JP2002359653A - マルチメディア通信における伝送経路制御方法及びその通信システム並びにプログラム - Google Patents

マルチメディア通信における伝送経路制御方法及びその通信システム並びにプログラム

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JP2002359653A
JP2002359653A JP2001167314A JP2001167314A JP2002359653A JP 2002359653 A JP2002359653 A JP 2002359653A JP 2001167314 A JP2001167314 A JP 2001167314A JP 2001167314 A JP2001167314 A JP 2001167314A JP 2002359653 A JP2002359653 A JP 2002359653A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メディアストリームの遅延増大を防止し、同
一メディアゲートウェイ装置内に収容している加入者間
での通信経路を最適化する。 【解決手段】 メディアゲートウェイ(MG)装置1
が、マルチメディア伝送におけるメディアストリームを
通信ネットワーク(CNW)7,8のそれぞれの通信プ
ロトコルに変換し、かつ、接続された加入者a,bの電
話端末9,10を収容する。メディアゲートウェイコン
トローラ(MGC)11は、CNW7,8における呼制
御及びマルチメディア伝送接続制御を実行し、かつ、加
入者a,bを管理するとともに、MG装置1内のメディ
アゲートウェイ(MG−card)5,6を個々に制御
する。加入者aの電話端末9の発呼側が加入者bの電話
端末10に発信し、MGC11で呼制御時に発呼側及び
着呼側を監視する。この監視してMG装置1内での折り
返し経路を検出して、一つのMG−card5内で折り
返しパスを生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メディアゲートウ
ェイ装置における呼制御時に発呼側及び着呼側を監視
し、メディアゲートウェイ装置内の折り返し経路を検出
し、収容している加入者間の通信経路を設定するマルチ
メディア通信における伝送経路制御方法及びその通信シ
ステム並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、公衆電話網やインターネットを代
表とするIP網などの多種の通信方式による通信ネット
ワークが構築されている。この通信方式が相違する通信
ネットワークには、メディアゲートウェイ装置が配置さ
れている。このメディアゲートウェイ装置は、通信ネッ
トワーク間を接続し、マルチメディアサービスを実施す
るために配送されるメディアストリームをそれぞれの通
信ネットワークで要求される形式に変換している。
【0003】このメディアゲートウェイ装置は、通常、
呼制御やメディアゲートウェイ装置間の接続制御を実行
するメディアゲートウェイコントローラとともに用いら
れている。このメディアゲートウェイ装置とメディアゲ
ートウェイコントローラと間の情報交換の通信プロトコ
ルはITU−T(international Telecommunication Uni
on-Telecommunication Standardization Sector)勧告
H.248などを適用している。
【0004】図5は従来のメディアゲートウェイ装置に
おける動作を説明するためのブロック図である。図5に
おいて、メディアゲートウェイ装置1は、各種通信ネッ
トワークと接続するためのネットワークインタフェース
(I/F)部2,3と、スイッチ部4,メディア変換処
理を行なうメディアゲートウェイカード5,6で構成さ
れている。この構成において、メディアゲートウェイカ
ード5が収容している加入者a(電話端末9)からメデ
ィアゲートウェイカード6が収容している加入者b(電
話端末10)に接続する。
【0005】この場合、発呼側の加入者aはメディアゲ
ートウェイカード5で収容されており、メディアゲート
ウェイコントローラ11で着呼側の加入者bの識別番号
を各加入者a,bの管理情報に基づいて検索する。この
検索によって、着呼側としてメディアゲートウェイカー
ド6が選択される。このため、発呼側と着呼側の加入者
a,b間で別々のメディアゲートウェイカード5,6を
使用することになる。このときの通信経路は発呼側加入
者aを収容するメディアゲートウェイカード5への通信
経路(A)、メディアゲートウェイカード5から着呼側
の加入者bを収容しているメディアゲートウェイカード
6への通信経路(B)、メディアゲートウェイカード6
から加入者bへの通信経路(C)となる。その結果、冗
長な通信経路(B)が発生する。したがって、二つのメ
ディアゲートウェイカード5,6をまたいで通信が実行
されることになり、伝送メディアストリームの遅延が増
加する。
【0006】この種のゲートウェイ装置を用いた従来例
としては、特開平9−233129号「ゲートウェイ及
びその実行方法」従来例が知られている。この従来例で
は、音声通信ネットワーク及びデータ通信ネットワーク
上のクライアントが、アナログ電話、データモデムなど
の装置、又は直接データ通信ネットワーク接続を通じ
て、任意の通信ネットワークにアクセスできるようにし
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように上記従来例
において、メディアゲートウェイ装置内の異なるメディ
アゲートウェイカードで収容されている加入者間の接続
では、冗長な通信経路が発生して、伝送メディアストリ
ームの遅延が大きくなるという不都合がある。また、公
報の従来例は、音声データを基本にした伝送を行うもの
であり、近時のマルチメディア伝送に対する改善の余地
がある。
【0008】本発明は、このような従来の技術における
課題を解決するものであり、呼制御時に発呼側及び着呼
側を監視し、メディアゲートウェイ装置内での折り返し
経路を検出して同一メディアゲートウェイ装置内で収容
している加入者間での通信経路を最適化できる、マルチ
メディア通信における伝送経路制御方法及びその通信シ
ステム並びにプログラムの提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明のマルチメディア通信における伝送経路制御
方法は、加入者端末を収容した通信プロトコルが異なる
複数の通信ネットワーク間におけるマルチメディア伝送
のメディアストリームをメディアゲートウェイ装置が変
換し、かつ、呼制御及びマルチメディア伝送接続制御を
メディアゲートウェイコントローラが実行するマルチメ
ディア通信における伝送経路制御方法において、発呼側
の加入者端末から着呼側の加入者端末に発信するステッ
プと、この発信に対するメディアゲートウェイコントロ
ーラの呼制御時に前記発呼側及び着呼側を監視するステ
ップと、この監視によってメディアゲートウェイ装置内
の折り返し経路を検出するステップと、この検出に基づ
き、前記メディアゲートウェイ装置内に備えられた複数
のメディアゲートウェイカードにおける一つのメディア
ゲートウェイカード内で折り返しパスを生成するステッ
プとを有することを特徴としている。
【0010】本発明の方法は、前記一つのメディアゲー
トウェイカード内で折り返しパスを生成するステップに
おいて、前記一つのメディアゲートウェイカードが、発
呼側の加入者端末を接続した通信ネットワークを収容す
るメディアゲートウェイカードであり、メディアゲート
ウェイコントローラが着呼側の加入者端末の識別番号よ
って着呼側のメディアゲートウェイカードを選択するス
テップと、この選択されたメディアゲートウェイカード
で呼制御パケットの監視を行うステップと、この監視に
よって発呼側が同一メディアゲートウェイ装置に接続さ
れていることを検出するステップと、発呼側であるメデ
ィアゲートウェイカード内で通信経路の折り返しパスを
作成するステップとを有することを特徴としている。
【0011】本発明の方法は、前記一つのメディアゲー
トウェイカード内で折り返しパスを生成するステップに
おいて、前記一つのメディアゲートウェイカードが、着
呼側の加入者端末を接続した通信ネットワークを収容す
るメディアゲートウェイカードであり、メディアゲート
ウェイコントローラと発呼側のメディアゲートウェイカ
ードで実行している呼制御情報の通信を、着呼側のメデ
ィアゲートウェイカードにおいて同一メディアゲートウ
ェイ装置内での折り返し通信であることを検出するステ
ップと、このあと、発呼側のメディアゲートウェイカー
ドにおいて呼制御情報を着呼側のメディアゲートウェイ
カードに対して中継処理し、間接的にメディアゲートウ
ェイコントローラと着呼側のメディアゲートウェイカー
ドとの間で呼制御を実行するステップとを有することを
特徴としている。
【0012】本発明の方法は、前記一つのメディアゲー
トウェイカード内で折り返しパスを生成するステップに
おいて、前記一つのメディアゲートウェイカードが、着
呼側及び着呼側の他の加入者端末を接続した通信ネット
ワークを収容するメディアゲートウェイカードであり、
折り返しを行うメディアゲートウェイカードを予め決定
するステップと、発呼側と着呼側のそれぞれのメディア
ゲートウェイカードでメディアゲートウェイコントロー
ラと、該当するメディアゲートウェイカードとの通信の
中継処理を行って呼制御を実行するステップとを有する
ことを特徴としている。
【0013】本発明の方法は、前記折り返し処理を行う
メディアゲートウェイカードの決定として、メディアゲ
ートウェイ装置で接続中の比較的にセッション数が少な
く、空きリソースの多いメディアゲートウェイカードを
選択することを特徴としている。
【0014】本発明の方法は、前記メディアゲートウェ
イ装置とメディアゲートウェイコントローラ間のデータ
交換の通信プロトコルが、ITU−T勧告H.248で
あることを特徴としている。
【0015】本発明の伝送経路制御通信システムは、加
入者端末を収容した通信プロトコルが異なる複数の通信
ネットワーク間におけるマルチメディア伝送のメディア
ストリームを、メディアゲートウェイ装置が変換し、か
つ、呼制御及びマルチメディア伝送接続制御をメディア
ゲートウェイコントローラが実行する伝送経路制御通信
システムにおいて、前記メディアゲートウェイ装置が、
前記通信ネットワークに接続された加入者端末をそれぞ
れに収容する複数のメディアゲートウェイカードを備
え、マルチメディア伝送におけるメディアストリームを
複数の通信ネットワークにおけるそれぞれの通信プロト
コルに変換し、前記メディアゲートウェイコントローラ
が、前記通信ネットワークにおける呼制御及びマルチメ
ディア伝送接続制御を実行し、かつ、加入者端末を管理
するとともに、前記メディアゲートウェイカードを個々
に制御し、前記加入者端末の発呼側が他の加入者端末に
発信し、この発信に対する呼制御時に前記発呼側及び着
呼側をメディアゲートウェイコントローラが監視し、こ
の監視によってメディアゲートウェイ装置内での折り返
し経路を検出して、前記一つのメディアゲートウェイカ
ード内で折り返しパスを生成することを特徴としてい
る。
【0016】本発明の通信システムは、前記一つのメデ
ィアゲートウェイカードが、次のいずれかであることを
特徴とする伝送経路制御通信システム。(a)発呼側の
加入者端末を接続した通信ネットワークを収容するメデ
ィアゲートウェイカード(b)着呼側の加入者端末を接
続した通信ネットワークを収容するメディアゲートウェ
イカード(c)着呼側及び着呼側の他の加入者端末を接
続した通信ネットワークを収容するメディアゲートウェ
イカード
【0017】本発明のプログラムは、発呼側の加入者端
末から着呼側の加入者端末に発信する制御処理と、この
発信に対するメディアゲートウェイコントローラでの呼
制御時に前記発呼側及び着呼側を監視する制御処理と、
この監視によってメディアゲートウェイ装置内での折り
返し経路を検出する制御処理と、この検出に基づき、メ
ディアゲートウェイ装置内に備えて複数の通信ネットワ
ークのそれぞれを収容する複数のメディアゲートウェイ
カードにおける一つのメディアゲートウェイカード内で
折り返しパスを生成する制御処理を、コンピュータに実
行させることを特徴としている。
【0018】このような本発明では、呼制御時に発呼側
及び着呼側を監視し、メディアゲートウェイ装置内での
折り返し経路を検出してメディアゲートウェイ装置内の
一つのメディアゲートウェイカード内で折り返しパスを
作成している。
【0019】この結果、従来例もって説明したように、
二つのメディアゲートウェイカード間の経路を使用しな
いことになる。すなわち、同一メディアゲートウェイ装
置内で別々のメディアゲートウェイカードに収容されて
いる加入者間の通信において、冗長経路の発生によるメ
ディアストリームの遅延増大が発生しなくなる。換言す
れば、同一メディアゲートウェイ装置内で収容している
加入者間での通信経路を最適化できる。
【0020】また、本発明は、メディアゲートウェイ装
置内のメディアゲートウェイカードと間の通信によって
中継処理を行なっている。この結果、メディアゲートウ
ェイカードとメディアゲートウェイコントローラ間の通
信プロトコルを変更する必要がなくなる。したがって、
既設のメディアゲートウェイコントローラをそのまま使
用できるようになる。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明のマルチメディア通
信における伝送経路制御方法及びその通信システム並び
にプログラムの実施形態を図面参照の上で詳細に説明す
る。なお、以下の図及び文にあって図5に示す従来例と
同一の構成要素には、同一の参照符号を付した。図1は
本発明の通信ネットワークの構成を示すブロック図であ
る。図1において、メディアゲートウェイ装置1が通信
ネットワーク7,8の間に配置されている。通信ネット
ワーク7には、電話端末9(適宜、加入者aと記載す
る)と、電話端末10(適宜、加入者bと記載する)と
が収容されている。また、通信ネットワーク8には、メ
ディアゲートウェイコントローラ11が接続されてい
る。
【0022】メディアゲートウェイ装置1は、公衆電話
網やインターネットを代表とするIP網などの通信方式
(通信プロトコル)が相違する通信ネットワーク7,8
間を接続してマルチメディアサービスを実施するもので
ある。このマルチメディアサービスでは、配送されるメ
ディアストリームをそれぞれの通信ネットワーク7,8
で要求される通信方式(通信プロトコル)に変換する。
【0023】メディアゲートウェイ装置1は、通信ネッ
トワーク7が接続されて、インタフェース処理を行うネ
ットワークインタフェース(I/F)部2と、通信ネッ
トワーク8が接続されてI/F処理を行うネットワーク
I/F部3と、ネットワークI/F部2,3とメディア
ゲートウェイカード5,6との間を切り替えるスイッチ
部4とを有している。このメディアゲートウェイカード
5,6は、入力されたメディアストリームに対して符号
変換などのメディア変換処理を行う。また、メディアゲ
ートウェイカード5,6は、メディアゲートウェイコン
トローラ11と呼制御情報のやり取りを行ない、収容し
ている加入者a,bに対する呼制御を実行する。
【0024】メディアゲートウェイコントローラ11
は、呼制御や加入者a,bの管理などを行ない、電話番
号のような加入者a,bの識別番号から、その識別番号
が付与された加入者a,bが収容されている通信経路の
設定制御を実行する。また、メディアゲートウェイコン
トローラ11は、メディアゲートウェイカード5,6を
個々に制御する。この実施形態では、電話端末9(加入
者a)がメディアゲートウェイカード5に収容され、電
話端末10(加入者b)がメディアゲートウェイカード
6に収容されている。
【0025】このメディアゲートウェイ装置1とメディ
アゲートウェイコントローラ11間の情報交換の通信プ
ロトコルはITU−T勧告H.248などで定義されて
いる。
【0026】図2は図1中のメディアゲートウェイカー
ド5,6の内部構成を示すブロック図である。図2にお
いて、メディアゲートウェイカード5,6は、中央処理
装置であるCPU21と、システム制御を実行するため
のプログラムが格納されたROM22と、制御データが
格納されたRAM23と、メディア変換を行なうメディ
ア変換部24と、折り返し処理を実行するための折り返
し処理部25と、スイッチ部4とのI/Fを行うSW・
I/F部26とを有し、これらが内部バスラインに接続
されている。
【0027】次に、実施形態の動作について説明する。
図1において、メディアゲートウェイ装置1内のメディ
アゲートウェイカード5が収容する電話端末9から発呼
して、メディアゲートウェイ装置1のメディアゲートウ
ェイカード6が収容する電話端末10へ着呼(接続)す
る場合、メディアゲートウェイコントローラ11で電話
端末10(加入者b)の識別番号よって着呼側としてメ
ディアゲートウェイカード6が選択される。この選択さ
れたメディアゲートウェイカード6で呼制御パケットの
監視を行ない、その発呼側の電話端末9が同一メディア
ゲートウェイ装置1に収容されていることを検出して、
発呼側であるメディアゲートウェイカード5内で通信経
路の折り返しパスを作成する。
【0028】これによって電話端末9(加入者a)と電
話端末10(加入者b)間の通信においてメディアゲー
トウェイ装置1内で最適な通信経路が形成される。すな
わち、メディアゲートウェイ装置1内で冗長なパスを形
成しなくてもすむようになって、冗長パスによるメディ
アストリームの遅延の増加を防止できる。
【0029】次に、この実施形態の動作を、伝送シーケ
ンスを用いて詳細に説明する。図3は実施形態の動作に
おける接続処理の伝送シーケンス図である。図3におい
て、ここでは、電話端末9(加入者a)を発呼側とし、
電話端末10(加入者b)を着呼側とする。この加入者
a,b間の接続を行なう前にメディアゲートウェイ装置
1の初期設定を行う。この初期設定では、加入者a,b
から転送されてくるメディアストリームを、収容するメ
ディアゲートウェイカード5,6に送出するためのメデ
ィアゲートウェイ装置1内パス及びメディアゲートウェ
イカード5,6とメディアゲートウェイコントローラ1
1との通信パスを設定する。また、メディアゲートウェ
イカード5,6間の接続では、伝送メディアを識別する
ために、発信側と着呼側とのメディアゲートウェイカー
ド5,6でローカル記述子(Local descriptor)及びリ
モート記述子(Remote descriptor)が転送される。メ
ディアゲートウェイ装置1内のメディアゲートウェイカ
ード5,6では、メディアゲートウェイ装置1内に割り
当てられているローカル記述子とメディアゲートウェイ
カードの対応関係をRAM23(図2参照)内に保持し
ている。
【0030】図3において、電話端末9(加入者a)が
発呼し、電話端末10(加入者b)に接続(着呼)す
る。そして、電話端末9が接続相手先の電話端末10の
識別番号を入力する(S101)。電話端末9を収容し
ているメディアゲートウェイカード5が、識別番号を受
信して、電話端末10と接続するために識別番号をメデ
ィアゲートウェイコントローラ11に通知する(S10
2)。メディアゲートウェイコントローラ11は、相手
先の識別番号に基づいて相手先の電話端末10(加入者
b)を収容しているメディアゲートウェイカード6を検
索する。この検索によって、メディアゲートウェイコン
トローラ11が、相手先の電話端末10(加入者b)を
収容しているメディアゲートウェイカード6の情報を得
る。
【0031】次に、メディアゲートウェイコントローラ
11では、発呼側及び着呼側を接続するため、メディア
ゲートウェイカード5,6にローカル記述子及びリモー
ト記述子の設定を指示する。まず、発呼側のメディアゲ
ートウェイカード5に対してローカル記述子を設定する
ように要求する(S103)。
【0032】この要求を受信したメディアゲートウェイ
カード5では、ローカル記述子を自己に予め割り当てら
れている中から選択して決定し、メディアゲートウェイ
コントローラ11に通知する(S104)。この発呼側
の設定を受信したメディアゲートウェイコントローラ1
1では、次に着呼側であるメディアゲートウェイカード
6に対してローカル記述子の設定を要求し、この場合、
発呼側のメディアゲートウェイカード5のローカル記述
子を通知する。
【0033】設定要求を受けたメディアゲートウェイカ
ード6は、通知された発呼側のローカル記述子をキーと
して、RAM23(図2参照)内に保持しているメディ
アゲートウェイ装置1内のメディアゲートウェイカード
5,6に、このローカル記述子が割り当てられているか
を検索する。このローカル記述子が、同一メディアゲー
トウェイ装置1内にあるメディアゲートウェイカード5
に割り当てられていると、この通信経路が同一メディア
ゲートウェイ装置1内での折り返し可能であることを検
出できる。このようにして、同一メディアゲートウェイ
装置1内での折り返し通信が可能であることを確認した
場合、通信経路を発呼側のメディアゲートウェイカード
5内で折り返するために、メディアゲートウェイカード
6はメディアゲートウェイカード5に対して着呼側のロ
ーカル記述子の設定を要求する(S105)。
【0034】メディアゲートウェイカード5では、同一
メディアゲートウェイ装置1内のメディアゲートウェイ
カード6からの着呼側のローカル記述子の設定要求を受
けると、その着呼側ローカル記述子を設定し、着呼側の
リモート記述子として発呼側のローカル記述子を設定す
る。その後、メディアゲートウェイカード5から着呼側
の設定をメディアゲートウェイカード6に通知し、メデ
ィアゲートウェイカード6は着呼側の設定情報をメディ
アゲートウェイコントローラ11に対して通知する(S
106)。
【0035】この通知を受けたメディアゲートウェイコ
ントローラ11では、着呼側のローカル記述子を発呼側
のメディアゲートウェイカード5に通知する(S10
7)。メディアゲートウェイカード5では、受信した着
呼側のローカル記述子を発呼側のローカル記述子として
設定する。これによって発呼側、着呼側のローカル記述
子及びリモート記述子の設定が完了する。その後に電話
端末10に対して呼び出しを行う(S108)。
【0036】次に、図1及び図2を参照して、前記した
伝送シーケンスによる接続完了後における電話端末9
(加入者a)から電話端末10(加入者b)への通信経
路について説明する。図1及び図2において、電話端末
9から送出されたメディアストリームは、メディアゲー
トウェイ装置1内の通信ネットワークI/F部2で受信
され、スイッチ部4を経由してメディアゲートウェイカ
ード5で受信される。図2に示すメディアゲートウェイ
カード5内では、スイッチI/F部26でスイッチ部4
によってメディアストリームを受信し、メディア変換部
24へ入力し、必要ならばメディアストリームの符号変
換などを行う。
【0037】その後、折り返し処理部25がメディアゲ
ートウェイ装置1内で折り返し通信のメディアストリー
ムであることを検出し、このメディアストリームの折り
返し処理を行って、メディア変換部24にメディアスト
リームを再入力する。メディア変換部24では、メディ
ア変換処理を行ない、スイッチI/F部26を通じて図
示しない外部装置に出力する。その後、図1においてス
イッチ部4、通信ネットワークI/F部2を経由してメ
ディアゲートウェイ装置1から外部の通信ネットワーク
7に送出され、電話端末10(加入者b)がメディアス
トリームを受信することになる。
【0038】図4は実施形態の動作における切断処理の
伝送シーケンス図である。図4において、電話端末10
(加入者b)がオフフックした場合の切断動作では、ま
ず、電話端末10がオフフックしたことをメディアゲー
トウェイカード5が検出し(S201)、メディアゲー
トウェイコントローラ11に通知する(S202)。こ
の通知を受けたメディアゲートウェイコントローラ11
では、発呼側及び着呼側の両方のメディアゲートウェイ
カード5,6に対して切断指示を送出する。この場合、
着呼側についてはメディアゲートウェイカード6で一度
受信し、この後でメディアゲートウェイカード5に送出
する(S203)。
【0039】この送出を受けたメディアゲートウェイカ
ード5では、電話端末9(加入者a)との接続を切断す
る(S204)。さらに、発呼側及び着呼側のそれぞれ
が収集した統計情報をメディアゲートウェイコントロー
ラ11に送出する。この場合、着呼側は一度メディアゲ
ートウェイカード6に統計情報を送出し、このメディア
ゲートウェイカード6を通じて統計情報をメディアゲー
トウェイコントローラ11に送出する(S205)。
【0040】このようにして、この実施形態では、一つ
のメディアゲートウェイカード(5,6の一方)内で折
り返しパスを作成している。すなわち、二つのメディア
ゲートウェイカード5,6間の経路を使用していない。
したがって、同一メディアゲートウェイ装置1内で別々
のメディアゲートウェイカード5,6に収容されている
加入者a,b間の通信において冗長経路の発生によるメ
ディアストリームの遅延増大が防止される。
【0041】また、この実施形態では、メディアゲート
ウェイ装置1内のメディアゲートウェイカード5,6間
の通信によって中継処理を実行している。このためメデ
ィアゲートウェイカード5,6とメディアゲートウェイ
コントローラ11間の通信プロトコルを変更する必要が
なくなる。したがって、既設のメディアゲートウェイコ
ントローラ11をそのまま使用することが可能になる。
【0042】この実施形態において、メディアゲートウ
ェイ装置1内には、メディアゲートウェイカード5,6
の二つを設けているが、特に設置数は限定されない。ま
た、メディアゲートウェイ装置1に接続されている通信
ネットワーク7,8の通信方式(通信プロトコル)も、
特に限定されない。通信ネットワーク7,8以外の多種
の通信ネットワークが接続された場合でも、前記同様に
して、その処理が可能である。
【0043】また、この実施形態では、折り返し処理を
行う箇所を発呼側のメディアゲートウェイカード5とし
ているが、着呼側のメディアゲートウェイカード6や、
その他のメディアゲートウェイカードで実行することも
可能である。
【0044】この着呼側のメディアゲートウェイカード
6で折り返し処理を行う場合には、メディアゲートウェ
イコントローラ11と発呼側のメディアゲートウェイカ
ード5で実行している呼制御情報の通信を、着呼側メデ
ィアゲートウェイカード6が同一メディアゲートウェイ
装置1内での折り返し通信であることを検出した後に、
発呼側のメディアゲートウェイカード5で呼制御情報を
着呼側メディアゲートウェイカード6に対して中継処理
を行う。すなわち、間接的にメディアゲートウェイコン
トローラ11と着呼側のメディアゲートウェイカード6
との間で呼制御を実行することによって可能となる。
【0045】また、発呼側、着呼側でもない、その他の
メディアゲートウェイカードで折り返し処理を行う場合
は、折り返し処理を行うメディアゲートウェイカードを
予め決定しておいて、発呼側、着呼側のメディアゲート
ウェイカードでメディアゲートウェイコントローラ11
と該当するメディアゲートウェイカードとの通信の中継
処理を行い、その呼制御を実行することによって可能と
なる。この場合、折り返し処理を行うメディアゲートウ
ェイカードの決定には、メディアゲートウェイ装置1内
で接続中の比較的にセッション数が少なく、空きリソー
スの多いメディアゲートウェイカードを選択するという
運用方法も可能である。
【0046】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のマルチメディア通信における伝送経路制御方法及びそ
の通信システム並びにプログラムによれば、呼制御時に
発呼側及び着呼側を監視し、メディアゲートウェイ装置
内での折り返し経路を検出してメディアゲートウェイ装
置内の一つのメディアゲートウェイカード内で折り返し
パスを作成している。
【0047】この結果、同一メディアゲートウェイ装置
内で別々のメディアゲートウェイカードに収容されてい
る加入者間の通信において、冗長経路の発生によるメデ
ィアストリームの遅延増大が発生しなくなり、同一メデ
ィアゲートウェイ装置内で収容している加入者間での通
信経路を最適化できるという効果を奏する。
【0048】また、本発明によれば、メディアゲートウ
ェイ装置内のメディアゲートウェイカード間の通信によ
って中継処理を行っている。この結果、メディアゲート
ウェイカードとメディアゲートウェイコントローラ間の
通信プロトコルを変更する必要がなくなり、既設のメデ
ィアゲートウェイコントローラをそのまま使用できるよ
うになるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の通信ネットワークの構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】図1中のメディアゲートウェイカードの内部構
成を示すブロック図である。
【図3】実施形態の動作における接続処理の伝送シーケ
ンス図である。
【図4】実施形態の動作における切断処理の伝送シーケ
ンス図である。
【図5】従来のメディアゲートウェイ装置における動作
を説明するためのブロック図である。
【符号の説明】
1 メディアゲートウェイ装置 4 スイッチ部 5,6 メディアゲートウェイカード 7,8 通信ネットワーク 9 電話端末(加入者a) 10 電話端末(加入者b) 11 メディアゲートウェイコントローラ 21 CPU 24 メディア変換部 25 折り返し処理部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加入者端末を収容した通信プロトコルが
    異なる複数の通信ネットワーク間におけるマルチメディ
    ア伝送のメディアストリームをメディアゲートウェイ装
    置が変換し、かつ、呼制御及びマルチメディア伝送接続
    制御をメディアゲートウェイコントローラが実行するマ
    ルチメディア通信における伝送経路制御方法において、 発呼側の加入者端末から着呼側の加入者端末に発信する
    ステップと、 この発信に対するメディアゲートウェイコントローラの
    呼制御時に前記発呼側及び着呼側を監視するステップ
    と、 この監視によってメディアゲートウェイ装置内の折り返
    し経路を検出するステップと、 この検出に基づき、前記メディアゲートウェイ装置内に
    備えられた複数のメディアゲートウェイカードにおける
    一つのメディアゲートウェイカード内で折り返しパスを
    生成するステップと、 を有することを特徴とするマルチメディア通信における
    伝送経路制御方法。
  2. 【請求項2】 前記一つのメディアゲートウェイカード
    内で折り返しパスを生成するステップにおいて、前記一
    つのメディアゲートウェイカーが、発呼側の加入者端末
    を接続した通信ネットワークを収容するメディアゲート
    ウェイカードであり、 メディアゲートウェイコントローラが着呼側の加入者端
    末の識別番号よって着呼側のメディアゲートウェイカー
    ドを選択するステップと、 この選択されたメディアゲートウェイカードで呼制御パ
    ケットを監視する段階と、 この監視によって発呼側が同一メディアゲートウェイ装
    置に接続されていることを検出するステップと、 発呼側であるメディアゲートウェイカード内で通信経路
    の折り返しパスを作成するステップと、 を有することを特徴とする請求項1記載のマルチメディ
    ア通信における伝送経路制御方法。
  3. 【請求項3】 前記一つのメディアゲートウェイカード
    内で折り返しパスを生成するステップにおいて、前記一
    つのメディアゲートウェイカードが、着呼側の加入者端
    末を接続した通信ネットワークを収容するメディアゲー
    トウェイカードであり、 メディアゲートウェイコントローラと発呼側のメディア
    ゲートウェイカードで実行している呼制御情報の通信
    を、着呼側のメディアゲートウェイカードにおいて同一
    メディアゲートウェイ装置内での折り返し通信であるこ
    とを検出するステップと、 このあとで、発呼側のメディアゲートウェイカードにお
    いて呼制御情報を着呼側のメディアゲートウェイカード
    に対して中継処理し、間接的にメディアゲートウェイコ
    ントローラと着呼側のメディアゲートウェイカードとの
    間で呼制御を実行するステップと、 を有することを特徴とする請求項1記載のマルチメディ
    ア通信における伝送経路制御方法。
  4. 【請求項4】 前記一つのメディアゲートウェイカード
    内で折り返しパスを生成するステップにおいて、前記一
    つのメディアゲートウェイカードが、着呼側及び着呼側
    の他の加入者端末を接続した通信ネットワークを収容す
    るメディアゲートウェイカードであり、 折り返しを行うメディアゲートウェイカードを予め決定
    するステップと、 発呼側と着呼側のそれぞれのメディアゲートウェイカー
    ドでメディアゲートウェイコントローラと、該当するメ
    ディアゲートウェイカードとの通信の中継処理を行って
    呼制御を実行するステップと、 を有することを特徴とする請求項1記載のマルチメディ
    ア通信における伝送経路制御方法。
  5. 【請求項5】 前記折り返し処理を行うメディアゲート
    ウェイカードの決定として、 メディアゲートウェイ装置で接続中の比較的にセッショ
    ン数が少なく、空きリソースの多いメディアゲートウェ
    イカードを選択することを特徴とする請求項4記載のマ
    ルチメディア通信における伝送経路制御方法。
  6. 【請求項6】 前記メディアゲートウェイ装置とメディ
    アゲートウェイコントローラ間のデータ交換の通信プロ
    トコルが、ITU−T勧告H.248であることを特徴
    とする請求項1記載のマルチメディア通信における伝送
    経路制御方法。
  7. 【請求項7】 加入者端末を収容した通信プロトコルが
    異なる複数の通信ネットワーク間におけるマルチメディ
    ア伝送のメディアストリームを、メディアゲートウェイ
    装置が変換し、かつ、呼制御及びマルチメディア伝送接
    続制御をメディアゲートウェイコントローラが実行する
    伝送経路制御通信システムにおいて、 前記メディアゲートウェイ装置が、前記通信ネットワー
    クに接続された加入者端末をそれぞれに収容する複数の
    メディアゲートウェイカードを備え、マルチメディア伝
    送におけるメディアストリームを複数の通信ネットワー
    クにおけるそれぞれの通信プロトコルに変換し、 前記メディアゲートウェイコントローラが、前記通信ネ
    ットワークにおける呼制御及びマルチメディア伝送接続
    制御を実行し、かつ、加入者端末を管理するとともに、
    前記メディアゲートウェイカードを個々に制御し、 前記加入者端末の発呼側が他の加入者端末に発信し、こ
    の発信に対する呼制御時に前記発呼側及び着呼側をメデ
    ィアゲートウェイコントローラが監視し、この監視によ
    ってメディアゲートウェイ装置内での折り返し経路を検
    出して、前記一つのメディアゲートウェイカード内で折
    り返しパスを生成することを特徴とする伝送経路制御通
    信システム。
  8. 【請求項8】 前記一つのメディアゲートウェイカード
    が、次のいずれかであることを特徴とする請求項7記載
    の伝送経路制御通信システム。 (a)発呼側の加入者端末を接続した通信ネットワーク
    を収容するメディアゲートウェイカード (b)着呼側の加入者端末を接続した通信ネットワーク
    を収容するメディアゲートウェイカード (c)着呼側及び着呼側の他の加入者端末を接続した通
    信ネットワークを収容するメディアゲートウェイカード
  9. 【請求項9】 発呼側の加入者端末から着呼側の加入者
    端末に発信する制御処理と、 この発信に対するメディアゲートウェイコントローラで
    の呼制御時に前記発呼側及び着呼側を監視する制御処理
    と、 この監視によってメディアゲートウェイ装置内での折り
    返し経路を検出する制御処理と、 この検出に基づき、メディアゲートウェイ装置内に備え
    て複数の通信ネットワークのそれぞれを収容する複数の
    メディアゲートウェイカードにおける一つのメディアゲ
    ートウェイカード内で折り返しパスを生成する制御処理
    を、 コンピュータに実行させることを特徴とするプログラ
    ム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006186982A (ja) * 2004-12-21 2006-07-13 Alcatel ソフトスイッチ呼制御方法およびその方法を使用するソフトスイッチデバイス
JP2008154218A (ja) * 2006-12-15 2008-07-03 Hon Hai Precision Industry Co Ltd ネットワーク設備、VoIPゲートウェー及びその通信冗長方法
US7657641B2 (en) 2002-12-24 2010-02-02 Electronics And Telecommunications Research Institute Megaco protocol management method using network adaptor

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