JP2002355054A - ヘリコバクター・フェリス・ワクチン - Google Patents

ヘリコバクター・フェリス・ワクチン

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JP2002355054A
JP2002355054A JP2001214711A JP2001214711A JP2002355054A JP 2002355054 A JP2002355054 A JP 2002355054A JP 2001214711 A JP2001214711 A JP 2001214711A JP 2001214711 A JP2001214711 A JP 2001214711A JP 2002355054 A JP2002355054 A JP 2002355054A
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Japan
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polypeptide
urease
acid sequence
vaccine
nucleic acid
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JP2001214711A
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Johannes Gerardus Kusters
ヨハネス・ヘラルドウス・クステルス
Giovanni Cattoli
ジヨバンニ・カツトリ
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Original Assignee
Akzo Nobel NV
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】本発明は、ヘリコバクター・フェリス由来の抗
原性ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを提供
する。さらにヘリコバクター・フェリスに対するワクチ
ン、その感染診断法なども提供する。 【解決手段】新規なヘリコバクター・フェリス・ウレア
ーゼ・サブユニット・ポリペプチド、これらのサブユニ
ット・ポリペプチドをコードする核酸配列、これらのサ
ブユニット・ポリペプチドをコードする核酸配列を含む
DNA断片及び組換えDNA分子、組換え生キャリア
ー、並びにこれらのサブユニット・ポリペプチドをコー
ドする核酸配列を含む宿主細胞に関する。また、本発明
は、ワクチンにおいて使用するためのサブユニット・ポ
リペプチド、それらの製造における使用、該サブユニッ
ト・ポリペプチドを含むワクチン、及びそのようなワク
チンの調製のための方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、新規なヘリコバクター(Hel
icobacter)ウレアーゼ・サブユニット・ポリ
ペプチド、これらのポリペプチドをコードする核酸配
列、ワクチンにおいて使用するためのポリペプチド、そ
れらの製造における使用、該ポリペプチドを含むワクチ
ン、及びそのようなワクチンの調製のための方法に関す
る。さらに、本発明は、核酸配列、ポリペプチド、及び
ポリペプチドに対する抗体の検出のための診断法に関す
る。
【0002】いくつかのヘリコバクター種が、胃上皮の
病因となる。ヘリコバクター・ピロリ(Helicob
acter piroli)、そして程度は低いがH.
ヘイルマンニ(heilmanni)が、ヒトにおける
消化性潰瘍及び胃リンパ腫の発生における主要な要因で
ある胃炎を引き起こすことが知られている。ヘリコバク
ター・フェリス(Helicobacter feli
s)は、ネコ及びイヌの両方における胃感染の最も多い
原因である。高度に酸性の胃環境で生存するため、ヘリ
コバクター科の細菌は、胃液中に存在する尿素を加水分
解することができるウレアーゼを産生する。この加水分
解は、細菌の環境を中和するために十分な量のNH
Hを放出させる。ウレアーゼは、細菌のコロニー形成に
おいても、その病原においても役割を果たすことが知ら
れている。ウレアーゼをコードする遺伝子は、ヘリコバ
クター・ピロリ(Labigne et al.,J.
Bacteriol.173:1920−1931(1
991))及びヘリコバクター・フェリス(Ferre
ro et al.,Molec.Microbio
l.9,323−333(1993))の両方について
記載され、配列決定されている。ウレアーゼの発現及び
分泌に関与している7つの遺伝子のうち、2つの遺伝子
のみが、ウレアーゼ酵素の2つの構造サブユニット、ウ
レアーゼA及びB;ureA及びureBをコードして
いる。これら2つのポリペプチドは、ウレアーゼ活性を
有するポリペプチド複合体を形成する。
【0003】H.ピロリ及びフェリスの両方により引き
起こされる感染に対するワクチンが製造されており、特
に、国際特許出願WO94/09823及びWO96/
34624の主題となっている。H.フェリス感染から
ネコを防御するためのワクチン成分としてH.ピロリの
ウレアーゼを使用しようとする試みが、いくつかなされ
ている。実際、ある程度の防御は得られるが、結果は、
望ましいであろう100%防御にはほど遠い。これまで
に発表された動物実験から、H.ピロリで予防接種され
た動物の相当数が、その後のH.フェリス接種から全く
防御されないことは明らかである。H.フェリス又はピ
ロリのいずれかから精製されたウレアーゼで予防接種さ
れたネコの防御は、記載されていない。H.フェリス完
全細胞溶解物によるネコの予防接種は、理論的には可能
であるが、実用的には選択されていない。これは、改良
のための多くの試みにも関わらず、H.フェリスを増殖
させることが困難なためである。明らかに、同種成分に
基づく有効なワクチンの必要性が存在しており、そして
既知のH.フェリス・ウレアーゼが完全な防御を与えな
いことは明らかである。
【0004】イヌ及びネコにおけるヘリコバクター・フ
ェリス感染からの防御を誘導することができるH.フェ
リス・ウレアーゼを提供することが、特に、本発明の目
的である。驚くべきことに、H.フェリスには第2のウ
レアーゼが存在し、その構造サブユニットをコードする
遺伝子は、既知のH.フェリスのureA及びB遺伝子
と低い相同性しか有しないことが本発明において見出さ
れた。新規なウレアーゼは、既知のウレアーゼABと区
別するため、ウレアーゼXYと命名されている。新規に
見出されたウレアーゼは、H.フェリスにおいて発見さ
れ、H.ピロリには存在しない。2つの構造ウレアーゼ
・サブユニットUreX及びUreYをコードする遺伝
子の全体的な遺伝子構造は、H.フェリス及びH.ピロ
リにおける既知のUreA及びBのそれと比較可能であ
る。しかしながら、配列相同性は、驚くほど低い。さら
に驚くべきことに、ある単一のH.フェリス株における
ureA及びB遺伝子と新規ureX及びY遺伝子との
間の相同性は、様々なヘリコバクター種由来の様々なu
reA及びB遺伝子の間の相同性よりも顕著に低い。
【0005】表1a、1b、及び1cは、5つの異なる
ヘリコバクター・フェリス種に由来するureX及びY
遺伝子並びにそれらがコードするポリペプチドと、ヘリ
コバクター・フェリス、ピロリ及びヘイルマンニに由来
するureA及びB並びにポリペプチドとの比較を示し
ている。
【0006】既知のureA及びB遺伝子並びにポリペ
プチド・サブユニットのものと比較した、新規な構造ウ
レアーゼ・サブユニットX及びYをコードする遺伝子並
びにそれらがコードするポリペプチドの相同性のレベル
を、表1a、b及びcに提示する。
【0007】
【表1】
【0008】
【表2】
【0009】
【表3】
【0010】従って、本発明の一つの実施形態は、新規
なウレアーゼX及びYサブユニットをコードする核酸配
列に関する。
【0011】第一に、本発明のこの実施形態は、配列番
号1と少なくとも85%の相同性を有する、ヘリコバク
ター・フェリスにより発現されるようなウレアーゼ複合
体の2つのサブユニットをコードする核酸配列、又は該
サブユニットのうちの一つの免疫原性断片を少なくとも
コードする、少なくとも40ヌクレオチド、好ましくは
45ヌクレオチド、より好ましくは50ヌクレオチドの
長さを有するその一部に関する。少なくとも55核酸、
60核酸又は70核酸の長さを有する、さらに長い断片
は、その順にさらに好ましい。
【0012】この実施形態の好ましい形態は、ウレアー
ゼXサブユニット・ポリペプチドもしくはウレアーゼY
サブユニット・ポリペプチドをコードし、かつ配列番号
1と少なくとも85%の相同性を有する核酸配列、又は
ウレアーゼXサブユニット・ポリペプチドもしくはウレ
アーゼYサブユニット・ポリペプチドの免疫原性断片を
少なくともコードする、少なくとも40ヌクレオチド、
好ましくは45ヌクレオチド、より好ましくは50ヌク
レオチドの長さを有するそれらの一部に関する。単なる
例として、ヘリコバクター・フェリスCS1株のウレア
ーゼXサブユニットをコードする核酸配列は、206/
207/208位(GTG)(図1a(1)参照)で開
始し、884/885/886位(TAA)で終止す
る。ヘリコバクター・フェリスCS1株のウレアーゼY
サブユニットをコードする核酸配列は、897/898
/899位(ATG)で開始し、2601/2602/
2603位(TAG)で終止する。少なくとも55核
酸、60核酸又は70核酸の長さを有する、さらに長い
断片は、その順にさらに好ましい。
【0013】この実施形態のさらに好ましい形態は、配
列番号1と少なくとも90%、好ましくは94%、より
好ましくは97%の相同性を有する核酸配列に関する。
【0014】相同率の決定は、サイエンティフィックア
ンドエデュケーショナルソフトウェア(Scienti
fic and Educational Softw
are)(P.O.Box72045 Durham,
NC27722−2045,USA)から入手可能なコ
ンピュータプログラム、アラインプラスフォーウィンド
ウズ(登録商標)(Align Plus for W
indows(登録商標))を用いて実施された。核酸
比較に使用された設定は、図1a、1b及び1cに示さ
れている。
【0015】本発明は、新規な構造ヘリコバクター・フ
ェリス・ウレアーゼ・サブユニットをコードする核酸配
列を開示しているため、そのようなポリペプチドを十分
な量で入手することが初めて可能となった。これは、例
えば、UreX及びUreYサブユニットをコードする
遺伝子を発現させるため発現系を使用することにより実
施されうる。従って、より好ましい実施形態において、
本発明は、本発明に係る核酸配列を含むDNA断片に関
する。そのようなDNA断片は、例えば、本発明に係る
核酸がクローニングされているプラスミドでありうる。
そのようなDNA断片は、例えば、下記のように、プロ
ーブとして使用するためDNAの量を増強するために有
用である。
【0016】核酸配列の発現のための必須の要件は、核
酸配列と機能的に連結した適切なプロモーターである。
プロモーターの選択が、タンパク質発現のため宿主細胞
として使用される細胞において遺伝子転写を指図するこ
とができる任意の真核生物、原核生物又はウイルスのプ
ロモーターに及ぶことは、当業者には明らかである。従
って、この実施形態のさらに好ましい形態は、機能的に
連結したプロモーターの調節下に置かれた本発明に係る
DNA断片又は核酸配列を含む組換えDNA分子に関す
る。これは、例えば標準的な分子生物学的技術により入
手可能である。(Maniatis/Sambrook
(Sambrook,J.Molecular clo
ning:a laboratory manual,
1989.ISBN0−87969−309−6)。
【0017】機能的に連結したプロモーターとは、それ
らが連結している核酸配列の転写を調節することができ
るプロモーターである。宿主細胞が細菌である場合、使
用されうる有用な発現調節配列には、Trpプロモータ
ー及びオペレーター(Goeddel,et al.,
Nucl.Acids Res.,8,4057,19
80)、lacプロモーター及びオペレーター(Cha
ng,et al.,Nature,275,615,
1978)、アウターメンブレンプロテイン・プロモー
ター(Nakamura,K.,and Inoug
e,M.,EMBO J.,1,771−775,19
82)、バクテリオファージラムダ・プロモーター及び
オペレーター(Remaut,E.et al.,Nu
cl.Acid Res.,11,4677−468
8,1983)、α−アミラーゼ(B.ズブチリス)プ
ロモーター及びオペレーター、終結配列、並びに選択さ
れた宿主細胞と適合性のその他の発現増強調節配列が含
まれる。宿主細胞が酵母である場合、有用な発現調節配
列には、例えばα−接合因子が含まれる。昆虫細胞の場
合、バキュロウイルスのポリヘドリン・プロモーター又
はp10プロモーターが使用されうる(Smith,
G.E.et al.,Mol.Cell.Biol.
3,2156−65,1983)。宿主細胞が哺乳動物
起源である場合、例示的な有用な発現調節配列には、S
V−40プロモーター(Berman,P.W.et
al.,Sience,222,524−527,19
83)又はメタロチオネイン・プロモーター(Brin
ster,R.L.,Nature,296,39−4
2,1982)又は熱ショック・プロモーター(Voe
llmy et al.,Proc.Natl.Aca
d.Sci.USA,82,4949−53,198
5)が含まれる。
【0018】細菌、酵母、真菌、昆虫及び哺乳動物の細
胞発現系は、極めて頻繁に使用されている系である。そ
のような系は、当分野において周知であり、一般的に、
例えばクロンテックラボラトリーズ社(Clontec
h Laboratories,Inc.)(403
0Fabian Way,Palo Alto,Cal
ifornia 94303−4607,USA)から
市販されている。これらの発現系の次に、寄生虫に基づ
く発現系が、極めて魅力的な発現系である。そのような
系は、例えば、公開第2714074号のフランス特許
出願及びUSNTIS公開第08/043109号(H
offman,S.and Rogers,W.:公開
日1993年12月1日)に記載されている。
【0019】従って、本発明のこの実施形態のさらに好
ましい形態は、本発明に係るUreXもしくはUreY
ポリペプチド又はそれらの免疫原性断片をコードする遺
伝子を含む組換え生キャリアー(Live Recom
binant Carrier)微生物(LRC)に関
する。そのような微生物は、例えば、細菌及びウイルス
である。これらのLRC微生物は、付加的な遺伝情報、
この場合には、本発明に係るUreXもしくはUreY
ポリペプチド又はそれらの免疫原性断片をコードする遺
伝子がクローニングされている微生物である。そのよう
なLRCに感染した動物は、ベクターの免疫原に対して
のみならず、遺伝暗号、例えばUreX又はY遺伝子が
LRCにクローニングされている(一つ又は複数の)ポ
リペプチドの免疫原性部分に対しても免疫原性応答を生
じるであろう。細菌LRCの例として、当分野において
既知の弱毒化サルモネラ株が、魅力的に使用されうる。
組換え生キャリアー寄生虫は、特に、バーメウレン(V
ermeulen)A.N.(Int.Journ.P
arasitol.28:1121−1130(199
8))により記載されている。また、LRCウイルス
は、核酸配列を標的細胞に輸送するための手段として使
用されうる。組換え生キャリアーウイルスは、ベクター
ウイルスとも呼ばれる。UreX又はYポリペプチドを
コードする遺伝子の組み込み部位は、ウイルスにとって
必須ではないウイルス遺伝子内の部位、又は遺伝子間領
域内の部位でありうる。ベクターとしてしばしば使用さ
れるウイルスは、ワクシニアウイルス(E.P.A.0
473210A2)及びレトロウイルス(Valeri
o,D.et al:in Baum,S.J.,Di
cke,K.A.,Lotzova,E.and Pl
uznik,D.H.,Experimental H
aematology today−1988,Spr
inger Verlag,New York:92〜
99頁(1989))である。
【0020】挿入された本発明に係る核酸配列の宿主動
物における発現を誘導することができる、選択された細
菌、寄生虫又はウイルスのゲノムへ、組換え核酸配列を
導入するためには、当分野において周知のインビボ相同
的組換え技術が使用されうる。
【0021】本発明のこの実施形態の最後のもう一つの
形態は、本発明に係るポリペプチドをコードする核酸配
列、そのような核酸配列を含むDNA断片、又は機能的
に連結したプロモーターの調節下でそのような核酸配列
を含む組換えDNA分子を含む宿主細胞に関する。この
形態は、本発明に係るUreXもしくはYポリペプチド
又はそれらの免疫原性断片をコードする核酸分子を含有
する組換え生キャリアーを含有する宿主細胞にも関す
る。宿主細胞は、pBR322のような細菌プラスミド
又はpGEXのような細菌発現ベクター、又はバクテリ
オファージと組み合わせられた、細菌起源、例えば大腸
菌、バチルス・ズブチリス(Bacillus sub
tilis)、及びラクトバチルス(Lactobac
illus)種の細胞でありうる。宿主細胞は、真核生
物起源のもの、例えば酵母特異的ベクター分子と組み合
わせられた酵母細胞、又はベクターもしくは組換えバキ
ュロウイルスと組み合わせられた昆虫細胞(Lucko
w et al;Bio−technology 6:
47−55(1988))、例えばTiプラスミド型ベ
クターもしくは植物ウイルスベクター(Barton,
K.A.et al;Cell 32:1033(19
83))と組み合わせられた植物細胞、やはり適切なベ
クターもしくは組換えウイルスと組み合わせられたHe
la細胞、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)
もしくはクランデル(Crandell)ネコ腎細胞の
ような哺乳動物細胞のような高等真核細胞であってもよ
い。
【0022】本発明のもう一つの実施形態は、核酸配列
によりコードされるポリペプチド、即ち、ウレアーゼX
サブユニット及びウレアーゼYサブユニットに関し、そ
して本発明に係るそれらの免疫原性断片に関する。
【0023】従って、本発明のこの実施形態は、配列番
号2と少なくとも85%相同なアミノ酸配列を有する、
ヘリコバクター・フェリス・ウレアーゼXポリペプチ
ド、又はウレアーゼXYに対する免疫応答を誘導する能
力を有する、少なくとも40アミノ酸の長さを有する、
該ポリペプチドの免疫原性断片に関する。好ましくは、
該断片の長さは40アミノ酸超であり、少なくとも45
アミノ酸、50アミノ酸、55アミノ酸、60アミノ酸
又は70アミノ酸が、この順に、より好ましい。
【0024】好ましくは、この実施形態は、配列番号2
と少なくとも90%、より好ましくは94%、さらに好
ましくは97%の配列相同性を有するそのようなポリペ
プチド、又はウレアーゼXYに対する免疫応答を誘導す
る能力を有する、少なくとも40アミノ酸、より好まし
くは少なくとも45アミノ酸、50アミノ酸、55アミ
ノ酸、60アミノ酸もしくは70アミノ酸(この順に、
より好ましい)の長さを有する、該ポリペプチドの免疫
原性断片に関する。
【0025】本発明のこの実施形態は、配列番号3と少
なくとも85%相同なアミノ酸配列を有する、ヘリコバ
クター・フェリス・ウレアーゼYポリペプチド、又はウ
レアーゼXYに対する免疫応答を誘導する能力を有す
る、少なくとも40アミノ酸の長さを有する、該ポリペ
プチドの免疫原性断片に関する。好ましくは、該断片の
長さは40アミノ酸超であり、少なくとも45アミノ
酸、50アミノ酸、55アミノ酸、60アミノ酸又は7
0アミノ酸が、この順に、より好ましい。
【0026】好ましくは、この実施形態は、配列番号3
と少なくとも90%、より好ましくは94%、さらに好
ましくは97%の配列相同性を有するそのようなポリペ
プチド、又はウレアーゼXYに対する免疫応答を誘導す
る能力を有する、少なくとも40アミノ酸、より好まし
くは少なくとも45アミノ酸、50アミノ酸、55アミ
ノ酸、60アミノ酸もしくは70アミノ酸(この順に、
より好ましい)の長さを有する、該ポリペプチドの免疫
原性断片に関する。
【0027】ヌクレオチド配列比較の場合と同様に、サ
イエンティフィックアンドエデュケーショナルソフトウ
ェア(Scientific and Educati
onal Software)(P.O.Box720
45 Durham,NC27722−2045,US
A)から入手可能なアラインプラスフォーウィンドウズ
(Align Plus for Windows)を
使用して様々なアミノ酸配列間の比較を実施した。アミ
ノ酸比較に使用された設定は、図1a、1b及び1cに
示されている。
【0028】本明細書に包含されている特定のポリペプ
チドについて、個々のヘリコバクター・フェリス株の間
には天然の差異が存在しうることが理解されよう。これ
らの差異は、全体的な配列における(一つ又は複数の)
アミノ酸の違い、又は該配列内の(一つ又は複数の)ア
ミノ酸の欠失、置換、挿入、逆位もしくは付加により示
されうる。生物学的活性及び免疫学的活性を本質的に改
変しないアミノ酸置換は、例えば「タンパク質(the
Proteins)」Academic Press
New York(1979)においてニューラス
(Neurath)らにより記載されている。関連アミ
ノ酸間のアミノ酸交換、又は進化において高頻度に起こ
っている交換は、特に、Ser/Ala、Ser/Gl
y、Asp/Gly、Asp/Asn、Ile/Val
である(Dayhof,M.D.,Atlas of
protein sequence and stru
cture,Nat.Biomed.Res.Foun
d.,WashingtonD.C.,1978年、第
5巻増補3参照)。その他のアミノ酸置換には、Asp
/Glu、Thr/Ser、Ala/Gly、Ala/
Thr、Ser/Asn、Ala/Val、Thr/P
he、Ala/Pro、Lys/Arg、Leu/Il
e、Leu/Val及びAla/Gluが含まれる。こ
の情報に基づき、リップマン(Lipman)及びピア
ソン(Pearson)は、迅速かつ高感度にタンパク
質を比較し(Science,227,1435−14
41,1985)、相同タンパク質間の機能的類似性を
決定する方法を開発した。本発明の例示的な実施形態の
そのようなアミノ酸置換も、欠失及び/又は挿入を有す
る差異も、得られたポリペプチドが免疫応答性を保持し
ている限りにおいて、本発明の範囲に含まれる。従っ
て、配列番号2又は3に示されたような野生型ポリペプ
チドと比較した場合の、ポリペプチドの免疫原性に本質
的に影響を与えない差異は、本発明の範囲に包含される
と見なされる。H.フェリス感染、又は少なくとも感染
の臨床的発現に対する免疫応答を誘導する能力を有する
ポリペプチドを提供する、本発明に係るいくつかの構造
サブユニットX又はYのアミノ酸配列のこれらの差異
は、「免疫原性に本質的に影響を与えない」と見なされ
る。
【0029】例えばワクチン目的又は抗体の惹起のため
ポリペプチドを使用する場合、完全なポリペプチドを使
用する必要はない。そのままで、又は例えばKLHのよ
うな担体とカップリングして、ポリペプチドに対する免
疫応答を有する能力を有するポリペプチドの断片、いわ
ゆる免疫原性断片を使用することも可能である。「免疫
原性断片」とは、宿主において免疫応答を誘導する能力
を保持している、即ちB細胞エピトープ又はT細胞エピ
トープを含む、構造サブユニットX又はYの全長ポリペ
プチドの断片と理解される。現時点で、抗原性断片(決
定基)をコードするDNA断片を容易に同定するための
多様な技術が利用可能である。ゲイセン(Geyse
n)ら(特許出願WO84/03564、特許出願WO
86/06487、米国特許第NR.4,833,09
2号、Proc.Natl.Acad.Sci.US
A,81:3998−4002(1984)、J.Im
m.Meth.102,259−274(1987))
により記載された方法、いわゆるPEPSCAN法は、
エピトープ、ポリペプチドの免疫学的に重要な領域を検
出するための、実施が容易で、迅速で、かつ十分に確立
されている方法である。この方法は世界中で使用されて
おり、当業者に自体周知である。この(経験的な)方法
は、B細胞エピトープの検出に特に適している。また、
任意のタンパク質をコードする遺伝子の配列が与えられ
れば、コンピュータアルゴリズムが、現在既知であるエ
ピトープとの配列及び/又は構造の一致性に基づき、免
疫学的に重要なエピトープとして特定のポリペプチド断
片を指定することができる。これらの領域の決定は、ホ
ップ(Hopp)及びウッズ(Woods)(Pro
c.Natl.Acad.Sci.USA,78:38
248−3828(1981))による親水性基準と、
チョウ(Chou)及びファスマン(Fasman)
(Advances in Enzymology 4
7:45−148(1987)及び米国特許第4,55
4,101号)による二次構造面との組み合わせに基づ
いている。T細胞エピトープは、同様に、バーゾフスキ
ー(Berzofsky)の両親媒性基準(Scien
ce 235,1059−1062(1987)及び米
国特許出願NTIS US 07/005,885)を
利用して、コンピュータにより配列から予測されうる。
要約された概要が、一般原理についてはShan L
u:Tibtech 9:238−242(1991)
に、マラリア・エピトープについてはGood et
al;Science 235:1059−1062
(1987)に、概説についてはLu;Vaccine
10:3−7(1992)に、HIVエピトープにつ
いてはBerzowsky;The FASEB Jo
urnal 5:2412−2418(1991)に見
出される。
【0030】例えば、唯1つのウレアーゼを有するヘリ
コバクター・ピロリに対するワクチンが、前記のよう
に、このウレアーゼに基づき製造されうる。しかしなが
ら、ヘリコバクター・フェリスの特定の場合、既知のヘ
リコバクター・フェリス構造サブユニットureA及び
Bに基づくワクチンは、ヘリコバクター・フェリス感染
に対する十分な防御を提供することができない。報告に
よると、構造サブユニットureA及びBに対する免疫
は、新たに見出された異種構造サブユニットUreX及
びYのウレアーゼ活性を中和しない。
【0031】従って、ヘリコバクター・フェリス感染か
らの動物の防御のためのワクチンは、少なくとも、新規
なウレアーゼXYに対するものでなければならない。従
って、本発明のさらにもう一つの実施形態の一つの形態
は、本発明に係る構造サブユニットXもしくはY、好ま
しくはX及びY、より好ましくはX、Y、A及びB、又
はX及び/もしくはYの免疫原性断片を、薬学的に許容
される担体と共に含む、ヘリコバクター・フェリス感染
からイヌ及びネコのような動物を防御することができる
ワクチンに関する。
【0032】本発明のさらにもう一つの実施形態は、ワ
クチンにおいて使用するための本発明に係るポリペプチ
ドに関する。
【0033】さらにもう一つの実施形態は、ヘリコバク
ター・フェリス感染に対抗するためのワクチンの製造に
おける本発明に係るポリペプチドの使用に関する。
【0034】本発明に係るワクチンを製造する一つの方
法は、ウレアーゼXYポリペプチド又はそのサブユニッ
トの細菌培養物からの生化学的な精製による。これは、
例えば、細菌の遠心分離、及びウレアーゼポリペプチド
又はそのサブユニットの他の成分からの分離のためのゲ
ル濾過カラムの使用により実施されうる。さらなる精製
は、例えば、硫酸アンモニウムで選択的に沈殿させ、続
いて遠心分離、ゲル電気泳動を行い、そして、所望によ
り、ウレアーゼABサブユニットからの分離を行い、そ
して適当な緩衝液にペレットを溶解させることにより実
施されうる。しかしながら、これは、ヘリコバクター・
フェリスを増殖させることが困難である場合には特に、
多大の時間を要するワクチン製造法である。
【0035】従って、本発明に係るウレアーゼX及びY
サブユニットをコードする遺伝子の発現産物をワクチン
において使用する方が、はるかに便利である。そのよう
なワクチンは、本発明に係るウレアーゼXY又はUre
XもしくはYサブユニット又はそれらの免疫原性断片
と、下記のような薬学的に許容される担体とを混合する
ことにより、容易に製造されうる。
【0036】さらに、ワクチンは、本発明に係るウレア
ーゼXY、UreXもしくはUreYサブユニット、又
はそれらの免疫原性断片を発現することができる、前記
のような組換え生キャリアーを含んでいてもよい。例え
ば、胃上皮に感染するサルモネラキヤリアー又はウイル
スキャリアーに基づく、そのようなワクチンは、天然の
ヘリコバクター・フェリス感染様式を、よりよく模倣す
るという、他のサブユニットワクチンより優れた利点を
有する。さらに、それらの自己繁殖は、少量の組換えキ
ャリアーのみが免疫感作に必要となるため、有利であ
る。
【0037】前記のワクチンは、全て、能動予防接種に
寄与する、即ち宿主の免疫系が、これらのポリペプチド
に対する抗体を作るよう、UreX及び/もしくはYポ
リペプチド、又はそれらの免疫原性断片により誘発され
る。又は、そのような抗体を、例えばウサギにおいて惹
起させることもできるし、又は下記のような抗体産生細
胞系から入手することもできる。次いで、そのような抗
体は、宿主動物へ投与されうる。この予防接種法、受動
予防接種は、動物が既に感染しており、天然の免疫応答
が誘発されるのを待つ時間が存在しない場合に、選択さ
れる予防接種である。また、免疫不全動物を予防接種す
るための好ましい方法でもある。投与されたヘリコバク
ターUreX又はUreYに対する抗体は、これらの場
合、細菌により分泌されたウレアーゼと直接結合するこ
とができる。これは、ウレアーゼ活性が直接的に排除さ
れ、従って、環境が酸性化され、ヘリコバクター増殖が
減少又は停止するという利点を有する。従って、本発明
のこの実施形態のもう一つの形態は、配列番号2と少な
くとも85%相同なアミノ酸配列を有するヘリコバクタ
ー・フェリス・ウレアーゼXポリペプチド、もしくはウ
レアーゼXYに対する免疫応答を誘導する能力を有する
少なくとも40アミノ酸長を有するポリペプチドの免疫
原性断片に対する抗体、又は配列番号3と少なくとも8
5%相同なアミノ酸配列を有するヘリコバクター・フェ
リス・ウレアーゼYポリペプチド、もしくはウレアーゼ
XYに対する免疫応答を誘導する能力を有する少なくと
も40アミノ酸長を有するポリペプチドの免疫原性断片
に対する抗体を含むワクチンに関する。
【0038】ワクチンは、本発明に係るウレアーゼX
Y、UreXもしくはUreYサブユニット、又はそれ
らの免疫原性断片を含む、前記のような宿主細胞に基づ
いていてもよい。
【0039】別の効率的な予防接種法は、関連抗原をコ
ードするDNAによる直接予防接種である。ポリペプチ
ドをコードするDNAによる直接予防接種は、多くの異
なるポリペプチドについて成功している(例えば、Do
nnelly et al.,The Immunol
ogist 2:20−26(1993)に概説されて
いる)。この予防接種法は、ヘリコバクター・フェリス
感染に対するネコ及びイヌ両方の予防接種にとって極め
て魅力的である。従って、本発明のこの実施形態のさら
に他の形態は、本発明に係るポリペプチド又は本発明に
係るそれらの免疫原性断片をコードする核酸配列を含む
ワクチンに関し、そしてそのような核酸配列を含むDN
A断片を含むワクチンに関する。この実施形態のさらに
他の形態は、本発明に係る組換えDNA分子を含むワク
チンに関する。DNAワクチンは、例えば針なしの注射
器を使用して、経皮的適用により容易に投与されうる。
この投与法は、予防接種すべき動物の細胞へDNAを直
接輸送する。1〜100μgのマイクログラム範囲の量
のDNAが、極めて良好な結果を提供する。
【0040】さらなる実施形態において、本発明に係る
ワクチンは、イヌもしくはネコにとって病原性の生物及
びウイルスに由来する抗原、又はそのような抗原をコー
ドする遺伝情報を含んでいてもよい。そのような生物及
びウイルスは、例えば、ネコ伝染性腹膜炎ウイルス(F
eline Infectious Peritoni
tis virus)、ネコ免疫不全ウイルス(Fel
ine Immunedeficiency viru
s)、イヌ及びネコのパルボウイルス(Canine
and Feline Parvovirus)、ジス
テンパーウイルス(Distemper viru
s)、アデノウイルス(Adenovirus)、カリ
シウイルス(Calicivirus)、ボーデテラ・
ブロンキセプチカ(Bordetella bronc
hiseptica)、ボレリア・ブルグドルフェリ
(Borrelia burgdorferi)、レプ
トスピラ・インテロガンス(Leptospira i
nterrogans)、クラミジア(Chlamyd
ia)及びバートネラ・ヘンセリ(Bartonell
a henseli)である。
【0041】また、本発明は、ヘリコバクター・フェリ
ス感染に対抗するためのワクチンの製造において使用す
るための、本発明に係るポリペプチドに関する。
【0042】本発明に係るワクチンは、全て、薬学的に
許容される担体を含む。薬学的に許容される担体は、例
えば、無菌水又は無菌生理的塩溶液である。より複雑な
形態において、担体は、例えば緩衝液であってもよい。
【0043】本発明に係るワクチンは、好ましくは、ア
ジュバントも含有していてもよい。アジュバントは、一
般的に、非特異的に宿主の免疫応答を強化する物質を含
む。多数の異なるアジュバントが、当分野において既知
である。アジュバントの例は、フロイント完全アジュバ
ント及び不完全アジュバント、ビタミンE、非イオン性
ブロック重合体、ムラミルジペプチド、Quill A
(登録商標)、鉱油、例えばBayol(登録商標)又
はMarkol(登録商標)、植物油、及びCarbo
pol(登録商標)(同種重合体)又はDiluvac
(登録商標)Forteである。ワクチンは、いわゆる
「媒体」を含んでいてもよい。媒体とは、ポリペプチド
が、共有結合することなく接着する化合物である。しば
しば使用される媒体化合物は、例えばアルミニウムの水
酸化物、リン酸塩、又は酸化物、シリカ、カオリン及び
ベントナイトである。抗原が媒体に部分的に埋め込まれ
ている特別な形態のそのような媒体は、いわゆるISC
OMである(EP109,942、EP180,56
4、EP242,380)。さらに、ワクチンは、一つ
又は複数の適当な界面活性化合物又は乳化剤、例えばス
パン(Span)又はトウィーン(Tween)を含み
うる。しばしば、ワクチンは、例えば分解傾向のあるポ
リペプチドを分解から防御するため、ワクチンの貯蔵寿
命を増強するため、又は凍結乾燥効率を改善するため、
安定化剤と混合される。有用な安定化剤は、特に、SP
GA(Bovarnik et al;J.Bacte
riology 59:509(1950))、炭水化
物、例えばソルビトール、マンニトール、トレハロー
ス、デンプン、ショ糖、デキストラン又はグルコース、
アルブミンもしくはカゼインのようなタンパク質又はそ
れらの分解産物、並びにアルカリ金属リン酸塩のような
緩衝剤である。さらに、生理学的に許容される希釈剤に
ワクチンを懸濁させてもよい。言及するまでもなく、ア
ジュバントによる強化、媒体化合物又は希釈剤の添加、
ポリペプチドの乳化又は安定化のその他の方法も、本発
明に包含される。
【0044】UreX又はUreYサブユニット・ポリ
ペプチドを含む本発明に係るワクチンは、1〜100マ
イクログラムの範囲の量で、特に好適に投与されうる
が、それより少ない用量も、原則的には使用されうる。
100マイクログラムを越える量は、免疫学的には極め
て適当であるが、商業的な理由からは魅力的ではない。
【0045】前記のLRCウイルス及びLRC細菌のよ
うな生弱毒化組換えキャリアーに基づくワクチンは、感
染中に自己複製するため、はるかに少ない用量で投与さ
れうる。従って、極めて適当な量は、それぞれ細菌及び
ウイルスについて10〜10CFU/PFUの間で
あろう。
【0046】多くの投与法が適用されうる。鼻腔内適用
は、ワクチンを投与するための高頻度に使用されている
方法である。感染はしばしば消化管上部に位置している
ため、経口投与も魅力的な投与法である。経口投与の好
ましい方法は、高度に酸性の胃環境においてのみ崩壊す
る、当分野において既知であり高頻度に使用されている
カプセル内へのワクチンのパッケージングである。ま
た、ワクチンを胃のpHを一時的に増強するための、当
分野において既知の化合物と混合してもよい。例えば、
ワクチンの筋肉内適用による全身適用も適当である。こ
の経路による場合、全身適用のための当分野において既
知の標準的な手法が、非常に適している。
【0047】本発明のもう一つの実施形態は、H.フェ
リス感染の検出のための診断テストに関する。H.ビッ
ゾゼロニー(bizzozeronii)、H.フェリ
ス及びH.サロモニス(salomonis)のような
いくつかのヘリコバクター種が、ネコ及びイヌの両方に
感染する能力を有する。これらの3種のうち、H.ビッ
ゾゼロニー及びH.サロモニスはしばしば数で勝るが、
病理の大部分を引き起こしていると推測される種は、
H.フェリスである。従って、ヘリコバクター・フェリ
スにより引き起こされたネコ及びイヌの両方における疾
患の迅速かつ正確な診断は、重要である。しかしなが
ら、これらの3種は極めて密接に関連しているため、区
別することが極めて困難であった。従って、他のヘリコ
バクター種からH.フェリスを区別するために適した診
断道具を提供することが、本発明のもう一つの目的であ
る。
【0048】新規なウレアーゼポリペプチド及びウレア
ーゼポリペプチドをコードする遺伝子に基づき、ヘリコ
バクター科の他の細菌からH.フェリスを区別するため
に特に適した少なくとも3つの異なる診断テストが開発
された。1)特異的なUreX及びUreY構造サブユ
ニットをコードするDNAの存在又は欠如に基づく診断
テスト。2)特異的なUreX及びUreY構造サブユ
ニットに対する抗体の検出に基づく診断テスト。3)特
異的なUreX及びUreY構造サブユニットの抗原性
物質の検出に基づく診断テスト。
【0049】1)の診断テストは、例えば、試験すべき
動物から単離された細菌DNAと、ureX又はY遺伝
子の配列に基づく特異的なプローブ又はPCRプライマ
ーとの反応に基づいている。H.フェリスDNAが動物
に存在する場合には、これは、例えばureX又はY特
異的PCRプライマーと特異的に結合し、その後、PC
R反応において増幅されるであろう。次いで、PCR反
応産物は、DNAゲル電気泳動において容易に検出され
うる。DNAは、試験すべき動物の消化管上部のスワブ
又は唾液に存在する微生物から最も容易に単離されう
る。特異的プライマーは、ureABコーディング配列
内の比較可能な領域とは配列が異なる、ureX及びu
reYコーディング配列並びに非コーディング遺伝子間
配列の多くの領域から容易に選択されうる。一般的な核
酸相同性レベルの決定及びヌクレオチド配列の比較に適
した多くのアルゴリズムのうちの一つは、「クラスタル
(Clustal)W」として既知である。それは、N
ucleic Acid Research 22:4
673−4680(1994)にトンプソン(Thom
pson)らにより記載されている。このプログラム
は、インターネット上のいくつかのサイトに見出され
る。このプログラムのより最近の代替物は、例えば、サ
イエンティフィックアンドエデュケーショナルソフトウ
ェア(Scientific and Educati
onal Software)(P.O.Box720
45 Durham,NC27722−2045,US
A)から入手可能なアラインプラスフォーウィンドウズ
(Align Plus for Windows)で
ある。図1の通り、ureX又はureYに特異的な可
能性のあるPCRプライマーを、極めて多数見出すこと
ができる。極めて特異的なPCRプローブ対は、例え
ば、5’に位置する配列CATGCACTTTTTGA
AAAAAGA(配列番号16)及び3’に位置する配
列TATGGTGGTCTTCTCT(配列番号17)
である。当然、ureXもしくはY又は遺伝子間領域に
特異的なその他の多くの配列が適している。標準的なP
CR参考書は、ureX又はureYとの選択的なPC
R反応のためのプローブの妥当性を決定するための方法
を与えている。PCR技術は、(Dieffenbac
h&Dreksler;PCR primers,a
laboratory manual,ISBN0−8
7969−447−5(1995))に詳細に記載され
ている。
【0050】もう一つのDNA型テストは、スワブから
得られた細菌物質の増殖、それに続く古典的なDNA精
製、それに続く放射性又は色素で標識されたureXY
特異的DNA断片との古典的ハイブリダイゼーションに
基づく。H.フェリス及びその他のヘリコバクター種、
両方のureXYコーディング領域とureABコーデ
ィング領域との間の相同性は極めて低いため、ハイブリ
ダイゼーションは、H.フェリスの存在又は欠如を明確
に示す。PCR反応及びハイブリダイゼーション反応
は、いずれも、当分野において周知であり、特に、Ma
niatis/Sambrook(Sambrook,
J.et al.Molecular clonin
g:a laboratory manual,ISB
N0−87969−309−6)に記載されている。P
CRプライマーによる選択的検出又はureXY特異的
DNA断片との古典的ハイブリダイゼーションは、好ま
しくは短い断片を用いて実施されるが、実用的な理由か
ら、好ましくは配列番号1の少なくとも10連続ヌクレ
オチドのストレッチからなる断片を用いて実施されう
る。ハイブリダイゼーション実験には、ヘリコバクター
ureA又はureBサブユニットをコードする配列と
の相同性よりも、配列番号1との相同性の方が高いプロ
ーブを選択する必要がある。そのようなプローブは、前
記のようなアラインプラスフォーウィンドウズ(Ali
gn Plus for Windows)プログラム
又はクラスタルWプログラムを利用して、極めて容易に
選択されうる。比較ハイブリダイゼーション実験におい
て、診断すべきDNAは、例えばH.ピロリDNAの隣
でテストされうる。ureABをコードする遺伝子との
相同性よりも配列番号1との相同性の方が高い、本発明
に係るプローブは、他のヘリコバクター種のDNAより
も、H.フェリスDNA(試料中に存在する場合)と強
く結合し、従って、テストすべき試料中のH.フェリス
DNAの存在を特異的に示すであろう。前記の配列番号
16又は17の配列は、標識し、その後、記載されたよ
うなH.フェリス特異的ハイブリダイゼーション・アッ
セイにおいて使用するために極めて適しているプローブ
の例にすぎない。
【0051】従って、本発明の一つの実施形態は、特異
的なヘリコバクターUreX及びUreYサブユニット
・ポリペプチドをコードするDNAの検出のための診断
テストに関する。そのようなテストは、UreX及びU
reYをコードするDNA、又はUreXとUreYと
の間の遺伝子間領域に特異的な、本発明に係る核酸配列
又はそれらの断片を含む。そのDNAに特異的な断片
は、UreA及びUreBをコードするDNA、又はU
reAとUreBとの間の遺伝子間領域よりも、Ure
X及びUreYをコードするDNA、又はUreXとU
reYとの間の遺伝子間領域と、強く結合する断片であ
る。
【0052】ヘリコバクター・フェリスDNAの検出法
は、テストすべきDNAとUreX又はY DNAとの
ハイブリダイゼーション、又はテストすべきDNAのU
reX又はY DNA特異的プローブによるPCR反応
を含む。
【0053】血清中のヘリコバクター・フェリス抗体の
検出のための2)の診断テストは、例えば、精製された
本発明に係るUreXもしくはUreYサブユニット・
ポリペプチド又はそれらの抗原性断片を、ELISAプ
レートのウェルの壁にコーティングする、単純なサンド
イッチELISAテストである。そのような抗体の検出
のための方法は、例えば、精製されたUreX又はYポ
リペプチドを、試験すべき哺乳動物由来の血清と共にイ
ンキュベートし、それに続き、例えば関連哺乳動物抗体
に対する標識抗体と共にインキュベートする方法であ
る。次いで、呈色反応により、ヘリコバクター・フェリ
スウレアーゼXYに対する抗体の存在又は欠如を明らか
にすることができる。使用される標識抗体によっては、
この系の選択性は、非XY特異的反応を回避するため、
試験すべき血清をウレアーゼABと共にプレインキュベ
ートし、それに続き、沈殿物の遠心分離を行うことによ
り改善されうる。本発明に係るUreX又はUreY構
造サブユニットの抗原性断片をコーティングに使用する
場合には、プレインキュベーション工程を省略すること
ができる。
【0054】診断テスト系のもう一つの例は、例えば、
本発明に係るUreXもしくはUreYポリペプチド又
はそれらの抗原性断片を含むウェスタンブロットと、テ
ストすべき哺乳動物の血清とのインキュベーション、そ
れに続くブロットの分析である。ELISAプレートの
コーティング又はウェスタンブロッティングに適した、
精製された本発明に係るUreXもしくはUreY構造
サブユニット又はそれらの抗原性断片は、ureA及び
Bについてフェレロ(Ferrero etal.,M
olec.Microbiol.9,323−333
(1993))が記載したような、ureX及びure
Y遺伝子の発現により容易に入手されうる。
【0055】又、本発明は、血清と、本発明に係るUr
eXもしくはUreYポリペプチド又はそれらの抗原性
断片とのインキュベーションを含む、ヘリコバクター・
フェリス抗体に対する抗体の血清中の検出のための方法
に関する。
【0056】ヘリコバクター・フェリス抗原の特異的U
reX及びUreY構造サブユニットの抗原性物質の検
出に基づいており、従って、ヘリコバクター・フェリス
感染の検出に適した3)の診断テストは、標準的なEL
ISAテストでありうる。そのような試験の一つの例に
おいては、ELISAプレートのウェルの壁に、ヘリコ
バクター・フェリスの特異的UreX及びUreY構造
サブユニットに対する抗体をコーティングする。試験す
べき抗原性物質は、必要に応じて、UreA及びBに対
する抗体とプレインキュベートされうる。これにより、
UreX及びY特異的エピトープはカバーされず、従っ
て、プレインキュベートされたヘリコバクター種は、U
reX又はYを含む場合にのみ、即ち特異的にヘリコバ
クター・フェリスである場合にのみ、ELISAプレー
トと結合するであろう。UreX又はYに特異的であ
り、UreA又はBとは反応しないモノクローナル抗体
の使用は、プレインキュベーション工程を不要とするた
め、そのようなテストにおける好ましい抗体である。そ
のようなモノクローナル抗体は、当分野において既知の
技術により、本発明に係るUreX又はYの免疫感作断
片で、近交系マウスを免疫感作することにより容易に得
ることができる(下記Kohler andMilst
ein論文参照)。
【0057】前記のようにして発現させた本発明に係る
ポリペプチド又はそれらの免疫原性断片は、ポリクロー
ナルであっても、単一特異的もしくはモノクローナルで
あってもよい抗体(又はそれらの誘導体)を製造するた
めに使用されうる。ポリクローナル抗体が望ましい場
合、ポリクローナル血清を製造し、加工する技術は、当
分野において周知である(例えば、Mayer and
Walter,Immunochemical Me
thods in Cell and Molecul
ar Biology,Academic Pres
s,London,1987)。本発明に係るポリペプ
チド(又はそれらの異型又は断片)と反応する、本発明
に係るモノクローナル抗体は、やはり当分野において既
知の技術により近交系マウスを免疫感作することにより
調製されうる(Kohler andMilstei
n,Nature,256,495−497,197
5)。
【0058】最後に、本発明は、血清、組織又は体液
を、本発明に係るUreXもしくはUreYポリペプチ
ド又はそれらの断片に対する抗体と共にインキュベート
することを含む、ヘリコバクター・フェリス由来の抗原
性物質の検出のための方法に関する。
【0059】実施例1 ヘリコバクター・フェリスCS1株のureX及びur
eY遺伝子:大腸菌におけるクローニング及び発現 以下のようにして、H.フェリスCS1株のureX及
びureY遺伝子を、大腸菌T7発現ベクターpET3
aにオペロンとしてクローニングした。pET3a(N
ovagen、601 Science Drive,
MadisonWI,USA)におけるUreX及びY
タンパク質の適切な発現のため、遺伝子をNdeI−B
amHI DNA断片として、このベクターのNdeI
−BamHIにクローニングした。ウレアーゼXYオペ
ロンは、内部NdeI部位を含有しており、それに、2
つのPCR断片のオーバーラップ伸長PCRにより突然
変異を導入した。その目的のため、2つのPCR断片
(5’及び3’産物)を、H.フェリスCS1の染色体
DNAを鋳型として使用して増幅した。5’PCR産物
は、完全なureX遺伝子及びureY遺伝子の最初の
部分を含有していた。順向きプライマーは、NdeI制
限部位及びureXの開始コドンを含有しており(GG
AGTAACATATGAAACTCACACCCAA
AGAGC)(配列番号18)、逆向きプライマーは、
点突然変異を含有している(CACACCCACGAC
CATGTGAGGGCTTAC)(配列番号19)。
第二の3’PCR産物は、ureY遺伝子の3’末から
なっていた。この順向きプライマーは、第一PCR産物
の逆向きプライマーと相補的であり、同一の点突然変異
も含有しており(GTAAGCCCTCACATGGT
CGTGGGTGTG)(配列番号20)、逆向きプラ
イマーは、ureY遺伝子の終止コドンの直下流にBa
mHI制限部位を含有していた(CGAATTCGGA
TCCTAGAAGAAAGTGTAGCGCTGG)
(配列番号21)。ureY内の内部NdeI部位を欠
失させるための突然変異を、相補的プライマー内に作成
し、それは、CAATG(His−Met)をCA
ATG(His−Met)に交換した。両PCR産物の
増幅後、両PCR産物を鋳型として使用した、ureX
の順向きプライマー及びureYの逆向きプライマーに
よるオーバーラップ伸長PCRにより、完全なオペロン
を得た。得られたPCR産物を、PCR−bluntl
l−TOPO(Invitrogen、P.O.Box
2312,9704CH Groningen,The
Netherland)へクローニングし、大腸菌T
OP10F’細胞(Invitrogen)へ形質転換
した。陽性クローンを単離し、ウレアーゼXY遺伝子を
pET3aにNdeI−BamHIを用いてサブクロー
ニングした。得られたプラスミドをpUreXY−1と
命名し、発現株HMS174(DE3)/pLysS
(Novagen)へと形質転換した。
【0060】以下のようにして、pUreXY−1のu
reX遺伝子及びureY遺伝子をHMS174(DE
3)/pLysSにおいて発現させた。一夜培養物をT
BAmp100Cam25で1/100に希釈し、この
培養物を37℃で200rpmで3時間インキュベート
した。1mMのIPTGを添加することにより培養物を
誘導し、200rpmで37℃でさらに3時間インキュ
ベートした。誘導を、小規模で1回、大規模で1回、計
2回実施した。誘導した試料を、SDS−PAGEゲル
で分析した(図2)。レーン9に明確に見られるよう
に、誘導した場合のUreX及びUreYの発現は、2
つの構造サブユニットを、UreXサブユニットについ
ては25kDa、UreYサブユニットについては62
kDaの分子量を有するポリペプチド・バンドとして提
供する。
【0061】
【配列表】
【0062】
【化1】
【図面の簡単な説明】
【図1a】図1a(1〜4):ヘリコバクター・フェリ
ス種、CS1、Kukka、Ds4、2301及び39
0に由来する、2つのコーディング配列をつなぐ短い非
コーディング領域を含むUreX及びYをコードする核
酸配列と、ヘリコバクター・フェリス、ピロリ及びヘイ
ルマンニに由来する、2つのコーディング配列をつなぐ
短い非コーディング領域を含むUreA及びBをコード
する核酸配列との比較を示す図である。
【図1b】図1b:ヘリコバクター・フェリス種、CS
1、Kukka、Ds4、2301及び390に由来す
るUreXのアミノ酸配列と、ヘリコバクター・フェリ
ス、ピロリ及びヘイルマンニに由来するUreAをコー
ドするアミノ酸配列との比較を示す図である。
【図1c】図1c(1〜2):ヘリコバクター・フェリ
ス種、CS1、Kukka、Ds4、2301及び39
0に由来するUreYのアミノ酸配列と、ヘリコバクタ
ー・フェリス、ピロリ及びヘイルマンニに由来するUr
eBをコードするアミノ酸配列との比較を示す図であ
る。
【図2】発現産物UreX及びUreYのポリアクリル
アミドゲルを示す図である。レーン7:バイオラド(B
iorad)広域マーカーレーン8:誘導前の完全細胞
培養物(小規模培養物)レーン9:誘導後の完全細胞培
養物(小規模培養物)レーン10:誘導後の完全細胞培
養物(大規模培養物)レーン11:誘導後の上清(大規
模培養物)レーン12:バイオラドプレ染色マーカー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 39/175 A61K 39/235 4C084 39/23 39/39 4C085 39/235 39/395 D 39/39 A61P 1/04 39/395 31/04 A61P 1/04 C12N 1/15 31/04 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 9/80 Z 1/21 C12Q 1/68 A 5/10 G01N 33/15 Z 9/80 33/50 Z C12Q 1/68 33/53 D G01N 33/15 M 33/50 33/566 33/53 33/569 B C12R 1:01 33/566 C12N 15/00 ZNAA 33/569 5/00 A //(C12N 9/80 A61K 37/02 C12R 1:01) (C12Q 1/68 C12R 1:01) Fターム(参考) 2G045 AA40 BA11 BB50 DA12 DA13 DA36 FB02 4B024 AA01 AA13 BA14 BA31 CA04 DA02 DA05 DA12 EA04 FA02 GA11 HA12 HA15 4B050 CC03 DD02 LL01 LL03 4B063 QA19 QQ44 QR08 QR42 QR56 QS25 QS34 QX02 4B065 AA01X AA01Y AA26X AA57X AA72X AA90X AB01 BA02 CA31 CA43 CA46 4C084 AA02 AA07 BA19 CA04 DC50 NA14 ZA68 ZB35 4C085 AA03 AA13 AA38 BA20 BA45 BA51 BA75 BA77 CC07 CC08 DD86 EE01 EE03 EE06

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘリコバクター・フェリス(Helic
    obacter felis)により発現されるような
    ウレアーゼ複合体の2つのサブユニット・ポリペプチド
    をコードし、かつ配列番号1と少なくとも85%の相同
    性を有する核酸配列、又は該サブユニットのうちの一つ
    の免疫原性断片を少なくともコードし、かつ少なくとも
    40ヌクレオチド、好ましくは45ヌクレオチド、より
    好ましくは50ヌクレオチドの長さを有するその一部。
  2. 【請求項2】 ウレアーゼXサブユニット・ポリペプチ
    ド又はウレアーゼYサブユニット・ポリペプチドをコー
    ドすることを特徴とする、請求項1に記載の核酸配列。
  3. 【請求項3】 配列番号1と少なくとも90%、好まし
    くは94%、より好ましくは97%の相同性を有するこ
    とを特徴とする、請求項1又は2に記載の核酸配列。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3に記載の核酸配列を含むD
    NA断片。
  5. 【請求項5】 機能的に連結したプロモーターの調節下
    で、請求項1〜3に記載の核酸配列又は請求項4に記載
    のDNA断片を含む組換えDNA分子。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の組換えDNA分子を含
    む組換え生キャリアー。
  7. 【請求項7】 請求項1〜3に記載の核酸配列、請求項
    4に記載のDNA断片、請求項5に記載の組換えDNA
    分子、又は請求項6に記載の組換え生キャリアーを含む
    宿主細胞。
  8. 【請求項8】 配列番号2と少なくとも85%相同なア
    ミノ酸配列を有するヘリコバクター・フェリス・ウレア
    ーゼXサブユニット・ポリペプチド、又は少なくとも4
    0アミノ酸、好ましくは45アミノ酸、より好ましくは
    50アミノ酸の長さを有し、かつウレアーゼXYに対す
    る免疫応答を誘導する能力を有する該ポリペプチドの免
    疫原性断片。
  9. 【請求項9】 配列番号2と少なくとも90%、好まし
    くは94%、より好ましくは97%の配列相同性を有す
    る、請求項8に記載のポリペプチド、又はウレアーゼX
    Yに対する免疫応答を誘導する能力を有する該ポリペプ
    チドの免疫原性断片。
  10. 【請求項10】 配列番号3と少なくとも85%相同な
    アミノ酸配列を有するヘリコバクター・フェリス・ウレ
    アーゼYサブユニット・ポリペプチド、又は少なくとも
    40アミノ酸、好ましくは45アミノ酸、より好ましく
    は50アミノ酸の長さを有し、かつウレアーゼXYに対
    する免疫応答を誘導する能力を有する、該ポリペプチド
    の免疫原性断片。
  11. 【請求項11】 配列番号3と少なくとも90%、好ま
    しくは94%、より好ましくは97%の配列相同性を有
    する、請求項10に記載のポリペプチド、又はウレアー
    ゼXYに対する免疫応答を誘導する能力を有する該ポリ
    ペプチドの免疫原性断片。
  12. 【請求項12】 ワクチンにおいて使用するための、請
    求項8〜11に記載のポリペプチド。
  13. 【請求項13】 ヘリコバクター・フェリス感染に対抗
    するためのワクチンの製造における、請求項8〜11に
    記載のポリペプチドの使用。
  14. 【請求項14】 請求項1〜3に記載の核酸配列、請求
    項4に記載のDNA断片、請求項5に記載の組換えDN
    A分子、請求項6に記載の組換え生キャリアー、請求項
    7に記載の宿主細胞、又は請求項8〜11記載のポリペ
    プチドと、薬学的に許容される担体とを含むことを特徴
    とする、ヘリコバクター・フェリス感染に対抗するため
    のワクチン。
  15. 【請求項15】 アジュバントを含むことを特徴とす
    る、請求項14に記載のワクチン。
  16. 【請求項16】 哺乳動物にとって病原性のウイルスも
    しくは微生物に由来する抗原、又は該抗原をコードする
    遺伝情報を、さらに含むことを特徴とする、請求項14
    又は15に記載のワクチン。
  17. 【請求項17】 哺乳動物にとって病原性のウイルス又
    は微生物が、ネコ伝染性腹膜炎ウイルス(Feline
    Infectious Peritonitis v
    irus)、ネコ免疫不全ウイルス(Feline I
    mmunedeficiency virus)、イヌ
    及びネコのパルボウイルス(Canine and F
    eline Parvovirus)、ジステンパーウ
    イルス(Distemper virus)、アデノウ
    イルス(Adenovirus)、カリシウイルス(C
    alicivirus)、ボーデテラ・ブロンキセプチ
    カ(Bordetella bronchisepti
    ca)、ボレリア・ブルグドルフェリ(Borreli
    a burgdorferi)、レプトスピラ・インテ
    ロガンス(Leptospira interroga
    ns)、クラミジア(Chlamydia)及びバート
    ネラ・ヘンセリ(Bartonellahensel
    i)からなる群より選択されることを特徴とする、請求
    項16に記載のワクチン。
  18. 【請求項18】 請求項8〜11に記載のポリペプチド
    に対する抗体を含むことを特徴とする、ヘリコバクター
    ・フェリス感染に対抗するためのワクチン。
  19. 【請求項19】 請求項8〜11に記載のポリペプチド
    と薬学的に許容される担体とを混合することを含む、請
    求項14〜17に記載のワクチンを調製する方法。
  20. 【請求項20】 請求項1〜3に記載の核酸配列又はそ
    の断片を含むことを特徴とする、ヘリコバクター・フェ
    リス特異的DNAの検出のための診断テスト。
  21. 【請求項21】 請求項8〜11に記載のポリペプチド
    又はその断片を含むことを特徴とする、ヘリコバクター
    ・フェリスに対する抗体の検出のための診断テスト。
  22. 【請求項22】 請求項8〜11に記載のポリペプチド
    又はその断片に対する抗体を含むことを特徴とする、ヘ
    リコバクター・フェリスの抗原性物質の検出のための診
    断テスト。
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