JP2002359927A - フィルタ装置 - Google Patents

フィルタ装置

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JP2002359927A JP2001163243A JP2001163243A JP2002359927A JP 2002359927 A JP2002359927 A JP 2002359927A JP 2001163243 A JP2001163243 A JP 2001163243A JP 2001163243 A JP2001163243 A JP 2001163243A JP 2002359927 A JP2002359927 A JP 2002359927A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型軽量かつ構造容易で、製造コストを低減
したハイブリッドフィルタ形式のフィルタ装置を実現す
る。 【解決手段】 電源系統2と負荷回路3との間の受電点
Pに一端が接続され、高調波電流を除去するフィルタ装
置1は、一端が受電点Pに接続され、所定の次数の高調
波電流に同調する同調フィルタ11と、同調フィルタ1
1の他の一端に直接接続され、受電点Pに対して電源系
統2側を流れる電源系統電流に含まれる高調波電流を抑
制し、かつ、受電点Pに対して負荷回路3側を流れる負
荷電流に含まれる高調波電流のうち所定の次数とは異な
る次数の負荷側高調波電流が同調フィルタ11を流れる
ときに発生する電圧降下分を打ち消す、アクティブフィ
ルタ出力電圧を発生するアクティブフィルタ12と、を
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高調波発生源であ
る負荷回路から発生する高調波電流を除去するフィルタ
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】産業用の半導体電力変換装置の大容量化
やFA、OA機器、インバータエアコン等の利用の増大
に伴い、各種負荷回路がもたらす交流電源系統の高調波
障害が問題となっている。高調波発生源である負荷回路
から発生する高調波電流を抑制するために、フィルタ装
置が用いられている。
【0003】フィルタ装置の例としては、LCフィルタ
(パッシブフィルタ)、並列型アクティブフィルタ、直
列型アクティブフィルタ、ハイブリッドフィルタなどが
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】LCフィルタは、安価
で効率が高いという利点を有する反面、(1)高周波抑
制効果は系統インピーダンスの影響を受ける、(2)系
統とLCフィルタとの間で反共振(並列共振)を引き起
こす恐れがある、(3)LCフィルタの共振周波数以外
の高調波成分に対しては補償効果が期待できない、
(4)装置の重量が重い、(5)装置が大型化する、と
いった欠点を有する。また、LCフィルタでは、例えば
サイクロコンバータなどの半導体電力変換装置が発生す
る複雑な周波数成分を含む高調波電流の補償は難しい。
【0005】アクティブフィルタは、LCフィルタのよ
うな欠点を持たない高調波抑制装置として注目されてい
る。しかし、アクティブフィルタは、周波数特性に優れ
た高効率の電力変換器を必要とし、大容量化、製造コス
ト、運転損失が大きいなどに問題がある。上記問題を解
決するものとして、注入回路つきアクティブフィルタ
や、LCフィルタとアクティブフィルタとを組み合わせ
たハイブリッドフィルタなどが既に提案されている。
【0006】ハイブリッドフィルタにおいては、LCフ
ィルタは負荷で生じる高調波電流の補償を行い、アクテ
ィブフィルタはLCフィルタの特性をさらに改善といっ
たように、各々役割分担した形で動作する。ハイブリッ
ドフィルタは、LCフィルタの上述の欠点を生じること
なく、かつ、アクティブフィルタ単体の場合に比べて電
力変換器の容量を大幅に低減することができるので、今
後のますますの利用が期待されている。
【0007】図12は、従来例におけるハイブリッドフ
ィルタを例示する図である。ここでは、このハイブリッ
ドフィルタ51が、三相の電源系統61と高調波発生源
である負荷回路62の間の受電点Pにおいて接続され、
負荷回路62で発生した高調波電流を除去する例を説明
する。従来のハイブリッドフィルタ51は、LCフィル
タ52とアクティブフィルタ53とが、整合用変圧器5
4を介して直列に接続されて構成される。
【0008】ハイブリッドフィルタ51内のLCフィル
タ52は、例えば5次共振フィルタ71と、7次の共振
フィルタ72と、ハイパスフィルタ73とから構成され
る。ハイブリッドフィルタ51内のアクティブフィルタ
53は、例えばMOSFETを用いた三相電圧形PWM
変換器であり、その出力側には小容量のスイッチングリ
プル除去用フィルタ74が設けられる。
【0009】LCフィルタ52による高調波電流の補償
は、系統インピーダンスとLCフィルタ52のインピー
ダンスとの間での分流によって行われる。すなわち、L
Cフィルタ52は、特定周波数の高調波に対し、系統イ
ンピーダンスよりも低インピーダンスの分路となるよう
に設計される。ハイブリッドフィルタは、次のような欠
点を有する。
【0010】まず、系統インピーダンスが小さい場合
や、LCフィルタの共振周波数以外の高調波成分に対し
ては、十分な補償効果が得られないという問題がある。
さらに、整合用変圧器54を必要とするので、装置の重
量が重くなり、大型化する。また、製造コストも上が
る。従って本発明の目的は、上記問題に鑑み、小型軽量
かつ構造容易で、製造コストを低減したハイブリッドフ
ィルタ形式のフィルタ装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を実現するため
に、本発明においては、ハイブリッド形式のフィルタ装
置として、所定の次数の高調波電流に同調する同調フィ
ルタに、整合用変圧器を介さずにアクティブフィルタを
直接接続することを特徴とする。本発明においては、同
調フィルタは、所定の次数の高調波電流を吸収する。そ
の一方で、アクティブフィルタについては、上述の所定
の次数以外の次数を有する高調波電流に対しても抑制効
果をもたせるために、換言すれば、同調フィルタの同調
周波数以外の高調波周波数に対しても良好な高調波抑制
効果をもたせるために、以下で説明する第1の態様もし
くは第2の態様において示されるような所定の出力電圧
(以下、「アクティブフィルタ出力電圧」と呼ぶ。)を
出力するように制御される。
【0012】ところで、従来のハイブリッドフィルタ
は、主として系統電圧が600ボルト以下の低圧回路シ
ステムへ適用できるように開発されていた。したがっ
て、従来例においては、アクティブフィルタを構成する
スイッチング素子(例えばIGBTなどのパワーデバイ
ス)の電圧定格と出力電圧との整合を取るために、アク
ティブフィルタとLCフィルタとの間に整合用変圧器を
設けていた。従来例では、高圧回路システムにハイブリ
ッドフィルタを適用する場合においても、低圧回路シス
テムの場合と同様にアクティブフィルタとLCフィルタ
との間に整合用変圧器を設けていた。
【0013】これに対し、本発明では、同調フィルタと
アクティブフィルタとを整合用変圧器を介さずに直接接
続する。そして、アクティブフィルタ内のスイッチング
素子の耐圧として、後述する所定の値よりも大きいもの
を選択する。図1は、本発明の第1の態様によるフィル
タ装置を示す概略図である。ここでは、電源系統2と負
荷回路3との間の受電点Pにおいてフィルタ装置1の一
端が接続される場合を説明する。
【0014】なお本明細書では、これ以降、受電点Pに
対し、電源系統側を流れる電流を電源系統電流iS、負
荷回路側を流れる電流を負荷電流iL、フィルタ装置1
に流れ込む電流をフィルタ電流iFとし、これら各電流
に含まれる高調波電流をそれぞれ電源系統側高調波電流
Sh、負荷側高調波電流iLh、フィルタ側高調波電流i
Fとする。
【0015】また、電源系統電流iSについては電源系
統側から受電点Pへ、負荷電流iLについては受電点P
から負荷回路へ、フィルタ電流iFについては受電点P
からフィルタ装置1へ流れる向きを、それぞれ電流の正
の向き(図中、矢印で指す向き)と定義する。図1に示
すように、本発明の第1の態様によるフィルタ装置1
は、一端が受電点Pに接続され、所定の次数の高調波電
流に同調する同調フィルタ11と、同調フィルタ11の
他の一端に直接接続されるアクティブフィルタ12と、
を備える。
【0016】本発明の第1の態様によるアクティブフィ
ルタ12は、受電点Pに対して電源系統側を流れる電源
系統電流iSに含まれる高調波電流iShを抑制するとと
もに、受電点Pに対して負荷回路側を流れる負荷電流i
Lに含まれる高調波電流のうち所定の次数とは異なる次
数の負荷側高調波電流iLhが同調フィルタ11を流れる
ときに発生する電圧降下分を打ち消すような、アクティ
ブフィルタ出力電圧を発生する。
【0017】このため、フィルタ装置1は、電源系統電
流iSに含まれる高調波電流iShを抑制する電圧分を発
生するようにアクティブフィルタ12を制御するフィー
ドバック指令値を、電源系統電流i Sを用いて作成する
フィードバック制御回路13と、負荷側高調波電流iLh
が同調フィルタ11を流れるときに発生する電圧降下分
を打ち消す電圧分を発生するようにアクティブフィルタ
12を制御するフィードフォワード指令値14を、負荷
電流iLを用いて作成するフィードフォワード制御回路
14と、フィードバック指令値とフィードフォワード指
令値とを加算してアクティブフィルタ12を構成するス
イッチング素子のスイッチング指令値を作成する加算回
路15と、を備える。
【0018】図2は、本発明の第2の態様によるフィル
タ装置を示す概略図である。本発明の第2の態様は、上
述した第1の態様によるフィルタ装置をさらに簡単化し
たものである。図2に示すように、本発明の第2の態様
によるフィルタ装置1は、一端が受電点Pに接続され、
所定の次数の高調波電流に同調する同調フィルタ11
と、同調フィルタ11の他の一端に直接接続されるアク
ティブフィルタ12と、を備える。
【0019】本発明の第2の態様によるアクティブフィ
ルタ12は、受電点Pに対して電源系統側を流れる電源
系統電流iSに含まれる高調波電流iShを抑制するよう
なアクティブフィルタ出力電圧を発生する。このため、
フィルタ装置1は、アクティブフィルタ12が上記のア
クティブフィルタ出力電圧を発生するように電源系統電
流iSを用いて制御するフィードバック制御回路13を
備える。
【0020】本発明によれば、ハイブリッドフィルタに
従来必要であった整合用変圧器を必要としないので構造
が容易であり、装置を小型軽量化することができる。ま
た、製造コストも低減することができる。さらに、従来
のフィルタに比べても系統電流内に含まれる高調波電流
の総合高調波歪(THD)をさらに低減することができ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】まず、本発明によるフィルタ装置
の補償原理について説明する。図3、本発明によるフィ
ルタ装置の等価回路を示す図である。図3(a)は、ア
クティブフィルタ12を出力電圧VAFの電圧源、同調フ
ィルタ11をインピーダンスZFとして本発明によるフ
ィルタ装置を等価回路で表した図である。ここで、系統
電圧をVS、電源系統電流をIS、系統インピーダンスを
S、負荷電流をIL、フィルタ電流をIFとする。
【0022】図1もしくは2を参照して説明したよう
に、本発明のフィルタ装置1によれば、受電点Pに対し
て電源系統側を流れる電源系統電流iSに含まれる高調
波電流iShを抑制するようにアクティブフィルタ12の
アクティブフィルタ出力電圧を制御するため、電源系統
電流iSをフィードバックしてアクティブフィルタ12
内のスイッチング素子を制御する。そこで、アクティブ
フィルタ12の電圧指令値VAF *は、電源系統電流IS
K倍のゲインで増倍して、
【0023】
【数1】
【0024】としてフィードバック制御で与えられるも
のとする。図3(b)は、アクティブフィルタが接続さ
れず同調フィルタ11のみを考えた場合(すなわち、K
=0)の等価回路図である。負荷電流ILに含まれる負
荷側高調波電流ILhは、系統インピーダンスLSと同調
フィルタ11のインピーダンスZFとで分流される。分
流された電流をそれぞれIShおよびIFhテ゛とする。
【0025】図3(a)および(b)を参照すると、ア
クティブフィルタ12の出力電圧V AFを適切に調整すれ
ば、系統電圧側へ分流していた高調波成分を同調フィル
タへ流し込むように作用し、電源系統側を流れる高調波
電流を抑制できることがわかる。次に、負荷側高調波電
流に対する特性を考える。
【0026】系統電圧の高調波成分をゼロと仮定する
と、電源系統電流ILに含まれる高調波電流ILh、受電
点電圧の高調波成分VPh、アクティブフィルタ出力電圧
AFは、それぞれ、
【0027】
【数2】
【0028】
【数3】
【0029】
【数4】
【0030】となる。ここで、式(2)に注目すると、
図3(b)に示されるように、ゲインKを純抵抗として
みなしたときの純抵抗Kが系統電圧源と直列に接続され
た等価回路として表されることがわかる。式(2)およ
び式(3)から、ゲインKを大きくすればするほど、電
源系統電流ILおよび受電点電圧VPでの高調波成分が補
償されることがわかる。したがって、アクティブフィル
タ出力電圧は、同調フィルタ11に負荷側高調波電流I
Lhを流し込むための電圧ZFFとして作用することがわ
かる。
【0031】図3(b)において、純抵抗Kが同調フィ
ルタのインピーダンスZFに対して十分に大きければ、
負荷回路から発生した高調波電流の、電源系統への流出
が抑制される。また、純抵抗Kが系統インピーダンスZ
Fよりも十分に大きければ、系統インピーダンスZFの変
化は、フィルタ装置の補償特性に影響を与えない。つま
り、フィルタ装置の設置場所は制限されない。
【0032】さらに、純抵抗Kは、反共振に対するダン
ピング抵抗として働き、高調波拡大現象を抑制すること
ができる。したがって、同調フィルタとアクティブフィ
ルタとを組み合わせてフィルタ装置を構成した場合、ゲ
インKをできるだけ大きくしたフィードバック制御を適
用してアクティブフィルタ出力電圧を制御することが好
ましいと考えられる。しかしながら、実際には、制御回
路においては制御遅れがあるのでゲインを大きくしすぎ
ると発振してしまう。
【0033】そこで、本発明では、上述のフィードバッ
ク制御のゲインを発振しない適度な大きさに設定し、そ
の分フィードフォワード制御の助けを借りてアクティブ
フィルタ出力電圧を制御する。フィードフォワード制御
の詳細については本発明の実施例において述べる。本発
明の実施例によるフィルタ装置の具体的な構成について
説明する。
【0034】図4は、本発明の実施例によるフィルタ装
置を示す回路構成図である。ここでは、電源系統2と負
荷回路3との間の受電点Pにおいて、本実施例によるフ
ィルタ装置1の一端が接続される場合を説明する。な
お、本実施例においては、パーセントインピーダンスの
基準を、3.3kV、50Hz、300kVAとする。
【0035】本実施例では電源系統2を三相交流系統と
したが、これは本発明を限定するものではない。本発明
によるフィルタ装置1を単相交流系統やその他の多相交
流系統の場合についても適用することができる。ここで
は例として、三相交流系統の系統電圧を3.3kV、周
波数を50Hzとする。以下、系統電圧をvS、系統イ
ンピーダンスをLSで表す。図4の実施例では、系統イ
ンピーダンスLSを0.58mH(0.5%)とする。
【0036】高調波発生源である負荷回路3は、図4の
実施例では、300kWのダイオード整流器としてい
る。このダイオード整流器の直流側コンデンサをCd
直流出力電圧をVd、交流側のインピーダンスをLAC
する。図4に示す負荷回路3のパラメータを表1に示
す。
【0037】
【表1】
【0038】以上の前提条件のもとで、本実施例による
フィルタ装置の回路構成を図4を参照して説明する。本
実施例では三相交流系統に適用した場合を扱っているの
で、高調波発生源である負荷回路3からは、主として5
次、7次、11次、13次などの高調波電流が発生し得
るが、最も多いのは5次高調波電流であり、これに7次
高調波電流が続く。このような高調波電流を本実施例に
よるフィルタ装置1を用いて除去することになる。
【0039】本実施例のフィルタ装置1内の同調フィル
タ11は、コンデンサCFと、このコンデンサCFに直列
接続されたリアクトルLFとからなるLCフィルタであ
る。ここで、同調フィルタ11の内部抵抗をRFとす
る。本発明における同調フィルタ11は、上述したよう
に所定の次数の高調波電流に同調される。一般にコンデ
ンサおよびリアクトルからなる同調フィルタは、同調す
べき高調波の次数が高いほどその大きさは小さくなる。
【0040】そこで、本実施例では、フィルタ装置全体
の大きさおよび重量と、後述するアクティブフィルタ1
2の出力とのバランスを考慮し、例えば7次高調波に同
調するように同調フィルタを設計する。本発明のフィル
タ装置においては、7次以外、すなわち、5次、11次
13次などの高調波電流については、後述する所定のア
クティブフィルタ出力電圧をアクティブフィルタ12が
出力できるように制御することで除去する。ここで、7
次高調波に同調した同調フィルタ11のフィルタ定数の
例を表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】同調フィルタの高調波抑制効果は、後述の
アクティブフィルタによりさらに改善されるので、同調
フィルタのフィルタ定数は、それほど厳密に設定する必
要はなく、同調すべき高調波に対するフィルタ定数の設
計値の、例えば±10%程度付近で十分な高調波抑制効
果を得ることができる。すなわち、本発明によれば、設
計が容易であるという利点を有する。
【0043】なお、本実施例では、同調すべき高調波成
分を7次としたが、この次数は本発明を限定するもので
はない。三相交流系統の場合では、同調フィルタの同調
すべき高調波成分として5次、11次、13次などを選
んでもよい。しかしながら、同調フィルタ11を例えば
5次の高調波に同調させると、同調フィルタを構成する
リアクトルLFが大型化し、結果としてフィルタ装置全
体が大型化することになるので、あまり有利とはいえな
い。
【0044】また、同調フィルタ11を例えば11次の
高調波電流に同調させると、主として5次および7次の
高調波電流をアクティブフィルタ12が抑制するように
制御しなければならない。上述したように、三相交流系
統においては発生し得る高調波成分のうち5次成分が最
も大きく、これに7次成分が続く。したがって、同調フ
ィルタを11次高調波に同調させると、7次高調波に同
調させた場合に比べ、同調フィルタ自体の大きさを小さ
くすることができる利点を有するものの、アクティブフ
ィルタ出力電圧を大きくしなければならず、非経済的で
あるといえる。
【0045】このようなことから、フィルタ装置全体の
大きさおよび重量とアクティブフィルタの出力とのバラ
ンスを考慮すると、同調フィルタについては、本実施例
で示したように7次高調波に同調させるのが最も好まし
いといえる。例えば、本発明によるフィルタ装置を単相
交流系統に適用した場合は、3次高調波成分が最も大き
くなるので、同様な理由でフィルタ装置全体の大きさお
よび重量とアクティブフィルタ12の出力とのバランス
を考慮し、同調フィルタを例えば5次高調波に同調する
ように設計すればよい。
【0046】本実施例のフィルタ装置1内のアクティブ
フィルタ12は、三相PWM変換器として実現される。
その容量を10kVAとする。アクティブフィルタ12
である三相PWM変換器を構成するスイッチング素子と
して、本実施例ではIGBTを使用し、各相2個ずつ、
合計6個設ける。なお、スイッチング素子は他の素子で
あってもよく、例えばMOSFETなどであってもよ
い。
【0047】上述したように、本発明によるフィルタ装
置1によれば、同調フィルタとアクティブフィルタとを
整合用変圧器を介さずに直接接続するために、アクティ
ブフィルタ内のスイッチング素子(本実施例ではIGB
T)の耐圧として、所定の値よりも大きいものを選択す
る。次にこの理由について説明する。同調フィルタ11
は、同調された次数の高調波に対しては、低インピーダ
ンス特性を示す。その一方で、同調された次数の以外の
高調波に対しては、高インピーダンス特性を示す。つま
り、同調された次数の以外の高調波が同調フィルタに流
れると、電圧降下が発生することになる。
【0048】従来例においては、上述したように、アク
ティブフィルタを構成するスイッチング素子の電圧定格
と出力電圧との整合を取るためにアクティブフィルタと
LCフィルタとの間に整合用変圧器を設け、この整合用
変圧器を適切に設計することにより、同調フィルタにお
けるこのような電圧降下分に対処していた。しかし、本
発明によるフィルタ装置には整合用変圧器は設けない。
【0049】またさらに、本発明におけるアクティブフ
ィルタ12は、図1を参照して説明したように特に第1
の態様では、受電点Pに対して電源系統側を流れる電源
系統電流iSに含まれる高調波電流iShを抑制するとと
もに、受電点Pに対して負荷回路3側を流れる負荷電流
Lに含まれる高調波電流のうち所定の次数とは異なる
次数の負荷側高調波電流iLhが同調フィルタ11を流れ
るときに発生する電圧降下分を打ち消すような、アクテ
ィブフィルタ出力電圧を発生する必要がある。
【0050】よって、本発明のフィルタ装置1を設計す
る際には、負荷電流iLに含まれる高調波電流のうち所
定の次数とは異なる次数の負荷側高調波電流iLhが、同
調フィルタ11を流れたときに発生する電圧降下分より
も大きい耐圧を有するスイッチング素子を選択び、これ
を使用する。なお、IGBTについては、現在のとこ
ろ、600V、1200V、1700Vなどの耐圧を有
するものが市販されている。上述した各パラメータおよ
び系統電圧の値を考慮し、本実施例では、例えば600
Vの耐圧を有するIGBTを使用する。
【0051】アクティブフィルタ12の直流側電圧Vdc
は、本実施例では300V(IGBTの耐圧の1/2)
に設定する。この直流側電圧Vdcは、バッテリなどの独
立直流電源を用いて実現してもよいが、この場合は装置
の大型化を免れ得ない。そこで、本実施例では、アクテ
ィブフィルタ12の直流側に直流コンデンサCdcを設
け、後述する直流電圧制御ループによりスイッチング素
子を制御して系統側から有効電力を取り入れ、直流コン
デンサCdcを充電する。本実施例においては、コンデン
サCdcのキャパシタンスを例えば1500μFとする。
【0052】以上が本発明の実施例におけるフィルタ装
置1の具体的な回路構成である。続いて、図4で示した
本発明の実施例によるフィルタ装置1内のアクティブフ
ィルタ12についての具体的な制御について説明する。
上述したように、本発明においては、同調フィルタは、
所定の次数の高調波電流に同調させて設計され、当該高
調波電流を吸収する。さらに、アクティブフィルタにつ
いては、同調させた次数以外の次数を有する高調波電流
に対しても抑制効果をもたせるために、換言すれば、同
調フィルタの同調周波数以外の高調波周波数に対しても
良好な高調波抑制効果をもたせるために、上述の第1の
態様もしくは第2の態様において示されたようなアクテ
ィブフィルタ出力電圧をアクティブフィルタが出力でき
るように制御する。
【0053】まず、上述の本発明の第1の態様における
フィルタ装置1内のアクティブフィルタ12についての
制御回路に関して説明する。図1を参照して説明したよ
うに、本発明の第1の態様によるアクティブフィルタ1
2は、電源系統電流iSに含まれる高調波電流iShを抑
制するとともに、負荷電流iLに含まれる高調波電流の
うち所定の次数とは異なる次数の負荷側高調波電流iLh
が同調フィルタ11を流れるときに発生する電圧降下分
を打ち消すような、アクティブフィルタ出力電圧を発生
する。
【0054】上記アクティブフィルタ電圧をアクティブ
フィルタ12が出力するようにするために、本発明によ
るフィルタ装置1は、アクティブフィルタ12を構成す
る各スイッチング素子を制御するための制御回路とし
て、フィードバック制御回路13と、フィードフォワー
ド制御回路14と、加算回路15と、を備える。フィー
ドバック制御回路13は、電源系統電流iSに含まれる
高調波電流iShを抑制する電圧分を発生するようにアク
ティブフィルタ12を制御するフィードバック指令値
を、電源系統電流iSを用いて作成する。
【0055】フィードフォワード制御回路14は、負荷
側高調波電流iLhが同調フィルタ11を流れるときに発
生する電圧降下分を打ち消す電圧分を発生するように1
2アクティブフィルタを制御するフィードフォワード指
令値14を、負荷電流iLを用いて作成する。加算回路
15は、フィードバック指令値とフィードフォワード指
令値とを加算してアクティブフィルタ12を構成するス
イッチング素子のスイッチング指令値を作成する。
【0056】上述のフィードバック制御回路13、フィ
ードフォワード制御回路14、および加算回路15の具
体的な実現例を図5および6を参照して説明する。図5
および6は、図4で示した本発明の実施例によるフィル
タ装置内のアクティブフィルタの制御回路を具体的に示
すブロック図である。図4で示した本発明の実施例によ
るフィルタ装置1内のアクティブフィルタ12におい
て、フィードバック制御回路13は、図5に示すように
実現される。
【0057】電源系統電流iSに含まれる高調波電流i
Shを抽出するために、まず、電源系統電流iSを電流検
出器などで検出する。図4の実施例は三相電源系統であ
り、電源系統電流iSの各相u、v、wの電流を、
Su、iSv、iSwとする。検出された三相の電源系統電
流iSu、iSv、iSwは、ブロック21で回転座標変換さ
れる。なお、本実施例ではdq変換を用いたが、他の回
転座標変換、例えばpq座標変換を用いてもよい。
【0058】ブロック22はPLL(Phase Locked Loo
p)であり、受電点Pの電圧のうち、一相分(例えばu
相)の受電点電圧vPuから位相情報を抽出する。ブロッ
ク23はsin/cos生成器であり、ブロック22で
抽出された位相情報から、ブロック21の回転座標変換
に用いる基本波成分sinω1、cosω1と、5次の成
分sinω5、cosω5とを抽出する。ここで5次の成
分を抽出するのは、後で詳しく説明するフィードフォワ
ード制御回路14で用いるためである。
【0059】ブロック24はハイパスフィルタである。
上述したように、ブロック21において、固定座標上の
三相の電源系統電流iSu、iSv、iSwが、基本波成分ω
1を用いて、角周波数ω1で回転するdq回転座標上の二
相電流id、iqに変換されるが、電源系統電流の三相固
定座標上における基本波成分を除去して高調波成分を抽
出するために、角周波数ω1で回転するdq回転座標上
における二相電流id、iqをブロック24のハイパスフ
ィルタに通過させる。これにより、dq回転座標上にお
ける二相高調波電流idh、iqhを抽出できる。なお、本
実施例では、電源系統の周波数は50Hzであるので、
ハイパスフィルタのカットオフ周波数を例えば16Hz
とする。
【0060】ところで、本実施例では、アクティブフィ
ルタ12の直流側に直流コンデンサCdcを設け、直流コ
ンデンサCdcを充電する有効電力を系統側から取り入れ
る。このための直流電圧制御ループは、図5に示す実施
例では次のとおりである。まず、直流コンデンサCdc
直流電圧Vdcを検出し、この直流電圧Vdcと指令値V dc
*(本実施例では300V)との差を計算する。次に、
この差を適当にゲイン補正することによって直流電圧制
御用指令値Δiq *を作成する。この直流電圧制御用指令
値Δiq *は、ブロック24で生成された二相高調波電流
のうちのq軸分の高調波電流iqhに加算される。このよ
うにして直流電圧制御ループが実現される。
【0061】ブロック25では、二相高調波電流のd軸
分idh、および二相高調波電流のq軸分iqhと直流電圧
制御用指令値Δiq *との加算値が、ブロック23で生成
された基本波成分sinω1、cosω1を用いて、dq
逆変換され、三相固定座標上における三相電流値に戻さ
れる。この三相電流値にゲインKが掛け算され、フィー
ドバック指令値が作成される。
【0062】以上説明したブロック21〜25によりフ
ィードバック制御回路13が実現される。これにより、
電源系統電流iSに含まれる高調波電流iShを抑制する
ように作用するフィードバック指令値が作成される。続
いて、フォードフォワード制御回路14について説明す
る。本発明のフィルタ装置によれば、同調フィルタを所
定の次数の高調波電流に同調させて当該高調波電流を吸
収させ、その一方で、アクティブフィルタを適切に制御
することにより、同調フィルタの同調周波数以外の高調
波周波数に対しても良好な高調波抑制効果をもたせる。
上述のフィードバック制御回路13は、この高調波抑制
効果をもたらすものであったが、本実施例では、高調波
抑制効果をさらに高めるために、図1に示したように、
フィードフォワード制御回路14をさらに設ける。
【0063】図1を参照して説明したように、本発明の
第1の態様ではさらに、負荷電流i Lに含まれる高調波
電流のうち、同調フィルタ11に同調した高調波電流の
次数とは異なる次数の負荷側高調波電流iLhが同調フィ
ルタ11を流れるときに発生する電圧降下分を打ち消す
ような電圧分を、アクティブフィルタに発生させる。三
相交流系統においては、高調波電流として5次成分が負
荷回路から最も多く発生する。図4の実施例において
は、同調フィルタ11は7次の高調波電流に同調させた
が、このような同調フィルタ11だけでは5次高調波電
流を抑制することができない。
【0064】ここで、負荷回路3から発生した三相の負
荷側高調波電流iLhのうちの5次高調波電流をαβ固定
座標上で表したものがiαβであるとすると、dq回転
座標上では、式(5)のように表される。
【0065】
【数5】
【0066】図4において、同調フィルタ11のインピ
ーダンスは、式(6)のように表される。
【0067】
【数6】
【0068】ここで、伝達関数の回転座標変換について
説明する。ある線形システムにおいて、入力をx
(t)、そのラプラス変換をX(s)、出力をy
(t)、そのラプラス変換をY(s)、入力から出力へ
の伝達関数をG(s)とすると、
【0069】
【数7】
【0070】の関係がある。時間t、角周波数ωとした
とき、入力x(t)および出力y(t)の回転座標変換
は、それぞれ式(8)および式(9)のように表され
る。
【0071】
【数8】
【0072】
【数9】
【0073】ここで、伝達関数G(s)を回転座標変換
したとき、回転座標上においてG’(s)で表されると
すると、線形システムにおいては、
【0074】
【数10】
【0075】の関係がある。
【0076】
【数11】
【0077】としたとき、ラプラス変換においては、
【0078】
【数12】
【0079】である。線形システムにおいても当然に上
記関係は有効であるので、式(12)が得られる。
【0080】
【数13】
【0081】したがって、角周波数ωのときの回転座標
上の伝達関数は式(13)で表すことができる。
【0082】
【数14】
【0083】つまり、固定座標上のラプラス変換を、回
転座標上のラプラス変換に変換するには、「s」を「s
+jω」にすればよい。このことから、式(6)のよう
に表せる同調フィルタ11の固定座標上のインピーダン
スは、回転座標上では式(14)のようになる。
【0084】
【数15】
【0085】定常状態における同調フィルタ11のイン
ピーダンスは、ラプラス変換におけるいわゆる最終値の
定理を式(14)に適用することで、式(15)のよう
に表せる。
【0086】
【数16】
【0087】定常状態において、同調フィルタ11に5
次の高調波電流i’L5(dq回転座標上)が流れると電
圧降下が生じるが、本発明では、この電圧降下分を打ち
消すような電圧分をアクティブフィルタ12にさらに出
力させる。すなわち、当該電圧分をアクティブフィルタ
12にさらに出力させるための、アクティブフィルタ内
のスイッチング素子に対するdq回転座標上の指令値v
*5は、式(16)のように表せる。
【0088】
【数17】
【0089】すなわち、5次の高調波電流がわかれば式
(16)を用いてスイッチング指令値v*5を演算する
ことができる。式(16)で表されるスイッチング指令
値を作成するフィードフォワード制御回路14は、図4
で示した本発明の実施例によるフィルタ装置1におい
て、図6に示すように実現できる。
【0090】まず、負荷電流iLを電流検出器などで検
出する。検出された負荷電流ILの各相u、v、wの電
流を、iLu、iLv、iLwとする。ブロック31におい
て、検出された三相の負荷電流iLu、iLv、iLwは、ブ
ロック23で抽出された5次の成分sinω5、cos
ω5を用いてdq変換される。
【0091】ブロック32はローパスフィルタである。
上述したように、ブロック31において、固定座標上の
三相の負荷電流iLu、iLv、iLwは、角周波数ω5で回
転するdq回転座標上の二相電流iLd、iLqに変換され
るが、負荷電流の三相固定座標上における5次高調波成
分は、角周波数ω5で回転するdq回転座標上では直流
分に相当する。したがって、dq回転座標上における上
述の二相電流id、iqをブロック32のローパスフィル
タに通過させ、dq回転座標上における二相の5次の高
調波電流iLd5、iLq5を抽出する。なお、dq回転座標
上における二相の5次の高調波電流iLd5、iLq5は定常
状態にあるものとする。また、本実施例では、ローパス
フィルタのカットオフ周波数を例えば16Hzとする。
【0092】抽出された二相の5次の高調波電流
Ld5、iLq5は、アクティブフィルタ内のスイッチング
素子に対するスイッチング指令値を演算するために、ブ
ロック33に入力される。今、5次高調波成分におい
て、回転座標平面と複素平面との間には式(17)のよ
うな関係がある。
【0093】
【数18】
【0094】したがって、式(16)および式(17)
から、式(18)で表されるような、5次高調波電流が
同調フィルタを流れることによって発生する電圧降下分
を打ち消す補償電圧を作成するための指令値vd5 *、V
q5 *(dq回転座標上)が得られる。
【0095】
【数19】
【0096】ブロック33において式(18)を演算す
ることにより作成された指令値vd5 *、Vq5 *は、ブロッ
ク34において、ブロック23で生成された5次の成分
ω5を用いて、dq逆変換され、三相固定座標上におけ
る三相電流値に戻される。これがフィードフォワード指
令値となる。以上説明したフィードバック制御回路13
で作成されたフィードバック指令値とフィードフォワー
ド制御回路14で生成されたフィードフォワード指令値
とは、加算回路15において加算され、アクティブフィ
ルタ12を構成するスイッチング素子のスイッチング指
令値vAFu *、vAFv *、vAFw *が作成される。
【0097】本実施例におけるアクティブフィルタ12
は、三相電圧形PWM変換器である。したがって、この
スイッチング指令値vAFu *、vAFv *、vAFw *をPWM電
圧指令とし、三角波キャリア信号(例えば10kHz)
と比較することで三相電圧形PWM変換器のPWM信号
を作成する。本実施例においては、このPWM信号をス
イッチング素子であるIGBTのゲート回路に入力し、
IGBTをスイッチングさせる。
【0098】本発明の実施例によるフィルタ装置の構成
は以上のとおりである。次に本発明の実施例によるフィ
ルタ装置の制御回路および同調フィルタの種々の変形例
について説明する。まず、フィルタ装置の制御回路の変
形例をいくつか示す。本実施例では同調フィルタを7次
高調波電流に同調させ、アクティブフィルタ内のフィー
ドフォワード制御回路では、同調フィルタに同調させた
次数以外の次数を有する高調波成分として5次高調波電
流に関して、フィードフォワード指令値を作成した。こ
の変形例として、5次高調波電流の他に、例えば11次
高調波電流や13次高調波電流に関してもフィードフォ
ワード指令値を作成してもよい。この場合は、各次数の
高調波ごとにフィードフォワード制御回路を設け、各フ
ィードフォワード制御回路で作成されたフィードフォワ
ード指令値を全て加算回路において加算すればよい。こ
れにより、さらに高性能の高調波抑制が実現可能とな
る。
【0099】これとは逆に、アクティブフィルタ内のフ
ィードフォワード制御回路は設けず、フィードバック制
御回路のみでアクティブフィルタの制御を実現してもよ
い。これは図2を参照して説明した本発明の第2の態様
に相当する。図7は、本発明の第2の態様での実施例に
おけるフィルタ装置内のアクティブフィルタの制御回路
を示す図である。
【0100】図7に示す制御回路は、ブロック23にお
いて5次の成分sinω5およびcosω5を作成しない
点以外は、図6に示したフィードバック制御回路と全く
同じであるので、詳しい説明は省略する。ここで、図5
および6に示す制御回路を有する本発明の実施例、なら
びに図7に示す制御回路のみを有する変形例に係るシミ
ュレーション結果を示す。
【0101】シミュレーション解析に用いた各素子のパ
ラメータ、各電圧値および容量は既に述べたとおりであ
る。図8は、図5および6に示す本発明の実施例におけ
るフィルタ装置に係るシミュレーション結果を示す波形
図であり、図9は、図7に示す本発明の変形例における
フィルタ装置に係るシミュレーション結果を示す波形図
である。
【0102】図8および9においては、上から、一相分
の受電点電圧vP、一相分の電源系統電流iS、一相分の
負荷電流iL、一相分のフィルタ電流iF、負荷回路にお
ける直流出力電圧Vd、アクティブフィルタ出力電圧v
AF、アクティブフィルタ内の直流コンデンサ電圧Vdc
シミュレーション波形をそれぞれ示している。図10
は、図8および9に示したシミュレーション結果におけ
るスペクトル解析図である。横軸は高調波の次数を示
し、縦軸は高調波電流の実効値を示す。
【0103】図10(a)は負荷電流のスペクトル解析
値を示す。また、図10(b) は、図5および6に示
す本発明の実施例におけるフィルタ装置、つまりアクテ
ィブフィルタをフィードバック制御回路およびフィード
フォワード制御回路を用いて制御したフィルタ装置を設
置した場合の電源系統電流のスペクトル解析値を示す。
【0104】さらに、図10(c) は、図7に示す本
発明の変形例におけるフィルタ装置、つまりアクティブ
フィルタをフィードバック制御回路のみを用いて制御し
たフィルタ装置を設置した場合の電源系統電流のスペク
トル解析値を示す。また、表3は、図10のスペクトル
解析値の高調波対基本波の電流比を示す。各値の単位は
%で示している。
【0105】
【表3】
【0106】図8〜10および表3において、特に負荷
電流iLと電源系統電流iSとを注目してみると、本発明
のフィルタ装置により、電源系統電流iSに含まれる高
調波が抑制されていることがわかる。また、図8および
9、もしくは図10(b)および(c)を比較してみる
と、フィードフォワード制御回路を有しないフィードバ
ック制御回路のみ有するフィルタ装置は、フィードフォ
ワード制御回路およびフィードバック制御回路の両方を
有するのフィルタ装置に比較すると、高調波電流の総合
高調波歪(THD)が若干高くなっているが、実用上問
題の無い程度の高調波抑制効果を得ることができてい
る。
【0107】次に、フィルタ装置の同調フィルタの変形
例を示す。本発明のフィルタ装置内の同調フィルタに関
しては、同調すべき高調波成分を1つの次数のみに設定
するのではなく、複数の高調波成分に同調させてもよ
い。図11は、本発明によるフィルタ装置内の同調フィ
ルタの変形例を示す図である。図11(a)に示す変形
例では、5次高調波電流および7次高調波電流に同調さ
せた各同調フィルタとハイパスフィルタとをそれぞれ並
列接続させている。図11(b)に示す変形例では、5
次高調波電流、7次高調波電流、11次高調波電流およ
び13次高調波電流に同調させた各同調フィルタをそれ
ぞれ並列接続させている。
【0108】いずれの変形例においても、アクティブフ
ィルタ内にフィードフォワード制御回路を設けた場合で
は、同調フィルタに同調させた次数以外の次数を有する
高調波成分に関して、フィードフォワード指令値を作成
するようにすればよい。もちろん、フィードフォワード
制御回路を設けずにフィードバック制御回路のみでアク
ティブフィルタ内のスイッチング素子を制御してもよ
い。
【0109】なお、図5〜7に示したフィードバック制
御回路およびフィードフォワード制御回路は、各種アナ
ログ素子などの組み合わせで実現することができるが、
DSPを用いて可能な限り演算上で処理するようにして
もよい。この場合、例えばノッチフィルタなどを用いて
電源系統電流および負荷回路電流に含まれる高調波電流
を抽出してDSPに入力し、DSPでは上述したフィー
ドバック制御における計算およびフィードフォワード制
御における式(18)の計算を実行することで、スイッ
チング指令値を得てもよい。
【0110】また、従来例においては図12に示すよう
に、ハイブリッドフィルタ51内のアクティブフィルタ
53の出力側には、スイッチング素子のスイッチングリ
プルを除去するためのスイッチングリプル除去用フィル
タ74が設けられていた。スイッチングリプルは高い周
波数成分を有しているが、従来例におけるハイブリッド
フィルタ51内のLCフィルタ52を構成するハイパス
フィルタ73は、高い周波数成分に対してはインピーダ
ンス特性が低く、したがって、スイッチングリプル電流
が系統に流出しやすいので、ハイブリッドフィルタ51
内のアクティブフィルタ53の出力側にスイッチングリ
プル除去用フィルタ74を設けなければならなかった。
【0111】これに対し、本発明におけるフィルタ装置
においては、同調フィルタを構成するリアクトルのリア
クタンス分が大きいので同調フィルタを設けただけで、
スイッチングリプル電流を抑制することができる。した
がって、本発明においては、ハイブリッドフィルタを構
成する際に従来必要であったスイッチングリプル除去用
フィルタを必要としなくなるので、装置をより一層小型
化することができる。
【0112】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ハイブリッド形式のフィルタ装置において、所定の次数
の高調波電流に同調する同調フィルタにアクティブフィ
ルタを直接接続するので、従来必要であった整合用変圧
器を必要とせず、構造が容易である。また、装置自体を
小型軽量化が容易であり、製造コストも低減される。
【0113】そして、本発明のフィルタ装置によれば、
同調フィルタを所定の次数の高調波電流に同調させて当
該高調波電流を吸収させ、その一方で、アクティブフィ
ルタを適切に制御することにより、同調フィルタの同調
周波数以外の高調波周波数に対しても良好な高調波抑制
効果をもたせている。近年では、インバータを用いて高
出力モータを駆動するインバータドライブシステムが実
用化されている。このようなインバータドライブシステ
ムにおいては、交流電力を直流電力に変換する電力変換
器として例えばダイオード整流器が使用されている。こ
のダイオード整流器は、系統側から見れば高調波発生源
である。このような高圧システムにおいては、フィルタ
装置を構成した場合は必然的に装置の大型化は免れ得な
かった。しかし、本発明によれば、整合変圧器およびス
イッチングリプル除去用フィルタを必要としないので装
置の小型軽量化が容易であるので、このような高圧シス
テムにおいて本発明は特に有用であるといえる。
【0114】また、同調フィルタの高調波抑制効果は、
アクティブフィルタによりさらに改善されるので、同調
フィルタのフィルタ定数は、それほど厳密に設定する必
要はなく、同調すべき高調波に対するフィルタ定数の設
計値の、例えば±10%程度付近で十分な高調波抑制効
果を得ることができ、設計が容易であるといえる。な
お、三相交流系統の例では、フィルタ装置全体の大きさ
および重量とアクティブフィルタの出力とのバランスを
考慮すると、同調フィルタについては、7次高調波に同
調させるのが最も好ましいといえる。
【0115】また、アクティブフィルタを有するフィル
タ装置が避けては通れない問題である、スイッチング素
子のスイッチング動作に起因するスイッチングリプルの
発生については、本発明においては、同調フィルタを構
成するリアクトルのリアクタンス分が大きいのでスイッ
チングリプル電流を抑制することができ、したがってス
イッチングリプル除去用フィルタを必要としない。した
がって装置を従来例に比べてより一層小型化することが
できる。
【0116】また、LCフィルタにおいては系統インピ
ーダンスとの間で反共振を生じる可能性があったが、本
発明においては、フィルタ装置内のアクティブフィルタ
のフィードバック制御に用いるゲインを適切に設定すれ
ばこれを回避することができるので、フィルタ装置の設
置場所は制限されない。フィルタ装置内のアクティブフ
ィルタの直流側は、バッテリなどの独立直流電源を用い
て実現してもよいが、直流コンデンサを設け、直流電圧
制御ループにより系統側から取り入れた有効電力を直流
コンデンサの充電に用いれば、バッテリ交換を省くこと
ができメンテナンスが容易となる。
【0117】本発明の第1の態様によれば、電源系統電
流に含まれる高調波電流を抑制するとともに、負荷電流
に含まれる高調波電流のうち所定の次数とは異なる次数
の負荷側高調波電流が同調フィルタ11を流れるときに
発生する電圧降下分を打ち消すようなアクティブフィル
タ出力電圧をアクティブフィルタが発生するように、ア
クティブフィルタ内のスイッチング素子をフィードバッ
ク制御およびフィードフォワード制御を用いて制御する
ことで、従来の他のフィルタと比べても系統電流内に含
まれる高調波電流の総合高調波歪(THD)を大幅に低
減することができる。
【0118】また、本発明の第2の態様によれば、電源
系統電流に含まれる高調波電流を抑制するアクティブフ
ィルタ出力電圧をアクティブフィルタが発生するように
アクティブフィルタ内のスイッチング素子を制御すると
いう、第1の態様を簡素化した制御方法をとっても、実
用上問題ない程度に高調波電流を除去できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の態様によるフィルタ装置を示す
概略図である。
【図2】本発明の第2の態様によるフィルタ装置を示す
概略図である。
【図3】本発明によるフィルタ装置の等価回路を示す図
である。
【図4】本発明の実施例によるフィルタ装置を示す回路
構成図である。
【図5】図4で示した本発明の実施例によるフィルタ装
置内のアクティブフィルタの制御回路を具体的に示すブ
ロック図(その1)である。
【図6】図4で示した本発明の実施例によるフィルタ装
置内のアクティブフィルタの制御回路を具体的に示すブ
ロック図(その2)である。
【図7】本発明の第2の態様での実施例におけるフィル
タ装置内のアクティブフィルタの制御回路を示す図であ
る。
【図8】図5および6に示す本発明の実施例におけるフ
ィルタ装置に係るシミュレーション結果を示す波形図で
ある。
【図9】図7に示す本発明の変形例におけるフィルタ装
置に係るシミュレーション結果を示す波形図である。
【図10】図8および9に示したシミュレーション結果
においてスペクトル解析した図であって、(a)は負荷
電流のスペクトル解析値を示す図であり、(b)は、図
5および6に示す本発明の実施例におけるフィルタ装置
を設置した場合の電源系統電流のスペクトル解析値を示
す図であり、(c)は、図7に示す本発明の変形例にお
けるフィルタ装置を設置した場合の電源系統電流のスペ
クトル解析値を示す図である。
【図11】本発明によるフィルタ装置内の同調フィルタ
の変形例を示す図である。
【図12】従来例におけるハイブリッドフィルタを例示
する図である。
【符号の説明】
1…フィルタ装置 2…電源系統 3…負荷回路 11…同調フィルタ 12…アクティブフィルタ 13…フィードバック制御回路 14…フィードフォワード制御回路 15…フィードバック制御回路 P…受電点
フロントページの続き Fターム(参考) 5G066 EA03 5H007 AA02 AA04 AA05 AA07 AA08 AA17 CA05 CB04 CC23 DA03 DA05 DA06 DB01 DB05 DC02 DC05 EA04 5H740 BA02 BB09 GG08 NN02 NN03 NN17

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源系統と負荷回路との間の受電点にお
    いて一端が接続され、高調波電流を除去するフィルタ装
    置であって、 一端が前記受電点に接続され、所定の次数の高調波電流
    に同調する同調フィルタと、 該同調フィルタの他の一端に直接接続されるアクティブ
    フィルタであって、前記受電点に対して前記電源系統側
    を流れる電源系統電流に含まれる高調波電流を抑制する
    ようなアクティブフィルタ出力電圧を発生するアクティ
    ブフィルタと、を備えることを特徴とするフィルタ装
    置。
  2. 【請求項2】 前記アクティブフィルタ出力電圧を前記
    アクティブフィルタが発生するように前記電源系統電流
    を用いて制御するフィードバック制御回路を備える請求
    項1に記載のフィルタ装置。
  3. 【請求項3】 電源系統と負荷回路との間の受電点にお
    いて一端が接続され、高調波電流を除去するフィルタ装
    置であって、 一端が前記受電点に接続され、所定の次数の高調波電流
    に同調する同調フィルタと、 該同調フィルタの他の一端に直接接続されるアクティブ
    フィルタであって、前記受電点に対して前記電源系統側
    を流れる電源系統電流に含まれる高調波電流を抑制し、
    かつ、前記受電点に対して前記負荷回路側を流れる負荷
    電流に含まれる高調波電流のうち前記所定の次数とは異
    なる次数の負荷側高調波電流が前記同調フィルタを流れ
    るときに発生する電圧降下分を打ち消すような、アクテ
    ィブフィルタ出力電圧を発生するアクティブフィルタ
    と、を備えることを特徴とするフィルタ装置。
  4. 【請求項4】 前記電源系統電流に含まれる高調波電流
    を抑制する電圧分を発生するように前記アクティブフィ
    ルタを制御するフィードバック指令値を、前記電源系統
    電流を用いて作成するフィードバック制御回路と、 前記負荷側高調波電流が前記同調フィルタを流れるとき
    に発生する電圧降下分を打ち消す電圧分を発生するよう
    に前記アクティブフィルタを制御するフィードフォワー
    ド指令値を、前記負荷電流を用いて作成するフィードフ
    ォワード制御回路と、 前記フィードバック指令値と前記フィードフォワード指
    令値とを加算して前記アクティブフィルタを構成するス
    イッチング素子のスイッチング指令値を作成する加算回
    路と、を備える請求項3に記載のフィルタ装置。
  5. 【請求項5】 前記フィードフォワード制御回路を、前
    記所定の次数とは異なる次数の負荷側高調波電流ごとに
    少なくとも1つ備える請求項4に記載のフィルタ装置。
  6. 【請求項6】 前記アクティブフィルタを構成するスイ
    ッチング素子の耐圧が、前記受電点に対して前記負荷回
    路側を流れる負荷電流に含まれる高調波電流のうち前記
    所定の次数とは異なる次数の負荷側高調波電流が前記同
    調フィルタを流れたときに発生する電圧降下分よりも大
    きい請求項1〜5のいずれか一項に記載のフィルタ装
    置。
  7. 【請求項7】 前記同調フィルタを互いに並列接続して
    備える請求項1〜6のいずれか一項に記載のフィルタ装
    置。
  8. 【請求項8】 前記同調フィルタは、前記所定の次数の
    高調波電流に同調するように選択されたリアクトルおよ
    び該リアクトルに直列接続されたコンデンサからなる請
    求項1〜7のいずれか一項に記載のフィルタ装置。
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