JP2002373853A - 露光装置 - Google Patents

露光装置

Info

Publication number
JP2002373853A
JP2002373853A JP2001182527A JP2001182527A JP2002373853A JP 2002373853 A JP2002373853 A JP 2002373853A JP 2001182527 A JP2001182527 A JP 2001182527A JP 2001182527 A JP2001182527 A JP 2001182527A JP 2002373853 A JP2002373853 A JP 2002373853A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exposure apparatus
optical path
passage
exposure
shielding member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001182527A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayasu Hasegawa
敬恭 長谷川
Shigeru Terajima
茂 寺島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2001182527A priority Critical patent/JP2002373853A/ja
Priority to US10/170,590 priority patent/US6954255B2/en
Publication of JP2002373853A publication Critical patent/JP2002373853A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】投影光学系と基板との間の空間などの露光光が
通過する空間(光路空間)内のガスを不活性ガスによっ
て置換するために要する時間を短縮する。 【解決手段】光路空間113の側面を取り囲むように遮
蔽部材115が配置されている。ガス供給口112から
光路空間113内に不活性ガスを供給し、光路空間11
3内のガスを不活性ガスによって置換する。遮蔽部材1
15には、例えば不活性ガスの流れが遅くなる部分に通
路116が設けられており、これにより当該部分の流速
を速くして置換時間を短縮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体素
子、撮像素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッドその他の
マイクロデバイスを製造するためなどに用いられる露光
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子などを製造するためのフォト
リソグラフィ工程において、投影光学系を介してマスク
(例えば、レチクル)のパターン像を感光性基板に投影
し露光する露光装置が使用されている。近年、半導体集
積回路は、微細化の方向で開発が進み、フォトリソグラ
フィ工程においては、フォトリソグラフィ光源の短波長
化が進んでいる。
【0003】しかしながら、真空紫外線、特に250n
mよりも短い波長の光、たとえばKrFエキシマレーザ
(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長19
3nm)、F2レーザ(波長157nm)、またはYA
Gレーザなどの高調波などの光を露光用光として用いる
場合やX線を露光光として用いる場合などにおいて、酸
素による露光光の吸収などの影響で、露光光の強度が低
下するなどの課題が生じていた。
【0004】そこで、従来では、F2エキシマレーザのよ
うな光源を有する露光装置において、光路部分のみを密
閉する密閉空間を形成し、たとえば窒素のような酸素を
含まない気体によって密閉空間内のガスを置換し、光の
透過率の低下を回避しようとしていた。
【0005】図13は、投影光学系(鏡筒)の最終光学
部材と感光性基板(ウエハ)との間の空間に不活性ガス
を供給することによって該空間に不活性ガス雰囲気を形
成して露光を実施する露光装置を示す図である。この露
光装置では、露光領域上の空間とその周辺雰囲気とを分
離するために該空間の周辺に遮蔽部材を設け、該空間内
に露光領域周辺から不活性ガスを供給する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図13
に示す露光装置においては、ウエハステージの駆動によ
りウエハが露光領域に入ってから該露光領域上の空間の
酸素濃度が低下するまでに数秒程度の時間を要し、これ
がスループットの低下の原因となっていた。
【0007】同様の問題は、レチクル周辺に不活性ガス
を供給する場合にも当てはまり、レチクルにおいても遮
蔽部材によって囲まれた空間内の酸素濃度が低下するた
めには数秒程度の時間を要し、これがスループットの低
下の原因となっていた。
【0008】本発明は、上記の背景に鑑みてなされたも
のであり、例えば、投影光学系と基板との間の空間や、
マスク(例えば、レチクル)を照明する照明光学系と該
マスクを保持するマスクステージとの間の空間、該マス
クステージと投影光学系との間の空間などの、露光光が
通過する空間を含む光路空間内のガスを不活性ガスによ
って置換するために要する時間を短縮することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の露光装置は、マ
スクに形成されたパターンを露光光を用いて基板に投影
し転写する露光装置に係り、露光光が通過する空間を含
む光路空間の側面を取り囲む遮蔽部材と、前記遮蔽部材
で取り囲まれた光路空間に不活性ガスを供給するガス供
給部とを備え、前記遮蔽部材に、前記光路空間を周辺空
間に通じさせる通路が設けられていることを特徴とす
る。この構成によれば、例えば、遮蔽部材によって囲ま
れた光路空間内に滞留しているガスの排気効率を高め、
これにより不活性ガスによる置換時間を短縮することが
できる。
【0010】本発明の好適な実施の形態によれば、前記
通路は、前記通路がないとしたら前記ガス供給部から供
給される不活性ガスの流速が遅くなる部分に設けられ
る。このように流速が遅くなりうる部分に通路を設ける
ことにより該部分に流路を形成し、これにより置換時間
を短縮することができる。
【0011】本発明の好適な実施の形態によれば、前記
ガス供給部から前記光路空間に供給された不活性ガスを
排気する排気部を更に備え、前記通路は、前記排気部に
近い位置に設けられる。これにより排気部に近い部分に
おける流速が速くなり、置換時間を短縮することができ
る。
【0012】本発明の好適な実施の形態によれば、前記
遮蔽部材は、露光光が通過する部分に露光光用開口を有
し、前記通路は、前記露光光用開口から遠い位置に設け
られてもよい。この構成によれば、露光光用開口から遠
い位置における流速が速くなり、置換時間を短縮するこ
とができる。
【0013】本発明の好適な実施の形態によれば、前記
遮蔽部材は、露光光が通過する部分に露光光用開口を有
し、前記通路は、前記露光光用開口に近い位置に設けら
れてもよい。この構成によれば、露光光用開口に近い位
置における流速が速くなり、置換時間を短縮することが
できる。
【0014】本発明の好適な実施の形態によれば、前記
ガス供給部は、対向する位置に2つの供給口を有し、前
記通路は、前記2つの供給口のほぼ中間位置に設けられ
てもよい。この構成によれば、2つの供給口のほぼ中間
位置における流速が速くなり、置換時間を短縮すること
ができる。
【0015】本発明の好適な実施の形態によれば、前記
通路の方向は、周辺空間を流れる周辺雰囲気の流れの方
向に一致していてもよい。ステージの移動の際の周辺雰
囲気の巻き込みによる光路空間内の不活性ガスの濃度低
下を抑えることができる。この場合において、前記通路
は、前記周辺雰囲気の上流方向に向いた第1通路と、前
記周辺雰囲気の下流方向を向いた第2通路とを含み、前
記第1通路は、前記第2通路に比べて断面が小さいこと
が好ましい。この構成によれば、周辺雰囲気による影響
を低減しつつ排気効率を高めることができる。
【0016】本発明の好適な実施の形態によれば、この
露光装置がスキャン方式の露光装置に適用された場合に
おいて、前記通路の方向は、スキャン露光時のステージ
の移動方向と一致していることが好ましい。これにより
ステージの移動方向に対してより多くの不活性ガスを噴
射することができる。したがって、ステージの移動の際
の周辺雰囲気の巻き込みによる光路空間内の不活性ガス
の濃度低下を抑えることができる。
【0017】本発明の好適な実施の形態によれば、前記
供給部は、前記光路空間が周辺空間に対して陽圧になる
ように前記光路空間に不活性ガスを供給することが好ま
しい。これにより、効率的に光路空間内のガスを不活性
ガスによって置換することができる。
【0018】本発明の好適な実施の形態によれば、前記
遮蔽部材の外側に、前記遮蔽部材から漏れ出す不活性ガ
スを回収して排気する外部排気部を更に備えることが好
ましい。この構成によれば、露光装置の周辺環境を一定
の圧力に維持すると共に不活性ガスを効率的に回収する
ことができる。
【0019】本発明の好適な実施の形態によれば、前記
遮蔽部材の少なくとも一部は、アライメント光を透過す
る部材で構成される。この構成によれば、従来のアライ
メント方式をそのまま利用することができる。
【0020】本発明の好適な実施の形態によれば、この
露光装置は、基板ステージと、前記基板ステージ上に搭
載された基板チャックと、前記基板チャックによってチ
ャックされた基板とその周辺との間における高さ変化を
軽減する部材とを更に備えることが好ましい。この構成
によれば、光路空間の下の急激な開口率の変化を抑える
ことができ、光路空間内の排気効率を高めることができ
る。
【0021】本発明の好適な実施の形態によれば、前記
遮蔽部材は、例えば、投影光学系と基板との間の光路空
間の側面を取り囲むように配置される。
【0022】本発明の好適な実施の形態によれば、前記
遮蔽部材は、例えば、マスクを照明する照明系と該マス
クを保持するマスクステージとの間の光路空間の側面を
取り囲むように配置される。
【0023】本発明の好適な実施の形態によれば、前記
遮蔽部材は、例えば、マスクを保持するマスクステージ
と投影光学系との間の光路空間の側面を取り囲むように
配置される。
【0024】本発明の好適な実施の形態によれば、前記
遮蔽部材は、例えば、投影光学系と基板との間の第1の
光路空間の側面を取り囲むように配置された第1の遮蔽
部材と、マスクを照明する照明系と該マスクを保持する
マスクステージとの間の第2の光路空間の側面を取り囲
むように配置された第2の遮蔽部材と、前記マスクステ
ージと前記投影光学系との間の第3の光路空間の側面を
取り囲むように配置された第3の遮蔽部材とを有するこ
とが好ましい。
【0025】本発明の好適な実施の形態によれば、前記
不活性ガスは、窒素ガス又はヘリウムガスである。
【0026】本発明の他の側面は、デバイスの製造方法
に係り、上記の露光装置を用いて、感光材が塗布された
基板にパターンを転写する工程と、前記基板を現像する
工程とを含むことを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明の好適な実施の形態を説明する。
【0028】[第1の実施の形態]図1及び図2は、本
発明の第1の実施の形態の露光装置の一部を示す図であ
る。図1は、露光装置の投影光学系(鏡筒)の下部及び
ウエハ周辺並びに制御システムを示す模式図であり、図
2は、図1のA−A'から下方を見た図である。
【0029】この露光装置は、例えば不図示のF2エキ
シマレーザのような短波長レーザ光を照明光として発生
する光源を備え、該光源が発生した照明光(露光光)は
適当な照明光学部材を介してレチクル(マスク)を均一
に照明する。レチクルを透過した光(露光光)は、投影
光学系101を構成する種々の光学部材を介して、ウエ
ハステージ102上に載置されたウエハ103の表面上
に到達し、ここにレチクルのパターンを結像する。
【0030】ウエハ103が載置されるウエハステージ
102は、3次元方向(XYZ方向)に移動可能に構成
されている。レチクルのパターンは、例えば、ステッピ
ング移動と露光とを繰り返す所謂ステッピングアンドリ
ピート方式で、ウエハ103上に逐次投影され転写され
る。また、本発明をスキャン露光装置に適用した場合に
おいても、これとほぼ同じ構成となる。
【0031】露光時には、温調された不活性ガス(例え
ば、窒素ガス、ヘリウムガス等)を給気バルブ111及
び給気口112を通して投影光学系101の最終光学部
材とウエハ103との間の、露光光が通過する空間及び
その周辺を含む空間(以下、光路空間)113に供給す
る。光路空間113に供給された不活性ガスの一部は、
排気口117で回収され排気バルブ118を通して排気
される。図1及び図2に示すように、給気口112と排
気口117とは、露光領域(光路空間)を挟んで対向す
る位置に配置されている。なお、図1及び図2中の矢印
は、不活性ガスの流れを示している。
【0032】投影光学系101の下部には、光路空間1
13とその周辺雰囲気とを分離すべく該光路空間113
の側面を取り囲むように遮蔽部材115が配置されてい
る。遮蔽部材115の下部には、露光光を通過させるた
めの開口が形成されている。また、遮蔽部材115は、
ウエハ103及びウエハステージ102との間に所定の
間隙が構成されるように配置されている。この間隙によ
り光路空間113と周辺空間とが通じている。遮蔽部材
115の少なくとも一部は、アライメント光を透過させ
るために透明部材115Tで構成されている。
【0033】光路空間113を周辺雰囲気に対して陽圧
にするために、給気口112から供給される不活性ガス
の量よりも排気口117で回収される不活性ガスの量が
少なく設定されている。投影光学系101の下部の遮蔽
部材115とウエハ103との間隙を通って周辺空間に
漏れ出た不活性ガスは、第2給気口121から供給され
る周辺雰囲気と共に第2排気口122で回収され排気さ
れる。
【0034】バルブ111及び118の開閉及び開度は
環境制御器131で制御され、また、ステージ102は
ステージ制御器132で制御される。制御器131及び
132並びに不図示の他の制御器は、メインコントロー
ラ133により、ウエハ交換、アライメント動作、露光
動作等の種々の動作の際において統括的に制御される。
メインコントローラ133による制御内容や露光装置の
動作状態は、監視装置134によって監視される。
【0035】ウエハ交換時には、周辺雰囲気の影響で光
路空間113内の酸素濃度はかなり高くなる。周辺空間
と光路空間103との間の流路は光路空間103の下側
に存在するために、給気口112から供給される不活性
ガスによって雰囲気が置換されにくい部分は、光路空間
113の上部且つ光路空間113下流側である。そのた
め、この部分については置換時間が長くなる傾向があ
る。
【0036】そこで、この実施の形態では、図1及び図
2に示すように、光路空間103の上部且つ光路空間1
13の下流側の部分の遮蔽部材115に通路(開口)1
16を設けることにより、光路空間103の上部且つ下
流側の部分の置換時間を短縮している。なお、この実施
の形態では光路空間113の上部且つ下流側の部分に通
路を設けているが、遮蔽部材115の上部全体に例えば
スリット状の通路を設けても同様な効果が得られる。
【0037】また、前記開口部に不図示のシャッタもし
くはバルブを設け、ウエハステージ102の突入時など
光路空間113の内部の雰囲気を置換したい場合にのみ
シャッタもしくはバルブを開けることで、光路空間11
3内部の排気効率を上げ、ウエハステージ102の突入
完了後、または、光路空間113内部の雰囲気の不活性
ガスへの置換完了前もしくは後にシャッタもしくはバル
ブを閉鎖し、光路空間113内部の雰囲気の流れを排気
口117及びウエハ103と遮蔽部材115の間の光路
空間113の下部に限定することで、光路空間113内
部の不活性ガスの濃度を維持しつつ、不活性ガスの消費
量を抑えることも可能である。
【0038】[第2の実施の形態]図3及び図4は、本
発明の第2の実施の形態の露光装置の一部を示す図であ
る。図3は、露光装置の投影光学系(鏡筒)の下部及び
ウエハ周辺を示す模式図であり、図4は、図3のA−
A'から下方を見た図である。なお、図3では、記載上
の便宜のため、図1の構成要素131〜134が省略さ
れている。
【0039】この実施の形態では、光路空間113内に
不活性ガスを供給する第1及び第2の給気口143及び
144が、露光領域(光路空間)を挟んで対向する位置
に配置されている。すなわち、光路空間113には、第
1の給気バルブ141及び第1の吸気口143を通して
不活性ガスが供給されると共に、第2の給気バルブ14
2、及び、第1の給気口143に対向する位置に配置さ
れた第2給気口144を通して不活性ガスが供給され
る。
【0040】対向する位置に第1及び第2の給気口14
3及び144を配置した場合、両給気口からの不活性ガ
スの供給流量にもよるが、供給流量がほぼ同じである場
合には、中間付近で両給気口から噴出された不活性ガス
がぶつかり合う為に流速が遅くなり、中間付近の不活性
ガス濃度の上昇が遅くなる傾向にある。
【0041】そこで、この実施の形態では、遮蔽部材1
15の、第1の給気口143と第2の給気口144との
中間付近の部分に、対向する通路161を設けること
で、中間付近の置換時間を短縮する。また、両給気口1
43、144からの不活性ガスの流速が異なる場合に
は、両給気口からの不活性ガスの給気量比率等に基づい
て流速が遅くなる場所を求め、その場所に通路161を
設けることが好ましい。また、第1の実施の形態と同様
に、遮蔽部材115の上部全体に例えばスリット状の通
路161を設けることでも同様の効果を得ることは可能
である。
【0042】また、一般的な露光装置では、光路空間の
周辺には、ステージ等の温調のために、また、雰囲気の
淀み抑制のために、温調された雰囲気が流される。この
周辺雰囲気の流れの上流に向かって遮蔽部材115に通
路が形成されている場合、例えば周辺雰囲気の流れの方
向と通路の方向(貫通方向)とが一致する場合には、周
辺雰囲気が該通路から光路空間113内に侵入する可能
性がある。
【0043】そこで、図5に示すように、上流側の通路
161aを周辺雰囲気の影響を受けない程度に小さくす
ることで、光路空間113内の排気効率を改善しつつ周
辺雰囲気の影響を受けないようにすることが可能であ
る。また、上流側の通路161aをなくし、下流側のみ
に通路161bを配置すれば、周辺雰囲気の流れの影響
をより受けにくくすることが可能である。
【0044】また、この実施の形態をスキャン露光装置
に適用する場合には、スキャン方向に対し平行な方向に
通路の方向(貫通方向)に向けて該通路を配置すること
も有効である。これにより、ウエハステージ103のス
キャン方向に対して該通路を通して不活性ガスが排気さ
れるので、該通路付近の不活性ガス濃度を上昇させるこ
とができる。したがって、ステージ動作時の周辺雰囲気
の巻き込みによる光路空間103内の不活性ガスの濃度
低下を抑えることができる。
【0045】[第3の実施の形態]図6〜図8は、本発
明の第3の実施の形態の露光装置の一部を示す図であ
る。図6は、露光装置の投影光学系(鏡筒)の下部及び
ウエハ周辺を示す模式図であり、図7は、図6のB−
B'から下方を見た図であり、図8は、遮蔽部材の構成
を示す図である。なお、図6では、記載上の便宜のた
め、図1の構成要素131〜134が省略されている。
【0046】第1及び第2の実施の形態では、通路(開
口)を遮蔽部材の上部に配置することによって置換時間
を短縮する。しかし、通路を遮蔽部材の上部に設けた構
造は、排気時間の短縮観点では優れているものの、周辺
雰囲気の影響を受けやすい。この実施の形態では、遮蔽
部材の上部に通路を設けるのではなく、遮蔽部材の下部
に通路が設けられている。
【0047】この実施の形態では、図6に示すように、
遮蔽部材115の4辺のうち不活性ガスの供給口112
が設けられている面及び不活性ガスの排気口117が設
けられている面に、排気用の通路171が設けられてい
る。図8には、遮蔽部材115の下部に設けられた通路
171の一例が示されている。
【0048】遮蔽部材115の下側に通路171を設け
ることで第1及び第2の実施の形態に比べて不活性ガス
の排気効率は悪くなるものの、周辺雰囲気の影響を受け
にくくすることができる。また、この実施の形態をスキ
ャン露光装置に適用した場合、スキャン方向に向かって
不活性ガスを排気するように(すなわち、スキャン方向
に一致するように)通路171を設けることにより、ス
キャン方向に対してより多くの不活性ガスを噴出するこ
とができ、これによりウエハステージ102の動作時の
周辺雰囲気の巻き込みによる光路空間113内の不活性
ガスの濃度低下を抑えることができる。また、この場
合、供給口112から排気口117に向かう方向とスキ
ャン方向とが同一であるので、スキャン方向に垂直する
方向における不活性ガスの濃度差を小さくすることがで
きる。
【0049】[第4の実施の形態]図9及び図10は、
本発明の第4の実施の形態の露光装置の一部を示す図で
ある。図9は、露光装置の投影光学系(鏡筒)の下部及
びウエハ周辺を示す模式図であり、図10は、図9のA
−A'から下方を見た図である。なお、図9では、記載
上の便宜のため、図1の構成要素131〜134が省略
されている。この実施の形態も、第3の実施の形態と同
様に、通路が遮蔽部の下部に設けられている。
【0050】この実施の形態では、光路空間113内に
不活性ガスを供給する第1及び第2の給気口143及び
144が、露光領域を挟んで対向する位置に配置されて
いる。すなわち、光路空間113には、第1の給気バル
ブ141及び第1の吸気口143を通して不活性ガスが
供給されると共に、第2の給気バルブ142、及び、第
1の給気口143に対向する位置に配置された第2給気
口144を通して不活性ガスが供給される。
【0051】この実施の形態では、遮蔽部材115の、
第1の給気口143と第2の給気口144との中間付近
且つ下部に、対向する通路181を設けることにより、
中間付近の排気効率を上げると共に周辺雰囲気による影
響を低減している。
【0052】この実施の形態をスキャン露光装置に適用
する場合には、スキャン方向に向かって不活性ガスを排
気するように通路171を設けることにより、スキャン
方向に対してより多くの不活性ガスを噴出することがで
き、これによりウエハステージ102の動作時の周辺雰
囲気の巻き込みによる光路空間113内の不活性ガスの
濃度低下を抑えることができる。
【0053】[第5の実施の形態]図11は、本発明の
第5の実施の形態の露光装置の一部を示す図である。こ
の実施の形態では、上記の第1〜第4の実施の形態に対
して、以下の構成を追加することで、更なる置換時間の
短縮を達成している。
【0054】ウエハステージ102上のウエハ103の
外側に、ウエハ103とその外側との間における高さ変
化がなだらかになるように傾斜が与えられた高さ調整板
が配置されている。この高さ調整板191は、ウエハ1
03が光路空間113内に突入する際における光路空間
113下の急激な開口率の変化(減少)を抑え、光路空
間113の排気効率を改善する。
【0055】この実施の形態では、対向する位置に給気
口141及び142を備える方式(例えば、第2の実施
の形態)における排気効率の更なる改善を図るものであ
るが、このような改善は、他の方式(例えば、第1、第
3、第4の実施の形態)に対しても適用可能である。
【0056】[第6の実施の形態]上記の第1〜第5の
実施の形態において投影光学系とウエハステージとの間
に適用された発明は、照明光学系とレチクルステージと
の間、及び、レチクルステージと投影光学系との間に対
しても適用することができる。図12は、本発明を投影
光学系とウエハステージとの間、照明光学系とレチクル
ステージとの間、及び、レチクルステージと投影光学系
との間に対して適用した露光装置を示す図である。
【0057】図12に示す露光装置では、投影光学系2
03の最終光学部材(カバーガラス)214とウエハチ
ャック204(ウエハ212)との間の第1の光路空間
251の側面を取り囲むように第1の遮蔽部材221が
配置されている。また、この露光装置では、レチクル
(マスク)211を照明する照明光学系201とレチク
ルステージ202(レチクル211)との間の第2の光
路空間252の側面を取り囲むように第2の遮蔽部材2
41が配置されている。また、この露光装置では、レチ
クルステージ202と投影光学系203との間の第3の
光路空間253の側面を取り囲むように第3の遮蔽部材
231が配置されている。第1の遮蔽部材221には通
路222が設けられており、第2の遮蔽部材241には
通路242が設けられており、第3の遮蔽部材231に
は通路232が設けられている。
【0058】第1〜第3の光路空間には、不活性ガス
(例えば、窒素ガス、ヘリウムガス)が供給される。
【0059】図12において、レチクルステージはウエ
ハステージと同期しつつステージ制御器により制御さ
れ、各バルブは環境制御器により制御される。また、各
制御器は、メインコントローラにより統括的に制御され
る。
【0060】[露光装置の応用例]次に上記の露光装置
を利用した半導体デバイスの製造プロセスを説明する。
図14は半導体デバイスの全体的な製造プロセスのフロ
ーを示す。ステップ1(回路設計)では半導体デバイス
の回路設計を行なう。ステップ2(マスク作製)では設
計した回路パターンに基づいてマスクを作製する。一
方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を
用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセ
ス)は前工程と呼ばれ、上記のマスクとウエハを用い
て、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を
形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ば
れ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導
体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシ
ング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封
入)等の組立て工程を含む。ステップ6(検査)ではス
テップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テス
ト、耐久性テスト等の検査を行なう。こうした工程を経
て半導体デバイスが完成し、これを出荷(ステップ7)
する。
【0061】図15は上記ウエハプロセスの詳細なフロ
ーを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化
させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁膜
を成膜する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上に電
極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打込
み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジ
スト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステップ16
(露光)では上記の露光装置によって回路パターンをウ
エハに転写する。ステップ17(現像)では露光したウエ
ハを現像する。ステップ18(エッチング)では現像した
レジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジス
ト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジスト
を取り除く。これらのステップを繰り返し行なうことに
よって、ウエハ上に多重に回路パターンを形成する。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、例えば、露光光が通過
する空間(光路空間)内のガスを不活性ガスによって置
換するために要する時間を短縮することができる。これ
により、例えば、スループットを向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の露光装置の一部を
示す図である。
【図2】図1のA−A'から下方を見た図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態の露光装置の一部を
示す図である。
【図4】図3のA−A'から下方を見た図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態の変形例を示す図で
ある。
【図6】本発明の第3の実施の形態の露光装置の一部を
示す図である。
【図7】図6のB−B'から下方を見た図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態の遮蔽部材を示す図
である。
【図9】本発明の第4の実施の形態の露光装置の一部を
示す図である。
【図10】図9のA−A'から下方を見た図である。
【図11】本発明の第5の実施の形態の露光装置の一部
を示す図である。
【図12】本発明の第6の実施の形態の露光装置の構成
を示す模式図である。
【図13】従来の露光装置における問題点を説明する図
である。
【図14】半導体デバイスの全体的な製造プロセスのフ
ローを示す図である。
【図15】図14におけるウエハプロセスの詳細なフロ
ーを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H097 CA13 GB00 LA10 5F046 AA22 BA04 BA05 CA03 CA04 DA27

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスクに形成されたパターンを露光光を
    用いて基板に投影し転写する露光装置であって、 露光光が通過する空間を含む光路空間の側面を取り囲む
    遮蔽部材と、 前記遮蔽部材で取り囲まれた光路空間に不活性ガスを供
    給するガス供給部と、 を備え、前記遮蔽部材に、前記光路空間を周辺空間に通
    じさせる通路が設けられていることを特徴とする露光装
    置。
  2. 【請求項2】 前記通路は、前記通路がないとしたら前
    記ガス供給部から供給される不活性ガスの流速が遅くな
    る部分に設けられていることを特徴とする請求項1に記
    載の露光装置。
  3. 【請求項3】 前記ガス供給部から前記光路空間に供給
    された不活性ガスを排気する排気部を更に備え、前記通
    路は、前記排気部に近い位置に設けられていることを特
    徴とする請求項1又は請求項2に記載の露光装置。
  4. 【請求項4】 前記遮蔽部材は、露光光が通過する部分
    に露光光用開口を有し、前記通路は、前記露光光用開口
    から遠い位置に設けられていることを特徴とする請求項
    1乃至請求項3のいずれか1項に記載の露光装置。
  5. 【請求項5】 前記遮蔽部材は、露光光が通過する部分
    に露光光用開口を有し、前記通路は、前記露光光用開口
    に近い位置に設けられていることを特徴とする請求項1
    乃至請求項3のいずれか1項に記載の露光装置。
  6. 【請求項6】 前記ガス供給部は、対向する位置に2つ
    の供給口を有し、前記通路は、前記2つの供給口のほぼ
    中間位置に設けられていることを特徴とする請求項1乃
    至請求項5のいずれか1口に記載の露光装置。
  7. 【請求項7】 前記通路の方向は、周辺空間を流れる周
    辺雰囲気の流れの方向に一致していることを特徴とする
    請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の露光装
    置。
  8. 【請求項8】 前記通路は、前記周辺雰囲気の上流方向
    に向いた第1通路と、前記周辺雰囲気の下流方向を向い
    た第2通路とを含み、前記第1通路は、前記第2通路に
    比べて断面が小さいことを特徴とする請求項7に記載の
    露光装置。
  9. 【請求項9】 スキャン露光機能を有し、 前記通路の方向は、スキャン露光時のステージの移動方
    向と一致していることを特徴とする請求項1乃至請求項
    6のいずれか1項に記載の露光装置。
  10. 【請求項10】 前記供給部は、前記光路空間が周辺空
    間に対して陽圧になるように前記光路空間に不活性ガス
    を供給することを特徴とする請求項1乃至請求項9のい
    ずれか1項に記載の露光装置。
  11. 【請求項11】 前記遮蔽部材の外側に、前記遮蔽部材
    から漏れ出す不活性ガスを回収して排気する外部排気部
    を更に備えることを特徴とする請求項1乃至請求項10
    のいずれか1項に記載の露光装置。
  12. 【請求項12】 前記遮蔽部材の少なくとも一部は、ア
    ライメント光を透過する部材で構成されていることを特
    徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載
    の露光装置。
  13. 【請求項13】 基板ステージと、 前記基板ステージ上に搭載された基板チャックと、 前記基板チャックによってチャックされた基板とその周
    辺との間における高さ変化をなだらかにする部材と、 を更に備えることを特徴とする請求項1乃至請求項12
    のいずれか1項に記載の露光装置。
  14. 【請求項14】 前記遮蔽部材は、投影光学系と基板と
    の間の光路空間の側面を取り囲むように配置されている
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか1
    項に記載の露光装置。
  15. 【請求項15】 前記遮蔽部材は、マスクを照明する照
    明系と該マスクを保持するマスクステージとの間の光路
    空間の側面を取り囲むように配置されていることを特徴
    とする請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載の
    露光装置。
  16. 【請求項16】 前記遮蔽部材は、マスクを保持するマ
    スクステージと投影光学系との間の光路空間の側面を取
    り囲むように配置されていることを特徴とする請求項1
    乃至請求項13のいずれか1項に記載の露光装置。
  17. 【請求項17】 前記遮蔽部材は、 投影光学系と基板との間の第1の光路空間の側面を取り
    囲むように配置された第1の遮蔽部材と、 マスクを照明する照明系と該マスクを保持するマスクス
    テージとの間の第2の光路空間の側面を取り囲むように
    配置された第2の遮蔽部材と、 前記マスクステージと前記投影光学系との間の第3の光
    路空間の側面を取り囲むように配置された第3の遮蔽部
    材と、 を有することを特徴とする請求項1乃至請求項13のい
    ずれか1項に記載の露光装置。
  18. 【請求項18】 前記不活性ガスは、窒素ガス又はヘリ
    ウムガスであることを特徴とする請求項1乃至請求項1
    7のいずれか1項に記載の露光装置。
  19. 【請求項19】 デバイスの製造方法であって、 請求項1乃至請求項18のいずれか1項に記載の露光装
    置を用いて、感光材が塗布された基板にパターンを転写
    する工程と、 前記基板を現像する工程と、 を含むことを特徴とするデバイスの製造方法。
JP2001182527A 2001-06-15 2001-06-15 露光装置 Withdrawn JP2002373853A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001182527A JP2002373853A (ja) 2001-06-15 2001-06-15 露光装置
US10/170,590 US6954255B2 (en) 2001-06-15 2002-06-14 Exposure apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001182527A JP2002373853A (ja) 2001-06-15 2001-06-15 露光装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002373853A true JP2002373853A (ja) 2002-12-26

Family

ID=19022619

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001182527A Withdrawn JP2002373853A (ja) 2001-06-15 2001-06-15 露光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002373853A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003054936A1 (fr) * 2001-12-21 2003-07-03 Nikon Corporation Procede de purge de gaz et systeme d'exposition, ainsi que procede de production de dispositifs
JP2009081465A (ja) * 2004-07-22 2009-04-16 Asml Netherlands Bv リソグラフィ装置および装置製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003054936A1 (fr) * 2001-12-21 2003-07-03 Nikon Corporation Procede de purge de gaz et systeme d'exposition, ainsi que procede de production de dispositifs
JP2009081465A (ja) * 2004-07-22 2009-04-16 Asml Netherlands Bv リソグラフィ装置および装置製造方法
US8094287B2 (en) 2004-07-22 2012-01-10 Asml Netherlands B.V. Lithographic appararus and method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1326139B1 (en) Exposure apparatus and device manufacturing method
US6954255B2 (en) Exposure apparatus
US6721031B2 (en) Exposure apparatus
EP1207425B1 (en) Exposure apparatus
US6721032B2 (en) Exposure apparatus and control method therefor, and device manufacturing method
JP2005101537A (ja) 露光装置及びそれを用いたデバイスの製造方法
JP2004006784A (ja) マスクまたは基板の移送方法、そのような方法での使用に適合した保管ボックス、デバイスまたは装置、およびそのような方法を含むデバイス製造方法
US7391498B2 (en) Technique of suppressing influence of contamination of exposure atmosphere
US7656507B2 (en) Processing unit, exposure apparatus having the processing unit, and protection unit
JP2002373849A (ja) 露光装置
JP3977377B2 (ja) 露光装置およびデバイス製造方法
JP2003059803A (ja) 露光装置
JP2008041822A (ja) 露光装置及びデバイス製造方法、並びに環境制御装置
JP2002373853A (ja) 露光装置
WO2007083686A1 (ja) 露光装置
JP2003209042A (ja) デバイス製造関連装置及びレチクル並びにデバイス製造方法
US7251014B2 (en) Exposing method, exposing apparatus and device manufacturing method utilizing them
JP2003234281A (ja) 露光装置、デバイス製造方法
JP2002373854A (ja) 露光装置
JP7385421B2 (ja) 露光装置、および物品製造方法
JP2001167997A (ja) 露光装置およびデバイス製造法
JP2003124098A (ja) 露光装置
JP2002373855A (ja) 露光装置
JP2002373850A (ja) 露光装置
JP2003059802A (ja) 露光装置及びその制御方法、デバイス製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080902