JP2002357241A - ダンパ - Google Patents

ダンパ

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JP2002357241A
JP2002357241A JP2001167636A JP2001167636A JP2002357241A JP 2002357241 A JP2002357241 A JP 2002357241A JP 2001167636 A JP2001167636 A JP 2001167636A JP 2001167636 A JP2001167636 A JP 2001167636A JP 2002357241 A JP2002357241 A JP 2002357241A
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mass
housing
vibration
magnet
magnetic force
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Tatsuo Suzuki
達雄 鈴木
Naoki Mori
直樹 森
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Toyo Tire Corp
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Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動エネルギーの値が小さな振動入力に対し
ても制振機能の発揮される衝突式のダンパを提供する。 【解決手段】 磁性体からなるものであって所定の質量
を有するマス1と、マス1を自由な状態に収容するもの
であって非磁性体からなるハウジング2と、ハウジング
2の外側であって、マス1に働く重力に対抗してマス1
を磁力にて吸引することのできるような位置に設けられ
る磁石3と、からなるようにする。マス1は鉄等の磁性
体金属からなるものであって、その全体形状は、球状
体、あるいは円柱状体、更には円筒状体からなる。ハウ
ジング2はマス1の形態に合せて球面体または円形横断
面形態を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の質量を有す
るマスを振動体に衝突させることによって当該振動体の
振動を制振するようにした衝突式のダンパに関するもの
であり、特に、上記振動体の振動方向(振幅方向)が重
力の方向である場合、上記マスの移動を円滑に行なわせ
るために、上記マスを磁性体にて形成するとともに、当
該マスを磁力にて上方に吸引するようにした構成からな
る衝突式のダンパ(制振装置)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の衝突式のダンパは、例えば実開平
3−86227号公報等に記載されている如く、建造物
の柱等が地震等にて振動を起こした場合におけるその制
振装置として挙げられているのがほとんどである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動車を初
めとした車両において対象とされる振動、例えばステア
リングハンドル周りの振動あるいはエンジンマウントに
関連する振動等は、上記建造物における柱の振動等と
は、その振動数、あるいは振幅、更には発生エネルギー
の値等が大きく異なる。そして、これらの振動入力に対
して、従来は、ダイナミックダンパを用いることによっ
て入力振動の抑制(制振)を図ろうとしているものであ
る。しかしながら、このダイナミックダンパによる制振
方法は、対象とされる振動が一つの周波数に限定される
こととなり、複数の周波数の複合化された振動が入力さ
れるところにおける制振装置としては好ましくない。ま
た、上記ダイナミックダンパは質量体を形成するマスと
ばね系を形成するゴム状弾性体にて形成されるのが一般
的であるので、ゴム状弾性体にて形成されるばね系のば
ね定数にも自ずから限界がある。また、ゴム状弾性体の
経年変化等によりばね定数が変化すると言う問題点があ
る。このような問題点を解決するために、ばね系を用い
ないでも済むようにするとともに、複数の周波数の入力
振動に対しても制振効果を上げることのできるようにし
た衝突式のダンパを提供しようとするのが、本発明の目
的(課題)である。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては次のような手段を講ずることとし
た。すなわち、請求項1記載の発明においては、振動体
の最大振幅部に所定の質量を有するマスを衝突させるこ
とによって振動の抑制(制振)を図るようにした衝突式
のダンパに関して、磁性体からなるものであって所定の
質量を有するマスと、当該マスを自由な状態に収容する
ものであって非磁性体からなるハウジングと、当該ハウ
ジングの一部であって、上記マスに働く重力に対抗して
上記マスを磁力にて吸引することのできるような位置に
設けられる磁石または磁化部と、からなるようにした構
成を採ることとした。
【0005】このような構成を採ることにより、本発明
のものにおいては、上記マスが、磁石または磁化部の磁
力にて常時上方に吸引されており、マスは重力に対抗し
た状態で保持されることとなる。従って、このような状
態において、振動体側からの振動がハウジングのところ
に伝播されてくると、上記マスは容易に上記ハウジング
との間において相対移動をすることとなり、ハウジング
の内壁に衝突することとなる。この衝突の際の運動エネ
ルギーによって上記ハウジングのところに伝播されて来
た振動、特に振幅が抑え込まれて制振機能が発揮される
こととなる。なお、このようなマスの作動、すなわち、
ハウジング内壁への衝突作動に関しては、マスが磁石ま
たは磁化部の磁力の作用によって重力に逆らった状態で
ハウジング空間内に存在するようになっているので、ハ
ウジングを介して伝達される振動体側からの振動エネル
ギーが小さな値のものであっても、当該振動は上記マス
に直に伝達されることとなる。従って、小さな値の振幅
を有する振動入力に対しても、上記マスが作動し、当該
マスはハウジングの内壁に衝突して、上記振動体の振動
を抑制(制振)することとなる。
【0006】次に、請求項2記載の発明について説明す
る。このものも、その基本的な点は上記請求項1記載の
ものと同じである。すなわち、本発明においては、衝突
式のダンパに関して、円筒状または円柱状の形態からな
るものであって所定の質量を有するとともに磁力にて吸
引されるように形成されたマスと、当該マスを自由な状
態に収容するものであって内壁側が円形断面形態からな
るとともに非磁性体にて形成されるハウジングと、当該
ハウジングの一部に設けられるものであって上記マスを
磁力にて吸引するように作用する磁石または磁化部と、
からなるようにした構成を採ることとした。このような
構成を採ることにより、本発明のものにおいても、上記
請求項1記載のものと同様、小さな振幅を有する振動入
力に対しても上記マスがハウジングの内壁に衝突して、
振動の抑制(制振)機能が発揮されることとなる。これ
に加えて、更に、本発明のものにおいては、円柱状ある
いは円筒状の外形形態を有するマスが円形断面形態を有
するハウジング内に収容されていることより、上記円形
状のマスが凹面内を転がり運動することによって、上記
マスの初期作動が円滑に行なわれることとなる。その結
果、小さな値の振幅を有する振動入力に対しても上記マ
スが上記凹面内にて円滑に運動することとなり、制振機
能が迅速に発揮されることとなる。
【0007】次に、請求項3記載の発明について説明す
る。このものも、その基本的な点は上記請求項2記載の
ものと同じである。すなわち、本発明においては、衝突
式のダンパに関して、球状体からなるものであって所定
の質量を有するとともに磁力にて吸引されるように形成
されたマスと、当該マスを自由な状態に収容するもので
あって内部が球面状の形態からなるとともに非磁性体に
て形成されるハウジングと、当該ハウジングの一部に設
けられるものであって上記マスを磁力にて吸引するよう
に設けられる磁石または磁化部と、からなるようにした
構成を採ることとした。このような構成を採ることによ
り、本発明のものにおいても、上記請求項2記載のもの
と同様、球状体からなるマスが球面からなるハウジング
内に収容されるようになっているので、その初期作動が
円滑に進められることとなり、小さな振幅の振動に対し
ても効果的に制振機能を発揮することができるようにな
る。特に、本発明のものにおいては、マスが球状体の形
態を有するようになっているとともに、このようなマス
の収容されるハウジング内壁面も球面にて形成されるよ
うになっているので、上記マスは三次元方向のいずれの
方向へも転動運動し易い状態に保持されることとなり、
振動入力に対する初期作動が円滑に進められることとな
る。従って、小さな振動エネルギーを有する振動入力に
対してもマスのハウジング内壁面への衝突運動が進めら
れることとなり、制振機能が円滑に発揮されることとな
る。
【0008】次に、請求項4記載の発明について説明す
る。このものも、その基本的な点は上記請求項2または
請求項3記載のものと同じである。すなわち、本発明に
おいては、請求項2または請求項3記載の衝突式のダン
パに関して、上記磁石または磁化部が上記マスに対して
真上の位置に来るように設置するようにした。このよう
な構成を採ることにより、本発明のものにおいては、マ
スに働く磁力の方向が、同じくマスに働く重力の方向に
対して全く相反する状態となり、質量体としてのマスは
重力の作用にて下方へと引かれるが、その影響は最も小
さな値となる。すなわち、磁力の作用により、上記マス
はハウジング内にて上方に吸引された状態に保持される
こととなる。従って、わずかなエネルギーの振動入力に
対しても、マスはハウジングの内壁に衝突することとな
り、振動体からの振動エネルギーを効率的に吸収するこ
とができるようになる。その結果、制振機能を効果的に
発揮させることができるようになる。
【0009】次に、請求項5記載の発明について説明す
る。このものも、その基本的な点は上記請求項1ないし
請求項4記載のものと同じである。すなわち、本発明に
おいては、請求項1ないし請求項4記載のダンパに関し
て、上記磁石または磁化部における磁力の強さを、当該
磁力に基づいて上記マスを吸引するように働く力(吸引
力)の値が上記マスに作用する重力の、その2倍の値を
超えない範囲内に設定するようにした構成を採ることと
した。このような構成を採ることにより、本発明のもの
においては、上記マスが、ハウジング内において、重力
と磁力に基づく吸引力との間において最もバランスした
状態に保持されることとなる。従って、マスの初期作動
が円滑に進められることとなり、小さな振動エネルギー
を有する振動入力に対しても、円滑に、その制振機能が
発揮されることとなる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、図
1ないし図6を基に説明する。本実施の形態に関するも
のの、その構成は、図1に示す如く、磁性体からなるも
のであって所定の質量を有するマス1と、当該マス1を
自由な状態に収容するものであって非磁性体からなるハ
ウジング2と、当該ハウジング2の外側であって、上記
マス1に働く重力に対抗して上記マス1を磁力にて吸引
することのできるような位置に設けられる磁石3と、か
らなることを基本とするものである。
【0011】このような構成からなるものにおいて、上
記マス1は鉄等の磁性体金属からなるものであって、そ
の全体形状は、球状体、あるいは円柱状体、更には鉄パ
イプ等を所定の長さに切断することによって形成される
円筒状体からなるものである。そして、このような磁性
体からなるものにおいて、場合によっては、図1に示す
如く、ゴム状弾性体あるいは軟質プラスチック材等から
なる緩衝部材4にて、その外側が被覆されるようになっ
ている。これによって、本マス1がハウジング2の内壁
に衝突した際に生ずる衝突音の発生等を低減化させるよ
うにしているものである。
【0012】次に、このような構成からなるマス1の収
容されるハウジング2は、アルミニウム合金、またはプ
ラスチック材、あるいは硬質ゴム等の非磁性体にて形成
されるようになっているものである。なお、本ハウジン
グ2がアルミニウム合金またはプラスチック材にて形成
されるものである場合には、例えば図2に示す如く、そ
の内壁面側にはゴム状弾性体あるいは軟質プラスチック
材等からなる緩衝部材4を設けるようにしてもよい。こ
れによって、鉄等からなるマス1がハウジング2の内壁
に衝突したときに生ずる高周波の衝突音を低減化させる
ことができる。また、このようなハウジング2は、当該
ハウジング2内に収容されるマス1の形態が円筒状ある
いは円柱状の形態からなるものである場合には、これに
対応して、その内面形態も円形横断面形態を有するよう
に形成されることとなる。また、上記マス1が球状体か
らなるものである場合には、その内面形態は球面体から
なるように設定されることとなる。なお、このようなハ
ウジング2は振動体側へ直接一体的に設けられるように
してもよい。
【0013】そして、このような構成からなるハウジン
グ2の外側であって振動体への取付面(取付部)25と
相対向する側のところには、ハウジング2内に収容され
るマス1を吸引するように作用する磁石3が設けられる
ようになっている。なお、この磁石3は永久磁石からな
るものであっても良いし、あるいは電磁石からなるもの
であっても良い。そして、このような磁石3は、上記マ
ス1に働く重力の方向に対して対抗する方向、すなわ
ち、地球の中心に対して真上の方向に取付けられるよう
にする。
【0014】なお、上記ハウジング2及び磁石3に関し
て、その他の実施例について、図3及び図4を基に説明
する。このものは、ハウジング2を硬質ゴム材または所
定のプラスチック材にて形成するとともに、当該ハウジ
ング2を形成する原材料の中に予め鉄粉等の磁性体粉末
からなるものであって未だ磁化されていない状態のもの
を混入させておくようにしたものである。このような磁
性体粉末の混入された原材料を基礎にハウジング2を一
体的に成形し、その一部を磁化させることによって磁化
部35を形成させるようにする方法について、以下に述
べる。そのうちの一つの方法としては、例えば図3に示
す如く、磁性体粉末の混入された硬質ゴム材を基礎に、
これを用いてハウジング2を一体的に成形するととも
に、この成形された状態のハウジング2の、その一部分
のみを磁化させて磁化部35を形成させるようにするも
のが挙げられる。また、もう一つの方法としては、例え
ば図4に示す如く、一部にのみ磁性体粉末の混入された
プラスチック原材料を用いるとともに、それ以外の部分
には磁性体粉末の混入されていない通常のプラスチック
材を用いて、これらの二種類のプラスチック原材料を同
時にインジェクションしてプラスチック製のハウジング
2を一体的に成形し、その後に、上記磁性体粉末の混入
されている部分を磁化させて磁化部35を形成させるよ
うにする方法が挙げられる。
【0015】また、上記構成からなる磁石3または磁化
部35の、その磁力の強さは、必要以上に強すぎると、
上記マス1はハウジング2の内壁面内であって上記磁石
3または磁化部35の存する側に吸着された状態とな
り、小さな振動エネルギーを有する振動入力に対して、
マス1が上記吸着された状態から離れず、反対側の内壁
面への衝突が行なわれない場合が生ずるおそれがある。
このような状態が生じないようにするために、磁力に基
づく吸引力のうち、上記マス1が磁石3または磁化部3
5に最も近づいた状態時におけるもの(Fmax)の値
が、マス1の質量をmとした場合に、当該マス1に働く
重力(mg)の値の2倍の値よりも小さな値となるように
設定することとする。すなわち、Fmax<2mgの関係式
が成り立つような範囲内に、上記磁石3または磁化部3
5の磁力の強さを設定することとする。また、このよう
に設定されるマス1と当該マス1の収容されるハウジン
グ2の内壁との間の隙間はできる限り小さな値に設定す
るのが望ましい。上記隙間を小さな値に設定することに
よって、小さな振動エネルギーを有する振動入力に対し
ても、上記磁石3あるいは磁化部35による磁力の影響
が作用し、上記マス1を振動させて、制振作用を発揮さ
せるようにすることができる。
【0016】次に、このような構成からなる本実施の形
態のものについての、その作動態様等について説明す
る。まず、図1ないし図4に示すようなダンパがハウジ
ング2の取付部25をもって振動体上に取付けられる
と、マス1は、基本的には、ハウジング2の内壁面上で
あって取付部25側に接した状態あるいは磁石3または
磁化部35の在する側に磁力の作用により吸着された状
態で存在するようになる。このような状態において、振
動体側からハウジング2のところに振動が入力して来る
と、ハウジング2の変位に伴なってマス1も相対変位
(相対運動)をすることとなる。その結果、マス1は所
定の運動エネルギーをもってハウジング2の内壁面に衝
突することとなる。この衝突運動の繰返し作用によっ
て、ハウジング2の取付けられる振動体の振動が抑制さ
れ、制振機能が発揮されることとなる。その具体的例に
ついて、図5及び図6を基に説明する。例えば図5に示
す如く、ある特定の周波数においてピーク値を有する単
独の振動入力に対して、本実施の形態のものにおいて
は、磁石3あるいは磁化部35を有しない従来のものに
対して、ピーク値の減衰効果、すなわち、制振機能が発
揮されていることが判る。また、図6に示す如く、複数
のピーク値を有する複合振動の入力に対しても、それぞ
れのピーク値が低減化されているのが認められる。この
ように、本実施の形態のものにおいては、上記磁石3ま
たは磁化部35における磁力の影響によって、振動ピー
ク値の低減化が図られている。すなわち、入力振動に対
する制振機能が発揮されている。
【0017】このような制振運動において、上記マス1
は、当該マス1に働く重力に抗した状態で吸引力の働く
磁石3または磁化部35にて常に上方に吸引されている
ので、マス1に作用するわずかな力によっても、当該マ
ス1は上下方向への運動(移動)を開始することとな
る。また、マス1は、球状体、または円筒状体、あるい
は円柱状体からなるとともに、ハウジング2の内壁面も
球面体あるいは円形断面形態にて形成されるようになっ
ているので、マス1の初期作動がわずかな力の入力によ
って上記ハウジング2の内壁面に沿った転動運動によっ
て円滑に行なわれることとなる。その結果、小さな振動
エネルギーを有する振動入力に対しても、上記マス1が
敏感に作動して、その制振機能が発揮されることとな
る。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、振動体の最大振幅部に
所定の質量を有するマスを衝突させることによって振動
の抑制(制振)を図るようにした衝突式のダンパに関し
て、磁性体からなるものであって所定の質量を有するマ
スと、当該マスを自由な状態に収容するものであって非
磁性体からなるハウジングと、当該ハウジングの一部で
あって、上記マスに働く重力に対抗して上記マスを磁力
にて吸引することのできるような位置に設けられる磁石
または磁化部と、からなるようにした構成を採ることと
したので、上記マスは、重力に対抗した状態で上記磁石
等の磁力により常に上方に吸引されており、従って、こ
のような状態において、振動体側からの振動がハウジン
グのところに伝播されてくると、上記マスは容易に上記
ハウジングとの間において相対移動をして、上記ハウジ
ングの内壁に衝突するようになった。その結果、マスの
衝突による運動エネルギーによって上記ハウジングのと
ころに伝播されて来た振動は抑え込まれ、制振機能が効
果的に発揮されるようになった。特に、本発明のものに
おいては、マスが磁石または磁化部の磁力の作用によっ
て重力に逆らった状態でハウジング空間内に存在するよ
うになっているので、ハウジングを介して伝達される振
動体側からの振動エネルギーが小さな値のものであって
も、すなわち、小さな値の振幅を有する振動入力に対し
ても、上記マスがハウジングの内壁に衝突して、上記振
動体の振動を効率良く抑制(制振)することができるよ
うになった。
【0019】また、本発明においては、衝突式のダンパ
に関して、球状体からなるものであって所定の質量を有
するとともに磁力にて吸引されるように形成されたマス
と、当該マスを自由な状態に収容するものであって内部
が球面状の形態からなるとともに非磁性体にて形成され
るハウジングと、当該ハウジングの一部に設けられるも
のであって上記マスを磁力にて吸引するように設けられ
る磁石または磁化部と、からなるようにした構成を採る
こととしたので、小さな振幅の振動に対しても効果的に
制振機能を発揮させることができるようになった。特
に、本発明のものにおいては、マスが球状体の形態を有
するようになっているとともに、このようなマスの収容
されるハウジング内壁面も球面にて形成されるようにな
っているので、上記マスは三次元方向のいずれの方向へ
も転動運動し易い状態に保持されることとなり、振動入
力に対する初期作動が円滑に行なわれるようになった。
従って、小さな振動エネルギーを有する振動入力に対し
てもマスのハウジング内壁面への衝突運動が容易に行な
われるようになった。その結果、振幅の小さな、かつ、
小さな振動エネルギーを有する振動入力に対しても、そ
の制振機能が円滑に発揮されるようになった。
【0020】また、本発明においては、上記磁石または
磁化部における磁力の強さを、当該磁力に基づいて上記
マスを吸引するように働く力(吸引力)の値が上記マス
に作用する重力の、その2倍の値を超えない範囲内に設
定するようにしたので、上記マスが、ハウジング内にお
いて、重力と磁力に基づく吸引力との間において最もバ
ランスした状態に保持されるようになり、ハウジング側
からの振動入力に対して、マスは最も円滑に作動するよ
うになった。その結果、マスの初期作動が円滑に進めら
れるようになり、小さな振動エネルギーを有する振動入
力に対しても、円滑に、その制振機能が発揮されるよう
になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるものの基本的な構成を示す断面
図である。
【図2】本発明における他の実施形態を示す断面図であ
る。
【図3】本発明におけるその他の実施例のうち、磁性体
粉末をハウジングの全体に混入させるようにしたものに
ついての全体構成を示す断面図である。
【図4】本発明におけるその他の実施例のうち、磁性体
粉末をハウジングの一部にのみ混入させるようにしたも
のについての全体構成を示す断面図である。
【図5】本発明にかかるものの制振機能を従来のものと
比較した状態で示す図(グラフ)である。
【図6】本発明にかかるものの制振機能を複合振動入力
について従来のものと比較した状態で示す図(グラフ)
である。
【符号の説明】
1 マス 2 ハウジング 25 取付部(取付面) 3 磁石 35 磁化部 4 緩衝部材 5 磁性体粉末
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J048 AA03 AC08 AD06 BA24 BB05 BD05 BE09 BF07 BF09 EA01 EA22

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性体からなるものであって所定の質量
    を有するマスと、当該マスを自由な状態に収容するもの
    であって非磁性体からなるハウジングと、当該ハウジン
    グの一部に設けられるものであって上記マスに働く重力
    に対抗して上記マスを磁力にて吸引することのできるよ
    うな位置に設けられる磁石または磁化部と、からなるこ
    とを特徴とするダンパ。
  2. 【請求項2】 円筒状または円柱状の形態からなるもの
    であって所定の質量を有するとともに磁力にて吸引され
    るように形成されたマスと、当該マスを自由な状態に収
    容するものであって内壁側が円形断面形態からなるとと
    もに非磁性体にて形成されるハウジングと、当該ハウジ
    ングの一部に設けられるものであって上記マスを磁力に
    て吸引するように作用する磁石または磁化部と、からな
    ることを特徴とするダンパ。
  3. 【請求項3】 球状体からなるものであって所定の質量
    を有するとともに磁力にて吸引されるように形成された
    マスと、当該マスを自由な状態に収容するものであって
    内部が球面状の形態からなるとともに非磁性体にて形成
    されるハウジングと、当該ハウジングの一部に設けられ
    るものであって上記マスを磁力にて吸引するように設け
    られる磁石または磁化部と、からなることを特徴とする
    ダンパ。
  4. 【請求項4】 請求項2または請求項3記載のダンパに
    おいて、上記磁石または磁化部が上記マスに対して真上
    の位置に来るように設置するようにしたことを特徴とす
    るダンパ。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4記載のダンパに
    おいて、上記磁石または磁化部における磁力の強さを、
    当該磁力に基づいて上記マスを吸引する力の値が上記マ
    スに作用する重力の、その2倍の値を超えない範囲内に
    設定するようにしたことを特徴とするダンパ。
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