JP2002365212A - 全反射減衰を利用した測定装置 - Google Patents

全反射減衰を利用した測定装置

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JP2002365212A JP2002079954A JP2002079954A JP2002365212A JP 2002365212 A JP2002365212 A JP 2002365212A JP 2002079954 A JP2002079954 A JP 2002079954A JP 2002079954 A JP2002079954 A JP 2002079954A JP 2002365212 A JP2002365212 A JP 2002365212A
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light beam
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Nobufumi Mori
信文 森
Katsumi Hayashi
克巳 林
Nobuhiko Ogura
信彦 小倉
Toshihito Kimura
俊仁 木村
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Fuji Photo Film Co Ltd
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    • G01N21/55Specular reflectivity
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 全反射減衰を利用した測定装置において、測
定精度を向上させる。 【解決手段】 誘電体ブロック10と、その一面に形成さ
れて試料に接触させられる薄膜層12と、光ビーム13を発
生させる光源14と、光ビーム13を誘電体ブロック10に対
して、それと薄膜層12との界面10bで全反射するように
種々の角度で入射させる光学系15と、界面10bで全反射
した光ビーム13を検出する二分割フォトダイオード等の
光検出手段17とを備えてなる全反射減衰を利用した測定
装置において、モータ85等からなる移動手段によって光
検出手段17をその複数の受光素子17a、17bの並設方向
に移動可能とし、1つの試料11について複数回測定を行
なう際に移動手段の駆動をモータコントローラ87により
制御して、1回目の検出時に光検出手段17を暗線Dに対
して所定関係となる位置に配置し、2回目以降の検出時
には該光検出手段17を記憶手段88が記憶した1回目の検
出時の位置と同じ位置に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面プラズモンの
発生を利用して試料中の物質を定量分析する表面プラズ
モン共鳴測定装置等の全反射減衰を利用した測定装置に
関し、特に詳細には、全反射減衰によって測定光に生じ
る暗線を、複数の受光素子が所定方向に並設されてなる
光検出手段を用いて検出するタイプの、全反射減衰を利
用した測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属中においては、自由電子が集団的に
振動して、プラズマ波と呼ばれる粗密波が生じる。そし
て、金属表面に生じるこの粗密波を量子化したものは、
表面プラズモンと呼ばれている。
【0003】従来より、この表面プラズモンが光波によ
って励起される現象を利用して、試料中の物質を定量分
析する表面プラズモン共鳴測定装置が種々提案されてい
る。そして、それらの中で特に良く知られているものと
して、 Kretschmann配置と称される系を用いるものが挙
げられる(例えば特開平6−167443号参照)。
【0004】上記の系を用いる表面プラズモン共鳴測定
装置は基本的に、例えばプリズム状に形成された誘電体
ブロックと、この誘電体ブロックの一面に形成されて試
料に接触させられる金属膜と、光ビームを発生させる光
源と、上記光ビームを誘電体ブロックに対して、該誘電
体ブロックと金属膜との界面で全反射条件が得られ、か
つ表面プラズモン共鳴による全反射減衰が生じ得るよう
に種々の角度で入射させる光学系と、上記界面で全反射
した光ビームの強度を測定して表面プラズモン共鳴の状
態、つまり全反射減衰の状態を検出する光検出手段とを
備えてなるものである。
【0005】なお上述のように種々の入射角を得るため
には、比較的細い光ビームを偏向させて上記界面に入射
させてもよいし、あるいは光ビームに種々の角度で入射
する成分が含まれるように、比較的太い光ビームを上記
界面に収束光状態であるいは発散光状態で入射させても
よい。前者の場合は、光ビームの偏向にともなって反射
角が変化する光ビームを、光ビームの偏向に同期移動す
る小さな光検出器によって検出したり、反射角の変化方
向に沿って延びるエリアセンサによって検出することが
できる。一方後者の場合は、種々の反射角で反射した各
光ビームを全て受光できる方向に延びるエリア測定装置
によって検出することができる。
【0006】上記構成の表面プラズモン共鳴測定装置に
おいて、光ビームを金属膜に対して全反射角以上の特定
入射角θSPで入射させると、該金属膜に接している試
料中に電界分布をもつエバネッセント波が生じ、このエ
バネッセント波によって金属膜と試料との界面に表面プ
ラズモンが励起される。エバネッセント光の波数ベクト
ルが表面プラズモンの波数と等しくて波数整合が成立し
ているとき、両者は共鳴状態となり、光のエネルギーが
表面プラズモンに移行するので、誘電体ブロックと金属
膜との界面で全反射した光の強度が鋭く低下する。この
光強度の低下は、一般に上記光検出手段により暗線とし
て検出される。
【0007】なお上記の共鳴は、入射ビームがp偏光の
ときにだけ生じる。したがって、光ビームがp偏光で入
射するように予め設定しておく必要がある。
【0008】この全反射減衰(ATR)が生じる入射角
θSPより表面プラズモンの波数が分かると、試料の誘
電率が求められる。すなわち表面プラズモンの波数をK
SP、表面プラズモンの角周波数をω、cを真空中の光
速、εとεをそれぞれ金属、試料の誘電率とす
ると、以下の関係がある。
【0009】
【数1】 試料の誘電率εが分かれば、所定の較正曲線等に基
づいて試料中の特定物質の濃度が分かるので、結局、上
記反射光強度が低下する入射角θSPを知ることによ
り、試料の誘電率つまりは屈折率に関連する特性を求め
ることができる。
【0010】なおこの種の表面プラズモン共鳴測定装置
においては、全反射減衰角θSPを精度良く、しかも大
きなダイナミックレンジで測定することを目的として、
特開平11−326194号に示されるように、フォト
ダイオードアレイ等のアレイ状の光検出手段を用いるこ
とが考えられている。この光検出手段は、複数の受光素
子が所定方向に並設されてなり、前記界面において種々
の反射角で全反射した光ビームの成分をそれぞれ異なる
受光素子が受光する向きにして配設されたものである。
【0011】その場合は、上記アレイ状の光検出手段の
各受光素子が出力する光検出信号を、該受光素子の並設
方向に関して微分する微分手段が設けられ、この微分手
段が出力する微分値に基づいて試料の屈折率に関連する
特性を求めることが多い。そしてこの微分手段として
は、例えば、相隣接する2つの受光素子の出力の差分を
求める手段を用いることができる。
【0012】また、上述のように2つの受光素子の出力
の差分を求めて全反射減衰角θSPに対応する試料の特
性を検出する場合、特に大きなダイナミックレンジが求
められないのなら、アレイ状の光検出手段の代わりに二
分割フォトダイオードを用いることも可能である。つま
りその場合は、2つのフォトダイオードの出力の差分
が、それらのフォトダイオードの並び方向における前記
暗線の位置に対応したものとなるから、この差分の値に
基づいて、全反射減衰角θSPに対応する試料の特性を
知ることができる。
【0013】他方、全反射減衰(ATR)を利用する類
似の共鳴測定装置として、例えば「分光研究」第47巻
第1号(1998)の第21〜23頁および第26〜2
7頁に記載がある漏洩モード測定装置も知られている。
この漏洩モード測定装置は基本的に、例えばプリズム状
に形成された誘電体ブロックと、この誘電体ブロックの
一面に形成されたクラッド層と、このクラッド層の上に
形成されて、試料に接触させられる光導波層と、光ビー
ムを発生させる光源と、上記光ビームを上記誘電体ブロ
ックに対して、該誘電体ブロックとクラッド層との界面
で全反射条件が得られ、かつ光導波層での導波モードの
励起による全反射減衰が生じ得るように種々の角度で入
射させる光学系と、上記界面で全反射した光ビームの強
度を測定して導波モードの励起状態、つまり全反射減衰
状態を検出する光検出手段とを備えてなるものである。
【0014】上記構成の漏洩モード測定装置において、
光ビームを誘電体ブロックを通してクラッド層に対して
全反射角以上の入射角で入射させると、このクラッド層
を透過した後に光導波層においては、ある特定の波数を
有する特定入射角の光のみが導波モードで伝搬するよう
になる。こうして導波モードが励起されると、入射光の
ほとんどが光導波層に取り込まれるので、上記界面で全
反射する光の強度が鋭く低下する全反射減衰が生じる。
そして導波光の波数は光導波層の上の試料の屈折率に依
存するので、全反射減衰が生じる上記特定入射角を知る
ことによって、試料の屈折率や、それに関連する試料の
特性を分析することができる。
【0015】なおこの漏洩モード測定装置においても、
全反射減衰によって反射光に生じる暗線の位置を検出す
るために、前述したアレイ状の光検出手段や二分割フォ
トダイオードを用いることができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記表面プ
ラズモン共鳴測定装置や漏洩モード測定装置等の全反射
減衰を利用した測定装置においては、光検出手段として
前述したアレイ状のものを適用した場合に、測定精度が
低下しやすいという問題が認められている。
【0017】本発明は上記の事情に鑑みて、高い測定精
度を確保できる、全反射減衰を利用した測定装置を提供
することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明による一つの全反
射減衰を利用した測定装置は、前述したように、誘電体
ブロックと、この誘電体ブロックの一面に形成されて、
試料に接触させられる薄膜層と、光ビームを発生させる
光源と、前記光ビームを前記誘電体ブロックに対して、
該誘電体ブロックと前記薄膜層との界面で全反射条件が
得られるように種々の角度で入射させる光学系と、複数
の受光素子が所定方向に並設されてなり、前記界面にお
いて互いに異なる反射角で全反射した光ビームの成分を
それぞれ異なる受光素子が受光する向きに配設されて、
全反射した光ビームにおける暗線から全反射減衰の状態
を検出する光検出手段とを備えてなる全反射減衰を利用
した測定装置において、前記光検出手段を、その複数の
受光素子の並設方向に移動させる移動手段と、この移動
手段による前記光検出手段の位置を検出する位置検出手
段と、この位置検出手段が検出した光検出手段の位置を
記憶する記憶手段と、1つの試料について前記全反射減
衰の状態を複数回検出する際に前記移動手段の駆動を制
御して、1回目の検出時に前記光検出手段を前記暗線に
対して所定関係となる位置に配置するとともに、2回目
以降の検出時には該光検出手段を、前記記憶手段が記憶
した1回目の検出時の位置と同じ位置に設定させる制御
手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0019】また、本発明による別の全反射減衰を利用
した測定装置は、特に前述の表面プラズモン共鳴測定装
置として構成されたものであり、誘電体ブロックと、こ
の誘電体ブロックの一面に形成されて、試料に接触させ
られる金属膜と、光ビームを発生させる光源と、前記光
ビームを前記誘電体ブロックに対して、該誘電体ブロッ
クと金属膜との界面で全反射条件が得られるように種々
の角度で入射させる光学系と、複数の受光素子が所定方
向に並設されてなり、前記界面において互いに異なる反
射角で全反射した光ビームの成分をそれぞれ異なる受光
素子が受光する向きに配設されて、全反射した光ビーム
における暗線から表面プラズモン共鳴による全反射減衰
の状態を検出する光検出手段とを備えてなる全反射減衰
を利用した測定装置において、前述したものと同様の移
動手段と、位置検出手段と、記憶手段と、制御手段とを
備えたことを特徴とするものである。
【0020】また、本発明によるさらに別の全反射減衰
を利用した測定装置は、特に前述の漏洩モード測定装置
として構成されたものであり、誘電体ブロックと、この
誘電体ブロックの一面に形成されたクラッド層と、この
クラッド層の上に形成されて、試料に接触させられる光
導波層と、光ビームを発生させる光源と、前記光ビーム
を前記誘電体ブロックに対して、該誘電体ブロックとク
ラッド層との界面で全反射条件が得られるように種々の
角度で入射させる光学系と、複数の受光素子が所定方向
に並設されてなり、前記界面において互いに異なる反射
角で全反射した光ビームの成分をそれぞれ異なる受光素
子が受光する向きに配設されて、全反射した光ビームに
おける暗線から前記光導波層での導波モードの励起によ
る全反射減衰の状態を検出する光検出手段とを備えてな
る全反射減衰を利用した測定装置において、これも前述
したものと同様の移動手段と、位置検出手段と、記憶手
段と、制御手段とを備えたことを特徴とするものであ
る。
【0021】なお上記の光検出手段としては、前述の二
分割フォトダイオードや、さらにはフォトダイオードア
レイを好適に用いることができる。
【0022】
【発明の効果】本発明者の研究によると、従来の全反射
減衰を利用した測定装置において、アレイ状の光検出手
段を用いた際に測定精度が低くなるという問題は、その
光検出手段を構成する複数の受光素子間の特性差に起因
していることが分かった。
【0023】すなわち、前述した全反射減衰角は試料毎
にまちまちであるので、アレイ状をなす複数の受光素子
の中で暗線部分を検出する受光素子も、試料に応じて変
わることになる。表面プラズモン共鳴測定や漏洩モード
測定においては、基本的に上記暗線が複数の受光素子の
並び方向のどの位置に存在するかを検出して試料の特性
が求められるので、複数の受光素子間に特性差が存在し
ていると、それが暗線位置の検出に影響を及ぼし、それ
によって測定精度が損なわれてしまうのである。
【0024】本発明の全反射減衰を利用した測定装置に
おいては、上記の知見に鑑みて、光検出手段を受光素子
の並設方向に移動させる移動手段と、この移動手段によ
る光検出手段の位置を検出する位置検出手段と、この位
置検出手段が検出した光検出手段の位置を記憶する記憶
手段とを設けるとともに、制御手段によって、1つの試
料について全反射減衰の状態を複数回検出する際に上記
移動手段の駆動を制御して、1回目の検出時に光検出手
段を暗線に対して所定関係となる位置に配置するととも
に、2回目以降の検出時には該光検出手段を、上記記憶
手段が記憶した1回目の検出時の位置と同じ位置に設定
させるように構成したので、暗線位置に対する光検出手
段の相対位置関係を、全反射減衰角によらずに、つまり
は試料によらずに常に一定に保った状態から複数回の測
定を開始することができる。
【0025】そのようになっていれば、光検出手段を構
成する複数の受光素子間に特性差が存在していても、そ
の特性差が暗線位置の検出に与える影響はどの試料の測
定においても共通となるから、この特性差によって測定
精度が損なわれてしまうことがなくなる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実
施形態による表面プラズモン共鳴測定装置の概略側面形
状を示すものである。この表面プラズモン共鳴測定装置
は、例えば概略四角錐の一部が切り取られた外形形状を
有する誘電体ブロック10と、この誘電体ブロック10の一
面(図中の上面)に形成された、例えば金、銀、銅、ア
ルミニウム等からなる金属膜12とを有している。
【0027】誘電体ブロック10は例えば透明樹脂等から
なり、金属膜12が形成された部分の周囲が嵩上げされた
形とされ、この嵩上げされた部分10aは液体の試料11を
貯える試料保持部として機能する。なお本例では、金属
膜12の上にセンシング物質30が固定されるが、このセン
シング物質30については後述する。
【0028】誘電体ブロック10は金属膜12とともに、使
い捨ての測定チップを構成しており、例えばターンテー
ブル31に複数設けられたチップ保持孔31aに1個ずつ嵌
合固定される。誘電体ブロック10がこのようにターンテ
ーブル31に固定された後、ターンテーブル31が一定角度
ずつ間欠的に回動され、所定位置に停止した誘電体ブロ
ック10に対して液体試料11が滴下され、該液体試料11が
試料保持部10a内に保持される。その後さらにターンテ
ーブル31が一定角度回動されると、誘電体ブロック10が
この図1に示した測定位置に送られ、そこで停止する。
【0029】この表面プラズモン共鳴測定装置は、上記
誘電体ブロック10に加えて、1本の光ビーム13を発生さ
せる半導体レーザ等からなるレーザ光源14と、上記光ビ
ーム13を誘電体ブロック10に通し、該誘電体ブロック10
と金属膜12との界面10bに対して、種々の入射角が得ら
れるように入射させる光学系15と、上記界面10bで全反
射した光ビーム13を平行光化するコリメーターレンズ16
とを有している。
【0030】さらにこの表面プラズモン共鳴測定装置
は、上記の平行光化された光ビーム13を検出する光検出
手段としての二分割フォトダイオード17と、この二分割
フォトダイオード17に接続された差動アンプ20と、この
差動アンプ20の出力を増幅するアンプ21と、このアンプ
21の出力をデジタル化するA/D変換器22と、このA/
D変換器22の出力Ssに基づいて試料11の特性を求める
コンピュータシステムからなる信号処理部23と、この信
号処理部23に接続された表示手段24とを備えている。
【0031】上記二分割フォトダイオード17は、2つの
フォトダイオード17a、17bが図1の矢印X方向に並ぶ
ように配設されてなるものである。したがって、上記界
面10bで全反射した光ビーム13の二分割フォトダイオー
ド17に対する入射位置は、その反射角が変化すると、2
つのフォトダイオード17a、17bの並び方向に変化する
ことになる。
【0032】また上記二分割フォトダイオード17は移動
台80の上に固定され、この移動台80には、上記矢印X方
向に延びる精密ねじ81に螺合した雌ねじブロック82が固
定されている。移動台80は図示外のガイド手段によっ
て、精密ねじ81の長軸と平行な方向に移動自在に支持さ
れている。精密ねじ81の両端部は、固定台83の上に取り
付けられた2つの軸支部84、84に回転自在に支持され、
またその一端は正逆回転するステッピングモータ85の駆
動軸に連結されている。したがって、ステッピングモー
タ85によって精密ねじ81が回転されると、雌ねじブロッ
ク82が矢印X方向に螺進退して、移動台80に固定された
二分割フォトダイオード17がこの方向に直線移動する。
本実施の形態では、上述した要素80〜85によって、二分
割フォトダイオード17を移動させる移動手段が構成され
ている。
【0033】そして上記移動台80の、つまり二分割フォ
トダイオード17の矢印X方向位置は位置検出手段として
のエンコーダ86によって検出され、その検出位置を示す
エンコーダ86の出力信号Spはモータコントローラ87に
入力される。このモータコントローラ87は、上記ステッ
ピングモータ85の駆動を制御するものであり、該モータ
コントローラ87には、前述したA/D変換器22の出力S
sも入力されるようになっている。またこのモータコン
トローラ87には、上記エンコーダ86の出力信号Spが示
す二分割フォトダイオード17の位置を記憶するメモリ88
が接続されている。
【0034】以下、上記構成の表面プラズモン共鳴測定
装置による試料分析について説明する。本例では、前述
したように複数の誘電体ブロック10がターンテーブル31
に固定され、このターンテーブル31が一定角度ずつ間欠
的に回動されて、誘電体ブロック10が1つずつ所定の測
定位置、つまり図1のように光ビーム13の照射を受ける
位置に配置される。また本例では、誘電体ブロック10の
金属膜12の上に固定されたセンシング物質30と、液体試
料11の中の特定物質との結合状態を調べるために、各誘
電体ブロック10は所定の時間間隔を置いて複数回上記測
定位置に配置され、測定に供される。
【0035】レーザ光源14から発散光状態で出射した光
ビーム13は、光学系15の作用により、誘電体ブロック10
と金属膜12との界面10b上で集束する。したがって光ビ
ーム13は、界面10bに対して種々の入射角θで入射する
成分を含むことになる。なおこの入射角θは、全反射角
以上の角度とされる。そこで、光ビーム13は界面10bで
全反射し、この反射した光ビーム13には、種々の反射角
で反射した成分が含まれることになる。
【0036】なお光ビーム13は、界面10bに対してp偏
光で入射させる。そのようにするためには、予めレーザ
光源14をその偏光方向が所定方向となるように配設すれ
ばよい。その他、波長板や偏光板で光ビーム13の偏光の
向きを制御してもよい。
【0037】界面10bで全反射した後、コリメーターレ
ンズ16によって平行光化された光ビーム13は、二分割フ
ォトダイオード17により検出される。図2は、界面10b
で全反射した光ビーム13の入射角θ毎の光強度と、二分
割フォトダイオード17に接続された差動アンプ20の出力
Sdとの関係を説明するものである。
【0038】ここで、光ビーム13の界面10bへの入射角
θと上記光強度Iとの関係は、図2の(1)のグラフに
示すようなものであるとする。界面10bにある特定の入
射角θSPで入射した光は、金属膜12と試料11との界面
に表面プラズモンを励起させるので、この光については
反射光強度Iが鋭く低下する。つまりθSPが全反射減
衰角であり、この角度θSPにおいて反射光強度Iは最
小値を取る。この反射光強度Iの低下は、図1にDで示
すように、反射光中の暗線として観察される。
【0039】各誘電体ブロック10の液体試料11に対する
複数回の測定中、1回目の測定に際しては、モータコン
トローラ87に制御されてステッピングモータ85が駆動
し、移動台80が下端位置から上端位置まで動かされる。
なおこのときの移動台80の移動範囲つまり二分割フォト
ダイオード17の移動範囲は、二分割フォトダイオード17
に光ビーム13が照射され得る範囲内とされる。
【0040】こうして二分割フォトダイオード17が移動
するときの差動アンプ20の出力Sdは、図2(2)に示
すように変化する。なお同図の横軸が二分割フォトダイ
オード17の位置を示しているが、ここでは同図(1)と
の対応を取るため、該二分割フォトダイオード17の中央
位置つまり、その2つのフォトダイオード17a、17bの
ギャップ部分に入射する光ビーム13の界面10bに対する
入射角θで位置を表してある。
【0041】同図(2)に示されている通り差動アンプ
20の出力Sdは、移動台80が下端位置(入射角θが最小
の位置)にあるときは2つのフォトダイオード17a、17
bへの入射光量が互いに等しいことから0(ゼロ)値を
取るが、そこから移動台80が上方動して、フォトダイオ
ード17bに前記暗線Dの部分が差し掛かるようになると
負値を取り、フォトダイオード17aにも暗線Dの部分が
差し掛かるようになると上昇に転じ、暗線Dの中心部分
がフォトダイオード17a、17bのギャップ部分に位置し
たところで再度0(ゼロ)値を取る。そして、そこから
さらに移動台80が上方動して、フォトダイオード17bに
おける暗線Dの部分が次第に減少することにより正値を
取り、フォトダイオード17aから暗線Dの部分が減少す
るようになると下降に転じ、暗線Dがフォトダイオード
17a、17bのいずれからも外れたところでまた0(ゼ
ロ)値に戻る。
【0042】なお以上の説明は、2つのフォトダイオー
ド17a、17b間に特性の差が存在しないことを前提とし
ているが、この特性の差が存在する場合のことについて
は後に詳しく説明する。
【0043】上記差動アンプ20の出力Sdはアンプ21で
増幅された後、A/D変換器22によってデジタル化され
る。そのA/D変換器22の出力Ssは、移動台80が移動
している間ずっとモータコントローラ87に入力される。
モータコントローラ87は、このA/D変換器22の出力S
sが2度目に0(ゼロ)値を取ったとき、つまり暗線D
の中心部分がフォトダイオード17a、17bのギャップ部
分に位置したとき、移動台80の位置を示すエンコーダ86
の出力信号Spをホールドし、その信号Spを、そのと
き測定に供されている誘電体ブロック10と対応を取って
(具体的には、例えばその誘電体ブロック10を固定して
いるターンテーブル31のチップ保持孔31aの識別番号と
対応を取って)、メモリ88に記憶させる。
【0044】なおモータコントローラ87は、その後A/
D変換器22の出力Ssが3回目の0(ゼロ)値を取るこ
とがなければ、その誘電体ブロック10の液体試料11に関
する測定は失敗と判別して、上記の記憶させた信号Sp
はメモリ88から削除する。
【0045】また、A/D変換器22の出力Ssは信号処
理部23にも入力される。信号処理部23は、この出力Ss
が3回0(ゼロ)値を取ったことを確認し、そうであれ
ばその誘電体ブロック10の液体試料11に関する測定は成
功と判別して、0(ゼロ)値を1回目の測定値として表
示手段24に表示させる。
【0046】以上述べた操作は、ターンテーブル31上の
複数の誘電体ブロック10を1回目の測定に供する際に、
各誘電体ブロック10毎に全て行なわれる。
【0047】そしてモータコントローラ87は、ある誘電
体ブロック10が2回目以降の測定に供される際には、そ
の誘電体ブロック10と対応を取ってメモリ88に記憶され
ている信号Spを読み出し、その信号Spに基づいてス
テッピングモータ85を駆動させ、移動台80を該信号Sp
が示す位置に設定させる。このように移動台80の位置を
設定することにより二分割フォトダイオード17は、その
とき2回目以降の測定に供されている誘電体ブロック10
が1回目の測定に供された際に、暗線Dの中心部分をフ
ォトダイオード17a、17bのギャップ部分で受けた位置
と同じ位置に配されることになる。
【0048】各誘電体ブロック10の試料11に対する2回
目以降の測定は全て、二分割フォトダイオード17を各誘
電体ブロック10毎に上述の位置に配置した状態で、A/
D変換器22の出力Ssを信号処理部23が取り込むことに
よってなされる。
【0049】図2(2)に示した差動アンプ20の出力S
dは(つまりA/D変換器22の出力Ssは)、誘電体ブ
ロック10の金属膜12(図1参照)に接している物質の誘
電率つまりは屈折率が変化して、図2(1)に示す曲線
が左右方向に移動する形で変化すると、それに応じて上
下する。このような変化があれば、2回目以降の測定時
に二分割フォトダイオード17を1回目の測定時と同じ位
置に配しても、A/D変換器22の出力Ssは0(ゼロ)
値にはならない。この出力Ssを時間の経過とともに測
定し続けることにより、金属膜12に接している物質の屈
折率変化、つまりは特性の変化を調べることができる。
【0050】本実施の形態では、金属膜12に液体試料11
の中の特定物質と結合するセンシング物質30を固定して
おり、それらの結合状態に応じてセンシング物質30の屈
折率が変化するので、上記出力Ssを測定し続けること
により、この結合状態の変化の様子を調べることができ
る。つまりこの場合は、液体試料11およびセンシング物
質30の双方が、分析対象の試料となる。そのような特定
物質とセンシング物質30との組合せとしては、例えば抗
原と抗体等が挙げられる。
【0051】そして本実施の形態では、どの誘電体ブロ
ック10についての測定でも、1回目の測定時には必ず暗
線Dの中心部分がフォトダイオード17a、17bのギャッ
プ部分に有る状態にして複数回の測定を開始するように
しているから、前述したアレイ状の光検出手段を用いる
従来装置において生じていた受光素子の特性差に起因す
る測定精度低下の問題を招くことなく、高精度の測定が
可能となる。
【0052】また、2つのフォトダイオード17a、17b
間に特性の差が存在する場合は、以上の通りの操作を行
なうと、暗線Dの中心部分とフォトダイオード17a、17
bのギャップ部分とが多少ずれた状態で複数回の測定が
開始することになるが、そのずれの状態はどの誘電体ブ
ロック10についての測定でも共通となるから、この特性
差によって測定精度が損なわれてしまうこともない。
【0053】なお、以上説明した実施の形態において
は、誘電体ブロック10が金属膜12とともに、使い捨てさ
れる測定チップを構成しているが、誘電体ブロック10が
チップ化されずに表面プラズモン共鳴測定装置に組み込
まれる場合でも、本発明を適用して同様の効果を奏する
ことができる。
【0054】次に、図3を参照して本発明の第2の実施
の形態について説明する。なおこの図3において、図1
中の要素と同等の要素には同番号を付してあり、それら
についての説明は特に必要の無い限り省略する(以下、
同様)。
【0055】この第2の実施の形態の全反射減衰を利用
した測定装置は、先に説明した漏洩モード測定装置であ
り、本例でも測定チップ化された誘電体ブロック10を用
いるように構成されている。この誘電体ブロック10の一
面(図中の上面)にはクラッド層40が形成され、さらに
その上には光導波層41が形成されている。
【0056】誘電体ブロック10は、例えば合成樹脂やB
K7等の光学ガラスを用いて形成されている。一方クラ
ッド層40は、誘電体ブロック10よりも低屈折率の誘電体
や、金等の金属を用いて薄膜状に形成されている。また
光導波層41は、クラッド層40よりも高屈折率の誘電体、
例えばPMMAを用いてこれも薄膜状に形成されてい
る。クラッド層40の膜厚は、例えば金薄膜から形成する
場合で36.5nm、光導波層41の膜厚は、例えばPMMA
から形成する場合で700nm程度とされる。
【0057】上記構成の漏洩モード測定装置において、
レーザ光源14から出射した光ビーム13を誘電体ブロック
10を通してクラッド層40に対して全反射角以上の入射角
で入射させると、該光ビーム13が誘電体ブロック10とク
ラッド層40との界面10bで全反射するが、クラッド層40
を透過して光導波層41に特定入射角で入射した特定波数
の光は、該光導波層41を導波モードで伝搬するようにな
る。こうして導波モードが励起されると、入射光のほと
んどが光導波層41に取り込まれるので、上記界面10bで
全反射する光の強度が鋭く低下する全反射減衰が生じ
る。
【0058】光導波層41における導波光の波数は、該光
導波層41の上の試料11の屈折率に依存するので、全反射
減衰が生じる上記特定入射角を知ることによって、試料
11の屈折率や、それに関連する試料11の特性を分析する
ことができる。
【0059】この第2の実施の形態においても、全反射
減衰による暗線Dの検出は二分割フォトダイオード17に
よってなされ、またその二分割フォトダイオード17の移
動および移動位置の制御も、第1の実施の形態における
のと同様にしてなされる。それにより本実施の形態で
も、第1の実施の形態におけるのと同様の効果が得られ
る。
【0060】なお、以上説明した2つの実施の形態で
は、前記光検出手段として二分割フォトダイオード17が
用いられているが、本発明においては、光検出手段とし
てフォトダイオードアレイ等のアレイ状の光検出手段を
用いることも可能である。そのようなアレイ状の光検出
手段は、図2(1)に示したような反射光強度Iのプロ
ファイルを検出し、そのプロファイルから全反射減衰角
θSPや、あるいはその変化の様子を測定する場合に適
している。
【0061】上述のようなアレイ状の光検出手段を用い
る場合でも、その移動および移動位置の制御を上記第1
あるいは第2の実施の形態におけるのと同様に行なえ
ば、暗線位置に対する光検出手段の相対位置関係を、全
反射減衰角によらずに、つまりは試料によらずに常に一
定に保った状態から複数回の測定を開始することができ
る。そのようになっていれば、アレイ状の光検出手段を
構成する複数の受光素子間に特性差が存在していても、
その特性差が暗線位置の検出に与える影響はどの試料の
測定においても共通となるから、この特性差によって測
定精度が損なわれてしまうことがなくなる。
【0062】次に図4を参照して、本発明の第3の実施
の形態について説明する。この第3の実施の形態の装置
も漏洩モード測定装置であり、図3の装置と比べると、
誘電体ブロック10とクラッド層40との界面10bで全反射
した光ビーム13を下方に向けて反射させるミラー100が
設けられ、それに対応させて光検出系の配置状態が変え
られている点が基本的に異なるものである。
【0063】すなわち本実施の形態では、二分割フォト
ダイオード17はその受光面が水平となる向きに配設され
ており、したがってこの二分割フォトダイオード17は、
移動台80により、上記誘電体ブロック10とクラッド層40
との界面10bに対して平行な方向に移動するように構成
されている。
【0064】このような構成においては、移動台80によ
って二分割フォトダイオード17を移動させることによる
振動は、主にこの移動方向つまり図中の矢印X方向内で
振れるように発生する。この振動の方向は上記界面10b
に対して平行であり、そうであれば、振動のために暗線
Dの位置が大きく変動して測定精度が損なわれてしまう
ことを防止できる。それに対して、上記界面10bに対し
て垂直な方向やそれに近い方向に振動が加わる場合は、
その振動のために暗線Dの位置が大きく変動して、測定
精度が損なわれる不具合が発生しやすい。
【0065】なお、二分割フォトダイオード17の移動方
向を上記のように設定する構成は、図1に示した表面プ
ラズモン共鳴測定装置や図3の漏洩モード測定装置、さ
らには後述の図5の装置においても同様に適用可能であ
り、その場合にも、振動による測定精度の低下を防止で
きるという上述の効果を得ることができる。
【0066】次に図5を参照して、本発明の第4の実施
の形態について説明する。本実施形態の装置も漏洩モー
ド測定装置であり、図3の装置と比べると、誘電体ブロ
ック10とクラッド層40との界面10bで全反射した光ビー
ム13の一部を図中の紙面と垂直な方向に分岐させるビー
ムスプリッタ110と、ここで分岐された光ビーム13を検
出するフォトダイオードアレイ等からなるラインセンサ
111と、このラインセンサ111のアナログ出力Sd’を増
幅するアンプ121と、増幅された出力Sd’をデジタル
化してモータコントローラ87に入力するA/D変換器12
2とが設けられている点が基本的に異なる。それに加え
て本装置では、図3の装置と異なって、A/D変換器22
の出力Ssはモータコントローラ87のみに入力され、ま
たエンコーダ86の出力信号Spは信号処理部23にも入力
される。
【0067】上記ラインセンサ111は、全反射した光ビ
ーム13中に生じる暗線Dが移動する方向(矢印X方向)
に多数の受光素子が並設されてなるものであって、移動
する二分割フォトダイオード17による暗線検出範囲より
も広い範囲に亘って暗線を検出可能なものが適用されて
いる。
【0068】本装置においても、2回目以降の測定は、
図3の装置におけるのと同様の制御を適用して、二分割
フォトダイオード17を1回目の測定時と同じ位置に配し
て開始される。しかし本装置では、この測定開始後に暗
線Dが移動すると、モータコントローラ87がA/D変換
器22の出力Ssに基づいてステッピングモータ85の駆動
を制御し、二分割フォトダイオード17を、その中央位置
つまりフォトダイオード17a、17bのギャップ部分に、
常に暗線Dの部分が差し掛かるように移動させる。
【0069】このように二分割フォトダイオード17を暗
線Dに追随させたときのエンコーダ86の出力信号Sp
は、暗線Dの移動量と対応しているので、この出力信号
Spを信号処理部23に入力して適宜の処理を行なうこと
により、試料11の屈折率や、それに関連する試料11の特
性を分析することができる。
【0070】なお、A/D変換器22の出力Ssのみに基
づいて二分割フォトダイオード17の移動を制御するので
あれば、暗線Dが大きく移動して、それが2つのフォト
ダイオード17a、17bのいずれからも離れてしまった場
合には、暗線Dに追随させるために二分割フォトダイオ
ード17をどちらの方向に移動させればよいのが判断でき
ないことも有り得る。ラインセンサ111はこのような不
具合の発生を回避するために設けられている。
【0071】すなわち、この暗線Dの位置を示している
ラインセンサ111のアナログ出力Sd’はアンプ121で増
幅してからA/D変換器122に入力され、該A/D変換
器122のデジタル出力Ss’がモータコントローラ87に
入力される。そしてモータコントローラ87は、暗線Dの
位置を示すこのデジタル出力Ss’に基づいてステッピ
ングモータ85の駆動方向と駆動量を決定し、二分割フォ
トダイオード17を暗線Dに追随させる。
【0072】なお、上述のように二分割フォトダイオー
ド17を暗線Dに追随させ、そのときの二分割フォトダイ
オード17の位置に基づいて、つまりエンコーダ86の出力
信号Spに基づいて試料11を分析する構成は、既述の第
1、2および3の実施の形態に対して適用することも可
能である。
【0073】また、ラインセンサ111の出力Sd’に基
づいて二分割フォトダイオード17の移動方向と移動量を
決定する構成は必ずしも必要ではないが、二分割フォト
ダイオード17を確実に暗線Dに追随させる上では、この
構成が採用されていることがより好ましい。
【0074】さらに、二分割フォトダイオード17の位置
を検出するエンコーダ86としては、ロータリーエンコー
ダもまたリニアエンコーダも適用可能である。この点
は、既述の第1、2および3の実施の形態についても同
様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による表面プラズモ
ン共鳴測定装置の概略側面図
【図2】上記表面プラズモン共鳴測定装置における光ビ
ーム入射角と検出光強度との関係(1)、並びに光ビーム
入射角と光強度検出信号との関係(2)を示す説明図
【図3】本発明の第2の実施の形態による漏洩モード測
定装置の概略側面図
【図4】本発明の第3の実施の形態による漏洩モード測
定装置の概略側面図
【図5】本発明の第4の実施の形態による漏洩モード測
定装置の概略側面図
【符号の説明】
10 誘電体ブロック 10a 誘電体ブロックの試料保持部 10b 誘電体ブロックと金属膜との界面 11 試料 12 金属膜 13 光ビーム 14 レーザ光源 15 光学系 16 コリメーターレンズ 17 光検出手段(二分割フォトダイオード) 20 差動アンプ 21 アンプ 22 A/D変換器 23 信号処理部 24 表示手段 30 センシング物質 31 ターンテーブル 40 クラッド層 41 光導波層 80 移動台 81 精密ねじ 82 雌ねじブロック 83 固定台 84 軸支部 85 ステッピングモータ 86 エンコーダ 87 モータコントローラ 88 メモリ 100 ミラー 110 ビームスプリッタ 111 ラインセンサ 121 アンプ 122 A/D変換器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小倉 信彦 神奈川県足柄上郡開成町宮台798番地 富 士写真フイルム株式会社内 (72)発明者 木村 俊仁 神奈川県足柄上郡開成町宮台798番地 富 士写真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2G057 AA02 AB04 AB07 AC01 BA01 BB01 BB06 BC07 HA04 2G059 AA01 AA05 BB12 CC16 DD12 DD13 EE02 EE05 GG01 GG04 JJ11 JJ19 JJ20 KK04 MM09 MM10 PP04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体ブロックと、 この誘電体ブロックの一面に形成されて、試料に接触さ
    せられる薄膜層と、 光ビームを発生させる光源と、 前記光ビームを前記誘電体ブロックに対して、該誘電体
    ブロックと前記薄膜層との界面で全反射条件が得られる
    ように種々の角度で入射させる光学系と、 複数の受光素子が所定方向に並設されてなり、前記界面
    において互いに異なる反射角で全反射した光ビームの成
    分をそれぞれ異なる受光素子が受光する向きに配設され
    て、全反射した光ビームにおける暗線から全反射減衰の
    状態を検出する光検出手段とを備えてなる全反射減衰を
    利用した測定装置において、 前記光検出手段を、その複数の受光素子の並設方向に移
    動させる移動手段と、 この移動手段による前記光検出手段の位置を検出する位
    置検出手段と、 この位置検出手段が検出した光検出手段の位置を記憶す
    る記憶手段と、 1つの試料について前記全反射減衰の状態を複数回検出
    する際に前記移動手段の駆動を制御して、1回目の検出
    時に前記光検出手段を前記暗線に対して所定関係となる
    位置に配置するとともに、2回目以降の検出時には該光
    検出手段を、前記記憶手段が記憶した1回目の検出時の
    位置と同じ位置に設定させる制御手段とを備えたことを
    特徴とする全反射減衰を利用した測定装置。
  2. 【請求項2】 誘電体ブロックと、 この誘電体ブロックの一面に形成されて、試料に接触さ
    せられる金属膜と、 光ビームを発生させる光源と、 前記光ビームを前記誘電体ブロックに対して、該誘電体
    ブロックと金属膜との界面で全反射条件が得られるよう
    に種々の角度で入射させる光学系と、 複数の受光素子が所定方向に並設されてなり、前記界面
    において互いに異なる反射角で全反射した光ビームの成
    分をそれぞれ異なる受光素子が受光する向きに配設され
    て、全反射した光ビームにおける暗線から表面プラズモ
    ン共鳴による全反射減衰の状態を検出する光検出手段と
    を備えてなる全反射減衰を利用した測定装置において、 前記光検出手段を、その複数の受光素子の並設方向に移
    動させる移動手段と、 この移動手段による前記光検出手段の位置を検出する位
    置検出手段と、 この位置検出手段が検出した光検出手段の位置を記憶す
    る記憶手段と、 1つの試料について前記全反射減衰の状態を複数回検出
    する際に前記移動手段の駆動を制御して、1回目の検出
    時に前記光検出手段を前記暗線に対して所定関係となる
    位置に配置するとともに、2回目以降の検出時には該光
    検出手段を、前記記憶手段が記憶した1回目の検出時の
    位置と同じ位置に設定させる制御手段とを備えたことを
    特徴とする全反射減衰を利用した測定装置。
  3. 【請求項3】 誘電体ブロックと、 この誘電体ブロックの一面に形成されたクラッド層と、 このクラッド層の上に形成されて、試料に接触させられ
    る光導波層と、 光ビームを発生させる光源と、 前記光ビームを前記誘電体ブロックに対して、該誘電体
    ブロックとクラッド層との界面で全反射条件が得られる
    ように種々の角度で入射させる光学系と、 複数の受光素子が所定方向に並設されてなり、前記界面
    において互いに異なる反射角で全反射した光ビームの成
    分をそれぞれ異なる受光素子が受光する向きに配設され
    て、全反射した光ビームにおける暗線から前記光導波層
    での導波モードの励起による全反射減衰の状態を検出す
    る光検出手段とを備えてなる全反射減衰を利用した測定
    装置において、 前記光検出手段を、その複数の受光素子の並設方向に移
    動させる移動手段と、 この移動手段による前記光検出手段の位置を検出する位
    置検出手段と、 この位置検出手段が検出した光検出手段の位置を記憶す
    る記憶手段と、 1つの試料について前記全反射減衰の状態を複数回検出
    する際に前記移動手段の駆動を制御して、1回目の検出
    時に前記光検出手段を前記暗線に対して所定関係となる
    位置に配置するとともに、2回目以降の検出時には該光
    検出手段を、前記記憶手段が記憶した1回目の検出時の
    位置と同じ位置に設定させる制御手段とを備えたことを
    特徴とする全反射減衰を利用した測定装置。
  4. 【請求項4】 前記光検出手段が二分割フォトダイオー
    ドであることを特徴とする請求項1から3いずれか1項
    記載の全反射減衰を利用した測定装置。
  5. 【請求項5】 前記光検出手段がフォトダイオードアレ
    イであることを特徴とする請求項1から3いずれか1項
    記載の全反射減衰を利用した測定装置。
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