JP2002371785A - トンネル計画線上の地盤中の被圧水排水方法 - Google Patents

トンネル計画線上の地盤中の被圧水排水方法

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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トンネル掘削機によって上方から斜め下方に
向かって斜坑を掘削する際に、そのトンネル計画線上に
存在する湧水帯の被圧水をトンネル掘削機が該湧水帯に
達する前に排水する。 【解決手段】 トンネル掘削機1の掘進に先行してトン
ネル掘削壁面側から先端がトンネル掘削機1から前方の
地盤に達する一定長さの水抜き孔2を穿設し、この水抜
き孔2が湧水帯に突き当たった際に、該水抜き孔2を通
じて排水ポンプ4により湧水帯の被圧水を排水し、トン
ネル掘削機1がこの水抜き孔2の孔底近傍部にまで掘進
した時に、トンネル掘削機1の後方の掘削壁面側から再
び一定長さの新たな水抜き孔2を穿設してこの水抜き孔
2を通じて被圧水を排水する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトンネル掘削機によ
って水力発電所の水圧管路用斜坑等のトンネルを上方か
ら斜め下方に向かって掘削する際に、トンネル掘削機の
掘進の妨げとなるトンネル掘削計画線上の地盤中に存在
する湧水帯の水(以下、被圧水という)を排水する方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、山岳地盤に例えば水力発電所
の水圧管路を形成するためのトンネル(斜坑)を掘削す
るには、TBM(トンネルボーリングマシン)と称され
ているトンネル掘削機を使用して地山の下方に設けてい
る水平坑から斜め上方に向かってトンネルを掘進してい
くことが行われている。この際、トンネル掘削機が掘進
中に地盤中に存在する湧水帯の被圧水に突き当たると、
被圧水がトンネル掘削機内に流入してそれ以上の掘進が
できなくなるばかりでなく、作業員に危険を及ぼすこと
になる。
【0003】そのため、トンネル掘削機によるトンネル
の掘進を開始する前に、トンネル計画線上の上方地盤か
ら上記水平坑に向かって小径側路を穿設し、この小径側
路を通じて被圧水を水平坑側に排出したのち、該小側路
に沿って水平坑内からトンネル掘削機を発進させること
により斜め上方に向かってトンネルを掘削している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、トンネ
ル計画線上の上端側地盤からこの計画線に沿って水平坑
に達するまでの長い小径側路を穿設する作業は極めて困
難を伴うばかりでなく、小径側路がトンネル計画線に接
近したりトンネル計画線から大きく外れたりして正確に
穿設することができないという問題点がある。
【0005】また、上記トンネル掘削機によるトンネル
の掘削は、水平坑内から斜め上方に向かって掘削してい
くものであるから、このトンネル掘削機の発進基地とな
る上記水平坑を設けておく必要があり、そのための多大
な労力と費用を要するという問題点がある。
【0006】本発明は上記のような問題点に鑑みてなさ
れたもので、トンネル掘削機によって山岳地盤等の上方
から斜め下方に向かってトンネルを掘削すると共に、そ
の掘進中において、トンネル計画線上の地盤中に存在す
る湧水帯の被圧水を確実且つ円滑に排除することを目的
とする被圧水排水方法を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によるトンネル計画線上の地盤中の被圧水排
水方法は、請求項1に記載したように、トンネル掘削機
により下方に向かってトンネルを掘削していくと共に、
その掘削に先行して水抜き孔をトンネル計画線に沿って
穿設し、該水抜き孔内に集水された湧水帯の被圧水をト
ンネル内に設置した排水ポンプによって排水することを
特徴とするものである。
【0008】さらに、請求項2に係る発明は、上記トン
ネル計画線上に存在する湧水帯の被圧水排水方法におい
て、トンネル掘削機に掘進に従って一定長さの水抜き孔
をトンネル掘削壁面に設けた凹所から順次穿設すること
を特徴としている。
【0009】また、上記請求項1又は請求項2に記載の
被圧水排水方法において、請求項3に係る発明は、既設
の水抜き孔の下端近傍位置にまでトンネル掘削機が掘進
した時に、排水ポンプの稼働を維持して上記水抜き孔を
通じて湧水帯の被圧水を揚水する一方、トンネル掘削機
の後方近傍部における掘削壁面に新たな凹所を設けてこ
の凹所からトンネル計画線に沿って新たな水抜き孔を穿
設し、この水抜き孔の穿設後、上記排水ポンプをこの新
たな水抜き孔側に移設して稼働させることを特徴として
いる。
【0010】
【作用】山岳地盤等の岩盤地山の上方部側からトンネル
掘削機を斜め下方に向けて発進させてトンネルを掘進す
る一方、このトンネル掘削機によるトンネル計画線に沿
って先端が常にトンネル切羽よりも先行する位置、即
ち、下方の地盤に達しているように水抜き孔を穿設す
る。そして、この水抜き孔がトンネル計画線上の地盤中
に存在する湧水帯に突き当たって連通した場合には、ト
ンネル掘削機がこの湧水帯に達する前に水抜き孔を通じ
て湧水帯の被圧水をトンネル内に揚水し、坑外に排水す
る。
【0011】従って、トンネル計画線上の地盤中に湧水
帯が存在していても、トンネルがその位置まで掘進した
時には湧水帯の被圧水が上記水抜き孔を通じて排除され
ているため、そのまま、掘進を続行していくことができ
る。上記水抜き孔は、一本の長尺な孔である場合にはそ
の穿設が困難で且つ正確に行えないために、トンネル掘
削機の一定長、掘進する毎に掘削されたトンネル壁面に
凹所を順次設け、この凹所からの側方部から一定深さに
達するまでに穿設することが好ましい。
【0012】このように、一定長の水抜き孔をトンネル
掘削壁面に設けた凹所からトンネル計画線に沿って穿設
しておくと、トンネル掘削機が掘進するに従ってトンネ
ル切羽がこの水抜き孔の下端(底部)に近づく一方、該
水抜き孔の穿設開始端である上記凹所はトンネル掘削機
から相対的に後退することになり、そのため、水抜き孔
の下端近傍部にまでトンネル掘削機が掘進した時に、上
記トンネル側方部からこのトンネルの掘進長に略等しい
距離を存したトンネル掘削機後方の掘削壁面に新たな凹
所を設け、この凹所から新たな水抜き孔を所定深さまで
穿設するものである。
【0013】また、先にトンネル計画線に沿って穿設し
た水抜き孔が湧水帯に突き当たって連通した場合には、
この水抜き孔を通じて上記排水ポンプの稼働により湧水
帯の被圧水を揚水しながら、トンネル掘削機がこの水抜
き孔の先端に達するまでにトンネル掘削壁面に上述した
ように次の水抜き孔を穿設し、この新たな水抜き孔が湧
水帯に通じた場合には上記既設の水抜き孔側の排水ポン
プをこの新たな水抜き孔に移設して稼働させ、被圧水を
トンネル内に揚水して排除する。
【0014】こうして、トンネル掘削機の掘進に先行す
るようにトンネル計画線に沿って一定深さの水抜き孔を
穿設し、トンネル計画線上の地盤中に湧水帯が存在した
場合には、トンネル掘削機が該湧水帯に達する前に、こ
の水抜き孔内に浸入する湧水帯の被圧水を排水ポンプに
よって排水ホースを通じてトンネル内に揚水し、被圧水
を排除した地盤をトンネル掘削機により掘削しながら斜
め下方に向かってトンネルを掘進していく。
【0015】なお、上記水抜き孔をトンネル掘削壁面側
から穿設することなく、トンネル掘削機のカッタ板側か
らトンネル計画線上に向かって穿設してもよく、この場
合にはトンネル掘削機が一定長、掘進する毎に、その水
抜き孔を延長する方向に穿設していく。
【0016】また、上記水抜き孔を通じての湧水帯の被
圧水の排水にもかかわらず、湧水帯には被圧水が残存し
ている場合には、トンネル掘削機がその湧水帯に達した
時にトンネル切羽から機内に被圧水が浸入するので、ト
ンネル掘削機の適所に排水ポンプを設置しておき、この
排水ポンプによって被圧水を後方側に排水する。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の具体的な実施の形
態を図面について説明すると、図1はトンネル掘削機1
によって、山岳地盤等の岩盤地山を上方から斜め下方に
向かってトンネル(斜坑)Tを掘削している状態を示す
もので、トンネル掘削機1は、公知のように、スキンプ
レート1aの開口前端部に岩盤を掘削する回転カッタ板1b
を配設していると共に、この回転カッタ板1bの後面と上
記スキンプレート1a内に張設している隔壁1cとの間の空
間部を掘削土砂取込室1dに形成し、この掘削土砂取込室
1d内に取り込まれた土砂をベルトコンベア等の適宜な搬
出手段によって坑外に排出するように構成している。
【0018】また、トンネル掘削機1の掘進手段として
は公知のように、上記スキンプレート1aを互いにジャッ
キにより伸縮自在に連結した前胴部と後胴部とに分割し
てそれぞれの胴部にジャッキの伸長によってトンネルT
の掘削壁面に圧着するフロントグリッパとリアグリッパ
とを配設し、リアグリッパを掘削壁面に圧着させて後胴
部を固定した状態で前胴部を後胴部に対して前進させる
構造となっている。
【0019】このトンネル掘削機1によって山岳地盤上
から斜め下方にトンネルを掘削するに際に、その掘削に
先行して小径の水抜き孔2をトンネル計画線Taに沿って
地表からボーリングにより一定の深さまで穿設し、この
水抜き孔2の穿設作業と並行してトンネル掘削機1を斜
め下方に掘進させる。そして、トンネル掘削機1が掘進
してそのカッタ板1bにより掘削されるトンネル切羽tが
上記一定長の水抜き孔2の底部近傍部にまで達すると、
トンネル掘削機1の後方近傍部におけるトンネル掘削壁
面に凹所3を掘削形成し、この凹所3から上記水抜き孔
2と平行する一定長(一定深さ)の水抜き孔2を新たに
穿設する。
【0020】さらに、トンネル掘削機1が掘進して上記
凹所3から穿設している一定長の水抜き孔2の底部近傍
部にまで達すると図2に示すように、トンネル掘削機1
の上方近傍部(後方近傍部)におけるトンネル掘削壁面
に新たな凹所3を設け、この凹所3から先に穿設した上
記水抜き孔2(以下、既設の水抜き孔とする)と同一長
さの新たな水抜き孔2'(以下、新設の水抜き孔とする)
を穿設する。なお、これらの既設水抜き孔2と新設水抜
き孔2'とはトンネル周方向にずらした位置、即ち、互い
に平行する位置に設けられる。
【0021】一定長の水抜き孔2の穿設作業は上記図2
に示すように、上記凹所3に穿孔機20を設置し、この穿
設機の回転打撃駆動部に先端に穿孔ビット22を装着して
いる定尺のボーリングロッド21を連結したのち、回転打
撃駆動部により該ボーリングロッド21の上端を叩打しな
がら回転させてトンネル計画線Taに並行する孔を穿設
し、次いで、このボーリングロッド21に穿孔ビット22を
備えていない定尺のボーリングロッド21を継ぎ足して上
記同様に回転打撃駆動部の作動によりさらに深くまで孔
を穿設し、この作業を複数本のボーリングロッド21を順
次継ぎ足しながら行うことによって穿設される。
【0022】上記のように、トンネル掘削機1が斜め下
方に向かって一定長掘進する毎に、その後方に掘削され
たトンネル掘削壁面に凹所3を設けてこの凹所3からト
ンネル計画線Taに沿って一定長の水抜き孔2を穿設して
いく。なお、この水抜き孔2の穿設は、トンネル掘削機
1を停止させることなく行われる。即ち、トンネル掘削
機1によるトンネルの掘進と並行して水抜き孔2をその
先端が常にトンネル切羽tよりも先行するようにして穿
設するものである。
【0023】そして、一定長の水抜き孔2を穿設した時
に、該水抜き孔2がトンネル計画線Ta上の地盤中に存在
する湧水帯Aに突き当たると、排水ポンプ4を該水抜き
孔2の内底部に投入して稼働させることにより、排水ポ
ンプ4に接続している排水ホース5を通じて地上に設置
している被圧水貯留タンク6まで湧水帯Aの被圧水を揚
水し、湧水帯A内の被圧水を排水する。
【0024】被圧水を地上にまで排水する手段として
は、上記水抜き孔2の上端凹所3に堰板7を立設して凹
所内に中継タンク部8を形成し、この中継タンク部8に
上記排水ホース5の上端開口部を臨ませて上記排水ポン
プ4の稼働によりこの排水ホース5を通じて中継タンク
部8に被圧水を一旦、貯留すると共にこの中継タンク部
8内に中継ポンフ9を設置してこの中継ホンプ9から既
設水抜き孔2内に敷設した配管10を通じて揚水して上記
地上に設置した貯留タンク6に排水するように構成して
いる。
【0025】この場合、トンネル掘削機1の一定長の掘
進に従って、上述したようにトンネル掘削壁面にトンネ
ル長さ方向に所定間隔毎に凹所3、3・・・を形成しな
がらそれぞれの凹所3に水抜き2を形成するものである
から、隣接する既設水抜き孔2、2間を連通孔(図示せ
ず)によって連通させて全ての既設水抜き孔2内に連通
孔を介して配管10を連続的に配設する。なお、別な排水
手段としては、中継タンク部8を設けることなく、トン
ネルT内に地上の貯留タンク6と新設水抜き孔2'内の排
水ホース5とを連結、連通させた配管を敷設し、この配
管の中間部に中継ポンプを設けて貯留タンク6に排水す
るように構成してもよい。また、排水ポンプ4は新設水
抜き孔2'の内底面に設置することなく、新設水抜き孔2'
の凹所3側に設置してもよい。
【0026】また、トンネルを掘進するトンネル掘削機
1はそのトンネル切羽tの位置を適宜な検出器によって
検出されると共に上記新設水抜き孔2'の孔底の位置も適
宜な検出器によって検出され、これらの位置検出によっ
てトンネル掘削機1が新設水抜き孔2'の孔底に接近して
いることを検知し、この検知によって新たな水抜き孔の
穿設を開始するものである。
【0027】一方、上記新設水抜き孔2'を通じての湧水
帯A内の被圧水の排水にもかかわらず、湧水帯Aに被圧
水が残存している場合や地中に水が存在している場合に
はこれらの被圧水等(以下、被圧水とする)が切羽tを
通じてトンネル掘削機1内に浸入する。そのため、トン
ネル掘削機1の土砂取込室1d内にも排水ポンプ11が設置
されてあり、この排水ポンプ11から排水ホース12を通じ
て上記新設水抜き孔2'の凹所3に設けている中継タンク
部8内にトンネル掘削機1内の被圧水を排出し、新設水
抜き孔2'を通じて排水された被圧水と共に上記中継ポン
プ9により配管10を通じて貯留タンク6に排水するよう
に構成している。なお、切羽t側に被圧水等がない場合
には、排水ポンプ11の稼働を停止した状態にして掘進す
る。
【0028】また、トンネル掘削機1内に被圧水が許容
範囲以上に浸入した場合にはトンネル掘削機1の掘進を
停止し、上記排水ポンプ11を稼働して被圧水を排水し、
許容範囲以内になった時にトンネル掘削機1による掘進
を開始する。
【0029】以上の実施の形態においては、水抜き孔2
をトンネル掘削機1の一定掘進長毎に順次トンネル掘削
壁面に凹所3を設けてこの凹所3からトンネル計画線Ta
に沿って一定深さまで穿設しているが、図3に示すよう
に、トンネル掘削機1の機内から直接、切羽前方の地盤
に水抜き孔2Aをトンネル掘削機1の掘進に先行して穿設
してもよい。この水抜き孔2Aの穿設は、上記穿孔機20を
用いてカッタ板1bの中央部に設けている孔を通じて行わ
れる。そして、トンネル掘削機1が一定長掘進して水抜
き孔2Aの孔底近傍部に達した時には、この水抜き孔2Aを
上記穿孔機20によって所定長になるまで延長させる。
【0030】水抜き孔2Aが湧水帯Aに突き当たった場
合、トンネル掘削機1の土砂取込室1d内に排水ポンプ4A
を設置し、トンネル掘削機1内に浸入する湧水帯Aの被
圧水を該排水ポンプ4AからトンネルT内に敷設している
配管10’を通じて地上に設置している貯留タンク6まで
揚水し、該貯留タンク6内に排水する。なお、水抜き孔
2Aに排水ポンプを設置し、この排水ポンプから排水ホー
スを通じて一旦トンネル掘削機1の土砂取込室1d内にま
で被圧水を揚水し、上記排水ポンプ4Aを中継ポンプとし
て地上側に排水してもよい。いずれにしてもこの排水手
段によれば、上記実施の形態とは異なって排水中にはト
ンネル掘削機1を掘進させることが困難であるので、停
止した状態で行われる。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明のトンネル計画線上
の地盤中の被圧水排水方法は、請求項1に記載したよう
に、トンネル掘削機により下方に向かってトンネルを掘
削する際に、トンネル計画線上の地盤内に存在する湧水
帯の被圧水を排水する方法であって、トンネル掘削機に
よるトンネル掘削に先行して水抜き孔をトンネル計画線
に沿って穿設し、該水抜き孔内に集水された湧水帯の被
圧水をトンネル内に設置したポンプによって地上側に排
水するので、トンネル掘削機が湧水帯の被圧水に達する
前に水抜き孔を通じて該湧水帯の被圧水を排除すること
ができ、従って、トンネル掘削機が被圧水による影響を
殆ど受けることなく、トンネルを掘進することができ
る。
【0032】さらに、トンネル掘削機は、山岳地盤等の
地盤を上方から斜め下方に向かって掘進しながらトンネ
ルを掘削していくものであるから、従来のように大規模
な発進基地を必要とすることなくトンネル掘削機の自重
を利用して斜坑を円滑且つ容易に掘削することができ
る。
【0033】また、上記請求項1に記載の被圧水排水方
法において、請求項2に係る発明はトンネル掘削機に掘
進に従って一定長さの水抜き孔をトンネル掘削壁面に設
けた凹所から順次穿設するものであるから、水抜き孔を
トンネル計画線に沿って正確に穿設することができ、そ
の上、この水抜き孔の穿設と並行してトンネル掘削機を
掘進させることができるから、トンネルの掘削作業が能
率よく行えて工期の短縮を図ることができる。
【0034】上記請求項1又は請求2に記載の被圧水排
水方法において、請求項3に係る発明は、既設の水抜き
孔の下端近傍位置にまでトンネル掘削機が掘進した時に
排水ポンプを稼働を維持して上記水抜き孔を通じて被圧
水を揚水する一方、トンネル掘削機の後方近傍部におけ
る掘削壁面に新たな凹所を設けてこの凹所からトンネル
計画線に沿って新たな水抜き孔を穿設し、この水抜き孔
の穿設後、上記排水ポンプをこの新たな水抜き孔側に移
設して稼働させることを特徴とするものであるから、一
定長の水抜き孔を凹所から容易にしかも正確の方向に穿
設することができるばかりでなく、トンネル掘削機を連
続的に掘進させながら既設の水抜き孔を通じて被圧水を
排水することができる。
【0035】この場合、上記凹所を排水の中継タンク部
として利用することができ、従って、大容量のポンプを
使用することなく比較的小型のポンプによってこの中継
タンク部からトンネル内等を通じて坑外まで排水するこ
とができる。また、既設の水抜き孔を通じての排水後に
この既設の水抜き孔側のポンプを新たな水抜き孔側に排
水ポンプを移設して稼働させるものであるから、余分な
ポンプを不必要にして小規模な排水手段によって被圧水
の排水処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】排水を行っている状態の簡略縦断側面図、
【図2】水抜き孔の穿設方法を説明するための簡略縦断
側面図、
【図3】別な排水方法を示す簡略縦断側面図。
【符号の説明】
1 トンネル掘削機 2 水抜き孔 3 凹所 4 排水ポンプ 6 貯留タンク 8 中継タンク部 9 中継ポンプ A 湧水帯 T トンネル Ta トンネル計画線 t トンネル切羽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D043 CB08 DA04 2D054 AA07 AC20 FA06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネル掘削機により下方に向かってト
    ンネルを掘削する際に、トンネル計画線上の地盤内に存
    在する湧水帯の被圧水を排水する方法であって、トンネ
    ル掘削機によるトンネル掘削に先行して水抜き孔をトン
    ネル計画線に沿って穿設し、該水抜き孔内に集水された
    湧水帯の被圧水をトンネル内に設置したポンプによって
    排水することを特徴とするトンネル計画線上の地盤中の
    被圧水排水方法。
  2. 【請求項2】 トンネル掘削機に掘進に従って一定長さ
    の水抜き孔をトンネル掘削壁面に設けた凹所から順次穿
    設することを特徴とする請求項1に記載のトンネル計画
    線上の地盤中の被圧水排水方法。
  3. 【請求項3】 既設の水抜き孔の下端近傍位置にまでト
    ンネル掘削機が掘進した時に排水ポンプの稼働を維持し
    て上記水抜き孔を通じて被圧水を揚水する一方、トンネ
    ル掘削機の後方近傍部における掘削壁面に新たな凹所を
    設けてこの凹所からトンネル計画線に沿って新たな水抜
    き孔を穿設し、この水抜き孔の穿設後、上記排水ポンプ
    をこの新たな水抜き孔側に移設して稼働させることを特
    徴とする請求項1又は請求項2に記載のトンネル計画線
    上の地盤中の被圧水排水方法。
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