JP2002369734A - 回転式商品陳列棚 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各段の棚板を回転させることにより、それに
載置された商品の展示や宣伝効果を高める。 【解決手段】 基台８の中央部に立設された支軸１４の
下端部に、駆動手段１に連係されて緩速回転させられる
回転ベース１６を、支軸１４を中心として回転しうるよ
うに嵌合するとともに、回転ベース１６に支軸１４を囲
むようにして立設された回転支柱３の周囲に、上下複数
段の棚板５Ｃを、回転支柱３の外面より放射方向に延出
する複数のブラケット４０により支持させることによ
り、回転支柱３と一体的に回転しうるようにして設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、駆動手段により回
転させられる複数段の棚板を備える塔形の回転式商品陳
列棚に関する。

【０００２】

【従来の技術】支軸の周囲を囲むようにして設けた上下
複数段の棚板を、手動により回転させ、客が棚板上の好
みを商品を選択して取出せるようにした塔形の商品陳列
棚は、例えば特開平８−２４２９８５号公報等に記載さ
れており、公知である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述のような手動式の
商品陳列棚では、客から見える商品が限られるため、展
示や宣伝効果が低く、客の販売意欲が殺がれる。また、
客が不用意に棚板を勢いよく回転させると、棚板上の商
品が転倒したり、落下したりすることもある。

【０００４】このような問題を解決するためには、支軸
を駆動手段に連係して、各段の棚板を緩速で自動的に回
転させることも考えられる。しかし、上記従来の商品陳
列棚のように、各段の棚板が支軸に取付けられている
と、各棚板及びそれに載置した商品の荷重が、直接回転
軸である中心の支軸に加わるため、棚板上の商品の荷重
がアンバランスとなると、支軸に偏荷重が作用し、駆動
部に大きな負荷が加わるなどして支軸及び棚板の回転が
不円滑となったり、支軸を支持する軸受等が早期に摩耗
したりすることが予想される。

【０００５】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、棚板を自動的に回転させることにより、商品の展
示や宣伝効果を高めるとともに、中心の支軸に棚板の荷
重が直接加わらないようにすることにより、棚板を安定
的に回転させうるようにした、回転式商品陳列棚を提供
することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明によると、上記課
題は、次のようにして解決される。 (１) 基台の中央部に立設された支軸の下端部に、駆動
手段に連係されて緩速回転させられる回転ベースを、前
記支軸を中心として回転しうるように嵌合するととも
に、前記回転ベースに前記支軸を囲むようにして立設さ
れた回転支柱の周囲に、上下複数段の棚板を、前記回転
支柱の外面より放射方向に延出する複数のブラケットに
より支持させることにより、回転支柱と一体的に回転し
うるようにして設ける。

【０００７】(２) 上記(１)項において、回転支柱を、
垂直杆とその下端の外方を向くベース脚とからなる側面
視Ｌ字形の少なくとも３個の支柱単体よりなるものと
し、かつそれらを、円周方向に等間隔をおいて互いに結
合して形成する。

【０００８】(３) 上記(２)項において、ベース脚を含
む各支柱単体の下端部の周囲を、各ベース脚に上方より
着脱可能に支持した幕板により覆う。

【０００９】(４) 上記(３)項において、幕板の上端に
も棚板を、幕板に対して回り止めして載置する。

【００１０】(５) 上記(１)〜(４)項のいずれかにおい
て、回転支柱の周囲を、該回転支柱の外面に取付けたカ
バープレートにより覆う。

【００１１】(６) 上記(５)項において、カバープレー
トを、円周方向に複数に分割可能な分割構造とし、その
分割部における互いに隣接するカバープレートの側端部
同士を、所要寸法離間させて回転支柱の外面に当接させ
るとともに、それらの間より挿入した固定部材の係止爪
を回転支柱の外周面に設けた係合孔に係止することによ
り、前記固定部材に設けられた押え片により、前記隣接
するカバープレートの側端部同士を回転支柱に固定する
ようにする。

【００１２】(７) 上記(１)〜(６)項のいずれかにおい
て、回転ベースを、その下端と基台との間に介設したス
ラストベアリングにより支持する。

【００１３】(８) 上記(１)〜(７)項のいずれかにおい
て、支軸における回転支柱の上端よりの突出端部に天板
を固着し、かつこの天板に、商品名等を表示する表示部
材を取付ける。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を、図面
に基づいて説明する。図１は、本発明の回転式商品陳列
棚（以下、陳列棚と略称する）(Ａ)の正面図、図２は、
同じく要部の分解斜視図、図３は、同じく、要部の縦断
正面図、図４は、図１におけるIV−IV線の拡大横断平面
図、図５は、同じく図１のＶ−Ｖ線の拡大横断平面図を
示している。

【００１５】これらの図において、陳列棚(Ａ)は、駆動
機構(１)と、これを覆う円筒形の幕板(２)と、回転支柱
(３)と、その幕板(２)よりも上方の周囲を覆う複数（４
個）のカバープレート(４)と、カバープレート(４)の周
囲を囲む上下複数段（５段）の平板リング状の回転棚板
(5a)〜(5e)と、最上段の天板(６)と、天板(６)に取付け
られた複数（４個）の照明器具(７)（図２、図３におい
ては図示略）とを主要部として構成され、全体の高さが
例えば１８０cm程度の塔形をなしている。

【００１６】(８)は、陳列棚(Ａ)の方形をなす中空状の
基台で、その中央には、上板(8a)の上面と同一面をなし
て上端が開口する支持筒(９)が、上下方向を向いて固着
されている。

【００１７】基台(８)内において、上板(8a)の下面と底
板(8b)の上面、及び支持筒(９)の外周面には、対角線方
向を向く４個の補強板(10)が固着されている（図２参
照）。

【００１８】(11)は、基台(８)の下面の４隅部に取付け
られた、床面(Ｆ)に接床するアジャスタである。

【００１９】上記駆動機構(１)の一部である減速機付き
のモータ(12)は、基台(８)の隅部寄りの内部空間に、回
転軸(12a)を上方に突出させて、上板(8a)の下面に固着
されており、回転軸(12a)には、小径の駆動スプロケッ
ト(13)が取付けられている。

【００２０】基台(８)の支持筒(９)には、陳列棚(Ａ)の
高さとほぼ同等の上下寸法を有する支軸(14)の下端部
が、回転不能として嵌着され、基台(８)の直上の支軸(1
4)の下端部には、スラストベアリング(15)が、基台(８)
の上板(8a)と当接するようにして圧入されている。

【００２１】上記スラストベアリング(15)の上方の支軸
(14)には、駆動機構(１)の一部をなす回転ベース(16)
が、その下端の大径の従動スプロケット(17)の下面をス
ラストベアリング(15)の上面に当接させるとともに、上
端に嵌合したブッシュ(18)を介して回転自在に嵌合され
ている。

【００２２】回転ベース(16)の上端の水平円板状をなす
支持板(19)の下面と、従動スプロケット(17)の上面との
間には、４個の補強片(20)が、ほぼ９０°の間隔をおい
て固着され、支持板(19)に加わる垂直荷重に対する剛性
を高めている。

【００２３】回転ベース(16)は、その従動スプロケット
(17)と上記モータ(12)の駆動スプロケット(13)とに巻回
したチェーン(21)により、支軸(14)回りに緩速で回転さ
せられる。

【００２４】上記回転支柱(３)は、角筒状断面をなす水
平のベース脚(22a)と、その一端に結合された角筒状の
垂直杆(22b)とからなる汎用性の高い側面視Ｌ字状の４
個の支柱単体(22)よりなり、これらの支柱単体(22)同士
を、隣接するもの同士が円周方向に９０°離間するよう
に、かつ互いに対向する垂直杆(22b)の背面同士間に支
軸(14)の直径以上の隙間が形成されるようにして、隣接
する垂直杆(22b)における両側面の上下の端部と中央部
同士を、連結金具(23)により結合することにより、上記
支軸(14)を囲むようにして一体的に形成されている。

【００２５】各支柱単体(22)における垂直杆(22b)の上
端面には、中心に支軸(14)が挿通可能な通孔(24a)を有
する円形の固定板(24)が、４本のボルト(25)により固定
され、支柱単体(22)同士の結合強度を高めている。

【００２６】回転支柱(３)は、中心に支軸(14)を挿通さ
せた状態で、上記回転ベース(16)の支持板(19)の上面に
載置され、その下方より挿入した４本のボルト(25)を、
各ベース脚(22a)の下面に螺挿することにより、支軸(1
4)と同心的に回転しうるように、回転ベース(16)に一体
的に取付けられている。

【００２７】支軸(14)における上記固定板(24)の挿通部
には、ブッシュ(26)が、その外周面が固定板(24)の通孔
(24a)の内周面と摺接しうるように圧入されており、支
軸(14)と通孔(24a)との接触部の摩耗を防止するととも
に、回転支柱(３)の上端部の心振れが防止されるように
なっている。

【００２８】上記天板(６)は、支軸(14)における固定板
(24)よりの突出端部に上方より嵌合され、側方より螺挿
した複数のボルト(25)により固定された取付板(27)の上
面に、４本のボルト(25)により回転不能に取付けられて
いる。

【００２９】上記各照明器具(７)は、図１に示すよう
に、内部に電球を有するスポットライト型のものよりな
り、天板(６)の上面に十文字状にボルト止めされたブラ
ケット(28)における外端部のほぼ４５°に起立する４個
の起立片(28a)の裏面に、支軸(14)の中心方向を向くよ
うに、かつ照明角度を調節可能として取付けられてい
る。

【００３０】上記幕板(２)は、図３及び図４に示すよう
に、円周を４等分した長さの円弧状をなす４個の幕片(2
9)同士を、その両側端に折曲形成された求心方向を向く
フランジ片(29a)同士の上下複数個所を、ボルト(30)と
ナット(31)により締結することにより、例えば直径が８
００mm前後の円筒形に形成されている。

【００３１】各幕片(29)における内面の中間部よりもや
や上方の中央部には、下向きコ字状の４個の係止金具(3
2)が、溶接により９０°間隔おきに固着され、各係止金
具(32)を、各支柱単体(22)のベース脚(22a)に上方より
嵌合することにより、幕板(２)は、床面(Ｆ)より若干離
間した状態で、回転支柱(３)に、それと共に回転しうる
ように着脱可能に支持されている。

【００３２】なお、幕板(２)は大径であるため、その製
造や取扱いの容易性に配慮して４分割構造としてある
が、陳列棚(Ａ)が小型の際には、一体の円筒形とするこ
ともある。また、円筒形とは限らず、多角形やだ円形等
とすることもある。

【００３３】最下段の棚板(5a)は、幕板(２)の外径より
も若干大径の円板状に形成され、その中心には、回転支
柱(３)が挿通可能な通孔(33)が穿設されている。

【００３４】図３に示すように、棚板(5a)は、その下面
に形成された円形の膨出部(34)を、幕板(２)の上端部内
に嵌合することにより、径方向に位置ずれするのを防止
して、幕板(２)の上端に載置されている。

【００３５】また、棚板(5a)は、膨出部(34)の下面の周
端部に形成したスリット状の上向きの４個の凹溝(35)
を、各幕片(29)を結合しているフランジ片(29a)の上端
部に嵌合することにより、幕板(２)に対する回り止めも
なされている。

【００３６】上記各カバープレート(４)は、上下寸法が
回転支柱(３)における棚板(5a)よりの突出寸法とほぼ等
長をなし、パンチングプレートを平面視概ね外向き台形
状に折曲することにより、外面には、中央が幅広となっ
た３個の角形面が形成されている。

【００３７】各カバープレート(４)の両側縁には、求心
方向に直角に折曲された当接片(4a)(4a)が形成され、こ
の当接片(4a)間の寸法は、回転支柱(３)における互いに
隣接する垂直杆(22b)間の離間寸法よりも若干大とし
て、両当接片(4a)の内端が、隣接する垂直杆(22b)の外
面における上下方向に並ぶ２列の係合孔(36)よりも側方
の端面に当接しうるようにしてある（図５参照）。

【００３８】上記４個のカバープレート(４)を回転支柱
(３)の垂直杆(22b)に取付けるには、図６に拡大して示
すような合成樹脂等よりなる複数の固定部材(37)が用い
られる。すなわち、固定部材(37)は、隣接するカバープ
レート(４)の当接片(4a)間の離間寸法よりも広幅の外向
円弧状をなす弾性変形可能な押え片(37a)と、内面に、
垂直杆(22b)の側方に並ぶ２個の係合孔(36)とほぼ等し
い寸法離間して突設された下向鉤状の１対の係止片(37
b)とを備えている。

【００３９】隣接するカバープレート(４)における一端
側の当接片(4a)を、垂直杆(22b)の外面の両側端部に当
接させた状態で、それらの間より、固定部材(37)の両係
止片(37b)を垂直杆(22b)の係合孔(36)に向かって挿入
し、押え片(37a)の両側端の内面を隣接するカバープレ
ート(４)の側端部前面と当接させたのち、固定部材(37)
を強く押圧することにより、押え片(37a)を若干弾性変
形させながら押し下げ、両係止片(37b)を係合孔(36)に
係止させる。

【００４０】このようにして、互いに隣接するカバープ
レート(４)の上下複数個所を固定部材(37)により固定す
ることにより、４個のカバープレート(４)は、回転支柱
(３)を囲むようにしてがたなく安定的に取付けられてい
る。

【００４１】取付後において、各カバープレート(４)の
平面形は、概ね正８角形を呈するようになる。

【００４２】上記中段の側板(5b)〜(5e)は、図１、図３
及び図５に示すように（同一構成に付き、図３及び図５
では、一部の棚板のみを図示している）、透光性を有す
るガラス又は合成樹脂等により、最下段の棚板(5a)の直
径よりも若干小さく、かつ天板(６)の直径よりも大径の
４分割構造の円板状に形成され、中心には、各カバープ
レート(４)が挿通可能な、その組付形状と補形をなす通
孔(38)が形成されている。

【００４３】なお、各棚板(5b)〜(5e)は、大径であるた
め、その製造や組付性等に配慮して４分割構造としてい
るが、小型の陳列棚とする際は、１枚の円板形としても
よい。

【００４４】各棚板(5b)〜(5e)は、次のようにして回転
支柱(３)に取付けられている。すなわち、各棚板(5b)〜
(5e)を構成している４個の棚板単体(39)における互いに
隣接する両側端部下面を、図３及び図５に示すように、
カバープレート(４)間の隙間を通して内端の係止爪(40
a)を回転支柱(３)の各垂直杆(22b)の係合孔(36)に係止
したブラケット(40)の水平片(40b)により支持し、この
水平片(40b)に向かって棚板(5c)の上方より２個のねじ
(41)を螺合させることにより、各段の棚板(5b)〜(5e)
は、カバープレート(４)を囲むようにして、回転支柱
(３)により支持されている。

【００４５】上記実施形態の陳列棚(Ａ)において、モー
タ(12)を作動させると、チェーン(21)により、回転ベー
ス(16)は支軸(14)回りに緩速で回転させられるととも
に、回転ベース(16)の支持板(19)上に取付けられている
回転支柱(３)、支柱単体(22)のベース脚(22a)により支
持されている幕板(２)、回転支柱(３)に取付けられたカ
バープレート(４)及び各段の棚板(5a)〜(5e)も一体とな
って回転させられる。

【００４６】従って、各棚板(5a)〜(5e)に陳列した商品
(Ｂ)も自動的に回転するため、全ての商品(Ｂ)が客の目
に触れることとなり、展示及び宣伝効果が高まって購買
意欲を喚起させることができる。

【００４７】また、各棚板(5a)〜(5e)は一定速で回転し
ているため、従来の手動回転式の陳列棚のように、客が
棚板を勢いよく回転させるなどして、商品を転倒させた
り、落下させたりすることもなくなる。

【００４８】中段の各棚板(5b)〜(5e)は、強度が大き
く、かつ汎用性の高い４個の支柱単体(22)を結合して形
成された回転支柱(３)に支持されているため、それらの
支持強度が高く、しかも、回転支柱(３)は、支軸(14)を
中心として回転する回転ベース(16)に取付けられている
ため、棚板に載置した商品(Ｂ)の荷重がアンバランスと
なったりしても、その偏荷重が直接支軸(14)に加わるこ
とがなく、回転支柱(３)及びそれに取付けた各棚板(5b)
〜(5e)は、支軸(14)を中心として安定的に回転すること
ができる。

【００４９】しかも、回転支柱(３)が取付けられた回転
ベース(16)は、スラストベアリング(15)を介して基台
(８)により支持されているので、回転ベース(16)に、そ
れに取付けられた各部材の垂直荷重が加わっても、円滑
に回転することができ、モータ(12)に加わる負荷も小さ
くなる。

【００５０】幕板(12)は、その内面に固着した４個の下
向コ字状の係止金具(32)を、回転支柱(３)のベース脚(2
2a)に上方より係止して支持されているので、幕板(２)
を持ち上げるだけで簡単に取外すことができ、モータ(1
2)等、駆動機構(１)のメンテナンスが容易となる。

【００５１】支軸(14)の上端の天板(６)に設けた、支軸
(14)の中心方向を向く４個の照明器具(７)により、棚板
(5a)〜(5e)と共に回転する商品(Ｂ)が順次照明されるの
で、展示効果がより高まる。

【００５２】また、棚板(5b)〜(5e)は、透光性を有して
いるため、照明器具(７)の光は下方まで透過し、下段の
棚板の照明効果が低下するのを防止しうる。

【００５３】また、各照明器具(７)は、陳列棚(Ａ)の外
方から内方に向かって照明するように取付けてあるた
め、棚板上の商品(Ｂ)の前面側が明るく照明され、展示
効果がより高まる。

【００５４】さらに、各照明器具(７)は、回転しない天
板(６)に取付けられているため、例えばそれらの電球を
色の異なる着色球とすることにより、棚板上を回転する
商品(Ｂ)を順次異なる色で照明することができ、展示効
果が向上する。

【００５５】なお、棚板(5b)〜(5e)を構成している４個
の棚板単体(39)を、透光性を有する異なる色の着色板と
してもよい。このようにすると、それらを透過した着色
光により、下段側の棚板上の商品がカラフルに照明され
るので、展示効果が高まる。

【００５６】本発明は、上記実施形態に限定されるもの
ではない。上記実施形態では、幕板(２)を回転させるよ
うにしているが、単に床面(Ｆ)に載置するなどして回転
させないようにしてもよい。この際には、最下段の棚板
(5a)も非回転となる。

【００５７】カバープレート(４)は、円筒形又は多角形
をなす一体構造のカバーとしてもよく、この際には、カ
バーに各棚板(5b)〜(5e)支持用の各ブラケット(40)が挿
通可能な複数の挿通孔を形成すればよい。

【００５８】また、各カバープレート(４)の表面を鏡面
状として、棚板上の商品(Ｂ)を写し、展示効果を高める
ようにしてもよい。

【００５９】天板(６)は回転しないため、これに、例え
ば図３に示すような商品名等を表示する名札差(42)等を
取付けても、これが読みにくくなることはない。

【００６０】上記実施形態の回転支柱(３)は、４個の支
柱単体(22)を互いに９０°の間隔で結合して形成してあ
るが、３個の支柱単体(22)を円周方向に１２０°の間隔
をもって結合して回転支柱(３)を形成することもある。

【００６１】この際には、カバープレート(４)及び各棚
板(5b)〜(5e)も３分割構造とすればよい。また、回転支
柱(３)は、外周面に係合孔(36)を備える円筒形又は、角
筒形等の一体構造のものとすることもある。

【００６２】上記実施形態では、各段の棚板(5a)〜(5e)
を円形としているが、展示商品によっては、方形や多角
形、だ円形等とすることもある。

【００６３】駆動機構(１)は、スプロケット(13)(17)や
チェーン(21)に代えて、ギヤによる直接駆動方式として
もよい。上記実施形態では、スポットライト型の４個の
照明器具(７)を用いているが、その代わりに、例えば螢
光管等のリング状の照明器具を用いることもある。

【００６４】

【発明の効果】(１) 請求項１記載の発明によれば、各
段の棚板は回転ベースに立設された回転支柱とともに、
支軸を中心として緩速回転させられるので、棚板上に載
置された商品の全てが客の目に触れることとなり、展示
や宣伝効果が高まる。また、各棚板は、支軸を中心とし
て回転する回転ベースに取付けた回転支柱に支持されて
いるため、棚板の荷重がアンバランスとなったりして
も、その偏荷重が直接支軸に加わることがなく、回転支
柱及び各棚板は、円滑かつ安定的に回転することができ
る。

【００６５】(２) 請求項２記載の発明によれば、回転
支柱は、強度が大きく、かつ汎用性の高い支柱単体を結
合して形成されているので、専用の回転支柱を形成する
よりも安価であり、また、棚板の支持強度も高まる。

【００６６】(３) 請求項３記載の発明によれば、基台
や回転支柱の下端部、駆動手段等が幕板より体裁よく覆
われるとともに、幕板をベース脚の上方に簡単に取外す
ことができるので、駆動手段のメンテナンス等が容易と
なる。

【００６７】(４) 請求項４記載の発明によれば、商品
の展示スペースを増大しうるとともに、棚板も、幕板と
一体的に回転するので、それに載置された商品の展示効
果を高めることができる。

【００６８】(５) 請求項５記載の発明によれば、回転
支柱が外部に露呈するのが防止されるので、陳列棚の見
栄えが向上する。

【００６９】(６) 請求項６記載の発明によれば、カバ
ープレートを特別な固定手段を用いることなく、回転支
柱に簡単かつ着脱可能に取付けることができる。

【００７０】(７) 請求項７記載の発明によれば、回転
ベースに大きな垂直荷重が加わっても、それが基台に対
して円滑に回転することができ、駆動手段に加わる負荷
が軽減される。

【００７１】(８) 請求項８記載の発明によれば、天板
は回転しないので、これに取付けた表示部材の文字等が
見易くなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態を示す正面図である。

【図２】同じく、要部の分解斜視図である。

【図３】同じく、要部の縦断正面図である。

【図４】同じく、図１のIV−IV線の拡大横断平面図であ
る。

【図５】同じく、図１のＶ−Ｖ線の拡大横断平面図であ
る。

【図６】同じく、回転支柱に対するカバープレートの取
付例を示す一部の拡大分解斜視図である。

【符号の説明】

(１)駆動機構 (２)幕板 (３)回転支柱 (４)カバープレート (4a)当接片 (5a)〜(5e)棚板 (６)天板 (７)照明器具 (８)基台 (8a)上板 (8b)底板 (９)支持筒 (10)補強板 (11)アジャスタ (12)モータ（駆動手段） (12a)回転軸 (13)駆動スプロケット (14)支軸 (15)スラストベアリング (16)回転ベース (17)従動スプロケット (18)ブッシュ (19)支持板 (20)補強片 (21)チェーン (22)支柱単体 (22a)ベース脚 (22b)垂直杆 (23)連結金具 (24)固定板 (24a)通孔 (25)ボルト (26)ブッシュ (27)取付板 (28)ブラケット (28a)起立片 (29)幕片 (29a)フランジ片 (30)ボルト (31)ナット (32)係止金具 (33)通孔 (34)膨出部 (35)凹溝 (36)係合孔 (37)固定部材 (37a)押え片 (37b)係止片 (38)通孔 (39)棚板単体 (40)ブラケット (40a)係止爪 (40b)水平片 (41)ねじ (42)名札差（表示部材） (Ａ)商品陳列棚 (Ｂ)商品

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 基台の中央部に立設された支軸の下端部
   に、駆動手段に連係されて緩速回転させられる回転ベー
   スを、前記支軸を中心として回転しうるように嵌合する
   とともに、前記回転ベースに前記支軸を囲むようにして
   立設された回転支柱の周囲に、上下複数段の棚板を、前
   記回転支柱の外面より放射方向に延出する複数のブラケ
   ットにより支持させることにより、回転支柱と一体的に
   回転しうるようにして設けたことを特徴とする回転式商
   品陳列棚。
2. 【請求項２】 回転支柱を、垂直杆とその下端の外方
   を向くベース脚とからなる側面視Ｌ字形の少なくとも３
   個の支柱単体よりなるものとし、かつそれらを、円周方
   向に等間隔をおいて互いに結合して形成してなる請求項
   １記載の回転式商品陳列棚。
3. 【請求項３】 ベース脚を含む各支柱単体の下端部の周
   囲を、各ベース脚に上方より着脱可能に支持した幕板に
   より覆ってなる請求項２記載の回転式商品陳列棚。
4. 【請求項４】 幕板の上端にも棚板を、幕板に対して回
   り止めして載置した請求項３記載の回転式商品陳列棚。
5. 【請求項５】 回転支柱の周囲を、該回転支柱の外面に
   取付けたカバープレートにより覆ってなる請求項１〜４
   のいずれかに記載の回転式商品陳列棚。
6. 【請求項６】 カバープレートを、円周方向に複数に分
   割可能な分割構造とし、その分割部における互いに隣接
   するカバープレートの側端部同士を、所要寸法離間させ
   て回転支柱の外面に当接させるとともに、それらの間よ
   り挿入した固定部材の係止爪を回転支柱の外周面に設け
   た係合孔に係止することにより、前記固定部材に設けら
   れた押え片により、前記隣接するカバープレートの側端
   部同士を回転支柱に固定するようにした請求項５記載の
   回転式商品陳列棚。
7. 【請求項７】 回転ベースを、その下端と基台との間に
   介設したスラストベアリングにより支持した請求項１〜
   ６のいずれかに記載の回転式商品陳列棚。
8. 【請求項８】 支軸における回転支柱の上端よりの突出
   端部に天板を固着し、かつこの天板に、商品名等を表示
   する表示部材を取付けた請求項１〜７のいずれかに記載
   の回転式商品陳列棚。