルに接続
されるようなネットワークにおいて衝突が発生する場合
に、ユーザがチャネルの使用権を確保することの出来る
解決方法が通常存在する。複数のユーザが同一の帯域で
データを同時に送信しようと試みる時には衝突が発生
し、データが失われることがある。複数のユーザ間の競
合を解決し、データの衝突によるデータ喪失を回復する
ための様々な方法は、媒体アクセス制御(Medium Acces
s Control,MAC)プロトコールと称する。
【0003】MACプロトコールの主なカテゴリーは、
ランダムアクセス型である。これらのプロトコールは、
パッケージ競合技術、例えばSlotted ALOHAあるい
はCSMA(Carrer Sense Multiple A ccess)を用い
て、チャネルの競合を処理(回避)している。Slotted
ALOHAは、チャネルをタイムスロットに分割し、各
スロットの開始点でユーザが送信することを要求するこ
とにより、データの衝突回数を減らしている。Slotted
ALOHAシステムで衝突が発生するのは、複数のユー
ザが同一のタイムスロットで同時に送信しようとする時
である。一方CSMAは、送信する際に、チャネルがビ
ジー(使用中)か、利用可能(待機中)であるかを決定
するために、ユーザに対しデータチャネルを監視させる
ことにより衝突を減らしている。CSMAで衝突が発生
する時は、複数のユーザが同一チャネルが利用可能であ
ることを同時に検出し、同時に送信をする時である。
【0004】MACプロトコールの別のカテゴリーは、
デマンド(需要割り当て)型である。これらのプロトコ
ールは、チャネルを予約スロットに分割し、ユーザが送
信するためにチャネルを予約することを必要とすること
により、ネットワークの競合を管理している。ランダム
アクセス型のプロトコールとは異なり、デマンド(需要
割り当て)システムの利用者は、予約が成功すると衝突
無しにデータを送信できることを確認出来る。しかしデ
マンド型の衝突は、送信の予約フェーズにおいて複数の
ユーザが同一の帯域で予約を同時に行おうと試みた時に
発生する。データの衝突は、複数のユーザが共有通信チ
ャネルに接続される時に現実に発生する問題であり、こ
れはランダムアクセスプロトコールあるいはデマンド
(需要割り当て)プロトコールのいずれを用いても発生
するものである。衝突が発生した時にデータの喪失を回
避するために、MACプロトコールは、衝突解決アルゴ
リズムあるいはバックオフ(back-off)アルゴリズムを
用いて、衝突から回復し,衝突したデータを再送信でき
る時を決定している。
【0005】3種類のバックオフアルゴリズムが現在公
知である。第1のタイプのアルゴリズムは分割アルゴリ
ズムであり、ツリー(tree)アルゴリズムとしても知られ
ている。第2のタイプは、adaptive p-persistence ア
ルゴズムであり、第3のタイプは、binary exponential
back-off(BEB)アルゴリズムである。各アルゴリ
ズムは、以前に衝突したデータを再送信する時期を決定
する際に、異なるアプローチを採用している。
【0006】3種類のバックオフアルゴリズム(back-of
falgorithms)の内でどれが最適かを決定する単一の標準
は存在しない。1つの標準の性能はスループットであ
る。一般的にスループットとは、特定の時間内にあるユ
ーザから別のユーザに転送できるデータ量である。競合
解決アルゴリズムにおいてはスループットとは、全送信
機会数に対する送信が成功した回数の比率で測定され
る。デマンド−割り当てプロトコールを採用する無線イ
ンターネットアクセスシステムにおいてはスループット
は利用可能な予約スロットの全数に対する予約の成功数
の比率である。
【0007】前述した3種類のバックオフアルゴリズム
の内でツリーアルゴリズムが一般的に最も高いスループ
ットを有する。その最大の安定したスループットは未知
ではあるが、ツリーアルゴリズムは0.4878のスル
ープットを達成している。しかしより高いスループット
も経費をかけることにより達成可能である。ツリーアル
ゴリズムは、3種類のバックオフアルゴリズムのうちで
実現する際には最も優れたものであるが、ツリーアルゴ
リズムを実行することの出来るネットワークの数が限ら
れている理由は、このアルゴリズムはユーザが各予約ス
ロットに対し3種類の状態(成功状態/衝突状態/アイ
ドル状態)に対する十分な知識を有することが必要だか
らである。
【0008】第2の種類のバックオフアルゴリズムは、
adaptive p-persistenceアルゴリズムである。adaptive
p-persistenceアルゴリズムは、予約スロットからのフ
ィードバックを用いて、帯域を取り合っている所謂稼働
中ユーザの数を予測することにより決定される再送信確
率pを計算して動作する。このアルゴリズムはアイドル
状態のスロット数が増える時にpを増加させ、衝突が検
出されるとpを減少させている。システムに無限の数の
ユーザが存在する場合には、adaptive p-persistenceア
ルゴリズムの最大達成可能なスループットは、最大1/
ε=0.3679である。このような状況においては、
アイドル状態は、1/ε即ち0.3679の確率で発生
し、衝突は1−2/ε〜0.2642で発生する。
【0009】ツリーアルゴリズムの場合と同様にadapti
ve p-persistenceアルゴリズムはデータチャネルに関す
るフィードバックを必要とするが、これは多くのネット
ワークが提供することが出来ないものである。多くのコ
ンピュータネットワーク、および無線通信ネットワーク
を含む多くのシステムにおいては、個々のユーザは自分
自身のパケットの送信が成功したか否かは分かっている
が、ネットワーク内の他のチャネルの状態に関する情報
は有していない。多くのマルチユーザシステム(Ethern
et(登録商標),CATV無線ワイヤレスネットワーク
を含む)は必要とされるチャネルフィードバックを提供
することが出来ないので、BEBアルゴリズムは衝突の
解決に時々採用される。
【0010】ツリーアルゴリズム、adaptive p-persist
enceアルゴリズムとは異なり、BEBアルゴリズムは、
ユーザが各データチャネルに関するフィードバックを提
供することを必要としない。BEBアルゴリズムの動作
は次の通りである。パケットが送信待ち行列の先頭で到
着すると。直ちに第1回の送信が行われる。送信中のユ
ーザが衝突を検出すると、k個のスロット後に再送信す
る。ここでkは間隔(1,2)に渡って均一に分布す
るランダムな整数である。均一に分布する数が、引き出
される間隔は、以下の説明ではバックオフウィンドウ(b
ack-off window)と称する。i(衝突の回数)が、16
を越えた場合には、パケットが失われドロップされる。
パケットの送信が成功するかあるいはパケットがドロッ
プされると、iはゼロにリセットされる。BEBアルゴ
リズムの基礎となるロジック(論理)は、あるパケット
に対し送信が成功しなかった数が増えるとは、より多く
のユーザが利用可能な帯域で競合し、更に大きなバック
オフウィンドウを開かなければならないことを意味して
いる。
【0011】BEBアルゴリズムの欠点の1つは、BE
Bアルゴリズムは幾つかの性能の問題があることであ
る。第1の問題点としては、ユーザの数が非常に大きく
なるにつれて、ネットワークが不安定になることであ
る。即ちシステム上のユーザの数が無限に近づくにつれ
て、BEBシステムのスループットはゼロに近づく。さ
らにBEBアルゴリズムでは競合するユーザ間で最後に
来たものに最初にサービス(last-come-first-serve)
することとなる。具体的に説明すると、送信待ち行列の
先頭に新たに(最後に)到着したパケットを有するユー
ザは、待ち行列で既に待機しており衝突を経験したユー
ザよりも、予約スロットを確保する確率が高くなる点で
ある。この事が起こるのは、待ち行列に到着したばかり
のパケットを有するユーザは、既に衝突を何回も繰り返
しているユーザよりもバックオフウィンドウが小さいか
らである。これは、一人あるいは数人の勝利したユーザ
が利用可能な帯域を支配できるために、捕獲効果(captu
re effect)と称する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記し
た従来技術の欠点を解決するデータ衝突解決方法を提供
することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、近似、最適、
公平(Near Optimal Fairness,NOF)アルゴリズム
を用いたデータ衝突の解決を行うシステムと方法であ
る。NOFアルゴリズムは、システムの帯域を競合する
複数のユーザにブロードキャストされる最適のバックオ
フ(即ち競合ウィンドウ)を計算する。NOFアルゴリ
ズムは、各ユーザがサイクルの終了前に予約の成功が一
般的に保証されるようなサイクル内でのデータ競合を取
り扱う。サイクルの開始時には、アクセスポイントは、
共通のバックオフ(競合ウィンドウ)をユーザに指定す
る。ウィンドウのサイズは、前のサイクルで成功した予
約の数に等しく、現在のサイクルの競合するユーザの数
の予測値として計算される。ユーザは、利用可能なサイ
クル内で予約するよう試みる。あるユーザは成功し他の
ユーザは衝突(失敗)する。新たなバックオフウィンド
ウが、衝突したユーザの数に基づいて計算され、衝突し
たユーザは別の予約を得るよう試みる。このプロセスは
サイクルの開始時に帯域を得るために競合する各ユーザ
が予約に成功するまで繰り返される。サイクル中帯域を
要求したユーザ、およびサイクル中に以前に予約を成功
させたユーザは、次のサイクルが開始するまで予約スロ
ットを確保することを試みることは出来ない。
【0014】本発明の一実施例によれば、本発明は請求
項1に記載した特徴を有する。(A)ネットワーク上の
ユーザの数の予測値に基づいて第1バックオフウィンド
ウを計算するステップと(B)前記第1バックオフウィ
ンドウを複数のユーザに送信するステップと(C)前記
第1バックオフウィンドウ内で発生した衝突の回数に基
づいて第2のバックオフウィンドウを計算するステップ
と(D)前記第2のバックオフウィンドウを複数のユー
ザの内一人あるいは複数人に送信するステップとを有す
ることを特徴とする複数のユーザにより共有されるネッ
トワーク内のデータの衝突を解決する方法である。
【0015】第1と、第2とその後のバックオフウィン
ドウは、限られた数のユーザがネットワーク資源を競合
することのできる単一のサイクル内で計算されるのが好
ましい。かくしてあるサイクル内でネットワーク資源を
競合する全てのユーザが予約を行った後は、即ち衝突が
発生しない場合には、サイクルは終了し、新たなサイク
ルが開始される。本発明の一態様によればバックオフウ
ィンドウは、前のバックオフウィンドウ内で発生した衝
突の回数と、衝突に関連するユーザの数の平均値との積
に基づいている。本発明の他の態様によれば、バックオ
フウィンドウは、最後のバックオフウィンドウ内で発生
した衝突の回数と、2.3922の値との積に基づいて
いる。
【0016】本発明の他の実施例によれば、本発明は請
求項10に記載した特徴を有する。(A)第1バックオ
フウィンドウを複数のユーザに送信するステップと、
(B)第1バックオフウィンドウの間ネットワーク資源
を予約することを試みたが衝突したユーザの数に基づい
て第2バックオフウィンドウを計算するステップと
(C)前記第2バックオフウィンドウを前記複数のユー
ザの内の一人または複数人に送信するステップと(D)
前記第1バックオフウィンドウの間、ネットワーク資源
の予約を試みたが衝突したユーザに対し、第2バックオ
フウィンドウの間ネットワークの予約の試行に制限を課
すステップとを有することを特徴する複数のユーザによ
り共有されるネットワーク内のデータの衝突を解決する
方法。
【0017】本発明のさらに別の実施例によれば、本発
明は請求項17に記載した特徴を有する。即ち複数のリ
モートデバイスと(B)前記複数のリモートデバイスと
通信状態にあるアクセスポイントとを有する共有ネット
ワーク内のデータ衝突を解決するシステムにおいて、前
記(B)アクセスポイントは(B1)前記複数のリモー
トデバイスと通信する交換器と(B2)前記複数のリモ
ートデバイスから情報を送受信するトランシーバと(B
3)前記トランシーバと交換器に接続される衝突解決デ
バイスとを有し、前記(B3)衝突解決デバイスは、初
期バックオフウィンドウを複数のリモートデバイスに送
信し、初期バックオフウィンドウ内の衝突の回数に応じ
て、後続のバックオフウィンドウを計算して送信し、後
続のバックオフウィンドウでネットワーク資源を競合す
ることの出来るリモートデバイスを、初期バックオフウ
ィンドウ内でネットワーク資源の予約を試みたが失敗し
たリモートデバイスに制限することを特徴とする複数の
ユーザにより共有されるネットワーク内のデータ衝突を
解決するシステム。
【0018】最初のバックオフウィンドウは、ネットワ
ーク資源を競合するリモートデバイスの予測値に基づい
ている。本発明の一態様によれば、バックオフウィンド
ウは初期のバックオフウィンドウ内で発生する衝突の回
数と、衝突に関与したリモートデバイスの数の平均値の
積に基づいて計算される。本発明の別の態様によれば、
バックオフウィンドウは、前のバックオフウィンドウ内
で発生した衝突の回数と、2以上3以下の値の積に少な
くとも一部は基づいている。
【0019】
【発明の実施の形態】I,アーキテクチャ 以下の説明において本発明はワイヤレス(無線インター
ネットアクセスシステム)を例に説明する。これは単な
る例示であり、当業者には本発明をスロットおよびタイ
ムシアリングプロトコール、例えばケーブルテレビジョ
ン(CATV)とパケット解決多重アクセスシステム
(packet resolution multiplo access systems“PR
MA”)と、汎用時分割多重システム等にも適用可能で
あることは明らかである。
【0020】図1において、無線インターネットアクセ
スシステム10は、複数の無線デバイス14と、この無
線デバイス例えばパーソナルデジタルアシスタント携帯
電話、あるいは無線モデムを具備した他のコンピューテ
ィングデバイスと通信可能なアクセスポイント12とを
有する。無線デバイス14の例は、例えばパーソナルデ
ジタルアシスタント携帯電話、あるいは無線モデムを具
備した他のコンピューティングデバイスである。無線通
信リンク16は、無線デバイス14とアクセスポイント
12とを好ましくは双方向リンクでもって結合する。ア
クセスポイント12は、複数の無線デバイス14との間
で、トランシーバ13を介して情報を送受信する。アク
セスポイント12は、ネットワーク18に対する基地局
として機能し、本発明による衝突解決デバイス30を有
し、ユーザ間でのデータの競合を制御する。衝突解決デ
バイス30の動作については、セクションIIとIII
で説明する。
【0021】さらにアクセスポイント12は、例えば交
換器15と関連メモリ19とマイクロプロセッサ17と
を有し、交換器15を制御しネットワーク18へのアク
セスを与える。本発明の好ましい一実施例においては、
アクセスポイント12から無線デバイス14への通信は
下流方向で行われ、アクセスポイント12により制御お
よびスケジューリングされる。無線デバイス14からア
クセスポイント12への上流方向通信は、以下に説明す
るディマンド−割り当てプロトコールの予約スロットを
介して行われる。
【0022】無線通信リンク16を用いた各無線デバイ
ス14は、伝送待ち行列20を有しデバイスが送信する
必要のあるデータパケット22を保持する。例えば図1
から分かるように、無線デバイス14は伝送待ち行列2
0内に最新パケット24を有する。最新パケット24は
無線通信リンク16がアクセスポイント12に対し利用
可能となった時に最初に送信される。
【0023】パケットが伝送待ち行列20の先頭に到着
すると、無線デバイス14は予約スロットを介して無線
通信リンク16上に帯域を予約する。無線デバイス14
が、予約スロット内で予約を試みると、無線デバイス1
4間に競合が存在しパケットの衝突が起こる。無線デバ
イス14が予約に成功するとアクセスポイント12は衝
突(即ちエラー)無しに最新パケット24を受領し、ア
クセスポイント12はデータ伝送用に帯域を割り当て、
無線デバイス14はこの割り当てられた帯域でその自分
のデータを衝突の危険性無しに送信する。しかし、複数
の無線デバイス14が同一のタイムスロットで予約を同
時に試みると、パケットが衝突し予約が成功しない。パ
ケットが衝突すると複数の無線デバイス14は、バック
オフして別の予約を試みる前に、ランダムな時間間隔だ
け待機しなければならない。
【0024】本発明の一実施例においては、衝突解決デ
バイス30が各予約スロットの状態をチェックして衝突
が発生しているか否かを決定し、 FCRアルゴリズム
(Fixed Collision Rate:固定衝突レート) アルゴリズ
ムに従って、バックオフウィンドウを再計算して1−2
/ε(〜0.2642)である一定の衝突レートを維持
し、これによりスループットを最大にしている。FCR
アルゴリズムにおいては、衝突解決デバイス30は、衝
突レートを0.25に一定に維持するが、これは1−2
/ε(0.2642)に比較的近い値である。衝突解決
デバイス30は、ある予約スロットで衝突が発生してい
るか否かを決定することにより、システムの衝突レート
を予測する。予約スロットの25%以上が衝突する場合
には、衝突解決デバイス30はバックオフウィンドウの
サイズを増加させ、予約スロットの25%未満しか衝突
していない時にはバックオフウィンドウを減少させる。
衝突解決デバイス30は、再計算されたバックオフウィ
ンドウをアクセスポイント12に送り、そしてアクセス
ポイント12は新たなバックオフウィンドウをリモート
デバイスである無線デバイス14に送る。
【0025】本発明の他の実施例においては、衝突解決
デバイス30はNOF(Near Optical Fairness)アル
ゴリズムを用いてデータ競合の解決を行う。FCR(Fi
xed Collision Rate) アルゴリズムと同様に、NOFア
ルゴリズムは、最適のバックオフ即ち競合ウィンドウを
計算し、アクセスポイント12が共通のウィンドウをシ
ステムの帯域を競合している全てのユーザにブロードキ
ャスト(放送)する。しかしNOFアルゴリズムは、サ
イクル中のデータ競合を処理し、全てのユーザがサイク
ルの終了までに予約が成功するよう保証している。サイ
クルのスタート時にアクセスポイント12は、共通のバ
ックオフ即ち競合ウィンドウをユーザに送る。ウィンド
ウのサイズは、前のサイクルで成功した予約の数に等し
く、現在のサイクルで競合するユーザの数の予測値とし
て機能する。ユーザは利用可能な予約スロットで予約を
試みる。あるユーザは成功し、他のユーザは衝突(失
敗)する。新たなバックオフウィンドウは、衝突したユ
ーザの数と、衝突し別の予約を試みたユーザの数に基づ
いて計算される。このプロセスは、サイクルのスタート
時に帯域を競合した各ユーザが予約に成功するまで継続
される。サイクルの途中で帯域を要求したユーザと、サ
イクルで以前に予約に成功したユーザは、次のサイクル
が開始するまで予約スロットで予約を試みることは出来
ない。前述したようにFCRアルゴリズムとNOFアル
ゴリズムは、メモリ32内に記憶されたソフトウエアに
より実行される。衝突解決デバイス30は、中央演算処
理装置34を用いてメモリ32と相互作用してこれらの
アルゴリズムを実行する。アルゴリズムを実行するコン
ピュータのインストラクションは、ハードウエア、ソフ
トウエア、ファームウエアで実現可能である。コンピュ
ータのインストラクションは、汎用コンピュータ、専用
コンピュータ、あるいは他のプログラム可能なデータ処
理装置に記憶されて、マシンを生成しそしてコンピュー
タあるいは他のプログラム可能なデータ処理装置上で実
行されるインストラクションが本明細書に開示した機能
を実行できる手段を形成するようにしている。
【0026】II 動作 以下では、FCRアルゴリズムと本発明の一実施例によ
る衝突回避の新たな方法を詳述し、さらに図1の無線イ
ンターネットアクセスシステムを例にFCRアルゴリズ
ムを説明する。ここに開示した方法は、様々なシステム
上で実現可能であるが、その理由はツリーアルゴリズム
及びp-persistenceアルゴリズムとは異なり、FCRバ
ックオフアルゴリズムはネットワーク内の他の全てのチ
ャネルの状態に対する完全な知識を個々のユーザが持つ
必要が無いからである。その点に関し少なくとも本発明
は、ツリーアルゴリズムあるいはp-persistenceアルゴ
リズムよりもBEBアルゴリズムに近いものである。し
かしFCRアルゴリズムはBEBアルゴリズムで発生す
るような多くの性能の問題例えば不安定性と捕獲効果を
回避できる。
【0027】FCRアルゴリズムと別のバックオフアル
ゴリズムとの間の別の相異点は、FCRアルゴリズムは
ネットワーク内の各ユーザに対し同一のバックオフウィ
ンドウを割り当てる点である。このことは各ユーザは、
そのユーザのデータが以前に何回衝突したかに関わら
ず、ネットワークの資源を確保する同一のチャンスを有
することを意味する。かくしてFCRアルゴリズムは、
さらに公平な方法でネットワーク資源を共有し同時にB
EBアルゴリズムで見られる捕獲効果を回避できる。
【0028】FCRアルゴリズムは共通のバックオフウ
ィンドウを周期的に再計算し、新たなバックオフウィン
ドウをユーザに送信することにより高いスループットを
維持する。FCRアルゴリズムはネットワークの動作特
性に基づいてバックオフウィンドウを再計算する。例え
ば本発明の一実施例においては、FCRアルゴリズムは
衝突レートを維持するようバックオフウィンドウを再計
算する。他の実施例においては、バックオフウィンドウ
はシステム上のユーザの数に対応する。
【0029】本発明の発明者は、モンテカルロシュミレ
ーション技術を用いて、無線インターネットネットワー
ク上で最大のスループットが発生する時は、ネットワー
ク内の稼働中のユーザの数がバックオフウィンドウのサ
イズに等しい場合であると決定できた。その結果、発明
者等は、スループットが最大になる時は、ネットワーク
の衝突レートが1−2/εで一定であり、かつ衝突レー
トがネットワーク上の稼働中のユーザの数が増加しても
一定に維持される時であることを見いだした。これらの
発見は数学的にも確認できる。
【0030】本発明者等は、モンテカルロシュミレーシ
ョンを実行し、異なるバックオフウィンドウ(Wで表
す)を用いて稼働中のユーザ数Uに対するスループット
を計算した。以下のシュミレーションの議論においては
「ユーザ」と「稼働中ユーザ」とは区別している。「ユ
ーザ」とは、システムによりアイドル(空白)状態の
者、即ちチャネルの帯域を競合していない者と認識され
たものである。一方「稼働中ユーザ」とは、直ちに伝送
するために、待ち行列中で待機しているパケットを有
し、チャネル帯域を得るために他の稼働中ユーザと競合
している者を言う。稼働中ユーザのスループットのシュ
ミレーションの結果を、ユーザ数U=2,4,8,1
6,32,64,128,256,512,1024に
対し図2に示す。図2から導き出される第1の結論は、
最大スループットはU=W(稼働中ユーザの数がバック
オフウィンドウの数に等しい時)の時に発生するという
ことである。図2から導き出される第2の結論は、稼働
中ユーザの数が無限に近づくにつれて最大達成可能なス
ループットは1/ε,3679に近づくということであ
る。第3の結論は、稼働中ユーザの数が小さい場合には
より高いスループットが可能であるということである。
例えば図2は2人の稼働中ユーザが帯域を競合している
場合には、0.5という高いスループットが達成可能で
ある。
【0031】図3のグラフは、モンテカルロシュミレー
ションの他の結果を示す。図3はユーザ数U=2,4,
8,16,32,64,128,256,512,10
24対するバックオフウィンドウサイズ(W)に対する
スロット衝突レートを比較したグラフである。本明細書
では、スロット衝突レートとは、スロットの全数に対す
る衝突スロットの割合を意味する。図3によれば、スロ
ット衝突レートはバックオフウィンドウサイズが大きく
なると小さくなる減少関数である。四角を用いてW=U
のポイントにおけるスロット衝突レートの値を示すが、
稼働中ユーザの数がバックオフウィンドウサイズに等し
い時はスロット衝突は1−2/ε〜0,2642のほと
んど一定のレートで発生する。重要なことは、このスロ
ット衝突レートは、システム上の稼働中ユーザの数が増
加してもほぼ一定である点である。
【0032】以下の説明は図2,3で述べたモンテカル
ロシュミレーションの結果の基礎となる数学的に導かれ
たプロセスを示す。nを稼働中ユーザの数とする。Pを
稼働中ユーザが予約スロット番号1を取り上げる確率
(probability)とする。ここで稼働中ユーザは。1と
バックオフウィンドウWの間の数をランダムに採るもの
とすると、P=1/Wである。同様に全ての稼働中ユー
ザに同一のバックオフウィンドウが割り当てられて、競
合スロット1を採る稼働中ユーザの数は、パラメータP
とnを有する二項分布を有する。 P=(1-p)=ユーザが予約スロット番号1を採ら
ない確率。 P=np(1-p)n−1=一人のユーザが予約スロット
番号1を採る確率。
【0033】一人の稼働中ユーザが特定の予約スロット
をランダムに選択する唯一の稼働中ユーザである時に、
スループットが得られるために、スループットの確率
は、P =np(1-p)n−1として表される。この式に
おいてPは、pの二項関数であり、p=1/nのときに、
P1max=(1-1/n)n−1のピーク値を有する。する
とスループットは、バックオフウィンドウが稼働中ユー
ザの数に等しい時に最大となり、nが無限に近づくとP
1max=(1-1/n)n−1→1/εでなる。
【0034】上記の式の右側は、複数の稼働中ユーザが
同一の予約スロットを選択して、予約を行った時に衝突
が発生することを意味している。衝突が発生する確率
(衝突発生確率C)は次式で表される。 C=1−P−P=1−(1-p)−np(1-p)n−1=1
−(1-p)n−1(1+(n-1)p) 稼働中ユーザの数が無限に近づくと、衝突確率は1−2
/ε〜,2624となる。更にまたスループットが最大
の時(即ちW=Uでp=1/nの時)には、衝突の確率
は全てのnに対し1−2/ε近づき次式で表される。 Copt=1−(1−1/n)n−1(2-1/n) ここでCoptは、最大スループットの時点における衝
突確率である。
【0035】上記のシュミレーション及び数学的解析に
より以下のことが分かる。最大スループットは、バック
オフウィンドウサイズがシステム上の稼働中ユーザの数
に等しい時発生し、最大スループットがこの状態に到達
すると、パケットの衝突は1−2/εの一定の割合で発
生する。
【0036】実際には稼働中ユーザの数またはスロット
衝突レートのいずれかを追跡する機能を有するシステム
は少ない。本発明者等はスマートなシステムを必要とし
ない即ちシステム上のあらゆるチャネルに対する状態の
完全な知識(空白状態、成功状態、衝突状態)を具備し
たシステムを必要としない新たなバックオフアルゴリズ
ムを追求した。このため本発明者等はどのような中央制
御システムでも利用可能なチャネル状態情報を用いてス
ロット衝突レートを正確に予測できるFCRアルゴリズ
ムを開発した。本発明のFCRアルゴリズムは、バック
オフウィンドウをダイナミックに再計算して、予測衝突
レートを1−2/ε〜0,2642に維持した。これに
よりシステムは最大のスループットで動作することが可
能となる。
【0037】本発明の方法の一実施例を以下に説明す
る。この実施例はワイヤレスインターネットアクセスシ
ステムを例に説明するが、当業者はFCRアルゴリズム
はスロット化されたプロトコール及びタイムシアリング
プロトコールを用いるあらゆる共有ネットワーク環境で
用いることが出来ることを分かるであろう。
【0038】本発明の一実施例においては新たなバック
オフウィンドウが少なくとも4個の予約スロット毎にブ
ロードキャスト(放送)される。これらの4個の予約ス
ロットは、本明細書においては予約履歴長さ(history
length of reservation)と称する。予約履歴長さは、
スロット衝突レートを予測するために、FCRアルゴリ
ズムが使用する予約スロットの数である。4個の予約ス
ロットは、0,25が目標とするスロット衝突レートで
ある1−2/ε〜0,2642に比較的近いために用い
られる。しかし予約履歴長さは、スロット衝突レートを
より正確に予測するためおよびより高い頻度でバックオ
フウィンドウを放送するために調整することが可能であ
る。予約履歴長さのサイズが増加すると、衝突レートの
より正確な予測が得られるが、より長い予約履歴長さは
バックオフウィンドウの調整があまり頻繁には行われな
いことを意味する。しかしシュミレーションの結果で
は、別の予約履歴長さは性能に影響を及ぼすが、スルー
プットの増加は最小であることを示している。
【0039】図4は、FCRアルゴリズム予約スロット
と衝突カウンタを如何に用いてスロット衝突レートを予
測し、全ての無線デバイス(稼働中ユーザ)14にブロ
ードキャストされるバックオフウィンドウをダイナミッ
クに調整するかを示すフローチャート図である。図1,
4において、バックオフウィンドウステップ100で初
期化される。1の初期バックオフウィンドウがしばしば
用いられる。ステップ102において予約スロットカウ
ンタと衝突カウンタはゼロに設定される。予約スロット
カウンタは予約スロットの全数を追跡し、衝突カウンタ
は、衝突した予約スロットの数を追跡する。前述したよ
うに予約スロットは、チャネル上の帯域を予約するため
に、無線デバイス14に用いられるデータチャネルの一
部である。無線デバイス14が予約に成功すると、アク
セスポイント12はデータ伝送用に帯域を割り当て、無
線デバイス14がこの帯域を用いてデータをアクセスポ
イント12に送信する。複数の無線デバイス14が同一
の予約スロットを同時に予約しようとした時に予約スロ
ットで衝突が起こる。
【0040】バックオフウィンドウが初期化され、予約
カウンタと衝突カウンタがゼロに設定されると、アクセ
スポイント12は、バックオフウィンドウを無線デバイ
ス14に放送し(ステップ104)、次の予約スロット
を(得る為に)待機する(ステップ106)。予約スロ
ットが到着すると予約スロットカウンタは1だけ増分さ
れ(ステップ108)、衝突が予約スロットで起こった
か否かの決定が行われる。衝突を検出する複数の方法が
当業者には公知であるが、これらの方法を包括的にレビ
ューすることは本発明の説明には不要であるの省略す
る。要するにアクセスポイント12が誤りデータあるい
は誤り状態の情報を受領すると、FCRアルゴリズムは
パケットの衝突が発生したと確認し衝突カウンタを1だ
け増分させる(ステップ112)。
【0041】アクセスポイント12は、スロット衝突レ
ートを予測するのに十分な数の予約スロットを受領する
まで新たなバックオフウィンドウを放送することはな
い。この実施例においては予約履歴長さは4であり、そ
のため予約カウンタが4に達しない場合には(ステップ
116)、FCRアルゴリズムはステップ106に戻り
次の予約スロットが到達するのを待つ。バックオフウィ
ンドウサイズが予約履歴長さより短い時はこのルールに
対する例外が発生する(ステップ114)。この実施例
においてはバックオフウィンドウが4よりも小さくかつ
予約カウンタがバックオフウィンドウよりも小さい場合
には、FCRアルゴリズムはステップ106に戻り次の
予約を待機する(ステップ118)。しかしバックオフ
ウィンドウが4未満であり(ステップ114)かつ予約
スロットカウンタがバックオフウィンドウに等しい時
(ステップ118)の時には、FCRアルゴリズムは、
スロット衝突レートを予測し新たなバックオフウィンド
ウを計算し(ステップ120)、アクセスポイント12
は新たなバックオフウィンドウを放送する。
【0042】図5は本発明の一実施例によりスロット衝
突レートを予測しその予測値を用いて新たなバックオフ
ウィンドウを計算するFCRアルゴリズムの動作方法を
示すフローチャート図である。前述したように、この予
測値とバックオフウィンドウの計算(ステップ130)
は、(a)予約カウンタが予約履歴長さに達した時また
は(b)バックオフウィンドウが予約履歴長さ未満で予
約カウンタがバックオフウィンドウに等しいかのいずれ
かの時に行われる。
【0043】ステップ132において、FCRアルゴリ
ズムはバックオフウィンドウのサイズをチェックする。
1のバックオフウィンドウは、アクセスポイント12が
最後のバックオフウィンドウが放送されてから、唯一の
予約スロットを受領したことを意味する。ステップ13
4において、衝突カウンタをチェックして単一の予約ス
ロット内で衝突が発生したかを見る。衝突が無い場合に
は、FCRアルゴリズムはステップ200に戻り、アク
セスポイント12は同一のバックオフウィンドウ(サイ
ズ1)を無線デバイス14に放送する。一方衝突がある
場合(衝突カウンタが2に等しい)、FCRアルゴリズ
ムはバックオフウィンドウを2に増加し(ステップ13
6)、アクセスポイント12はより大きなバックオフウ
ィンドウを放送する(ステップ200)。
【0044】バックオフウィンドウが1を超えるが4未
満の場合には(ステップ138)、FCRアルゴリズム
はステップ140に進む。ステップ140において、予
約スロットカウンタは2または3のいずれかの値を有
し、FCRアルゴリズムはこれらのスロット内で何回衝
突をしたかを決定するために衝突カウンタをチェックす
る。衝突回数がゼロの場合にはバックオフウィンドウは
1に設定され(ステップ142)放送される(ステップ
200)。衝突が一回発生した場合には(ステップ14
4)バックオフウィンドウは変更されず再放送される
(ステップ200)。最後に衝突が2回以上発生した場
合はバックオフウィンドウは4に設定され(ステップ1
46)で放送される(ステップ200)。
【0045】この実施例においては、バックオフウィン
ドウのサイズが4(予約履歴長さ)に以上の時にFCR
アルゴリズムはステップ148に進む。このことは最後
のバックオフウィンドウが放送されて以来4個の予約ス
ロットが発生したことを意味する。ステップ148にお
いて衝突カウンタをチェックして何回の衝突が発生した
かを決定する。衝突が無い場合にはFCRアルゴリズム
はバックオフウィンドウのサイズを1だけ減分し(ステ
ップ150)、より小さなバックオフウィンドウを放送
する(ステップ200)。一回の衝突が発生場合(ステ
ップ152)には、バックオフウィンドウは変更せず再
放送される(ステップ200)。最後に複数回の衝突が
発生した場合にはバックオフウィンドウは1だけ増分さ
れ(ステップ154)、放送される(ステップ20
0)。
【0046】図6は複数の無線デバイス14から見たF
CRアルゴリズムのフローチャート図である。ステップ
300において無線デバイス14はバックオフウィンド
ウを受領する。ステップ302において予約スロットに
対する待機(チャネルへのアクセス)を開始する。予約
スロットが必要な場合には、無線デバイス14はスロッ
トが到着するまで待機を継続する(ステップ306)。
予約スロットが到着するとFCRアルゴリズムはステッ
プ308に進む。ステップ308において無線デバイス
14は1とバックオフウィンドウのサイズとの間の数
(k)をランダムに選択する。例えばバックオフウィン
ドウのサイズが2の場合にはランダム選択は1又は2の
いずれかである。この乱数は無線デバイス14が別の予
約を試みるために用いる次に来る予約スロットを特定す
る。FCRアルゴリズムはステップ308で選択された
乱数が4(予約履歴長さ)を超えるかを決定する。乱数
が4を超える場合には予約を試みないが、次のバックオ
フウィンドウを待機する(ステップ312)。新たなバ
ックオフウィンドウが到着すると無線デバイス14はス
テップ300に戻る。
【0047】ステップ310で選択された乱数が4未満
の時にはFCRアルゴリズムはステップ316に進み、
無線デバイス14はランダムに選択された数に対応する
予約スロットを待機する(ステップ318)。ランダム
に選択された予約スロットが到着すると、無線デバイス
14は予約スロットで予約を行うよう試みる(ステップ
320)。無線デバイス14が特定の予約スロットで予
約を試みた唯一のデバイスの場合には予約は成功する。
しかし複数の無線デバイス14が同一の予約スロットで
予約を試みた場合には予約は失敗し衝突が発生する。予
約が成功すると無線デバイス14にはデータ伝送用のチ
ャネル帯域が割り当てられる(ステップ324)。割り
当てが行われると無線デバイス14は待ち行列にあるデ
ータを送信する。データ送信が完了するとFCRアルゴ
リズムは次の衝突まで終了する(ステップ326)。F
CRアルゴリズムがステップ322においてステップ3
20での予約の試みが失敗したと決定すると、無線デバ
イス14はステップ312に進み次のバックオフウィン
ドウを待機する。
【0048】本発明による装置と方法は、従来公知の他
のバックオフアルゴリズムよりも様々な点で優れたバッ
クオフアルゴリズムを提供できる。ツリーアルゴリズ
ム、p−persistenceアルゴリズムとは異なり、FCRア
ルゴリズムはネットワーク内のあらゆるチャネルに対し
3つの可能性のある状態(空白状態、衝突状態、成功状
態)の完全な知識をネットワークが有することを必要と
しない。その結果FCRアルゴリズムは比較的容易かつ
経費をかけずに実行することができ、ツリーアルゴリズ
ムおよびp−persistenceアルゴリズムにより必要とさ
れるフィードバックを行わないネットワーク上で実行可
能である。
【0049】FCRアルゴリズムは、BEBアルゴリズ
ムよりも利点を有する。図7のグラフはFCRアルゴリ
ズムとBEBとの平均パケット遅延を比較したものであ
る。ここで到着時間とは、稼働中のユーザが予約を試み
る回数(頻度)を表す。低到着時間は、稼働中ユーザが
精力的にチャネル資源を求め、その結果わずかな数の予
約スロットが予約の試行無くして通過することを意味す
る。これに対し、高到着時間は、稼働中ユーザは予約を
それほど頻繁には行わずに、比較的多数の予約スロット
が予約試行の間に通過することを意味する。
【0050】図7はFCRアルゴリズムが大多数のトラ
フィックパターンおよびシステム負荷の元で平均パケッ
ト遅延が小さいことを示す。唯一の例外は、システム上
に少数の稼働中ユーザ(464)が存在し、この
少数の稼働中ユーザが帯域を精力的に確保しようとする
場合に発生する(平均到着時間=2スロット)。このよ
うな限定された条件の元ではBEBアルゴリズムはFC
Rアルゴリズムよりも低い平均パケット遅延を有するよ
うに見える。しかしこのような条件の元でBEBアルゴ
リズムで発生した伝送の成功は捕獲効果(capture effe
ct)に支配されている。このような条件の元で起こって
いることは、少数のユーザが衝突回数が少なくして送信
でき、多数のユーザはバックオフウィンドウサイズを増
加させていることである。
【0051】図7はFCRアルゴリズムとBEBの平均
パケット遅延の差が活性ユーザの増加と共に増加するこ
とを示している。かくしてFCRアルゴリズムの性能は
活性ユーザの数が増加するにつれて増加する。例えば1
024人のユーザがいる場合にはFCRアルゴリズムの
最悪の平均パケット遅延は2780スロットであるが、
BEBアルゴリズムでは最適な場合でも6177スロッ
トである。
【0052】図8はFCRアルゴリズムとBEBアルゴ
リズムの間の遅延の標準偏差を示す。遅延の標準偏差は
システムが如何に稼働中ユーザ間でチャネル帯域を公平
に共有しているかを決定するものである。遅延の標準偏
差が小さいことは、送信が成功する前にほぼ同じ時間パ
ケットを待機しその結果競合するユーザ間で帯域を公平
に共有していることを示している。一方遅延の標準偏差
が大きいことは、帯域が競合するユーザにより等しく共
有されていないことを意味する。かくして捕獲効果が存
在すると標準偏差が大きくなるが、その理由は一部のパ
ケットは衝突の確率が小さい状態で送信され、一方別の
パケットはバックオフウィンドウを増加させて伝送の成
功確率が減るからである。
【0053】図7で議論したように、シュミレーション
が示すところによれば、FCRアルゴリズムはほとんど
のシステム条件の元ではBEBアルゴリズムよりも平均
パケット遅延は小さい。唯一の例外は帯域を得るために
競合する稼働中ユーザが少数存在する場合である。図8
はこのような特定の条件の元でBEBアルゴリズムの平
均パケット遅延が小さい理由を示している。帯域を求め
て精力的に競合するユーザが少ない場合には、BEBア
ルゴリズムは非常に大きな遅延の標準偏差を有する。こ
のことはこれらの限られた条件の元では平均パケット遅
延が小さいことは捕獲効果の結果であることを意味す
る。同図は同一の条件の元でFCRアルゴリズムはBE
Bアルゴリズムよりも遙かに小さい標準偏差を有し、そ
のため捕獲効果を被らないことを示している。図8は更
にFCRアルゴリズムは稼働中ユーザの数が増加するに
つれて標準偏差が減り続け、その結果FCRアルゴリズ
ムは常に十分公平な方法でシステムの資源を共有するこ
とを示している。
【0054】図9はFCRアルゴリズムとBEBアルゴ
リズムのスループットを比較したものである。同図は捕
獲効果によりBEBアルゴリズムは、少数の稼働中ユー
ザが帯域を精力的に確保しようとする場合の限られた条
件の元で遙かに高いスループットを有することを示して
いる。他の全ての場合においてはFCRアルゴリズムは
BEBアルゴリズムよりも高いスループットを有する
か、あるいはその差は無視できる程度である。特記すべ
き点としてFCRアルゴリズムはネットワーク上の活性
稼働中ユーザの数にかかわらず1/ε〜0.3679の
スループットを保持することがあげられる。
【0055】FCRアルゴリズムの詳細な説明をおえる
にあたって当業者には上記の実施例に対し多くの変形例
を本発明の原理に離れることなく実行できる。これらの
変形例は特許請求の範囲に記載された発明の範囲に含ま
れる。さらにまた特許請求の範囲中で構成材料および動
作およびこれらの手段あるいはステップとの均等物も本
発明の範囲以内に入る。
【0056】III 他の実施例 以下の説明は本発明の他の実施例であるNOFアルゴリ
ズム動作の詳細を述べたものである。FCRアルゴリズ
ムと同様にNOFアルゴリズムは様々なシステム上で実
現されるが、このNOFアルゴリズムはネットワーク内
の全ての他のチャネルの状態に対する完全な知識を個々
のユーザが有することを必要としない。更またNOFア
ルゴリズムは、多くの性能上での問題例えば従来公知の
他の競合解決アルゴリズムで起きる不安定性及び捕獲効
果を回避している。NOFアルゴリズムは、共通のバッ
クオフあるいは競合ウィンドウを競合中のユーザに割り
当てる点でFCRアルゴリズムに類似し、これにより帯
域を予約する間何回ユーザが以前に衝突したかに関わら
ず、全てのユーザがネットワーク資源を得るチャンスを
同一にするよう保証される。NOFアルゴリズムが、周
期的に動作し、かつ各ユーザが次のサイクルが開始する
まで予約を成功できるよう確保することによりNOFア
ルゴリズムは動作する。
【0057】本発明の一実施例においては、サイクルは
各ユーザが予約に成功するまで終了しない。この実施例
においてはサイクルはアクセスポイント12により開始
され、ユーザに対し帯域の予約を試みた事が示される。
サイクルが開始した時に送信する用意のあるユーザは、
サイクル中に予約の試行を行い、サイクルのスタート時
に送信する用意のないユーザは、次のサイクルまで帯域
を予約するのを待つ。通常サイクルが進むにつれて、あ
るユーザは予約の試行に成功し、他のユーザは失敗す
る。新たなユーザは次のサイクルのスタート時まで帯域
と競合しないためにサイクルが進むと予約を試みるユー
ザの数は減少し、前に衝突したユーザは帯域を予約出来
るより高い確率を有する。このサイクルは全てのユーザ
が帯域の予約を成功するまで終了しない。かくしてサイ
クル長さは大きく変動する。わずかな数のユーザが資源
を求めて競合する場合にはサイクルは非常に短い。しか
しネットワーク資源を競合する稼働中のユーザ数が増加
すると、サイクルの長さもまた増加する。
【0058】図10は本発明によるNOFアルゴリズム
の一実施例の動作を示すフローチャート図である。最初
のバックオフウィンドウは、ステップ400で初期化さ
れる。ステップ402において。予約スロットカウンタ
ーと、成功予約カウンターと、衝突カウンターはゼロに
設定される。ステップ404において、アクセスポイン
ト12は新たなサイクルのスタートを放送する。一実施
例においては、アクセスポイント12はサイクルのスタ
ートを示すために、ユーザに送信されるメッセージのオ
ーバーヘッド内に専用ビットを設定する。しかしアクセ
スポイント12が新たなサイクルがスタートしたことを
ユーザに通知するためには様々な方法があることは当業
者に明らかである。
【0059】サイクルのスタート時点においてアクセス
ポイント12は初期バックオフウィンドウを無線デバイ
ス14に放送し(ステップ406)予約スロットを待機
する(ステップ408)予約スロットが到着すると予約
スロットカウンターは1だけ増分され(ステップ41
0)、予約スロット内で衝突が発生したかの決定が行わ
れる(ステップ412)。衝突が発生すると衝突カウン
ターは1だけ増分される(ステップ414)。衝突が無
い場合には予約スロット内に成功した予約が到着したか
の決定が行われる(ステップ416)。予約が成功する
と成功予約カウンターは1だけ増分される(ステップ4
18)。
【0060】別の予約スロットが到着したか否かの決定
即ち予約スロットがバックオフウィンドウに等しいか否
かの決定が行われる(ステップ420)。予約スロット
がバックオフウィンドウに等しくない場合には、アルゴ
リズムはステップ408に戻り次の予約スロットを待機
する。最後の予約スロットが到着するとシステムはステ
ップ422に進む。
【0061】ステップ422においてアルゴリズムは、
各ユーザが予約に成功したか否かの決定を行う。衝突が
発生しない場合(衝突カウンターがゼロの場合)現在の
サイクルは終了し、次のサイクルに対するバックオフウ
ィンドウが、現在のサイクルでの予約の成功数に等しく
なるよう設定される(ステップ424)。別の方法とし
て現在のサイクルが完了しないとアルゴリズムがステッ
プ422で決定した(衝突カウンターがゼロを超えてい
る)場合、衝突カウンターはゼロにリセットされ(ステ
ップ426)、新たなバックオフウィンドウが計算され
(ステップ428)、アルゴリズムはステップ406に
戻り新たなバックオフウィンドウがユーザに放送され
る。
【0062】以下の説明は新たなバックオフウィンドウ
がステップ428で如何に計算されるかを説明するもの
である。前のバックオフウィンドウで発生した衝突の回
数が新たなバックオフウィンドウのサイズを決定する。
具体的に説明すると、新たなバックオフウィンドウは以
下の式を用いて計算される。
【0063】W=Ceil(N 2.3922) ここでWは新たなバックオフウィンドウのサイズであ
り、Nは最後のバックオフウィンドウが放送された後
発生した衝突の回数であり、Ceil(x)はx以上の最
小整数である。
【0064】この式おいて2.3922の値は、システ
ム上のユーザの数が無限に近づいた時に衝突に巻き込ま
れるユーザの数の平均値を表す。セクションIIで説明
したように、ユーザの数が無限に近づくとシステムの最
大のスループットは1/ε=0.3679に近づく。こ
れらの状況において最大スループットに到達した時に
は、アイドルスロットは1/εの確率で発生し、衝突は
1−2/ε=0.2642で発生する。衝突に巻き込ま
れるユーザの平均数は、(1−スループット)/(衝突
の確率)=2.3922である。
【0065】図11は複数の無線デバイス14の内の一
人から見た本発明のNOFアルゴリズムの実施例を示す
フローチャート図である。ステップ500においてデー
タパケット22を有する無線デバイス14は、新たなサ
イクルが開始するのを待つ。各無線デバイス14が所定
のサイクル内で送信を成功させることを保証するため
に、伝送待ち行列20にデータパケット22を有しない
無線デバイス14はサイクルのスタート時に次のサイク
ルのスタートまで予約を行わない。
【0066】新たなサイクルが開始すると、無線デバイ
ス14は初期バックオフウィンドウを受領する(ステッ
プ502)。上記したように初期バックオフウィンドウ
のサイズは前のサイクルで発生した予約の成功回数に等
しく、システム資源を現在競合している複数のユーザの
予測値として機能する。ステップ504において無線デ
バイス14は、1とバックオフウィンドウのサイズとの
間の数(k)をランダムに選択する。例えばバックオフ
ウィンドウのサイズが2の場合にはランダムに選択され
る数は1または2である。このランダムに選択された数
は予約スロットを予約する際に無線デバイス14が使用
する次にどの予約スロットが来るかを特定するものであ
る。
【0067】ステップ506において無線デバイス14
は、ランダムに選択された数(k)に対応する予約スロ
ットを待機する。ランダムに選択された予約スロットが
到着すると、無線デバイス14は予約スロットで予約を
行うことを試みる(ステップ508)。無線デバイス1
4が特定の予約スロットにおいて予約を試みた唯一のデ
バイスの場合には予約は成功する。しかし複数の無線デ
バイス14が同一の予約スロットで予約を行おうとした
場合には、予約は失敗し衝突が発生する。予約が成功し
た場合(ステップ510)においては、無線デバイス1
4にはデータ送信用の帯域が割り当てられ、無線デバイ
ス14はデータを送信する(ステップ512)。ステッ
プ510においてステップ508の予約の試行が失敗し
たとNOFアルゴリズムが決定した場合には、無線デバ
イス14はステップ514に進み次のバックオフウィン
ドウを待機する。このプロセスは無線デバイス14が予
約に成功し伝送待ち行列20のデータを送信するまでこ
のプロセスは継続される。
【0068】本発明による装置と方法は従来公知の他の
バックオフアルゴリズムよりも様々な点で優れたバック
オフアルゴリズムを提供する。ツリーアルゴリズム、p
−persistenceアルゴリズムとは異なり、NOFアルゴ
リズムはネットワーク内のあらゆるチャネルに対し3つ
の可能性のある状態(空白状態、衝突状態、成功状態)
の完全な知識をネットワークが有することを必要としな
い。その結果FCRアルゴリズムは、比較的容易かつ経
費をかけずに実行することができ、ツリーアルゴリズム
およびp−persistenceアルゴリズムにより必要とされ
るフィードバックを行わないネットワーク上で実行可能
である。
【0069】セクションIIに示したようにFCRアル
ゴリズムは従来公知のデータ競合アルゴリズムよりも遙
かに良いスループットを有する。以下の説明はNOFア
ルゴリズムが従来公知の競合解決方法よりも優れている
ことを示している。
【0070】図12は本発明のNOFの実施例とBEB
の平均パケット遅延の比較を示す。ここで到着時間とは
稼働中のユーザが予約を試みる回数を表す。低到着時間
は稼働中ユーザが精力的にチャネル資源を求め、その結
果少数の予約スロットが予約の試行無くして通過する。
これに対し、高到着時間は稼働中ユーザは予約をそれほ
ど頻繁には行わず比較的多数の予約スロットが予約試行
の間に通過することを意味する。
【0071】図12はNOFアルゴリズムが大多数のト
ラフィックパターンおよびシステム負荷の元で平均パケ
ット遅延が小さいことを示す。唯一の例外は、システム
上に少数の稼働中ユーザがあり、稼働中の少数のユーザ
が帯域を精力的に確保しようとする場合に発生する(平
均到着時間=2スロット)。これはFCRアルゴリズム
に関し上に記載されたことと類似する。このような限定
された条件の元ではBEBアルゴリズムはNOFアルゴ
リズムよりも低い平均パケット遅延を有するように見え
る。少数のユーザが衝突無しに送信することが出来、他
のユーザはバックオフウィンドウのサイズを増加させる
ことに起因する遅延の被害を受ける。
【0072】図13は本発明によるNOFアルゴリズム
の実施例とBEBアルゴリズムとの間の遅延の標準偏差
を示す。遅延の標準偏差はシステムが如何に稼働中ユー
ザ間でチャネル帯域を公平に共有しているかを決定する
ものである。遅延の標準偏差が小さいことは、送信が成
功する前にほぼ同じ時間パケットを待機しその結果競合
するユーザ間で帯域を公平に共有していることを示して
いる。一方遅延の標準偏差が大きいことは、帯域が競合
するユーザにより等しく共有されていないことを意味す
る。かくして捕獲効果が存在すると標準偏差が大きくな
るが、その理由は一部のパケットは衝突の確率が小さい
状態で送信され、一方別のパケットはバックオフウィン
ドウを増加させて伝送の成功確率が減るからである。
【0073】図12で議論したように、シュミレーショ
ン結果によれば、NOFアルゴリズムはほとんどのシス
テム条件の元ではBEBアルゴリズムよりも平均パケッ
ト遅延は小さい。唯一の例外は帯域を得るために競合す
る少数の稼働中ユーザが存在する場合である。図13は
このような特定の条件の元でBEBアルゴリズムの平均
パケット遅延が小さい理由を示している。帯域を求めて
精力的に競合するユーザが少ない場合には、BEBアル
ゴリズムは非常に大きな遅延の標準偏差を有する。この
ことはこれらの限られた条件の元では平均パケット遅延
が小さいことは捕獲効果の結果であることを意味する。
同図は同一の条件の元でNOFアルゴリズムはBEBア
ルゴリズムよりも遙かに小さい遅延の標準偏差を有し、
そのため捕獲効果を被らないことを示している。図13
は更にNOFアルゴリズムは稼働中ユーザの数が増加す
るにつれて遅延の標準偏差が減り続けその結果NOFア
ルゴリズムは常に十分公平な方法でシステムの資源を共
有することを示している。
【0074】図14は本発明によるNOFアルゴリズム
の実施例とBEBアルゴリズムのスループットを比較し
たものである。同図は捕獲効果によりBEBアルゴリズ
ムは少数の稼働中ユーザが帯域を精力的に確保しようと
する場合の限られた条件の元で遙かに高いスループット
を有することを示している。他の全ての場合においては
NOFアルゴリズムはBEBアルゴリズムよりも高いス
ループットを有するか、あるいはその差は無視できる程
度である。
【0075】図15−17は3種類の性能(平均パケッ
ト遅延と、遅延の標準偏差と、スループット)を比較す
るために本発明のNOFアルゴリズムの実施例と最適の
システムとを比較したものである。本明細書で用いられ
る最適のシステムとは、アクセスポイントがバックオフ
ウィンドウを放送する時点でシステム内の競合するユー
ザの数をシステムが完全に知っているシステムである。
大部分の現実のネットワークは如何なる数のユーザがあ
る時点で資源を競合しているかについて情報がないため
に、FCRアルゴリズムとNOFアルゴリズムはネット
ワークの動作特性を用いて競合するユーザの数を予測
し、バックオフウィンドウのサイズをそれに従って調整
している。同図から分かるように各性能に対し標準のN
OFアルゴリズムは最適のシステムに極めて近い性能を
示す。
【0076】当業者は上記の実施例に対する様々な変形
例を本発明の原理を逸脱することなく実行することが出
来る。
【0077】特許請求の範囲の発明の要件の後に括弧で
記載した番号がある場合は、本発明の一実施例の対応関
係を示すものであって、本発明の範囲を限定するものと
解釈すべきではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】通信ネットワークのブロック図
【図2】稼働中ユーザの数が変動する場合におけるバッ
クオフウィンドウサイズとスループットとの関係を表す
グラフ。
【図3】ユーザの数が変動する場合バックオフウィンド
ウサイズと、スロット衝突レートとの関係を表すグラ
フ。
【図4】アクセスポイントが予約スロットと衝突を追跡
可能な固定衝突レートアルゴリズムの方法を表すフロー
チャート図。
【図5】アクセスポイントがダイナミックにバックオフ
ウィンドウを調節することの出来る固定衝突レートアル
ゴリズムの方法を表すフローチャート図
【図6】無線デバイスから見た固定衝突レートアルゴリ
ズムのプロセスを表すフローチャート図。
【図7】固定衝突レートアルゴリズムとBEBアルゴリ
ズムの平均パケット遅延の比較グラフ。
【図8】固定衝突レートアルゴリズムとBEBアルゴリ
ズムの遅延の標準偏差の比較グラフ。
【図9】固定衝突レートアルゴリズムとBEBアルゴリ
ズムのスループットの比較グラフ。
【図10】アクセスポイントがNOFバックオフアルゴ
リズムに従って、ダイナミックにバックオフウィンドウ
を調節することの出来る本発明の一実施例の方法を表す
フローチャート図。
【図11】本発明の一実施例により、無線デバイスから
見たNOFバックオフアルゴリズムのプロセスのフロー
チャート図。
【図12】本発明の一実施例によるBEBバックオフア
ルゴリズムと、NOFバックオフアルゴリズムの平均パ
ケット遅延の比較グラフ。
【図13】本発明の一実施例によるBEBバックオフア
ルゴリズムと、NOFバックオフアルゴリズムの遅延の
標準偏差の比較グラフ。
【図14】本発明の一実施例によるBEBバックオフア
ルゴリズムと、NOFバックオフアルゴリズムのスルー
プットの比較グラフ。
【図15】本発明の一実施例による最適システムとNO
Fバックオフアルゴリズムの平均パケット遅延の比較グ
ラフ
【図16】本発明の一実施例による最適システムとNO
Fバックオフアルゴリズムの遅延の標準偏差の比較グラ
【図17】本発明の一実施例による最適システムとNO
Fバックオフアルゴリズムのスループットの比較グラフ
【符号の説明】
10 無線インターネットアクセスシステム 12 アクセスポイント 14 無線デバイス 16 無線通信リンク 18 ネットワーク 13 トランシーバ 15 交換器 17 マイクロプロセッサ 19 関連メモリ 20 伝送待ち行列 22 データパケット 24 最新パケット 30 衝突解決デバイス 32 メモリ 34 中央演算処理装置 100 バックオフウィンドウを初期化する。 102 予約スロットカウンターと衝突カウンターをゼ
ロに設定する。 104 バックオフウィンドウを放送する。 106 予約スロットを待機する。 107 予約スロットは到着したか? 108 予約スロットのカウンターを増分する。 110 衝突が検出されたか? 112 衝突カウンターを増分する 118 予約スロットカウンター=バックオフウィンド
ウ? 114 バックオフウィンドウが<4か? 120 新たなバックオフウィンドウを計算する図5 116 予約スロットカウンター=4か? 112 新たなバックオフウィンドウを計算する図5 130 開始 132 バックオフウィンドウ=1か? 134 衝突カウンター=1か? 136 バックオフウィンドウを2に設定する 138 バックオフウィンドウが<4? 140,144 衝突カウンター=1か 146 バックオフウィンドウを4に設定する 142 バックオフウィンドウを1に設定する 200 バックオフウィンドウを放送する 148 衝突カウンターが<1? 152 衝突カウンターが=1? 150 バックオフウィンドウを1だけ減分する 154 バックオフウィンドウを1だけ増分する 300 バックオフウィンドウを受領する 302 予約スロットを待機する 306 予約スロットが到着したか? 308 1とバックオフウィンドウの間乱数kを取り出
す 310 k>4?kが4以上か 312 次のバックオフウィンドウを待機する 314 次のバックオフウィンドウが到着したか? 316 ランダムに選択された予約スロットを待機する 318 選択された予約スロットが到着したか 320 予約を開始する 322 予約が成功したか 324 データを送信する 326 終了 400 バックオフウィンドウを初期化する 402 カウンターをゼロに設定する 404 新たなサイクルを開始する 406 バックオフウィンドウを送信する 408 予約スロットを待機する 409 スロットが到着したか 410 予約スロットカウンターを増分する 424 バックオフウィンドウを成功予約カウンターに
設定する 426 衝突カウンターをゼロに設定する 428 新たなバックオフウィンドウを計算する 422 衝突カウンター=ゼロか 420 予約スロットカウンター=バックオフウィンド
ウか 418 成功予約カウンターを増分する 416 予約が行われたか 412 衝突が検出されたか 414 衝突カウンターを増分する 500 新たなサイクルを待機する 501 新たなサイクルか 502 バックオフウィンドウを受領する 504 乱数を取り出す 506 ランダムに選択された予約スロットを待機する 507 予約スロットが到着したか? 508 予約を開始する 510 予約は成功したか 512 データを送信する 514 次のバックオフウィンドウを待機する 513 バックオフウィンドウが到着したか
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 596077259 600 Mountain Avenue, Murray Hill, New Je rsey 07974−0636U.S.A. (72)発明者 チウ パン リ 台湾、800 カオシュン、シン ショウ ストリート 46 Fターム(参考) 5K033 CA06 DA01 DA17

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ネットワーク上のユーザの数の予
    測値に基づいて、第1バックオフウィンドウを計算する
    ステップと、 (B)前記第1バックオフウィンドウを複数のユーザに
    送信するステップと、 (C)前記第1バックオフウィンドウ内で発生した衝突
    の回数に基づいて、第2のバックオフウィンドウを計算
    するステップと、 (D)前記第2のバックオフウィンドウを複数のユーザ
    の一人あるいは複数人に送信するステップとを有するこ
    とを特徴とする複数のユーザにより共有されるネットワ
    ーク内のデータの衝突を解決する方法。
  2. 【請求項2】 (E)前のバックオフウィンドウ内で発
    生した衝突の回数に基づいて後続のバックオフウィンド
    ウを計算するステップと、 (F)後続のバックオフウィンドウを複数のユーザの一
    人または複数人に送信するステップをさらに有すること
    を特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 (G)サイクル中にネットワーク資源を
    競合するユーザの数のサイクルを初期化するステップを
    さらに有することを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記(C)ステップは、前記(A)ステ
    ップと同一のサイクルで第2のバックオフウィンドウを
    計算するステップを含むことを特徴とする請求項3記載
    の方法。
  5. 【請求項5】 (H)バックオフウィンドウ内で衝突が
    無い場合に、サイクルを終了させるステップをさらに有
    することを特徴とする請求項3記載の方法。
  6. 【請求項6】 第1サイクルに続いて、第2サイクルの
    間ネットワーク資源を競合するユーザの数の第2サイク
    ルを初期化するステップとをさらに有することを特徴す
    る請求項3記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記(G)ステップは、前のサイクルの
    間ネットワーク資源の予約を成功したユーザの数に基づ
    いてサイクルを初期化するステップを含むことを特徴と
    する請求項3記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記(C)ステップは、第1バックオフ
    ウィンドウ内で発生する衝突の回数と、衝突に関与した
    ユーザの数の平均値との積に基づいて第2バックオフウ
    ィンドウを計算するステップを含むことを特徴とする請
    求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記(C)ステップは、第1バックオフ
    ウィンドウ内で発生する衝突の回数と、2.3922の
    値との積に基づいて第2バックオフウィンドウを計算す
    るステップを含むことを特徴とする請求項1記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 (A)第1バックオフウィンドウを複
    数のユーザに送信するステップと、 (B)第1バックオフウィンドウの間ネットワーク資源
    を予約することを試みる衝突したユーザの回数に基づい
    て、第2バックオフウィンドウを計算するステップと (C)前記第2バックオフウィンドウを前記複数のユー
    ザの内の一人または複数人に送信するステップと (D)前記第1バックオフウィンドウの間ネットワーク
    資源の予約を試みて衝突したユーザに対し、第2バック
    オフウィンドウの間ネットワークの予約の試行を制限す
    るステップとを有することを特徴する複数のユーザによ
    り共有されるネットワーク内のデータの衝突を解決する
    方法。
  11. 【請求項11】 (E)前のバックオフウィンドウ内で
    発生した衝突の回数に基づいて後続のバックオフウィン
    ドウを計算するステップと、 (F)後続のバックオフウィンドウを複数のユーザの一
    人または複数人に送信するステップとをさらに有するこ
    とを特徴とする請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 (G)前のバックオフウィンドウの間
    ネットワーク資源の予約を試みて衝突したユーザに対し
    後続のバックオフウィンドウ間ネットワークの試行を制
    限するステップをさらに有することを特徴とする請求項
    11記載の方法。
  13. 【請求項13】 第1サイクルの間ネットワーク資源を
    競合するユーザの数の第1サイクルを初期化するステッ
    プをさらに有することを特徴とする請求項10記載の方
    法。
  14. 【請求項14】 (I)第1サイクルのバックオフウィ
    ンドウの間衝突が発生しない時に第2サイクルを開始す
    るステップをさらに有することを特徴とする請求項13
    記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記(B)ステップは、第1バックオ
    フウィンドウ内で発生する衝突の回数と衝突に関与した
    ユーザの数の平均値との積に基づいて第2バックオフウ
    ィンドウを計算するステップを含むことを特徴とする請
    求項10記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記(B)ステップは、第1バックオ
    フウィンドウ内で発生する衝突の回数と2.3922の
    値との積に基づいて第2バックオフウィンドウを計算す
    るステップを含むことを特徴とする請求項10記載の方
    法。
  17. 【請求項17】 (A)複数のリモートデバイスと、 (B)前記複数のリモートデバイスと通信状態にあるア
    クセスポイントとを有する共有ネットワーク内のデータ
    衝突を解決するシステムにおいて前記(B)アクセスポ
    イントは、 (B1)前記複数のリモートデバイスと通信する交換器
    と (B2)前記複数のリモートデバイスから情報を送受信
    するトランシーバと、 (B3)前記トランシーバと交換器に接続される衝突解
    決デバイスとを有し前記(B3)衝突解決デバイスは、
    初期バックオフウィンドウを複数のリモートデバイスに
    送信し初期バックオフウィンドウ内の衝突の回数に応じ
    て後続のバックオフウィンドウを計算して送信し後続の
    バックオフウィンドウでネットワーク資源を競合するこ
    とのあるリモートデバイスを、初期バックオフウィンド
    ウ内でネットワーク資源の予約を試みたが失敗したリモ
    ートデバイスに制限することを特徴とする複数のユーザ
    により共有されるネットワーク内のデータ衝突を解決す
    るシステム。
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