JP2002372834A - カラー画像形成装置 - Google Patents

カラー画像形成装置

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JP2002372834A
JP2002372834A JP2002168309A JP2002168309A JP2002372834A JP 2002372834 A JP2002372834 A JP 2002372834A JP 2002168309 A JP2002168309 A JP 2002168309A JP 2002168309 A JP2002168309 A JP 2002168309A JP 2002372834 A JP2002372834 A JP 2002372834A
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resistance
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JP2002168309A
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English (en)
Inventor
Tatsuro Osawa
達朗 大澤
Toshiya Takahata
俊哉 高畑
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印字率や転写材の幅の変化によって画像部に
充分な電圧が印加されずに生じる転写不良の問題を解決
する。 【解決手段】 感光体101上に顕像化されたカラート
ナー像を順次中間転写体106上に転写し、該中間転写
体106上に色重ねされたカラートナー像を転写材11
3に一括転写するカラー画像形成装置において、最大幅
の転写材で転写したときに転写用電源117から出力さ
れる電圧と電流の比をRlong(Ω)、最小幅の転写材で
転写したときに前記転写用電源117から出力される電
圧と電流の比をRshort (Ω)としたとき、Rlong≦3
・Rshort とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真プロセスを
用いて画像を形成する装置に関し、さらに詳しくは静電
転写を用いるカラー画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー電子写真プロセスを用いた画像形
成装置、なかでも中間転写体を用いたカラー画像形成装
置は多数提案されている。例えば、以下の2つがあげら
れる。
【0003】特開昭59−17572号公報では、中間
転写体上で色重ねし転写材に一括転写する装置におい
て、中間転写体の表面抵抗(本発明で言うところの表面
方向の抵抗)を108 Ω以下としていた。
【0004】特開平6−295132号公報では、中間
転写体上で色重ねし転写材に一括転写する装置におい
て、感光体から中間転写体にトナーを転移させる1次転
写部のバイアス制御方法を定電流制御とし中間転写体の
体積抵抗率を108 Ωcm以上1013Ωcm以下として
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来技術にお
いては以下に示す課題があった。
【0006】先の従来技術において、中間転写体の表面
抵抗、中間転写体の体積抵抗率に関してそれぞれ単独で
の検討はされていた。しかし、転写電流が例えば中間転
写体表面を伝わって接地部材へとリークし転写不良が生
じるかどうかという問題に関しては、中間転写体の表面
抵抗もしくは中間転写体の体積抵抗率といったそれぞれ
単独の値で決まるものではなく、転写部の抵抗(系のイ
ンピーダンス)と、電流リーク経路(例えば、中間転写
体表面方向)の抵抗との関係によって決まるにも関わら
ず、従来技術において転写部の抵抗と電流リーク経路の
抵抗との関係に着目した検討がされておらず、前述の関
係を最適化しないと転写不良が生じる場合があり問題で
あった。
【0007】さらに、画像情報によって変わる印字率
(転写ニップ全域において画像部の占める割合(面積
比)のこと)や、2次転写部においては転写材の幅が変
化し転写性能に影響するにも関わらず、これらについて
考慮されていないため、場合によっては転写不良を生じ
ることがあり問題であった。
【0008】そこで、本発明の目的とするところは、中
間転写体を用いたシステムにおいて、中間転写体の表面
方向への電流リークによって画像部に充分な電圧が印加
されずに生じる転写不良の問題と、印字率や転写材の幅
の変化によって画像部に充分な電圧が印加されずに生じ
る転写不良の問題を解決することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のカラー画像形成
装置は、感光体上に顕像化されたカラートナー像を順次
中間転写体上に転写し、該中間転写体上に色重ねされた
カラートナー像を転写材に一括転写するカラー画像形成
装置において、最大幅の転写材で転写したときに転写用
電源から出力される電圧と電流の比をR long(Ω)、最
小幅の転写材で転写したときに前記転写用電源から出力
される電圧と電流の比をRshort (Ω)としたとき、R
long≦3・Rshort としたことを特徴とする。
【0010】さらに、本発明のカラー画像形成装置は、
前記転写用電源が定電流電源であることを特徴とする。
【0011】
【作用】まず、図1の装置における1次転写部について
図2を用いて簡単に説明する。図2は1次転写部におけ
る転写ニップ全域が画像部である場合を表した図であ
る。図2に示すように、1次転写部において、潜像を形
成するための感光体101があり、その表面に形成され
るトナー121(トナー像)があり、トナー121(ト
ナー像)を色重ねするための中間転写体106があり、
中間転写体106に対し接触し転写ニップを形成する1
次転写ローラ107がある。
【0012】つぎに、感光体、トナー、中間転写体、1
次転写ローラに関して、それらの抵抗値を決める各パラ
メータについて説明する。まず、1次転写ローラの抵抗
をRr1(Ω)、中間転写体厚み方向の抵抗をR
IM(Ω)、トナーのインピーダンスをRT (Ω)、感光
体のインピーダンスをRPC(Ω)、それぞれの抵抗値を
決めるパラメータである、1次転写ローラのシャフト外
周に形成される弾性部材の体積抵抗率をρr1(Ωc
m)、シャフト外周に形成される弾性部材の肉厚をdr1
(cm)、中間転写体の体積抵抗率をρIM(Ωcm)、
厚みをdIM(cm)、カラートナーの比誘電率をεT
1次転写部のトナー層の厚みをdT (cm)、感光体の
感光層の比誘電率をεPC、感光層の膜厚をdPC(c
m)、感光体の面移動速度をVp (cm/秒)、真空の
誘電率をε0 、1次転写部での長手方向の転写ニップ長
をL(cm)、移動方向の転写ニップ幅をn(cm)と
すると、Rr1、RIM、RT 、RPCはそれぞれ以下のよう
になる。
【0013】式1:Rr1=ρr1・dr1/(L・n) 式2:RIM=ρIM・dIM/(L・n) 式3:RT =dT /(ε0 ・εT ・L・VP ) 式4:RPC=dPC/(ε0 ・εPC・L・VP ) 以上、転写ニップ全域が画像部の場合について述べてき
たが、実際には印字率にともない非画像部(図2におい
てトナーがない状態)が存在する。図3は、このときの
1次転写部における画像部と非画像部を等価回路により
表したものである。図3において、印字率によって画像
部の系のインピーダンス(以下、画像部の抵抗とよぶ)
と非画像部の系のインピーダンス(以下、非画像部の抵
抗とよぶ)が可変となるから、可変となる画像部の抵抗
をRB (Ω)、非画像部の抵抗をRW (Ω)、印字率を
D(%)とすると、 式5:RB ={(Rr1+RIM+RPC)+RT }・{10
0/D} 式6:RW =(Rr1+RIM+RPC)・{100/(10
0−D)} である。
【0014】ここで、転写ニップ全域が画像部である場
合の転写について説明すると、良好な転写を行うために
は高い転写効率が得られる最適な転写電圧(範囲)とい
うものがあり、この時流れる電流値が最適な転写電流
(範囲)ということになる。最適な転写電圧とはトナー
層に最適な電圧が印加される電圧を意味する。画像部の
抵抗は、具体的には式1〜式4の右辺のパラメータの値
によって変わり、その場合にはトナー層に最適な電圧を
印加するために必要な転写電圧(範囲)が変わることと
なる。
【0015】一方、先にも述べたように、印字率にとも
ない画像部と非画像部とがある割合で混在している。良
好な転写を行うには画像部に対し最適な電圧を印加する
必要があることは述べたが、画像部の抵抗RB に対し、
非画像部の抵抗RW が小さすぎると非画像部に電流がよ
り流れやすくなり、画像部へは電流が流れににくくな
る。このとき、図3において電源より転写電流It が印
加されたとき、画像部の電圧が最適電圧を下回ると電圧
不足により転写不良が生じてしまう。よって、良好な転
写を行うには画像部の抵抗と非画像部の抵抗との関係を
最適化する必要がある。
【0016】次に、画像部の抵抗と非画像部の抵抗との
関係を最適化する方法について述べる。先に述べたよう
に、非画像部に電流が流れやすく、画像部へは電流が流
れにくいことが問題であったから、印字率DがD=0で
電流が最も流れやすい白画像転写時の電圧と電流の比
(以下、R0 とよぶ)と、印字率DがD=100で電流
が最も流れにくいベタ画像転写時の電圧と電流の比(以
下、R100 とよぶ)との関係を最適化すれば良い。な
お、R0 (Ω)とR100 (Ω)は式5、式6より、 式7:R100 ={(Rr1+RIM+RPC)+RT } 式8:R0 =(Rr1+RIM+RPC) となる。最適化は、R100 とR0 との差を小さくするこ
とにより非画像部に流れる電流を抑えて、画像部に転写
が良好となる充分な電圧(最適電圧)が印加されるよう
にすれば良い。また、画像部の抵抗RB が最大となるフ
ルカラー画像に必要な全色を色重ねするときの最終色転
写時が、非画像部に流れる電流に対し最も厳しい条件で
あるから、先の最終色転写時において電源から転写電流
t が印加されたとき、最適電圧を得るようにすれば常
に良好な転写ができることになる。よって、そうなるよ
うにR100 とR0 との比を所定値以下に設定すれば良
い。なお、式7、式8に示すR100 、R0 の値は、式1
〜式4の右辺のパラメータの値によって調整し、ベタ画
像転写時に電源から出力される電圧と電流の比R
100 と、白画像転写時に電源から出力される電圧と電流
の比R0 との関係は最適化される。また、式3における
比誘電率に関しては、例えば2色以上色重ねしたときに
トナー(色)によって比誘電率に差がある場合は、各色
トナーの比誘電率の平均値が式3における比誘電率εT
となる。
【0017】以上説明したように、1次転写部でベタ画
像を転写したときに1次転写用電源から出力される電圧
と電流の比R100 (Ω)と、白画像を転写したときに1
次転写用電源から出力される電圧と電流の比R0 (Ω)
との関係を最適化したことにより、RB とRW の差
(比)を小さくできるので、非画像部へ流れる電流を転
写不良が生じない範囲に抑え、画像部に最適な電圧が印
加されるようにしたので、ベタ画像のみならず印字率の
低い画像の場合においても、転写不良が生じることなく
高品質な転写画像が得られる。
【0018】つぎに、転写部の抵抗と電流リーク経路の
抵抗との関係の最適化に関する作用を説明する。
【0019】まず、図1に示す装置において、1次転写
部以外に中間転写体を接地するための接地部材Sがある
とき(例えば、図1の駆動ローラ115)、電流経路と
して画像部(方向)のほかに、中間転写体表面を伝わっ
て接地部材へと流れる電流経路ができる。この電流経路
の系の抵抗RS(Ω)は(以下、抵抗RSのことをリー
ク経路部の抵抗とよぶ)、1次転写ローラの抵抗R
r1(Ω)と中間転写体表面方向の抵抗RS1(Ω)からな
る。中間転写体表面方向の抵抗RS1(Ω)は、式9:R
S1=RS ・L・mと表せられ、RS は中間転写体の表面
抵抗(Ω/cm2 )、Lは図13に示すように、中間転
写体106と1次転写ローラ107によって形成される
転写ニップの長手方向の長さ(cm)、mは図13に示
すように、1次転写部での転写ニップ(1次転写位置)
から接地部材(図13においては駆動ローラ115が接
地部材)が中間転写体表面と接する位置までの距離(c
m)である。
【0020】なお、1次転写ローラの抵抗Rr1について
は、式1に示すパラメータの値によって決まることは先
に述べたので省略する。また、転写部(画像部)の抵抗
に関しては、先の説明で述べたとおりであるが、R100
と区別するため、ここでは転写部(画像部)の抵抗をR
i (Ω)とよぶこととする。
【0021】図4は、1次転写部における、画像部とリ
ーク経路部とを等価回路により表したものである。画像
部の抵抗Ri に対しリーク経路部の抵抗RSが小さいほ
ど、電源から供給される転写電流It はリーク経路部へ
より多くリークし、このとき画像部に印加される電圧
が、最適電圧を下回ると転写不良が生じてしまう。よっ
て、画像部の抵抗Ri とリーク経路部の抵抗RSとの関
係を最適化する必要があった。
【0022】つぎに、画像部の抵抗Ri とリーク経路部
の抵抗RSとの関係を最適化する方法について述べる。
画像部の抵抗Ri が最大となるフルカラー画像に必要な
全色を色重ねするときの最終色転写時が、リーク経路部
への電流リークに対し最も厳しい条件であるから、先の
最終色転写時において電源から転写電流It が印加され
たとき、最適電圧を得るようにすれば良好な転写ができ
ることになる。そのためには、式1〜式4、式9の右辺
のパラメータの値によって画像部の抵抗とリーク経路部
の抵抗を調整し、Ri とRSとの関係は最適化される。
【0023】以上説明したように、1次転写部で1次転
写用電源から出力される電圧とそのとき中間転写体表面
を伝わって接地部材へと流れる電流の比RS(Ω)と、
1次転写用電源から出力される電圧とそのとき中間転写
体厚み方向(画像部)に流れる電流の比Ri (Ω)との
関係を最適化したことにより、中間転写体表面を伝わっ
て接地部材へと流れるリーク電流を最小限に抑えること
ができ、画像部に必要とする電圧を印加することができ
るから、転写不良が生じることなく高品質な転写画像が
得られる。なお、中間転写体厚み方向(画像部)に流れ
る電流は、例えば接地部材と接地間に電流計を直列に接
続して中間転写体表面を伝わって接地部材へと流れた電
流(リーク電流)を調べ、電源から供給される電流値か
らそのリーク電流を引いた分が、中間転写体厚み方向に
流れた電流(値)ということになる。なお、このとき接
地部材からは電流計への電流経路以外は無いようにして
測定する必要はある。
【0024】つぎに、転写材が最大幅のときの抵抗と最
小幅のときの抵抗との関係の最適化を行う本発明の作用
について説明する。2次転写部では転写材が存在し、転
写材の幅は転写材の種類によって異なり、また低湿環境
下では転写材のインピーダンスがトナーより大きくなる
ため、転写性能に与える影響が大きく考慮する必要があ
った。以下、図を用いて作用を説明する。
【0025】まず、図1の装置における2次転写部につ
いて図5を用いて簡単に説明する。図5は2次転写部に
おける転写ニップ全域が通紙部(画像部)である場合を
表した図である。図5に示すように、2次転写部におい
て、1次転写部で形成されたトナー121(トナー像)
があり、トナー121(トナー像)を担持した中間転写
体106があり、中間転写体106上のトナー121
(トナー像)が転写される転写材113があり、転写材
113に対し接触し転写ニップを形成する2次転写ロー
ラ116がある。
【0026】つぎに、トナー、中間転写体、転写材、2
次転写ローラに関して、それらの抵抗値を決める各パラ
メータについて説明する。まず、2次転写ローラの抵抗
をRr2(Ω)、中間転写体厚み方向の抵抗をR
IM(Ω)、トナーのインピーダンスをRT (Ω)、転写
材のインピーダンスをRPV(Ω)、それぞれの抵抗値を
決めるパラメータである、2次転写ローラのシャフト外
周に形成される弾性部材の体積抵抗率をρr2(Ωc
m)、シャフト外周に形成される弾性部材の肉厚をdr2
(cm)、中間転写体の体積抵抗率をρIM(Ωcm)、
厚みをdIM(cm)、カラートナーの比誘電率をεT
2次転写部のトナー層の厚みをdT (cm)、転写材の
比誘電率をεPV、厚みをdPV(cm)、真空の誘電率を
ε0 、2次転写部での長手方向の転写ニップ長、最大幅
の転写材の幅、画像部の幅をL(cm)、移動方向の転
写ニップ幅をn(cm)、中間転写体の面移動速度をV
p (cm/秒)とすると、RIM、Rr2、RPV、RT はそ
れぞれ以下のようになる。
【0027】式10:RIM=ρIM・dIM/(L・n) 式11:Rr2=ρr2・dr2/(L・n) 式12:RPV=dPV/(ε0 ・εPV・L・VP ) 式13:RT =dT /(ε0 ・εT ・L・VP ) つぎに、最大幅の転写材(転写ニップ全域が通紙部)の
場合を等価回路を用いて説明する。図7は、最大幅の転
写材のときの転写部を等価回路により表した図である。
最大幅の転写材のときは非通紙部の幅が非常に狭いの
で、図7のように画像部だけと考えることができ、電源
から転写電流It が印加されると、そのほとんどが通紙
部(画像部)へと流れる(図7においてIt =Ia )。
このときの電圧と電流(転写電流)の比が本発明でいう
ところのRlong(以下、Rlongとよぶ)であり、 式14:Rlong={RIM+Rr2+RPV+RT } と表せられる。また、Rlongの値は、式10〜式13の
右辺のパラメータの値によって変わる。なお、最大幅の
転写材の場合に良好な転写を行うためには、1次転写部
のときと同様に高い転写効率が得られる最適な転写電圧
(範囲)というものがあり、この時流れる電流値が最適
な転写電流(範囲)ということになる。最適な転写電圧
とはトナー層に最適な電圧が印加される電圧であり、式
14の右辺、具体的には式10〜式13の右辺のパラメ
ータの値によって通紙部(画像部)の抵抗が変わると、
トナー層に最適な電圧を印加するために必要な転写電圧
(範囲)が変わることとなる。
【0028】以上、2次転写部において転写材が最大幅
のときについて述べてきたが、最小幅の転写材のときに
はかなりの幅の非通紙部(図5において、転写材、トナ
ーがない状態)が存在し、最大幅の転写材の時のように
非画像部に流れる電流を無視することはできない。以
下、最小幅の転写材のときについて等価回路を用いて説
明する。図8は、最小幅の転写材のときの転写部を等価
回路により表した図であり、通紙部(画像部)と非通紙
部が混在状態にある。ここで、図14に示すように、最
小幅の転写材のときの転写部は、中間転写体106とト
ナー121と転写材113と2次転写ローラ116とが
あり、最小幅の転写材の幅、画像部の幅をS(cm)、
2次転写部での長手方向の転写ニップ長をL(cm)、
非通紙部の幅をL−S(cm)としたとき、図8におけ
る通紙部(画像部)の抵抗は{(R r2+RIM)L/S+
(RPV’+RT ’)}、非通紙部の抵抗は(Rr2
IM)・L/(L−S)である。また、式12、式13
のRPV、RT を用いると、通紙部(画像部)の抵抗は、
{(Rr2+RIM)+(RPV+RT )}・(L/S)と表
せられる。
【0029】よって、図8における上記に示すような通
紙部(画像部)と非画像部の抵抗を、転写ニップ全域で
みた抵抗が最小幅の転写材のときの転写部の抵抗であ
り、電源から転写電流It を印加したとき発生する電圧
と電流(転写電流)の比が、本発明でいうところのR
short である。
【0030】以下、最小幅の転写材のときの転写につい
て定性的な説明をする。最大幅の転写材のときに対し
て、転写材幅(画像幅)が小さくなると非通紙幅が大き
くなるから、このとき面積の変化にともない、非通紙部
の抵抗はより小さく、通紙部(画像部)の抵抗はより大
きくなる。よって、図8の通紙部(画像部)に流れる電
流Ia はより小さく、非通紙部に流れる電流Ib はより
大きくなる。このとき、Rshort の値が小さすぎると、
最適な転写電圧を発生するのに必要な電流がIt(ただ
し、Ia +Ib =It )以上となってしまい、電源から
転写電流It が印加されたとき転写不良が生じてしま
う。よって、最小幅の転写材のときに良好な転写を行う
には、最小幅の転写材で転写したときの電圧と電流の比
short と最大幅の転写材で転写したときの電圧と電流
の比Rlongとの関係を最適化する必要があった。
【0031】つぎに、Rshort とRlongとの関係を最適
化する方法について説明する。図6は、最大幅の転写材
のときと、最小幅の転写材のときの電圧−電流特性(以
下、V−I特性という)を表したものである。図6に示
す、最大幅の転写材で転写したとき転写電圧V2以上
(転写電流I1’以上)で良好な転写ができるとき、最
小幅の転写材の場合には電源から転写電流It が印加さ
れたとき転写電圧V2以上発生するように(図6におけ
る最小幅の転写材のときのV−I特性)すれば良い。そ
のためには、式10〜式13の右辺のパラメータの値に
よって、RshortとRlongとを調整し、Rshort とR
longとの関係は最適化される。
【0032】以上説明したように、本発明によれば、2
次転写部で最大幅の転写材で転写したときに2次転写用
電源から出力される電圧と電流の比Rlong(Ω)と、最
小幅の転写材で転写したときに2次転写用電源から出力
される電圧と電流の比Rshor t (Ω)との関係を最適化
したことにより、非通紙部へ流れる電流を転写不良が生
じない範囲に抑え、通紙部(画像部)に最適な電圧が印
加されるようにしたので、最大幅の転写材のときのみな
らず、最小幅の転写材のときにおいても、転写不良が生
じることなく高品質な転写画像が得られる。
【0033】また、定電流制御による転写を行うことに
よって、環境などによる転写材の抵抗変動やトナー層厚
などによるトナーの抵抗変動、等により転写部の抵抗が
変動した場合にも、必要とする最適な電圧を印加するこ
とができるので、転写不良を生じることなく高品質な転
写画像を得ることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】図1は本発明のカラー画像形成装
置の断面概観図である。
【0035】まず、装置の動作を説明する。帯電ローラ
102は感光体101を均一にある電位(例えば−70
0V)に帯電する。レーザー走査光学系である露光手段
103によって形成された600dpi(dot pe
r inch)の解像度のレーザービームは折り返しミ
ラー104により感光体101上に導かれ静電潜像(例
えば−100V)が形成される。次に図中矢印方向に接
離可能な一成分接触方式の現像器105の内、イエロー
現像器105Yを接触させ他の現像器は離間させるとと
もに不図示の電源の電界の作用によって負帯電性イエロ
ートナーが反転現像され感光体上101において顕像化
される。顕像化されたイエロートナーは、ETFE(エ
チレンテトラフルオロエチレン共重合体)にカーボンを
分散し適当な抵抗に調整された中間転写体106と1次
転写ローラ107とで形成されるニップ部へと移動し、
定電流制御可能な1次転写用電源108によりトナーと
逆極性のバイアスが印加されその電界の作用で中間転写
体106上に転写される。感光体101上の転写残りト
ナーは、ブレードを接触させてクリーニングする感光体
クリーナー109で回収され、続いて感光体電位は除電
ランプ110によりリセットされる。
【0036】同様の動作を中間転写体106の位置と露
光手段103の発光タイミングの同期を取りマゼンタ現
像器105M、シアン現像器105C、ブラック現像器
105Kについても繰り返すことにより、中間転写体1
06上に各色のトナーが重ねられフルカラー画像が形成
される。この間、2次転写ローラ116、および中間転
写体クリーナ119は離間状態とする。一方、転写材1
13は給紙カセット112から給紙手段111によりレ
ジストローラ対114まで搬送されたのち、中間転写体
106上のフルカラー画像と同期をとって駆動ローラ1
15と図中矢印方向に接離可能な2次転写ローラ116
にて形成される2次転写部に搬送される。2次転写部で
は転写材113と同期して2次転写ローラ116が中間
転写体106に接触してニップ部を形成するとともに、
2次転写用電源117により定電流制御されその電界の
作用で転写材113上にフルカラートナー像が形成され
る。また、この時中間転写体クリーナー119は中間転
写体106に接触する。その後、転写材113は定着手
段120によって定着され装置外へ排出される。2次転
写後の転写残りトナーは図中矢印方向に動くテンション
ローラ118を通過後、中間転写体クリーナー119に
て回収される。以下、本発明について実験例を用いてさ
らに詳細な説明をする。
【0037】(実験例1)本実験例は、画像部の抵抗と
非画像部の抵抗との関係を最適化した発明に対応するも
のである。
【0038】図1に示す装置を用い、1次転写部におい
て印字を行った。具体的には、感光体101の面移動速
度Vp が13cm/秒、1次転写ローラ107のシャフ
ト外周に形成される弾性部材の体積抵抗率ρr1が1.5
×107 Ωcm、シャフト外周に形成される弾性部材の
肉厚dr1が0.5cm、中間転写体106の体積抵抗率
ρIMが1×1010Ωcm、厚みdIMが0.015cm、
カラートナーの比誘電率εT が3、1次転写部のトナー
層の厚みdT (4色色重ね時)が0.006cm、感光
体の感光層の比誘電率εPCが3.2、感光層の膜厚dPC
が0.002cm、真空の誘電率をε0 、1次転写部で
の長手方向の転写ニップ長Lが30cm、移動方向の転
写ニップ幅nが0.5cmで、Rr1=5×105 Ω、R
IM=1×107 Ω、RPC=2×107 Ω、RT =6×1
7 Ωで、R100 =9×10 7 Ω、R0 =3×107 Ω
である。
【0039】上記の装置構成において、1次転写部にお
ける転写効率と転写電流の関係を表した図9におけるI
1=5μA、I2=15μA、1次転写用電源108か
ら供給される転写電流15μAである。このとき、R
100 とR0 の関係を最適化するうえで、最適電圧に関し
て以下のような考慮を必要とする。図10は、1色目か
ら4色目までベタ画像を転写したときのV−I特性を表
した図である。色重ねするごとにV−I特性の傾きが立
っているが、これは作用で述べた式3におけるトナー層
の厚みdt が色重ねするごとに厚くなることにより、ト
ナーのインピーダンスRT が大きくなるためである。こ
のとき、画像部の抵抗は4色目転写時が最大であり、最
適電圧も最大となる。
【0040】よって、4色目転写時(最終色転写時)に
おける最適電圧にもとづいて、本実験例ではR100 とR
0 の関係を最適化した。以上のことを踏まえたうえで、
転写電流5μA(図9のI1)における最適電圧を得る
には、電源から供給される転写電流15μAより、R
100 とR0 の関係は、R100 =3・R0 が最低必要な条
件であり、R100 ≦3・R0 なる関係を満たすことによ
り良好な転写が行えることになる。
【0041】ところで、本実験例においてR100 =3・
0 だから、R100 ≦3・R0 なる関係を満たしてい
る。この条件により印字した結果、ベタ画像はもちろ
ん、低印字率画像の場合にも転写効率90%以上が得ら
れた。なお、RT と(Rr1+RIM+RPC)に関して、R
100 ≦3・R0 なる関係を満たすとき、RT ≦2・(R
r1+RIM+RPC)の関係がある。
【0042】(実験例2)本実験例は、画像部の抵抗と
非画像部の抵抗との関係を最適化した発明に対応するま
た別のものである。
【0043】図1に示す装置を用い、1次転写部におい
て印字を行った。具体的には、実験例1に対して中間転
写体106の体積抵抗率ρIMを1×1010Ωcmから5
×1011Ωcmに変更し、それ以外は実験例1と同条件
により行った。このとき、R r1=5×105 Ω、RIM
5×108 Ω、RPC=2×107 Ω、RT =6×10 7
Ωで、R100 =5.8×108 Ω、R0 =5.2×10
8 Ωである。よって、本実験例においてR100 =1.1
・R0 だから、R100 ≦3・R0 なる関係を満たしてい
る。また、RT ≦2・(Rr1+RIM+RPC)の関係も満
たしている。この条件により印字した結果、ベタ画像は
もちろん、低印字率画像の場合にも転写効率90%以上
が得られた。
【0044】(実験例3)本実験例は、転写部の抵抗と
電流リーク経路の抵抗との関係を最適化した発明に対応
するものである。
【0045】図1に示す装置を用い、1次転写部におい
て印字を行った。具体的には、実験例1に対して、感光
体の面移動速度VP を13cm/秒から6.5cm/秒
に変更し、1次転写部における転写効率と転写電流の関
係を表した図9における電流I1=2.5μA、I2=
7.5μA、1次転写用電源108から供給される転写
電流7.5μAであり、中間転写体表面の電位ムラを除
去するための接地部材として駆動ローラ115を接地さ
せ、中間転写体106の体積抵抗率ρIMを6.4×10
11Ωcmに変更して中間転写体106厚み方向の抵抗R
IMを6.4×108 Ωとし、1次転写位置から接地部材
である駆動ローラ155までの距離mが15cm、中間
転写体106表面方向の抵抗RS1が1×109 Ωであ
る。
【0046】なお、中間転写体106表面方向の抵抗R
S1は、図12に示すように測定される。具体的には、図
1の装置で用いた中間転写体106を装置から取り外し
て使用し、電極間距離が15cm(1次転写位置から接
地部材である駆動ローラ155までの距離m)になるよ
うにし、中間転写体表面片側に対し長手方向の転写ニッ
プ長Lと同じ幅30cmの電極123を固定し、本実験
例において中間転写体表面方向にリークした電流値
(3.3μA)を印加して測定した値である。このと
き、中間転写体106の表面抵抗Rh は、中間転写体1
06表面方向の抵抗R S1(1×109 Ω)と、長手方向
の転写ニップ長L(30cm)、1次転写位置から接地
部材である駆動ローラ155までの距離m(15cm)
により換算すると、2.2×106 Ω/cm2 であっ
た。上記以外は実験例1と同条件により行った。このと
き、Rr1=5×105 Ω、RIM=6.4×108 Ω、R
PC=4×107 Ω、RT =1.2×108 Ωで、Ri
8×108 Ω、RS=1×109 Ωである。ここで、電
源から供給される転写電流7.5μAで最適電圧を得る
には画像部へは最低2.5μA流れる必要があるから
(リーク電流は5μA)、RS=(1/2)・Ri が最
低必要な条件であり、RS≧(1/2)・Ri なる関係
を満たすことにより良好な転写が行えることになる。
【0047】ところで、本実験例においてRS=1.2
5・Ri であり、RS≧(1/2)・Ri なる関係を満
たしている。この条件により印字した結果、電流リーク
を最小限に抑えたことにより転写効率90%以上が得ら
れた。
【0048】(実験例4)本実験例は、転写部の抵抗と
電流リーク経路の抵抗との関係を最適化した発明に対応
するまた別のものである。
【0049】図1に示す装置を用い、1次転写部におい
て印字を行った。具体的には、実験例3に対して、1次
転写位置から接地部材である駆動ローラ155までの距
離mを15cmから6cmに変更し、それ以外は実験例
3と同条件により行った。このとき、中間転写体106
表面方向の抵抗RS1が4×108 Ωである。なお、中間
転写体106表面方向の抵抗RS1は、図12に示すよう
に測定される。具体的には、図1の装置で用いた中間転
写体106を装置から取り外して使用し、電極間距離が
6cm(1次転写位置から接地部材である駆動ローラ1
55までの距離m)になるようにし、中間転写体表面片
側に対し長手方向の転写ニップ長Lと同じ幅30cmの
電極123を固定し、本実験例において中間転写体表面
方向にリークした電流値(5μA)を印加して測定した
値である。
【0050】このとき、中間転写体106の表面抵抗R
h は、中間転写体106表面方向の抵抗RS1(4×10
8 Ω)と、長手方向の転写ニップ長L(30cm)、1
次転写位置から接地部材である駆動ローラ155までの
距離m(6cm)により換算すると、2.2×106 Ω
/cm2 であった。このとき、Rr1=5×105 Ω、R
IM=6.4×108 Ω、RPC=4×107 Ω、RT
1.2×108 Ωで、R i =8×108 Ω、RS=4×
108 Ωである。
【0051】よって、本実験例においてRS=(1/
2)・Ri であり、RS≧(1/2)・Ri なる関係を
満たしている。この条件により印字した結果、電流リー
クを最小限に抑えたことにより転写効率90%以上が得
られた。
【0052】(実験例5)本実験例は、本発明に対応す
るものである。
【0053】実験例1で用いた図1に示す装置を用い、
2次転写部において印字を行った。実験例1と異なる点
は、中間転写体の電位ムラを除去するための接地部材と
して駆動ローラ115を接地させた点と、1次転写部で
はなく2次転写部で印字を行った点である。具体的な条
件は、2次転写部における転写効率と転写電流の関係を
表した図11におけるI1’=5μA、I2’=15μ
A、2次転写用電源117から供給される転写電流15
μAであり、2次転写ローラ116のシャフト外周に形
成される弾性部材の体積抵抗率ρr2が1.7×109 Ω
cm、シャフト外周に形成される弾性部材の肉厚dr2
0.5cm、中間転写体106の体積抵抗率ρIMが1×
1010Ωcm、厚みdIMが0.015cm、カラートナ
ーの比誘電率εT が3、2次転写部のトナー層の厚みd
T (4色色重ね時)が0.006cm、転写材113の
比誘電率εPVが3、厚みdPVが0.015cm、最小幅
の転写材の幅Sが10cm、2次転写部での長手方向の
転写ニップ長Lが30cm、移動方向の転写ニップ幅n
が0.5cmで、このときRr2=5.7×107 Ω、R
IM=1×107 Ω、RPV=1.4×108 Ω、RT =6
×107 Ωで、Rlo ng=2.7×108 Ω、Rshort
9×107 Ωである。
【0054】ここで、転写電流5μA(図11のI
1’)における最適電圧を得るには、電源から供給され
る転写電流15μAより、RlongとRshort の関係は、
long=3・Rshort が最低必要な条件であり、Rlong
≦3・Rshort なる関係を満たすことにより良好な転写
が行えることになる。ところで、本実験例においてR
long=3・Rshort であり、本発明のRlong≦3・R
short なる関係を満たしている。この条件により印字し
た結果、最大幅の転写材のときはもちろん、最小幅の転
写材の場合にも転写効率90%以上が得られた。なお、
(RT +RPV)と(RIM+Rr2)に関して、Rlong≦3
・Rshort なる関係が満たすとき、(RT +RPV)≦3
・(RIM+Rr2)の関係がある。
【0055】(実験例6)本実験例は、本発明に対応す
るまた別のものである。
【0056】図1に示す装置を用い、2次転写部におい
て印字を行った。実験例5に対して、中間転写体106
の体積抵抗率ρIMを1×1010Ωcmから5×1011Ω
cmに変更し、それ以外は実験例5と同条件により行っ
た。このときRr2=5.7×107 Ω、RIM=5×10
8 Ω、RPV=1.4×108 Ω、RT =6×107 Ω
で、Rlong=7.6×108 Ω、Rshort =6.2×1
8 Ωである。よって、本実験例においてRlong=1.
2・Rshort であり、本発明のRlong≦3・Rsh ort
る関係を満たしている。また、(RT +RPV)≦3・
(RIM+Rr2)なる関係も満たしている。この条件によ
り印字した結果、最大幅の転写材のときはもちろん、最
小幅の転写材の場合にも転写効率90%以上が得られ
た。
【0057】(比較例1)実験例1および実験例2の比
較例として、実験例1に対して、感光体101の面移動
速度VP を13cm/秒から6.5cm/秒に変更し、
図9における電流I1=2.5μA、I2=7.5μ
A、1次転写用電源108から供給される転写電流7.
5μA、RT =1.2×108 Ω、RPC=4×107 Ω
であり、それ以外は実験例1と同条件により実験を行っ
た。このとき、R100 =1.7×108 Ω、R0 =5×
107 Ωで、R100 =3.4・R0 となり、R10 0 ≦3
・R0 なる関係を満たしていない。この条件で印字した
結果、転写不良が生じてしまった。よって、中間転写体
106の体積抵抗率が1×1010Ωcmと中抵抗ではあ
り従来技術では問題のない値とされていたが、R100
3・R0 なる関係を満たさないと転写不良が生じてしま
うことが判明し、その効果が確認された。
【0058】(比較例2)実験例3および実験例4の比
較例として、実験例3に対して、1次転写位置から接地
部材である駆動ローラ155までの距離mを15cmか
ら5cmに変更し、それ以外は実験例3と同条件により
実験を行った。このとき、RS=3.3×108 Ω、R
i =8×108 ΩよりRS=0.41・Ri であるか
ら、RS≧(1/2)・Ri なる関係は満たしていな
い。この条件で印字した結果、転写不良が生じてしまっ
た。よって、RS≧(1/2)・Ri なる関係を満たさ
ないと転写不良が生じてしまうことが判明し、その効果
が再確認された。
【0059】(比較例3)実験例5および実験例6の比
較例として、実験例5に対して、2次転写ローラ116
のシャフト外周に形成される弾性部材の体積抵抗率ρr2
を1.7×109 Ωcmから1.2×109 Ωcmに変
更し、それ以外は実験例5と同条件により実験を行っ
た。このときRr2=4×107 Ω、RIM=1×10
7 Ω、RPV=1.4×108 Ω、RT =6×107 Ωで
ある。このとき、Rlong=2.5×108 Ω、Rshort
=6.8×107 Ω、Rlong=3.7・Rshort である
から、本発明のRlong≦3・Rshort なる関係を満たし
ていない。また、(R T +RPV)=4・(RIM+Rr2
であるから、(RT +RPV)≦3・(RIM+R r2)の関
係も満たされていない。この条件により印字した結果、
転写不良が生じてしまった。よって、本発明のRlong
3・Rshort の関係を満たさないと転写不良が生じるこ
とが判明し、本発明の効果が再確認された。
【0060】以上、本発明について述べてきたが、本発
明を適用することにより、中間転写体表面方向への電流
のリークを最小限に抑えるとともに、印字率や転写材幅
によらず転写効率90%以上が得られ、高品質な転写画
像が得られた。
【0061】尚、本発明に用いる中間転写体106とし
ては、ポリカーボネイト、ポリエチレンテレフタレート
等の基材にカーボン等の導電材を分散もしくは塗布する
ことにより表面抵抗を中抵抗化(105 〜1011Ω)し
たフィルム材を、本発明を適用したうえで用いることが
できる。中間転写体106の周長は、装置が対応する最
大転写材長さより長いことは勿論であり、感光体101
の周長の整数倍であることが好ましい。
【0062】以上、実施例を用いて本発明を説明したが
発明の主旨は、1次転写部あるいは2次転写部におい
て、ベタ画像もしくは印字率の低い画像もしくは最小幅
の転写材によって印字するときに、1次転写用電源(2
次転写用電源)から出力される電圧と各部へ流れる電流
の比との関係を最適化することにより、電流のリークを
最小限に抑え、印字率や転写材の幅によらず良好な転写
が行えるようにしたことであり、実施形態はこれら実施
例に限られるものではない。
【0063】
【発明の効果】以上述べてきた本発明は以下の効果を有
する。
【0064】本発明によれば、最大幅の転写材で転写し
たときに転写用電源から出力される電圧と電流の比をR
long(Ω)と、最小幅の転写材で転写したときに転写用
電源から出力される電圧と電流の比をRshort (Ω)と
の関係を最適化したことにより、転写材の幅によらず転
写不良が生じることなく高品質な転写画像が出力できる
カラー画像形成装置を提供できる。
【0065】また、定電流制御による転写を行うことに
よって、環境などによる転写材の抵抗変動やトナー層厚
などによるトナーの抵抗変動、等によって転写部の抵抗
が変動した場合にも、必要とする最適な電圧を印加する
ことができるので、転写不良を生じることなく高品位な
転写画像を出力できるカラー画像形成装置を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した画像形成装置の断面概観図。
【図2】1次転写部の構成を説明するための図。
【図3】1次転写部における、画像部と非画像部とを等
価回路により表した図。
【図4】1次転写部における、画像部とリーク経路部と
を等価回路により表した図。
【図5】2次転写部の構成を説明するための図。
【図6】2次転写部における、転写材幅が最大のときと
最小のときの電圧−電流特性を表した図。
【図7】2次転写部における、最大幅の転写材のときの
転写部を等価回路により表した図。
【図8】2次転写部における、最小幅の転写材のときの
転写部を等価回路により表したを表した図。
【図9】1次転写部における、ベタ画像を転写したとき
の転写効率と転写電流の関係を表した図。
【図10】1次転写部における、1色目から4色目まで
のベタ画像転写時の電圧−電流特性を表した図。
【図11】2次転写部における、ベタ画像を転写したと
きの転写効率と転写電流の関係を表した図。
【図12】中間転写体表面方向の抵抗RS1の測定方法を
表した図。
【図13】1次転写部における、転写ニップから接地部
材との距離mと転写ニップ長手方向の長さLとを表した
図。
【図14】2次転写部において最小幅の転写材のとき
の、転写ニップ長手方向の長さLと、転写材の幅(画像
幅)Sと、非通紙幅L−Sとを表した図。
【符号の説明】
101…感光体、102…帯電ローラ、103…露光手
段、104…折り返しミラー、105Y…イエロー現像
器、105M…マゼンタ現像器、105C…シアン現像
器、105K…ブラック現像器、106…中間転写体、
107…1次転写ローラ、108…1次転写用電源、1
09…感光体クリーナー、110…除電ランプ、111
…給紙手段、112…給紙カセット、113…転写材、
114…レジストローラ対、115…駆動ローラ、11
6…2次転写ローラ、117…2次転写用電源、118
…テンションローラ、119…中間転写体クリーナー、
120…定着手段、121…トナー、123…電極
フロントページの続き Fターム(参考) 2H200 FA05 FA18 GA03 GA23 GA34 GA47 GA50 GA66 GB22 GB44 HA02 HA28 HB12 HB22 JA02 JA25 JA26 JA28 JA29 JC03 JC15 JC16 JC18 JC19 MA02 MA14 MA20 MB02 MB05 MB06 MB10 NA02 NA08 NA09 NA16 PA06 2H300 EA10 EB02 EB08 EB12 EC05 EC09 EF03 EF08 EF17 EG13 EH16 EJ09 EJ12 EJ47 EK03 GG02 GG11 GG48 KK03 KK05 MM23 MM25 PP02 PP08 PP15 QQ37

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光体上に顕像化されたカラートナー像
    を順次中間転写体上に転写し、該中間転写体上に色重ね
    されたカラートナー像を転写材に一括転写するカラー画
    像形成装置において、最大幅の転写材で転写したときに
    転写用電源から出力される電圧と電流の比をR
    long(Ω)、最小幅の転写材で転写したときに前記転写
    用電源から出力される電圧と電流の比をRshort (Ω)
    としたとき、Rlong≦3・Rshort としたことを特徴と
    するカラー画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記転写用電源が定電流電源であること
    を特徴とする請求項1記載のカラー画像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20110255892A1 (en) * 2010-04-16 2011-10-20 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus capable of minimizing reverse toner transfer
JP2018084619A (ja) * 2016-11-21 2018-05-31 株式会社沖データ 画像形成装置

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