JP2002372664A - 動体領域判別装置、動体領域判別方法及び合焦装置 - Google Patents

動体領域判別装置、動体領域判別方法及び合焦装置

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JP2002372664A
JP2002372664A JP2001181066A JP2001181066A JP2002372664A JP 2002372664 A JP2002372664 A JP 2002372664A JP 2001181066 A JP2001181066 A JP 2001181066A JP 2001181066 A JP2001181066 A JP 2001181066A JP 2002372664 A JP2002372664 A JP 2002372664A
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Toshifumi Osawa
敏文 大沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的演算負荷が少なく、精度の良い動体領
域の判別を行う。 【解決手段】 被写界内の像を受光し、複数回にわけて
蓄積する蓄積手段と、それぞれの回の蓄積信号を相関演
算して被写界の動きを求め、該動きを補正した後のそれ
ぞれの回の蓄積信号の差分を演算する信号差演算手段
(152),(153)と、補正後の蓄積信号の差分の
1次元射影情報より、被写界内で動体が占める領域を判
別する判別手段(154),(155)とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラ等の光学機
器に好適な動体領域判別装置、動体領域判別方法及び合
焦装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カメラ等の光学機器や撮像装置におい
て、画面内の動きのある被写体或いはターゲットを検出
し、その被写体或いはターゲットに対して焦点調節を行
うために、各種の方法が提案されている。
【0003】例えば特開平6−230453号では、被
写界を240分割して輝度情報を入力し、その240分
割中のある4×4個の領域を追尾領域として、4×4個
の2次元の輝度情報を縦・横・斜めの8方向にずらして
パターンマッチングを行って被写体の移動を検出して焦
点検出領域を選択する手法が提案されている。
【0004】また、特開平7−143389号では、撮
影画面内に、焦点検出用の第1設定領域、被写体の移動
検出用の第2設定領域、撮影カメラの移動検出用の第3
設定領域を持たせて、第2設定領域から得られる動きベ
クトル情報と第3設定領域から得られる動きベクトル情
報とに基づいて焦点検出用の第1設定領域を選択するカ
メラが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記特開平6−230
453号のように、2次元の輝度情報を縦・横・斜めの
8方向に所定の画素数分ずらして相関演算を行う手法
は、演算負荷が大きく演算手段の速度によっては結果を
得るのに時間がかかるのが欠点である。
【0006】また、前記特開平7−143389号にお
いて、第2設定領域から得られる動きベクトル情報と第
3設定領域から得られる動きベクトル情報との検出にも
同様な手法が採られる場合が多いと考えられ、同様な欠
点がある。さらに、第2設定領域から得られる被写体の
動きベクトル情報には撮影カメラのパンニングや手ぶれ
が含まれているので、検出された動きベクトル情報の信
頼性が低くなる可能性がある。
【0007】(発明の目的)本発明の目的は、比較的演
算負荷が少なく、精度の良い動体領域の判別を行うこと
のできる動体領域判別装置及び動体領域判別方法を提供
しようとするものであり、更には動体領域に対して焦点
調節することのできる合焦装置を提供しようとするもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、被写界内の像を受光し、
複数回にわけて蓄積する蓄積手段と、それぞれの回の蓄
積信号を相関演算して被写界の動きを求め、該動きを補
正した後のそれぞれの回の蓄積信号の差分を演算する信
号差演算手段と、補正した後の蓄積信号の差分の1次元
射影情報より、被写界内で動体が占める領域を判別する
判別手段と、を有することを特徴とする動体領域判別装
置とするものである。
【0009】同じく上記目的を達成するために、請求項
6に記載の発明は、複数の領域に分割した被写界内の像
を受光し、複数回にわけて蓄積する蓄積手段と、それぞ
れの回の蓄積信号の輝度値を相関演算して被写界の動き
を求める動き検出手段と、該動きからそれぞれの回の蓄
積信号に共通する領域である被写界領域を求め、共通す
る被写界領域におけるそれぞれの蓄積信号の差分を求め
る信号差演算手段と、該差分の1次元射影情報に基づい
て、被写界内で動体が占める領域を判別する判別手段
と、を有することを特徴とする動体領域判別装置とする
ものである。
【0010】同じく上記目的を達成するために、請求項
9に記載の発明は、複数の領域に分割した被写界内の像
を受光し、複数回にわけて蓄積する蓄積手段と、被写界
の枠を定める撮影光学系のぶれ量を求めるぶれ量検出手
段と、該ぶれ量からそれぞれの回の蓄積信号に共通する
領域である被写界領域を求め、共通する被写界領域にお
けるそれぞれの蓄積信号の差分を求める信号差演算手段
と、該差分の1次元射影情報に基づいて、被写界内で動
体が占める領域を判別する判別手段と、を有することを
特徴とする動体領域判別装置とするものである。
【0011】同じく上記目的を達成するために、請求項
11に記載の発明は、上記の何れかの動体領域判別装置
を有し、判別された動体が占める領域に対して光学系の
焦点調節を行う合焦装置とするものである。
【0012】同じく上記目的を達成するために、請求項
12に記載の発明は、複数の領域に分割した被写界内の
像を信号に変換する変換ステップと、複数回にわけて該
信号を蓄積する蓄積ステップと、それぞれの回の蓄積さ
れた信号を相関演算して被写界の動きを求める動き検出
ステップと、該動きを補正した後のそれぞれの回の蓄積
された信号の差分を演算する差分検出ステップと、該蓄
積された信号の差分より、被写界内で動体が占める領域
を判別する判別ステップと、を含むことを特徴とする動
体領域判別方法とするものである。
【0013】同じく上記目的を達成するために、請求項
15に記載の発明は、複数の領域に分割した被写界内の
像を信号に変換する変換ステップと、複数回にわけて該
信号を蓄積する蓄積ステップと、それぞれの回の蓄積さ
れた信号の輝度値を相関演算して被写界の動きを求める
動き検出ステップと、該動きからそれぞれの回の蓄積信
号に共通する被写界領域を求め、共通する被写界領域に
おけるそれぞれの蓄積信号の差分を求める差分検出ステ
ップと、該差分の1次元射影情報を演算する射影情報演
算ステップと、該1次元射影情報より被写界内で動体が
占める領域を判別する判別ステップと、を含むことを特
徴とする特徴とする動体領域判別方法とするものであ
る。
【0014】同じく上記目的を達成するために、請求項
16に記載の発明は、複数の領域に分割した被写界内の
像を信号に変換する変換ステップと、複数回にわけて該
信号を蓄積する蓄積ステップと、被写界の枠を定める撮
影光学系のぶれ量を求めるぶれ量検出ステップと、該ぶ
れ量からそれぞれの回の蓄積信号に共通する被写界領域
を求め、共通する被写界領域におけるそれぞれの蓄積信
号の差分を求める差分検出ステップと、該差分の1次元
射影情報を演算する射影情報演算ステップと、該1次元
射影情報より被写界内で動体が占める領域を判別する判
別ステップと、を含むことを特徴とする動体領域判別方
法とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
に基づいて詳細に説明する。
【0016】図1は本発明の実施の第1の形態に係る自
動焦点検出装置を有するカメラにおける光学部材の配置
等を断面図にて表わしたものである。
【0017】同図においては、レンズ交換可能ないわゆ
る一眼レフタイプのカメラの構成を示しており、10は
カメラ本体、30は交換レンズである。
【0018】カメラ本体10において、11は撮影レン
ズの光軸、12はフィルム面、13は半透過性の主ミラ
ーである。14は第1の反射ミラーであり、主ミラー1
3と第1の反射ミラー14はともに撮影時には上部に跳
ね上がる。15は第1の反射ミラー14によるフィルム
面12と共役な近軸的結像面、16は第2の反射ミラ
ー、17は赤外カットフィルタ、18は2つの開口部を
有する絞り、19は2次結像レンズ、20は焦点検出用
センサである。
【0019】前記焦点検出用センサ20は、例えばCM
OSやCCDといったエリアの蓄積型光電変換素子から
なり、図2に示すように、図1の絞り18の2つの開口
部に対応して多数分割された受光センサ部が20Aと2
0Bとの2対のエリアの構成になっている。また、受光
センサ部20Aと20Bに加えて、信号蓄積部や信号処
理用の周辺回路などが同一チップ上に集積回路として作
り込まれる。第1の反射ミラー14から焦点検出用(A
F)センサ20までの構成は、特開平9−184965
等に詳細に記載されているように、撮影画面内の任意の
位置での像ずれ方式での焦点検出を可能とするものであ
る。
【0020】図3は、上記の様な焦点検出機構により撮
影画面内にFA1からFA25までの25ポイントの焦
点検出エリアを設けた例である。
【0021】図1の説明に戻って、21は拡散性を有す
るピント板、22はペンタプリズム、23は接眼レン
ズ、24は第3の反射ミラー、25は集光レンズ、26
は被写体の輝度に関する情報を得るための測光用(A
E)センサである。
【0022】前記測光用センサ26は、例えばCMOS
やCCDといったエリアの蓄積型光電変換素子からな
り、図4に示すように、格子状に複数分割された受光セ
ンサ部を有した構成になっており撮影画面の略全体を視
野としている。複数分割された受光センサ部は、図5に
示すように、P1,1からPm,n までのm×n分割されて
いる。該測光用センサ26においては、受光センサ部以
外に信号蓄積部や信号処理用の周辺回路などが同一チッ
プ上に集積回路として作り込まれるのは焦点検出用セン
サの場合と同様である。27は撮影レンズを取り付ける
マウント部、28は撮影レンズと情報通信を行うための
接点部である。
【0023】交換レンズ30において、31は絞り、3
2はカメラ本体と情報通信を行うための接点部、33は
カメラに取り付けられるためのマウント部、34〜37
は撮影レンズを構成する各光学レンズである。
【0024】図6は、本発明を実施したカメラ本体10
とその交換レンズ30の電気回路の構成例を表わすブロ
ック図である。
【0025】カメラ本体10において、41は例えば内
部にALU,ROM,RAMやA/Dコンバータ、タイ
マ機能或いはシリアル通信ポート等を内蔵したワンチッ
プマイクロコンピュータによるカメラ制御回路であり、
カメラ機構等の全体制御を行う。制御手段41の具体的
な制御シーケンスについては後述する。焦点検出用セン
サ20及び測光用センサ26は図1等に記載したものと
同一である。焦点検出用センサ20及び測光用センサ2
6の出力信号は、カメラ制御回路41のA/Dコンバー
タ入力端子に接続される。42はシャッタであり、カメ
ラ制御回路41の出力端子に接続されて制御される。4
3は第1のモータドライバであり、カメラ制御回路41
の出力端子に接続されて制御され、フィルム給送や主ミ
ラー13の駆動等を行うための第1のモータ44を駆動
する。45はカメラの姿勢を検出するセンサであり、そ
の出力信号はカメラ制御回路41の入力端子に接続され
る。カメラ制御回路41は姿勢検出センサ45の情報を
入力することで撮影時に横位置に構えての撮影なのか、
縦位置に構えての撮影なのかといった情報を得ることが
できる。
【0026】46は低照度下の条件で焦点検出用センサ
20により焦点検出を行う場合に被写体に赤外光などを
投光するAF光源であり、カメラ制御回路41の出力信
号に応じて発光される。47は被写体の輝度が不足して
いるような場合に撮影時に発光するストロボ装置であ
り、カメラ制御回路41の出力信号に応じて発光され
る。48は液晶パネル等で構成されて撮影枚数や日付情
報、撮影情報等を表示する表示器であり、やはりカメラ
制御回路41の出力信号に応じて各セグメントが点灯制
御される。49は各種スイッチであり、レリーズ釦等が
含まれる。28は図1に記載した接点部であり、カメラ
制御回路41のシリアル通信ポートの入出力信号が接続
される。
【0027】交換レンズ30において、51は例えば内
部にALU,ROM,RAMやシリアル通信ポート等を
内蔵したワンチップマイクロコンピュータによるレンズ
制御回路である。52は第2のモータドライバであり、
レンズ制御回路51の出力端子に接続されて制御され、
焦点調節を行うための第2のモータ53を駆動する。5
4は第3のモータドライバであり、レンズ制御回路51
の出力端子に接続されて制御され、図1にて記載した絞
り31の制御を行うための第3のモータ55を駆動す
る。56は焦点調節レンズの繰り出し量、すなわち被写
体距離に関する情報を得るための距離エンコーダーであ
り、レンズ制御回路51の入力端子に接続される。57
は交換レンズ30がズームレンズである場合に撮影時の
焦点距離情報を得るためのズームエンコーダーであり、
レンズ制御回路51の入力端子に接続される。32は図
1に記載した接点部であり、レンズ制御回路51のシリ
アル通信ポートの入出力信号が接続される。
【0028】交換レンズ30がカメラ本体10に装着さ
れるとそれぞれの接点部28と32とが接続され、レン
ズ制御回路51はカメラ本体のカメラ制御回路41との
データ通信が可能となる。カメラ本体のカメラ制御回路
41が焦点検出や露出演算を行うために必要なレンズ固
有の光学的な情報や、距離エンコーダー56或いはズー
ムエンコーダー57に基づいた被写体距離に関する情報
または焦点距離情報はレンズ制御回路51からカメラ本
体のカメラ制御回路41へとデータ通信によって出力さ
れる。また、カメラ本体のカメラ制御回路41が焦点検
出や露出演算を行った結果求められた焦点調節情報や絞
り情報はカメラ本体のカメラ制御回路41からレンズ制
御回路51へとデータ通信によって出力されて、レンズ
制御回路51は焦点調節情報に従って第2のモータドラ
イバ52を制御し、絞り情報に従って第3のモータドラ
イバ54を制御する。
【0029】続いて、図7から始まるフローチャートに
従って、カメラ本体のカメラ制御回路41の本発明に関
わる具体的な動作シーケンスについて説明する。
【0030】不図示の電源スイッチがオンされてカメラ
制御回路41が動作可能となり、不図示のレリーズ釦の
第1ストロークスイッチがオンされると、図7のステッ
プ(101)より実行する。まず、ステップ(101)
では、測光用センサ26に対して制御信号を出力して、
第1の信号蓄積を行う。そして、次のステップ(10
2)において、測光用センサ26に蓄積された図5に示
す各受光部P1,1からPm,n の信号を読み出しながらA
/D変換を行い、第1の蓄積信号情報としてRAMに記
憶する。この際に、変換された各デジタルデータに対し
てシェーディング等の必要な各種のデータ補正を行う。
【0031】次のステップ(103)では、タイマ機能
による所定の時間が経過するのを待つ。経過するとステ
ップ(104)へ進み、ここでは測光用センサ26に対
して制御信号を出力して、第2の信号蓄積を行う。そし
て、次のステップ(105)にて、測光用センサ26に
蓄積された各受光部P1,1からPm,n の信号を読み出し
ながらA/D変換を行い、第2の蓄積信号情報としてR
AMに記憶する。変換された各デジタルデータに対して
シェーディング等の必要な各種のデータ補正を行う。続
くステップ(106)では、第2の蓄積信号情報に基づ
いて周知のアルゴリズムによる露出演算を行う。演算に
よって被写体の輝度を求め、これに対して適正露出とな
るシャッタ速度や絞り値を決定する。また、ストロボ発
光をするかどうかの判別もする。
【0032】ステップ(107)へ進むと、第1の蓄積
信号情報及び第2の蓄積信号情報に基づいて動体領域検
出を行う。動体領域検出の具体的方法は後述するとし
て、図7のフローチャートの説明を続ける。
【0033】次のステップ(108)では、動体領域検
出結果に基づいて、焦点検出を行うべきエリアをFA1
からFA25の焦点検出エリアより選択する。そして、
ステップ(109)にて、焦点検出用センサ20に対し
て制御信号を出力して、信号蓄積を行う。続くステップ
(110)では、焦点検出用センサ20に蓄積された信
号を読み出しながらA/D変換を行う。さらに、変換さ
れた各デジタルデータに対してシェーディング等の必要
な各種のデータ補正を行う。
【0034】次のステップ(111)では、焦点検出を
行うために必要なレンズ情報等をレンズ制御回路51よ
り入力し、これと焦点検出用センサ20から得られてい
るデジタルデータより上記ステップ(108)にて選択
された焦点検出エリアの焦点状態を演算する。さらに演
算された焦点状態に従って合焦となるためのレンズ移動
量を算出する。そして、ステップ(112)にて、算出
されたレンズ移動量をレンズ制御回路51に出力する。
これに従ってレンズ制御回路51は焦点調節用レンズを
駆動するように第2のモータドライバ52に信号出力し
て、第2のモータ53を駆動する。これにより、撮影レ
ンズは被写体に対して合焦状態となる。合焦状態になっ
た後に距離エンコーダー56に基づいた被写体距離に関
する情報をレンズ制御回路51より入力することで、被
写体までの距離情報を得ることができる。
【0035】次のステップ(113)では、シャッタ釦
の第2ストロークスイッチがオンされるのを待つ。オン
されていなければ前記ステップ(101)に戻るが、も
しも、オンされるとステップ(114)へ進む。
【0036】ステップ(114)へ進むと、第1のモー
タドライバに制御信号を出力して、第1のモータ44を
駆動して主ミラー13及び第1の反射ミラー14を跳ね
上げる。そして、ステップ(115)にて、上記ステッ
プ(106)にて演算された絞り値情報をレンズ制御回
路51に対して出力する。この情報に従ってレンズ制御
回路51は絞り31を駆動するように第3のモータドラ
イバ54に信号出力して、第3のモータ55を駆動す
る。これにより、撮影レンズは絞り込み状態となる。続
くステップ(116)では、前記ステップ(106)の
ステップにて演算されたシャッタ速度にしたがってシャ
ッタ42を制御してフィルムに対する露光を行う。ま
た、露出演算によってストロボ装置47を使用して撮影
すべきシーンであると判別されている場合にはストロボ
装置47を発光させる。
【0037】前記ステップ(117)では、レンズ制御
回路51に対して絞り31を開放するように情報出力す
る。この情報に従ってレンズ制御回路51は絞り31を
駆動するように第3のモータドライバ54に信号出力し
て、第3のモータ55を駆動する。これにより、撮影レ
ンズは絞り開放状態となる。そして、ステップ(11
8)にて、第1のモータドライバに制御信号を出力し
て、第1のモータ44を駆動して主ミラー13及び第1
の反射ミラー14をダウンさせる。最後に、ステップ
(119)にて、第1のモータドライバに制御信号を出
力して、第1のモータ44を駆動してフィルムの巻き上
げを行う。
【0038】これで一連の撮影シーケンスが終了する。
【0039】次に、上記ステップ(107)にて実行す
る動体検出の詳細な内容について、図8のフローチャー
トに従って説明する。
【0040】図8のステップ(151)では、上記ステ
ップ(102)にて得られている第1の蓄積信号情報の
1次元の射影情報を演算する。但し、この際になるべく
主被写体以外の背景部分の領域に基づく射影情報となる
ように、第1の蓄積信号情報における中央部分(図9の
斜線部分)の情報を除いて周辺部分だけで1次元の射影
情報を演算する。同様に、ステップ(105)にて得ら
れている第2の蓄積信号情報の周辺部分による1次元の
射影情報をも合わせて演算する。
【0041】図10は撮影シーンの一例を示したもの
で、図10(a)が第1の信号蓄積を行った時点での撮
影シーン、図10(b)が第2の信号蓄積を行った時点
での撮影シーンである。同図において、71は主被写体
である人物であり、図10(a)の時点に対して図10
(b)の時点では画面左側より右側に向けて移動してい
る。72は空、73は地面、74〜76は木々であり、
この撮影シーンでは背景を構成するものである。FR1
は第1の信号蓄積を行った時点でのカメラの撮影画枠、
FR2は第2の信号蓄積を行った時点でのカメラの撮影
画枠を表してあり、人物71の移動に従って撮影画枠も
画面左側より右側に向けて移動しつつ、手ぶれなどの影
響もあって画面の下側から上側への移動もあるという状
態を示している。
【0042】図11は、図10(a)及び(b)にて示
した撮影シーンより得られた第1及び第2の蓄積信号情
報の周辺部分から演算された1次元の射影情報の例を表
す。
【0043】図11(a)は1次元の射影情報のうち水
平方向(列方向)の射影情報を表しており、曲線H1が
第1の蓄積信号情報に基づくもの、曲線H2が第2の蓄
積信号情報に基づくものである。図11(b)は1次元
の射影情報のうち垂直方向(行方向)の射影情報を表し
ており、曲線V1が第1の蓄積信号情報に基づくもの、
曲線V2が第2の蓄積信号情報に基づくものである。
【0044】図8に戻り、ステップ(152)では、第
1の蓄積信号情報の周辺部分による射影情報と第2の蓄
積信号情報の周辺部分による射影情報との相関演算を行
い、カメラの動き(撮影画枠の移動)の方向と量を算出
する。具体的には、図11(a)にて示した曲線H1と
曲線H2との相関演算を行うことで、第1の信号蓄積を
行った時点に対して第2の信号蓄積を行った時点での撮
影画枠の左右方向での移動方向と移動量が算出できる。
同様に、図11(b)にて示した曲線V1と曲線V2と
の相関演算を行うことで、第1の信号蓄積を行った時点
に対して第2の信号蓄積を行った時点での撮影画枠の上
下方向での移動方向と移動量が算出できる。
【0045】図11(a)にて示した曲線H1と曲線H
2との相関演算により、曲線H1に対して曲線H2が測
光用センサ26の2画素分左側に移動していることが算
出されたとする。
【0046】また、図11(b)にて示した曲線V1と
曲線V2との相関演算により、曲線V1に対して曲線V
2が1画素分下側に移動していることが算出されたとす
る。前述したようにこれらの各曲線は撮影画面の周辺部
分を使った1次元の射影像であり、主として静止物であ
る背景の情報に基づいている。よって、曲線H1に対し
て曲線H 2が2画素分左側に移動していることは、第
1の信号蓄積を行った時点より第2の信号蓄積を行った
時点ではカメラの撮影画枠が2画素分右側に移動してい
ることを表す。また、曲線V1に対して曲線V2が1画
素分下側に移動していることは、第1の信号蓄積を行っ
た時点より第2の信号蓄積を行った時点ではカメラの撮
影画枠が1画素分上側に移動していることを表す。
【0047】再び図8に戻り、次のステップ(153)
では、算出されたカメラの動き(撮影画枠の移動)の方
向と量に基づいて第1の蓄積信号情報に対する第2の蓄
積信号情報の2次元的な位置関係をずらして修正した上
で、その重なる共通部分について第2の蓄積信号情報の
各輝度情報と第1の蓄積信号情報の各輝度情報との差分
値を演算する。すなわち、図12において、第1の蓄積
信号情報を2次元的に表したものをDFR1とし、第2
の蓄積信号情報を2次元的に表したものをDFR2とす
ると、上記ステップ(152)にて算出されたカメラの
動き(撮影画枠の移動)の方向と量により、第1の蓄積
信号情報DFR1に対して第2の蓄積信号情報DFR2
を右側に2画素、上側に1画素ずらして、その重なり部
分(斜線部分)について第1の蓄積信号情報DFR1の
P1,3 の輝度情報と第2の蓄積信号情報DFR2のP2
,1 の輝度情報との差分値を演算するというふうに、
各画素毎に輝度情報の差分値を全て演算する。尚、輝度
情報の差分値には正負の値が存在するがここでは差の絶
対値として扱う。
【0048】続くステップ(154)では、上記ステッ
プ(153)にて演算された差分値情報は2次元の情報
であるが、これを1次元の射影情報となるように演算す
る。上記ステップ(153)にて演算された差分値は、
背景部分のように動きの無い被写体領域においては第1
の蓄積信号情報における輝度情報と第2の蓄積信号情報
における輝度情報とはカメラの動き(撮影画枠の移動)
の方向と量との算出にエラーがない限りは殆ど一致する
のでほぼ0となる。しかし、図10にて説明したシーン
の人物71のように画面内に動きのある被写体が存在す
ると、その被写体領域においては第1の蓄積信号情報に
おいては人物71の輝度情報であったのに、第2の蓄積
信号情報における輝度情報においては背景領域になるな
どして輝度情報に差が出てくる。
【0049】よって、図10(a)及び(b)にて示し
た撮影シーンに対応してこのステップ(154)にて演
算された射影情報としては、図13(a)に水平方向
(列方向)のデータを表す曲線Hmvを、同図(b)に
垂直方向(行方向)のデータを表す曲線Vmvをそれぞ
れ示すように、人物71が移動した領域においてその値
が高くなる。
【0050】最後に、ステップ(155)にて、上記ス
テップ(154)にて演算された差分値の射影データに
基づいて、撮影画面内における動体領域(動きのある被
写体領域)を判別する。図13(a)に示した水平方向
(列方向)の射影像が所定値以上の高い値を示している
領域と、同図(b)に示した垂直方向(行方向)の射影
像が所定値以上の高い値を示している領域との画面内の
交差領域を求めると撮影画面内の動体領域を求めること
ができる。
【0051】上記ステップ(155)が終了すると、図
7のステップ(108)へ戻るが、このステップにおけ
る焦点検出エリアの選択手法として動体領域に含まれる
エリアを選択することで動きのある被写体によく追従す
るオートフォーカスを実現することができる。上記ステ
ップ(155)にて求められた動体領域に含まれる焦点
検出エリアとしてはFA14,FA19などの数点があ
るが、これらの数点において測距を行って測距情報から
最終的な合焦領域を決定する手法(例えば近距離優先)
もあるし、測距を行う以前に所定のアルゴリズムにより
1点に絞り込む手法(例えば画面の上側優先)などがあ
る。
【0052】また、以上説明したような動体領域の検出
を時間間隔をおいて繰り返し行うことで動体の動き量や
動く方向をも検出することができる。例えば図10にて
説明したようなシーンで人物71が撮影画枠の左側から
右側に横切るように動いているとすれば、図13(a)
にて示した射影情報の曲線Hmvの値の大きい部分が左
側から右側に移動していくことが検出できるからであ
る。
【0053】このようにして、図14に例示するように
動きのある被写体に対して焦点検出エリアFA14が選
択されて合焦することが可能となる。
【0054】以上で、実施の第1の形態の説明を終了す
る。
【0055】上記の実施の第1の形態によれば、被写界
を複数領域P1,1 〜Pm,n に分割して蓄積を行う蓄積手
段(測光センサ26、カメラ制御回路41)、前記蓄積
手段により所定の時間間隔をおいて蓄積された第1の蓄
積信号及び第2の蓄積信号の輝度値を相関演算して、被
写界の撮影画枠の動きを検出する手段(ステップ(15
1),(152))、前記動き検出結果に基づいて画素
数分ずらして修正し、得られた共通領域における前記第
1の蓄積信号と前記第2の蓄積信号とにおける各画素間
の蓄積信号の差分を演算する手段(ステップ(15
3))、前記差分の1次元射影情報に基づいて被写界内
の動体領域を判別する手段(ステップ(154),(1
55))を有し、動体領域判別結果に応じて焦点検出エ
リア(測距エリアでも良い)の選択を行うようにしてい
る。
【0056】よって、相関演算が1次元で済むために比
較的演算負荷が少なく、かつ精度良く撮影画面内の動体
領域の判別して、動きのある対象物に追従して適正な焦
点検出(もしくは測距)を行うことができる。つまり、
動きのある対象物にピントを合わせ続けた焦点調節を行
うことが可能となる。
【0057】(実施の第2の形態)上記実施の第1の形
態では、写真フィルムに撮影を行うカメラを例として説
明したが、本発明の実施の第2の形態は、手ぶれ補正機
能を有し、CCD等の光電変換素子によって被写界の画
像情報を電気信号に変換して信号記録を行う電子スチル
カメラに適用した例を示す。
【0058】図15は本発明の実施の第2の形態による
自動焦点検出装置を有する電子スチルカメラにおける光
学部材の配置等を断面図にて表わしたものである。
【0059】図1にて説明したカメラ10及び交換レン
ズ30の場合と同一の構成部材については同じ符号を付
し、その説明は省略する。
【0060】電子スチルカメラ本体1010において、
図1にて説明したカメラ10の場合と異なる構成部材
は、85の撮像素子である。この撮像素子85はCCD
やCMOSなどのエリアの光電変換素子によって被写界
の画像情報を電気信号に変換するものである。
【0061】交換レンズ1030において、図1にて説
明した交換レンズ30と異なる構成部材は、手ぶれ補正
用のシフト光学系38が追加されている点である。
【0062】図16は本発明を実施した電子スチルカメ
ラ本体1010とその交換レンズ1030の電気回路の
構成例を表わすブロック図である。これについても図6
にて説明したカメラ10及び交換レンズ30の場合と同
一の構成部材については同じ符号を付し、その説明は省
略する。
【0063】電子スチルカメラ本体1010において、
図6にて説明したカメラ10の場合と異なる構成部材を
説明する。
【0064】81は電子スチルカメラの縦ぶれを検出す
るための第1の角速度センサであり、例えば振動ジャイ
ロなどによって構成される。該第1の角速度センサ81
の出力は、第1の増幅回路82に入力されて適度な増幅
並びに周波数帯域の調整などが行われてカメラ制御回路
41のA/Dコンバータ入力端子に接続される。また、
83は電子スチルカメラの横ぶれを検出するための第2
の角速度センサであり、例えば振動ジャイロなどによっ
て構成される。該第2の角速度センサ83の出力は、第
2の増幅回路84に入力されて適度な増幅並びに周波数
帯域の調整などが行われてカメラ制御回路41のA/D
コンバータ入力端子に接続される。
【0065】撮像素子85は、図15にて説明したもの
と同一であるが、該撮像素子85にて電気信号に変換さ
れた画像情報は信号処理回路86によってデジタル信号
に変換されて周知の補正、補完等信号処理が行われる。
撮像された画像情報は最終的には画像ファイル情報とな
ってメモリ87に記憶される。
【0066】交換レンズ1030において、図6にて説
明した交換レンズ30の場合と異なる構成部材を説明す
る。
【0067】38は図15にて説明したシフト光学系と
同一である。91はシフト光学系38を駆動するための
ドライバ回路であり、レンズ御回路51の出力信号に基
づいてシフト光学系38をシフトさせるための第1のコ
イル92並びに第2のコイル93への通電量を調整す
る。第1のコイル92の通電量に応じてシフト光学系3
8は縦方向にシフトしてカメラの縦ぶれを補正する。第
2のコイル93の通電量に応じてシフト光学系38は横
方向にシフトしてカメラの横ぶれを補正する。
【0068】続いて図17から始まるフローチャートに
従って電子スチルカメラ本体のカメラ制御回路41の本
発明に関わる具体的な動作シーケンスについて説明す
る。
【0069】不図示の電源スイッチがオンされてカメラ
制御回路41が動作可能となり、不図示のレリーズ釦の
第1ストロークスイッチがオンされると、図17のステ
ップ(201)より実行する。まず。ステップ(20
1)にて、測光用センサ26に対して制御信号を出力し
て、第1の信号蓄積を行う。次のステップ(202)で
は、測光用センサ26に蓄積された各受光部P1,1 から
Pm,n の信号を読み出しながらA/D変換を行い、第1
の蓄積信号情報としてRAMに記憶する。この際に、変
換された各デジタルデータに対してシェーディング等の
必要な各種のデータ補正を行う。
【0070】次のステップ(203)では、タイマ機能
による所定の時間が経過するのを待つ。経過するとステ
ップ(204)へ進み、測光用センサ26に対して制御
信号を出力して、第2の信号蓄積を行う。そして、次の
ステップ(205)において、測光用センサ26に蓄積
された各受光部P1,1 からPm,n の信号を読み出しなが
らA/D変換を行い、第2の蓄積信号情報としてRAM
に記憶する。変換された各デジタルデータに対してシェ
ーディング等の必要な各種のデータ補正を行う。
【0071】次のステップ(206)では、第2の蓄積
信号情報に基づいて周知のアルゴリズムによる露出演算
を行う。演算によって被写体の輝度を求め、これに対し
て適正露出となるシャッタ速度や絞り値を決定する。ま
た、フラッシュ発光をするかどうかの判別もする。そし
て、次のステップ(207)にて、第1の蓄積信号情報
及び第2の蓄積信号情報に基づいて動体領域検出を行
う。動体領域検出の具体的方法は後述するとして、図1
7のフローチャートの説明を続ける。
【0072】次のステップ(208)では、動体領域検
出結果に基づいて、焦点検出を行うべきエリアをFA1
からFA25の焦点検出エリアより選択する。そして、
ステップ(209)にて、焦点検出用センサ20に対し
て制御信号を出力して、信号蓄積を行う。続くステップ
(210)では、焦点検出用センサ20に蓄積された信
号を読み出しながらA/D変換を行う。さらに、変換さ
れた各デジタルデータに対してシェーディング等の必要
な各種のデータ補正を行う。
【0073】ステップ(211)へ進むと、焦点検出を
行うために必要なレンズ情報等をレンズ御回路51より
入力し、これと焦点検出用センサ20から得られている
デジタルデータより上記ステップ(208)にて選択さ
れた焦点検出エリアの焦点状態を演算する。さらに演算
された焦点状態に従って合焦となるためのレンズ移動量
を算出する。そして、ステップ(212)にて、算出さ
れたレンズ移動量をレンズ御回路51に出力する。これ
に従ってレンズ御回路51は焦点調節用レンズを駆動す
るように第2のモータドライバ52に信号出力して、第
2のモータ53を駆動する。これにより、撮影レンズは
被写体に対して合焦状態となる。合焦状態になった後に
距離エンコーダ56に基づいた被写体距離に関する情報
をレンズ御回路51より入力することで被写体までの距
離情報を得ることができる。
【0074】次のステップ(213)では、シャッタ釦
の第2ストロークスイッチがオンされるのを待つ。オン
されていなければ前記ステップ(201)に戻るが、も
しも、オンされるとステップ(214)へ進む。
【0075】ステップ(214)へ進むと、第1のモー
タドライバに制御信号を出力して、第1のモータ44を
駆動して主ミラー13及び第1の反射ミラー14を跳ね
上げる。そして、ステップ(215)にて、上記ステッ
プ(206)にて演算された絞り値情報をレンズ御回路
51に対して出力する。この情報に従ってレンズ御回路
51は絞り31を駆動するように第3のモータドライバ
54に信号出力して、第3のモータ55を駆動する。こ
れにより、撮影レンズは絞り込み状態となる。続くステ
ップ(216)では、上記ステップ(206)にて演算
されたシャッタ速度にしたがってシャッタ42を制御す
るとともに撮像素子85の蓄積制御を行って撮像を行
う。また、露出演算によってストロボ装置47を使用し
て撮影すべきシーンであると判別されている場合には、
該ストロボ装置47を発光させる。
【0076】次のステップ(217)では、レンズ御回
路51に対して絞り31を開放するように情報出力す
る。この情報に従ってレンズ御回路51は絞り31を駆
動するように第3のモータドライバ54に信号出力し
て、第3のモータ55を駆動する。これにより撮影レン
ズは絞り開放状態となる。そして、ステップ(218)
にて、第1のモータドライバに制御信号を出力して、第
1のモータ44を駆動して主ミラー13及び第1の反射
ミラー14をダウンさせる。最後に、ステップ(21
9)にて、撮像素子85にて撮像された画像情報を信号
処理回路86によって信号処理してメモリ87に記憶す
る。
【0077】これで一連の撮像シーケンスが終了する。
【0078】手ぶれ補正の処理は、上記一連のシーケン
ス中にタイマ割り込みによって一定の周期毎に行われ
る。この手ぶれ補正の処理について、図18(a)のフ
ローチャートに従って説明する。
【0079】手ぶれ補正用のタイマ割り込みが発生する
と、ステップ(231)より割り込み処理を始め、ここ
では、第1の角速度センサ81の出力信号に基づく縦ぶ
れの角速度情報並びに第2の角速度センサ83の出力信
号に基づく横ぶれの角速度情報をA/D変換する。そし
て、次のステップ(232)にて、縦ぶれ並びに横ぶれ
の角速度情報を積分演算し、縦ぶれ並びに横ぶれの角変
位量に変換する。続くステップ(233)では、演算さ
れた縦ぶれ並びに横ぶれの角変位量をレンズ御回路51
に送信する。そして、次のステップ(234)並びにス
テップ(235)にて、レンズ御回路51の動作になる
が、ここで続けて説明する。
【0080】ステップ(234)では、レンズ御回路5
1は縦ぶれ並びに横ぶれの角変位量がカメラカメラ制御
回路41より送信されてくると、縦ぶれ角変位量に基づ
いてぶれを補正するのに適当なコイル92に対する通電
量を演算し、横ぶれ角変位量に基づいてぶれを補正する
のに適当なコイル93に対する通電量を演算する。次の
ステップ(235)では、レンズ御回路51は演算され
た通電量に従ってドライバ回路91を通電制御する。
【0081】以上のシーケンスを所定のタイマ割り込み
で繰り返し実行して手ぶれ補正が行われる。
【0082】続いて、前記ステップ(207)にて実行
する動体検出の詳細な内容について図18(b)のフロ
ーチャートに従って説明する。
【0083】ステップ(251)では、上記ステップ
(232)にて得られている角変位量に従って、上記ス
テップ(201)にて行った第1の信号蓄積時点より上
記ステップ(204)にて行った第2の信号蓄積時点ま
での間の電子スチルカメラの動き(撮影画枠の移動)の
方向と量を算出する。
【0084】上記実施の第1の形態においては、カメラ
の動き(撮影画枠の移動)の方向と量を算出する際に第
1の蓄積信号と第2の蓄積信号との周辺部分の相関演算
を用いていたが、手ぶれ補正用にカメラの角変位などが
求められている場合にはこの情報を利用してカメラの動
き(撮影画枠の移動)の方向と量を算出することができ
る。
【0085】次のステップ(252)では、算出された
カメラの動き(撮影画枠の移動)の方向と量に基づいて
第1の蓄積信号情報に対する第2の蓄積信号情報の2次
元的な位置関係をずらして修正した上で、その重なる共
通部分について第2の蓄積信号情報の各輝度情報と第1
の蓄積信号情報の各輝度情報との差分値を演算する。こ
のステップは上記実施の第1の形態におけるステップ
(153)と同様である。
【0086】次のステップ(253)では、上記ステッ
プ(252)にて演算された差分値情報は2次元の情報
であるが、これを1次元の射影情報となるように演算す
る。このステップは上記実施の第1の形態におけるステ
ップ(154)と同様である。最後に、ステップ(25
4)にて、上記ステップにて演算された差分値の射影デ
ータに基づいて、撮影画面内における動体領域(動きの
ある被写体領域)を判別する。このステップは上記実施
の第1の形態におけるステップ(155)と同様であ
る。
【0087】上記ステップ(254)が終了すると、図
17のステップ(208)へ戻り、上記の実施の第1の
形態の場合と同様に、焦点検出エリアの選択手法として
動体領域に含まれるエリアを選択することで動きのある
被写体によく追従するオートフォーカスを実現すること
ができる。
【0088】以上で、本発明の実施の第2の形態の説明
を終了する。
【0089】尚、2次元の輝度情報を1次元の射影像に
変換する場合に、上記実施の各形態例に示したように、
2次元配列された複数の受光部を有する光電変換センサ
の出力信号を読み出した後にマイクロコンピュータ等に
よるソフトウェアで演算処理する手法の他に、光電変換
センサと同一チップ上に集積された処理回路によりハー
ドウェアで変換する手法も存在するので、この様な手法
を使って動体検出のための演算処理を行っても良い。
【0090】上記の実施の第2の形態によれば、被写界
を複数領域に分割して蓄積を行う蓄積手段(測光センサ
26、カメラ制御回路41)、前記蓄積手段により所定
の時間間隔をおいて蓄積された第1の蓄積信号及び第2
の蓄積信号の前記所定時間における撮影画枠のぶれ量を
検出する手段(ステップ(251))、前記ぶれ量に基
づいて画素数分ずらして修正し、得られた共通領域にお
ける前記第1の蓄積信号と前記第2の蓄積信号とにおけ
る各画素間の蓄積信号の差分を演算する手段(ステップ
(252))、前記差分の1次元射影情報に基づいて被
写界内の動体領域を判別する手段(ステップ(25
2),(254))を有し、動体領域の判別結果に応じ
て焦点検出エリア(測距エリアでも良い)の選択を行う
ようにしている。
【0091】よって、相関演算が1次元で済むために比
較的演算負荷が少なく、かつ精度良く撮影画面内の動体
領域の判別して、動きのある対象物に追従して適正な焦
点検出を行うことができる。
【0092】(変形例)上記実施の形態では、銀塩カメ
ラや電子スチルカメラの自動焦点検出装置に適用した例
を示しているが、これに限定されるものではなく、その
他の焦点検出装置や測距装置を有する光学機器や、焦点
検出結果もしくは測距結果に基づいて焦点調節を行う自
動合焦装置経も適用可能である。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
比較的演算負荷が少なく、精度の良い動体領域の判別を
行うことができる動体領域判別装置又は動体領域判別方
法を提供でき、更には動体領域に対して焦点調節するこ
とのできる合焦装置を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1の形態に係るカメラ及び交
換レンズの光学部材の配置等を示す断面図である。
【図2】図1の焦点検出用センサの構成例を示す図であ
る。
【図3】図1の焦点検出エリアの配置例を示す図であ
る。
【図4】図1の測光用センサの構成例を示す図である。
【図5】図1の測光用センサの画面分割例を示す図であ
る。
【図6】本発明の実施の第1の形態に係るカメラ及び交
換レンズの電気回路の構成例を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施の第1の形態に係るカメラの動作
を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の第1の形態に係るカメラにおけ
る動体検出時の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の第1の形態においてカメラの動
き検出範囲の例を示す図である。
【図10】本発明の実施の第1の形態に係る撮影シーン
の例を示す図である。
【図11】本発明の実施の第1の形態において画面の周
辺部分の射影情報を示す図である。
【図12】本発明の実施の第1の形態においてカメラの
動き量だけずらすことの説明図である。
【図13】本発明の実施の第1の形態において差分情報
の射影情報を示す図である。
【図14】本発明の実施の第1の形態において焦点検出
エリアノ選択の例を示す図である。
【図15】本発明の実施の第2の形態に係る電子スチル
カメラ及び交換レンズの光学部材の配置等を示す断面図
である。
【図16】本発明の実施の第2の形態に係る電子スチル
カメラ及び交換レンズの電気回路の構成例を示すブロッ
ク図である。
【図17】本発明の実施の第2の形態に係る電子スチル
カメラの動作を示すフローチャートである。
【図18】本発明の実施の第2の形態に係る電子スチル
カメラにおけるぶれ補正及び動体検出時の動作を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
10 カメラ本体 20 焦点検出用センサ 26 測光用センサ 30 交換レンズ 41 カメラ制御回路 51 レンズ制御回路 81,83 角速度センサ 1010 電子スチルカメラ 1030 手ぶれ補正系を有する交換レンズ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 13/36 H04N 5/232 Z G06T 7/20 101:00 H04N 5/225 G02B 7/11 N 5/232 C // H04N 101:00 G03B 3/00 A

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写界内の像を受光し、複数回にわけて
    蓄積する蓄積手段と、それぞれの回の蓄積信号を相関演
    算して被写界の動きを求め、該動きを補正した後のそれ
    ぞれの回の蓄積信号の差分を演算する信号差演算手段
    と、補正した後の蓄積信号の差分の1次元射影情報よ
    り、被写界内で動体が占める領域を判別する判別手段
    と、を有することを特徴とする動体領域判別装置。
  2. 【請求項2】 該判別手段は、該蓄積信号の差分が閾値
    より大きい領域を動体が占める領域と判別することを特
    徴とする請求項1に記載の動体領域判別装置。
  3. 【請求項3】 該蓄積手段は、被写界像を電気信号に変
    換する光電変換素子であることを特徴とする請求項1に
    記載の動体領域判別装置。
  4. 【請求項4】 該蓄積手段は輝度情報を得るための測光
    手段であり、該信号差演算手段は輝度情報の1次元射影
    情報を相関演算することで被写界の動きを求めることを
    特徴とする請求項3に記載の動体領域判別装置。
  5. 【請求項5】 被写界の枠を定める撮影光学系のぶれ量
    を検出するぶれ検出手段を有し、検出されたぶれ量を用
    いて被写界の動きを求めることを特徴とする請求項1に
    記載の動体領域判別装置。
  6. 【請求項6】 複数の領域に分割した被写界内の像を受
    光し、複数回にわけて蓄積する蓄積手段と、それぞれの
    回の蓄積信号の輝度値を相関演算して被写界の動きを求
    める動き検出手段と、該動きからそれぞれの回の蓄積信
    号に共通する領域である被写界領域を求め、共通する被
    写界領域におけるそれぞれの蓄積信号の差分を求める信
    号差演算手段と、該差分の1次元射影情報に基づいて、
    被写界内で動体が占める領域を判別する判別手段と、を
    有することを特徴とする動体領域判別装置。
  7. 【請求項7】 該動き検出手段は、それぞれの回の蓄積
    信号の1次元射影情報を相関演算することで被写界の動
    きを求めることを特徴とする請求項6に記載の動体領域
    判別装置。
  8. 【請求項8】 該動き検出手段は、それぞれの回の蓄積
    信号において被写界の周辺に位置する蓄積信号を用いて
    被写界の動きを求めることを特徴とする請求項7に記載
    の動体領域判別装置。
  9. 【請求項9】 複数の領域に分割した被写界内の像を受
    光し、複数回にわけて蓄積する蓄積手段と、被写界の枠
    を定める撮影光学系のぶれ量を求めるぶれ量検出手段
    と、該ぶれ量からそれぞれの回の蓄積信号に共通する領
    域である被写界領域を求め、共通する被写界領域におけ
    るそれぞれの蓄積信号の差分を求める信号差演算手段
    と、該差分の1次元射影情報に基づいて、被写界内で動
    体が占める領域を判別する判別手段と、を有することを
    特徴とする動体領域判別装置。
  10. 【請求項10】 該ぶれ量検出手段は、角速度センサを
    有することを特徴とする請求項9に記載の動体領域判別
    装置。
  11. 【請求項11】 請求項1から10の何れかに記載の動
    体領域判別装置を有し、判別された動体が占める領域に
    対して光学系の焦点調節を行う合焦装置。
  12. 【請求項12】 複数の領域に分割した被写界内の像を
    信号に変換する変換ステップと、複数回にわけて該信号
    を蓄積する蓄積ステップと、それぞれの回の蓄積された
    信号を相関演算して被写界の動きを求める動き検出ステ
    ップと、該動きを補正した後のそれぞれの回の蓄積され
    た信号の差分を演算する差分検出ステップと、該蓄積さ
    れた信号の差分より、被写界内で動体が占める領域を判
    別する判別ステップと、を含むことを特徴とする動体領
    域判別方法。
  13. 【請求項13】 該動き検出ステップは、それぞれの回
    の蓄積信号の輝度情報を求める輝度検出ステップを含
    み、該輝度情報の1次元射影情報を演算して、該1次元
    射影情報を相関演算することで被写界の動きを求めるこ
    とを特徴とする請求項12に記載の動体領域判別方法。
  14. 【請求項14】 該動き検出ステップは、ぶれ検出系が
    検出した被写界の枠を定める撮影光学系のぶれ量を用い
    て被写界の動きを求めることを特徴とする請求項12に
    記載の動体領域判別装置
  15. 【請求項15】 複数の領域に分割した被写界内の像を
    信号に変換する変換ステップと、複数回にわけて該信号
    を蓄積する蓄積ステップと、それぞれの回の蓄積された
    信号の輝度値を相関演算して被写界の動きを求める動き
    検出ステップと、該動きからそれぞれの回の蓄積信号に
    共通する被写界領域を求め、共通する被写界領域におけ
    るそれぞれの蓄積信号の差分を求める差分検出ステップ
    と、該差分の1次元射影情報を演算する射影情報演算ス
    テップと、該1次元射影情報より被写界内で動体が占め
    る領域を判別する判別ステップと、を含むことを特徴と
    する動体領域判別方法。
  16. 【請求項16】 複数の領域に分割した被写界内の像を
    信号に変換する変換ステップと、複数回にわけて該信号
    を蓄積する蓄積ステップと、被写界の枠を定める撮影光
    学系のぶれ量を求めるぶれ量検出ステップと、該ぶれ量
    からそれぞれの回の蓄積信号に共通する被写界領域を求
    め、共通する被写界領域におけるそれぞれの蓄積信号の
    差分を求める差分検出ステップと、該差分の1次元射影
    情報を演算する射影情報演算ステップと、該1次元射影
    情報より被写界内で動体が占める領域を判別する判別ス
    テップと、を含むことを特徴とする動体領域判別方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005221952A (ja) * 2004-02-09 2005-08-18 Olympus Corp カメラ
US8023744B2 (en) 2006-03-16 2011-09-20 Hoya Corporation Pattern matching system and targeted object pursuit system using light quantities in designated areas of images to be compared
JP2012249071A (ja) * 2011-05-27 2012-12-13 Nikon Corp 撮像装置

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